JP2009006070A - 脈拍測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】脈拍検出部の突出量を調整して容易に最適な状態で脈拍の測定を行うことのできる脈拍測定装置を提供する。
【解決手段】凸状に形成され光学的に脈拍を検出する脈拍検出部を皮膚表面に接触させて脈拍の測定を行う脈拍測定装置において、突出量変更機構により脈拍検出部の突出量を増減させながら脈拍検出部の検出信号を比較して良好な検出信号が得られる最適突出量を探し出し(ステップS1)、脈拍検出部の突出量をこの最適突出量に合わせる(ステップS2)。
【選択図】図7

Description

この発明は、例えば腕などに装着して脈拍の検出を行う脈拍測定装置に関する。
従来、腕などに装着して光学的に人体の脈拍の検出を行う脈拍測定装置が知られている(例えば、特許文献1,2)。このような脈拍測定装置では、脈拍検出部に発光素子と受光素子とを設け、発光素子により皮膚下に光を出射するとともに、その反射光を受光素子で受けて、この受光量の変化により脈拍を検出するように構成されている。皮膚下に透過された光は、血液により反射されて受光部に入射するため、受光部により脈拍を表わす信号が出力される。
また、特許文献1,2には、脈拍検出部を凸状に形成し、脈拍検出部を皮膚に陥入させることで、安定した脈拍測定を行う技術が開示されている。
特許第3722203号公報 特開2003−265441号公報
脈拍検出部を凸状に形成して皮膚に陥入させるようにした場合でも、脈拍検出部の僅かな突出量の違いにより、脈拍を表わす信号の振幅は異なってくる。また、装置を装着している部位の表面温度や外気温などの環境条件が変化することによっても、検出信号中の脈拍を表わす信号振幅は異なってくる。
この発明の目的は、脈拍検出部の突出量を容易に最適量に調整し、安定した状態で脈拍の測定を行うことのできる脈拍測定装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
凸状に形成され光学的に脈拍を検出する脈拍検出部を備え、この脈拍検出部が装置本体の一面に突出した状態に配置されるとともに、この脈拍検出部を皮膚表面に接触させて脈拍の測定を行う脈拍測定装置において、
皮膚に接触される板面からの前記脈拍検出部の突出量を増減可能な突出量変更機構と、
前記突出量変更機構をユーザにより操作させる指示を出力する指示出力手段と、
この指示出力手段からの出力により前記脈拍検出部の突出量を増減させるための制御を行う制御手段とを備え、
前記制御手段は、
前記指示出力手段からの指示出力により前記脈拍検出部の突出量を増減させながら前記脈拍検出部の検出信号を比較して所定条件の検出信号が得られる最適突出量を探し出す探索処理と、
前記脈拍検出部の突出量が前記最適突出量に合うように前記指示出力手段からの指示出力を行わせる設定処理とが実行可能であることを特徴としている。
請求項2記載の発明は、
凸状に形成され光学的に脈拍を検出する脈拍検出部を備え、この脈拍検出部が装置本体の一面に突出した状態に配置されるとともに、この脈拍検出部を皮膚表面に接触させて脈拍の測定を行う脈拍測定装置において、
皮膚に接触される板面からの前記脈拍検出部の突出量を増減可能な突出量変更機構と、
この突出量変更機構を駆動させて前記脈拍検出部の突出量を増減させる制御を行う制御手段とを備え、
前記制御手段は、
前記脈拍検出部の突出量を増減させながら前記脈拍検出部の検出信号を比較して所定条件の検出信号が得られる最適突出量を探し出す探索処理と、
前記脈拍検出部の突出量が前記最適突出量に合うように前記突出量変更機構を駆動する設定処理とが実行可能であることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の脈拍測定装置において、
前記所定条件の検出信号とは、脈拍を表わす信号の強度が極大となる検出信号、または、信号中に含まれるノイズの比率が極小となる検出信号であることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1又は2に記載の脈拍測定装置において、
前記制御手段は、
前記探索処理において、前記脈拍検出部の突出量を複数段階に変更していくとともに、各段階で前記脈拍検出部の検出信号のうち脈動信号のピーク値を複数抽出して平均化し、この平均化された値が最大となる突出量を前記最適突出量とすることを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1記載の脈拍測定装置において、
装置を装着するためのバンドと、
前記脈拍検出部の突出量を検出する第1検出手段とを備え、
前記突出量変更機構は、装置を装着した状態で前記バンドを外すことなく手動により前記突出量を増減可能な構成であり、
前記指示出力手段は、前記脈拍検出部の突出量を増減させる指示を表示又は音声によりユーザに出力可能な構成であり、
前記制御手段は、
前記第1検出手段の出力を確認しながら、前記指示出力手段から前記突出量の増減の指示を出力させることで、前記脈拍検出部の突出量を増減させる制御を行うことを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の脈拍測定装置において、
前記突出量変更機構は、ユーザが一方の向きに操作することで前記脈拍検出部の突出量が増加し、逆の向きに操作することで前記脈拍検出部の突出量が減少する構成であり、
前記指示出力手段は、前記突出量を増減するためにユーザが前記突出力変更機構を実際に操作するべき向きと、目的の突出量までの残差量とを出力することを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項2記載の脈拍測定装置において、
前記突出量変更機構は、電動により前記脈拍検出部の突出量を増減可能な構成であり、
前記制御手段は、
前記脈拍検出部の突出量を増減させる処理を行う際、前記脈拍検出部から異常な検出信号が出力された場合に、前記脈拍検出部の突出量を増減させる動作を中止させることを特徴としている。
請求項8記載の発明は、請求項1〜7の何れか1項に記載の脈拍測定装置において、
外的状況を検出する第2検出手段と、
前記探索処理により探し出された前記最適突出量と、前記第2検出手段により検出された外的状況とを対応させて記憶する記憶手段とを備え、
前記制御手段は、
前記脈拍検出部の突出量を設定する指令が入力された場合に、前記第2検出手段により外的状況を検出させ、前記記憶手段にこの外的状況に対応する前記最適突出量が記憶されている場合に、前記脈拍検出部の突出量をこの最適突出量に合わせるための制御を行うことを特徴としている。
請求項9記載の発明は、請求項8記載の脈拍測定装置において、
前記外的状況には温度が含まれることを特徴としている。
本発明に従うと、脈拍検出部の突出量を容易に最適量に調整して、常に、安定した脈拍の測定を行えるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態の脈拍測定装置の内部構成を示すブロック図である。
この実施の形態の脈拍測定装置1は、手首にはめて脈拍測定を行う腕時計型の測定装置であり、脈拍測定に関する種々の表示を行う表示部5aと、表示部5aを駆動する表示駆動用のドライバ41と、音の出力を行う報音部42と、温度検出を行う例えばサーミスタなどの温度検出部43と、後述の脈拍検出部6(図2参照)に設けられる光学素子部(発光素子6aと受光素子6b)と、発光素子6aの駆動制御や受光素子6bからの信号入力処理を行う光学検出制御部44と、脈拍検出部6の突出量の増減量(後述のねじ部材24の回転量)を検出するエンコーダなどの回転量検出部30と、制御プログラムを実行して装置の全体的な制御を行うマイクロコンピュータなどの制御部45と、制御データや制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)46と、制御部45に作業用のメモリ空間を付与する記憶手段としてのRAM(Random Access Memory)47と、例えば表示部5aの周辺などに図示略の複数の操作キーを有しユーザからの操作指令を入力するキー入力部48と、カウンタを有し計時を行う時計回路51と、時計回路に所定周波数のクロック信号を供給する発振器49および分周回路50等を備えている。上記構成のうち、表示部5aにより指示出力手段が構成され、回転量検出部30により第1検出手段が構成され、温度検出部43により第2検出手段が構成され、制御部45により制御手段が構成されている。
図2には、脈拍測定装置1を装着した状態を示した断面図を、図3には、脈拍検出部の突出量を変化させる機構を表わした分解斜視図を示す。
脈拍測定装置1は、図2に示すように腕時計型の形態をしており、人の手首Aの周りに装着されるバンド2と、装置の各機能構成が搭載される本体部1aとから構成される。本体部1aには、上面側のガラス窓3と底面側の裏窓4との間に、上記の制御部45、時計回路51および表示部5a等が集約された制御モジュール5が内蔵されるとともに、側方にバンド2を接続するバンド取付部9が設けられている。また、本体部1aの底面側には、凸状に形成された脈拍検出部6と、上下方向に変位して脈拍検出部6の突出量を増減させる調整板8とが設けられている。
脈拍検出部6は、凸状の形状に形成された透光部材6cと、透光部材6cの内側に設けられた発光ダイオードなどの発光素子6aと、透光部材6cの内側に設けられたフォトダイオードなどの受光素子6b等から構成される。調整板8は、図3にも示すように、中央に脈拍検出部6を露出させる穴8aが形成された円形の板材であり、突出量変更機構20により上下方向に変位可能にされている。
突出量変更機構20は、図3にも示すように、本体部1aの上面側に一部を露出させガラス窓3の周囲に沿って回転可能にされたリング状の操作部材22と、本体部1aに軸回転可能な状態で固定される複数のねじ部材24,24と、これらねじ部材24,24に対応する位置で調整板8に設けられた複数の円筒部23等から構成される。操作部材22の内面下側には内歯車22aが形成され、ねじ部材24,24の上側にはこの内歯車22aと噛み合うピニオンギア24a,24aが設けられている。また、ねじ部材24,24の下側には雄ねじ24b,24bが設けられ、調整板8の円筒部23,23の内側にはこの雄ねじ24b,24bと螺合する雌ねじ23a,23aが形成されている。
上記のような構成により、ユーザが脈拍測定装置1を手首Aに装着した状態で、装置の上側から操作部材22を持って回転させることで、内歯車22aとピニオンラック24a,24aが噛合してねじ部材24,24を軸回転させ、この軸回転により雄ねじ24b,24bと円筒部23,23の雌ねじ23a,23aとが螺合して調整板8を上下に変位させるようになっている。
そして、本体部1aの裏窓4に対して調整板8が上下方向に変位することで、本体部1aの裏窓4に固定されている脈拍検出部6が調整板8の穴8aより外方へ突出する量が増減されるようになっている。調整板8は手首の表面Hに常に当接された状態にされるので、上記調整板8の変位によって、脈拍検出部6の皮膚への陥入量Sが深くなったり浅くなったり変化する。なお、調整板8の変位量は数ミリ程度であるため、調整板8の変位によるバンド2による本体の皮膚への接触圧力変動は脈拍検出部6の皮膚への陥入量の調整による信号検出性の向上に対して影響は小さい。
ここで、光学的な脈拍検出の原理について説明する。
図4と図5には、脈拍検出部6の突出量が小さい場合と適度な場合での脈拍検出の作用の違いを説明する図を示す。
手首Aの皮膚Hの下には、表層部に主として毛細血管が分布する組織F1があり、皮膚の深部となるにしたがってより血管の太い細動脈や細静脈が分布する組織F2となる。毛細血管の血液は、血流速度が遅く血圧や脈動がほぼ消失しているのに対して、細動脈の血液は血圧が消失しておらず、脈動時に血管の容積変化も比較的大きい。図4に示すように、脈拍検出部6が皮膚に陥入していない状態では、発光素子6aの光は毛細血管組織F1の脈動していない血液で吸収され、脈動している細動脈の組織F2まで届きにくい。そのため、受光素子6bの信号には脈動を表わす信号振幅が小さい。また、体の動きにより計測部位(手首など)が振動することに由来する毛細血管中の血液の振動や血管の容積変化がノイズとなって信号に表われ易くなる。
一方、図5に示すように、脈拍検出部6が皮膚に陥入した状態では、毛細血管組織F1が押されてその部位に血液が流入しにくくなる。また、細動脈や細静脈の組織F2でも、脈拍検出部6の皮膚への陥入により押されることで血液がその部位に流入しにくくなるが、脈動時には細動脈に血流が流れ込むことでその血管容積を増そうと作用する。そのため、脈拍検出部6の押圧が適度であるときには、発光素子6aの光が細静脈や細動脈の組織F2まで良く届くとともに、脈動に伴う細動脈の容積変化が大きく生じ(図5中に細動脈を記号J2で示す)、これが光の反射量の変化となって受光素子6bの検出信号によく表われる。また、細静脈に滞留している血液が少ないため、体の動きにより計測部位(手首など)が振動することに由来するノイズ源となるものが少なくなり、結果として体動由来のノイズが相対的に減少する。
他方、脈拍検出部6を適切な突出量を超えて陥入させ、細動脈の血圧よりも強い力で細動脈や細静脈の組織F2を押圧してしまうと、脈動による細動脈J2の容積変化があまり生じなくなってしまい、脈動を表わす信号振幅が相対的に低下すると考えられる。
従って、脈拍検出部6の突出量を適度な量に合わせることで、所定条件の検出信号として脈拍を検出するのに良好な検出信号を得ることが可能となる。良好な検出信号とは、例えば、脈拍を表わす脈動信号の振幅が極大となり、あるいはピーク値が極大となる信号と定義することが出来る。その他、脈動信号のピーク値が所定の閾値を超えた信号、脈拍を表わす脈動信号の振幅に対するノイズ信号の振幅の比が極小となる信号、この比が所定の閾値を下回る信号などを、良好な検出信号として定義することも出来る。
図6には、RAM46に格納されるデータ項目の一部を表わしたメモリ構成図を示す。
図1のRAM46には、脈拍の測定を行うため、或いは、脈拍検出部6を適度な突出量に調整するために、種々のデータが格納される複数の記憶部471〜479が構築される。例えば、脈拍数測定時の経過時間が計時される脈拍数測定時間カウンタ記憶部471、現在の脈拍検出部6の突出量を一時的に記憶する現在凸量一時記憶部472、脈拍検出部6の最適突出量の探索時に何段階目の探索を行っているかを記憶する凸量探索段階記憶部473、同探索時における1段階分の突出量の変化量を記憶する凸量調整幅記憶部474、同探索時に脈拍検出部6の突出量をどの位置まで変位させるかその目標値を記憶させる凸量調整目標値記憶部475、目標値と現在の突出量との残差が格納される凸量調整目標残差値記憶部476、残差の符号(正の向きか負の向きか)が格納される凸量調整目標残差±記憶部477、同探索時に脈波信号のピーク値の検出数がカウントされる脈波振幅ピーク値カウンタ記憶部478、同探索時に脈波信号のピーク値がn個分記憶される脈波振幅ピーク値記憶部479、同探索時にn個の脈波信号のピーク値の平均値が記憶される脈波振幅ピーク値の平均値記憶部480等が構築されている。
また、図1のROM46には、制御部45が実行する制御プログラムとして、脈拍検出部6を最適な突出量に半自動で調整する凸量設定プログラム461や、脈拍の測定を行うための脈拍測定プログラム462などが格納されている。
次に、脈拍測定装置1の動作について説明する。先ず、上記の凸量設定プログラム461に基づいて制御部45により実行される脈拍検出部6の調整処理について説明する。
図7は、制御部により実行される凸量設定処理の処理手順を示すフローチャートである。
この凸量設定処理は、例えば、ユーザがキー入力部48の操作により凸量設定の実行令を入力することで、制御部45により開始される処理である。この処理は、脈拍検出部6の最適な突出量を探索する最適凸量探索処理(ステップS1)と、探索された最適な突出量に脈拍検出部6を合わせる最適凸量設定処理(ステップS2)とから構成される。
まずこれらの概要を説明する。最適凸量探索処理(ステップS1)では、先ず、ユーザに脈拍検出部6の突出量を変更操作させる表示(操作部材22を右や左にどの位回転させることを示す表示)を行い、これによりユーザに操作部材22を回転させる操作を行わせて、脈拍検出部6の突出量を小さなところから大きなところまで微小量ずつ複数段階に変化させる。そして、この各段階で脈波検出を行うとともに、脈波信号のピーク値(n個分のピーク値の平均値)を求めて記憶しておく。そして、複数段階の変位と各段階でのピーク値の検出が済んだら、その中で、ピーク値が最大となった突出量の段階数を求め、この突出量を最適な値、すなわち、最適突出量として決定する。
最適凸量設定処理(ステップS2)は、ユーザに脈拍検出部6の突出量を変更操作させる表示を行って、脈拍検出部6の突出量をステップS1で求めた最適突出量に合わさせるものである。
次に、これらの処理の詳細をフローチャートを参照しながら説明する。図8は、図7のステップS1の最適凸量探索処理のサブルーチン処理を示すフローチャートである。
最適凸量探索処理に移行すると、先ず、複数段階の探索を行うために探索回数を「0」に初期化する(ステップS11)。そして、この探索回数が所定値になるまでステップS12〜S16の処理を繰り返すループ処理を行う。このループ処理では、探索回数を計数するため探索回数の変数値をインクリメントする処理(ステップS12)や、探索回数が所定値になったか否かの判別処理(ステップS13)を行うことに加えて、ユーザに脈拍検出部6の突出量を1段階変化させるための凸量設定・表示処理(ステップS14)と、各段階で脈波信号のピーク値を検出しその平均値を求める脈波検出・表示処理(ステップS15)と、求めたピーク値と突出量の段階数とを対応させて記憶する凸量記憶処理(ステップS16)とを行う。また、ステップS12では、ステップS15の脈波検出・表示処理で、複数個のピーク値を検出するためにピーク値の検出数をカウントする脈波信号ピーク値カウンタのリセットも行う。
このようなループ処理により、脈拍検出部6の突出量が少量ずつ複数段階に変更されるとともに、各段階において脈波信号のピーク値の平均値が算出されて記憶される。これらの処理については図9と図13のフローチャートを用いて詳述する。
そして、所定の探索回数の処理が済んだら、記憶したピーク値を比較してピーク値が最大となる脈拍検出部6の突出量を決定し、その突出量を最適突出量として記憶する(ステップS17)。そして、最適凸量探索処理の終了を示すアラーム音の出力と表示処理(ステップS18,S19)とを行って、このサブルーチン処理を終了し、次のステップに移行する。
図9には、図8のステップS14の凸量設定・表示処理のサブルーチン処理のフローチャートを、図10には、凸量設定・表示処理により表示部に出力される表示内容の一例を示す。
脈拍検出部6の突出量を1段階変化させるための凸量設定・表示処理(図8:ステップS14)では、次のような処理を行う。すなわち、先ず、探索回数を参照し、1回目の探索であれば突出量を「0(脈拍検出部6を一番引っ込めた状態)」に戻させる初期値設定処理を行う(ステップS21〜S23)。さらに、今回の探索回数で目標となる脈拍検出部6の突出量を演算する(ステップS24)。
次いで、ステップS25〜S27のループ処理により、ユーザに脈拍検出部6の突出量を所定量変更させる処理を行う。すなわち、回転量検出部30の信号により脈拍検出部6の突出量を検出しながら(ステップS25)、図10に示すように目標の突出量までの残差表示k1や方向表示k2を行い(ステップS26)、この残差がほぼ「0」になったか確認する(ステップS27)。そして、残差がほぼ「0」になるまでこのループ処理を繰り返す。
これにより、ユーザはリング状の操作部材22を回転させて脈拍検出部6の突出量を変化させ、この突出量を各探索回で設定される目標の突出量に容易に合わせることが出来る。
そして、残差がほぼ「0」になったら、目標の突出量になったことをユーザに知らせるためにアラーム音の出力と表示出力(ステップS28,S29)とを行う。そして、このサブルーチン処理を終了して、次のステップに移行する。
図11には、図9のステップS23の初期値設定処理のサブルーチン処理のフローチャートを、図12には、この初期設定処理で表示部に出力される表示内容の一例を示す。
突出量を「0」に戻させる初期値設定処理(図9:ステップS23)では、次のような処理を行う。すなわち、先ず、図12(a)に示すように表示部5aに処理開始を示す表示を行い、次いで、ステップS32〜S34のループ処理で、脈拍検出部6の突出量の検出(ステップS32)と、突出量がほぼ「0」になったかの確認(ステップS33)と、図12(b)に示すように突出量「0」までの残差を示す表示k1と方向表示k2(ステップS34)とを行う。そして、このループ処理の繰り返しにより、ユーザはリング状の操作部材22を回転させて脈拍検出部6の突出量を「0」の位置まで変化させる。
そして、突出量がほぼ「0」になったら、初期値設定が済んだことをユーザに知らせるアラーム音の出力と図12(c)に示すような完了表示の出力とを行って(ステップS35,S36)、このサブルーチン処理を終了し、次のステップに移行する。
図13は、図8のステップS15の脈波検出・表示処理のサブルーチン処理を示すフローチャートである。
脈波信号のピーク値の平均値を求める脈波検出・表示処理(脈波検出・表示処理(図8:ステップS15)では、次のような処理を行う。すなわち、先ず、脈波検出中を示す表示出力を行い(ステップS41)、光学検出制御部44により発光素子6aの駆動と受光素子6bからの検出信号の入力とを行って脈波信号を検出し、脈波信号のサンプリングデータからピーク値を取得する(ステップS42)。そして、脈波信号のピーク値が取得できなければステップS41,S42の処理を繰り返し、ピーク値が取得できたら平均値演算のためにピーク値を記憶して、脈波信号ピーク値カウンタをインクリメントする(ステップS44)。そして、脈波信号ピーク値カウンタの値を確認して(ステップS45)、このような処理を所定回繰り返す。この繰り返し処理により、脈波信号のピーク値を所定個取得することが出来る。
そして、この所定個のピーク値の平均値を演算し、その演算結果を記憶する(ステップS46)。そして、脈波信号のピーク値の平均値を取得できたことを示すアラーム音の出力と表示出力(ステップS47,S48)とを行って、このサブルーチンを終了し、次のステップに移行する。
図14は、図7のステップS2の最適凸量設定処理のサブルーチン処理を示すフローチャートである。図15には、この最適凸量設定処理により表示部に出力される表示内容の一例を示す。
最適凸量設定処理(図7:ステップS2)に移行すると、先ず、図15(a)に示すように最適凸量の設定開始を示す表示出力を行い(ステップS51)、図8のステップS17で記憶した最適突出量を参照する。そして、ステップS53〜S55のループ処理により、ユーザに脈拍検出部6の突出量を最適値まで変化させる処理を行う。すなわち、回転量検出部30の信号により脈拍検出部6の突出量を検出し(ステップS53)、突出量がほぼ最適値になったか確認し(ステップS54)、図15(b)に示すように目標の突出量までの残差表示k1や方向表示k2を行う(ステップS55)。そして、突出量がほぼ最適値になるまでこのループ処理を繰り返す。
これにより、ユーザはリング状の操作部材22を回転させて脈拍検出部6の突出量を変化させ、先の探索処理で見つけられた最適な突出量に容易に合わせることが出来る。
そして、突出量がほぼ最適凸量になったら、突出量が合ったことをユーザに知らせるアラーム音の出力と図12(c)のような表示処理とを行う(ステップS56,S57)。そして、この処理を終了する。
以上のような、最適凸量探索処理および最適凸量設定処理により、脈拍検出部6の突出量が良好な脈波信号を安定して取得することのできる最適突出量に合わせられる。
次に、脈拍測定の処理について説明する。
図16は、制御部により実行される脈拍数測定処理の処理手順を示すフローチャートである。
この脈拍測定の処理は、脈拍検出部6の突出量を最適量に合わせた後、ユーザがキー入力部48を操作して脈拍測定の実行の指令を入力した場合に開始される処理である。この処理が開始されたら、光学検出制御部44により脈拍検出部6を作動させて脈拍数の測定を行わせるとともに、表示部5aに脈拍数の測定中を示す表示を行わせる(ステップS61)。そして、この処理を、判別処理(ステップS62,S63)により、キー入力部48から測定終了の操作信号が入力されるか、制限時間に到達するまで繰り返す。
そして、測定終了の操作がなされるか制限時間に到達したら、測定終了を示すアラーム音の出力と表示処理(ステップS64,S65)を行って、この脈拍数測定処理を終了する。
以上のように、この実施の形態の脈拍測定装置1によれば、図7の凸量設定処理により、脈拍検出部6を脈波信号のピーク値が平均的に最大となる最適な位置に半自動的に設定することが出来るので、これにより常に安定した脈拍測定を行うことが可能となる。従って、例えば、脈拍の測定中に体が少しくらい動いても、体動に起因するノイズにより正確な脈拍測定が行えなくなると云った不具合を回避できるという効果が得られる。
また、脈拍検出部6の最適突出量を探索したり、脈拍検出部6の突出量を最適値に設定したりする際には、表示部5aに操作部材22を回す方向表示k2(増減方向の表示)や、目標の突出量までの残差表示k1が出力されるので、ユーザは調整完了までの調整残差を数値的に把握しながら、残差量に応じて大きな調整および微調整を行うことができ、突出量の迅速で正確な調整が可能となる。
また、図13の脈波検出・表示処理において、脈拍検出部6の突出量の最適値を求めるために、脈波信号のピーク値を複数検出し、その平均値を比較判断の対象としているので、脈波信号のゆらぎの影響を排して、平均的に良好な脈波信号を得ることのできる脈拍検出部6の最適突出量を求めることが出来る。例えば、脈波信号の振幅は、身体的な変化や心理的な動揺などで変化する場合があるため、1個の脈波信号のピーク値だけを検出してそれを比較判断に用いた場合には、たまたまピーク値が高くなった信号が検出されたために、多くの範囲で脈波信号の信号振幅が低くなる突出量が最適とされてしまうなどの不都合が生じかねないが、上記構成により、このような不都合を回避することが出来る。
また、脈拍検出部6の突出量を調整するのに、1拍ごとの脈波信号の振幅をレベルメータのように表示し、この値が最大値となるように調整すると云った方法も考えられるが、上記のように脈波信号の振幅は変動しやすいため、1拍ごとに見たのでは妥当な調整は困難である。一方、この実施形態の脈拍測定装置1では、脈拍検出部6の突出量を小さいところから大きなところまで少しずつ変化させ、各段階での脈波信号を比較して最適な突出量を決定するので、良好な脈波信号が確実に得られる妥当な調整を行うことが出来る。
また、このような調整を、装置のガイドなく完全に手動で行ったのでは、ユーザのスキルに依存して調整の良否が左右されてしまうが、この実施形態の脈拍測定装置1では、調整量を検出しつつユーザに指示を出して調整操作を行わせるので、ユーザのスキルに依存しない安定した調整が実現される。
なお、この実施形態では、ユーザに脈拍検出部6の突出量を変更操作させるのに、表示部5aの表示出力によりこの操作指示を出力するようにしているが、音声によりこの操作指示の出力を行うようにしても良い。また、脈拍検出部6の突出量を変更させる機構等は、調整板8を変位させる構造に限られず、脈拍検出部6自体を変位させる構造を採用しても良い。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態の脈拍測定装置1は、第1実施形態のものと制御処理の一部を異ならせたもので、他の構成は同様のものである。従って、第1実施形態のものと異なる点のみ説明する。
第2実施形態では、脈拍検出部6の突出量の設定処理において、最適突出量を求めた場合に、この最適突出量をその時点での外的状況(例えば温度)のデータと対応づけて記憶させ、外的状況に対応した最適突出量のデータテーブルを構築するようになっている。さらに、脈拍検出部6の突出量の設定処理において、その時点での外的状況に対応する最適突出量が上記データテーブルに登録されている場合に、新たに最適突出量の探索は行わず、このデータテーブルに基づき最適突出量を取得して、これに脈拍検出部6の突出量を合わせるようにしたものである。
図17には、本発明の第2実施形態においてRAMに格納されるデータ内容の一部を表わしたメモリ構成図を示す。
上記のような処理を行うため、この実施形態のRAM47には、図6に示した各種データの記憶部471〜480に加えて、温度検出部43の検出信号に基づいて定められる現在の温度データを一時的に記憶する温度一時記憶部481と、最適突出量を探索・設定したときの日時情報を一時的に記憶する凸量設定時刻一時記憶部482と、温度データおよび日時データと対応させて最適突出量を記憶させる最適凸量記憶部483、最適凸量・日時記憶部484、最適凸量・温度記憶部485とが設けられている。最後の記憶部483〜485は、各項目を対応させてn個分のデータを格納することが可能であり、これにより上記のデータテーブルが構成される。
図18には、本発明の第2実施形態における凸量設定処理のフローチャートを、図19と図20には、図18のステップS71とS73の各サブルーチン処理のフローチャートを示す。
この実施の形態では、ユーザが凸量設定の実行指令を入力してこの処理が開始されると、先ず、データテーブルに現在の外的状況(温度)に対応する脈拍検出部6の最適突出量が登録されていないか参照する温度別最適凸量メモリ参照処理(ステップS71)を行う。そして、最適突出量が登録されているか否かを判別して(ステップS72)、登録されていれば、その最適突出量に脈拍検出部6の突出量を合わせる最適凸量設定処理(ステップS74)に移行する。一方、最適突出量が登録されていなければ、最適突出量を探索する最適凸量探索処理(ステップS73)と、探索した最適突出量に脈拍検出部6の突出量を合わせる最適凸量設定処理(ステップS74)とを行って、この凸量設定処理を終了する。上記ステップS74の最適凸量設定処理は、図14のものと同様のものであり説明は省略する。
上記の温度別最適凸量メモリ参照処理(図18:S71)では、次のような処理を行う。すなわち、図19に示すように、先ず、ユーザに最適凸量設定処理の開始を示す表示出力を行い(ステップS81)、次に、温度検出部43の出力から温度を検出するとともにこの温度の値を表示出力する(ステップS82)。ここで、取得される温度は、脈拍測定装置1が装着される部位近傍の環境温度を表わすものとなる。続いて、RAM47の最適凸量・温度記憶部485のデータを参照して(ステップS83)、現在の測定温度と同一範囲の温度データが記憶されているか否かを判別する(ステップS84)。例えば、記憶部483〜485のデータテーブルに、温度が1℃間隔で登録されるように設定されている場合には、1℃の間隔で同一範囲か否かの判別を行う。すなわち、20.4℃などの測定がなされたら、20℃以上21℃未満のデータを同一範囲のデータとみなしてステップS84の判別処理を行う。
そして、同一範囲の温度データがあれば、それに対応して記憶されている最適突出量のデータを読み出して、これを最適凸量の変数に代入する(ステップS85)。一方、同一範囲の温度データがなければ、最適凸量の変数をNULLとする(ステップS86)。そして、メモリ参照処理の終了を示すアラーム音の出力と表示出力(ステップS87,S88)とを行って、このサブルーチン処理を終了し、次のステップに移行する。
このような処理により、データテーブルに現在の温度データに対応する最適突出量が記憶されているか否かが確認され、記憶されている場合にそれが読み出されるようになっている。
また、上記の最適凸量探索処理(図18:S73)では、次のような処理を行う。この最適凸量探索処理は、図8に示した第1実施形態の処理とほぼ同様であり、探索で求められた最適突出量を記憶させる際の処理のみが異なるものである。第2実施形態の最適凸量探索処理では、先ず、図8の処理と同様にステップS11〜S16で脈拍検出部6の最適突出量を探索する処理を行い、次いで、ここで得られた脈波信号のピーク値の平均値を比較してピーク値が最大となる突出量を最適突出量として特定する(ステップS97)。そして、この時点で、温度検出部43により温度検出を行って、検出された温度データと、時計回路51に基づく日時情報とを対応させて最適突出量のデータを、記憶部478〜480に記憶させるようになっている。その後は、第1実施形態のものと同様である。
このような処理により、脈拍検出部6の最適突出量が求められた場合に、この最適突出量のデータがその時点での温度や日時のデータと対応づけられてデータテーブルに登録されるようになっている。
以上のように、この実施形態の脈拍測定装置1によれば、温度データと対応づけて最適突出量をデータテーブルに登録しておき、同様の温度状況である場合に、この温度状況と対応させて登録されている最適突出量を設定値とするので、突出量の設定処理を行うのに、毎回、最適突出量の探索処理を行う手間を省くことが出来る。
一般に、同一人物では外的状況により血流動作が似た状態となる。例えば、身体の抹消組織は環境温度の変化に応じた体温調整機能を担っているため、環境温度が低い場合には、抹消組織の血管が収縮して皮膚表面付近の血流量は低下し、環境温度が高い場合には抹消組織の血流量は比較的多くなる。従って、このような血流動作に影響する外的状況を正しく把握することで、最適突出量を毎回探索することなく、外的状況だけから最適突出量を決定することが可能となる。
なお、上記の実施形態では、外的状況として装置装着部周辺の温度を例示しているが、その他、季節、時間、皮膚に近い部分の温度、外気温度、バンド圧などを含めるようにしても良い。バンド圧のデータは、例えば、圧力センサを用いて取得したり、或いは、何個目のバンド穴に合わせて装着したかをユーザにキー入力させることで取得するようにしても良い。
また、この実施形態では、データテーブルに1℃間隔で最適突出量が登録され、1℃間隔で外的状況が同一か否かの判別が行われるように構成しているが、例えば、この温度間隔は2℃間隔や0.5℃間隔としても良いし、或いは、20℃〜30℃の範囲では0.5℃間隔、それ以外の範囲では1℃間隔など、温度範囲に応じて温度間隔を異ならせるように設定することも出来る。
また、この実施形態では、データテーブルに対応する最適突出量が登録されている場合に、新たな最適突出量の探索を行わないように構成しているが、データテーブルの最適突出量を使用するか、或いは、新たに最適突出量を探索してそれを使用するかをユーザにより選択可能なように構成しても良い。また、データテーブルに登録された最適突出量を個別或いは全部まとめてリセット処理により消去できるようにしても良い。
[第3実施形態]
図21は、本発明の第3実施形態の脈拍測定装置1Bの内部構成を示すブロック図、図22は、本発明の第3実施形態の脈拍測定装置1Bの内部機構を示す断面図である。
第3実施形態の脈拍測定装置1Bは、脈拍検出部6の突出量の増減を電動により行わせるようにしたもので、その他の構成は、第2実施形態のものとほぼ同様である。同様の構成については同一符号を付して説明を省略する。
この実施形態の脈拍測定装置1Bは、図21と図22に示すように、突出量変更機構として、調整板8を上下に変位させるためのモータ53を備え、モータ53が駆動ギヤ53b,53bを回転させることで上述したねじ部材24を回転させ、このねじ部材24の回転により、第1実施形態と同様の作用で、調整板8が上下に変位するようになっている。モータ53の動力は装置内部の電池55により供給される。
また、この実施形態の脈拍測定装置1Bには、モータ53をサーボ制御する凸量制御部52が設けられ、凸量制御部52が回転量検出部30の出力を監視しながらモータ53を駆動制御することで、制御部45のコマンドに基づき調整板8を指定の位置へ変位させることが可能になっている。
次に、この実施形態の脈拍測定装置1Bの制御動作について説明する。この脈拍測定装置1Bでは、第1実施形態や第2実施形態と同様に、ユーザからの操作入力に基づいて脈拍検出部6の突出量の最適値を探索してその最適突出量に合わせる凸量設定処理と、ユーザからの操作入力に基づき脈拍の測定を行う脈拍測定処理とが、それぞれ実行可能になっている。これらのうち、凸量設定処理は第1実施形態や第2実施形態で示したものと少し異なり、脈拍測定処理については第1実施形態のものと同様である。次に、凸量設定処理について説明する。
図23には、本発明の第3実施形態の脈拍計測措置1Bにおける凸量設定処理のフローチャートを示す。
この実施形態の凸量設定処理では、ユーザの操作入力があってこの処理が開始されたら、先ず、脈拍検出部6の受光素子6bから信号を入力する(ステップS111)。そして、この信号振幅が通常範囲の上限を超えていないか確認し(ステップS112)、上限を超えていれば、ユーザにエラーを示すアラーム音の出力と表示出力(ステップS117,S118)とを行って、この凸量設定処理を終了する。
このような処理により、例えば、ユーザが脈拍測定装置1Bを手首に装着していない状態で凸量設定の操作入力を行ってしまったときに、適宜なエラー処理を行い、突出量の調整を行えないまま突出量の変更動作が続けられてしまうといった不都合を回避することが出来る。脈拍測定装置1Bが手首等に装着されていない状態では、脈拍検出部6の周囲に外部から光が差し込むため、この状態で受光素子6bを作動させた場合にその検出信号は通常より高い値となって、脈拍測定装置1Bが手首等に装着されていないことを検出することが出来る。
一方、ステップS112の判別処理で、信号振幅が通常範囲の上限を超えていないと判別されたら、続くステップS113〜S116の処理により、現在の最適突出量をデータテーブルから参照したり或いは探索したりして決定し、脈拍検出部6の突出量をこの最適突出量に合わせる処理が行われる。これらステップS113〜S116の処理は、図18で説明したステップS71〜S74の処理と同様のものである。但し、図18の処理では、ユーザに突出量を変化させる指示を出力して突出量を変化させていたのに対して、図23の処理では、モータ53を駆動させて電動で脈拍検出部6の突出量を変化させるようになっている。
以上のように、この実施形態の脈拍測定装置1Bによれば、脈拍検出部6の突出量を電動で変化させるので、ユーザの手間を省くことができ、且つ、ユーザのスキルに依存せずに常に一定の調整処理を実現することが出来る。
また、脈拍測定装置1Bが手首に装着されていない状況で、凸量設定の操作入力が誤って行われてしまった場合には、それが検出されて凸量設定の処理がすぐに終了されるので、無駄なモータ53の駆動やこれに伴う無駄な電力消費を防止することが出来る。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、脈拍測定に関する種々の表示出力を行う表示部は装置と別体に設けるようにしても良い。また、脈拍検出部6の突出量を増減させる機構など、上記の実施形態に示した細部構造等は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明の第1実施形態の脈拍測定装置の内部構成を示すブロック図である。 脈拍測定装置を装着した状態を示す断面図である。 脈拍検出部の突出量を変化させる機構を示す分解斜視図である。 脈拍検出部の突出量が小さい状態での脈拍の検出動作を説明する図である。 脈拍検出部の突出量が最適な状態での脈拍の検出動作を説明する図である。 図1のRAMに格納されるデータ内容の一部を示すメモリ構成図である。 制御部により実行される凸量設定処理の処理手順を示すフローチャートである。 図7のステップS1の最適凸量探索処理のサブルーチン処理を示すフローチャートである。 図8のステップS14の凸量設定・表示処理のサブルーチン処理を示すフローチャートである。 凸量設定・表示処理により表示部に出力される表示内容の一例を示す図である。 図9のステップS23の初期値設定処理のサブルーチン処理を示すフローチャートである。 初期設定処理により表示部に出力される表示内容の一例を示す図である。 図8のステップS15の脈波検出・表示処理のサブルーチン処理を示すフローチャートである。 図7のステップS2の最適凸量設定処理のサブルーチン処理を示すフローチャートである。 最適凸量設定処理により表示部に出力される表示内容の一例を示す図である。 制御部により実行される脈拍数測定処理の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態においてRAMに格納されるデータ内容の一部を示すメモリ構成図である。 本発明の第2実施形態における凸量設定処理の処理手順を示すフローチャートである。 図18のステップS71の温度別最適凸量メモリ参照処理のサブルーチン処理を示すフローチャートである。 図18のステップS73の最適凸量探索処理のサブルーチン処理を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態の脈拍測定装置の内部構成を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態の脈拍測定装置の内部機構を示す断面図である。 本発明の第3実施形態の脈拍計測措置における凸量設定処理の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1,1B 脈拍測定装置
1a 本体部
2 バンド
5a 表示部
6 脈拍検出部
6a 発光素子
6b 受光素子
6c 透光部材
20 突出量変更機構
30 回転量検出部
42 報音部
43 温度検出部
45 制御部
46 ROM
47 RAM
48 キー入力部
53 モータ
55 電池

Claims (9)

  1. 凸状に形成され光学的に脈拍を検出する脈拍検出部を備え、この脈拍検出部が装置本体の一面に突出した状態に配置されるとともに、この脈拍検出部を皮膚表面に接触させて脈拍の測定を行う脈拍測定装置において、
    皮膚に接触される板面からの前記脈拍検出部の突出量を増減可能な突出量変更機構と、
    前記突出量変更機構をユーザにより操作させる指示を出力する指示出力手段と、
    この指示出力手段からの出力により前記脈拍検出部の突出量を増減させるための制御を行う制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記指示出力手段からの指示出力により前記脈拍検出部の突出量を増減させながら前記脈拍検出部の検出信号を比較して所定条件の検出信号が得られる最適突出量を探し出す探索処理と、
    前記脈拍検出部の突出量が前記最適突出量に合うように前記指示出力手段からの指示出力を行わせる設定処理とが実行可能であることを特徴とする脈拍測定装置。
  2. 凸状に形成され光学的に脈拍を検出する脈拍検出部を備え、この脈拍検出部が装置本体の一面に突出した状態に配置されるとともに、この脈拍検出部を皮膚表面に接触させて脈拍の測定を行う脈拍測定装置において、
    皮膚に接触される板面からの前記脈拍検出部の突出量を増減可能な突出量変更機構と、
    この突出量変更機構を駆動させて前記脈拍検出部の突出量を増減させる制御を行う制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記脈拍検出部の突出量を増減させながら前記脈拍検出部の検出信号を比較して所定条件の検出信号が得られる最適突出量を探し出す探索処理と、
    前記脈拍検出部の突出量が前記最適突出量に合うように前記突出量変更機構を駆動する設定処理とが実行可能であることを特徴とする脈拍測定装置。
  3. 前記所定条件の検出信号とは、脈拍を表わす信号の強度が極大となる検出信号であることを特徴とする請求項1又は2記載の脈拍測定装置。
  4. 前記制御手段は、
    前記探索処理において、前記脈拍検出部の突出量を複数段階に変更していくとともに、各段階で前記脈拍検出部の検出信号のうち脈動信号のピーク値を複数抽出して平均化し、この平均化された値が最大となる突出量を前記最適突出量とすることを特徴とする請求項1又は2記載の脈拍測定装置。
  5. 装置を装着するためのバンドと、
    前記脈拍検出部の突出量を検出する第1検出手段とを備え、
    前記突出量変更機構は、装置を装着した状態で前記バンドを外すことなく手動により前記突出量を増減可能な構成であり、
    前記指示出力手段は、前記脈拍検出部の突出量を増減させる指示を表示又は音声によりユーザに出力可能な構成であり、
    前記制御手段は、
    前記第1検出手段の出力を確認しながら、前記指示出力手段から前記突出量の増減の指示を出力させることで、前記脈拍検出部の突出量を増減させる制御を行うことを特徴とする請求項1記載の脈拍測定装置。
  6. 前記突出量変更機構は、
    ユーザが一方の向きに操作することで前記脈拍検出部の突出量が増加し、逆の向きに操作することで前記脈拍検出部の突出量が減少する構成であり、
    前記指示出力手段は、
    前記突出量を増減するためにユーザが前記突出力変更機構を実際に操作するべき向きと、目的の突出量までの残差量とを出力することを特徴とする請求項5記載の脈拍測定装置。
  7. 前記突出量変更機構は、電動により前記脈拍検出部の突出量を増減可能な構成であり、
    前記制御手段は、
    前記脈拍検出部の突出量を増減させる処理を行う際、前記脈拍検出部から異常な検出信号が出力された場合に、前記脈拍検出部の突出量を増減させる動作を中止させることを特徴とする請求項2記載の脈拍測定装置。
  8. 外的状況を検出する第2検出手段と、
    前記探索処理により探し出された前記最適突出量と、前記第2検出手段により検出された外的状況とを対応させて記憶する記憶手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記脈拍検出部の突出量を設定する指令が入力された場合に、前記第2検出手段により外的状況を検出させ、前記記憶手段にこの外的状況に対応する前記最適突出量が記憶されている場合に、前記脈拍検出部の突出量をこの最適突出量に合わせるための制御を行うことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の脈拍測定装置。
  9. 前記外的状況には温度が含まれることを特徴とする請求項8記載の脈拍測定装置。
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