JP6511824B2 - 不織布、不織布の製造方法および繊維強化プラスチック成形体 - Google Patents

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Description

本発明は、繊維強化プラスチック成形体の成形材料として好適に使用される不織布と、該不織布の製造方法と、該不織布が加熱加圧成形された繊維強化プラスチック成形体に関する。
ガラス繊維、炭素繊維等を補強材として樹脂に配合した繊維強化プラスチック(FRP)成形体は、強度等の機械特性に優れる点から、幅広い分野で使用されている。また、ガラス繊維として、長手方向に対して垂直な断面が扁平形状である扁平ガラス繊維を用いることにより、難燃性に優れたFRP成形体が得られることが知られている。たとえば特許文献1には、ポリカードネート系樹脂と扁平ガラス繊維とを溶融混練してペレットとし、該ペレットを射出成形して、FRP成形体を製造することが記載されている。
特開2013−221072号公報
しかしながら、最近では、たとえば鉄道車両に使用されるFRP成形体において、より高い難燃性が求められるようになっており、上記の方法で製造されたFRP射出成形体では、難燃性が不充分であった。
本発明は、FRP成形体の成形材料として使用した場合に、難燃性の高いFRP成形体を製造できる不織布と、該不織布の製造方法と、該不織布が加熱加圧成形されたFRP成形体の提供を目的とする。
本発明は以下の構成を有する。
[1]長手方向に対して垂直な断面が扁平形状であり、前記断面の長径と短径との比(長径/短径)が1.5〜8である扁平ガラス繊維(A)と、熱可塑性樹脂繊維(B)とを含有し、
前記熱可塑性樹脂繊維(B)の90質量%以上が、限界酸素指数が30以上である熱可塑性樹脂からなる繊維(B1)であり、
前記扁平ガラス繊維(A)と前記熱可塑性樹脂繊維(B)の合計100質量%に対して、前記扁平ガラス繊維(A)の含有量が45〜90質量%、前記熱可塑性樹脂繊維(B)の含有量が10〜55質量%である、不織布。
[2]湿式不織布である、[1]の不織布。
[3]水流交絡法により繊維同士が交絡している、[1]または[2]の不織布。
[4]前記扁平ガラス繊維(A)の長径の平均値が10〜50μm、前記熱可塑性樹脂繊維(B)の長径の平均値が9〜40μmである、[1]〜[3]の不織布。
[5]前記扁平ガラス繊維(A)が単繊維状に分散している、[1]〜[4]の不織布。
[6][1]〜[5]の不織布が加熱加圧成形された、繊維強化プラスチック成形体。
[7]長手方向に対して垂直な断面が扁平形状であり、前記断面の長径と短径との比(長径/短径)が1.5〜8である扁平ガラス繊維(A)と、熱可塑性樹脂繊維(B)とを含む分散液を抄紙する抄紙工程を有し、
前記熱可塑性樹脂繊維(B)の90質量%以上が、限界酸素指数が30以上である熱可塑性樹脂からなる繊維(B1)である、不織布の製造方法。
[8]前記抄紙工程の後に、水流交絡工程を有する、[7]の不織布の製造方法。
[9]前記分散液の分散媒の25℃における粘度(ただし、JIS Z 8803「液体の粘度測定方法」に規定された測定方法による。)が、1.00mPa・sを超え4.00mPa・s以下である、[7]または[8]の不織布の製造方法。
[10]前記分散液の固形分濃度が、0.1質量%以下である、[7]〜[9]の不織布の製造方法。
[11]前記熱可塑性樹脂繊維(B)の質量平均繊維長が、3〜100mmである、[7]〜[10]の不織布の製造方法。
[12]前記扁平ガラス繊維(A)の質量平均繊維長が、3〜100mmである、[7]〜[11]の不織布の製造方法。
本発明によれば、FRP成形体の成形材料として使用した場合に、難燃性の高いFRP成形体を製造できる不織布と、該不織布の製造方法と、該不織布が加熱加圧成形されたFRP成形体を提供できる。
繊維の断面の長径と短径を決定する方法を説明する説明図である。 扁平ガラス繊維の断面形状を示す断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
<不織布>
本発明の不織布は、扁平ガラス繊維(A)と熱可塑性樹脂繊維(B)とを含み、FRP成形体の成形材料(繊維強化プラスチック成形体用基材)等として好適に使用されるものである。本発明の不織布は、詳しくは後述するように1枚で、または2枚以上重ねられて、加熱加圧成形されることにより、FRP成形体に成形される。
[扁平ガラス繊維(A)]
扁平ガラス繊維(A)は、本発明の不織布を用いて成形されたFRP成形体において、補強材として作用するものである。
本明細書において扁平ガラス繊維(A)とは、断面が扁平形状であり、該断面の長径と短径との比(長径/短径)が1.5〜8の範囲内にあるガラス繊維をいう。
本明細書において繊維の断面とは、繊維の長手方向に対して垂直な断面のことをいう。
本明細書において繊維の断面の長径とは、図1に示すように、繊維10の断面に外接する長方形Rを想定した時に、その長方形Rの長辺の長さLであり、繊維10の断面の短径とは、短辺の長さLである。なお、長辺の長さLは、繊維の断面の外周上の任意の2点間の距離のうちの最大値に等しい。
比(長径/短径)が上記範囲である扁平ガラス繊維(A)を含む不織布を用いると、難燃性に優れるFRP成形体が得られる。これは、不織布中において、扁平ガラス繊維(A)は、その長径方向が不織布の面方向に沿うように配向しやすいことに起因すると考えられる。具体的には、以下のように推測している。
不織布中で、上述のように配向した扁平ガラス繊維(A)は、該不織布を用いて成形されたFRP成形体中においても、その長径方向がFRP成形体の面方向に沿うように配向し、密に充填されやすい。その結果、FRP成形体の表面部分では、熱可塑性樹脂繊維(B)からなるマトリックス樹脂が薄く存在するようになると考えられる。マトリックス樹脂は可燃分であるが、このように薄く存在することにより、厚みをもって存在する場合よりも着火しにくくなると考えられる。また、仮に着火したとしても、延焼しにくくなると考えられる。
このような理由から、比(長径/短径)が上記範囲である扁平ガラス繊維(A)を含む不織布を用いて成形されたFRP成形体は難燃性に優れるものと考えられる。また、上記のように扁平ガラス繊維(A)が配向することにより、得られたFRP成形体は、曲げ弾性率にも優れる。
また、比(長径/短径)が上記範囲である扁平ガラス繊維(A)は、上述のように密に充填されるため、不織布として、扁平ガラス繊維(A)の含有量の高いものを製造し、これを加熱加圧成形することにより、扁平ガラス繊維(A)の含有量が高く、難燃性に優れるFRP成形体を製造することができる。仮に、比(長径/短径)が上記範囲未満であるたとえば丸断面(断面の長径と短径が同じである円形断面)のガラス繊維を用いた場合には、丸断面ガラス繊維の含有量の高い不織布は製造できたとしても、これを加熱加圧成形して得られたFRP成形体にはボイドが認められ、外観に劣るとともに機械特性も低下する。
これに対して、扁平ガラス繊維と熱可塑性樹脂とを溶融混練してペレットとし、該ペレットを射出成形する方法等で製造されたFRP射出成形体は、充分な難燃性を示さない。
これは、FRP射出成形体中の扁平ガラス繊維は溶融混練を経ているために折れて短くなっているとともに、長径方向が特定の方向に沿うようには配向せず、ランダムに存在していることに起因すると考えられる。
また、射出成形では、射出成形体中の扁平ガラス繊維含有量を高めようとすると、成形自体が困難となり、充分な量の扁平ガラス繊維を含有させることができない。
さらに、後述するように、不織布が、扁平ガラス繊維(A)と熱可塑性樹脂繊維(B)とを含む分散液を抄紙する抄紙工程を経て製造された湿式不織布であると、該湿式不織布中において、扁平ガラス繊維(A)は、その長径方向が不織布の面方向に沿うように、より配向しやすい。そのため、湿式不織布が加熱加圧成形されたFRP成形体は、難燃性により優れると考えられる。
さらに、不織布が、水流交絡により繊維同士が交絡したものであると、繊維同士を結合させるためにバインダー成分を含む必要がない。そのため、より難燃性に優れるFRP成形体が得られやすい。また、後述するように、バインダー成分は、加熱加圧成形時にガス化して、マトリックス樹脂を発泡させる等して、不具合を引き起こす場合がある。その点からも、不織布は、水流交絡により繊維同士が交絡したものであることが好ましい。
扁平ガラス繊維(A)の断面の上記比(長径/短径)は、2〜7が好ましく、2.5〜6がより好ましい。比(長径/短径)が上記範囲の下限値未満であると、得られたFRP成形体の難燃性が不充分となる。比(長径/短径)が上記範囲の上限値を超えると、繊維が薄くなりすぎるので成形時等に破壊される場合があり、所望の効果が得られない場合がある。
扁平ガラス繊維(A)の断面は、比(長径/短径)が上記範囲内であればその形状に制限はなく、図2(a)のような楕円、図2(b)のような括れ部20のある楕円、図2(c)のような対向する一対の短辺21,21が外側に凸の半円状である長方形状の形状等が挙げられる。断面の形状が図2(b)のような括れ部20のある楕円であると、扁平ガラス繊維(A)の括れ部20に、他の扁平ガラス繊維(A)の括れ部20以外の部分が嵌り、不織布中で扁平ガラス繊維(A)の充填効率が高まりやすい。そのため、得られるFRP成形体の難燃性がより優れると考えられる。また、図2(c)のような長方形状の形状は、直線状の長辺を有するため、長辺同士が接触した状態で積層しやすく、扁平ガラス繊維同士の接触面積が大きくなり、充填効率も高くなる。そのため、得られるFRP成形体の難燃性がより優れると考えられる。
扁平ガラス繊維(A)の繊維長(長手方向)は、質量平均繊維長として、3〜100mmであることが好ましく、3〜75mmであることがより好ましく、3〜50mmであることが特に好ましい。扁平ガラス繊維(A)の繊維長が上記範囲の下限値以上であれば、得られるFRP成形体の難燃性がより優れる。また、不織布が湿式不織布である場合には、後述する抄紙工程を経て製造されるが、該抄紙工程において扁平ガラス繊維がワイヤー(抄紙網)から落下しにくく、扁平ガラス繊維(A)の歩留まりに優れる。扁平ガラス繊維(A)の繊維長が上記範囲の上限値以下であれば、扁平ガラス繊維(A)が上述のように配向しやすく、得られるFRP成形体の難燃性がより優れるとともに、抄紙工程において扁平ガラス繊維同士が絡みにくい。
本明細書において、質量平均繊維長は、100本の繊維について測定した繊維長の質量平均値である。
扁平ガラス繊維(A)は、不織布中で単繊維状に分散していることが好ましい。単繊維状に分散していることにより、熱可塑性樹脂繊維(B)と均一に混ざり、得られたFRP成形体は、難燃性、曲げ弾性率等の特性が均質なものとなりやすく、外観も優れる。なお、本明細書において「単繊維状に分散している」とは、不織布中でストランド状ではないことを意味し、単繊維同士の多少の重なりは許容される。
不織布に含まれる扁平ガラス繊維(A)は、1種のみであっても、長径、短径、比(長径/短径)、繊維長、断面形状等のうちの1つ以上が異なる2種以上であってもよい。
[熱可塑性樹脂繊維(B)]
熱可塑性樹脂繊維(B)は、本発明の不織布を用いて成形されたFRP成形体において、マトリックス樹脂として作用するものである。熱可塑性樹脂繊維(B)は、不織布中では繊維状の形態を維持しているが、不織布を加熱加圧成形して得られるFRP成形体中では、繊維状の形態を維持していない。
熱可塑性樹脂繊維(B)の断面の形状には特に制限はなく、いかなる形状であってもよい。たとえば、丸断面でもよいし、断面の長径と短径が異なる扁平等の各種形状でもよい。また、複数種の断面の形状の混合物でもよいが、入手性およびコスト面から、丸断面の熱可塑性樹脂繊維が好適である。
熱可塑性樹脂繊維(B)は複数種の繊維の混合物であってもよいが、熱可塑性樹脂繊維(B)の90質量%以上は、限界酸素指数が30以上の熱可塑性樹脂からなる繊維(B1)である。
本明細書において限界酸素指数とは、試験片が燃焼を維持する容積基準の最小酸素濃度を意味し、JIS K7201−2に則した方法で測定された数値をいう。本明細書においては、以下、LOI値という場合がある。
繊維(B1)は、LOI値が30以上である熱可塑性樹脂からなる1種の繊維であっても、2種以上の繊維の混合物であってもよいが、LOI値が35以上である熱可塑性樹脂からなる繊維を少なくとも含むことが好ましい。繊維(B1)は、LOI値が35以上である熱可塑性樹脂の繊維のみから構成されていてもよい。繊維(B1)は、LOI値が40以上である熱可塑性樹脂からなる繊維を少なくとも含むことが好ましい。繊維(B1)は、LOI値が40以上である熱可塑性樹脂の繊維のみから構成されていてもよい。これにより、充分な難燃性のFRP成形体が得られる。該熱可塑性樹脂のLOI値の上限には特に制限はないが、たとえば70である。
熱可塑性樹脂繊維(B)100質量%中の繊維(B1)の含有量は、92質量%以上が好ましく、100質量%であってもよい。熱可塑性樹脂繊維(B)に対する繊維(B1)の含有量が上記下限値以上であれば、充分な難燃性を示すFRP成形体が得られる。
LOI値が30以上である熱可塑性樹脂としては、以下の樹脂が挙げられ、FRP成形体の用途等に応じて、これらの樹脂から選択される。たとえば、FRP成形体が鉄道車両や航空機に使用される部材等、特に火災時等において低発煙性であることが好ましい用途である場合には、ポリエーテルイミドが好適に使用される。
・ポリエーテルイミド(PEI)、LOI値:43
・ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、LOI値:35
・ポリフェニレンサルファイド(PPS)、LOI値:34
繊維(B1)は、芯鞘型構造の熱可塑性樹脂繊維(芯鞘型繊維)の芯の部分として存在していてもよい。
芯鞘型繊維は、通常、不織布において繊維同士を結合させるための成分として添加される。このような芯鞘型繊維は、融点またはガラス転移温度の高い熱可塑性樹脂からなる芯の外周上に、融点またはガラス転移温度の低い熱可塑性樹脂からなる鞘が形成された繊維である。
芯鞘型繊維の鞘の部分は、不織布の製造工程中に加えられた熱(たとえば後述の乾燥工程における加熱。)により溶融して繊維同士を結合するバインダーとして作用し、不織布中では繊維状の形態をほぼ維持していない。一方、芯鞘型繊維の芯の部分は、不織布の製造工程中に加えられた熱により溶融せず、繊維状の形態を維持している。
そのため、芯の部分については、不織布を構成する熱可塑性樹脂繊維(B)として取り扱う。そして、芯の部分が、LOI値が上記下限値以上である熱可塑性樹脂からなる場合には、該芯の部分を繊維(B1)として取り扱い、LOI値が上記下限値未満である熱可塑性樹脂からなる場合には、該芯の部分を後述する繊維(B2)として取り扱う。
一方、芯鞘型繊維の鞘に由来する部分については、不織布を構成する熱可塑性樹脂繊維(B)には含めず、後述するバインダー成分として取り扱う。鞘を構成する熱可塑性樹脂のLOI値は上記下限値未満である。
なお、後述するように、バインダー成分としては、芯鞘型繊維以外のものが使用される場合がある。また、繊維同士を絡ませる方法として水流交絡法を採用することにより、繊維同士の結合にバインダー成分を使用しない場合もある。このように、芯鞘型繊維は、不織布の製造において、使用されない場合もある。
繊維(B1)100質量%中における、芯鞘型繊維の芯の部分からなる繊維(すなわち、芯鞘型繊維の芯の部分が繊維状に残っているもの。)の割合には特に制限はなく、0〜100質量%の範囲であってよい。しかしながら、不織布中に含まれる、芯鞘型繊維の芯の部分からなる繊維の割合が高いと、バインダー成分として取り扱われる鞘由来の樹脂の割合もそれに同伴して高まる。その場合、得られるFRP成形体の難燃性や機械特性が低下する傾向にある。このような観点から、不織布を構成している繊維(B1)100質量%中の、芯鞘型繊維の芯の部分からなる繊維の割合は、バインダー成分として取り扱われる鞘由来の樹脂の量が、扁平ガラス繊維(A)と熱可塑性樹脂繊維(B)の合計100質量部に対して後述するバインダー成分量の好ましい範囲内に収まるように、調整することが好ましい。
不織布を構成している繊維(B1)100質量%中の割合としては、芯鞘型繊維の芯の部分からなる繊維の割合は、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。
繊維(B1)は、1種のみであっても、樹脂の種類、長径、短径、繊維長、断面形状等のうちの1つ以上が異なる2種以上であってもよい。
熱可塑性樹脂繊維(B)は、繊維(B1)以外の熱可塑性樹脂の繊維(B2)を10質量%未満の範囲で含んでもよい。FRP成形体の難燃性を確保する点から、繊維(B2)の含有量は8質量%以下が好ましく、0質量%であってもよい。
熱可塑性樹脂繊維(B)が含んでもよい繊維(B2)としては、上述のとおり、芯鞘型繊維の芯の部分が挙げられる。
上述のとおり、芯鞘型繊維の芯の部分は、不織布を構成する熱可塑性樹脂繊維(B)として取り扱い、該芯の部分が、LOI値が上記下限値未満である熱可塑性樹脂からなる場合、該芯の部分は繊維(B2)として取り扱う。
繊維(B2)として取り扱われる芯の部分の樹脂の種類としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリオレフィン(ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等。)等が挙げられる。これら熱可塑性樹脂のLOI値は、いずれも30未満である。
芯の部分が繊維(B2)に相当する芯鞘型繊維は、熱可塑性樹脂繊維(B)100質量%中の繊維(B2)の割合が上記上限値以下となる範囲で含まれてよい。
また、上述のとおり、不織布中に含まれる、芯鞘型繊維の芯の部分からなる繊維の割合が高いと、バインダー成分として取り扱われる鞘由来の樹脂の割合もそれに同伴して高まり、FRP成形体の難燃性や機械特性に悪影響を与える傾向にある。そのため、芯の部分が繊維(B2)に相当する芯鞘型繊維の使用割合は、バインダー成分として取り扱われる鞘由来の樹脂の量が、扁平ガラス繊維(A)と熱可塑性樹脂繊維(B)の合計100質量部に対して後述するバインダー成分量の好ましい範囲内に収まるように、調整することが好ましい。
繊維(B2)は、1種のみであっても、樹脂の種類、長径、短径、繊維長、断面形状等のうちの1つ以上が異なる2種以上であってもよい。
熱可塑性樹脂繊維(B)の繊維長は、質量平均繊維長として、3〜100mmであることが好ましく、3〜50mmであることがより好ましく、3〜25mmであることが特に好ましい。熱可塑性樹脂繊維(B)の繊維長が上記範囲の下限値以上であれば、不織布が湿式不織布である場合、その製造工程のうちの抄紙工程において、熱可塑性樹脂繊維がワイヤーから落下しにくく、熱可塑性樹脂繊維の歩留まりに優れる。熱可塑性樹脂繊維の繊維長が上記範囲の上限値以下であれば、抄紙工程において熱可塑性樹脂繊維(B)同士が絡みにくい。
熱可塑性樹脂繊維(B)は、不織布中で単繊維状に分散していることが好ましい。単繊維状に分散していることにより、扁平ガラス繊維(A)と均一に混ざり、得られたFRP成形体は、難燃性、曲げ弾性率等の特性が均質なものとなりやすい。
[扁平ガラス繊維(A)および熱可塑性樹脂繊維(B)の配合比]
扁平ガラス繊維(A)と熱可塑性樹脂繊維(B)の合計100質量%に対して、扁平ガラス繊維(A)の含有量が45〜90質量%、熱可塑性樹脂繊維(B)の含有量が10〜55質量%であることが好ましい。扁平ガラス繊維(A)の含有量は60〜90質量%、熱可塑性樹脂繊維の含有量は10〜40質量%であることがより好ましい。扁平ガラス繊維(A)の含有量が上記範囲の下限値以上であると、充分な難燃性を有するFRP成形体が得られる。上記範囲の上限値以下であると、得られた不織布を加熱加圧成形することにより、ボイド等がなく、曲げ特性、外観に優れたFRP成形体を製造できる。
[扁平ガラス繊維(A)および熱可塑性樹脂繊維(B)の径]
上述した各含有量で、扁平ガラス繊維(A)および熱可塑性樹脂繊維(B)を含む不織布中においては、扁平ガラス繊維(A)が、その長径方向が不織布の面方向に沿うように配向しやすい点から、扁平ガラス繊維(A)の断面の長径の平均値は10〜50μm、熱可塑性樹脂繊維(B)の断面の長径の平均値は9〜40μmであることが好ましい。
上記のように扁平ガラス繊維(A)の断面の長径の平均値が10〜50μmである場合に、熱可塑性樹脂繊維(B)の断面の長径の平均値が上記範囲内であれば、扁平ガラス繊維(A)が上述のようにより配向しやすい。
具体的には、熱可塑性樹脂繊維(B)の断面の長径の平均値が上記範囲内の下限値側であれば、熱可塑性樹脂繊維(B)は扁平ガラス繊維(A)に対しあまり太くはないため、扁平ガラス繊維(A)同士の間に熱可塑性樹脂繊維(B)が介在しても、扁平ガラス繊維(A)が上述のように配向することを妨げにくい。一方、熱可塑性樹脂繊維(B)の長径の平均値が大きくなると、不織布中に存在する熱可塑性樹脂繊維(B)の本数は減っていくことになる。その場合、扁平ガラス繊維(A)は、熱可塑性樹脂繊維(B)と接触するよりも扁平ガラス繊維(A)同士でより接触しやすくなる。そのため、多くの扁平ガラス繊維(A)は、熱可塑性樹脂繊維(B)に妨げられることなく、上述のように配向しやすい。
扁平ガラス繊維(A)の断面の長径の平均値は、15〜40μmがより好ましく、20〜35μmが特に好ましい。熱可塑性樹脂繊維(B)の断面の長径の平均値は、10〜35μmがより好ましく、13〜32μmが特に好ましい。それぞれがこのような範囲内であると、扁平ガラス繊維(A)は、その長径方向が不織布の面方向に沿うように、より配向しやすい。
また、扁平ガラス繊維(A)の断面の短径の平均値と熱可塑性樹脂繊維(B)の短径の平均値との比(扁平ガラス繊維の断面の短径の平均値/熱可塑性樹脂繊維の短径の平均値)は、0.125〜2.0が好ましい。これにより、不織布中に、扁平ガラス繊維(A)と熱可塑性樹脂繊維(B)が均一に存在しやすくなる。
なお、本明細書において、扁平ガラス繊維(A)の断面の長径の平均値、短径の平均値、熱可塑性樹脂繊維(B)の断面の長径の平均値、短径の平均値は、それぞれ繊維100本についての平均値であり、各長径および短径は、顕微鏡観察により測定できる。
[その他の成分]
(バインダー成分)
本発明の不織布は、扁平ガラス繊維(A)および熱可塑性樹脂繊維(B)を互いに結合し、不織布の保形性を維持するためのバインダー成分を含んでもよい。
上述のように、不織布の材料に芯鞘型繊維を用いることにより、鞘の部分が溶融してバインダー成分となって不織布に含まれてもよいし、詳しくは後述するが、不織布の製造工程において、粉状、繊維状、液状(溶液、エマルション等。)等の形態でバインダー成分を付与することもできる。
また、必要に応じて、不織布の材料に芯鞘型構造の熱可塑性樹脂繊維を用い、かつ、不織布の製造工程において、粉状、繊維状、液状等の形態でバインダー成分を付与することもできる。
なお、不織布の製造工程において、後述する水流交絡法により繊維同士を絡ませる場合には、通常、不織布はバインダー成分を含まない。
バインダー成分としては、ポリビニルアルコール、(メタ)アクリル樹脂、変性PET(いわゆる低融点PET。)、ポリオレフィン(PE、PP等。)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等の熱可塑性樹脂が挙げられる。バインダー成分は、不織布の製造工程中に加えられる熱(たとえば後述の乾燥工程における加熱。)により溶融し、バインダーとして作用する。なお、乾燥工程は、熱可塑性樹脂繊維(B)が溶融しない温度で行う。
鞘の部分が溶融してバインダー成分となる芯鞘型繊維を使用する場合、鞘の部分を構成する熱可塑性樹脂としては、(メタ)アクリル樹脂、変性PET、ポリオレフィン(PE、PP等。)、EVA等から選ばれる1種以上が好ましい。
このような芯鞘型繊維における具体的な芯および鞘の組合せとしては、「PET/変性PET」、「PET/EVA」、「PP/PE」等が挙げられる。ここで「/」の前に記載している材質が芯で、後ろに記載している材質が鞘を意味する。芯は、上述のとおり熱可塑性樹脂繊維(B)として取り扱う。
また、芯鞘型繊維の芯の部分と鞘の部分の断面積比には特に制限はないが、通常、芯:鞘=1:0.8〜1.2程度である。また、芯の部分と鞘の部分の質量比にも特に制限はないが、通常、芯:鞘=1:0.8〜1.2程度である。
バインダー成分を使用する場合、その含有量は、扁平ガラス繊維(A)と熱可塑性樹脂繊維(B)の合計100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましい。バインダー成分の量が上記範囲の下限値以上であれば、繊維を充分に結合でき、上記範囲の上限値以下であれば、FRP成形体の難燃性、機械特性等を低下させにくい。
バインダー成分は、不織布中に1種が含まれても、2種以上が含まれてもよい。
(他の成分)
本発明の不織布は、その効果を妨げない範囲で、上述の扁平ガラス繊維(A)には該当しないガラス繊維を含んでもよい。該ガラス繊維を含有する場合、その量は、扁平ガラス繊維(A)100質量部に対して20質量部以下であることが好ましく、15質量部以下がより好ましい。
また、本発明の不織布は、その効果を妨げない範囲で、ガラス粉末や扁平ガラス粉末等のフィラー、他の強化繊維、熱硬化性樹脂、顔料等のうちの1種以上を含んでもよい。
[坪量、厚み]
本発明の不織布の坪量は、20〜600g/mであることが好ましく、25〜550g/mであることがより好ましく、25〜500g/mであることがさらに好ましく、50〜150g/mであることが特に好ましい。坪量が上記範囲の下限値以上であれば、製造効率よく不織布を製造することができる。また、上記範囲の上限値以下であれば、たとえば不織布が湿式不織布である場合には、抄紙工程で均等に脱水されやすい等の理由により、扁平ガラス繊維(A)が、その長径方向が不織布の面方向に沿うように配向しやすく、また、坪量や繊維配向の均一性が高い不織布を得ることができる。
本発明の不織布の密度は、たとえば後述の抄紙工程および乾燥工程を経た状態において、通常0.1〜0.5g/cm程度である。本発明の不織布はこのままの状態で使用することもできるが、輸送コストやハンドリング性などの観点から、その体積を小さくする目的において、該不織布に影響を与えない条件の加熱加圧プレス等によってこれを圧縮し、密度を高めてもよい。
本発明の不織布の厚みは、特に限定されず、坪量および密度により決まる。
<不織布の製造方法>
本発明の不織布の製造方法は、いわゆる湿式抄紙法によるものであり、上述の扁平ガラス繊維(A)と熱可塑性樹脂繊維(B)とを含む分散液を抄紙する抄紙工程を有する。分散液とは、抄紙工程で抄紙機のワイヤーに供給される、抄紙機のストックインレット内の液のことをいい、分散液の分散媒は、通常、水であり、後述のように粘剤が添加されてその粘度が調整される。抄紙機としては、円網抄紙機、長網抄紙機、傾斜型抄紙機等が挙げられる。
分散液は、扁平ガラス繊維(A)と熱可塑性樹脂繊維(B)とを結合するためのバインダー成分を含んでもよい。バインダー成分としては、上述のとおり、ポリビニルアルコール、(メタ)アクリル樹脂、変性PET、ポリオレフィン(PE、PP等。)、EVA等の熱可塑性樹脂が挙げられ、粉末状、繊維状、液状(溶液、エマルション等。)等の状態で分散液に配合できる。また、鞘の部分がバインダーとして作用する芯鞘型繊維を含んでよい。
分散液は、界面活性剤等の分散剤(扁平ガラス繊維と熱可塑性樹脂繊維の分散性を向上させる。)、必要に応じて使用される扁平ガラス繊維(A)には該当しないガラス繊維等を含んでもよい。
分散液の分散媒の25℃における粘度(ただし、JIS Z 8803「液体の粘度測定方法」に規定された測定方法による。)は、1.00mPa・sを超え4.00mPa・s以下であることが好ましく、1.05〜2.00mPa・sがより好ましい。分散媒の粘度が上記範囲の下限値以上であると、ワイヤー付近における分散液の流れが乱れることなく層流となり、扁平ガラス繊維(A)を熱可塑性樹脂繊維(B)と混抄した場合でも、扁平ガラス繊維(A)の長径方向を得られる不織布の面方向に沿うように配向させやすい。また、抄紙機の脱水ボックス等で脱水を行う際に、その吸引力の調整幅を広く採ることができ、脱水量を調整しやすい。分散媒の粘度が上記範囲の上限値以下であると、濾水性に優れ、生産性よく抄紙工程を行える。
分散媒の粘度を上記範囲に調整するためには、粘剤を添加することが好ましい。粘剤としては、例えばポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド等が好ましい。粘剤が粉末の場合には、液中でダマになったり、未溶解物が残ったりしないように、0.3質量%以下の濃度となるように水にあらかじめ溶解しておき、その溶液を添加することが好ましい。
なお、分散媒の上記粘度は、分散液を80meshのフィルターで濾過して得られた濾液を採取して測定してもよいし、分散液に用いたものと同じ粘剤を同じ濃度となるように添加した粘度測定用サンプルを別途調製して測定してもよい。
本明細書において粘度は、JIS Z 8803「液体の粘度測定方法」に規定される測定方法に従って、25℃において測定する。
分散液の固形分濃度(インレット濃度)は、0.1質量%以下であることが好ましく、0.001〜0.07質量%であることがより好ましい。分散媒の固形分濃度が上記のような低濃度であると、分散液中での繊維の動きの自由度が高まる。そのため、扁平ガラス繊維(A)の長径方向を得られる不織布の面方向に沿うように配向させやすい。
なお、固形分とは、扁平ガラス繊維(A)および任意に使用される他のガラス繊維等と、熱可塑性樹脂繊維(B)およびバインダー成分である。
抄紙工程におけるジェットワイヤー比は、1以下であることが好ましく、0.9以下であることがより好ましく、0.8以下であることが特に好ましい。ジェットワイヤー比は、繊維を等方向に配向させる点で、0.7以上が好ましい。
ジェットワイヤー比とは、抄紙機におけるワイヤーの走行速度(W)に対する分散液の流速(J)の比であり、J/Wで表される。J/Wを上記範囲に調整することにより、ワイヤー付近における分散液の流れを層流域にコントロールでき、これにより、扁平ガラス繊維(A)をその長径方向が不織布の面方向に沿うように配向させやすくなる。また、上述のように、分散媒の固形分濃度が低濃度であって、分散液中での繊維の動きの自由度が高い場合には、ジェットワイヤー比を1以下、好ましくは0.9以下とすることにより、固形分濃度とジェットワイヤー比との相乗効果により、より一層、扁平ガラス繊維(A)をその長径方向が得られる不織布の面方向に沿うように配向させやすくなる。
抄紙機としては、上述のとおり、円網抄紙機、長網抄紙機、傾斜型抄紙機等の公知の抄紙機を使用できるが、ジェットワイヤー比等の抄紙条件の調整が容易であって、熱可塑性樹脂繊維(B)と混抄した場合でも、扁平ガラス繊維(A)をその長径方向が得られる不織布の面方向に沿うように配向させやすい点から、傾斜型抄紙機を使用することが好ましい。
傾斜型抄紙機におけるジェットワイヤー比の調整は、分散液のワイヤーへの供給速度と、供給された分散液中の分散媒をワイヤーを介して脱水ボックスで吸引する速度とをコントロールする常法により行える。
ワイヤーの走行速度(W)は、5〜200m/分が好ましい。ワイヤーの走行速度(W)が上記範囲の下限値以上であると、得られる不織布の均一性が高まり、上記範囲の上限値以下であると、インレット内の液の流れが乱れないため、扁平ガラス繊維(A)をその長径方向が得られる不織布の面方向に沿うように配向させやすい。ワイヤーの走行速度(W)は、「抄速」に相当する。
抄紙工程は、たとえば以下のように行う。
まず、アジテータ付のタンク内で、分散液を調製する。具体的には、扁平ガラス繊維(A)、熱可塑性樹脂繊維(B)、水(分散媒)、分散剤、粘剤を混合し、アジテータで撹拌する。この際、扁平ガラス繊維(A)を含む分散液と熱可塑性樹脂繊維(B)を含む分散液を別々に調製、撹拌し、その後、混合してもよい。分散剤は、水で溶解または希釈して添加してもよい。また、バインダー成分を添加してもよい。これにより扁平ガラス繊維(A)と熱可塑性樹脂繊維(B)とがモノフィラメント(単繊維)化した原料液を調製する。
なお、鞘の部分がバインダーとして作用する芯鞘型繊維を用いる場合にも、分散液に加える。
扁平ガラス繊維(A)および熱可塑性樹脂繊維(B)としては、先に不織布について説明したものを用いる。
原料液の固形分濃度は、0.5〜2.0質量%程度に調整することが好ましい。
分散剤の添加量(正味量)は、扁平ガラス繊維(A)100質量部に対して0.01〜3.0質量部程度が好ましい。
ついで、このようにして調製された原料液に水(たとえば、抄紙工程の循環希釈水である白水。)を加えて、固形分濃度が上記範囲である分散液を得る。ここで加える水にも、分散液の粘度が好ましい範囲となるように、あらかじめ粘剤を加えておくことが好ましい。
そして、分散液を抄紙機のストックインレットから抄紙機のワイヤーに供給し、繊維層を形成する。この際、ジェットワイヤー比は、上述の範囲に制御することが好ましい。
その後、繊維層を脱水し、ウェットウェブを得る。脱水は、繊維層をたとえばサクションボックスを通過させることで行う。
このような抄紙工程の後、必要に応じてバインダー供給工程または水流交絡工程を行う。その後、ヤンキードライヤー等によりウェットウェブの水分を、蒸発、乾燥させる乾燥工程を行う。
バインダー供給工程および水流交絡工程は、抄紙工程で得られたウェットウェブがバインダー成分を含んでいる場合に行ってもよいが、通常は、ウェットウェブがバインダー成分を含んでいない場合に行う。
バインダー供給工程は、たとえばバインダー成分を含む液を脱水後のウェットウェブに対してスプレー、塗布、含浸する方法等で行う。このようにして付与されたバインダー成分は、ついで行われる乾燥工程での熱で溶解し、繊維同士を結合する。ここで付与されるバインダー成分が(メタ)アクリル樹脂である場合には、バインダー成分を含む液として、エマルションが使用されることが好ましい。
水流交絡工程は、ウェットウェブに対して高圧水を噴射することにより、繊維同士を部分的に絡ませる工程であり、公知の方法で行える。本発明においては、不織布に、LOI値が高い熱可塑性樹脂からなる繊維(B1)を用いている。LOI値が高い熱可塑性樹脂は、通常、融点やガラス転移温度も高いため、これを含む不織布を加熱加圧成形する場合には、より高温で行う必要がある。しかしながら、高温で加熱加圧成形する場合に、不織布がバインダー成分を含んでいると、バインダー成分がガス化してFRP成形体のマトリックス樹脂を発泡させる等の不具合が発生する場合がある。このような点からは、バインダー成分を使用せずに、水流交絡工程により繊維同士を交絡させることが好ましい。
また、水流交絡法によれば、不織布がバインダーを含む必要がなく、そのため難燃性により優れるFRP成形体が得られやすい。また、水流交絡法によれば、適切な強度を有する不織布を得ることができる。
乾燥工程に供給されるウェットウェブがバインダー成分を含む場合には、この乾燥工程で加えられる熱により水分を蒸発、乾燥させることに加え、バインダー成分を溶融させ、繊維同士を結合させる。
乾燥工程に供給されるウェットウェブがバインダー成分を含まず、水流交絡工程を経たものである場合には、この乾燥工程では水分を蒸発、乾燥させる。
以上のようにして、扁平ガラス繊維(A)と熱可塑性樹脂繊維(B)とを含む湿式不織布を製造することができる。
<繊維強化プラスチック成形体>
本発明のFRP成形体は、上述の不織布を加熱加圧成形することにより得られる。不織布は1枚のみを加熱加圧成形しても、2枚以上を重ねて加熱加圧成形してもよく、FRP成形体の用途等に応じて決定できる。
加熱加圧成形の温度は、LOI値が上記下限値以上である繊維(B1)の融点またはガラス転移温度に応じて決定することが好ましい。繊維(B1)が結晶性熱可塑性樹脂からなる繊維の場合は、該結晶性熱可塑性樹脂の融点よりも5〜100℃高い温度、非結晶性熱可塑性樹脂からなる繊維の場合は、該非結晶性熱可塑性樹脂のガラス転移温度よりも50〜200℃高い温度(たとえば100℃高い温度。)で行うことが好ましい。繊維(B1)が結晶性熱可塑性樹脂からなる場合には、その融点に基づいて加熱加圧成形の温度を決定する。繊維(B1)が非結晶性熱可塑性樹脂からなる場合には、該樹脂は融点を示さないため、そのガラス転移温度に基づいて加熱加圧成形の温度を決定する。
本明細書において融点とは、示差走査熱量測定により求められる。具体的には、JISK 7121に準拠し、窒素流下、融解温度より50℃以上低い温度から融解温度より30℃高い温度まで、5℃/分の速度で昇温し、融解温度より30℃高い温度で10分間保持し、その後、5〜10℃/分で融解温度より50℃以上低い温度まで冷却した後、再び5℃/分で融解温度より30℃高い温度まで昇温したときの吸熱ピークの温度である。
本明細書においてガラス転移温度とは、示差走査熱量測定により求められる中間点ガラス転移温度である。
以下に、繊維(B1)を構成する熱可塑性樹脂の融点およびガラス転移温度の一例を示し、該熱可塑性樹脂からなる繊維(B1)を用いた際の好適な加熱加圧成形の温度の一例を示す。
(非結晶性熱可塑性樹脂)
ポリエーテルイミド:ガラス転移温度が217℃、加熱加圧成形の温度が317℃。
(結晶性熱可塑性樹脂)
ポリエーテエーテルケトン:融点が334℃、加熱加圧成形の温度が370℃。
ポリフェニレンサルファイド:融点が278℃、加熱加圧成形の温度が300℃。
加熱加圧成形の圧力は、3〜50MPa程度であり、加熱加圧時間は、5〜1200秒程度である。
なお、成形方法は特に限定はなく、通常のホット・コールドプレスによる成形、ベルトプレスによる成形、スタンピング成形等を好適に使用できる。また、真空ホット・コールドプレス機やオートクレーブを用いた成形では、特に緻密で良好なFRP成形体を得ることができる。更に、得られたFRP成形体にアウトサート成形・インサート成形を施すことも可能である。
このようにして得られたFRP成形体は、加工適性があり難燃性を備えた本発明の不織布が加熱加圧成形されたものであるため、難燃性に優れる。また、軽量である。そのため、多種多用な用途に使用でき、たとえば、自動車、二輪車、鉄道車両、航空機に使用される部材等に適している。また、パソコン、携帯電話、スマートフォンをはじめとした電気機器、電子機器の筐体および部品等にも好適に使用される。また、樹脂を使用した成形体や、シート等の補強材にも好適に使用される。
具体的には、電気機器、電子機器においては、
・パソコン、ディスプレイ等のOA機器の筐体及び部品、
・携帯電話、スマートフォン、タブレットPC等の携帯情報端末の筐体及び部品、
・デジタルカメラ、オーディオ等の光学機器の筐体及び部品、
・エアコン、照明機器等の家電製品の筐体及び部品、
・上記したそれぞれの筐体及び部品に貼り付けるリブ等の補強材、
などが挙げられる。
また、鉄道車両においては、
・座席用部材、エアコン等の噴出し口、窓枠、仕切りパネル、通風ユニット用部材、トイレ用部材、
などが挙げられる。
また、自動車、二輪車においては、
・バンパー、アンダーカバー、エンジンカバー、エアロパーツなど外装部品、
・上記外装部品の1以上の側面に貼り付けるリブ等の補強材、
・インストルメントパネル、シートフレーム、ドアトリム、天井材などの内装部品、
・上記内装部品の1以上の側面に貼り付けるリブ等の補強材、
などが挙げられる。
また、航空機においては、
・スポイラー、ランディングギアポット、リブなどが挙げられる。
また、たとえば、
・樹脂(熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂)からなる成形体の補強材、
・樹脂と強化繊維からなる成形体の補強材、
・植物由来のシート(クラフト紙、段ボール、感熱紙、段ボール耐水紙、耐油紙、絶縁紙、導電紙、剥離紙、防錆紙、含浸紙、グラシン紙、グラファン、セルロースナノファイバーシート、コルクボードなど)の補強材、
などが挙げられる。
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明する。
(実施例1)
以下のようにして、表1に示す割合で各繊維を含む不織布(湿式不織布)を傾斜型抄紙機(傾斜ワイヤー型抄紙機)を用いた抄紙工程を経て製造した。
なお、扁平ガラス繊維(A)としては、質量平均繊維長が13mm、長径が28μm、短径が7μm、比(長径/短径)が4の日東紡社製の扁平ガラス繊維を用いた。この扁平ガラス繊維は、断面の形状が図2(c)の形状であった。
また、PEI繊維(繊維(B1))としては、質量平均繊維長が15mm、長径および短径がいずれも15μmの丸断面繊維を用いた。このPEI繊維のガラス転移温度は、217℃であった。
また、芯鞘型繊維としては、芯がPET(融点:260℃)で、鞘が変性PET(融点:110℃)である熱可塑性樹脂繊維(質量平均繊維長が5mm、長径および短径がいずれも12.5μm、芯の長径および短径がいずれも8.8μm、芯および鞘の質量比率は芯:鞘=1:1、芯および鞘の断面積比は芯:鞘=1:1)を用いた。この繊維において、芯は、得られた不織布中で繊維(B2)として存在し、鞘はバインダー成分として存在する。
まず、プロペラ型アジテーター付のタンクに、扁平ガラス繊維(A)の濃度が0.5質量%となるように、扁平ガラス繊維(A)と水を投入した。さらに、分散剤として「エマノーン(登録商標)3199V」(花王株式会社製、モノステアリン酸ポリエチレングリコール)の0.5質量%水溶液を、その固形分が扁平ガラス繊維(A)100質量部に対して0.5質量部となるように添加し、プロペラ型アジテーターを用いて回転数250rpmで攪拌した。
ついで、PEI繊維と、芯鞘型繊維とを、表1の配合比(質量比)となるように投入し、回転数250rpmで攪拌を続けた。なお、表中では、芯鞘型繊維について、芯の部分と鞘の部分とに分けて記載した。
ついで、ポリアクリルアミド系粘剤(「FA−40MT」(アクアポリマー社製)、質量平均分子量:1700万)の0.2質量%水溶液を、得られる原料液に対してポリアクリルアミドの固形分が9ppmとなるように投入し、回転数250rpmで攪拌し、各繊維がモノフィラメント化した原料液を得た。
その後、これに水を加え、固形分濃度(扁平ガラス繊維、PEI繊維、芯鞘型繊維の合計濃度。)が0.5質量%となるように調整した。
その後、この原料液に水(白水)を加え、固形分濃度が0.05質量%の分散液を得た。この分散液の分散媒の25℃における粘度(ただし、JIS Z 8803「液体の粘度測定方法」に規定された測定方法による。)は、1.05mPa・sであった。
この分散液を傾斜型抄紙機のワイヤーに連続的に供給し、抄速:10m/min、ジェットワイヤー比:0.8になるよう調整し、抄紙工程を行った。サクションボックスを通過させて脱水した後、ヤンキードライヤーにより140℃で乾燥し、幅50cm、坪量100g/mの不織布を得た。
得られた不織布を20枚積層し、150℃に予熱したホットプレス内に入れ、温度:317℃、圧力:10MPa、時間:60秒間の条件で、加熱加圧成形を行った。
その後、70℃に冷却し、厚み2mmのFRP成形体を得た。
得られたFRP成形体について、「(社)日本鉄道車両機械技術協会」が実施している「鉄道車両用材料燃焼試験」を行い、難燃性を評価した。
すなわち、B5判のサンプル(182mm×257mm)を45°傾斜に保持し、燃料容器の底の中心が、サンプルの下面(燃焼面)中心の垂直下方25.4mm(1インチ)のところにくるように、コルクのような熱伝導率の低い材質の台にのせ、純エチルアルコール0.5ccを燃料容器に入れて着火し、燃料が燃え尽きるまで放置する。
燃焼判定は、アルコールの燃焼中と燃焼後とに分けて、燃焼中はサンプルへの着火、着炎、発煙状態、炎の状態等を観察し、燃焼後は、残炎、残じん、炭化、変形状態を調査する。そして、難燃性について、評価が高い方から、「不燃性」、「極難燃性」、「難燃性」、「緩燃性」、「可燃性」の5段階で評価する。
サンプルの試験前処理は、吸湿性の材料の場合、所定寸法に仕上げたものを通気性のある室内で直射日光を避け床面から1m以上離し、5日以上経過させる。試験室内の条件は、温度:15℃〜30℃、湿度:60%〜75%とし、空気の流動はない状態とする。
結果を表1に示す。
Figure 0006511824
(実施例2)
実施例1と同様にして、表1に示す割合で各繊維を含む不織布を製造し、FRP成形体を得た。そして、FRP成形体について、実施例1と同様にして、難燃性を評価した。結果を表1に示す。
ただし、実施例2では、サクションボックスでの脱水後、得られたウェットウェブに対して、バインダー成分であるアクリル樹脂エマルション(日本触媒社製「アクリセット EMN−188E」)を、得られた不織布におけるアクリル樹脂が表1に示す量となるように、スプレーしてバインダー供給工程を行った。その後、ヤンキードライヤーで乾燥した。
なお、扁平ガラス繊維(A)、PEI繊維および芯鞘型繊維は、実施例1と同じものを用いた。
(実施例3〜5)
実施例1と同様にして、表1に示す割合で各繊維を含む不織布を製造し、FRP成形体を得た。そして、FRP成形体について、実施例1と同様にして、難燃性を評価した。結果を表1に示す。
ただし、実施例3〜5では、バインダー成分を使用せず、サクションボックスでの脱水後、得られたウェットウェブに対して、直径0.1mmの孔が1mmピッチで形成された厚さ0.8mmのパンチングメタル板を介して、水圧3MPaの高圧水を噴射して、水流交絡工程を行い、その後、ヤンキードライヤーで乾燥した。
なお、扁平ガラス繊維およびPEI繊維は、実施例1と同じものを用いた。
(比較例1〜4)
実施例1と同様にして、表2に示す割合で各繊維を含む不織布を製造し、FRP成形体を得た。そして、FRP成形体について、実施例1と同様にして、難燃性を評価した。結果を表2に示す。
ただし、比較例1では、サクションボックスでの脱水後、得られたウェットウェブに対して、実施例2と同様のバインダー供給工程を行ってアクリル樹脂を付与し、その後、ヤンキードライヤーで乾燥した。
比較例2では、バインダー成分を使用せず、サクションボックスでの脱水後、得られたウェットウェブに対して、実施例3〜5と同様の水流交絡工程を行い、その後、ヤンキードライヤーで乾燥した。
比較例3では、芯鞘型繊維を使用せず、そのかわり、比較例1と同様のバインダー供給工程を行い、その後、ヤンキードライヤーで乾燥した。
なお、ガラス繊維として、質量平均繊維長が18mm、長径および短径がいずれも9μmであって扁平ではない丸断面ガラス繊維を用いた。PEI繊維は、実施例1と同じものを用いた。
(比較例5)
表2に示す割合とした以外は、比較例2と同様にして各繊維を含む不織布を製造し、FRP成形体を得たが、得られたFRP成形体にはボイドが認められ、外観が非常に悪かった。
(比較例6)
二軸押出機(テクノベル製「TZW15−TW」)を用いて、表2に示す割合で扁平ガラス繊維(A)とペレット状のPEI樹脂とを溶融混練し、ペレットを製造した。このペレットを(日精樹脂製「FNX110III」)で成形し、厚さ2mmの板状の射出成形体(シリンダー温度:380℃、金型温度:150℃)を得た。得られた射出成形体について、実施例1と同様にして難燃性を測定した。
なお、扁平ガラス繊維(A)は、実施例1と同じものを用い、PEI樹脂は、実施例1で使用したPEI繊維を製造するのに使用した樹脂と同一のものを用いた。
(比較例7)
比較例6と同様の方法により、表2に示す割合で扁平ガラス繊維(A)とPEI樹脂とを溶融混練し、ペレットを製造し、射出成形したが、扁平ガラス繊維(A)の量が多すぎるため射出成形体の均一性が低くなり割れてしまい、板状の成形体を製造することができなかった。
Figure 0006511824
表1に示すように、各実施例の不織布を加熱加圧成形したFRP成形体は、(社)日本鉄道車両機械技術協会による「鉄道車両用材料燃焼試験」により、「極難燃性」以上の結果を示し、難燃性に非常に優れていた。また、実施例3〜5により、不織布の製造過程でバインダー成分を使用しなくても、何ら問題なくFRP成形体が得られることがわかった。
一方、表2に示すように、比較例1〜4では、ガラス繊維として扁平ガラス繊維を用いず、丸断面ガラス繊維を用いたため、充分な難燃性を有するFRP成形体は得られなかった。
また、比較例5では、不織布は製造できたもののFRP成形体にはボイドが認められ、外観が悪かった。このことから、丸断面ガラス繊維を用いた場合には、ガラス繊維含有量の高いFRP成形体を満足に製造できないことがわかった。
また、比較例6および7の結果から、扁平ガラス繊維を含むFRP射出成形体は、難燃性が小さいこと、また、扁平ガラス繊維の含有率が高い射出成形体は製造自体が困難であることがわかった。

Claims (9)

  1. 長手方向に対して垂直な断面が扁平形状であり、前記断面の長径と短径との比(長径/短径)が1.5〜8である扁平ガラス繊維(A)と、熱可塑性樹脂繊維(B)とを混合された状態で含有し、
    前記熱可塑性樹脂繊維(B)の100質量%が、限界酸素指数が30以上である熱可塑性樹脂からなる繊維(B1)であり、
    前記扁平ガラス繊維(A)の長径の平均値が10〜50μm、前記熱可塑性樹脂繊維(B)の長径の平均値が9〜40μmであり、
    前記扁平ガラス繊維(A)の断面の短径の平均値と前記熱可塑性樹脂繊維(B)の短径の平均値との比が、0.125〜2.0であり、
    前記扁平ガラス繊維(A)と前記熱可塑性樹脂繊維(B)の合計100質量%に対して、前記扁平ガラス繊維(A)の含有量が45〜90質量%、前記熱可塑性樹脂繊維(B)の含有量が10〜55質量%であり、
    水流交絡により繊維同士が交絡している、不織布。
  2. 湿式不織布である、請求項1に記載の不織布。
  3. 前記扁平ガラス繊維(A)が単繊維状に分散している、請求項1または2に記載の不織布。
  4. 請求項1〜のいずれか一項に記載の不織布が加熱加圧成形された、繊維強化プラスチック成形体。
  5. 長手方向に対して垂直な断面が扁平形状であり、前記断面の長径と短径との比(長径/短径)が1.5〜8である扁平ガラス繊維(A)と、熱可塑性樹脂繊維(B)とを含む分散液を抄紙する抄紙工程と、前記抄紙工程の後の水流交絡工程と、を有し、
    前記熱可塑性樹脂繊維(B)の100質量%が、限界酸素指数が30以上である熱可塑性樹脂からなる繊維(B1)であり、
    前記扁平ガラス繊維(A)の長径の平均値が10〜50μm、前記熱可塑性樹脂繊維(B)の長径の平均値が9〜40μmであり、
    前記扁平ガラス繊維(A)の断面の短径の平均値と前記熱可塑性樹脂繊維(B)の短径の平均値との比が、0.125〜2.0であり、
    前記分散液における、前記扁平ガラス繊維(A)と前記熱可塑性樹脂繊維(B)の合計100質量%に対して、前記扁平ガラス繊維(A)の含有量が45〜90質量%、前記熱可塑性樹脂繊維(B)の含有量が10〜55質量%である、不織布の製造方法。
  6. 前記分散液の分散媒の25℃における粘度(ただし、JIS Z 8803「液体の粘度測定方法」に規定された測定方法による。)が、1.00mPa・sを超え4.00mPa・s以下である、請求項に記載の不織布の製造方法。
  7. 前記分散液の固形分濃度が、0.1質量%以下である、請求項5または6に記載の不織布の製造方法。
  8. 前記熱可塑性樹脂繊維(B)の質量平均繊維長が、3〜100mmである、請求項5〜7のいずれか一項に記載の不織布の製造方法。
  9. 前記扁平ガラス繊維(A)の質量平均繊維長が、3〜100mmである、請求項5〜8のいずれか一項に記載の不織布の製造方法。
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