JP2021126782A - 印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電源の状態を精度良く特定して印刷を行うことが可能な印刷装置を提供する。【解決手段】印刷装置は、印刷データから第k(kは1以上の自然数)ラインのオンドット数を取得する(S31)。印刷装置は、オンドット数、及び第kラインを印刷する前の電源の電圧である第k−1前電圧に基づいて、第kラインを印刷した後の電源の電圧である第k後電圧と、第k+1ラインを印刷する前の電源の電圧である第k前電圧と、を算出する(S35、S37)。印刷装置は、第k後電圧が閾値以上と判定された場合(S39:NO)、印刷データに基づき印刷を実行し(S49)、第k後電圧が閾値未満と判定された場合(S39:YES)、電源を充電した後(S43)、印刷を実行する(S49)。【選択図】図9

Description

本発明は、印刷装置に関する。
電池駆動が可能な印刷装置が知られている。例えば特許文献1は、リチウムイオン電池の電圧をサーマルヘッドに印加して駆動するサーマルプリンタを開示する。サーマルプリンタは、1ラインの印字処理が行われる場合にサーマルヘッドに流れる電流値と通電パルス幅とに基づき、1ラインの印字処理が行われる場合の電流消費量を算出する。サーマルプリンタは、印刷前におけるリチウムイオン電池の電池容量から電流消費量を減算することにより、リチウムイオン電池の残容量を算出する。サーマルプリンタは、算出した残容量に基づき、印刷後に電池容量が残るか否か判断し、残らないと判断した場合には印字処理を終了する。
特開2003−80758号公報
サーマルヘッドの駆動源として、様々な種類の電源が用いられる場合がある。ここで電源の種類によっては、印刷時において電源の電圧変化が大きくなる可能性がある。このため、特許文献1に記載された方法で電源の残容量を算出しようとした場合、印刷時の電圧変化が要因で残容量を精度良く算出できない場合があるという問題点がある。
本発明の目的は、電源の状態を精度良く特定して印刷を行うことが可能な印刷装置を提供することである。
本発明に係る印刷装置は、充電及び放電可能な電源と、電力を供給して前記電源を充電する為の充電部と、前記電源により駆動し、1ライン毎に印刷媒体に印刷を行うサーマルヘッドを有する印刷部と、制御部と、を備え、前記制御部は、印刷データから第k(kは1以上の自然数)ラインのオンドット数を取得する取得制御と、前記取得制御により取得した前記第kラインの前記オンドット数、及び前記第kラインを印刷する前の前記電源の電圧である第k−1前電圧に基づいて、前記第kラインを印刷した後の前記電源の電圧である第k後電圧と、第k+1ラインを印刷する前の前記電源の電圧である第k前電圧とを算出する算出制御と、前記算出制御により算出した前記第k後電圧を閾値と比較する比較制御と、前記比較制御による比較の結果、前記第k後電圧が前記閾値以上と判定された場合、前記印刷データに基づき前記印刷部を制御して印刷を実行し、前記第k後電圧が前記閾値未満と判定された場合、前記充電部により前記電源を充電した後、前記印刷部を制御して印刷を実行する印刷制御とを実行することを特徴とする。
印刷装置は、第kラインを印刷した後の第k後電圧を、第kラインを印刷する前の第k−1前電圧に基づいて精度よく算出できる。なお、印刷装置は、算出した第k後電圧が閾値以上の場合、そのまま印刷を行い、第k後電圧が閾値未満の場合、充電部により電源を充電した後、印刷を行う。このように、印刷装置は、電源の状態を精度良く特定して印刷を適切に行うことができる。
本発明において、前記電源は、リチウムイオンキャパシタ又は電気二重層キャパシタを含むキャパシタであってもよい。印刷装置は、サーマルヘッドに通電する為の電源を、キャパシタにより適切に確保できる。
本発明において、前記制御部は、前記充電部により前記キャパシタを充電する時の充電電流、充電時間、及び充電電圧に基づいて、前記キャパシタの静電容量を決定する決定制御を実行し、前記算出制御は、前記決定制御により決定された前記静電容量に基づいて、前記第k後電圧と前記第k前電圧とを算出してもよい。印刷装置は、キャパシタの静電容量に個体差がある場合や、動作環境に応じて静電容量が変動する場合でも、第k後電圧と第k前電圧を精度よく算出できる。
本発明において、前記制御部は、前記比較制御による比較結果を報知する報知制御を更に実行してもよい。印刷装置は、電源の充電が実行されたか否かをユーザに通知できる。
本発明において、前記電源の電圧を検出する検出部を備え、前記制御部は、前記印刷制御による印刷の実行中に、前記検出部が検出した電圧が所定閾値未満になった場合、前記サーマルヘッドの駆動を停止して印刷を中止する中止制御と、前記中止制御により印刷を中止した後、前記充電部を制御して前記電源を充電する充電制御と、前記充電制御による前記電源の充電後、前記中止制御により中止した印刷を再開する再開制御とを実行してもよい。印刷装置は、印刷の途中で電源の電圧が低下した時、印刷を中止して電源を充電する。印刷装置は、電源の充電後、中止した印刷を再開する。この場合、印刷装置は、印刷の途中で電源の電圧が低下した場合でも、印刷を一時的に中断した後で再開できる。従って、印刷装置は、印刷が途中で終了することを防止できる。
印刷装置1を前側から見た斜視図である。 カセットカバー6を外した状態の印刷装置1を後側から見た斜視図である。 テープカセット30の斜視図である。 印刷装置1の電気的構成を示すブロック図である。 印刷装置1の電源系統を示す図である。 第k後電圧u(k)及び第k前電圧V_LIC(k)を説明する為の図である。 キャパシタ52の充電時における充電電圧及び充電電流と充電時間との関係を示すグラフである。 メイン処理のフローチャートである。 メイン処理のフローチャートであって、図8の続きである。 印刷処理のフローチャートである。
<印刷装置1の概要>
本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。印刷装置1は、印刷媒体であるテープ50(図3参照)に対し、文字、文字列、記号、数字、図形、絵文字等(以下、「印刷情報」という。)を印刷してラベルを作成可能である。以下の説明では、図1の左上側、右下側、右上側、左下側、上側、及び下側を、それぞれ、印刷装置1の左側、右側、上側、下側、前側、及び後側とする。
図1に示すように、印刷装置1は、直方体状の筐体である本体カバー2を備える。本体カバー2の上面前部には、文字列等を入力するためのキーボード3が設けられる。キーボード3は、電源スイッチ、用途キー、カーソルキー等を含む。キーボード3の上側には、各種情報を表示するディスプレイ5が設けられる。一例として、ディスプレイ5はドットマトリクスLCDである。ディスプレイ5の後側には、本体カバー2に対して開閉可能なカセットカバー6が設けられる。本体カバー2の上面には、印刷されたテープ50を本体カバー2の外部に排出する排出口9(図2参照)が設けられる。本体カバー2の右上角部には、操作部14が設けられる。操作部14が内側へ押圧操作されることによって、印刷済みのテープは切断される。
図2に示すように、本体カバー2の内部におけるカセットカバー6(図1参照)の前側には、装着部8及び電池収容部110が設けられる。装着部8は、後述するテープカセット30(図3参照)の形状に対応する凹部であり、テープカセット30を着脱可能な部位である。印刷装置1は、装着部8に装着されたテープカセット30を用いて、キーボード3を介して入力された文字列の印刷を実行する。電池収容部110には、印刷装置1が印刷を実行する為に必要な電力の供給源となる4本の乾電池11A〜11D(図5参照)が収容される。乾電池11A〜11Dは各々、1.5Vの単四乾電池である。
図3に示すように、テープカセット30は、テープ50及びインクリボン(非図示)等を収容する箱状のカセットケース33を備える。印刷前のテープ50が巻回されたテープスプール40は、カセットケース33内の左下部で回転可能に支持される。未使用のインクリボンが巻回されたリボンスプール42は、カセットケース33内の右下部で回転可能に支持される。リボン巻取スプール44は、カセットケース33内の中央から右下寄りの位置に配置され回転可能に支持される。リボン巻取スプール44は、リボンスプール42から未使用のインクリボンを引き出すとともに、印刷に使用されたインクリボンを巻き取る。テープ駆動ローラ46は、カセットケース33内の右上角部で回転可能に支持されて、テープスプール40から印刷前のテープ50を引き出す。
図2に示すように、装着部8には、リボン巻取軸81、テープ駆動軸82、サーマルヘッド83、プラテン機構84等が設けられる。リボン巻取軸81は、テープカセット30のリボン巻取スプール44(図3参照)に挿入され、テープ送りモータ23(図4参照)の駆動によって回転する。テープ駆動軸82は、テープカセット30のテープ駆動ローラ46(図3参照)に挿入され、テープ送りモータ23の駆動によって伝達機構(図示略)を介して回転する。サーマルヘッド83は、テープ駆動軸82の下側に配置される。
印刷装置1は、テープ駆動軸82の駆動により、テープカセット30のテープスプール40からテープ50を繰り出して搬送する。印刷装置1は、未使用のインクリボンをサーマルヘッド83により加熱し、テープ50への印刷を行う。印刷装置1は、プラテン機構84の駆動により、テープ50とインクリボンとをサーマルヘッド83に圧接して搬送する。
<印刷装置1の電気的構成>
図4を参照し、印刷装置1の電気的構成を説明する。印刷装置1は制御回路部70を備える。制御回路部70は、CPU71、ROM72、CGROM73、RAM74、フラッシュメモリ75、及び入出力インタフェース77を備え、これらがデータバス69を介して接続される。CPU71は、印刷装置1を統括制御する。CPU71は、ADコンバータからなる検出部21(後述)を含む。ROM72は、CPU71が各種プログラムの実行時に必要な定数を記憶する。ROM72に記憶される定数は、キャパシタ52の内部抵抗R_LIC、後述する第k−1前電圧V_LIC(k−1)の初期値である第0前電圧V_LIC(0)、キャパシタ52を充電する時の充電電流Ichg等である。CGROM73は、内蔵フォント等を記憶する。RAM74は、テキストメモリ、印刷バッファ等、複数の記憶領域を備える。フラッシュメモリ75は、CPU71が実行する各種プログラム、印刷データ、変数等を記憶する。フラッシュメモリ75に記憶される変数は、後述する第1閾値Vth(1)、第2閾値Vth(2)、第3閾値Vth(3)、第4閾値Vth(4)、印刷閾値Vcut等である。
入出力インタフェース77には、充電部51、キーボード3、液晶駆動回路(LCDC)25、駆動回路26、27、及び外部インタフェース(I/F)19が接続される。LCDC25は、ディスプレイ5に表示データを出力するためのビデオRAM(図示略)を有する。駆動回路26は、サーマルヘッド83を駆動するための電子回路である。駆動回路27は、テープ送りモータ23を駆動するための電子回路である。外部I/F19は、非図示の外部端末19Aと接続して通信を行う。例えばCPU71は、外部端末19Aから受信したプログラムをフラッシュメモリ75に記憶することにより、プログラムを更新できる。外部端末19Aは、汎用のパーソナルコンピュータ(PC)又は携帯端末である。充電部51の詳細は後述する。
<印刷装置1の電源系統図>
印刷装置1の電源系統の一部について説明する。図5に示すように、印刷装置1が印刷を実行する為の電源として、直列に接続された4本の乾電池11A〜11D(以下、総称して乾電池11という。)が用いられる。乾電池11は、単四形の一次電池である。図5に示す電源系統図は、サーマルヘッド83、テープ送りモータ23、及び、制御回路部70と乾電池11との間の電源系統を示す。その他のデバイスと乾電池11との間の電源系統は省略されている。
乾電池11とサーマルヘッド83との間に、充電部51が介在する。乾電池11とテープ送りモータ23との間に、充電部51及び昇圧回路53が介在する。キャパシタ52の一方側の端子は、充電部51と制御回路部70内の検出部21に接続する。キャパシタ52の他方側の端子は、グラウンドに接続する。乾電池11と制御回路部70との間に、充電部51及び降圧回路54が介在する。
充電部51は、乾電池11の電力を、降圧回路54を介して制御回路部70に常時供給する。又、充電部51は、乾電池11の電力がキャパシタ52に供給される状態と、供給されない状態とを切り替える。以下、乾電池11の電力がキャパシタ52及び制御回路部70に供給される電源系統を、第1系統という。乾電池11の電力が制御回路部70にのみ供給され、キャパシタ52に供給されない電源系統を、第2系統という。充電部51は、制御回路部70のCPU71からの指令に応じて、電源系統を第1系統と第2系統とに切り替え可能である。
キャパシタ52は、充電及び放電が可能なリチウムイオンキャパシタである。リチウムイオンキャパシタは、負極にリチウムイオンが予めドーピングされたキャパシタであり、通常の電気二重層キャパシタと比べて高電圧(約4.0V)での使用が可能である。充電部51が電源系統を第1系統に切り替えた状態で、キャパシタ52を充電する為の電力が、乾電池11からキャパシタ52に供給される。つまり、充電部51は、電源系統を第1系統に切り替えることにより、乾電池11の電力でキャパシタ52を充電できる。
サーマルヘッド83は、主走査方向に並ぶ複数の発熱素子83A(図6参照)を有する。複数の発熱素子83Aは、キャパシタ52に充電された電力が供給されることにより通電して発熱し、インクリボンを加熱する。これにより、サーマルヘッド83はテープ50に対して1ラインずつ印刷を行う。テープ送りモータ23は、キャパシタ52に充電された電力が昇圧回路53を介して供給されることにより回転する。テープ送りモータ23の回転により、テープ駆動軸82は回転し、テープ50が搬送される。テープ50が搬送されながら、サーマルヘッド83による1ライン毎の印刷が繰り返し実行されることにより、テープ50に対して印刷イメージが印刷される。以下、サーマルヘッド83の複数の発熱素子83Aに通電することを、「サーマルヘッド83に通電する」と言い換える。昇圧回路53は、キャパシタ52の電圧を、テープ送りモータ23の駆動が可能な電圧まで昇圧する。
制御回路部70に含まれる各種デバイス(CPU71等)は、充電部51及び降圧回路54を介して乾電池11から供給される電力により駆動する。降圧回路54は、乾電池11の電圧を、制御回路部70に含まれる各種デバイスの駆動が可能な電圧まで降圧する。CPU71(図4参照)に含まれる検出部21は、キャパシタ52の一方側の端子に接続し、キャパシタ52の電圧を検出可能である。
<前電圧、後電圧の算出方法>
印刷装置1のCPU71は、印刷データに基づく印刷を開始する前に、次の手順でキャパシタ52の充電の要否を判断する。CPU71は、サーマルヘッド83に通電して1ライン分の印刷を実行した後のキャパシタ52の電圧を算出する。CPU71は、算出した電圧に基づき、次の1ラインの印刷が可能か判定する。CPU71は、電圧の算出及び印刷可否の判断を、印刷データに基づいて印刷される複数のラインの夫々に対して順番に繰り返す。
CPU71は、複数のラインの全てについて、次の1ラインの印刷が不可能と判定されなかった場合、キャパシタ52に対する充電を行わず、印刷データに基づく印刷を実行する。一方、CPU71は、途中で次の1ラインの印刷が不可能と判定された場合、充電部51の電源系統を第1系統に切り替えてキャパシタ52に対する充電を行う。その後、CPU71は、キャパシタ52から供給される電力に基づいて、印刷データに基づく印刷を実行する。
以下、図6に示すように、印刷データに基づきサーマルヘッド83により印刷される各ラインを、第1ライン、第2ライン、第3ライン、・・・第n−2ライン、第n−1ライン、第nライン、(nは1以上の自然数)という。サーマルヘッド83により第kライン(kは1以上n以下の自然数)を印刷する時に通電する発熱素子83Aの数を、第kオンドット数Ndot(k)という。第kラインの印刷を実行する為にサーマルヘッド83に通電した後のキャパシタ52の電圧を、第k後電圧u(k)という。サーマルヘッド83により第kラインの印刷を実行する為にサーマルヘッド83に通電する前のキャパシタ52の電圧を、第k−1前電圧V_LIC(k−1)という。サーマルヘッド83により第k+1ラインの印刷を実行する為にサーマルヘッド83に通電する前のキャパシタ52の電圧は、第k前電圧V_LIC(k)に対応する。
図6で示されるように、1ライン分の印刷を実行する為にキャパシタ52から電力が供給されてサーマルヘッド83に通電された場合、キャパシタ52の電圧は、通電開始(Ioff→Ion)から通電終了(Ion→Ioff)までの間、大きく低下する(V_LIC(k−1)→u(k))。その後、次の1ラインの印刷が開始されるまでの間、キャパシタ52の電圧は上昇する(u(k)→V_LIC(k))。複数のラインが繰り返し印刷される場合、キャパシタ52の電圧は、この変動を繰り返しながら徐々に低下する。なお、この特性は、特にリチウムイオンキャパシタにおいて顕著に表れる。つまり、キャパシタ52では、残容量の低下による電圧の変化が大きく、1ライン分の印刷の開始時と終了時とで電圧が大きく相違する。このため、キャパシタ52の電力に基づく印刷が可能か否かを判断する為に、キャパシタ52の電圧を適切に特定して印刷可否を判断することが要求される。
本実施形態における印刷装置1のCPU71は、以下に示す方法により、第kオンドット数Ndot(k)及び第k−1前電圧V_LIC(k−1)に基づいて、第k後電圧u(k)及び第k前電圧V_LIC(k)を算出する。
第kラインを印刷するためにサーマルヘッド83に通電された場合において、印刷装置1全体に流れる電流Ion(k)は、式(1)により表すことができる。但し、Rheadは、1つの発熱素子83Aのオン抵抗を示す。
Figure 2021126782
サーマルヘッド83に通電されない場合において、印刷装置1全体に流れる電流Ioff(k)は、式(2)により表すことができる。但し、Imは、テープ送りモータ23の駆動に応じて通電される電流を示す。Ilogicは、制御回路部70の駆動に応じて通電される電流を示す。
Figure 2021126782
第k前電圧V_LIC(k)は、式(3)の関係を満たす。但し、Cは、キャパシタ52の静電容量を示す。Tpは、第k−1ラインの印刷が開始されてから、第kラインの印刷が開始されるまでの時間を示す。Ton(k)は、第kラインを印刷する為にサーマルヘッド83に通電する時の通電時間である。
Figure 2021126782
ここで、インクリボンの溶融及びインク転写に必要なエネルギーEは一定であることから、式(4)の関係が成立する。但し、Vhは、インクリボンの溶融及びインク転写に必要となるサーマルヘッド83への印加電圧を示す。
Figure 2021126782
従って、Tonは、式(4)に基づき、式(5)により示される。
Figure 2021126782
式(5)において、Vhを第k−1前電圧V_LIC(k−1)に置き換え、式(3)に適用することにより、式(6)が導出される。なお、数式の一部は、変数A、Bにより置き換えられている。
Figure 2021126782
式(6)を、第k前電圧V_LIC(k)と第k前電圧V_LIC(k−1)との関係として示した場合、式(7)が導出される。なお、数式の一部は、変数U、Wにより置き換えられている。
Figure 2021126782
式(7)の変数Uは、式(8)のように変形できる。
Figure 2021126782
以上から、第kオンドット数Ndot(k)と第k−1前電圧V_LIC(k−1)とに基づき、式(9)により第k前電圧V_LIC(k)を導出できる。但し、V_LIC(0)は、キャパシタ52の初期電圧Vであるとする。
Figure 2021126782
第k後電圧u(k)は、式(10)の関係を満たす。但し、キャパシタ52の内部抵抗をR_LICと表記する。
Figure 2021126782
式(10)を変形することにより、式(11)を導出できる。但し、u(0)は、k=0の時の第k前電圧V_LIC(k)(第0前電圧V_LIC(0))である。
Figure 2021126782
このため、CPU71は、第kオンドット数Ndot(k)及び第k−1前電圧V_LIC(k−1)に基づき、式(9)を適用して第k前電圧V_LIC(k)を算出できる。又、CPU71は、第kオンドット数Ndot(k)及び第k−1前電圧V_LIC(k−1)に基づき、式(11)を適用して第k後電圧u(k)を算出できる。
<キャパシタ52の静電容量の推定方法>
式(9)を用いて第k前電圧V_LIC(k)を精度良く算出する為に、パラメータの一部であるキャパシタ52の静電容量Cを精度良く特定する必要がある。そのために、CPU71は、充電部51が乾電池11の電力でキャパシタ52を充電する時の充電電流、充電時間、及び、充電電圧に基づいて、キャパシタ52の静電容量Cを特定する。詳細は次の通りである。
図7は、キャパシタ52の充電時における充電電圧及び充電電流の経時的変化の一例を示す。はじめに、夫々異なる時間t、tでキャパシタ52の充電電圧が測定される。時間tで測定された充電電圧を、Vと表記する。時間tで測定された充電電圧を、Vと表記する。この場合、充電電圧の時間変化を示すdV/dtは、式(12)により表すことができる。
Figure 2021126782
電荷量Qと電圧Vは、Q=CVの関係を満たすので、dQ/dt=CdV/dtの関係が成立する。この式は、式(13)のように変形できる。但しIchgは、図7に示すグラフの充電電流Ichgに対応する。
Figure 2021126782
従って、キャパシタ52の静電容量Cは、式(14)により導出される。
Figure 2021126782
従って、CPU71は、キャパシタ52を充電する時の充電電流、充電時間、及び、充電電圧に基づき、式(14)を適用してキャパシタ52の静電容量Cを算出できる。
<メイン処理>
図8−図10を参照し、メイン処理について説明する。メイン処理は、印刷装置1の電源がONされた場合において、フラッシュメモリ75に記憶されたプログラムをCPU71が読み出して実行することにより、開始される。CPU71は、RAM74に記憶された変数kに1を設定して初期化する。
図8に示すように、CPU71は、充電部51を制御して電源系統を第1系統に切り替える。これにより、CPU71はキャパシタ52の充電を開始する(S11)。キャパシタ52は、乾電池11の電力により充電される(S13)。CPU71は、キャパシタ52の電圧を検出部21により検出する。CPU71は、時間tで検出部21により検出された電圧を充電電圧Vとして取得し、RAM74に記憶する。CPU71は、時間tで検出部21により検出された充電電圧Vを取得し、RAM74に記憶する。
CPU71は、検出したキャパシタ52の電圧が、所定の第1閾値Vth(1)以上か判定する(S15)。CPU71は、検出したキャパシタ52の電圧が第1閾値Vth(1)未満と判定した場合(S15:NO)、処理をS13に戻し、キャパシタ52の充電を継続する。CPU71は、検出したキャパシタ52の電圧が第1閾値Vth(1)以上と判定した場合(S15:YES)、充電部51を制御して電源系統を第1系統から第2系統に切り替える。これにより、CPU71はキャパシタ52の充電を停止する(S17)。
CPU71は、RAM74に記憶した充電電圧V、V、及びROM72に記憶された充電電流Ichgと、時間t、tとを式(14)に代入することにより、キャパシタ52の静電容量Cを算出する(S19)。CPU71は、算出した静電容量CをRAM74に記憶する。
CPU71は、印刷を開始する為の指示(開始指示という。)がキーボード3を介して入力されるのを待ち受ける(S21)。CPU71は、キーボード3を介して開始指示が入力されていないと判定した場合(S23:NO)、処理をS21に戻し、開始指示を継続して待ち受ける。CPU71は、キーボード3を介して開始指示が入力されたと判定した場合(S23:YES)、フラッシュメモリ75に記憶された印刷データを読み出して取得する(S25)。CPU71は、キャパシタ52の電圧を検出部21により検出し(S27)、キャパシタ52の初期電圧VとしてRAM74に記憶する。CPU71は、処理をS31(図9参照)に進める。
図9に示すように、CPU71は、S25(図8参照)の処理により取得した印刷データに基づき、第kラインのオンドット数である第kオンドット数Ndot(k)を取得する(S31)。CPU71は、RAM74に記憶した第k−1前電圧V_LIC(k−1)を取得する(S33)。なお、kが1である場合のみ、ROM72に記憶された初期値である第0前電圧V_LIC(0)が取得される。
CPU71は、S19(図8参照)の処理によって算出した静電容量C、S31の処理によって取得した第kオンドット数Ndot(k)、及び、S33の処理によって取得した第k−1前電圧V_LIC(k−1)を式(9)に代入し、第k前電圧V_LIC(k)を算出する(S35)。CPU71は、S19(図8参照)の処理によって算出した静電容量C、S31の処理によって取得した第kオンドット数Ndot(k)、及び、S33の処理によって取得した第k−1前電圧V_LIC(k−1)を式(11)に代入し、第k後電圧u(k)を算出する(S37)。CPU71は、算出した第k前電圧V_LIC(k)及び第k後電圧u(k)を、RAM74に記憶する。
CPU71は、算出した第k後電圧u(k)と、第1閾値Vth(1)よりも小さい第2閾値Vth(2)とを比較する(S39)。CPU71は、第k後電圧u(k)が第2閾値Vth(2)以上と判定した場合(S39:NO)、処理をS51に進める。CPU71は、S25(図8参照)の処理により取得した印刷データに基づいて印刷される複数のラインの全てについて、S31−S39の処理が実行されたか判定する。CPU71は、印刷データに基づいて印刷される複数のラインの総数Kよりも変数kが小さい場合、複数のラインの全てについて、S31−S39の処理が実行されていないと判定する(S39:NO)。この場合、CPU71は、変数kに1加算して更新し(S53)、処理をS31に戻す。CPU71は、更新された変数kに基づき、S31−S39の処理を繰り返す。
なお、S31−S39が繰り返し実行される場合において、S33の処理では、前回S35の処理が実行されることに応じてRAM74に記憶された第k前電圧V_LIC(k)が、第k−1前電圧V_LIC(k−1)として取得される。そしてS35、S37では、取得された第k−1前電圧V_LIC(k−1)に基づき、第k前電圧V_LIC(k)及び第k後電圧u(k)が算出される。
CPU71は、複数のラインの全てについてS31−S39の処理が実行され、全てにおいて第k後電圧u(k)が第2閾値Vth(2)以上と判定した場合(S39:NO、S51:YES)、処理をS49に進める。CPU71は、印刷データに基づいて複数のラインを印刷する為に、印刷処理(図10参照)を実行する(S49)。印刷処理の詳細は後述する。CPU71は、印刷処理の終了後、メイン処理を終了させる。
一方、CPU71は、複数のラインの全てについてS31−S39の処理が実行される前に、第k後電圧u(k)が第2閾値Vth(2)未満と判定した場合(S39:YES)、キャパシタ52から供給される電力が不足する可能性がある旨を通知する為のメッセージをディスプレイ5に表示させ、ユーザに報知する(S41)。
CPU71は、充電部51を制御して電源系統を第1系統に切り替える。これにより、CPU71はキャパシタ52の充電を開始する。キャパシタ52は、乾電池11の電力により充電される(S43)。CPU71は、キャパシタ52の電圧を検出部21により検出する。CPU71は、検出したキャパシタ52の電圧が、第2閾値Vth(2)よりも大きい第3閾値Vth(3)以上か判定する(S45)。CPU71は、検出したキャパシタ52の電圧が第3閾値Vth(3)未満と判定した場合(S45:NO)、処理をS43に戻し、キャパシタ52の充電を継続する。
CPU71は、検出したキャパシタ52の電圧が第3閾値Vth(3)以上と判定した場合(S45:YES)、充電部51を制御して電源系統を第1系統から第2系統に切り替える。これにより、CPU71はキャパシタ52の充電を停止する(S47)。CPU71は、印刷データに基づいて複数のラインを印刷する為に、印刷処理(図10参照)を実行する(S49)。印刷処理の詳細は後述する。印刷処理の終了後、CPU71はメイン処理を終了させる。
図10を参照し、印刷処理について説明する。CPU71は、テープ送りモータ23を制御してテープ駆動軸82を回転させることにより、テープ50の搬送を開始する(S61)。同時にCPU71は、サーマルヘッド83が発熱するように制御し、搬送されるテープ50に対して1ライン毎に印刷を実行する(S61)。なお、電源系統は第2系統に切り替えられているので、テープ送りモータ23及びサーマルヘッド83は、キャパシタ52に充電した電力のみで駆動される。
CPU71は、キャパシタ52の電圧を検出部21により検出する。CPU71は、検出したキャパシタ52の電圧が、第3閾値Vth(3)よりも小さい印刷閾値Vcut以上か判定する(S63)。CPU71は、検出したキャパシタ52の電圧が印刷閾値Vcut以上と判定した場合(S63:YES)、処理をS65に進める。CPU71は、印刷データに基づき第kラインまで印刷が終了したか判定する(S65)。CPU71は、第kラインまで印刷が終了していないと判定した場合(S65:NO)、処理をS61に戻す。CPU71は、テープ50の搬送、及び、1ライン毎の印刷を継続する(S61)。
CPU71は、検出したキャパシタ52の電圧が印刷閾値Vcut未満と判定した場合(S63:NO)、処理をS67に進める。CPU71は、テープ送りモータ23を制御してテープ駆動軸82の回転を停止させることにより、テープ50の搬送を停止する(S67)。同時にCPU71は、サーマルヘッド83の発熱が中止するように制御し、テープ50に対する印刷を中止する(S67)。CPU71は、印刷中にキャパシタ52の充電が必要となった旨を通知するためのメッセージをディスプレイ5に表示させ、ユーザに報知する(S69)。
CPU71は、充電部51を制御して電源系統を第1系統に切り替える。これにより、CPU71はキャパシタ52の充電を開始する(S71)。キャパシタ52は、乾電池11の電力により充電される(S73)。CPU71は、キャパシタ52の電圧を検出部21により検出する。CPU71は、検出したキャパシタ52の電圧が、印刷閾値Vcutよりも大きい第4閾値Vth(4)以上か判定する(S75)。CPU71は、検出したキャパシタ52の電圧が第4閾値Vth(4)未満と判定した場合(S75:NO)、処理をS73に戻し、キャパシタ52の充電を継続する。CPU71は、検出したキャパシタ52の電圧が第4閾値Vth(4)以上と判定した場合(S75:YES)、充電部51を制御して電源系統を第1系統から第2系統に切り替える。これにより、CPU71はキャパシタ52の充電を停止する(S77)。CPU71は、処理をS61に戻す。
CPU71は、テープ送りモータ23を制御してテープ駆動軸82を回転させることにより、テープ50の搬送を再開する(S61)。同時にCPU71は、サーマルヘッド83が発熱するように制御し、搬送されるテープ50に対する印刷を再開する(S61)。なお、S39の処理によって電源系統は第2系統に切り替えられているので、テープ送りモータ23及びサーマルヘッド83は、キャパシタ52に充電した電力のみで駆動される。
CPU71は、印刷データに基づき第kラインまで印刷が終了したと判定した場合(S65:YES)、印刷処理を終了し、処理をメイン処理(図9参照)に戻す。
<本実施形態の作用、効果>
印刷装置1は、第kラインを印刷する為にサーマルヘッド83に通電した後のキャパシタ52の電圧である第k後電圧u(k)を、第kラインを印刷する為にサーマルヘッド83に通電する前のキャパシタ52の電圧である第k−1前電圧V_LIC(k−1)に基づいて精度よく算出できる(S35、S37)。なお、印刷装置1は、算出した第k後電圧u(k)が第2閾値Vth(2)以上の場合(S39:NO)、そのまま印刷を行う(S49)。一方、印刷装置1は、第k後電圧u(k)が第2閾値Vth(2)未満の場合(S39:YES)、充電部51によりキャパシタ52を充電した後(S43)、印刷を行う(S49)。このように、印刷装置1は、キャパシタ52の状態を精度良く特定して印刷を適切に行うことができる。
印刷装置1は、サーマルヘッド83を駆動する為の電力源としてキャパシタ52を有する。キャパシタ52はリチウムイオンキャパシタであり、通常の電気二重層キャパシタと比べて高電圧での使用が可能である。印刷装置1は、サーマルヘッド83に通電する為の電力を、キャパシタ52により適切に確保できる。
印刷装置1は、キャパシタ52を充電する時の充電電流、充電時間、及び充電電圧に基づいて、キャパシタ52の静電容量Cを決定する(S19)。印刷装置1は、決定された静電容量Cに基づいて、第k後電圧u(k)と第k前電圧V_LIC(k)を算出する(S35、S37)。この場合、印刷装置1は、キャパシタ52の静電容量Cに個体差がある場合や、動作環境に応じて静電容量Cが変動する場合でも、第k後電圧u(k)と第k前電圧V_LIC(k)を精度よく算出できる。
印刷装置1は、第k後電圧u(k)が第2閾値Vth(2)未満と判定した場合(S39:YES)、キャパシタ52から供給される電力が不足する可能性がある旨を通知する為のメッセージをディスプレイ5に表示させ、ユーザに報知する。これによって印刷装置1は、電力が不足する可能性があるためキャパシタ52の充電が実行されたことを、ユーザに通知できる。
印刷装置1は、印刷の途中でキャパシタ52の電圧が低下した時(S63:NO)、印刷を中止し(S67)、キャパシタ52を充電する(S73)。印刷装置1は、キャパシタ52の充電後(S75:YES)、中止した印刷を再開する(S61)。この場合、印刷装置1は、印刷の途中でキャパシタ52の電圧が低下した場合でも、印刷を一時的に中断した後で再開できる。従って、印刷装置1は、キャパシタ52の電圧低下に応じて印刷が途中で終了することを防止できる。
<変形例>
本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。検出部21は、CPU71とは別に設けられたADコンバータ、コンパレータ等でもよい。制御回路部70に含まれる各種デバイスは、充電部51を介さずに乾電池11と直接接続してもよい。この場合、充電部51は、乾電池11の電力がキャパシタ52に供給される状態と供給されない状態とを切り替えるスイッチとして機能する。
キャパシタ52は、1つのリチウムイオンキャパシタにより構成されていてもよいし、複数のリチウムイオンキャパシタが直列又は並列に接続した構成であってもよい。キャパシタ52はリチウムイオンキャパシタに限定されず、電気二重層キャパシタでもよい。なお、電気二重層キャパシタは、内部抵抗が小さいために大電流での充放電を行うことができる。このため、印刷装置1は、リチウムイオンキャパシタがキャパシタ52として用いられた場合と同様、電気二重層キャパシタによりサーマルヘッド83及びテープ送りモータ23を適切に駆動できる。
キャパシタ52の静電容量Cは、印刷装置1に固有の設定値として予めROM72に記憶されてもよい。又は、キャパシタ52の静電容量Cは、ユーザが、キーボード3を介して印刷装置1に入力したパラメータに基づいて設定されてもよい。
第k後電圧u(k)が第2閾値Vth(2)未満となった場合(S39:YES)における報知態様は、上記実施形態に限らない。例えば印刷装置1は、印刷の途中でキャパシタ52に対する充電が実行される頻度が高くなる可能性がある旨を通知する為のメッセージをディスプレイ5に表示させ、ユーザに報知してもよい。又、例えば印刷装置1は、LEDの点灯、ブザーによる警告音等によりユーザに報知してもよい。印刷装置1は、第k後電圧u(k)が第2閾値Vth(2)未満となった場合の報知を行わなくてもよい。
印刷装置1は、印刷の途中でキャパシタ52の電圧が印刷閾値Vcut未満となった場合(S63:NO)、印刷を継続しつつ、充電部51を制御して電源系統を第2系統から第1系統に切り替え、キャパシタ52を充電してもよい。つまり、印刷装置1は、印刷をしながらキャパシタ52を充電してもよい。この場合、印刷終了までに要する時間を短縮できる。一方、印刷装置1は、印刷の途中でキャパシタ52の電圧が印刷閾値Vcut未満となった場合(S63:NO)、キャパシタ52の充電を行わず、そのまま印刷を終了してもよい。
メイン処理において、S11−S19は実行されなくてもよい。印刷装置1は、キーボード3を介して開始指示が入力されたと判定した時点で、充電部51を制御して電源系統を第2系統から第1系統に切り替え、キャパシタ52を充電してもよい。つまり、キーボード3を介して開始指示が入力される前に、キャパシタ52の充電は行われなくてもよい。
印刷装置1は、サーマルヘッドを用いたサーマルプリンタに限定されず、他の方式(インクジェット方式、レーザ方式等)で印刷を行う為の印刷部を備えた印刷装置でもよい。キャパシタ52を充電する為の電源として、乾電池11の代わりに、二次電池又はACアダプターより供給されるDC電源等が用いられてもよい。キャパシタ52の代わりに、充放電が可能な電池等の電源が用いられてもよい。
印刷装置1は、サーマルヘッド83の温度及び/又は印刷装置1の内部の温度を検出可能な温度検出部(サーミスタ等)を有していてもよい。CPU71は、温度検出部により検出した温度に応じて、第1閾値Vth(1)−第4閾値Vth(4)の少なくとも何れかを変更してもよい。この場合、印刷装置1は、サーマルヘッド83の温度及び/又は印刷装置1の内部の温度に応じた適切な第1閾値Vth(1)−第4閾値Vth(4)を用い、キャパシタ52の充電が必要か否かを判定できる。
印刷装置1は、印刷終了後、印刷時の印刷データに基づき、消費されたキャパシタ52の電力を算出し、次の印刷が開始されるまでにキャパシタ52の充電が必要か否を判定してもよい。又、印刷装置1は、キャパシタ52の充電が必要な場合、必要な充電時間を更に算出してもよい。印刷装置1は、算出した充電時間に基づき、次の印刷が開始される前にキャパシタ52を充電してもよい。
<その他>
キャパシタ52は、本発明の「電源」の一例である。駆動回路26及びサーマルヘッド83は、本発明の「印刷部」の一例である。CPU71は、本発明の「制御部」の一例である。S31の処理は、本発明の「取得制御」の一例である。S35、S37の処理は、本発明の「算出制御」の一例である。S49の処理は、本発明の「印刷制御」の一例である。
1 :印刷装置
11 :乾電池
21 :検出部
51 :充電部
52 :キャパシタ
71 :CPU
83 :サーマルヘッド
83A :発熱素子

Claims (5)

  1. 充電及び放電可能な電源と、
    電力を供給して前記電源を充電する為の充電部と、
    前記電源により駆動し、1ライン毎に印刷媒体に印刷を行うサーマルヘッドを有する印刷部と、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    印刷データから第k(kは1以上の自然数)ラインのオンドット数を取得する取得制御と、
    前記取得制御により取得した前記第kラインの前記オンドット数、及び前記第kラインを印刷する前の前記電源の電圧である第k−1前電圧に基づいて、前記第kラインを印刷した後の前記電源の電圧である第k後電圧と、第k+1ラインを印刷する前の前記電源の電圧である第k前電圧と、を算出する算出制御と、
    前記算出制御により算出した前記第k後電圧を閾値と比較する比較制御と、
    前記比較制御による比較の結果、前記第k後電圧が前記閾値以上と判定された場合、前記印刷データに基づき前記印刷部を制御して印刷を実行し、前記第k後電圧が前記閾値未満と判定された場合、前記充電部により前記電源を充電した後、前記印刷部を制御して印刷を実行する印刷制御と
    を実行することを特徴とする印刷装置。
  2. 前記電源は、リチウムイオンキャパシタ又は電気二重層キャパシタを含むキャパシタであることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記制御部は、
    前記充電部により前記キャパシタを充電する時の充電電流、充電時間、及び充電電圧に基づいて、前記キャパシタの静電容量を決定する決定制御を実行し、
    前記算出制御は、
    前記決定制御により決定された前記静電容量に基づいて、前記第k後電圧と前記第k前電圧とを算出することを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
  4. 前記制御部は、
    前記比較制御による比較結果を報知する報知制御を更に実行することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の印刷装置。
  5. 前記電源の電圧を検出する検出部を備え、
    前記制御部は、
    前記印刷制御による印刷の実行中に、前記検出部が検出した電圧が所定閾値未満になった場合、前記サーマルヘッドの駆動を停止して印刷を中止する中止制御と、
    前記中止制御により印刷を中止した後、前記充電部を制御して前記電源を充電する充電制御と、
    前記充電制御による前記電源の充電後、前記中止制御により中止した印刷を再開する再開制御と
    を実行することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の印刷装置。
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