JP2021136213A - 全固体リチウムイオン二次電池の負極活物質 - Google Patents

全固体リチウムイオン二次電池の負極活物質 Download PDF

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Abstract

【課題】入力特性を向上しつつも、放電容量維持特性を向上させる、又は低下を抑制させることができる負極活物質の提供。【解決手段】全固体リチウムイオン二次電池用の負極活物質10であって、炭素材料11と、炭素材料の表面に被覆されたSiを含んだ最外層であるSi被覆層12と、を有し、炭素材料とSiとの合計質量に対するSiの質量が、2質量%以上5質量%以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、全固体リチウムイオン二次電池の負極活物質に関する。
全固体リチウムイオン二次電池は、正極及び負極と、それら両極間に介在された固体電解質とを備えており、Liイオンが固体電解質を介して正極と負極との間を行き来することにより充放電を行う。全固体リチウムイオン二次電池の典型的な負極は、Liイオンを可逆的に吸蔵及び放出しうる負極活物質を含んでいる。かかる負極活物質としては、主として種々の炭素材料が挙げられ、例えば黒鉛が用いられる。しかし炭素材料のLiイオン受け入れ容量は大きくなく、急速充電時にLiイオンの受け入れ速度が不足するという問題がある。そこで、特許文献1では、炭素の六角網目面の複数の層が重なった縁が露出した層状黒鉛のエッジ部にLiイオン受け入れ容量が大きいSiを被覆することで入力特性を向上させている。
また、固体電解質を使用する全固体二次電池において、エネルギー密度向上のために膨張する負極活物質を用いると充放電時の膨張収縮により、不可逆容量が増加し、放電容量維持特性(充放電サイクル特性)が低くなる問題がある。
特許文献2には、炭素基材の表面に、鱗片状シリコン粒子が付着し、鱗片状シリコン粒子の一部は炭素基材に突き刺さっており、該鱗片状シリコン粒子と該炭素基材との合計重量に対する該鱗片状シリコン粒子の重量比は5〜95質量%であるリチウムイオン二次電池用負極活物質が開示されている。
特許文献3には、炭素材料に鱗片状シリコン粒子が分散した構成を有する複合粒子と、黒鉛系粒子と、を含んだリチウムイオン二次電池用負極活物質が開示されている。
特開2015−002122号公報 特開2016−143462号公報 特開2019−067579号公報
本開示は、入力特性を向上しつつも、放電容量維持特性を向上させる、又は低下を抑制させることができる負極活物質を提供することを主目的とする。
本開示は上記課題を解決するための一つの手段として、全固体リチウムイオン二次電池用の負極活物質であって、炭素材料と、炭素材料の表面に被覆されたSiを含んだ最外層であるSi被覆層と、を有し、炭素材料とSiとの合計質量に対するSiの質量が、2質量%以上5質量%以下である負極活物質を開示する。
本開示の負極活物質は、入力特性および放電容量維持特性を向上させる、又は低下を抑制させることができる。
本開示の負極活物質を模式的に示す図である。 本開示の負極活物質を含む負極活物質層を備えた全固体二次電池の概略を示す断面図である。
[負極活物質]
図1は、負極活物質を模式的に示す図である。図1に示すように、負極活物質10は、炭素材料11と、炭素材料11の表面を被覆するように配置されたSi被覆層12とを有する。これにより入力特性および放電容量維持特性を向上させる、又は低下を抑制させることができる。以下、負極活物質10の各構成について説明する。
<炭素材料>
炭素材料11は人造黒鉛、天然黒鉛、あるいはそれらを加工した黒鉛材料を用いることができる。
炭素材料の形状は、特に限定されるものではなく、例えば粒子状や鱗片状であることが挙げられる。粒子の場合には、例えば、真球状、楕円球状等を挙げることができる。また、炭素材料の平均粒径(D50)は、例えば100nm以上100μm以下の範囲内であることが好ましく、200nm以上20μm以下の範囲内であることがより好ましい。本開示において、粒子の平均粒径は、特記しない限り、レーザー回折・散乱式粒子径分布測定により測定される体積基準のメディアン径(D50)の値である。また、メディアン径(D50)とは、粒径の小さい粒子から順に並べた場合に、粒子の累積体積が全体の半分(50%)となる径(体積平均径)である。
<Si被覆層>
Si被覆層12は元素としてSiを有している。本形態のSi被覆層を構成する材料はSi単体及びSi化合物(SiO、Ni、Ti、Cu等の他の金属とのシリサイト(ケイ化物))であればよい。
Si被覆層12に含まれるSiの質量は、炭素材料11とSi被覆層12との合計質量に対するSiの質量の比率が、2質量%以上5質量%以下とされている。Si被覆層がSi化合物であった場合であっても、ここに含まれるSiの質量により当該比率を算出する。
また、炭素材料に被覆するSiの膜厚は500nm以下が好ましく、100nm以下がより好ましい。
また、Si被覆層12は、炭素材料に接触するとともに、負極活物質12の最外層を形成している。
<負極活物質の作製>
負極活物質の作製は炭素材料の表面にSi被覆層を積層することにより行われる。炭素材料11へのSi被覆層12の被覆方法は、特に限定されることなく公知のものを用いることができるが、例えば、バレルスパッタや蒸着法を用いることができる。以下、バレルスパッタ法について説明する。
バレルスパッタ法は、コーティングや薄膜形成に用いられ、真空中でプラズマを用いて成膜する方法であり、被覆させる物質粒子のエネルギーが高くなるため、付着力が強い。すなわち、バレルスパッタ法により均一に被覆することで、Si被覆層12を構成する材料と炭素材料11とが高い付着力で(材料の微細な点接触が集まって全体として膜状となって)接触するので、全固体二次電池の充放電時における体積変化による影響、すなわちSi被覆層の膨張収縮量が大きくなりすぎることにより炭素材料とSi被覆層との接触状態が悪くなり放電容量維持特性が低下することを抑えられる。また、バレルスパッタ法は、膜厚を被覆(コート)時間で高精度に制御可能である。
<負極活物質の機能>
以上のような負極活物質10によれば、負極活物質を負極活物質層に含む全固体二次電池に適用することにより、全固体二次電池の入力特性を向上しつつも、放電容量維持特性を向上させる、又は低下を抑制させることができる。
[全固体二次電池]
次に、上記負極活物質を適用した全固体二次電池について説明する。
図2は、全固体二次電池の一例を示す概略断面図である。図2に示すように、全固体二次電池20は、正極活物質を含有する正極活物質層21と、負極活物質を含有する負極活物質層22と、正極活物質層21および負極活物質層22の間に形成された固体電解質層23と、正極活物質層21の集電を行う正極集電体24と、負極活物質層22の集電を行う負極集電体25と、これらの部材を収納する電池ケース26とを有する。本形態では負極活物質層22に上記した負極活物質10を含有する。
以下、全固体二次電池20の各構成について説明する。
<正極活物質層21>
正極活物質層21は、少なくとも正極活物質を含有する層であり、必要に応じて、固体電解質材、導電材および結着材の少なくとも一つを含有していてもよい。
正極活物質は特に限定されることなく公知のものを用いることができるが、例えば、コバルト系(LiCoO等)、ニッケル系(LiNiO等)、マンガン系(LiMn、LiMn等)、リン酸鉄系(LiFePO、LiFeP等)、NCA系(ニッケル、コバルト、アルミニウムの化合物)、NMC系(ニッケル、マンガン、コバルトの化合物)等が挙げられる。
固体電解質材は特に限定されることはないが、硫化物固体電解質材および酸化物固体電解質材等を挙げることができる。
導電材は、その添加により、正極活物質層の電子伝導性を向上させることができる。導電材としては、特に限定されることはなく、公知の炭素材料、金属材料を挙げることができる。
結着材は、化学的、電気的に安定なものであれば特に限定されるものではないが、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系結着材、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のゴム系結着材、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等のオレフィン系結着材、カルボキシメチルセルロース(CMC)等のセルロース系結着材等を挙げることができる。
正極活物質層21の作製方法は特に限定されるものではなく、乾式で、又は、湿式で作製可能である。乾式であれば例えば上記の材料を乾式混合し、プレス成形する等して正極活物質層21を得ることができる。湿式であれば、上記の材料を適当な溶媒に添加してスラリーとし、当該スラリーを基材(正極集電体又は固体電解質層であってもよい。)の表面に塗布した後乾燥させることによって正極活物質層21を作製できる。
<負極活物質層22>
負極活物質層22は、少なくとも負極活物質を含有する層であり、必要に応じて、固体電解質材、導電材および結着材の少なくとも一つを含有していてもよい。本形態ではこの負極活物質として、上記した負極活物質10が適用されている。
固体電解質材、導電材および結着材については正極活物質層と同様に考えることができる。
負極活物質層22の作製方法は特に限定されるものではなく、乾式で、又は、湿式で作製可能である。乾式であれば例えば上記の成分を乾式混合し、プレス成形する等して負極活物質層22を得ることができる。湿式であれば、上記の成分を適当な溶媒に添加してスラリーとし、当該スラリーを基材(負極集電体又は固体電解質層であってもよい。)の表面に塗布した後乾燥させることによって負極活物質層22を作製できる。
<固体電解質層>
固体電解質層23は、正極活物質層21および負極活物質層22の間に形成される層である。固体電解質層23は、少なくとも固体電解質材を含有する。固体電解質材としては、例えば、硫化物固体電解質材および酸化物固体電解質材等を挙げることができる。
Liイオン伝導性を有する硫化物固体電解質材としては、例えば、LiS−P、LiS−P−LiI、LiS−P−LiO、LiS−P−LiO−LiI、LiS−SiS、LiS−SiS−LiI、LiS−SiS−LiBr、LiS−SiS−LiCl、LiS−SiS−B−LiI、LiS−SiS−P−LiI、LiS−B、LiS−P−Z(ただし、m、nは正の数。Zは、Ge、Zn、Gaのいずれか。)、LiS−GeS、LiS−SiS−LiPO、LiS−SiS−LiMO(ただし、x、yは正の数。Mは、P、Si、Ge、B、Al、Ga、Inのいずれか。)等を挙げることができる。なお、上記「LiS−P」の記載は、LiSおよびPを含む原料組成物を用いてなる硫化物固体電解質材を意味し、他の記載についても同様である。
一方、Liイオン伝導性を有する酸化物固体電解質材としては、例えば、NASICON型構造を有する化合物等を挙げることができる。NASICON型構造を有する化合物の一例としては、一般式Li1+xAlGe2−x(PO(0≦x≦2)で表される化合物(LAGP)、一般式Li1+xAlTi2−x(PO(0≦x≦2)で表される化合物(LATP)等を挙げることができる。また、酸化物固体電解質材の他の例としては、LiLaTiO(例えば、Li0.34La0.51TiO)、LiPON(例えば、Li2.9PO3.30.46)、LiLaZrO(例えば、LiLaZr12)等を挙げることができる。
<集電体>
集電体は、正極活物質層21の集電を行う正極集電体24、及び負極活物質層22の集電を行う負極集電体25である。正極集電体24の材料としては、例えばステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル、鉄、チタンおよびカーボン等を挙げることができる。一方、負極集電体25の材料としては、例えばステンレス鋼、銅、ニッケルおよびカーボン等を挙げることができる。
<電池ケース>
電池ケース26は各部材を収納するケースであり、例えばステンレス製の電池ケース等を挙げることができる。
<全固体二次電池の製造>
全固体二次電池20の製造方法は特に限定されるものではなく、一般的な全固体二次電池における製造方法と同様である。
[負極活物質]
バレルスパッタ装置を用いて炭素材料である球状化黒鉛に対して、Si被覆層を構成するSiを被覆して負極活物質を得た。ここではバレルスパッタ装置のコート時間を調整することによって、Siの質量が異なる負極活物質とした。
(実施例1〜3)
具体的には、平均粒子径(D50)が11μmの球状化黒鉛とSiとの合計質量に対して、Siの質量を実施例1では2質量%、実施例2では4質量%、実施例3では5質量%の割合で含有するものとした。
(比較例1)
比較例1ではSi被覆層を形成することなく、実施例1乃至実施例3で用いた球状化黒鉛をそのまま負極活物質として用いた。
(比較例2)
比較例2では、負極活物質は、特許文献1と同様の材料であり、球形化した炭素の六角網目面の複数の層が重なった縁が露出した層状黒鉛のエッジにSiを被覆した活物質を用いた。
(比較例3)
比較例3では、Siを15質量%で含有としたこと以外は実施例1と同様の負極活物質とした。
(比較例4)
比較例4では、実施例1と同様に作製した球状化黒鉛とSiとの積層体に対して、バレルスパッタ装置を用いて、さらに炭素被覆を形成して負極活物質とした。球状化黒鉛とSiとの積層体に対して被覆する炭素の質量は、あらかじめ求めたSiに炭素をスパッタする場合のスパッタレートから、コート時間を調整することで0.5質量%にした。
[全固体二次電池の作製]
<正極活物質層の作製>
分散媒としての酪酸ブチル、バインダーとしてのポリフッ化ビニリデンを溶解した5質量%酪酸ブチル溶液、保護コーティングとしてのニオブ酸リチウムでコーティングされた、正極活物質としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3、固体電解質としてのLiS−P系ガラスセラミック、及び導電助剤としてのVGCF(気相法炭素繊維)を、ポリプロピレン製容器に加えて、超音波分散装置(エスエムテー製、製品名UH−50)で30秒間撹拌した。その後、ポリプロピレン製容器を振とう器(柴田科学株式会社製、製品名TTM−1)で3分間振とうし、さらに超音波分散装置で30秒間撹拌して、正極活物質層用ペーストを作製した。正極活物質層用ペーストを、アプリケーターを使用して、ドクターブレード法にて正極集電体としてのアルミニウム箔に塗工し、その後、100℃に加熱したホットプレート上で30分間乾燥することにより、正極活物質層を作製した。
<負極活物質層の作製>
分散媒としての酪酸ブチル、バインダーとしてのポリフッ化ビニリデンを溶解した5質量%酪酸ブチル溶液、実施例1乃至実施例3、及び、比較例1乃至比較例4で作製した負極活物質、固体電解質としてのLiS−P系ガラスセラミック、及び導電助剤としてのVGCF(気相法炭素繊維)を、ポリプロピレン製容器に加えて、超音波分散装置で30秒間撹拌した。その後、ポリプロピレン製容器を振とう器で30分間振とうして、負極活物質層用ペーストを作製した。負極活物質層用ペーストを、アプリケーターを使用して、ドクターブレード法にて負極集電体としての銅箔に塗工し、その後、100℃に加熱したホットプレート上で30分間乾燥することにより、負極活物質層を作製した。
<固体電解質層の作製>
分散媒としてのヘプタン、バインダーとしてのブタジエンゴムを溶解した5質量%ヘプタン溶液、及び固体電解質としてのヨウ化リチウムを含有するLiS−P系ガラスセラミックを、ポリプロピレン製容器に加えて、超音波分散装置で30秒間撹拌した。その後、ポリプロピレン製容器を振とう器で30分間振とうして、固体電解質層用ペーストを作製した。固体電解質層用ペーストを、アプリケーターを使用して、ブレード法にて基盤としてのアルミニウム箔に塗工し、その後、100℃に加熱したホットプレート上で30分間乾燥することにより、固体電解質層を作製した。
<積層・プレス工程>
固体電解質層が正極活物質層と接するように、固体電解質層を正極活物質層に積層して、1ton/cmでプレスし、固体電解質層の基盤としてのアルミニウム箔を剥がして、固体電解質層と正極活物質層の積層体を作製した。その後、この積層体の固体電解質層側に負極活物質層を重ねプレスし、電池を完成させた。
[電池性能評価]
(入力特性の測定)
1Cの定電流充電にて4.1Vに到達するまで充電し、その容量を求めた。ここで、入力特性は、比較例1の負極活物質に球状化黒鉛を用いて、25℃1Cレートで4.1Vまで充電した際の容量を1として、Siをコートした球状化黒鉛において同一のCレートで充電した際の容量を比率(相対値)で表した。
(初期の放電容量)
1/10Cのレートで両端子間の電圧が4.35Vになるまで定電流(CC)充電してから同電圧値で電流値が1/50Cになるまで定電圧(CV)充電して満充電状態にした後、1/10Cのレートで3.0VまでCC放電させたときの容量を初期の放電容量とした。なお、測定の温度環境は25℃とした。
(放電容量維持率の測定)
サイクル試験として、60℃で1Cのレートで4.1VまでCC充電し、10分間休止した後、同じレートで3.0VまでCC放電し、10分間休止する充放電サイクルを、100サイクル繰り返した。その後、上記と同様の操作を行い、サイクル後の放電容量を測定した。容量維持率をサイクル後の放電容量を分子として初期の放電容量を分母として百分率で求めた。
(放電容量維持特性の測定)
放電容量維持特性は、比較例1の負極活物質に球状化黒鉛を用いて得られた放電容量維持率を100として、Siをコートした球状化黒鉛において同一の条件で得られた放電容量維持率を比率(相対値)で表した。
表1に実施例1乃至実施例3および比較例1乃至比較例4における条件と結果を示す。
Figure 2021136213
表1に示したように、実施例1乃至実施例3の最表面にSiをコートした球状化黒鉛は、Si質量が5質量%以下において入力特性が1.3倍乃至1.5倍と大きく向上し、かつ放電容量維持率も向上(実施例1、実施例2)した、又はわずかな低下で抑えられた(実施例3)。従って、Si質量を5質量%未満とすれば、入力特性及び放電容量維持特性のいずれも向上させることができるため効果がより顕著であるといえる。
一方、比較例2の黒鉛のエッジにSiを被覆して得られる負極活物質は、Si被覆部が固体電解質と接触する量が少ないため、入力特性の向上効果が低く、炭素内部にSiが存在するとSi中にLiが取り残されやすくなるため、放電容量維持率が低下したと考えられる。
また、比較例3の15質量%のSiを被覆した球状化黒鉛は、入力特性は向上したが、電容量維持特性は大きく低下した。球状化炭素にSiを被覆した負極活物質は、Si質量が多すぎると入力特性は向上するが、同時にSiの膨張収縮量が大きくなるため、活物質と固体電解質間の接触が不十分となって炭素活物質を十分に利用することができなくなるため、放電容量維持特性が低下したと考えられる。
さらに、実施例1と同様の球状化黒鉛にSi被覆層を設けた負極活物質に炭素をコートした比較例4では入力特性が低下し、Si被覆層の効果が見られなくなった。負極活物質層と固体電解質層間の接触面積が低下したため、放電容量維持率も低下したと思われる。
10 負極活物質
11 炭素材料
12 Si被覆層
20 全固体二次電池
21 正極活物質層
22 負極活物質層
23 固体電解質層
24 正極集電体層
25 負極集電体層

Claims (1)

  1. 全固体リチウムイオン二次電池用の負極活物質であって、
    炭素材料と、前記炭素材料の表面に被覆されたSiを含んだ最外層であるSi被覆層と、を有し、
    前記炭素材料と前記Siとの合計質量に対する前記Siの質量が、2質量%以上5質量%以下である、負極活物質。
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