JP2021118215A - 光電変換モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】受発光素子の損傷を抑制しつつ良好な素子放熱性を実現するのに適した光電変換モジュールを提供する。【解決手段】光モジュール(光電変換モジュール)は、光電気混載基板10と、受発光素子20と、駆動素子30と、放熱シート40とを備える。受発光素子および駆動素子は、光電気混載基板の厚み方向一方面上に実装されている。放熱シートは、受発光素子および駆動素子に対して光電気混載基板とは反対の側から接触する。駆動素子は、受発光素子よりも、光電気混載基板上における高さが大きい。【選択図】図3

Description

本発明は、光電変換モジュールに関する。
電子機器間などにおける信号伝送に光信号を利用する光伝送システムでは、機器などによる信号の送受信時に光信号と電気信号との間を変換(光電変換)するための光電変換モジュールが用いられる。光電変換モジュールは、例えば、電気配線と光配線とを併有する光電気混載基板と、これに実装された受発光素子(受光素子,発光素子)および受発光素子用の各種駆動素子とを備える。光電変換モジュールに関する技術については、例えば下記の特許文献1に記載されている。
特開2018−97263号公報
光電変換モジュールによる光電変換時には、受発光素子および駆動素子は発熱する。駆動素子の発熱量は受発光素子の発熱量よりも大きく、光電変換モジュール内において、駆動素子の発熱は、受発光素子の昇温の一因となる場合がある。光電変換モジュールの小型化などの観点から受発光素子および駆動素子が光電気混載基板の同一面上にて近接して配置される場合には特に、駆動素子の発熱は、受発光素子を昇温させやすい。受発光素子の過度の昇温は、受発光素子の機能不良を招くことがあり、好ましくない。そのため、光電変換モジュールには、例えば小型化の観点からのサイズ制限の下、素子の放熱対策が求められる。
また、光電変換モジュールにおいて、受発光素子は駆動素子よりも脆弱な傾向にあって損傷しやすい。そのため、受発光素子など発熱素子の放熱対策は、受発光素子の損傷を抑制しつつ実現されることが求められる。
本発明は、受発光素子の損傷を抑制しつつ良好な素子放熱性を実現するのに適した光電変換モジュールを提供する。
本発明[1]は、光電気混載基板と、前記光電気混載基板の厚み方向一方面上に実装された受発光素子および駆動素子と、前記受発光素子および前記駆動素子に対して前記光電気混載基板とは反対の側から接触する放熱シートと、を備え、前記駆動素子は、前記受発光素子よりも、前記光電気混載基板上における高さが大きい、光電変換モジュールを含む。
本発明の光電変換モジュールにおいては、上記のように、光電気混載基板の厚み方向一方面上に実装されている受発光素子および駆動素子に対し、光電気混載基板とは反対の側から放熱シートが接触している。このような構成は、これら素子が発熱した場合に、当該熱を放熱シートによって素子外に、ひいては放熱シートを介して光電変換モジュール外に、逃がすのに好適である。例えば、モジュール筐体内において、光電気混載基板上の受発光素子および駆動素子と筐体の所定内壁面との間に放熱シートが介在して各素子に対して放熱シートが押圧される状態をとるように、本光電変換モジュールを配置することにより、放熱シートは、受発光素子および駆動素子に接触して放熱機能を果たす。
また、本発明の光電変換モジュールにおいては、上記のように、駆動素子は受発光素子よりも光電気混載基板上における高さが大きい。そのため、モジュール筐体内にて上述の状態で光電気混載基板上の受発光素子および駆動素子に押圧される放熱シートにおいては、その押圧力は、駆動素子に対して相対的に強く、受発光素子に対して相対的に弱い。このような構成は、受発光素子の損傷を抑制しつつ放熱シートによる受発光素子の放熱を実現し、且つ、同放熱シートによって駆動素子との間で高い放熱効率を実現するのに適する。すなわち、本発明の光電変換モジュールは、受発光素子の損傷を抑制しつつ、受発光素子および駆動素子の良好な放熱を実現するのに適する。
本発明[2]は、前記光電気混載基板と前記受発光素子との間に介在してこれらを電気的に接続する第1バンプと、前記光電気混載基板と前記駆動素子との間に介在してこれらを電気的に接続する第2バンプと、を更に備え、前記第2バンプは、前記第1バンプよりも、前記光電気混載基板上における高さが大きい、上記[1]に記載の光電変換モジュールを含む。
このような構成は、光電気混載基板上での受発光素子および駆動素子の各高さを、受発光素子および駆動素子の各厚みによらず、第1バンプおよび第2バンプの各高さによって自由度高く調整するのに適する。当該構成は、例えば、受発光素子の厚みが駆動素子の厚み以上であっても、光電気混載基板上において、駆動素子の高さを受発光素子の高さよりも大きくするのに適する。
本発明[3]は、前記放熱シートのアスカーC硬度が60以下である、上記[1]または[2]に記載の光電変換モジュールを含む。
この程度の軟質性を有する放熱シートは、光電気混載基板上での高さが異なる受発光素子および駆動素子に対する追従性および密着性を確保するのに適し、従って、受発光素子の損傷抑制と駆動素子の高い放熱効率とを共に実現するのに適する。
本発明の光電変換モジュールの一実施形態を表す。図1Aは、光電変換モジュールの平面図であり、図1Bは、第1カバー体が取り外された光電変換モジュールの平面図であり、図1Cは、第2カバー体が取り外された光電変換モジュールの底面図である。 図1に示す光電変換モジュールの側断面図である。 図2の部分拡大図である。 図4は、第1カバー体および第2カバー体を表す。図4Aは、第1カバー体の底面図であり、図4Bは、第2カバー体の平面図である。 図1に示す光電変換モジュールの一変形例の側断面図である。本変形例では、光電気混載基板上において、駆動素子用のバンプが受発光素子用のバンプよりも高い。 図1に示す光電変換モジュールの他の変形例(更なる凸部が設けられる態様)の側断面図である。 図1に示す光電変換モジュールの他の変形例(更なる凸部とそれに接する放熱層が設けられる態様)の側断面図である。
図1から図3は、本発明の光電変換モジュールの一実施形態である光モジュールXを表す。光モジュールXは、本実施形態では、光電気混載基板10と、受発光素子20と、駆動素子30と、放熱シート40と、プリント配線板50と、コネクタ60Aと、これらを収容する筐体70とを備える。図1および図2では、光モジュールXは、コネクタ60Bを先端に有する光ファイバケーブル100と接続された態様で表す。光モジュールXは、光ファイバケーブル100を介して信号が送受信される機器が備えるレセプタクルに接続される要素である。光モジュールXは、本実施形態では、機器からの電気信号を光信号に変換して光ファイバケーブル100に出力する送信機能と、光ファイバケーブル100からの光信号を電気信号に変換して機器に出力する受信機能とを併有する送受信モジュール(即ち光トランシーバ)として構成されている。
図1および図2に示すように、光モジュールXは、一方向に長く延びる略平板形状を有し、その長手方向に直交する方向に幅を有する。また、光モジュールXは、長手方向と幅方向とに直交する方向に厚みを有する。
光電気混載基板10は、光モジュールXの長手方向に沿って長く延びる略平板形状を有する。光電気混載基板10は、光電変換領域R1と、光伝送領域R2とを有する。光電変換領域R1は、光電気混載基板10の長手方向一端部に配置されている。光電変換領域R1は、図1Cに示す底面視において略矩形状(具体的には、正方形状)を有する。光伝送領域R2は、光電変換領域R1の長手方向他端部から長手方向他方側に向かって延びる。光伝送領域R2は、図1Cに示す底面視において略矩形状を有する。光伝送領域R2の幅方向長さは、光電変換領域R1の幅方向長さより短い。光伝送領域R2の長手方向長さは、光電変換領域R1の長手方向長さより長い。光伝送領域R2の長手方向他方端は、コネクタ60Aと接続されている。
図3に示すように、光電気混載基板10は、光導波路部10Aと、電気回路基板10Bとを厚み方向一方側に向かって順に備える。具体的には、光電気混載基板10は、光導波路部10Aと、光導波路部10Aの厚み方向一方面に配置される電気回路基板10Bとを備える。
光導波路部10Aは、電気回路基板10Bの厚み方向他方面に配置されている。光導波路部10Aは、長手方向に延びる略シート形状を有する(光導波路部10Aは、光電変換領域R1および光伝送領域R2にわたって広がる)。光導波路部10Aは、アンダークラッド層11と、コア層12と、オーバークラッド層13とを厚み方向他方側に向かって順に備える。
アンダークラッド層11は、電気回路基板10Bの厚み方向他方面に配置されている。コア層12は、アンダークラッド層11の厚み方向他方面に配置されている。コア層12は、受発光素子20ごとに設けられている。コア層12は、その長手方向一端部にミラー面12mを有する。ミラー面12mは、コア層12を伝搬する光の光軸に対して45度傾斜し、ミラー面12mによって光路が90度曲げられる。オーバークラッド層13は、アンダークラッド層11の厚み方向他方側においてコア層12を被覆する。光導波路部10Aの厚みは、例えば20μm以上であり、例えば200μm以下である。
コア層12は、アンダークラッド層11およびオーバークラッド層13よりも屈折率が高くて光伝送路そのものをなす。アンダークラッド層11、コア層12、およびオーバークラッド層13の構成材料としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂などの透明であって可撓性を有する樹脂材料が挙げられ、光信号の伝送性の観点から、好ましくはエポキシ樹脂が用いられる。
電気回路基板10Bは、アンダークラッド層11の厚み方向一方面に配置されている。電気回路基板10Bは、長手方向に延びる略シート形状を有する(電気回路基板10Bは、光電変換領域R1および光伝送領域R2にわたって広がる)。電気回路基板10Bは、金属支持層14と、ベース絶縁層15と、導体層16と、カバー絶縁層17とを厚み方向一方側に向かって順に備える。
金属支持層14は、図3に示すように、光電変換領域R1に配置される。金属支持層14は、金属開口部14aを有する。金属開口部14aは、金属支持層14を厚み方向に貫通する。金属開口部14aは、厚み方向投影視においてミラー面12mと重なる。金属開口部14aは、後述する発光素子21および受光素子22に対応して、複数設けられている。金属支持層14の構成材料としては、例えば、ステンレス鋼、42アロイ、アルミニウム、銅-ベリリウム、りん青銅、銅、銀、ニッケル、クロム、チタン、タンタル、白金、金などの金属が挙げられる。金属支持層14の厚みは、例えば3μm以上、好ましくは10μm以上であり、また、例えば100μm以下、好ましくは50μm以下である。
ベース絶縁層15は、光電変換領域R1および光伝送領域R2にわたって配置されている。ベース絶縁層15は、金属支持層14の厚み方向一方面に配置されている。また、ベース絶縁層15は、金属開口部14aの厚み方向一方端を閉塞する。ベース絶縁層15の構成材料としては、例えば、ポリイミドなどの樹脂が挙げられる。また、ベース絶縁層15の構成材料は、光透過性を有する。ベース絶縁層15の厚みは、例えば2μm以上であり、また、例えば35μm以下である。
導体層16は、ベース絶縁層15の厚み方向一方側に配置されている。導体層16は、光電変換領域R1に配置されており、端子16aと、端子16bと、端子16cと、図示しない配線とを含む。端子16aは、受発光素子20の電極(図示せず)に対応してパターンニングされている。端子16bは、駆動素子30の電極(図示せず)に対応してパターンニングされている。端子16cは、プリント配線板50の後述のビア57に対応してパターンニングされている。図示しない配線は、端子16a,16b,16c間を電気的に接続する。導体層16の構成材料としては、例えば、銅などの導体が挙げられる。導体層16の厚みは、例えば2μm以上であり、また、例えば20μm以下である。
カバー絶縁層17は、ベース絶縁層15の厚み方向一方面に、端子16a,16b,16cを露出させ、図示しない配線を被覆するように、配置されている。カバー絶縁層17は、光電変換領域R1および光伝送領域R2にわたって配置されている。カバー絶縁層17の構成材料および厚みは、ベース絶縁層15の構成材料および厚みと同様である。
電気回路基板10Bの厚みは、例えば15μm以上であり、また、例えば200μm以下である。電気回路基板10Bの厚みに対する金属支持層14の厚みの比は、例えば0.2以上、好ましくは0.5以上、より好ましくは0.8以上であり、また、例えば1.2以下である。上記した比が上記した下限以上であれば、電気回路基板10Bの放熱性を向上させることができる。
光電気混載基板10の厚みは、例えば25μm以上、好ましくは40μm以上であり、また、例えば500μm以下、好ましくは250μm以下である。光電気混載基板10の厚みに対する金属支持層14の厚みの比は、例えば0.05以上、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.15以上であり、また、例えば0.4以下である。上記した比が上記した下限を上回れば、光電気混載基板10の放熱性を向上させることができる。
光電気混載基板10は、柔軟性を有する。具体的には、光電気混載基板10の25℃における引張弾性率は、例えば10GPa未満、好ましくは5GPa以下であり、また、例えば0.1GPa以上である。光電気混載基板10の引張弾性率が上記した上限を下回れば、受発光素子20および駆動素子30を柔軟に支持できる。
受発光素子20は、電気信号を光信号に変換するための発光素子21、または、光信号を電気信号に変換するための受光素子22であり、光電気混載基板10の光電変換領域R1において厚み方向一方面(即ち、電気回路基板10Bの厚み方向一方面)上に実装されている。本実施形態では、受発光素子20として、少なくとも一つの発光素子21および少なくとも一つの受光素子22が設けられている。受発光素子20(受光素子21,発光素子22)の電極は、電気回路基板10Bにおける導体層16の端子16aに対し、バンプB1(第1バンプ)を介して接合されて電気的に接続されている。すなわち、バンプB1は、光電気混載基板10と受発光素子20との間に介在してこれらを電気的に接続する。
受発光素子20の厚みD1は、例えば50μm以上、好ましくは100μm以上であり、また、例えば500μm以下、好ましくは200μm以下である。バンプB1の高さh1は、例えば3μm以上、好ましくは5μm以上であり、また、例えば100μm以下、好ましくは50μm以下である。高さh1に対する厚みD1の比(D1/h1)は、例えば0.5以上、好ましくは2以上であり、また、例えば150以下、好ましくは20以下である。
発光素子21は、例えば、垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)などのレーザダイオードである。発光素子21の発光口(図示せず)は、発光素子21の厚み方向他方面に配置されている。発光素子21の発光口は、厚み方向において、金属開口部14aを介してミラー面12mと対向する。これにより、発光素子21は光導波路部10Aと光学的に接続される。
受光素子22は、例えばフォトダイオードである。フォトダイオードとしては、例えば、PIN(p-intrinsic-n)型フォトダイオード、MSM(Metal Semiconductor Metal)フォトダイオード、およびアバランシェフォトダイオードが挙げられる。受光素子22の受光口(図示せず)は、受光素子22の厚み方向方他面に配置されている。受光素子22の受光口は、厚み方向において、金属開口部14aを介してミラー面12mと対向する。これにより、受光素子22は光導波路部10Aと光学的に接続される。
駆動素子30は、発光素子21用の駆動素子31、または、受光素子22用の駆動素子32であり、光電気混載基板10の光電変換領域R1において厚み方向一方面(即ち、電気回路基板10Bの厚み方向一方面)上に実装されている。本実施形態では、駆動素子30として、少なくとも一つの駆動素子31および少なくとも一つの駆動素子32が設けられている。駆動素子31は、具体的には、発光素子21を駆動するための駆動回路をなす素子である。駆動素子32は、具体的には、受光素子22からの出力電流を増幅するためのトランスインピーダンスアンプ(TIA)である。駆動素子30(駆動素子31,駆動素子32)の電極は、電気回路基板10Bにおける導体層16の端子16bに対し、バンプB2(第2バンプ)を介して接合されて電気的に接続されている。すなわち、バンプB2は、光電気混載基板10と駆動素子30との間に介在してこれらを電気的に接続する。また、駆動素子31は、導体層16を介して発光素子21と電気的に接続されている。駆動素子32は、導体層16を介して受光素子22と電気的に接続されている。
駆動素子30の厚みD2は、例えば50μm以上、好ましくは100μm以上であり、また、例えば500μm以下、好ましくは200μm以下である。バンプB2の高さh2は、例えば3μm以上、好ましくは5μm以上であり、また、例えば100μm以下、好ましくは50μm以下である。高さh2に対する厚みD2の比(D2/h2)は、例えば0.5以上、好ましくは2以上であり、また、例えば150以下、好ましくは20以下である。
本実施形態では、駆動素子30のバンプB2の高さh2と、受発光素子20のバンプB1の高さh1とが同じである一方で、駆動素子30の厚みD2は、受発光素子20の厚みD1よりも大きい。これにより、駆動素子30は、受発光素子20よりも、光電気混載基板10上における高さが大きくされている。
光電気混載基板10上の受発光素子20の高さH1(=D1+h1)は、例えば50μm以上、好ましくは150μm以上であり、また、例えば600μm以下、好ましくは300μm以下である。光電気混載基板10上の駆動素子30の高さH2(=D2+h2)は、高さH1より大きい限りにおいて、例えば50μm以上、好ましくは150μm以上であり、また、例えば600μm以下、好ましくは300μm以下である。高さH2から高さH1を差し引いた値、即ち、高さの差ΔH(=H2−H1)は、例えば3μm以上、好ましくは5μm以上であり、また、例えば500μm以下、好ましくは200μm以下である。また、高さH1に対する高さH2の比(H2/H1)は、例えば1.005以上、好ましくは1.05以上であり、また、例えば20以下、好ましくは4以下である。
光電気混載基板10上において、以上のような発光素子21、受光素子22、駆動素子31、および駆動素子32は、面方向に互いに間隔を隔てて整列配置されている。
放熱シート40は、熱伝導性を有する柔軟なシート体であり、受発光素子20および駆動素子30に対して光電気混載基板10とは反対の側から接触する。放熱シート40は、厚み方向に投影したときに、受発光素子20および駆動素子30を含むサイズ、形状、および配置で、設けられている。放熱シート40は、筐体70の後述の凸部76と受発光素子20および駆動素子30との間に介在し、受発光素子20および駆動素子30の少なくとも厚み方向一方面を覆うように密着している。このような放熱シート40は、受発光素子20および駆動素子30において発生した熱を、凸部76側(即ち筐体70側)に伝導して放熱する。
放熱シートの構成材料は、例えば、バインダー樹脂中にフィラーが分散された樹脂組成物が挙げられる。バインダー樹脂は、熱硬化性樹脂を含んでBステージまたはCステージの状態にあり、また、熱可塑性樹脂を含んでもよい。バインダー樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、およびウレタン樹脂が挙げられる。フィラーとしては、例えば、アルミナ(酸化アルミニウム)、窒化ホウ素、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、溶融シリカ、酸化マグネシウム、および窒化アルミニウムが挙げられる。
光モジュールXに組み付けられる前の放熱シート40の厚みT(当初の厚み)は、受発光素子20と凸部76(筐体70)との間の距離、および、駆動素子30と凸部76(筐体70)との間の距離より大きく、例えば200μm以上、好ましくは500μm以上であり、また、例えば3000μm以下、好ましくは1500μm以下である。また、放熱シート40の厚みTに対する上記高さの差ΔHの比(ΔH/T)は、例えば0.001以上、好ましくは0.005以上であり、また、例えば1以下、好ましくは0.05以下である。放熱シート40の厚み関するこれら構成は、放熱シート40において、受発光素子20および駆動素子30に対する追従性および密着性を確保するのに適する。
放熱シート40のアスカーC硬度は、好ましくは60以下、より好ましくは55以下、更に好ましくは50以下であり、また、例えば3以上である。このような構成は、放熱シート40において、受発光素子20および駆動素子30に対する追従性および密着性を確保するのに適する。アスカーC硬度は、JIS K 7312(1996)に準拠して測定することができる。
図2および図3に示すように、プリント配線板50は、光電気混載基板10の厚み方向一方側に配置されている。プリント配線板50は、長手方向に沿って長く延びる略平板形状を有する。図1B、図1C、および図3に示すように、プリント配線板50は、第1部分51と、第2部分52と、連結部分53とを一体的に有し、また、開口部54を有する。
第1部分51は、プリント配線板50の長手方向一方側部分である。第2部分52は、第1部分51の長手方向他方側に間隔を隔てて対向配置されている。第2部分52の幅は、第1部分51の幅より狭い。連結部分53は、第1部分51および第2部分52を連結する。本実施形態では二つの連結部分53が設けられ、一方の連結部分53は、第1部分51の長手方向他端縁の幅方向一端部と、第2部分52の長手方向一端縁の幅方向一端部とを連結する。他方の連結部分53は、第1部分51の長手方向他端縁の幅方向他端部と、第2部分52の長手方向一端縁の幅方向他端部とを連結する。
これら第1部分51、第2部分52、および連結部分53により、開口部54が仕切られる。開口部54は、プリント配線板50を厚み方向に貫通する貫通穴として区画される。本実施形態では、厚み方向投影視において、上述の受発光素子20および駆動素子30は、開口部54内に位置する。上述の放熱シート40は、厚み方向投影視において、開口部54と重なり、開口部54内に位置してもよいし、開口部54外に出る部分を有してもよい(開口部54内に位置する場合を例示的に図示する)。
また、プリント配線板50における開口部54周囲の少なくとも一部は、厚み方向において光電気混載基板10に対向している(図1Bでは、その対向領域について、明確化のためハッチングを付す)。
また、プリント配線板50は、支持板55と、導体回路56とを備える。支持板55は、長手方向に延びる略平板形状(平面視においてプリント配線板50と略同一の形状)を有する。支持板55の構成材料としては、例えば、ガラス繊維強化エポキシ樹脂などの硬質材料が挙げられる。支持板55の25℃における引張弾性率は、例えば10GPa以上、好ましくは15GPa以上、より好ましくは20GPa以上であり、また、例えば1000GPa以下である。支持板55の引張弾性率が上記した下限以上であれば、プリント配線板50の機械強度に優れる。
導体回路56は、ビア57(図3に示す)、端子58(図1Bおよび図1Cに示す)、および配線59(図3に示す)を含む。
ビア57は、支持板55を厚み方向に貫通する。ビア57の厚み方向他方面は、支持板55から露出しており、端子として機能する。ビア57の厚み方向他方面は、バンプB3を介して、上述の端子16cと電気的に接続される。これにより、プリント配線板50は、光電気混載基板10と電気的に接続される。
端子58は、プリント配線板50の第1部分51の長手方向一端部に配置されている。端子58は、光モジュールXにおける対機器接続用の端子である。
配線59は、支持板55の厚み方向一方面に配置されている。配線59は、ビア57と端子58とを電気的に接続する。
プリント配線板50の厚みは、光電気混載基板10の厚みより厚く、例えば100μm以上であり、また、例えば10000μm以下である。
プリント配線板50において光電気混載基板10と対向する領域の少なくとも一部と、光電気混載基板10との間が、図3に示すように、接着剤Sによって接合されている。これにより、プリント配線板50に対して光電気混載基板10が固定される。
プリント配線板50と光電気混載基板10との電気的かつ機械的な接続には、上述のバンプB3および接着剤Sの代わりに異方性導電膜(ACF)や異方性導電ペースト(ACP)を用いてもよい。
コネクタ60Aは、光電気混載基板10の長手方向他方側端部と接続されている。コネクタ60Aは、光ファイバケーブル100側のコネクタ60Bと連結されて、光導波路部10Aと光ファイバケーブル100の光ファイバ(図示せず)とを光接続する。
筐体70は、図1B、図1C、および図2に示すように、光電気混載基板10、受発光素子20、駆動素子30、放熱シート40、プリント配線板50(端子58を除く)、およびコネクタ60Aを収容する略箱形状を有する。具体的には、筐体70は、図4Aに示す第1カバー体70A、および、図4Bに示す第2カバー体70Bを備え、これらが組み付けられることにより、長手方向に延び且つ厚み方向長さが幅方向長さより小さい、扁平な略箱形状をなす。
筐体70は、第1壁71と、第2壁72と、両側壁73と、長手方向一方側壁74と、長手方向他方側壁75と、凸部76とを有する。
第1壁71は、長手方向に延びる略平板形状を有する。第2壁72は、第1壁71と厚み方向に間隔を隔てられる。第2壁72は、第1壁71と同一形状を有する。両側壁73の一方は、第1壁71の幅方向一端部と、第2壁72の幅方向一端部とを、厚み方向に連結する。両側壁73の他方は、第1壁71の幅方向他端部と、第2壁72の幅方向他端部とを、厚み方向に連結する。長手方向一方側壁74は、第1壁71、第2壁72および両側壁73の長手方向一端部を連結する。また、長手方向一方側壁74は、端子58が配置される穴を有する。長手方向他方側壁75は、第1壁71、第2壁72および両側壁73の長手方向他端部を連結する。また、長手方向他方側壁75は、コネクタ60A,60Bが配置される穴を有する。
凸部76は、第1壁71の厚み方向他方側に配置され、第1壁71から光電気混載基板10に向かって突出し、且つ、開口部54に対して部分的に入り込んでいる(凸部76は、厚み方向に投影したときに開口部54に包含される)。本実施形態では、凸部76は、厚肉の略平板形状を有する。図4Aでは、第1壁71に対する凸部76の相対配置および形状の明確化のために、凸部76についてハッチングを付して表す。また、本実施形態では、凸部76と第1壁71とは一体である。凸部76の厚み方向他方面は、放熱シート40の厚み方向一方面に密着し、放熱シート40を受発光素子20および駆動素子30に向けて押圧する。
第1壁71および凸部76は、第1カバー体70Aに含まれる。両側壁73のそれぞれは、第1カバー体70Aおよび第2カバー体70Bの両方に含まれる。長手方向一方側壁74は、第1カバー体70Aおよび第2カバー体70Bの両方に含まれる。長手方向他方側壁75は、第1カバー体70Aおよび第2カバー体70Bの両方に含まれる。
筐体70は、本実施形態では金属製である。筐体70の金属材料としては、例えば、アルミニウム、銅、銀、亜鉛、ニッケル、クロム、チタン、タンタル、白金、金、および、これらの合金が挙げられる。筐体70は、めっきなどの表面処理が施されてもよい。
光モジュールXは、例えば次のようにして得られる。まず、光電気混載基板10の電気回路基板10B上に受発光素子20および駆動素子30を実装する。例えば、受発光素子20を、その電極上に予め形成されたバンプB1を介して、電気回路基板10Bにおける端子16aに対して接合し、また、駆動素子30を、その電極上に予め形成されたバンプB2を介して、電気回路基板10Bにおける端子16bに対して接合する。次に、プリント配線板50に対し、接着剤Sを介して光電気混載基板10を接合する(受発光素子20および駆動素子30は、プリント配線板50の開口部54内に配置される)。例えば、プリント配線板50におけるビア57の厚み方向他方面上に予め形成されたバンプB3を介して、プリント配線板50と光電気混載基板10とを電気的に接続しつつ、バンプB3まわりを包囲するように塗布された接着剤Sにより、プリント配線板50に対して光電気混載基板10を接合する(これにより、プリント配線板50における配線59が、ビア57を介して、光電気混載基板10における導体層16と電気的に接続される)。次に、光電気混載基板10の光導波路部10Aをコネクタ60Aと接続する。次に、光電気混載基板10と、プリント配線板50と、コネクタ60Aとを、筐体70の第2カバー体70Bに配置する。次に、光電気混載基板10上の受発光素子20および駆動素子30の上に放熱シート40を積層配置する。次に、第1カバー体70Aを第2カバー体70Bに合わせて筐体70を形成する。具体的には、第1カバー体70Aにおける凸部76の厚み方向他方側部分が開口部54に挿入されて、凸部76の厚み方向他方面が放熱シート40に接触するように、第1カバー体70Aを第2カバー体70Bに合わせる。これにより、放熱シート40は、厚み方向に押圧され、受発光素子20および駆動素子30に密着する。この後、筐体70内に位置するコネクタ60Aと、光ファイバケーブル100のコネクタ60Bとを接続する。例えば以上のようにして、光モジュールXが得られる。
光モジュールXを使用するときには、光モジュールXの端子58を、図外の電子機器のレセプタクルに差し込む。
次に、光モジュールXにおける電気信号から光信号への変換を説明する。電気信号は、図外の電子機器から、端子58を介して光モジュールXに入力される。その電気信号は、プリント配線板50の導体回路56を流れ、更に、光電気混載基板10における導体層16を介して駆動素子31に入力される。電気信号が入力された駆動素子31は、発光素子21を駆動して発光させる。発光素子21は、具体的には、その発光口から、コア層12のミラー面12mに向けて光を出射する。その光は、光導波路部10Aにおけるコア層12のミラー面12mで光路が変えられ、コア層12内をその延び方向に沿って進み、その後、コネクタ60A,60Bを介して光ファイバケーブル100に光信号として入力される。
続いて、光モジュールXにおける光信号から電気信号への変換を説明する。光信号は、光ファイバケーブル100からコネクタ60A,60Bを介して光導波路部10Aに入り、ミラー面12mで光路が変えられ、受光素子22にその受光口を介して受光され、受光素子22にて電気信号に変換される。一方、駆動素子32は、プリント配線板50から供給される電気(電力)に基づいて、受光素子22で変換された電気信号を増幅する。増幅された電気信号は、導体層16を介して、プリント配線板50の導体回路56を流れ、端子58を介して、図外の電子機器に入力される。
以上のような電気信号と光信号との相互変換により、受発光素子20(発光素子21,受光素子22)および駆動素子30(駆動素子31,駆動素子32)は、発熱する。
光モジュールXにおいては、上述のように、光電気混載基板10の厚み方向一方面上に実装されている受発光素子20および駆動素子30に対し、光電気混載基板10とは反対の側から放熱シート40が接触している。このような構成は、受発光素子20および駆動素子30で生じた熱を放熱シート40によって素子外に、ひいては放熱シート40および筐体70を介して光モジュールX外に、逃がすのに好適である。そして、光モジュールXにおいては、上述のように、光電気混載基板10上において、駆動素子30の高さH2は、受発光素子20の高さH1よりも大きい。そのため、筐体70内で受発光素子20および駆動素子30に押圧される放熱シート40において、その押圧力は、駆動素子30に対して相対的に強く、受発光素子20に対して相対的に弱い。このような構成は、受発光素子20の損傷を抑制しつつ放熱シート40による受発光素子20の放熱を実現し、且つ、同放熱シート40によって駆動素子30との間で高い放熱効率を実現するのに適する。すなわち、光モジュールXは、受発光素子20の損傷を抑制しつつ、受発光素子20および駆動素子30の良好な放熱を実現するのに適する。また、上述の実施形態では、金属製の金属支持層14も放熱性を有し、光モジュールXの稼働時には、金属支持層14は放熱シート40と協働して放熱機能を発揮する。
光モジュールXにおける放熱シート40のアスカーC硬度は、好ましくは60以下、より好ましくは55以下、更に好ましくは50以下である。この程度の軟質性を有する放熱シート40は、光電気混載基板10上での高さが異なる受発光素子20および駆動素子30に対する追従性および密着性を確保するのに適し、従って、受発光素子20の損傷抑制と駆動素子30の高い放熱効率とを共に実現するのに適する。
以下、変形例について説明する。各変形例において、上記の実施形態と同様の部材については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、各変形例は、特記する事項以外、上記実施形態と同様の作用効果を奏する。また、上記実施形態およびその変形例は、適宜組み合わせることができる。
図5に示す変形例では、光電気混載基板10上において、駆動素子30のバンプB2が受発光素子20のバンプB1よりも高い。すなわち、光電気混載基板10と駆動素子30との間に介在するバンプB2は、光電気混載基板10と受発光素子20との間に介在するバンプB1よりも、光電気混載基板10上における高さが大きい。
本変形例では、受発光素子20の厚みD1と、駆動素子30の厚みD2とが例えば同じである一方で、バンプB2の高さh2は、バンプB1の高さh1よりも大きい。これにより、駆動素子30は、受発光素子20よりも、光電気混載基板10上における高さが大きくされている。
バンプB2の高さh2からバンプB1の高さh1を差し引いた値、即ち、高さの差Δh(=h2−h1)は、例えば3μm以上、好ましくは5μm以上であり、また、例えば100μm以下、好ましくは50μm以下である。また、高さh1に対する高さh2の比(h2/h1)は、例えば1.01以上、好ましくは1.03以上であり、また、例えば30以下、好ましくは3以下である。
本変形例の構成では、光電気混載基板10上での受発光素子20および駆動素子30の高さH1,H2を、受発光素子20および駆動素子30の厚みD1,D2によらず、バンプB1,B2の高さh1,h2によって自由度高く調整するのに適する。当該構成は、例えば、受発光素子20の厚みD1が駆動素子30の厚みD2以上であっても、光電気混載基板10上において、駆動素子30の高さH2を受発光素子20の高さH1よりも大きくするのに適する。
上述の実施形態および変形例では、凸部76と第1壁71とは一体であるが、凸部76と第1壁71とは別体であってもよい。第1壁71とは別体の凸部76は、第1壁71の厚み方向他方面に対して例えば接着剤を介して固定される。そのような凸部76の構成材料としては、筐体70を構成材料として上記した金属材料を用いるのが好ましい。凸部76の構成材料としては、熱伝導性樹脂組成物を用いてもよい。
本変形例よりも、凸部76と第1壁71とが一体である形態の方が好ましい。本変形例では、接着剤の熱伝導率が第1壁71および凸部76の熱伝導率より低いため、凸部76から第1壁71への放熱性が低い。一方、凸部76と第1壁71とが一体である形態では、凸部76が第1壁71と一体であるために前記接着剤を配置する必要がなく、凸部76から第1壁71への放熱性に優れる。また、凸部76と第1壁71とが一体であって前記接着剤がない形態は、部品点数の低減および構成の簡易化の観点から好ましい。
図6に示す変形例では、光モジュールXは、光電気混載基板10の厚み方向他方面(受発光素子20および駆動素子30とは反対側の面)に接触する凸部77を更に備える。凸部77は、第2壁72の厚み方向一方側に配置され、第2壁72から光電気混載基板10に向かって突出している。凸部77と第2壁72とは一体である。凸部77の厚み方向一方面は、光電気混載基板10の厚み方向他方面に接触してこれを支持する。第2壁72は、凸部77に対し、厚み方向において光電気混載基板10の反対側に配置される。
本変形例では、受発光素子20および駆動素子30で生じた熱を、放熱シート40および凸部76を介して第1壁71側に放熱するのに加えて、バンプB1,B2、光電気混載基板10および凸部77を介して第2壁72側にも放熱することができる。
一方、図示しないが、凸部77は、第2壁72と別体であってもよい。第2壁72とは別体の凸部77は、第2壁72の厚み方向一方面に対して、図示しない接着剤を介して固定される。そのような凸部77の構成材料としては、筐体70を構成材料として上記した金属材料を用いるのが好ましい。凸部77の構成材料としては、熱伝導性樹脂組成物を用いてもよい。
好ましくは、凸部77と第2壁72とは一体である。凸部77と第2壁72とが一体である形態では、凸部77が第2壁72と一体であるために、これらを接合するための接着剤を配置する必要がなく、凸部77から第2壁72への放熱性に優れる。また、凸部76と第1壁71とが一体であって前記接着剤がない形態は、部品点数の低減および構成の簡易化の観点から好ましい。
図7に示す変形例では、光モジュールXは、上述の凸部77と光電気混載基板10との間に介在する放熱層41を更に備える。
放熱層41は、凸部77の厚み方向一方面の全面に配置されている。放熱層41は、光電気混載基板10の光電変換領域R1の厚み方向他方面と、凸部77の厚み方向一方面とに接触する。放熱層41は、例えば、放熱シート、放熱グリス、放熱板などである。放熱層41が放熱シートである場合、その構成材料としては、放熱シート40の構成材料として上述した構成材料が挙げられる。
本変形例は、放熱層41を更に備えるので、受発光素子20および駆動素子30で生じた熱を、放熱シート40および凸部76を介して第1壁71側に放熱するのに加えて、バンプB1,B2、光電気混載基板10、放熱層41、および凸部77を介して第2壁72側にも効率的に放熱することができる。
以上のような光モジュールXにおいては、受発光素子20の厚みD1と駆動素子30の厚みD2とが同じである場合(即ち、例えば図5に示すように、D1=D2である場合)、受発光素子20のバンプB1の高さh1よりも、駆動素子30のバンプB2の高さh2を大きくすることにより、受発光素子20の高さH1よりも駆動素子30の高さH2が大きくされる。厚みが同じ受発光素子20および駆動素子30を用いる構成は、例えば、素子サイズが規格されて厚みが統一化される場合のある受発光素子20および駆動素子30の調達のしやすさの観点から好ましい。
光モジュールXにおいては、受発光素子20の厚みD1よりも駆動素子30の厚みD2の方が大きい場合(即ち、D1<D2である場合)、これら厚さの差ΔD(=D2−D1)よりも、バンプB1の高さh1からバンプB2の高さh2を差し引いた値、即ち、高さの差Δh’(=h1−h2)の方が小さいという条件を満たすバンプB1,B2(h1=h2を満たす図3に示すバンプB1,B2、および、h2>h1を満たすバンプB1,B2を含む)が設けられることにより、受発光素子20の高さH1よりも駆動素子30の高さH2が大きくされる。厚みD1が厚みD2より小さく且つ高さH1より高さH2が大きいという構成は、駆動素子30よりも脆弱な傾向にあって損傷しやすい受発光素子20が駆動素子30よりも薄いにもかかわらず当該受発光素子20の損傷を抑制しつつ、良好な素子放熱性を実現するのに好適である。
また、光モジュールXにおいては、受発光素子20の厚みD1よりも駆動素子30の厚みD2の方が小さい場合(即ち、D1>D2である場合)、これら厚さの差ΔD’(=D1−D2)よりも、バンプB1,B2の上記高さの差Δh(=h2−h1)の方が大きいという条件を満たすバンプB1,B2が設けられることにより、受発光素子20の高さH1よりも駆動素子30の高さH2が大きくされる。厚みD1が厚みD2より大きく且つ高さH1より高さH2が大きいという構成は、駆動素子30よりも脆弱な傾向にあって損傷しやすい受発光素子20の損傷を抑制しつつ、良好な素子放熱性を実現するのに好適である。
図1から図3に示す光モジュールXは、上述のように、機器からの電気信号を光信号に変換して光ファイバケーブル100に出力する送信機能と、光ファイバケーブル100からの光信号を電気信号に変換して機器に出力する受信機能とを兼ね備える送受信モジュール(即ち光トランシーバ)として構成されている。このような構成に代えて、光モジュールXは、受信機能を有さずに送信機能を有する構成を備えてもよい。そのような光モジュールXでは、受発光素子20としては発光素子21が光電気混載基板10に実装され、且つ、駆動素子30としては、発光素子21用の駆動素子31が光電気混載基板10に実装される。或いは、光モジュールXは、送信機能を有さずに受信機能を有する構成を備えてもよい。そのような光モジュールXでは、受発光素子20としては受光素子22が光電気混載基板10に実装され、且つ、駆動素子30としては、受光素子22用の駆動素子32が光電気混載基板10に実装される。
X 光モジュール(光電変換モジュール)
10 光電気混載基板
10A 光導波路部
11 アンダークラッド層
12 コア層
13 オーバークラッド層
10B 電気回路基板
14 金属支持層
20 受発光素子
21 発光素子
22 受光素子
30,31,32 駆動素子
B1,B2 バンプ
40 放熱シート
41 放熱層
50 プリント配線板
60A,60B コネクタ
70 筐体
71 第1カバー体
72 第2カバー体
76,77 凸部

Claims (3)

  1. 光電気混載基板と、
    前記光電気混載基板の厚み方向一方面上に実装された受発光素子および駆動素子と、
    前記受発光素子および前記駆動素子に対して前記光電気混載基板とは反対の側から接触する放熱シートと、を備え、
    前記駆動素子は、前記受発光素子よりも、前記光電気混載基板上における高さが大きいことを特徴とする、光電変換モジュール。
  2. 前記光電気混載基板と前記受発光素子との間に介在してこれらを電気的に接続する第1バンプと、
    前記光電気混載基板と前記駆動素子との間に介在してこれらを電気的に接続する第2バンプと、を更に備え、
    前記第2バンプは、前記第1バンプよりも、前記光電気混載基板上における高さが大きいことを特徴とする、請求項1に記載の光電変換モジュール。
  3. 前記放熱シートのアスカーC硬度が60以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の光電変換モジュール。
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