JP2021123127A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】空調ケーシングの内部に中間プレートを設けて車室内の複数の領域を独立して温度調整可能にする場合に、空調ケーシングのシール面と中間プレートのシール面とを連続させてダンパが開口部を閉じたときのシール性を高める。【解決手段】開口部の周囲には、空調ケーシング25に設けられたケーシング側板部80と、中間プレート70に設けられた中間プレート側板部72とが開口部の周方向に連続するように配置されている。ケーシング側板部80及び中間プレート側板部72には、互いに周方向に連続するケーシング側シール面80a及び中間プレート側シール面72aが形成されている。ケーシング側板部80と中間プレート側板部72とが嵌合している。【選択図】図11

Description

本発明は、自動車等に搭載される車両用空調装置に関し、特に車室内の複数の領域を個別に温度調整可能にする構造の技術分野に属する。
従来より、車両用空調装置は、冷却用熱交換器としてのエバポレータ及び加熱用熱交換器としてのヒータコアが収容されるとともに、ヒータコアをバイパスするバイパス通路、及びヒータコアを通過する温風通路が形成された空調ケーシングを備えている。空調ケーシングの内部には、バイパス通路を通過する風量及び温風通路を通過する風量を変更するエアミックスダンパが配設されており、このエアミックスダンパの動作によって空調ケーシングから吹き出す空調風の温度調整が行われるようになっている。
また、車両用空調装置としては、車室の運転席側空間と助手席側空間とを独立して温度調節可能に構成されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示されている空調ケーシングの内部には、車室の運転席側に対応する運転席側空気通路と、助手席側に対応する助手席側通路とが形成されており、空調ケーシングの内部を運転席側空気通路と助手席側通路とに仕切るための中間プレートが設けられている。運転席側空気通路と助手席側通路とにそれぞれエアミックスダンパが配設されており、運転席側エアミックスダンパにより運転席側空気通路から吹き出す空調風の温度が調節され、助手席側エアミックスダンパにより助手席側空気通路から吹き出す空調風の温度が調節される。
また、空調ケーシングの内部には、吹出方向を切り替えるための吹出方向切替用ダンパも配設されている。特許文献1のように中間プレートを備えているものでは、吹出方向切替用ダンパも運転席側と助手席側との分割される場合がある。そして、ダンパにはシール材が設けられており、ダンパが開口を閉じた状態では、中間プレートに設けられたシール面及び空調ケーシングの内面に設けられたシール面にダンパのシール材が当接してシール性が得られるようになっている。
特許第3713780号公報
ところで、特許文献1のように空調ケーシングに別部材からなる中間プレートを設けると、空調ケーシングを構成する部材と中間プレートとの間に隙間や段差ができやすくなる。このため、本来なら連続する平面としたい空調ケーシングのシール面と、中間プレートのシール面との間にも隙間や段差ができてしまう。
一方、ダンパのシール材はゴムやエラストマー等で構成されていることが多いが、このような弾性材で構成されていたとしても、空調ケーシングのシール面と、中間プレートのシール面との間に隙間や段差ができてしまうと、これら隙間や段差を埋めるようにシール材を変形させるのは困難である。その結果、ダンパが開口部を閉じた状態にあるにも関わらず、空気通路からの空気漏れが発生してしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、空調ケーシングの内部に中間プレートを設けて車室内の複数の領域を個別に温度調整可能にする場合に、空調ケーシングのシール面と中間プレートのシール面とを連続させてダンパが開口部を閉じたときのシール性を高めることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、開口部の周方向に連続するケーシング側板部及び中間プレート側板部を設け、ケーシング側板部と中間プレート側板部とを嵌合させることにより、シール面に隙間や段差が発生しないようにした。
第1の発明は、冷却用熱交換器及び加熱用熱交換器を収容する空調ケーシングと、前記空調ケーシングの内部に配設され、当該空調ケーシングの内部を車室の第1領域に連通する第1空気通路と車室の第2領域に連通する第2空気通路とに仕切る中間プレートと、前記空調ケーシングと前記中間プレートとによって前記第1空気通路または前記第2空気通路に連通する開口部が形成され、該開口部を開閉するダンパとを備えた車両用空調装置において、前記開口部の周囲には、前記空調ケーシングの内面に設けられたケーシング側板部と、前記中間プレートに設けられた中間プレート側板部とが前記開口部の周方向に連続するように配置され、前記ケーシング側板部及び前記中間プレート側板部には、互いに周方向に連続するケーシング側シール面及び中間プレート側シール面が形成され、前記ダンパには、前記開口部を閉じた時に前記ケーシング側シール面及び前記中間プレート側シール面に当接する弾性材からなるシール材が設けられ、前記ケーシング側板部と前記中間プレート側板部とが嵌合していることを特徴とする。
この構成によれば、空調ケーシングの内部に配設された中間プレートにより、車室の第1領域に連通する第1空気通路と、車室の第2領域に連通する第2空気通路とが形成される。空調ケーシングと中間プレートとで開口部が形成され、開口部の周囲にはケーシング側板部及び中間プレート側板部が周方向に連続するように配置され、これによりケーシング側シール面及び中間プレート側シール面が開口部の周方向に連続する。このとき、ケーシング側板部と、中間プレート側板部とが嵌合しているので、ケーシング側シール面と中間プレート側シール面との相対的な位置関係が狙い通りになり、両シール面の間に隙間や段差が発生しなくなる。この隙間や段差が発生していないケーシング側シール面と中間プレート側シール面にダンパのシール材が当接するので、シール性が向上し、空気が漏れにくくなる。
第2の発明は、前記中間プレート側板部には、先端へ行くほど薄肉になる突出部が前記ケーシング側板部側へ向けて突出するように設けられ、前記ケーシング側板部には、前記突出部が嵌合する嵌合凹部が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、中間プレート側板部の突出部が先端へ行くほど薄肉になっているので、中間プレートを空調ケーシングに取り付ける際に、突出部がケーシング側板部の嵌合凹部に入り易くなり、取付時の作業性が良好になる。
第3の発明は、前記ケーシング側板部には、前記中間プレート側板部における前記中間プレート側シール面と反対側の面に沿って前記開口部の周方向に延びる案内面が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、中間プレートを空調ケーシングに取り付ける際に、空調ケーシングのケーシング側板部の案内面によって中間プレートの中間プレート側板部を案内することができる。これにより、取付時の作業性がより一層良好になる。
第4の発明は、前記開口部は上方に向けて開口しており、前記ケーシング側板部及び前記中間プレート側板部は、それぞれ、前記ケーシング側シール面及び前記中間プレート側シール面が上に向いた状態で車幅方向に連続するように配置され、前記突出部の上面には、突出方向先端へ向けて下降傾斜する中間プレート側傾斜面が設けられ、前記嵌合凹部の内面における上側部分には、前記中間プレート側傾斜面に沿って延びるケーシング側傾斜面が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、中間プレートの突出部を空調ケーシングの嵌合凹部に入れる際に、中間プレート側傾斜面が下降傾斜しているので、突出部を嵌合凹部の奥まで容易に入れることができる。そして、突出部を嵌合凹部の奥まで入れると、嵌合凹部の内面のケーシング側傾斜面が突出部の中間プレート側傾斜面に沿って延びているので、突出部が上下方向に移動しなくなり、突出部が嵌合凹部内で位置決めされる。これにより、ケーシング側シール面と中間プレート側シール面との相対的な位置ずれを抑制できる。
第5の発明は、前記突出部の突出方向先端縁部は、車両前後方向に対して傾斜しており、前記嵌合凹部の奥側の内面は、前記突出部の突出方向先端縁部に沿って延びていることを特徴とする。
この構成によれば、突出部を嵌合凹部の奥まで入れると、突出部の突出方向先端縁部に沿うように嵌合凹部の奥側の内面が位置することになる。このとき、突出部の突出方向先端縁部が車両前後方向に対して傾斜しているので、突出部の車両前後方向の動きの自由度を低くすることができ、これにより、ケーシング側シール面と中間プレート側シール面との車両前後方向の相対的な位置ずれを抑制できる。
第6の発明は、前記ケーシング側板部には、前記中間プレート側板部における前記開口部の径方向外側に位置する面に当接する当接面が車幅方向に延びるように設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、中間プレート側板部における開口部の径方向外側に位置する面をケーシング側板部の当接面に当接させることで、中間プレート側板部とケーシング側板部とが開口部の径方向に位置ずれし難くなる。
第7の発明は、前記突出部は、突出方向先端へ行くほど車両前後方向の寸法が短くなるように形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、突出部が先細な形状になるので、嵌合凹部へ容易に入れることができる。
第8の発明は、前記嵌合凹部の内面は、奥側へ行くほど車両前後方向の寸法が短くなるように形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、突出部の形状と一致するように、嵌合凹部の内面を形成することができるので、ケーシング側シール面と中間プレート側シール面との車両前後方向の相対的な位置ずれを抑制できる。
本発明によれば、空調ケーシングの内面に設けたケーシング側板部と、中間プレートに設けた中間プレート側板部とを開口部の周方向に連続するように配置し、ケーシング側板部の周方向の縁部と、中間プレート側板部の周方向の縁部とを嵌合させることができる。これにより、ケーシング側板部に設けたケーシング側シール面と、中間プレート側板部に設けた中間プレート側シール面との間に隙間や段差が発生しなくなるので、ダンパが開口部を閉じたときのシール性を高めることができる。
本発明の実施形態に係る車両用空調装置が搭載された車室内の前部を示す斜視図である。 上記車両用空調装置の背面図である。 上記車両用空調装置の右側面図である。 上記車両用空調装置の後側部を上方から見た斜視図である。 上記車両用空調装置の後側部の分解図である。 上記車両用空調装置の断面図である。 ダンパの斜視図である。 中間プレートの左側面図である。 中間プレートの背面図である。 上記車両用空調装置のデフロスタ吹出口及びベント吹出口近傍の拡大斜視図である。 中間プレートの取付前の状態を示す平面図である。 中間プレートの取付前の状態を示す正面図である。 変形例1に係る図11相当図である。 変形例1に係る図12相当図である。 変形例2に係る図11相当図である。 変形例2に係る図12相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る車両用空調装置1が配設された自動車の車室の前側部分を示す斜視図である。車室の前端部には、インストルメントパネルIPが設けられている。インストルメントパネルIPの後側には、右側に運転席、左側に助手席(共に図示せず)がそれぞれ設けられている。運転席及び助手席の後側には、後席が設けられている。この自動車の車室の前側空間は、運転席が配設される運転席配設空間(第1領域)Drと、助手席が配設される助手席配設空間(第2領域)Psとを含んでおり、運転席配設空間Drを右側空間、助手席配設空間Psを左側空間ともいう。また、この自動車の車室の運転席配設空間Dr及び助手席配設空間Psよりも後の空間は、後席配設空間(図示せず)とされている。尚、後席には、2列以上の座席を配設することもできる。前記自動車は、例えば乗用自動車であり、例えば、セダンタイプであってもよいし、ワンボックスタイプ等であってもよい。また、運転席配設空間Drを運転席側ゾーンまたは運転席側領域、助手席配設空間Psを助手席側ゾーンまたは助手席側領域ということもできる。
インストルメントパネルIPの前端部の右側には、右側デフロスタ口100Aが形成されている。インストルメントパネルIPの前端部の左側には、左側デフロスタ口100Bが形成されている。右側デフロスタ口100A及び左側デフロスタ口100Bは、それぞれ、フロントウインドガラス(図示せず)の内面に向けて空調風を供給するための開口である。
インストルメントパネルIPの右端部には、右側サイドベント口101Aが形成されている。インストルメントパネルIPの左端部には、左側サイドベント口101Dが形成されている。インストルメントパネルIPの右側サイドベント口101Aと左側サイドベント口101Dとの間には、右側センタベント口101B及び左側センタベント口101Cが形成されている。右側サイドベント口101A、左側サイドベント口101D、右側センタベント口101B及び左側センタベント口101Cは、主に乗員の上半身に向けて空調風を供給するための開口である。
図1に示すように、車両用空調装置1は、空調ユニット10と、送風ユニット11と、コントロール部としての制御装置(図示せず)とを備えている。空調ユニット10及び送風ユニット11はインストルメントパネルIPの内部に収容されている。空調ユニット10は、インストルメントパネルIPの内部において車幅方向中央部に配置され、送風ユニット11は、インストルメントパネルIPの内部において車幅方向中央部よりも左側(助手席側)に配置されている。尚、この実施形態の説明では、車両前側を単に「前」といい、車両後側を単に「後」といい、車両左側を単に「左」といい、車両右側を単に「右」というものとする。
空調ユニット10と送風ユニット11とは接続されており、送風ユニット11によって送風される空調用空気が空調ユニット10に導入されるようになっている。空調ユニット10と送風ユニット11とは一体化されていてもよいし、別体とされてダクト(図示せず)等で接続されていてもよい。送風ユニット11は、車室内の空気(内気)と車室外の空気(外気)との一方または両方を導入可能に構成されている。
空調ユニット10は、送風ユニット11から導入された空調用空気の温度調節を行い、温度調整後の空気(空調風)を車室の各部に供給するためのユニットである。この実施形態では、空調ユニット10により、運転席配設空間Drと助手席配設空間Psとを独立して温度調整可能になっている。
空調ユニット10は、空調ケーシング20を備えている。空調ケーシング20は、図6に示す冷却用熱交換器40及び加熱用熱交換器41を収容する部材であり、空調ケーシング20内で空調風が生成される。図3に示すように、空調ケーシング20は、前後方向の中間部において後側部21と前側部22とに分割されている。さらに、前側部22は、上下方向の中間部において上側ケーシング構成部材22と、下側ケーシング構成部材23とに分割されている。また、図2に示すように、後側部21は、左右方向の中間部において左側ケーシング構成部材24と、右側ケーシング構成部材25とに分割されている。上側ケーシング構成部材22、下側ケーシング構成部材23、左側ケーシング構成部材24及び右側ケーシング構成部材25は、爪嵌合やネジ等によって一体化されている。
図2及び図4に示すように、後側部21の前部の右側には、右側デフロスタ吹出口30Aが形成されている。右側デフロスタ吹出口30Aは、図示しないダクトによりインストルメントパネルIPの右側デフロスタ口100Aに接続されている。後側部21の前部の左側には、左側デフロスタ吹出口30Bが形成されている。左側デフロスタ吹出口30Bは、図示しないダクトによりインストルメントパネルIPの左側デフロスタ口100Bに接続されている。
後側部21の後部の右側には、右側サイドベント吹出口31Aが形成されている。右側サイドベント吹出口31Aは、図示しないダクトによりインストルメントパネルIPの右側サイドベント口101Aに接続されている。後側部21の後部の左側には、左側サイドベント吹出口31Dが形成されている。左側サイドベント吹出口31Dは、図示しないダクトによりインストルメントパネルIPの左側サイドベント口101Dに接続されている。
後側部21の後部における右側サイドベント吹出口31Aと左側サイドベント吹出口31Dとの間には、右側センタベント吹出口31Bと、左側サイドベント吹出口31Cとが左右方向に並ぶように形成されている。右側センタベント吹出口31Bは、図示しないダクトによりインストルメントパネルIPの右側センタベント口101Bに接続されている。左側センタベント吹出口31Cは、図示しないダクトによりインストルメントパネルIPの左側センタベント口101Cに接続されている。
後側部21の後部における下側部分には、左右両側にそれぞれフット吹出口32が形成されている。フット吹出口32は、主に乗員の足元近傍に向けて空調風を供給するための開口である。フット吹出口32にダクト(図示せず)を接続することで、前席乗員だけでなく、後席乗員の足元近傍にも空調風を供給することができる。
図2に示すように、空調ケーシング20の前側部22の左側壁部には、送風ユニット11に接続される中間ダクト27が左側へ突出するように設けられている。図6に示すように、中間ダクト27の下流端開口27aは、前側部22の左側壁部において前端部に形成されている。したがって、送風ユニット11から送風された空調用空気は、空調ケーシング20の内部における前端部へ導入される。
前側部22の内部における前端部近傍に冷却用熱交換器40が収容されている。中間ダクト27の下流端開口27aから導入された空調用空気の全量が冷却用熱交換器40を通過するようになっている。冷却用熱交換器40は、例えば冷凍サイクルの冷媒蒸発器等で構成することができる。
後側部21の内部には、冷却用熱交換器40から後に離れた所に加熱用熱交換器41が収容されている。加熱用熱交換器41は、例えば車両のエンジンルームに搭載されているエンジン(図示せず)の冷却水が供給されるヒータコア等で構成することができるが、これに限られるものではなく、例えば電気式ヒータ等、空気を加熱することができるものではあればよい。また、電気式ヒータを補助熱源として付加することもできる。電気自動車の場合、加熱用熱交換器41に、例えば走行用電動モータやインバータ(図示せず)の冷却水を供給するようにしてもよい。
図5に示すように、後側部21の内部には、中間プレート70が配設されており、この中間プレート70も空調ユニット10を構成する部材である。図8や図9に示すように、中間プレート70は、上下方向及び前後方向に延びるプレート本体71を備えている。プレート本体71は、例えば図4に示すように後側部21の内部を車室の運転席配設空間Drに連通する運転席側空気通路R(第1空気通路)と車室の助手席配設空間Psに連通する助手席側空気通路S(第2空気通路)とに仕切るためのものである。図2に破線で示すように、後側部21の左右方向中央部よりも右側に運転席側空気通路Rが形成され、後側部21の左右方向中央部よりも左側に助手席側空気通路Sが形成されることになる。
尚、図5や図8等に示すように、プレート本体71は、後側部21の上端部から上下方向の中間部まで延びており、後側部21の下端部には達していない。
図6は、空調ケーシング20の運転席側空気通路Rを通る部分の縦断面図である。空調ケーシング20の内部には、冷却用熱交換器40が配設される冷風通路R1と、加熱用熱交換器41が配設される温風通路R2と、加熱用熱交換器41をバイパスするバイパス通路R3と、デフロスタ通路R4と、ベント通路R5と、ヒート通路R6とが形成されている。冷風通路R1、温風通路R2、バイパス通路R3、デフロスタ通路R4、ベント通路R5及びヒート通路R6により運転席側空気通路Rが構成されている。デフロスタ通路R4は、右側デフロスタ吹出口30Aに連通している。ベント通路R5は、右側サイドベント吹出口31A及び右側センタベント吹出口31Bに連通している。ヒート通路R6は、フット吹出口32に連通している。
図示しないが、同様に、助手席側空気通路Sも、冷風通路、温風通路、バイパス通路、デフロスタ通路、ベント通路及びヒート通路により構成されている。助手席側空気通路Sのデフロスタ通路は、左側デフロスタ吹出口30Bに連通している。助手席側空気通路Sのベント通路は、左側サイドベント吹出口31D及び左側センタベント吹出口31Cに連通している。助手席側空気通路Sのヒート通路は、フット吹出口32に連通している。中間プレート70は、少なくとも、温風通路、バイパス通路、デフロスタ通路及びベント通路を、運転席側のものと助手席側のものとに区画している。
空調ケーシング20の後側部21の内部には、エアミックスダンパ43、デフロスタダンパ50、ベントダンパ51及びヒートダンパ52が配設されており、これらエアミックスダンパ43、デフロスタダンパ50、ベントダンパ51及びヒートダンパ52も空調ユニット10を構成する部材である。この実施形態では、空調ユニット10が、少なくとも運転席側のエアミックスダンパ43と助手席側のエアミックスダンパ(図示せず)とを有している。運転席側のエアミックスダンパ43は、運転席側空気通路Rに配設され、助手席側のエアミックスダンパは、助手席側空気通路Sに配設されている。運転席側のエアミックスダンパ43と助手席側のエアミックスダンパとは独立して動作可能になっており、別々のエアミックスアクチュエータによって駆動される。
運転席側のエアミックスダンパ43と助手席側のエアミックスダンパとは同様に構成することができる。以下、運転席側のエアミックスダンパ43について詳細に説明する。エアミックスダンパ43は、冷却用熱交換器40と加熱用熱交換器41との間に配設されており、温風通路R2の上流端とバイパス通路R3の上流端とを開閉するものである。エアミックスダンパ43は、例えば板状の部材で構成することができ、後側部21の側壁部及び中間プレート70に対して回動可能に支持されている。図8に示すように、中間プレート70のプレート本体71には、運転席側のエアミックスダンパ43を回動可能に支持するための孔部71cが形成されている。
運転席側のエアミックスダンパ43は、エアミックスアクチュエータによって任意の回動角度となるように駆動される。エアミックスアクチュエータは、制御装置によって制御される。エアミックスダンパ43が温風通路R2の上流端を全閉にし、かつ、バイパス通路R3の上流端を全開にすると、冷風通路R1で生成された冷風の全量がバイパス通路R3に流入する。このときのエアミックスダンパ43の開度がフルコールド状態である。一方、エアミックスダンパ43が温風通路R2の上流端を全開にし、かつ、バイパス通路R3の上流端を全閉にすると、冷風通路R1で生成された冷風の全量が温風通路R2に流入して加熱される。このときのエアミックスダンパ43の開度がフルホット状態である。
エアミックスダンパ43が温風通路R2の上流端及びバイパス通路R3の上流端の両方を開く回動位置にあるときには、冷風及び温風が混合した状態で下流側へ流れることになる。エアミックスダンパ43の回動位置によって下流側へ流れる冷風量と温風量とが変更されて所望温度の調和空気(空調風)が生成される。エアミックスダンパ43の開度の決定は制御装置で行われ、制御装置は決定された開度となるようにエアミックスアクチュエータに信号を出力する。
尚、エアミックスダンパ43は、板状のダンパに限られるものではなく、冷風量と温風量とを変更することができる構成であればその構成はどのような構成であってもよい。例えばロータリダンパやフィルムダンパ、ルーバーダンパ等、またはそれらの組み合わせであってもよい。また、温度調節の構成は上記した構成でなくてもよく、冷風量と温風量とを変更することができる構成であればよい。
運転席側のエアミックスダンパ43と助手席側のエアミックスダンパと個別に動作させることで、運転席側空気通路Rの下流側を流れる空調風の温度と、助手席側空気通路Sの下流側を流れる空調風の温度とを変えることができる。これにより、車室の運転席配設空間Drと助手席配設空間Psとを独立して温度調整することができる。
ベントダンパ51は、右側サイドベント吹出口31A、右側センタベント吹出口31B、左側センタベント吹出口31C及び左側サイドベント吹出口31Dを開閉する部材であり、右側サイドベント吹出口31A、右側センタベント吹出口31B、左側センタベント吹出口31C及び左側サイドベント吹出口31Dを全開した状態から全閉した状態の任意の位置で停止させることができる。ベントダンパ51は、運転席側空気通路Rと、助手席側空気通路Sとで別々に配設して個別に動作させることもできる。図8に示すように、中間プレート70のプレート本体71には、ベントダンパ51を回動可能に支持するための孔部71aが形成されている。
図7にベントダンパ51を示している。ベントダンパ51は、空調ケーシング20に対して回動可能に支持される支軸51aと、支軸51aに一体に設けられた閉塞板部51dと、閉塞板部51dに設けられた弾性材からなるシール材51cとを備えている。支軸51a及び閉塞板部51dは、硬質樹脂等で構成されている。シール材51cは、ゴム等で構成されており、閉塞板部51dから突出する板状をなしている。
デフロスタダンパ50は、右側デフロスタ吹出口30A及び左側デフロスタ吹出口30Bを開閉する部材であり、右側デフロスタ吹出口30A及び左側デフロスタ吹出口30Bを全開した状態から全閉した状態の任意の位置で停止させることができる。デフロスタダンパ50は、運転席側空気通路Rと、助手席側空気通路Sとで別々に配設して個別に動作させることもできる。
ヒートダンパ52は、フット吹出口32を開閉する部材であり、フット吹出口32を全開した状態から全閉した状態の任意の位置で停止させることができる。ヒートダンパ52は、運転席側空気通路Rと、助手席側空気通路Sとで別々に配設して個別に動作させることもできる。図8に示すように、中間プレート70のプレート本体71には、ヒートダンパ52を回動可能に支持するための孔部71bが形成されている。
デフロスタダンパ50、ベントダンパ51及びヒートダンパ52は、吹出方向切替アクチュエータ(図示せず)によって駆動されて開閉動作する。吹出方向切替アクチュエータは、制御装置によって制御される。デフロスタダンパ50、ベントダンパ51及びヒートダンパ52は、図示しないがリンクを介して連動するようになっている。例えば、デフロスタダンパ50が開状態で、ベントダンパ51及びヒートダンパ52が閉状態となるデフロスタモード、デフロスタダンパ50及びヒートダンパ52が閉状態で、ベントダンパ51が開状態となるベントモード、デフロスタダンパ50及びベントダンパ51が閉状態で、ヒートダンパ52が開状態となるヒートモード、デフロスタダンパ50及びヒートダンパ52が開状態で、ベントダンパ51が閉状態となるデフヒートモード、ベントダンパ51及びヒートダンパ52が開状態で、デフロスタダンパ50が閉状態となるバイレベルモード等の複数の吹出モードの内、任意の吹出モードに切り替えられる。デフロスタダンパ50、ベントダンパ51及びヒートダンパ52は、リンクを介して連動させることなく、図示しないが、複数の吹出方向切替アクチュエータによって個別に動作させることによって吹出モードを切り替えるようにしてもよい。
図示しないオートスイッチによってオートエアコン制御が選択された場合には、車室外の温度、車室内の温度、日射量、エンジン冷却水温度、冷却用熱交換器40の表面温度、設定温度等に基づいて、車室内に供給する調和空気の目標吹出温度を決定するとともに、この目標吹出温度となるようにエアミックスダンパ43の開度を演算し、エアミックスダンパ43がこの開度となるようにエアミックスアクチュエータを制御してエアミックスダンパ43を回動させる。これにより、調和空気の温度が目標吹出温度となる。これは運転席側及び助手席側で個別に行われる。
また、制御装置は、冷房時には吹出モードが主にベントモードとなるように吹出方向切替アクチュエータを制御し、暖房時には吹出モードが主にデフロスタモードやヒートモードとなるように吹出方向切替アクチュエータを制御する。また、冷房時や暖房時であっても弱めの場合には、バイレベルモードとなるように吹出方向切替アクチュエータを制御する。乗員が吹出モードを選択した場合には、制御装置が、選択された吹出モードとなるように吹出方向切替アクチュエータを制御する。
(センタベント吹出口まわりの詳細構造)
図4に示すように、空調ケーシング20の後側部21には、右側センタベント吹出口31Bと、左側サイドベント吹出口31Cとが形成されており、これら右側センタベント吹出口31B及び左側サイドベント吹出口31Cは、上方に向けて開口する開口部である。図10に右側センタベント吹出口31Bを拡大して示している。この図10では、右側ケーシング構成部材25と中間プレート70とを示しており、中間プレート70が右側ケーシング構成部材25に完全に組み付けられる前の状態である。図2に示すように、中間プレート70により、右側センタベント吹出口31Bと左側サイドベント吹出口31Cとが区画されている。
図10に示すように、右側センタベント吹出口31Bは、右側ケーシング構成部材25と中間プレート70とによって形成され、また、図2や図4に示すように、左側センタベント吹出口31Cは、左側ケーシング構成部材24と中間プレート70とによって形成されている。右側センタベント吹出口31Bについて詳しく説明すると、図10に示すように、右側センタベント吹出口31Bの周囲には、右側ケーシング構成部材25の内面から突出するように設けられたケーシング側板部80と、中間プレート70に設けられた中間プレート側板部72とが右側センタベント吹出口31Bの周方向に連続するように配置されている。
ケーシング側板部80は、右側センタベント吹出口31Bの左縁部に沿うように延びる部分と、右側センタベント吹出口31Bの前縁部に沿うように延びる部分と、右側センタベント吹出口31Bの後縁部に沿うように延びる部分とで構成されている。そして、中間プレート側板部72は、右側センタベント吹出口31Bの右縁部に沿うように延びる部分を有するとともに、右側センタベント吹出口31Bの前縁部に沿うように延びる部分と、右側センタベント吹出口31Bの後縁部に沿うように延びる部分とを有している。これにより、右側ケーシング構成部材25と中間プレート70とを組み合わせた状態で、上方から見て略矩形状の右側センタベント吹出口31Bがケーシング側板部80及び中間プレート側板部72によって形成される。
図11は、左側ケーシング構成部材24、右側ケーシング構成部材25、中間プレート70を組み合わせる前の状態を上方から見た図である。ケーシング側板部80における右側センタベント吹出口31Bの後縁部に対応する部分は左右方向に延びている。ケーシング側板部80の上面には、平坦面からなるケーシング側シール面80aが左右方向に連続して形成されている。
図9にも示すように、中間プレート側板部72は、プレート本体71から右側へ突出し、かつ前後方向に延びるように設けられている。中間プレート側板部72は、左側にも設けられているが、これは左側センタベント吹出口31Cの一部を形成する部分である。中間プレート側板部72の上面には、平坦面からなる中間プレート側シール面72aが形成されている。中間プレート70を右側ケーシング構成部材25に取り付けた状態にすると、ケーシング側板部80と中間プレート側板部72とが合わさる。ケーシング側板部80と中間プレート側板部72とが合わさった状態になると、ケーシング側シール面80aと中間プレート側シール面72aとが、同一面上に位置して互いに周方向に連続する。つまり、ケーシング側板部80及び中間プレート側板部72は、それぞれ、ケーシング側シール面80a及び中間プレート側シール面72aが上に向いた状態で車幅方向に連続するように配置されており、ケーシング側シール面80aと中間プレート側シール面72aとの間には隙間や段差ができないようになっている。
ベントダンパ51のシール材51d(図7に示す)は、右側センタベント吹出口31Bを閉じた時にケーシング側シール面80a及び中間プレート側シール面72aに当接するように配置されている。シール材51dは、いわゆるリップ形状をなしており、このシール材51dの厚み方向一方の面がケーシング側シール面80a及び中間プレート側シール面72aに当接することによってシール性が得られるようになっている。シール材51dの肉厚は任意に設定することができ、例えば先端へ行くほど薄くなるように形成することもできる。
シール材51dは、ケーシング側シール面80a及び中間プレート側シール面72aに当接して弾性変形する。これにより、ケーシング側シール面80a及び中間プレート側シール面72aの多少のうねりを吸収することはできる。しかし、仮に、ケーシング側シール面80aと中間プレート側シール面72aとの間に段差や隙間ができていると、シール材51dとシール面72a、80aとの間に空気の通過可能な通路ができてしまう。本実施形態では、ケーシング側シール面80aと中間プレート側シール面72aとの間に段差や隙間ができていないので、シール材51dとシール面72a、80aとを全周に亘って密着させることができ、高いシール性を得ることができる。
ケーシング側板部80と中間プレート側板部72とは互いに嵌合することにより、上下方向の相対変位が規制されている。具体的には、図11及び図12に示すように、中間プレート側板部72の右端部には、ケーシング側板部80側(右側)へ向けて突出する突出部72bが設けられている。一方、ケーシング側板部80には、中間プレート側板部72の突出部72bが入った状態で嵌合する嵌合凹部80bが設けられている。この嵌合凹部80bは左側に開口しており、中間プレート70を右側ケーシング構成部材25に取り付ける際に、中間プレート側板部72の突出部72bを嵌合凹部80bに入れることができるようになっている。中間プレート70を右側ケーシング構成部材25に取り付けると、突出部72bが嵌合凹部80bに完全に入って嵌合する。
突出部72bは、突出方向先端(右端)へ行くほど薄肉となるように形成することができる。突出部72bの上面には、突出方向先端へ向けて下降傾斜する中間プレート側傾斜面72cが設けられている。これにより、突出部72bの先端部分が最も薄くなる。一方、図12に示すように、嵌合凹部80bの内面における上側部分には、中間プレート側傾斜面72cに沿って延びるケーシング側傾斜面80eが設けられている。ケーシング側傾斜面80eは、嵌合凹部80bの奥側(突出部72bの挿入方向の奥側)へ行くほど下に位置するように傾斜している。従って、突出部72が嵌合凹部80bに完全に入ると、ケーシング側傾斜面80eと中間プレート側傾斜面72cとが当接してケーシング側板部80と中間プレート側板部72との上下方向の相対位置が決定される。
突出部72の突出方向先端縁部は、前後方向に対して傾斜している。具体的には、突出部72の先端縁部は後側へ行くほど右に位置するように傾斜している。また、嵌合凹部80bの奥側の内面は、突出部72の先端縁部に沿って延びている。従って、突出部72が嵌合凹部80bに完全に入ると、突出部72の先端縁部と嵌合凹部80bの奥側の内面とが当接し、これにより、中間プレート側板部72がケーシング側板部80に対して前側へ相対移動しなくなる。
ケーシング側板部80には、中間プレート側板部72を案内する案内面80cが設けられている。案内面80cは、中間プレート側板部72における中間プレート側シール面72aと反対側の面(下面)に沿って左右方向(右側センタベント吹出口31Bの周方向)に延びている。案内面80cは略平坦である。
また、ケーシング側板部80には、中間プレート側板部72における後側の面(右側センタベント吹出口31Bの径方向外側に位置する面)に当接する当接面80dが左右方向(車幅方向)に延びるように設けられている。この当接面80dは、案内面80cから上方へ延びており、当接面80dに、中間プレート側板部72の後側の面が当接することにより、中間プレート側板部72がケーシング側板部80に対して後側へ相対移動しなくなる。当接面80dが左右方向に長く延びているので、当接面80dにより中間プレート側板部72を左右方向に案内することができる。
尚、左側サイドベント吹出口31Cも右側センタベント吹出口31Bと同様に構成されている。また、突出部72aは複数設けられていてもよく、この場合、嵌合凹部80aも同様に複数設けることができる。
(実施形態の作用効果)
以上説明したように、この実施形態によれば、空調ケーシング20の内部に配設された中間プレート70により、車室の運転席配設空間Drに連通する運転席側空気通路Rと、車室の助手席配設空間Psに連通する助手席側空気通路Sとが形成される。空調ケーシング20と中間プレート70とで右側センタベント吹出口31Bが形成され、右側センタベント吹出口31Bの周囲にはケーシング側板部80及び中間プレート側板部72が周方向に連続するように配置される。これによりケーシング側シール面80a及び中間プレート側シール面72aが右側センタベント吹出口31Bの周方向に連続する。このとき、ケーシング側板部80と、中間プレート側板部72とが嵌合しているので、ケーシング側シール面80aと中間プレート側シール面72aとの相対的な位置関係が狙い通りになり、両シール面80a、72aの間に隙間や段差が発生しなくなる。この隙間や段差が発生していないケーシング側シール面80aと中間プレート側シール面72aにベントダンパ51のシール材51dが当接するので、空気が漏れにくくなる。
また、中間プレート側板部72の突出部72aが先端へ行くほど薄肉になっているので、中間プレート70を空調ケーシング20に取り付ける際に、突出部72aがケーシング側板部80の嵌合凹部80aに入り易くなり、取付時の作業性が良好になる。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
図13及び図14は、実施形態の変形例1に係るものである。この変形例1では、中間プレート側板部72の突出部72bにおける中間プレート側傾斜面72cの後側に、上方へ突出する凸部72dが形成されている。凸部72dの上端面は、中間プレート側シール面72aと同一面上に位置している。一方、ケーシング側板部80の嵌合凹部80bが形成された部分には、凸部72dが嵌入する溝部80fが形成されている。溝部80fは、左側に開放されており、この左側から凸部72dを溝部80fに入れることができるようになっている。したがって、中間プレート側板部72の突出部72bを嵌合凹部80bに入れることにより、凸部72dを溝部80fに入れて嵌入させることができる。凸部72dが溝部80fに嵌入することで、中間プレート側板部72がケーシング側板部80に対して前側及び後側へ相対移動しなくなる。尚、凸部72dの数は2つ以上であってもよく、この場合、凸部72dの数に対応するように、溝部80fを形成すればよい。
図15及び図16は、実施形態の変形例2に係るものである。この変形例2では、中間プレート側板部72の突出部72bが、突出方向先端へ行くほど前後方向の寸法が短くなるように形成されている。つまり、突出部72bを上方から見たとき、先細りの形状となっている。一方、ケーシング側板部80の嵌合凹部80bの内面は、突出部72bの形状に対応するように、奥側(右側)へ行くほど前後方向の寸法が短くなるように形成されている。これにより、突出部72bを嵌合凹部80bに嵌合させたときに、突出部72bの前側の面と後側の面とが嵌合凹部80bの内面に当接することになるので、中間プレート側板部72がケーシング側板部80に対して前側及び後側へ相対移動しなくなる。この変形例2の構造と上記変形例1の構造とを組み合わせることもできる。
以上説明したように、本発明に係る車両用空調装置は、例えば乗用自動車の空調装置として利用することができる。
1 車両用空調装置
20 空調ケーシング
31A 右側サイドベント吹出口
31B 右側センタベント吹出口
40 冷却用熱交換器
41 加熱用熱交換器
51 ベントダンパ
51d シール材
70 中間プレート
72 中間プレート側板部
72a 中間プレート側シール面
72b 突出部
72c 中間プレート側傾斜面
80 ケーシング側板部
80a ケーシング側シール面
80b 嵌合凹部
80c 案内面
80d 当接面
80e ケーシング側傾斜面
Dr 運転席配設空間(第1領域)
Ps 助手席配設空間(第2領域)
R 運転席側空気通路(第1空気通路)
S 助手席側空気通路(第2空気通路)

Claims (8)

  1. 冷却用熱交換器及び加熱用熱交換器を収容する空調ケーシングと、
    前記空調ケーシングの内部に配設され、当該空調ケーシングの内部を車室の第1領域に連通する第1空気通路と車室の第2領域に連通する第2空気通路とに仕切る中間プレートと、
    前記空調ケーシングと前記中間プレートとによって前記第1空気通路または前記第2空気通路に連通する開口部が形成され、該開口部を開閉するダンパとを備えた車両用空調装置において、
    前記開口部の周囲には、前記空調ケーシングの内面に設けられたケーシング側板部と、前記中間プレートに設けられた中間プレート側板部とが前記開口部の周方向に連続するように配置され、
    前記ケーシング側板部及び前記中間プレート側板部には、互いに周方向に連続するケーシング側シール面及び中間プレート側シール面が形成され、
    前記ダンパには、前記開口部を閉じた時に前記ケーシング側シール面及び前記中間プレート側シール面に当接する弾性材からなるシール材が設けられ、
    前記ケーシング側板部と前記中間プレート側板部とが嵌合していることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 請求項1に記載の車両用空調装置において、
    前記中間プレート側板部には、先端へ行くほど薄肉になる突出部が前記ケーシング側板部側へ向けて突出するように設けられ、
    前記ケーシング側板部には、前記突出部が嵌合する嵌合凹部が設けられていることを特徴とする車両用空調装置。
  3. 請求項2に記載の車両用空調装置において、
    前記ケーシング側板部には、前記中間プレート側板部における前記中間プレート側シール面と反対側の面に沿って前記開口部の周方向に延びる案内面が設けられていることを特徴とする車両用空調装置。
  4. 請求項2または3に記載の車両用空調装置において、
    前記開口部は上方に向けて開口しており、
    前記ケーシング側板部及び前記中間プレート側板部は、それぞれ、前記ケーシング側シール面及び前記中間プレート側シール面が上に向いた状態で車幅方向に連続するように配置され、
    前記突出部の上面には、突出方向先端へ向けて下降傾斜する中間プレート側傾斜面が設けられ、
    前記嵌合凹部の内面における上側部分には、前記中間プレート側傾斜面に沿って延びるケーシング側傾斜面が設けられていることを特徴とする車両用空調装置。
  5. 請求項4に記載の車両用空調装置において、
    前記突出部の突出方向先端縁部は、車両前後方向に対して傾斜しており、
    前記嵌合凹部の奥側の内面は、前記突出部の突出方向先端縁部に沿って延びていることを特徴とする車両用空調装置。
  6. 請求項5に記載の車両用空調装置において、
    前記ケーシング側板部には、前記中間プレート側板部における前記開口部の径方向外側に位置する面に当接する当接面が車幅方向に延びるように設けられていることを特徴とする車両用空調装置。
  7. 請求項4から6のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、
    前記突出部は、突出方向先端へ行くほど車両前後方向の寸法が短くなるように形成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  8. 請求項7に記載の車両用空調装置において、
    前記嵌合凹部の内面は、奥側へ行くほど車両前後方向の寸法が短くなるように形成されていることを特徴とする車両用空調装置。
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