JP2021113548A - 台板 - Google Patents

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Abstract

【課題】クランクシャフトの軸受部に対する相対的な傾きを低減できる台板を提供すること。【解決手段】舶用ディーゼルエンジンのクランクシャフトを収容するクランクケースを構成する台板において、クランクシャフトを回転自在に支持する軸受部と、軸受部を下方から支持する軸受台と、軸受台の両側端部に接続され、クランクシャフトの軸方向に対して交差する方向に延在する隔壁と、を備える。軸受台には、クランクシャフトの中心軸よりも下方の位置に重心を有する貫通孔が形成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、舶用ディーゼルエンジンの台板に関するものである。
従来、船舶に搭載される舶用ディーゼルエンジンの分野では、シリンダ内のピストンの往復動によって回転動するクランクシャフト等の部品を動作可能に収容する台板が提案されている(例えば、特許文献1参照)。一般に、舶用ディーゼルエンジンにおいて、台板は、架構の下に設けられている。この架構の内部には、シリンダ内のピストンの往復動を台板内のクランクシャフトのクランクに伝えるためのクロスヘッドおよびロッド等の部品が動作可能に収容されている。また、この架構の上部には、複数のシリンダを支持するシリンダジャケットが設けられている。
上記のような台板は、例えば、クランクシャフトを回転自在に支持する軸受部と、この軸受部を下方から支持する軸受台と、この軸受台の両側端に接続される隔壁と、隔壁等と接続される天板、底板および側板とを備えている。舶用ディーゼルエンジンにおいて、複数のシリンダ内の各ピストンの往復動は、各々、架構内のクロスヘッドおよびロッド等を介して台板内のクランクシャフトの各クランクに伝わり、各クランクの回転動に変換される。クランクシャフトは、台板の軸受部に軸支された状態で、各クランクと一体に回転動する。
特開2012−202296号公報
ところで、複数のシリンダを有する舶用ディーゼルエンジンでは、従来、隣り合うシリンダ間で着火タイミングが相違するため、ピストンの往復動の際にピストン側からクランクに荷重が加わるタイミングが、クランクシャフトの隣り合うクランク間で相違する。それ故、クランクシャフトには、軸受部を境にしたクランク間での荷重の不均衡が発生し、この結果、クランクシャフトが軸受部に対して相対的に傾いてしまう恐れがある。このようなクランクシャフトの軸受部に対する相対的な傾きは、クランクシャフトと軸受部との各接触面間に供給されている潤滑油の油膜厚さを低減させ、クランクシャフトと軸受部との摩擦による損傷を引き起こす原因となる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、クランクシャフトの軸受部に対する相対的な傾きを低減することができる台板を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る台板は、舶用ディーゼルエンジンのクランクシャフトを収容するクランクケースを構成する台板において、前記クランクシャフトを回転自在に支持する軸受部と、前記軸受部を下方から支持する軸受台と、前記軸受台の両側端部に接続され、前記クランクシャフトの軸方向に対して交差する方向に延在する隔壁と、を備え、前記軸受台には、前記クランクシャフトの中心軸よりも下方の位置に重心を有する貫通孔が形成されている、ことを特徴とする。
また、本発明に係る台板は、上記の発明において、前記貫通孔の重心は、前記軸受台のうち、前記クランクシャフトの中心軸から前記軸受部の軸受面下端部を通る下方向軸に対して前記中心軸回りに−50度以上+50度以下の角度をなす領域内に位置する、ことを特徴とする。
また、本発明に係る台板は、上記の発明において、前記貫通孔は、弧形状部を含む形状に形成されている、ことを特徴とする。
また、本発明に係る台板は、上記の発明において、前記貫通孔の前記隔壁側の端部は、前記隔壁から前記弧形状部の曲率半径以上離間している、ことを特徴とする。
また、本発明に係る台板は、上記の発明において、前記貫通孔の前記軸受部側の端部は、前記軸受部から前記弧形状部の曲率半径以上離間している、ことを特徴とする。
また、本発明に係る台板は、上記の発明において、前記貫通孔は、前記軸受台に複数形成されている、ことを特徴とする。
本発明に係る台板によれば、クランクシャフトの軸受部に対する相対的な傾きを低減することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施形態に係る台板が適用された舶用ディーゼルエンジンの一構成例を示す模式図である。 図2は、本発明の実施形態に係る台板の一構成例を模式的に示す斜視図である。 図3は、本発明の実施形態に係る台板を軸方向から見た図である。 図4は、本発明の実施形態における軸受台の接続部と貫通孔との離間状態の一例を示す模式図である。 図5は、本発明の実施形態におけるクランクシャフトの軸受部に対する傾きの低減を説明するための図である。 図6は、本発明の実施形態における軸受台端部の応力緩和を説明するための図である。
以下に、添付図面を参照して、本発明に係る台板の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本実施形態により、本発明が限定されるものではない。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実のものとは異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。また、各図面において、同一構成部分には同一符号が付されている。
(舶用ディーゼルエンジンの構成)
まず、本発明の実施形態に係る台板が適用された舶用ディーゼルエンジンの構成について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る台板が適用された舶用ディーゼルエンジンの一構成例を示す模式図である。この舶用ディーゼルエンジン10は、クロスヘッド式内燃機関の一例であり、プロペラ軸を介して船舶の推進用プロペラ(いずれも図示せず)を回転駆動させる推進用の機関(主機関)である。例えば、舶用ディーゼルエンジン10は、ユニフロー掃排気式のクロスヘッド式ディーゼルエンジン等の2ストロークディーゼルエンジンである。
本実施形態において、図1に示すように、舶用ディーゼルエンジン10は、高さ方向D1の下側に位置する台板1と、台板1上に設けられる架構5と、架構5上に設けられるシリンダジャケット11とを備える。これらの台板1と架構5とシリンダジャケット11とは、舶用ディーゼルエンジン10の高さ方向D1(すなわち上下方向)に延在する複数のタイボルト25およびナット26等の連結部材により、一体に締結されて固定されている。また、舶用ディーゼルエンジン10は、シリンダジャケット11に設けられるシリンダ12と、シリンダ12内に設けられるピストン15と、ピストン15の往復動に連動して回転するクランクシャフト2とを備える。
台板1は、舶用ディーゼルエンジン10のクランクシャフト2を収容するクランクケースを構成するものである。図1に示すように、台板1内には、クランク4を有するクランクシャフト2と軸受部3とが設けられる。クランクシャフト2は、船舶の推進力を出力する出力軸の一例であり、軸受部3によって回転自在に支持されている。このクランクシャフト2には、クランク4を介して連接棒6の下端部が回動自在に連結されている。
架構5には、図1に示すように、連接棒6と、摺動板7と、クロスヘッド8とが設けられる。本実施形態において、架構5は、ピストン軸方向に沿って設けられる摺動板7が舶用ディーゼルエンジン10の幅方向D2に間隔を空けて一対をなすように配置されている。連接棒6は、その下端部がクランクシャフト2に連接された態様で、一対の摺動板7の間に配置されている。クロスヘッド8には、ピストン棒16の下端部に接続されるクロスヘッドピン9と、連接棒6の上端部に接続されるクロスヘッド軸受(図示せず)とが、クロスヘッドピン9の下半部においてそれぞれ回動自在に連結される。このクロスヘッド8は、図1に示すように一対の摺動板7の間に配置され、この一対の摺動板7に沿って往復動自在に支持されている。
シリンダジャケット11は、図1に示すように、架構5の上部に設けられ、シリンダ12を支持する。本実施形態において、シリンダ12は、シリンダライナ13とシリンダカバー14とによって構成される筒状の構造体(気筒)であり、燃料を燃焼させるための燃焼室17を有する。シリンダライナ13は、例えば円筒形状の構造体であり、シリンダジャケット11内に配置される。シリンダライナ13の上部にはシリンダカバー14が固定され、これにより、シリンダライナ13内の空間部(燃焼室17等)が区画される。このシリンダライナ13の空間部内には、ピストン15がピストン軸方向(図1では高さ方向D1)に往復動自在に設けられる。このピストン15の下端部には、図1に示すように、ピストン棒16の上端部が連結されている。
また、シリンダカバー14には、図1に示すように、排気弁18と動弁装置19とが設けられている。排気弁18は、シリンダ12内の燃焼室17に通じる排気管21の排気口(排気ポート)を開閉可能に閉止する弁である。動弁装置19は、排気弁18を開閉駆動させる装置である。燃焼室17は、このような排気弁18と、上述したシリンダライナ13、シリンダカバー14およびピストン15とによって囲まれた空間である。また、舶用ディーゼルエンジン10は、シリンダ12の近傍に、排気マニホールド20を備える。排気マニホールド20は、シリンダ12の燃焼室17から排気管21を通じて排ガスを受け入れ、受け入れた排ガスを一時貯留して、この排ガスの動圧を静圧に変える。
また、舶用ディーゼルエンジン10は、空気等の燃焼用気体を過給する過給機22と、圧縮後の燃焼用気体を冷却する冷却器23と、冷却後の燃焼用気体(圧縮ガス)を一時貯留する掃気トランク24とを備える。過給機22は、排ガスの圧力を利用してタービンとともに圧縮機(いずれも図示せず)を回転させ、これにより、燃焼用気体を圧縮する。冷却器23は、過給機22によって圧縮された燃焼用気体を冷却する。掃気トランク24は、過給機22によって圧縮され且つ冷却器23によって冷却された燃焼用気体を一時貯留する。この燃焼用気体は、掃気トランク24から掃気ポート等(図示せず)を通じてシリンダライナ13の内部空間(例えばシリンダ12内の燃焼室17)に送給される。
特に図示しないが、舶用ディーゼルエンジン10は、燃料噴射弁および燃料噴射ポンプを備える。舶用ディーゼルエンジン10において、燃料噴射ポンプは、配管等を通じて燃料噴射弁に燃料を圧送する。また、舶用ディーゼルエンジン10は、排ガス中の窒素酸化物(NOx)を低減する設備として、排ガス再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)システムや選択式触媒還元(SCR:Selective Catalytic Reduction)システムを備えていてもよい。
上述したような構成を有する舶用ディーゼルエンジン10において、シリンダ12内の燃焼室17には、燃料噴射弁から燃料が供給され、且つ、掃気トランク24から掃気ポート等を通じて燃焼用気体が供給される。これにより、燃焼室17内においては、供給された燃料が燃焼用気体によって着火して燃焼する。そして、燃焼室17での燃料の燃焼によって発生したエネルギーにより、ピストン15は、シリンダライナ13内をピストン軸方向に往復動する。このとき、動弁装置19によって排気弁18が作動してシリンダ12の排気ポートが開放されると、燃料の燃焼後にシリンダライナ13内に残留する残留ガスが排ガスとして排気管21に排出される。これとともに、シリンダライナ13の内部空間には、掃気トランク24から掃気ポート等を通じて新たに燃焼用気体が導入される。
また、ピストン15が上述したようにピストン軸方向に往復動すると、ピストン15とともにピストン棒16がピストン軸方向に往復動する。これに連動して、クロスヘッド8は、摺動板7に沿ってピストン軸方向に往復動する。これにより、クロスヘッド8のクロスヘッドピン9は、クロスヘッド軸受を介して連接棒6に回転駆動力を加える。この回転駆動力により、連接棒6の下端部に接続されるクランク4がクランク運動(回転動)し、この結果、クランクシャフト2が回転する。クランクシャフト2は、このようにピストン15の往復動をクランク4によって回転動に変換して、プロペラ軸とともに船舶の推進用プロペラを回転させる。これにより、クランクシャフト2は、船舶の推進力を出力する。
なお、本実施形態において、舶用ディーゼルエンジン10の高さ方向D1は、上下方向であり、例えば、ピストン15の往復動の方向に対して平行である。舶用ディーゼルエンジン10の幅方向D2は、高さ方向D1および軸方向D3に対して垂直な方向である。舶用ディーゼルエンジン10の軸方向D3は、図1に示すクランクシャフト2の長手方向(すなわち出力軸方向)に対して平行である。すなわち、これらの高さ方向D1、幅方向D2および軸方向D3は、互いに垂直な方向である。なお、高さ方向D1、幅方向D2および軸方向D3は、舶用ディーゼルエンジン10については勿論、舶用ディーゼルエンジン10を構成する各構成部(例えば台板1、架構5およびシリンダ12等)についても同様である。また、単に「排ガス」といえば、舶用ディーゼルエンジン10のシリンダ12から排出された排ガスを意味する。
(台板の構成)
つぎに、本発明の実施形態に係る台板の構成について説明する。図2は、本発明の実施形態に係る台板の一構成例を模式的に示す斜視図である。図3は、本発明の実施形態に係る台板を軸方向から見た図である。図2、3には、本実施形態に係る台板1を説明し易くするために、この台板1を構成する単位ユニットが図示されている。すなわち、台板1は、図2、3に示されるような単位ユニットを軸方向D3に複数連結することによって形成される。このような台板1の単位ユニットの数は、図1に示す舶用ディーゼルエンジン10が保有するシリンダ12の数に「1」を加算した数と一致する。例えば、舶用ディーゼルエンジン10におけるシリンダ12の保有数が6つである場合、台板1は、7つの上記単位ユニットによって構成される。
台板1は、上述したようにクランクシャフト2を収容するクランクケースを構成するものであり、図2、3に示すように、天板31と、底板32と、側板33と、クランクシャフト2を回転自在に支持する軸受部3とを備える。また、図2、3に示すように、台板1は、軸受部3を下方から支持する軸受台36と、軸受台36の両側端部に接続される隔壁37a、37bと、舶用ディーゼルエンジン10内において潤滑油を受けるためのオイルパン38とを備える。また、この台板1において、軸受台36には、図2、3に示すように、貫通孔40a、40bが形成されている。
天板31は、台板1における高さ方向D1の頂部を構成する板材である。図2、3に示すように、天板31には、タイボルト25(図1参照)を挿通する挿通孔31aが複数形成されている。天板31は、これら複数の挿通孔31aに挿通したタイボルト25等により、上部の架構5(図1参照)と接続される。
底板32は、台板1の各種構成部材を支持する底部をなす板材である。図2、3に示すように、底板32の上面(高さ方向D1の上側の面)には、軸受台36、隔壁37a、37bおよび側板33等が設けられている。また、底板32の下面(高さ方向D1の下側の面)には、オイルパン38が設けられている。本実施形態において、底板32は、オイルパン38の上方の位置に、軸受台36、隔壁37a、37bおよび側板33等の部材を支持する。
側板33は、台板1における幅方向D2の両側の外壁を構成する板材である。図2、3に示すように、側板33は、矩形状の板材によって構成され、隔壁37a、37bにおける幅方向D2の各端部(具体的には、軸受台36とは反対側の各端部)に、例えば隔壁37a、37bと直交するように接続される。側板33の上端部は天板31に接続され、側板33の下端部は底板32に接続される。また、側板33の外壁面には、図2、3に示すように、側板33を補強する補強部材の一例である水平リブ33aおよび鉛直リブ33bが設けられている。水平リブ33aは、水平方向(本実施形態では軸方向D3)に延在する板部材であり、鉛直リブ33bよりも高さ方向D1の上側の位置に、側板33と直交するように接続される。鉛直リブ33bは、鉛直方向(本実施形態では高さ方向D1)に延在する板部材であり、底板32および側板33と直交するように接続される。これら側板33の各部と天板31、底板32、隔壁37a、37b、水平リブ33aおよび鉛直リブ33bとは、例えば、溶接等によって接合されている。
軸受部3は、上述したように、クランクシャフト2を回転自在に支持するものであり、例えば図2、3に示すように、下側軸受部34と、上側軸受部35と、軸受部材39とによって構成される。
下側軸受部34は、軸受部3のうち、クランクシャフト2を高さ方向D1の下側から回転自在に支持する部分である。本実施形態において、下側軸受部34は、図2に示すように、軸受台36よりも肉厚であり、例えば鋳造等によって軸受台36と一体に形成されている。また、図3に示すように、下側軸受部34の上端部には、天板31が溶接等によって接続されている。下側軸受部34の上部には、上述したタイボルト25(図1参照)を螺着するためのねじ穴34aが、天板31の挿通孔31aと連通するように設けられている。一方、上側軸受部35は、軸受部3のうち、クランクシャフト2を高さ方向D1の上側から回転自在に支持する部分である。本実施形態において、上側軸受部35は、図2、3に示すように、ボルト等の締結部材によって下側軸受部34に着脱可能に固定されている。また、軸受部材39は、円筒形状をなす金属製部材であり、下側軸受部34および上側軸受部35の各内周面とクランクシャフト2の外周面との間に介設されている。
このような構成を有する軸受部3の軸受面39aとクランクシャフト2の外周面(摺動面)との間には、クランクシャフト2の回転を円滑にするための潤滑油(図示せず)が供給され、この潤滑油による油膜が形成されている。本実施形態において、軸受部3がクランクシャフト2を回転自在に支持する軸受面39aは、軸受部材39の内周面である。
軸受台36は、軸受部3を支持するものである。詳細には、図2に示すように、軸受台36は、上述した下側軸受部34よりも薄い板状部であり、例えば鋳造等によって下側軸受部34と一体に形成される。また、図3に示すように、軸受台36は、下側軸受部34が高さ方向D1の上側に位置するように、底板32上に設けられる。具体的には、軸受台36の下端部は、溶接等によって底板32と接続される。軸受台36の幅方向D2の両側端部は、溶接等によって隔壁37a、37bと各々接続される。このような軸受台36は、軸受部3を下方(本実施形態では高さ方向D1の下側)から支持する。
隔壁37a、37bは、台板1の内部空間を軸受台36と協同してクランクシャフト2のクランク4毎の空間に区画する板状構造体である。なお、当該クランク4毎の空間は、クランクシャフト2の長手方向の中心軸C1回りにクランク4が回転し得る空間である。図2、3に示すように、隔壁37a、37bは、各々、平面板によって構成され、クランクシャフト2の軸方向D3に対して交差する方向(例えば垂直な方向)に延在するように台板1に設けられる。具体的には、隔壁37a、37bの各上端部は天板31に接続され、隔壁37a、37bの各下端部は底板32に接続される。また、隔壁37a、37bにおける幅方向D2の両端部のうち、クランクシャフト2側(内側)の各端部は軸受台36に各々接続され、クランクシャフト2とは反対側(外側)の各端部は側板33に各々接続される。これら隔壁37a、37bの各部と天板31、底板32、側板33および軸受台36とは、例えば、溶接等によって接合されている。このような隔壁37a、37bは、側板33と軸受台36との間に介在する壁板を構成する。
オイルパン38は、舶用ディーゼルエンジン10内の各種摺動部分で使用された潤滑油を受けるものである。図2、3に示すように、オイルパン38は、箱形状をなすように構成され、底板32の下面(高さ方向D1の下側の面)に接続される。例えば、オイルパン38は、クランクシャフト2と軸受部3との間から零れ落ちた潤滑油を受ける。
また、本実施形態に係る台板1において、軸受台36には、例えば、複数(図3では2つ)の貫通孔40a、40bが形成されている。これらの貫通孔40a、40bは、クランクシャフト2の軸受部3に対する相対的な傾きを低減する等のために軸受台36に形成された貫通孔の一例である。
詳細には、図3に示すように、一方の貫通孔40aは、クランクシャフト2の中心軸C1よりも下方の位置に重心G1を有し、軸受台36における軸受部3の下側軸受部34と一方(図3では左側)の隔壁37aとの間に形成されている。他方の貫通孔40bは、クランクシャフト2の中心軸C1よりも下方の位置に重心G2を有し、軸受台36における軸受部3の下側軸受部34と他方(図3では右側)の隔壁37bとの間に形成されている。本実施形態において、貫通孔40aの重心G1は、貫通孔40aと同形状(図3では円形状)に形成された板状構造体の重心に対応する貫通孔40a内の位置として定義される。すなわち、貫通孔40aの重心G1は、この貫通孔40aに嵌め込まれた上記板状構造体の重心と同じ位置である。他方の貫通孔40bの重心G2は、上記貫通孔40aの重心G1と同様に定義される。また、クランクシャフト2の中心軸C1よりも上方の位置は、当該中心軸C1よりも高さ方向D1の上側の位置、具体的には、クランク4と連動するピストン15側(天板31側)の位置である。クランクシャフト2の中心軸C1よりも下方の位置は、当該中心軸C1よりも高さ方向D1の下側の位置、具体的には、ピストン15とは反対側(底板32側)の位置である。
本実施形態では、クランクシャフト2から軸受部3を介して軸受台36に加わる荷重の分布を加味すると、貫通孔40a、40bは、軸受台36のうち当該荷重が比較的大きく加わる特定領域36aに形成されることが好ましい。軸受台36の特定領域36aは、図3中の破線によって示されるように、軸受台36における上記中心軸C1よりも下方の領域であって、クランクシャフト2からの下方向軸C2に対して中心軸C1回りに角度θ1、θ2をなす領域である。下方向軸C2は、クランクシャフト2の中心軸C1から軸受部3の軸受面下端部39b(軸受面39aの下端部)を通る下向きの軸線である。角度θ1、θ2は、互いに方向(符号)が異なる角度である。
例えば、角度θ1は、クランク4の回転方向と同じ順方向の角度(正の角度)である。角度θ2は、この角度θ2とは逆方向の角度(負の角度)である。これらの角度θ1、θ2としては、例えば、−50度以上+50度以下が好ましい。すなわち、貫通孔40a、40bの各重心G1、G2は、軸受台36のうちクランクシャフト2からの下方向軸C2に対して中心軸C1回りに−50度以上+50度以下の角度をなす領域内に位置することが好ましい。中でも、貫通孔40a、40bの各重心G1、G2は、当該下方向軸C2に対して中心軸C1回りに−50度以上−40度以下の角度をなす第1の領域内と、当該下方向軸C2に対して中心軸C1回りに+40度以上+50度以下の角度をなす第2の領域内とに各々位置することが特に好ましい。本実施形態において、貫通孔40a、40bの各重心G1、G2は、例えば、当該下方向軸C2について対称に位置している。
また、本実施形態では、クランクシャフト2側から軸受台36の接続部(具体的には隔壁37a、37bまたは底板32と軸受台36との接続部)に掛かる応力を低減するという観点から、貫通孔40a、40bは、弧形状部を含む形状に形成されていることが好ましい。このような貫通孔40a、40bの形状としては、例えば、図3に示されるような円形状、互いに反対方向に凸の弧形状部と直線形状部とを含むオーバル形状(長孔形状)等が挙げられる。本実施形態において、貫通孔40a、40bは、例えば、クランクシャフト2からの下方向軸C2について対称な形状をなすように形成されている。
図4は、本発明の実施形態における軸受台の接続部と貫通孔との離間状態の一例を示す模式図である。図4には、軸受台36における貫通孔40aの形成部分の断面構造が模式的に示されている。
貫通孔40aは、軸受台36と隔壁37aとの接続部36bに生じる応力集中を緩和するという観点から、この接続部36bから所定の距離以上離間していることが好ましい。例えば、軸受台36と隔壁37aとの接続部36bには、クランク4の回転に伴いクランクシャフト2(図2、3参照)から軸受部3の下側軸受部34を介して軸受台36に伝わる荷重により、応力が集中する場合がある。このような接続部36bでの応力集中を緩和するためには、図4に示すように、貫通孔40aの隔壁37a側の端部は、この隔壁37aから貫通孔40aの弧形状部の曲率半径r以上離間していることが好ましい。すなわち、貫通孔40aの隔壁37a側端部と軸受台36および隔壁37aの接続部36bとの距離L1は、この曲率半径r以上であることが好ましい。
また、貫通孔40aは、軸受部3の下側軸受部34と軸受台36との境界部に生じる応力集中を緩和するという観点から、当該境界部から所定の距離以上離間していることが好ましい。例えば、図4に示す下側軸受部34と軸受台36との境界部34bには、クランク4の回転に伴いクランクシャフト2から軸受部3の下側軸受部34を介して軸受台36に伝わる荷重により、応力が集中する場合がある。本実施形態において、境界部34bは、互いに一体形成されている軸受台36と下側軸受部34との間において、軸受台36の厚さが肉厚の下側軸受部34の厚さに変わり始める部位である。このような境界部34bでの応力集中を緩和するためには、図4に示すように、貫通孔40aの軸受部3側の端部は、この軸受部3から貫通孔40aの弧形状部の曲率半径r以上離間していることが好ましい。すなわち、貫通孔40aの軸受部3側端部と下側軸受部34の境界部34bとの距離L2は、この曲率半径r以上であることが好ましい。
特に図示しないが、他方の貫通孔40b(図3参照)の隔壁37bおよび下側軸受部34に対する離間状態は、上述した貫通孔40aの場合と同様である。すなわち、貫通孔40bの隔壁37b側の端部は、この隔壁37bから貫通孔40bの弧形状部の曲率半径以上離間していることが好ましい。貫通孔40bの軸受部3側の端部は、この軸受部3(詳細には下側軸受部34と軸受台36との境界部34b)から貫通孔40bの弧形状部の曲率半径以上離間していることが好ましい。なお、この貫通孔40bの弧形状部の曲率半径は、上述した貫通孔40aの弧形状部の曲率半径rと同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。
(クランクシャフトの傾動)
つぎに、上述したクランクシャフト2が軸受部3に対して相対的に傾く現象(すなわちクランクシャフト2の傾動)と、このクランクシャフト2の軸受部3に対する相対的な傾きの低減とについて説明する。図5は、本発明の実施形態におけるクランクシャフトの軸受部に対する傾きの低減を説明するための図である。図5には、本実施形態に係る台板1のうち軸受部3および軸受台36を含む部分を幅方向D2から見た断面構造が模式的に図示されている。
図5に示すように、クランクシャフト2は、軸方向D3に沿って複数(シリンダ12と同数)のクランク4を有し、台板1の軸受部3によって回転自在に支持されている。なお、図5には、これら複数のクランク4のうちの一つが図示されている。クランクシャフト2の外周面と軸受部3の軸受面39a(軸受部材39の内周面)との間には、クランクシャフト2の回転を円滑にするための潤滑油の油膜が形成されている。また、複数のクランク4の各々は、上述した図1に示したように、連接棒6、クロスヘッド8およびピストン棒16等(以下、これらを総称して「連動部材」と適宜称する)を介してピストン15と連動可能に接続されている。すなわち、複数のクランク4の各々は、上述したシリンダ12内の燃焼室17での燃料の燃焼(着火)によるピストン15の往復動に連動して、クランクシャフト2の中心軸C1回りに回転する。この際、各クランク4には、ピストン15から連動部材を介して荷重が加わる。
ここで、複数のシリンダ12を有する舶用ディーゼルエンジン10では、隣り合うシリンダ12同士の間で燃焼室17での燃料の着火タイミングが相違する。このため、ピストン15から連動部材を介してクランク4に荷重が加わるタイミングは、クランクシャフト2において軸方向D3に隣り合う各クランク4間で相違する。例えば、図5に例示するクランク4にピストン15からの荷重F1が加わるタイミングは、このクランク4と軸受部3を境に隣り合う別のクランク4(図示せず)とは相違する。故に、クランクシャフト2には、図5に示す片方のクランク4側に偏って荷重F1が加わる。この結果、クランクシャフト2の中心軸C1は、図5の矢印Y1によって例示されるように、軸受部3を境にして荷重F1の方向と同じ側(図5では紙面に向かって右下側)に傾く。
仮に、台板1の軸受台36に上述した貫通孔40a、40b(図3参照)が形成されていない場合、軸受台36は、クランクシャフト2から軸受部3を介して荷重F1を受けたとしても、この荷重F1による変形を起こし難い。この場合、軸受部3は、クランクシャフト2の傾動に抗して、元の状態(例えば傾く前のクランクシャフト2の軸方向D3に対して軸受面39aが平行な状態)を維持する。この結果、クランクシャフト2は、軸受部3に対して相対的に傾いた状態となってしまう。
これに対し、本実施形態に係る台板1では、上述したように軸受台36に貫通孔40a、40bが形成されている(図3、5参照)。このような軸受台36は、例えば図5に示すように、クランクシャフト2から軸受部3を介して荷重F1を受けた場合、貫通孔40a、40bを荷重F1の方向に押し潰すように変形する。この軸受台36の変形に伴い、軸受部3は、図5の矢印Y2によって例示されるように、クランクシャフト2の傾動に追従して傾動する。この結果、軸受部3の軸受面39aがクランクシャフト2の中心軸C1に対して平行となるように傾くから、クランクシャフト2の軸受部3に対する相対的な傾きが低減される。
(軸受台端部の応力緩和)
つぎに、上述した軸受台36の端部に生じる応力の緩和について説明する。図6は、本発明の実施形態における軸受台端部の応力緩和を説明するための図である。図6には、本実施形態に係る台板1のうち軸受部3、軸受台36および隔壁37a、37bを含む部分を軸方向D3から見た構造が模式的に図示されている。以下では、軸受台36の端部として、軸受台36と隔壁37a、37bとの接続部36bと、軸受台36と軸受部3の下側軸受部34との境界部34bを例示して、これらの接続部36bおよび境界部34bにおける応力の緩和を説明する。
図6に示すように、軸受台36には、弧形状部を有する貫通孔40a、40bが形成されている。詳細には、軸受台36の特定領域36a(図3参照)内であって下側軸受部34と隔壁37aとの間の部分に、一方の貫通孔40aが形成されている。軸受台36の特定領域36a内であって下側軸受部34と隔壁37bとの間の部分に、他方の貫通孔40bが形成されている。これらの貫通孔40a、40bは、クランクシャフト2から軸受部3を介して軸受台36に荷重(例えば図5に例示した荷重F1)が加えられた場合、この荷重の方向(図6中の実線矢印参照)に押し潰されるように変形する。
例えば、元々円形状の貫通孔40aは、加えられた荷重により、この荷重の方向に対して垂直な方向に長くなるように変形する。このように変形した貫通孔40aの弧形状部41a、42aの近傍には、上記荷重による応力が集中する(図6中のハッチング部分参照)。これにより、本来クランクシャフト2側から軸受台36と隔壁37aとの接続部36bに伝わろうとしていた荷重による応力が、軸受台36のうち貫通孔40aの弧形状部41a、42aの近傍部分に吸収された状態となる。この結果、軸受台36と隔壁37aとの接続部36bに生じる応力が低減される。また、本実施形態において、貫通孔40aは、軸受台36と隔壁37aとの接続部36bから所定の距離(例えば変形前の貫通孔40aにおける弧形状部の曲率半径r)以上離間した部分に形成されている。このため、変形後の貫通孔40aから当該接続部36bに及ぶ応力が抑制される。
また、貫通孔40aが上述したように変形することにより、軸受台36と下側軸受部34との境界部34bに生じる応力は、軸受台36のうち弧形状部41a、42aの近傍部分に吸収された状態となる。この結果、軸受台36と下側軸受部34との境界部34bに生じる応力が低減される。また、本実施形態において、貫通孔40aは、軸受台36と下側軸受部34との境界部34bから所定の距離(例えば変形前の貫通孔40aにおける弧形状部の曲率半径r)以上離間した部分に形成されている。このため、変形後の貫通孔40aから当該境界部34bに及ぶ応力が抑制される。
上記貫通孔40aと同様に、元々円形状の貫通孔40bは、加えられた荷重により、この荷重の方向に対して垂直な方向に長くなるように変形する。このように変形した貫通孔40bの弧形状部41b、42bの近傍には、上記荷重による応力が集中する(図6中のハッチング部分参照)。これにより、本来クランクシャフト2側から軸受台36と隔壁37bとの接続部36bに伝わろうとしていた荷重による応力が、軸受台36のうち貫通孔40bの弧形状部41b、42bの近傍部分に吸収された状態となる。この結果、軸受台36と隔壁37bとの接続部36bに生じる応力が低減される。また、本実施形態において、貫通孔40bは、軸受台36と隔壁37bとの接続部36bから所定の距離(例えば変形前の貫通孔40bにおける弧形状部の曲率半径)以上離間した部分に形成されている。このため、変形後の貫通孔40bから当該接続部36bに及ぶ応力が抑制される。
また、貫通孔40bが上述したように変形することにより、軸受台36と下側軸受部34との境界部34bに生じる応力は、軸受台36のうち弧形状部41b、42bの近傍部分に吸収された状態となる。この結果、軸受台36と下側軸受部34との境界部34bに生じる応力が低減される。また、本実施形態において、貫通孔40bは、軸受台36と下側軸受部34との境界部34bから所定の距離(例えば変形前の貫通孔40bにおける弧形状部の曲率半径)以上離間した部分に形成されている。このため、変形後の貫通孔40bから当該境界部34bに及ぶ応力が抑制される。
以上、説明したように、本発明の実施形態に係る台板1では、クランクシャフト2を回転自在に支持する軸受部3と、軸受部3を下方から支持する軸受台36と、軸受台36の両側端部に接続される隔壁37a、37bとが設けられ、軸受台36には、クランクシャフト2の中心軸C1よりも下方の位置に重心を有する貫通孔40a、40bが形成されている。
上記の構成により、クランクシャフト2を回転自在に軸支する軸受部3を下方から支持し得る範囲内で軸受台36の剛性を適度に下げることができる。このため、ピストン15の往復動に連動してクランクシャフト2がクランク4と一体に回転する際、ピストン15から連動部材を介してクランク4に加えられた荷重により、クランクシャフト2が軸受部3を境に当該クランク4(上記荷重が加えられたクランク4)側へ偏って傾動しても、このクランクシャフト2の傾動に追従して、軸受台36を貫通孔40a、40bが潰れるように変形させるとともに軸受部3の軸受面39aを傾動させることができる。これにより、クランクシャフト2の軸受部3(詳細には軸受面39a)に対する相対的な傾きを低減することができる。この結果、クランクシャフト2と軸受面39aとの間に供給されている潤滑油の油膜厚さの低減を抑制できることから、クランクシャフト2および軸受部3の摩擦による損傷を防止することができる。
また、上記の作用効果に加え、ピストン15からクランクシャフト2および軸受部3等を介して軸受台36に伝わる荷重により、例えば軸受台36と隔壁37a、37bとの接続部36bや軸受台36と軸受部3との境界部34b等の軸受台36の端部に発生する応力を、軸受台36における貫通孔40a、40bの近傍部分に集中させて吸収することができる。このため、上記荷重による軸受台36の端部での応力集中を抑制することができ、この結果、軸受台36の端部の応力を低減できることから、当該軸受台36の端部の損傷を防止することができる。
また、本発明の実施形態に係る台板1では、軸受台36のうち、クランクシャフト2の中心軸C1から軸受部3の軸受面下端部39bを通る下方向軸C2に対して中心軸C1回りに−50度以上+50度以下の角度をなす特定領域36a内に貫通孔40a、40bの各重心G1、G2が位置するように、貫通孔40a、40bが形成されている。このため、軸受台36のうち、ピストン15からクランクシャフト2および軸受部3等を介して軸受台36に伝わる荷重が比較的大きい部分に、貫通孔40a、40bを位置させることができる。これにより、クランクシャフト2の傾動に追従して、軸受台36の変形とともに軸受部3の軸受面39aを効率よく傾動させることができる。
また、本発明の実施形態に係る台板1では、貫通孔40a、40bを、弧形状部を含む形状に形成している。このため、軸受台36の端部に発生する応力を、軸受台36における貫通孔40a、40bの弧形状部の近傍部分に効率よく集中させて吸収することができる。これにより、上述の荷重による軸受台36の端部での応力集中を効率よく抑制できることから、軸受台36の端部の応力をより低減することができる。
また、本発明の実施形態に係る台板1では、貫通孔40aの隔壁37a側の端部を、貫通孔40aの弧形状部の曲率半径以上、隔壁37aから離間させ、貫通孔40bの隔壁37b側の端部を、貫通孔40bの弧形状部の曲率半径以上、隔壁37bから離間させている。このため、貫通孔40a、40bの各弧形状部の近傍に上述の荷重による応力を集中させるとともに、このように応力を集中させた各弧形状部から軸受台36と隔壁37a、37bとの各接続部36bに及ぶ応力の影響を低減することができる。これにより、上述の荷重による軸受台36と隔壁37a、37bとの各接続部36bでの応力集中をより効率よく抑制できることから、当該各接続部36bの応力をより一層低減して当該各接続部36bの損傷を防止することができる。
また、本発明の実施形態に係る台板1では、貫通孔40a、40bの軸受部3側の各端部を、貫通孔40a、40bの弧形状部の曲率半径以上、軸受部3(詳細には軸受台36と軸受部3との境界部34b)から離間させている。このため、貫通孔40a、40bの各弧形状部の近傍に上述の荷重による応力を集中させるとともに、このように応力を集中させた各弧形状部から軸受台36と軸受部3との境界部34bに及ぶ応力の影響を低減することができる。これにより、上述の荷重による軸受台36と軸受部3との境界部34bでの応力集中をより効率よく抑制できることから、当該境界部34bの応力をより一層低減して当該境界部34bの損傷を防止することができる。
なお、上述した実施形態では、円形状の貫通孔40a、40bが軸受台36に形成された場合を例示したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、貫通孔40a、40bの各形状は、円形状に限らず、オーバル形状、楕円形状、半円弧形状、矩形状、多角形状、弧形状と矩形状とを組み合わせた形状等、様々な形状であってもよい。貫通孔40a、40bの弧形状部を含む形状は、円形状、オーバル形状、楕円形状、半円弧形状、弧形状と矩形状とを組み合わせた形状等、様々な形状であってもよい。また、貫通孔40a、40bの形状および面積は、互いに同じであってもよいし、異なっていてもよいし、貫通孔40a、40bはクランクシャフト2に対する下方向軸C2について線対称であってもよいし、線対称でなくてもよい。
また、上述した実施形態では、軸受台36に2つの貫通孔40a、40bが形成されていたが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明において、軸受台36に形成する貫通孔の数は、1つであってもよいし、複数であってもよい。
また、上述した実施形態では、軸受台36のうち、隔壁37a、37bと軸受部3との間の部分に貫通孔40a、40bが形成されていたが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、軸受台36のうち、軸受部3と底板32との間の部分に貫通孔が形成されていてもよい。この場合、当該貫通孔の底板32側の端部は、当該貫通孔の弧形状部の曲率半径以上、底板32から離間していてもよく、軸受台36の端部の一例として、軸受台36と底板32との接続部に生じる応力を、上記貫通孔の形成によって低減してもよい。
また、上述した実施形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。その他、上述した実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例および運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
1 台板
2 クランクシャフト
3 軸受部
4 クランク
5 架構
6 連接棒
7 摺動板
8 クロスヘッド
9 クロスヘッドピン
10 舶用ディーゼルエンジン
11 シリンダジャケット
12 シリンダ
13 シリンダライナ
14 シリンダカバー
15 ピストン
16 ピストン棒
17 燃焼室
18 排気弁
19 動弁装置
20 排気マニホールド
21 排気管
22 過給機
23 冷却器
24 掃気トランク
25 タイボルト
26 ナット
31 天板
31a 挿通孔
32 底板
33 側板
33a 水平リブ
33b 鉛直リブ
34 下側軸受部
34a ねじ穴
34b 境界部
35 上側軸受部
36 軸受台
36a 特定領域
36b 接続部
37a、37b 隔壁
38 オイルパン
39 軸受部材
39a 軸受面
39b 軸受面下端部
40a、40b 貫通孔
41a、41b、42a、42b 弧形状部
C1 中心軸
C2 下方向軸
D1 高さ方向
D2 幅方向
D3 軸方向
G1、G2 重心

Claims (6)

  1. 舶用ディーゼルエンジンのクランクシャフトを収容するクランクケースを構成する台板において、
    前記クランクシャフトを回転自在に支持する軸受部と、
    前記軸受部を下方から支持する軸受台と、
    前記軸受台の両側端部に接続され、前記クランクシャフトの軸方向に対して交差する方向に延在する隔壁と、
    を備え、
    前記軸受台には、前記クランクシャフトの中心軸よりも下方の位置に重心を有する貫通孔が形成されている、
    ことを特徴とする台板。
  2. 前記貫通孔の重心は、前記軸受台のうち、前記クランクシャフトの中心軸から前記軸受部の軸受面下端部を通る下方向軸に対して前記中心軸回りに−50度以上+50度以下の角度をなす領域内に位置する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の台板。
  3. 前記貫通孔は、弧形状部を含む形状に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の台板。
  4. 前記貫通孔の前記隔壁側の端部は、前記隔壁から前記弧形状部の曲率半径以上離間している、
    ことを特徴とする請求項3に記載の台板。
  5. 前記貫通孔の前記軸受部側の端部は、前記軸受部から前記弧形状部の曲率半径以上離間している、
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の台板。
  6. 前記貫通孔は、前記軸受台に複数形成されている、
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の台板。
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