以下では、図面を参照しながら、本開示に係る化粧料繰出容器の実施形態について説明する。図面の説明において、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る化粧料繰出容器の側面図である。図2は、図1の化粧料繰出容器からキャップを外した状態を示す側面図である。図3は、図1の化粧料繰出容器のA−A線断面図である。図1〜図3に示されるように、本実施形態に係る化粧料繰出容器100は、例えば、パイプ材1の内部に収容された化粧料Mを使用者の操作によって繰り出す(押し出す)ペンシルである。
化粧料Mは、例えば、リップライナー、リップスティック、リップグロス、アイブロウ、アイライナー、美容スティック又はコンシーラーである。化粧料Mは、非常に柔らかい(例えば、半固形状、軟固形状、軟質状、ゼリー状、ムース状又はこれらを含む練り物等の)棒状物であってもよい。更に、化粧料Mは、外径が1.5mm以下の細径棒状物、外径が1.5mm以上且つ3.0mm以下である一般棒状物、又は外径が4.0mm以上である太径棒状物であってもよい。
化粧料繰出容器100は、化粧料Mが収容されるパイプ材1を内部に備える先筒2と、先筒2の後端部に連結されると共に先筒2に係合される筒状の容器本体3と、容器本体3の後端部に連結されると共に容器本体3に相対回転可能に係合する操作筒である尾栓4と、を備える。化粧料繰出容器100は、更に、先筒2に装着されるキャップ10を備え、キャップ10が外されて容器本体3及び尾栓4が一方向に相対回転されて先筒2から化粧料Mが押し出されることにより、使用に供される。
キャップ10は、有底円筒状の外キャップ11と、外キャップ11の底部11bに保持される段付き円筒状の内キャップ12とを含んでいる。外キャップ11は、内面に環状凹部11c及び環状凸部11dを有する。外キャップ11は、先筒2が挿入される部位である。
内キャップ12は外周面に環状凸部12bを有し、環状凸部11dを乗り越えた環状凸部12bが環状凹部11cに嵌まることによって内キャップ12が外キャップ11に固定される。内キャップ12は、キャップ10が装着された先筒2の内部に位置する化粧料Mの気密を確保するために設けられる。内キャップ12は先筒2が挿入される筒状の挿入部12dを有し、挿入部12dの内径は先筒2の先端部の外径と同程度とされている。
本開示において、「軸線」とは、筒状体の軸線であって、化粧料繰出容器の長手方向に沿って延びる化粧料繰出容器の中心線を示している。「軸線方向」とは、化粧料繰出容器の長手方向であって、軸線に沿った方向を示している。「前」は軸線方向において容器本体3から先筒2に向かう方向を示しており、「後」は軸線方向において容器本体3から尾栓4に向かう方向を示している。「径方向」は軸線に直交する方向を示しており、「周方向」は軸線を中心とする環に沿う方向を示している。本開示において、化粧料Mの繰出方向を前方(前進する方向)とし、その反対方向を後方(後退する方向)とする。
本実施形態に係る化粧料繰出容器100は、パイプ材1のみが交換される。パイプ材1の内側には化粧料Mを外部に押し出す押棒5が挿入される。押棒5は、先筒2の内部に位置する筒状の回転止め部材6、容器本体3の内部に位置する筒状のラチェット部材7、及び尾栓4の内部に位置する筒状の雌螺子部材8、の内部において軸線方向に延びるように配置されている。
押棒5は、ラチェット部材7の内部に配置されたバネ部材9によって後方に付勢される。ラチェット部材7と雌螺子部材8とは、後述するラチェット機構Rを構成する。バネ部材9は、例えば、圧縮コイルバネである。ラチェット機構Rによって、容器本体3と尾栓4との相対回転は一方向(例えば時計回り)のみ許容され、当該一方向の反対方向(例えば反時計回り)への相対回転は規制される。
図4(a)は、先筒2を示す側面図である。図4(b)は、図4(a)のB−B線断面図である。図4(a)及び図4(b)に示されるように、先筒2は、パイプ材1に収容された化粧料Mを出現させるための開口2bを有する。先筒2の内部には、化粧料M、パイプ材1及び回転止め部材6を収容する収容領域2cが設けられており、収容領域2cにおいてパイプ材1は押棒5の前側に配置される。
より具体的には、先筒2の収容領域2cは、前側収容領域2dと中央収容領域2fと後側収容領域2gとを含んでいる。前側収容領域2dにはパイプ材1から突出した化粧料Mが収容され、中央収容領域2fにはパイプ材1が収容され、後側収容領域2gには回転止め部材6が収容される。前側収容領域2dの内径は中央収容領域2fの内径よりも小さく、前側収容領域2dと中央収容領域2fとの間には、中央収容領域2fから前側収容領域2dに向かって径方向内側に突出する段差部2hが形成されている。段差部2hには、パイプ材1の軸線方向の端部が突き当てられる。
中央収容領域2fの内径は、後側収容領域2gの内径よりも小さい。後側収容領域2gは、前側に中央収容領域2fに向かって縮径するテーパ面2jを有する。テーパ面2jは回転止め部材6の軸線方向の端部が入り込む部位であって、回転止め部材6はテーパ面2jよりも前方への移動が規制される。
先筒2の外周の前側には、前方に向かうに従って先細りとなるように傾斜する傾斜面2kが形成されている。傾斜面2kの後側には、キャップ10を装着するための複数の突起2m、テーパ面2p、及び複数の突条2qが形成されている。複数の突起2m、テーパ面2p、及び複数の突条2qは、この順で前方から後方に向かって並んでいる。複数の突起2m、及び複数の突条2qは、先筒2の周方向に沿って並ぶように配置されている。
先筒2は、突条2qの後側に鍔部2rを有し、鍔部2rの前面にキャップ10が当接し、鍔部2rの後面に容器本体3が当接する。先筒2は、鍔部2rの後方に雄螺子2s及び環状凹部2tを有する。雄螺子2sは環状凹部2tよりも前側に設けられる。雄螺子2sは容器本体3が螺合する部位であって、容器本体3への先筒2の螺合によって容器本体3に対する先筒2の装着が行われる。環状凹部2tはOリング21(図3参照)が入り込む部位であって、先筒2はOリング21が環状凹部2tに入り込んだ状態で容器本体3に装着される。
図5(a)は、化粧料Mが収容されるパイプ材1を示す側面図である。図5(b)は、パイプ材1のC−C線断面図である。図5(a)及び図5(b)に示されるように、パイプ材1は円筒状を呈する。パイプ材1は化粧料Mを収容可能とされている。パイプ材1の材料としては、例えば、PP(ポリプロピレン)が用いられる。
化粧料Mはパイプ材1の内側に予め充填されており、充填された化粧料Mが後方から押棒5に押し出されることによって、先筒2から突出した化粧料Mが塗布される。パイプ材1の内面1bは、例えば、平滑面とされているので、押棒5によるパイプ材1からの化粧料Mの押し出しをスムーズに行うことが可能である。
図6(a)は、押棒5を示す側面図である。図6(b)は、図6(a)の押棒5のD−D線断面図である。図7は、押棒5を前側から見た正面図である。図6(a)、図6(b)及び図7に示されるように、押棒5は、パイプ材1の内部に収容された化粧料Mを前方に押し出す棒状部5fを有し、棒状部5fの外径の最大値はパイプ材1の内径と同程度である。棒状部5fの外周面には軸線方向に延びる突条5bが形成されている。押棒5は、棒状部5fの後側に位置する拡径部5cと、拡径部5cの外周に形成された雄螺子5dとを有する。
前側から見た押棒5の棒状部5fの形状は、縦横に突出する十字状とされている。拡径部5cは、例えば、有底円筒状とされている。前側から見たときに、拡径部5cの径方向の一方側及び他方側(図7の上側及び下側)のそれぞれに雄螺子5dが形成されている。押棒5は、複数の突条5bを備えており、複数の突条5bは押棒5の周方向に沿って並ぶように配置されている。
棒状部5fは回転止め部材6に周方向に係合する部位であり、棒状部5fが回転止め部材6に周方向に係合することによって、押棒5は回転止め部材6に対して軸線方向移動可能且つ周方向移動不能とされる。拡径部5cは、棒状部5fよりも拡径された部位であって、押棒5の後端を構成する。拡径部5cの前面はバネ部材9の一端(後端)を支持する部位に相当する。雄螺子5dは、雌螺子部材8に螺合する部位であって、押棒5と雌螺子部材8とによって構成される螺合部Tの一方を構成する。
図8(a)は、回転止め部材6を示す側面図である。図8(b)は、図8(a)の回転止め部材6のE−E線断面図である。図9は、回転止め部材6を前側から見た正面図である。回転止め部材6は、段付き円筒状を呈する。図3、図8(a)、図8(b)及び図9に示されるように、回転止め部材6は、その内面において、押棒5が挿入される押棒挿入領域6fと、押棒挿入領域6fの後側に位置する突条6gと、突条6gの後方において後側に開口する拡径穴部6hとを有する。
押棒挿入領域6fは、例えば、回転止め部材6の前端から後方に延びる円筒穴形状とされている。回転止め部材6は、複数の突条6gを有し、各突条6gは回転止め部材6の径方向内側に突出すると共に軸線方向に延在している。複数の突条6gは、回転止め部材6の周方向に沿って並ぶように配置されている。
突条6gの数は、例えば、4であり、4つの突条6gが周方向に沿って等間隔に配置されている。突条6gには押棒5の棒状部5fが周方向に係合し、突条6gに対する棒状部5fの係合によって回転止め部材6に対する押棒5の周り止めが実現される。拡径穴部6hは、バネ部材9の他端(前端)が入り込む部位である。
拡径穴部6hは、バネ部材9の前端を支持する部位である。バネ部材9は、押棒5の拡径部5cと回転止め部材6の拡径穴部6hとの間において軸線方向に延びるように配置されている。バネ部材9は、押棒5を後方に付勢すると共に回転止め部材6を前方に付勢する。
回転止め部材6は、その外周面において、前側に位置するテーパ面6bと、テーパ面6bの後方に位置する凸部6cと、凸部6cの後方に位置する鍔部6dとを備える。テーパ面6bは、後方から先筒2に挿入される部位である。
凸部6cは、回転止め部材6の外周面において軸線方向に延びており、回転止め部材6の周方向に沿って複数の凸部6cが配置されている。凸部6cの数は、例えば、4であり、4つの凸部6cが周方向に等間隔に配置されている。各凸部6cの周方向の位置は、例えば、各突条6gの周方向の位置と同一であってもよい。凸部6cは、先筒2の後端に当接すると共に、先筒2が装着された状態においてラチェット部材7に周方向に係合する部位である。
鍔部6dはラチェット部材7に軸線方向に係合する部位であり、鍔部6dの前端がラチェット部材7に当接することによって回転止め部材6はラチェット部材7に軸線方向に係合する。このように、ラチェット部材7に回転止め部材6が軸線方向に係合することによって、ラチェット部材7からの回転止め部材6の脱落が阻止される。
図10(a)は、ラチェット部材7を示す側面図である。図10(b)は、図10(a)のラチェット部材7のF−F線断面図である。図11(a)は、ラチェット部材7を前側から見た正面図である。図11(b)は、ラチェット部材7を後側から見た背面図である。図3、図10(a)、図10(b)、図11(a)及び図11(b)に示されるように、ラチェット部材7は、その軸線方向の中央部分にスリット7bが形成されたバネ部7cを有する円筒状を呈する。
ラチェット部材7は、回転止め部材6が係合する前側筒部7dと、前述したバネ部7cと、雌螺子部材8が係合する後側筒部7fとを備える。前側筒部7dは外周面において軸線方向に延びる複数の突条7gを有し、複数の突条7gが周方向に沿って並ぶように配置されている。突条7gは、容器本体3の内面に形成されたローレット3bに回転方向に係合する部位である。
前側筒部7dは、ラチェット部材7の内面において軸線方向に延びる複数の凸部7hを有し、複数の凸部7hは周方向に沿って並ぶように配置されている。ラチェット部材7に対して回転止め部材6は軸線方向に移動可能とされており、回転止め部材6が後方に位置するときにラチェット部材7の凸部7hが回転止め部材6の凸部6cに周方向に係合する。そして、回転止め部材6が前方に位置するときにラチェット部材7の凸部7hと凸部6cとの周方向への係合が解除される。
バネ部7cは円筒状に形成されており、例えば、バネ部7cの外径は前側筒部7dの外径よりも大きい。バネ部7cは、軸線方向に伸縮可能とされた樹脂バネを構成する部位である。バネ部7cは、本体部7jと、本体部7jの周面に沿うと共に本体部7jの内外を連通する一対のスリット7bとを有する。スリット7bは、ラチェット部材7の周方向に延びる第1延在部7kと、第1延在部7kの周方向の端部から斜め後方に延びる傾斜部7mと、傾斜部7mの後端からラチェット部材7の周方向に延びる第2延在部7pとを有する。
後側筒部7fは、雌螺子部材8に形成された第1ラチェット歯8bに係合する第2ラチェット歯7qを有する。第1ラチェット歯8bと第2ラチェット歯7qによって、前述したラチェット機構Rが構成される。第2ラチェット歯7qは、ラチェット部材7の後端に形成されている。第2ラチェット歯7qは、軸線方向に対して傾斜する傾斜面7rと、傾斜面7rの後端に向かって軸線方向に延びる壁面7sとを含む。傾斜面7r及び壁面7sはラチェット部材7の周方向に並んでいる。
雌螺子部材8の第1ラチェット歯8bには、傾斜面7r及び壁面7sと同様の傾斜面及び壁面が形成されている。第1ラチェット歯8bの傾斜面は傾斜面7rに周方向に対向し、第1ラチェット歯8bの壁面は壁面7sに周方向に対向する。ラチェット部材7は、傾斜面7rが雌螺子部材8の傾斜面を乗り越えるように雌螺子部材8に対して一方向に回転することが可能である。しかしながら、ラチェット部材7は、雌螺子部材8に対して当該一方向の反対方向に回転しようとするときには、壁面7sが雌螺子部材8の壁面に当接して当該反対方向への回転が規制される。
雌螺子部材8は、例えば、第1ラチェット歯8bが形成された環状凸部8fを有する段付き円筒状を呈する。環状凸部8fは、雌螺子部材8の軸線方向中央に形成されている。雌螺子部材8の環状凸部8fよりも前側の部分はラチェット部材7に挿入されており、雌螺子部材8の環状凸部8fよりも後側の部分は尾栓4に挿入されている。
雌螺子部材8の内周には、押棒5の雄螺子5dが螺合する雌螺子8cと、雌螺子8cの前側に位置する収容領域8dとが形成されている。雌螺子8cは、雌螺子部材8の後端部から前方に螺旋状に延びており、押棒5の拡径部5cに形成された雄螺子5dが螺合する。雌螺子8cは、前述した螺合部Tの他方を構成する。すなわち、雌螺子8cと押棒5の雄螺子5dとによって螺合部Tが構成される。
収容領域8dには、押棒5の一部と、バネ部材9の一部とが収容される。前述したように、バネ部材9の一端は押棒5に支持されており、バネ部材9の他端は回転止め部材6に支持されている。バネ部材9は、ラチェット部材7の内側、及び雌螺子部材8の内側において、押棒5の拡径部5cと回転止め部材6との間で軸線方向に延在している。
雌螺子部材8の後側には、尾栓4が設けられる。尾栓4は、容器本体3の後端に形成された開口3gを塞ぐために設けられる。尾栓4は、容器本体3に挿入される筒状の挿入部4bと、挿入部4bの後側に位置する筒部4cとを備える。挿入部4bは筒部4cよりも縮径されており、筒部4cの外径は容器本体3の外径と同程度である。尾栓4は、容器本体3に対して周方向に相対回転可能とされており、容器本体3に対して相対回転することによって化粧料Mの繰り出し操作がなされる操作筒として機能する。
挿入部4bの内面には、雌螺子部材8の後側部分を収容する収容領域4dが設けられている。挿入部4bの外周面には、容器本体3の内面に形成された環状凹部3cに軸線方向に係合する環状凸部4fと、Oリング22が収容される環状凹部4gとが形成されている。環状凹部4gに収容されたOリング22は、容器本体3の内面に密着し、容器本体3の内部の気密を確保するために設けられる。
以上のように構成された化粧料繰出容器100の使用手順について説明する。まず、先筒2からキャップ10を外し、容器本体3及び尾栓4を一方向に相対回転する。容器本体3及び尾栓4を一方向に相対回転すると、尾栓4及び雌螺子部材8が同期回転し、容器本体3、ラチェット部材7、先筒2、パイプ材1及び押棒5が同期回転することにより、螺合部Tの螺合作用が働いて雌螺子部材8に対して押棒5が前進する。押棒5の前進に伴って押棒5はパイプ材1の内部の化粧料Mを前方に押し出し、先筒2から前方に突出した化粧料Mが被塗布部(例えば使用者の皮膚)に塗布されることによって、化粧料Mが使用に供される。
押棒5の前進に伴ってバネ部材9は徐々に縮んでいく。また、ラチェット機構Rにより、当該一方向の反対方向への雌螺子部材8及びラチェット部材7の相対回転が規制されるので、容器本体3及び尾栓4の反対方向への相対回転は規制される。従って、本実施形態では、押棒5は化粧料Mが使用されるまでには後退しない。また、先筒2が容器本体3に装着されている状態では、回転止め部材6の凸部6cがラチェット部材7の凸部7hに周方向に係合しているので、回転止め部材6はラチェット部材7と同期回転する。
化粧料Mが使用に供されてパイプ材1の内部の化粧料Mが無くなると、図12、図13及び図14に示されるように、押棒5が前進限に達し、押棒5の前端がパイプ材1から前方に突出し、容器本体3から先筒2が外されてパイプ材1の交換が行われる。パイプ材1の交換はパイプ材1単体で行うことが可能とされている。
すなわち、押棒5が挿入されたパイプ材1を押棒5から外すことによってパイプ材1を交換可能である。まず、パイプ材1の交換のために容器本体3から先筒2が外されると、回転止め部材6の凸部6cがラチェット部材7の凸部7hに対してバネ部材9の付勢力によって前進する。この状態において、回転止め部材6は、ラチェット部材7との周方向への係合が解除され、ラチェット部材7に対する回転が可能となる。
先筒2が容器本体3から外されてパイプ材1が交換される前には、パイプ材1に押棒5が摩擦力によって係合している。しかしながら、パイプ材1が押棒5から外されると、パイプ材1に対する押棒5の係合が解除されると共に、ラチェット部材7に対して回転止め部材6及び押棒5が回転し、バネ部材9の付勢力によって押棒5が回転しながら後退する。このとき、押棒5の後端が雌螺子部材8の底面8gに当接して押棒5が図3と同様の初期状態に位置する。
図15に示されるように、容器本体3から外した先筒2に対して化粧料Mが収容された新たなパイプ材1を挿入する。このとき、パイプ材1は先筒2の後側から中央収容領域2fに挿入されてパイプ材1の前端が段差部2hに接触する。そして、図15及び図16に示されるように、パイプ材1が挿入された先筒2を図14に示される容器本体3に装着することにより、新たなパイプ材1を保持する先筒2が容器本体3に装着されてパイプ材1の交換が完了する。
次に、本実施形態に係る化粧料繰出容器100から得られる作用効果について詳細に説明する。化粧料繰出容器100では、化粧料Mを収容するパイプ材1が先筒2の内部に設けられ、先筒2は容器本体3に着脱自在に係合する。容器本体3の内部には筒状の雌螺子部材8が設けられており、雌螺子部材8は押棒5の雄螺子5dが螺合する雌螺子8cを有する。押棒5は、回転止め部材6によって周方向への回転が規制されると共に、雄螺子5dと雌螺子8c(螺合部T)の螺合作用によって前進する。
このとき、パイプ材1に収容されている化粧料Mは、前進する押棒5に押されることにより、先筒2の開口2bから露出して使用に供される。先筒2は容器本体3に対して着脱自在とされており、図13に示されるように、パイプ材1は先筒2が容器本体3から取り外された状態で交換可能とされている。従って、容器本体3から先筒2を外した状態でパイプ材1のみを取り替えることが可能となるので、廃棄する部品の数を低減させることができる。従って、化粧料Mの使用後に廃棄される部品の数を減らすことができる。
押棒5は、容器本体3の一方向への回転に伴って前進し、容器本体3の内部に設けられると共に、一方向の反対方向への容器本体3の回転を規制するラチェット部材7を備え、ラチェット部材7は、雌螺子部材8に形成された第1ラチェット歯8bに係合する第2ラチェット歯7qを有する。よって、容器本体3の一方向への回転に伴って押棒5が前進し、一方向の反対方向への容器本体3の回転はラチェット部材7によって規制される。よって、容器本体3の反対方向への回転、並びに、化粧料M及び押棒5の意図しない後退を規制することができる。
回転止め部材6は、ラチェット部材7と同期回転可能に係合すると共に筒状とされており、回転止め部材6は、先筒2が容器本体3から取り外されたときに、前進すると共にラチェット部材7との係合が解除され、ラチェット部材7に対する周方向への回転が可能となる。よって、先筒2が容器本体3から取り外されたときに、回転止め部材6は、前進してラチェット部材7との係合が解除され、ラチェット部材7に対して回転可能となる。従って、ラチェット部材7に対する回転止め部材6の回転によって押棒5も回転することにより、先筒2が容器本体3から取り外された状態において押棒5を後退させることができる。
化粧料繰出容器100は、容器本体3の先筒2との反対側に位置する尾栓4を備え、尾栓4は、容器本体3の先筒2との反対側に位置する開口3gを封止する。従って、尾栓4が容器本体3の開口3gを封止することによって化粧料繰出容器100の気密を確保することができる。
パイプ材1は、押棒5にパイプ材1の軸線方向に沿って係合可能とされており、パイプ材1は、押棒5から外されることによって交換可能とされており、化粧料繰出容器100は、パイプ材1が押棒5から外されたときに押棒5を後退させるように押棒5を付勢するバネ部材9を備える。よって、パイプ材1が押棒5に係合しているときには、当該係合によって押棒5が前進した状態が維持される。そして、パイプ材1が押棒5から外されたときには、押棒5に対するパイプ材1の係合が解除されるので、押棒5がバネ部材9の付勢力によって自動的に後退する。従って、パイプ材1の交換時に押棒5を自動的に初期状態に戻すことができるので、新たなパイプ材1の装着を容易に行うことができ、化粧料繰出容器100の使い勝手を良好にすることができる。
以上、本開示に係る化粧料繰出容器の第1実施形態について説明した。しかしながら、本発明は、前述した第1実施形態に限られるものではなく、各請求項に記載された要旨を変更しない範囲において更に変形してもよい。すなわち、化粧料繰出容器を構成する各部品の形状、大きさ、数、材料及び配置態様は、上記の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
図17は、変形例に係る化粧料繰出容器200の容器本体23、パイプ材24、ピストン25、回転止め部材26、押棒27及び化粧料Mを示す側面図である。図18は、図17の容器本体23及び回転止め部材26を拡大した側面図である。図17及び図18に示されるように、容器本体23は円筒状とされており、容器本体23の前端から回転止め部材26が突出している。なお、容器本体23の構成は、例えば、容器本体3の構成と同様である。
パイプ材24は、化粧料Mを収容する筒状の化粧料収容部24bと、化粧料収容部24bの後方に位置する拡径部24cと、化粧料収容部24b及び拡径部24cの間に位置するテーパ面24dとを有する。ピストン25は、化粧料Mの後側且つ押棒27の前側に位置しており、化粧料Mを前方に押し出すために設けられる。
回転止め部材26は、容器本体23から露出すると共に容器本体23から離れるに従って縮径するテーパ面26cと、テーパ面26cの前側に位置する円筒状の外周面26bとを有する。外周面26bには、外周面26bにおいて径方向外側に突出する突起26dが形成されている。回転止め部材26の前端からは押棒27が前方に突出する。
パイプ材24は、回転止め部材26側の端部24fから突起26dが引っ掛かる溝24gを有する。溝24gは、端部24fから前側に斜めに延びる第1延在部24hと、第1延在部24hの前端において周方向の両側に延びる第2延在部24jとを有する。第1延在部24h及び第2延在部24jは、例えば、略T字状とされている。パイプ材24は、端部24fから回転止め部材26の突起26dが第1延在部24hに挿入されると共に回転止め部材26に対して相対回転して突起26dが第2延在部24jに引っ掛かることにより、回転止め部材26に軸線方向に係合する。
以上、変形例に係る化粧料繰出容器200において、回転止め部材26は、外周面26bに突起26dを有し、パイプ材24は、パイプ材24の回転止め部材26側の端部24fから突起26dが引っ掛かる溝24gを有する。よって、回転止め部材26の突起26dがパイプ材24の溝24gに引っ掛かることにより、回転止め部材26にパイプ材24を係合可能となる。
従って、先筒2が容器本体23から外された状態において、パイプ材24が回転止め部材26及び押棒27から意図せず外れることを抑制することができる。また、変形例に係る化粧料繰出容器200は、押棒27と化粧料Mとの間に介在するピストン25を備える。従って、押棒27が化粧料Mを直接押し出さないので、押棒27を汚れにくくすることができると共に押棒27を保護することができる。
なお、変形例に係る容器本体23、パイプ材24、回転止め部材26及び押棒27のそれぞれは、前述した第1実施形態の容器本体3、パイプ材1、回転止め部材6及び押棒5のそれぞれに代えて用いることが可能である。更に、前述した第1実施形態に係る化粧料繰出容器100にピストン25を組み込むことも可能である。
以上、変形例に係る化粧料繰出容器200について説明したが、本開示に係る化粧料繰出容器は更に変形することが可能である。以下では、更なる他の実施形態に係る化粧料繰出容器について説明する。
(第2実施形態)
図19は、第2実施形態に係る化粧料繰出容器210の容器本体213、パイプ材214及び回転止め部材216を示す側面図である。図20(a)は、パイプ材214の側面図である。図20(b)は、図20(a)とは異なる方向から見たパイプ材214の側面図である。容器本体213、パイプ材214及び回転止め部材216の一部の構成は、前述した容器本体23、パイプ材24及び回転止め部材26の一部の構成と重複するため、以下では、前述した内容と重複する説明を適宜省略する。
パイプ材214は、後側に位置する拡径部214cを有する。回転止め部材216は、容器本体213から露出すると共に容器本体213から離れるに従って縮径するテーパ面216cと、テーパ面216cの前側に位置する外周面216bとを有する。外周面216bには、外周面216bから径方向外側に突出する突起216dが形成されている。
パイプ材214は、回転止め部材216側を向く端面214fと、端面214fに形成されており回転止め部材216が引っ掛かる係止部214gとを有する。パイプ材214の端面214fは、軸線方向に直交する平面に対して傾斜している。軸線方向に直交する平面に対する端面214fの傾斜角度は、一例として、14°以上且つ40°以下である。しかしながら、端面214fの傾斜角度は、上記の値に限られず適宜変更可能である。軸線方向に沿って見た端面214fの形状は、環状とされている。例えば、後方から端面214fを見たときに、端面214fは、反時計回りに向かうに従って後側に向かうにように斜めに傾斜している。
係止部214gは、例えば、回転止め部材216の突起216dが入り込む凹状部とされている。パイプ材214は、例えば、パイプ材214の周方向に沿って並ぶ2つの係止部214gを有する。係止部214gは、端面214fから前側に斜めに延びる第1延在部214hと、第1延在部214hの前端において周方向の両側に延びる第2延在部214jとを有する。パイプ材214は、端面214fから回転止め部材216の突起216dが第1延在部214hに挿入されると共に回転止め部材216に対して相対回転して突起216dが第2延在部214jに引っ掛かることにより、回転止め部材216に軸線方向に係合する。
以上、第2実施形態に係る化粧料繰出容器210では、回転止め部材216の突起216dがパイプ材214の係止部214gに引っ掛かることにより、回転止め部材216にパイプ材214を係合可能となる。また、第2実施形態では、パイプ材214の端面214fは、軸線方向に直交する平面に対して傾斜している。端面214fは、溝状の係止部214gに向かって傾斜している。
従って、突起216dを係止部214gに係合するときに、突起216dを端面214fに当てて傾斜する端面214fに沿ってスムーズに係止部214gに係合させることができる。すなわち、端面214fのどこに突起216dが当接しても、突起216dをパイプ材214の第2延在部214jにスムーズに誘導できるので、パイプ材214に対する回転止め部材216の係合をスムーズに行うことができる。
(第3実施形態)
図21は、第3実施形態に係る化粧料繰出容器300の内部構造を示す断面図である。化粧料繰出容器300は、前述した化粧料繰出容器100、化粧料繰出容器200又は化粧料繰出容器210と同様、先筒2と、容器本体3と、押棒5と、回転止め部材26(又は回転止め部材216)と、ラチェット部材7と、雌螺子部材8と、バネ部材9とを備える。
化粧料繰出容器300は、更に、第2バネ部材310を備える。第2バネ部材310は、例えば、SUS(Steel Use Stainless)によって構成されている。第2バネ部材310は、雌螺子部材8と回転止め部材26との間に介在しており、雌螺子部材8に対して回転止め部材26を付勢するために設けられる。第2バネ部材310は、回転止め部材26を前方に付勢している。
例えば、第2バネ部材310の直径は、バネ部材9の直径よりも大きい。回転止め部材26(又は回転止め部材216)及び雌螺子部材8の間において、第2バネ部材310は、バネ部材9を囲むように配置されている。以上のように、第3実施形態に係る化粧料繰出容器300は、回転止め部材26を付勢する第2バネ部材310を備えることにより、回転止め部材26をパイプ材24側(前側)に付勢して第2延在部24j(又は第2延在部214j)への突起26d(又は突起216d)の誘導をスムーズに行うことができる。
(第4実施形態)
図22は、第4実施形態に係る化粧料繰出容器400の内部構造を示す断面図である。図23(a)は、化粧料繰出容器400の回転止め部材406を示す側面図である。図23(b)は、図23(a)のG−G線断面図である。図22、図23(a)及び図23(b)に示されるように、化粧料繰出容器400は、第2バネ部材310を有しない点、及び回転止め部材26とは異なる形状の回転止め部材406を備える点、が第3実施形態に係る化粧料繰出容器300とは異なっている。
回転止め部材406は、雌螺子部材8に対向するバネ部406bを備える。回転止め部材406のバネ部406b以外の構成は、例えば、前述した回転止め部材26(又は回転止め部材216)の構成と同一である。バネ部406bは、回転止め部材406の後端に位置しており、雌螺子部材8の前端に接触する。
バネ部406bは、例えば、軸線方向に沿って伸縮可能な樹脂バネ部である。例えば、バネ部406bは、螺旋状に延びる本体部406cと、本体部406cの内外を連通すると共に螺旋状に延びるスリット406dとによって形成されている。このように、バネ部406bは、螺旋状の本体部406c及びスリット406dを有することにより、軸線方向に沿って伸縮する。
以上、第4実施形態に係る化粧料繰出容器400では、バネ部406bを有する回転止め部材406を備えることにより、バネ部406bによって回転止め部材406がパイプ材24(又はパイプ材214)側(前側)に付勢される。従って、パイプ材24の第2延在部24j(又は第2延在部214j)への突起26d(又は突起216d)の誘導をスムーズに行うことができる。更に、第4実施形態に係る化粧料繰出容器400は、第2バネ部材310に相当する部品を必要としないので、部品点数の増加を抑制できる。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態に係る化粧料繰出容器500について説明する。図24は、第5実施形態に係る化粧料繰出容器500の容器本体503、パイプ材504及び回転止め部材506を示す側面図である。図25(a)は、パイプ材504を示す側面図である。図25(b)は、図25(a)とは異なる方向からパイプ材504を見た側面図である。図26(a)は、回転止め部材506を示す側面図である。図26(b)は、回転止め部材506のH−H線断面図である。
パイプ材504は拡径部504cを有する。また、パイプ材504は、回転止め部材506側を向く端面504fと、端面504fに形成されており回転止め部材506が引っ掛かる係止部504gとを有する。パイプ材504の端面504fは、前述した端面214fと同様、軸線方向に直交する平面に対して傾斜している。
係止部504gは、例えば、第1係止部504g1、及び第1係止部504g1とは異なる形状の第2係止部504g2を含む。パイプ材504は、例えば、2つの第1係止部504g1、及び2つの第2係止部504g2を有する。第1係止部504g1及び第2係止部504g2は、例えば、パイプ材504の周方向に沿って交互に配置されている。第1係止部504g1及び第2係止部504g2のそれぞれは、回転止め部材506の突起506dが入り込む凹状部とされている。
第1係止部504g1は、端面504fから前方に延びる第1延在部504hと、第1延在部504hの端面504fとの反対側の端部において拡張する拡張部504jとを有する。第1延在部504hは、例えば、軸線方向に平行に延びており、拡張部504jは第1延在部504hの前端から円弧状に拡張している。
第2係止部504g2は、端面504fから前方に延びる第2延在部504kと、第2延在部504kの端面504fとの反対側の端部に位置する湾曲部504mとを有する。例えば、第2延在部504kは、軸線方向に平行に延びており、湾曲部504mは第2延在部504kの前端から円弧状に湾曲している。第2延在部504kの幅は、第1延在部504hの幅よりも広い。
回転止め部材506は、前述と同様、テーパ面506cと、テーパ面506cの前側に位置する外周面506bとを有する。外周面506bには、4つの突起506dが形成されている。突起506dの天面は、例えば、前端から後方に向かうに従って広がる山部506d1と、山部506d1の後端において膨らむように円弧状に湾曲する湾曲部506d2を有する。
4つの突起506dのうちの2つはパイプ材504の第1係止部504g1に入り込み、残りの2つはパイプ材504の第2係止部504g2に入り込む。このとき、第2延在部504kの幅は第1延在部504hの幅よりも広いため、第2係止部504g2には突起506dがスムーズに入る。これに対し、第1係止部504g1に入り込む突起506dは第1延在部504hを押し広げながら拡張部504jに向かって移動する。そして、拡張部504jに達した突起506dは第1延在部504hに引っ掛かるので、第1係止部504g1に突起506dを強固に取り付けることができる。
以上、第6実施形態に係る化粧料繰出容器500では、前述した化粧料繰出容器210と同様、パイプ材504の端面504fが軸線方向に直交する平面に対して傾斜している。よって、突起506dを端面504fに沿ってスムーズに係止部504gに係合させることができる。また、突起506dは第1係止部504g1(第1延在部504h)に引っ掛かった状態で係止されるので、回転止め部材506からのパイプ材504の抜けをより確実に抑制できる。
(第6実施形態)
続いて、第6実施形態に係る化粧料繰出容器600について図27を参照しながら説明する。図27に示されるように、化粧料繰出容器600は、前述した先筒2とは異なる先筒602を備える。先筒602は、その先端に径方向内側に突出する段差部602hを有する。段差部602hの軸線方向の長さは、例えば、前述した段差部2h(図4参照)の軸線方向の長さよりも短い。一例として、段差部602hの軸線方向の長さは、段差部602hの根元に位置する部分の先筒602の径方向の厚さと同程度である。
以上、第6実施形態に係る化粧料繰出容器600では、先筒602の先端において先筒602の径方向内側に突出する段差部602hの軸線方向の長さが先筒602の先端部分の厚さと同程度である。よって、先筒602の段差部602hの軸線方向の長さを短くすることにより、段差部602hと化粧料Mとの接触領域を小さくすることができるので、この接触領域における化粧料Mの折れを抑制することができる。
(第7実施形態)
次に、第7実施形態に係る化粧料繰出容器701について図28を参照しながら説明する。図28に示されるように、化粧料繰出容器701は、先筒2に対するパイプ材704の位置が前述した各実施形態と異なっている。パイプ材704は、先筒2の開口2bから突出した状態で固定されている。
以上、第7実施形態に係る化粧料繰出容器701では、先筒2の内部において化粧料Mが充填されたパイプ材704が先筒2の開口2bから突出した状態で固定されている。従って、繰り出し等のときに化粧料Mが先筒2に当接しないので、先筒2に当接することに伴う化粧料Mの折れを防止することができる。
以上、種々の実施形態に係る化粧料繰出容器について説明したが、本開示に係る化粧料繰出容器は更に変形することが可能である。例えば、前述の実施形態では、一方向のみの繰り出しを可能とするラチェット部材7を備えた化粧料繰出容器100について説明した。しかしながら、一方向、及び当該一方向の反対方向、の双方への相対回転が可能な化粧料繰出容器であってもよい。この場合、ラチェット部材7を省略することも可能となり、部品点数を低減させて構成を簡易にすることも可能となる。また、前述の実施形態では、パイプ材1のみが交換可能な化粧料繰出容器100について説明した。しかしながら、交換可能な部品は、パイプ材1のみに限られず、適宜変更可能である。例えば、パイプ材1と共に他の部品も交換可能とされていてもよい。
また、前述の実施形態では、容器本体3と尾栓4とが相対回転することによって化粧料Mが前進する化粧料繰出容器100について説明した。しかしながら、先筒と容器本体とが相対回転することによって化粧料が前進する化粧料繰出容器であってもよく、化粧料を繰り出す繰り出し機構の構成は適宜変更可能である。更に、化粧料繰出容器は、化粧料を繰り出す繰り出し機構に代えて、ノック式等の押出機構を備えていてもよい。
また、前述の実施形態では、先筒2が容器本体3から外されて、パイプ材1が押棒5から外されたときに、回転止め部材6及び押棒5が回転すると共にバネ部材9の付勢力によって押棒5が後退する化粧料繰出容器100について説明した。しかしながら、バネ部材の付勢力ではなく、手動(例えば相対回転)によって押棒が後退する化粧料繰出容器であってもよい。