JP2021116488A - 不織布、成形体、金属張積層体 - Google Patents

不織布、成形体、金属張積層体 Download PDF

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隆 河向
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Abstract

【課題】表面の平滑性及び誘電特性に優れる成形体を得ることができる不織布を提供する。【解決手段】ガラス繊維と、融点及びガラス転移点の少なくとも一方が200℃以上である熱可塑性樹脂繊維と、180℃以下で結着性を示すバインダーとを含み、前記ガラス繊維の1GHzでの比誘電率が、7.0以下であり、前記ガラス繊維の1GHzでの誘電正接が、0.004以下であり、前記熱可塑性樹脂繊維の1MHzでの比誘電率が、3.5以下であり、前記熱可塑性樹脂繊維の1MHzでの誘電正接が、0.002以下であり、前記バインダーが、疎水性樹脂である、不織布。【選択図】なし

Description

本発明は、不織布、成形体、金属張積層体に関する。
ガラス繊維は、曲げ強度及び曲げ弾性率が高く、強度等に優れることから、電子機器用のプリント配線板、繊維強化プラスチック等の強化繊維として利用されている。一方で近年、電子機器等においては高周波数化が進んでいる。そのため、電子機器に適用するガラス繊維には、誘電率及び誘電正接が低く、誘電特性に優れることが求められている(特許文献1)。
特許文献1には特定のガラス繊維を含むガラス繊維強化樹脂成形品が記載されている。特許文献1の実施例では所定のガラス繊維とポリブチレンテレフタラートを含む樹脂ペレットを射出成形することでガラス繊維強化樹脂成形品を得ている。
特開2019−81909号公報
特許文献1に記載の実施例のように、ガラス繊維を含む樹脂ペレットを射出成形してシート状に成形すると、成形体の表面からガラス繊維が突き出てしまうことがある。そのため、特許文献1に記載のガラス繊維強化樹脂成形品にあっては、成形体の表面の平滑性が不充分となる場合がある。表面の平滑性が不充分であると、その表面に金属層を設けた積層体において、金属層の接着性が低下する。
そこで本発明者らは、ガラス繊維を含む不織布を熱プレスの手法により、加熱し、加圧しながら冷却すれば、表面の平滑性に優れる成形体が得られるのではないかと考えた。
しかし、本発明者らがガラス繊維を含む不織布を試作し、その不織布を熱プレスして成形体としたところ、成形体の誘電率及び誘電正接が高く、優れた誘電特性を実現できない場合があることが判明した。
本発明は、表面の平滑性及び誘電特性に優れる成形体を得ることができる不織布;表面の平滑性及び誘電特性に優れる成形体;並びに前記熱プレス成形物を有する金属張積層体を提供する。
本発明者が鋭意検討した結果、不織布の製造の際に繊維間を結着するバインダーとして従来用いられてきたポリビニルアルコールのような親水性の樹脂が、成形体とした際の誘電特性の低下の原因であることが判明した。
そこで、疎水性の樹脂を不織布のバインダーとして使用し、かつ、ガラス繊維に加えて特定の熱可塑性樹脂繊維を不織布に使用することで、成形体とした際の優れた誘電特性を実現でき、表面の平滑性にも優れる成形体が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は下記の態様を有する。
[1] ガラス繊維と、融点及びガラス転移点の少なくとも一方が200℃以上である熱可塑性樹脂繊維と、180℃以下で結着性を示すバインダーとを含み、前記ガラス繊維の1GHzでの比誘電率が、7.0以下であり、前記ガラス繊維の1GHzでの誘電正接が、0.004以下であり、前記熱可塑性樹脂繊維の1MHzでの比誘電率が、3.5以下であり、前記熱可塑性樹脂繊維の1MHzでの誘電正接が、0.002以下であり、前記バインダーが、疎水性樹脂である、不織布。
[2] 前記熱可塑性樹脂繊維が、結晶性ポリスチレン繊維、結晶性ポリフェニレンサルファイド繊維及びポリフェニレンエーテル繊維からなる群から選ばれる少なくとも一種以上である、[1]の不織布。
[3] 前記バインダーが、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂及びポリアミド樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種以上である、[1]又は[2]の不織布。
[4] 前記バインダーの含有量が、前記ガラス繊維と前記熱可塑性樹脂繊維の合計100質量部に対して0.1〜15質量部である、[1]〜[3]のいずれかの不織布。
[5] [1]〜[4]のいずれかの不織布の熱プレス成形物である、成形体。
[6] 10GHzでの比誘電率が、3.5以下である、[5]の成形体。
[7] 10GHzでの誘電正接が、0.007以下である、[5]又は[6]の成形体。
[8] 厚さが0.5mm以下である、[5]〜[7]のいずれかの成形体。
[9] [5]〜[8]のいずれかの成形体と、前記成形体の表面に設けられた金属層とを有する、金属張積層体。
本発明の不織布によれば、表面の平滑性及び誘電特性に優れる成形体を得ることができる。
本発明の成形体は、表面の平滑性及び誘電特性に優れる。
本発明の金属張積層体は、金属層の接着性に優れる。
以下の用語の意味は、下記の通りである。
「1GHzでの比誘電率」は、温度23℃、湿度50%、1GHzの条件下でスプリットポスト誘電体共振器により測定される値である。
「1MHzでの比誘電率」は、温度23℃、湿度50%、1MHzの条件下でLCRメータ(自動平衡ブリッジ法)により測定される値である。
「1GHzでの誘電正接」は、温度23℃、湿度50%、1GHzの条件下でスプリットポスト誘電体共振器により測定される値である。
「1MHzでの誘電正接」は、温度23℃、湿度50%、1MHzの条件下でLCRメータ(自動平衡ブリッジ法)により測定される値である。
「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及び「メタクリレート」の両方を含むことを意味し、「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸」及び「メタクリル酸」の両方を含むことを意味する。
成形体の「吸水率」は、後述の実施例に記載の方法によって求める。
数値範囲を示す「〜」は、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含むことを意味する。
<不織布>
本発明の不織布は、ガラス繊維と熱可塑性樹脂繊維とバインダーを含む。本発明の不織布は、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、ガラス繊維、熱可塑性樹脂繊維及びバインダー以外の他の成分をさらに含んでもよい。
(ガラス繊維)
ガラス繊維の1GHzでの比誘電率は、7.0以下であり、6.9以下が好ましく、6.0以下がより好ましく、5.0以下がさらに好ましい。ガラス繊維の1GHzでの比誘電率が前記上限値以下であると、成形体とした際の比誘電率が低くなり、成形体の誘電特性がよくなる。ガラス繊維の1GHzでの比誘電率の下限値は、小さいほど好ましく、特に限定されない。ガラス繊維の入手の容易さ、求められる性能に応じて設定すればよい。
ガラス繊維の1GHzでの誘電正接は、0.004以下であり、0.003以下が好ましく、0.0025以下がより好ましく、0.002以下がさらに好ましい。ガラス繊維の1GHzでの誘電正接が前記上限値以下であると、成形体とした際の誘電正接が低くなり、成形体の誘電特性がよくなる。ガラス繊維の1GHzでの誘電正接の下限値は、小さいほど好ましく、特に限定されない。ガラス繊維の入手の容易さ、求められる性能に応じて設定すればよい。
ガラス繊維の組成は、ガラス繊維の1GHzでの比誘電率及び誘電正接が上述の所定の範囲内となれば、特に限定されない。ガラス繊維の組成については、ホウ酸(B)を含むことが好ましく、MgO、CaO等のアルカリ土類金属の含有比率が相対的に低く、Bの含有比率が相対的に高いものが好ましい。このようなガラス繊維の組成の一例として、特開2019−81909号公報に開示のガラス繊維の組成を適用してもよい。
ガラス繊維の組成の好ましい一例としては、下記の組成Aが挙げられる。
組成A:ガラス繊維100質量%に対しSiOの含有量が52.0〜59.5質量%の範囲内であり、Bの含有量が17.5〜25.5質量%の範囲内であり、Alの含有量が9.0〜14.0質量%の範囲内であり、SrOの含有量が0.5〜6.0質量%の範囲内であり、MgOの含有量が1.0〜5.0質量%の範囲内であり、CaOの含有量が1.0〜5.0質量%の範囲内であり、F及びClの合計の含有量が0.1〜2.5質量%の範囲内である。
ガラス繊維の繊維長は、特に制限されない。ガラス繊維の繊維長は、一般に1〜50mmの範囲内であり、3〜30mmが好ましく、5〜25mmがより好ましい。
ガラス繊維の繊維長が前記下限値以上であると、不織布の製造の際に抄紙ワイヤーのメッシュから抜けにくく、抄紙ワイヤーを抜けた側に偏在しにくく、歩留りが低下しにくい。加えて、ガラス繊維同士の接点が多くなり、不織布の引張強度、引裂き強度、伸度が高くなる。ガラス繊維の繊維長が前記上限値以下であると、不織布の製造の際に配管、ポンプに詰まりにくく、撹拌機にも絡みにくく、不織布を製造しやすい。加えて、ガラス繊維の未分散物、凝集物の量も減少し、不織布の均一性、地合が向上する。
ガラス繊維の直径は、特に制限されない。ガラス繊維の直径は、一般に3〜18μmの範囲内であり、4〜15μmが好ましく、6〜13μmがより好ましい。
ガラス繊維の直径が前記下限値以上であると、不織布又は成形体の強度が高くなる傾向があり、入手及び取扱いが容易である。ガラス繊維の直径が前記上限値以下であると、不織布を製造する際のガラス繊維の分散性がよくなる傾向があり、入手及び取扱いが容易である。
ガラス繊維のアスペクト比(繊維長/直径)は、特に制限されない。ガラス繊維のアスペクト比は、一般に100〜20000の範囲内であり、160〜18000が好ましく、200〜15000がより好ましい。
ガラス繊維のアスペクト比が前記下限値以上であると、不織布又は成形体の強度が高くなる傾向がある。ガラス繊維のアスペクト比が前記上限値以下であると、不織布を製造する際のガラス繊維の分散性がよくなる傾向がある。
(熱可塑性樹脂繊維)
熱可塑性樹脂繊維は、不織布の熱プレスの加熱の際に溶融し、その後冷却により固化するマトリックス樹脂として機能する成分である。
熱可塑性樹脂繊維の融点及びガラス転移点の少なくとも一方は200℃以上であり、230℃以上が好ましく、250℃以上がより好ましい。熱可塑性樹脂繊維の融点及びガラス転移点の少なくとも一方が前記下限値以上であるため、熱可塑性樹脂繊維の融点及びガラス転移点の少なくとも一方が、不織布の製造工程における乾燥温度より高い。よって、乾燥の際に、熱可塑性樹脂繊維は溶融せずに繊維状の形態を維持できる。
熱可塑性樹脂繊維の融点及びガラス転移点の少なくとも一方の上限値は、特に限定されない。ただし、熱プレス成形をより低温で実施できることから、熱可塑性樹脂繊維の融点及びガラス転移点の少なくとも一方の上限値は低いほど好ましい。熱可塑性樹脂繊維の融点及びガラス転移点の少なくとも一方の下限値は、400℃以下が好ましく、350℃以下がより好ましい。
熱可塑性樹脂繊維の1MHzでの比誘電率は、3.5以下であり、3.4以下が好ましく、3.2以下がより好ましく、3.0以下がさらに好ましい。熱可塑性樹脂繊維の1MHzでの比誘電率が前記上限値以下であると、成形体とした際の比誘電率が低くなり、成形体の誘電特性がよくなる。熱可塑性樹脂繊維の1MHzでの比誘電率の下限値は、小さいほど好ましく、特に限定されない。熱可塑性樹脂繊維の入手の容易さ、求められる性能に応じて設定すればよい。
熱可塑性樹脂繊維の1MHzでの誘電正接は、0.002以下であり、0.0019以下が好ましく、0.0018以下がより好ましく、0.0017以下がさらに好ましい。熱可塑性樹脂繊維の1MHzでの誘電正接が前記上限値以下であると、成形体とした際の誘電正接が低くなり、成形体の誘電特性がよくなる。熱可塑性樹脂繊維の1MHzでの誘電正接の下限値は、小さいほど好ましく、特に限定されない。熱可塑性樹脂繊維の入手の容易さ、求められる性能に応じて設定すればよい。
熱可塑性樹脂繊維の含有量は、ガラス繊維100質量部に対して50〜1000質量部が好ましく、75〜750質量部がより好ましい。熱可塑性樹脂繊維の含有量が前記下限値以上であると、不織布の熱プレスの際の成形性が充分となる傾向がある。熱可塑性樹脂繊維の含有量が前記上限値以下であると、成形体の強度、弾性率が高くなる。加えて、線熱膨張係数が低くなり、耐熱性(熱変形温度)も向上する傾向がある。
熱可塑性樹脂繊維の繊維長は、特に制限されない。熱可塑性樹脂繊維の繊維長は、一般に1〜50mmの範囲内であり、3〜30mmが好ましく、5〜25mmがより好ましい。
熱可塑性樹脂繊維の繊維長が前記下限値以上であると、不織布の製造の際に抄紙ワイヤーのメッシュから抜けにくく、抄紙ワイヤーを抜けた側に偏在しにくく、歩留りが低下しにくい。加えて、熱可塑性樹脂繊維同士の接点が多くなり、不織布の引張強度、引裂き強度、伸度が高くなる。熱可塑性樹脂繊維の繊維長が前記上限値以下であると、不織布の製造の際に配管、ポンプに詰まりにくく、撹拌機にも絡みにくく、不織布を製造しやすい。加えて、熱可塑性樹脂繊維の未分散物、凝集物の量も減少し、不織布の均一性、地合が向上する。
熱可塑性樹脂繊維の直径は、特に制限されない。熱可塑性樹脂繊維の直径は、一般に1〜120μmの範囲内であり、3〜100μmが好ましく、4〜70μmがより好ましい。
熱可塑性樹脂繊維の直径が前記下限値以上であると、水への分散性がよくなる傾向がある。熱可塑性樹脂繊維の直径が前記上限値以下であると、不織布を製造する際の熱可塑性樹脂繊維の分散性がよくなる傾向がある。
熱可塑性樹脂繊維のアスペクト比(繊維長/直径)は、特に制限されない。熱可塑性樹脂繊維のアスペクト比は、一般に10〜20000の範囲内であり、50〜18000が好ましく、100〜15000がより好ましい。
熱可塑性樹脂繊維のアスペクト比が前記下限値以上であると、不織布の強度が高くなる傾向がある。熱可塑性樹脂繊維のアスペクト比が前記上限値以下であると、不織布を製造する際の熱可塑性樹脂繊維の分散性がよくなる傾向がある。
熱可塑性樹脂繊維の恒長式番手は、特に制限されない。熱可塑性樹脂繊維の恒長式番手は、一般に、0.1〜150dtexの範囲内であり、0.2〜100dtexが好ましく、0.2〜50dtexがより好ましい。熱可塑性樹脂繊維の恒長式番手が前記下限値以上であると、水への分散性がよくなる傾向がある。熱可塑性樹脂繊維の恒長式番手が前記上限値以下であると、不織布を製造する際の熱可塑性樹脂繊維の分散性がよくなる傾向がある。
熱可塑性樹脂繊維における熱可塑性樹脂は、熱可塑性樹脂繊維の1MHzでの比誘電率及び誘電正接が上述の所定の範囲内となり、かつ、融点及びガラス転移点の少なくとも一方が200℃以上となれば、特に限定されない。
熱可塑性樹脂繊維としては、結晶性ポリスチレン繊維、結晶性ポリフェニレンサルファイド繊維及びポリフェニレンエーテル繊維からなる群から選ばれる少なくとも一種以上が好ましい。結晶性ポリスチレン繊維は、結晶性ポリスチレン樹脂を主成分とする繊維である。結晶性ポリフェニレンサルファイド繊維は、結晶性ポリフェニレンサルファイドを主成分とする繊維である。ポリフェニレンエーテル繊維は、ポリフェニレンエーテル樹脂(ガラス転移点:214℃、1MHzでの比誘電率:2.45、1MHzでの誘電正接:0.0007)を主成分とする繊維である。
結晶性ポリスチレン繊維における結晶性ポリスチレン樹脂は、シンジオタクチックポリスチレン樹脂(SPS)でもよく、アイソスタクチックポリスチレン樹脂(APS)でもよい。
結晶性ポリスチレン樹脂としては、SPS、APSをそれぞれ単独で用いてもよく、これらを併用してもよい。成形体とした際の比誘電率がさらに低下し、誘電特性がさらによくなる傾向があることから、SPSを単独で用いることが好ましい。SPSとAPSを併用する場合は、SPSとAPSとの合計100質量%に対して、APSを10質量%未満とすることが好ましい。
ここで、ポリフェニレンエーテル樹脂は、ポリスチレンと相溶性が高いためSPS、APSと混合して併用できる。
(バインダー)
バインダーは、不織布中の繊維同士を結着するための成分である。バインダーは、180℃以下で結着性を示す疎水性樹脂である。「180℃以下で結着性を示す」とは、バインダーとして機能する樹脂の融点、軟化点、ガラス転移点のいずれかが、180℃以下であることを意味する。
バインダーが融点を有する場合、その融点は180℃以下であり、熱可塑性樹脂繊維の融点及びガラス転移点より低い。バインダーが融点を有さず、軟化点又はガラス転移点を有する場合は、バインダーの軟化点又はガラス転移点が、180℃以下である。180℃は、不織布の製造工程における乾燥温度より同じか低い。そのため、不織布の製造工程で乾燥する際に、バインダーが結着性を示す。
バインダーが結着性を示す温度は、70〜180℃が好ましく、80〜180℃がより好ましく、90〜170℃がさらに好ましく、100〜160℃が特に好ましい。バインダーが結着性を示す温度が、前記下限値以上であると、製造の際に意図せぬバインダーの結着が起きにくく、ハンドリング性が充分となる傾向がある。バインダーが結着性を示す温度が、前記上限値以下であると、低温での結着性が得られ、乾燥温度を低く設定でき、不織布を製造しやすくなる。
バインダーの含有量は、ガラス繊維と熱可塑性樹脂繊維の合計100質量部に対して0.1〜15質量部が好ましく、0.4〜12質量部がより好ましく、0.5〜10質量部がさらに好ましい。バインダーの含有量が前記下限値以上であると、不織布又は成形体の強度が充分となり、不織布の製造中の断紙が起きにくく、ハンドリング性が充分となる傾向がある。バインダーの含有量が前記上限値以下であると、成形体とした際に比誘電率、誘電正接が低くなる傾向があり、誘電特性及び耐熱性がさらによくなる。加えて、不織布の製造中に加熱した際にバインダーがロール等に融着しにくくなる。
バインダーは、180℃以下で結着性を示す疎水性樹脂であれば特に限定されないが、180℃以下で結着性を示す、疎水性の熱可塑性樹脂が好ましい。
バインダーとして機能する熱可塑性樹脂の例としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、スチレン−アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種が好ましい。これらの熱可塑性樹脂から180℃以下で結着性を示すものをバインダーとして選択できる。
ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)が好ましい。ポリエステル樹脂は、ポリエステル樹脂を変性することで融点を低下させた変性ポリエステル樹脂でもよい。変性ポリエステル樹脂としては、変性ポリエチレンテレフタレートが好ましい。変性ポリエチレンテレフタレートとしては、共重合ポリエチレンテレフタレート(CoPET)が好ましい。共重合ポリエチレンテレフタレートの具体例としては、ウレタン変性共重合ポリエチレンテレフタレートが挙げられる。
共重合ポリエチレンテレフタレートの融点は140℃以下が好ましく、120℃以下がより好ましい。共重合ポリエチレンテレフタレートとしては、低温での結着性が得られることから、特公平1−30926号公報に記載の共重合ポリエステルでもよい。
変性ポリエステル樹脂繊維の市販品としては、ユニチカ社製商品名「メルティ(登録商標)4000」(繊維の全てがCoPETであるバインダー繊維。)が挙げられる。
アクリル樹脂としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、メチルアクリレート及びエチルアクリレートからなる群から選ばれる少なくとも1種のアクリルモノマーを含有するモノマー混合物を重合させることによって得られる共重合体が挙げられる。前記共重合体は、メチル(メタ)アクリレートに由来する構成単位及びエチル(メタ)アクリレートに由来する構成単位のうち少なくとも一方の構成単位を有する。アクリル樹脂としては、メチルメタクリレートに由来する構成単位及びエチルメタクリレートに由来する構成単位のうち少なくとも一方の構成単位を有する共重合体が好ましい。
バインダーは、一種を単独で使用してもよく、二種以上を併用してもよい。ただし、成形体の比誘電率及び誘電正接がさらに低くなり、誘電特性がさらによくなることから、バインダーとしては、アクリル樹脂とポリエステル樹脂を組み合わせて併用することが好ましい。この場合、アクリル樹脂の含有量は不織布100質量%に対して0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜8質量%がより好ましい。アクリル樹脂とポリエステル樹脂の合計は、不織布100質量%に対して1〜15質量%が好ましく、2〜12質量%がより好ましい。
バインダーの形態及び形状は、特に限定されず、繊維状でもよく、粉体状でもよい。不織布の製造においては、バインダーは、水性分散体等のエマルジョンの形態で使用してもよい。不織布の製造の際に、ガラス繊維及び熱可塑性樹脂繊維にバインダーを混合したスラリーを抄紙する場合、抄紙ワイヤーのメッシュから抜けにくいことから、バインダーの形状は繊維状不織布の製造の際に、ガラス繊維及び熱可塑性樹脂繊維にバインダーを混合したスラリーを抄紙する場合、抄紙ワイヤーのメッシュから抜けにくいことから、バインダーの形態は繊維状又は平均粒子径が10μ以上の粉末が好ましい。一方、不織布の製造の際にウエットシート等の繊維層にバインダーのエマルジョンを塗布する場合、スプレー塗布を実施しやすいことからバインダーの形態はエマルジョン、乳化物、平均粒子径が10μ以下の分散物が好ましい。このようにバインダーの形態及び形状は、不織布の製造方法に応じて選択してもよい。
バインダーが繊維状である場合、バインダーの繊維長は、1〜50mmが好ましく、2〜40mmがより好ましく、3〜30mmが特に好ましい。バインダーの繊維長が前記下限値以上であると、抄紙ワイヤーのメッシュから抜けにくく、抄紙ワイヤーを抜けた側に偏在しにくくなり、歩留りが低下しにくい。またバインダーの繊維長が前記上限値以下であると、配管、ポンプにバインダーが詰まりにくく、撹拌機にも絡みにくく、不織布を製造しやすい。
バインダーが繊維状である場合、バインダーの直径は、1〜120μmの範囲内であり、3〜100μmが好ましく、4〜70μmがより好ましい。バインダーの直径が前記下限値以上であると、水への分散性がよくなる傾向がある。バインダーの直径が前記上限値以下であると、不織布を製造する際の分散性がよくなる傾向がある。
バインダーが繊維状である場合、バインダーの恒長式番手は、0.1〜100dtexが好ましく、0.2〜50dtexがより好ましい。バインダーの恒長式番手が前記下限値以上であると、水への分散性がよくなる傾向がある。バインダーの恒長式番手が前記上限値以下であると、不織布を製造する際の分散性がよくなる傾向がある。
バインダーが繊維状である場合、バインダーは芯部と鞘部を有する芯鞘構造の芯鞘繊維でもよい。芯鞘構造の繊維としては、低温での結着性に優れることから、芯部にポリプロピレンを含有し、鞘部にポリエチレンを含有する、ポリプロピレン/ポリエチレン芯鞘繊維が好ましい。芯鞘構造の繊維の場合、芯部の体積に対する鞘部の体積の比は、80/20〜20/80が好ましい。
ポリプロピレン/ポリエチレン芯鞘繊維の市販品としては、例えば、ダイワボウポリテック社製の「NBF」が挙げられる。他にも、芯鞘構造のバインダー繊維としては、ユニチカ社製商品名「メルティ4080」、クラレ社製商品名「N−720」等が好適に使用できる。ここで、バインダーが芯鞘繊維である場合、バインダーの含有量は、芯部の樹脂と鞘部の樹脂の合計量として計算する。
バインダーが粉体状である場合、バインダーの平均粒径は、10〜1000μmが好ましく、20〜500μmがより好ましい。バインダーの平均粒径が前記下限値以上であると、不織布の製造の際に抄紙ワイヤーのメッシュから抜けにくく、抄紙ワイヤーを抜けた側に偏在しにくくなり、歩留りが低下しにくい。バインダーの平均粒径が前記上限値以下であると、不織布を製造する際に、分散性がよくなる傾向がある。
ここで、粉体状のバインダーの平均粒径は、レーザ回折式粒子径分布測定装置によって測定できる。
本発明の不織布は、バインダーとして、ポリビニルアルコール樹脂等の親水性の熱可塑性樹脂を含まないことが好ましい。従来、ポリビニルアルコール樹脂は、不織布の製造で広く一般に使用されてきた。しかし、ポリビニルアルコール樹脂をバインダーとして用いるとバインダーの形態(繊維状、粉体状、エマルジョン)にかかわらず、不織布を成形体とした際の吸水性、平衡水分が高くなる。その結果、成形体の比誘電率、誘電正接の値が高くなり、誘電特性が損なわれてしまう。したがって、本発明の不織布は、バインダーとしてポリビニルアルコール樹脂を含まないことが好ましい。
(他の成分)
不織布の他の成分としては、シリカ微粒子、後述の分散剤、増粘剤等が挙げられる。ただし、他の成分はこれらの例示に限定されない。
本発明の不織布が、本発明の効果を損なわない範囲でシリカ微粒子をさらに含むと、不織布の厚さ方向への熱膨張を低減でき、寸法安定性がよくなると期待される。シリカ微粒子の平均一次粒子径は、1〜100nmの範囲内でもよい。シリカ微粒子は、凝集粒子を形成していてもよく、バインダーを介してガラス繊維に接着されていてもよい。
不織布の厚さ、密度は、用途、求められる性能に応じて適宜設定すればよい。
(不織布の製造方法)
本発明の不織布は、例えば、下記の方法(1)、方法(2)、方法(3)によって製造できる。
方法(1):ガラス繊維と熱可塑性樹脂繊維とバインダーが水に分散されたスラリーを抄紙して得られる繊維層を乾燥する方法。
方法(2):ガラス繊維と熱可塑性樹脂繊維が水に分散されたスラリーを抄紙して得られる繊維層に、バインダーが液状媒体に分散されたエマルジョンを塗布し、次いで繊維層を乾燥する方法。
方法(3):ガラス繊維と熱可塑性樹脂繊維とバインダーが水に分散されたスラリーを抄紙して得られる繊維層に、バインダーが液状媒体に分散されたエマルジョンをさらに塗布し、次いで繊維層を乾燥する方法。
[方法(1)]
方法(1)では、まず、ガラス繊維と熱可塑性樹脂繊維とバインダーが水に分散されたスラリーを抄紙する。
抄紙に使用されるスラリーは、ガラス繊維と熱可塑性樹脂繊維とバインダーとが水に分散された水性分散液であるとも言える。方法(1)においては、スラリーを抄紙する際に、抄紙ワイヤーのメッシュから抜けにくいことから、バインダーの形態は繊維状が好ましい。
スラリーは、ガラス繊維と熱可塑性樹脂繊維とバインダーと水を混合し、撹拌することによって調製できる。ガラス繊維、熱可塑性樹脂繊維、バインダー、水を混合する順番は特に制限されない。例えば、水とガラス繊維とを混合した後に熱可塑性樹脂繊維、バインダーを加えてもよいし、水と熱可塑性樹脂繊維とバインダーとを混合した後にガラス繊維を加えてもよいし、水とガラス繊維と熱可塑性樹脂繊維とバインダーとを同時に混合してもよい。スラリーの調製方法は、これらの例示に限定されない。また、ガラス繊維、熱可塑性樹脂繊維、バインダーの配合量は、所望する不織布の組成に応じて、適宜設定すればよい。例えば、これらの配合量を上述の好ましい数値範囲に応じて調整し、スラリーの組成を調整することで、不織布の組成を調整できる。
スラリーは、繊維等の凝集を抑えるために分散剤をさらに含んでもよい。また、スラリーは、粘度を調整するために増粘剤をさらに含んでもよい。
スラリーの23℃における粘度は、0.9〜3.0mPa・sが好ましく、1〜2.5mPa・sがより好ましい。スラリーの粘度が前記数値範囲であると、レイノルズ数は同じであってもガラス繊維の分散性に優れ、かつ、ガラス繊維の切れや折れが少ない不織布を高い生産性で製造できる傾向にある。具体的には、スラリーの粘度が前記下限値以上であると、ガラス繊維及び熱可塑性樹脂繊維が凝集しにくく、ガラス繊維及び熱可塑性樹脂繊維の分散性がよくなる傾向がある。
スラリーの粘度が前記上限値以下であると、脱水抵抗が低減され、生産性の向上を図ることができる。そのため、ガラス繊維及び熱可塑性樹脂繊維の凝集の抑制と生産性とを考慮して、粘度を設定することが好ましい。
ここで、スラリーの23℃における粘度は、スラリーを、80メッシュのフィルタ(フルイ)で濾過してガラス繊維及び熱可塑性樹脂繊維を除去した濾液を採取し、キャノン・フェンスケ粘度計を用いてJIS Z 8803「液体の粘度測定方法」に規定される測定方法に従って測定した23℃における粘度である。
スラリーの抄紙は、一般的な湿式不織布の製造に用いられている抄紙機を用いて実施できる。抄紙機としては、バッチ式の抄紙機及び連続式の抄紙機のいずれも用いることができる。抄紙機の濾材としては、例えば、目開きが30〜150メッシュの範囲にあるものを使用できる。
バッチ式の抄紙機は、原質用容器へのスラリーの供給、抄紙(脱水)による繊維層の形成、繊維層の回収の各工程を一サイクルとして繰り返し行う抄紙機である。バッチ式の抄紙機を用いる場合は、原質用容器内のスラリーの固形分濃度(ガラス繊維と熱可塑性樹脂繊維とバインダーの合計量)の濃度は、0.001〜1.00質量%の範囲内が好ましく、0.002〜0.7質量%の範囲内がより好ましい。スラリーの固形分濃度が前記範囲内であると、スラリー中での繊維の動きの自由度が高まり、脱水時において充分な脱水速度が得られる。原質用容器内のスラリーの23℃における粘度は、上述のように0.9〜3.0mPa・sの範囲内が好ましい。
連続式の抄紙機は、インレットへのスラリーの供給、抄紙(脱水)による繊維層の形成、繊維層の回収の各工程を連続的に行う抄紙機である。連続式の抄紙機の例としては、傾斜型抄紙機、円網抄紙機、長網抄紙機が挙げられる。これらの抄紙機の中では、インレット内の性分散液の固形分濃度を薄くして、急速に脱水することが可能な傾斜型抄紙機を用いることが好ましい。急速に脱水することで、水流によって長さが短い熱可塑性樹脂繊維が厚さ方向に配向しやすくなるためである。
傾斜型抄紙機を使用する場合、インレット内のスラリーの固形分濃度は、0.001〜0.5質量%の範囲にあることが好ましく、0.002〜0.3質量%の範囲にあることがより好ましく、0.008〜0.1質量%の範囲にあることがより好ましい。インレット内のスラリーの固形分濃度が、前記数値範囲内であると、充分な脱水速度を得ることができるため、熱可塑性樹脂繊維を厚さ方向に充分に配向させることができる。また脱水負荷が高くなり過ぎないため、エネルギー効率よく不織布を製造できる。インレット内のスラリーの23℃における粘度は、上述のように0.9〜3.0mPa・sの範囲内が好ましい。
次いで、スラリーを抄紙して得られる繊維層を乾燥することによって、不織布が得られる。繊維層の乾燥には、熱風乾燥機等の加熱乾燥機を用いることができる。乾燥温度は、バインダーの融点、軟化点、ガラス転移点に応じて適宜設定すればよい。例えば、乾燥温度は、70〜180℃でもよく、80〜180℃でもよく、90〜170℃でもよく、100〜160℃でもよい。繊維層の乾燥の際には、抄紙直後のウエットシートをそのまま繊維層として乾燥してもよい。
[方法(2)]
方法(2)では、まず、ガラス繊維と熱可塑性樹脂繊維が分散されたスラリーを抄紙する。方法(2)におけるスラリーの調製の際には、バインダーを使用せずに、ガラス繊維と熱可塑性樹脂繊維と水を混合し、撹拌する。ガラス繊維、熱可塑性樹脂繊維、水を混合する順番は、方法(1)で説明したように特に限定されない。
方法(2)においてもスラリーは、方法(1)と同様に増粘剤、分散剤をさらに含んでもよい。スラリーの粘度の詳細及び好ましい範囲は、方法(1)と同様である。ただし、方法(2)においては、スラリーの粘度は、バインダーを含まない状態で測定される点で方法(1)と異なる。また、スラリーを抄紙する際の詳細及び好ましい態様は、方法(1)について説明した内容と同内容とすることができる。
次いで、方法(2)においては、スラリーの抄紙によって得られる繊維層に、バインダーが液状媒体に分散されたエマルジョンを塗布し、その後繊維層を乾燥する。
エマルジョンは、バインダーが液状媒体に分散している形態であれば特に限定されない。液状媒体は水性媒体でも、油性媒体でもよく、バインダーに応じて選択できるが、水が好ましい。加えて、方法(2)では、エマルジョンの形態でバインダーを使用することから、スプレー塗布によってエマルジョンを塗布しやすい。
エマルジョンの固形分濃度は、1〜30質量%が好ましく、2〜20質量%がより好ましい。固形分濃度が前記下限値以上であると、不織布とした際のバインダーの含有量を調整しやすく、充分量のバインダーを塗布できる傾向がある。固形分濃度が前記下限値以上であると、塗布の際の塗り斑の発生を抑制しやすい。
エマルジョンを塗布する際には、スプレー塗布、カーテン塗布等の手法を用いることができる。エマルジョンの塗布量は、不織布とした際のバインダーの含有量が上述の好ましい数値範囲内となるよう調整すればよい。また、エマルジョンが塗布される繊維層は、ウエットシートでもドライシートでもよい。ドライシートは、ウエットシートを40〜160℃で前乾燥したものである。
方法(2)においては、エマルジョンを塗布した後の繊維層を乾燥することで、不織布が得られる。乾燥の詳細及び好ましい態様は、方法(1)について説明した内容と同内容とすることができる。
[方法(3)]
方法(3)では、まず、ガラス繊維と熱可塑性樹脂繊維とバインダーが水に分散されたスラリーを抄紙する。方法(3)におけるスラリーの詳細及び好ましい態様は、方法(1)について説明した内容と同内容とすることができる。また、スラリーを抄紙する際の詳細及び好ましい態様も、方法(1)について説明した内容と同内容とすることができる。
次いで、スラリーの抄紙によって得られる繊維層に、バインダーが液状媒体に分散されたエマルジョンを塗布し、その後繊維層を乾燥する。エマルジョンの詳細及び好ましい態様は、方法(2)について説明した内容と同内容とすることができる。また、エマルジョンを塗布する際の詳細及び好ましい態様も、方法(2)について説明した内容と同内容とすることができる。
エマルジョンを塗布した後の繊維層を乾燥することで、不織布が得られる。乾燥の詳細及び好ましい態様は、方法(1)について説明した内容と同内容とすることができる。
(作用効果)
以上説明した本発明の不織布においては、バインダーが疎水性樹脂である。そのため、不織布を熱プレス成形して得られる成形体が水分を吸収しにくくなる。その結果、吸収した水分による比誘電率及び誘電正接の上昇が抑制され、成形体とした際に比誘電率及び誘電正接が低くなり、誘電特性がよくなる。また、本発明の不織布によれば、熱プレスによって成形することで表面の平滑性に優れる成形体が得られる。
<成形体>
本発明の成形体は、上述の本発明の不織布の熱プレス成形物である。本発明の成形体は、本発明の不織布を熱プレスによって成形することで得られる。そのため、本発明の成形体は、シート状である。
熱プレスの際の加熱温度は、不織布に含まれている熱可塑性樹脂繊維の融点及びガラス転移点以上であれば、特に限定されない。加熱温度は、熱可塑性樹脂繊維の種類、含有量等の条件に応じて最適な温度範囲を異なるため、一律に定めることはできないが、210〜400℃の範囲内であり、230〜350℃が好ましく、250〜300℃がより好ましい。
熱プレスの際の圧力は、不織布の厚さ、目的とする成形体の厚さ等の条件に応じて適宜設定できる。圧力は、1〜50MPaの範囲内であり、2〜20MPaが好ましい。
加熱時間は、特に制限されない。加熱時間は、1〜100分間の範囲内であり、1〜30分間の範囲内が好ましい。成形体の平滑性がさらに優れることから、熱プレスの際には加熱後、200℃以下、好ましくは160℃以下、より好ましくは120℃以下になるまでの間は、加圧状態を維持しながら不織布の加熱物を冷却することが好ましい。
成形体の10GHzでの比誘電率は、3.5以下が好ましく、3.3以下がより好ましく、3.1以下がさらに好ましい。また、成形体の10GHzでの誘電正接は、0.007以下が好ましく、0.005以下がより好ましく、0.004以下がさらに好ましい。成形体の10GHzでの比誘電率及び誘電正接が前記上限値以下であると、成形体の誘電特性がさらに優れていることになる。成形体の比誘電率及び誘電正接のそれぞれの下限値は、特に限定されず、低いほど好ましい。
成形体の厚さは、0.5mm以下が好ましく、0.3mm以下がより好ましく、0.2mm以下がさらに好ましい。成形体の厚さが前記上限値以下であると、薄型化、小型化が求められる部品に適用しやすい。成形体の厚さの下限値は特に限定されない。成形体の用途、求められる性能に応じて設定できる。
成形体の密度は、ガラス繊維、熱可塑性樹脂繊維、バインダーのそれぞれの密度及び含有量並びに成形条件に応じて決定できる。成形体の密度は、1.0〜1.7g/cmが好ましく、1.1〜1.6g/cmがより好ましく、1.2〜1.5g/cmがさらに好ましい。成形体の密度が前記下限値以上であると、成形体の強度がさらによくなる。成形体の密度が前記上限値以下であると、軽量化が求められる部品に適用しやすい。
ただし、成形体の密度が前記数値範囲内であっても、成形体中に空隙があると吸湿性が高くなり、誘電特性(特に誘電正接)が高くなる場合がある。そのため、吸湿性を低くし、優れた誘電特性を得るためには、なるべく熱可塑性樹脂繊維の配合を増やし、空隙が形成されないように相対的にガラス繊維の密度が低い成形体(すなわち、密度が前記上限値以下である成形体)を製造することが好ましい。
また、成形体の強度、弾性率、耐熱性(熱変形温度)を高くし、線膨張係数を小さくするためにはガラス繊維の配合を増やし、空隙が形成されないように相対的にガラス繊維が密度の高い成形体(すなわち、密度が前記下限値以上である成形体)を製造することが好ましい。
成形体の吸水率は、0.5%以下が好ましく、0.4%以下がより好ましく、0.3%以下がさらに好ましい。成形体の吸水率が前記上限値以下であると、成形体の比誘電率、誘電正接が低くなり、誘電特性がさらによくなる。成形体の吸水率の下限値は、低いほど好ましく、成形体の用途、求められる性能に応じて設定すればよい。
本発明の成形体は、本発明の不織布の熱プレス成形物であるため、表面平滑性及び誘電特性に優れ、成形体の表面に金属層を設ける際の接着性に優れる。本発明の成形体は、例えば、3〜100GHzの高周波数領域の電磁波を使用する電子機器に好適に適用できる。
<金属張積層体>
金属張積層体は、本発明の成形体と、本発明の成形体の表面に設けられた金属層とを有する。金属張積層体は、本発明の成形体の一方の面に金属層を有してもよく、本発明の成形体のシートの両方の面に金属層を有してもよい。金属層の材料としては、例えば、銅、アルミニウム、銀、金が挙げられる。これらの中でも導電性、耐腐食性、加工性の点から銅が好ましい。厚さが100〜300μmの厚いタイプの成形体には、圧延銅箔が好適に用いられる。厚さが数μmから100μmの薄物の成形体には、電解銅箔が好適に用いられる。高周波領域で使用する場合は、電解銅箔の低粗度のものが好適に用いられる。
金属張積層体は、例えば、前記金属層と積層体とを接着剤を介して接着する手法;蒸着等の手法によって成形体の表面に金属層を設けることで製造できる。
金属張積層体は、例えば、配線板の材料に適用できる。例えば、金属張積層体の金属層をエッチング等の手法よりパターニングすることによって配線板を得ることができる。
本発明の金属張積層体は、本発明の不織布の熱プレス成形物である成形体を有するため、誘電特性に優れる。加えて本発明の金属張積層体は、表面の平滑性に優れる成形体を有するため、成形体と金属層の間の接着性に優れる。
[実施例1]
(1)スラリーの調製
1GHzでの比誘電率が6.8であり、1GHzでの誘電正接が0.0035であるガラス繊維(台湾ガラス社製、Eガラス、繊維長:10mm、直径:9μm)を40g計り取り、これを、分散剤:0.15g(ガラス繊維に対して0.3質量%)を添加した水:20Lに投入し、ラボ用撹拌機を用いて撹拌して分散させ、ガラス繊維水性分散液を得た。分散剤としては、明成化学工業株式会社製のラッコールALを用いた。ラボ用撹拌機としては、アズワン社製のウルトラ撹拌機DC−CHRM25を用いた。
前記のEガラスが分散したガラス繊維水性分散液に、1MHzでの比誘電率が3.4であり、1MHzでの誘電正接が0.001であるポリフェニルサルファイド(PPS)延伸繊維(東洋紡績社製、融点:278℃、繊維長:5mm、直径:15μm、恒長式番手:2.2dtex)を60g、バインダーとして芯鞘ポリエチレンテレフタラート(PET)繊維(クラレ社製、芯部の融点:270℃、鞘部の接着温度:110℃、繊維長:5mm、直径:14μm、恒長式番手:2.2dtex):5gそれぞれ投入し、前記ラボ用撹拌機を用いて撹拌した。芯鞘PET繊維の芯部の体積に対する鞘部の体積の比は5:5であった。
次いで、PPS延伸繊維と芯鞘PET繊維とを投入した後のガラス繊維水性分散液に、増粘剤の濃度が0.1質量%の増粘剤水溶液:500mLを投入し、前記ラボ用撹拌機で撹拌した。増粘剤としては、アニオン性高分子ポリアクリルアミド系増粘剤(MTアクアポリマー社製、スミフロック(登録商標))を使用した。その後、全体量が28kgとなるように水を投入し、前記ラボ用撹拌機で撹拌した。このようにして、ガラス繊維とPPS繊維と芯鞘PET繊維とが均一に分散した固形分濃度が0.5質量%のスラリーを調製した。
(2)不織布の作製
前記(1)で調製したスラリーを1250g(固形分量:6.25g)分取した。分取したスラリーを、25cm角の角型手抄きシートマシン(熊谷理機工業株式会社製)の原質用容器に投入し、JISP8222に準ずる方法で抄紙を行った。すなわち、原質容器内に水を入れて16Lとなるよう希釈し、原質容器内を撹拌してから脱水し、ウエットシートを得た。そして、得られたウエットシートにアクリル樹脂が水に分散された水性エマルジョン(アクリル樹脂の固形分濃度:5質量%)をスプレー塗布し、塗布量が固形分量で2g/mになるようにウエットシートを吸引脱水した後、160℃の熱風乾燥機でウエットシートを乾燥して、不織布(縦25cm×横25cm、坪量:102g/m)を得た。ここで、アクリル樹脂の水性エマルジョンとしては、日本触媒社製のアクリセットEMN−188E(メタアクリル系樹脂、ガラス転移温度:60℃)を使用した。
[実施例2]
熱可塑性樹脂繊維として、1MHzでの比誘電率が2.6であり、1MHzでの誘電正接が0.001であるシンジオタクチックポリスチレン繊維(SPS繊維、出光興産社製、融点:270℃、繊維長:15mm、直径:110μm、恒長式番手:100dtex、)を用いたこと以外は実施例1と同様にして不織布を製造した。
[実施例3]
ガラス繊維として、1GHzでの比誘電率が4.9であり、1GHzでの誘電正接が0.0015であるガラス繊維(台湾ガラス社製、LDK−CS、繊維長:3mm、繊維径:9μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして不織布を製造した。
[実施例4]
ガラス繊維として、1GHzでの比誘電率が4.9であり、1GHzでの誘電正接が0.0015であるガラス繊維(台湾ガラス社製、LDK−CS、繊維長:3mm、繊維径:9μm)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして不織布を製造した。
[比較例1]
スラリーの調製の際にバインダーとして芯鞘PET繊維の代わりに粒状のポリビニルアルコール(PVA、平均粒径:150μm、デンカ社製、K−177)を使用し、かつ、アクリル樹脂の水性エマルジョンを使用しなかったこと以外は、実施例1と同様にして不織布を製造した。ここで、粒状のPVAの平均粒径は、レーザ回折式粒子径分布測定装置によって測定された値である。
[比較例2]
熱可塑性樹脂繊維として、PPS延伸繊維:60gの代わりに、1MHzでの比誘電率が3.2であり、1MHzでの誘電正接が0.005である芯鞘ポリエチレンテレフタラート(PET)繊維(クラレ社製、融点:270℃、繊維長:5mm、直径:9μm、恒長式番手:0.84dtex)を用いたこと以外は実施例1と同様にして不織布を製造した。
実施例1〜4、比較例1、2でスラリーの調製、不織布の作製に使用したガラス繊維、熱可塑性樹脂繊維、バインダー及びその含有量を表1に示す。ここで、上述の実施例で使用したガラス繊維の1GHzでの比誘電率及び誘電正接は、温度23℃、湿度50%の環境下で、スプリットポスト誘電体共振器(Agilent Technologies社製)により測定した値である。また、実施例で使用した熱可塑性樹脂繊維の1MHzでの比誘電率及び誘電正接は、LCRメータ(自動平衡ブリッジ法)でDJK社において測定した値である。測定に際しては、ガラス繊維及び熱可塑性樹脂繊維をそれぞれ融点以上に加熱し、溶融させ、板状に成形したものを測定対象とした。
Figure 2021116488
実施例1〜4、比較例1、2で得られた不織布を3枚積層した積層体を、加熱加圧プレス装置を用いて、280℃、5MPaの条件で3分間、加熱及び加圧して熱プレス成形し、次いで加圧状態を維持したまま70℃まで冷却したのち、加熱加圧プレス装置から取り出した。
得られた各例の成形体について、前記スプリットポスト誘電体共振器により、温度23℃、湿度50%、周波数10GHzにおける各例の成形体の比誘電率及び誘電正接を測定した。
各例の成形体について、50℃の熱風乾燥器で24時間乾燥した後の質量W1を測定し、その後23℃の水に24時間浸漬し、表面の水を拭き取った後に成形体の質量W2を測定した。浸漬の前後で増加した質量(W2−W1)を吸水量として下記式から吸水率を求めた。
(吸水率[%])=[(W2−W1)/W2]×100
実施例1〜4、比較例1、2で得られた成形体の厚さ、密度、比誘電率、誘電正接、吸水率の値を表2に示す。
Figure 2021116488
本発明で規定する範囲内であるガラス繊維、熱可塑性樹脂繊維を使用し、バインダーとして疎水性樹脂を使用した実施例1〜4においては、成形体の比誘電率及び誘電正接の両方が低い値であり、誘電特性が良好であった。また、吸水率の値も低く、水分による成形体の誘電特性の低下が抑えられていると考えられる。
比較例1の成形体にあっては、バインダーとして親水性の樹脂であるPVAを使用している。そのため、成形体の吸水率が高くなり、比誘電率及び誘電正接が高く、誘電特性が低下したと考えられる。
比較例2の成形体にあっては、熱可塑性樹脂繊維として誘電正接が本発明で規定する範囲外である芯鞘PET繊維を使用している。そのため、実施例1〜4と比較して、成形体とした際の誘電正接が高く、誘電特性が低下したと考えられる。

Claims (9)

  1. ガラス繊維と、融点及びガラス転移点の少なくとも一方が200℃以上である熱可塑性樹脂繊維と、180℃以下で結着性を示すバインダーとを含み、
    前記ガラス繊維の1GHzでの比誘電率が、7.0以下であり、
    前記ガラス繊維の1GHzでの誘電正接が、0.004以下であり、
    前記熱可塑性樹脂繊維の1MHzでの比誘電率が、3.5以下であり、
    前記熱可塑性樹脂繊維の1MHzでの誘電正接が、0.002以下であり、
    前記バインダーが、疎水性樹脂である、不織布。
  2. 前記熱可塑性樹脂繊維が、結晶性ポリスチレン繊維、結晶性ポリフェニレンサルファイド繊維及びポリフェニレンエーテル繊維からなる群から選ばれる少なくとも一種以上である、請求項1に記載の不織布。
  3. 前記バインダーが、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂及びポリアミド樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種以上である、請求項1又は2に記載の不織布。
  4. 前記バインダーの含有量が、前記ガラス繊維と前記熱可塑性樹脂繊維の合計100質量部に対して0.1〜15質量部である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の不織布。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の不織布の熱プレス成形物である、成形体。
  6. 10GHzでの比誘電率が、3.5以下である、請求項5に記載の成形体。
  7. 10GHzでの誘電正接が、0.007以下である、請求項5又は6に記載の成形体。
  8. 厚さが0.5mm以下である、請求項5〜7のいずれか一項に記載の成形体。
  9. 請求項5〜8のいずれか一項に記載の成形体と、前記成形体の表面に設けられた金属層とを有する、金属張積層体。
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