JP2015192742A - 脈波検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成で精度よく確実に脈波を測定できる脈波検出装置を提供する。
【解決手段】CPUは被検体に照射した光の反射光の強度に基づき、脈波波形の振幅を求める(S1)。CPUは脈波波形の振幅が所定値未満の場合(S2:NO)、検出部を被検体に近づけ、脈波の検出感度を変更する(S3)。CPUは再度振幅を求め(S5)、振幅が増加した場合(S6:YES)、所定値未満なら(S7:NO)、検出部をさらに被検体に近づける処理を繰り返す(S7〜S10)。振幅が所定値以上となれば(S7:YES)、脈波を計測して(S15)、生体情報を求める(S16)。一方、検出部を被検体に近づけても振幅が増加なかった場合(S6:NO)、CPUは検出部を被検体から遠ざける処理を繰り返す(S11〜S13)。振幅が所定値以上となれば(S13:YES)、生体情報を求める(S16)。
【選択図】図5
【解決手段】CPUは被検体に照射した光の反射光の強度に基づき、脈波波形の振幅を求める(S1)。CPUは脈波波形の振幅が所定値未満の場合(S2:NO)、検出部を被検体に近づけ、脈波の検出感度を変更する(S3)。CPUは再度振幅を求め(S5)、振幅が増加した場合(S6:YES)、所定値未満なら(S7:NO)、検出部をさらに被検体に近づける処理を繰り返す(S7〜S10)。振幅が所定値以上となれば(S7:YES)、脈波を計測して(S15)、生体情報を求める(S16)。一方、検出部を被検体に近づけても振幅が増加なかった場合(S6:NO)、CPUは検出部を被検体から遠ざける処理を繰り返す(S11〜S13)。振幅が所定値以上となれば(S13:YES)、生体情報を求める(S16)。
【選択図】図5
Description
本発明は、脈波を検出する脈波検出装置に関する。
従来、脈波を検出する脈波検出装置が知られている。脈波検出装置は、LEDおよびフォトトランジスタを内蔵する検出部を備える。脈波検出時、検出部は、検出面に被検体(例えば測定者の指)が押し当てられた状態で、LEDを発光する。LED光は、指の血管に到達すると、一部が血液中のヘモグロビンに吸収され、一部が反射または透過する。故に、LED光の到達位置を流れる血液中のヘモグロビンの量が血流量に応じて変化すると、LED光の反射光は、強度が変化する。すなわち、LED光の反射光は、脈拍に応じて強度が変化する。検出部は、LED光の反射光の強度変化をフォトトランジスタで検出し、脈波を検出する。
ところで、指内の血管は、検出面に指が押し当てられる強さに応じて断面形状が変形し、検出面側を向く面の面積が変化する。検出面に対する指の押圧力が小さく、LED光の反射光の強度が弱まると、検出部は、脈波を検出できない可能性がある。また、検出面に対する指の押圧力が大きく、血管が扁平に潰れて血流量が少なくなると、検出部は、脈波を検出できない可能性がある。そこで、押圧力検出手段で被検体に対する検出装置本体の押圧力を検出し、フィードバック制御で被検体と検出装置本体との距離を変化させ、押圧力が目標押圧荷重となるように制御する脈波測定装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の脈波測定装置は、押圧力検出手段を必要とするため、装置を構成する部品の点数が多くなるという問題があった。また、指や血管の太さ、皮膚の硬さ等によって、測定者それぞれの血管の変形の度合いには、個体差があるため、脈波検出における適正な押圧力は、被検体によって異なる。このため、特許文献1の脈波測定装置は、押圧力を目標押圧荷重に制御しても、被検体によっては脈波の検出レベルが低い場合があり、脈波を精確に測定できると限らない。
本発明は、簡易な構成で精度よく確実に脈波を測定できる脈波検出装置を提供することを目的とする。
本発明の一実施の態様によれば、被検体の脈波を検出する脈波検出装置であって、光を出射する発光素子と、入射する光の強度を検出する受光素子とを備え、前記被検体に向けて前記発光素子から出射される光が前記被検体によって反射された反射光を前記受光素子が受光して、前記反射光の強度を検出する検出部と、前記検出部の位置を変更する変更部と、前記検出部が検出した前記反射光の強度の振幅が所定値以上であるか否か判定する第一判定手段と、前記反射光の強度の振幅が前記所定値以上であると前記第一判定手段が判定した場合、前記検出部に前記反射光の強度の検出結果を出力させ、前記反射光の強度の振幅が前記所定値未満であると前記第一判定手段が判定した場合には、前記変更部に前記検出部の位置を変更させる制御を行う第一制御手段と、前記反射光の強度の振幅が前記所定値以上であると前記第一判定手段が判定した場合、前記検出部が出力する前記反射光の強度の検出結果から、前記被検体の脈波を算出する脈波算出部とを備える脈波検出装置が提供される。
脈波検出の精度は、被検体が検出部を押圧する押圧力の大きさが影響する。押圧力の大きさは、被検体に対する検出部の位置に応ずる。本態様に係る脈波検出装置は、検出部の位置を検出部の検出結果に基づいて変更することができる。故に、脈波検出装置は、被検体が検出部を押圧する押圧力の大きさを測定する荷重センサが不要であり、装置構成の簡易化を図ることができる。
また、脈波検出装置は、反射光の強度の振幅が所定値未満であり、脈波検出の精度確保が難しい場合、検出部の位置を変更する。すなわち、脈波検出装置は、反射光の強度の振幅が所定値以上であり、確実に脈波を検出できる場合に、反射光の強度の検出結果を出力する。また、脈波の検出感度は被検体の身体的要因(例えば皮膚の厚み、硬さ、血管の太さ等)によってばらつく可能性がある。脈波検出装置は、検出部の位置を被検体に応じた最適な位置に変更し、反射光の強度を検出することができるため、脈波を精度よく検出できる。
本態様において、前記第一制御手段は、前記反射光の強度の振幅が前記所定値未満であると前記第一判定手段が判定した場合に、前記変更部に、前記検出部の位置を前記被検体の位置と前記検出部の位置とを結ぶ方向の一方側へ向けて移動した位置に変更させてもよい。脈波検出装置は、検出部の位置を被検体に対する一方側へ向けて移動させ、被検体が検出部を押圧する押圧力を変更させることで、反射光の強度の振幅を大きくすることができる。故に、脈波検出装置は、確実に脈波を検出できる場合に反射光の強度の検出結果を出力することができるので、たとえ被検体の身体的要因により脈波の検出感度にばらつきがあっても、脈波を精度よく確実に検出することができる。
本態様において、前記変更部により前記検出部の位置が変更された後に、前記検出部による前記反射光の強度の検出結果に変化が生じたか否か判定する第二判定手段をさらに備えてもよい。この場合に、前記第一制御手段は、前記検出部による前記反射光の強度の検出結果に変化を生じたと前記第二判定手段が判定しない場合に、前記変更部に、前記検出部の位置を前記被検体の位置と前記検出部の位置とを結ぶ方向の他方側へ向けて移動した位置に変更させてもよい。脈波検出装置は、検出部の位置を被検体に対する一方側へ向けて移動させても反射光の強度に変化がなければ検出部の位置を他方側へ向けて移動させる。よって、脈波検出装置は、被検体が検出部を押圧する押圧力を確実に変更させることができるので、反射光の強度の振幅を大きくすることができる。故に、脈波検出装置は、確実に脈波を検出できる場合に、反射光の強度の検出結果を出力することができるので、たとえ被検体の身体的要因により脈波の検出感度にばらつきがあっても、脈波を精度よく確実に検出することができる。
本態様は、前記被検体を保持し、前記被検体の位置の移動を規制する規制部をさらに備えてもよい。規制部は、被検体に対する検出部の位置が、変更部による変更以外の要因で変更されないように、被検体を保持することができる。故に、脈波検出装置は、脈波を精度よく確実に検出することができる。
本態様は、前記第一判定手段が、前記反射光の強度の振幅が前記所定値以上であると判定するまで、前記変更部に、前記検出部の位置を前記一方側へ向けて移動した位置に変更させる制御と、前記検出部に、前記反射光の強度を検出させる制御と、前記第一判定手段に、前記反射光の強度の振幅が前記所定値以上であるか否か判定させる制御とを繰り返し行う第二制御手段をさらに備えてもよい。脈波検出装置は、反射光の強度の振幅が所定値以上になるまで検出部の位置を被検体に対する一方側へ向けて移動させることができるので、確実に反射光の強度の振幅を大きくすることができる。故に、脈波検出装置は、確実に脈波を検出できる場合に反射光の強度の検出結果を出力することができるので、たとえ被検体の身体的要因により脈波の検出感度にばらつきがあっても、脈波を精度よく確実に検出することができる。
本態様は、前記第二判定手段が、前記反射光の強度の検出結果に変化が生じたと判定した場合に、前記第一判定手段が、前記反射光の強度の振幅が前記所定値以上であると判定するまで、前記変更部に、前記検出部の位置を前記他方側へ向けて移動した位置に変更させる制御と、前記検出部に、前記反射光の強度を検出させる制御と、前記第一判定手段に、前記反射光の強度の振幅が前記所定値以上であるか否か判定させる制御とを繰り返し行う第三制御手段をさらに備えてもよい。脈波検出装置は、反射光の強度の振幅が所定値以上になるまで検出部の位置を被検体に対する他方側へ向けて移動させることができるので、確実に反射光の強度の振幅を大きくすることができる。故に、脈波検出装置は、確実に脈波を検出できる場合に反射光の強度の検出結果を出力することができるので、たとえ被検体の身体的要因により脈波の検出感度にばらつきがあっても、脈波を精度よく確実に検出することができる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。参照する図面は、本発明が採用し得る技術的特徴を説明するために用いられるものである。図面に記載されている装置の構成、各種処理のフローチャート等は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
図1、図2を参照し、脈波検出装置1の構造について説明する。以下の説明では、図1の上側、下側、右側、左側、表面側、裏面側を、それぞれ、脈波検出装置1の上側、下側、前側、後側、右側、左側とする。
図1、図2に示すように、脈波検出装置1は、被検体9(例えば人の指等)に照射した光の反射光を受光し、強度の検出結果に基づいて脈波を検出する装置である。脈波検出装置1は、クリップ型の筐体内に、検出部5と駆動部6を収容する。脈波検出装置1の筐体は、本体部2、押さえ部3、支持部4を有する。本体部2は、樹脂製で前後方向に延びる略直方体形状の箱体である。本体部2は、凹部形状の上筐体21と下筐体22を上下に重ね合わせて構成する。本体部2は、後端部に、検出部5と駆動部6を収容する収容部23を備える。収容部23は、上筐体21の上面に、例えば円形状に開口する凹部である。
押さえ部3は、本体部2と同様に、前後方向に延びる略直方体形状で樹脂製の箱体である。押さえ部3は、凹部形状の上筐体31と下筐体32を上下に重ね合わせて構成する。上筐体31は、上面の前後方向の中央付近に、上方へ向けて台状に突出する突出部33を有する。突出部33の上面は上筐体31の上面に対して後向きに傾斜する。突出部33は、ディスプレイ34および操作部35を内部に配置する。ディスプレイ34の表示面と、操作部35の操作面は、突出部33の上面に露出する。
支持部4は、本体部2の前端部と押さえ部3の前端部を接続する。支持部4は、左右方向に延びる軸体であり、本体部2に対して押さえ部3を揺動可能に支持する。本体部2の後端部と押さえ部3の後端部は、支持部4を支点に互いに近接・離間する。支持部4は、軸心を周方向に取り巻くつる巻き状のばね体41を備える。ばね体41の両端は、それぞれ本体部2の前端部内と押さえ部3の前端部内に延びる。ばね体41は、本体部2の後端部に対して押さえ部3の後端部を近づける向きに、本体部2と押さえ部3とを付勢する。脈波検出装置1は、被検体9の脈波を検出するとき、本体部2の上面と押さえ部3の下面との間に被検体9を挟んで固定する。
検出部5は、透光板51、発光素子52、受光素子53、基板54、周壁55を備える。透光板51は、円形状で光を透過する透明または半透明の板体である。発光素子52は、例えば、LED(Light Emitting Diode)である。発光素子52は、血液中のヘモグロビンが強い吸収スペクトルを示す波長帯の光を出射する。受光素子53は、例えば、フォトダイオードである。受光素子53は、発光素子52が出射する光の波長帯に対する感度が高いことが望ましい。基板54は電子回路基板であり、上面に発光素子52と受光素子53を実装する。周壁55は、例えば樹脂製の筒状体である。周壁55は、基板54上で、発光素子52と受光素子53の周囲を取り囲む位置に設けられる。透光板51は、外周の縁部が周壁55の上端に固定され、発光素子52と受光素子53を上方から覆う。発光素子52は、透光板51を介し、発光した光を検出部5の上方へ向けて出射する。受光素子53は、検出部5の上方から透光板51を介して入射する光を受光する。検出部5は、平面視円形状で、外径が、収容部23の内径よりもわずかに小さい。検出部5は、透光板51を上側にして収容部23内に収容される。
駆動部6は、圧電効果により印加電圧を力に変換する素子であり、例えば、ピエゾ素子である。駆動部6は、変位方向を収容部23の深さ方向(本実施形態では上下方向)に揃え、上端が基板54の下面に固定される。駆動部6の下端は、収容部23の底面に固定される。駆動部6が変位すると、検出部5は、収容部23の上下方向に変位する。本体部2の上面2Aの位置を基準に、透光板51の上面51Aの位置は、駆動部6に印加される電圧に応じて上下方向に移動する。なお、収容部23の開口は、駆動部6が変位して透光板51が下方に移動し、透光板51の上面51Aが本体部2の上面2Aよりも下方に位置しても、被検体9が透光板51に接触できる大きさに形成されている。
次に、図3を参照し、脈波検出装置1の電気的構成について説明する。脈波検出装置1は、本体部2(図1参照)内に、CPU71、ROM72、RAM73を備える。CPU71は、ROM72、RAM73、ディスプレイ34、操作部35、発光素子52、駆動部6のそれぞれと電気的に接続する。CPU71は、脈波検出装置1の制御を行う。ROM72は、後述するメイン処理を実行するための制御プログラム等を記憶する。RAM73は、各種データを一時的に記憶する。ディスプレイ34は、CPU71から出力される画像信号に基づく画像および演算結果を表示する。操作部35は、脈波検出装置1に対する操作の入力を受け付け、操作内容に応じた信号をCPU71に出力する。操作部35は、脈波検出装置1の電源をオンオフする電源スイッチ(図示略)を含む。
脈波検出装置1は、本体部2(図1参照)内に、電流電圧変換回路75、増幅回路76、A/D変換回路77をさらに備える。検出部5の受光素子53は、電流電圧変換回路75と電気的に接続する。電流電圧変換回路75は、増幅回路76と電気的に接続する。増幅回路76は、A/D変換回路77と電気的に接続する。A/D変換回路77は、CPU71と電気的に接続する。電流電圧変換回路75は、受光素子53から入力される電流を電圧変換して出力する回路である。増幅回路76は、電流電圧変換回路75から入力される電圧を増幅して出力する回路である。A/D変換回路77は、増幅回路76から入力される電圧をデジタル変換してCPU71に出力する回路である。
脈波検出装置1は、被検体9の脈波を検出するとき、被検体9を、検出部5の透光板51の上面51Aと向き合う位置に配置させる。CPU71は、制御信号を出力して発光素子52を発光させる。発光素子52が発する光OBは、透光板51を介して出射され、図1に示す被検体9の血管91に到達する。光OBは、血液中のヘモグロビン92に一部が吸収され、一部が反射または透過する。血管91内を流れる血流の量は、脈拍に合わせて変化する。血液中のヘモグロビン92の量は、血流量に応じて変化する。よって、光OBが血管に反射される反射光RBの強度は、ヘモグロビン92の量に応じて変化する。受光素子53は、透光板51を介して入射する反射光RBを受光する。受光素子53を流れる電流は、反射光RBの強度に応じて変化する。電流電圧変換回路75は、入力電流を電圧に変換し、受光素子53を流れる電流の大きさの変化を電圧の大きさの変化として出力する。増幅回路76は、電流電圧変換回路75から入力される電圧を増幅して出力する。A/D変換回路77は、増幅回路76から入力される電圧を、アナログ信号からデジタル信号へ変換し、CPU71に出力する。CPU71は、A/D変換回路77から入力されるデジタル信号に基づき、受光素子53が受光した反射光RBの強度を検出する。すなわち、受光素子53が受光する反射光RBの強度は、被検体9の血管91を流れる血液の脈波に応じて変化する。故に、CPU71は、A/D変換回路77から入力され、反射光RBの強度を示すデジタル信号に基づき、脈波を検出することができる。
次に、図4を参照し、脈波検出装置1が脈波検出の感度を向上させる原理について説明する。なお、脈波検出時、被検体9は、本体部2と押さえ部3に挟まれて検出部5に対する位置が固定され、透光板51の上面51Aに接触状態であるものとする。また、図4のグラフでは、血管反射面積、血流量、脈波感度の各項目において、被検体9にかかる負荷のレベルは無負荷状態から過負荷状態まで無段階に変化する。しかし、毛細血管断面形状および脈波波形の項目において、被検体9にかかる負荷のレベルは、説明の便宜上、レベル1〜レベル5の5段階における状態の変化として示すものとする。
被検体9内の血管91Aは、被検体9が外力を受けていない無負荷状態(レベル1)のとき、ほぼ円形状の断面形状を保つ。発光素子52(図1参照)と血管91Aとを結ぶ第一方向(本実施形態では上下方向)に交差する第二方向において、血管91Aの大きさはW1である。血管91Aが光OBを反射する面積は、血管91Aの第二方向の大きさに比例する。また、無負荷状態のとき、血管91A内を流れる血液の血流量に影響はない。上記したように、受光素子53は、発光素子52が発する光OBのうち、血液中のヘモグロビン92に吸収されなかった一部の光が血管91Aに反射した反射光RBを受光する。血流量が一定の場合、ヘモグロビン92の量に変化はないので、受光素子53が受光する反射光RBの強度は、血管91Aの第二方向の大きさに比例する。脈波の検出感度を示す脈波感度は[血流量]×[反射光RBの強度]で表される。無負荷状態のとき、血流量は多くても反射光RBの強度が低いため、脈波感度は低い。故に、無負荷状態のとき、CPU71が検出する脈波波形93Aは、血流量の変化を捉えても、振幅A1が所定値Kよりも小さく、脈波検出に適さない。なお、反射光RBは、血流に合わせて血管91内を流れる血液中のヘモグロビン92の量が変化することで光OBの反射量が変化し、強度の変化を生ずる。脈波波形は、反射光RBの強度に基づく脈波を時系列的に記録した波形である。脈波波形の振幅は、反射光RBの強度の最大値と最小値の差分に基づく。また、所定値Kは、脈波波形の振幅が所定の精度で脈波を検出可能な大きさであるか否か判断するため、あらかじめ設定された値である。
被検体9に対して第一方向に加わる負荷の状態が第一負荷状態(レベル2)と第二負荷状態(レベル3)において、被検体9内の血管91B,91Cは、第一方向に潰れて楕円形状の断面形状になる。血管91B,91Cは、負荷の大きさに応じて第一方向に潰れる度合いが大きくなり、第二方向の大きさW2,W3が大きくなって、反射面積が次第に増加する。しかし、血管91B,91C内を流れる血液は、血管の断面形状が多少変形しても通常に流れ、無負荷の状態と比べて血流量にほとんど変化がない。よって、受光素子53が受光する反射光RBの強度は、血管91B,91Cの反射面積の大きさに応じて増加する。第一負荷状態の場合、脈波感度は無負荷状態よりも増加する。この場合に、CPU71が検出する脈波の波形93Bは、振幅A2が無負荷状態における振幅A1よりも大きくなるが、所定値Kよりも小さく、脈波検出に適さない。一方、第二負荷状態の場合、脈波感度は第一負荷状態よりもさらに増加する。この場合に、CPU71が検出する脈波の波形93Cは、振幅A3が第一負荷状態における振幅A2よりも大きくなり、所定値Kを越え、脈波検出に適する。
被検体9に対して第一方向に加わる負荷の状態が第三負荷状態(レベル4)において、被検体9内の血管91Dは、第一方向にさらに潰れた楕円形状の断面形状になる。血管91Dの第二方向の大きさW4は、W1〜W3と比べてさらに大きくなり、反射面積が増加する。血管91Dは、無負荷状態のときの血流量を維持できている。脈波感度は、無負荷状態から第三負荷状態まで次第に増加し、第三負荷状態において最大値を示す。この場合に、CPU71が検出する脈波の波形93Dは、振幅A4が最も大きくなり、所定値Kを越え、脈波検出に適する。
被検体9に対して第一方向に加わる負荷の状態が過負荷状態(レベル5)になると、被検体9内の血管91Eは、第一方向に潰れ、血液が流れない状態、もしくはほとんど流れない状態となる。血管91Eの第二方向の大きさW5は、W1〜W4よりも大きく、反射面積が増加する。故に、過負荷状態で受光素子53が受光する反射光RBの強度は高い。しかし、血流量がほとんどない状態であるので、脈波感度は最小もしくは最小に近づく。故に、過負荷状態において、CPU71が検出する脈波の波形93Eは、振幅A5がほとんどない状態であり、所定値Kよりも小さく、脈波検出に適さない。
次に、図5を参照し、脈波検出装置1のCPU71が実行するメイン処理について、図2および図6〜図8を参照しながら説明する。脈波検出装置1のCPU71は、操作部35が電源スイッチ(図示略)をオンする操作の入力を受け付けた場合に出力する信号を受信すると、動作を開始する。なお、電源スイッチは、被検体9が本体部2の上面と押さえ部3の下面との間に挟まれ、検出部5に対する被検体9の位置が固定された場合に操作されるものとする。CPU71は、ROM72に記憶されている制御プログラムを読み出してRAM73に展開し、メイン処理を実行する。
図5に示すように、CPU71は、制御信号を出力して発光素子52に発光させる。受光素子53は、発光素子52が出射した光OBの反射光RBを受光する。CPU71は、受光素子53から電流電圧変換回路75、増幅回路76およびA/D変換回路77を介して入力される反射光RBの強度を表すデジタル信号を、所定時間取得する。所定時間として、少なくとも1回の心拍を計測するのに十分な時間が予め設定されている。CPU71は、反射光RBの強度の最大値と最小値の差分を求め、所定時間における脈波波形の振幅を検出(測定)する(S1)。CPU71は、検出した脈波波形の振幅をRAM73に保存する。CPU71は、検出した振幅が所定値K以上であるか否か判断する(S2)。振幅が所定値K以上の場合(S2:YES)、CPU71は、脈波の検出感度(脈波感度)が、所定の精度で脈波を検出するのに十分な感度であると判断し、処理をS15に進め、脈波の計測(後述)を行う。
例えば、透光板51の上面51Aが本体部2の上面2Aよりも下方に位置する場合、被検体9の大きさ、形状等によっては、被検体9が透光板51から受ける負荷(外力)が小さい場合がある。図2に示すように、無負荷状態あるいは第一負荷状態では、血管91は、断面形状がほぼ円形状あるいは上下方向の潰れが小さい楕円形状となる。前述したように、無負荷状態または第一負荷状態では脈波感度が低くなるため、脈波波形の振幅は所定値K未満となり、脈波検出に適さない。図5に示すように、振幅が所定値K未満の場合(S2:NO)、CPU71は、脈波感度の変更を試みる。CPU71は、駆動部6に印加する電圧を制御し、駆動部6を変位方向(上下方向)に所定の大きさ分、大きくなるように変位させる(S3)。駆動部6は、収容部23の底面に固定されているので、検出部5を上方に向けて移動させる。なお、駆動部6を変位させる所定の大きさは、検出部5が、例えば、被検体9にかかる負荷を10〜20g重増加させることができる距離を移動する大きさである。
図6に示すように、透光板51の上面51Aは、所定の大きさ分、被検体9に近づく。透光板51は被検体9を上方に押圧する。被検体9は上方から押さえ部3(図1参照)に押さえられているので、位置を移動しない。よって、被検体9内の血管91に下方からの押圧力が伝わり、血管91が上下方向に潰れる。血管91が多少変形しても血流量にはほとんど変化はないが、血管91の反射面積が大きくなるため、脈波感度が高くなる。
図5に示すように、CPU71は、S1の処理と同様に、反射光RBの強度を表すデジタル信号を所定時間取得し、取得結果に基づいて、脈波波形の振幅を検出する(S5)。CPU71は、検出した振幅をRAM73に保存されている振幅と比較し、振幅が増加したか否か判断する(S6)。図4に示すように、脈波感度が低い場合とは、被検体9に対する負荷が小さい場合(無負荷状態または第一負荷状態)か、大きすぎる場合(過負荷状態)である。被検体9に対する負荷が小さいために脈波感度が低い場合、CPU71は、検出部5を被検体9に近づけて血管91にかかる負荷を大きくすることで、脈波感度を高め、振幅を増加させることができる。
図5に示すように、振幅が増加した場合(S6:YES)、CPU71は、振幅が所定値K以上であるか否か判断する(S7)。振幅が所定値K未満の場合(S7:NO)、CPU71は、駆動部6を所定の大きさ分、大きくなるように変位させる。検出部5は上方に向けて移動し、透光板51の上面51Aが被検体9にさらに近づく(S8)。CPU71は、S1の処理と同様に、脈波波形の振幅を検出する(S10)。CPU71は、処理をS7に戻し、上記同様、振幅が所定値K以上であるか否か判断する。CPU71は、血管91にかかる負荷が第一負荷状態であるうちは、S7〜S10の処理を繰り返して実行する。CPU71は、S7〜S10の処理を繰り返すたびに、検出部5を被検体9に近づけ、血管91にかかる負荷を徐々に大きくし、脈波感度を高め、脈波波形の振幅を増加させる。検出部5が被検体9に近づくことで血管91にかかる負荷が第二負荷状態になると、脈波波形の振幅は所定値K以上になり(S7:YES)、脈波検出に適する。CPU71は処理をS15に進め、脈波の計測(後述)を行う。
ところで、例えば、被検体9が本体部2に強く押しつけられたり、被検体9が本体部2と押さえ部3に強く挟まれたりした場合に、被検体9が透光板51から受ける負荷(外力)が大きい場合がある。図7に示すように、過負荷状態になると、血管91は上下方向に潰れ、血液が流れない。前述したように、過負荷状態では脈波感度が低くなるため、脈波波形の振幅は所定値K未満となり、脈波検出に適さない。図5に示すように、振幅が所定値K未満の場合(S2:NO)、CPU71は、駆動部6を所定の大きさ分、大きくなるように変位させて、検出部5を被検体9に近づけ(S3)、脈波波形の振幅を検出する(S5)。CPU71は、振幅が増加したか否か判断する(S6)。過負荷状態において検出部5を被検体9に近づけ、さらに負荷を与えても、潰れた状態の血管91の反射面積は変化しない。また、血流もないため、脈波感度は変化しない。故に、脈波波形の振幅は増加しない(S6:NO)。
CPU71は、処理をS11に進める。被検体9に対する負荷が大きいために脈波感度が低い場合、CPU71は、検出部5を被検体9から遠ざけて血管91にかかる負荷を小さくすることで、脈波感度を高め、振幅を増加させることができる。CPU71は、駆動部6に印加する電圧を制御し、駆動部6を変位方向(上下方向)に所定の大きさ分、小さくなるように変位させる(S11)。駆動部6は、検出部5を下方に移動させる。なお、駆動部6を変位させる所定の大きさは、検出部5が、例えば、被検体9にかかる負荷を10〜20g重減少させることができる距離を移動する大きさである。図8に示すように、透光板51の上面51Aは、所定の大きさ分、被検体9から遠ざかる。透光板51は被検体9に対する押圧力を弱める。被検体9内の血管91にかかる負荷が小さくなると、血管91は上下方向に膨らみ、血管91内を血液が流れるようになる。血管91の反射面積は小さくなるが、血流が生ずるようになるため、脈波感度は高くなる。
図5に示すように、CPU71は、S1の処理と同様に、脈波波形の振幅を検出し(S12)、振幅が所定値K以上であるか否か判断する(S13)。振幅が所定値K未満の場合(S13:NO)、CPU71は、処理をS11に戻し、駆動部6を所定の大きさ分、小さくなるように変位させる。検出部5は下方に向けて移動し、透光板51の上面51Aが被検体9からさらに遠ざかる(S11)。被検体9内の血管91にかかる負荷がさらに小さくなる。脈波感度はさらに高くなる。CPU71は脈波波形の振幅を検出し(S12)、上記同様、振幅が所定値K以上であるか否か判断する。CPU71は、血管91にかかる負荷が過負荷状態であるうちは、S11〜S13の処理を繰り返して実行する。CPU71は、S11〜S13の処理を繰り返すたびに、検出部5を被検体9から遠ざけ、血管91にかかる負荷を徐々に小さくし、脈波感度を高め、脈波波形の振幅を増加させる。検出部5が被検体9から遠ざかることで血管91にかかる負荷が第三負荷状態になると、脈波波形の振幅は所定値K以上になり(S13:YES)、脈波検出に適する。CPU71は処理をS15に進め、脈波の計測を行う。
CPU71は、受光素子53から電流電圧変換回路75、増幅回路76およびA/D変換回路77を介して入力される反射光RBの強度を表すデジタル信号を、所定時間取得する(S15)。この場合の所定時間には、数回分の心拍を計測するのに十分な時間が予め設定されている。CPU71は、取得したデジタル信号を脈波波形のデータとしてRAM73に保存する。CPU71は、保存した脈波波形のデータに対する演算処理を行い、生体情報を生成する(S16)。生体情報は、例えば、脈波の波形、血圧値、脈拍数、不整脈であるか否かの評価、または血管年齢特性等である。血管年齢特性とは、年齢に応じて変化する血管91の状態であり、例えば、血管91の硬さである。CPU71は、周知の演算方法によって脈波波形から生体情報を生成する。なお、生成する生体情報は、複数種類であってもよいし、1種類であってもよい。
CPU71は、生成した生体情報を出力する(S17)。本実施形態では、CPU71は、生成情報をディスプレイ34に表示する。CPU71は、操作部35が生成情報の表示を終了する操作の入力、あるいは電源スイッチをオフする操作の入力を受け付けた場合に出力する信号を受信すると、メイン処理を終了する。
以上説明したように、脈波検出の精度は、被検体9が検出部5を押圧する押圧力の大きさが影響する。押圧力の大きさは、被検体9に対する検出部5の位置に応ずる。脈波検出装置1のCPU71は、検出部5の位置を、検出部5による反射光RBの強度の検出結果に基づいて変更することができる。故に、脈波検出装置1は、被検体9が検出部5を押圧する押圧力の大きさを測定する荷重センサが不要であり、装置構成の簡易化を図ることができる。
また、脈波検出装置1は、反射光RBの強度に基づく脈波波形の振幅が所定値K未満であり、脈波検出の精度確保が難しい場合、検出部5の位置を変更する。すなわち、脈波検出装置1は、脈波波形の振幅が所定値K以上であり、確実に脈波を検出できる場合に、反射光RBの強度に基づく脈波の検出結果を出力する。また、脈波の検出感度は被検体9の身体的要因(例えば皮膚の厚み、硬さ、血管の太さ等)によってばらつく可能性がある。脈波検出装置1は、検出部5の位置を被検体9に応じた最適な位置に変更し、反射光RBの強度を検出することができるため、脈波を精度よく検出できる。
また、脈波検出装置1は、検出部5の位置を被検体9に対して近づく側へ向けて移動させ、被検体9が検出部5を押圧する押圧力を大きくすることで、反射光RBの強度の振幅を大きくすることができる。故に、脈波検出装置1は、確実に脈波を検出できる場合に反射光RBの強度の検出結果を出力することができるので、たとえ被検体9の身体的要因により脈波の検出感度にばらつきがあっても、脈波を精度よく確実に検出することができる。
また、脈波検出装置1は、検出部5の位置を被検体9に対して近づく側へ向けて移動させても反射光RBの強度に変化がなければ、検出部5の位置を被検体9から遠ざかる側へ向けて移動させる。よって、脈波検出装置1は、被検体9が検出部5を押圧する押圧力を大きくしても反射光RBの強度の振幅に変化がなければ、押圧力を小さくできるので、反射光RBの強度の振幅を大きくすることができる。故に、脈波検出装置1は、確実に脈波を検出できる場合に、反射光RBの強度の検出結果を出力することができるので、たとえ被検体9の身体的要因により脈波の検出感度にばらつきがあっても、脈波を精度よく確実に検出することができる。
また、押さえ部3は、被検体9に対する検出部5の位置が、駆動部6の駆動以外の要因で変更されないように、本体部2との間で被検体9を挟んで保持することができる。故に、脈波検出装置1は、脈波を精度よく確実に検出することができる。
また、脈波検出装置1は、反射光RBの強度の振幅が所定値K以上になるまで検出部5の位置を被検体9に対して近づく側へ向けて移動させることができるので、確実に反射光RBの強度の振幅を大きくすることができる。故に、脈波検出装置1は、確実に脈波を検出できる場合に反射光RBの強度に基づく脈波の検出結果を出力することができるので、たとえ被検体9の身体的要因により脈波の検出感度にばらつきがあっても、脈波を精度よく確実に検出することができる。
また、脈波検出装置1は、反射光RBの強度の振幅が所定値K以上になるまで検出部5の位置を被検体9に対して遠ざかる側へ向けて移動させることができるので、確実に反射光RBの強度の振幅を大きくすることができる。故に、脈波検出装置1は、確実に脈波を検出できる場合に反射光RBの強度に基づく脈波の検出結果を出力することができるので、たとえ被検体9の身体的要因により脈波の検出感度にばらつきがあっても、脈波を精度よく確実に検出することができる。
なお本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。電源スイッチ(図示略)は、被検体9が、透光板51の上面51Aに接触した状態で本体部2と押さえ部3に挟まれて位置が固定された場合に操作されるものとした。これに限らず、例えば検出部5に光センサ、マイクロスイッチ等を設け、CPU71が、透光板51の上面51Aに被検体9が接触した状態であるか否か検知できるようにしてもよい。CPU71は、脈波検出装置1の電源投入後、透光板51に被検体9が接触状態であることを検知した場合に、メイン処理を実行してもよい。
被検体9の固定を、本体部2と押さえ部3で挟むことによって行ったが、本体部2にリング状の部材を設け、被検体9をリング内に挿入して検出部5との位置決めおよび固定を行ってもよい。リング状の部材は、金属製、ゴム製、布製、樹脂製等、任意の素材を選択してもよい。駆動部6は、ピエゾ素子に限らず、その他の駆動源を用いてもよい。例えば駆動部6にギアとモータを用い、モータの駆動でギアを介し、検出部5を移動させてもよい。
また、本実施形態では、脈波検出時、被検体9は透光板51の上面51Aに接触状態にあるとした。これに限らず、脈波検出装置1は、被検体9が透光板51の上面51Aとの間に間隙を有した状態であっても、脈波の検出を行ってもよい。この場合、CPU71は、S6:NOである場合に、繰り返し回数が所定回数に達するまでS3〜S6の処理を繰り返して実行することで、被検体9に透光板51を近づけ、被検体9との接触を試みてもよい。
CPU71は、S17の処理で、ディスプレイ34に生成情報を表示したが、脈波検出装置1が通信インターフェイス、フラッシュメモリの読み書き装置等を備えることで、生体情報をパーソナルコンピュータ、スマートフォン等の外部装置に出力してもよい。
CPU71は、S3、S8の処理で、検出部5が被検体9に近づくように駆動部6を駆動し、S11の処理で、検出部5が被検体9から遠ざかるように駆動部6を駆動した。これに限らず、CPU71は、S3、S8の処理で検出部5を被検体9から遠ざけ、S11の処理で検出部5を被検体9に近づけるように、駆動部6を駆動してもよい。
CPU71は、駆動部6を1回の駆動で所定の大きさ分変位させ、検出部5の位置を、例えば、被検体9にかかる負荷を10〜20g重増加もしくは減少させることができる距離分、移動させた。この場合の駆動部6の変位の大きさは、所定の大きさであってもよいし、変位の繰り返し回数、脈波波形の振幅等に応じて変化させてもよい。CPU71は、S7〜S10の処理を繰り返す場合、例えば、繰り返し回数5回以降における検出部50の移動距離が、それ以前の移動距離の半分の距離となるように、駆動部6の駆動を制御してもよい。また、CPU71は、S11〜S13の処理を繰り返す場合、例えば、繰り返し回数5回までの検出部50の移動距離が、それ以降の移動距離の半分の距離となるように、駆動部6の駆動を制御してもよい。もちろん、CPU71は、繰り返し回数に応じて段階的に移動距離を変化させてもよい。あるいは、CPU71は、脈波波形の振幅が所定値Kに対して例えばK/2以上の場合の移動距離が、K/2未満の場合の移動距離の半分の距離となるように、駆動部6の駆動を制御してもよい。もちろん、CPU71は、脈波波形の振幅と所定値Kとの比較結果に応じて段階的に移動距離を変更してもよい。
また、脈波検出装置1に荷重センサを設け、透光板51の上面51Aが被検体9を押圧する押圧力を検出してもよい。荷重センサは、例えば、収容部23の底面と駆動部6との間に設ける。CPU71は、荷重センサが検出する押圧力を、所定の上限値と比較し、上限値を超えた場合に、ディスプレイ34にエラー表示を行い、メイン処理を終了してもよい。CPU71は、押圧力が大きくなり過ぎることで検出部5が破損することを防止することができる。
また、脈波検出装置1にヒータと温度センサを設け、脈波感度を向上させてもよい。ヒータは、例えば、収容部23の開口周囲に設ける。温度センサは、本体部2あるいは押さえ部3で、ヒータ、制御部、ディスプレイ34等、発熱部位から離れた位置に設ける。例えば、寒さ等で血管91が縮んだ場合、血管91の反射面積が小さくなり、血流量も減少することから、脈波感度は低下する。このような場合に、CPU71は、温度センサで気温等の検出結果に基づきヒータを駆動し、被検体9を暖めて血管91を拡張させれば、脈波感度を向上することができる。なお、温度センサを設けず、CPU71は、脈波検出時に常にヒータを駆動させてもよい。
本発明においては、駆動部6が「変更部」に相当する。S2の処理で脈波波形の振幅が所定値K以上か否か判断するCPU71が「第一判定手段」に相当する。S2:NOの場合にS3〜S13の処理を実行し、S2:YESの場合にS15の処理を実行するCPU71が「第一制御手段」に相当する。S16の処理で脈波波形のデータに対する演算処理を行い生体情報を生成するCPU71が「脈波算出部」に相当する。S6の処理で検出した脈波波形の振幅がRAM73に保存する脈波波形の振幅よりも増加したか否か判断するCPU71が「第二判定手段」に相当する。本体部2、押さえ部3およびばね体41が「規制部」に相当する。S7〜S10の処理を繰り返して実行するCPU71が「第二制御手段」に相当する。S11〜S13の処理を繰り返して実行するCPU71が「第三制御手段」に相当する。
1 脈波検出装置
2 本体部
3 押さえ部
5 検出部
6 駆動部
9 被検体
41 ばね体
52 発光素子
53 受光素子
71 CPU
OB 光
RB 反射光
2 本体部
3 押さえ部
5 検出部
6 駆動部
9 被検体
41 ばね体
52 発光素子
53 受光素子
71 CPU
OB 光
RB 反射光
Claims (6)
- 被検体の脈波を検出する脈波検出装置であって、
光を出射する発光素子と、入射する光の強度を検出する受光素子とを備え、前記被検体に向けて前記発光素子から出射される光が前記被検体によって反射された反射光を前記受光素子が受光して、前記反射光の強度を検出する検出部と、
前記検出部の位置を変更する変更部と、
前記検出部が検出した前記反射光の強度の振幅が所定値以上であるか否か判定する第一判定手段と、
前記反射光の強度の振幅が前記所定値以上であると前記第一判定手段が判定した場合、前記検出部に前記反射光の強度の検出結果を出力させ、前記反射光の強度の振幅が前記所定値未満であると前記第一判定手段が判定した場合には、前記変更部に前記検出部の位置を変更させる制御を行う第一制御手段と、
前記反射光の強度の振幅が前記所定値以上であると前記第一判定手段が判定した場合、前記検出部が出力する前記反射光の強度の検出結果から、前記被検体の脈波を算出する脈波算出部と
を備えたことを特徴とする脈波検出装置。 - 前記第一制御手段は、
前記反射光の強度の振幅が前記所定値未満であると前記第一判定手段が判定した場合に、前記変更部に、前記検出部の位置を前記被検体の位置と前記検出部の位置とを結ぶ方向の一方側へ向けて移動した位置に変更させることを特徴とする請求項1に記載の脈波検出装置。 - 前記変更部により前記検出部の位置が変更された後に、前記検出部による前記反射光の強度の検出結果に変化が生じたか否か判定する第二判定手段をさらに備え、
前記第一制御手段は、
前記検出部による前記反射光の強度の検出結果に変化を生じたと前記第二判定手段が判定しない場合に、前記変更部に、前記検出部の位置を前記被検体の位置と前記検出部の位置とを結ぶ方向の他方側へ向けて移動した位置に変更させることを特徴とする請求項2に記載の脈波検出装置。 - 前記被検体を保持し、前記被検体の位置の移動を規制する規制部をさらに備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の脈波検出装置。
- 前記第一判定手段が、前記反射光の強度の振幅が前記所定値以上であると判定するまで、
前記変更部に、前記検出部の位置を前記一方側へ向けて移動した位置に変更させる制御と、
前記検出部に、前記反射光の強度を検出させる制御と、
前記第一判定手段に、前記反射光の強度の振幅が前記所定値以上であるか否か判定させる制御と
を繰り返し行う第二制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の脈波検出装置。 - 前記第二判定手段が、前記反射光の強度の検出結果に変化が生じたと判定した場合に、
前記第一判定手段が、前記反射光の強度の振幅が前記所定値以上であると判定するまで、
前記変更部に、前記検出部の位置を前記他方側へ向けて移動した位置に変更させる制御と、
前記検出部に、前記反射光の強度を検出させる制御と、
前記第一判定手段に、前記反射光の強度の振幅が前記所定値以上であるか否か判定させる制御と
を繰り返し行う第三制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項3または4に記載の脈波検出装置。
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