JP2013116145A - 生体状態検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】生体状態を検出するための検出部が、生体状態を測定しないときに被験者の邪魔になったり美観を損ねたりすることなく、被験者の人体の一部に適度な圧力で接触可能な生体状態検出装置を提供する。
【解決手段】生体状態検出部20は、筐体12の表面に設けられた対象検出センサ30に接触した検知対象の生体状態を示す生体信号を検出する。ここで、対象検出センサ30に検知対象が接触していないときは、生体状態検出部20は、筐体12ガイド部19内に収容されている。一方、対象検出センサ30に検知対象が接触しているときは、生体状態検出部20は、ガイド部19の開口が形成されている開口部13から前端部25が突出するように、移動部50により移動させられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、脈波や脈拍数等の生体状態を検出する生体状態検出装置に関する。
従来、脈波や脈拍数等の生体状態を検出する生体状態検出装置が知られている。脈波とは、心拍に従って発生する、血管内の血液の波動的な圧力変動のことであり、脈拍数とは、脈波に現れるピークの一定時間あたりの回数である。
このような生体状態検出装置では、被験者の指または掌等に接触可能に設けられた光学式の脈波センサを用いて、脈波や脈拍数等を検出することが一般的である。光学式脈波センサとは、赤外光や可視光等の光を被験者の指または掌等に照射し、指または掌等からの反射光を受光し、反射光の強度に基づいて、血液中のヘモグロビンの光吸収特性を利用して血管内の血液の波動的な容積変化を検出する、すなわち脈波を検出するものである。
光学式脈波センサを用いた生体状態検出装置としては、周囲より突出した状態を維持するように保持され、所定の載置面に被験者の指が載置されて押し込まれると、指を押し返す反発力を発生させるように構成された可動部を用い、この可動部の載置面に光学式脈波センサを設けることで、光学式脈波センサと指とを隙間なく密着させる脈波検出装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−43150号公報
しかしながら、上記装置では、可動部に設けられている光学式脈波センサは常に装置から突出している状態となっている。このため、例えば、車両のステアリングホイールに上記装置を適用し、車両を運転する運転者の生体状態を検出しようとした場合、生体状態を測定しないときには、この突出した状態となっている光学式脈波センサが運転者のステアリングホイール操作の邪魔になる虞がある。また、例えば、上記装置を装飾品として室内に置く場合、光学式脈波センサが常に装置から突出している状態であると、美観を損ねることが懸念される。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、生体状態を検出するための検出部が、生体状態を測定しないときに被験者の邪魔になったり美観を損ねたりすることなく、被験者の人体の一部に適度な圧力で接触可能な生体状態検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた発明である請求項1に記載の生体状態検出装置は、筐体の表面に、被験者の人体の一部を検知対象として、該検知対象を接触させる接触部を有しており、生体信号検出手段は、その接触部に接触した検知対象に向けて光を照射し、光を照射した方向からの反射光を受光し、受光した光の強度から被験者の生体状態を示す生体信号を検出する。
また、生体状態検出装置では、接触部に検知対象が接触している状態を接触状態とし、接触部に検知対象が接触していない状態を非接触状態として、接触検出手段が、接触状態および非接触状態を検出し、さらに、生体信号検出手段が接触部から突出した状態となる位置を測定位置、生体信号検出手段が筐体の内部に収容された状態となる位置を収容位置として、移動手段が、生体信号検出手段を、接触検出手段により非接触状態が検出されているときに収容位置に移動させるとともに、接触検出手段により接触状態が検出されているときに測定位置に位置するように移動させる。
このように構成された本発明の生体状態検出装置では、接触検出手段により非接触状態が検出されているとき、つまり生体状態信号を検出する必要がないときに生体信号検出手段が筐体の内部に収容された状態となっている。このため、本発明の生体状態検出装置では、生体信号検出手段が被験者の邪魔になったり生体状態検出装置の美観を損ねたりすることなく、被験者の人体の一部に適度な圧力で光学式脈波センサを接触させることができる。また、これによると、生体信号検出手段が接触部から突出した状態となるため、仮に接触部と検知対象との間に隙間があったとしても検知対象に生体信号検出手段を接触させることができる。
ところで、適度な圧力で検知対象(被験者の人体の一部)に光学式脈波センサが接触していない場合、脈波を正確に検出できない虞があるという問題がある。これは、圧力が大きすぎると、検知対象の血管内の血流が止まってしまうことがあるためであり、逆に、圧力が小さすぎると、検知対象と光学式脈波センサとの間に生じた隙間から太陽や蛍光灯等からの照射光が外乱として光学式脈波センサで受光されてしまうことがあるためである。
そこで本発明の生体状態検出装置において、移動手段は、例えば請求項2に記載のように、収容位置と測定位置との間で生体状態検出手段を移動させる粗調整手段と、生体信号検出手段に対する検知対象の位置に応じて測定位置を微調整する微調整手段とを備えていてもよい。
ここで微調整手段は、移動手段による移動範囲より狭い移動範囲内で測定位置を調整するものとする。また移動手段は、収容位置と測定位置との2点間を移動するように構成されていてもよいし、収容位置と複数の測定位置との間を移動するように構成されていてもよい。
これによると、まず粗調整手段により生体信号検出手段を検知対象に近づけた後、微調整手段により測定位置を調整するため、微調整手段が無い場合に比べて、生体信号検出手段から検知対象により適切な圧力を作用させることができる。
具体的には請求項3に記載のように、移動手段において生体信号検出手段がケース部によって保持され、粗調整手段がこのケース部を移動させることにより生体信号検出手段を移動させるように構成されていてもよい。さらに、微調整手段は、生体信号検出手段に検知対象が接触すると、ケース部に対する生体信号検出手段の位置を受動的に変位させる弾性部材からなっていてもよい。
これによると、微調整手段は受動的に作動するため、移動手段を簡易な構成とすることができる。
また本発明の生体状態検出装置において、移動手段は、請求項4に記載のように、接触圧検出手段によって生体信号検出手段に対する検知対象の接触圧を検出し、検出された接触圧が予め定められた適正圧となる位置を測定位置として、調整手段によって生体信号検出手段を移動させるように構成されていてもよい。
これによると、接触圧検出手段によって接触圧を確認しながら生体信号検出手段を移動させることができるため、より測定に適した接触圧で生体信号検出手段を検知対象に接触させることができる。なお、ここでいう適正圧とは、予め定められた一点の値でもよいし、予め定められたある範囲を有する値であってもよい。
ここで、調整手段は、請求項5に記載のように、接触検出手段により接触状態が検出されると、接触部を構成する面からの突出量が段階的に増大するように、生体信号検出手段を複数段階で移動させるように構成されていてもよい。
これによると、生体信号検出手段を必要以上に大きな圧力で検知対象に接触させてしまうことを防止できるため、生体信号検出手段との接触による痛みが生じることを抑制できる。
さらにまた本発明の生体状態検出装置では、請求項6に記載のように、生体信号検出手段の測定位置側の端部を前端部とし、該前端部に検知対象が当接している状態を当接状態、当接していない状態を非当接状態として、生体信号検出手段が当接状態または非当接状態のいずれにあるかを検出する当接検出手段を備えていてもよい。
これにより、当接検出手段により検出された当接状態であるか否かの情報を、他の構成を用いることによって有効に活用することができる。
例えば、生体状態検出装置は、請求項9に記載のように、接触検出手段により接触状態が検出され、且つ当接検出手段により非当接状態が検出されているとき、検知対象と生体信号検出手段とが非当接状態にあることを被験者に認識させる報知手段を備えていてもよい。
この場合は、検知対象が接触部に接触しているにも関わらず当接検出手段により非当接状態が検出されている場合は、被験者に、視覚および聴覚等によって、適切に接触部に検知対象を触れさせるように促すことができる。
ここで、報知手段は、生体状態検出装置の外部に設けられていてもよいし、あるいは生体状態検出装置の内部に設けられていてもよい。
なお、ここでいう当接検出手段は、生体信号検出手段への接触の有無だけではなく、その接触の仕方(圧力や面積)を検出するものであっても良い。
例えば、当接検出手段は、請求項7に記載のように、光を受光する受光手段を備え、該受光手段にて受光する光の強度から当接状態および非当接状態を検出するように構成されていてもよい。
これによると、例えば、生体信号検出手段にて検知対象に向けて照射した光の反射光を受光するための素子と当接検出手段が備える受光素子とを兼ねることにより、部品点数を削減することができる。
また、当接検出手段は、請求項8に記載のように、生体信号検出手段に対する検知対象の接触圧から、当接状態および非当接状態を検出するように構成されていてもよい。
これによると、脈波の検出に適した接触圧を適正圧とし、例えば、接触圧が予め定めた適正圧より大きい場合を当接状態とするように構成することにより、検知対象に生体信号検出手段を脈波の検出に適した接触圧で接触させることができる。
また、接触部には、請求項10に記載のように、検知対象と接触部との摩擦係数を増加させる形状または材質を有した滑り止め部が設けられていることが望ましい。
上記のように構成されている生体状態検出装置は、例えば請求項11に記載のように、被験者が操作する車両のステアリングホイールに設けられていてもよい。これによると、運転前および運転中に検出した生体状態から、被験者が運転に適した状態であるか否かを確認できるため、運転時の安全性を向上させることができる。
また、上記のように構成されている生体状態検出装置は、例えば請求項12に記載のように、被験者が座る椅子の手すりに設けられていてもよい。これにより、座っているときのリラックスした状態で被験者の生体状態を測定することができる。
本実施形態の生体状態検出装置の構成を示す模式図である。 (a)は、生体状態検出装置が適用されるステアリングホイールシステムの使用状態を示す説明図であり、(b)は、生体状態検出装置の装着位置周辺の構成を示す説明図である。 (a)は生体状態検出部の前端部に押圧力が作用していないときの当接検出センサを示す説明図であり、(b)は、押圧力が作用しているときの当接検出センサを示す説明図である。 (a)は収容状態のセンサ保持部を示す説明図であり、(b)は測定状態のセンサ保持部を示す説明図であるである。 滑り止め部40の構成を示す説明図である。 MPUが実行する移動処理の内容を表すフローチャートである。 (a)は生体状態検出部20にて検知対象(掌)が接触している状態示す説明図であり、同図(b)は、生体状態検出部20周辺の拡大図であるである。 第2実施形態の生体状態検出装置の構成を示す説明図である。 (a)は収容位置に位置する生体状態検出部を示す説明図であり、同図(b)は測定位置に位置する生体状態検出部を示す説明図である。 第3実施形態の生体状態検出装置の構成を示す説明図である。 (a)は第1測定位置に位置する生体状態検出部を示す説明図であり、同図(b)は第2測定位置に位置する生体状態検出部を示す説明図であり、同図(c)は第3測定位置に位置する生体状態検出部を示す説明図である。 MPUが実行する移動処理の内容を示すフローチャートである。 フォトダイオードの出力電圧を表す説明図である。 (a)は、生体状態検出装置を椅子に適用した他の実施形態の使用状態を示す説明図であり、同図(b)は、生体状態検出装置の装着位置周辺の構成を示す説明図である。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[第1実施形態]
<構成>
図1は、本実施形態の生体状態検出装置1の構成を示す模式図である。また図2(a)は、生体状態検出装置1が適用されるステアリングホイールシステム101の使用状態を示す説明図であり、同図(b)は、生体状態検出装置1の装着位置周辺の構成を示す説明図である。ここで、ステアリングホイールシステム101とは、車両に搭載されるステアリングホイール10を把持する運転者(被験者)の人体の一部である掌を生体状態を検出する対象物(検知対象)として、脈波や脈拍を検出するシステムをいう。
図1に示すように、生体状態検出装置1は、光を用いて脈波を検出する生体状態検出部20と、生体状態の検出を行う必要がある時に、生体状態検出部20が位置すべき測定位置、および生体状態の検出を行う必要がない時に生体状態検出部20が位置すべき収容位置のいずれかに、生体状態検出部20を移動させる移動部50と、検知対象の存在を検出する対象検出センサ30と、対象検出センサ30での検出結果に基づいて移動部50を駆動することによって、生体状態検出部20の位置を制御すると共に、生体状態検出部20を用いた生体状態の検出を行う制御部60とを備えている。
<生体状態検出部>
生体状態検出部20は、光学式脈波センサからなり、前端部25(後に詳述する測定位置側の端部)に脈波を測定するために光を照射する照射部24および照射方向からの反射光を受光する受光部26が設けられている。受光部26は、光の強度を電気信号(電圧)に変換するフォトダイオード(図示せず)を有している。
また、生体状態検出部20は、ステアリングホイール10の筐体12に形成された収容通路を移動するように配置される。なお、収容通路の開口は、筐体12の表面のうち、運転中の運転者によって把持される標準的な部位(特に検知対象としての運転者の掌の拇指球が当接する部位)に形成されている(図2参照)。以下では、筐体12の表面であって収容通路の開口が形成されている部位を開口部13という。また、筐体12のうち収容通路を形成する部位をガイド部19という。
<移動部>
移動部50は、ガイド部19の内壁に沿って移動可能に形成されたセンサ保持部70と、モータ(図示せず)の回転運動をガイド部19の壁面に沿うセンサ保持部70の移動(直線運動)に変換する駆動部51と、を備えている。
<センサ保持部>
センサ保持部70は、有底筒状に形成されているケース71と、ケース71内部に収容されている生体状態検出部20をケース71内部へ押し込む押圧力が作用すると生体状態検出部20を元の位置(以下、基準位置という)へ戻すように付勢する圧縮コイルばね72と、生体状態検出部20に検知対象が当接していることを検出する当接検出センサ73とを備えている(図1参照)。
なお、圧縮コイルばね72は、生体状態検出部20に押圧力が作用していない場合、生体状態検出部20の前端部25をケース71から突出した位置(基準位置)に位置させている。
当接検出センサ73は、前端部25に押圧力が作用することにより生体状態検出部20がケース71の内部へ変位するときに生体状態検出部20の後端部29に押圧されて変位する板ばね76と、予め定められた位置まで生体状態検出部20が変位したときに板ばね76に接触する位置に設けられている接点74とを備えている。つまり、当接検出センサ73はスイッチとして構成されており、板ばね76と接点74との間には後述する制御部60に備えられているMPU64から予め定められた値の検出用電圧が印加されている。
ここで、図3(a)は生体状態検出部20の前端部25に押圧力が作用していないときの当接検出センサ73を示す説明図であり、同図(b)は、押圧力が作用しているときの当接検出センサを示す説明図である。図3(a)、(b)に記載されている抵抗Rはプルダウン抵抗である。
生体状態検出部20の前端部25に押圧力が作用していない場合(図3(a))、板ばね76と接点74とは開状態となり、MPU64にて当接検出センサ(スイッチ)73のオフが検出される。一方、押圧力が作用している場合(図3(b))、生体状態検出部20は押圧された方向へ変位し、板ばね76は生体状態検出部20の後端部29に押圧されて接点74に接触し、MPU64にて当接検出センサ73のオンが検出される。
つまり、当接検出センサ73は、オン状態となることによって生体状態検出部20に検知対象が当接している当接状態を検出し、オフ状態となることによって生体状態検出部20に検知対象が当接していない非当接状態を検出する。
<駆動部>
駆動部51は、周知のクランク・スライダ機構として構成されており、モータのモータ駆動軸52とともに回転するクランク53と、センサ保持部70と一体に形成され、ガイド部19に設けられているスライダレール57を往復移動するスライダ56と、一方の端部がクランク53に連結されると共に、他方の端部がスライダ56に連結され、モータの回転運動をスライダ56に伝達するロッド55とを備えている。これにより、センサ保持部70、およびセンサ保持部70に保持されている生体状態検出部20が、ガイド部19の内壁に沿って移動する。
ここで、センサ保持部70が開口部13から最も遠い場所に位置する状態を収容状態という。一方、センサ保持部70が開口部13に最も近い場所に位置する状態を測定状態という。図4(a)は収容状態のセンサ保持部70を示す説明図であり、同図(b)は測定状態のセンサ保持部70を示す説明図である。なお、図4(a)、(b)では、当接検出センサ73の図示を省略している。
生体状態検出部20は、収容状態では開口部13からガイド部19内へ奥まった場所に位置し(図4(a))、測定状態では、検知対象に凹凸があったとしても該検知対象に接触できるように、開口部13から突出した場所に位置している(図4(b))。以下では、収容状態のときの生体状態検出部20の位置を収容位置(図4(a)、位置A)といい、測定状態のときの生体状態検出部20の位置を測定位置(図4(b)、位置B)という。
<対象検出センサ>
対象検出センサ30は、開口部13の周囲に設けられ、検知対象が接触しているか否かを検知する周知のタッチセンサからなる(図1参照)。また、対象検出センサ30の周囲には、摩擦係数を増加させる形状を有することによって検知対象の滑りを抑制する滑り止め部40が設けられている。図5は、滑り止め部40の構成を示す説明図である。図5に示すように、滑り止め部40は、小さい突起が複数設けられた形状で、材質は樹脂により形成されている。
<制御部>
制御部60は、対象検出センサ30に検知対象が接触しているか否かを示す接触検出信号SKを出力する接触検出回路66と、当接検出センサ73により検出される生体状態検出部20への検知対象の接触状態を視覚によって運転者に認識させる表示器68と、CPU、ROM、RAM、フラッシュメモリ等を備えたマイクロコンピュータを中心として構成されるMPU64と、モータを駆動するモータ駆動部62と、を備えている(図1参照)。
MPU64では、少なくとも、生体状態検出部20に光を照射させると共に照射させた光の反射光を受光させて検知対象の生体状態を検出する生体状態測定処理と、対象検出センサ30に検知対象が接触している状態(接触状態)の継続期間を接触時間Taとし、接触していない状態(非接触状態)の継続期間を非接触時間Tnとして、接触時間Taおよび非接触時間Tnを測定する接触時間測定処理と、生体状態検出部20を移動させる移動処理とを実行する。
このうち、生体状態測定処理は、後に詳述する移動処理で信号レベルが設定される生体状態測定開始信号FSが、アクティブレベル(ここでは、FS=1とする)を示している間、実行される。また、接触時間測定処理は、例えばマイクロコンピュータが備えるタイマを用いて接触時間Taおよび非接触時間Tnを測定する。なお、接触検出信号SKは、接触状態ではアクティブレベルを示し、非接触状態では非アクティブレベルを示すものとする。このような処理は周知の処理であるため、詳細な説明は省略する。
<移動処理>
図6はMPU64が実行する移動処理の内容を表すフローチャートである。本処理は、運転者によりイグニションスイッチがオンされた後、初期設定が行われた後に起動する。
なお、初期設定では、生体状態検出部20が収容位置に位置していることを確認し、生体状態検出部20が収容位置に位置していない場合は、駆動部51により生体状態検出部20を収容位置に移動させる。また、生体状態測定開始信号FSを非アクティブレベル(FS=0)に設定し、予め定められた定数としてROMに記憶されている接触判定期間T1、および非接触判定期間T2の読み出しを行う。
移動処理が起動すると、最初のステップS110(以下、「ステップ」を省略し、単に記号「S」で示す)では、接触判定期間T1と、別処理である接触時間測定処理にて測定された接触時間Taとを比較する。すなわち、対象検出センサ30にて接触状態が継続して検出されているか否かを判断する。ここで、接触時間Taが接触判定期間T1以上であると判断した場合(S110:YES)、S115へ移行する。
一方、接触時間Taが接触判定期間T1未満であると判断した場合(S110:NO)、S110の処理を繰り返す。つまり、運転者によりステアリングホイール10の開口部13とその周辺が接触判定期間T1以上の間把持されるまで待機する。
次にS115では、モータ駆動軸52を180°回転させ、生体状態検出部20を測定位置に移動させる。
続くS120では、生体状態測定開始信号FSをアクティブレベル(FS=1)に設定し、別処理である生体状態測定処理によって検知対象の生体状態を検出する。
次にS125では、当接検出センサ73がオンであるか否かを判断する。つまり、当接状態であるか否かを判断する。ここで、当接検出センサがオンである場合(S125:YES)、S130へ移行する。一方、当接検出センサ73がオフである場合(S125:NO)、S135へ移行する。
当接検出センサ73がオフであると判断した場合に移行するS135では、生体状態検出部20に検知対象が接触していないことを表示器68に表示することにより視覚的に運転者に認識させ、S125へ移行する。つまり、生体状態検出部20に検知対象が接触していることが検出されるまで待機する。
当接検出センサ73がオンであると判断した場合に移行するS130では、非接触判定期間T2と、別処理である非接触時間測定処理にて測定された非接触時間Tnとを比較する。つまり、対象検出センサ30にて非接触状態が検出されているか否かを判断する。ここで、非接触時間Tnが接触判定T2未満であると判断した場合(S130:NO)、S125へ移行する。一方、非接触時間Tnが接触判定期間T2以上であると判断した場合(S130:YES)、S140へ移行する。
非接触時間Tnが接触判定期間T2以上であると判断した場合に移行するS140では、生体状態測定開始信号FSを非アクティブ状態(FS=0)に設定し、生体状態測定処理を停止する。
次にS145では、モータ駆動軸52を180°回転させ、生体状態検出部20を収容位置に移動させる。
続くS150では、イグニションスイッチがオンであるか否かを判断する。ここで、イグニションスイッチがオンであると判断した場合(S150:YES)、S110へ移行し、S110〜S150の一連の処理を繰り返す。一方、イグニションスイッチがオフであると判断した場合(S150:NO)、本処理を終了する。
<作用>
このように構成された生体状態検出装置1では、イグニションスイッチがオンされているときに、運転者がある程度の期間(接触判定期間T1以上)、ステアリングホイール10(開口部13とその周辺)を把持し続けていると、生体状態検出部20が測定位置に移動し、運転者の生体状態の検出を行う。また、運転者がステアリングホイール10(開口部13とその周辺)から手を離した時間がある程度の期間(非接触判定期間T2以上)継続すると、運転者の生体状態の検出を中止し、生体状態検出部20が収容位置に移動する。
ここで、図7(a)は生体状態検出部20に検知対象である掌201が接触している状態示す説明図であり、同図(b)は生体状態検出部20周辺の拡大図である。なお、図7(a)、(b)では、当接検出センサ73の図示を省略している。
図7(a)に示すように、生体状態検出部20が測定位置に位置しているとき、生体状態検出部20に掌201が接触すると、掌201により生体状態検出部20が収容位置側に向けて押圧される。このとき、圧縮コイルばね72は、押圧された方向に変位することで、押圧に反発する反発力を発生させる。
これにより、図7(b)に示すように、押圧力の変動により掌201が生体状態検出部20と接触する位置が例えばH1〜H4のように変位したとしても、圧縮コイルばね72の反発力により、掌201に生体状態検出部20が適度な圧力で接触する。また、掌201に凹凸がある場合であっても、掌201に生体状態検出部20が適度な圧力で接触する。
つまり、移動部50は、生体状態検出部20を掌201に接触させるにあたり、まず駆動部51によりセンサ保持部70を移動させることで粗調整を行い、次に圧縮コイルばね72により生体状態検出部20を適度な圧力で掌201に接触させるべく、移動部50の移動範囲より狭い移動範囲内で微調整を行うように構成されている。
<効果>
以上説明したように、本実施形態の生体状態検出装置1では、対象検出センサ30に検知対象(掌)が接触している間は、生体状態検出部20を測定位置に位置させ、対象検出センサ30に検知対象が接触していない間は、生体状態検出部20を収容位置に位置させるように構成されている。
このため、運転者のステアリングホイール10の操作の邪魔をすることなく、運転者の掌に適度な圧力で生体状態検出部20を接触させることができる。
また、運転者がステアリングホイール10を把持する必要がないとき、例えば、降車時には生体状態検出部20はガイド部19内に収容されているため、ステアリングホイール10の美観を損ねることがない。
さらにまた、測定位置は生体状態検出部20がステアリングホイール10の表面から突出した状態となる位置に設定されているため、対象検出センサ30に掌が接触している間、仮に掌表面の凹凸により開口部13と掌との間に隙間があったとしても、掌に光学式脈波センサを接触させることができる。
また、移動部50は、二つ以上の異なる手段から構成されている。つまり、駆動部51により生体状態検出部20を検知対象に近づけた後、圧縮コイルばね72により測定位置を調整するため、圧縮コイルばね72が無い場合に比べて、生体状態検出部20から検知対象に、より適切な圧力を作用させることができる。
さらにまた、圧縮コイルばね72は、生体状態検出部20が収容位置に向けて押圧された場合、押圧された方向にセンサ保持部70を変位させることで、この押圧に反発する反発力を発生させるように構成されている。
これによると、生体状態検出部20に検知対象が当接している場合、検知対象に押圧されることにより生体状態検出部20が測定位置から筐体12内部側に移動するため、生体状態検出部20から検知対象に過剰な圧力が作用することを抑制できる。
また、生体状態検出部20の位置を受動的に変位させる圧縮コイルばね72を用いることにより、移動部50を簡易な構成とすることができる。
さらにまた、生体状態検出部20が当接状態または非当接状態のいずれにあるかを検出する当接検出センサ72を備え、当接検出センサ72により検出された当接状態であるか否かの情報を表示器68を用いて表示することができる。
これによると、検知対象が開口部13およびその周辺に接触しているにも関わらず当接検出手段により非当接状態が検出されている場合は、視覚等によって、運転者に、適切に開口部13およびその周辺に検知対象を触れさせるように促すことができる。
また、小さい突起が複数設けられている樹脂により形成された滑り止め部40が備えられているため、対象検出センサ30周辺を把持する運転者の掌の滑りを抑制することができる。
さらにまた、生体状態検出装置1が、ステアリングホイール10に設けられているため、運転前および運転中に検出した生体状態から、被験者が運転に適した状態であるか否かを確認できる。結果として、運転時の安全性を向上させることができる。
<対応>
本実施形態における開口部13およびその周辺が特許請求の範囲における「接触部」に相当し、生体状態検出部20が特許請求の範囲における「生体信号検出手段」に相当し、対象検出センサ30が特許請求の範囲における「接触検出手段」に相当し、移動部50が「移動手段」に相当する。また、駆動部51が「粗調整手段」に相当し、圧縮コイルばね72が「微調整手段」に相当する。さらにまた、センサ保持部70が特許請求の範囲における「検出ケース部」に相当し、当接検出センサ73が特許請求の範囲における「当接検出手段」に相当し、表示器68が特許請求の範囲における「報知手段」に相当する。
[第2実施形態]
図8は、本実施形態の生体状態検出装置2の構成を示す説明図である。図中、上記第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付すものとする。本実施形態では、移動部80の構成が上記第1実施形態の移動部50の構成とは異なる。また、本実施形態は、当接検出センサ73および表示器68に相当する構成が省略されており、ガイド部19は開口部13から予め定められた距離だけ離れた位置に壁部17を備えている。以下では、主に上記実施形態と異なる構成要素について説明する。
<移動部>
移動部80は、生体状態検出部20と一体に形成され、ガイド部19の内壁に沿って移動可能に設けられている永久磁石83と、一つの電磁石82からなり、電流が供給されると磁力を発生し、永久磁石83を引き寄せることによって生体状態検出部20を測定位置に移動させる磁力発生部81と、生体状態検出部20と一体に形成され、電流の供給の停止により電磁石82による磁力が発生しなくなると、収容位置まで生体状態検出部20を戻す引張コイルばね85と、を備えている。つまり、引張コイルばね85は、生体状態検出部20に該生体状態検出部20をガイド部19から外部へ突出させる引張り力が作用すると、生体状態検出部20を元の位置(収容位置)へ戻すように付勢する。なお、永久磁石83は、生体状態検出部20に近い側がN極、遠い側がS極となるように設けられている。
ここで、図9(a)は収容位置に位置する生体状態検出部20を示す説明図であり、同図(b)は測定位置に位置する生体状態検出部20を示す説明図である。電磁石82に電流が供給されていないとき、生体状態検出部20は、引張コイルばね85により収容位置に保持される(図9(a))。また、電磁石82は、電流の供給により永久磁石83と電磁石82との間に吸引力が作用すると、生体状態検出部20は測定位置に移動する(図9(b))。
<制御部>
制御部95は、MPU64の指令に従って、電磁石82への電流の供給を開始または停止する電磁石制御部63を備えている。
<移動処理>
本実施形態では、第1実施形態の移動処理のフローチャート(図6参照)のうち、S125およびS135が省略される点と、S115およびS145にて次の処理を実行する点とが異なる。
S115では、電磁石制御部63に電磁石82へ電流の供給を開始させて磁力を発生させ、生体状態検出部20を測定位置に位置させる。
また、S145では、電磁石制御部63に電磁石82への電流の供給を停止させ、生体状態検出部20を収容位置に位置させる。
<効果>
以上説明したように、本実施形態の生体状態検出装置2は、磁力により生体状態検出部20を移動させるように移動部80が構成されている。
これにより、本実施形態では、機構部品で構成されている第1実施形態の移動部50に比べて、移動部80を小型化することができる。
<対応>
本実施形態における移動部80が特許請求の範囲における「移動手段」に相当する。
<変形例>
上記実施形態では、第1実施形態の当接検出センサ73および表示器68に相当する構成が省略されているが、これらを備える構成としてもよい。
[第3実施形態]
図10は本実施形態の生体状態検出装置3の構成を示す説明図である。図中、上記第1、2実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付すものとする。
本実施形態では、磁力発生部106の構成が上記第2実施形態の磁力発生部81の構成とは異なる。また、本実施形態では、生体状態検出部20は、前端部25と検知対象との接触圧を検出する、周知のひずみゲージからなる圧力センサ28を備えている。なお、当接状態および非当接状態は、上記第1実施形態では当接検出センサ72により検出されていたが、本実施形態では圧力センサ28により検出された接触圧を利用して検出されている。以下では、主に上記実施形態と異なる構成要素について説明する。
<移動部>
移動部110では、磁力発生部106は、電磁石111、電磁石112、電磁石113、の三つの電磁石からなる。
図11(a)は第1測定位置に位置する生体状態検出部20を示す説明図であり、同図(b)は第2測定位置に位置する生体状態検出部20を示す説明図であり、同図(c)は第3測定位置に位置する生体状態検出部20を示す説明図である。ここでは、電磁石111に電流が供給されているときの生体状態検出部20の位置を第1測定位置とし、電磁石112に電流が供給されているときの生体状態検出部20の位置を第2測定位置とし、電磁石113に電流が供給されているときの生体状態検出部20の位置を第3測定位置としている。
このように、電磁石111、112、113は、開口部13およびその周辺からの生体状態検出部20の突出量が、第1測定位置B1、第2測定位置B2、第3測定位置B3の順に、段階的に増加するように配置される。
<制御部>
制御部97では、当接検出回路69は、アンプ(図示せず)を備え、圧力センサ28により検出された押圧力を接触圧Pとして出力するように構成されている。また、電磁石制御部67は、電磁石111、電磁石112、電磁石113のうちいずれか一つに電流を供給するように構成されている。
<移動処理>
図12はMPU64が実行する移動処理の内容を示すフローチャートである。本処理は、運転者によりイグニションスイッチがオンされた後、初期設定が行われた後に起動する。
なお、初期設定では、生体状態検出部20が収容位置に位置していることを確認し、生体状態検出部20が収容位置に位置していない場合は、電磁石制御部67により、全ての電磁石111、112、113への電流の供給を停止することにより、生体状態検出部20を収容位置に位置させる。
また、生体状態測定開始信号FSを非アクティブレベル(FS=0)に設定し、予め定められた定数としてROMに記憶されている接触判定期間T1、および非接触判定期間T2、および適性圧P1の読み出しを行う。
最初のステップS210では、対象検出センサ30にて接触状態が検出されているか否かを判断する、つまり接触判定期間T1と、別処理である接触時間測定処理にて測定された接触時間Taとを比較する。本ステップでは、第1実施形態の移動処理(図6参照)に示すS110と同様の処理を行うため、詳細な説明を省略する。接触時間Taが接触判定期間T1以上であると判断した場合(S210:YES)、S220へ移行する。一方、接触時間Taが接触判定期間T1未満であると判断した場合(S210:NO)、S110の処理を繰り返す。
次にS215では、電磁石制御部67により電磁石111に電流を供給し、生体状態検出部20を第1測定位置に位置させる。
続くS220では、生体状態測定開始信号FSをアクティブレベル(FS=1)に設定し、別処理である生体状態測定処理にて検知対象の生体状態の検出を開始する。
次にS225では、接触圧Pが適正圧P1以上であるか否かを判断する。ここで、接触圧Pが適正圧P1以上である場合、すなわち適度な圧力で検知対象に生体状態検出部20が接触している場合(S225:YES)、S250へ移行する。一方、接触圧Pが適正圧P1未満である場合(S225:NO)、S230へ移行する。
次にS230では、電磁石制御部67により電磁石112に電流を供給し、生体状態検出部20を第2測定位置に位置させる。
続くS235では、接触圧Pが適正圧P1以上であるか否かを判断する。ここで、接触圧Pが適正圧P1以上である場合(S235:YES)、S250へ移行する。一方、接触圧Pが適正圧P1未満である場合(S235:NO)、S240へ移行する。
次にS240では、電磁石制御部67により電磁石113に電流を供給し、生体状態検出部20を第3測定位置に位置させる。
続くS245では、接触圧Pが適正圧P1以上であるか否かを判断する。ここで、接触圧Pが適正圧P1以上である場合(S245:YES)、S250へ移行する。一方、接触圧Pが適正圧P1未満である場合(S245:NO)、S255へ移行する。
S225、S235、S245にて接触圧Pが適正圧P1以上である場合に移行するS250では、対象検出センサ30にて検知対象の接触が検出されているか否かを判断する。具体的には、非接触判定期間T2と別処理である非接触時間測定処理にて測定された非接触時間Tnとを比較する。
ここで、非接触時間Tnが接触判定T2未満であると判断した場合(S250:YES)、S245へ移行する。一方、非接触時間Tnが接触判定期間T2以上であると判断した場合(S250:NO)、S255へ移行する。
S255では、生体状態検出部20に検知対象が接触していないことを表示器68に表示して視覚的に運転者に認識させ、S260へ移行する。
次にS260では、生体状態測定開始信号FSを非アクティブ状態(FS=0)に設定し、生体状態測定処理を中止する。
続くS265では、電磁石制御部67により、全ての電磁石111、112、113への電流の供給を停止し、生体状態検出部20を収容位置に移動させる。
次にS270では、イグニションスイッチがオンであるか否かを判断する。ここで、イグニションスイッチがオンであると判断した場合(S270:YES)、S210へ移行し、S210〜S270の一連の処理を繰り返す。一方、イグニションスイッチがオフであると判断した場合(S270:NO)、本処理を終了する。
<効果>
以上説明したように、本実施形態の生体状態検出装置3では、圧力センサ28によって接触圧を確認しながら生体状態検出部20を移動させるため、より測定に適した接触圧で生体状態検出部20を検知対象に接触させることができる。
また、開口部13およびその周辺を構成する面からの突出量が段階的に増大するように、生体状態検出部20を複数段階で移動させるため、生体状態検出部20を必要以上に大きな圧力で検知対象に接触させてしまうことを防止できる。結果として、生体状態検出部20との接触による痛みが生じることを抑制できる。
<対応>
本実施形態における移動部100が特許請求の範囲における「移動手段」に相当し、磁力発生部106が「調整手段」に相当し、圧力センサ28が「接触圧検出手段」および「当接検出手段」に相当する。
[変形例]
上記実施形態では、第1実施形態の当接検出センサ73を省略して圧力センサ28により当接検出センサ73の機能を実現していたが、本変形例では、第1実施形態の当接検出センサ73を省略し、生体状態検出部20の受光部26のフォトダイオードの検出結果を利用して、当接検出センサ73の機能を実現してもよい。
受光部26に設けられているフォトダイオードは、照射部24から照射された光の反射光以外の例えば太陽光や蛍光灯などの外乱光を受信することによっても、電圧を発生する。
図13はフォトダイオードの出力電圧を表す説明図である。図中の実線は、生体状態検出部(フォトダイオード)に検知対象が接触していないときの出力電圧を示し、破線は検知対象が接触しているときの出力を示している。図13に示すように、フォトダイオードは、検知対象が接触していないときは外乱光による電圧を発生するが、検知対象が接触しているときは、接触していないときと比べて発生する電圧が低下する。ここで、検知対象に接触しているときの電圧の平均的な値と接触していないときの電圧の平均的な値との間の値を閾値L1(図13に示す一点鎖線)とすればよい。
例えば、第1実施形態の当接検出センサ73を置き換える場合、具体的には、図6のフローチャートのうち、S125にて次の処理を実行する点が異なる。つまり、S125では、フォトダイオードの出力電圧VPが予め定められた閾値L1以上であるか否かを判断する。ここで、フォトダイオードの出力電圧VPが閾値L1以上であると判断した場合(S125:YES)、S130へ移行する。一方、フォトダイオードの出力電圧VPが閾値L1未満であると判断した場合(S125:YES)、S135へ移行する。
これにより、上記実施形態と同様の効果に加えて、部品点数を削減できるという効果が得られる。
<対応>
本変形例における受光部26に設けられているフォトダイオードが、特許請求の範囲における「受光手段」および「当接検出手段」に相当する。
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲にて様々な態様で実施することが可能である。
(イ)上記実施形態では、生体状態検出装置は車両に搭載されるステアリングホイールを把持する運転者の掌にて脈波や脈拍を検出するステアリングホイールシステムに適用されていたが、例えば、手すりを備える椅子に適用されてもよい。
図14(a)は、生体状態検出装置1を椅子102に適用した他の実施形態の使用状態を示す説明図であり、同図(b)は、生体状態検出装置1の装着位置周辺の構成を示す説明図である。
図14(b)に示すように、椅子102の使用者203の掌を検知対象として、掌により把持される手すり部103に、生体状態検出部20を出し入れするガイド部19の開口が形成されている。開口が設けられている開口部13の周囲には、対象検出センサ30、および滑り止め部40が設けられている。
上記実施形態は運転者がステアリングホイールの開口部周辺を把持しているか否かを対象検出センサにより検出するように構成されていたが、これに代えて、本変形例では、椅子102の使用者203が手すり部103の開口部13の周辺を把持しているか否かを対象検出センサ30により検出するように構成されている。
これにより、使用者203が椅子102に座り、手すり部103を把持し続けている間は、生体状態検出部20が測定位置に位置し、例えば使用者203が椅子102から離れ、手すり部103から手を離すときには、生体状態検出部20が収容位置に移動する。
このように構成されている本変形例においても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
(ロ)上記実施形態では滑り止め部は樹脂により形成され表面全体に小さな凸部を有する形状であったが、滑り止め部は、板状のゴムにより形成されていてもよい。
(ハ)上記第1実施形態の圧縮コイルばねは、弾性を有するものであればよく、例えばゴムのような材質により形成されるものであってもよい。
(ニ)上記第1実施形態の移動部50は、粗調整手段としての駆動部51と微調整手段としての圧縮コイルばね72により構成されていたが、これに限るものではなく、二つ以上の異なる手段から構成されるものであってもよい。
(ホ)移動手段は、上記実施形態ではクランク・スライダ機構、電磁石、弾性部材、圧力センサ等を組み合わせて構成されていたが、これらの組み合わせは上記実施形態に限らず、種々の組み合わせで構成することができる。また移動手段は、測定位置を、被験者の状態(握り方、握りなおし)によって変化させるように構成されていればよい。
1−3・・・生体状態検出装置 10・・・ステアリングホイール 12・・・筐体 13・・・開口部 17・・・壁部 19・・・ガイド部 20・・・生体状態検出部 24・・・照射部 25・・・前端部 26・・・受光部 29・・・後端部 30・・・対象検出センサ 40・・・滑り止め部 50・・・移動部 51・・・駆動部 60・・・制御部 62・・・モータ駆動部 63・・・電磁石制御部 66・・・接触検出回路 67・・・電磁石制御部 68・・・表示器 69・・・接触検出回路 70・・・センサ保持部 71・・・ケース 73・・・当接検出センサ 80・・・移動部 81・・・磁力発生部 95・・・制御部 97・・・制御部 98・・・表示器 100・・・移動部 101・・・ステアリングホイールシステム 102・・・椅子 103・・・手すり部 106・・・磁力発生部 110・・・移動部 201・・・掌 A・・・位置(収容位置) B・・・位置(測定位置) B1・・・第1測定位置 B2・・・第2測定位置 B3・・・第3測定位置

Claims (12)

  1. 被験者の人体の一部を検知対象として、該検知対象を接触させる接触部を表面に有する筐体と、
    前記接触部に接触させる前記検知対象に向けて光を照射し、光を照射した方向からの反射光を受光し、受光した光の強度から前記被験者の生体状態を示す生体信号を検出する生体信号検出手段と、
    前記接触部に前記検知対象が接触している状態を接触状態とし、前記接触部に前記検知対象が接触していない状態を非接触状態として、前記接触状態および前記非接触状態を検出する接触検出手段と、
    前記生体信号検出手段が前記接触部から突出した状態となる位置を測定位置、前記生体信号検出手段が前記筐体の内部に収容された状態となる位置を収容位置として、前記生体信号検出手段を、前記接触検出手段により前記非接触状態が検出されているときに前記収容位置に移動させるとともに、前記接触検出手段により前記接触状態が検出されているときに前記測定位置に位置するように移動させる移動手段と、
    を備えることを特徴とする生体状態検出装置。
  2. 前記移動手段は、
    前記生体信号検出手段を保持する検出ケース部と、
    前記収容位置と一乃至は複数の前記測定位置との間で前記検出ケース部を移動させる粗調整手段と、
    前記生体信号検出手段に対する前記検知対象の位置に応じて前記測定位置を前記移動手段による移動範囲より狭い移動範囲内で微調整する微調整手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の生体状態検出装置。
  3. 前記微調整手段は、前記生体信号検出手段に前記検知対象が接触すると、前記検出ケース部に対する前記生体信号検出手段の位置を受動的に変位させる弾性部材からなることを特徴とする請求項2に記載の生体状態検出装置。
  4. 前記移動手段は、
    前記生体信号検出手段に対する前記検知対象の接触圧を検出する接触圧検出手段と、
    前記接触検出手段により検出される接触圧が、予め定められた適正圧となる位置を前記測定位置として、前記生体信号検出手段を移動させる調整手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の生体状態検出装置。
  5. 前記調整手段は、前記接触検出手段により前記接触状態が検出されると、前記接触部を構成する面からの突出量が段階的に増大するように、前記生体信号検出手段を複数段階で移動させることを特徴とする請求項4に記載の生体状態検出装置。
  6. 前記生体信号検出手段の前記測定位置側の端部を前端部とし、該前端部に前記検知対象が当接している状態を当接状態、当接していない状態を非当接状態として、前記生体信号検出手段が前記当接状態および前記非当接状態のうちいずれの状態にあるかを検出する当接検出手段を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の生体状態検出装置。
  7. 前記当接検出手段は、光を受光する受光手段を備え、該受光手段にて受光した光の強度から前記当接状態および非当接状態を検出することを特徴とする請求項6に記載の生体状態検出装置。
  8. 前記当接検出手段は、前記生体信号検出手段に対する前記検知対象の接触圧から、前記当接状態および非当接状態を検出することを特徴とする請求項6に記載の生体状態検出装置。
  9. 前記接触検出手段により前記接触状態が検出され、且つ前記当接検出手段により非当接状態が検出されているとき、前記検知対象と前記生体信号検出手段とが非当接状態にあることを前記被験者に認識させる報知手段を備えることを特徴とする請求項6から8のいずれか一項に記載の生体状態検出装置。
  10. 前記接触部には、前記検知対象と前記接触部との摩擦係数を増加させる形状または材質を有した滑り止め部が設けられていることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の生体状態検出装置。
  11. 前記被験者が操作する車両のステアリングホイールに設けられていることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の生体状態検出装置。
  12. 前記被験者が座る椅子の手すりに設けられていることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の生体状態検出装置。
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