JP2021109764A - 出荷トレーラへのコイルの自動積載方法 - Google Patents
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Abstract
Description
これが原因で、自動クレーンによる無人化操業が進むコイル運搬作業で、出荷トレーラへのコイルの積載作業のみ、人によるクレーン手動介入が行われており、コイル運搬用自動クレーンによるクレーン運転士の省人化の阻害要因になっていた。
ここで、出荷トレーラを所定位置に停車させるに当たっては、従来は出荷トレーラを出荷位置の床面に描かれた停車白線枠内に出荷トレーラの前後左右を収めるように停車していた。
本発明では、出荷トレーラの停車白線枠線内の一部の床面にカラーマーキングを施しており、トレーラ運転手は、出荷トレーラの左右方向は停車白線枠に収めるようにし、出荷トレーラの前後方向は、そのカラーマーキングをした部分にスタンションポールがくるように停車するようにする。
そのカラーマーキングの幅は、スタンションポール以外の類似造形物が、スタンションポールと一緒にそのカラーマーキングの幅内に入らないような適切な幅に設定されている。
そして、クレーン上からカラーマーキング部分の位置を狙って、広域測距センサを走査し、トレーラ荷台上に高く突出した物体をスタンションポールと認識する。
本発明では、スタンションポールのセンシングにカラーマーキングの範囲のみをセンシングすればよいので、トレーラ荷台全体をセンシングするのに比べ、誤認識のリスクを軽減できるとともに、処理演算量が少なくなり処理速度を向上することができる。
これは、コイルのトレーラ荷台上にはスタンションポールと誤認しやすい類似物体が存在するが、その類似物体はトレーラ荷台の端部に存在することと、トレーラ荷台のスタンションポールの前後には存在しない特徴があることを利用するものである。
すなわち、トレーラ荷台の端部には転落防止用の安全ロープや安全ロープ用ポールが立っているので、トレーラ荷台の端部は、広域測距センサの測定結果から除き、安全ロープや安全ロープ用ポールを検出しないようにする。
すなわち、自動のサイクルタイムを短縮するために、自動クレーンは積載コイルを掴んで出荷トレーラ上に移動しながらスタンションポールのセンシングを行っているが、本発明では、スタンションポールがカラーマーキングの範囲にあることがセンシング前から特定されているので、カラーマーキングの荷台後方に自動クレーンの暫定目標位置を設定し、スタンションポールのセンシングが完了するとスタンションポールを基準とした目標位置に暫定目標位置から切り替える。カラーマーキングがなくスタンションポールが存在する位置が特定されず、適当な位置に暫定目標位置を定める場合より、無駄な動きがなく、サイクルタイムを短縮することができる。
コイル置場CYにコイルCOが整然と配置され、そのコイル置場上には、コイルCOを自動運搬するための自動クレーンCRが配置されている。
また、コイル置場の横には出荷トレーラの停車スペースが設けられている。
このカラーマーキングは、例えば、赤色の2m程度の幅の帯状のマーキングである。
本実施例では、出荷トレーラは、定められた方向から侵入し、この停車白線枠WLの他にカラーマーキングCMを目標に出荷トレーラを停車させる。
このとき、トレーラ運転手がカラーマーキングCMとスタンションポールSPとの位置関係を確認することは容易でないため、出荷トレーラ前方に目印を付けたり、カメラとモニターで確認する等の方法で、停車位置を確定する。
このときの出荷トレーラの停車位置関係の一例を図2に示す。
さらに、スタンションポールSPの位置がカラーマーキングCMの範囲に限定されているので、スタンションポールSPのセンシングの完了前にカラーマーキングCMの位置を基準に予め自動クレーンCRを移動させることができるので自動タイムサイクルの短縮ができる。
図3(a)に示すとおり、自動クレーンCRの進行方向前方に、下側を向けて広域測距センサMSが付けてある。
この広域測距センサMSには、汎用の広域レーザ距離計を好適に用いることができる。
そして、この広域測距センサMSは、進行方向手前の停車白線枠WLが引かれている位置であると自動クレーンコンピュータが記憶している位置になると測定を開始し、トレーラ荷台TCを挟んで進行方向の向こう側の停車白線枠WLが引かれている位置であると自動クレーンコンピュータが記憶している位置で測定を終了する。
なお、進行方向の向こう側の停車白線枠WLに広域測距センサMSの走査線SCが到達したときにコイルリフタCLで掴まれたコイルCOが出荷トレーラTRの中心位置、すなわち、コイルの積載位置に到達しない相関位置関係になるように広域測距センサMSが取り付けられている。
このとき、自動クレーンCRは、スタンションポールSPが存在するカラーマーキングCMの後方を目標位置に移動する。
これにより、スタンションポールSPのセンシング前にスタンションポールSPの近くにコイルCOが移動しているので、スタンションポールSPのセンシング完了後、素早く次の動作工程に移れるので、タイムサイクルの短縮になる。
そして、自動クレーンの進行方向TFへの移動と伴い、広域測距センサMSの走査線SCがトレーラ荷台TCの位置に達すると、トレーラ荷台TCの高さや安全ロープ用ポールRPや安全ロープSRの高さデータが検出される。
その後、トレーラ荷台TCやスタンションポールSPの高さデータが検出された後に、再び安全ロープ用ポールRPや安全ロープSRの高さデータが検出され、その後に床面高さのデータが検出される。
床面FLの高さデータから、床面より一定量高い高さデータが検出された後の、ある一定範囲と、床面より一定量高い高さデータから床面FLの高さデータに戻った時点のある一定範囲の手前のデータをトレーラ荷台端部EGと判別する。
安全ロープ用ポールRPや安全ロープSRは、トレーラ荷台端部EGの範囲に存在するので、安全ロープ用ポールRP又は安全ロープSRの高さデータであるか、スタンションポールSPの高さデータであるかが判別できる。
広域測距センサMSの走査線SCは広域に拡散されているが、床面のカラーマーキングCMがされている位置であると自動クレーンコンピュータが記憶している位置の範囲内のデータのみをピックアップする。
トレーラ荷台TCの前方端部付近や後方端部付近には、開閉ルーフ等の障害物やスタンションポールSPに類似の物体が存在するが、スタンションポールSPの前後方向近傍には、スタンションポールSPに類似の物体が存在しない。
したがって、前記のように床面のカラーマーキングCMの範囲にスタンションポールSPが来るように停車しておけば、カラーマーキングCMの範囲の位置の高さデータのみを採用すれば、スタンションポールSPの高さデータに類似する他の物体の高さデータを除去することができる。
したがって、カラーマーキングCM範囲外にあるスタンションポールSPに類似する物体を誤認識するリスクがなくなり、荷台全体の測定するのに対し、演算データ量が少ないので演算速度が速く処理される。
図4(a)に示すように、カラーマーキングCMの位置の範囲内のデータを採用し、図4(b)に示すように、停車白線枠WLの範囲内の測定データから床面FL高さとの境界線付近のトレーラ荷台端部EGの範囲を判定し、図3の実施例と同様にカラーマーキングCMの範囲内の位置で、トレーラ荷台端部EGの範囲を除いた高さデータで、最も高い位置のデータをスタンションポールSPの頂点のデータと判別し、その頂点データから、ある一定の若干低い高さの範囲のデータをスタンションポールSPのデータと判別し、スタンションポールSPの位置を特定する。
続いて、図5(b−1)及び(b−2)に示すように、クラブトロリCTを予め定めている距離だけ出荷トレーラTR前方方向に自動横行させ、ワイヤロープWRが若干斜めになることによる引張力で、スタンションポールSPとコイルCOを密着させる。
広域測距センサMSで位置が特定されたスタンションポールSPにコイルCOが接した位置でワイヤロープWRが鉛直方向を向き、この位置よりさらに横行押し込み距離TL分だけ横行移動した位置、具体的には、レーザ距離計LDと反射板RFにて検出した位置に位置決めする。このときの荷重値WFに対する、荷重点までの高さ距離HLと押し込み距離TLの比で押し当て力PFが式(1)のとおり発生し、スタンションポールSPとコイルCOが密着する。
PF=WF・(TL/HL) ・・・(1)
このように、コイルCOをスタンションポールSPの後方に密着させて積載することにより、出荷トレーラTRが公道を走行しているときに急ブレーキを掛けても、積載コイルが慣性力で前に滑ってコイルを傷つけたり、前方に積載コイルが転倒して荷崩れが発生したりすることをスタンションポールSPがストッパとして作用し防止できる。
その間、出荷トレーラTRの停車エリアが自動クレーンの自動エリアから外され、人が立ち入り、1個目のコイルCOの後方に密着させてかませ物BWを人が設置する。
かませ物BWの設置が完了すると、人が出荷トレーラTRの停止エリアから退避し、出荷トレーラTRの停車エリアを自動クレーンCRの自動エリアに戻し、2個目のコイルの自動積載指令を出す。
続いて、図6(b−1)及び(b−2)に示すようにクラブトロリCTを予め定めている距離だけ出荷トレーラTR前方方向に自動横行させ、ワイヤロープWRが若干斜めになることによる引張力で、かませ物BWとコイルCOを密着させる。
続いて、図6(c−1)及び(c−2)に示すように、かませ物BWとコイルCOが密着した状態で、コイルが出荷トレーラTRに着床するまで自動で巻き下げることによりかませ物BWにコイルCOを密着させた状態で、出荷トレーラTRに2個目のコイルCOを自動積載させることができる。
図6の実施例は、図3のレイアウトでの実施例であるが、図4のレイアウトの場合も、クレーンの方向が異なるだけで同様である。
MS 広域測距センサ
CY コイル置場
CO コイル
WL 出荷トレーラの停車白線枠
CM カラーマーキング
TR 出荷トレーラ
TH トレーラヘッド
TC トレーラ荷台
SP スタンションポール
SR 安全ロープ
RP 安全ロープ用ポール
EG トレーラ荷台端部
CT クラブトロリ
CL コイルリフタ
TF 自動クレーンの進行方向
SC 広域測距センサの走査線
FL 床面
WR ワイヤロープ
BW かませ物
LD レーザ距離計
RF 反射板
HL 荷重点までの高さ距離
TL 横行押し込み距離
WF 荷重値
PF 押し当て力
Claims (5)
- コイルの出荷場で出荷トレーラに自動クレーンでコイルを自動積載する方法であって、トレーラ荷台上のスタンションポールが所定の範囲に停止するように、スタンションポールの位置を基準として停車している出荷トレーラの上方から、スタンションポールが存在する範囲を、広域測距センサを走査することで、その範囲内にある物体までの距離を測定し、スタンションポールの位置を検出することを特徴とする出荷トレーラへのコイルの自動積載方法。
- 前記スタンションポールの位置の検出を、広域測距センサの物体までの距離の測定結果から、床面高さの位置と、床面より高い測定値となる位置との境界線をトレーラ荷台の端部と認識し、該トレーラ荷台の端部との位置関係に基づいて行うことを特徴とする請求項1に記載の出荷トレーラへのコイルの自動積載方法。
- 前記スタンションポールの位置の検出を、荷台の端部を除く、床面より最も高い測定値となる位置に存在する物体をスタンションポールの頂点と判断し、その高さから少し低い位置までの高さの物体をスタンションポールと判断することにより行うことを特徴とする請求項2に記載の出荷トレーラへのコイルの自動積載方法。
- 前記トレーラ荷台上のスタンションポールの位置を検出する前に、スタンションポールが停止している所定の範囲を基準とした位置に自動クレーンを予め移動することにより、自動運行の時間短縮を行うことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の出荷トレーラへのコイルの自動積載方法。
- 前記自動クレーンによって、検出したスタンションポールの位置の出荷トレーラの進行方向後方に隙間を設けてコイルを着床しない状態で配置し、該コイルを出荷トレーラ前方方向に移動させ、コイルとスタンションポールを密着させ、その後、自動クレーンを巻き下げることで、コイルをスタンションポールに密着させた状態で出荷トレーラに積載することを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の出荷トレーラへのコイルの自動積載方法。
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