JP2021117103A - エアリークテスト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2つの方式のリークテストを行えるエアリークテスト装置を提供する。【解決手段】圧力源1と主回路3との間には第1供給弁SV1が介在し、主回路3は、第2供給弁SV2により、圧力源1側の上流側回路部3aとワークカプセル2側の下流側回路部3bとに分けられ、上流側回路部3aには絶対圧センサ6及び分岐回路4を介してタンク5が接続され、分岐回路4にはタンク5を主回路3に対して連通、遮断するタンク弁SV3が設けられ、下流側回路部3bには検圧回路7の両端が接続されており、検圧回路7には検圧弁SV4と差圧センサ8とが設けられている。コントローラ10は、絶対圧センサ6からの検出圧に基づくワークの大漏れの検査及び差圧センサ8からの検出差圧に基づくワークの小漏れ検査を実行するにあたり、大漏れ検査を先に行う第1方式と、小漏れ検査を先に行う第2方式とを選択的に実行する。【選択図】図1

Description

本発明は、検査対象(以下、ワークという)の欠陥の有無を検査するエアリークテスト装置に関し、特に2つの方式でエアリークテストを実行できる装置に関する。
例えば包装された医薬品において包装に欠陥があると、医薬品の劣化を招く。そのため、包装に欠陥があるか否かを検出するためにエアリークテスト装置が用いられている。包装の欠陥には、ピンホール等の小さな欠陥や、シール不良や破れ等の大きな欠陥がある。そのため、エアリークテスト装置は、小さな欠陥を検出するための小漏れ検出工程と、大きな欠陥を検出する大漏れ検出工程を実行することが求められる。
特許文献1は、第1方式(いわゆるタンク加圧方式)により小漏れと大漏れを検出するエアリークテスト装置を開示している。この装置は、圧力源とワークカプセルとを繋ぐ主回路を備えている。圧力源と主回路との間には第1供給弁が介在されている。主回路には第2供給弁が設けられ、この第2供給弁により主回路が圧力源側の上流側回路部とワークカプセル側の下流側回路部に分けられている。主回路の上流側回路部にはタンクが接続されている。主回路の下流側回路部には、検圧回路の両端が接続されている。検圧回路には差圧センサと検圧弁が設けられている。
最初に、第1供給弁が開き第2供給弁が閉じた状態で、タンクには圧力源からの設定圧が付与される。
次に、第1供給弁を閉じ、第2供給弁を開くことにより、上記設定圧のタンクと、大気圧状態で封鎖されている主回路の下流側回路部が、連通状態になる。その結果、ワークカプセル内には、上記設定圧と大気圧の中間のテスト圧力が付与されることになる。この時に検出されるタンク圧に基づき、大漏れの有無が判断する。
次に、検圧回路の検圧弁を閉じ、差圧センサからの検出差圧に基づき小漏れの有無を判断する。
特許文献2は、第2方式(いわゆるタンク分圧方式)のエアリークテスト装置を開示している。この方式では、上記第1方式(タンク加圧方式)とは逆に、小漏れ検出の後に大漏れ検出を実行する。この装置は、圧力源と、主回路と、これら圧力源と主回路との間に介在された供給弁とを備えている。主回路は2つの分岐路、すなわち末端にマスタ容器が接続されたマスタ側分岐路と、末端にワークカプセルが接続されたワーク側分岐路とに、分岐されている。マスタ側分岐路とワーク側分岐路にはそれぞれ検圧弁が設けられている。これら検圧弁の下流側においてマスタ側分岐路とワーク側分岐路間には、差圧センサが接続されている。さらに検圧弁の下流側においてマスタ側分岐路とワーク側分岐路には、それぞれタンク弁を介してタンクが接続されている。
上記特許文献2の装置では、最初に圧力源からテスト圧としての設定圧が、マスタ側分岐路とワーク側分岐路に供給される。次に、検圧弁を閉じた状態で、差圧センサによりマスタ側分岐路とワーク側分岐路の差圧を検出し、この検出差圧に基づき小漏れの有無を判断する。次に、タンク弁を開き、設定圧のマスタ側分岐路とワーク側分岐路を、大気圧のタンクと連通させる。その結果、ワークカプセル内には、上記設定圧と大気圧の中間の圧が付与されることになる。この時の差圧センサで検出される検出差圧に基づき、大漏れの有無を判断する。
特開2017−129477号公報(図1) WO2017/208543号公報(図1)
後述するように、第1方式と第2方式にはそれぞれ長所と短所がある。検査すべきワークは多種多様であり、上記第1方式が適するワークと、第2方式が適するワークがある。そのため、第1方式と第2方式にそれぞれ適したワークのエアリークテストを行う場合、第1方式のエアリークテスト装置と第2方式のエアリークテスト装置の2種類を用意する必要があり、設備コストの増大を招く。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、エアリークテスト装置であって、ア)大気圧または大気圧に近い基準圧と設定圧を含む圧を供給可能な圧力源と、イ)検査対象のワークを収容するワークカプセルと、ウ)上記圧力源と上記ワークカプセルとを繋ぐ主回路と、エ)上記圧力源と上記主回路との間に介在された第1供給弁と、オ)上記主回路に設けられ、上記主回路を圧力源側の上流側回路部とワークカプセル側の下流側回路部とに分ける第2供給弁と、カ)上記主回路の上記上流側回路部に分岐回路を介して接続されるタンクと、キ)上記分岐回路に設けられ上記タンクを上記主回路に対して連通、遮断するタンク弁と、ク)上記主回路の上記上流側回路部に接続される圧力センサと、ケ)両端が上記主回路の下流側回路部に接続される検圧回路と、コ)上記検圧回路に設けられた検圧弁と、サ)上記検圧回路に設けられ、上記主回路の上記下流側回路部を介して上記ワークカプセルに連なるワーク側ポートと、上記検圧弁に連なる基準側ポートとを有する差圧センサと、シ)上記主回路に接続された大気開放弁と、ス)上記圧力源の供給圧の制御、上記第1供給弁、上記第2供給弁、上記タンク弁、上記検圧弁、上記大気開放弁のシーケンス制御、および前記圧力センサからの検出圧に基づく上記ワークの大漏れの有無の判断、上記差圧センサからの検出差圧に基づく上記ワークの小漏れの有無の判断を実行する制御・判断手段と、を備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、圧力源からタンクへの圧供給と、圧力源から主回路への圧供給を独立して行うことができるので、ワークに応じてエアリークテストの方式を選択することが可能となる。
好ましくは、上記圧力センサが絶対圧センサである。これにより、外部の大気圧の変動に影響されずに高精度のエアリークテストを行うことができる。
好ましくは、さらに、上記主回路の上記上流側回路部と上記下流側回路部の間に接続された基準漏れ回路と、上記基準漏れ回路に設けられた2つの基準漏れ弁と、上記基準漏れ回路において上記2つの基準漏れ弁間に設けられるとともにオリフィスを有する基準漏れ器と、を備えている。
上記構成によれば、装置の校正等のために、基準漏れ器でワークの小漏れに擬制した基準漏れを発生させることができる。しかも、主回路の上流側回路部を絶対圧で定義される基準圧とすることができるので、基準漏れ時に差圧センサにより高精度に差圧を検出することができる。
具体的態様として、第1方式のエアリークテストと、第2方式のエアリークテストを選択的に実行可能であり、
a.上記第1方式において上記制御・判断手段は、
上記第1供給弁と上記タンク弁を開き、上記第2供給弁を閉じた状態にして、上記圧力源から上記タンクに第1設定圧を供給する工程と、
上記タンク弁を閉じて上記タンク内を第1設定圧に維持したまま、上記第1供給弁と上記第2供給弁と上記検圧弁を開いた状態にして、上記圧力源から上記主回路と上記検出回路に上記基準圧を供給する工程と、
上記第1供給弁を閉じ、上記第2供給弁と上記検圧弁と上記タンク弁を開いた状態にして、上記タンクを上記主回路と上記検圧回路に連通させることにより、上記主回路と上記検圧回路を上記基準圧と上記第1設定圧の中間のテスト圧にし、この時の上記圧力センサからの検出圧に基づき、上記ワークの大漏れの有無を判断する大漏れ検出工程と、
上記検圧弁を閉じ、上記差圧センサからの検出差圧に基づき、上記ワークの小漏れの有無を判断する小漏れ検出工程と、
を上記順に実行し、
b.上記第2方式において上記制御・判断手段は、
上記第1供給弁と上記タンク弁を開き、上記第2供給弁を閉じた状態にして、上記圧力源から上記タンクに上記基準圧を供給する工程と、
上記タンク弁を閉じて上記タンク内を上記基準圧に維持したまま、上記第1供給弁と上記第2供給弁と上記検圧弁を開いた状態にして、上記圧力源から上記主回路と上記検圧回路にテスト圧としての第2設定圧を供給する工程と、
上記第1供給弁を閉じ上記検圧弁を閉じた状態にして、上記差圧センサからの検出差圧に基づき、上記ワークの小漏れの有無を判断する小漏れ検出工程と、
上記タンク弁を開き、上記タンクと上記主回路を連通させた状態にして、上記圧力センサからの検出圧に基づき、上記ワークの大漏れの有無を判断する大漏れ検出工程と、
を上記順に実行する。
上記構成によれば、製品種別等に応じて、第1、第2方式を選択して実施することができる。
好ましくは、上記第1方式での第1設定圧は、正圧と負圧を選択でき、上記第2方式での第2設定圧も正圧と負圧を選択できるようにする。
好ましくは、負圧の上記第1設定圧を用いて第1方式のエアリークテストを実行する場合、または負圧の第2設定圧を用いて第2方式のエアリークテストを実行する場合に、上記制御・判断手段は、上記大漏れ検出工程と上記小漏れ検出工程の終了後に、上記圧力源からの正圧の供給を伴って上記開放弁を開くことにより、上記主回路を大気に開放する。
上記構成によれば、負圧によるワークカプセルの構成部材間の食い付きを確実に解消することができ、ワークカプセルを円滑に開放することができる。
好ましくは、上記制御・判断手段は、ワークの製品種別、テスト圧を含む情報を入力する情報入力部を有し、入力された製品の種別、テスト圧に応じて上記第1、第2方式のいずれかを選択する。
上記構成によれば、テスト方式を選択するユーザの負担を軽減することができる。
本発明によれば、複数方式のエアリークテストを実行可能な装置を提供することができる。
本発明の一実施形態をなすエアリークテスト装置の回路構成を示す概略図である。 図1の装置で実行される正圧を用いたタンク加圧方式のエアリークテストのタイムチャートである。 同装置で実行される負圧を用いたタンク加圧方式のエアリークテストのタイムチャートである。 同装置で実行される正圧を用いたタンク分圧方式のエアリークテストのタイムチャートである。 同装置で実行される負圧を用いたタンク分圧方式のエアリークテストのタイムチャートである。 図1の装置にさらに構成要素を追加した回路構成図である。 同装置で実行される方式選択のためのフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態について、図1〜図5を参照しながら説明する。図1に概略的に示すエアリークテスト装置は、圧力源1と、ワークカプセル2と、圧力源1とワークカプセル2を繋ぐ主回路3を備えている。なお、本願明細書では、供給される圧力の正負に拘わらず、圧力源1側を上流側、ワークカプセル2側を下流側と定義する。
圧力源1は、それぞれ絶対圧で定義される正圧と、負圧と、大気圧より若干高い基準圧を、選択的に供給することができる。すなわち、圧力源1は、レギュレータを備えており、後述する絶対圧センサ6(圧力センサ)からの検出圧のフィードバックを受けて設定された圧を供給することができる。
ワークカプセル2は、検出すべきワークWを収容するカプセル本体2aと、このカプセル本体2aの上端開口を塞ぐ天板2b(蓋;閉塞部材)とを有している。カプセル本体2aは、天板2bから離れたワーク搬入・搬出位置(想像線で示す)と、天板2bの真下の検出位置(実線で示す)との間で、スライド可能である。カプセル本体2aと天板2bは、カプセル本体2aが検出位置にある時にクランプ機構によりクランプされ、これによりワークカプセル2の内部空間を密封状態にすることができる。
圧力源1と主回路3との間には常開の第1供給弁SV1が配置されている。主回路2には常閉の第2供給弁SV2が設けられている。主回路3は第2供給弁SV2により、上流側回路部3aと下流側回路部3bに分けられている。
主回路3の上流側回路部3aには、分岐回路4が接続されている。この分岐回路4には常開のタンク弁SV3が設けられ、さらにその末端にはタンク5が接続されている。上流側回路部3aには、タンク5から独立した絶対圧センサ6も接続されている。
主回路3の下流側回路部3bには、検圧回路7の両端が接続されており、この検圧回路7には、差圧センサ8と常開の検圧弁SV4が設けられている。差圧センサ8の一方のポート8a(ワーク側ポート)は、主回路3の下流側回路部3bを介してワークカプセル2に連なっている。他方のポート8b(基準側ポート)は、検圧弁SV4に連なっている。主回路3の下流側回路部3bには、大気に連なる開放回路9が接続されている。開放回路9には常開の開放弁SV5が設けられている。
なお、上述した弁SV1〜SV5は空気作動型の弁である。
エアリークテスト装置はさらに、コントローラ10(制御・演算手段)を備えている。コントローラ10は、圧力源1のレギュレータに接続されて供給圧を制御し、ワークカプセル2のためのスライド機構、クランプ機構を制御し、弁SV1〜SV5をシーケンス制御し、絶対圧センサ6からの検出圧に基づきワークの大漏れの有無を判断し、差圧センサ8からの検出差圧に基づきワークの小漏れの有無を判断する。
上記構成をなすエアリークテスト装置は、コントローラ10により、2つの方式でエアリークテストを行なうことができる。2つの方式は、ワークWの大漏れと小漏れのいずれを先に行うかで識別される。
第1の方式は、大漏れを先に行う方式であり、後述のようにタンク5に蓄えられた圧を基準圧の主回路3に向けて供給するためタンク加圧方式と称す。
第2の方式は、小漏れを先に行う方式であり、後述のように主回路3の圧を基準圧のタンク5に分けるため、タンク分圧方式と称す。
以下、タンク加圧方式、タンク分圧方式のエアリークテストを、それぞれ正圧を用いる場合と負圧を用いる場合について、図2〜図5のタイムチャートを参考にしながら説明する。これらタイムチャートにおいて、各工程のハッチングは、各弁SV1〜SV5が開いている状態を示し、ハッチングなしは閉じている状態を示す。
タンク加圧方式(正圧)
最初に、正圧を用いたタンク加圧方式エアリークテストについて図2を参照しながら説明する。
(初期工程)
弁SV1〜SV5は図1の状態にある。第1供給弁SV1が開き、第2供給弁V2が閉じているので、圧力源1から正圧の第1設定圧Pxが主回路3の上流側回路部3aに付与されている。この第1設定圧Pxは、圧力源1のレギュレータが絶対圧センサ6からのフィードバックを受けて制御されるので、一定に維持されている。また、タンク弁SV3が開いているので、タンク5にも上記第1設定圧Pxが供給されている。
他方、検圧弁SV4と開放弁SV5が開いているので、主回路3の下流側回路部3bおよび検圧回路7は大気開放されている。
(スライド工程)
次に、弁SV1〜SV5を前工程のまま維持した状態で、ワークWを収容したカプセル本体2aを搬入・搬出位置から天板2bの下側の検出位置までスライドさせる。
(タンク遮断・クランプ工程)
次に、カプセル本体2aと天板2bをクランプして、ワークカプセル2の内部空間を密封する。このクランプ工程で、タンク弁SV3をオンして閉じ状態にし、タンク5を主回路3の上流側回路部3aから遮断する。これにより、タンク5は第1設定圧Pxに維持される。
(基準圧供給工程)
次に、弁SV1,SV3、SV4を前工程と同じ状態にしたままで、開放弁SV5をオンして閉じ状態にし、主回路3を外部から遮断する。これと略同時または直後に、第2供給弁SV2をオンして開き状態にするとともに、圧力源1から大気圧に近い基準圧Prを供給する。これにより、主回路3、検圧回路7およびワークカプセル2が基準圧Prとなる。タンク5は第1設定圧Pxに維持されたままである。
(タンク連通・テスト圧供給工程)
次に、第1供給弁SV1をオンして閉じ状態にした後、タンク弁SV3をオフにして開き状態にすることにより、タンク5を主回路3と連通させる。他の弁は前工程と同じ状態に維持されている。これにより、タンク5からの第1設定圧Pxの空気が主回路3へと流れる。その結果、主回路3、検圧回路7およびワークカプセル2を含む閉鎖回路全体の圧が正圧のテスト圧Ptとなる。このテスト圧Ptは、基準圧Prと第1設定圧Pxの中間の値であり、下記の式により表される。
Pt=(Px・Vt+Pr・Vc)/(Vt+Vc)・・・(1)
ただし、Vtはタンク体積であり、Vcは主回路3、検圧回路7、ワークカプセル2を含むタンク5を除く閉鎖回路の容積(ただし、ワークカプセル2の容積については、ワークカプセル2の内面により画成された容積からワークWの容積を減じる)である。これら体積Vt、Vcは既知である。
(大漏れ検出工程)
次に、弁SV1〜SV5を前工程のまま維持した状態で、絶対圧センサ6で検出される上記閉鎖回路の絶対圧に基づき大漏れの有無を判断する。ワークWに包装のシール不良や破れ等の大きな欠陥が無い場合には、絶対圧センサ6で検出される圧力は、上記式(1)で見込まれるテスト圧Ptに維持されるが、大きな欠陥がある場合には、ワークカプセル2内のテスト圧Ptの空気が一瞬のうちにワークW内に入り込み(大漏れ)、その分だけ絶対圧センサ6で検出される圧が、テスト圧Ptから低下する。
コントローラ10では、この絶対圧センサ6での検出圧とテスト圧Ptとの差が閾値内であればワークWに大漏れが無いと判断し、この差が閾値を超えた場合には大漏れ有り、すなわちワークWに大きな欠陥有りと判断する。
(圧力安定化工程)
次に、弁SV1,SV3,SV5を前工程のまま維持した状態で、第2供給弁SV2をオフして閉じ状態にすることにより、主回路3の上流側回路部3aと下流側回路部3bの間を遮断するとともに、検圧弁SV4をオンして閉じ状態にすることにより、検圧回路7を2つに分けて遮断する。この状態を所定時間維持して主回路3の下流側回路部3bと検圧回路7の圧を安定化させる。
(小漏れ検出工程)
次に、弁SV1〜SV5を前工程のまま維持した状態で、差圧センサ8で検出される差圧に基づき小漏れの有無を判断する。この状態で、差圧センサ8の2つのポート8a,8bは、互いに遮断されている。すなわち、ワーク側ポート8aは、主回路3の下流側回路部3bを介してワークカプセル2に連なっている。基準側ポート8bは、検圧回路7において、差圧センサ8と検圧弁SV4との間の部分に連なっている。基準側ポート8bでの圧力は、テスト圧Ptに維持されている。
ワークWの包装にピンホール等の小さな欠陥が無い場合には、ワーク側ポート8a側の圧力もテスト圧Ptに維持されている。コントローラ10は、差圧センサ8の検出差圧が閾値内にある場合には、小漏れ無し、すなわちワークWに小さな欠陥が無いと判断する。
ワークWの包装にピンホール等の小さな欠陥が有る場合には、テスト圧Ptの空気が少しずつワークW内に入り込む。これにより、主回路3の下流側回路部3bとワークカプセル2の圧が徐々に減じられ、ワーク側ポート8aの圧が基準側ポート8bの圧(テスト圧Pt)より低くなる。コントローラ10は、差圧センサ8の検出差圧が閾値を超えた時には、小漏れ有り、すなわち小さな欠陥が有ると判断する。
(大気開放工程)
次に、弁SV1,SV3を前工程のまま維持した状態で、第2供給弁SV2をオンして開き,検圧弁SV4をオフして開き、開放弁SV5をオフして開く。これにより、圧力供源1から遮断された状態で、主回路3および検圧回路7を含む回路と、タンク5と、ワークカプセル2が大気に開放される(排気される)。
(クランプ解除工程)
次に、弁SV1〜SV5を前工程のまま維持した状態で、ワークカプセル2のクランプを解除する。
(スライド工程)
最後に、検査済みのワークWを収容したカプセル本体2aをスライドさせることにより、天板2bに対応する検出位置から搬入・搬出位置へと戻し、ワークWをカプセル本体2aから取り出す。この工程で、第1供給弁SV1をオフにして開き、第2供給弁SV2をオフにして閉じることにより、全ての弁SV1〜SV5を初期工程と同じ状態に戻す。
上記タンク加圧方式では、圧力源1の供給圧は、基準圧供給工程でのみ基準圧Prまで低下するが、他の工程では正圧の第1設定圧Pxを維持される。
タンク加圧方式(負圧)
(初期工程から小漏れ検出工程まで)
次に、負圧を用いたタンク加圧方式のエアリークテストについて図3を参照しながら説明する。初期工程、スライド工程、タンク遮断・クランプ工程、基準圧供給工程、タンク連通・テスト圧供給工程、大漏れ検出工程、圧力安定化工程、小漏れ検出工程までの弁SV1〜SV5の動作は、上記正圧のタンク加圧方式エアリークテスト方法と同じである。圧力源1は、初期工程からタンク遮断・クランプ工程まで、負圧の第1設定圧Px’を供給し、基準圧供給工程で基準圧Prを供給する。
タンク連通・テスト圧供給工程では、負圧の第1設定圧Px’のタンク5と、基準圧Prの閉鎖回路(主回路3、検圧回路7、ワークカプセル2を含む)が連通し、タンク5の負圧の第1設定圧Px’が基準圧Prの閉鎖回路に供給される。換言すれば、負圧のタンク5に閉鎖回路内の基準圧Prの空気が流れ込む。その結果、閉鎖回路およびタンク5の圧が負圧のテスト圧Pt’となる。このテスト圧Pt’は、基準圧Prと負圧の第1設定圧Px’の中間の値であり、上記式(1)において正圧の第1設定圧Pxを負圧の第1設定圧Px’に置き換えることにより得られる。
ワークWの包装に大きな欠陥が有る場合には、上記タンク連通・テスト圧供給工程において、ワークWの空気が負圧のテスト圧Pt’のワークカプセル2へと一瞬のうちに漏れ出(大漏れ)、その分だけ絶対圧センサ6で検出される圧は、テスト圧Pt’より高くなる。大漏れ検出工程では、上記正圧の場合と同様に、絶対圧センサ6で検出される圧とテスト圧Pt’との差に基づいてワークWに大漏れが有るか無いかを判断する。
小漏れ検出工程では、ワークWの包装にピンホール等の小さな欠陥が有る場合に、ワークW内の空気が負圧のテスト圧Pt’のワークカプセル2へと少しずつ漏れ出る。これにより、主回路3の下流側回路部3bとワークカプセル2の圧力が徐々に上昇し、差圧センサ8のワーク側ポート8aの圧が基準側ポート8bの圧(テスト圧Pt’)より高くなる。コントローラ10は、正圧の場合と同様に、差圧センサ8の検出差圧に基づいて小漏れの有無を判断する。
なお、本実施形態では、圧力源1の供給圧は、基準圧供給工程の後、テスト圧供給工程から小漏れ検出工程に至るまで、負圧の第1設定圧Px’に戻している。
(大気開放工程からスライド工程まで)
大気開放工程とクランプ解除工程では、正圧のタンク加圧方式エアリークテストと弁の動作が異なる。詳述すると、大気開放工程では、すべての弁SV1〜SV5が開くとともに、圧力源1の供給圧が負圧のPx’から正圧に切り替わる。なお、この大気開放工程で供給される正圧は、上述した正圧の第1設定圧Pxより低くてもよく、基準圧Prまたは基準圧Prより若干高い程度でもよい。
上記大気開放工程では、大気が大気開放弁SV5からワークカプセル2へ流れ込むとともに、圧力源1からの正圧の空気が、ワークカプセル2に流れ込む。前工程までワークカプセル2は負圧状態にあり、カプセル本体2aが天板2bに食い付いている可能性があるが、上記正圧の空気が入り込むことにより、食い付きを確実に解除することができる。その結果、スライド工程において、円滑にカプセル本体2aを天板2bの下側の検出位置から搬入・搬出位置へとスライドさせることができる。
スライド工程では第2供給弁SV2がオフして閉じ状態となり、圧力源1の供給圧が所定負圧Pyに戻り、初期工程と同じ状態になる。
タンク分圧方式(正圧)
次に、正圧を用いたタンク分圧方式エアリークテスト方法について図4を参照しながら説明する。
(初期工程)
圧力源1は、基準圧Prを供給している。弁SV1〜SV5は図1の状態にあり、第1供給弁SV1が開き、第2供給弁V2が閉じているので、圧力源1からの基準圧Prが主回路3の上流側回路部3aに付与されている。タンク弁SV3が開いているので、タンク5にも上記基準圧Prが供給されている。主回路3の下流側回路部3bは大気開放されている。
(スライド工程)
次に、弁SV1〜SV5を前工程のまま維持した状態で、ワークWを収容したカプセル本体2aを天板2bに対応した検出位置までスライドさせる。
(タンク遮断・クランプ工程)
次に、カプセル本体2aと天板2bをクランプして、ワークカプセル2の内部空間を密封する。この工程では、タンク弁SV3をオンして閉じ状態にし、タンク5を主回路3の上流側回路部3aから遮断する。これにより、タンク5は基準圧Prに維持される。なお本実施形態では、タンク弁SV3が閉じた直後に第2供給弁SV2がオンして開き、圧力源1からの基準圧Prの空気が、主回路3を通り開放弁SV5から大気へ排出される。
(テスト圧供給工程)
次に、弁SV1、SV2,SV3、SV4を前工程のまま維持した状態で、開放弁SV5をオンして閉じることにより主回路3、検圧回路7、ワークカプセル2を含む回路を閉鎖し、圧力源1の供給圧を基準圧Prから正圧の第2設定圧Pyに切り替える。その結果、主回路3、検圧回路7およびワークカプセル2を含む閉鎖回路に正圧の第2設定圧Pyが供給される。この正圧の第2設定圧Pyは、小漏れ検出用のテスト圧Ptとして提供される。差圧センサ8の2つのポート8a,8bは、等しいテスト圧Ptを受けている。
(圧力安定化工程)
次に、弁SV2、SV3、SV5を前工程のまま維持した状態で、第1供給弁SV1をオンして閉じることにより、主回路3を圧力源1から遮断するとともに、検圧弁SV4をオンして検圧回路7を遮断する。この状態を所定時間維持して圧力を安定化させる。
(小漏れ検出工程)
次に、弁SV1〜SV5を前工程のまま維持した状態で、差圧センサ8で検出される差圧に基づき小漏れの有無を判断する。この状態で、差圧センサ8の2つのポート8a,8bは、互いに遮断されている。すなわち、ワーク側ポート8aは、主回路3の下流回路部3bを介してワークカプセル2に連なっている。基準側ポート8bは、検圧回路7において、差圧センサ8と検圧弁SV4との間の部分に連なっている。ポート8bでの圧力は、テスト圧Ptに維持されている。
ワークWの包装にピンホール等の小さな欠陥が無い場合には、ワーク側ポート8a側の圧力もテスト圧Ptに維持される。その結果、差圧センサ8の検出差圧は、閾値内に維持され、コントローラ10は小漏れ無しと判断する。
ワークWの包装にピンホール等の小さな欠陥が有る場合には、テスト圧Ptの空気が徐々にワークW内に入り込む。これにより、ワークカプセル2の圧力が徐々に減じられ、ワーク側ポート8a側の圧力が基準側ポート8b側の圧(テスト圧Pt)より低くなり、差圧センサ8の検出差圧が閾値を超えるため、コントローラ10は小漏れ有りと判断する。
上述したように小漏れ検出に用いられるテスト圧Ptは、圧力源1から供給される第2設定圧Pyをそのまま用いることができるので、高く設定することができる。
(大漏れ検出工程)
次に、弁SV1、SV2、SV5を前工程のまま維持した状態で、タンク弁SV3をオフして開き、検圧弁SV4をオフして開く。これにより、主回路3内における正圧のテスト圧Pt(正圧の第2設定圧Px)の空気が、これより低い基準圧Prのタンク5へと流れ込み、主回路3の圧力が大漏れ用のテスト圧Ptまで減じられる。このテスト圧Ptは、上記式(1)において、第1設定圧Pxを第2設定圧Pyに置き換えることにより、求められる。
ワークWの包装に大きな欠陥が無い場合には、絶対圧センサ6で検出される圧は、テスト圧Ptと等しい。しかし、大きな欠陥がある場合には、ワークW内が既にテスト圧Ptになっており、このテスト圧Ptの空気が放出される分だけ、ワークカプセル2および主回路3の圧がテスト圧Ptより高くなる。コントローラ10では、絶対圧センサ6で検出される主回路3内の圧と上記テスト圧Ptとの差が閾値内にある場合には、大漏れ無しと判断し、閾値を超える場合には大漏れ有りと判断する。
(大気開放工程)
次に、弁SV1〜SV4を前工程のまま維持した状態で、開放弁SV5をオフして開き、これにより、主回路3、検圧回路7、タンク5、ワークカプセル2が大気に開放される(排気される)。
(クランプ解除工程)
次に、弁SV1〜SV5を前工程のまま維持した状態で、ワークカプセル2のクランプを解除する。
(スライド工程)
最後に、検査済みのワークWを収容したカプセル本体2aをスライドさせて、天板2bの下側の検出位置から搬入・搬出位置へ戻すとともに、第1供給弁SV1をオフにして開き、第2供給弁SV2をオフにして閉じることにより、全ての弁SV1〜SV5を初期工程と同じ状態に戻す。
上記方式では、圧力源1は、上記タンク遮断・クランプ工程までは基準圧Prを供給し、テスト圧供給工程からスライド工程までは正圧の第2設定圧Pyを維持し、初期状態で基準圧Prに戻す。
タンク分圧方式(負圧)
(初期工程からタンク連通・大漏れ検出工程まで)
次に、負圧を用いたタンク分圧方式エアリークテスト方法について図5を参照しながら説明する。初期工程、スライド工程、タンク遮断・クランプ工程、テスト圧供給工程、圧力安定化工程、小漏れ検出工程、タンク連通・大漏れ検出工程までの弁SV1〜SV5の動作は、上記正圧のタンク分圧方式エアリークテスト方法と同じである。圧力源1は、初期工程からタンク遮断・クランプ工程まで基準圧Prを供給し、テスト圧供給工程からタンク連通・大漏れ検出工程まで負圧の第2設定圧Py’を、負圧のテスト圧Pt’として供給する。
小漏れ検出工程では、ワークWの包装にピンホール等の小さな欠陥が有る場合に、ワークW内の空気が負圧のテスト圧Pt’のワークカプセル2へと少しずつ漏れ出る。これにより、主回路3の下流側回路部3bとワークカプセル2の圧力が徐々に上昇し、差圧センサ8のワーク側ポート8aの圧力が基準側ポート8bの圧(テスト圧Pt’)より高くなる。コントローラ10は、正圧の場合と同様に、差圧センサ8の検出差圧に基づいて小漏れの有無を判断する。
タンク連通・大漏れ検出工程では、ワークWに大漏れが無い場合、基準圧Prのタンク5の空気がテスト圧Pt’(負圧の第2設定圧Py’)の主回路3内へと流れ込み、主回路3の圧がテスト圧Pt’まで上昇する。このテスト圧Pt’は、上記式(1)において第1設定圧Pxを負圧の第2設定圧Py’に置き換えることにより得られる。
上記タンク連通・大漏れ検出工程において、ワークWに大漏れが有る場合、ワークW内は、タンク連通・大漏れ工程の前に既にテスト圧Pt’(負圧の第2設定圧Py’)になっており、タンク5内の空気が流入しても、テスト圧Pt’まで上昇しない。その結果、コントローラ10は、絶対圧センサ6で検出される圧力とテスト圧Pt’との差に基づいてワークWに大漏れが有るか無いかを判断することができる。
なお、本実施形態では、圧力源1の供給圧は、タンク遮断・クランプ工程の後、テスト圧供給工程からタンク連通・大漏れ検出工程に至るまで、負圧の第2設定圧Py’に戻している。
(大気開放工程からスライド工程まで)
正圧を用いるタンク分圧方式エアリークテスト方法と弁の動作が異なるのは、大気開放工程とクランプ解除工程である。大気開放工程では、開放弁SV5がオフして開き、第1供給弁SV1がオフして開く(すなわち全ての弁SV1〜SV5が開く)とともに、圧力源1の供給圧が負圧の第2設定圧Py’から正圧に切り替わる。なお、この大気開放工程で供給される正圧は、上述した正圧の第2設定圧Pyより低くてもよく、基準圧Prまたは基準圧Prより若干高い程度でもよい。これにより、大気が大気開放弁SV5からワークカプセル2へ流れ込むとともに、圧力源1からの正圧の空気が、ワークカプセル2に流れ込む。その結果、カプセル本体2aの天板2bへの食い付きが確実に解除され、クランプ解除後に円滑にカプセル本体2aを検出位置から搬入・搬出位置へとスライドさせることができる。
スライド工程では第2供給弁SV2がオフして閉じ状態となり、圧力源1の供給圧が負圧の第2設定圧Py’に戻り、初期工程と同じ状態になる。
上記の正圧または負圧を用いたタンク分圧方式のエアリークテスト方法では、圧力安定化工程および小漏れ検出工程において第2供給弁SV2を閉じてもよい。また、初期工程とスライド工程の間において、第2加圧弁SV2を一時的に開いてもよい。
絶対圧センサ6の役割
本実施形態では、天候等により変化する大気圧を用いず、絶対圧センサ6で管理された基準圧を用いるため、タンク加圧方式の大漏れ検出工程および小漏れ検出工程でのテスト圧を高精度に設定することができ、またタンク分圧方式での大漏れ検出工程でのテスト圧を高精度に設定することができる。その結果、エアリークテストの精度を高めることができる。
タンク加圧方式とタンク分圧方式の比較
タンク加圧方式では、事前に既知の容積のタンク5を第1設定圧にし、このタンク5の第1設定圧を基準圧の閉鎖回路に供給するので、タンクを含む閉鎖回路に存在する空気の絶対量を正確に把握することができる。そのため、大漏れ検査を正確に行うことができる。
ただし、タンク加圧方式では、小漏れ検査工程でのテスト圧が圧力源1からの第1設定圧と大気圧に近い基準圧との中間の値となるため、高くできない。
タンク分圧方式では、小漏れ検査工程でのテスト圧として圧力源1からの第2設定圧をそのまま用いるので、小漏れ検出工程でのテスト圧を正圧の場合には高く負圧の場合には低くすることができ、過酷な環境での漏れ検査を必要とする場合には好適である。また、小漏れ検査の精度を高めることができる。
ただし、タンク5に基準圧を供給して閉じた後に、圧力源1からの第2設定圧がワークカプセル2に供給され、小漏れ検査工程の期間も供給され続けるので、ワークの包装に欠陥があった場合に、ワーク内への空気の侵入量(正圧の場合)またはワークからの空気の放出量(負圧の場合)を正確に把握できない。そのため、ワークの態様によっては大漏れ検査の精度が減じられる可能性がある。
上述したように、タンク加圧方式、タンク分圧方式には長短があるので、製品種別、小漏れ時に要求されるテスト圧を勘案して、方式を選択する必要がある。この点については後述する。
他の実施形態
図6は図1のエアリークテスト装置に他の構成要素を付加した実施形態を示す。詳述すると、主回路3の下流側回路部3bには差圧センサ8より下流側において常開の遮断弁SV6が設けられている。この遮断弁SV6は、上述したエアリークテストを実行している時には開き状態を維持しており、回路を構成するマニホルドの気密検査する際には閉じられる。
図6に示すように、主回路3の上流側回路部3aと下流側回路部3bの間には、基準漏れ回路15が接続されている。基準漏れ回路15には、基準漏れ器16が設けられるとともに、その両側に常閉の基準漏れ弁SV7,SV8が設けられている。基準漏れ器16は、両端が基準漏れ回路15に連なる筒状の本体と、この本体内に収容された筒状のオリフィス部材とを有している。オリフィス部材の一端は拡径されて本体内周に接合され、他端は縮径されてオリフィスとなっている。
基準漏れ弁SV7,SV8は上述した通常のタンク加圧方式、タンク分圧方式のエアリークテストの時には閉じ状態を維持されている。
エアリークテスト装置の校正や閾値設定等を行なう際には、下流側回路部3bにテスト圧を付与し、上流側回路部3aに基準圧を付与し、第1供給弁SV1、第2供給弁SV2、検圧弁SV4、開放弁SV5を閉じた状態で基準漏れ弁SV7,SV8を開く。これにより、疑似漏れ器16のオリフィスを介してワークの小漏れに相当する基準漏れが発生する。この時の差圧センサ8の検出差圧に基づき、校正等を行う。
上記基準漏れ発生時に、基準漏れ器16の他端が絶対圧センサ6で管理された基準圧となっているため、外部環境の大気圧の変化に影響されずに一定の基準漏れ量を発生させることができる。
テスト方式の自動選択
本実施形態では、コントローラ10はタッチパネル(図示しない)を装備しており、ユーザがタッチパネルに製品種別と所望するテスト圧の情報を入力することにより、自動的にテスト方式を選択できるようになっている。
ワークが包装された医薬品の場合、製品種別として、PTP包装,ピロー包装、バイアル、その他が想定される。
PTP包装は、錠剤を、接合されたアルミシートと樹脂シート間に収容するようになっており、テスト圧は+10〜+40kPaに制限される。
ピロー包装は、袋状の包装であり、負圧でエアリークテストを行う必要がある。
バイアルはガラス製またはプラスチック製の小瓶であり、薬剤を収容し、ゴム栓と金属キャップで密閉してある。このバイアルは、正圧でエアリークテストを行う必要がある。
以下、図7を参照しながら、コントローラ10で実行されるテスト方式の自動選択について詳述する。
ステップ100でユーザが上記製品種別を入力し、ステップ101で所望する小漏れ検査のためのテスト圧を例えば10kPa単位で入力する。なお、ユーザがPTP包装を選択しながら、テスト圧として上記範囲を超える圧を指定した場合には、訂正を促す。また、ユーザがピロー包装を入力しながら正圧のテスト圧を指定した場合や、バイアルを入力しながら負圧のテスト圧を指定した場合も、同様に訂正を促す。
次のステップ102では、指定された小漏れ検査時のテスト圧Ptが−40≦Pt≦+40kPaの範囲にあるか否かを判断する。肯定判断した時にはステップ103に進みタンク加圧方式を選択する。否定判断した時にはステップ104に進みタンク分圧方式を選択する。
ステップ103でタンク加圧方式を選択した場合には、ステップ105に進み、ここで上述したテスト圧を得るためのタンク6の圧(すなわち圧力源1からの第1供給圧Px)が本エアリークテスト装置で実現可能か否かを判断する。ここで実現可能でないと判断した場合には、ステップ106でテスト圧を変更して再度ステップ105の判断を行う。テスト圧の変更は、テスト圧が正圧の場合には10kPaずつ低くし、テスト圧が負圧の場合には10kPaずつ高くする。なお、ステップ106に先立ちステップ107では、テスト圧が+10kPaに達しているか否か(正圧の場合)、またはー10kPaに達しているか否か(負圧の場合)を判断する。ここで肯定判断した時には、ステップ104に進み、テスト方式をタンク加圧方式からタンク分圧方式に変更する。
ステップ105で肯定判断した場合、すなわち指定されたテスト圧または変更したテスト圧でタンク加圧方式を実行可能であると判断した場合には、ステップ108に進む。同様にステップ104でタンク分圧方式を選択した場合にも、ステップ108に進む。このステップ108では、テスト方式およびテスト圧に基づき、測定条件すなわち各工程の所要時間、弁等の動作タイミング、圧力源1から供給される設定圧等を設定する。なお、予めメモリにはテスト方式およびテスト圧に対応する測定条件が記憶されており、テスト方式とテスト圧を指定すれば、測定条件をメモリから読み出すことができるようになっている。
次のステップ109では、ワークとしての良品を複数(例えば3つ)用意し、これら良品について、設定されたテスト方式、テスト圧および測定条件で、上述のエアリークテストの工程を実行し、絶対圧センサ6の検出圧と、差圧センサ8の検出差圧を、記憶する。
次のステップ110では、大漏れを生じるような欠陥を有する不良品を例えば3つ用意し、これら不良品について、設定されたテスト方式、テスト圧および測定条件で、上述のエアリークテストの工程を実行し、絶対圧センサ6の検出圧と、差圧センサ8の検出差圧を、記憶する。
次のステップ111では、ステップ109,110の測定結果に基づき、その平均値とばらつきに基づき大漏れ検査および小漏れ検査で用いられる閾値を設定する。
次に、ステップ112では、良品をワークカプセル2にセットして上述した基準漏れ測定工程を実行し、ステップ113で測定感度等を確認してこのプログラムを終了する。
本発明は、前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改変をなすことができる。
基準圧は、大気圧と同程度であってもよく、若干低くても良い。
本発明は、医薬品包装等の欠陥を検査するエアリークテスト装置に適用できる。
1 圧力源
2 ワークカプセル
3 主回路
3a 上流側回路部
3b 下流側回路部
4 分岐回路
5 タンク
6 絶対圧センサ(圧力センサ)
7 検圧回路
8 差圧センサ
8a ワーク側ポート
8b 基準側ポート
10 コントローラ(制御・判断手段)
15 基準漏れ回路
16 基準漏れ器
SV1 第1供給弁
SV2 第2供給弁
SV3 タンク弁
SV4 検圧弁
SV5 開放弁
SV7,SV8 基準漏れ弁
W ワーク

Claims (7)

  1. ア)大気圧または大気圧に近い基準圧と設定圧を含む圧を供給可能な圧力源と、
    イ)検査対象のワークを収容するワークカプセルと、
    ウ)上記圧力源と上記ワークカプセルとを繋ぐ主回路と、
    エ)上記圧力源と上記主回路との間に介在された第1供給弁と、
    オ)上記主回路に設けられ、上記主回路を圧力源側の上流側回路部とワークカプセル側の下流側回路部とに分ける第2供給弁と、
    カ)上記主回路の上記上流側回路部に分岐回路を介して接続されるタンクと、
    キ)上記分岐回路に設けられ上記タンクを上記主回路に対して連通、遮断するタンク弁と、
    ク)上記主回路の上記上流側回路部に接続される圧力センサと、
    ケ)両端が上記主回路の下流側回路部に接続される検圧回路と、
    コ)上記検圧回路に設けられた検圧弁と、
    サ)上記検圧回路に設けられ、上記主回路の上記下流側回路部を介して上記ワークカプセルに連なるワーク側ポートと、上記検圧弁に連なる基準側ポートとを有する差圧センサと、
    シ)上記主回路に接続された大気開放弁と、
    ス)上記圧力源の供給圧の制御、上記第1供給弁、上記第2供給弁、上記タンク弁、上記検圧弁、上記大気開放弁のシーケンス制御、および前記圧力センサからの検出圧に基づく上記ワークの大漏れの有無の判断、上記差圧センサからの検出差圧に基づく上記ワークの小漏れの有無の判断を実行する制御・判断手段と、
    を備えたことを特徴とするエアリークテスト装置。
  2. 上記圧力センサが絶対圧センサであることを特徴とする請求項1に記載のエアリークテスト装置。
  3. さらに、上記主回路の上記上流側回路部と上記下流側回路部の間に接続された基準漏れ回路と、上記基準漏れ回路に設けられた2つの基準漏れ弁と、上記基準漏れ回路において上記2つの基準漏れ弁間に設けられるとともにオリフィスを有する基準漏れ器と、を備えていることを特徴とする請求項2に記載のエアリークテスト装置。
  4. 第1方式のエアリークテストと、第2方式のエアリークテストを選択的に実行可能であり、
    a.上記第1方式において上記制御・判断手段は、
    上記第1供給弁と上記タンク弁を開き、上記第2供給弁を閉じた状態にして、上記圧力源から上記タンクに第1設定圧を供給する工程と、
    上記タンク弁を閉じて上記タンク内を第1設定圧に維持したまま、上記第1供給弁と上記第2供給弁と上記検圧弁を開いた状態にして、上記圧力源から上記主回路と上記検出回路に上記基準圧を供給する工程と、
    上記第1供給弁を閉じ、上記第2供給弁と上記検圧弁と上記タンク弁を開いた状態にして、上記タンクを上記主回路と上記検圧回路に連通させることにより、上記主回路と上記検圧回路を上記基準圧と上記第1設定圧の中間のテスト圧にし、この時の上記圧力センサからの検出圧に基づき、上記ワークの大漏れの有無を判断する大漏れ検出工程と、
    上記検圧弁を閉じ、上記差圧センサからの検出差圧に基づき、上記ワークの小漏れの有無を判断する小漏れ検出工程と、
    を上記順に実行し、
    b.上記第2方式において上記制御・判断手段は、
    上記第1供給弁と上記タンク弁を開き、上記第2供給弁を閉じた状態にして、上記圧力源から上記タンクに上記基準圧を供給する工程と、
    上記タンク弁を閉じて上記タンク内を上記基準圧に維持したまま、上記第1供給弁と上記第2供給弁と上記検圧弁を開いた状態にして、上記圧力源から上記主回路と上記検圧回路にテスト圧としての第2設定圧を供給する工程と、
    上記第1供給弁を閉じ上記検圧弁を閉じた状態にして、上記差圧センサからの検出差圧に基づき、上記ワークの小漏れの有無を判断する小漏れ検出工程と、
    上記タンク弁を開き、上記タンクと上記主回路を連通させた状態にして、上記圧力センサからの検出圧に基づき、上記ワークの大漏れの有無を判断する大漏れ検出工程と、
    を上記順に実行すること、
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエアリークテスト装置。
  5. 上記第1方式での第1設定圧は、正圧と負圧を選択でき、上記第2方式での第2設定圧も正圧と負圧を選択できることを特徴とする請求項4に記載のエアリークテスト装置。
  6. 負圧の上記第1設定圧を用いて第1方式のエアリークテストを実行する場合、または負圧の第2設定圧を用いて第2方式のエアリークテストを実行する場合に、上記制御・判断手段は、上記大漏れ検出工程と上記小漏れ検出工程の終了後に、上記圧力源からの正圧の供給を伴って上記開放弁を開くことにより、上記主回路を大気に開放することを特徴とする請求項5に記載のエアリークテスト装置。
  7. 上記制御・判断手段は、ワークの製品種別、テスト圧を含む情報を入力する情報入力部を有し、入力された製品の種別、テスト圧に応じて上記第1、第2方式のいずれかを選択することを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載のエアリークテスト装置。
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