JP2021138799A - 光硬化性塗料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】安定した艶消し外観を有しながら、下地塗料との密着性が非常に優れた、アクリル系樹脂のトップコートとして有用な光硬化性塗料組成物を提供する。【解決手段】多官能ウレタンアクリレートオリゴマーと、水酸基価が160〜330mgKOH/gのペンタエリスリトールトリアクリレートと、平均粒子径が異なる2種類のシリカと、光重合開始剤)と、を含み、前記シリカの平均粒子径が1〜8μmと、10〜20μmであることを特徴とする光硬化性塗料組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、安定した艶消し外観を有する光硬化性の塗料組成物に関する。
建築分野で用いられる化粧材は、例えば木質材料や窯業系材料の上に、化粧シートの貼り付けや化粧層の塗装が施され、その上には一般的に化粧層の保護を兼ねた仕上げ層として、トップコート層が設けられる。そして、そこで用いられる樹脂としては、硬化速度が速く生産性に優れる活性エネルギー線硬化型の樹脂が選択されることも多い。
こうしたトップコート層を艶消し外観にする場合は、一般的にシリカ等のフィラーを配合することが多いが、無溶剤型のトップコート樹脂の場合は有機溶剤を含まないため、溶剤が揮発する際にシリカ等のフィラーが塗工表面に浮き上がり密集することで外観を変化させることができる、いわゆるリフティング効果が期待できないため、安定した艶消し外観を得ることは容易ではなかった。
こうした問題に対応するため、例えばウレタンアクリレートオリゴマーと2官能アクリレートオリゴマーと3官能ウレタンオリゴマーと、粒子径が3〜5μmの球状シリカと光重合開始剤を含む塗工材を用い、紫外線照射で半硬化させた後、電子線照射で完全硬化させる製造方法が提案されている(特許文献1)。しかしながらこの方法では、紫外線照射と電子線照で2種類の光源が必要であるため製造上の制約があると共に、下地がアクリル系塗料の場合は、密着性が安定しないという課題があり改善の余地があった。
特許4876384号公報
本発明の目的は、安定した艶消し外観を有しながら、下地塗料との密着性が非常に優れた、トップコート樹脂に適した光硬化性の塗料組成物を提供することにある。
上記課題を解決するため本出願に係る請求項1の発明は、多官能ウレタンアクリレートオリゴマー(A)と、水酸基価が160〜330mgKOH/gのペンタエリスリトールトリアクリレート(B)と、平均粒子径が異なる2種類のシリカ(C)と、光重合開始剤(D)と、を含み、前記(C)の平均粒子径が1〜8μm(c1)と、10〜20μm(c2)であることを特徴とする光硬化性塗料組成物を提供する。
また請求項2の発明は、更に水酸基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマー(E)を含むことを特徴とする請求項1記載の光硬化性塗料組成物を提供する。
また請求項3の発明は、前記(A)の配合量が、組成物固形分の全量に対し20〜50重量%である事を特徴とする請求項1又は2いずれか記載の光硬化性塗料組成物を提供する。
また請求項4の発明は、前記(B)の配合量が、樹脂固形分に対し3〜35重量%である事を特徴とする請求項1〜3いずれか記載の光硬化性塗料組成物を提供する。
また請求項5の発明は、アクリル系樹脂塗料のトップコート樹脂であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の光硬化性塗料組成物を提供する。
本発明の塗料組成物は、安定した艶消し外観を有しながら、下地塗料との密着性に非常に優れるため、建築用途の化粧材で用いる光硬化性のトップコート樹脂として有用である。
本発明について詳細に説明する。
本発明の光硬化性塗料組成物の構成は、多官能ウレタンアクリレートオリゴマー(A)と、ペンタエリスリトールトリアクリレート(B)と、シリカ(C)と、光重合開始剤(D)である。なお、本明細書において、(メタ)アクリレートは、アクリレートとメタクリレートとの双方を包含する。
本発明で使用する多官能ウレタンアクリレートオリゴマー(A)は、硬化皮膜を構成する主要成分であり、ウレタン結合に由来する水素結合の凝集力により優れた耐擦傷性を有する。官能基数は2〜10官能が好ましく、4〜8官能が更に好ましい。2官能以上とすることで充分な硬化性と共に皮膜凝集力を確保でき、10官能以下とすることで硬化収縮を抑え、歪の少ない硬化皮膜を形成しやすくできる。
前記(A)は、例えばポリイソシアネートと水酸基を有する(メタ)アクリレートとの反応で得ることができる。使用するポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下HDI)、イソホロンジイソシアネート(以下IPDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、HDIイソシアヌレート体、IPDIイソシアヌレート体などが例示され、これらを単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。これらの中では耐候性が高く黄変しにくい脂肪族及び脂環族のジイソシアネートが好ましく、特にそれらの中では延伸性が高いHDIが好ましい。
前記(A)において使用するヒドロキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば単官能では2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどが、2官能ではトリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジグリセリンジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートなどが、3官能以上ではジグリセリントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが挙げられる。これらの中では3官能(合成された(A)の官能基数としては6官能に相当)で、硬化性の高いペンタエリスリトールトリアクリレートが好ましい。
前記(A)の組成物固形分の全量に対する配合量は20〜50重量%が好ましく、25〜45重量%が更に好ましい。20重量%以上とすることで十分な塗装性と良好な外観を確保でき、50重量%以下とする事で安定した艶消し外観が確保できる。また、樹脂成分の固形分に対する配合量は30〜70質量%が好ましく、35〜65重量%が更に好ましい。30重量%以上とする事で十分な皮膜強度と良好な外観を確保でき、また70重量%以下とする事で組成物の粘度を適度にコントロールでき良好な作業性を確保しやすくできる。
本発明で使用するペンタエリスリトールトリアクリレート(B)は、水酸基価が160〜330mgKOH/gで非常に高いため、高い硬化性を維持しつつ、下地樹脂との良好な密着性を確保することができる。特に下地樹脂がアクリル系樹脂の場合には、密着性を顕著に向上させることができる。(B)はペンタエリスリトールとアクリル酸を反応させて製造するが、その製法上ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物となる。そして水酸基を有するトリアクリレートの比率により特性を変化させることが可能であるため、目的により水酸基価の異なる(B)を選定することができる。水酸基価は170〜330mgKOH/gであることが更に好ましく、180〜330mgKOH/gであることが特に好ましい。160mgKOH/g以下では下地との十分な密着性を確保することができず、330mgKOH/g以上では経済的に十分な入手性が得られない。
前記(B)の樹脂成分の固形分に対する配合量は3〜35質量%が好ましく、5〜30重量%が更に好ましい。3重量%以上とすることで下地材との十分な密着性を確保することができ、35重量%以下とすることで十分な鉛筆硬度確保と共に、下地樹脂への浸透を抑えることができる。
前記(B)に加えて、下地樹脂との密着性を向上させる点で水酸基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマー(E)を配合することが好ましい。例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、単独あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの中では毒物劇物指定が無く、低コストである2−ヒドロキシプロピルメタクリレートが好ましい。(E)の樹脂固形分に対する配合量は0〜20質量%が好ましく、5〜15重量%が更に好ましい。
前記(B)及び(E)に加えて、硬化性の向上及び反応性希釈剤として、その他の(メタ)アクリレートモノマーを配合しても良い。硬化性の点で特に多官能(メタ)アクリレートモノマーが好ましく、例えば2官能では(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1.4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1.6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、ジシクロペンタニルジアクリレートが、3官能ではトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートが、4官能でジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスルトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレートが、5官能ではジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが、6官能ではジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等などが挙げられ、単独あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの中では硬化性と硬化収縮とのバランスから2官能が好ましく、分子鎖が適度に長く低臭気で反応性が良好な1.6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
本発明で使用するシリカ(C)は、平均粒子径が異なる2種類を用い、塗膜の外観を安定した艶消しにし、また下地層への樹脂浸透を抑制すると同時に、硬化皮膜の耐久性向上を目的に配合する。表面処理の有無については特に指定はなく、親水性であっても疎水性であっても良い。(C)の平均粒径は1〜8μm(c1)と、10〜20μm(c2)である。平均粒径はJISZ8825−1に準拠したレーザー回折法により測定できる。
前記(C)の組成物固形分の全量に対する配合量は10〜30重量%が好ましく、15〜25重量%が更に好ましい。10重量%以上とすることで十分な艶消し効果を得ることができ、30重量%以下とすることで下地層への十分な浸透性抑制効果を得ることができる。
本発明で使用する平均粒径が1〜8μmのシリカ(c1)は、表面の光沢度を抑制し、艶消し効果を非常に高めることができる。平均粒径は2〜6μmが好ましく、3〜5μmが更に好ましい。1μm以上とすることで効果的に艶消し外観が得られ、8μm以下とすることで十分な塗工安定性および外観を確保することができる。
前記(c1)の(C)全量に対する配合比率は20〜50重量%が好ましく、25〜45重量%が更に好ましい。20重量%以上とすることで安定した艶消し効果を得ることができ、50重量%以下とすることで粘度上昇を抑制することができる。
本発明で使用する平均粒径が10〜20μmのシリカ(c2)は、粘度上昇を抑制しつつ(c1)との併用により安定した艶消し効果を得ることができる。平均粒径は10〜16μmが好ましく、10〜14μmが更に好ましい。10μm以上とすることで粘度上昇を抑えつつ効果的に艶消し外観を得ることができ、20μm以下とすることで十分な塗工安定性および外観を確保することができる。
前記(c2)の(C)全量に対する配合比率は50〜80重量%が好ましく、55〜75重量%が更に好ましい。50重量%以上とすることで粘度上昇を抑制しつつ安定した艶消し効果を得ることができ、50重量%以下とすることで十分な全光線透過率を確保することができる。
本発明で使用される光重合開始剤(D)は、紫外線や電子線などの活性エネルギー線照射でラジカルを生じ、そのラジカルが重合反応のきっかけとなるもので、ベンジルケタール系、アセトフェノン系、フォスフィンオキサイド系等の分子内開裂型や、ベンゾフェノンやフェニルグリオキシル酸エステル系等の水素引き抜き型の光重合開始剤が使用できる。重合開始剤の光吸収波長を任意に選択することによって、紫外線領域から可視光領域にいたる広い波長範囲にわたって硬化性を付与することができる。具体的にはベンジルケタール系として2.2-ジメトキシ-1.2-ジフェニルエタン-1-オンが、α−ヒドロキシアセトフェノン系として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン及び1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オンが、α-アミノアセトフェノン系として2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オンが、アシルフォスフィンオキサイド系として2.4.6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド及びビス(2.4.6‐トリメチルベンゾイル)‐フェニルフォスフィンオキサイドが、フェニルグリオキシル酸エステル系として2‐フェニルグリオキシル酸メチルなどがあり、単独または2種以上を組み合わせて使用できる。これらの中では、長期間の紫外線暴露でも黄変が少なく、硬化した際に塗膜の柔軟性が得られるフェニルグリオキシル酸エステル系を含むことが好ましく、市販品としてはOmniradMBF−S(商品名:IGM社製)などが挙げられる。
前記(D)の光硬化性樹脂成分100重量部に対する比率は、1部〜20重量部が好ましく、5〜15重量部が更に好ましい。1重量部以上とすることで硬化性が発現し、20重量部以下とすることで過剰添加とならず塗膜の黄変や保存性低下を防ぐことができる。
また、本発明の塗料組成物には必要に応じて分散剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、消泡剤、増粘剤、沈澱防止剤、帯電防止剤、防曇剤、ノンスリップ剤、抗菌剤、有機微粒子等を添加してもよい。
分散剤は無機・有機顔料を媒体中に均一に分散させ安定な分散体を調整するために使用される添加剤で、固液界面を安定化させる界面活性剤である。特にシリカの分散性に優れる点で、酸性基を有するコポリマータイプが好ましい。分散剤の組成物固形分全体に対する配合量は0.05〜3重量%が好ましく、0.1〜1重量%が更に好ましい。市販品ではDisper BYK 102(商品名:ビックケミージャパン社製、酸性基を有するコポリマー)などが挙げられる。
本発明の塗料組成物を塗布する方法は、特に制限はなく、公知のスプレーコート、ロールコート、ダイコート、エアナイフコート、ブレードコート、スピンコート、リバースコート、グラビアコート、ワイヤーバーなどの塗工法またはグラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷などを利用できる。また塗布量は5〜100g/mが例示されるが、用途により随時選定できる。
本発明の塗料組成物を塗布した後は、紫外線等の光照射により硬化させる。紫外線を照射する場合の光源としては例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、カーボンアーク灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、LEDランプ、無電極紫外線ランプなどがあげられ、硬化条件としては50〜1000mW/cmの照射強度で、積算光量として100〜2,000mJ/cmが例示される。また照射する雰囲気は空気中でもよいし、窒素、アルゴンなどの不活性ガス中でもよい。
以下、本発明を実施例、比較例に基づき詳細に説明するが、具体例を示すものであって特にこれらに限定するものではない。また表記が無い場合は、室温は25℃、相対湿度65%の条件下で測定を行った。なお配合表の単位は重量部とする。
実施例
前記(A)として6官能ウレタンアクリレート(HDIとペンタエリスリトールトリアクリレートの反応物)を、前記(B)としてアロニックスMT−3533(商品名:東亜合成社製、水酸基価190〜210mgKOH/g)及びアロニックスMT-3548(商品名:東亜合成社製、水酸基価250〜300mgKOH/g)を、(c1)としてACEMATT OK607(商品名:エボニック社製、疎水性シリカ、平均粒径4.4μm)を、(c2)としてミズカシルP−758C(商品名:水澤化学製、親水性シリカ、平均粒径12μm)を、(D)としてOmniradMBF−S(商品名:IGM社製、フェニルグリオキシル酸エステル系)を、(E)としてライトエステルHOP(N)(商品名:共栄社化学社製、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート)を、その他モノマーとしてMIRAMER M200(商品名:MIWON社製、1.6ヘキサンジオールジアクリレート)を、レベリング剤としてBYK102(商品名:ビックケミージャパン社製)を、表1記載の配合で均一に溶解分散するまで撹拌して実施例1〜5の光硬化性塗料組成物を調整した。
比較例
実施例で用いた材料の他、オリゴマーとしてMIRAMER PE210(商品名:MIWON社製、ビスフェノールA型エポキシジアクリレート、)を、モノマーとしてMIRAMER M340(商品名:MIWON社製、ペンタエリスリトールトリアクリレート、水酸基価130〜140mgKOH/g)を、表1記載の配合で均一に溶解分散するまで撹拌して比較例1〜6の光硬化性塗料組成物を調整した。
表1
Figure 2021138799
評価方法は以下の通りとした。
試験片の作成
厚み6mmの珪酸カルシウム板(商品名:ヒシタイカ アイカテック建材社製)上に、シーラーとしてアイトロンZ-140(商品名:アイカ工業社製、ウレタン系)を塗布し、その上に目止め層としてアイトロンZ-983S-13及びZ-983W-14(商品名:アイカ工業社製、エポキシアクリレート系)を用いて2層の目止め層を形成し、その上にアクリルウレタン系塗料を用い85g/mでの化粧層を形成後、上記塗料組成物を10g/mの厚みで塗布し、その後光源としてアイグランデージECS4011GX/N(アイグラフィックス社製、高圧水銀ランプ)を用い、照射強度100mW/cm、積算光量800mJ/cm露光条件で硬化し試験片とした。
粘度:東機産業製のコーンプレート型粘度計RC−550を用い、コーン角3°R17.65で25±1℃、回転数は粘度範囲500〜2000mPa・sは20rpm、2000〜5000mPa・sは10rpm、5000〜10000mPa・sは5rpmで測定した。
硬化性:アイグランデージECS4011GX/N(アイグラフィックス社製、高圧水銀ランプ)を用い、照射強度100mW/cm、積算光量800mJ/cm露光条件で照射後、塗膜表面にタック残りがあるか指触で評価した。タック無い場合を○、タック有る場合を×とした。
外観:目視にて塗膜外観を確認し、フラットで凹凸が無い場合を○、スジ等のトップコート層に起因する異常がある場合を×とした。
下層浸透性:塗料組成物を塗装して光硬化させた後、被塗物表面にある微細なクラックへの浸み込みによる外観変化を目視にて評価した。外観不良が無い場合を○、浸み込んでスジ状の外観不良となった場合を×とした
初期密着性:旧JIS K5400に準じて、1mm角100個の碁盤目試験を行い、セロハンテープ(JIS Z1522に規定されるもの)により塗膜の剥離状態を確認した。塗膜側に貼り付けたセロハンテープを剥離した時に、剥がれたマスが0の場合を○、1マスでも剥がれた場合を×とした。
耐熱密着性:上記試験片を80℃の環境下で1週間放置し、その後常温に戻して密着性試験を行い、剥がれたマスが0の場合を○、1マスでも剥がれた場合を×とした。
鉛筆硬度:東洋精機製作所製の鉛筆引掻塗膜硬さ試験機(形式P)を用い、JIS K 5600−5−4(1999年版)に準じ、750g荷重で評価した。
光沢度:JIS Z 8741に準拠し、スガ試験機社製のデジタル変角光沢計を用いて光沢度(60°)を回測定し、艶消し外観となる20以下を○、20超を×とした。
評価結果
Figure 2021138799
実施例は硬化性、外観、下層浸透性、初期密着性、耐熱密着性、鉛筆硬度、光沢度の全ての面で問題は無く良好であった。
一方、水酸基価が低いペンタエリスリトールトリアクリレートを用いた比較例1は耐熱密着性が低く、エポキシアクリレートを用いた比較例2は外観と耐熱密着性が劣り、(c1)を配合していない比較例3及び4は光沢度に加え、外観又は下層浸透性のいずれかが劣り、(c2)を配合していない比較例5及び6は光沢度、外観、下層浸透性のいずれかが劣り、いずれも本願発明に適さないものであった。
本発明の光硬化性塗料組成物は、安定した艶消し外観を有しながら、アクリル系下地塗料との密着性が非常に優れ、トップコート用の塗料として有用である。

Claims (5)

  1. 多官能ウレタンアクリレートオリゴマー(A)と、水酸基価が160〜330mgKOH/gのペンタエリスリトールトリアクリレート(B)と、平均粒子径が異なる2種類のシリカ(C)と、光重合開始剤(D)と、を含み、前記(C)の平均粒子径が1〜8μm(c1)と、10〜20μm(c2)であることを特徴とする光硬化性塗料組成物。
  2. 更に水酸基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマー(E)を含むことを特徴とする請求項1記載の光硬化性塗料組成物。
  3. 前記(A)の配合量が、組成物固形分の全量に対し20〜50重量%である事を特徴とする請求項1又は2いずれか記載の光硬化性塗料組成物。
  4. 前記(B)の配合量が、樹脂固形分に対し3〜35重量%である事を特徴とする請求項1〜3いずれか記載の光硬化性塗料組成物。
  5. アクリル系樹脂塗料のトップコート樹脂であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の光硬化性塗料組成物。

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