JP2021122498A - 血圧測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】血圧測定で規定されている所定のパターンに沿った加圧を指尖で容易に行うことが可能な血圧測定装置を提供する。【解決手段】本血圧測定装置は、筐体の裏面に配置され、接触する指尖から生体情報を取得する第1のセンサと、前記指尖が前記第1のセンサを加圧する圧力を検出する第2のセンサと、前記筐体の一端を中心とする前記筐体の回動に応じた弾性力を前記加圧する指尖に加える弾性部材と、前記第2のセンサの検出値が所定の加圧パターンを満たすか否かを案内する案内部と、前記第1のセンサが取得する前記生体情報に基づいて血圧を測定する測定部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、血圧測定装置に関する。
近年、ユーザの血圧や心拍等を測定するヘルスケア機能を備えた携帯端末等の電子機器が開発されている。例えば、特許文献1では、血圧を測定する個人用手持ち式コンピューティングデバイスが開示されている。また、特許文献2では、防水性能の向上を図ることが可能な生体情報検出装置が開示されている。
特表2016−511667号公報 国際公開第2016/031221号
血圧は生体の循環動態を表す重要なバイタルサイン情報の一つであることから、血圧測定は健康状態の把握に有用である。血圧測定の方法としては、大別して非観血的血圧測定法と観血的血圧測定法の2種類が実用に供されている。非観血的血圧測定法を利用したものとして、上腕や手首をカフで加圧して脈波によるカフの振動を検出するオシロメトリック法による電子血圧計が市場に多く流通している。
オシロメトリック法としては、上腕や手首に取り付けたカフを所定の圧力まで素早く加圧し、その後、徐々に減圧しながら脈波によるカフの振動を検出する減圧測定方式の他に、生体を徐々に加圧しながら加圧中に脈波を検出し、収縮期血圧が測定できた時点で生体への加圧を停止する直線加圧測定方式(iNIBP(登録商標)とも呼ばれる)が存在する。後者の直線加圧測定方式は、収縮期血圧が測定できた時点で生体への加圧を停止できるので、減圧測定方式のように生体を一律の圧力まで加圧しなくても済む。よって、減圧測定方式のように生体を所定の圧力まで加圧するよりも短時間で血圧測定を行うことができる。
オシロメトリック法は、このように生体を加圧し、加圧部分における脈波から血圧を測定するものなので、例えば、被測定者に光電脈波センサと圧力センサを指尖で加圧させ、指尖の脈波から血圧値を測定することも可能である。よって、例えば、日常的に携帯されるスマートフォン等の電子機器に光電脈波センサと圧力センサを設ければ、当該電子機器のユーザは、血圧を気軽に測定することが可能となる。
しかし、オシロメトリック法では、生体の加圧力が所定の加圧パターンに従っている必要がある。しかしながら、指尖の力を加減することで所定の加圧パターンに沿うように指尖の加圧力を調整することは容易ではない。また、光電脈波センサはスマートフォン等の電子機器の背面に設けられることもあるが、背面に設けられた光電脈波センサは被測定者から視認困難なため、指尖を光電脈波センサの位置に合わせることは困難になる。加圧する指尖の位置が光電脈波センサからずれていると、加圧パターンに沿うように指尖によって加圧することはできなくなる。
開示の技術の1つの側面は、血圧測定で規定されている所定のパターンに沿った加圧を指尖で容易に行うことが可能な血圧測定装置を提供することを目的とする。
開示の技術の1つの側面は、次のような血圧測定装置によって例示される。本血圧測定装置は、筐体の裏面に配置され、接触する指尖から生体情報を取得する第1のセンサと、前記指尖が前記第1のセンサを加圧する圧力を検出する第2のセンサと、前記筐体の一端を中心とする前記筐体の回動に応じた弾性力を前記加圧する指尖に加える弾性部材と、前記第2のセンサの検出値が所定の加圧パターンを満たすか否かを案内する案内部と、前記第1のセンサが取得する前記生体情報に基づいて血圧を測定する測定部と、を備える。
開示の技術は、血圧測定で規定されている所定のパターンに沿った加圧を指尖で容易に行うことが可能となる。
図1は、実施形態に係る血圧測定装置を側方から見た外観を例示する図である。 図2は、実施形態で用いるスマートフォンの外観を例示する図である。 図3は、実施形態で用いるスマートフォンのハードウェア構成の一例を示す図である。 図4は、実施形態で用いるスマートフォンの処理ブロックの一例を示す図である。 図5は、オシロメトリック法による血圧測定の測定方法を解説した図である。 図6は、直線加圧測定方式における加圧パターンの一例を示した図である。 図7は、実施形態における血圧測定装置の使用態様を例示する第1の図である。 図8は、実施形態における血圧測定装置の使用態様を例示する第2の図である。 図9は、実施形態において、筐体を回動させる角度とコイルバネの弾性力との関係を例示する図である。 図10は、実施形態において、案内部が表示する案内画面の一例を示す図である。 図11は、実施形態に係る血圧測定装置の血圧測定フローの一例を示す第1の図である。 図12は、実施形態に係る血圧測定装置の血圧測定フローの一例を示す第2の図である。 図13は、比較例の使用態様を示す図である。 図14は、補助台のバリエーションを示す第1の図である。 図15は、補助台のバリエーションを示す第2の図である。
<実施形態>
実施形態に係る血圧測定装置は、例えば、以下の構成を備える。実施形態に係る血圧測定装置は、
筐体の裏面に配置され、接触する指尖から生体情報を取得する第1のセンサと、
前記指尖が前記第1のセンサを加圧する圧力を検出する第2のセンサと、
前記筐体の一端を中心とする前記筐体の回動に応じた弾性力を前記加圧する指尖に加える弾性部材と、
前記第2のセンサの検出値が所定の加圧パターンを満たすか否かを案内する案内部と、
前記第1のセンサが取得する前記生体情報に基づいて血圧を測定する測定部と、を備え
る。
弾性部材は、筐体の回動に応じた弾性力を発揮できるものであれば限定はなく、例えば、バネ、ゴム等を挙げることができる。第1のセンサが取得する生体情報は、血圧測定に用いることができる生体情報であれば限定は無く、例えば、脈波である。第1のセンサは、例えば、指尖に光を照射し、その反射光を基に脈波を取得する光電脈波センサである。本血圧測定装置は、指尖が第1のセンサを加圧して筐体を回動させている間に第1のセンサが指尖から生体情報を取得し、第1のセンサが取得する生体情報に基づいて、例えば、オシロメトリック法によって血圧を測定する。ここで、弾性部材が回動に応じた弾性力を指尖に加えることで、オシロメトリック法による血圧測定に不足する圧力を補うことができる。本血圧測定装置では、案内部が第2のセンサの検出値が所定の加圧パターンを満たすか否かを案内することで、血圧測定で規定されている所定のパターンに沿った加圧を指尖で容易に行うことが可能となる。また、血圧の被測定者は、指尖による加圧の具合を筐体の傾きとして目視できるため、血圧測定で規定されている所定のパターンに沿った加圧が一層容易になる。
ここで、案内部は、前記指尖が第1のセンサへの加圧を開始してからの経過時間と前記第2のセンサの検出値とを基に、前記所定の加圧パターンに沿った加圧が行われているか否かを案内する。所定の加圧パターンは、時間と圧力との関数によって示すことができる。そのため、案内部は、加圧を開始してからの経過時間と前記第2のセンサの検出値とを基に、所定の加圧パターンに沿った加圧が行われているか否かを案内することができる。
本実施形態に係る血圧測定装置は、次の特徴を備えてもよい。前記筐体の傾きを検出する傾きセンサを備え、前記案内部は、前記所定の加圧パターンに沿った加圧が行われる場合における前記筐体の傾きと前記第1のセンサを加圧する圧力との対応関係を基に、前記所定の加圧パターンを満たすか否かを判定する。弾性部材が指尖に加える弾性力は線形に変化することから、所定の加圧パターンに沿った加圧が行われている場合において、筐体の傾きと第1のセンサを加圧する圧力とは対応関係にあると考えられる。ここで、対応関係は、テーブルや関数を挙げることができる。本血圧測定装置は、傾きセンサが検出する傾きと第2のセンサの検出値とがこのような対応関係を満たすか否かを基に、所定の加圧パターンに沿った加圧が行われているか否かを案内することができる。
本実施形態に係る血圧測定装置は、次の特徴を備えてもよい。前記案内部は、前記傾きセンサが検出する傾きから前記第1のセンサに加えられる適正圧力を前記対応関係を基に算出し、前記適正圧力と前記第2のセンサの検出値との差が許容範囲外の場合に、前記所定の加圧パターンを満たさないと判定する。例えば、指尖が第1のセンサからずれた場合には、適正圧力と第2のセンサの検出値との差が大きくなり、許容範囲から外れることになる。このような特徴を備えることで、本血圧測定装置は、指尖が第1のセンサからずれる等によって、所定の加圧パターンに沿った加圧が行われていないことを案内することができる。
上記血圧測定装置をスマートフォンに用いて実現する実施形態について、図面を参照して説明する。図1に、実施形態に係る血圧測定装置を側方から見た外観を例示する。図1に例示される血圧測定装置500は、スマートフォン100と補助台200とを備える。以下、本明細書において、補助台200からスマートフォン100に向かう方向を+Y方向と称し、スマートフォン100から補助台200に向かう方向を−Y方向とも称する。また、図1に向かって右方向を+X方向と称し、左方向を−X方向とも称する。
スマートフォン100は、可搬型の情報処理装置である。スマートフォン100は、図1に例示するように、板状の筐体110を備える。筐体110の前面にはディスプレイ1
13が設けられ、背面には光電脈波センサ121及び圧力センサ122が設けられる。光電脈波センサ121及び圧力センサ122は、筐体110の厚み方向に重畳して設けられる。すなわち、圧力センサ122は、光電脈波センサ121を押圧する圧力を検知可能な位置に設けられる。スマートフォン100は、光電脈波センサ121が設けられた背面を補助台200の基台201に向けた状態で、補助台200上に載置される。スマートフォン100の下端は、補助台200の支持部202によって所定範囲で回動可能に支持される。スマートフォン100の背面は、光電脈波センサ121及び圧力センサ122よりもスマートフォン100の上端側において、コイルバネ203によって基台201と接続される。
補助台200は、基台201、支持部202、及びコイルバネ203を備える。基台201は、剛性を有し、板状に形成された部材である。支持部202は、基台201の+X方向の端部から+Y方向に突出し、スマートフォン100の筐体110の一端を所定範囲で回動可能に支持する。コイルバネ203は、+Y方向の端部がスマートフォン100の背面に接続され、−Y方向の端部が基台201に接続される。なお、図1において、基台201とスマートフォン100との角度を角度θとする。
図2に、実施形態で用いるスマートフォンの一方から見た外観(前面側の外観とする)と、他方から見た外観(背面側の外観とする)を例示する。図2では、矢印によって、スマートフォン100の前面側と背面側が入れ替えて配置され、例示される。スマートフォン100は、板状の筐体110を有する。図1に例示するように、筐体110の前面と背面との間の距離(厚み)は、前面または背面の外形寸法と比較して短い。図2で紙面に向かって上側が筐体110の上側であり、紙面に向かって下側が筐体110の下側であると仮定する。
図2のように、筐体110の前面には、ディスプレイ113が設けられる。ディスプレイ113の上側中央の位置にスピーカー111が設けられる。ディスプレイ113の下側中央の位置に通話用マイクロフォン112が設けられる。ディスプレイ113には、例えば、タッチパネルが重畳して設けられる。
筐体110の背面には、光電脈波センサ121及び圧力センサ122が設けられる。光電脈波センサ121及び圧力センサ122が設けられる位置は、例えば、筐体110を片手で把持し、把持した片手の指尖Fを光電脈波センサ121に向けて伸ばすと、当該指尖Fが光電脈波センサ121の斜め下方から光電脈波センサ121に達する位置である。光電脈波センサ121は、光電脈波センサ121に接触する指尖Fの脈波を検出する。圧力センサ122は、指尖Fが光電脈波センサ121に加える圧力を検出する。
図3は、実施形態で用いるスマートフォンのハードウェア構成の一例を示す図である。スマートフォン100は、Central Processing Unit(CPU)101、主記憶部102、補助記憶部103、通信部104、スピーカー111、通話用マイクロフォン112、ディスプレイ113、光電脈波センサ121及び圧力センサ122を含む。CPU101、主記憶部102、補助記憶部103、通信部104、スピーカー111、通話用マイクロフォン112、ディスプレイ113、光電脈波センサ121及び圧力センサ122は、接続バスによって相互に接続される。
CPU101は、マイクロプロセッサユニット(MPU)、プロセッサとも呼ばれる。CPU101は、単一のプロセッサに限定される訳ではなく、マルチプロセッサ構成であってもよい。また、単一のソケットで接続される単一のCPU101がマルチコア構成を有していても良い。CPU101が実行する処理のうち少なくとも一部は、CPU101以外のプロセッサ、例えば、Digital Signal Processor(DS
P)、Graphics Processing Unit(GPU)、数値演算プロセッサ、ベクトルプロセッサ、画像処理プロセッサ等の専用プロセッサで行われても良い。また、CPU101が実行する処理のうち少なくとも一部は、集積回路(IC)、その他のデジタル回路によって実行されてもよい。また、CPU101の少なくとも一部にアナログ回路が含まれても良い。集積回路は、Large Scale Integrated circuit(LSI)、Application Specific Integrated Circuit(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)を含む。PLDは、例えば、Field−Programmable Gate Array(FPGA)を含む。CPU101は、プロセッサと集積回路との組み合わせであっても良い。組み合わせは、例えば、マイクロコントローラユニット(MCU)、System−on−a−chip(SoC)、システムLSI、チップセットなどと呼ばれる。スマートフォン100では、CPU101が補助記憶部103に記憶されたプログラムを主記憶部102の作業領域に展開し、プログラムの実行を通じて周辺装置の制御を行う。これにより、スマートフォン100は、所定の目的に合致した処理を実行することができる。主記憶部102および補助記憶部103は、スマートフォン100が読み取り可能な記録媒体である。
主記憶部102は、CPU101から直接アクセスされる記憶部として例示される。主記憶部102は、Random Access Memory(RAM)およびRead
Only Memory(ROM)を含む。
補助記憶部103は、各種のプログラムおよび各種のデータを読み書き自在に記録媒体に格納する。補助記憶部103は外部記憶装置とも呼ばれる。補助記憶部103には、オペレーティングシステム(Operating System、OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納される。OSは、通信部104を介して接続される外部装置等とのデータの受け渡しを行う通信インターフェースプログラムを含む。外部装置等には、例えば、コンピュータネットワーク等で接続された、他の情報処理装置および外部記憶装置が含まれる。なお、補助記憶部103は、例えば、ネットワーク上のコンピュータ群であるクラウドシステムの一部であってもよい。
補助記憶部103は、例えば、Erasable Programmable ROM(EPROM)、ソリッドステートドライブ(Solid State Drive、SSD)、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive、HDD)等である。また、補助記憶部103は、例えば、Compact Disc(CD)ドライブ装置、Digital Versatile Disc(DVD)ドライブ装置、Blu−ray(登録商標) Disc(BD)ドライブ装置等である。また、補助記憶部103は、Network Attached Storage(NAS)あるいはStorage Area Network(SAN)によって提供されてもよい。
通信部104は、例えば、情報処理装置を通信可能に接続するコンピュータネットワークとのインターフェースである。通信部104は、コンピュータネットワークを介して外部の装置と通信を行う。
スピーカー111は、音を出力する音源である。スピーカー111は、スマートフォン100を用いた通話において、通話相手の音声等の音を出力する。通話用マイクロフォン112は、主に通話で用いられるマイクロフォンである。通話用マイクロフォン112は、スマートフォン100を用いた通話において、ユーザの音声等の音の入力を受け付ける。
ディスプレイ113は、CPU101で処理されるデータや主記憶部102に記憶され
るデータを表示する。ディスプレイ113は、例えば、Cathode Ray Tube(CRT)ディスプレイ、Liquid Crystal Display(LCD)、Plasma Display Panel(PDP)、Electroluminescence(EL)パネル、有機ELパネルである。
光電脈波センサ121は、指尖Fから脈波を取得するセンサである。光電脈波センサ121は、指尖Fに照射した光の反射光を受光し、受光した反射光を基に脈波を取得する。指尖Fに光を照射する光源は、光電脈波センサ121と一体であってもよいし、別体であってもよい。光源は、例えば、Light Emitting Diode(LED)である。
圧力センサ122は、検出面に加えられる圧力を検出するセンサである。圧力センサ122は、検出面を光電脈波センサ121に向けた状態で、光電脈波センサ121と重畳して設けられる。傾きセンサ123は、スマートフォン100の傾きを検出する。傾きセンサ123は、例えば、重力加速度の方向を検出し、検出した重力加速度の方向を基にスマートフォン100の傾きを検出する。
<スマートフォン100の処理ブロック>
図4は、実施形態で用いるスマートフォンの処理ブロックの一例を示す図である。スマートフォン100は、圧力検出部11、案内部12及び測定部13を備える。スマートフォン100は、主記憶部102に実行可能に展開されたコンピュータプログラムをCPU101が実行することで、上記スマートフォン100の、圧力検出部11、案内部12及び測定部13等の各部としての処理を実行する。
圧力検出部11は、圧力センサ122の検出値に基づいて、指尖Fが光電脈波センサ121を加圧する圧力を検出する。案内部12は、指尖Fによる光電脈波センサ121への加圧が、予め補助記憶部103に記憶した加圧パターンを満たすか否かを判定する。また、案内部12は、指尖Fによる光電脈波センサ121への加圧が加圧パターンを満たすか否かを案内する案内画面を表示してもよい。測定部13は、光電脈波センサ121が指尖Fから取得する脈波に基づいて血圧を測定する。
血圧測定装置500は、オシロメトリック法によって血圧の測定を行う。ここで、オシロメトリック法について簡単に説明する。例えば、カフを用いるオシロメトリック法では、カフと称される空気袋を上腕など四肢に巻き付ける。四肢に巻き付けたカフには、空気が送り込まれて圧力(カフ圧とも称する)が高められる。カフ圧が収縮期血圧以上に加圧した後に減圧する際に、カフ圧に動脈の脈動による振動成分(Oscillation、オシレーション)が重畳する現象を用いて、血圧値を算出する。
図5は、オシロメトリック法による血圧測定の測定方法を解説した図である。図5では、生体を徐々に加圧した場合に観測されるコロトコフ音及びオキシレーション波形と加圧力との関係を示している。コロトコフ音とは、生体を加圧或いは減圧した際、外圧が加わっている部分の動脈内で起こる乱流によって発生する音である。旧来の聴診法ではコロトコフ音が発生した時の圧力が最低血圧となり、コロトコフ音が消失した時の圧力が最高血圧となる。また、オキシレーション波形とは、外圧が加わっている部分に発生する振動の波形である。
オシロメトリック法は、生体を加圧或いは減圧した際、外圧が加わっている部分において生ずる動脈の脈動による振動成分(オシレーション)が徐々に大きくなり、最大振幅をとった後に再び小さくなるという特性を利用した血圧測定方法である。オシロメトリック法では、コロトコフ音の代わりにオキシレーション波形の振幅の大きさと加圧力の変化と
の相関関係から血圧値を算出する。すなわち、オキシレーション波形の振幅が最も大きくなる時の圧力が平均血圧となる。最高血圧、最低血圧を算出する方法はいくつかの提案がなされているが、一例としては、最大点に所定の定数(たとえば0.5)を乗じた値を最大血圧の閾値とし、最大点に所定の定数(たとえば0.7)を乗じた値を最低血圧の閾値とし、脈波振幅の包絡線と各閾値が交わる点に対応するカフ圧をそれぞれの血圧値とする方法がある。
オシロメトリック法は、このような測定方法であるため、生体に加わる加圧力が不安定であると、血圧が正しく測定できない。例えば、生体に加わる加圧力の変化が急激であったり、生体に加わる加圧力の変化が過度に緩慢であったり、徐々に加圧する過程で一時的な減圧変動があったり、あるいは、徐々に減圧する過程で一時的な加圧変動があったりすると、加圧力脈波波形の検知に誤差が生じたりするため、オキシレーション波形の最大振幅の誤検知等が生じ、血圧測定の精度が低下する虞がある。
そこで、血圧測定装置500では、指尖Fに加えるべき加圧力の変化パターンが加圧パターンとしてスマートフォン100の補助記憶部103に予め記憶される。図6は、直線加圧測定方式における加圧パターンの一例を示した図である。図6では、測定を開始してからの経過時間と指尖Fの加圧による圧力との対応が例示される。血圧測定装置500では、図6に例示するような、測定を開始してからの経過時間と指尖Fの加圧による圧力との対応を加圧パターンとして補助記憶部103に予め記憶する。なお、スマートフォン100が備える光電脈波センサ121は、オシロメトリック法であれば直線加圧測定方式と減圧測定方式の何れの方式についても適用可能である。血圧測定装置500では、直線加圧測定方式を採用する。しかし、血圧測定装置500は、直線加圧測定方式に限定されるものでなく、減圧測定方式を採用するものであってもよい。
血圧測定においては、最高血圧及び最低血圧の算出に用いる安静時の心拍数等を特定するために基準脈波の測定が行われ、その後に、生体の加圧力を変化させながら拡張期血圧及び収縮期血圧の測定が行われる。よって、スマートフォン100に設定される加圧パターンには、図6に示されるように、基準脈波を測定するために一定の圧力の区間(図6のB−C)と、拡張期血圧や収縮期血圧を測定するために加圧力を徐々に上げる区間(図6のC−D)が用意される。そして、光電脈波センサ121が、この加圧パターンに沿って指尖Fで加圧されれば、測定部13は、光電脈波センサ121から得られる脈波に基づいた血圧の測定を行うことができる。
上記構成を有する血圧測定装置500の使用方法について説明する。図7及び図8は、実施形態における血圧測定装置の使用態様を例示する図である。また、図7及び図8には、光電脈波センサ121を指尖Fで加圧する際に働く力が矢印で例示される。図7及び図8において、Lはスマートフォン100の長手方向の長さ、Lはスマートフォン100の下端から光電脈波センサ121までの長さを例示する。また、Nは基台201からスマートフォン100への垂直抗力、Nは指尖Fが光電脈波センサ121を加圧する力(指尖Fがスマートフォン100を押し上げる力)、Eはコイルバネ203による弾性力を例示する。mは、スマートフォン100の質量を例示する。また、角度θは、図1と同様に、基台201とスマートフォン100とがなす角を例示する。
図7は、実施形態における血圧測定装置の血圧測定開始時の状態を例示する図である。図7に例示される状態では、コイルバネ203の長さが自然長になるように、指尖Fによってスマートフォン100が支えられる。換言すれば、図7の状態では、コイルバネ203の長さが自然長になるように、指尖Fによって光電脈波センサ121が加圧される。すなわち、図7の状態では、コイルバネ203が自然長であるため、弾性力Eは0である。
図7において、スマートフォン100の下端を中心軸とした回転方向のモーメントが釣り合っていることから、以下の式(1)が成り立つ。
Figure 2021122498
上記式(1)により、指尖Fが光電脈波センサ121を加圧する力Nは、以下の式(2)により決定される。
Figure 2021122498
血圧測定装置500による血圧測定では、図7の状態から指尖Fで光電脈波センサ121を加圧することで、オシロメトリック法による血圧測定が行われる。血圧測定装置500では、スマートフォン100は回動可能に補助台200に支持されるため、指尖Fが光電脈波センサ121を加圧すると、加圧する力に応じてスマートフォン100は回動する。図8は、実施形態において、図7の状態からスマートフォンをΔθ回動させた状態を例示する図である。図8において、スマートフォン100の下端を中心軸とした回転方向のモーメントが釣り合っていることから、以下の式(3)が成り立つ。
Figure 2021122498
上記式(3)により、指尖Fが光電脈波センサ121を加圧する力Nは、以下の式(4)により決定される。
Figure 2021122498
式(4)において、コイルバネ203の弾性力Eは、コイルバネ203のばね定数をk、スマートフォン100をΔθ回動させたときのコイルバネ203の変位をΔXであるものとして、以下の式(5)によって決定される。
Figure 2021122498
ここで、スマートフォン100の質量mを0.15kg、重力加速度gを9.8kg/s、スマートフォンの長手方向の長さLを0.15m、スマートフォン100の下端から光電脈波センサ121までの長さLを0.12m、コイルバネ203のばね定数kを70N/mと仮定する。例えば、角度θが15度のときにコイルバネ203が自然長である場合、指尖Fが光電脈波センサ121を加圧する力Nは、上記式(2)によって以下の式(6)のように決定される。
Figure 2021122498
さらに、角度θを15度から20度になるように(Δθが5度となるように)指尖Fで光電脈波センサ121を加圧すると、コイルバネ203の弾性力Eは、上記式(5)によって以下の式(7)のように決定される。
Figure 2021122498
角度θを15度から20度になるように(Δθが5度となるように)指尖Fで光電脈波センサ121を加圧した場合に指尖Fにかかる力は、上記式(4)によって以下の式(8)のように決定される。
Figure 2021122498
さらに、角度θが15度から45度になるように(Δθが30度となるように)指尖Fで光電脈波センサ121を加圧すると、コイルバネ203の弾性力Eは、上記式(5)によって以下の式(9)のように決定される。
Figure 2021122498
角度θが15度から45度になるように(Δθが30度となるように)指尖Fで光電脈波センサ121を加圧した場合に指尖Fにかかる力は、上記式(2)によって以下の式(10)のように決定される。
Figure 2021122498
式(6)及び式(10)により、角度θを15度から45度に変位させると、コイルバネ203が指尖Fに加える力は91g重から690g重へと変化する。コイルバネ203の弾性力が、この範囲において図9に例示するように線形に変化すると、角度θが1度増えるごとに指尖Fにかかる力は0.2N(20g重)増すことになる。血圧測定装置500では、コイルバネ203を採用することで、光電脈波センサ121を指尖Fが加圧するだけではオシロメトリック法による血圧測定に不足する圧力をコイルバネ203の弾性力によって補うことができる。
ここで案内部12は、傾きセンサ123が検出するスマートフォン100の傾きを基に、指尖Fによる加圧が加圧パターンに沿っているか否かを案内する案内画面をディスプレイ113に表示してもよい。図10は、実施形態において、案内部が表示する案内画面の一例を示す図である。図10の(a)は、測定準備を案内する案内画面を例示する。測定準備を案内する案内画面では、スマートフォン100の背面に設けられた光電脈波センサを指尖Fで押さえ、コイルバネ203が自然長となる位置にまでスマートフォン100を指尖Fで持ち上げる旨を案内する案内文とともに、測定開始時におけるスマートフォン100の角度を模式的に示す矢印画像が表示される。スマートフォン100の角度が測定開始時の角度に達すると、案内部12は、図10の(b)に例示される測定開始を案内する案内画面を表示する。
図10の(c)及び(d)は、測定中を案内する案内画面を例示する。図10の(c)及び(d)に例示される案内画面は、指尖Fによる加圧にしたがって回動するスマートフォン100の位置と、スマートフォン100の好ましい位置を示す矢印を模式的に示す。すなわち、案内部12は、図10の(c)及び(d)に例示する案内画面を表示することで、指尖Fによる光電脈波センサ121への加圧が、加圧パターンに沿うように案内する。被測定者は、案内画面において、矢印の位置に一致させるようにスマートフォン100を回動させることで、血圧測定に好ましい加圧パターンに沿って、光電脈波センサ121に対する加圧を指尖Fで行うことが容易となる。スマートフォン100の角度が測定終了時の角度に達すると、案内部12は、図10(e)に例示される測定終了を案内する案内画面を表示する。
血圧測定装置500では、傾きセンサ123が検出する角度と、加圧パターンに沿って光電脈波センサ121への加圧が行われている場合における適正圧力との対応関係をスマートフォン100の補助記憶部103に記憶させてもよい。この場合、案内部12は、傾きセンサ123が検出する角度に対応付けられた適正圧力と、圧力検出部11が検出する光電脈波センサ121を加圧する圧力とが等しい場合には、指尖Fが加圧する位置と光電脈波センサ121の位置とが一致していると判定してもよい。また、案内部12は、傾きセンサ123が検出する角度に対応付けられた適正圧力と、圧力検出部11が検出する光電脈波センサ121を加圧する圧力の大きさとが異なる場合には、指尖Fが加圧する位置
と光電脈波センサ121の位置とがずれていると判定してもよい。案内部12は、指尖Fが加圧する位置と光電脈波センサ121の位置とがずれていると判定した場合、その旨を被測定者に案内してもよい。
なお、案内部12は、傾きセンサ123が検出する角度の誤差を考慮して判定を行ってもよい。例えば、傾きセンサ123の誤差が±1度である場合には、弾性力Eには±20g重の範囲の誤差が生じ得る。そのため、案内部12は、この誤差を考慮して許容範囲を設定し、圧力検出部11が検出した圧力と傾きセンサ123が検出する角度に対応付けられた適正圧力との差が許容範囲内である場合には、指尖Fが正しく光電脈波センサ121を加圧していると判定してもよい。また、案内部12は、圧力検出部11が検出した圧力と傾きセンサ123が検出する角度に対応付けられた適正圧力との差が許容範囲外である場合には、指尖Fが光電脈波センサ121からずれていると判定してもよい。
図11及び図12は、実施形態に係る血圧測定装置の血圧測定フローの一例を示す図である。以下、図11及び図12を参照して、血圧測定装置500の血圧測定フローの一例について説明する。
T1では、被測定者は、図1に例示するように、スマートフォン100を補助台200に取り付ける。すなわち、被測定者は、スマートフォン100の下端部を支持部202に回動可能に取り付けるとともに、スマートフォン100の背面にコイルバネ203の一端を接続する。
T2では、スマートフォン100の案内部12は、測定開始を案内する案内画面をディスプレイ113に表示する。案内部12は、例えば、被測定者から血圧測定開始の指示を受け付けたときに、測定開始を案内する案内画面をディスプレイ113に表示すればよい。測定開始を案内する案内画面は、例えば、図10の(a)に例示する画面である。
T3では、案内部12は、傾きセンサ123の検出値を基に、スマートフォン100と基台201との間の角度θを検出する。検出した角度θが測定開始位置である場合(T4でYES)、処理はT5に進められる。検出した角度θが測定開始位置ではない場合(T4でNO)、T4の処理が繰り返される。
T5では、測定部13による血圧の測定が開始される。測定部13は、光電脈波センサ121が検出する脈波の取得を開始する。測定部13は、オシロメトリック法による血圧測定のため、T11の測定終了まで継続的に脈波を取得する。
T6では、案内部12は、測定中における指尖Fによる光電脈波センサ121への加圧を案内する案内画面をディスプレイ113に表示する。加圧を案内する案内画面は、例えば、図10の(c)及び(d)に例示する画面である。被測定者は、ディスプレイ113に表示された加圧を案内する案内画面にしたがって、指尖Fによる光電脈波センサ121への加圧を行う。
T7では、圧力検出部11は、圧力センサ122の検出値を基に、光電脈波センサ121への圧力を検出する。T8では、案内部12は、傾きセンサ123の検出値を基に、スマートフォン100と基台201との間の角度θを検出する。また、T8では、案内部12は、補助記憶部103に記憶した対応関係を基に、角度θに対応する適正圧力を取得する。
T9では、案内部12は、T7で検出した圧力とT8で取得した適正圧力とを基に、指尖Fによる光電脈波センサ121への加圧が適正であるか否かを判定する。例えば、案内
部12は、T7で検出した圧力とT8で取得した適正圧力との差が許容範囲内である場合には、指尖Fによる加圧が適正であると判定する。また、例えば、T7で検出した圧力とT8で取得した適正圧力との差が許容範囲外である場合には、指尖Fが光電脈波センサ121からずれている場合が想定される。そのため、案内部12は、T7で検出した圧力とT8で取得した適正圧力との差が許容範囲外である場合には、指尖Fによる加圧が適正ではないと判定する。指尖Fによる加圧が適正である場合(T9でYES)、処理はT10に進められる。指尖Fによる加圧が適正ではない場合(T9でNO)、処理はT12に進められる。
T10では、案内部12は、スマートフォン100と基台201との間の角度θが、測定終了の位置であるか否かを判定する。案内部12は、傾きセンサ123の検出値を基に、スマートフォン100と基台201との間の角度θを検出する。検出した角度θが、予め補助記憶部103に記憶した測定終了の角度と一致する場合、案内部12は、測定終了であると判定する。測定終了の場合(T10でYES)、処理はT11に進められる。測定終了ではない場合(T10でNO)、処理はT6に進められる。
T11では、案内部12は、測定終了を案内する案内画面をディスプレイ113に表示する。測定終了を案内する案内画面は、例えば、図10の(e)に例示する画面である。さらに、T11では、測定部13は、T5からT11までの間に光電脈波センサ121から継続的に取得した脈波の情報を基に、被測定者の血圧値を算出する。測定部13は、算出した血圧値をディスプレイ113に表示する。
T12では、案内部12は、指尖Fが光電脈波センサ121からずれたことを案内するメッセージをディスプレイ113に表示する。その後、処理はT7に進められる。
<実施形態の作用効果>
光電脈波センサ121を備えたスマートフォン100による血圧測定では、図13に例示する比較例のように、スマートフォン100を一方の手で把持し、もう一方の手の指尖Fを光電脈波センサ121に押し当てる方法も考えられる。しかしながら、このような方法で加圧パターンに沿って光電脈波センサ121への加圧を行うには、指尖Fの力加減を目視確認できないため、非常に困難である。また、光電脈波センサ121がスマートフォン100の背面に設けられていることから、指尖Fが光電脈波センサ121からずれていても、被測定者が指尖Fのずれに気づくことは難しい。
実施形態に係る血圧測定装置500は、指尖Fによる光電脈波センサ121の加圧に応じてスマートフォン100が回動させることで、指尖Fによる加圧の具合をスマートフォン100の回動によって被測定者に目視させることができる。そのため、被測定者は、スマートフォン100の回動を目視することで指尖Fによる光電脈波センサ121への加圧具合を確認することができ、加圧パターンに沿った光電脈波センサ121への加圧が容易になる。さらに、実施形態に係る血圧測定装置500は、案内部12が図10に例示する案内画面を表示することで指尖Fの加圧を案内するため、加圧パターンに沿った光電脈波センサ121への加圧が一層容易になる。
また、実施形態に係る血圧測定装置500では、案内部12は、傾きセンサ123が検出する傾きに対応する適正圧力と圧力センサ122が検出する圧力とを基に、指尖Fが光電脈波センサ121からずれているか否かを判定し、ずれていると判定した場合にはその旨を案内する。そのため、実施形態に係る血圧測定装置500によれば、指尖Fが光電脈波センサ121からずれていることを被測定者は容易に把握することができる。
実施形態に係る血圧測定装置500では、指尖Fで光電脈波センサ121を加圧するこ
とで、スマートフォン100が回動する。このようにスマートフォン100を指尖Fで回動させるだけでは、指尖Fによる加圧がオシロメトリック法に好適な圧力に達しない虞がある。血圧測定装置500では、コイルバネ203を採用することで、不足する圧力を補うことができる。
<変形例>
実施形態では、案内部12は図10の(c)及び(d)に例示する案内画面によって指尖Fによる加圧を案内したが、このような指尖Fによる加圧を案内する案内画面は省略してもよい。すなわち、実施形態に係る血圧測定装置500は、上記の通り、指尖Fによる加圧具合をスマートフォン100の回動を被測定者に目視させることで確認させることができる。そのため、血圧測定装置500は、図10の(c)及び(d)に例示する案内画面を省略しても、図13に例示する比較例より容易に加圧パターンに沿った加圧を行わせることができる。なお、案内部12は、図10の(c)及び(d)に例示する案内画面を省略する場合、指尖Fによる加圧が加圧パターンに沿っていない場合には、その旨を被測定者に案内するメッセージを出力すればよい。
実施形態では、傾きセンサ123が検出する角度と、指尖Fにかかると想定される力の大きさとの対応関係をスマートフォン100の補助記憶部103に記憶させるが、この対応関係はいかなる形式によって実現されてもよい。このような対応関係は、例えば、傾きセンサ123が検出する角度と、指尖Fにかかると想定される力の大きさとを一対一で対応付けるテーブルであってもよい。また、例えば、このような対応付けは、傾きセンサ123が検出する角度を基に指尖Fにかかると想定される力の大きさを算出する関数であってもよい。
実施形態では、スマートフォン100は傾きセンサ123を備えるが、傾きセンサ123は省略されてもよい。このよう場合、測定開始からの経過時間と圧力センサ122が検出する圧力とを基に、加圧パターンに沿った加圧が行われているか否かを案内部12が判定すればよい。
実施形態に係る血圧測定装置500では、コイルバネ203をスマートフォン100の背面に接続する補助台200が用いられたが、血圧測定装置500が用いる補助台は他の形状であってもよい。図14及び図15は、補助台のバリエーションを示す図である。図14の(a)は第1の変形例に係る補助台の斜視図であり、図14の(b)は第1の変形例に係る補助台の側面図である。図15の(a)は第2の変形例に係る補助台の斜視図であり、図15の(b)は第2の変形例に係る補助台の側面図である。図14及び図15では、さらに、使用態様が確認できるようにスマートフォン100も例示する。
図14に例示される第1の変形例に係る補助台200aは、基台201a、支持板202a、スプリング蝶番203aを備える。基台201aと支持板202aとはスプリング蝶番203aによって回動可能に接続される。支持板202aは、スマートフォン100を指示する板材である。支持板202aは、スマートフォン100の上端を挟持する上端支持部2021aと、スマートフォン100の下端を支持する下端支持部2022aを含む。支持板202aには、さらに、支持板202aによって支持されるスマートフォン100の少なくとも光電脈波センサ121に相当する位置に開口部2023aが設けられる。スプリング蝶番203aの内部には、支持板202aと基台201aとが閉じる方向(支持板202aに支持されるスマートフォン100の背面方向)に向かって弾性力が働くコイルバネが設けられる。
図15に例示される第2の変形例に係る補助台200bは、基台201b、支持板202b、スプリング蝶番203bを備える。補助台200bは、支持板202bの幅方向を
第1の変形例に係る補助台200aの支持板202aよりも狭めることで、開口部2023aを省略しても光電脈波センサ121に指尖Fが加圧可能としている。支持板202bの幅方向を狭めたことで、上端支持部2021b、下端支持部2022b及びスプリング蝶番203bも、補助台200aの上端支持部2021a、下端支持部2022a及びスプリング蝶番203aよりも夫々幅方向が狭くなっている。補助台200a及び補助台200bのいずれも、スプリング蝶番203aやスプリング蝶番203bが実施形態に係るコイルバネ203のように指尖Fに弾性力による力を加えることができる。そのため、血圧測定装置500は、補助台200に代えて補助台200aや補助台200bを採用することも可能である。
以上で開示した実施形態や変形例はそれぞれ組み合わせることができる。
100、100a・・・スマートフォン
101・・・CPU
102・・・主記憶部
103・・・補助記憶部
104・・・通信部
110・・・筐体
111・・・スピーカー
112・・・通話用マイクロフォン
113・・・ディスプレイ
121・・・光電脈波センサ
200、200a、200b・・・補助台
201、201a、201b・・・基台
202・・・支持部
202a、202b・・・支持板
2021a、2021b・・・上端支持部
2022a、2022b・・・下端支持部
2023a・・・開口部
203・・・コイルバネ
500・・・血圧測定装置

Claims (5)

  1. 筐体の裏面に配置され、接触する指尖から生体情報を取得する第1のセンサと、
    前記指尖が前記第1のセンサを加圧する圧力を検出する第2のセンサと、
    前記筐体の一端を中心とする前記筐体の回動に応じた弾性力を前記加圧する指尖に加える弾性部材と、
    前記第2のセンサの検出値が所定の加圧パターンを満たすか否かを案内する案内部と、
    前記第1のセンサが取得する前記生体情報に基づいて血圧を測定する測定部と、を備える、
    血圧測定装置。
  2. 前記案内部は、前記指尖が第1のセンサへの加圧を開始してからの経過時間と前記第2のセンサの検出値とを基に、前記所定の加圧パターンに沿った加圧が行われているか否かを案内する、
    請求項1に記載の血圧測定装置。
  3. 前記筐体の傾きを検出する傾きセンサを備え、
    前記案内部は、前記所定の加圧パターンに沿った加圧が行われる場合における前記筐体の傾きと前記第1のセンサを加圧する適正圧力との対応関係を基に、前記所定の加圧パターンを満たすか否かを判定する、
    請求項1に記載の血圧測定装置。
  4. 前記対応関係は、前記筐体の傾きと前記第1のセンサを加圧する圧力との関数を含み、
    前記案内部は、前記傾きセンサが検出する傾きと、前記第2のセンサの検出値とが前記関数を満たさない場合に、前記所定の加圧パターンを満たさないと判定する、
    請求項3に記載の血圧測定装置。
  5. 前記案内部は、
    前記傾きセンサが検出する傾きから前記第1のセンサに加えられる適正圧力を前記対応関係を基に算出し、
    前記適正圧力と前記第2のセンサの検出値との差が許容範囲外の場合に、前記所定の加圧パターンを満たさないと判定する、
    請求項3または4に記載の血圧測定装置。
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