JP2013116145A - 生体状態検出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】生体状態検出部20は、筐体12の表面に設けられた対象検出センサ30に接触した検知対象の生体状態を示す生体信号を検出する。ここで、対象検出センサ30に検知対象が接触していないときは、生体状態検出部20は、筐体12ガイド部19内に収容されている。一方、対象検出センサ30に検知対象が接触しているときは、生体状態検出部20は、ガイド部19の開口が形成されている開口部13から前端部25が突出するように、移動部50により移動させられる。
【選択図】 図1
Description
また本発明の生体状態検出装置において、移動手段は、請求項4に記載のように、接触圧検出手段によって生体信号検出手段に対する検知対象の接触圧を検出し、検出された接触圧が予め定められた適正圧となる位置を測定位置として、調整手段によって生体信号検出手段を移動させるように構成されていてもよい。
例えば、生体状態検出装置は、請求項9に記載のように、接触検出手段により接触状態が検出され、且つ当接検出手段により非当接状態が検出されているとき、検知対象と生体信号検出手段とが非当接状態にあることを被験者に認識させる報知手段を備えていてもよい。
なお、ここでいう当接検出手段は、生体信号検出手段への接触の有無だけではなく、その接触の仕方(圧力や面積)を検出するものであっても良い。
これによると、脈波の検出に適した接触圧を適正圧とし、例えば、接触圧が予め定めた適正圧より大きい場合を当接状態とするように構成することにより、検知対象に生体信号検出手段を脈波の検出に適した接触圧で接触させることができる。
上記のように構成されている生体状態検出装置は、例えば請求項11に記載のように、被験者が操作する車両のステアリングホイールに設けられていてもよい。これによると、運転前および運転中に検出した生体状態から、被験者が運転に適した状態であるか否かを確認できるため、運転時の安全性を向上させることができる。
[第1実施形態]
<構成>
図1は、本実施形態の生体状態検出装置1の構成を示す模式図である。また図2(a)は、生体状態検出装置1が適用されるステアリングホイールシステム101の使用状態を示す説明図であり、同図(b)は、生体状態検出装置1の装着位置周辺の構成を示す説明図である。ここで、ステアリングホイールシステム101とは、車両に搭載されるステアリングホイール10を把持する運転者(被験者)の人体の一部である掌を生体状態を検出する対象物(検知対象)として、脈波や脈拍を検出するシステムをいう。
生体状態検出部20は、光学式脈波センサからなり、前端部25(後に詳述する測定位置側の端部)に脈波を測定するために光を照射する照射部24および照射方向からの反射光を受光する受光部26が設けられている。受光部26は、光の強度を電気信号(電圧)に変換するフォトダイオード(図示せず)を有している。
移動部50は、ガイド部19の内壁に沿って移動可能に形成されたセンサ保持部70と、モータ(図示せず)の回転運動をガイド部19の壁面に沿うセンサ保持部70の移動(直線運動)に変換する駆動部51と、を備えている。
センサ保持部70は、有底筒状に形成されているケース71と、ケース71内部に収容されている生体状態検出部20をケース71内部へ押し込む押圧力が作用すると生体状態検出部20を元の位置(以下、基準位置という)へ戻すように付勢する圧縮コイルばね72と、生体状態検出部20に検知対象が当接していることを検出する当接検出センサ73とを備えている(図1参照)。
駆動部51は、周知のクランク・スライダ機構として構成されており、モータのモータ駆動軸52とともに回転するクランク53と、センサ保持部70と一体に形成され、ガイド部19に設けられているスライダレール57を往復移動するスライダ56と、一方の端部がクランク53に連結されると共に、他方の端部がスライダ56に連結され、モータの回転運動をスライダ56に伝達するロッド55とを備えている。これにより、センサ保持部70、およびセンサ保持部70に保持されている生体状態検出部20が、ガイド部19の内壁に沿って移動する。
対象検出センサ30は、開口部13の周囲に設けられ、検知対象が接触しているか否かを検知する周知のタッチセンサからなる(図1参照)。また、対象検出センサ30の周囲には、摩擦係数を増加させる形状を有することによって検知対象の滑りを抑制する滑り止め部40が設けられている。図5は、滑り止め部40の構成を示す説明図である。図5に示すように、滑り止め部40は、小さい突起が複数設けられた形状で、材質は樹脂により形成されている。
制御部60は、対象検出センサ30に検知対象が接触しているか否かを示す接触検出信号SKを出力する接触検出回路66と、当接検出センサ73により検出される生体状態検出部20への検知対象の接触状態を視覚によって運転者に認識させる表示器68と、CPU、ROM、RAM、フラッシュメモリ等を備えたマイクロコンピュータを中心として構成されるMPU64と、モータを駆動するモータ駆動部62と、を備えている(図1参照)。
図6はMPU64が実行する移動処理の内容を表すフローチャートである。本処理は、運転者によりイグニションスイッチがオンされた後、初期設定が行われた後に起動する。
続くS120では、生体状態測定開始信号FSをアクティブレベル(FS=1)に設定し、別処理である生体状態測定処理によって検知対象の生体状態を検出する。
続くS150では、イグニションスイッチがオンであるか否かを判断する。ここで、イグニションスイッチがオンであると判断した場合(S150:YES)、S110へ移行し、S110〜S150の一連の処理を繰り返す。一方、イグニションスイッチがオフであると判断した場合(S150:NO)、本処理を終了する。
このように構成された生体状態検出装置1では、イグニションスイッチがオンされているときに、運転者がある程度の期間(接触判定期間T1以上)、ステアリングホイール10(開口部13とその周辺)を把持し続けていると、生体状態検出部20が測定位置に移動し、運転者の生体状態の検出を行う。また、運転者がステアリングホイール10(開口部13とその周辺)から手を離した時間がある程度の期間(非接触判定期間T2以上)継続すると、運転者の生体状態の検出を中止し、生体状態検出部20が収容位置に移動する。
以上説明したように、本実施形態の生体状態検出装置1では、対象検出センサ30に検知対象(掌)が接触している間は、生体状態検出部20を測定位置に位置させ、対象検出センサ30に検知対象が接触していない間は、生体状態検出部20を収容位置に位置させるように構成されている。
また、運転者がステアリングホイール10を把持する必要がないとき、例えば、降車時には生体状態検出部20はガイド部19内に収容されているため、ステアリングホイール10の美観を損ねることがない。
さらにまた、生体状態検出部20が当接状態または非当接状態のいずれにあるかを検出する当接検出センサ72を備え、当接検出センサ72により検出された当接状態であるか否かの情報を表示器68を用いて表示することができる。
本実施形態における開口部13およびその周辺が特許請求の範囲における「接触部」に相当し、生体状態検出部20が特許請求の範囲における「生体信号検出手段」に相当し、対象検出センサ30が特許請求の範囲における「接触検出手段」に相当し、移動部50が「移動手段」に相当する。また、駆動部51が「粗調整手段」に相当し、圧縮コイルばね72が「微調整手段」に相当する。さらにまた、センサ保持部70が特許請求の範囲における「検出ケース部」に相当し、当接検出センサ73が特許請求の範囲における「当接検出手段」に相当し、表示器68が特許請求の範囲における「報知手段」に相当する。
図8は、本実施形態の生体状態検出装置2の構成を示す説明図である。図中、上記第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付すものとする。本実施形態では、移動部80の構成が上記第1実施形態の移動部50の構成とは異なる。また、本実施形態は、当接検出センサ73および表示器68に相当する構成が省略されており、ガイド部19は開口部13から予め定められた距離だけ離れた位置に壁部17を備えている。以下では、主に上記実施形態と異なる構成要素について説明する。
移動部80は、生体状態検出部20と一体に形成され、ガイド部19の内壁に沿って移動可能に設けられている永久磁石83と、一つの電磁石82からなり、電流が供給されると磁力を発生し、永久磁石83を引き寄せることによって生体状態検出部20を測定位置に移動させる磁力発生部81と、生体状態検出部20と一体に形成され、電流の供給の停止により電磁石82による磁力が発生しなくなると、収容位置まで生体状態検出部20を戻す引張コイルばね85と、を備えている。つまり、引張コイルばね85は、生体状態検出部20に該生体状態検出部20をガイド部19から外部へ突出させる引張り力が作用すると、生体状態検出部20を元の位置(収容位置)へ戻すように付勢する。なお、永久磁石83は、生体状態検出部20に近い側がN極、遠い側がS極となるように設けられている。
制御部95は、MPU64の指令に従って、電磁石82への電流の供給を開始または停止する電磁石制御部63を備えている。
<移動処理>
本実施形態では、第1実施形態の移動処理のフローチャート(図6参照)のうち、S125およびS135が省略される点と、S115およびS145にて次の処理を実行する点とが異なる。
また、S145では、電磁石制御部63に電磁石82への電流の供給を停止させ、生体状態検出部20を収容位置に位置させる。
以上説明したように、本実施形態の生体状態検出装置2は、磁力により生体状態検出部20を移動させるように移動部80が構成されている。
<対応>
本実施形態における移動部80が特許請求の範囲における「移動手段」に相当する。
上記実施形態では、第1実施形態の当接検出センサ73および表示器68に相当する構成が省略されているが、これらを備える構成としてもよい。
図10は本実施形態の生体状態検出装置3の構成を示す説明図である。図中、上記第1、2実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付すものとする。
移動部110では、磁力発生部106は、電磁石111、電磁石112、電磁石113、の三つの電磁石からなる。
制御部97では、当接検出回路69は、アンプ(図示せず)を備え、圧力センサ28により検出された押圧力を接触圧Pとして出力するように構成されている。また、電磁石制御部67は、電磁石111、電磁石112、電磁石113のうちいずれか一つに電流を供給するように構成されている。
図12はMPU64が実行する移動処理の内容を示すフローチャートである。本処理は、運転者によりイグニションスイッチがオンされた後、初期設定が行われた後に起動する。
続くS220では、生体状態測定開始信号FSをアクティブレベル(FS=1)に設定し、別処理である生体状態測定処理にて検知対象の生体状態の検出を開始する。
続くS235では、接触圧Pが適正圧P1以上であるか否かを判断する。ここで、接触圧Pが適正圧P1以上である場合(S235:YES)、S250へ移行する。一方、接触圧Pが適正圧P1未満である場合(S235:NO)、S240へ移行する。
続くS245では、接触圧Pが適正圧P1以上であるか否かを判断する。ここで、接触圧Pが適正圧P1以上である場合(S245:YES)、S250へ移行する。一方、接触圧Pが適正圧P1未満である場合(S245:NO)、S255へ移行する。
次にS260では、生体状態測定開始信号FSを非アクティブ状態(FS=0)に設定し、生体状態測定処理を中止する。
次にS270では、イグニションスイッチがオンであるか否かを判断する。ここで、イグニションスイッチがオンであると判断した場合(S270:YES)、S210へ移行し、S210〜S270の一連の処理を繰り返す。一方、イグニションスイッチがオフであると判断した場合(S270:NO)、本処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態の生体状態検出装置3では、圧力センサ28によって接触圧を確認しながら生体状態検出部20を移動させるため、より測定に適した接触圧で生体状態検出部20を検知対象に接触させることができる。
本実施形態における移動部100が特許請求の範囲における「移動手段」に相当し、磁力発生部106が「調整手段」に相当し、圧力センサ28が「接触圧検出手段」および「当接検出手段」に相当する。
上記実施形態では、第1実施形態の当接検出センサ73を省略して圧力センサ28により当接検出センサ73の機能を実現していたが、本変形例では、第1実施形態の当接検出センサ73を省略し、生体状態検出部20の受光部26のフォトダイオードの検出結果を利用して、当接検出センサ73の機能を実現してもよい。
<対応>
本変形例における受光部26に設けられているフォトダイオードが、特許請求の範囲における「受光手段」および「当接検出手段」に相当する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲にて様々な態様で実施することが可能である。
(ロ)上記実施形態では滑り止め部は樹脂により形成され表面全体に小さな凸部を有する形状であったが、滑り止め部は、板状のゴムにより形成されていてもよい。
(ニ)上記第1実施形態の移動部50は、粗調整手段としての駆動部51と微調整手段としての圧縮コイルばね72により構成されていたが、これに限るものではなく、二つ以上の異なる手段から構成されるものであってもよい。
Claims (12)
- 被験者の人体の一部を検知対象として、該検知対象を接触させる接触部を表面に有する筐体と、
前記接触部に接触させる前記検知対象に向けて光を照射し、光を照射した方向からの反射光を受光し、受光した光の強度から前記被験者の生体状態を示す生体信号を検出する生体信号検出手段と、
前記接触部に前記検知対象が接触している状態を接触状態とし、前記接触部に前記検知対象が接触していない状態を非接触状態として、前記接触状態および前記非接触状態を検出する接触検出手段と、
前記生体信号検出手段が前記接触部から突出した状態となる位置を測定位置、前記生体信号検出手段が前記筐体の内部に収容された状態となる位置を収容位置として、前記生体信号検出手段を、前記接触検出手段により前記非接触状態が検出されているときに前記収容位置に移動させるとともに、前記接触検出手段により前記接触状態が検出されているときに前記測定位置に位置するように移動させる移動手段と、
を備えることを特徴とする生体状態検出装置。 - 前記移動手段は、
前記生体信号検出手段を保持する検出ケース部と、
前記収容位置と一乃至は複数の前記測定位置との間で前記検出ケース部を移動させる粗調整手段と、
前記生体信号検出手段に対する前記検知対象の位置に応じて前記測定位置を前記移動手段による移動範囲より狭い移動範囲内で微調整する微調整手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の生体状態検出装置。 - 前記微調整手段は、前記生体信号検出手段に前記検知対象が接触すると、前記検出ケース部に対する前記生体信号検出手段の位置を受動的に変位させる弾性部材からなることを特徴とする請求項2に記載の生体状態検出装置。
- 前記移動手段は、
前記生体信号検出手段に対する前記検知対象の接触圧を検出する接触圧検出手段と、
前記接触検出手段により検出される接触圧が、予め定められた適正圧となる位置を前記測定位置として、前記生体信号検出手段を移動させる調整手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の生体状態検出装置。 - 前記調整手段は、前記接触検出手段により前記接触状態が検出されると、前記接触部を構成する面からの突出量が段階的に増大するように、前記生体信号検出手段を複数段階で移動させることを特徴とする請求項4に記載の生体状態検出装置。
- 前記生体信号検出手段の前記測定位置側の端部を前端部とし、該前端部に前記検知対象が当接している状態を当接状態、当接していない状態を非当接状態として、前記生体信号検出手段が前記当接状態および前記非当接状態のうちいずれの状態にあるかを検出する当接検出手段を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の生体状態検出装置。
- 前記当接検出手段は、光を受光する受光手段を備え、該受光手段にて受光した光の強度から前記当接状態および非当接状態を検出することを特徴とする請求項6に記載の生体状態検出装置。
- 前記当接検出手段は、前記生体信号検出手段に対する前記検知対象の接触圧から、前記当接状態および非当接状態を検出することを特徴とする請求項6に記載の生体状態検出装置。
- 前記接触検出手段により前記接触状態が検出され、且つ前記当接検出手段により非当接状態が検出されているとき、前記検知対象と前記生体信号検出手段とが非当接状態にあることを前記被験者に認識させる報知手段を備えることを特徴とする請求項6から8のいずれか一項に記載の生体状態検出装置。
- 前記接触部には、前記検知対象と前記接触部との摩擦係数を増加させる形状または材質を有した滑り止め部が設けられていることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の生体状態検出装置。
- 前記被験者が操作する車両のステアリングホイールに設けられていることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の生体状態検出装置。
- 前記被験者が座る椅子の手すりに設けられていることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の生体状態検出装置。
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