JP2021130610A - 心疾患の非侵襲的画像診断剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】心疾患の非侵襲的画像診断剤の提供。【解決手段】下式で表わされる放射性標識化合物又はその塩を有効成分として含有する、心疾患の非侵襲的画像診断剤。〔X1はH又はハロゲン;X2はF又はCN;X3は放射性F〕【選択図】なし

Description

本発明は、心疾患の非侵襲的画像診断剤に関する。
慢性心不全では、心臓において心室肥大や線維化などの左室リモデリングが進行するが、レニン−アンジオテンシン−アルドステロン系(RAAS)の亢進がこの過程に関連していることが報告されている。RAASは体内で血圧を調整する循環系の調節機構であるが、近年、この全身循環系のRAASに加え、心臓局所でのRAASやアルドステロン合成系の存在を示すデータが報告されている。
例えば、非特許文献1には、ヒト不全心でアルドステロンが合成・分泌されていることが心カテーテル検査の採血で示されたことが記載されている。
また、非特許文献2には、アルドステロン合成酵素であるCYP11B2の遺伝子発現が亢進していることが剖検心を用いた検討で明らかにされている。そして、このCYP11B2の遺伝子発現の亢進が心筋の線維化や心臓機能障害と関連することが示されている。
また、CYP11B2を選択的に阻害する化合物を種々開発し、CYP11B2を選択的に阻害することで、心血管疾患を治療しようとする試みがなされている(特許文献1〜3、非特許文献3〜5)。
心血管疾患を対象にするものではないが、副腎の病変を描出し原発性アルドステロン症の画像診断を可能にすることを目的として、CYP11B2に高い選択性を示す放射性化合物も種々開発されている(特許文献4〜11、非特許文献6)
心臓でのCYP11B2の発現を検出する非侵襲的な方法として国際公開2017/213247パンフレットがあり、生体内における心臓のイメージングに関してSPECT又はPET用トレーサーが報告されており、心疾患患者において線維化進行等の心筋リモデリング過程の核医学診断が行える可能性が示されている。
特表2013−512271号公報 特表2011−520799号公報 特表2014−526539号公報 特表2013−534911号公報 特開2014−129315号公報 特開2015−093831号公報 特開2015−093832号公報 特開2015−093833号公報 特開2015−110563号公報 特開2015−193545号公報 国際公開2015/199205パンフレット 国際公開2017/213247パンフレット
Mizuno, Y. et al, Circulation, vol. 103, p. 72-7 (2001) Satoh, M. et al., Clinical Science, vol. 102, p. 381-386 (2002) Grombein, C. M., European Journal of Medicinal Chemistry, vol. 89, p. 597-605 (2015) Grombein, C. M., European Journal of Medicinal Chemistry, vol. 90, p. 788-796 (2015) Martin, R. E. et al., Journal of Medicinal Chemistry, vol. 58, p. 8054-8065 (2015) Abe, T., Journal of Clinical Endocrinol Metabolism, vol. 101, p. 1008-1015 (2016)
心疾患患者の心臓局所でのCYP11B2の発現を検出することが、心不全など心疾患の進行過程の評価に繋がる可能性が考えられる。しかしながら、心疾患の罹患初期においては数mm程度の微小な病変から徐々に病変部が増大していくと考えられ、より早期に病変を検出することで治療介入のタイミングを早めることができ、予後の改善に貢献できる可能性が考えられる。
生体内における分子レベルの変化を検出する方法の一つにシングルフォトン断層撮影(SPECT)及びポジトロン放出断層撮影(PET)を用いた核医学診断が挙げられる。
既に、本発明者は、心不全モデルラットを作成し、心臓病変部でCYP11B2の発現が亢進していることを確認し、さらに、アルドステロン合成酵素に結合能を有する放射性標識化合物を用いた核医学検査により、病変部に発現したCYP11B2を検出できることを示している(特許文献12)しかしながら、心疾患の微小な病変ではCYP11B2の発現量が必ずしもSPECTやPETを用いた核医学診断で検出可能なレベルまで亢進しているかは明らかではなく、微小な病変を経時的にその進行過程を評価するためには、定量性に優れたモダリティに適用可能であって、かつ標的への結合能が高いトレーサーを用いて、検出可能な程度まで心臓病変部へのトレーサーの集積を待つ必要が生じる。
ここで、放射性核種を生体内に投与することで生じる体内被ばくは、その曝露量と曝露時間に比例して増大する。核医学診断の度に比較的長い待機時間を要し、被ばく線量が増大すると、放射線による臓器障害のしきい線量との関係から検査可能な回数が制限される可能性がある。そのため、心疾患の微小な病変の検出及びその進行過程の経時的な評価にはより空間分解能及び定量性が優れ、投与後の待機時間が短いPETによるトレーサーの開発が望まれていた。
放射性フッ素(フッ素−18)は、半減期が110分であり、臨床で汎用されているPET用核種である。特許文献12にはSPECT及びPET用トレーサーのデータが示されているが、SPECTトレーサーに比較しPET、特にフッ素−18トレーサーの心臓病変部への集積は弱く、またPET撮像実験では心臓病変部の描出ができていなかったことが本発明者の知見により明らかとなった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、心臓病変部への集積性が高く、PET撮像の核医学検査のトレーサーとして好適な化合物を提供し、該化合物を用いることで心臓病変部をin vivoで検出できるようにすることにある。
本発明によれば、下記式(1)で表わされる放射性標識化合物又はその塩を有効成分として含有する、心疾患の非侵襲的画像診断剤が提供される。
Figure 2021130610

〔式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を示し、Xはフッ素原子又はニトリル基を、Xは放射性フッ素原子を示す。〕
本発明によれば、心疾患の病変を非侵襲的に検出することが可能になり、特に、PET撮像により心臓病変部の描出が可能になる。
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
図1A及びBはそれぞれ、虚血性心疾患モデルラット心臓切片を用いた化合物[18F]101及び化合物[18F]100のオートラジオグラフィーの結果を示す図である。 図2は、図1のオートラジオグラフィーにおける標準線源のシグナル強度に対する虚血再灌流部位のシグナル強度を棒グラフで示す図である。 図3Aは、化合物[18F]101を投与した虚血性心疾患モデルラットのPETイメージング画像であり、図3Bは、[18F]101を投与した正常ラットのPETイメージング画像であり、図3Cは、化合物[18F]100を投与した虚血性心疾患モデルラットのPETイメージング画像である。図中、(a)が短軸断面画像であり、(b)が水平長軸断面画像であり、(c)が垂直長軸断面画像である。三角矢頭は心臓の虚血部位を、矢印は心臓部位を、五角形矢印は肝臓を示す。
本発明は、上記式(1)で表される放射性フッ素標識化合物又はその塩を有効成分として含有する、心疾患の非侵襲的画像診断剤である。本発明の画像診断剤によれば、心臓の線維化が進行している部位を描出することができる。
本発明において「非侵襲的画像診断剤」とは、核医学診断に用いられるものであり、より具体的には、ポジトロン放出断層撮影(PET)に用いられるものである。
本発明において「心疾患」とは、虚血性心疾患と非虚血性心疾患とを含むものであり、好ましくは、心臓の線維化により生じる疾患であり、一例として、心不全が挙げられる。
本発明において「虚血性心疾患」とは、心筋虚血により生じる心疾患であれば限定されず、例えば、冠動脈性心疾患狭心症、心筋梗塞、急性冠症候群、虚血性心不全などが挙げられる。
また、本発明において「非虚血性心疾患」とは、心筋炎、高血圧性心疾患、拡張型心筋症、肥大型心筋症、非虚血性心不全などが挙げられる。
本発明において、心疾患の撮像性を高める観点から、上記式(1)において、Xが水素原子である場合は、Xはフッ素原子であることが好ましい。また、同様の観点から、上記式(1)において、Xがハロゲン原子である場合は、Xはフッ素原子又はニトリル基であることが好ましい。また、同様の観点から、上記式(1)において、Xがフッ素原子である場合は、Xはフッ素原子又はニトリル基であることが好ましい。
上記式(1)中、Xとして放射性フッ素原子を用いることにより、核医学検査用、より具体的にはポジトロン放出断層撮影(PET)用の画像診断剤の用途に応用することができる。本発明は、心疾患という狭小部位を撮像の対象とするので、空間分解能及び定量性が良好なポジトロン放出断層撮影を用いることが好ましい。
本発明に係る化合物の好ましい態様として、下記化学式で表される3つの化合物が挙げられる。
Figure 2021130610
Figure 2021130610
Figure 2021130610
上記式(1)で示した本発明に係る放射性化合物又はその塩は、例えば、特許文献11(国際公開第2015/199205号)に記載の製造方法に準じて製造でき、具体的には、下記式(2)で表される化合物又はその塩から、放射性フッ素化反応により製造することができる。
Figure 2021130610
上記式(2)中、Xは水素原子又はハロゲン原子を示し、Xはフッ素原子又はニトリル基を、Rはハロゲン原子、置換若しくは非置換アルキルスルホニルオキシ基、又は、置換若しくは非置換アリールスルホニルオキシ基を示す。
上記式(2)中、X及びXの好ましい態様は上記式(1)について上述したものと同じである。上記式(2)中、置換又は非置換アルキルスルホニルオキシ基としては、炭素数1〜12のアルキルスルホニルオキシ基が好ましい。置換アルキルスルホニルオキシ基は、アルキル鎖の水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよい。また、本発明において、置換又は非置換アリールスルホニルオキシ基としては、置換又は非置換ベンゼンスルホニルオキシ基が好ましく、より好ましくは置換ベンゼンスルホニルオキシ基である。置換アリールスルホニルオキシ基は、アリール環の水素原子が炭素数1〜12のアルキル基、又は、ニトロ基で置換されていることが好ましい。置換又は非置換アルキルスルホニルオキシ基及び置換又は非置換アリールスルホニルオキシ基の好ましい具体例としては、メタンスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基、p−ニトロベンゼンスルホニルオキシ基又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基が挙げられる。
以下、上記式(1)で表される放射性化合物の製造方法の一例について、下記スキーム1を用いつつ説明する。上記式(1)で表される化合物において、Xがヒドロキシ基の化合物を出発物質とし、ヒドロキシ基に、上記式(2)中、Rで示す基(ハロゲン原子、置換若しくは非置換アルキルスルホニルオキシ基、又は、置換若しくは非置換アリールスルホニルオキシ基)を導入し、上記式(2)で表される化合物を標識前駆体として得る(スキーム1、ステップa)。次いで、放射性ハロゲン化物イオンを用いたRで示す基への求核置換反応を行い、上記式(1)で表される放射性化合物を得る(スキーム1、ステップb)。
Figure 2021130610
ここで、「放射性ハロゲン化物イオン」としては、放射性フッ化物イオン(例えば、[18F]フッ化物イオン)が挙げられる。標識前駆体としては、式(2)で表される化合物中、Rが、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、置換若しくは非置換アルキルスルホニルオキシ基、又は、置換若しくは非置換アリールスルホニルオキシ基であることが好ましい。また、放射性フッ化物イオンを用いた求核置換反応は、アルカリ金属の炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウムや炭酸カリウム)などの塩基存在下に行うことが好ましい。
例えば、放射性フッ化物イオンを用いて放射性フッ素化反応を行うことにより、式(1)で表される放射性化合物において、Xが放射性フッ素原子の放射性化合物を得ることができる。放射性フッ素化反応は、塩基存在下に行うことが好ましく、4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]−ヘキサコサン(商品名:クリプトフィックス222)等の各種相間移動触媒存在下に行ってもよい。
上記式(1)で表される放射性化合物又はその塩を医薬として用いる場合には、放射性フッ素化反応後、未反応の放射性フッ素及び不溶性の不純物を、メンブランフィルター、種々の充填剤を充填したカラム、HPLC等により精製することが望ましい。
本発明において、「塩」とは、医薬として許容されるものであればよい。例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、又は、酢酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、コハク酸、マンデル酸、フマル酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サリチル酸、ピラノシジル酸(グルクロン酸、ガラクツロン酸など)、α−ヒドロキシ酸(クエン酸、酒石酸など)、アミノ酸(アスパラギン酸、グルタミン酸など)、芳香族酸(安息香酸、ケイ皮酸など)、スルホン酸(p−トルエンスルホン酸、エタンスルホン酸など)などの有機酸から誘導される塩にすることができる。
本発明の非侵襲的画像診断剤は、上記の放射性フッ素標識化合物又はその塩を生体内への投与に適した形態で含む処方物である。この非侵襲的画像診断剤は、非経口的に、即ち注射によって投与することが好ましく、水溶液であることがより好ましい。かかる組成物は適宜、pH調節剤、製薬学的に許容される可溶化剤、安定剤又は酸化防止剤などの追加成分を含んでいてもよい。
以下、実施例を記載して本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。
実施例中、各化合物の分子構造は、1H‐NMRスペクトルで同定した。NMR装置として、AVANCEIII(ブルカー製)を使用し、重クロロホルムのシグナルδ7.24、又は、重ジメチルスルホキシドのシグナルδ2.49を参照として使用した。全ての化学シフトはデルタスケール(δ)上のppmであり、そしてシグナルの微細分裂については、略号(s:シングレット、d:ダブレット、t:トリプレット、dd:ダブルダブレット、dt:ダブルトリプレット、dq:ダブルカルテット、m:マルチプレット、bs:ブロードシングレット、quin:クインテット、sext:セクテット)を用いて示した。
以下、実施例において「室温」は、25℃である。
各化合物の合成例において、化合物合成における各ステップは、必要に応じて繰り返し行い、他の合成において中間体等として用いる際に必要な量を確保した。
(参考例1)化合物100の合成
国際公開第2015/199205の図1に示すスキームに従い、化合物100の合成を行った。
(参考例2)化合物[18F]100の合成
国際公開第2015/199205の図2に示すスキームに従い、化合物[18F]100の合成を行った。
(実施例1)化合物101の合成
下記スキーム2に従い、化合物101の合成を行った。
N−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−2−フルオロエチルアミン(化合物2)の合成
2,4―ジフルオロニトロベンゼン(化合物1)(109.7μL、1.0mmol)をジクロロメタン(3.0mL)に溶解したのち、アルゴンガス雰囲気下、氷冷下にて、炭酸カリウム(691.0mg、5.0mmol)と2−フルオロエチルアミン(298.6mg、3.0mmmol)を加え、室温にて2日間撹拌した。反応終了後、室温にて水を加えたのち、ジクロロメタンで3回抽出を行った。合わせたジクロロメタン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮し、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:n―ヘキサン/酢酸エチル=20/1→10/1)にて精製を行い、N−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−2−フルオロエチルアミン(化合物2)(231.2mg、1.14mmol)を得た。
使用NMR装置:AVANCE III(ブルカー製)
化合物2のH−NMR(溶媒:重クロロホルム、共鳴周波数:500MHz):δ8.36(bs、1H)、8.25(dd、J=9.5、6.1Hz、1H)、6.52(dd、J=11.3、2.6Hz、1H)、6.44−6.41(m、1H)、4.70(dt、J=47、5.0Hz、2H)、3.62(dq、J=25、4.1Hz、2H)。
3−フルオロ−N−[2−フルオロエチル]−1、6−フェニレンジアミン(化合物3)の合成
N−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−2−フルオロエチルアミン(化合物2)(231.2mg、1.14mmol)を酢酸エチル(4.0mL)に溶解したのち、塩化スズ(II)(867.4mg、4.57mmol)と水(82.3μL、4.57mmol)を加え、アルゴンガス雰囲気下、8時間加熱還流した。反応終了後、4M水酸化ナトリウム水溶液を加え、析出した沈殿物を濾過し、得られた濾液を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:n―ヘキサン/酢酸エチル=5/1→2/1)にて精製を行い、3−フルオロ−N−[2−フルオロエチル]−1、6−フェニレンジアミン(化合物3)(137.9mg、0.801mmol)を得た。
使用NMR装置:AVANCE III(ブルカー製)
化合物3のH−NMR(溶媒:重クロロホルム、共鳴周波数:500MHz):δ6.66−6.63(m、1H)、6.39−6.35(m、2H)、4.67(dt、J=47、4.9Hz、2H)、3.41(dt、J=27、4.8Hz、1H)、3.18(bs、2H)。
5−{6−フルオロ−1−[2−フルオロエチル]ベンゾイミダゾール−2−イル}ピリジン−3−メタノール(化合物4)の合成
5−ヒドロキシメチル−3−ピリジンカルボキシアルデヒド(109.9mg、0.801mmmol)をN,N‘−ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解したのち、氷冷下にて3−フルオロ−N−[2−フルオロエチル]−1、6−フェニレンジアミン(化合物3)(137.9mg、0.801mmol)を溶解したN、N’−ジメチルホルムアミド溶液(2mL)とOxone(登録商標)一過硫酸塩化合物(590.8mg、0.961mmol)を加え、アルゴンガス雰囲気下、室温にて2時間30分撹拌した。反応終了後、氷冷下にて飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/n−ヘキサン/メタノール=10/5/1)にて精製を行い、5−{6−フルオロ−1−[2−フルオロエチル]ベンゾイミダゾール−2−イル}ピリジン−3−メタノール(化合物4)(148.7mg、0.514mmol)を得た。
使用NMR装置:AVANCE III(ブルカー製)
化合物4のH−NMR(溶媒:重クロロホルム、共鳴周波数:500MHz):δ8.87(d、J=2.1Hz、1H)、8.76(d、J=2.1Hz、1H)、8.13(t、J=2.1Hz、1H)、7.78(dd、J=8.9、4.9Hz、1H)、7.15−7.09(m、2H)、4.86(d、J=5.6Hz、2H)、4.80(dt、J=47、4.8Hz、2H)、4.50(dt、J=25、4.8Hz、2H)。
6−フルオロ−1−(2−フルオロエチル)−2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]ベンゾイミダゾール(化合物101)の合成
5−{6−フルオロ−1−[2−フルオロエチル]ベンゾイミダゾール−2−イル}ピリジン−3−メタノール(化合物4)(148.7mg、0.514mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解したのち、トリエチルアミン(214.3μL、1.54mmol)を加えた。さらに、−20℃にてp−トルエンスルホン酸無水物(335.5mg、1.03mmol)を加え、アルゴンガス雰囲気下、−20℃で4時間撹拌した。さらに、トリエチルアミン(214.3μL、1.54mmol)及びp−トルエンスルホン酸無水物(335.5mg、1.03mmol)を加え、アルゴンガス雰囲気下、−20℃で3時間撹拌した。反応終了後、トリエチルアミン(1.1mL、7.71mmol)及びイミダゾール(349.9mg、5.14mmol)を加え、アルゴンガス雰囲気下、室温にて一晩撹拌した。反応終了後、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム/メタノール=20/1)にて精製を行い、得られた画分を減圧濃縮し、酢酸エチルに溶解させ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。続いて、洗浄した酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮し、6−フルオロ−1−(2−フルオロエチル)−2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]ベンゾイミダゾール(化合物101)(31.5mg、0.0931mmol)を得た。
使用NMR装置:AVANCE III(ブルカー製)
化合物101のH−NMR(溶媒:重クロロホルム、共鳴周波数:500MHz):δ8.94(d、J=2.0Hz、1H)、8.64(d、J=2.2Hz、1H)、7.87(t、J=1.9Hz、1H)、7.77(dd、J=9.5、4.9Hz、1H)、7.62(s、1H)、7.14(s、1H)、7.13−7.09(m、2H)、6.96(t、J=1.3Hz、1H)、5.26(s、2H)、4.77(dt、J=47、4.7Hz、2H)、4.42(dt、J=25、4.8Hz、2H)。
(実施例2)化合物[18F]101の合成
下記スキーム2に従い、化合物[18F]101の合成を行った。
2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチルアミン(化合物6)の合成
2−アミノエタノール(化合物5)(2.2mL、40.0mmol)をジクロロメタン(100mL)に溶解したのち、室温下にて、tert−ブチルジフェニルシリルクロリド(15.6mL、60.0mmol)とイミダゾール(5.44g、80.0mmol)を加え、アルゴンガス雰囲気下、室温にて一晩撹拌した。反応終了後、氷冷下で水を加えたのち、ジクロロメタンで3回抽出した。合わせたジクロロメタン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル→酢酸エチル/メタノール=10/1→5/1)にて精製を行い、2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチルアミン(化合物6)(12.2g、40.7mmol)を得た。
使用NMR装置:AVANCE III(ブルカー製)
化合物6のH−NMR(溶媒:重クロロホルム、共鳴周波数:500MHz):δ7.67−7.65(m、4H)、7.44−7.36(m、6H)、3.70(t、J=5.3Hz、2H)、2.84(t、J=5.3Hz、2H)、2.79(bs、2H)、3.08(bs、2H)、1.07(s、9H)。
N−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチルアミン(化合物7)の合成
2,4−ジフルオロニトロベンゼン(化合物1)(66.9μL、0.606mmol)をジクロロメタン(2.0mL)に溶解したのち、アルゴンガス雰囲気下、氷冷下にて、炭酸カリウム(420.5mg、3.04mmol)と2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチルアミン(化合物6)(546.7mg、1,83mmol)を加え、室温にて一晩撹拌した。反応終了後、室温にて水を加えたのち、ジクロロメタンで3回抽出を行った。合わせたジクロロメタン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮し、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘキサン/酢酸エチル=20/1→10/1)にて精製を行い、N−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチルアミン(化合物7)(286.9mg、0.654mmol)を得た。
使用NMR装置:AVANCE III(ブルカー製)
化合物7のH−NMR(溶媒:重クロロホルム、共鳴周波数:500MHz):δ8.51(bs、1H)、8.22(dd、J=9.5、6.2Hz、1H)、7.67−7.65(m、4H)、7.43−7.36(m、6H)、6.43(dd、J=11.5、2.6Hz、1H)、6.37−6.33(m、1H)、3.90(t、J=5.4Hz、2H)、3.47(q、J=5.4Hz、2H)、1.07(s、9H)。
3−フルオロ−N−[2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル]−1,6−フェニレンジアミン(化合物8)の合成
N−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチルアミン(化合物7)(286.9mg、0.654mmol)をメタノール(3.0mL)に溶解したのち、アルゴンガス雰囲気下にて、10%パラジウムカーボン(11.2mg)を加えた。続いて、水素ガス雰囲気下、室温にて一晩撹拌した。反応終了後、セライトろ過し、ろ液を減圧濃縮して粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘキサン/酢酸エチル=20/1→5/1)にて精製を行い、3−フルオロ−N−[2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル]−1、6−フェニレンジアミン(化合物8)(122.4mg、0.300mmol)を得た。
使用NMR装置:AVANCE III(ブルカー製)
化合物8のH−NMR(溶媒:重クロロホルム、共鳴周波数:500MHz):δ7.67(dd、J=6.0、1.3Hz、4H)、7.43−7.41(m、2H)、7.39−7.36(m、4H)、6.62(dd、J=8.3、5.7Hz、1H)、6.34−6.28(m、2H)、4.16(bs、1H)、3.91(t、J=5.4Hz、2H)、3.21(q、J=5.2Hz、2H)、3.08(bs、2H)、1.07(s、9H)。
5−{6−フルオロ−1−[2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル]ベンゾイミダゾール−2−イル}ピリジン−3−メタノール(化合物9)の合成
5−ヒドロキシメチル−3−ピリジンカルボキシアルデヒド(40.8mg、0.298mol)をN,N‘−ジメチルホルムアミド(0.5mL)に溶解したのち、氷冷下、3−フルオロ−N−[2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル]−1,6−フェニレンジアミン(化合物8)(122.4mg、0.300mol)とOxone(登録商標)一過硫酸塩化合物(221.3mg、0.360mmol)を加え、アルゴンガス雰囲気下、室温にて30分撹拌した。反応終了後、氷冷下にて飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えたのち、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/n−ヘキサン/メタノール=10/5/1)にて精製を行い、5−{6−フルオロ−1−[2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル]ベンゾイミダゾール−2−イル}ピリジン−3−メタノール(化合物9)(131.3mg、0.250mmol)を得た。
使用NMR装置:AVANCE III(ブルカー製)
化合物9のH−NMR(溶媒:重クロロホルム、共鳴周波数:500MHz):δ8.96(d、J=2.1Hz、1H)、8.73(d、J=2.1Hz、1H)、8.12(t、J=2.1Hz、1H)、7.77(dd、J=8.8、4.8Hz、1H)、7.38−7.36(m、6H)、7.29−7.28(m、4H)、7.09−7.05(m、1H)、6.91(dd、J=8.7、2.4Hz、1H)、4.76(d、J=5.8Hz、2H)、4.40(t、J=5.7Hz、2H)、3.94(t、J=5.7Hz、2H)、0.89(s、9H)。
6−フルオロ−2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]−1−[2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル]ベンゾイミダゾール(化合物10)の合成
5−{6−フルオロ−1−[2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル]ベンゾイミダゾール−2−イル}ピリジン−3−メタノール(化合物9)(131.3mg、0.250mmol)をジクロロメタン(2.5mL)に溶解したのち、氷冷下、トリエチルアミン(104.4μL、0.750mmol)とp−トルエンスルホン酸無水物(163.0mg、0.500mmol)を加え、アルゴンガス雰囲気下、室温にて1時間30分撹拌した。反応終了後、水を加え、ジクロロメタンで3回抽出した。合わせたジクロロメタン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮して粗生成物を得た。イミダゾール(85.0mg、1.25mmol)をN,N‘−ジメチルホルムアミド(0.2mL)に溶解したのち、氷冷した。トリエチルアミン(174.1μL、1.25mmol)を加えたのち、先に得た粗生成物をN,N‘−ジメチルホルムアミド(0.8mL)に溶解して加え、アルゴンガス雰囲気下、室温で4時間撹拌した。反応終了後、水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール=30/1→20/1→10/1)にて精製を行い、6−フルオロ−2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]−1−[2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル]ベンゾイミダゾール(化合物10)(128.1mg、0.222mmol)を得た。
使用NMR装置:AVANCE III(ブルカー製)
化合物10のH−NMR(溶媒:重クロロホルム、共鳴周波数:500MHz):δ9.06(d、J=2.2z、1H)、8.55(d、J=2.2Hz、1H)、7.92(t、J=2.2Hz、1H)、7.76(dd、J=8.8、4.8Hz、1H)、7.55(s、1H)、7.40−7.35(m、6H)、7.29−7.27(m、4H)、7.09−7.05(m、2H)、6.90−6.86(m、2H)、5.13(s、2H)、4.34(t、J=5.5Hz、2H)、3.94(t、J=5.5Hz、2H)、0.89(s、9H)。
2−{6−フルオロ−2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]ベンゾイミダゾール−1−イル}エタノール(化合物11)の合成
6−フルオロ−2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]−1−[2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル]ベンゾイミダゾール(化合物10)(128.1mg、0.222mmol)をテトラヒドロフラン(2.0mL)に溶解したのち、室温にてテトラブチルアンモニウムフルオリド(0.33mL、テトラヒドロフラン溶液、約1M、0.33mmol)を加え、アルゴンガス雰囲気下、室温にて1時間30分撹拌した。反応終了後、反応溶液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール=20/1→10/1→5/1)にて精製を行い、2−{6−フルオロ−2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]ベンゾイミダゾール−1−イル}エタノール(化合物11)(25.8mg、0.0765mmol)を得た。
使用NMR装置:AVANCE III(ブルカー製)
化合物11のH−NMR(溶媒:重クロロホルム、共鳴周波数:500MHz):δ9.07(d、J=2.2Hz、1H)、8.64(d、J=2.2Hz、1H)、7.87(t、J=2.2Hz、1H)、7.73(dd、J=8.9、4.8Hz、1H)、7.62(s、1H)、7.15(d、J=2.4Hz、1H)、7.13(s、1H)、7.12(dt、J=10.3、2.4Hz、1H)、6.98(t、J=1.3Hz、1H)、5.27(s、2H)、4.21(t、J=5.7Hz、2H)、3.99(t、J=5.7Hz、2H)、2.44(bs、1H)。
6−クロロ−5−フルオロ−2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]−1−[2−(p−トルエンスルホニルオキシ)エチル]ベンゾイミダゾール(化合物12)の合成
2−{6−フルオロ−2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]ベンゾイミダゾール−1−イル}エタノール(化合物11)(20.0mg、0.0593mmol)をジクロロメタン(1.0mL)に溶解したのち、p−トルエンスルホニルクロリド(22.6mg、0.119mol)、トリエチルアミン(24.8μL、0.176mmol)を加え、アルゴンガス雰囲気下、室温にて3時間撹拌した。反応終了後、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム/メタノール=20/1→10/1)にて精製を行い、得られた画分を減圧濃縮し、酢酸エチルに溶解させ水で洗浄した。続いて、洗浄した酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮し、6−フルオロ−2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]−1−[2−(p−トルエンスルホニルオキシ)エチル]ベンゾイミダゾール(化合物12)(10.9mg、0.0229mmol)を得た。
使用NMR装置:AVANCE III(ブルカー製)
化合物12のH−NMR(溶媒:重メタノール、共鳴周波数:500MHz):δ8.82(d、J=2.1Hz、1H)、8.70(d、J=2.1Hz、1H)、8.02(t、J=2.1Hz、1H)、7.90(s、1H)、7.62(dd、J=8.8、4.7Hz、1H)、7.28(dd、J=6.4、1.8Hz、3H)、7.21(dd、J=8.9、2.4Hz、1H)、7.13−7.10(m、1H)、7.06(t、J=2.3Hz、3H)、5.46(s、2H)、4.49(t、J=5.9Hz、2H)、4.25(t、J=5.9Hz、2H)、2.32(s、3H)。
化合物[ 18 F]101の合成
18F]フッ化物イオン含有H 18O(放射能量2330MBq、合成開始時補正値)を、Sep−Pakカラム(商品名:Sep−Pak(登録商標)Light Cartridge Accell(登録商標) Plus QMA Carbonate、Waters社製、充填剤の充填量130mg)に通液し、[18F]フッ化物イオンを吸着捕集した。このカラムに炭酸カリウム水溶液(42.4μmol/L、0.3mL)及びクリプトフィックス222(商品名、メルク社製)(14mg、37.2μmol)のアセトニトリル溶液(0.7mL)を通液して、[18F]フッ化物イオンを溶出した。これをアルゴンガス通気下110℃に加熱して水を蒸発させた後、アセトニトリル(0.5mL×2)を加えて共沸させ乾固させた。ここに6−クロロ−5−フルオロ−2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]−1−[2−(p−トルエンスルホニルオキシ)エチル]ベンゾイミダゾール(化合物12)(5mg、0.0102mmol)を溶解したアセトニトリル/ジメチルスルホキシド(9:1)混液(1.0mL)を加え、100℃で5分加熱した。反応終了後、注射用水(2.0mL)を加え、下記の条件のHPLCに付して6−フルオロ−1−(2−[18F]フルオロエチル)−2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]ベンゾイミダゾール(化合物[18F]101)画分を分取した。
<HPLC条件>
カラム:Develosil RPAQUEOUS(商品名、野村化学社製、サイズ:10×250mm)
移動相:10mM炭酸水素アンモニウム溶液/アセトニトリル=70/30
流速:4.0 mL/分
検出器:紫外可視吸光光度計(検出波長:254nm)
当該画分に水10mLを添加した液をSep−Pak C18カラム(商品名:Sep−Pak(登録商標) Light C18 Cartridges、Waters社製、充填剤の充填量130mg)に通液し、6−フルオロ−1−(2−[18F]フルオロエチル)−2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]ベンゾイミダゾール(化合物[18F]101)を当該カラムに吸着捕集した。このカラムを水5mLで洗浄した後、エタノール1mLを通液して6−フルオロ−1−(2−[18F]フルオロエチル)−2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]ベンゾイミダゾール(化合物[18F]101)を溶出させることで、6−フルオロ−1−(2−[18F]フルオロエチル)−2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]ベンゾイミダゾール(化合物[18F]101)のエタノール溶液を得た。得られた放射能量は合成直後において707MBq(合成開始後49分)であった。また、下記の条件によるTLC分析を行ったところ、その放射化学的純度は98.3%であった。
<TLC分析条件>
TLCプレート:Silica Gel 60 F254(製品名、メルク社製)
展開相:アセトニトリル/水/ジエチルアミン=10/1/1
RI検出器:Rita Star、raytest社製
Figure 2021130610
(実施例3)虚血性心疾患モデルラットを用いたインビトロオートラジオグラフィー
Wistarラット(雄)をイソフルラン麻酔下で開胸し、左冠動脈を30分間結紮した後、再灌流し、閉胸し、虚血性心疾患モデルラットを作製した。
手術後1週に上記モデルラットをイソフルラン麻酔下で屠殺後、心臓を摘出して5μmに薄切した切片をスライドグラスに貼り付けしたもの(使用時まで−80℃保管)を作製した。切片を−80℃から室温へ戻し、プレインキュベーションとして、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)に37℃、5分間浸漬し、次いでヒト血漿に37℃、5分間浸漬した。次いで、反応工程として、化合物[18F]101(放射能濃度:約40kBq/mL)又は化合物[18F]100(放射能濃度:約40kBq/mL)を含むヒト血漿をそれぞれ調製(以下、反応液)し、プレインキュベーションした切片を反応液に37℃、10分間浸漬した。その後、ヒト血漿で37℃、2分間、5回浸漬し、切片の洗浄を行った。洗浄後の切片を十分に乾燥した。また、スライドグラスに円形に切り抜いたろ紙を張り付けたものに、反応液を既知量浸み込ませ、乾燥したものを標準線源とした。
乾燥後の切片及び標準線源をイメージングプレート(BAS-SR2040、富士フイルム社製)に曝露し、フルオロ・イメージアナライザー(Typhoon FLA 7000 IP、GEヘルスケアジャパン社製)でオートラジオグラムを取得した。
化合物[18F]101の結果を図1Aに示し、化合物[18F]100の結果を図1Bに示す。図1Aで示すように、病変領域への化合物[18F]101の集積が確認された。これに対し、図1Bで示すように、病変領域への化合物[18F]100の集積はほとんど見られなかった。
化合物[18F]101及び化合物[18F]100のオートラジオグラムについて、虚血再灌流部位にROIをとり、各部位の放射能カウント(補正値)を標準線源に対する補正値として式(1)のように求めて、比較した。
Figure 2021130610

その結果を図2に示す(n=1)。図2は、図1のオートラジオグラフィーにおける標準線源のシグナル強度に対する虚血再灌流部位のシグナル強度を棒グラフで示す図である。図2で示すように、病変領域への化合物[18F]101の集積が確認されたが、病変領域への化合物[18F]100の集積はほとんど見られなかった。
(実施例4)虚血性心疾患モデルラットを用いたPET撮像実験
Wistarラット(雄)をイソフルラン麻酔下で開胸し、左冠動脈を30分間結紮した後、再灌流し、閉胸し、虚血性心疾患モデルラットを作製した。
上記モデルラットに、手術から1週間後に化合物[18F]101を投与し(約40MBq/匹)、投与後60分より、PET装置(exploreVISTA、GEHC社製)を用い、約10分間の撮像を実施した。結果を図3Aに示す。
また、正常ラット(対照ラット)を用いて同様の実験を行った。結果を図3Bに示す。また、上記と同様に作成されたモデルラットに、手術から1週間後に化合物[18F]100を投与し(約40MBq/匹)、投与直後からdynamicで投与後60分まで上記PET装置を用いて撮像を実施し、最後の1フレーム(10分間)の画像、すなわち、投与後50分から10分間の画像を図3Cに示した。
図3A〜C中、(a)が短軸断面画像であり、(b)が水平長軸断面画像であり、(c)が垂直長軸断面画像である。三角矢頭は心臓の虚血部位を、矢印は心臓部位を、五角形矢印は肝臓を示す。
図3Aと図3Bとの対比から明らかなように、本発明の化合物[18F]101はモデルラット病変部(虚血部位)へ集積し、病変部(虚血部位)を描出できた。
また、図3Aと図3Cとの対比から、本発明の化合物[18F]101は、化合物[18F]100に比べて病変部がより描出できることが示された。

Claims (9)

  1. 下記式(1)で表わされる放射性標識化合物又はその塩を有効成分として含有する、心疾患の非侵襲的画像診断剤。
    Figure 2021130610

    〔式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を示し、Xはフッ素原子又はニトリル基を、Xは放射性フッ素原子を示す。〕
  2. 前記式(1)中、Xが水素原子である、請求項1記載の非侵襲的画像診断剤。
  3. 前記式(1)中、Xがフッ素原子である、請求項2記載の非侵襲的画像診断剤。
  4. 前記式(1)中、Xがハロゲン原子である、請求項1記載の非侵襲的画像診断剤。
  5. ポジトロン放出断層撮影に用いられるための請求項1乃至4いずれか一項に記載の非侵襲的画像診断剤。
  6. 前記心疾患が虚血性心疾患である、請求項1乃至5いずれか一項に記載の非侵襲的画像診断剤。
  7. 前記虚血性心疾患は、冠動脈性心疾患狭心症、心筋梗塞、急性冠症候群又は虚血性心不全である、請求項6に記載の非侵襲的画像診断剤。
  8. 前記心疾患が非虚血性心疾患である、請求項1乃至5いずれか一項に記載の非侵襲的画像診断剤。
  9. 前記非虚血性心疾患が、心筋炎、高血圧性心疾患、拡張型心筋症、肥大型心筋症又は非虚血性心不全である、請求項8に記載の非侵襲的画像診断剤。
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