JP2021138842A - カチオン電着塗料組成物 - Google Patents

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彰一郎 嵐倉
Shiyouichirou Arashikura
彰一郎 嵐倉
卓斗 中野
Takuto Nakano
卓斗 中野
希美 戸谷
Nozomi Toya
希美 戸谷
宏 細野
Hiroshi Hosono
宏 細野
一朗 竹谷
Ichiro Takeya
一朗 竹谷
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Abstract

【課題】電着塗装工程において、CO2を排出する高温焼き付け乾燥を必要とせず、また、塗膜乾燥時に揮発分がほとんど発生せず、しかも防錆性に優れたカチオン電着塗料を提供する。【解決手段】少なくとも二種類の異なるエマルションを混合して構成されるカチオン電着塗料組成物であって、それらのうちの一種類は、一級アミノ基あるいは二級アミノ基を含有するアミン変性エポキシ樹脂のエマルション(A)であり、もう一種類は、1分子中に2個以上のα,β−不飽和カルボニル基を含有する化合物のエマルション(B)であることを特徴とするカチオン電着塗料組成物。かかる塗料組成物の製造方法、およびかかる塗料組成物を使用した塗装方法も提供される。【選択図】なし

Description

本発明は、電着塗料工程において、COを排出する高温焼き付け乾燥を必要とせず、また、塗膜乾燥時に揮発分がほとんど発生せず、しかも防錆性に優れたカチオン電着塗料組成物に関する。
カチオン電着塗料は、塗装作業性に優れ、高性能な防錆塗膜を得ることができることから、鉄やアルミ等の金属素材を用いた自動車部品や工業用製品等に従来から幅広く使用されてきた。カチオン電着塗膜が優れた防錆塗膜である理由は、その主成分に高Tgを有するアミノ基含有エポキシ樹脂(基剤)と、強固な三次元架橋塗膜を形成させるためのブロック化イソシアネート樹脂(硬化剤)および硬化触媒を用い、更に防錆金属(防錆顔料)を配合していることによる。塗装した物品は、およそ140℃以上の高温乾燥炉で焼き付けて防錆塗膜が完成するが、高温乾燥炉は、ガス炉が主流であり、ガス燃焼により発生するCOは、温室効果ガスとして問題視されており、削減が望まれている。また、焼き付け時に硬化剤中のブロック剤が脱離して揮発するため、工場設備においては、大気中に放出するための浄化処理に大きな負荷がかかっていることも、同じく環境的側面での課題として取り上げることができる。
高温焼き付け乾燥を必要としない技術としては、例えば低温硬化性のブロック化イソシアネート樹脂を硬化剤に用いる方法が挙げられる。この方法の一例として、特許文献1には、イソシアネートをオキシム化合物やピラゾール化合物でブロックしたブロック化イソシアネート硬化剤を用いる方法が開示されているが、組み合わせるイソシアネートの種類によっては、低温硬化性と塗料の長期安定性が両立しない場合があり、これらのブロック剤については実用上、脂肪族系イソシアネートとの組み合わせに限定されるので、焼き付け乾燥条件は110〜120℃に留まる。また、これらのブロック剤は、ほとんどが揮発分となって塗膜外に放出されてしまう。
更に、高温焼き付け乾燥を必要としない技術としては、常温硬化型の酸化重合反応を利用したものも挙げることもできる。例えば特許文献2のように、脂肪酸変性アクリル樹脂をベースとしたアニオン電着塗料がよく知られており、その実施例では、80℃30分で強制乾燥させたものが示されているが、その反応は非常に遅く、また、架橋度はあまり高くない。
常温乾燥型の電着塗料については、例えば特許文献3のように、防錆性に優れた成分を常温で乾燥、固着させる技術も提供されているが、この技術は、三次元架橋型の硬化機構を有していないので、現行の高温焼き付け硬化塗膜に匹敵する防錆性能が発揮されにくい。
他には、焼き付け条件の低温化や防錆性向上を目的として、マイケル付加反応を利用してカチオン電着塗膜(未乾燥塗膜)にα,β−不飽和カルボニル基を含有する樹脂溶液を噴霧して塗膜の機能アップをはかる方法が特許文献4に開示されている。この方法では、電着塗膜側に、一級アミノ基あるいは二級アミノ基を含有させ、樹脂溶液側のα,β−不飽和カルボニル基とのマイケル付加反応によって塗膜の硬度を高めて塗膜性能を向上させているが、この反応は、電着塗膜と樹脂溶液が接触している表面部分のみでしか起こらないので、塗膜の硬度向上効果は小さく、その実施例において150℃の焼き付け条件での塗膜性能が示されているように、高温での焼き付け乾燥を必要としており、積極的な低温化を達成できるものではなかった。
再公表2017/138445号公報 特開2003−277679号公報 特許6398025号公報 特開昭63−137777号公報
本発明は、上記の従来技術の現状に鑑み創案されたものであり、その目的は、電着塗装工程において、COを排出する高温焼き付け乾燥を必要としないカチオン電着塗料であって、また、塗膜乾燥時に揮発分がほとんど発生せず、しかも防錆性に優れたカチオン電着塗料を提供することにある。
本発明者等は、上記の目的を達成するために鋭意検討した結果、一級アミノ基もしくは二級アミノ基を有するアミン変性エポキシ樹脂をエマルション化したものと、α,β−不飽和カルボニル基を有する化合物をエマルション化したものを別々に製造し、これらを混合して、一つの電着塗料組成物とすることで、組成物中では反応が起こらず、長期間保存しても安定であり、塗装によって被塗物上に塗膜が析出することで初めて両成分が接触して反応すること、また、両成分の接触は、特許文献4の方法とは異なり、塗膜中の全体で生じるため、塗膜全体の硬度が向上され、得られる塗膜は十分高い硬度を有するので、高温での焼き付け乾燥を必要とせず、結果としてCOの排出量を削減できること、また、ブロック化イソシアネートを硬化剤として使用して硬化を行なうものではないため、塗膜の乾燥時に揮発分はほとんど発生しないこと、また、高Tgを有するアミン変性エポキシ樹脂を主成分としており、この主成分をマイケル付加反応によって強固に三次元架橋させるので、防錆性に優れた塗膜を得ることができること、更にアミノ基の濃度とα,β−不飽和カルボニル基の濃度を好適に調整することによって、さらに高性能な電着塗膜が得られることを見出した。
本発明は、上述の知見に基づいて完成されたものであり、以下の(1)〜(5)の構成を有するものである。
(1)少なくとも二種類の異なるエマルションを混合して構成されるカチオン電着塗料組成物であって、それらのうちの一種類は、一級アミノ基あるいは二級アミノ基を含有するアミン変性エポキシ樹脂のエマルション(A)であり、もう一種類は、1分子中に2個以上のα,β−不飽和カルボニル基を含有する化合物のエマルション(B)であることを特徴とするカチオン電着塗料組成物。
(2)エマルション(A)が、その固形分1g中に一級アミノ基あるいは二級アミノ基を1.40〜3.05ミリ当量含有し、エマルション(B)が、その固形分1g中にα,β−不飽和カルボニル基を3.10〜8.20ミリ当量含有し、さらに、これらの官能基どうしの反応点が、エマルション(A)およびエマルション(B)の全固形分1g中に0.80〜2.25ミリ当量の範囲となるようにエマルション(A)とエマルション(B)が混合されていることを特徴とする(1)に記載のカチオン電着塗料組成物。
(3)顔料分散ペーストをさらに含有することを特徴とする(1)又は(2)に記載のカチオン電着塗料組成物。
(4)(1)〜(3)のいずれか1項に記載のカチオン電着塗料組成物の製造方法であって、一級アミノ基あるいは二級アミノ基を含有するアミン変性エポキシ樹脂に中和酸を加えてエマルション化することによって、一級アミノ基あるいは二級アミノ基を含有するアミン変性エポキシ樹脂のエマルション(A)を製造し、1分子中に2個以上のα,β−不飽和カルボニル基を含有する化合物にエマルション化のための補助成分および中和酸を加えてエマルション化することによって、1分子中に2個以上のα,β−不飽和カルボニル基を含有する化合物のエマルション(B)を製造し、エマルション(A)およびエマルション(B)、並びに所望により顔料分散ペーストを混合することを特徴とする方法。
(5)(1)〜(3)のいずれか1項に記載のカチオン電着塗料組成物に金属被塗物を浸漬させて電着塗装した後、高温焼き付け乾燥を行なわずに仕上げることを特徴とする塗装方法。
本発明のカチオン電着塗料組成物は、高温焼き付け乾燥を必要とせずとも十分高い硬度の塗膜を得ることができるので、乾燥炉のガスの燃焼量を抑え、CO排出量を低減できる。また、ブロック剤を使用していないため、硬化反応にともなう副生成物(脱離成分)が発生せず、排気処理設備の負荷も低減できる。さらに、高Tgを有するアミン変性エポキシ樹脂を主成分としており、この主成分をマイケル付加反応によって強固に三次元架橋させるので、防錆性に優れた塗膜を得ることができる。
本発明のカチオン電着塗料組成物は、一級アミノ基あるいは二級アミノ基を含有するアミン変性エポキシ樹脂のエマルション(A)と、1分子中に2個以上のα,β−不飽和カルボニル基を含有する化合物のエマルション(B)とを主たる構成成分とするものであり、これらの構成成分を混合してなるものである。
[一級アミノ基あるいは二級アミノ基を含有するアミン変性エポキシ樹脂のエマルション(A)]
上記樹脂を構成する成分のうち、エポキシ骨格は平均して1分子当たり2個のエポキシ基を有し、1分子中に2個のフェノール性水酸基を有するポリフェノールのグリシジルエーテルの重縮合物であり、好ましいポリフェノールとしては、レゾルシン、ハイドロキノン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、4,4’−ジヒドロキシビフェニール等が挙げられるが、特に好ましくは2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、いわゆるビスフェノールAである。また、1分子中に2個のアルコール性水酸基を有するジオールのグリシジルエーテルを上記ポリフェノールのグリシジルエーテルと組み合わせて用いることもできる。好ましいジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール等の低分子ジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のオリゴマージオールが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
エポキシ骨格中のエポキシ末端は基本的にアミノ化されており、一級アミノ基を含有させるためには、1分子中にひとつの二級アミノ基とひとつ以上の一級アミノ基を有するエチルアミノエチルアミンや、N−(アミノエチル)エタノールアミン、ジエチレントリアミン等を、メチルエチルケトンやメチルイソブチルケトンのようなケトン化合物と反応させて得られるケチミン化合物を用い、化合物中に含まれる二級アミノ基をエポキシ基に付加させれば良い。ケチミン化部分は、本樹脂をエマルション化する際に用いる水によって容易に加水分解し、一級アミノ基が再生されるので、これにより一級アミノ基を含有するアミン変性エポキシ樹脂が完成する。また、二級アミノ基を含有させるためには、前記一級アミノ基の2つの活性水素のうちのひとつを、例えばモノエポキシやモノイソシアネート等と反応させて、二級アミノ基に変える方法を挙げることができる。この方法によれば、エポキシ樹脂中の一級アミノ基と二級アミノ基の比率は様々に変動させることができる。
エポキシ樹脂中の一級アミノ基および二級アミノ基の濃度を下げたいときに、上記ケチミン化合物の配合量を減らすことも一つの方法ではあるが、エポキシ基を多く残したままにしていると、樹脂中のわずかな水分で再生した一級アミノ基とエポキシ基が反応してしまう可能性があり、樹脂の安定性が損なわれる。これを防止するためには、エポキシ基の一部に必要に応じて、例えば1分子中に1個の活性水素を有するアミン化合物や、1分子中に1個のカルボキシル基を有する化合物、1分子中に1個のフェノール性水酸基を有する化合物等を付加させてエポキシ基を封鎖することができる。汎用的な化合物を少し例示しておくと、1分子中に1個の活性水素を有するアミン化合物としては、N−メチルエタノールアミンやジエタノールアミン等を挙げることができ、1分子中に1個のカルボキシル基を有する化合物としては、アクリル酸やリノール酸等、1分子中に1個のフェノール性水酸基を有する化合物としては、4−ターシャリーブチルフェノールや4−オクチルフェノール等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
このようなアミン変性エポキシ樹脂の数平均分子量は、1500〜3500であることが好ましい。数平均分子量が上記下限未満では、樹脂が軟質化するため、塗膜の防錆性が低下してしまうおそれがあり、上記上限を超えると、樹脂が硬質化するため、塗面が平滑に仕上がらなくなるおそれがある。
上記アミン変性エポキシ樹脂のエマルション(A)は、上記アミン変性エポキシ樹脂に中和酸を加えてエマルション化することにより製造することができる。中和酸としては、酢酸、乳酸、ギ酸、プロピオン酸、メタンスルホン酸、スルファミン酸等が挙げられる。更に、必要に応じて公知の溶剤や可塑剤を加えてエマルション化しても良い。
エマルション(A)中の一級アミノ基あるいは二級アミノ基の濃度は、エマルション(A)の固形分1gあたり1.40〜3.05ミリ当量であることが好ましく、1.45〜3.00ミリ当量であることがより好ましい。エマルション(A)中の一級アミノ基あるいは二級アミノ基の濃度が上記下限未満では、塗膜の硬化性が不足して、塗膜の防錆性が低下してしまうおそれがあり、上記上限を越えると、エマルションの導電性が強くなり過ぎて、電着析出性を制御するのが難しくなり、塗膜の均一性が低下するおそれがある。
[1分子中に2個以上のα,β−不飽和カルボニル基を含有する化合物のエマルション(B)]
1分子中に2個以上のα,β−不飽和カルボニル基を含有する化合物としては、例えばポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。また、これらのうち二種以上を混合して使用することもできる。
また、1分子中に2個以上のα,β−不飽和カルボニル基を含有する化合物としては、水酸基を有するアクリルモノマーをポリイソシアネートに付加させて合成される種々の多官能ウレタンアクリレートを使用することもできる。水酸基を有する化合物としては、上述の2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、N−メチロールアクリルアミド等が挙げられ、ポリイソシアネートとしては、上述のトルエンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等に加え、これらのビュレット変性体あるいはイソシアヌレート変性体やポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート等を挙げることができる。これらのうち二種以上を混合して使用することもできる。
なお、上記1分子中に2個以上のα,β−不飽和カルボニル基を含有する化合物は、エマルション(A)の一級アミノ基あるいは二級アミノ基を含有するアミン変性エポキシ樹脂とは異なり、アミノ基を有していないため、中和酸を加えただけではエマルション化することができない。従って、エマルション化のための補助成分が必要である。かかる補助成分の一例としては、エポキシ末端が三級アミノ基である三級アミン型エポキシ樹脂が挙げられる。かかる樹脂を上記1分子中に2個以上のα,β−不飽和カルボニル基を含有する化合物とブレンドして、中和酸を加えることにより、エマルション化することができる。三級アミン型エポキシ樹脂のエポキシ骨格は、平均して1分子当たり2個のエポキシ基を有し、1分子中に2個のフェノール性水酸基を有するポリフェノールのグリシジルエーテルの重縮合物であり、ビスフェノールAを用いたものが好適である。また、そのエポキシ末端は、N−メチルエタノールアミンやジエタノールアミンのような水酸基を有するアルカノールアミンであることが、乳化性や防錆性の点で好ましい。これらのアミンはエポキシ基と反応して三級アミンとなり、活性水素が消失するので、ブレンドしてもα,β−不飽和カルボニル基と反応することがなく安定である。中和酸としては、エマルション(A)と同様に、酢酸、乳酸、ギ酸、プロピオン酸、メタンスルホン酸、スルファミン酸等が挙げられる。更に、必要に応じて公知の溶剤や可塑剤を加えてエマルション化しても良い。
エマルション(B)中のα,β−不飽和カルボニル基の濃度は、エマルション(B)の固形分1gあたり、3.10〜8.20ミリ当量であることが好ましく、3.15〜8.15ミリ当量であることがより好ましい。エマルション(B)中のα,β−不飽和カルボニル基の濃度が上記下限未満では、塗膜の硬化性が不足して、塗膜の防錆性が低下してしまうおそれがある。一方、エマルション(B)中のα,β−不飽和カルボニル基の濃度が上記上限を越えるケースは、エマルション(B)中のα,β−不飽和カルボニル基含有化合物の配合割合を増やし、エマルション化のための補助成分として配合する三級アミン型エポキシ樹脂の配合割合を減らす場合に限定されるが、これによりエマルション(B)の安定性を確保するのが困難になってしまうおそれがある。
[カチオン電着塗料組成物]
本発明のカチオン電着塗料組成物は、エマルション(A)とエマルション(B)を混合することによって構成される。本発明のカチオン電着塗料組成物を構成するエマルション(A)とエマルション(B)の配合比率は、エマルション(A)によってもたらされる一級アミノ基あるいは二級アミノ基と、エマルション(B)によってもたらされるα,β−不飽和カルボニル基の反応点が、エマルション(A)およびエマルション(B)の全固形分1g中に0.80〜2.25ミリ当量の範囲であることが好ましく、0.85〜2.20ミリ当量の範囲であることがより好ましい。反応点の量が上記下限未満では。反応点が不足して、十分な硬化性が発揮されず、防錆性が低下するおそれがあり、また、反応点の量が上記上限を超えると、反応点が過剰になり、硬化速度が速くなり過ぎて、塗膜フロー性が低下するおそれがある。
[顔料分散ペースト]
本発明のカチオン電着塗料組成物には、エマルション(A)、エマルション(B)の他に、必要に応じて体質顔料や防錆顔料などの顔料の分散ペーストを加えることもできる。顔料を分散させるための樹脂は公知のものでよく、アミン変性エポキシ樹脂をギ酸や酢酸、乳酸、スルファミン酸、メタンスルホン酸等で中和した3級アミン型や、エポキシ末端を4級化した4級アンモニウム塩型が使用できる。体質顔料にはカオリン、タルク、珪酸アルミニウム、炭酸カルシウム、マイカ、クレー、シリカ等、着色顔料にはカーボンブラック、チタンホワイト、ベンガラ等、防錆顔料にはリン酸亜鉛、リン酸鉄、リン酸アルミニウム、リン酸カルシウム、トリポリリン酸アルミニウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸アルミニウム、モリブデン酸カルシウム、ビスマス化合物等が使用できる。また、消泡剤や表面張力調整剤などの界面活性剤も公知のものであれば、特に制限なく使用することができる。なお、顔料分散ペーストを添加する場合は、その固形分が上記の全固形分100質量部あたり、15〜55質量部の範囲であることが好ましい。溶剤の添加も可能であるが、大量に使用すると、塗膜の硬化性が損なわれる可能性があるため、好ましくない。
本発明のカチオン電着塗料組成物を使用して塗装を行なうためには、上述のようにして製造されたカチオン電着塗料組成物に金属被塗物を浸漬させて電着塗装すればよい。金属被塗物としては、例えば、鉄やアルミ等の金属素材を用いた自動車部品や工業用製品を対象とすることができる。また、電着塗装の条件は、特に限定されず、常法に従って行なえばよい。本発明のカチオン電着塗料組成物から形成される塗膜は、十分に高い硬度を有するので、さらなる硬化のために140℃以上の高温での焼き付け乾燥を行なう必要はなく、水分を除去するための80℃程度の低温での乾燥で十分である。
以下、本発明について、実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。実施例中の「部」は質量部、「%」は質量%を意味する。
原料の準備
一級アミノ基あるいは二級アミノ基を含有するアミン変性エポキシ樹脂(R−1)の製造
製造例1
撹拌機、温度計、還流冷却器を備えたフラスコに、エポキシ当量187のビスフェノールAジグリシジルエーテルを277部、エポキシ当量300のポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルを512部、ビスフェノールAを257部、メチルイソブチルケトンを55部、トリブチルアミンを0.4部仕込み、撹拌下で昇温を開始した。150℃で7時間保温した後、メチルイソブチルケトンを295部加えながら90℃まで冷却した。次いでエチルアミノエチルアミンとメチルイソブチルケトンのケチミン化合物(70%濃度)を203部加え、100℃で5時間保温した後、70℃まで冷却して、固形分70%の一級アミノ基あるいは二級アミノ基を含有するアミン変性エポキシ樹脂(R−1)を得た。この樹脂の数平均分子量は、2407であった。また、この樹脂中の一級アミノ基あるいは二級アミノ基(N−H基)の含有量は、固形分1g当たり1.50ミリ当量であった。
一級アミノ基あるいは二級アミノ基を含有するアミン変性エポキシ樹脂(R−2)の製造
製造例2
撹拌機、温度計、還流冷却器を備えたフラスコに、エポキシ当量187のビスフェノールAジグリシジルエーテルを275部、エポキシ当量300のポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルを509部、ビスフェノールAを256部、メチルイソブチルケトンを54部、トリブチルアミンを0.4部仕込み、撹拌下で昇温を開始した。150℃で7時間保温した後、メチルイソブチルケトンを245部加えながら90℃まで冷却した。次いでエチルアミノエチルアミンとメチルイソブチルケトンのケチミン化合物(70%濃度)を101部、ジエチレントリアミンとメチルイソブチルケトンのケチミン化合物(70%濃度)を159部順次投入し、100℃で5時間保温した後、70℃まで冷却して、固形分70%の一級アミノ基あるいは二級アミノ基を含有するアミン変性エポキシ樹脂(R−2)を得た。この樹脂の数平均分子量は、2420であった。また、この樹脂中の一級アミノ基あるいは二級アミノ基(N−H基)の含有量は、固形分1g当たり2.23ミリ当量であった。
一級アミノ基あるいは二級アミノ基を含有するアミン変性エポキシ樹脂(R−3)の製造
製造例3
撹拌機、温度計、還流冷却器を備えたフラスコに、エポキシ当量187のビスフェノールAジグリシジルエーテルを274部、エポキシ当量300のポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルを506部、ビスフェノールAを254部、メチルイソブチルケトンを54部、トリブチルアミンを0.4部仕込み、撹拌下で昇温を開始した。150℃で7時間保温した後、メチルイソブチルケトンを195部加えながら90℃まで冷却した。次いでジエチレントリアミンとメチルイソブチルケトンのケチミン化合物(70%濃度)を316部加え、100℃で5時間保温した後、70℃まで冷却して、固形分70%の一級アミノ基あるいは二級アミノ基を含有するアミン変性エポキシ樹脂(R−3)を得た。この樹脂の数平均分子量は、2434であった。また、この樹脂中の一級アミノ基あるいは二級アミノ基(N−H基)の含有量は、固形分1g当たり2.96ミリ当量であった。
1分子中に2個以上のα,β−不飽和カルボニル基を含有する化合物(S−1)の製造
製造例4
撹拌機、温度計、還流冷却器を備えたフラスコに、ポリメリックMDI(商品名スミジュール44V−20L)を602部、メチルイソブチルケトンを480部仕込み、撹拌下で昇温を開始した。60〜80℃保温下で2−ヒドロキシエチルアクリレート518部を滴下投入し、投入終了後、85℃で5時間保温して、固形分70%の1分子中に2個以上のα,β−不飽和カルボニル基を含有する化合物(S−1)を得た。この化合物中のα,β−不飽和カルボニル基(C=C基)の含有量は、固形分1g当たり3.98ミリ当量であった。
三級アミン型エポキシ樹脂(T−1)(エマルション化のための補助成分)の製造
製造例5
撹拌機、温度計、還流冷却器を備えたフラスコに、エポキシ当量187のビスフェノールAジグリシジルエーテルを493部、エポキシ当量300のポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルを267部、ビスフェノールAを265部、メチルイソブチルケトンを71部、トリブチルアミンを0.3部仕込み、撹拌下で昇温を開始した。150℃で3時間保温した後、メチルイソブチルケトンを241部加えながら90℃まで冷却した。次いでジエタノールアミンを264部加え、100℃で2時間保温した後、70℃まで冷却して、固形分70%の三級アミン型エポキシ樹脂(T−1)を得た。
エマルション(A)の製造
製造例6
表1に記載の原料配合に従い、エマルション(A)としてE1〜E3の3種類を製造した。具体的な手順は、以下の通りである。
撹拌機、温度計を備えたステンレス製ビーカーに、一級アミノ基あるいは二級アミノ基を含有するアミン変性エポキシ樹脂として上記製造例1〜3のアミン変性エポキシ樹脂をそれぞれ所定量仕込み、撹拌下で昇温を開始した。次いで、中和酸としてメタンスルホン酸70%水溶液を加え、70℃で1時間保温した後、加熱を止め、脱イオン水をゆっくり投入してエマルション化させた。常温のまま48時間撹拌を継続し、揮発した分は脱イオン水で補填して、固形分15.0%のエマルションE1〜E3を得た。
Figure 2021138842
エマルション(B)の製造
製造例7
表2に記載の原料配合に従い、エマルション(B)としてE4〜E5の2種類を製造した。具体的な手順は、以下の通りである。
撹拌機、温度計を備えたステンレス製ビーカーに、1分子中に2個以上のα,β−不飽和カルボニル基を含有する化合物として上記製造例4の化合物(S−1)もしくはトリメチロールプロパントリアクリレート(α,β−不飽和カルボニル基の含有量は、固形分1g当たり10.14ミリ当量)をそれぞれ所定量仕込み、更に、エマルション化のための補助成分として上記製造例5の化合物(T−1)を加えて、撹拌下で昇温を開始した。次いで、中和酸としてメタンスルホン酸70%水溶液を加え、70℃で1時間保温した後、加熱を止め、脱イオン水をゆっくり投入してエマルション化させた。常温のまま48時間撹拌を継続し、揮発した分は脱イオン水で補填して、固形分15.0%のエマルションE4〜E5を得た。
Figure 2021138842
一体型エマルション(比較例用)の製造
製造例8
比較例用として、反応性の高い一級アミノ基あるいは二級アミノ基を含有するアミン変性エポキシ樹脂と1分子中に2個以上のα,β−不飽和カルボニル基を含有する化合物の2成分をエマルション(A)とエマルション(B)に分けて製造するのではなく、最初からこれらの2成分をブレンドして同一のエマルション中に存在させたものを製造した。具体的な手順は、以下の通りである。
撹拌機、温度計を備えたステンレス製ビーカーに、表3に記載の原料(R−1、S−1、T−1)を所定量仕込み、撹拌を開始した。次いで、中和酸としてメタンスルホン酸70%水溶液を加え、常温で1時間保温した後、脱イオン水をゆっくり投入してエマルション化させた。常温のまま48時間撹拌を継続し、揮発した分は脱イオン水で補填して、固形分15.0%のエマルションE6を得た。
Figure 2021138842
顔料分散ペーストの製造
製造例9
撹拌機、温度計、還流冷却器を備えたフラスコに、エポキシ当量187のビスフェノールAジグリシジルエーテルを518部、エポキシ当量300のポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルを45部、ビスフェノールAを221部、ジメチルベンジルアミンを1.6部仕込み、撹拌下で昇温を開始した。150℃で4時間保温した後、ブチルセロソルブを550部加えながら70℃まで冷却した。次いで、ジメチルエタノールアミンを87部、乳酸50%水溶液を177部加え、80℃で2時間保温して、固形分60%の4級アンモニウム塩型顔料分散樹脂を得た。
容器に、脱イオン水を1952部仕込み、撹拌下で上記顔料分散樹脂を1193部、カオリンを711部、酸化チタンを928部、カーボンブラックを36部、酸化ビスマスを108部、順次投入し、常温で1時間均一混合したものを横型サンドミルで分散粒度が15μm以下になるまで分散して、固形分53%の顔料分散ペーストを得た。
(実施例1〜9、比較例1)
表4に記載の配合に従って、実施例1〜9、比較例1のカチオン電着塗料組成物を製造した。具体的な手順は、以下の通りである。
容器に上記製造例6〜8に記載のエマルションE1〜E6を所定量はかりとり、均一混合した。更に実施例9には、上記製造例9の顔料分散ペーストを加えた。これにより、合計10種類のカチオン電着塗料組成物を得た。
得られたカチオン電着塗料組成物を使用して、以下の手順で金属被塗物を塗装して試験板を作製し、この試験板を使用して、以下の手順で塗面平滑性、硬化性、及び防錆性を評価した。また、得られたカチオン電着塗料組成物を使用して、以下の手順で浴液安定性を評価した。これらの結果を、塗料組成物の配合や特性とともに、表4に示す。
「試験板の作製」
リン酸亜鉛化成処理を施した冷延鋼板(70×150×0.8mmサイズ)を被塗物として、液温28℃に調整したカチオン電着塗料組成物の浴中に浸漬させ、塗装膜厚が15μmとなるように電圧を調整して塗装した。塗装後は水洗し、80℃で10分間水切り乾燥させたものを試験に用いた。
「塗面平滑性」
株式会社ミツトヨ製サーフテスト(SJ−301)を用いて、カットオフ2.5で試験板のRa値を測定し、以下の基準に従って評価した。評価はA〜Cを合格とし、Dを不合格とした。
A:Ra値が、0.30μm以下である。
B:Ra値が、0.30μm超、0.40μm以下である。
C:Ra値が、0.40μm超であるが、均一で未塗装部位(目立った欠陥部)がない。
D:Ra値が、0.40μm超であり、不均一で未塗装部位(目立った欠陥部)がある。
「硬化性」
試験板をアセトンに浸漬し、40℃で24時間経過後に取り出し、100℃で10分間乾燥させた。アセトンに溶出せずに残った塗膜の残存率(ゲル分率)[%]を算出し、以下の基準に従って評価した。評価はA〜Cを合格とし、Dを不合格とした。
A:ゲル分率が、90%以上である。
B:ゲル分率が、85%以上、90%未満である。
C:ゲル分率が、80%以上、85%未満である。
D:ゲル分率が、80%未満である。
「防錆性」
カッターナイフを用いて、試験板の素地に達するクロスカット傷を入れ、塩水噴霧試験機(SST、5%塩水、35℃保温)で480時間試験し、クロスカット部からの腐食幅(錆幅およびフクレ幅)を測定し、以下の基準に従って評価した。評価はA〜Cを合格とし、Dを不合格とした。
A:腐食幅の最大がカット部より片側で、3mm以下である。
B:腐食幅の最大がカット部より片側で、3mm超、4mm以下である。
C:腐食幅の最大がカット部より片側で、4mm超、5mm以下である。
D:腐食幅の最大がカット部より片側で、5mm超である。
「浴液安定性」
容器中に密閉したカチオン電着塗料組成物を30℃保温下で30日間連続撹拌し、325メッシュ金網で濾過したときの残渣物(凝集物)の質量を測定し、以下の基準に従って評価した。評価はA〜Cを合格とし、Dを不合格とした。
A:残渣物の質量が、1.0mg/L以下である。
B:残渣物の質量が、1.0mg/L超、2.0mg/L以下である。
C:残渣物の質量が、2.0mg/L超、3.0mg/L以下である。
D:残渣物の質量が、3.0mg/L超であり、容器や撹拌羽根にも凝集物が付着している。
Figure 2021138842
「表中の記載内容の補足」
※特性の項に示すN−H基濃度およびC=C基濃度、並びにN−H基とC=C基の反応点の単位は、「meq/g−固形分」(固形分1g中のミリ当量)である。
※特性の項に示すN−H基とC=C基の反応点は、(A+B)中のN−H基濃度及びC=C基濃度のうちの少ない方に相当する。
表4からわかるように、本発明の要件を満たす実施例1〜9はいずれも、反応性の高い一級アミノ基あるいは二級アミノ基を含有するアミン変性エポキシ樹脂と1分子中に2個以上のα,β−不飽和カルボニル基を含有する化合物の2成分をエマルション(A)とエマルション(B)に分けて配合しているため、塗膜形成後に高温での焼き付け乾燥を行なわなくても、塗面平滑性、硬化性および防錆性のいずれも合格レベルの優れた塗膜を得ることができ、また塗料組成物としての浴液安定性にも優れていた。また、実施例1〜9はいずれも、ブロック化イソシアネートを硬化剤として使用して硬化を行なうものではないため、塗膜の乾燥時に揮発分はほとんど発生しなかった。これに対して、比較例1は、反応性の高い一級アミノ基あるいは二級アミノ基を含有するアミン変性エポキシ樹脂と1分子中に2個以上のα,β−不飽和カルボニル基を含有する化合物の2成分をエマルション(A)とエマルション(B)を最初からブレンドして同一のエマルション中に存在させているため、硬化性には優れるものの、塗面平滑性および防錆性が不合格であり、塗料組成物としての溶液安定性も不合格であった。
本発明のカチオン電着塗料組成物は、高温焼き付け乾燥を必要とせずとも十分高い硬度の塗膜を得ることができるので、乾燥炉のガスの燃焼量を抑え、CO排出量を低減できる。また、ブロック剤を使用していないため、硬化反応にともなう副生成物(脱離成分)が発生せず、排気処理設備の負荷も低減できる。さらに、高Tgを有するアミン変性エポキシ樹脂を主成分としており、この主成分をマイケル付加反応によって強固に三次元架橋させるので、防錆性に優れた塗膜を得ることができる。従って、本発明は、極めて有用である。

Claims (5)

  1. 少なくとも二種類の異なるエマルションを混合して構成されるカチオン電着塗料組成物であって、それらのうちの一種類は、一級アミノ基あるいは二級アミノ基を含有するアミン変性エポキシ樹脂のエマルション(A)であり、もう一種類は、1分子中に2個以上のα,β−不飽和カルボニル基を含有する化合物のエマルション(B)であることを特徴とするカチオン電着塗料組成物。
  2. エマルション(A)が、その固形分1g中に一級アミノ基あるいは二級アミノ基を1.40〜3.05ミリ当量含有し、エマルション(B)が、その固形分1g中にα,β−不飽和カルボニル基を3.10〜8.20ミリ当量含有し、さらに、これらの官能基どうしの反応点が、エマルション(A)およびエマルション(B)の全固形分1g中に0.80〜2.25ミリ当量の範囲となるようにエマルション(A)とエマルション(B)が混合されていることを特徴とする請求項1に記載のカチオン電着塗料組成物。
  3. 顔料分散ペーストをさらに含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のカチオン電着塗料組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のカチオン電着塗料組成物の製造方法であって、一級アミノ基あるいは二級アミノ基を含有するアミン変性エポキシ樹脂に中和酸を加えてエマルション化することによって、一級アミノ基あるいは二級アミノ基を含有するアミン変性エポキシ樹脂のエマルション(A)を製造し、1分子中に2個以上のα,β−不飽和カルボニル基を含有する化合物にエマルション化のための補助成分および中和酸を加えてエマルション化することによって、1分子中に2個以上のα,β−不飽和カルボニル基を含有する化合物のエマルション(B)を製造し、エマルション(A)およびエマルション(B)、並びに所望により顔料分散ペーストを混合することを特徴とする方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のカチオン電着塗料組成物に金属被塗物を浸漬させて電着塗装した後、高温焼き付け乾燥を行なわずに仕上げることを特徴とする塗装方法。
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