JP2004305268A - 心音検出装置 - Google Patents

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Abstract

【目的】胸部から離れた部位で心音を検出することができる心音検出装置を提供する。
【解決手段】手首において表皮上から橈骨に向かって可撓性の圧電シート32を押圧することにより、その部位の表皮の振動を検出する。この振動には骨を媒体として手首に伝播した心音成分が含まれているので、心音抽出手段60により、圧電シート32から出力された振動信号SVから心音が有する周波数である30〜600Hzの周波数成分を抽出する。また、圧電シート32は橈骨動脈も同時に押圧しているので、振動信号SVには橈骨動脈波が含まれ、ノイズ除去手段62により橈骨動脈にとってはノイズとなる周波数成分を除去して橈骨動脈波を決定する。そして、その橈骨動脈波と心音から脈波伝播速度PWVを決定することができるので、一つのセンサのみによって得られる信号から脈波伝播速度PWVを決定することができる。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、胸部から離れた部位において心音を検出できる心音検出装置、およびその心音検出装置を利用する脈波伝播速度情報測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
心音は、弁膜症や先天性心臓病などの診断に用いられるほか、生体の所定の2部位間を脈波が伝播する時間である脈波伝播時間や動脈内を脈波が伝播する速度である脈波伝播速度などの脈波伝播速度情報の算出にも利用できる。なお、脈波伝播速度情報は、動脈硬化の推定や血圧の推定に利用される。
【0003】
従来、心音は心音マイクロホンによって検出されており、心音は心臓の弁の開閉に伴う振動、血流音等であることから、心音マイクロホンは、主として生体の胸部(特に心臓の直上部)の表皮に装着されていた(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−60845号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そのため、心音マイクロホンを装着するには、胸部を露出させるために着衣を脱ぐなどの手間が必要となるので、腕や首などにセンサを装着する場合に比較して心音マイクロホンの装着は比較的面倒であった。
【0006】
また、脈波伝播速度情報の算出には生体の所定の2部位において発生する心拍同期信号を検出する必要があることから、胸部に装着される心音マイクロホンによって得られる心音を一方の心拍同期信号としてを脈波伝播速度情報を算出するには、心音マイクロホンとは別に心拍同期信号を検出するためのセンサを生体に装着しなければならないという不都合があった。
【0007】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、胸部から離れた部位で心音を検出することができる心音検出装置、およびその心音検出装置を利用することによってセンサの装着を容易とした脈波伝播速度情報測定装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本出願人は、先に、生体から離れた部位において動脈から発生する圧脈波を検出して、その圧脈波から心音成分を抽出する心音検出装置を出願してすでに公開された(特開2002−224065)。本発明は、動脈を媒体として伝播する心音に代えて骨を媒体として伝播する心音を検出するために、動脈からの圧脈波に代えて骨の振動を検出して、その振動から心音成分を抽出する発明である。
【0009】
【課題を解決するための第1の手段】
すなわち、上記目的を達成するための第1発明は、生体の心音を検出する心音検出装置であって、前記生体の胸部から離れた体表面上の所定部位においてその生体内の骨に向かって押圧させられ、その部位に生じる振動を検出して、その振動を表す振動信号を出力する振動センサと、その振動センサから出力される振動信号から心音を抽出する心音抽出手段とを含むことを特徴とする。
【0010】
【第1発明の効果】
この発明によれば、振動センサから出力される振動信号には骨を媒体として伝播した心音成分が含まれ、心音抽出手段により、その振動信号から心音が抽出されるので、胸部から離れた部位で心音を検出することができる。
【0011】
【第1発明の他の態様】
ここで、好ましくは、上記心音検出装置は、前記振動センサが、手首における骨とともに橈骨動脈も押圧することができる大きさとされた可撓性の圧電シートであって、その骨およびその橈骨動脈に向かって押圧させられるものであり、その圧電シートから出力される振動信号に基づいて橈骨動脈波を決定する橈骨動脈波決定手段をさらに備える。このようにすれば、圧電シートから出力される振動信号には橈骨動脈波も含まれ、橈骨動脈波決定手段により、その振動信号から橈骨動脈波が決定され、心音抽出手段により、その振動信号から心音成分が抽出されるので、一つの振動センサから出力された振動信号から、心音および橈骨動脈波の2つの生体信号を得ることができる。
【0012】
【課題を解決するための第2の手段】
前記目的を達成するための第2発明は、生体の動脈内を伝播する脈波の伝播速度に関連する脈波伝播速度情報を測定するための脈波伝播速度情報測定装置であって、請求項2に記載の心音検出装置と、その心音検出装置の心音抽出手段により抽出された心音において所定部位が発生した時間と、その心音検出装置の橈骨動脈波決定手段により決定された橈骨動脈波において所定部位が発生した時間との時間差に基づいて、前記脈波伝播速度情報を算出する脈波伝播速度情報算出手段とを、含むことを特徴とする。
【0013】
【第2発明の効果】
このようにすれば、脈波伝播速度情報を算出するための2つの基準点が、ともに、心音検出装置の振動センサから出力される振動信号から決定されるので、脈波伝播速度情報を算出するためのセンサが振動センサのみでよいことから、その装着が容易になる。
【0014】
【発明の好適な実施の形態】
次に、本発明の好適な実施の形態を説明する。まず、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施例であって、心音検出装置としての機能を備えた脈波伝播速度測定装置10を示す概略図である。
【0015】
この脈波伝播速度測定装置10は、センサ部12と、信号処理機能および表示機能を有する回路を収容するケース14とを備えている。このセンサ部12は、スプリング16を介してケース14と連結されたジンバル部材18に取り付けられている。スプリング16はセンサ位置調節部20を有しており、このセンサ位置調節部20においてジンバル部材18がスプリング16と連結されている。
【0016】
図2は、図1のセンサ部12を更に詳しく示す図である。センサアダプタ22は図示しないピンがジンバル部材18の第2回転軸心A2上を挿通させられることによりジンバル部材18に回転可能に取り付けられ、センサ部12は、そのセンサアダプタ22に固着されている。スプリング装着パッド24は、図示しないピンがジンバル部材18の第1回転軸心A1に沿って挿通されることによりジンバル部材18に回転可能に取り付けられており、センサ位置調節部20においてこのスプリング装着パッド24を介してスプリング16とジンバル部材18とが連結されている。センサ部12は可撓性のプリント基板であるフラットケーブル26によって図4に示されるケース14内の回路と作動的に連結されている。
【0017】
センサ部12は、硬質樹脂板やスチール板などの硬質の基板28上に、弾性部材として、その基板28と平面形状が略等しいゴムシート30を重ね、さらにその上に、平面形状が基板28あるいはゴムシート30と略等しい可撓性の圧電シート32を重ねた構造を有している。上記ゴムシート30は、体表面の凹凸形状に対応して変形することによってその上に重ねられた圧電シート32を体表面に密着させるためのものである。
【0018】
上記圧電シート32は振動センサとして機能するものであり、圧電性高分子として良く知られているポリフッ化ビニリデン樹脂製である。この圧電シート32の大きさは、圧電シート32が表皮上から橈骨動脈および橈骨を同時に押圧できる大きさとされており、圧電シート32が手首の表皮上に装着された状態では、表皮の振動によって変位させられるときにその変位量に対応した電圧(すなわち表皮の振動を表す振動信号SV)を出力する。
【0019】
図1に戻って、脈波伝播速度測定装置10は、腕時計の如く生体の手首に装着される。脈波伝播速度測定装置10が生体の手首に装着された状態では、センサ部12は橈骨動脈および橈骨を同時に押圧できる位置に位置させられ、ケース14は手首のセンサ部12と反対側に巻回されて装着される。ケース14はスプリング16をその一端において片持状に支持しており、装着バンド34のたわみ部34aが締められた状態でその装着バンド34が掛止具36により留められることにより、ケース14が所定の位置に保持されるようになっている。また、ケース14の上面(センサ部12と対向する側とは反対側の面)には、被測定者の身長Tを入力するためなどに用いられる入力装置33が設けられている。
【0020】
装着バンド34はバンド保護部材38を有しており、これによりセンサ部12、ジンバル部材18およびスプリング16と装着バンド34とが直接接触しないようにされている。なお、バンド保護部材38にはその一部が内側から切り欠かれることにより箱状部分が形成されており、この部分は、センサ部12、ジンバル部材18およびスプリング16のいずれとも装着バンド34が接触しない状態で、それらセンサ部12、ジンバル部材18およびスプリング16が嵌め入れられた状態とされるのに適した形状とされている。
【0021】
センサ部12は、ケース14に片持状に支持された細いスプリング16が手首に巻回された状態とされることにより橈骨動脈および橈骨上に保持される。ジンバル部材18は一側面においてその底辺がU字状を成しており、(図1および図2参照)このジンバル部材18を介してセンサ部12はスプリング16と連結されている。センサ部12はスプリング16に支持されることによって、生体に装着されている間手首に対して水平となるように位置させられる。ジンバル部材18は、互いに直交する2本の回転軸心A1およびA2の各々の回りを約20度回転することが可能となっている。センサ部12およびジンバル部材18のスプリング16上における位置は、スプリング16の一部であるセンサ位置調節部20により調節されるようになっている。
【0022】
センサ部12の押圧力は、被測定者に不快感を与えない範囲で橈骨動脈の一部を平坦とし得る程度に調節される。最適押圧力は約100g乃至500gの範囲内であって、生体によってそれぞれに異なる。
【0023】
センサ部12の押圧力はスプリング16の弾性力によって定まるが、生体によって手首の大きさおよび形がさまざまであるため、生体毎に適当な形状のスプリング16を用意する必要がある。しかし通常は、図3の(a) 、(b) 、(c) に示すように、形状の異なる3タイプのスプリング16a、16b、16cで大部分の生体に対応し得る。図3の(a) 乃至(c) のスプリング16a、16bおよび16cは標準的な生体に適用し得る長さおよび曲度を備えており、スプリング16a、16bおよび16cは、その曲率半径のみが異なる。
【0024】
図4は、ケース14内に備えられた回路構成を説明する図である。図4に示されるように、圧電シート32から出力された振動信号SVは、増幅器40によって増幅された後、A/D変換器42によってデジタル信号に変換される。そして、デジタル信号に変換された振動信号SVは、図示しないI/Oインターフェース回路から電子制御装置44へ供給される。
【0025】
上記電子制御装置44は、CPU46、ROM48、RAM50等を備えた所謂マイクロコンピュータであり、CPU46は、RAM50の一時記憶機能を利用しつつROM48に予め記憶されたプログラムに従って信号処理を実行することにより、振動信号SVから心音波形および橈骨動脈波形を決定し、さらに、その決定した心音波形および橈骨動脈波に基づいて脈波伝播速度PWVを決定して、その決定した脈波伝播速度PWVを表示器52に表示させる。
【0026】
図5は、上記電子制御装置44の制御機能の要部を示す機能ブロック線図である。心音抽出手段60は、圧電シート32から出力される振動信号SVをデジタルフィルタ処理することにより、その振動信号SVから、一般的に心音が有する周波数帯域に予め設定された周波数帯域の成分を心音成分として抽出する。たとえば、上記周波数帯域は30〜600Hzの帯域に設定される。圧電シート32から出力される振動信号SVは橈骨動脈波が主成分であるが、圧電シート32は橈骨動脈に向かって押圧させられていると同時に橈骨に向かっても押圧させられており、心臓の弁の開閉によって発生する音すなわち心音は骨を伝って手首にも伝播しているので、振動信号SVには心音成分が含まれている。従って、振動信号SVから心音が有する周波数帯域の信号を抽出すれば、手首において心音が検出できるのである。
【0027】
橈骨動脈波決定手段として機能するノイズ除去手段62は、圧電シート32から出力される振動信号SVから橈骨動脈波を抽出するために、その振動信号SVから橈骨動脈波にとってはノイズとなる成分をデジタルフィルタ処理によって除去する。橈骨動脈波は脈拍周期の脈波であることから、たとえば、このノイズ除去手段62では、振動信号SVから50Hz以上の高周波数成分を除去する。図6に、前記心音抽出手段60により抽出された心音、およびこのノイズ除去手段62によってノイズが除去された橈骨動脈波の一例を示す。
【0028】
脈波伝播速度情報算出手段64は、時間差算出手段66および脈波伝播速度算出手段68とから構成されている。時間差算出手段66は、心音抽出手段60によって抽出された心音の所定部位を一方の基準点とし、橈骨動脈波の所定部位を他方の基準点として、上記2つの基準点の検出時間差(すなわち脈波伝播時間)DT(sec)を算出する。上記心音の所定部位には、たとえば心音のI音の開始点(立ち上がり点)、I音のピーク、II音の開始点、II音のピークなどを用いる。また、上記橈骨動脈波の所定部位には、橈骨動脈波の立ち上がり点やピークなどを用いる。図6には、上記基準点をI音の開始点と橈骨動脈波の立ち上がり点とした場合の時間差DTを示す。
【0029】
脈波伝播速度算出手段68は、入力装置33から供給される被測定者の身長Tを、身長Tと伝播距離Lとの間の予め記憶された関係である式1に代入することにより、脈波が心臓から手首まで伝播する経路の距離すなわち伝播距離Lを求め、得られた伝播距離Lと上記脈波伝播時間DTとを式2に代入することにより脈波伝播速度PWV(cm/sec)を算出する。
(式1) L=aT+b
(a,bは、実験に基づいて決定された定数)
(式2) PWV=L/DT
なお、脈波伝播速度PWVの算出は一回のみでもよいが、信頼性を高めるためには複数の脈波伝播速度PWVを算出して平均することが好ましいので、本実施例では、10拍分の信号に基づいて脈波伝播速度PWVを10回算出し、それら10拍分の脈波伝播速度PWVを平均した平均脈波伝播速度PWVAVを算出して、その平均脈波伝播速度PWVAVを表示器52に表示する。
【0030】
図7は、上記電子制御装置44の制御機能の要部をフローチャートにして示す図である。なお、図7のフローチャートは、入力装置33から患者の身長Tを表す信号が予め供給されていることを条件として、図示しないスタートボタンの操作により開始するようになっている。
【0031】
図7において、まず、ステップS1(以下、ステップを省略する。)では、振動信号SVを10拍分読み込む。なお、この10拍分の信号を読み込んだ否かは、振動信号SVのピークや立ち上がり点など所定の部位の検出回数に基づいて決定してもよいし、10拍分相当の時間が予め設定されており、読み込み開始からの時間によって決定してもよい。
【0032】
続いて心音抽出手段60に相当するS2を実行する。そのS2では、上記S1で読み込んだ振動信号SVを、30〜600Hzの周波数成分を抽出するデジタルフィルタ処理することによって、振動信号SVから心音成分を抽出する。
【0033】
続いて、ノイズ除去手段62に相当するS3において、S1で読み込んだ振動信号SVから50Hz以上の周波数成分を除去するデジタルフィルタ処理を施すことによって、振動信号SVからノイズを除去して橈骨動脈波を決定する。
【0034】
続いて、脈波伝播速度情報算出手段64に相当するS4乃至S10を実行する。S4乃至S10のうち、S4乃至S7は時間差算出手段66に相当し、S4では、S2で抽出した心音成分から脈波伝播時間DTの一方の基準点を決定するために、その心音成分の波形処理を行う。すなわち、上記S2で抽出した10拍分の心音成分を、生体信号の処理に有用なものとして一般的に知られている平滑微分処理し、さらに、その平滑微分処理後の波形を乗処理する。この二乗処理は、心音が発生していないときの信号強度を表す基線に対する心音波形の振幅を二乗することである。そして、続くS5では、上記S4で二乗処理した10拍分の心音波形に基づいて、脈波伝播時間DTを算出するための一方の基準点として心音のI音の開始点を一拍毎に決定する。
【0035】
続くS6では、上記S3で決定した橈骨動脈波に基づいて、脈波伝播時間DTの他方の基準点として、心音のI音の開始点に対応する部位である橈骨動脈波の立ち上がり点を一拍毎に決定する。そして、続くS7において、S5で一拍毎に決定したI音の開始点と、S6で一拍毎に決定した橈骨動脈波の立ち上がり点とから、10拍分の時間差すなわち脈波伝播時間DTを算出する。
【0036】
続くS8乃至S10は脈波伝播速度算出手段68に相当し、S8では、予め供給されている被測定者の身長Tを前記式1に代入することにより伝播距離Lを算出し、続くS9では、S7で算出した各脈波伝播時間DTおよび上記S8で算出した伝播距離Lを、前記式2に代入することにより10拍分の脈波伝播速度PWVを算出する。そして、続くS10では、上記S9で算出した10拍分の脈波伝播速度PWVを平均して平均脈波伝播速度PWVAVを算出し、算出した平均脈波伝播速度PWVAVを表示器52に表示する。
【0037】
上述の実施例によれば、圧電シート32から出力される振動信号SVには骨を媒体として伝播した心音成分が含まれ、心音抽出手段60(S2)により、その振動信号SVから心音成分が抽出されるので、胸部から離れた部位で心音を検出することができる。
【0038】
また、上述の実施例によれば、圧電シート32は橈骨だけでなく橈骨動脈も同時に押圧するので、圧電シート32から出力される振動信号SVには橈骨動脈波も含まれ、ノイズ除去手段62(S3)により、その振動信号SVから橈骨動脈波が決定され、心音抽出手段60(S2)により、その振動信号SVから心音成分が抽出されるので、一つの圧電シート32から出力された振動信号SVから、心音および橈骨動脈波の2つの生体信号を得ることができる。
【0039】
また、上述の実施例によれば、脈波伝播速度情報算出手段64(S4乃至S10)では、心音抽出手段60(S2)により抽出された心音成分と、ノイズ除去手段62(S3)により決定された橈骨動脈波に基づいて脈波伝播速度PWVが算出されることから、脈波伝播速度PWVを算出するための2つの基準点が、ともに、圧電シート32から出力される振動信号SVから決定されるので、脈波伝播速度PWVを算出するためのセンサが圧電シート32のみでよいことから、その装着が容易になる。
【0040】
以上、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
【0041】
たとえば、前述の実施例では、圧電シート32は手首において橈骨と橈骨動脈とを同時に押圧するようになっていたが、橈骨動脈は押圧せず、橈骨だけを押圧するようになっていても良い。また、橈骨ではなく手首における他方の骨すなわち尺骨に向かって押圧させられても良い。また、肘、足首など手首以外の部位においてその部位の骨に向かって押圧させられても良い。
【0042】
また、前述の実施例では、心音抽出手段60はソフトウェアによるデジタルフィルタ処理であったが、抵抗、コンデンサ等によって構成されるアナログフィルタを心音抽出手段として用いてもよい。
【0043】
また、前述の実施例では、振動センサとしてポリフッ化ビニリデン樹脂製の圧電シート32を用いていたが、圧電シートは、ポリフッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンあるいはテトラフルオロエチレンとの共重合体製であってもよい。
また、前述の実施例の圧電シート32は圧電式加速度センサに分類されるセンサであるので、前述の実施例の圧電シート32に代えて、チタン酸バリウムなどの圧電セラミックスや水晶などの他の圧電式加速度センサを用いても良い。また、歪みゲージ式加速度センサを用いても良い。さらに、加速度センサではなく、変位センサ、速度センサを振動センサとして用いても良い。変位センサには、圧力センサが含まれ、圧力センサとしては、たとえば、前述の特開2002−224065に記載されている圧力センサ、すなわち、押圧面に一つまたは複数の半導体感圧素子を有する圧力センサや、ダイヤフラムに形成した歪みゲージが圧力によって変位して抵抗値が変化することを利用する薄膜式圧力センサなどがある。
【0044】
また、前記術の実施例では、ノイズ除去手段62により高周波成分を除去した後の信号を橈骨動脈波としていたが、振動信号SVの主成分は橈骨動脈波であるので、振動信号SVをそのまま橈骨動脈波としてもよい。
【0045】
また、前述の実施例では、センサ部12の基板28と圧電シート30との間の弾性部材としてゴムシート30を用いていたが、ゴムシート30に代えてスポンジを用いても良い。
【0046】
また、前述の実施例では、振動信号SVから演算により得る生体情報は脈波伝播速度PWVだけであったが、その脈波伝播速度PWVに加えて、あるいは脈波伝播速度PWVに代えて、心音波形あるいは橈骨動脈波から脈拍数を求めても良いし、脈波伝播速度PWVと推定血圧値との関係が予め記憶されており、算出した脈波伝播速度PWV(または平均脈波伝播速度PWVAV)からさらに推定血圧値を算出するようになっていてもよい。
【0047】
また、前述の実施例の脈波伝播速度測定装置10に送信機能を追加し、脈波伝播速度測定装置10により測定した心音波形や橈骨動脈波形を外部の処理装置(または記憶装置)に伝送するようになっていてもよい。また、さらに受信機能を追加し、外部の処理装置により伝送した信号に基づく診断結果を受信するようになっていても良い。
【0048】
なお、本発明はその主旨を逸脱しない範囲においてその他種々の変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明本発明の一実施例であって、心音検出装置としての機能を備えた脈波伝播速度測定装置を示す概略図である。
【図2】図1のセンサ部を更に詳しく示す図である。
【図3】図2のセンサ部のスプリングの曲度を示す図であって、(a)は曲度の小さい場合、(b)は中程度、(c)は曲度の大きい場合である。
【図4】図1のケース内に備えられた回路構成を説明する図である。
【図5】図4の電子制御装置の制御機能の要部を示す機能ブロック線図である。
【図6】図5の心音抽出手段により抽出された心音、およびノイズ除去手段によってノイズが除去された橈骨動脈波の一例を示す図である。
【図7】図4の電子制御装置の制御機能の要部をフローチャートにして示す図である。
【符号の説明】
10:脈波伝播速度測定装置(心音検出装置)
32:圧電シート(振動センサ)
60:心音抽出手段
62:ノイズ除去手段(橈骨動脈波決定手段)
64:脈波伝播速度情報算出手段

Claims (3)

  1. 生体の心音を検出する心音検出装置であって、
    前記生体の胸部から離れた体表面上の所定部位において該生体内の骨に向かって押圧させられ、該部位に生じる振動を検出して、該振動を表す振動信号を出力する振動センサと、
    該振動センサから出力される振動信号から心音を抽出する心音抽出手段とを含むことを特徴とする心音検出装置。
  2. 前記振動センサは、手首における骨とともに橈骨動脈も押圧することができる大きさとされた可撓性の圧電シートであって、該骨および該橈骨動脈に向かって押圧させられるものであり、
    該圧電シートから出力される振動信号に基づいて橈骨動脈波を決定する橈骨動脈波決定手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1の心音検出装置。
  3. 生体の動脈内を伝播する脈波の伝播速度に関連する脈波伝播速度情報を測定するための脈波伝播速度情報測定装置であって、
    請求項2に記載の心音検出装置と、
    該心音検出装置の心音抽出手段により抽出された心音において所定部位が発生した時間と、該心音検出装置の橈骨動脈波決定手段により決定された橈骨動脈波において所定部位が発生した時間との時間差に基づいて、前記脈波伝播速度情報を算出する脈波伝播速度情報算出手段とを、含むことを特徴とする脈波伝播速度情報測定装置。
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