JP2018188070A - 車両用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】他の吹出口に向かう空調風の流れに与える影響を抑えつつ各フット吹出口における吹出温度を均一に近づけることが可能な車両用空調装置を提供する。【解決手段】車両用空調装置1は、エバポレータ20、ヒータコア23を内部に収容する空調ケース10を備える。空調ケース10には、複数の開口部が形成されている。空調ケース10は、複数の開口部のうちのリアフット開口部44およびフロントフット開口部に向かって流れる送風空気が流通するフット通路18を有する。空調ケース10には、内部がリアフット開口部44と連通するジョイント部50が着脱可能に接続されている。ジョイント部50は、フット通路18の内部に延びてリアフット開口部44に向かって流れる送風空気をフロントフット開口部に対して送風可能な案内部52を有する。【選択図】図1
Description
この明細書における開示は、車両用空調装置に関する。
特許文献1には車両用空調装置が開示されている。この車両用空調装置における空調ケースには、フット通路が形成されている。このフット通路の左右方向側面には、前席側フット開口部が設けられ、さらに、フット通路の最下流部には後席側フット開口部が設けられている。
また特許文献1には、空調ケース内における冷風バイパス通路と温風通路との合流部に送風空気の流れをデフロスタ吹出口に導くエアガイドが開示されている。このエアガイドは、温風通路からの温風の一部をデフロスタ吹出口にガイドするトンネル状の温風ガイド部材を有する。エアガイドは、温風ガイド部材によって、温風の一部を合流部において冷風と混合することなくデフロスタ吹出口にガイドすることができる。
特許文献1の車両用空調装置は、フロントフット開口部が側面に設けられたフット通路の最下流にリアフット開口部が設けられている。このように、フット通路において一方のフット開口部が、他方のフット開口部に向かう送風空気の流れ方向に対して交差する方向に開口している場合、他方のフット開口部に対して送風空気が集中して流れやすくなる。これにより、一方のフット開口部に連通するフット吹出口から吹き出す送風空気の吹出温度と他方のフット開口部に連通するフット吹出口から吹き出す送風空気の吹出温度との間の差が大きくなる。
各フット吹出口からの吹出温度を均一に近づけるためには、特許文献1におけるエアガイドと同様に合流部にガイド部材を設けて送風空気の流れを調整することが考えられる。しかし、合流部で送風空気の流れを変化させると、フット吹出口およびリアフット吹出口以外の他の吹出口に向かう送風空気の流れも変化する。すなわち、他の吹出口に向かう送風空気の流れに与える影響を抑えつつガイド部材を合流部に設けようとすると、開発工数が増大してしまう。
開示される目的は、他の吹出口に向かう送風空気の流れに与える影響を抑えつつ各フット吹出口における吹出温度を均一に近づけることが可能な車両用空調装置を提供することである。
この明細書に開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。また、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であって、技術的範囲を限定するものではない。
開示された車両用空調装置のひとつは、車室内に開口する複数の吹出口から温度調整された送風空気を吹き出す車両用空調装置であって、送風空気が流通する空調ケース(10)と、空調ケースの内部に収容されて、通過する送風空気を冷却する冷却用熱交換器(20)と、冷却用熱交換器よりも送風空気の流れの下流側において空調ケースの内部に収容されて、冷却用熱交換器を通過した送風空気を加熱する加熱用熱交換器(23)と、空調ケース内において加熱用熱交換器よりも送風空気の流れの下流側に設けられて、複数の吹出口に向かって流れる送風空気が通過する複数の開口部(41、42、43、44)と、空調ケースにおいて加熱用熱交換器よりも下流に設けられて、複数の開口部のうちの第1フット開口部(44)および第2フット開口部(43)に向かって流れる送風空気が流通するフット通路(18)と、フット通路において第1フット開口部に向かう送風空気の流れ方向に交差する方向にフット通路から分岐する通路であって、第2フット開口部(43)と連通する分岐フット通路(18a)と、フット通路に配置され、フット通路を第1フット開口部に向かって流通する送風空気の一部を分岐フット通路に案内する案内部(52、252、352、452、552)と、を備える。
この開示によれば、車両用空調装置において、フット通路を流通して第1フット開口部へと向かって流れる送風空気の一部は、フット通路において案内部によりその流れが変化し分岐フット通路に流入して第2フット開口部に向かって流れる。これにより、送風空気が第1フット開口部に集中して流れることを抑制でき、ひいては第1フット開口部に対応する吹出口から吹き出した送風空気の温度と第2フット開口部に対応する吹出口から吹き出した送風空気の温度との差を抑制することができる。また、案内部はフット通路内に配置されるため、フット通路を通らないで第1フット開口部および第2フット開口部以外の他の開口部に向かって流れる送風空気の流れへの影響が抑制される。以上により、他の吹出口に向かう送風空気の流れに与える影響を抑えつつ各フット吹出口における吹出温度を均一に近づけることが可能な車両用空調装置を提供することができる。
(第1実施形態)
第1実施形態の車両用空調装置1について、図1〜図4を参照して説明する。車両用空調装置1は、温度調節した送風空気を車室内に供給することで車室内の空調を実現する。以下において、車両用空調装置1で温度調節された送風空気を空調風と表現することがある。車両用空調装置1は、例えば車両の前方においてインストルメントパネルとダッシュパネルとの間に搭載されている。以下において、車両用空調装置1の幅方向、前後方向、上下方向は、それぞれ車両の車幅方向、前後方向、上下方向と一致する方向である。
第1実施形態の車両用空調装置1について、図1〜図4を参照して説明する。車両用空調装置1は、温度調節した送風空気を車室内に供給することで車室内の空調を実現する。以下において、車両用空調装置1で温度調節された送風空気を空調風と表現することがある。車両用空調装置1は、例えば車両の前方においてインストルメントパネルとダッシュパネルとの間に搭載されている。以下において、車両用空調装置1の幅方向、前後方向、上下方向は、それぞれ車両の車幅方向、前後方向、上下方向と一致する方向である。
車両用空調装置1は、車室内において開口する複数の吹出口から空調風を車室内に吹き出す。複数の吹出口とは、例えばデフロスタ吹出口、フロントフェイス吹出口、フロントフット吹出口、リアフット吹出口である。デフロスタ吹出口は、車両のフロントウィンドに向けて空調風を吹き出す吹出口である。フロントフェイス吹出口は、車室内の前方座席が設けられた領域に対して空調風を吹き出す吹出口である。前方座席とは、例えば運転席および助手席である。フロントフェイス吹出口は、前方座席に着座した乗員の上半身に対して空調風を吹き出す。フロントフェイス吹出口は、例えば車室内の幅方向における中央付近にて空調風を吹き出すセンタフェイス吹出口と、車室内の幅方向における両端付近にて空調風を吹き出すサイドフェイス吹出口とを含んで構成されている。
フロントフット吹出口は、前方座席に着座した乗員の下半身に対して空調風を吹き出す吹出口である。フロントフット吹出口は、例えば運転席に着座した乗員の足元に対して空調風を吹き出す運転席フット吹出口と、助手席に着座した乗員の足元に対して空調風を吹き出す助手席フット吹出口とを含んで構成されている。
リアフット吹出口は、車室内の後方座席に着座した乗員の下半身に対して空調風を吹き出す吹出口である。後方座席とは、前方座席の後ろに設置された座席であり、例えば運転席および助手席の後方に設置された座席である。リアフット吹出口は、例えば運転席の後方座席に着座した乗員の足元に対して空調風を吹き出す吹出口と、助手席の後方座席に着座した乗員の足元に対して空調風を吹き出す吹出口とを含んで構成されている。
車両用空調装置1は、空調ケース10と、空調ケース10の内部に空気を送風する送風装置と、空調ケース10の内部に収容されるエバポレータ20およびヒータコア23とを有する。車両用空調装置1は、送風装置によって送風されて空調ケース10の内部を流通する送風空気を、エバポレータ20およびヒータコア23によって温度調整して、車室内に対して空調風として吹き出す。車両用空調装置1は、エバポレータ20を通過した後にヒータコア23を通過する空気の量とヒータコア23を迂回する空気の量との比率をエアミックスドア21、22によって調整することで空気の温度調整を行う。
空調ケース10は例えば合成樹脂によって形成されている。空調ケース10は、車外の空気である外気を取り込む外気取込口と、車室内の空気である内気を取り込む内気取込口とを有する。空調ケース10は、内外気切替ドアによって外気取込口から空調ケース10の内部に取り込まれる空気と内気取込口から空調ケース10内部に取り込まれる空気との流量比を調節する。
送風装置は、内気取込口および外気取込口から選択的にまたは同時に空気を取り込んで空調ケース10の内部に流通させる。送風装置は、ファンとファンが接続される回転軸と回転軸を回転駆動するモータとを有する。ファンは、例えば遠心多翼式のファンによって提供される。送風装置は、取り込んだ送風空気をエバポレータ20に向けて流す。以下において、特に断りのない限り空調ケース10の内部で送風装置によって送風される送風空気の流れの上流および下流を単に「上流」および「下流」と表記する。
エバポレータ20は、冷凍サイクルから供給される低温低圧の冷媒が内部を流通する熱交換器である。エバポレータ20は、熱交換部を通過する送風空気と、内部を流通する冷媒との間の熱交換を提供する。換言すれば、エバポレータ20は送風空気を冷却する。エバポレータ20は、空調ケース10において送風空気が通過する通路の全部を横切るように配置され、空調ケース10内を通過する送風空気の全部を冷却可能である。エバポレータ20は、特許請求の範囲における冷却用熱交換器に相当する。
ヒータコア23は、エバポレータ20よりも下流に設けられる。ヒータコア23は、その内部を車両のエンジン冷却水が流通する熱交換器である。ヒータコア23は、例えば空調ケース10の内部空間における上下方向の中央付近に位置するように設置されている。ヒータコア23は、熱交換部を通過する送風空気と、内部を流通するエンジン冷却水との間の熱交換を提供する。換言すれば、ヒータコア23は送風空気を加熱する。ヒータコア23は、特許請求の範囲における加熱用熱交換器に相当する。
空調ケース10の内部には、エバポレータ20の下流において第1冷却通路11、第1加熱通路12、第2冷却通路13、第2加熱通路14が区画形成されている。第1冷却通路11は、ヒータコア23を迂回する通路である。第1冷却通路11は、空調ケース10の内部において上方に設けられている。第1冷却通路11は、送風空気がヒータコア23の上方を流れる通路である。第1冷却通路11は、デフロスタ開口部41およびフロントフェイス開口部42に近接する通路である。
第1加熱通路12は、ヒータコア23の一方側を通過する通路である。第1加熱通路12は、例えばヒータコア23の上半分が第1加熱通路12を横切るように区画形成されている。第1加熱通路12は、空調ケース10の内部において第1冷却通路11の下方で且つ第2加熱通路14の上方に設けられている。
第1合流部15aは、第1冷却通路11を流通した送風空気と第1加熱通路12を流通した送風空気とが合流する空間である。第1合流部15aを通過した送風空気は、複数の開口部、特にデフロスタ開口部41およびフロントフェイス開口部42に向かって流れる。
第2冷却通路13は、ヒータコア23を迂回する通路である。第2冷却通路13は、空調ケース10の内部において下方に設けられている。
第2加熱通路14は、ヒータコア23の他方側を通過する通路である。第2加熱通路14は、例えばヒータコア23の下半分が第2加熱通路14を横切るように区画形成されている。第2加熱通路14は、例えば空調ケース10の内部において第1加熱通路12の下方で且つ第2冷却通路13の上方に設けられている。第2加熱通路14は、第2合流部15bを介してフット通路18に近接する通路である。第2加熱通路14におけるヒータコア23の下流には、ヒータ装置24が設けられている。ヒータ装置24は、ヒータコア23によって加熱された送風空気をさらに加熱することができる。ヒータ装置24は、ヒータコア23による暖房能力が不十分である場合等に暖房能力を補助するための補助用ヒータである。ヒータ装置24は、例えばPTCヒータ、ニクロム線ヒータ等によって提供される。
第1エアミックスドア21は、第1冷却通路11を通過する送風空気と第1加熱通路12を通過する送風空気との流量の比率を調整するエアミックスドアである。第1エアミックスドア21は例えばスライドドアによって提供され、第1冷却通路11と第1加熱通路12との送風空気の通過断面積の比率を変化させることで流量比を調整する。第2エアミックスドア22は、第2冷却通路13を通過する送風空気と第2加熱通路14を通過する送風空気との流量の比率を調整するエアミックスドアである。第2エアミックスドア22は、例えば第1エアミックスドア21と同様にスライドドアによって提供される。
空調ケース10は、複数の吹出口と連通する複数の開口部を有する。複数の開口部は、エバポレータ20および/またはヒータコア23を流通して温度調節された送風空気を、それぞれ対応した吹出口へと供給するための開口部である。複数の開口部とは、例えばデフロスタ開口部41、フロントフェイス開口部42、フロントフット開口部43、リアフット開口部44である。
デフロスタ開口部41は、例えば空調ケース10の上部に形成されている。デフロスタ開口部41は、デフロスタ吹出口と連通している。デフロスタ開口部41は車両用空調装置1がデフロスタ運転を実行する際に送風空気を吹き出すための開口部である。空調ケース10は、デフロスタドア31を有する。デフロスタドア31によって、デフロスタ開口部41から吹き出される空調風の有無の切替または吹き出される空調風の風量の調節がなされる。
フロントフェイス開口部42は、例えば空調ケース10の上部で、デフロスタ開口部41よりも車室側寄りに設けられている。フロントフェイス開口部42は、フロントフェイス吹出口と連通している。フロントフェイス開口部42にはダクトが設けられている。ダクトは分岐して複数のフロントフェイス吹出口のそれぞれに対して連通している。空調ケース10は、フロントフェイスドア32を有する。フロントフェイスドア32によって、フロントフェイス開口部42から吹き出される空調風の有無の切替または吹き出される空調風の風量の調節がなされる。
ヒータコア23の下半分側の下流には、第2加熱通路14を通過した送風空気と第2冷却通路13を通過した送風空気とが合流する第2合流部15bが形成されている。第2合流部15bは、フット通路18と連通可能である。また、第2合流部15bは、第1加熱通路12の下流の空間と連通可能である。
空調ケース10における第2加熱通路14の下流側には、仕切壁部16が形成されている。仕切壁部16は、第2合流部15bの車室側を区画する壁部である。仕切壁部16は、第2合流部15bの下流において、フット通路18を形成する壁部のうちの前後方向における前方側の通路壁部である。仕切壁部16は、特許請求の範囲における区画壁部に相当する。仕切壁部16は、第2合流部15bとフット通路18とを連通可能な状態に仕切る壁部である。仕切壁部16の上方の端部は、フットドア33との間に間隙を形成する。第2合流部15bを通過した送風空気はこの間隙からフット通路18へと流入する。
フットドア33は、第2合流部15bからフット通路18に流れる送風空気の流量を調整するドアである。フットドア33は、例えば回転軸と、回転軸の径方向において互いに反対に延びる一対のドア板部とを含んで構成される。フットドア33は、一対のドア板部の一方が第2合流部15bとフット通路18との間を閉塞および開放することでフット通路18に流入する送風空気の流量を調整する。また、フットドア33の一対のドア板部の他方は、第1合流部15aと第2合流部15bとの間を閉塞および開放する。換言すれば、フットドア33の一対のドア板部の他方は、第1冷却通路11および第1加熱通路12の下流の空間と第2冷却通路13および第2加熱通路14の下流の空間とが連通された状態と分離された状態とを切り替える。
フットドア33は、第2合流部15bとフット通路18との間を閉塞した状態では、第1合流部15aと第2合流部15bとの間を開放する。この状態では、第2合流部15bに到達した送風空気はフロントフット開口部43および/またはデフロスタ開口部41へと向かって流れる。すなわち第2合流部15bは、ヒータコア23の下流において複数の開口部に向かって流れる送風空気が流通する空間である。フットドア33は、第2合流部15bとフット通路18との間を開放した状態では、第1合流部15aと第2合流部15bとの間を閉塞する。
フット通路18は、第2合流部15bの下流に形成される通路である。フット通路18は、リアフット開口部44およびフロントフット開口部43と連通する。フット通路18は、空調ケース10に設けられた複数の開口部のうちフロントフット開口部43およびリアフット開口部44に向かって流れる送風空気が流通する通路である。換言すれば、フット通路18はフロントフット開口部43およびリアフット開口部44以外の開口部に向かって流れる送風空気が流通しない通路である。フット通路18は、第2合流部15bに連通する通路である。フット通路18は、例えばフットドア33が閉状態の場合に第2合流部15bから区画される通路である。
案内壁部17は、空調ケース10を構成する壁部のうちのフット通路18を形成する部分である。案内壁部17は、フット通路18を形成する通路壁部のうちの車室側の壁部である。すなわち、案内壁部17は仕切壁部16とともにフット通路18を前後方向に関して区画している。案内壁部17は、リアフット開口部44よりも上流側の壁部である。案内壁部17は、案内部52よりも上流側である。案内壁部17は、幅方向に延びてフロントフット通路18aを形成する通路壁部と連なっている。案内壁部17は、フット通路18を流通する送風空気の一部をフロントフット開口部43へと案内する。すなわち、フット通路18に流入した送風空気は案内壁部17に衝突し、幅方向へと流れるようにその流れを変化させられる。これにより、送風空気はフット通路18から幅方向に延びるフロントフット通路18a、ひいてはフロントフット開口部43に流れを案内される。
フロントフット通路18aは、フット通路18から幅方向に分岐して延びる通路である。フロントフット通路18aは、フット通路18にてリアフット開口部44に向かって流れる送風空気の流れ方向に交差する方向に分岐している。フロントフット通路18aは、特許請求の範囲における分岐フット通路に相当する。フロントフット通路18aは、第2加熱通路14および第2冷却通路13の下流側に設けられている。フロントフット通路18aは、空調ケース10の下部に設けられている。フロントフット通路18aは、仕切壁部16よりも下流側に設けられている。フロントフット通路18aは、仕切壁部16よりも車室側に設けられている。
フロントフット通路18aは、例えば空調ケース10から幅方向の両側に延びる一対の通路である。一対の通路のうちの運転席側に延びる通路は、運転席フット吹出口に向かって流れる送風空気が流通する運転席フット通路である。一対の通路のうちの助手席側に延びる通路は、助手席フット吹出口に向かって流れる送風空気が流通する助手席フット通路である。運転席フット通路と助手席フット通路は、上下方向および前後方向において同じ位置に設けられている。フロントフット通路18aの端部には、フロントフット開口部43が設けられている。
フロントフット開口部43は、車室内に開口するフロントフット吹出口と連通している。フロントフット開口部43は、ダクト等を介してフロントフット吹出口に接続されている。フロントフット開口部43を通過した送風空気は、フロントフット吹出口から車室内へと吹き出す。フロントフット開口部43は、特許請求の範囲における第2フット開口部に相当する。
リアフット開口部44は、フット通路18の下流側で開口する開口部である。リアフット開口部44は、フット通路18の下方で開口している。リアフット開口部44は、リアフット吹出口と連通する開口である。リアフット開口部44は、フット通路18においてリアフット開口部44に向かう送風空気が、フロントフット開口部43に向かう送風空気よりも直線的に流れやすい位置に形成されている。すなわち、フロントフット開口部43に向かう送風空気は、第2合流部15bからフット通路18に流入して略直角に曲がって流れる。対してリアフット開口部44に向かう空気は、第2合流部15bからフット通路18に流入してリアフット開口部44に対して直線的に流れる。すなわちフロントフット通路18aがフット通路18における送風空気のリアフット開口部44に向かう流れに対して交差する方向に延びているため、フット通路18を流れる送風空気はフロントフット開口部43よりもリアフット開口部44に向かって流れやすい。リアフット開口部44は、特許請求の範囲における第1フット開口部に相当する。
リアフット開口部44には、ジョイント部50が接続されている。リアフット開口部44は、ジョイント部50およびジョイント部50に接続されたリアフットダクトを介して車室内に開口するリアフット吹出口に連通している。
ジョイント部50は、空調ケース10とリアフットダクトとを接続する中継部材である。ジョイント部50は、リアフット開口部44と連通するジョイント開口部53を有する。ジョイント部50は、案内部52を有する。案内部52は、ジョイント部50の上流側の端部から空調ケース10のフット通路18の内部に延びる部分である。ジョイント部50は、内部にリアフットダクトの内部通路と連通する通路を有するダクトである。すなわちジョイント部50は、リアフットジョイントダクトと称することもできる。ジョイント部50は、上ジョイント部51と下ジョイント部55とを有する。上ジョイント部51は、ジョイント部50の上部を構成する部分である。下ジョイント部55は、ジョイント部50の下部を構成する部分である。すなわちジョイント部50は、2つの分割体として構成されている。ジョイント開口部53は、上ジョイント部51と下ジョイント部55とが一体に嵌合されてなる矩形状の開口部である。
図3および図4を用いて上ジョイント部51について説明する。上ジョイント部51は、案内部52と、センタープレート54と、2つの下流開口部56とを有する。案内部52は、上ジョイント部51において上流側の端部に設けられる。上ジョイント部51は、ジョイント開口部53の一部を形成する。下流開口部56は、送風空気の流れの下流側の開口部である。下流開口部56は、送風空気がジョイント部50から流出する際に通過する開口部である。下流開口部56は、リアフットダクトに接続される開口部である。2つの下流開口部56は、それぞれ別のリアフットダクトに接続されて、別のリアフット吹出口に連通している。
センタープレート54は、上ジョイント部51において案内部52から下流開口部56までにわたって延びるように形成された板状部である。換言すれば、センタープレート54は送風空気の流れる方向に沿って延びる板状部である。センタープレート54は、上ジョイント部51において幅方向の中央付近に形成されている。センタープレート54は、案内部52から下流開口部56へと向かって延びる途中で枝分かれし、一方が2つの下流開口部56のうちの一方を形成する壁部に連なり、他方が2つの下流開口部56のうちの他方を形成する壁部に連なるように形成されている。
センタープレート54は、上ジョイント部51により区画される空間を2つの下流開口部56のうちの一方に連なる空間と他方に連なる空間とに区画する区画板である。換言すれば、センタープレート54は、ジョイント部50の内部を送風空気が流れる方向に沿って仕切る区画板である。センタープレート54は、上ジョイント部51に一体に形成されている。センタープレート54は、案内部52を構成する第1平板部分52aおよび第2平板部分52bの両方の平坦面から立ち上がるように形成されている。センタープレート54は、案内部52の強度を向上する補強リブとしての機能も有する。
下ジョイント部55は、上ジョイント部51と嵌合してジョイント部50を構成する。下ジョイント部55は、上ジョイント部51とともにジョイント部50の内部通路を形成する通路形成部材である。
次に案内部52の構成の詳細を説明する。案内部52は、第1平板部分52aと第2平板部分52bとを有する。第1平板部分52aは、上ジョイント部51の上流側の端部からフット通路18の内部に向かって延びる平板状の部分である。第1平板部分52aは、その端部が前後方向および上下方向においてフロントフット通路18aの内部空間に重なる位置まで延びている。第1平板部分52aは、ジョイント開口部53の案内壁部17に近い側からフット通路18aまで延びるように形成されている。具体的には、第1平板部分52aは、矩形状であるジョイント開口部53の、案内壁部17に近い側の一辺を形成する部分から延びる。ここでは、案内壁部17に近い側の一辺を形成する部分とはジョイント開口部53の上部を形成する部分である。第1平板部分52aは、案内壁部17の下流側の端部に近接するように延びている。
第2平板部分52bは、第1平板部分52aの端部から延びる板状の部分である。第2平板部分52bは、例えば図1に示すように第1平板部分52aの端部から第1平板部分52aに直交する方向に延びるように形成されている。換言すれば、案内部52は幅方向の断面がL字状を成す。
第2平板部分52bは、図2に示すように幅方向においてフット通路18の中央付近に位置するように設けられている。すなわち、第2平板部分52bは、フット通路18の幅方向における中央付近において、リアフット開口部44に向かう送風空気の流れをせき止めるように形成されている。そして、フット通路18の幅方向における第2平板部分52bの端部と分岐フット通路18aのフット通路18側の端部との間には、送風空気がリアフット開口部44に向かって通過可能な間隙が形成される。すなわち、フット通路18には第2平板部分52bの両脇に送風空気がリアフット開口部44に向かって流れる流通空間が形成される。第2平板部分52bは、リアフット開口部44に向かって流れる送風空気の流れ方向について、全部がフロントフット通路18aの範囲に位置するように設けられている。
第2平板部分52bは、前後方向および上下方向においてフロントフット通路18aの範囲に重なる位置にその大部分が位置するように形成されている。第2平板部分52bは、端部が仕切壁部16に近接する位置まで延びるように形成されている。第1平板部分52aが案内壁部17の下流側の端部に近接し、第2平板部分52bが仕切壁部16に近接しているので、案内部52は、案内壁部17から仕切壁部16にわたってフット通路18を横切るように設けられているということができる。第2平板部分52bは、フット通路18においてリアフット開口部44へ向かう送風空気の流れをフロントフット開口部43に向かう流れに案内する。
次に車両用空調装置1の内部を流れる送風空気の流れについて図1および図2を参照しながら説明する。まず空調ケース10の内部空間の上部を流通する送風空気の流れについて説明する。送風装置のファンの回転によって取込口から送風空気が取り込まれる。取り込まれた送風空気は、ファンの遠心方向に対して送風される。ファンによって送風された送風空気は、エバポレータ20を通過して冷却される。
エバポレータ20の下流で空調ケース10の内部空間の上部を流通する送風空気は、第1冷却通路11および第1加熱通路12を流通して第1合流部15aで合流し、各開口部に向かって流れる。第1冷却通路11を通過する送風空気の流量と第2加熱通路14を通過する送風空気の流量との配分は、第1エアミックスドア21の開度によって調整される。
次に空調ケース10の内部空間の下部を流通する送風空気の流れについて説明する。エバポレータ20を通過した空気は、第2冷却通路13および第2加熱通路14を流通して第2合流部15bで合流する。第2合流部15bで合流した送風空気は、その後フット通路18へと向かって流れる。ここでは、フットドア33が第2合流部15bとフット通路18との間を全開し、第1合流部15aと第2合流部15bとの間を全閉しているとする。フット通路18に流入した空気は、一部がフロントフット開口部43へと向かって流れ、一部がリアフット開口部44へと向かって流れる。
フット通路18において各フット開口部43、44に向かう送風空気の流れについて説明する。フット通路18に流入した送風空気のうち、案内壁部17に衝突した送風空気は、案内壁部17の幅方向に沿ってフロントフット通路18aに向かって流れる。
また、案内壁部17に衝突してもフロントフット通路18aに向かうことなくリアフット開口部44に向かって流れる送風空気の一部は、案内部52の第1平板部分52aに衝突する。すなわち、送風空気が案内壁部17と第1平板部分52aとによって形成された行き止まり部分によってリアフット開口部44に向かう流れを禁止されて幅方向、すなわちフロントフット開口部43に対して流れる。換言すれば、案内壁部17に沿ってリアフット開口部44に向かって流れる送風空気の一部は、第1平板部分52aによってフロントフット開口部43に向かうようにその流れを案内される。
フット通路18を流通する送風空気のうち、リアフット開口部44に向かって流れる送風空気の一部は、第2平板部分52bによってその流れをフロントフット開口部43に向かって案内される。すなわち、第2平板部分52bに衝突した送風空気の一部は、図2に破線の矢印A2で示すように第2平板部分52bに沿って幅方向、すなわちフロントフット通路18aに向かう方向にその流れを案内される。その後送風空気はフロントフット通路18aを流通してフロントフット開口部43へと向かう。
このとき、第2平板部分52bの端部が仕切壁部16と近接しているので、第2平板部分52bに衝突して仕切壁部16に向かって流れる送風空気は、仕切壁部16と第2平板部分52bとの間からリアフット開口部44に向かって流れることを抑制される。これにより、送風空気が仕切壁部16と第2平板部分52bとによって形成された行き止まり部分によって幅方向、すなわちフロントフット開口部43に対して流れる。これにより、フロントフット開口部43に向かって流れる送風空気の量を大きくすることができる。
フット通路18を流通してリアフット開口部44に向かって流れる送風空気のうち、案内部52によってその流れを案内されなかった送風空気は、リアフット開口部44からジョイント部50の内部に流入する。例えば、図2において破線の矢印A1で示すように幅方向において案内部52の両脇を流れる送風空気は、そのままリアフット開口部44に向かって流れジョイント部50の内部に流入する。ジョイント部50を流通した送風空気は、リアフットダクトを流通してリアフット吹出口から車室内へと吹き出される。
図5は案内部52を備えない従来の車両用空調装置における各吹出口の吹出温度を示すグラフであり、図6は第1実施形態の車両用空調装置1における各吹出口の吹出温度を示すグラフである。グラフの横軸はエアミックスドア21、22の開度である。グラフの右側ほどエアミックスドア21、22の加熱通路12、14の通過断面積が大きくなり、冷却通路11、13の通過断面積が小さくなる。グラフの縦軸は各吹出口における送風空気の温度、すなわち吹出温度である。グラフの上側ほど吹出温度が高くなる。
図5では、リアフット吹出口の吹出温度がフロントフット吹出口の温度よりも高い状態である。図6では、リアフット吹出口の吹出温度が低下し、フロントフット吹出口の吹出温度との温度差が図5と比較して小さくなっている。すなわち、案内部52を備えない車両用空調装置では、フロントフット開口部43よりもリアフット開口部44に対して送風空気が流れやすく、結果として各吹出口から吹き出す送風空気の温度差が大きくなる。対して第1実施形態の車両用空調装置1では、案内部52によってリアフット開口部44に向かう送風空気の一部がフロントフット開口部43へと案内される。このため、その分リアフット吹出口における吹出温度が低下し、結果としてリアフット吹出口とフロントフット吹出口の吹出温度の温度差が小さくなる。
また、フットドア33によってフット通路18が閉塞され、第2合流部15bを流通した送風空気が第1合流部15aへと向かう場合、案内部52は閉塞されたフット通路18の内部にあるためこのときの送風空気の流れには影響を及ぼさない。すなわち、案内部52はフット通路18を送風空気が流通する場合に、フット通路18を流通する空気にのみ影響を及ぼす。換言すれば、フロントフット吹出口およびリアフット吹出口に向かって流れる送風空気にのみ影響をおよぼし、他の吹出口に向かって流れる送風空気の流れには影響を及ぼさない。
次に第1実施形態の車両用空調装置1がもたらす作用効果について説明する。車両用空調装置1は、空調ケース10を有する。空調ケース10には、複数の吹出口に向かって流れる送風空気が通過する複数の開口部41、42、43、44が設けられている。空調ケース10には、ヒータコア23よりも下流に設けられて複数の開口部のうちのリアフット開口部44およびフロントフット開口部43に向かって流れる送風空気が流通するフット通路18が設けられている。空調ケース10には、フット通路18においてリアフット開口部44に向かう送風空気の流れ方向に交差する方向にフット通路18から分岐する通路であって、複数の開口部のうちのフロントフット開口部43と連通するフロントフット通路18aが設けられている。車両用空調装置1は、フット通路18に配置され、フット通路18をリアフット開口部44に向かって流通する送風空気の一部をフロントフット通路18aに案内する案内部52を備える。
これによれば、フット通路18を流通してリアフット開口部44へと向かって流れる送風空気の一部は、フット通路18において案内部52によりその流れが変化しフロントフット通路18aに流入し、フロントフット開口部43に向かって流れる。これにより、空調風がリアフット開口部44に集中して流れることを抑制でき、ひいてはリアフット吹出口から吹き出した空調風の温度とフロントフット吹出口から吹き出した空調風の温度との差を抑制することができる。これにより、リアフット吹出口における吹出温度をフロントフット吹出口における吹出温度に近づけることができる。また、案内部52はフット通路18内に配置されるため、フット通路18を通らないでリアフット吹出口およびフロントフット吹出口以外の他の吹出口に向かって流れる空調風の流れへの影響が抑制される。このため、他の吹出口に流れる送風空気の流れへの影響を抑えることができる。以上により、他の吹出口に向かう空調風の流れに与える影響を抑えつつ各フット吹出口における吹出温度を均一に近づけることが可能な車両用空調装置1を提供することができる。
車両用空調装置1は、内部がリアフット開口部44と連通するように空調ケース10に対して着脱可能に接続されるジョイント部50を有する。案内部52は、ジョイント部50と一体に形成されている。これによれば、空調ケース10に対して着脱可能なジョイント部50に案内部52が形成されているので、空調ケース10に案内部52を形成する必要がない。空調ケース10を、リアフット吹き出しを行わない車両用空調装置の空調ケースと共通化する場合、リアフット開口部が閉塞されるため、案内部52が必要ない。すなわち、案内部52は、空調ケース10の共通化という点で必ずしも空調ケース10に必要ない部分となる。したがって、案内部52がジョイント部50に形成されていることで、空調ケース10の製造コストを抑制することができ、ひいては車両用空調装置1全体の製造コストを抑制することができる。
案内部52は、フット通路18において送風空気がリアフット開口部44に向かって流れる方向について少なくとも一部がフロントフット通路18aと対応する範囲に位置するように設けられている。これによれば、案内部52によって案内された送風空気は、案内部52に沿ってフロントフット通路18aにより確実に流入する。
空調ケース10は、フット通路18を形成する壁部のうち、案内部52よりも上流でフロントフット通路18aを形成する壁部に連なる案内壁部17を有する。案内部52は、ジョイント部50のリアフット開口部44と連通するジョイント開口部53において案内壁部17に近い部分からフット通路18まで延びるように形成されている。
これによれば、案内部52は、ジョイント開口部53の案内壁部17側からフット通路18に向かって延びる形状である。すなわち、案内壁部17がフロントフット開口部43に向かって案内できずにリアフット開口部44に向かって流れる送風空気を、案内部52によってフロントフット開口部43に対して案内することができる。
空調ケース10は、案内壁部17と向かい合ってフット通路18を区画する壁部である仕切壁部16を有する。案内部52は、案内壁部17と仕切壁部16との間においてフット通路18を横切るように形成されている。
これによれば、案内部52に衝突して流れを変化させられた送風空気のうち、案内壁部17に向かって流れる送風空気が、案内壁部17と案内部52との間を通り抜けてリアフット開口部44に向かって流れることを抑制できる。また、案内部52に衝突して流れを変化させられた送風空気のうち、仕切壁部16に向かって流れる送風空気が、仕切壁部16と案内部52との間を通り抜けてリアフット開口部44に向かって流れることを抑制できる。したがって、より多量の送風空気を効率的にフロントフット開口部43に向けて案内することができる。
ジョイント部50は、内部を送風空気が流通する方向に沿って仕切るセンタープレート54を有し、センタープレート54は、第1平板部分52aおよび第2平板部分52bの平坦面から立ち上がる壁部である。これによれば、ジョイント部50の内部を区画するセンタープレート54が、案内部52と一体に形成されている。したがって、センタープレート54に案内部52を補強するリブとしての機能を持たせることができ、案内部52の強度を向上することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、第1実施形態における車両用空調装置1の変形例について説明する。図7において第1実施形態の図面中と同一符号を付した構成要素は、同様の構成要素であり、同様の作用効果を奏するものである。
第2実施形態では、第1実施形態における車両用空調装置1の変形例について説明する。図7において第1実施形態の図面中と同一符号を付した構成要素は、同様の構成要素であり、同様の作用効果を奏するものである。
第2実施形態の車両用空調装置1は、案内部252の形状が第1実施形態と相違する。案内部252は、ジョイント部50からフット通路18の内部に延びたセンタープレート54の端部に設けられる1つの平板部によって提供される。換言すれば、案内部252は第1実施形態における案内部52のうち第2平板部分52bのみを有する形状である。案内部252は、以上の構成であってもフット通路18を流通する送風空気をフロントフット通路18aに向けて案内することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態では、第1実施形態における車両用空調装置1の変形例について説明する。図8において第1実施形態の図面中と同一符号を付した構成要素は、同様の構成要素であり、同様の作用効果を奏するものである。
第3実施形態では、第1実施形態における車両用空調装置1の変形例について説明する。図8において第1実施形態の図面中と同一符号を付した構成要素は、同様の構成要素であり、同様の作用効果を奏するものである。
第3実施形態の車両用空調装置1は、案内部352の形状が第1実施形態と相違する。案内部352は、ジョイント部50からフット通路18に延びる1つの平板部によって提供される。換言すれば、案内部252は第1実施形態における案内部52のうちの第1平板部分52aのみを有する形状である。以上の構成であっても、案内部352は第1実施形態における第1平板部分52aと同様にフット通路18を流通する送風空気をフロントフット通路18aに対して案内することができる。
(第4実施形態)
第4実施形態では、第1実施形態における車両用空調装置1の変形例について説明する。図9において第1実施形態の図面中と同一符号を付した構成要素は、同様の構成要素であり、同様の作用効果を奏するものである。
第4実施形態では、第1実施形態における車両用空調装置1の変形例について説明する。図9において第1実施形態の図面中と同一符号を付した構成要素は、同様の構成要素であり、同様の作用効果を奏するものである。
第4実施形態の車両用空調装置1は、案内部452の形状が第1実施形態と相違する。案内部452は、幅方向における寸法がフット通路18の幅方向における寸法とほぼ一致するように形成されている。案内部452は、第1平板部分452aと第2平板部分452bとを有する。案内部452は、リアフット開口部44に向かって流れる送風空気が通過する通過開口部452cを有する。通過開口部452cは、例えば第2平板部分452bに形成されている。通過開口部452cは、例えばセンタープレート54を挟んで一対設けられている。すなわち、通過開口部452cは、センタープレート54によって区画された空間のそれぞれに対して送風空気が流入するように複数設けられている。または、第2平板部分452bのセンタープレート54が設けられている部分を横断するように1つの開口が形成されていてもよい。
以上の構成であっても、案内部452はリアフット開口部44に向かう送風空気の一部をフロントフット開口部43に向かって流れるように案内することができる。フット通路18を流通する送風空気の一部は、通過開口部452cを通過してリアフット開口部44に向かって流れる。このため、通過開口部452cが形成されていない場合と比べて第2平板部分452bの両脇を通過する送風空気の流量が低下する。さらに、案内部452は、通過開口部452cを囲む第2平板部分452bによって送風空気をフロントフット通路18aに対して案内する。すなわち、第2平板部分452bにおいて、送風空気がリアフット開口部44に向かって通過する通過開口部452cよりもフロントフット通路18aに近い部分も送風空気を案内することができる。以上により、第2平板部分452bによって案内された送風空気が、リアフット開口部44に向かって流れる送風空気によってその流れを阻害されることを抑制することができる。
(第5実施形態)
第5実施形態では、第1実施形態における車両用空調装置1の変形例について説明する。図10において第1実施形態の図面中と同一符号を付した構成要素は、同様の構成要素であり、同様の作用効果を奏するものである。
第5実施形態では、第1実施形態における車両用空調装置1の変形例について説明する。図10において第1実施形態の図面中と同一符号を付した構成要素は、同様の構成要素であり、同様の作用効果を奏するものである。
第5実施形態の車両用空調装置1は、案内部552が空調ケース10に設けられている点が第1実施形態と相違する。案内部552は空調ケース10におけるフット通路18を形成している壁部に設けられている。案内部552は、例えば仕切壁部16に設けられている。案内部552は、例えばフット通路18の幅方向における中央付近に設けられ、幅方向に直交する方向において少なくとも一部がフロントフット通路18aと対応する範囲に位置するように設けられている。
第5実施形態の車両用空調装置1は、案内部552が空調ケース10に設けられているため、案内部552への負荷を抑制できる。すなわち、案内部が空調ケース10に組み付け可能な空調ケース10とは別体の部材に設けられている場合、製造ばらつきや組み付けばらつき等により、組み付けた際に空調ケース10と接触して案内部に負荷がかかることが考えられる。第5実施形態における案内部552は、空調ケース10に設けられていることで以上のような負荷が抑制されるため、変形や破損を回避することができる。また、案内部552はフット通路18を形成する壁部と一体に設けられているため、案内部552だけでなく、案内部552とフット通路18を形成する壁部とで送風空気を案内することができる。したがって、送風空気が案内部552とフット通路18を形成する壁部との間からリアフット開口部44に向けて流れてしまうことを阻止できる。
(他の実施形態)
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品、要素の組み合わせに限定されず、種々変形して実施することが可能である。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品、要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品、要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品、要素の組み合わせに限定されず、種々変形して実施することが可能である。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品、要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品、要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
上述の実施形態において、第1フット開口部がリアフット開口部44で、第2フット開口部がフロントフット開口部43であるとしたが、フロントフット開口部43とリアフット開口部44の関係はこれに限定されない。例えば、第1実施形態においてリアフット開口部44が設けられる位置にフロントフット開口部が設けられ、フロントフット開口部43が設けられる位置にリアフット開口部が設けられる構成でもよい。すなわち、第1フット開口部がフロントフット開口部43で、第2フット開口部がリアフット開口部44であってもよい。
上述の実施形態において、案内部52は第1平板部分52aと第2平板部分52bとを有するとしたが、案内部52の形状はこれに限定されない。例えば、案内部52が湾曲板状であってもよい。
1 車両用空調装置、 10 空調ケース、 20 エバポレータ(冷却用熱交換器)、 23 ヒータコア(加熱用熱交換器)、 16 仕切壁部(区画壁部)、 17 案内壁部 18 フット通路、 18a フロントフット通路(分岐フット通路)、 41、42、43、44 開口部、 43 フロントフット開口部、 44 リアフット開口部、 50 ジョイント部、 52、252、352、452、552 案内部、 52a 第1平板部分、 52b 第2平板部分、53 ジョイント開口部、 54 センタープレート(区画板)。
Claims (7)
- 車室内に開口する複数の吹出口から温度調整された送風空気を吹き出す車両用空調装置であって、
前記送風空気が流通する空調ケース(10)と、
前記空調ケースの内部に収容されて、通過する前記送風空気を冷却する冷却用熱交換器(20)と、
前記冷却用熱交換器よりも前記送風空気の流れの下流側において前記空調ケースの内部に収容されて、前記冷却用熱交換器を通過した前記送風空気を加熱する加熱用熱交換器(23)と、
前記空調ケース内において前記加熱用熱交換器よりも前記送風空気の流れの下流側に設けられて、前記複数の吹出口に向かって流れる前記送風空気が通過する複数の開口部(41、42、43、44)と、
前記空調ケースにおいて前記加熱用熱交換器よりも下流に設けられて、前記複数の開口部のうちの第1フット開口部(44)および第2フット開口部(43)に向かって流れる前記送風空気が流通するフット通路(18)と、
前記フット通路において前記第1フット開口部に向かう前記送風空気の流れ方向に交差する方向に前記フット通路から分岐する通路であって、前記第2フット開口部(43)と連通する分岐フット通路(18a)と、
前記フット通路に配置され、前記フット通路を前記第1フット開口部に向かって流通する前記送風空気の一部を前記分岐フット通路に案内する案内部(52、252、352、452、552)と、
を備える車両用空調装置。 - 前記案内部は、前記フット通路において前記送風空気が前記第1フット開口部に向かって流れる方向について少なくとも一部が前記分岐フット通路と対応する範囲に位置するように設けられている請求項1に記載の車両用空調装置。
- 内部が前記第1フット開口部と連通するように前記空調ケースに対して着脱可能に接続されるジョイント部(50)を有し、
前記案内部は、前記ジョイント部と一体に形成されている請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。 - 前記空調ケースは、前記フット通路を形成する壁部のうち、前記案内部よりも上流で前記分岐フット通路を形成する壁部に連なる案内壁部(17)を有し、
前記ジョイント部は、前記第1フット開口部と接続されるジョイント開口部(53)を有し、
前記案内部は、前記ジョイント開口部における前記案内壁部に近い部分から前記フット通路まで延びるように形成されている請求項3に記載の車両用空調装置。 - 前記案内部は、
前記ジョイント部から前記フット通路まで延びる第1平板部分(52a)と、
前記第1平板部分の端部から前記フット通路を横断するように延びる第2平板部分(52b)と、
を有する請求項3または請求項4に記載の車両用空調装置。 - 前記空調ケースは、
前記フット通路を形成する壁部のうち、前記案内部よりも上流で前記分岐フット通路を形成する壁部に連なる案内壁部(17)と、
前記フット通路を形成する壁部であって前記案内壁部と向かい合う区画壁部(16)と、
を有し、
前記案内部は、前記案内壁部と前記区画壁部との間において前記フット通路を横切るように形成されている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の車両用空調装置。 - 前記ジョイント部は、
内部を前記送風空気が流通する方向に沿って仕切る区画板(54)を有し、
前記区画板は、前記第1平板部分および前記第2平板部分の平坦面から立ち上がる壁部である請求項5に記載の車両用空調装置。
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Cited By (1)
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KR20210023380A (ko) * | 2019-08-23 | 2021-03-04 | 한온시스템 주식회사 | 차량용 공조장치 |
-
2017
- 2017-05-10 JP JP2017094213A patent/JP2018188070A/ja active Pending
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KR20210023380A (ko) * | 2019-08-23 | 2021-03-04 | 한온시스템 주식회사 | 차량용 공조장치 |
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