JP2021127262A - 半導体装置とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 直方晶系の半導体を好適に成長させる。【解決手段】 半導体装置の製造方法であって、ミストCVD法によって、Ga2−xFexO3(0<x<2)により構成された第1層上に、前記第1層とは異なる組成を有する半導体材料により構成されているとともに直方晶系の結晶構造を有する第2層を成長させる工程を有する。この製造方法によれば、Ga2−xFexO3(0<x<2)により構成された第1層と直方晶系の結晶構造を有する第2層を有する半導体装置を製造することができる。【選択図】図2

Description

本明細書に開示の技術は、半導体装置とその製造方法に関する。
特許文献1には、ε型Ga層上にε型(AlGa)層を積層した構造を有する半導体装置が開示されている。
特開2019−009405号公報
直方晶系の半導体を好適に成長させる技術が確立されていない。したがって、本明細書では、直方晶系の半導体を好適に成長させる技術を提案する。
本明細書が開示する半導体装置の製造方法は、ミストCVD法によって、Ga2−xFe(0<x<2)により構成された第1層上に、前記第1層とは異なる組成を有する半導体材料により構成されているとともに直方晶系の結晶構造を有する第2層を成長させる工程を有する。
なお、ミストCVD法は、ミストを反応させて膜を成長させるCVD法(chemical vapor deposition:化学気相成長法)である。
この製造方法によれば、Ga2−xFeにより構成された第1層上に、直方晶系の結晶構造を有する第2層を好適に成長させることができる。
成膜装置10の説明図。 基板70と酸化ガリウム膜72の断面図。 基板70と酸化ガリウム膜72を2θスキャンによってX線解析した結果を示す図。 酸化ガリウム膜72をφスキャンによってX線解析した結果を示す図。 比較例の酸化ガリウム膜をφスキャンによってX線解析した結果を示す図。 基板70(ε−GaFeO)の表面を示す図。 酸化ガリウム膜72(κ−Ga)の表面を示す図。 成膜装置100の説明図。 基板70と酸化ガリウム膜72とアルミニウムガリウム酸化物膜74の断面図。 実施例2の製造方法によって製造される一例の半導体装置の断面図。 基板70とインジウムガリウム酸化物膜76の断面図。 基板70とインジウムガリウム酸化物膜76と酸化ガリウム膜78の断面図。 実施例3の製造方法によって製造される一例の半導体装置の断面図。
本明細書に開示の技術の特徴を以下に列記する。なお、以下の特徴は、独立して有用なものであり、組み合わせて用いることも可能である。
前記第1層が、ε−Ga2−xFeにより構成されていてもよい。この構成によれば、より高品質な第2層を成長させることができる。
前記第1層が、Ga2−xFe(0.7≦x≦1.5)により構成されていてもよい。この場合、前記第1層が、GaFeOにより構成されていてもよい。これらの構成によれば、より高品質な第2層を成長させることができる。
前記第2層が、少なくとも1μm×1μmの正方形の範囲内において、回転ドメインを有さなくてもよい。直方晶系の第2層には回転ドメインが発生し易いが、本明細書に開示の製造方法によれば回転ドメインの発生を抑制できる。
前記第2層が、InAlGa(0≦a≦2、0≦b≦2、0≦c≦2、1.5≦a+b+c≦2.5)により構成されていてもよい。
前記第2層が、κ−InAlGaにより構成されていてもよい。第1層と第2層を共にκ型とすれば、これらの間の界面の格子整合性をより向上させることができる。
前記第2層が、InGa(0≦a≦2、0≦c≦2、1.9≦a+c≦2.1)により構成されていてもよい。InGaは、第1層(Ga2−xFe)と特に整合し易い。
前記第2層が、前記第1層上にヘテロエピタキシャル成長されてもよい。
前記第2層上に、前記第1層とは異なる組成を有する半導体材料により構成されている第3層を成長させてもよい。
前記第3層が、直方晶系の結晶構造を有していてもよい。
前記第3層が、少なくとも1μm×1μmの正方形の範囲内において、回転ドメインを有さなくてもよい。
前記第3層が、InAlGa(0≦u≦2、0≦v≦2、0≦w≦2、1.5≦u+v+w≦2.5)により構成されていてもよい。
前記第3層が、κ−InAlGaにより構成されていてもよい。第2層と第3層を共にκ型とすれば、これらの間の界面の格子整合性をより向上させることができる。
前記第2層がInAlGaにより構成され、前記第3層がInAlGaにより構成されている場合、a>uであってもよい。または、b<vであってもよい。これらの構成によれば、第3層のバンドギャップを第2層のバンドギャップよりも大きくすることができる。HEMTにおいて、第3層を電子供給層とし、第2層を電子走行層として用いることができる。
前記第3層が、AlGa(0≦v≦2、0≦w≦2、1.9≦u+v+w≦2.1)により構成されていてもよい。この構成によれば、第3層を電子供給層として用いることができる。また、高品質な第3層をより安定的に形成することができる。
前記第3層が、ミストCVD法によって形成されてもよい。
前記第3層が、前記第2層上にヘテロエピタキシャル成長されてもよい。
図1は、実施例1の製造方法に使用する成膜装置10を示している。成膜装置10は、ミストCVD法によって基板70上に酸化物膜を形成する装置である。成膜装置10は、基板70が配置される炉12と、炉12を加熱するヒータ14と、炉12に接続されたミスト供給装置20と、炉12に接続された排出管80を備えている。
炉12の具体的な構成は特に限定されない。一例ではあるが、図1に示す炉12は、上流端12aから下流端12bまで延びる管状炉である。炉12の長手方向に垂直な断面は、円形である。例えば、炉12の直径を、約40mmとすることができる。但し、炉12の断面は円形に限定されない。
ミスト供給装置20は、炉12の上流端12aに接続されている。炉12の下流端12bには、排出管80が接続されている。ミスト供給装置20は、炉12内にミスト62を供給する。ミスト供給装置20によって炉12内に供給されたミスト62は、炉12内を下流端12bまで流れた後に、排出管80を介して炉12の外部に排出される。
炉12内には、基板70を支持するための基板ステージ13が設けられている。基板ステージ13は、炉12の長手方向に対して基板70が傾くように構成されている。基板ステージ13に支持された基板70は、炉12内を上流端12aから下流端12bに向かって流れるミストが基板70の表面にあたる向きで支持される。
ヒータ14は、前述したように、炉12を加熱する。ヒータ14の具体的な構成は特に限定されない。一例ではあるが、図1に示すヒータ14は、電気式のヒータであって、炉12の外周壁に沿って配置されている。これにより、ヒータ14は炉12の外周壁を加熱し、それによって炉12内の基板70が加熱される。
ミスト供給装置20は、ミスト発生装置22を有している。ミスト発生装置22は、水槽24、溶液貯留槽26、超音波振動子28を有している。水槽24は、上部が解放された容器であり、内部に水58を貯留している。超音波振動子28は、水槽24の底面に設置されている。超音波振動子28は、水槽24内の水58に超音波振動を加える。溶液貯留槽26は、密閉型の容器である。溶液貯留槽26は、基板70の表面にエピタキシャル成長させる膜の原料を含む溶液60を貯留している。また、溶液60中に、成長させる膜にn型またはp型のドーパントを付与するための原料(例えば、フッ化アンモニウム等)がさらに溶解していてもよい。溶液貯留槽26の底部は、水槽24内の水58に浸漬されている。溶液貯留槽26の底面は、フィルムにより構成されている。これによって、水槽24内の水58から溶液貯留槽26内の溶液60に超音波振動が伝わり易くなっている。超音波振動子28が水槽24内の水58に超音波振動を加えると、水58を介して溶液60に超音波振動が伝わる。すると、溶液60の表面が振動して、溶液60の上部の空間(すなわち、溶液貯留槽26内の空間)に溶液60のミスト62が発生する。
ミスト供給装置20は、ミスト供給路40と、搬送ガス供給路42と、希釈ガス供給路44をさらに備えている。ミスト供給路40は、溶液貯留槽26と炉12との間を接続している。搬送ガス供給路42は、溶液貯留槽26に接続されている。希釈ガス供給路44は、ミスト供給路40に接続されている。搬送ガス供給路42は、溶液貯留槽26へ搬送ガス64を供給する。希釈ガス供給路44は、ミスト供給路40へ希釈ガス66を供給する。
次に、実施例1の製造方法について説明する。実施例1の製造方法では、基板70として、ε型ガリウム鉄酸化物(ε−GaFeO)の単結晶により構成された基板を用いる。また、溶液60として、水に塩化ガリウム(GaClまたはGaCl)が溶解した水溶液(塩化ガリウム水溶液)を用いる。また、搬送ガス64として窒素ガス(N)を用い、希釈ガス66として窒素ガスを用いる。
図1に示すように、まず、炉12内の基板ステージ13上に基板70を設置する。次に、ヒータ14によって、基板70を加熱する。ここでは、基板70の温度を、約750℃に制御する。基板70の温度が安定したら、ミスト供給装置20を作動させる。すなわち、超音波振動子28を動作させることによって、溶液貯留槽26内に溶液60のミスト62を生成する。同時に、搬送ガス供給路42から溶液貯留槽26内に搬送ガス64を導入し、希釈ガス供給路44からミスト供給路40に希釈ガス66を導入する。搬送ガス64は、溶液貯留槽26を通って、矢印47に示すようにミスト供給路40内に流入する。このとき、溶液貯留槽26内のミスト62が、搬送ガス64と共にミスト供給路40内に流入する。また、希釈ガス66は、ミスト供給路40内でミスト62と混合される。これによって、ミスト62が希釈化される。ミスト62は、窒素ガス(すなわち、搬送ガス64と希釈ガス66)とともにミスト供給路40内を下流側に流れ、矢印48に示すようにミスト供給路40から炉12内に流入する。炉12内では、ミスト62は、窒素ガスとともに下流端12b側へ流れ、排出管80へ排出される。
炉12内を流れるミスト62の一部は、加熱された基板70の表面に付着する。すると、ミスト62(すなわち、溶液60)が、基板70上で化学反応を起こす。その結果、基板70上に酸化ガリウムが成長する。基板70が直方晶系であるε−GaFeOにより構成されているため、基板70上に直方晶系であるκ型酸化ガリウム(κ−Ga)が成長する。基板70の表面に継続的にミスト62が供給されるので、図2に示すように基板70の表面にκ−Gaによって構成された酸化ガリウム膜72が成長する。
図3は、基板70と酸化ガリウム膜72を2θスキャンによってX線解析した結果を示している。図3に示すように、酸化ガリウム膜72からは基板70(ε−GaFeO)のピークとκ−Gaのピークのみが検出された。この結果から、酸化ガリウム膜72がκ−Gaにより構成されていることが確認された。
図4は、酸化ガリウム膜72をφスキャンによってX線解析した結果を示している。また、図5は、比較例の酸化ガリウム膜をφスキャンによってX線解析した結果を示している。比較例の酸化ガリウム膜は、窒化ガリウム基板(GaN)上にミストCVD法によって形成されたものである。比較例の酸化ガリウム膜は、κ−Gaによって構成されている。図4に示すように、実施例1の製造方法によって形成された酸化ガリウム膜72では、4つのピークが検出された。これによって、酸化ガリウム膜72が単結晶であることが確認された。これに対し、図5に示すように、比較例の酸化ガリウム膜では、12個のピークが検出された。これは、比較例の酸化ガリウム膜が3方向の回転ドメインを有していることを意味する。また、従来は、κ−Gaを形成しようとすると、ε−Ga(六方晶系)が混在する場合もあった。このように、従来は、直方晶系であるκ−Gaの単結晶の膜を形成することが困難であった。これに対し、上記の通り、実施例1の製造方法によれば、κ−Gaの単結晶の膜を形成することができる。
また、図6、酸化ガリウム膜72を形成する前の基板70(ε−GaFeO)の表面を示している。また、図7は、酸化ガリウム膜72(κ−Ga)の表面を示している。図6に示す基板70の表面のRMS(二乗平均平方根粗さ)は、0.14nmであった。図7に示す酸化ガリウム膜72の表面のRMSは、0.15nmであった。このように、酸化ガリウム膜72は、平坦性を保ったまま成長していることが確認された。
上記のように形成した酸化ガリウム膜72を用いて、半導体装置を製造することができる。例えば、酸化ガリウム膜72上に、別の膜をヘテロエピタキシャル成長させて、半導体装置を製造してもよい。このように、κ−Gaの単結晶によって構成された酸化ガリウム膜72を用いて半導体装置を製造することで、従来とは異なる特性を有する半導体装置(例えば、パワーデバイス、高周波デバイス等)を得ることができる。
図8は、実施例2の製造方法に使用する成膜装置100を示している。成膜装置100では、ミスト供給装置20の構成が図1の成膜装置10と異なり、その他の構成(炉12、ヒータ14、排出管80等の構成)は図1の成膜装置と等しい。図8のミスト供給装置20は、図1のミスト供給装置20と同様に、ミスト発生装置22、ミスト供給路40、搬送ガス供給路42、及び、希釈ガス供給路44を有している。さらに、図8のミスト供給装置20は、ミスト発生装置122、ミスト供給路140、搬送ガス供給路142、希釈ガス供給路144、及び、切換弁150を有している。ミスト発生装置122は、ミスト発生装置22と同様に動作する。すなわち、超音波振動子128が動作することで、水槽124内の水158を介して溶液貯留槽126に超音波振動が伝わり、溶液貯留槽126内に溶液160のミスト162が発生する。ミスト162は、搬送ガス164と共にミスト供給路140に流入する。ミスト供給路140内で、希釈ガス166によってミスト162が希釈される。ミスト162は、ミスト供給路140内を下流側へ流れる。ミスト供給路140とミスト供給路40は、下流部で合流している。切換弁150は、ミスト供給路40とミスト供給路140を開閉する。切換弁150は、ミスト供給路40から炉12にミスト62が流れる状態と、ミスト供給路140から炉12にミスト162が流れる状態とを切り換える。
実施例2の製造方法では、基板70として、ε型ガリウム鉄酸化物(ε−GaFeO)の単結晶により構成された基板を用いる。また、溶液60として、ガリウムアセチルアセトナート水溶液を用いる。また、溶液160として、アルミニウムアセチルアセトナート水溶液とガリウムアセチルアセトナート水溶液の混合液を用いる。また、搬送ガス64、164として窒素ガスを用い、希釈ガス66、166として窒素ガスを用いる。
実施例2の製造方法では、炉12内の基板ステージ13上に基板70を設置し、基板70を加熱する。次に、切換弁150によって、ミスト供給路40を開くとともにミスト供給路140を閉じた状態とする。この状態で、ミスト発生装置22を作動させ、炉12内に溶液60(ガリウムアセチルアセトナート水溶液)のミスト62を供給する。すると、実施例1と略同様にして、基板70上にκ−Gaの単結晶によって構成された酸化ガリウム膜72が成長する。
次に、切換弁150によって、ミスト供給路40を閉じるともにミスト供給路140を開いた状態とする。さらに、ミスト発生装置122を作動させて、炉12内に溶液160(アルミニウムアセチルアセトナート水溶液とガリウムアセチルアセトナート水溶液の混合液)のミスト162を供給する。すると、ミスト162(すなわち、溶液160)が、酸化ガリウム膜72上で化学反応を起こす。その結果、酸化ガリウム膜72上に、直方晶系であるκ型のアルミニウムガリウム酸化物(κ−AlGa(0≦v≦2、0≦w≦2、1.9≦v+w≦2.1))が成長する。継続的にミスト162が供給されるので、図9に示すように酸化ガリウム膜72の表面にκ−AlGaの単結晶よって構成されたアルミニウムガリウム酸化物膜74が成長する。酸化ガリウム膜72とアルミニウムガリウム酸化物膜74がともにκ型であるとともに直方晶系であるので、結晶欠陥が少ない高品質のアルミニウムガリウム酸化物膜74が形成される。特に、図7に示すように酸化ガリウム膜72の表面が平坦であるので、その上部に結晶性が高いアルミニウムガリウム酸化物膜74を成長させることができる。酸化ガリウム膜72とアルミニウムガリウム酸化物膜74の界面75は、格子整合性が高い高品質のヘテロ界面となる。
上記のように形成した酸化ガリウム膜72とアルミニウムガリウム酸化物膜74を用いて、半導体装置(例えば、パワーデバイス、高周波デバイス等)を製造することができる。界面75は格子整合性が高いヘテロ界面であるので、界面75には2次元電子ガスが生じる。したがって、2次元電子ガスを利用した半導体装置を製造してもよい。例えば、図10に示すように、ヘテロ界面75と導通するようにソース電極90とドレイン電極92を設け、アルミニウムガリウム酸化物膜74上にゲート電極94を設けることで、HEMT(high electron mobility transistor:高電子移動度トランジスタ)を製造してもよい。また、別の例では、HBT(heterjunction bipolar transistor:ヘテロ接合バイポーラトランジスタ)を製造してもよい。
実施例3の製造方法では、実施例2の製造方法と同様に、図8の成膜装置100を使用する。実施例3の製造方法では、基板70として、ε型ガリウム鉄酸化物(ε−GaFeO)の単結晶により構成された基板を用いる。また、溶液60として、塩化ガリウム水溶液と塩化インジウム水溶液の混合溶液を用いる。また、溶液160として、塩化ガリウム水溶液を用いる。また、搬送ガス64、164として窒素ガスを用い、希釈ガス66、166として窒素ガスを用いる。
実施例3の製造方法では、炉12内の基板ステージ13上に基板70を設置し、基板70を加熱する。次に、切換弁150によって、ミスト供給路40を開くとともにミスト供給路140を閉じた状態とする。この状態で、ミスト発生装置22を作動させて、炉12内に溶液60(塩化ガリウム水溶液と塩化インジウム水溶液の混合溶液)のミスト62を供給する。すると、ミスト62(すなわち、溶液60)が、基板70上で化学反応を起こす。その結果、基板70上に、直方晶系であるκ型のインジウムガリウム酸化物(κ−InGa(0≦a≦2、0≦c≦2、1.9≦a+c≦2.1))が生成される。継続的にミスト62が供給されるので、図11に示すように基板70の表面にκ−InGaの単結晶よって構成されたインジウムガリウム酸化物膜76が成長する。基板70とインジウムガリウム酸化物膜76がともに直方晶系であるので、結晶欠陥が少ない高品質のインジウムガリウム酸化物膜76が形成される。
次に、切換弁150によって、ミスト供給路40を閉じるともにミスト供給路140を開いた状態とする。さらに、ミスト発生装置122を作動させて、炉12内に溶液160(塩化ガリウム水溶液)のミスト162を供給する。すると、ミスト162(すなわち、溶液160)が、インジウムガリウム酸化物膜76上で化学反応を起こす。その結果、インジウムガリウム酸化物膜76上に、直方晶系であるκ型の酸化ガリウム(κ−Ga)が生成される。継続的にミスト162が供給されるので、図12に示すようにインジウムガリウム酸化物膜76の表面にκ‐Gaの単結晶よって構成された酸化ガリウム膜78が成長する。インジウムガリウム酸化物膜76と酸化ガリウム膜78がともにκ型であるとともに直方晶系であるので、結晶欠陥が少ない高品質の酸化ガリウム膜78が形成される。インジウムガリウム酸化物膜76と酸化ガリウム膜78の界面79は、格子整合性が高い高品質のヘテロ界面となる。
上記のように形成したインジウムガリウム酸化物膜76と酸化ガリウム膜78を用いて、半導体装置(例えば、パワーデバイス、高周波デバイス等)を製造することができる。界面79は格子整合性が高いヘテロ界面であるので、界面79には2次元電子ガスが生じる。したがって、2次元電子ガスを利用した半導体装置を製造してもよい。例えば、図13に示すように、ヘテロ界面79と導通するようにソース電極95とドレイン電極96を設け、酸化ガリウム膜78上にゲート電極97を設けることで、HEMTを製造してもよい。また、別の例では、HBT(heterojunction bipolar transistor:ヘテロ接合バイポーラトランジスタ)を製造してもよい。
なお、上述した実施例1〜3では、基板70がε−GaFeOにより構成されていた。しかしながら、基板70をGa2−xFe(0<x<2)により構成し、xの値を適宜変更することができる。xの値を変更することで、基板70とその上に形成される膜との界面に生じる応力を緩和したり、当該界面における膜の密着力を改善できる場合がある。また、上述した実施例1〜3では、基板70がGa2−xFeにより構成されていたが、Ga2−xFeをバッファ層に用いてもよい。すなわち、別の材料により構成された基板の表面にバッファ層としてGa2−xFeの層を形成し、そのバッファ層上に直方晶系の半導体層を成長させてもよい。Ga2−xFeをバッファ層として用いる場合には、xの値を変更しながらGa2−xFeを超格子状に積層させてもよい。
以上、実施形態について詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独あるいは各種の組み合わせによって技術有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの1つの目的を達成すること自体で技術有用性を持つものである。
70 :基板
72 :酸化ガリウム膜
74 :アルミニウムガリウム酸化物膜
75 :ヘテロ界面

Claims (2)

  1. 半導体装置の製造方法であって、
    ミストCVD法によって、Ga2−xFe(0<x<2)により構成された第1層上に、前記第1層とは異なる組成を有する半導体材料により構成されているとともに直方晶系の結晶構造を有する第2層を成長させる工程を有する、
    製造方法。
  2. 半導体装置であって、
    Ga2−xFe(0<x<2)により構成された第1層と、
    前記第1上に配置されており、前記第1層とは異なる組成を有する半導体材料により構成されており、直方晶系の結晶構造を有する第2層、
    を有する半導体装置。
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