JP2021127448A - 活性エネルギー線硬化型白色インク組成物、印刷方法、印刷装置、及び印刷物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型白色インク組成物、印刷方法、印刷装置、及び印刷物 Download PDF

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【課題】高速印字対応による生産性(即ち、硬化性)、カラーインクの発色を損なわないための白色度、隠蔽性、及び印刷時のサテライト付着などの画像不良を防ぐための吐出性に優れた活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の提供。【解決手段】(A)窒素原子含有単官能モノマー、(B)ガラス転移点が15℃以上の窒素原子非含有単官能モノマー、(C)多官能モノマー、(D)重合性オリゴマー、(E)アシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤、及び(F)白色顔料を含有し、前記(D)成分の含有量が、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、0.2質量%以下であり、前記(E)成分の含有量が、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、6質量%以上10質量%以下であり、前記(F)成分の含有量が、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、12質量%以上17質量%以下である活性エネルギー線硬化型白色インク組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物、印刷方法、印刷装置、及び印刷物に関する。
活性エネルギー線硬化型インク組成物としては、画像を形成するために必要なカラーインク(主にシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)、透明メディアに印刷する際に画像の発色性を高めるために必要なホワイトインク、表面保護や画像の光沢性を制御するためのクリアインクが主に必要とされる。
ホワイトインクに求められる主要な品質としては、高速印字対応による生産性、即ち硬化性、カラーインクの発色を損なわないための白色度及び隠蔽性,印刷時のサテライト付着などの画像不良を防ぐための吐出性が挙げられる。
そこで、例えば、優れた白色度、隠蔽性と硬化性の両立を課題として、白色顔料、重合性モノマー、アシルフォスフィンオキサイド系開始剤、及び非アシルフォスフィンオキサイド系開始剤を含有する活性エネルギー線硬化型白色インクジェットインク組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、インクの保存安定性、サテライト付着や周波数適正などの吐出性を課題として、流動特性に優れたウレタン骨格を含有する塩基性樹脂型分散剤を用いて顔料を分散してなる分散体を含有する活性エネルギー線硬化型インク組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
(成分A)白色顔料、(成分B)重合性化合物、(成分C)チオキサントン化合物、及び、(成分D)アシルフォスフィン化合物を含み、成分Cの含有量が、インク組成物の全重量に対し、0.03〜0.8重量%であり、成分Dの含有量が、インク組成物の全重量に対し、1〜15重量%であるインク組成物が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
本発明は、高速印字対応による生産性(即ち、硬化性)、カラーインクの発色を損なわないための白色度、隠蔽性、及び印刷時のサテライト付着などの画像不良を防ぐための吐出性に優れた活性エネルギー線硬化型白色インク組成物を提供することを目的とする。
ここで、前記サテライト付着とは、吐出されたインク主滴の着弾位置に対し、主滴と合一せずに切り離されて飛翔した微小液滴(サテライト)がずれた位置に着弾し、意図しない領域に微小液滴が付着することによる画像不良を意味する。
前記課題を解決するための手段としての本発明の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物は、(A)窒素原子含有単官能モノマー、(B)ガラス転移点が15℃以上の窒素原子非含有単官能モノマー、(C)多官能モノマー、(D)重合性オリゴマー、(E)アシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤、及び(F)白色顔料を含有し、前記(D)成分の含有量が、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、0.2質量%以下であり、前記(E)成分の含有量が、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、6質量%以上10質量%以下であり、前記(F)成分の含有量が、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、12質量%以上17質量%以下である。
本発明によると、高速印字対応による生産性(即ち、硬化性)、カラーインクの発色を損なわないための白色度、隠蔽性、及び印刷時のサテライト付着などの画像不良を防ぐための吐出性に優れた活性エネルギー線硬化型白色インク組成物を提供することができる。
図1は、本発明における像形成装置の一例を示す概略図である。 図2は、本発明における別の像形成装置の一例を示す概略図である。
(活性エネルギー線硬化型白色インク組成物)
本発明の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物は、(A)窒素原子含有単官能モノマー、(B)ガラス転移点が15℃以上の窒素原子非含有単官能モノマー、(C)多官能モノマー、(D)重合性オリゴマー、(E)アシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤、及び(F)白色顔料を含有し、前記(D)成分の含有量が、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、0.2質量%以下であり、前記(E)成分の含有量が、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、6質量%以上10質量%以下であり、前記(F)成分の含有量が、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、12質量%以上17質量%以下であり、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
特許文献1(特許第5663919号公報)に記載の従来技術では、本発明者の検討の結果、非アシルフォスフィンオキサイド系開始剤を含有する活性エネルギー線硬化型白色インク組成物は、重合開始剤そのものの黄色味が影響し,白色度が十分でないことがわかった。また、重合性モノマー等の構成成分に対して比較的高分子量である重合開始剤の含有量が多いため、印刷の際に吐出滴のリガメント(主滴後端の尾引き)が長くなり、ミストによる画像品質の悪化、臭気、安全性について懸念がある。
また、特許文献2(特開2014−214230号公報)に記載の従来技術では、サテライト付着の評価が不十分であり、近年のインクジェットプリンターで要求されるサテライト付着の品質には達していない。
また、特許文献3(特開2012−140491号公報)に記載の従来技術では、実施例においてインク全量に対し重合性オリゴマーを1.5質量部〜2.0質量部配合しており、重合性オリゴマーは比較的粘弾性を持つ化合物であり、重合性オリゴマーを1.5質量部以上含有するインクは吐出されたインク滴の尾引きが長くなりやすく、ミストなどの印刷課題が生じる。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、(D)重合性オリゴマーの含有量、(E)アシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤の含有量、及び(F)白色顔料の含有量を制御し、特定の組み合わせの(A)窒素原子含有単官能モノマー、(B)ガラス転移点が15℃以上の窒素原子非含有単官能モノマー、及び(C)多官能モノマーを含有する活性エネルギー線硬化型白色インク組成物が、優れた白色度、隠蔽性、吐出性、及び硬化性のすべて備えることを見出し、本発明を完成するに至った。
<(A)窒素原子含有単官能モノマー>
(A)成分の窒素原子含有単官能モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記(A)窒素原子含有単官能モノマーは比較的ガラス転移点(Tg)が高いため、窒素原子含有単官能モノマーを含有する活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の硬化性が良好となる。
前記(A)成分の窒素原子含有単官能モノマーの含有量は、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、8質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、10質量%以上20質量%以下が更に好ましい。
前記(A)成分の窒素原子含有単官能モノマーの含有量が8質量%以上であると、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の硬化性が良好となる。
<(B)ガラス転移点(Tg)が15℃以上の窒素原子非含有単官能モノマー>
(B)成分のガラス転移点(Tg)が15℃以上の窒素原子非含有単官能モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イソボルニル(メタ)アクリレート(Tg=88℃)、環状トリメチロールプロパンフォルマル(メタ)アクリレート(Tg=32℃)、シクロヘキシル(メタ)アクリレート(Tg=15℃)、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール(メタ)アクリレート(Tg=29℃)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
単官能モノマーは単一成分のみでは硬化性が非常に悪くなるが、(A)成分の窒素原子含有単官能モノマーに加えて(B)成分のガラス転移点(Tg)が15℃以上の窒素原子非含有単官能モノマーを含有することによって、複数種の単官能モノマーがインク組成物に含有され、硬化性が良好となる。
前記(B)成分の単官能モノマーのガラス転移点(Tg)は、前記(B)成分の単官能モノマーのホモポリマーのガラス転移点を意味する。前記ガラス転移点(Tg)は、モノマーのメーカーのカタログ値が存在する場合にはその値を採用し、存在しない場合には示差走査熱量測定(DSC)法によって測定した値である。
前記(B)成分の単官能モノマーのホモポリマーのガラス転移温度としては、15℃以上であり、30℃以上100℃以下が好ましい。
前記(B)成分のガラス転移点(Tg)が15℃以上の窒素原子非含有単官能モノマーの含有量は、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、15質量%以上60質量%以下が好ましい。
<その他の単官能モノマー>
その他の単官能モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート,2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<(C)多官能モノマー>
前記(C)成分の多官能モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレングリコール(200)ジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記(C)成分の多官能モノマーは、硬化したインク硬化物の架橋度を高めることで堅牢性を良好にする効果や硬化性を良好にする効果が見込める。
前記(C)成分の多官能モノマーの含有量は、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、5質量%以上15質量%以下が好ましい。
<(D)重合性オリゴマー>
前記(D)成分の重合性オリゴマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、サートマー社製CN963、CN964、CN965、CN996などが挙げられる。前記重合性オリゴマーとしては、アクリレート基末端を持つ構造であることが好ましく、分子内の重合性反応基数が2であることがより好ましい。
前記(D)成分の重合性オリゴマーの含有量は、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、0.2質量%以下であり、0.1質量%未満が好ましく、0.01質量%以上0.1質量%未満がより好ましく、0.01質量%以上0.05質量%以下が更に好ましい。
重合性オリゴマーは比較的粘弾性を持つ化合物であり、オリゴマーを含有するインクは吐出されたインク滴の尾引きが長くなりやすく、ミストなどの印刷課題となる場合があるので、本発明の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物には0.2質量%以下で含まれることが好ましい。
<(E)アシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤>
前記(E)成分のアシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
市販されているアシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤としては、例えば、Omnirad TPO H:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(IGM Resins B.V.社製)、Omnirad 819:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(IGM Resins B.V.社製)などが挙げられる。
前記(E)成分のアシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤の含有量は、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、6質量%以上10質量%以下であり、6質量%以上8質量%以下が好ましい。
前記(E)成分のアシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤の含有量が6質量%以上10質量%以下であると、サテライト付着が低減でき、なおかつ十分な硬化性を実現できるという利点がある。
ここで、前記(A)成分、前記(B)成分、前記(C)成分、及び前記(E)成分の質量比[(A):(B):(C):(E)]は、1:3.0〜6.5:0.5〜1.5:0.3〜2.0であることが好ましく、1:2.5〜4.0:0.5〜1.2:0.6〜1.0であることがより好ましい。
前記質量比[(A):(B):(C):(E)]が上記範囲を満たすことによって、サテライト付着が低減でき、なおかつインクの硬化性に優れるという利点がある。
<非アシルフォスフィノキサイド系重合開始剤>
前記非アシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤(アシルフォスフィノキサイド系ではない重合開始剤)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2,4−ジエチルチオキサンテン−9−オン、2−イソプロピルチオキサントンなどが挙げられる。
非アシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤は比較的黄色い化合物が多く、白色インクに配合すると、硬化したインク硬化物も黄色味を帯びる場合があるので、本発明の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物には実質的に含まないことが好ましい。ここで、実質的に含まないとは、非アシルフォスフィノキサイド系重合開始剤の含有量が0.1質量%以下であることを意味する。
<(F)白色顔料>
前記(F)成分の白色顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化チタン、酸化鉄、酸化スズ、酸化ジルコニウム、鉄とチタンの複合酸化物であるチタン酸鉄などが挙げられる。これらの中でも、屈折率が高く、高い白色性を得ることができる点から、酸化チタンが好ましい。
前記白色顔料の個数平均一次粒径は、分散安定性及び吐出安定性の観点から、100nm以上500nm以下が好ましく、200nm以上300nm以下がより好ましい。
前記(F)成分の白色顔料の含有量は、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、12質量%以上17質量%以下であり、13.5質量%以上15.5質量%以下が好ましい。
前記(F)成分の白色顔料の含有量が12質量%以上17質量%以下であると、サテライト付着が低減でき、なおかつ十分な隠蔽性を得られるという利点がある。
前記白色顔料は、分散剤によって分散させて顔料分散体として用いられることが好ましい。
前記分散剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、高分子分散剤が好ましく、例えば、BYK社製のBYK JET−9150、BYK JET−9151などが挙げられる。
<その他の成分>
本発明の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物は、必要に応じてその他の成分を含んでもよい。その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、重合禁止剤、レベリング剤、消泡剤、蛍光増白剤、浸透促進剤、湿潤剤(保湿剤)、定着剤、粘度安定化剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、pH調整剤、増粘剤などが挙げられる。
<活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の調製>
本発明の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物は、上述した各種成分を用いて作製することができ、その調製手段や条件は特に限定されないが、例えば、重合性モノマー、有機顔料、分散剤等をボールミル、キティーミル、ディスクミル、ピンミル、ダイノーミルなどの分散機に投入し、分散させて顔料分散液を調製し、当該顔料分散液に、更に重合開始剤、重合禁止剤、界面活性剤などを混合させることにより調製することができる。
<粘度>
本発明の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の粘度は、用途や適用手段に応じて適宜調整すればよく、特に限定されないが、例えば、当該組成物をノズルから吐出させるような吐出手段を適用する場合には、20℃から65℃の範囲における粘度、望ましくは25℃における粘度が60mPa・s以下であり、3mPa・s以上40mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上30mPa・s以下がより好ましく、5mPa・s以上15mPa・s以下が更に好ましく、6mPa・s以上12mPa・s以下が特に好ましい。
また、当該粘度範囲を、上記有機溶媒を含まずに満たしていることが特に好ましい。なお、上記粘度は、東機産業株式会社製コーンプレート型回転粘度計VISCOMETER TVE−22Lにより、コーンロータ(1°34’×R24)を使用し、回転数50rpm、恒温循環水の温度を20℃〜65℃の範囲で適宜設定して測定することができる。循環水の温度調整にはVISCOMATE VM−150IIIを用いることができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物は、下記の方法で測定されたインク滴の尾引き長さ(リガメント長さ)が120μsec以下であることが好ましく、100μmsec以下がより好ましく、80μsec以下が更に好ましい。
尾引き長さが120μsec以下であると、サテライト付着が低減できるという利点がある。
<測定方法>
活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の粘度が11mPa・s±0.5mPa・sとなる吐出温度で、吐出ヘッドの単一列の単一ノズルのみを駆動させて5pL〜10pLの液滴を平均滴速度7.0m/s±0.5m/sで吐出させた際の主滴がノズル面から1.3mmの位置を通過するまでに要した時間を測定し、これをインク滴の尾引き長さとする。
<硬化手段>
本発明の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物を硬化させる硬化手段としては、活性エネルギー線による硬化が挙げられる。
活性エネルギー線硬化型白色インク組成物を硬化させるために用いる活性エネルギー線としては、紫外線の他、電子線、α線、β線、γ線、X線等の、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物中の重合性成分の重合反応を進める上で必要なエネルギーを付与できるものであればよく、特に限定されない。特に高エネルギーな光源を使用する場合には、重合開始剤を使用しなくても重合反応を進めることができる。また、紫外線照射の場合、環境保護の観点から水銀フリー化が強く望まれており、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用である。更に、紫外線発光ダイオード(UV−LED)及び紫外線レーザダイオード(UV−LD)は小型、高寿命、高効率、低コストであり、紫外線光源として好ましい。
印刷の際の活性エネルギー線の条件としては、白色度の観点から、照度が2,000mW/cm以上3,000mW/cm以下であることが好ましく、積算エネルギーが2,000mJ/cm以上3,000mJ/cmであることが好ましい。
(活性エネルギー線硬化型インクジェットインクセット)
本発明で用いられる活性エネルギー線硬化型インクジェットインクセットは、本発明の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物と、シアンインク組成物、マゼンタインク組成物、イエローインク組成物、及びブラックインク組成物から選択される少なくとも1種と、を含む。
シアンインク組成物、マゼンタインク組成物、イエローインク組成物、及びブラックインク組成物は、いずれも活性エネルギー線硬化型インク組成物であることが好ましい。
活性エネルギー線硬化型インクジェットインクセットによると、透明メディアに印刷する際に画像の発色性を高めることができる。
<用途>
本発明の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の用途は、一般に活性エネルギー線硬化型材料が用いられている分野であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、成形用樹脂、塗料、接着剤、絶縁材、離型剤、コーティング材、シーリング材、各種レジスト、各種光学材料などが挙げられる。
更に、本発明の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物は、インクとして用いて2次元の文字や画像、各種基材への意匠塗膜を形成するだけでなく、3次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができる。この立体造形用材料は、例えば、粉体層の硬化と積層を繰り返して立体造形を行う粉体積層法において用いる粉体粒子同士のバインダーとして用いてもよく、また、図2に示すような積層造形法(光造形法)において用いる立体構成材料(モデル材)や支持部材(サポート材)として用いてもよい。なお、図2は、本発明の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物を所定領域に吐出し、活性エネルギー線を照射して硬化させたものを順次積層して立体造形を行う方法である(詳細については後述する)。
本発明の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物を用いて立体造形物を造形するための立体造形装置としては、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、該組成物の収容手段、供給手段、吐出手段や活性エネルギー線照射手段等を備えるものが挙げられる。
また、本発明は、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物を硬化させて得られた硬化物や当該硬化物が基材上に形成された構造体を加工してなる成形加工品も含む。前記成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された硬化物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形することが必要な用途に好適に使用される。
上記基材としては、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス、又はこれらの複合材料などが挙げられ、加工性の観点からはプラスチック基材が好ましい。
<<組成物収容容器>>
本発明で用いられる組成物収容容器は、本発明の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物が収容された状態の容器を意味し、上記のような用途に供する際に好適である。例えば、本発明の組成物がインク用途である場合において、当該インクが収容された容器は、インクカートリッジやインクボトルとして使用することができ、これにより、インク搬送やインク交換等の作業において、インクに直接触れる必要がなくなり、手指や着衣の汚れを防ぐことができる。また、インクへのごみ等の異物の混入を防止することができる。また、容器それ自体の形状や大きさ、材質等は、用途や使い方に適したものとすればよく、特に限定されないが、その材質は光を透過しない遮光性材料であるか、又は容器が遮光性シート等で覆われていることが望ましい。
<像の形成方法及び像形成装置(印刷方法及び印刷装置)>
本発明の印刷方法は、本発明の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物を、吐出ヘッドを用いて吐出する。
本発明の印刷装置は、本発明の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物と、前記活性エネルギー線硬化型白色インク組成物を吐出する吐出ヘッドと、を有する。
本発明の印刷方法は、活性エネルギー線を用いてもよいし、加温なども挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物を活性エネルギー線で硬化させるためには、活性エネルギー線を照射する照射工程を有し、本発明の像の形成装置は、活性エネルギー線を照射するための照射手段と、本発明の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物を収容するための収容部と、を備え、該収容部には前記容器を収容してもよい。更に、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物を吐出する吐出工程、及び吐出手段を有していてもよい。吐出させる方法は特に限定されないが、連続噴射型、オンデマンド型等が挙げられる。オンデマンド型としてはピエゾ方式、サーマル方式、静電方式等が挙げられる。
図1は、インクジェット吐出手段を備えた像形成装置の一例である。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色活性エネルギー線硬化型インクのインクカートリッジと吐出ヘッドを備える各色印刷ユニット23a、23b、23c、23dにより、供給ロール21から供給された記録媒体22にインクが吐出される。その後、インクを硬化させるための光源24a、24b、24c、24dから、活性エネルギー線を照射して硬化させ、カラー画像を形成する。その後、記録媒体22は、加工ユニット25、印刷物巻取りロール26へと搬送される。各印刷ユニット23a、23b、23c、23dには、インク吐出部でインクが液状化するように、加温機構を設けてもよい。また必要に応じて、接触又は非接触により記録媒体を室温程度まで冷却する機構を設けてもよい。また、インクジェット記録方式としては、吐出ヘッド幅に応じて間欠的に移動する記録媒体に対し、吐出ヘッドを移動させて記録媒体上にインクを吐出するシリアル方式や、連続的に記録媒体を移動させ、一定の位置に保持されたヘッドから記録媒体上にインクを吐出するライン方式のいずれであっても適用することができる。
吐出時の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の粘度が11mPa・s±0.5mPa・sとなる温度で吐出することが好ましい。
吐出ヘッドは、5pL〜35plの活性エネルギー線硬化型白色インク組成物からなる液滴を7.0m/s±0.5m/sの平均滴速度で吐出することが好ましく、5pL〜9pLの活性エネルギー線硬化型白色インク組成物からなる液滴を7.0m/s±0.5m/sの平均滴速度で吐出することが好ましい。
吐出ヘッドとしては、高インク耐性によるヘッドの高寿命化、ヒーター搭載により高粘度のインクを吐出可能である点、波形の応答性が良好である点、最大の吐出可能液滴量が大きく生産性が高いという観点から、例えば、株式会社リコー製のMH5420(7pL(シングルドロップ))、MH5440(7pL〜35pL(マルチドロップ))、MH5320(5pL(シングルドロップ))、MH5340(5pL〜15pL(マルチドロップ))を用いることが好ましい。
記録媒体22は、特に限定されないが、紙、フィルム、セラミックスやガラス、金属、これらの複合材料等が挙げられ、シート状であってもよい。また片面印刷のみを可能とする構成であっても、両面印刷も可能とする構成であってもよい。一般的な記録媒体として用いられるものに限られず、ダンボール、壁紙や床材等の建材、コンクリート、Tシャツなど衣料用等の布、テキスタイル、皮革等を適宜使用することができる。本発明ではサテライト付着隠蔽性などに効果が得られることから透明媒体で特に効果が得られる。
更に、光源24a、24b、24cからの活性エネルギー線照射を微弱にするか又は省略し、複数色を印刷した後に、光源24dから活性エネルギー線を照射してもよい。これにより、省エネルギー、低コスト化を図ることができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物により記録される記録物としては、通常の紙や樹脂フィルムなどの平滑面に印刷されたものだけでなく、凹凸を有する被印刷面に印刷されたものや、金属やセラミックなどの種々の材料からなる被印刷面に印刷されたものも含む。また、2次元の画像を積層することで、一部に立体感のある画像(2次元と3次元からなる像)や立体物を形成することもできる。
図2は、本発明に係る別の像形成装置(3次元立体像の形成装置)の一例を示す概略図である。図2の像形成装置39は、インクジェットヘッドを配列したヘッドユニット(AB方向に可動)を用いて、造形物用吐出ヘッドユニット30から第一の活性エネルギー線硬化型組成物を、支持体用吐出ヘッドユニット31、32から第一の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物とは組成が異なる第二の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物を吐出し、隣接した紫外線照射手段33、34でこれら各組成物を硬化しながら積層するものである。より具体的には、例えば、造形物支持基板37上に、第二の活性エネルギー線硬化型組成物を支持体用吐出ヘッドユニット31、32から吐出し、活性エネルギー線を照射して固化させて溜部を有する第一の支持体層を形成した後、当該溜部に第一の活性エネルギー線硬化型組成物を造形物用吐出ヘッドユニット30から吐出し、活性エネルギー線を照射して固化させて第一の造形物層を形成する工程を、積層回数に合わせて、上下方向に可動なステージ38を下げながら複数回繰り返すことで、支持体層と造形物層を積層して立体造形物35を製作する。その後、必要に応じて支持体積層部36は除去される。なお、図2では、造形物用吐出ヘッドユニット30は1つしか設けていないが、2つ以上設けることもできる。
(印刷物)
本発明の印刷物は、本発明の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物を用いて印刷される。
前記印刷物は、記録媒体上に、本発明の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の硬化物を有する。
また、本発明の用語における、画像形成、記録、印字、印刷等は、いずれも同義語とする。
記録媒体、メディア、被印刷物は、いずれも同義語とする。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(白色顔料分散体の調製例)
−白色顔料分散体Aの調製−
白色顔料(商品名:JR301、個数平均一次粒径:300nm、テイカ株式会社製)を分散体全量に対して50質量%、分散媒としてPEA(フェノキシエチルアクリレート、大阪有機化学工業株式会社製)45質量%、分散剤としてBYK JET−9151(BYK社製)5質量%を配合し、ジルコニアビーズとビーズミル分散機を用いて、白色顔料分散体Aを調製した。
(実施例1〜14及び比較例1〜10)
−白色インクの製造−
表1〜表5に記載のインク組成に基づき、各原材料を混合し、スリーワンモータを用いてインク混合物を得た。その後、絶対ろ過精度1.0μmのカプセルフィルタを用いてインク混合物のろ過を行い、クリーンボトルに充填し、実施例1〜14及び比較例1〜10の白色インクを得た。
次に、得られた各白色インクについて、以下のようにして、諸特性を評価した。結果を表1〜表5に示した。
<吐出滴の尾引き長さ(リガメント長さ)>
株式会社リコー製MH5420を吐出ヘッドを備えた印刷装置(株式会社リコー製、EV2500)を用い、以下のようにして、インクの吐出試験を行った。なお、吐出ヘッドとしては、MH5420の代わりにMH5440、MH5320、MH5340(いずれも株式会社リコー製)を用いることができる。
各白色インクの粘度が11mPa・s±0.5mPa・sとなる吐出温度で、吐出ヘッドの単一列の単一ノズルのみを駆動させて7pL±2pLの液滴を平均滴速度7.0m/s±0.5m/sで吐出させた。その際、吐出されたインクの主滴がノズル面から1.3mmの位置を通過する時点を0μsecとした。その後、インクの主滴後方にある尾引きの後端がノズル面から1.3mmの位置を通過するまでに要した時間を、インク滴の尾引き長さとし、下記の基準で評価した。なお、△以上が実施可能なレベルである。
[評価基準]
◎:80μsec以下
〇:80μsec超100μsec以下
△:100μsec超120μsec以下
×:120μsec超
<硬化性>
非浸透系の基材として、表面が平滑なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用いた。
PETフィルム表面に、バーコーターを用いて、乾燥膜厚10μm±2μmとなるように各白色インクを塗布した。
中心波長395nmのLEDを照射光源とし、照度1,000±100mW/cmの照射条件で、照射時間を調整して任意の積算エネルギーの照射を上記にて作製したPETフィルム上の白色インク層に対して実施した。
LEDの照射から10秒間後にインク膜表面を指で指触した際に、べたつきを感じない最小の積算エネルギーの値を硬化性の測定値とし、下記の基準で評価した。なお、△以上が実施可能なレベルである。
[評価基準]
〇:1,000mJ/cm以下
△:1,000mJ/cm超1,500mJ/cm以下
×:1,500mJ/cm
<白色度>
解像度600dpi×1,200dpiにて、透明基材として三菱ガス化学株式会社製ユーピロンNF2000の表面に、インク付着量が1.7mg/cm±0.1mg/cmとなるように各白色インクを印刷した。
印刷の際の活性エネルギー線の条件としては、照度が2,000mW/cm以上3,000mW/cm以下、かつ積算エネルギーが2,000mJ/cm以上3,000mJ/cmとした。
得られた各印刷物について、X Rite exact(X Rite社製)を使用して測定したa、bの値から、c={(a+(b1/2の計算式で算出した彩度cを測定し、下記の基準で評価した。なお、△以上が実施可能なレベルである。
[評価基準]
〇:cが1.5以下
△:cが1.5超3.0以下
×:cが3.0超
<隠蔽性>
解像度600dpi×1,200dpiにて、透明基材として三菱ガス化学株式会社製ユーピロンNF2000の表面に、インク付着量が4.6mg/cm±0.1mg/cmとなるように各白色インクを印刷した。
印刷した白色インク画像と黒紙を用い、X−Rite939(X Rite社製)を用いて黒透過濃度を測定し、下記の基準で評価した。なお、△以上が実施可能なレベルである。
[評価基準]
◎:黒透過濃度が0.10以下
〇:黒透過濃度が0.10超0.13以下
△:黒透過濃度が0.13超0.15以下
×:黒透過濃度が0.15超
Figure 2021127448
Figure 2021127448
Figure 2021127448
Figure 2021127448
Figure 2021127448
*表5中の比較例8の白色度及び隠蔽性の「−」は測定不能であることを意味する。
表1〜表5中の各成分の詳細については、以下のとおりである。
<(A)窒素原子含有単官能モノマー>
・ACMO:アクリロイルモルホリン(KJケミカルズ株式会社製)
・NVC:N−ビニルカプロラクタム(Ashland社製)
<(B)ガラス転移点(Tg)が15℃以上の窒素原子非含有単官能モノマー>
・IBXA:イソボルニルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、Tg=88℃))
・CHA:シクロヘキシルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、Tg=15℃)
・CTFA:環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、Tg=32℃)
<<ガラス転移点(Tg)の測定>>
(B)の窒素原子非含有単官能重合性モノマーの重合は、一般的な溶液重合法により行った。
a:(B)の窒素原子非含有単官能重合性モノマー10質量%のトルエン溶液
b:重合開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリル5質量%
前記aと前記bとを窒素パージして試験管に封入し、60℃の温浴で6時間振とうし、ポリマーを合成した。
その後、前窒素原子非含有記単官能重合性モノマーが可溶で前記ポリマーが不溶な溶媒(例えば、メタノール、石油エーテル等)に再沈殿させ、濾過してポリマーを取り出した。
得られたポリマーをDSC測定に供した。
前記DSC測定には、Seiko Instruments社製DSC120Uを用い、測定温度は30℃〜300℃、昇温速度は1分間に2.5℃で測定した。
<その他の単官能モノマー>
・THFA:テトラヒドロフルフリルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)
・PEA:2−フェノキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)
<(C)多官能モノマー>
・DPGDA:ジプロピレングリコールジアクリレート(サートマー社製)
・TPGDA:トリプロピレングリコールジアクリレート(サートマー社製)
<(D)重合性オリゴマー>
・CN963:ポリエステル系アクリレートオリゴマー(サートマー社製)
<(E)アシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤>
・Omnirad TPO H:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(IGM Resins B.V.社製)
・Omnirad 819:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(IGM Resins B.V.社製)
<非アシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤>
・ITX:2−イソプロピルチオキサントン(IGM Resins B.V.社製)
・DETX:2,4−ジエチルチオキサンテン−9−オン(IGM Resins B.V.社製)
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1> (A)窒素原子含有単官能モノマー、(B)ガラス転移点が15℃以上の窒素原子非含有単官能モノマー、(C)多官能モノマー、(D)重合性オリゴマー、(E)アシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤、及び(F)白色顔料を含有し、
前記(D)成分の含有量が、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、0.2質量%以下であり、
前記(E)成分の含有量が、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、6質量%以上10質量%以下であり、
前記(F)成分の含有量が、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、12質量%以上17質量%以下であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型白色インク組成物である。
<2> 前記(A)成分、前記(B)成分、前記(C)成分、及び前記(E)成分の質量比[(A):(B):(C):(E)]が、1:3.0〜6.5:0.5〜1.5:0.3〜2.0である、前記<1>に記載の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物である。
<3> 前記(E)成分の含有量が、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、6質量%以上8質量%以下である。前記<1>から<2>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物である。
<4> 前記(F)成分の含有量が、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、13.5質量%以上15.5質量%以下である、前記<1>から<3>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物である。
<5> 非アシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤を実質的に含まない、前記<1>から<4>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物である。
<6> 前記(D)成分の含有量が、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、0.1質量%未満である、前記<1>から<5>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物である。
<7> 前記(A)成分の含有量が、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、10質量%以上である、前記<1>から<6>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物である。
<8> 下記の方法で測定されたインク滴の尾引き長さが120μsec以下である、前記<1>から<7>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物である。
<測定方法>
活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の粘度が11mPa・s±0.5mPa・sとなる吐出温度で、吐出ヘッドの単一列の単一ノズルのみを駆動させて5pL〜10pLの液滴を平均滴速度7.0m/s±0.5m/sで吐出させた際の主滴がノズル面から1.3mmの位置を通過するまでに要した時間を測定し、これをインク滴の尾引き長さとする。
<9> 前記<1>から<8>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物を、吐出ヘッドを用いて吐出することを特徴とする印刷方法である。
<10> 吐出時の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の粘度が11mPa・s±0.5mPa・sとなる温度で、7pL±2pLの前記活性エネルギー線硬化型白色インク組成物からなる液滴を平均滴速度7.0m/s±0.5m/sで吐出する、前記<9>に記載の印刷方法である。
<11> 前記<1>から<8>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物と、
前記活性エネルギー線硬化型白色インク組成物を吐出する吐出ヘッドと、
を有することを特徴とする印刷装置である。
<12> 前記<1>から<8>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物を用いて印刷された印刷物である。
前記<1>から<8>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物、前記<9>から<10>のいずれかに記載の印刷方法、前記<11>に記載の印刷装置、及び前記<12>に記載の印刷物によると、従来における諸問題を解決し、本発明の目的を達成することができる。
21 供給ロール
22 記録媒体
23a、23b、23c、23d 印刷ユニット
24a、24b、24c、24d 光源
25 加工ユニット
26 印刷物巻取りロール
30 造形物用吐出ヘッドユニット
31、32 支持体用吐出ヘッドユニット
33、34 紫外線照射手段
35 立体造形物
36 支持体積層部
37 造形物支持基板
特許第5663919号公報 特開2014−214230号公報 特開2012−140491号公報

Claims (12)

  1. (A)窒素原子含有単官能モノマー、(B)ガラス転移点が15℃以上の窒素原子非含有単官能モノマー、(C)多官能モノマー、(D)重合性オリゴマー、(E)アシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤、及び(F)白色顔料を含有し、
    前記(D)成分の含有量が、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、0.2質量%以下であり、
    前記(E)成分の含有量が、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、6質量%以上10質量%以下であり、
    前記(F)成分の含有量が、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、12質量%以上17質量%以下であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型白色インク組成物。
  2. 前記(A)成分、前記(B)成分、前記(C)成分、及び前記(E)成分の質量比[(A):(B):(C):(E)]が、1:3.0〜6.5:0.5〜1.5:0.3〜2.0である、請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物。
  3. 前記(E)成分の含有量が、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、6質量%以上8質量%以下である、請求項1から2のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物。
  4. 前記(F)成分の含有量が、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、13.5質量%以上15.5質量%以下である、請求項1から3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物。
  5. 非アシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤を実質的に含まない、請求項1から4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物。
  6. 前記(D)成分の含有量が、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、0.1質量%未満である、請求項1から5のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物。
  7. 前記(A)成分の含有量が、活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の全量に対して、10質量%以上である、請求項1から6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物。
  8. 下記の方法で測定されたインク滴の尾引き長さが120μsec以下である、請求項1から7のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物。
    <測定方法>
    活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の粘度が11mPa・s±0.5mPa・sとなる吐出温度で、吐出ヘッドの単一列の単一ノズルのみを駆動させて5pL〜10pLの液滴を平均滴速度7.0m/s±0.5m/sで吐出させた際の主滴がノズル面から1.3mmの位置を通過するまでに要した時間を測定し、これをインク滴の尾引き長さとする。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物を、吐出ヘッドを用いて吐出することを特徴とする印刷方法。
  10. 吐出時の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物の粘度が11mPa・s±0.5mPa・sとなる温度で、7pL±2pLの前記活性エネルギー線硬化型白色インク組成物からなる液滴を平均滴速度7.0m/s±0.5m/sで吐出する、請求項9に記載の印刷方法。
  11. 請求項1から8のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物と、
    前記活性エネルギー線硬化型白色インク組成物を吐出する吐出ヘッドと、
    を有することを特徴とする印刷装置。
  12. 請求項1から8のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型白色インク組成物を用いて印刷された印刷物。

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