JP2021138248A - インホイールモータ駆動装置 - Google Patents

インホイールモータ駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2021138248A
JP2021138248A JP2020036683A JP2020036683A JP2021138248A JP 2021138248 A JP2021138248 A JP 2021138248A JP 2020036683 A JP2020036683 A JP 2020036683A JP 2020036683 A JP2020036683 A JP 2020036683A JP 2021138248 A JP2021138248 A JP 2021138248A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheel
motor drive
drive device
outboard side
wheel bearing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020036683A
Other languages
English (en)
Inventor
真也 太向
Masaya Taiko
真也 太向
四郎 田村
Shiro Tamura
四郎 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2020036683A priority Critical patent/JP2021138248A/ja
Priority to PCT/JP2021/004352 priority patent/WO2021176951A1/ja
Publication of JP2021138248A publication Critical patent/JP2021138248A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60BVEHICLE WHEELS; CASTORS; AXLES FOR WHEELS OR CASTORS; INCREASING WHEEL ADHESION
    • B60B35/00Axle units; Parts thereof ; Arrangements for lubrication of axles
    • B60B35/12Torque-transmitting axles
    • B60B35/16Axle housings
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60KARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
    • B60K7/00Disposition of motor in, or adjacent to, traction wheel
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/02Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
    • F16C19/14Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load
    • F16C19/18Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/58Raceways; Race rings

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

【課題】周辺部品の大幅な設計変更を要することなく、インホイールモータ駆動装置と車体との干渉を回避する。【解決手段】インホイールモータ駆動装置21は、電動モータ部Aと、車輪用軸受部Cと、減速機部Bとを備える。車輪用軸受部Cは、内方部材51と、ホイール67が取り付けられるホイール取付面Sを有する外方部材52と、内方部材51と外方部材52との間に介在した複数のボール54、55からなる転動体列L1、L2とを備える。外方部材52のホイール取付面Sを、車輪用軸受部Cのアウトボード側の転動体列L2よりもインボード側に配する。【選択図】図1

Description

本発明は、インホイールモータ駆動装置に関する。
インホイールモータ駆動装置は、装置全体がホイール内部に収容された状態で使用される関係上、その重量や大きさが車両のばね下重量や客室スペースの広さに影響を及ぼすため、できるだけ軽量・コンパクトであることが望まれる。その一方、インホイールモータ駆動装置は、車輪を駆動するために大きなトルクを必要とする。このため、インホイールモータ駆動装置においては、駆動力を発生させる電動モータと、車輪を回転自在に支持する車輪用軸受との間に、電動モータの回転を減速して車輪用軸受に出力する減速機を設けるのが一般的である。例えば下記の特許文献1に記載されたインホイールモータ駆動装置では、互いに平行に配置された複数の歯車軸からなる平行軸歯車減速機を採用している。
特開2018−53927号公報
平行軸歯車減速機を備えたインホイールモータ駆動装置としては、減速機の出力歯車軸と車輪用軸受の内輪とを一体に回転させる内輪回転タイプ(下記特許文献1の図4参照)や、減速機の出力歯車軸と車輪用軸受の外輪とを一体回転させる外輪回転タイプ(同図1参照)が知られている。
本出願人は、特願2018−023067において、図7に示すような内輪回転タイプのインホイールモータ駆動装置100を示している。具体的に、インホイールモータ駆動装置100は、電動モータ110と、平行軸歯車減速機120と、車輪用軸受130とを備え、平行軸歯車減速機120の出力歯車軸121と車輪用軸受130の内方部材131(ハブ輪132および内輪133)とが一体に回転する。このインホイールモータ駆動装置100では、出力歯車軸121を支持するアウトボード側(図中左側)の軸受122の内周に、車輪用軸受130のハブ輪132のインボード側端部(図中右端)を入り込ませている。このように、平行軸歯車減速機120の軸受122と車輪用軸受130の内方部材131とを重複した軸方向領域に配することで、インホイールモータ駆動装置100の軸方向寸法が短縮され、ホイールからインボード側へのインホイールモータ駆動装置100の突出量を抑えることができる。
上記のようなインホイールモータ駆動装置100において、車重の増大等により出力トルクを大きくする必要が生じた場合、歯車軸を支持する軸受、特に、出力歯車軸121を支持する軸受122、123の負荷容量を大きくする必要がある。例えば、出力歯車軸121を支持するアウトボード側の軸受122を大径化して負荷容量を増大させる場合、出力歯車軸121と噛み合う中間歯車軸124を支持する軸受125との干渉を回避するために、出力歯車軸121と中間歯車軸124との軸間距離Yを拡大する必要がある。この場合、インホイールモータ駆動装置の半径方向寸法が大きくなるため、ホイールサイズの大径化やサスペンションの改造といった、インホイールモータ駆動装置の周辺の部品の大幅な設計変更が必要となる。
一方、出力歯車軸121の軸受122の外径を大きくすることなく、ボールを大径化して負荷容量を増大させる場合、図8に示すように軸受122の内径が小さくなるため、この軸受122の内周に車輪用軸受130の内方部材131の一部を入り込ませることができなくなる。この場合、車輪用軸受130の内方部材131を、平行軸歯車減速機120の軸受122よりもアウトボード側に配置せざるを得ないため、インホイールモータ駆動装置の軸方向寸法が大きくなる。このようなインホイールモータ駆動装置をホイールに取り付けると、インホイールモータ駆動装置がホイールからインボード側へ大きく突出するため、車体と干渉するおそれが生じる。
上記のような課題は、外輪回転タイプのインホイールモータ駆動装置においても同様に生じ得る。
以上の事情に鑑み、本発明は、インホイールモータ駆動装置の軸方向寸法が増大した場合でも、周辺部品の大幅な設計変更を要することなく、インホイールモータ駆動装置と車体との干渉を回避することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は、駆動力を発生させる電動モータ部と、車輪を回転自在に支持する車輪用軸受部と、前記電動モータ部の回転を減速して前記車輪用軸受部に伝達する減速機部とを備えたインホイールモータ駆動装置において、前記車輪用軸受部が、外周に複列の軌道面が形成された内方部材と、内周に複列の軌道面が形成され、ホイールが取り付けられるホイール取付面を有する外方部材と、前記内方部材のアウトボード側の軌道面と前記外方部材のアウトボード側の軌道面との間に介在した複数の転動体からなるアウトボード側の転動体列と、前記内方部材のインボード側の軌道面と前記外方部材のインボード側の軌道面との間に介在した複数の転動体からなるインボード側の転動体列とを備え、前記減速機部が、前記電動モータ部の回転軸と一体に回転する入力歯車軸と、前記車輪用軸受部の外方部材と一体に回転する出力歯車軸とを有する平行軸歯車減速機を備え、前記外方部材のホイール取付面を、前記車輪用軸受部のアウトボード側の転動体列よりもインボード側に配したことを特徴とするインホイールモータ駆動装置を提供する。
このように、本発明のインホイールモータ駆動装置では、車輪用軸受部の外方部材と減速機部の出力歯車軸とを一体に回転させる、いわゆる外輪回転タイプとし、この外方部材に設けられたホイール取付面をアウトボード側の転動体列よりもインボード側に配した。このように、車輪用軸受部の外方部材のホイール取付面を従来よりもインボード側に設けることで、インホイールモータ駆動装置全体がホイールに対してアウトボード側にシフトした位置に配されるため、インホイールモータ駆動装置の軸方向寸法が増大した場合でも、ホイールからインボード側へのインホイールモータ駆動装置の突出量が抑えられる。
上記のインホイールモータ駆動装置において、外方部材のホイール取付面を、車輪用軸受部のインボード側の転動体列よりもインボード側に配すれば、ホイールからインボード側へのインホイールモータ駆動装置の突出量がさらに抑えられる。
上記のように、インホイールモータ駆動装置をホイールに対してアウトボード側にシフトさせることで、車輪用軸受部のアウトボード側およびインボード側の転動体列の少なくとも一方を、ホイールに設けられたホイールディスクの軸方向領域に配することができる。
ところで、外輪回転タイプのインホイールモータ駆動装置において、出力歯車軸の内周に車輪用軸受部の外方部材を配すれば、軸方向の小型化が図られる(特許文献1の図1参照)。しかし、この場合、車輪用軸受部の転動体列のピッチ円直径が出力歯車軸の内径よりも小さくなるため、車輪用軸受部の負荷容量が不足するおそれがある。これに対し、外方部材を、出力歯車軸を支持する複数の軸受のうち、最もアウトボード側の軸受よりもアウトボード側に配置すれば、出力歯車軸の径に関わらず、車輪用軸受部の各転動体列のピッチ円直径を大きくする(例えば、出力歯車軸を支持する軸受の内径よりも大きくする)ことができるため、車輪用軸受部の負荷容量を確保することができる。
上記のように、出力歯車軸と外方部材とを一体に回転させる場合、車輪用軸受部の内周には減速機構が設けられないため、車輪用軸受部の外径を抑えることができる。具体的には、車輪用軸受部の各転動体列のピッチ円直径(各転動体列の転動体中心を結ぶ円の直径)を、何れも減速機部の出力歯車軸に設けられた出力歯車のピッチ円直径よりも小さくすることができる。このように、車輪用軸受部の外径を抑えることで、車輪用軸受部をホイールディスクの内周に収容しやすくなる。
上記のインホイールモータ駆動装置の車輪用軸受部には、内方部材の内周に挿入され、減速機部の出力歯車軸とトルク伝達可能に結合された軸部と、軸部のアウトボード側端部から外径側に延び、外方部材に固定されたフランジ部とを有する連結部材を設けることができる。この連結部材により出力歯車軸と外方部材とを連結することで、これらを一体に回転させることができる。
以上のように、本発明によれば、インホイールモータ駆動装置の軸方向寸法が増大した場合でも、ホイールからインボード側への突出量が抑えられるため、車体との干渉を回避することができる。
本発明の一実施形態に係るインホイールモータ駆動装置の断面図である。 図1のインホイールモータ駆動装置をアウトボード側から見た側面図である。 図1の拡大図である。 他の実施形態に係るインホイールモータ駆動装置の断面図である。 インホイールモータ駆動装置を搭載した電気自動車の概略平面図である。 図5に示す電気自動車の後方断面図である。 比較例に係るインホイールモータ駆動装置の断面図である。 他の比較例に係るインホイールモータ駆動装置の断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、図5および図6に基づき、インホイールモータ駆動装置を搭載した電気自動車11の概要を説明する。図5に示すように、電気自動車11は、シャシー12と、操舵輪として機能する一対の前輪13と、駆動輪として機能する一対の後輪14と、左右の後輪14のそれぞれを駆動するインホイールモータ駆動装置21とを備える。図6に示すように、後輪14は、シャシー12のホイールハウジング15の内部に収容され、懸架装置16を介してシャシー12の下部に固定されている。
懸架装置16は、左右に延びるサスペンションアームによって後輪14を支持すると共に、コイルスプリングおよびショックアブソーバを含むストラットによって、後輪14が路面から受ける振動を吸収してシャシー12の振動を抑制する。懸架装置16は、路面の凹凸に対する追従性を向上し、後輪14の駆動力を効率よく路面に伝達するために、左右の車輪を独立して上下させる独立懸架式が好ましいが、その他の懸架方式が採用される場合もある。
この電気自動車11では、左右のホイールハウジング15の内部に、左右の後輪14それぞれを回転駆動させるインホイールモータ駆動装置21が組み込まれるので、シャシー12上にモータ、ドライブシャフトおよび差動装置等を設ける必要がなくなる。そのため、この電気自動車11は、客室スペースを広く確保でき、しかも、左右の後輪14の回転をそれぞれ制御することができるという利点を有する。
なお、インホイールモータ駆動装置21は、上記のように、後輪14を駆動輪とした後輪駆動タイプの電気自動車11のみならず、前輪13を駆動輪とした前輪駆動タイプの電気自動車や、前輪13および後輪14の双方を駆動輪とした四輪駆動タイプの電気自動車に適用することもできる。
以下に、インホイールモータ駆動装置21の構成を詳しく説明する。
図1に、本発明の一実施形態に係るインホイールモータ駆動装置21の断面図を示す。このインホイールモータ駆動装置21は、車輪を駆動するための駆動力を発生させる電動モータ部Aと、駆動輪(車輪14)を回転自在に支持する車輪用軸受部Cと、電動モータ部Aの回転を減速して車輪用軸受部Cに伝達する減速機部Bとを備えている。電動モータ部Aおよび減速機部Bはケーシング22に収容され、車輪用軸受部Cはケーシング22に取り付けられている。なお、以下の説明では、インホイールモータ駆動装置21をホイールハウジング15(図6参照)内に取り付けた状態で車幅方向外側および車幅方向内側となる側を、それぞれ、アウトボード側およびインボード側という。図1においては、紙面左側がアウトボード側であり、紙面右側がインボード側である。
電動モータ部Aは、ケーシング22に固定された筒状のステータ23と、径方向隙間を介してステータ23の内周に配置されたロータ24と、外周にロータ24を装着したモータ回転軸25とを有するラジアルギャップ型の電動モータ26を備える。モータ回転軸25は、その軸方向の二箇所に離間して配置された転がり軸受40,41によってケーシング22に対して回転自在に支持されており、毎分1万数千回程度の回転速度で回転可能である。なお、電動モータ部Aには、ラジアルギャップ型に替えてアキシャルギャップ型の電動モータを採用しても良い。
減速機部Bは、入力歯車軸35、中間歯車軸36、および出力歯車軸37が互いに平行に配置された平行軸歯車減速機30を備える。入力歯車軸35は入力歯車31を有し、中間歯車軸36は、入力側中間歯車32および出力側中間歯車33を有し、出力歯車軸37は出力歯車34を有する。図2にも示すように、この平行軸歯車減速機30では、入力歯車31と入力側中間歯車32とが噛み合い、出力側中間歯車33と出力歯車34とが噛み合っている。入力側中間歯車32の歯数は、入力歯車31および出力側中間歯車33の歯数よりも多く、出力歯車34の歯数は、出力側中間歯車33の歯数よりも多い。以上の構成により、平行軸歯車減速機30は、モータ回転軸25の回転を二段階で減速して出力する。
図1に示すように、入力歯車軸35は、モータ回転軸25と同軸に配置され、スプライン嵌合によってモータ回転軸25と一体回転可能に連結されている。入力歯車軸35は転がり軸受42,43により、中間歯車軸36は転がり軸受44,45により、また、出力歯車軸37は転がり軸受46,47により、ケーシング22に対して回転自在に支持されている。
入力歯車31、両中間歯車32,33および出力歯車34には、何れも、歯すじがつるまき線状に形成された(歯すじが軸方向に対して傾斜した)はすば歯車を用いている。この場合、インホイールモータ駆動装置21の駆動中、入力歯車31と入力側中間歯車32の噛合い部、および出力側中間歯車33と出力歯車34の噛合い部には、回転方向の荷重やラジアル荷重だけでなくアキシャル荷重が作用する。これらの荷重は、主に歯車軸35〜37を支持する転がり軸受42〜47によって支持される。従って、転がり軸受42〜47には、ラジアル荷重およびアキシャル荷重の双方を受けることができる軸受、例えば深溝玉軸受が使用される。
減速機部Bを径方向にコンパクト化する観点から、本実施形態では、図2に示す歯車軸の配置角α(入力歯車軸35と中間歯車軸36の回転中心O1,O2を結ぶ直線と、中間歯車軸36と出力歯車軸37の回転中心O2,O3を結ぶ直線とで挟まれた角度)が90°未満、具体的には60〜80°の範囲内となるように、各歯車軸35〜37が配置されている。
車輪用軸受部Cは、いわゆる外輪回転タイプの車輪用軸受50で構成される。本実施形態の車輪用軸受50は、図1に示すように、固定側となる内方部材51と、内方部材51の外周に設けられた回転側となる外方部材52と、外方部材52と減速機部Bの出力歯車軸37とを連結する連結部材53と、内方部材51と外方部材52との間に介在した複列の転動体としてのボール54、55と、図示外の保持器とを備えた複列アンギュラ玉軸受からなる。
図3に拡大して示すように、内方部材51は、本体56と内輪57とを有する。本体56は、円筒部56aと、円筒部56aのインボード側端部から外径に延びるフランジ部56bとを一体に有する。内輪57は、本体56の円筒部56aの外周面に嵌合固定される。本体56のフランジ部56bは、アタッチメント58を介してケーシング22に固定される。内方部材51の外周面には、複列の軌道面59、60が形成される。図示例では、本体56の円筒部56a外周面にインボード側の軌道面59が形成され、内輪57の外周面にアウトボード側の軌道面60が形成される。本体56の円筒部56aのアウトボード側の端部には、車輪用軸受50に予圧を付与するため、内輪57を加締め固定してなる加締め部が形成されている。内方部材51の構成は上記に限らず、例えば、インボード側の軌道面59を、本体56と別体に設けた他の内輪に形成してもよい。
外方部材52は、外輪61とハブ輪62とを備える。外輪61の内周面には、複列の軌道面63、64が形成される。ハブ輪62は、円筒部62aと、円筒部62aから外径に延びるフランジ部62bとを有する。外輪61は、ハブ輪62の円筒部62aの内周面に嵌合固定される。ハブ輪62のフランジ部62bには、ボルト65により、ブレーキディスク66およびホイール67が取り付けられる。図示例では、ハブ輪62のフランジ部62bのアウトボード側の側面が、ブレーキディスク66およびホイール67が取り付けられるホイール取付面Sとなる。外方部材52の構成は上記に限らず、例えば、外輪61とハブ輪62とを一体に形成してもよい。
連結部材53は、軸部53aと、軸部53aのアウトボード側端部から外径側に延びたフランジ部53bとを有する。軸部53aは、減速機部Bの出力歯車軸37と同軸に配置され、内方部材51の内周に挿入される。軸部53aのインボード側端部は、出力歯車軸37とスプライン嵌合によってトルク伝達可能に連結されている。フランジ部53bは、内方部材51のアウトボード側を回り込んで設けられ、その外径端がボルト68により外方部材52のハブ輪62に固定される。尚、連結部材53の構成は上記に限らず、例えば、軸部53aとフランジ部53bとを別体に形成してもよい。この場合、軸部53aと出力歯車軸37とを一体に形成したり、ハブ輪62とフランジ部53bとを一体に形成したりしてもよい。
内方部材51のインボード側の軌道面59と外方部材52のインボード側の軌道面63との間には、複数のボール54が配され、これらの複数のボール54によりインボード側の転動体列L1が形成される。また、内方部材51のアウトボード側の軌道面60と外方部材52のアウトボード側の軌道面64との間には、複数のボール55が配され、これらの複数のボール55によりアウトボード側の転動体列L2が形成される。
車輪用軸受50の内部空間には、潤滑剤としてのグリースが充填されている。軸受内部空間への異物侵入および軸受外部へのグリース漏洩を防止するため、内方部材51と外方部材52との間の空間の軸方向両端部には、シール部材69、70が設けられている。
本発明に係るインホイールモータ駆動装置21では、車輪用軸受部Cの外方部材52に設けられたホイール取付面S(ハブ輪62のフランジ部62bのアウトボード側の側面)が、少なくともアウトボード側の転動体列L2よりもインボード側に配され、図示例ではインボード側の転動体列L1よりもインボード側に配されている。これに対し、図7及び図8に示す比較例に係るインホイールモータ駆動装置100では、車輪用軸受130のハブ輪132に設けられたホイール取付面S’が、アウトボード側の転動体列L2’よりもアウトボード側に配されている。このように、本実施形態に係るインホイールモータ駆動装置21は、ホイール取付面Sが比較品よりもインボード側に配されるため、ホイール67に取り付けた状態では比較品よりもアウトボード側にシフトした位置に設けられる。これにより、ホイール67からインボード側へのインホイールモータ駆動装置21の突出量Q(図1参照)が抑えられる。
特に、本実施形態のインホイールモータ駆動装置21は、減速機部Bの出力歯車軸37を支持する軸受46、47が、比較的大径のボール(例えば、車輪用軸受部Cのボール54、55よりも大径のボール)を有している。この場合、特にアウトボード側の軸受47の周辺のスペースが制限されるため、この軸受47よりもアウトボード側に車輪用軸受部Cの外方部材52を配置せざるを得ない。このため、インホイールモータ駆動装置21のうち、ケーシング22からアウトボード側に突出した突出部分P(図1参照)の軸方向寸法が大きくなるが、上記のようにホイール取付面Sをインボード側にシフトした位置に設けることで、突出部分Pの大部分がホイール取付面Sよりもアウトボード側に設けられる。これにより、突出部分Pの軸方向寸法が大きくなった場合でも、ホイール取付面Sよりもインボード側の軸方向寸法の増大が抑えられ、ホイール67(詳しくは、ホイールリム67bのインボード側端部)からインボード側へのインホイールモータ駆動装置21の突出量Qの増大が抑えられる。
また、上記のように、ホイール取付面Sをインボード側にシフトした位置に設けることで、車輪用軸受部Cの大部分が、ホイール67のホイールディスク67aの軸方向領域X(図1参照)に配される。具体的には、車輪用軸受部Cの転動体列L1、L2の少なくとも一方が、ホイールディスク67aの軸方向領域Xに配される。図示例では、アウトボード側の転動体列L2全体と、インボード側の転動体列L1の一部が、ホイールディスク67aの軸方向領域Xに配される。なお、この他、アウトボード側の転動体列L2のみをホイールディスク67aの軸方向領域Xに配したり、両転動体列L1、L2全体をホイールディスク67aの軸方向領域Xに配したりしてもよい。
また、上記のように、車輪用軸受50の外方部材52を、平行軸歯車減速機30の出力歯車軸37を支持するアウトボード側の軸受47よりもアウトボード側に配することで、出力歯車軸37の径に関わらず、車輪用軸受50のサイズ(径)を設定することができる。本実施形態では、図3に示すように、車輪用軸受50の転動体列L1、L2のピッチ円直径D1が、出力歯車軸37を支持するアウトボード側の軸受47の内径D2よりも大きくなっている。
また、上記のように、出力歯車軸37と外方部材52とを一体に回転させる場合、これらの間には減速機構が設けられないため、車輪用軸受50のサイズ(特に外径)を抑えることができる。具体的には、車輪用軸受50の各転動体列L1、L2のピッチ円直径D1を、何れも出力歯車軸37に設けられた出力歯車34のピッチ円直径D3よりも小さくすることができる。このように、車輪用軸受50の外径を抑えることで、車輪用軸受50をホイールディスク67aの内周に収容しやすくなる。
以上の構成を有するインホイールモータ駆動装置21の全体的な作動態様を簡単に説明する。まず、電動モータ部Aにおいて、電動モータ26のステータ23に交流電流が供給されると、これに伴って生じる電磁力によりロータ24およびモータ回転軸25が一体回転する。モータ回転軸25の回転は、減速機部Bの平行軸歯車減速機30によって減速された上で車輪用軸受50に伝達され、これにより車輪用軸受50の外方部材52(外輪61およびハブ輪62)、ブレーキディスク66および車輪14(ホイール67)が一体に回転する。
図示は省略しているが、インホイールモータ駆動装置21は、電動モータ部Aおよび減速機部Bの各部に潤滑油を供給するための潤滑機構を有する。そして、インホイールモータ駆動装置21の駆動中には、上記潤滑機構から供給される潤滑油により、電動モータ部Aの各部が冷却されると共に、減速機部Bの各部が潤滑および冷却される。
以上の実施形態では、入力歯車軸35と出力歯車軸37の間に一軸の中間歯車軸36を配置してなる2段減速式(3軸タイプ)の平行軸歯車減速機30を採用したインホイールモータ駆動装置21に本発明を適用した場合について説明したが、本発明の適用範囲はこれに限られない。例えば、図4に、1段減速式(2軸タイプ)の平行軸歯車減速機30を採用したインホイールモータ駆動装置21に本発明を適用した例を示す。この実施形態では、平行軸歯車減速機30の中間歯車軸36を省略し、入力歯車軸35の入力歯車31と出力歯車軸37の出力歯車34とを直接噛み合わせた点で、上記の実施形態と異なる。この他、入力歯車軸35と出力歯車軸37との間に2軸以上の中間歯車軸36を配置してなる3段以上の平行軸歯車減速機を採用したインホイールモータ駆動装置(図示省略)に本発明を適用することもできる。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得る。すなわち、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
21 インホイールモータ駆動装置
22 ケーシング
26 電動モータ
30 平行軸歯車減速機
35 入力歯車軸
36 中間歯車軸
37 出力歯車軸
50 車輪用軸受
51 内方部材
52 外方部材
53 連結部材
54、55 転動体(ボール)
56 本体
57 内輪
59、60 軌道面
61 外輪
62 ハブ輪
63、64 軌道面
66 ブレーキディスク
67 ホイール
67a ホイールディスク
A 電動モータ部
B 減速機部
C 車輪用軸受部
L1、L2 転動体列
S ホイール取付面

Claims (7)

  1. 駆動力を発生させる電動モータ部と、車輪を回転自在に支持する車輪用軸受部と、前記電動モータ部の回転を減速して前記車輪用軸受部に伝達する減速機部とを備えたインホイールモータ駆動装置において、
    前記車輪用軸受部が、外周に複列の軌道面が形成された内方部材と、内周に複列の軌道面が形成され、ホイールが取り付けられるホイール取付面を有する外方部材と、前記内方部材のアウトボード側の軌道面と前記外方部材のアウトボード側の軌道面との間に介在した複数の転動体からなるアウトボード側の転動体列と、前記内方部材のインボード側の軌道面と前記外方部材のインボード側の軌道面との間に介在した複数の転動体からなるインボード側の転動体列とを備え、
    前記減速機部が、前記電動モータ部の回転軸と一体に回転する入力歯車軸と、前記車輪用軸受部の外方部材と一体に回転する出力歯車軸とを有する平行軸歯車減速機を備え、
    前記外方部材のホイール取付面を、前記車輪用軸受部のアウトボード側の転動体列よりもインボード側に配したことを特徴とするインホイールモータ駆動装置。
  2. 前記外方部材のホイール取付面を、前記車輪用軸受部のインボード側の転動体列よりもインボード側に配した請求項1に記載のインホイールモータ駆動装置。
  3. 前記車輪用軸受部のアウトボード側およびインボード側の転動体列の少なくとも一方が、前記ホイールに設けられたホイールディスクの軸方向領域に配された請求項1又は2に記載のインホイールモータ駆動装置。
  4. 前記車輪用軸受部の外方部材が、前記出力歯車軸を支持する複数の軸受のうち、最もアウトボード側の軸受よりもアウトボード側に配された請求項1〜3の何れか1項に記載のインホイールモータ駆動装置。
  5. 前記車輪用軸受部のアウトボード側およびインボード側の転動体列のピッチ円直径が、何れも前記減速機部の前記出力歯車軸を支持する複数の軸受のうち、最もアウトボード側の軸受の内径よりも大きい請求項4に記載のインホイールモータ駆動装置。
  6. 前記車輪用軸受部のアウトボード側およびインボード側の転動体列のピッチ円直径が、何れも前記減速機部の前記出力歯車軸に設けられた出力歯車のピッチ円直径よりも小さい請求項1〜5の何れか1項に記載のインホイールモータ駆動装置。
  7. 前記車輪用軸受部が、前記内方部材の内周に挿入され、前記減速機部の出力歯車軸とトルク伝達可能に結合された軸部と、前記軸部のアウトボード側端部から外径側に延び、前記外方部材に固定されたフランジ部とを有する連結部材を備えた請求項1〜6の何れか1項に記載のインホイールモータ駆動装置。
JP2020036683A 2020-03-04 2020-03-04 インホイールモータ駆動装置 Pending JP2021138248A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020036683A JP2021138248A (ja) 2020-03-04 2020-03-04 インホイールモータ駆動装置
PCT/JP2021/004352 WO2021176951A1 (ja) 2020-03-04 2021-02-05 インホイールモータ駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020036683A JP2021138248A (ja) 2020-03-04 2020-03-04 インホイールモータ駆動装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021138248A true JP2021138248A (ja) 2021-09-16

Family

ID=77614263

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020036683A Pending JP2021138248A (ja) 2020-03-04 2020-03-04 インホイールモータ駆動装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2021138248A (ja)
WO (1) WO2021176951A1 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2769323B2 (ja) * 1988-06-29 1998-06-25 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 減速機付モータ駆動装置及び電動車両
JP4567616B2 (ja) * 2006-02-17 2010-10-20 本田技研工業株式会社 電動モータ
JP2007331476A (ja) * 2006-06-13 2007-12-27 Toyota Motor Corp 車輪駆動装置
JP2016111753A (ja) * 2014-12-03 2016-06-20 日産自動車株式会社 車両用電動駆動装置
JP6799426B2 (ja) * 2016-09-26 2020-12-16 Ntn株式会社 インホイールモータ駆動装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2021176951A1 (ja) 2021-09-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6792995B2 (ja) インホイールモータ駆動装置
JP6794211B2 (ja) インホイールモータ駆動装置
JP6781608B2 (ja) インホイールモータ駆動装置
JP6786354B2 (ja) インホイールモータ駆動装置
WO2021095418A1 (ja) インホイールモータ駆動装置
JP4967789B2 (ja) 車輪駆動装置
WO2020054650A1 (ja) インホイールモータ駆動装置
JP5130780B2 (ja) 車輪駆動装置
JP2018053927A (ja) インホイールモータ駆動装置
WO2021176951A1 (ja) インホイールモータ駆動装置
JP6821385B2 (ja) インホイールモータ駆動装置
JP2020046055A (ja) インホイールモータ駆動装置
WO2018083810A1 (ja) インホイールモータ駆動装置
JP6100354B1 (ja) インホイールモータ駆動装置
JP6800670B2 (ja) インホイールモータ駆動装置
JP6843511B2 (ja) インホイールモータ駆動装置
US11662010B2 (en) Vehicle drive device
WO2017158933A1 (ja) インホイールモータ駆動装置
JP2017003048A (ja) 車両用モータ駆動装置
JP2017024613A (ja) インホイールモータ駆動装置
JP2016223554A (ja) インホイールモータ駆動装置
WO2019065712A1 (ja) インホイールモータ駆動装置