JP2021127611A - 空間形成システム、機能付部材、バー材、配線ダクト、及び空間形成方法 - Google Patents

空間形成システム、機能付部材、バー材、配線ダクト、及び空間形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】使用者に適した環境を実現しやすい空間形成システムを提供する。【解決手段】空間形成システム100は、バー材と、機能付部材80と、を備える。バー材は、建物の閉空間9の天井スラブから、長手方向が閉空間9の天井に沿うように吊り下げられる。機能付部材80は、バー材に着脱可能に取り付けられ、閉空間9の一部を構成する。機能付部材80は、外部から供給される電力を用いて所定の機能を発揮する。【選択図】 図1

Description

本開示は一般に空間形成システム、機能付部材、バー材、配線ダクト、及び空間形成方法に関する。本開示は、より詳細には、建物の閉空間を形成する空間形成システム、空間形成システムに用いられる機能付部材、バー材並びに配線ダクト、及び建物の閉空間を形成する空間形成方法に関する。
特許文献1は、オフィス空間にワークスペースを設定し得るオフィスレイアウトシステムを開示する。ワークスペースは、執務者のための執務スペース、管理者のためのマネージメントスペース、ミーティングスペース等である。オフィスレイアウトシステムは、所定の寸法を有する仕切領域に着脱可能に配置される仕切手段と、仕切領域によって包囲されるべき空間に対応してモジュール化した単位スペースとを備える。そして、人員の増減やレイアウト変更等に対応して仕切領域に仕切手段を着脱することによって、仕切手段に包囲された一単位スペースに又は隣接する複数の単位スペースに亘ってワークスペースを設定し得るようにしている。
特開2001−349070号公報
オフィス等の閉空間の環境は、従業員等の、実際に閉空間を使用する使用者に適したものであることが好ましい。しかしながら、閉空間の使用者が変われば適した環境も変わり、同じ使用者であっても、年が経つにつれて望ましい環境が変わる可能性がある。特許文献1のオフィスレイアウトシステムであれば、オフィスのレイアウトを変更することはできるが、閉空間の環境を変えることまでは難しい。そのため、使用者に適した環境を実現しやすいシステムが望まれている。
本開示は、上記事由に鑑みてなされており、使用者に適した環境を実現しやすい空間形成システム及び空間形成方法、並びに、空間形成システムに用いられる機能付部材、バー材、及び配線ダクトを提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る空間形成システムは、バー材と、機能付部材と、を備える。前記バー材は、建物の閉空間の天井スラブから、長手方向が前記閉空間の天井に沿うように吊り下げられる。前記機能付部材は、前記バー材に着脱可能に取り付けられる。前記機能付部材は、閉空間の一部を構成する。前記機能付部材は、外部から供給される電力を用いて所定の機能を発揮する。
本開示の一態様に係る機能付部材は、前記空間形成システムに前記機能付部材として用いられる。
本開示の一態様に係るバー材は、前記空間形成システムに前記バー材として用いられる。
本開示の一態様に係る配線ダクトは、前記空間形成システムに前記配線ダクトとして用いられる。
本開示の一態様に係る空間形成方法は、建物の閉空間の天井スラブから、長手方向が前記閉空間の天井に沿うようにバー材を吊り下げる工程と、外部から供給される電力を用いて所定の機能を発揮する機能付部材を、前記バー材に取り付ける工程と、を含む。
本開示の一態様に係る空間形成方法は、閉空間において行われる。前記閉空間は、長手方向が建物の閉空間の天井に沿うように前記閉空間の天井スラブから吊り下げられたバー材、及び、前記バー材に取り付けられ外部から供給される電力を用いて所定の第1機能を発揮する第1機能付部材により形成されている。前記空間形成方法は、前記第1機能付部材を、外部から供給される電力を用いて所定の第2機能を発揮する第2機能付部材に交換する工程を含む。
本開示によれば、使用者に適した環境を実現しやすい、という利点がある。
図1は、一実施形態に係る空間形成システムにより形成される閉空間の一例の斜視図である。 図2は、同上の空間形成システムにおけるバー材の配置を示す斜視図である。 図3は、同上の閉空間の要部の下面図である。 図4は、同上の空間形成システムに用いられる配線ダクトの断面図である。 図5は、同上の空間形成システムにおいて、バー材に対する壁パネル及び天井パネルの取付構造を説明する図である。 図6は、同上の空間形成システムにおいて、バー材に対する機能付壁パネルの取付構造を説明する図である。 図7は、同上の空間形成システムに用いられる機能付壁パネルの一例を示す斜視図である。 図8A、図8Bは、同上の空間形成システムに用いられる機能付壁パネルの一例を示す斜視図である。 図9は、同上の空間形成システムに用いられる機能付壁パネルの一例を示す斜視図である。 図10は、同上の空間形成システムに用いられる機能付壁パネルの一例を示す断面図である。 図11は、同上の空間形成システムに用いられる機能付壁パネルの一例を示す斜視図である。 図12は、同上の空間形成システムに用いられる機能付壁パネルの一例を示す斜視図である。 図13は、同上の空間形成システムを用いた空間形成方法の一例のフローチャートである。 図14は、同上の空間形成システムを用いた空間形成方法の一例のフローチャートである。 図15は、同上の空間形成システムにより形成される閉空間の一例の斜視図である。
以下、実施形態に係る空間形成システム100及び空間形成方法について、図面を用いて説明する。ただし、下記の実施形態は、本開示の様々な実施形態の1つに過ぎない。下記の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、下記の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
(1)概要
本実施形態の空間形成システム100(空間形成方法)は、建物の閉空間9を形成するために用いられる。本開示でいう「建物」は、内部に閉空間を形成し得る構造物であればよく、住宅であっても非住宅であってもよい。住宅の例は、戸建住宅及び集合住宅等を含み得る。非住宅の例は、オフィスビル、商業施設、宿泊施設、複合施設、倉庫及び工場等を含み得る。また、本開示でいう「閉空間」は、外部の空間(建物内の別の閉空間を含む)から区画された空間であり、例えば、建物内の部屋、区画、廊下等である。図1に、空間形成システム100により形成された閉空間9(部屋90)の一例を示す。
閉空間9は、基本的には、閉空間9の下面を構成する床、上面を構成する天井、及び側面を構成する壁により構成され、外部の空間から区画される。ただし、閉空間9は、少なくとも天井と床とを備えていればよく、少なくとも一方向において壁を備えずに外部の空間とつながっていてもよい。閉空間9は、閉空間9と外部の空間とを開閉可能につなぐ、扉及び窓等の建具を備え得る。
本開示の空間形成システム100は、閉空間9の天井を構成する天井構造10と、閉空間9の壁を構成する壁構造20と、を備える。
天井構造10は、ここではシステム天井である。天井構造10は、建物の閉空間9の天井スラブから吊り下げられる複数のバー材11(図2参照)と、複数のバー材11に対して取り付けられる複数の天井パネル12と、を備える。
複数のバー材11の各々は、長手方向が閉空間9の天井に沿うように、閉空間9の天井スラブから吊り下げられる。各バー材11は、実質的に、長手方向が水平方向に沿うように配置される。複数のバー材11は、バー材11同士の間に開口110を形成するように、配置される。
各天井パネル12は、バー材11に着脱可能に取り付けられる。各天井パネル12は、上記の開口110に配置されて開口110を閉塞する。これにより、各天井パネル12は、閉空間9の天井の一部を構成する(図1参照)。
壁構造20は、複数の壁パネル21を備える。各壁パネル21は、バー材11に着脱可能に取り付けられ、閉空間9の壁の一部を構成する。壁パネル21により構成される壁は、閉空間9を外部の空間から区画するための内壁に限られず、閉空間9内に設けられる仕切りであってもよい。
本実施形態の空間形成システム100は、上記のバー材11と、機能付部材80と、を備えている。
機能付部材80は、バー材11に着脱可能に取り付けられる部材である。機能付部材80は、バー材11に取り付けられることで、閉空間9の一部を構成する。ここでは、機能付部材80は、複数の天井パネル12のうちの一つとして機能する機能付天井パネル81又は複数の壁パネル21のうちの一つとして機能する機能付壁パネル82として、具体化され得る。要するに、空間形成システム100は、機能付天井パネル81及び機能付壁パネル82のうちの少なくとも一方を備える。機能付部材80は、外部から供給される電力を用いて、所定の機能を発揮する。機能付部材80の機能については、後述する。
上述のように、本実施形態の空間形成システム100は、バー材11に着脱可能に取り付けられ電力を用いて所定の機能を発揮する機能付部材80を備えている。そのため、任意のバー材11に対して所望の機能を有する機能付部材80を取り付けることで、種々の環境を提供する閉空間9を実現可能である。そのため、本実施形態の空間形成システム100によれば、使用者に適した環境を実現しやすい、という利点がある。
また、本実施形態の空間形成方法は、上記の閉空間9を形成するための方法である。
一態様における空間形成方法は、吊下工程ST1と、取付工程ST2と、を含む。吊下工程ST1は、建物の閉空間9の天井スラブから、長手方向が閉空間9の天井に沿うようにバー材11を吊り下げることを含む。取付工程ST2は、外部から供給される電力を用いて所定の機能を発揮する機能付部材80を、バー材11に取り付けることを含む。このように、一態様の空間形成方法を行うことで、使用者に適した環境を提供可能な閉空間9を実現することが可能となる。
別態様における空間形成方法は、交換工程ST3を含む。交換工程ST3は、機能付部材80として第1機能付部材を備えた閉空間9において、第1機能付部材を、第2機能付部材に交換することを含む。このように、別態様の空間形成方法を行うことでも、使用者に適した環境を提供可能な閉空間9を実現することが可能となる。
(2)詳細
以下、本実施形態の空間形成システム100及び空間形成方法について、図1〜図15を参照して詳しく説明する。
(2.1)空間形成システムの全体構成
本実施形態では、空間形成システム100が、建物としてのオフィスビルにおいて、閉空間9としての部屋90(オフィスルーム)を形成する例について説明する。
近年、社会のトレンド変化に伴い、就労に対する価値観が変わりつつある。適切な職場環境の提供は、離職率の低減を促す一手段のため、働く空間の適時アップデートが必要になってきている。本実施形態の空間形成システム100によれば、建物の新築時(A工事)に、所望の機能を発揮する機能付部材80を適宜配置することで、新規入居するテナントに適した環境を提供する閉空間9を実現できる。のみならず、テナントの移り変わり時(C工事)に、機能付部材80を適宜交換/追加/取り外しすることで、新たなテナントに適した環境を提供する閉空間9を実現できる。そのため、テナントに適した環境を容易に実現可能となる。もちろん、新築時又はテナントの移り変わり時以外のテナントが望む任意のタイミングで、機能付部材80を交換/追加/取り外しすることも可能である。
本実施形態の空間形成システム100は、部屋90の天井を構成する天井構造10(システム天井)と、部屋90の壁を構成する壁構造20と、部屋90の床を構成する床構造30と、を備えている。
(2.2)天井構造
天井構造10は、複数のバー材11(図2参照)と、複数の天井パネル12(図1参照)と、を備える。また、図1に示すように、天井構造10は、複数の配線ダクト13を更に備えている。
各バー材11は、一方向に長い鋼材、ここではリップ溝形鋼(Cチャンネル)を備えている。各バー材11は、天井スラブから垂下する2つ以上の吊りボルトに固定されることで、長手方向が部屋90の天井に沿うように、天井スラブから吊り下げられる。各バー材11は、C字の開口が上方を向くように、吊りボルトに固定されている。
図2に示すように、複数のバー材11は、複数のメインバー材111と、複数のクロスバー材112と、を含んでいる。複数のメインバー材111は、長手方向が水平方向に沿い、かつ一定の間隔(中心間の間隔)D1を空けて互いに平行となるように、配置される。複数のクロスバー材112は、複数のメインバー材111と交差(直交)するように、一定の間隔D1を空けて互いに平行となるように、配置される。これにより、隣り合う2つのメインバー材111及び隣り合う2つのクロスバー材112に囲まれるように、矩形状(正方形状)の開口が形成される。すなわち、複数のバー材11は、格子状に配置される。そして、複数のバー材11で囲まれるように、複数の矩形状の開口110が形成される。複数の開口110の形状は、同じであることが好ましいが、異なっていてもよい。メインバー材111とクロスバー材112とは、適宜のジョイナーにより結合される。
建物の外壁の内面には、内面に沿ってバー材11が配置されていてもよいし、バー材11が配置されていなくてもよい。内面に沿ってバー材11が配置されない場合には、建物の外壁の内面及び一以上のバー材11で囲まれるようにも、開口が形成され得る。
各天井パネル12は、正面視が矩形(正方形)の板状である。天井パネル12の材料は、特に限定されないが、例えば石膏ボード、木材、又は金属等である。天井パネル12は、4つのバー材11で囲まれてなる一つの矩形の開口110を閉塞するように、これらのバー材11の上面に支持される。より詳細には、天井パネル12の4つの側面には段差(図5参照)が形成されている。そして、天井パネル12の4辺の段差部分を、開口110を形成する4つのバー材11の上面にそれぞれ載せ置くことにより、天井パネル12が4つのバー材11に支持される。このようにして、天井パネル12がバー材11に着脱可能に取り付けられる。なお、天井パネル12は、抑え金具又はビス等を用いてバー材11に固定されてもよい。また、天井パネル12が配置されない開口110が存在していてもよい。また、建物の外壁の内面及び一以上のバー材11で囲まれる開口にも、天井パネル12が配置されてもよい。
本実施形態の空間形成システム100において、複数の天井パネル12は、少なくとも一つの機能付天井パネル81を含む。機能付天井パネル81は、外部から供給される電力を用いて所定の機能を発揮する機能付部材80の一つである。機能付天井パネル81は、商用電源等の外部の交流電源に接続されている。要するに、機能付部材80は、部屋90の天井の一部を構成する機能付天井パネル81を含む。機能付天井パネル81の機能については、後述する。
配線ダクト13は、バー材11に取り付けられる。配線ダクト13は、ここでは、ねじによりバー材11に取り付けられて、バー材11に固定される。配線ダクト13は、一方向に長い形状に形成されている。配線ダクト13は、配線ダクト13の長手方向がバー材11の長手方向に沿うように、バー材11の下面に取り付けられる。また、配線ダクト13は、配線ダクト13の幅方向の中心がバー材11の幅方向の中心と一致するように、バー材11の下面に取り付けられる。
配線ダクト13は、図4に示すように、絶縁性のダクト本体131と、ダクト本体131に内蔵される一対の給電レール132と、を備えている。
ダクト本体131は、C字状に折り曲げられた金属板を樹脂等の絶縁材料で覆ってなる。ダクト本体131は、一対の側板部134と、一対の側板部134の上端間をつなぐ天板部135とを備え、断面C字状に形成されている。また、各側板部134の下端から、リップ部136が、互いに向き合う向き(内方)に突出している。リップ部136,136間には、配線ダクト13の長手方向に沿って伸びる開口部133が形成される。配線ダクト13の幅(一対の側板部134の外側の側面間の間隔)は、バー材11の幅よりも小さい。
各側板部134の内面には、互いに向き合う向き(内方)に突出する電極保持部137が形成されている。電極保持部137の先端面には、電極保持溝138が、配線ダクト13の長手方向に沿って形成されており、電極保持溝138の底に給電レール132が配置されている。また、電極保持部137とリップ部136との間には、配線ダクト13の長手方向に沿って伸びる保持溝139が形成されている。
一対の給電レール132は、一対の電極保持部137の電極保持溝138に、それぞれ保持されている。一対の給電レール132は、商用電源等の外部の交流電源に接続されている。
本実施形態では、全てのバー材11に対して、配線ダクト13が取り付けられている。そのため、図1、図3に示すように、配線ダクト13も、バー材11と同様に格子状に配置されている。格子点において交差する配線ダクト13同士は、一の配線ダクト13の長手方向の端面が他の配線ダクト13の側板部134に接するように配置されていてもよいし、例えば十字型のコネクタ等を用いて、給電レール132同士が電気的に接続されていてもよい。
図3に示すように、平行に並ぶ配線ダクト13間の間隔(中心間の間隔)は、バー材11間の間隔D1と略等しい。複数のバー材11と複数の配線ダクト13とは、一のバー材11に対して一の配線ダクト13が取り付けられてもよいし、一のバー材11に対して複数の配線ダクト13が取り付けられてもよいし、複数のバー材11に対して一の配線ダクト13が取り付けられてもよい。
図5に示すように、バー材11に取り付けられる配線ダクト13の下面(リップ部136の下面)と、バー材11に支持される天井パネル12の下面とは、略面一(配線ダクト13の下端が、天井パネル12の下面よりも突出しない)となっている。
配線ダクト13には、配線ダクト13用に設計された種々の電気機器50が、配線ダクト13に保持された状態で給電レール132に電気的に接続可能である。電気機器50の例は、コンセント(吊り下げ型のコンセント等)、照明機器(スポットライト等)、撮像装置、他の電気機器を接続するためのアダプタ等を含む。電気機器50は、電力線搬送通信可能な機器であってもよい。これらの電気機器50には、配線ダクト13を介して電力が供給される。つまり、配線ダクト13は、給電レール132に接続された電気機器50に対して、交流電力を供給する。
配線ダクト13には、配線ダクト13用に設計された種々の器具(電気機器50以外の器具)も取り付け可能である。器具の例は、ケーブルを引っ掛けるためのフック等を含む。
配線ダクト13が格子状に配置されていることで、使用者の望む位置に、電気機器50及び器具を取り付けることが可能となる。
なお、配線ダクト13の構造は、図4に示すものに限られない。例えば、天板部135の内面に追加の電極保持部が設けられ、この電極保持部に、接地線に対応する導電レールが保持されていてもよい。また、配線ダクト13は、交流電力ではなく直流電力を供給する構成であってもよい。
図5に示すように、バー材11と配線ダクト13との間には、保持部材14が挟持されている。保持部材14は、一対の保持突部141及び一対の保持突部141の上端間をつなぐ板状部142を備える断面C字状であって、一方向に長く形成されている。保持部材14の幅(一対の保持突部141の外側の側面間の間隔)は、バー材11の幅と略等しい。保持部材14は、板状部142がバー材11の下面と配線ダクト13の上面との間に挟まれた状態で、配線ダクト13とともに、ねじによりバー材11に固定される。つまり、配線ダクト13は、保持部材14を介してバー材11に取り付けられている。
一対の保持突部141の内側の側面間の間隔は、配線ダクト13の外側の側面間の間隔よりも大きい。そのため、保持突部141と配線ダクト13との間には、隙間G1が形成される。要するに、保持突部141は、バー材11における配線ダクト13が取り付けられる面(下面)に、配線ダクト13の外側の側面と隙間G1を空けて対向するように設けられる。隙間G1は、配線ダクト13の長手方向に沿って延びる溝の内部空間である。
(2.3)壁構造
壁構造20は、複数の壁パネル21を備える。各壁パネル21は、部屋90の壁の一部を構成する。
壁パネル21は、バー材11に取り付けられる。より詳細には、壁パネル21は、配線ダクト13に保持されることで、間接的にバー材11に取り付けられる。
図5に示すように、壁パネル21は、パネル本体211と、一対の差込部212と、高さ調整部材213と、を備える。
パネル本体211は、矩形(長方形)の板状である。パネル本体211の材料は、特に限定されないが、例えば石膏ボード、木材、又は金属等である。パネル本体211の高さは、部屋90を構成する天井と床との間の距離よりわずかに小さい。パネル本体211の幅は、バー材11で囲まれてなる一つの開口110の一辺の長さ(すなわち、上述のバー材11間の間隔D1)と、略等しい。ただし、これに限らず、パネル本体211の幅は、間隔D1の整数倍の長さであってもよいし、間隔D1の整数分の一の長さであってもよいし、間隔D1と無関係の長さであってもよい。
一対の差込部212は、壁パネル21を配線ダクト13に保持させるための部分である。一対の差込部212の各々は、壁状である。各差込部212は、パネル本体211の上側面に、パネル本体211の幅方向に長く形成されている。各差込部212の厚さは、配線ダクト13の外側の側面と保持突部141との間の隙間G1の幅寸法と、略同じである。一対の差込部212の各々は、対応する隙間G1に下方から差し込まれて、配線ダクト13の外側の側面と保持突部141の内側の側面との間に挟持される。これにより、壁パネル21が配線ダクト13に保持される。すなわち、差込部212は、隙間G1に差し込まれることで、壁パネル21をバー材11に保持させる。
高さ調整部材213は、一対の差込部212により壁パネル21を配線ダクト13に保持させた場合にパネル本体211と床との間に生じ得る隙間を調整するための部材である。高さ調整部材213は、例えば、パネル本体211の下側面に設けられているアジャスタボルトである。パネル本体211の下側面には、高さ調整部材213を隠すための隠し板2131が、パネル本体211に対して上下に出入可能に設けられている。
本実施形態の空間形成システム100において、複数の壁パネル21は、少なくとも一つの機能付壁パネル82を含む。機能付壁パネル82は、外部から供給される電力を用いて所定の機能を発揮する機能付部材80の一つである。機能付壁パネル82の機能については、後述する。
機能付壁パネル82は、機能付壁パネル82ではない壁パネル21と同様、配線ダクト13を介してバー材11に取り付けられ、部屋90における壁の一部を構成する。
図6に示すように、機能付壁パネル82は、パネル本体211、一対の差込部212、高さ調整部材213に加えて、接続部214を備えている。
接続部214は、パネル本体211の上側面において、一対の差込部212の間に配置されている。接続部214は、パネル本体211を配線ダクト13に電気的に接続するための構造体である。
接続部214は、頭部2141と、一対の端子2142と、一対のフランジ2143と、ケーブル2144と、を備えている。頭部2141は、配線ダクト13の開口部133に下側から挿入可能な形状、具体的には円筒状である。一対の端子2142は、頭部2141の側面から互いに離れる向きに突出している。一対のフランジ2143は、頭部2141の側面において、一対の端子2142の下方の位置から、互いに離れる向きに突出している。ケーブル2144は、一端が頭部2141の内部で一対の端子2142と電気的に接続され、他端が頭部2141の下面から延びてパネル本体211に接続されている。接続部214は、頭部2141の軸方向の周りで回転可能である。
接続部214は、例えば以下の手順で配線ダクト13に取り付けられる。すなわち、まず、一対の端子2142及び一対のフランジ2143の向きがパネル本体211の幅方向に沿った状態で、頭部2141を配線ダクト13の開口部133に下方から挿入する。この状態で、端子2142及びフランジ2143の向きがパネル本体211の厚さ方向に沿うように、接続部214を90度回転させる。こうすれば、一対の端子2142が配線ダクト13の一対の給電レール132に接触し、一対のフランジ2143が配線ダクト13の一対の保持溝139内に入り込む。これにより、フランジ2143が配線ダクト13のリップ部136に載せ置かれることで接続部214が配線ダクト13に保持され、また、パネル本体211が接続部214を介して配線ダクト13に電気的に接続される。
要するに、機能付壁パネル82は、配線ダクト13に保持される。機能付壁パネル82は、配線ダクト13を介して供給される電力により、所定の機能を発揮する。
なお、部屋90の全ての壁が壁パネル21から構成されている必要はなく、その全部又は一部は、建物の構造物と一体的に形成される外壁等であってもよい。
空間形成システム100は、オプションとして、部屋90の天井と床との間に配置される機能付柱84(図15参照)を含み得る。機能付柱84は、機能付壁パネル82と同様、接続部及び高さ調整部材を備え得る。そして、機能付柱84は、機能付壁パネル82と同様、配線ダクト13に保持されることでバー材11に取り付けられる。機能付柱84は、配線ダクト13から供給される電力を用いて所定の機能を発揮する。
(2.4)床構造
図1に示すように、床構造30は、複数の床パネル31を備える。各床パネル31は、部屋90の床の一部を構成する。複数の床パネル31は、建物の土台及び床梁の上に敷き詰められるように配置される。
複数の床パネル31は、機能付床パネル83(図1参照)を含んでもよい。機能付床パネル83は、外部から供給される電力を用いて所定の機能を発揮する。機能付床パネル83は、商用電源等の外部の交流電源に接続されている。機能付床パネル83の機能については、後述する。機能付床パネル83により発揮される機能の種類は、機能付天井パネル81及び/又は機能付壁パネル82の機能と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
(2.5)機能付部材
次に、機能付部材80について、図7〜図12を参照して説明する。
機能付部材80の所定の機能は、光提供機能、空気提供機能、画像提供機能、音提供機能のうちの少なくとも一つを含む。機能付部材80の機能は、機能付部材80の製造時に一体的に設けられるものを意味し、部材(天井パネル12、壁パネル21等)の製造後に追加される機能は含まないこととする。
以下、機能付部材80の各機能について、具体的に説明する。なお、以下では、機能付部材80として機能付壁パネル82を用いて説明するが、以下で説明する機能は、機能付天井パネル81が有していてもよい。また、以下で説明する機能は、機能付床パネル83が有していてもよいし、機能付柱84が有していてもよい。また、図7〜図12では、高さ調整部材213及び接続部214の図示を省略している。
光提供機能は、調整された光を閉空間9に提供する機能である。
光提供機能を有する機能付部材80(以下、「光機能付部材」ともいう)は、一例において、それ自身が光源を有している。以下、この機能付部材80を「照明機能付部材801」ともいう。照明機能付部材801は、外部から供給される電力を用いて光源を点灯させることで、閉空間9に光を直接提供する機能を有している。図7に、照明機能付部材801の一例としての照明機能付壁パネル821を示す。図7では、照明機能付壁パネル821から放射される光を、点線で模式的に示してある。
照明機能付壁パネル821は、例えば、光源と、透明樹脂又はガラス等からなり透光性及び光拡散性を有するカバー41と、を備えている。光源は、基板に設けられる複数のLEDチップ、直管型のLEDランプ、蛍光灯等を含み得る。カバー41は、例えば、照明機能付壁パネル821において閉空間9に向けられる面に配置され、この面の一部又は略全体(図7の例では全体)を占める。照明機能付壁パネル821は、光源からの光をカバー41を通して閉空間9に放射することで、調整された光を閉空間9に提供する。光源からの光は、調光及び/又は調色が可能であってもよい。
光機能付部材は、別例において、光機能付部材を透過する透過光を調節する機能を有する。以下、この機能付部材80を「透過機能付部材802」ともいう。透過機能付部材802は、外部から供給される電力を用いて光の透過率等を変更することで、透過光を調整する機能を有している。図8A、図8Bに、透過機能付部材802の一例としての透過機能付壁パネル822を示す。
透過機能付壁パネル822は、例えば、透明なガラス板42と、機能性フィルム43と、を備えている。ガラス板42は、例えば、透過機能付壁パネル822の一部又は略全体(図8A、図8Bの例では、全体)を占める。機能性フィルム43は、例えば、電流の印加/停止に応じて透明な状態(例えば、透過率90%以上の状態)と半透明な状態(例えば、透過率30〜70%程度の状態)とが切り換わる液晶フィルムである。機能性フィルム43は、ガラス板42の一部又は全体(図8A、図8Bの例では、全体)を覆うように設けられる。
例えば、液晶フィルムに電流を流すと、液晶フィルム内の液晶の配向が均一となる。そのため、透過機能付壁パネル822に入射した光は、ほぼそのまま透過されることとなり、図8Aに示すように透過機能付壁パネル822のほぼ全体が透明となる。一方、液晶フィルムへの電流の供給を停止すると、液晶フィルム内の液晶の配向が不均一となる。そのため、透過機能付壁パネル822に入射した光は液晶フィルムによって拡散されることとなり、図8Bに示すように透過機能付壁パネル822のほぼ全体が半透明となる。もちろん、液晶フィルム(機能性フィルム43)は、電流を流すと半透明になり、電流の供給を停止すると透明になるものであってもよい。また、透過機能付壁パネル822は、透明な状態と不透明な状態(例えば、透過率10%以下の状態)とが切り換わるものであってもよいし、半透明な状態と光を通さない状態とが切り換わるものであってもよい。
空気提供機能は、調整された空気を閉空間9に提供する機能である。
空気提供機能を有する機能付部材80(以下、「空気機能付部材」ともいう)は、一例において、送風機能を有している。以下、この機能付部材80を「送風機能付部材803」ともいう。送風機能付部材803は、外部から供給される電力を用いて動力源を駆動することで、閉空間9内に送風する機能を有している。図9、図10に、送風機能付部材803の一例としての送風機能付壁パネル823を示す。
送風機能付壁パネル823は、例えば、台部51と、羽根車52と、複数のノズル53と、側壁54と、を備えている。台部51は、中空の矩形箱状であって、送風機能付壁パネル823の下部を構成する。台部51の後面(図10の右面)には、台部51に空気を取り入れるための吸込口が設けられ、吸込口には空気浄化フィルタが装着されている。羽根車52は、台部51の内部に設けられている。羽根車52は、動力源としてのモータによって駆動され、駆動されることで高圧空気を発生する。各ノズル53は、中空の矩形箱状である。複数のノズル53は、台部51の上面から、互いに平行となるよう上方に起立させてある。ノズル53の前面には、羽根車52によって発生された高圧空気を前方(図10の左方)に吹き出すための吹出口531が設けられている。また、ノズル53内において吹出口531の近傍には、ノズル53からの風向を調整するための風向調整リブ532が設けられている。側壁54は、台部51の上面に、複数のノズル53を左右及び後方の三方から囲うように設けられている。図10では、羽根車52から吹出口531を通って前方に吹き出される風の流れを、点線の矢印で模式的に示してある。
空気機能付部材は、別例において、閉空間9の空調を行う機能を有する空調機能付部材804(図3参照)であってもよい。閉空間9の空調は、閉空間9の加湿であってもよい。
また、空気機能付部材は、更に別例において、閉空間9に匂い/香りを提供する機能を有する香機能付部材であってもよい。香機能付部材は、匂い/香りの基となる化学物質を閉空間9に提供する。
画像提供機能は、閉空間9に画像を提供する機能である。
画像提供機能を有する機能付部材80(以下、「画像機能付部材805」ともいう)は、画像信号に応じて画像を表示する機能を有している。画像機能付部材805が表示する画像は、静止画(画像)に限られず、動画であってもよい。図11に、画像機能付部材805の一例としての画像機能付壁パネル825を示す。
画像機能付壁パネル825は、例えばディスプレイ61を備えており、外部から供給される電力を用いて、画像信号に応じた画像をディスプレイ61に表示させる。ディスプレイ61としては、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、無機ELディスプレイ、マイクロLEDディスプレイ等が採用され得る。
音提供機能は、閉空間9に音を提供する機能である。
音提供機能を有する機能付部材80(以下、「音機能付部材806」ともいう)は、音信号に応じて音を出力する機能を有している。音機能付部材806が出力する音は任意の音であってよく、人の声(音声)を模した音を含み得る。図12に、音機能付部材806の一例としての音機能付壁パネル826を示す。
音機能付壁パネル826は、例えばスピーカと音孔71とを備えており、外部から供給される電力を用いてスピーカを動作させることで、音孔71を通して閉空間9へ音を提供する。
機能付部材80の所定の機能は、上記の光提供機能、空気提供機能、画像提供機能及び音提供機能に限られず、他の機能を含んでもよい。
また、一つの機能付部材80が、複数種類の機能(例えば、画像提供機能と音提供機能と)を備えていてもよい。
(2.6)空間形成方法
以下、図1及び図13〜図15を参照して、本実施形態の空間形成方法について説明する。本実施形態の空間形成方法は、空間形成システム100を用いて閉空間9を形成する方法である。空間形成方法は、第1の空間形成方法と、第2の空間形成方法と、を含み得る。
第1の空間形成方法は、建物の新築時に実行される。第1の空間形成方法は、建物の建設を担う建設業者、及びオプションとして閉空間9の施工を担う内装業者等により、行われ得る。第2の空間形成方法は、閉空間9の施工を担う内装業者及び/又は閉空間9の使用者により、行われ得る。以下では、空間形成方法を行う者を「施工者」ともいう。
第1の空間形成方法を用いて閉空間9を形成する方法の一例について、図13を参照して説明する。
施工者は、まず、新築された建物の天井スラブの適宜の位置から、複数の吊りボルトを吊り下げ、吊りボルトにバー材11を吊り下げる(S1)。このとき施工者は、複数のバー材11を、各々の長手方向が閉空間9の天井に沿うよう、縦横に配置する(図2参照)。これにより、複数のバー材11が格子状に配置される。工程S1は、建物の閉空間9の天井スラブから、長手方向が閉空間9の天井に沿うようにバー材11を吊り下げる吊下工程ST1に相当する。
施工者は次に、各バー材11の下面に、ねじを用いて配線ダクト13を取り付けることで、複数の配線ダクト13を格子状に配置する(S2)。これにより、配線ダクト13が敷設される。なお、工程S2は、バー材11に配線ダクト13を取り付ける敷設工程ST4に相当する。
また、施工者は、バー材11によって囲まれる複数の開口110の一部又は全部に、機能付天井パネル81を取り付け(S3)、残りの開口110に、機能なしの天井パネル12を取り付ける(S4)。これにより、閉空間9の天井が施工される。なお、工程S3は、外部から供給される電力を用いて所定の機能を発揮する機能付部材80をバー材11に取り付ける取付工程ST2に相当する。
施工者は次に、建物の土台及び床梁の上に、複数の床パネル31を敷き詰める(S5)。これにより、閉空間9の床が施工される。複数の床パネル31は、機能付床パネル83を含んでいてもよい。
施工者は次に、配線ダクト13の一部に、機能付壁パネル82を取り付け(S6)、残りの配線ダクト13の一部に、機能なしの壁パネル21を取り付ける。これにより、閉空間9の壁が施工される(S7)。工程S6は、外部から供給される電力を用いて所定の機能を発揮する機能付部材80をバー材11に取り付ける取付工程ST2に相当する。
このような手順で、例えば図1に示されるような閉空間9(部屋90)が施工される。
図1に示される閉空間9では、複数の床パネル31が、一つの送風機能付部材803(送風機能付床パネル)を含んでいる。また、複数の壁パネル21が、一つの画像機能付部材805(画像機能付壁パネル825)を含んでいる。また、複数の天井パネル12が、二つの画像機能付部材805(画像機能付天井パネル)と、一つの照明機能付部材801(照明機能付天井パネル)と、を含んでいる。また、図1に示す閉空間9では、配線ダクト13に、複数の照明器具(スポットライト)が電気機器50として取り付けられており、床面上に机等の備品が置かれている。
なお、上記の工程の順番は、適宜入れ替え可能である。また、機能付天井パネル81、機能付床パネル83、及び配線ダクト13に対する外部電源の接続は、適宜のタイミングで行えばよい。
次に、第2の空間形成方法を用いて閉空間9を形成する方法の一例について、図14を参照して説明する。
第2の空間形成方法を行う場合、建物内には、既に閉空間9が形成されている。すなわち、第2の空間形成方法は、閉空間9(例えば図1参照)にて行われる。閉空間9は、長手方向が建物の閉空間9の天井に沿うように閉空間9の天井スラブから吊り下げられたバー材11、及び、バー材11に取り付けられ外部から供給される電力を用いて所定の第1機能を発揮する第1機能付部材により形成されている。ここでは、閉空間9は、更に、バー材11に取り付けられる配線ダクト13を備えている。
この閉空間9において、施工者は、閉空間9を構成する複数の天井パネル12(機能付天井パネル81を含み得る)、複数の壁パネル21(機能付壁パネル82を含み得る)及び複数の床パネル31(機能付床パネル83を含み得る)のうちで、交換対象のパネルを取り外す(S11)。ここで、交換対象のパネルは、外部から供給される電力を用いて所定の第1機能を発揮する第1機能付部材を含んでいる。
そして、施工者は、第1の空間形成方法の工程S3〜S7と同様に、複数の天井パネル12(機能付天井パネル81を含み得る)、複数の壁パネル21(機能付壁パネル82を含み得る)及び複数の床パネル31(機能付床パネル83を含み得る)を取り付ける(S12)。ここで、取り付けられるパネルは、外部から供給される電力を用いて所定の第2機能を発揮する第2機能付部材を含んでいる。工程S11及びS12は、第1機能付部材を第2機能付部材に交換する交換工程ST3に相当する。
このような手順で、例えば図15に示されるような閉空間9(部屋90)が施工される。
図15に示される閉空間9では、複数の壁パネル21が、四つの透過機能付部材802(透過機能付壁パネル812)と、一つの画像機能付部材805(画像機能付壁パネル825)とを含んでいる。また、複数の天井パネル12が、二つの画像機能付部材805(画像機能付天井パネル)と、一つの照明機能付部材801(照明機能付天井パネル)と、を含んでいる。また、図15に示す閉空間9では、配線ダクト13に、複数の照明器具(スポットライト)及び吊り下げ型コンセントが複数の電気機器50として取り付けられており、床面上に机等の備品が置かれている。また、図15に示す閉空間9では、配線ダクト13に、二つの機能付柱84が取り付けられている。ここでの機能付柱84は、所定の機能として、電気機器に電力を供給するためのコンセントを備えている。
なお、第2機能付部材の第2機能は、第1機能付部材の第1機能と同じであってもよいし、異なっていてもよい。すなわち、ここでの「交換」は、同じ機能を有する機能付部材を入れ替えることを含み得る。
また、図1及び図15からもわかる通り、複数の壁パネル21の配置位置は、第2の空間形成方法を行う前と行った後とで異なっていてもよい。また、閉空間9の大きさ(複数の天井パネル12、複数の壁パネル21、複数の床パネル31で規定される閉空間9の体積)は、第2の空間形成方法の実施の前後で変化してもよい。もちろん、閉空間9の大きさは、第2の空間形成方法の実施の前後で同じであってもよい。
(3)変形例
上記の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、上記の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
上記の実施形態の空間形成システム100では、複数の天井パネル12が少なくとも一つの機能付天井パネル81を含み、複数の壁パネル21が少なくとも一つの機能付壁パネル82を含んでいたが、これに限られない。空間形成システム100は、少なくとも一つの機能付部材80(機能付天井パネル81、機能付壁パネル82)を含んでいればよい。
一変形例において、バー材11、天井パネル12、配線ダクト13、壁パネル21、床パネル31は複数に限られず、一つであってもよい。
一変形例において、バー材は、Cチャンネルに限られず、H型鋼であってもよいし、一般的なシステム天井に用いられるTバー、Lバー等であってもよい。
一変形例において、バー材11が形成する格子の形状は、矩形状に限られず、三角形状等他の形状であってもよい。同様に、配線ダクト13が形成する格子の形状は、矩形状に限られず、三角形状等他の形状であってもよい。また、バー材11は、格子状に配置されていなくてもよく、例えば複数のライン状に配置されていてもよい。同様に、配線ダクト13は、格子状に配置されていなくてもよく、例えば複数のライン状に配置されていてもよい。
一変形例において、バー材11は、直線状でなくてもよく、少なくとも一部に曲線を含んでいてもよい。例えば、バー材11は、水平面に沿って蛇行する形状(例えば正弦波状)であってもよい。同様に、配線ダクト13は、直線状でなくてもよく、少なくとも一部に曲線を含んでいてもよい。
一変形例において、保持部材14は板状部142を備えていなくてもよく、保持突部141が、溶着などによりバー材11に直接固定されていてもよい。
(4)態様
以上説明した実施形態及び変形例等から以下の態様が開示されている。
第1の態様に係る空間形成システム(100)は、バー材(11)と、機能付部材(80)と、を備える。バー材(11)は、建物の閉空間(9)の天井スラブから、長手方向が閉空間(9)の天井に沿うように吊り下げられる。機能付部材(80)は、バー材(11)に着脱可能に取り付けられ、閉空間(9)の一部を構成する。機能付部材(80)は、外部から供給される電力を用いて所定の機能を発揮する。
この態様によれば、使用者に適した環境を実現しやすい、という利点がある。
第2の態様に係る空間形成システム(100)は、第1の態様において、バー材(11)に取り付けられる配線ダクト(13)を、更に備える。
この態様によれば、使用者に適した環境を実現しやすい、という利点がある。
第3の態様に係る空間形成システム(100)では、第2の態様において、機能付部材(80)は、機能付壁パネル(82)を含む。機能付壁パネル(82)は、配線ダクト(13)を介してバー材(11)に取り付けられ、閉空間(9)における壁の一部を構成する。機能付壁パネル(82)は、配線ダクト(13)に保持される。機能付壁パネル(82)は、配線ダクト(13)を介して供給される電力により所定の機能を発揮する。
この態様によれば、使用者に適した環境を実現しやすい、という利点がある。また、配線ダクト(13)を介して機能付壁パネル(82)に電力を供給できるので、専用の配線が不要になり、機能付壁パネル(82)の交換も容易である。
第4の態様に係る空間形成システム(100)は、第3の態様において、保持突部(141)を更に備える。保持突部(141)は、バー材(11)における配線ダクト(13)が取り付けられる面に、配線ダクト(13)の外側の側面と隙間(G1)を空けて対向するように設けられる。機能付壁パネル(82)は差込部(212)を備える。差込部(212)は、隙間(G1)に差し込まれることで機能付壁パネル(82)をバー材(11)に保持させる。
この態様によれば、機能付壁パネル(82)の取り付けを簡略化できる。
第5の態様に係る空間形成システム(100)では、第1〜第4のいずれか一つの態様において、機能付部材(80)は、天井の一部を構成する機能付天井パネル81を含む。
この態様によれば、使用者に適した環境を実現しやすい、という利点がある。
第6の態様に係る空間形成システム(100)は、第1〜第5のいずれか一つの態様において、機能付床パネル(83)を更に備える、機能付床パネル(83)は、閉空間(9)の床の一部を構成し、外部から供給される電力を用いて、所定の機能と同じ又は異なる機能を発揮する。
この態様によれば、使用者に適した環境を実現しやすい、という利点がある。
第7の態様に係る空間形成システム(100)は、第1〜第6のいずれか一つの態様において、バー材(11)を複数備える。複数のバー材(11)は格子状に配置されている。
この態様によれば、天井パネル12として、共通のサイズを持ったパネルを採用することが可能となる。
第8の態様に係る空間形成システム(100)では、第1〜第7のいずれか一つの態様において、所定の機能は、調整された光を閉空間(9)に提供する光提供機能、調整された空気を閉空間(9)に提供する空気提供機能、閉空間(9)に画像を提供する画像提供機能、閉空間(9)に音を提供する音提供機能のうちの少なくとも一つを含む。
この態様によれば、使用者に適した環境を実現しやすい、という利点がある。
第9の態様に係る機能付部材(80)は、第1〜第8のいずれか一つの態様の空間形成システム(100)に、機能付部材(80)として用いられる。
第10の態様に係るバー材(11)は、第1〜第8のいずれか一つの態様の空間形成システム(100)に、バー材(11)として用いられる。
第11の態様に係る配線ダクト(13)は、第2〜第4のいずれか一つの態様の空間形成システム(100)に、配線ダクト(13)として用いられる。
第12の態様に係る空間形成方法は、建物の閉空間(9)の天井スラブから、長手方向が閉空間(9)の天井に沿うようにバー材(11)を吊り下げる工程と、外部から供給される電力を用いて所定の機能を発揮する機能付部材(80)を、バー材(11)に取り付ける工程と、を含む。
この態様によれば、使用者に適した環境を提供可能な閉空間(9)を実現することが可能となる。
第13の態様に係る空間形成方法は、第12の態様において、バー材(11)に配線ダクト(13)を取り付ける工程を、更に含む。
この態様によれば、使用者に適した環境を提供可能な閉空間(9)を実現することが可能となる。
第14の態様に係る空間形成方法は、長手方向が建物の閉空間(9)の天井に沿うように閉空間(9)の天井スラブから吊り下げられたバー材(11)、及び、バー材(11)に取り付けられ外部から供給される電力を用いて所定の第1機能を発揮する第1機能付部材により形成された閉空間(9)において、第1機能付部材を、外部から供給される電力を用いて所定の第2機能を発揮する第2機能付部材に交換する工程を含む。
この態様によれば、使用者に適した環境を提供可能な閉空間(9)を実現することが可能となる。
第15の態様に係る空間形成方法では、第14の態様において、記閉空間は、バー材(11)に取り付けられる配線ダクト(13)を更に備える。
この態様によれば、使用者に適した環境を提供可能な閉空間(9)を実現することが可能となる。
第2〜第8の態様は、空間形成システム(100)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。また、第11の態様及び第13の態様は、空間形成方法に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
9 閉空間
11 バー材
12 天井パネル
13 配線ダクト
80 機能付部材
81 機能付天井パネル
82 機能付壁パネル
83 機能付床パネル
100 空間形成システム
141 保持突部
212 差込部
G1 隙間

Claims (15)

  1. 建物の閉空間の天井スラブから、長手方向が前記閉空間の天井に沿うように吊り下げられるバー材と、
    前記バー材に着脱可能に取り付けられ、閉空間の一部を構成する機能付部材と、
    を備え、
    前記機能付部材は、外部から供給される電力を用いて所定の機能を発揮する、
    空間形成システム。
  2. 前記バー材に取り付けられる配線ダクトを、更に備える、
    請求項1に記載の空間形成システム。
  3. 前記機能付部材は、前記配線ダクトを介して前記バー材に取り付けられ前記閉空間における壁の一部を構成する機能付壁パネルを含み、
    前記機能付壁パネルは、前記配線ダクトに保持され、
    前記機能付壁パネルは、前記配線ダクトを介して供給される電力により前記所定の機能を発揮する、
    請求項2に記載の空間形成システム。
  4. 保持突部を更に備え、前記保持突部は、前記バー材における前記配線ダクトが取り付けられる面に、前記配線ダクトの外側の側面と隙間を空けて対向するように設けられ、
    前記機能付壁パネルは、前記隙間に差し込まれることで前記機能付壁パネルを前記バー材に保持させる差込部を、備える、
    請求項3に記載の空間形成システム。
  5. 前記機能付部材は、前記天井の一部を構成する機能付天井パネルを含む、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の空間形成システム。
  6. 前記閉空間の床の一部を構成し、外部から供給される電力を用いて、前記所定の機能と同じ又は異なる機能を発揮する機能付床パネルを、更に備える、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の空間形成システム。
  7. 前記バー材を複数備え、
    前記複数のバー材は格子状に配置されている、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の空間形成システム。
  8. 前記所定の機能は、調整された光を前記閉空間に提供する光提供機能、調整された空気を前記閉空間に提供する空気提供機能、前記閉空間に画像を提供する画像提供機能、前記閉空間に音を提供する音提供機能のうちの少なくとも一つを含む、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の空間形成システム。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の空間形成システムに前記機能付部材として用いられる、機能付部材。
  10. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の空間形成システムに前記バー材として用いられる、バー材。
  11. 請求項2〜4のいずれか一項に記載の空間形成システムに前記配線ダクトとして用いられる、配線ダクト。
  12. 建物の閉空間の天井スラブから、長手方向が前記閉空間の天井に沿うようにバー材を吊り下げる工程と、
    外部から供給される電力を用いて所定の機能を発揮する機能付部材を、前記バー材に取り付ける工程と、
    を含む、
    空間形成方法。
  13. 前記バー材に配線ダクトを取り付ける工程
    を、更に含む、
    請求項12に記載の空間形成方法。
  14. 長手方向が建物の閉空間の天井に沿うように前記閉空間の天井スラブから吊り下げられたバー材、及び、前記バー材に取り付けられ外部から供給される電力を用いて所定の第1機能を発揮する第1機能付部材により形成された前記閉空間において、
    前記第1機能付部材を、外部から供給される電力を用いて所定の第2機能を発揮する第2機能付部材に交換する工程、
    を含む、
    空間形成方法。
  15. 前記閉空間は、前記バー材に取り付けられる配線ダクトを更に備える、
    請求項14に記載の空間形成方法。
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