JP2021116464A - 成膜方法および基板の製造方法 - Google Patents

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【課題】成膜対象基板の成膜対象面の同一面内における膜厚のバラつきを抑制することのできる、成膜方法および基板の製造方法を提供する。【解決手段】化学気相成長法によって成膜対象基板100に膜を成膜する成膜方法であって、前記成膜対象基板の成膜対象面の面法線300と、原料ガスの流れる方向を直交させると共に、前記面法線と前記成膜対象基板が回転する回転軸200が平行となる方向に前記成膜対象基板を回転させて成膜する成膜方法。【選択図】図2

Description

本発明は、成膜方法および基板の製造方法に関し、例えば、化学気相成長法(以下、「CVD法」とする場合がある)により支持基板上に炭化珪素(以下、「SiC」とする場合がある)多結晶膜を成膜する方法、および多結晶膜を成膜後に支持基板を分離してSiC多結晶基板を得るSiC多結晶基板の製造方法、に関する。
SiCは、珪素(以下、「Si」とする場合がある)と炭素で構成される化合物半導体材料である。SiCは、絶縁破壊電界強度がSiの10倍であり、バンドギャップがSiの3倍と優れているだけでなく、デバイスの作製に必要なp型、n型の制御が広い範囲で可能であること等から、Siの限界を超えるパワーデバイス用材料として期待されている。
しかしながら、SiC半導体は、広く普及するSi半導体と比較し、大面積のSiC単結晶基板が得られず、工程も複雑であることから、Si半導体と比較して大量生産ができず、高価であった。
SiC半導体のコストを下げるため、様々な工夫が行われてきた。例えば、特許文献1には、SiC基板の製造方法であって、少なくとも、マイクロパイプの密度が30個/cm以下のSiC単結晶基板とSiC多結晶基板を準備し、前記SiC単結晶基板と前記SiC多結晶基板とを貼り合わせる工程を行い、その後、SiC単結晶基板を薄膜化する工程を行うことで、SiC多結晶基板上にSiC単結晶層を形成した基板を製造することが記載されている。
更に、特許文献1には、SiC単結晶基板とSiC多結晶基板とを貼り合わせる工程の前に、SiC単結晶基板に水素イオン注入を行って水素イオン注入層を形成する工程を行い、SiC単結晶基板とSiC多結晶基板とを貼り合わせる工程の後、SiC単結晶基板を薄膜化する工程の前に、350℃以下の温度で熱処理を行い、SiC単結晶基板を薄膜化する工程を、水素イオン注入層にて機械的に剥離する工程とするSiC基板の製造方法が記載されている。
このような方法により、1つのSiC単結晶インゴットから、より多くのSiC基板が得られるようになった。
特開2009−117533号公報 特許第3857446号
しかしながら、特許文献1に記載の方法で製造されたSiC貼り合わせ基板は、その大部分がSiC多結晶基板である。このため、SiC貼り合わせ基板が、研磨等のハンドリングの際に損傷しないように、機械的な強度を有するよう十分な厚さのSiC多結晶基板を使用しなければならない。
従来、前記SiC多結晶基板は、CVD法によって多数の黒鉛製支持基板上にSiC多結晶膜を成膜した後、SiC多結晶膜で被覆された各支持基板を、SiC多結晶膜の端面を研削する等によりSiC多結晶膜の側面から露出させ、それから酸化雰囲気で焼成する等の手段により、支持基板をSiC多結晶膜から分離し、その後、SiC多結晶膜を平面研削および、必要に応じて研磨加工を施すことで、所望の厚みおよび面状態のSiC多結晶基板を得ていた(例えば、特許文献2)。
しかしながら、上記記載の手法では、多数の支持基板をCVD成膜装置の成膜室内に投入して成膜した際に、成膜室内の温度分布や、成膜ガスの濃度勾配により、成膜されるSiC多結晶膜の膜厚に大きなバラつきが生じるおそれがあり、このバラつきが成膜工程の長時間化、成膜後のSiC多結晶膜の平面研削の際の研削量の増加等により、SiC多結晶膜の生産性を低下させ、製造コストを増加させる要因となっていた。
本発明は、このような課題に着目してなされたものであり、成膜対象基板の成膜対象面の同一面内における膜厚のバラつきを抑制することのできる、成膜方法および基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、CVD法によって例えば多数の支持基板上にSiC多結晶膜を成膜する方法において、原料ガスを例えば上下方向に流し、支持基板の成膜対象面の面法線が原料ガスの流れる方向に対して直交するように支持基板を配置し、かつ、支持基板の成膜対象面の面法線と支持基板が回転する回転軸が平行となる方向に支持基板を回転させて成膜すれば、成膜対象面における同一面内の膜厚バラつきを抑制できることを見出し、本発明を想到するに至った。
すなわち、上記課題を解決するために、本発明の成膜方法は、化学気相成長法によって成膜対象基板に膜を成膜する成膜方法であって、前記成膜対象基板の成膜対象面の面法線と、原料ガスの流れる方向を直交させると共に、前記面法線と前記成膜対象基板が回転する回転軸が平行となる方向に前記成膜対象基板を回転させて成膜する、成膜方法である。
前記成膜方法は、複数の前記成膜対象基板を成膜する方法であり、複数の前記成膜対象基板の中心軸は、前記回転軸と一致してもよい。
複数の前記成膜対象基板の基板間距離が等間隔であってもよい。
前記成膜方法は、複数の前記成膜対象基板を成膜する方法であり、複数の前記成膜対象基板が回転対称に配置された少なくとも1つの回転対称基板群を構成してもよい。
複数の前記回転対称基板群の回転軸が一致してもよい。
複数の前記回転対称基板群の間における基板間距離が等間隔であってもよい。
前記成膜対象基板がシリコン支持基板またはカーボン支持基板であり、前記成膜方法は前記成膜対象基板に炭化珪素多結晶膜を成膜する方法であってもよい。
また、上記課題を解決するため、本発明の基板の製造方法は、上記した本発明の成膜方法を含む。
本発明によれば、成膜対象基板の成膜対象面の同一面内における膜厚のバラつきを抑制することのできる、成膜方法および基板の製造方法を提供することができる。そのため、本発明であれば、成膜時間の短縮、平面研削における研削量の削減等により、生産性の向上や製造コストの低減の効果がある。
成膜中においてウエハ形状の成膜対象基板100が回転軸200に保持される態様の一例を示す概略図である。 成膜中においてウエハ形状の複数の成膜対象基板100が回転軸200に保持される態様の一例を示す概略図である。 図2とは異なる態様の、成膜中においてウエハ形状の複数の成膜対象基板100が回転軸200に保持される態様の一例を示す概略図である。 図3とは異なる態様の、成膜中においてウエハ形状の複数の成膜対象基板100が回転軸200に保持される態様の一例を示す概略図である。 成膜装置1000の概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明するが、本発明は、この実施形態に限定されるものではない。
[成膜方法]
本発明の成膜方法は、化学気相成長法によって成膜対象基板に膜を成膜する方法である。
(成膜対象基板)
膜を成膜する対象となる基板である成膜対象基板としては、特に限定されないが、例えばシリコン支持基板またはカーボン支持基板を挙げることができる。また、成膜対象基板の形状としては、例えば薄膜で円形である、直径4インチ〜8インチ程度のウエハ形状のものを挙げることができる。
(膜)
成膜する膜としては、特に限定されないが、例えば炭化珪素、窒化チタン、窒化アルミニウム、炭化チタンまたはダイヤモンドライクカーボンの膜を挙げることができる。また、単結晶膜を成膜してもよく、多結晶膜を成膜してもよい。
本発明の成膜方法の具体例としては、成膜対象基板としてシリコン支持基板またはカーボン支持基板を使用し、これらの支持基板に炭化珪素多結晶膜を成膜する方法が挙げられる。
図1に、成膜中においてウエハ形状の成膜対象基板100が回転軸200に保持される態様の一例を示す。成膜対象基板100は、その中心に回転軸200を挿通可能な開口部110を有しており、開口部110に回転軸200を挿通して回転軸200に保持されている。回転軸200は、化学気相成長法による成膜に耐えられる素材のものを使用することができ、例えばカーボン製の回転軸200を使用することが出来る。回転軸200が、例えば矢印Aのように逆時計回りに回転することで、成膜対象基板100を矢印Aのように逆時計回りに回転させることができる。また、回転軸200は時計回りに回転させてもよい。なお、成膜処理中の成膜対象基板の回転速度は特に限定されないが、例えば0.1〜60rpmに設定することができる。回転速度が0.1より遅い場合には、成膜した膜の厚みが著しく偏る場合があり、また、60rpmより速い場合には回転軸200が損傷するおそれや、回転による気流が発生して成膜に不具合の生じるおそれがある。そして、成膜対象基板100のおもて面120aとうら面120bが成膜対象面120であり、成膜対象面120から垂直に出るベクトルを面法線300とする。
また、原料ガスが流れる方向を矢印Bで示している。原料ガスとしては、膜を成膜することができれば、特に限定されず、一般的に使用される原料ガスを用いることができる。例えば、炭化珪素の多結晶膜を成膜する場合には、Si系原料ガス、C系原料ガスを用いる。Si系原料ガスとしては、例えば、シラン(SiH)を用いることができるほか、SiHCl、SiHCl、SiHCl、SiClなどのエッチング作用があるClを含む塩素系Si原料含有ガス(クロライド系原料)を用いることもできる。C系原料ガスとしては、例えば、メタン(CH)、プロパン(C)、アセチレン(C)を用いることができる。
窒化チタンの多結晶膜を成膜する場合には、TiClガス、Nガス等を用いることができる。窒化アルミニウムの多結晶膜を成膜する場合には、AlClガス、NHガス等を用いることができる。炭化チタンの多結晶膜を成膜する場合には、TiClガス、CHガス等を用いることができる。ダイヤモンドライクカーボンの多結晶膜を成膜する場合には、アセチレン等の炭化水素ガスを用いることができる。
また、原料ガスはキャリアガスを同伴してもよい。膜の成膜を阻害することなく、原料ガスを成膜対象基板100へ展開することができれば、一般的に使用されるキャリアガスを用いることができる。例えば、炭化珪素多結晶膜を成膜する場合には、熱伝導率に優れ、SiCに対してエッチング作用がある水素(H)を用いることができる。
また、これら原料ガスおよびキャリアガスと同時に、第3のガスとして、不純物ドーピングガスを同時に供給することもできる。例えば、導電型をn型とする場合には窒素(N)、p型とする場合にはトリメチルアルミニウム(TMA)を用いることができる。
本発明の成膜方法では、成膜対象基板100の成膜対象面120の面法線300と、原料ガスの流れる方向Bを直交させると共に、面法線300と成膜対象基板100が回転する回転軸200が平行となる方向に成膜対象基板100を回転させて成膜する。このように、成膜対象基板100を回転させながら、成膜対象面120に沿うように原料ガスを供給して成膜することで、原料ガスが成膜対象面120に偏って供給されることを抑制することができるため、成膜対象基板100の成膜対象面120の同一面内における膜厚のバラつきを抑制することができる。
なお、原料ガスの流れる方向は、成膜対象面120と平行となるように任意に設定することができ、例えば図1に示す矢印Bのように鉛直方向であってもよく、水平方向であってもよい。
また、本発明の成膜方法では、図2に示すように複数の成膜対象基板100を成膜する方法であってもよい。一度の処理で成膜可能な枚数の成膜対象基板100を、成膜装置の成膜室中に設置することで、成膜効率を上げることができる。ここで、複数の成膜対象基板100の中心軸130のいずれもが、回転軸200と一致するように設置して成膜することが好ましい。すなわち、いずれの成膜対象基板100も、その中心に回転軸200を挿通可能な開口部110を有しており、開口部110に回転軸200を挿通して串刺し状に複数の成膜対象基板100を配置する。このような配置とすることで、複数の成膜対象基板100の中心軸130のいずれもが、回転軸200の回転軸と一致させることができ、いずれの成膜対象基板100についても成膜条件を揃えることができるため、原料ガスがいずれの成膜対象面120に対しても偏って供給されることを抑制できることで、いずれの成膜対象基板100においても、成膜対象面120の同一面内における膜厚のバラつきを抑制することができる。
そして、図2に示すように一度の処理で複数の成膜対象基板100を成膜する場合には、複数の成膜対象基板100の基板間距離140が等間隔であることが好ましい。基板間距離140が等間隔であることにより、いずれの成膜対象面120に対しても原料ガスを偏りなく均等に供給できるため、成膜対象基板100の成膜対象面120の同一面内における膜厚のバラつきを更に抑制することができる。
図3に、図2とは異なる態様の、成膜中においてウエハ形状の複数の成膜対象基板100が回転軸200に保持される態様の一例を示す概略図を示す。本発明の成膜方法では、図3に示すように複数の成膜対象基板100を成膜する方法であってもよい。一度の処理で成膜可能な枚数の成膜対象基板100を、成膜装置の成膜室中に設置することで、成膜効率を上げることができる。また、図3に示す態様の場合には、複数の成膜対象基板100が回転対称に回転軸200に配置された回転対称基板群400を構成する。図3では図示を省略するが、各成膜対象基板100は固定手段によって回転軸200に固定されている。固定手段としては、特に限定されないが、例えば中通ししたナットやワッシャー等によって成膜対象基板100を挟んで把持することにより、成膜対象基板100を固定することができる。
回転対称基板群400は、同一平面上にある複数の成膜対象基板100から構成されており、図3では4枚の成膜対象基板100を示しているが、これに限定されず、2〜8枚程度で任意の枚数の成膜対象基板100により、回転対称基板群400を構成することができる。複数の成膜対象基板100によって回転対称基板群400を構成し、これを回転させることにより、いずれの成膜対象基板100についても成膜条件を揃えることができる。そのため、原料ガスがいずれの成膜対象面120に対しても偏って供給されることを抑制できることで、いずれの成膜対象基板100においても、成膜対象面120の同一面内における膜厚のバラつきを抑制することができる。
図4に、図3とは異なる態様の、成膜中においてウエハ形状の複数の成膜対象基板100が回転軸200に保持される態様の一例を示す概略図を示す。ここで、複数の回転対称基板群400の回転軸410のいずれもが一致することが好ましい。すなわち、いずれの回転対称基板群400の成膜対象基板100も、同一の回転軸200に固定する配置を取る。このような配置とすることで、複数の回転対称基板群400の回転軸410のいずれもが、回転軸200の回転軸と一致させることができ、いずれの成膜対象基板100についても成膜条件を揃えることができるため、原料ガスがいずれの成膜対象面120に対しても偏って供給されることを抑制できることで、いずれの成膜対象基板100においても、成膜対象面120の同一面内における膜厚のバラつきを抑制することができる。
そして、図4に示すように一度の処理で複数の回転対称基板群400の成膜対象基板100を成膜する場合には、複数の回転対称基板群400の間における基板間距離420が等間隔であることが好ましい。基板間距離420が等間隔であることにより、いずれの成膜対象面120に対しても原料ガスを偏りなく均等に供給できるため、成膜対象基板100の成膜対象面120の同一面内における膜厚のバラつきを更に抑制することができる。
(成膜装置1000)
以下、一例として、本発明の成膜方法に用いることの出来る成膜装置1000について説明する。
図5に、成膜装置1000の概略断面図を示す。成膜装置1000は、回転軸200に保持された成膜対象基板100を成膜する成膜室1010、成膜室1010へ原料ガスやキャリアガスを導入する導入口1020、成膜室1010より排出された原料ガスやキャリアガスを成膜装置1000の外部へ排気する排気口1030、成膜室1010より排出された原料ガスやキャリアガスを排気口1030へ導入する排出ガス導入室1040、排出ガス導入室を覆うボックス1050、ボックス1050の外部より成膜室1010内の温度を制御するヒーター1060、ヒーター1060の外側にあり、成膜装置1000の外装となる水冷されたステンレス製の筐体1100を備えることができる。また、図5では図示していないが、成膜装置1000は回転軸200を回転させるモーターやエンジン等の回転駆動手段を備えることができる。
[基板の製造方法]
次に、本発明の基板の製造方法について説明する。本発明の基板の製造方法は、上記した本発明の成膜方法を含む。ここでは、成膜方法の説明は省略する。
基板の製造方法として、炭化珪素多結晶基板の製造方法を例として挙げると、かかる製造方法は、以下に説明する露出工程と燃焼除去工程を更に含む。
〈露出工程〉
露出工程の一例としては、上記した本発明の成膜方法により得た、表面に炭化珪素多結晶膜が成膜したカーボン支持基板に対し、成膜した炭化珪素多結晶膜の端部を除去してカーボン支持基板を露出させる工程が挙げられる。この工程により、カーボン支持基板が露出され、後述する燃焼除去工程によりカーボン支持基板を気化させ易くなる。
成膜工程によって、カーボン支持基板の側壁には炭化珪素多結晶膜が成膜されるため、これを例えば端面加工装置に投入して、成膜した炭化珪素多結晶膜の端面から内側へ2〜4mm研削して、カーボン支持基板の端面を露出させることができる。なお、炭化珪素多結晶膜の成膜前に、カーボン支持基板の外周部をリング状の黒鉛等でマスクしておけば、端面加工は不要であり、この場合には、マスクを除去することが露出工程となる。
または、所望の直径(例えば、6インチ径)となるように、表面に炭化珪素多結晶膜が成膜したカーボン支持基板をコアドリル等でくり抜くことで、カーボン支持基板を側面外周において露出させることができる。
〈燃焼除去工程〉
燃焼除去工程の一例としては、大気雰囲気中において、圧力を1気圧、温度800℃の条件下に、露出工程後のカーボン支持基板を100時間以上保持する工程が挙げられる。本工程により、カーボン支持基板を燃焼させて除去できるため、炭化珪素多結晶基板を得ることができる。
(研磨工程)
炭化珪素多結晶基板の製造方法では、燃焼除去工程後、成膜した炭化珪素多結晶膜の表面を研磨する研磨工程を含んでもよい。炭化珪素多結晶基板は、半導体の製造に用いられる基板とするのであれば、半導体製造プロセスで使用できる面精度が必要となる。そこで、本工程により、炭化珪素基板の表面を平滑化することが好ましい。
例えば、炭化珪素基板をダイアモンドスラリーでラップ処理し、ダイアモンドとアルミナとの混合スラリーでハードポリッシュした後に、シリカスラリー(コロイダルシリカ、pH11)でポリッシュするという工程を経て、炭化珪素基板の表面を平滑化することができる。
(その他の工程)
本発明の炭化珪素基板の製造方法は、上記の工程以外にも、他の工程を含むことができる。例えば、研磨工程による炭化珪素基板への付着物を除去するための洗浄工程等が挙げられる。また、本発明の基板の製造方法としては、炭化珪素多結晶基板とは異なる基板を製造する場合において、基板を製造するための任意の工程を含むことができる。
以下、本発明の実施例について比較例を挙げて具体的に説明する。ここでは、成膜対象基板としてカーボン支持基板を使用し、カーボン支持基板に炭化珪素多結晶膜を成膜した。なお、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。
(実施例1)
炭化珪素多結晶膜の成膜に使用した成膜装置1000としては、成膜室1010の底面から原料ガスを導入し、天井より排出するホットウォール型の熱CVD装置を用いた。成膜対象基板100としては、厚み5mmで直径400mmのウエハ形状であり、中心に直径50mmの開口部110を有するカーボン支持基板を使用した。図2、5に示す態様のように、成膜対象基板100を、その面法線300が回転軸200と平行であり、かつ原料ガスの流れる方向と直交するように、成膜室1010内に配置した。成膜に使用した成膜対象基板100は6枚であり、各成膜対象基板100の向かい合う成膜対象面120の基板間距離140がいずれも20mmとなるように、回転軸200に串刺し状に固定した。なお、成膜対象基板100の間を通過する原料ガスの流れが均等となるように、成膜室1010の内壁と、その内壁と対向する成膜対象面120との距離も20mmとなるように設置した。
成膜室1010内を排気ポンプにより真空引きを行って減圧状態とした後、Arガスを導入して成膜室1010内の圧力を大気圧に戻し、Arガスをフローさせながら、成膜室1010内を1400℃まで加熱した。原料ガスとして、SiCl、CHを使用し、キャリアガスとしてHを用いた。成膜対象基板100をいずれも1rpmの回転速度で回転させながら、ガスの流量比が標準状態(0℃、1atm)換算でSiCl:CH:H=1:1:10となる条件で、成膜対象面120のおもて面120aとうら面120bに対し、2.5時間の成膜を実施した。このときの成膜室1010内の圧力は、20kPaとなるよう圧力制御を実施した。
成膜工程終了後、炭化珪素多結晶膜が成膜した成膜対象基板100を内径が151mmのコアドリルを用いて、1枚の成膜対象基板100から直径150mmの基板を4枚くりぬいた。くりぬいた各基板の外周部は、成膜対象基板100であるカーボン支持基板が露出した状態である。この基板を大気雰囲気で800℃、100時間以上加熱することで、カーボン支持基板を燃焼除去し、1枚の成膜対象基板100あたり合計8枚の炭化珪素多結晶基板を分離した。残り5枚の炭化珪素多結晶膜が成膜した成膜対象基板100についても、同様の露出工程と燃焼除去工程による処理をすることで、1バッチ当たり合計48枚の炭化珪素多結晶基板を得た。
これら48枚の炭化珪素多結晶基板の全てについて厚みを測定した結果、同一面内における厚みが最も薄い箇所は130μmであり、最も厚い箇所は400μmであった。
(実施例2)
成膜対象基板100としては、厚み5mmで直径151mmのウエハ形状であり、開口部110の無いカーボン支持基板を使用した。図3に示すように、回転軸200に対して回転対称として4回対称にナットで挟んで配置したものを1組の回転対称基板群400として、回転対称基板群400の間における基板間距離420が20mmで等間隔となるように、合計6組(成膜対象基板100の合計24枚)の回転対称基板群400を成膜室1010に配置した。また、成膜対象基板100の間を通過する原料ガスの流れが均等となるように、成膜室1010の内壁と、その内壁と対向する成膜対象面120との距離も20mmとなるように設置した。その他の条件は、実施例1と同様にして成膜した。
成膜工程終了後、炭化珪素多結晶膜が成膜した成膜対象基板100を成膜室1010から取り出し、炭化珪素多結晶膜の端部の一部を除去して成膜対象基板100であるカーボン支持基板を露出させた。その後、この基板を大気雰囲気で800℃、100時間以上加熱することで、カーボン支持基板を燃焼除去した。これらの操作により、1枚の成膜対象基板100あたり合計2枚、1バッチ当たり合計48枚の炭化珪素多結晶基板を得た。
これら48枚の炭化珪素多結晶基板の全てについて厚みを測定した結果、同一面内における厚みが最も薄い箇所は130μmであり、最も厚い箇所は400μmであった。
(比較例1)
成膜工程における成膜対象基板100の回転速度を0rpm(無回転)とした以外は、実施例1と同様に成膜工程、露出工程および燃焼除去工程を行った。得られた48枚の炭化珪素多結晶基板の全てについて厚みを測定した結果、同一面内における厚みが最も薄い箇所は30μmであり、最も厚い箇所は520μmであった。
[まとめ]
以上のとおり、本発明であれば、成膜対象基板の成膜対象面の同一面内における、成膜した膜の膜厚のバラつきを抑制することができる。実施例では、その一例として、カーボン基板に炭化珪素多結晶膜を成膜する場合について紹介したが、本発明の効果は、この場合のみならず、カーボン基板やシリコン基板等に対し、炭化珪素、窒化チタン、窒化アルミニウム、炭化チタンまたはダイヤモンドライクカーボン等の単結晶膜や多結晶膜等を成膜する場合においても、得られるものである。
100 成膜対象基板
110 開口部
120 成膜対象面
120a おもて面
120b うら面
130 中心軸
140 基板間距離
200 回転軸
300 面法線
400 回転対称基板群
410 回転軸
420 基板間距離
1000 成膜装置
1010 成膜室
1020 導入口
1030 排気口
1040 排出ガス導入室
1050 ボックス
1060 ヒーター
1100 筐体
A 矢印
B 矢印

Claims (8)

  1. 化学気相成長法によって成膜対象基板に膜を成膜する成膜方法であって、
    前記成膜対象基板の成膜対象面の面法線と、原料ガスの流れる方向を直交させると共に、前記面法線と前記成膜対象基板が回転する回転軸が平行となる方向に前記成膜対象基板を回転させて成膜する、成膜方法。
  2. 前記成膜方法は、複数の前記成膜対象基板を成膜する方法であり、
    複数の前記成膜対象基板の中心軸は、前記回転軸と一致する、請求項1に記載の成膜方法。
  3. 複数の前記成膜対象基板の基板間距離が等間隔である、請求項2に記載の成膜方法。
  4. 前記成膜方法は、複数の前記成膜対象基板を成膜する方法であり、
    複数の前記成膜対象基板が回転対称に配置された少なくとも1つの回転対称基板群を構成する、請求項1に記載の成膜方法。
  5. 複数の前記回転対称基板群の回転軸が一致する、請求項4に記載の成膜方法。
  6. 複数の前記回転対称基板群の間における基板間距離が等間隔である、請求項5に記載の成膜方法。
  7. 前記成膜対象基板がシリコン支持基板またはカーボン支持基板であり、前記成膜方法は前記成膜対象基板に炭化珪素多結晶膜を成膜する方法である、請求項1〜6のいずれかに記載の成膜方法。
  8. 請求項1〜7に記載の成膜方法を含む、基板の製造方法。
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