JP2021124028A - ブローバイガス排出構造及びブローバイガスの排出方法 - Google Patents

ブローバイガス排出構造及びブローバイガスの排出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ブローバイガス中の水分の凍結を、より抑制できるブローバイガス排出構造の提供。【解決手段】内燃機関1のクランク室22に漏出したブローバイガスを、シリンダヘッド15の上方を覆うヘッドカバー17の内部と、外部オイルセパレータ35を介して排出するブローバイガス排出構造3であって、ブローバイガスが導入される導入孔39を備えた通路であって、ヘッドカバー17の内壁に接してヘッドカバー17内に設けられ、導入されたブローバイガスの熱を、内壁を介して放熱してブローバイガスを冷却する冷却通路41と、ヘッドカバー17内に冷却通路41よりもシリンダヘッド15に近い位置に設けられて冷却通路41の出口に接続され、冷却通路41から導入されたブローバイガスを内燃機関1の燃焼で生じる熱で加熱して外部オイルセパレータ35に排出する加熱通路43と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、ブローバイガス排出構造及びブローバイガスの排出方法に関する。
内燃機関では、気筒とシリンダの隙間から燃焼ガスの一部がクランク室に漏出するため、この漏出ガスであるブローバイガスを排出する排出構造を備える場合がある。
ここで、外気に露出する部分がある排出構造では、露出部を通過するブローバイガス中の水分が外気で冷やされて凍結する場合がある。特に排出構造が、ブローバイガスを吸気路に環流する構造の場合、水分が凍結すると、吸気路を閉塞したり吸気路内の過給機を損傷させたりする恐れがある。そこで、露出部である外部オイルセパレータを通過したブローバイガスをヘッドカバー内に導入し、エンジンの熱で加熱してから吸気路に環流する構造が知られている(特許文献1)。
特開2016−135996号公報
特許文献1の構成は、ブローバイガス中の水分に起因する吸気路の凍結防止という観点からは有用である。
一方で、この構造は露出部を通過する際にブローバイガスが冷却されて凝集水が生成すると、そのままヘッドカバーを通過するため、再加熱後に吸気路に環流される中途でブローバイガス中の水分が凍結する可能性が僅かに存在する。特に、この構造ではヘッドカバー内に導入されたブローバイガスがヘッドカバーの上壁にも接するため、エンジンの熱で加熱される一方で、上壁を介して熱が外部に逃げる。そのため外気温次第では加熱温度を上げ難く、凍結を防止し難い場合がある。
本開示は上記課題に鑑みてなされたものであり、ブローバイガス中の水分の凍結を、より抑制できるブローバイガス排出構造の提供を目的とする。
上記の目的を達成するための本開示の一態様は、内燃機関のクランク室に漏出したブローバイガスを、前記内燃機関のシリンダヘッドの上方を覆うヘッドカバーの内部と、オイルセパレータを介して排出するブローバイガス排出構造であって、前記ブローバイガスが導入される導入孔を備えた通路であって、前記ヘッドカバーの内壁に接して前記ヘッドカバー内に設けられ、導入された前記ブローバイガスの熱を、前記内壁を介して放熱して前記ブローバイガスを冷却する冷却通路と、前記ヘッドカバー内に前記冷却通路よりも前記シリンダヘッドに近い位置に設けられて前記冷却通路の出口に接続され、前記冷却通路から導入された前記ブローバイガスを前記内燃機関の燃焼で生じる熱で加熱して前記オイルセパレータに排出する加熱通路と、を備えることを特徴とする。
また、上記の目的を達成するための本開示の他の態様は、内燃機関のクランク室に漏出したブローバイガスを、シリンダヘッドの上方を覆うヘッドカバー内に導入し、前記ヘッドカバーに接続されたオイルセパレータを介して排出するブローバイガスの排出方法であって、前記ヘッドカバー内に導入された前記ブローバイガスを前記ヘッドカバーに接触させ、前記ヘッドカバーの外壁を介して放熱することで冷却して水分を凝集させて除去する冷却工程と、前記冷却工程後の前記ブローバイガスを、前記内燃機関の燃焼により生じる熱で、前記ヘッドカバー内で加熱して前記オイルセパレータに送る加熱工程と、を実施することを特徴とする。
本開示によれば、ブローバイガス中の水分の凍結を、より抑制できるブローバイガス排出構造を提供できる。
第1の実施形態に係るブローバイガス排出構造を備える内燃機関の概略構成を示す縦断面図であって、邪魔板は記載を省略している。 (a)は図1の冷却通路のA−A断面図であって、(b)は図1の加熱通路のB−B断面図である。 図2(a)のC−C断面図である。 図3の分解図である。 第2の実施形態に係るブローバイガス排出構造の加熱通路及び再導入加熱路を示す横断面図であって、図2(b)に対応する図である。 第3の実施形態に係るブローバイガス排出構造を備える内燃機関の概略構成を示す縦断面図であって、邪魔板は記載を省略している。
以下、図面に基づき本開示の実施形態を詳細に説明する。
まず図1を参照して本開示の第1の実施形態に係るブローバイガス排出構造3を備える内燃機関1の概略構成を説明する。図1では内燃機関1としてディーゼルエンジンを例示する。
図1に示すように内燃機関1は気筒7、ピストン9、クランク11、コンロッド19、燃料噴射装置29、吸気弁21、排気弁27、吸気路25、排気路23、ヘッドカバー17及びブローバイガス排出構造3を備える。
この構成では図1に示すように円筒状の気筒7内に円柱状のピストン9が上下動可能に配置され、コンロッド19を介してピストン9とクランク11が連結される。ピストン9と、気筒7の上端部であるシリンダヘッド15の間の空間は燃焼室20と呼ばれる。クランク11が設けられた気筒7の下部の空間はクランク室22と呼ばれる。内燃機関1は気筒7に接続された吸気路25から燃焼室20に導入された空気を、ピストン9で燃料の発火点以上に圧縮加熱し、燃料噴射装置29から燃料を噴射して燃料を自己発火させピストン9を押し出すことで機械仕事を得る。燃焼後の排ガスは、気筒7に接続された排気路23から排出される。気筒7と吸気路25の接続部には吸気弁21が設けられ、燃焼室20に吸気の必要がある場合に開弁する。同様に気筒7と排気路23の接続部には排気弁27が設けられ、燃焼室20内のガスを排気する必要がある場合に開弁する。
気筒7はシリンダヘッド15の上端とクランク室22を連通する孔である換気通路24を内部に備える。燃焼の際に生じた排ガスの一部は気筒7とピストン9の隙間からブローバイガスとして漏出するが、ブローバイガスは換気通路24を介してシリンダヘッド15の上方へ送られる。
図1では気筒7を1つのみ図示しているが、内燃機関1は、Y方向に沿って図示しない複数の気筒7、例えば4つの気筒7が設けられる。
ヘッドカバー17は下面が開放された箱型の樹脂製又は金属製のカバーであり、シリンダヘッド15の上方を覆っている。
ヘッドカバー17の壁面である側壁17bにはPCVバルブ33が設けられる。PCVとはPositive Crankcase Ventilationの略である。PCVバルブ33は入出力部の差圧が所定以上になった場合に開弁する制御弁であり、例えば機械式の還流制御弁が用いられる。PCVバルブ33は一端がヘッドカバー17内に、他端が外部オイルセパレータ35を介して吸気路25に接続される。PCVバルブ33はヘッドカバー17と吸気路25の差圧が所定以上になった場合に開弁される。燃焼の際に空気を燃焼室20に取り入れる場合に吸気弁21が開くと吸気路25内は負圧となるため、ヘッドカバー17と吸気路25に差圧が生じる。PCVバルブ33はこの差圧で開弁してヘッドカバー17内のブローバイガスを排出する。
外部オイルセパレータ35はブローバイガス内のオイルを分離する装置であり、PCVバルブ33と吸気路25を接続する管路の中途に設けられる。外部オイルセパレータ35は、ヘッドカバー17の外部に露出しており、外気に晒されている。
ブローバイガス排出構造3は、ヘッドカバー17の内部と、外部オイルセパレータ35を介してブローバイガスを排出する構造であり、ここでは排出したブローバイガスを内燃機関1の吸気路25に環流する構造を例示している。ブローバイガス排出構造3は冷却通路41及び加熱通路43を備える。
冷却通路41はヘッドカバー17内からブローバイガスが導入される通路であり、かつ導入されたブローバイガスを、ヘッドカバー17の内壁を介して放熱して冷却する通路である。
図1及び図2に示すように冷却通路41はヘッドカバー17の内壁の一部である上壁17a、ヘッドカバー17内を上下に仕切る上部仕切板51、及びヘッドカバー17の内壁の一部である側壁17bで囲まれた上層空間である。また、冷却通路41は上部仕切板51に設けられた孔部である導入孔39を備えており、導入孔39からブローバイガスが導入される。冷却通路41は、上部仕切板51に設けられた孔部である出口孔61も備えており、導入されたブローバイガスは出口孔61から加熱通路43に排出される。
加熱通路43は冷却通路41と外部オイルセパレータ35を接続する通路の一部であり、かつ冷却通路41から導入されたブローバイガスを内燃機関1の燃焼で生じる熱で加熱して外部オイルセパレータ35に排出する通路である。
加熱通路43はヘッドカバー17内に冷却通路41よりもシリンダヘッド15に近い位置、具体的には図1では冷却通路41よりも下方に設けられ、かつ冷却通路41の出口である出口孔61に接続される。加熱通路43の出口はPCVバルブ33に接続される。図1では加熱通路43は上部仕切板51、上部仕切板51よりも下方に設けられてヘッドカバー17内を上下に仕切る下部仕切板53、及び側壁17bで囲まれた下層空間である。
この構造では、クランク室22内のブローバイガスは、PCVバルブ33が開弁すると、吸気路25の負圧によって換気通路24を介して冷却通路41に導入される。導入されたブローバイガスの熱が図1の矢印H1で示す方向でヘッドカバー17の上壁17aを介して放熱されることでブローバイガスが冷却されて温度が下がる。ブローバイガスの温度が下がると飽和水蒸気量も下がるので、下がった温度での飽和水蒸気量を超える量の水蒸気が凝集水として凝結して冷却通路41の内壁に付着することで、ブローバイガスから分離される。これによりブローバイガス中の水分量が減少する。
さらに、水分量が減少した後のブローバイガスは加熱通路43に導入される。加熱通路43は冷却通路41よりも内燃機関1のシリンダヘッド15に近い位置に設けられる。そのため内燃機関1の燃焼で生じる熱、具体的にはシリンダヘッド15の熱や、シリンダヘッド15内の吸気弁21や排気弁27等の駆動機構の潤滑油の熱が図1の矢印H2で示す方向に加熱通路43へ伝熱され、ブローバイガスが加熱される。この加熱により、加熱通路43に導入されたブローバイガスは導入前よりも高温になる。これにより、ブローバイガスが冷却通路41から導入された直後よりも飽和水蒸気量が大きくなる。そのため外部オイルセパレータ35に排出されるブローバイガス中の水蒸気量は飽和水蒸気量未満となり、水分が凝集し難い状態で外部オイルセパレータ35に排出される。
このように、露出部である外部オイルセパレータ35にブローバイガスを導入する前に冷却通路41で除湿することで、ブローバイガス中の水分量を減らすことができる。よって、外気温が氷点下である等の理由で、外部オイルセパレータ35内で水分の凝結が生じても、凝結する水分量を減らすことができ、吸気路25で凍結する水分量が減る。
さらに、除湿後のブローバイガスを加熱通路43で加熱することで、外部オイルセパレータ35に排出されるブローバイガス中の水蒸気量が飽和水蒸気量未満になる。そのため、水分が凝結し難くなる。
よって、単にブローバイガスを加熱するだけの従来の構造と比べてブローバイガス中の水分の凍結を、より抑制できる。
また冷却通路41は、ヘッドカバー17の上壁17aを介してブローバイガスの熱を放熱することでブローバイガスを冷却する構造なので、クーラー等の冷却装置を別途設ける必要がない点も有利である。
さらに加熱通路43は、内燃機関1のシリンダヘッド15からの伝熱でブローバイガスを加熱する構造なので、ヒータ等の加熱装置を別途設ける必要がない点も有利である。また、加熱通路43はヘッドカバー17の上壁17aに接しないので、加熱通路43内の熱がヘッドカバー17の外部に放熱され難く、加熱通路43内の温度が外気で下がり難い点も有利である。
以上が第1の実施形態に係るブローバイガス排出構造3を備える内燃機関1の概略構成の説明である。
次に、図1〜図4を参照してブローバイガス排出構造3の詳細な構造を説明する。
図1〜図3に示すように、ブローバイガス排出構造3は、上部仕切板51、下部仕切板53、及び邪魔板71を備える。
上部仕切板51及び下部仕切板53は、ヘッドカバー17を上下方向に2層の空間に仕切る仕切板であり、ヘッドカバー17内にX−Y平面に沿って配置され、かつ上下方向に異なる高さで各々設けられる。
具体的には、図1及び図3に示すように上部仕切板51は下部仕切板53よりも上方に設けられる。上部仕切板51の上面は、ヘッドカバー17の上壁17aの内表面と対向する。上部仕切板51の下面は下部仕切板53と対向する。ただし、上部仕切板51のY方向の両端の上面は、図4に示すようにヘッドカバー17の側壁17bの内表面に設けられた段付き部分である上側段部73の下面に当接する。X方向については図示していないが、Y方向と同様に上側段部73の下面に当接させればよい。
なお、上側段部73とは、ヘッドカバー17の側壁17bのうち、冷却通路41を構成する部分と該部分の下方の部分との段差である。図4では、ヘッドカバー17の側壁17bのうち、冷却通路41を構成する部分のY方向の内表面の距離をL0とすると、その下方の部分は内表面が外側に広がっており、Y方向の内表面の距離L1がL0よりも大きい。この距離の差で生じた段差が上側段部73である。
上部仕切板51のY方向の両端の上面が上側段部73に当接するためには、上部仕切板51のY方向距離L3が、L1より短く、L0より長い必要がある。
図2(a)に示すように上部仕切板51は導入孔39及び出口孔61を備える。導入孔39はヘッドカバー17内のブローバイガスが冷却通路41に導入される際の入口となる孔であり、平面視でヘッドカバー17の長手方向であるY方向の一端の隅に設けられる。
出口孔61は、導入されたブローバイガスを加熱通路43に排出する孔であり、平面視でヘッドカバー17の長手方向であるY方向の他端の隅に設けられる。
図1及び図3に示すように下部仕切板53は上部仕切板51よりも下方に設けられる。下部仕切板53の上面は、上部仕切板51の下面と対向する。下部仕切板53の下面はシリンダヘッド15の上面と対向する。ただし、上部仕切板51のY方向の両端の上面は、図4に示すようにヘッドカバー17の側壁17bの内表面の上側段部73の下側に設けられた段付き部分である下側段部75の下面に当接する。X方向については図示していないが、Y方向と同様に下側段部75の下面に当接させればよい。
なお、下側段部75とは、ヘッドカバー17の側壁17bのうち、加熱通路43を構成する部分と該部分の下方との段差である。図4では、ヘッドカバー17の側壁17bのうち、加熱通路43を構成する部分のY方向の内表面の距離をL1とすると、その下方の部分は内表面が外側に広がっており、Y方向の内表面の距離L2がL1よりも大きい。この距離の差で生じた段差が下側段部75である。
下部仕切板53のY方向の両端の上面が下側段部75に当接するためには、下部仕切板53のY方向距離L4が、L2より短く、L1より長い必要がある。
この構造では2枚の仕切板である上部仕切板51と下部仕切板53でヘッドカバー17を上下に仕切ることで冷却通路41と加熱通路43が形成される。具体的には、上部仕切板51、ヘッドカバー17の上壁17a、及びヘッドカバー17の側壁17bで構成される上層空間が冷却通路41となる。また、上部仕切板51、下部仕切板53、及びヘッドカバー17の側壁17bで構成される下層空間が冷却通路41となる。
そのため、冷却通路41と加熱通路43用の配管等をヘッドカバー17に設けなくても冷却通路41と加熱通路43を形成できる。
また、ヘッドカバー17の上壁17aが冷却通路41の外壁及び放熱板を兼ねるため、ブローバイガスの熱をヘッドカバー17の外部に逃がすための放熱板を別途ヘッドカバー17に設ける必要がない点も有利である。
さらに、加熱通路43は、内燃機関1の燃焼により生じた熱がシリンダヘッド15から下部仕切板53を介して伝えられることで、ブローバイガスを加熱するため、下部仕切板53が伝熱板を兼ねる。そのため、内燃機関1の燃焼により生じた熱を加熱通路43に伝熱するための伝熱板等を別途設ける必要がない点も有利である。
なお、上部仕切板51は冷却通路41と加熱通路43を仕切る板であるため、下部仕切板53よりも熱伝導率が低い断熱材料で構成すると、冷却通路41と加熱通路43の間で熱交換が起こり難くなり、互いの冷却と加熱の妨げとならないので好ましい。あるいは上部仕切板51を、上下方向に離間配置した2枚の板で構成して、離間した部分を断熱層として利用する構造でもよい。一方で下部仕切板53はシリンダヘッド15の熱を加熱通路43に伝える伝熱部材であるため、上部仕切板51よりも熱伝導率が高い材料で構成するのが好ましい。ただし生産性の観点から、上部仕切板51と下部仕切板53を同じ材料で構成してもよい。具体的には上部仕切板51と下部仕切板53をヘッドカバー17と同じ材料で構成してもよい。
なお、冷却通路41の高さ、具体的にはヘッドカバー17の上壁17aと上部仕切板51の鉛直方向距離は、低くなるほどブローバイガスが上壁17aに接しやすくなるため、冷却効率の観点からは好ましい。一方で冷却通路41の高さが低すぎるとブローバイガスが冷却通路41に導入され難くなるので、ブローバイガスの流動を妨げない範囲で鉛直方向距離を設定するのが好ましい。
加熱通路43の高さ、具体的には上部仕切板51と下部仕切板53の鉛直方向距離は、低くなるほど、ブローバイガスが下部仕切板53に接しやすくなるため、加熱効率の観点からは好ましい。一方で、加熱通路43の高さが低すぎるとブローバイガスが加熱通路43に導入され難くなる。また、シリンダヘッド15と下部仕切板53の距離が遠くなって加熱効率が悪化する可能性もあるため、シリンダヘッド15との距離やブローバイガスの導入のし易さを考慮して加熱通路43の高さを設定するのが好ましい。
邪魔板71は冷却通路41及び加熱通路43の少なくとも一方でのブローバイガスの流れを部分的に遮断するバッフル板であり、冷却通路41及び加熱通路43におけるブローバイガスの導入部と排出部の間に少なくとも1つが設けられる。図2(a)では、冷却通路41における邪魔板71は平面視で、導入部である導入孔39と、排出部である出口孔61の間に設けられる。より具体的には邪魔板71は、ヘッドカバー17の側壁17bのうち、Y方向に沿って配置された1対の側壁17bの一方から他方に向けてX方向に中途まで突出するように配置される。さらに図2では1対の側壁17bの一方から他方に向けて突出する複数の邪魔板71と、他方から一方に向けて突出する複数の邪魔板71が、Y方向に向けて交互に配置されている。なお邪魔板71は図3に示すように、冷却通路41の上面と下面を連結している。
図2(b)では加熱通路43にも邪魔板71が配置される。加熱通路43における邪魔板71は、平面視で導入部である出口孔61と、排出部であるPCVバルブ33の間に設けられる。図2では加熱通路43における邪魔板71と、冷却通路41における邪魔板71は同じ配置となっている。
邪魔板71を設けることで、ブローバイガスの流れが邪魔板71で部分的に遮断されるため、ブローバイガスは図2の円弧状の矢印で示すように冷却通路41及び加熱通路43内を邪魔板71に沿って蛇行する。よって、入口である導入部から出口である排出部に至るまでの冷却通路41又は加熱通路43内のブローバイガスの移動距離が、邪魔板71を設けない場合よりも長くなる。
そのため、ブローバイガスの温度を冷却通路41ではより低くでき、加熱通路43ではより高くでき、冷却効率と加熱効率が向上する。
なお、ブローバイガス排出構造3は冷却を外気に、加熱を内燃機関1の熱に依存する構造である。そのため、冷却通路41でのブローバイガスの温度低下幅と加熱通路43でのブローバイガスの温度上昇幅は、外気温や内燃機関1の動作条件に左右される。
ただし、冷却通路41内でのブローバイガスの温度低下幅と加熱通路43内でのブローバイガスの温度上昇幅は、ある程度は邪魔板71の数で調整可能である。具体的には、邪魔板71の数を多くして、冷却通路41内でのブローバイガスの移動距離を長くするほど、冷却通路41内でのブローバイガスの温度低下幅が大きくなる。逆に邪魔板71の数を少なくして、冷却通路41内でのブローバイガスの移動距離を短くするほど、冷却通路41内でのブローバイガスの温度低下幅が小さくなる。
加熱通路43も同様であり、邪魔板71の数を多くして加熱通路43内でのブローバイガスの移動距離を長くするほど、加熱通路43内でのブローバイガスの温度上昇幅が大きくなる。逆に邪魔板71の数を少なくして、加熱通路43内でのブローバイガスの移動距離を短くするほど、加熱通路43内でのブローバイガスの温度上昇幅が小さくなる。
このように邪魔板71が、ある程度の温度調節機能を有する点も第1の実施形態の有利な点である。
邪魔板71は、加熱通路43と冷却通路41で別々に設けてもよい。ただし、図3及び図4に示すように1つの邪魔板71が加熱通路43と冷却通路41の邪魔板71を兼ねる構造の方が、ブローバイガス排出構造3の部品点数が減るため、コストと生産性の点で有利である。
具体的には、図4に示すように邪魔板71は、根元部71aと、先端部71bを備える段付き構造である。
根元部71aはヘッドカバー17の上壁17aの内壁から下方に突設された部分であり、例えばヘッドカバー17と一体成型されると生産性の点で好ましいが、別体でもよい。
先端部71bは、根元部71aの下端から下方に突設された部材であり、例えば根元部71aと一体成型されると生産性の点で好ましいが、別体でもよい。
図4に示すように、根元部71aの水平方向に平行な1方向であるY方向の幅W1よりも先端部71bのY方向の幅W2が狭い。そのため邪魔板71は、根元部71aと先端部71bの接続部に段差が生じる段付き構造である。なお、根元部71aと先端部71bのX方向の幅は同じであり、図2に示す冷却通路41及び加熱通路43のX方向の幅よりも短い。
また、この構造では、上部仕切板51には、平面視で邪魔板71と重なる位置には、先端部71bが挿通可能な寸法の穴部51aを備える。具体的には、水平方向に平行な1方向であるY方向において、穴部51aの幅Dは、先端部71bの幅W2を超え、根元部71aの幅W1未満である。穴部51aのX方向の幅は、先端部71bのX方向の幅未満である。
この構造では、先端部71bが穴部51aに挿入され、根元部71aの下端に当接して図示しないボルト等で根元部71aと上部仕切板51を締結することで、上部仕切板51がヘッドカバー17に固定される。また、ヘッドカバー17の上側段部73と、上部仕切板51とも、図示しないボルト等で必要に応じて締結されることで、より強固に上部仕切板51がヘッドカバー17に固定される。
下部仕切板53は、先端部71bの下端に図示しないボルト等で締結されることで固定される。また、ヘッドカバー17の下側段部75と、下部仕切板53も、図示しないボルト等で必要に応じて締結されることで、より強固に下部仕切板53がヘッドカバー17に固定される。
この構成では、段付きの邪魔板71の1段目である根元部71aに上部仕切板51が固定され、2段目である先端部71bに下部仕切板53が固定される。根元部71aは冷却通路41内に配置されて、冷却通路41を流れるブローバイガスに対して邪魔板71となる。先端部71bは加熱通路43内に配置されて、加熱通路43を流れるブローバイガスに対して邪魔板71となる。
よって1つの邪魔板71が加熱通路43と冷却通路41の邪魔板71を兼ねるため、冷却通路41と加熱通路43で別々の邪魔板71を設ける必要がなくなる。そのため、ブローバイガス排出構造3の構造が簡易となり、邪魔板71の取り付け作業性も向上する。
なお冷却通路41は、ブローバイガスの冷却でブローバイガスから凝縮した凝縮水をヘッドカバー17内に排水する少なくとも1つのドレン孔を備える必要がある。
導入孔39はドレン孔の1つである。導入孔39は、ヘッドカバー17と冷却通路41を連通する孔であるため、冷却通路41内で凝縮した水分を導入孔39からヘッドカバー17内に排水できるためである。
ドレン孔は複数設けると排水の効率が上昇するが、数は少ない方が好ましく、導入孔39のみがドレン孔であるのが最も好ましい。理由は以下の通りである。ドレン孔はヘッドカバー17内と冷却通路41を連通する孔であるため、ドレン孔からはブローバイガスも導入される。冷却通路41にドレン孔を複数設けた場合、ドレン孔から出口孔61に至る冷却通路41内でのブローバイガスの移動距離はドレン孔の位置によって異なる。この場合は移動距離が最も短いブローバイガスは冷却不足で水分の分離が不十分な状態で加熱通路43に排出される可能性がある。
そのため、導入孔39のみがドレン孔を兼ねるのが好ましい。また、複数のドレン孔を設ける場合はドレン孔の位置によってブローバイガスの移動距離が大きく変わらないようにするため、導入孔39の近くにドレン孔を設けるのが好ましい。
冷却通路41は、凝縮した水分をドレン孔から排出しやすい構造であるのが、より好ましい。具体的には冷却通路41の下面は、出口からドレン孔に向けて下方に傾斜しているのが好ましい。
より具体的には、図1では、冷却通路41の下面を構成する上部仕切板51は、X方向において、出口である出口孔61側の端部からドレン孔である導入孔39側の端部に向けて下方に傾斜している。
さらに、図3では、上部仕切板51は、Y方向において、出口である出口孔61側の端部からドレン孔である導入孔39側の端部に向けて下方に傾斜している。
この構成では、冷却通路41内で生成した凝集水が傾斜方向に沿って上部仕切板51を流れ、ドレン孔である導入孔39から排出される。よって凝集水が冷却通路41内に滞留し難くなり、冷却通路41内で凝集した水分が加熱通路43に流れる可能性も低下させられるので、水分の分離効率が向上する。
また、図示はしていないが、冷却通路41はブローバイガス中のオイルを排出するオイルドレン孔を備えてもよい。ただし、ブローバイガスがオイルドレン孔から導入される可能性があるため、オイルドレン孔の数は少ない方が好ましい。
以上が第1の実施形態に係るブローバイガス排出構造3の構造の詳細な説明である。
次に、第1の実施形態に係るブローバイガス排出構造3を用いたブローバイガスの排出方法について、簡単に説明する。
第1の実施形態に係るブローバイガスの排出方法では、PCVバルブ33をヘッドカバー17と吸気路25の差圧で開弁させることで、内燃機関1のクランク室22に漏出したブローバイガスを、換気通路24を介してヘッドカバー17内に導入する。さらにヘッドカバー17に接続された外部オイルセパレータ35を介してブローバイガスを排出し、吸気路25に環流する。
この際、冷却通路41は図2(a)に示す出口孔61を介して加熱通路43に接続されており、かつ加熱通路43の出口にPCVバルブ33が接続されている。そのため、まずPCVバルブ33を開弁させることで、ヘッドカバー17内に導入されたブローバイガスを、ヘッドカバー17と吸気路25の差圧を利用して図2(a)に示す導入孔39から冷却通路41に導入する。さらに冷却通路41内に導入したブローバイガスをヘッドカバー17の上壁17aに接触させ、ヘッドカバー17の外壁である上壁17aを介して放熱することで冷却して水分を凝集させて除去する(冷却工程)。
次に、冷却工程後のブローバイガスを、ヘッドカバー17と吸気路25の差圧を利用して加熱通路43に導入することで、内燃機関1の燃焼により生じる熱で、ヘッドカバー17内で加熱して外部オイルセパレータ35に排出する(加熱工程)。
以上が第1の実施形態に係るブローバイガス排出構造3を用いたブローバイガスの排出方法の説明である。
このように第1の実施形態のブローバイガス排出構造3は、ヘッドカバー17の内壁を介してブローバイガスの熱を放熱し冷却する冷却通路41と、冷却通路41から導入されたブローバイガスを内燃機関1の熱で加熱する加熱通路43を備える。
この構造では、露出部である外部オイルセパレータ35にブローバイガスを導入する前に冷却通路41で除湿することで、ブローバイガス中の水分量を減らすことができ、吸気路25で凍結する水分量が減る。
さらに、除湿後のブローバイガスを加熱通路43で加熱することで、外部オイルセパレータ35に排出されるブローバイガス中の水蒸気量が飽和水蒸気量より少なくなるため、水分が凝結し難くなる。
よって、単にブローバイガスを加熱するだけの従来の構造と比べてブローバイガス中の水分の凍結を、より抑制できる。
次に、第2の実施形態について図5を参照して説明する。
第2の実施形態は、第1の実施形態において、外部オイルセパレータ35から排出されたブローバイガスを再加熱する再導入加熱路81をヘッドカバー17内に設けたものである。
なお第2の実施形態において第1の実施形態と同様の機能を果たす要素については同一の番号を付し、主に第1の実施形態と異なる部分について説明する。
図5に示すように第2の実施形態に係るブローバイガス排出構造3aは、再導入加熱路81を備える。再導入加熱路81は外部オイルセパレータ35からブローバイガスが導入される通路である。再導入加熱路81は、導入されたブローバイガスを内燃機関1の燃焼で生じる熱で加熱して排出する通路でもある。
第2の実施形態では図5に示すように、第1の実施形態で加熱通路43が設けられていた空間が2つの空間に分離されている。具体的には、上部仕切板51(図1参照)、下部仕切板53、及びヘッドカバー17の側壁17bで仕切られた空間が、隔壁83で、Y方向に2つの空間に分離されている。隔壁83は、Y方向に対向する側壁17b同士を連結し、さらに上部仕切板51と下部仕切板53を連結する壁である。隔壁83で分離された空間のうち、一方の空間が加熱通路43であり、他方の空間が再導入加熱路81である。よって、再導入加熱路81は加熱通路43に対して水平方向に隣接配置されている。
再導入加熱路81はヘッドカバー17の側壁17bに設けられた再導入用入口85、及び再導入用出口87を備える。
再導入用入口85はブローバイガスの導入口であり、外部オイルセパレータ35の出口と接続される。再導入用出口87はブローバイガスの排出口であり、吸気路25(図1参照)に図示しない配管を介して接続される。
この構成では、外部オイルセパレータ35から排出されたブローバイガスは、吸気路25に導入される前に再導入加熱路81に導入される。
再導入加熱路81は、加熱通路43と同様に、ヘッドカバー17内に設けられる。図5では冷却通路41よりもシリンダヘッド15に近い位置に設けられる。そのため、再導入加熱路81を通過するブローバイガスは、内燃機関1の燃焼で生じる熱で加熱され、導入前よりも温度が上昇した状態で吸気路25に排出される。
この構成では、ブローバイガスが外部オイルセパレータ35を通過中に外気で冷却されて温度が低下しても、吸気路25に導入する前にブローバイガスを再加熱して温度を上昇させられる。そのため吸気路25でのブローバイガス中の水分の凍結をより低減できる。
なお、図5に示すように再導入加熱路81内には邪魔板90が設けられる。邪魔板90は邪魔板71と同様に、再導入加熱路81でのブローバイガスの流れを部分的に遮断するバッフル板である。邪魔板90を設けることで、再導入加熱路81内でのブローバイガスは、図5の円弧状の矢印で示すように、邪魔板90に沿って蛇行する。そのため、再導入加熱路81内でのブローバイガスの移動距離を長くすることができ、導入されたブローバイガスの温度の上昇幅を大きくできる。また、邪魔板90の数を調整することで、温度の上昇幅を調節できる点も邪魔板71と同様である。
次に第3の実施形態について、図6を参照して説明する。
第3の実施形態は第2の実施形態と同様に再導入加熱路81を設けた構造である。ただし再導入加熱路81は、加熱通路43に対して水平方向に隣接配置されるのではなく、上下方向に隣接配置される点で第2の実施形態と異なる。
なお第3の実施形態において第1及び第2の実施形態と同様の機能を果たす要素については同一の番号を付し、主に第1及び第2の実施形態と異なる部分について説明する。
図6に示すように第3の実施形態に係るブローバイガス排出構造3bでは、再導入加熱路81は、加熱通路43に対して上下方向のいずれか、ここでは下方に隣接配置される。
具体的には、ブローバイガス排出構造3bは下部仕切板53よりも、さらにヘッドカバー17内で下方にX−Y平面に沿って配置された最下部仕切板91を備える。
この構造では下部仕切板53、最下部仕切板91、及びヘッドカバー17の側壁17bで囲まれた空間が再導入加熱路81を構成する。
なお図6では図示していないが、再導入加熱路81内には第2の実施形態と同様に邪魔板90を設けてもよい。
また図6では再導入加熱路81は加熱通路43の下方に配置されているが、加熱通路43の上方に配置してもよい。再導入加熱路81と加熱通路43は、ブローバイガスの温度を、より高温にしたい方を下方に配置する。下方に配置した方がシリンダヘッド15により近い位置に配置されるため、供給される熱量が大きくなるためである。
このように、再導入加熱路81は、加熱通路43に対して上下方向に隣接配置されてもよい。
第2の実施形態と第3の実施形態のどちらを採用するかは、目標とするブローバイガスの除湿や加温の程度、及びヘッドカバー17の寸法に基づき適宜選択する。
例えば第2の実施形態は再導入加熱路81が加熱通路43に対して水平方向に隣接配置されている。そのため、加熱通路43と再導入加熱路81の両方を、なるべくシリンダヘッド15に近い位置に設けることができ、加熱効率の点で有利である。また、再導入加熱路81を設けた場合でもブローバイガス排出構造3aの上下方向の高さが第1の実施形態と変わらないので、全高が低いヘッドカバー17に好適である。
一方で第3の実施形態は、冷却通路41の水平方向の長さが変わらないので、冷却通路41内のブローバイガスの通行距離が短くならず、冷却通路41での冷却効率が落ちにくい点で有利である。また全幅(Y方向の幅)が狭い等の理由で、再導入加熱路81を加熱通路43に対して水平方向に隣接配置し難いヘッドカバー17に好適である。
以上、実施形態に基づき本開示を説明したが本開示は実施形態に限定されない。当業者であれば本開示の技術思想の範囲内において各種変形例及び改良例に想到するのは当然のことであり、これらも当然に本開示に含まれる。
例えば上記した実施形態ではブローバイガスの排出構造として、環流構造を例示したが、ブローバイガスを環流せずに大気開放する大気開放型の排出構造にも本開示の排出構造は適用できる。
また、上記した実施形態ではオイルセパレータとして、ヘッドカバー17の外部に露出した外部オイルセパレータ35を例示したが、ブローバイガス排出構造3、3a、3bにおいて、オイルセパレータは外部に露出している必要はない。
1 :内燃機関
3、3a、3b :ブローバイガス排出構造
7 :気筒
9 :ピストン
11 :クランク
15 :シリンダヘッド
17 :ヘッドカバー
17a :上壁
17b :側壁
19 :コンロッド
20 :燃焼室
21 :吸気弁
22 :クランク室
23 :排気路
24 :換気通路
25 :吸気路
27 :排気弁
29 :燃料噴射装置
33 :PCVバルブ
35 :外部オイルセパレータ
39 :導入孔
41 :冷却通路
43 :加熱通路
51 :上部仕切板
51a :穴部
53 :下部仕切板
61 :出口孔
71 :邪魔板
71a :根元部
71b :先端部
73 :上側段部
75 :下側段部
81 :再導入加熱路
83 :隔壁
85 :再導入用入口
87 :再導入用出口
90 :邪魔板
91 :最下部仕切板

Claims (10)

  1. 内燃機関のクランク室に漏出したブローバイガスを、前記内燃機関のシリンダヘッドの上方を覆うヘッドカバーの内部と、オイルセパレータを介して排出するブローバイガス排出構造であって、
    前記ブローバイガスが導入される導入孔を備えた通路であって、前記ヘッドカバーの内壁に接して前記ヘッドカバー内に設けられ、導入された前記ブローバイガスの熱を、前記内壁を介して放熱して前記ブローバイガスを冷却する冷却通路と、
    前記ヘッドカバー内に前記冷却通路よりも前記シリンダヘッドに近い位置に設けられて前記冷却通路の出口に接続され、前記冷却通路から導入された前記ブローバイガスを前記内燃機関の燃焼で生じる熱で加熱して前記オイルセパレータに排出する加熱通路と、
    を備えることを特徴とするブローバイガス排出構造。
  2. 前記冷却通路は、前記ブローバイガスの冷却で前記ブローバイガスから凝縮した凝縮水を前記ヘッドカバー内に排水する少なくとも1つのドレン孔を備え、
    前記導入孔は前記ドレン孔の1つである請求項1に記載のブローバイガス排出構造。
  3. 前記冷却通路の下面は、前記出口から前記ドレン孔に向けて下方に傾斜している請求項2に記載のブローバイガス排出構造。
  4. 前記ヘッドカバー内を上下方向に2層の空間に仕切る上部仕切板と下部仕切板を備え、
    前記上部仕切板と前記ヘッドカバーの上壁で仕切られる上層空間が前記冷却通路であり、
    前記上部仕切板と前記下部仕切板で仕切られる下層空間が加熱通路である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のブローバイガス排出構造。
  5. 前記冷却通路及び前記加熱通路の少なくとも一方は、
    前記ブローバイガスの導入部と排出部の間に設けられ、前記ブローバイガスの流れを部分的に遮断する邪魔板を備える請求項4に記載のブローバイガス排出構造。
  6. 前記邪魔板は、
    前記ヘッドカバーの上面の内壁から下方に突設された根元部と、前記根元部の下端から下方に突設され、水平方向に平行な1方向において、前記根元部の幅よりも幅が狭い先端部を備える段付き構造であり、
    前記上部仕切板は、
    前記1方向において前記先端部の幅を超え、前記根元部の幅未満の幅の穴部を備え、前記先端部が前記穴部に挿入され、前記根元部の下端に当接して固定されており、
    前記下部仕切板は、
    前記先端部の下端に固定されている請求項5に記載のブローバイガス排出構造。
  7. 前記オイルセパレータから前記ブローバイガスが導入され、導入された前記ブローバイガスを前記内燃機関の燃焼で生じる熱で加熱して排出する再導入加熱路をヘッドカバー内に備える請求項1〜6のいずれか一項に記載のブローバイガス排出構造。
  8. 前記再導入加熱路は、前記加熱通路に対して水平方向に隣接配置される請求項7に記載のブローバイガス排出構造。
  9. 前記再導入加熱路は、前記加熱通路に対して上下方向のいずれかに隣接配置される請求項7に記載のブローバイガス排出構造。
  10. 内燃機関のクランク室に漏出したブローバイガスを、シリンダヘッドの上方を覆うヘッドカバー内に導入し、前記ヘッドカバーに接続されたオイルセパレータを介して排出するブローバイガスの排出方法であって、
    前記ヘッドカバー内に導入された前記ブローバイガスを前記ヘッドカバーに接触させ、前記ヘッドカバーの外壁を介して放熱することで冷却して水分を凝集させて除去する冷却工程と、
    前記冷却工程後の前記ブローバイガスを、前記内燃機関の燃焼により生じる熱で、前記ヘッドカバー内で加熱して前記オイルセパレータに送る加熱工程と、
    を実施することを特徴とするブローバイガスの排出方法。
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