JP2017017084A - 炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法およびエピタキシャル成長装置 - Google Patents
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【課題】ダウンフォール欠陥の発生と不純物濃度の面内均一性の低下とを抑制しつつ、エピタキシャル成長装置への保守作業の負担を軽減する。【解決手段】成長室2と、断熱部材40と、内部部材20と、被覆部材とを有するエピタキシャル成長装置1が準備される。成長室2は材料ガスの流路FCを含んでいる。内部部材20は、成長室2内に断熱部材40によって断熱されて設けられている。被覆部材50,60は、基板ホルダ30および内部部材20のいずれかに着脱自在に取り付けられており、流路FCへ露出された炭化珪素単結晶部材を含んでいる。炭化珪素単結晶基板90を保持した基板ホルダ30が成長室2に収められる。成長室2へ材料ガスを供給することにより、炭化珪素単結晶基板90上に炭化珪素層91が成長させられる。【選択図】図10
Description
本発明は、炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法およびエピタキシャル成長装置に関し、特に、材料ガスを用いる炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法およびエピタキシャル成長装置に関するものである。
炭化珪素(SiC)は、珪素(Si)のバンドギャップに比べて大きなバンドギャップを有している。このため、絶縁破壊電界強度、飽和電子速度および熱伝導度など、電力用半導体装置のための半導体材料にとって重要な特性において、SiCは利点を有している。よって電力用半導体装置にSiCを用いることで、電力変換時の電力損失の大幅な低減、デバイスの小型化などが可能となる。よってSiC半導体装置は、電気自動車の高性能化、および太陽電池システムなどの高機能化などのために期待されており、低炭素社会の実現の上でのキーデバイスとなる可能性を有している。
SiC半導体装置の製造には、半導体ウエハとしてSiCエピタキシャル基板が用いられる。SiCエピタキシャル基板は、SiC単結晶基板と、その上に設けられたエピタキシャル層とを有する。エピタキシャル層は、SiC単結晶基板上にエピタキシャルにSiC層を成長させること、すなわちエピタキシャル層を形成すること、によって製造される。このエピタキシャル成長は、たとえば、熱CVD法(熱化学気相堆積法)などにより行われ得る。SiC単結晶基板としては、オフ角と称される、{0001}面に対する傾斜角が設けられた表面を有するものが用いられている。0°よりも大きいオフ角が設けられることにより、{0001}面に垂直な結晶軸であるc軸に沿った原子配列の周期情報、すなわちSiCのポリタイプについての情報、が表面に露出される。これにより、SiC単結晶基板のポリタイプと同じポリタイプを有するSiC層を成長させることが可能となる。
ここでポリタイプとは、結晶構造が有する特有の周期性のことである。たとえば、Si原子:C原子=1:1の化学量論的な組成を有し、かつ、六方最密充填構造を有するSiCであっても、c軸に沿った原子配列の周期性には様々な種類が存在し得る。この原子スケールでの周期および結晶格子の対称性の分類がポリタイプである。ポリタイプはSiCの物性に影響を及ぼす。現在、電力用半導体装置への応用の観点から最も注目を集めているポリタイプは4Hである。ポリタイプ4Hのエピタキシャル基板は、典型的には、{0001}面から<11−20>方向に5度程度よりも小さいオフ角を有するSiC単結晶基板上にSiCエピタキシャル層を形成することによって製造される。過度に大きいオフ角は、SiC単結晶基板のコストの増大につながるので、通常、避けられる。SiC単結晶基板の成長面としては、典型的には、Si原子がC原子に比べてより安定に配置し得る面、いわゆるSi面、が用いられる。
エピタキシャル層には、MOS構造のような半導体素子構造が形成されることになる。このためエピタキシャル層に対しては、SiC単結晶基板に比して、厚さ、導電型、不純物濃度、結晶欠陥などの特性についての、より高精度の制御が求められる。よってウエハ面内においてエピタキシャル層が不均一な特性を有すると、そのウエハを用いた半導体装置の製造において歩留まりが低下しやすい。すなわち、1つのウエハから製造される複数の半導体装置のうち所望の特性を満たすものの割合である素子歩留まりが低下しやすい。よって素子歩留まりを高めるには、エピタキシャル層の特性の、ウエハ面内での均一性を高める必要がある。
素子歩留まりの低下に特につながるものとして、リーク電流の増大につながる結晶欠陥である電流リーク欠陥がある。SiCエピタキシャル層の電流リーク欠陥としては、その表面形状の特徴から、キャロット欠陥、三角欠陥などと呼称される結晶欠陥が知られている。これらの欠陥の発生を抑制するためには、適切なエピタキシャル成長条件が用いられる必要がある。たとえば国際公開第2011/074453号(特許文献1)によれば、エピタキシャル層が形成されるSiC単結晶基板のオフ角と、エピタキシャル層の成長温度および成長速度とについての検討結果が開示されている。一方で、これらの欠陥以外に、以下に詳述するダウンフォール欠陥と呼称される電流リーク欠陥も知られている。
ダウンフォール欠陥は、エピタキシャル層の成長に直接寄与しないSiC粒子がエピタキシャル成長装置の成長室内において形成され、この粒子がエピタキシャル成長の直前または最中に成長表面に付着する結果発生する欠陥である。言い換えれば、ダウンフォール欠陥は、成長表面のうちSiC粒子が付着した部分において、その周囲と同様の正常なエピタキシャル成長が妨げられることによって発生する欠陥である。成長表面に付着したSiC粒子によって正常なエピタキシャル成長が妨げられる第1の要因として、成長表面へのポリタイプの情報の露出がSiC粒子によって妨げられることがある。この結果、単結晶SiC基板のポリタイプと異なるポリタイプでの成長が局所的に生じることで、積層欠陥などの結晶欠陥が生じ得る。第2の要因として、SiC粒子によってその近傍への材料ガスの供給が妨げられることがある。この結果、エピタキシャル層に、局所的に膜厚の小さい箇所が形成され得る。
また成長表面に付着したSiC粒子は、エピタキシャル層の不純物濃度の面内分布の悪化にもつながり得る。これは、SiC粒子からの昇華ガスにより、SiC粒子の近傍で成長雰囲気に変動が生じることによる。具体的には、これは、SiC粒子からの昇華ガスにより、成長雰囲気中のC原子とSi原子との比、すなわちC/Si比、が変動することによる。SiC粒子は様々なポリタイプを有するために、SiC粒子中のSi/C比は1:1とは限らず、よってSiC粒子からの昇華ガスはC/Si比の変動要因となる。C/Si比はエピタキシャル層へのドーパントの取り込み量に影響し、その結果、エピタキシャル層の不純物濃度の面内分布が悪化し得る。たとえば、典型的なドーパントである窒素(N)が用いられる場合、成長雰囲気中のC原子濃度が増加するとエピタキシャル層中のN原子濃度が低下し、逆に成長雰囲気中のSi原子濃度が増加するとエピタキシャル層中のN原子濃度が増加する。これは、エピタキシャル層の結晶格子においてC原子の格子サイトにN原子が導入される現象に起因する。
以上のように、成長表面にSiC粒子が付着することによって、ダウンフォール欠陥の発生と、不純物濃度の面内均一性の低下とが生じ得る。このため、成長表面へのSiC粒子の付着は素子歩留まりに悪影響を与える。以下に、成長表面にSiC粒子が付着するに至る過程について説明する。
SiC用のエピタキシャル成長装置においては、成長室の内面および基板ホルダの表面は、通常、多結晶SiCまたは多結晶TaCでコーティングされている。コーティングの多結晶は乱雑な微視的配列を有している。またコーティングの多結晶SiCは、様々なポリタイプを有している。このためコーティング上でSiCは、エピタキシャル層を形成せずに、SiC粒子を形成する。このSiC粒子は、コーティングとの接触面積に依存した付着力によって固定されている。エピタキシャル成長装置が継続的に運転されると、SiC粒子はナノメートルスケールからマイクロメートルスケールへと巨大化し、その質量が増加する。このため、付着力に逆らう重力がSiC粒子に対して作用している場合、質量の増加によって重力が付着力を上回ると、SiC粒子がコーティングから脱離する。また重力に依らなくても、成長室内における材料ガスの流れからSiC粒子が受ける力が付着力を上回れば、SiC粒子は脱離する。このようにしてコーティングから脱離したSiC粒子は、成長室内を落下または浮遊することで、成長表面に付着し得る。
成長表面へのSiC粒子の付着を避けるためには、多くのSiC粒子が脱離し始める前に、成長室の内面または基板ホルダの上に付着したSiC粒子を除去する必要がある。典型的には、エピタキシャル成長装置に対して、SiC粒子を機械的に除去する保守作業が行われる。この保守作業の実施は、エピタキシャル成長装置が有効に稼働することができる時間の割合、すなわち稼働率、を低下させる。稼働率が低下すれば、エピタキシャル成長装置を用いた半導体装置の製造の生産性が低下する。よって、このような生産性の低下を抑えつつSiC粒子の除去を行うことができる方法が検討されている。
たとえば特開2012−28385号公報(特許文献2)によれば、基板ホルダに付着したSiCを、成膜処理を行いつつ除去する方法が開示されている。具体的には、ClF3ガスを用いて400℃以上の温度で基板ホルダをクリーニングするためのクリーニング室がエピタキシャル成長装置に付加される。しかしながらこの方法では、エピタキシャル成長装置の構成が複雑となり、またその大きさも大きくなってしまう。
また、たとえば特開2014−19596号公報(特許文献3)によれば、材料ガスの流路を挟んで互いに対向する基板ホルダおよび上部サセプタの表面に単結晶SiCの薄膜を形成することが開示されている。この基板ホルダおよび上部サセプタの表面ではエピタキシャル成長が生じるため、SiC粒子の発生が抑制される。
上記の特開2014−19596号公報の方法によると、エピタキシャル成長装置が繰り返し稼働されるにつれて、基板ホルダおよび上部サセプタ上のSiC堆積物の量が増加し続ける。よって、堆積物が過度に付着した基板ホルダおよび上部サセプタを定期的に交換する必要がある。このためには、単結晶SiCがその表面に形成された新たな基板ホルダおよび上部サセプタを別個に準備しなければならない。このためエピタキシャル成長装置の保守作業の負担が大きかった。
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ダウンフォール欠陥の発生と不純物濃度の面内均一性の低下とを抑制しつつ、エピタキシャル成長装置の保守作業の負担を軽減することができる、炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法およびエピタキシャル成長装置を提供することである。
本発明の炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法は、次の工程を有する。基板ホルダを収めることができ、かつ材料ガスの流路を含む成長室と、成長室内に設けられた断熱部材と、成長室内に断熱部材によって断熱されて設けられた内部部材と、基板ホルダおよび内部部材のいずれかに着脱自在に取り付けられ、材料ガスの流路へ露出されることになる炭化珪素単結晶部材を含む少なくとも1つの被覆部材と、を含むエピタキシャル成長装置が準備される。炭化珪素単結晶基板を保持した基板ホルダが成長室に収められる。基板ホルダを加熱しつつ成長室へ材料ガスを供給することにより、炭化珪素単結晶基板上にエピタキシャルに炭化珪素層が成長させられる。
本発明のエピタキシャル成長装置は、材料ガスの流路に面する基板上でエピタキシャル成長を行うためのものである。エピタキシャル成長装置は、成長室と、基板ホルダと、ガス導入部と、ガス排出部と、加熱部と、断熱部材と、内部部材と、被覆部材とを有する。成長室は流路を含む。基板ホルダは、成長室内に収められ、基板を保持することができる。ガス導入部は、成長室に取り付けられ、成長室へ材料ガスを供給する。ガス排出部は、成長室に取り付けられ、成長室から材料ガスを排出する。加熱部は基板ホルダを加熱する。断熱部材は成長室内に設けられる。内部部材は、成長室内に断熱部材によって断熱されて設けられている。被覆部材は、基板ホルダおよび内部部材のいずれかに着脱自在に取り付けられ、流路へ露出されることになる炭化珪素単結晶部材を含む。
本発明の炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法によれば、第1に、材料ガスの流路へ露出された炭化珪素単結晶部材上では、SiC粒子の生成ではなくSiC膜のエピタキシャル成長が生じやすい。これによりSiC粒子の生成が抑制されるので、ダウンフォール欠陥の発生と不純物濃度の面内均一性の低下とを抑制することができる。第2に、炭化珪素単結晶部材を含む被覆部材は、基板ホルダおよび内部部材のいずれかに着脱自在に取り付けられている。これにより、エピタキシャル成長が繰り返されることによって被覆部材上に堆積されたSiC層の量が過度に多くなった際に、基板ホルダおよび内部部材を交換することなく被覆部材のみを容易に交換することができる。よってエピタキシャル成長装置の保守作業の負担が軽減される。以上から、ダウンフォール欠陥の発生と不純物濃度の面内均一性の低下とを抑制しつつ、エピタキシャル成長装置の保守作業の負担を軽減することができる。
本発明のエピタキシャル成長装置によれば、炭化珪素層のエピタキシャル成長の際に、第1に、材料ガスの流路へ露出された炭化珪素単結晶部材上では、SiC粒子の生成ではなくSiC膜のエピタキシャル成長が生じやすい。これによりSiC粒子の生成が抑制されるので、ダウンフォール欠陥の発生と不純物濃度の面内均一性の低下とを抑制することができる。第2に、炭化珪素単結晶部材を含む被覆部材は、基板ホルダおよび内部部材のいずれかに着脱自在に取り付けられている。これにより、エピタキシャル成長が繰り返されることによって被覆部材上に堆積されたSiC層の量が過度に多くなった際に、基板ホルダおよび内部部材を交換することなく被覆部材のみを容易に交換することができる。よってエピタキシャル成長装置の保守作業の負担が軽減される。以上から、ダウンフォール欠陥の発生と不純物濃度の面内均一性の低下とを抑制しつつ、エピタキシャル成長装置の保守作業の負担を軽減することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
<実施の形態1>
図1は、本実施の形態におけるエピタキシャル成長装置1の構成を概略的に示す断面図である。図2は、図1の線II−IIに沿う概略断面図であり、成長室2の外側の構成の図示は省略されている。エピタキシャル成長装置1は、エピタキシャル成長を行うための熱CVD装置であり、特に、基板上で炭化珪素のエピタキシャル成長を行うためのものである。エピタキシャル成長は、材料ガスおよびキャリアガスの流路FCに面する基板上で行われることになる。なお図1は、基板が取り付けられていないエピタキシャル成長装置1を示している。
図1は、本実施の形態におけるエピタキシャル成長装置1の構成を概略的に示す断面図である。図2は、図1の線II−IIに沿う概略断面図であり、成長室2の外側の構成の図示は省略されている。エピタキシャル成長装置1は、エピタキシャル成長を行うための熱CVD装置であり、特に、基板上で炭化珪素のエピタキシャル成長を行うためのものである。エピタキシャル成長は、材料ガスおよびキャリアガスの流路FCに面する基板上で行われることになる。なお図1は、基板が取り付けられていないエピタキシャル成長装置1を示している。
エピタキシャル成長装置1は、成長室2と、基板ホルダ30と、導入ノズル3(ガス導入部)と、材料ガス供給源4と、キャリアガス供給源7と、キャリアガス純化器8と、ガス混合系11と、排出ノズル6(ガス排出部)と、排気ポンプ12と、ガス除害装置13と、誘導加熱コイル17(加熱部)と、断熱部材40と、サセプタ20(内部部材)と、被覆部材とを有している。被覆部材は、ホルダ被覆部材50と、サセプタ被覆部材60(内部被覆部材)とを含む。
成長室2は、基板ホルダ30を収めることができるものである。成長室2の内部において、基板ホルダ30に保持された基板上にエピタキシャル成長が行われることになる。成長室2は、少なくともその外周領域が、たとえば石英を含む材料などのような耐熱性材料で形成されていることが好ましい。成長室2の一の側面には、成長室2へ材料ガスおよびキャリアガスを供給する導入ノズル3が取り付けられている。成長室2の他の側面には、成長室2から材料ガスおよびキャリアガスを排出する排出ノズル6が取り付けられている。これにより成長室2は、材料ガスおよびキャリアガスの流路FCを含んでいる。キャリアガス供給源7から供給されるキャリアガスには不純物ガス成分が混入されていることがあり得る。この不純物ガス成分を除去するために、キャリアガスはキャリアガス純化器8を通る。そしてキャリアガスは、ガス混合系11を経て、導入ノズル3から成長室2内へと導入される。材料ガス供給源4から供給される材料ガスは、キャリアガスとガス混合系11で混合される。排出ノズル6には、成長室2内を真空引きすることができるように排気ポンプ12が接続されている。成長室2外に排出された材料ガスおよびキャリアガスはガス除害装置13によって処理される。
断熱部材40は、成長室2内に設けられており、成長室2の内壁を覆っている。断熱部材40は、たとえば、多孔質状または繊維状のグラファイトから作られている。
サセプタ20は、成長室2内に断熱部材40によって断熱されて設けられている。サセプタ20は、上部サセプタ21と、下部サセプタ22と、側部サセプタ23とを有している。上部サセプタ21および下部サセプタ22は、縦方向において流路FCを挟むように、互いに対向している。側部サセプタ23は、流路FCを横方向において挟むように設けられている。本実施の形態においては、サセプタ20は、流路FCによって貫かれる筒形状を有している。
基板ホルダ30は、成長室2内に収められ、かつ、エピタキシャル成長のために用いられる基板を保持することができるものである。また基板ホルダ30は、下部サセプタ22上に配置することができるものである。基板ホルダ30は、たとえば高純度のグラファイト(炭素)から作られている。基板ホルダ30との間でサセプタ20の上部サセプタ21は、流路FCをはさむ部分を有している。
誘導加熱コイル17は、基板ホルダ30を加熱するものである。たとえば、1対の誘導加熱コイル17が、成長室2の中央付近の外面上に、成長室2をはさむように設けられる。誘導加熱コイル17は冷却水用チューブを有するものであることが好ましい。これにより、誘導加熱コイル17自体が過度に高温になることが避けられるので、その近傍領域が過度に高温化することが防止される。
さらに図3および図4を参照して、ホルダ被覆部材50が取り付けられた基板ホルダ30は、成長室2内に着脱自在に取り付けられている。さらに図5を参照して、ホルダ被覆部材50は基板ホルダ30に着脱自在に取り付けられている。ホルダ被覆部材50は、基板ホルダ30が成長室2内に取り付けられている状態(図1)において、流路FCへ露出されることになる単結晶SiC薄板(炭化珪素単結晶部材)を含んでいる。図1に示す構成においては、ホルダ被覆部材50全体が単結晶SiC薄板によって構成されており、基板ホルダ30に載置されることによって、基板ホルダ30に着脱自在に取り付けられている。この単結晶SiC薄板は、エピタキシャル成長用の基板の近くに位置するため、アルミニウムまたは窒素などの、SiCの電気伝導性に影響を与えやすい導電型不純物を、できるだけ含まないことが好ましい。
図3および図4に示す構成においては、ホルダ被覆部材50が取り付けられた基板ホルダ30は、複数の凹部OPを有している。凹部OPの各々に、エピタキシャル成長のための1つの基板がはめ込まれる。言い換えれば、凹部OPの各々が、1つの基板を支持するための領域である。よって基板ホルダ30は複数の基板を支持することができる。凹部OPは、ホルダ被覆部材50に設けられた開口部によって設けられている。よって凹部の底面BTは基板ホルダ30からなる。なお複数の凹部OPに代わり1つののみの凹部が設けられてのよい。
サセプタ被覆部材60(図1および図2)はサセプタ20に着脱自在に取り付けられている。サセプタ被覆部材60は、流路FCへ露出されることになる単結晶SiC薄板(炭化珪素単結晶部材)を含んでおり、図1および図2に示す構成においては、サセプタ被覆部材60全体が単結晶SiC薄板によって構成されている。なお後述する他の実施の形態のように、サセプタ20への着脱自在な取り付けをより容易とするための構成が付加されていてもよい。
サセプタ被覆部材60は、上部サセプタ21を流路FCから遮る上部被覆部材61と、側部サセプタ23を流路FCから遮る側部被覆部材62とを有している。なお、基板ホルダ30だけでは下部サセプタ22全体が覆われず基板ホルダ30の周囲で下部サセプタ22が露出される場合、基板ホルダ30の周囲で下部サセプタ22を流路FCから遮る下部被覆部材(図示せず)がサセプタ被覆部材に含まれてもよい。
なおホルダ被覆部材50およびサセプタ被覆部材60の各々として、1つの単結晶SiC薄板ではなく複数の単結晶SiC薄板を組み合わせたものが用いられてもよい。これにより、ホルダ被覆部材50およびサセプタ被覆部材60の各々を、それらよりも小さな単結晶SiC薄板を用いて作製することができる。単結晶SiC薄板の各々の形状は、機械的加工によって調整され得る。この場合、組み合わされた単結晶SiC薄板の間のわずかな隙間にSiC粒子が入り込んでしまう場合がある。またサセプタ20が複数の部材の組み合わせによって構成されている場合、これらの部材のわずかな隙間にSiC粒子が入り込んでしまう場合がある。このSiC粒子を巻き上げないようにするためには、後述するように、ガスの乱流の発生をできる限り防止することが重要である。
次に、エピタキシャル成長装置1を用いた炭化珪素(SiC)エピタキシャル基板の製造方法について、以下に説明する。
図6を参照して、エピタキシャル成長装置1が準備される。この時点では、エピタキシャル成長装置1の保守作業のために、基板ホルダ30、ホルダ被覆部材50およびサセプタ被覆部材60(図1)が取り外されている。
図7を参照して、サセプタ20にサセプタ被覆部材60が着脱自在に取り付けられる。前述したように、サセプタ被覆部材60は流路FCへ露出されることになる単結晶SiC薄板を含んでいる。
図8を参照して、基板ホルダ30にホルダ被覆部材50が着脱自在に取り付けられる。前述したように、ホルダ被覆部材50は流路FCへ露出されることになる単結晶SiC薄板を含んでいる。ホルダ被覆部材50が取り付けられた基板ホルダ30に、SiC単結晶基板90(炭化珪素単結晶基板)が保持される。SiC単結晶基板90は、好ましくは六方晶系の結晶構造を有し、より好ましくは{0001}面から2度よりも大きく5度よりも小さいオフ角を有する表面を有している。このオフ角のオフ方位は、たとえば<11−20>方向である。SiC単結晶基板90のポリタイプは4Hであることが好ましい。ホルダ被覆部材50の単結晶SiC薄膜は、SiC単結晶基板90のポリタイプと同じポリタイプを有することが好ましい。またサセプタ被覆部材60(図7)の単結晶SiC薄膜は、SiC単結晶基板90のポリタイプと異なるポリタイプを有していてよい。
ホルダ被覆部材50およびサセプタ被覆部材60の表面をなす各単結晶SiC薄板のオフ角は、上述したSiC単結晶基板90のオフ角と同程度でもよい。オフ角が小さいと、ステップバンチングと呼ばれる凹凸がエピタキシャル成長の膜厚の増加に伴って顕著となりやすいことから、これを抑制するために4°以上のオフ角が用いられてもよい。
図9を参照して、SiC単結晶基板90を保持した基板ホルダ30が成長室2に収められる。そして、誘導加熱コイル17によって基板ホルダ30およびサセプタ20が加熱されつつ、導入ノズル3から成長室2へ材料ガスおよびキャリアガスが供給される。これにより、SiC単結晶基板90が成長温度に加熱され、かつ、流路FCに接するSiC単結晶基板90の表面に材料ガスが供給される。
材料ガスは、Si原子およびC原子を含み、たとえば、シランガスおよびプロパンガス含む。材料ガスには、必要に応じて、n型ドーピング用のN2ガス、または、p型ドーピング用の、Al、BまたはBeを含む有機金属材料が添加されてもよい。また、成長速度の高速化を図るため、HClガスが併用されてもよい。キャリアガスは、たとえば水素ガスである。キャリアガス供給源7から供給されるキャリアガスが含み得る不純物ガスは、キャリアガス純化器8によって除去されることが好ましい。キャリアガスと材料ガスとは、ガス混合系11によって混合された後に導入ノズル3へ供給されることが好ましい。キャリアガスと共に導入ノズル3から供給された材料ガスは、成長室2内の流路FC(図1)を経て、排出ノズル6から排気ポンプ12によって排出される。排出されたガスは、ガス除害装置13によって除害処理されてもよい。原料ガスおよびキャリアガスの好適な流量は、成長室2内の構造と、圧力および成長速度などの成膜条件とに依存する。エピタキシャル成長時の成長室2内の圧力は、たとえば25kPa程度に保持される。
図10を参照して、加熱されたSiC単結晶基板90上に材料ガスが供給されることにより、SiC単結晶基板90上にエピタキシャルにSiC層91(炭化珪素層)が成長させられる。これにより、SiC単結晶基板90とSiC層91とを有するSiCエピタキシャル基板が得られる。エピタキシャル成長の際に、SiC単結晶基板90の表面だけでなく、加熱されたホルダ被覆部材50およびサセプタ被覆部材60の表面にも材料ガスが供給される。ホルダ被覆部材50およびサセプタ被覆部材60は、材料ガスの流路FCへ露出された単結晶SiC薄板を有しているので、ホルダ被覆部材50およびサセプタ被覆部材60上においてもSiCの堆積がエピタキシャルに生じる。すなわち、ホルダ被覆部材50およびサセプタ被覆部材60のそれぞれの上に、エピタキシャルにSiC膜95および96が形成される。SiC単結晶基板90上に所望の厚さのSiC層91が得られた時点で、キャリアガス以外のガスの供給が停止されることにより、エピタキシャル成長が停止される。
なおエピタキシャル成長前に、成長温度よりも高い温度でSiC単結晶基板90の表面が、キャリアガスとしての水素ガスに、ある程度の時間にわたってさらされてもよい。これにより、エピタキシャル成長前に、成長温度よりも高い温度での水素アニール処理が行われる。これにより、SiC単結晶基板90の表面上に存在し得るSiC塵の表面が、水素ガスの還元性によって水素置換される。これによりSiC単結晶基板90の表面から、ウェット処理では除去が困難なSiC塵を除去することができる。
本実施の形態によれば、第1に、ホルダ被覆部材50およびサセプタ被覆部材60の各々に含まれる、材料ガスの流路FC(図9)へ露出された単結晶SiC薄板上では、SiC粒子の生成ではなくSiC膜95および96(図10)のエピタキシャル成長が生じやすい。SiC粒子の生成が抑制されることで、ダウンフォール欠陥の発生と、不純物濃度の面内均一性の低下とを抑制することができる。第2に、単結晶SiC薄板を含むホルダ被覆部材50およびサセプタ被覆部材60のそれぞれは、基板ホルダ30およびサセプタ20に着脱自在に取り付けられている。これにより、エピタキシャル成長が繰り返されることによってホルダ被覆部材50およびサセプタ被覆部材60のそれぞれの上に堆積されたSiC膜95および96(図10)の量が過度に多くなった際に、基板ホルダ30およびサセプタ20を交換することなく、ホルダ被覆部材50およびサセプタ被覆部材60のみを容易に交換することができる。よってエピタキシャル成長装置1の保守作業の負担が軽減される。以上から、ダウンフォール欠陥の発生と不純物濃度の面内均一性の低下とを抑制しつつ、エピタキシャル成長装置1の保守作業の負担を軽減することができる。
上記保守作業において交換に用いられるホルダ被覆部材50およびサセプタ被覆部材60は、新たに製造することによって準備され得る。あるいは、ホルダ被覆部材50およびサセプタ被覆部材60のそれぞれに堆積されたSiC膜95および96を研磨などによって除去することにより、使用済みのホルダ被覆部材50およびサセプタ被覆部材60が再利用されてもよい。
仮に上部サセプタ21および側部サセプタ23(図2)にサセプタ被覆部材60が設けられないとすると、上部サセプタ21および側部サセプタ23上にSiC粒子が多数付着する。エピタキシャル成長装置1が継続的に運転されると、SiC粒子はナノメートルスケールからマイクロメートルスケールへと巨大化し、その質量が増加する。質量の増加によって重力が付着力を上回ると、SiC粒子が上部サセプタ21および側部サセプタ23から脱離し得る。特に、上部サセプタ21に付着したSiC粒子は、付着力と反対方向に作用する重力がかかるため、脱離しやすい。脱離したSiC粒子は、成長室内を落下することでSiC単結晶基板90の成長表面に付着し得る。
また仮に基板ホルダ30にホルダ被覆部材50(図2)が設けられないとすると、基板ホルダ30上にSiC粒子が多数付着する。エピタキシャル成長装置1が継続的に運転されると、SiC粒子はナノメートルスケールからマイクロメートルスケールへと巨大化する。このSiC粒子にかかる重力は、SiC粒子を脱離させるように作用するものではない。しかしながら、成長室2内における材料ガスの流れによってSiC粒子が受ける力がSiC粒子の付着力を上回ることによって、SiC粒子が脱離し得る。脱離したSiC粒子は、成長室2内を浮遊することで、SiC単結晶基板90の成長表面に付着し得る。
また仮に側部サセプタ23(図2)に側部被覆部材62が設けられないとすると、側部サセプタ23上に多結晶SiCが堆積し、エピタキシャル成長中に堆積物が昇華することで、成長室2内の実効的なC/Si比に分布が発生する。この結果、エピタキシャル層中の不純物濃度(典型的には窒素濃度)の均一性が悪化する。通常は、析出物の昇華によりSi供給量が増加することで、実効的なC/Si比が減少し、それにより側部サセプタ23付近のエピタキシャル層の窒素取り込み量が増加し抵抗率の低下を招く。これに対して、側部サセプタ23もサセプタ被覆部材60によって覆われることで、キャリア濃度分布の悪化を抑制することができる。基板ホルダ30がホルダ被覆部材50によって覆われることも、同様の効果を奏する。
ホルダ被覆部材50(図9)の単結晶SiC薄板は、SiC単結晶基板90のポリタイプと同じポリタイプを有することが好ましい。この場合、ダウンフォール欠陥の発生と不純物濃度の面内均一性の低下とをより抑制することができる。
サセプタ被覆部材60(図9)の単結晶SiC薄板は、SiC単結晶基板90のポリタイプと異なるポリタイプを有していてよい。これにより、通常1400℃以上に加熱はされるものの所定の成長温度に制御されるわけではないサセプタ20の温度に応じて、SiC単結晶基板90のポリタイプとは異なるポリタイプを採用することができる。よって、ダウンフォール欠陥の発生と、不純物濃度の面内均一性の低下とをより抑制することができる。なお、サセプタ被覆部材60の単結晶SiC薄板には、エピタキシャル成長が優位に生じるポリタイプ、およびエッチングが優位に生じるポリタイプのいずれが用いられてもよい。
SiC単結晶基板90(図10)はポリタイプ4Hを有することが好ましい。この場合、SiC層91を、電力用半導体装置として広く利用されているポリタイプで成長させることができる。
SiC単結晶基板90は、{0001}面から2度よりも大きいオフ角を有することが好ましい。この場合、結晶格子のc軸に関する原子配列の周期情報を成長表面に、より確実に顕わとすることができる。SiC単結晶基板90は、{0001}面から5度よりも小さいオフ角を有することが好ましい。この場合、SiC単結晶基板90のコストを低減することができる。
ホルダ被覆部材50が取り付けられた基板ホルダ30(図3)は、SiC単結晶基板90がはめ込まれる凹部OPを有することが好ましい。この場合、SiC単結晶基板90の成長面とその周囲の面との間の機械的段差の大きさが抑えられる。よって、成長室2内に導入されたキャリアガスおよび材料ガスに乱流が発生することが抑制される。この段差の大きさ、すなわちSiC単結晶基板90の厚さと凹部OPの深さとの寸法差、は500μm以下が好ましく、100μm以下がより好ましい。また凹部OPの形状は、SiC単結晶基板90の外形とほぼ同じであることが好ましい。これにより、SiC単結晶基板90の外周と凹部OPとの間の間隙が小さくなることで、乱流の発生が抑えられる。ただし、SiC単結晶基板90とホルダ被覆部材50または基板ホルダ30との間の熱膨張係数の差異、および、SiC単結晶基板90を凹部OPに配置したり凹部OPから取り出したりする作業の効率を考慮すると、SiC単結晶基板90の外周と凹部OPとの間には500μm程度の間隙があることが好ましい。
基板ホルダ30の加熱のための加熱部としては、誘導加熱コイル17が用いられることが好ましい。この場合、広い範囲を高い均一性で加熱することができる。よって、より多くの数のSiC単結晶基板90を、高い温度均一性で加熱することができる。よって、複数のSiC単結晶基板90が同時に処理される際に、基板間でのエピタキシャル成長のばらつきを抑えることができる。なお加熱部は、誘導加熱コイルに限定されるものではなく、基板ホルダ30を加熱することができるものであればよい。
なお本実施の形態においては、被覆部材としてホルダ被覆部材50およびサセプタ被覆部材60(図1)の両方が設けられる場合について説明したが、一方のみが設けられてもよい。またSiC単結晶基板90のポリタイプは4Hに限定されるものではなく、たとえば6Hまたは3Cであってもよい。また導入ノズル3の配置は成長室2の側面に限ることはなく、たとえば上面や下面など他の箇所でもよい。また1つの導入ノズル3に代わり複数の導入ノズルが設けられてもよい。たとえば、微細なノズルを多数密集させて設けることにより、ガスに乱流が発生することを抑制することができる。これらは排出ノズル6についても同様である。
<実施の形態2>
図11〜図13を参照して、本実施の形態においては、上述したサセプタ20およびサセプタ被覆部材60(図2)のそれぞれに代わり、サセプタ20aおよびサセプタ被覆部材60aが用いられる。サセプタ20aは、上部サセプタ21(図2)に代わり、上部サセプタ21aを有している。サセプタ被覆部材60aは、上部サセプタ21aに着脱自在に取り付けることができるものである。
図11〜図13を参照して、本実施の形態においては、上述したサセプタ20およびサセプタ被覆部材60(図2)のそれぞれに代わり、サセプタ20aおよびサセプタ被覆部材60aが用いられる。サセプタ20aは、上部サセプタ21(図2)に代わり、上部サセプタ21aを有している。サセプタ被覆部材60aは、上部サセプタ21aに着脱自在に取り付けることができるものである。
サセプタ被覆部材60aは、単結晶SiC薄板(炭化珪素単結晶部材)70と、土台部71とを有している。土台部71は、エピタキシャル成長温度に耐え得る材料から作られており、好ましくはカーボンから作られている。土台部71の表面は、多結晶SiCによってあらかじめコーティングされていてもよい。単結晶SiC薄板70は土台部71に取り付けられている。この取り付けは、単結晶SiC薄板70と土台部71とを互いに接着することによって行い得る。この接着は、高い耐熱性を有する接着剤によって行われ、たとえばSiC接着剤によって行われる。土台部71は、単結晶SiC薄板70が取り付けられた一方面と、突起しているガイド部PRを有する他方面とを有している。ガイド部PRは、平面レイアウトにおいて櫛型形状を有していてもよい。上部サセプタ21aには、ガイド部PRが差し込まれるための溝部TRが設けられている。溝部TRは平面レイアウトにおいて櫛型形状を有していてもよい。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
本実施の形態によれば、サセプタ20aへのサセプタ被覆部材60aの取り付けは、ガイド部PRを溝部TRへ差し込むことによって行うことができる。またサセプタ20aからのサセプタ被覆部材60aの取り外しは、ガイド部PRを溝部TRから抜き出すことによって行うことができる。このようにサセプタ被覆部材60aはサセプタ20aに着脱自在に取り付けることができる。
<実施の形態3>
図14〜図16を参照して、本実施の形態においては、サセプタ被覆部材60(図2:実施の形態1)に代わり、サセプタ被覆部材60bが用いられる。サセプタ被覆部材60bは、サセプタ20内へ着脱自在に取り付けることができるものである。サセプタ被覆部材60bは、単結晶SiC薄板(炭化珪素単結晶部材)70と、土台部72とを有している。
図14〜図16を参照して、本実施の形態においては、サセプタ被覆部材60(図2:実施の形態1)に代わり、サセプタ被覆部材60bが用いられる。サセプタ被覆部材60bは、サセプタ20内へ着脱自在に取り付けることができるものである。サセプタ被覆部材60bは、単結晶SiC薄板(炭化珪素単結晶部材)70と、土台部72とを有している。
土台部72は、エピタキシャル成長温度に耐え得る材料から作られており、好ましくはカーボンから作られている。土台部72の表面は、多結晶SiCによってあらかじめコーティングされていてもよい。土台部72は、上部サセプタ21および側部サセプタ23を覆っており、下部サセプタ22と共にサセプタ20内の空間を囲む内面を有している。言い換えれば、土台部72は、下部サセプタ22側に開口を有するU字型形状を有している。単結晶SiC薄板70は土台部72の内面上に取り付けられている。この取り付けは、単結晶SiC薄板70と土台部71とを互いに接着することによって行い得る。この接着は、高い耐熱性を有する接着剤によって行われ、たとえばSiC接着剤によって行われる。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
本実施の形態によれば、サセプタ20へのサセプタ被覆部材60bの取り付けは、サセプタ被覆部材60bをサセプタ20内へ挿入し、下部サセプタ22上に載置することによって行うことができる。またサセプタ20からのサセプタ被覆部材60bの取り外しは、サセプタ被覆部材60bをサセプタ20から抜き出すことによって行うことができる。このようにサセプタ被覆部材60bはサセプタ20に着脱自在に取り付けることができる。
<実施の形態4>
図17は、本実施の形態における、ホルダ被覆部材50が取り付けられた基板ホルダ30と、それを回転させるためのホルダ回転部材81(内部部材)との構成を概略的に示す断面図である。この構成は、たとえば、断熱部材40によって断熱された成長室2(図2)内に配置される。
図17は、本実施の形態における、ホルダ被覆部材50が取り付けられた基板ホルダ30と、それを回転させるためのホルダ回転部材81(内部部材)との構成を概略的に示す断面図である。この構成は、たとえば、断熱部材40によって断熱された成長室2(図2)内に配置される。
ホルダ回転部材81は、モータ(図示せず)などの駆動部によって回転させられるものである。ホルダ回転部材81が回転することにより、その上に載置された基板ホルダ30も回転する。基板ホルダ30が回転することによって、基板ホルダ30に保持されたSiC単結晶基板90(図8)上に形成されるエピタキシャル層の膜厚および不純物濃度の均一性を高めることができる。ホルダ回転部材81の外周部には、基板ホルダ30が回転の遠心力によってずれることを防ぐために、基板ホルダ30の周りを囲むガイド部81Gが設けられている。よってSiC単結晶基板90は、ガイド部81Gによって囲まれた凹部の底面BU上に、保持される。
ガイド部81G上には、回転部被覆部材67が着脱自在に取り付けられている。回転部被覆部材67は、流路FC(図1)へ露出されることになる単結晶SiC薄板(炭化珪素単結晶部材)を含んでおり、図17に示す構成においては、回転部被覆部材67全体が単結晶SiC薄板によって構成されている。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
ガイド部81Gは、エピタキシャル成長用の基板を保持する基板ホルダ30の近くに位置する。このため、仮にガイド部81G上でSiC粒子が生成されたとすると、ダウンフォール欠陥の発生と、不純物濃度の面内均一性の低下とが顕著に生じ得る。本実施の形態によれば、ガイド部81Gに回転部被覆部材67が取り付けられることにより、ガイド部81G上でのSiC粒子の生成が防止される。
また、回転部被覆部材67は、ホルダ回転部材81のガイド部81Gに着脱自在に取り付けられている。これにより、エピタキシャル成長が繰り返されることによって回転部被覆部材67の上に堆積されたSiC層(図示せず)の量が過度に多くなった際に、ホルダ回転部材81を交換することなく、回転部被覆部材67のみを容易に交換することができる。よってエピタキシャル成長装置の保守作業の負担が軽減される。
<実施の形態5>
図18は、本実施の形態における、複数の単位サセプタ(内部部材)20Rと、それを公転運動させるための公転部材82との構成を概略的に示す平面図である。この構成は、たとえば、断熱部材40によって断熱された成長室2(図2)内に配置される。
図18は、本実施の形態における、複数の単位サセプタ(内部部材)20Rと、それを公転運動させるための公転部材82との構成を概略的に示す平面図である。この構成は、たとえば、断熱部材40によって断熱された成長室2(図2)内に配置される。
公転部材82は、モータ(図示せず)などの駆動部によって、図中の矢印で示すように、仮想点VPの周りを回転させられるものである。複数の単位サセプタ20Rは、公転部材82の周方向に沿って載置されることによって、単位サセプタ20Rから離れた仮想点VPの周りで回転させられる。すなわち、複数の単位サセプタ20Rは仮想点VPの周りで公転運動を行う。
図19を参照して、単位サセプタ20Rは、上部サセプタ21Rと、下部サセプタ22Rとを有している。下部サセプタ22Rは公転部材82上に載置される。公転部材82によって下部サセプタ22Rが回転させられる際に、上部サセプタ21Rも共に回転させられる。このためには、たとえば、上部サセプタ21Rが下部サセプタ22Rによって、直接または何らかの部材を介して支持されればよい。あるいは、下部サセプタ22Rの回転と同期して回転する他の部材に上部サセプタ21Rが取り付けられてもよい。
基板ホルダ30Rは、下部サセプタ22R上に配置することができるものである。基板ホルダ30との間で上部サセプタ21Rは、材料ガスの流路をはさむ部分を有している。ホルダ被覆部材50Rは基板ホルダ30Rに着脱自在に取り付けられている。ホルダ被覆部材50Rは、基板ホルダ30が成長室(図19において図示せず)内に取り付けられている状態において、材料ガスの流路へ露出されることになる単結晶SiC薄板(炭化珪素単結晶部材)を含んでいる。図19に示す構成においては、ホルダ被覆部材50R全体が単結晶SiC薄板によって構成されており、基板ホルダ30Rに載置されることによって、着脱自在に取り付けられている。
サセプタ被覆部材60R(内部被覆部材)は、上部サセプタ21Rに着脱自在に取り付けられている。よって、上部サセプタ21Rの回転によってサセプタ被覆部材60Rも回転させられる。よってサセプタ被覆部材60Rは基板ホルダ30と共に回転させられる。またサセプタ被覆部材60Rは、材料ガスの流路へ露出されることになる単結晶SiC薄板(炭化珪素単結晶部材)を含んでおり、図19に示す構成においては、サセプタ被覆部材60R全体が単結晶SiC薄板によって構成されている。なお後述する実施の形態6のように、サセプタ被覆部材の着脱自在な取り付けをより容易とするための構成が上部サセプタに設けられてもよい。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
本実施の形態によれば、SiC層がエピタキシャル成長させられる際に、基板ホルダ30Rは、基板ホルダ30Rから離れた仮想点VPの周りで回転させられる。これによりSiC層の不純物濃度および厚さの面内均一性を高めることができる。
また、サセプタ被覆部材60Rが基板ホルダ30Rと共に回転させられる。よってサセプタ被覆部材60Rおよび基板ホルダ30Rは、相対的には移動しない。これにより、回転する基板ホルダ30Rの軌道に沿って広範囲にわたってサセプタ被覆部材を設けなくても、基板ホルダ30Rに対向する領域上でのSiC粒子の発生を抑制することができる。よって、小さなサセプタ被覆部材で、ダウンフォール欠陥の発生と不純物濃度の面内均一性の低下とを効果的に抑制することができる。
<実施の形態6>
上記実施の形態5において、サセプタ被覆部材60Rが着脱自在に取り付けられた上部サセプタ21Rについて説明した。本実施の形態においては、このサセプタ被覆部材60Rに対応するものとして市販のSiC基板を用いる場合に特に適した方法について説明する。
上記実施の形態5において、サセプタ被覆部材60Rが着脱自在に取り付けられた上部サセプタ21Rについて説明した。本実施の形態においては、このサセプタ被覆部材60Rに対応するものとして市販のSiC基板を用いる場合に特に適した方法について説明する。
図20〜図22を参照して、本実施の形態においては、上部サセプタ21Rとサセプタ被覆部材60Rとのそれぞれ(図19)の代わりに、上部サセプタ21S(内部部材)と、単結晶構造を有する市販のSiC基板60S(炭化珪素基板)とが用いられる。上部サセプタ21Sには、SiC基板60Sを着脱自在に指し込むための溝部SLが設けられている。
さらに図23を参照して、市販のSiC基板60S(図23)は、割れまたは欠けを予防するために、べベル形状に加工された端面を有している。上部サセプタ21Sの溝部SLの側面は、このべベル形状を包含する形状を有している。この形状により、溝部SLからSiC基板60Sが落下することなく、溝部SL内にSiC基板60Sが保持される。
好ましくは、SiC基板60Sの大きさは、エピタキシャル成長用の基板の大きさよりも大きいことが好ましい。たとえば、エピタキシャル成長用の基板の直径が100mmの場合、SiC基板60Sの直径は150mmとし得る。またエピタキシャル成長用の基板の直径が150mmの場合、SiC基板60Sの直径は200mmとし得る。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態5の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
本実施の形態によれば、サセプタ被覆部材として市販のSiC基板を用いることができる。これによりサセプタ被覆部材を容易にかつ低コストで準備することができる。
なお、上部サセプタ21Sの、材料ガスの流路に面する表面(図21における下面)のうち、SiC基板60Sによって覆われていない部分が、SiC基板60S以外のサセプタ被覆部材によって覆われてもよい。これにより、上部サセプタ21S上でのSiC粒子の生成に起因した悪影響を、より確実に抑制することができる。
本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
FC 流路、1 エピタキシャル成長装置、2 成長室、3 導入ノズル(ガス導入部)、4 材料ガス供給源、6 排出ノズル(ガス排出部)、7 キャリアガス供給源、8 キャリアガス純化器、11 ガス混合系、12 排気ポンプ、13 ガス除害装置、17 誘導加熱コイル(加熱部)、20,20a サセプタ(内部部材)、20R 単位サセプタ(内部部材)、21,21R,21S,21a 上部サセプタ、22,22R 下部サセプタ、23 側部サセプタ、30,30R 基板ホルダ、40 断熱部材、50,50R ホルダ被覆部材(被覆部材)、60,60R,60a,60b サセプタ被覆部材(被覆部材)、60S SiC基板(炭化珪素基板)、61 上部被覆部材、62 側部被覆部材、67 回転部被覆部材、70 単結晶SiC薄板(炭化珪素単結晶部材)、71,72 土台部、81 ホルダ回転部材、82 公転部材、90 SiC単結晶基板(炭化珪素単結晶基板)、91 SiC層(炭化珪素層)、95 SiC膜。
Claims (9)
- 基板ホルダを収めることができ、かつ材料ガスの流路を含む成長室と、前記成長室内に設けられた断熱部材と、前記成長室内に前記断熱部材によって断熱されて設けられた内部部材と、前記基板ホルダおよび前記内部部材のいずれかに着脱自在に取り付けられ、前記材料ガスの前記流路へ露出されることになる炭化珪素単結晶部材を含む少なくとも1つの被覆部材と、を含むエピタキシャル成長装置を準備する工程と、
炭化珪素単結晶基板を保持した前記基板ホルダを前記成長室に収める工程と、
前記基板ホルダを加熱しつつ前記成長室へ前記材料ガスを供給することにより、前記炭化珪素単結晶基板上にエピタキシャルに炭化珪素層を成長させる工程と、
を備える、炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。 - 前記少なくとも1つの被覆部材は、前記基板ホルダに取り付けられたホルダ被覆部材を含み、前記ホルダ被覆部材の前記炭化珪素単結晶部材は、前記炭化珪素単結晶基板のポリタイプと同じポリタイプを有する、請求項1に記載の炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。
- 前記少なくとも1つの被覆部材は、前記内部部材に取り付けられた内部被覆部材を含み、前記内部被覆部材の前記炭化珪素単結晶部材は、前記炭化珪素単結晶基板のポリタイプと異なるポリタイプを有する、請求項1または2に記載の炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。
- 炭化珪素層を成長させる工程は、前記基板ホルダから離れた仮想点の周りで前記基板ホルダを回転させる工程を含む、請求項1に記載の炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。
- 前記少なくとも1つの被覆部材は、前記内部部材に取り付けられた内部被覆部材を含み、
前記基板ホルダを回転させる工程において、前記基板ホルダと共に前記内部被覆部材が回転させられる、請求項4に記載の炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。 - 前記内部被覆部材の前記炭化珪素単結晶部材は、単結晶構造を有する市販の炭化珪素基板を含む、請求項5に記載の炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。
- 前記炭化珪素単結晶基板はポリタイプ4Hを有する、請求項1から6のいずれか1項に記載の炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。
- 前記材料ガスは、シランガスと、プロパンガスとを含む、請求項1から7のいずれか1項に記載の炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。
- 材料ガスの流路に面する基板上でエピタキシャル成長を行うためのエピタキシャル成長装置であって、
前記流路を含む成長室と、
前記成長室内に収められ、前記基板を保持することができる基板ホルダと、
前記成長室に取り付けられ、前記成長室へ前記材料ガスを供給するガス導入部と、
前記成長室に取り付けられ、前記成長室から前記材料ガスを排出するガス排出部と、
前記基板ホルダを加熱する加熱部と、
前記成長室内に設けられた断熱部材と、
前記成長室内に前記断熱部材によって断熱されて設けられた内部部材と、
前記基板ホルダおよび前記内部部材のいずれかに着脱自在に取り付けられ、前記流路へ露出されることになる炭化珪素単結晶部材を含む被覆部材と、
を備える、エピタキシャル成長装置。
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