JP2021108641A - ルアーのラトル構造と重錘の重心移動構造 - Google Patents

ルアーのラトル構造と重錘の重心移動構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2021108641A
JP2021108641A JP2020016669A JP2020016669A JP2021108641A JP 2021108641 A JP2021108641 A JP 2021108641A JP 2020016669 A JP2020016669 A JP 2020016669A JP 2020016669 A JP2020016669 A JP 2020016669A JP 2021108641 A JP2021108641 A JP 2021108641A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
lure
coil spring
spring
rattle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020016669A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7492095B2 (ja
Inventor
剛 奈良
Go Nara
剛 奈良
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2020016669A priority Critical patent/JP7492095B2/ja
Publication of JP2021108641A publication Critical patent/JP2021108641A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7492095B2 publication Critical patent/JP7492095B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】 ラトルボールや重錘の移動する経路が曲がったりしても移動経路の断面が損なわれないようにした上で、重錘の重心移動、特にルアーをキャストした後で自動的に所定の位置に重錘を戻す仕組みを実現する。【解決手段】 リングホース2を設け、重錘が移動する動線が曲がっても重錘が前後に移動できる空間を確保した上で、図1(c)と(d)の様にリングホース2の内部側にコイル(コイルスプリング)8を設け更にコイル(コイルスプリング)8の内側に球重錘(ラトルボール)4を配置して、キャストした際に重錘がルアー後方側に移動しても重錘を所定の位置に戻せるように構成した。【選択図】図1

Description

本発明は、釣りや漁業等で用いられるルアー、更に詳しくはルアーやブレードの有するラトルの構造、重錘の重心移動に関する。
従来のルアーフィッシングで集魚用に用いられるラトルは、水中でルアーがジグザグに泳ぐ際やジャークという急激にルアーをアクションさせる操作の際にラトルボール(または重錘)をルアー内部の壁、またはラトル管内の壁に衝突させて音を発生する仕組みが主流である(例えば、特許文献1(図2)、特許文献2(段落番号0019〜0021、図2(a)、図2(b)、図3参照))。
現状では衝突を基本としたラトル音が主流となり、ラトルボールの材質を変えたり衝突する壁の材質を変えて音色を調整している製品が市販されている(非特許文献1)。また、ルアーの動きを激しく動かさないでもラトル音を沢山発生させる仕組みとしては、ルアーに取り付けるブレードの内部にラトルを入れたりする方法もある。(例えば、特許文献3)
ラトル音の集魚効果には賛否両論あるが、ラトル音がした方が良い場合としない方が良い場合もあり、釣り場の濁りや水面のうねり流れ等のノイズ状況にも左右される面がある。そのためラトルの挿抜を可能とする製品も存在する。(非特許文献2、非特許文献3)
このようなラトル音を発生させる際に、ほとんどの製品ではルアー(またはブレードやラトルカプセル)を激しく動かす必要があり、そのルアーの動きが激しすぎて対象魚に警戒される場合が少ないくない。できればルアーを静かに動かしたいが、そのような状況でも衝突音とは音質が異なるラトル音を多数発生させたい場合の手段が特許文献4(図4、図6、図8参照)で公開されている。但し、この先行技術のラトルボールの移動経路の方向をルアーのボディの長手方向に変えて距離を長くして使用したい場合、その経路が曲がったりした際に移動経路の断面が変形してラトルボールの動きが損なわれる可能性が考えられ、ワームなどの柔らかいボディ素材で構成されるソフトルアーには適さない。
また、ラトルボールを重錘の一部に置き換え、その重錘を前後に移動させる重心移動と同時にラトル音を発生させる仕組みが公開されている(特許文献5)。但し、この技術も重錘(またはラトルボール)が移動する範囲は直線的であり、移動経路が曲がったりすることを前提としていないため、変形を伴わない硬い素材で構成されるハードルアーでの利用が前提となっている。この様に殆どのラトルはハードルアー内での利用を想定したものが多く、ボディ形状が変形したりするワームを始めとするソフトルアーでの利用を前提としたものは非特許文献1で提示したような衝突系のラトル音を発する製品以外では見当たらない状況にある。
ラトルボールと重錘の材質は同じ場合も多く、前述の特許文献5と同様に、ある意味ではラトルボールは重錘であるともいえるが、現在の重錘の前後の重心移動の主要的な基本技術が公開されている(特許文献6)。特許文献6の技術は重錘(または球重錘)が前後に直線的に移動できるように重錘にガイドワイヤ(特許文献6の中では線材と定義)を通す穴を貫通させ、ルアーボディ内部に固定されたガイドワイヤに沿って前後に移動できるようにし、さらに磁石の力を使って所定の位置に重錘が保持されるよう構成された技術である。ルアーをキャストした際はその重錘に掛かる応力と慣性力でルアーの後方部に重錘が移動し、飛行中の姿勢を安定させる効果に貢献する技術となっている。
特許文献6を採用する製品が市場に溢れてから派生技術が多数公開されたが、特許文献7もその中のひとつである。この特許文献7ではガイドワイヤの使い方と重錘の形状など他では見られない独特の特徴(新規性)があったが、効果(進歩性)の面で課題が残されたのか審査請求の過程にも製品化にも至らなかった技術となっている。
ルアーの重錘の移動による重心移動の技術が普及する中で、重錘をばねの反発力(または復元力)で所定の位置に戻し、ルアーが着水した時点で水平姿勢にしようとする技術の考案が公開された(特許文献8)が、実用化には至らなかった。この技術の狙いはキャスト時にルアー後部に移動した重錘をコイルスプリングの反発力で所定の位置に戻しルアーを水平姿勢にすることにある。ルアー後部にある重錘が戻らない状態だとルアーは立ち泳ぎの状態となり釣りの対象魚に違和感を感じさせる。それを避けるために水中では水平姿勢を保つことが望ましいとされている。
ルアーが着水した直後に水平姿勢になるように実用化に至らせた技術が公開されている(特許文献9)。この技術は重錘の前側、後ろ側、前後双方のいずれかにコイルスプリングを設け、キャストする際の応力や慣性力を利用してコイルスプリングを圧縮または伸長させて、着水後の重錘に掛かった応力や慣性力が衰えた時点でコイルスプリングの圧縮か伸長が終息し所定の位置に重錘が復帰するという前述の特許文献6と特許文献8の技術を融合させたような内容である。但し、このコイルスプリングの力が強すぎたりすると飛行中に想定外に早く重錘が所定の位置に戻ってしまい飛行姿勢が安定しなくなるなどの問題があり、所定の位置に重錘が戻る際に磁石で一時的に減速または停止させるという技術も併せて公開されている(例えば、特許文献9(段落番号0010−0016を参照)、非特許文献4("飛距離と立ち上がりを兼ね備えた「MAGLOCK+Rシステム」搭載(105Sのみ)"の部分を参照))。
前述の特許文献9に於ける重錘を磁石で一時的に減速または停止させる技術は、本来であればコイルスプリングの強さの設定が適切であれば重要性が高いといえない技術でもある。その特許文献9の技術構成で利用する重錘の重さに対するコイルスプリングの強さの適切な数値を現した技術が特許文献10で公開されている。
ルアーが着水した直後に重錘を所定の位置に自動的に復帰させる技術としては、前述の特許文献9と特許文献9に対する数値限定発明である特許文献10が現時点で公開された最善の技術といえる。但し、この技術の前提が重錘の前側、後ろ側、前後双方のいずれかにコイルスプリングを設けた状態であり、このコイルスプリングで付勢される重錘とは別の重錘がルアーの前部側(ルアーのヘッド側)やルアーの後部側(ルアーのリア、またはテール側)などに設けられているような場合や、コイルスプリングが伸長したり収縮したりする動線が直線的ではなく曲線的であったりする場合には範囲外となるため、ルアーの設計仕様によってはコイルスプリングの強さの設定の有効値が成り立たなくなる場合もある。
また、重錘をコイルスプリングの付勢力で戻している途中で付勢している重錘の重さが変化するような場合や、重錘とコイルスプリングの配置構成が異なるような場合も同様にコイルスプリングの設定の強さの有効値が成り立たなくなる。但し、特許文献11に記載される技術構成の場合は、コイルスプリングが直接付勢する重錘(第一重錘)と併行する重錘(球重錘である第二重錘)の双方がコイルスプリングの付勢力がその役割を完了するまで同一に押される対象となる点と、第一重錘と第二重錘のルアー内での前後の移動動線がルアーの前部側に傾斜した経路となっているため、前述のコイルスプリングの設定の有効値の範囲に大きな影響を与えない範囲に収まっている(例えば、特許文献11(図5から図4の状態まで第一重錘と第二錘が戻る過程))。
但し、特許文献11の構成では、第三重錘をルアーのテール側(ルアー後部側)のベリー側(腹側)に固定する必要がある。その理由はこの第三重錘が無いと第一重錘と第二重錘がテール側に寄せられた際にルアーのバック側(背中側)に持ち上げれた状態となるため、キャスト後の着水時にベリー側を水面側にバック側を海底側に向けてルアーが仰向けになる可能性があり、それを防ぐために第三重錘が必須となっている。また、第一重錘と第二重錘の動線が占有するルアー内部でのスペースも大きくなり、設計の自由度も少なく設計者には高度な設計能力が要求されると想定される。
現状ではワームなどのソフトルアーでは重錘の重心移動は実現されていない。実現されない理由は前述の段落番号0005に記載のとおり重錘(またはラトルボール)の移動空間の断面が変形によって損なわれるためであるが、ハードルアーで複数のボディから構成されるジョイントルアーでは代替技術が提供されている。(特許文献12)
この特許文献12の技術はルアーの前後のボディのうち、後ろ側のボディにだけ重錘の重心移動を備える形を特徴としているため、前後のボディの重量バランスや水中での浮き姿勢の調整、前後ボディ間の曲がり角度や曲がる位置の調整、強度確保などの理由により、ルアー形状の設計が難しく設計の自由度も制限されがちである。前後のボディをまたがる形で重錘の重心移動の仕組みを構成できれば設計の自由度も改善されるが、現状ではその技術が公開されていない。
また、ジョイントルアーはボディが複数に分割されているため、飛行中に前後のボディがバラバラに動き姿勢が安定せずルアーの飛距離が伸びないという課題があるが、その課題の解決策として提供されている先行技術が特許文献13で公開されている。この技術は飛行中に前後のボディ間をまたがる形で固定杆を通し、本来は曲がる部分を固定杆でロックさせることで通常の単体ボディのルアーと同じように飛行する事を可能とした技術である。
但し、この特許文献13に記載の固定杆を重錘に置き換えて使った場合、単純に前後に移動する重錘としては利用可能であるが、コイルスプリングの付勢力などで自動的に所定の位置に戻す仕組みを取り入れたりすると、水中のごみが絡まったり詰まったりする可能性があり、ルアーが想定した動きが出来なくなる可能性が考えられ実用化の部分で課題が残る。現状ではこの課題を解消するような後続の技術は公開されていない。
これまでの背景技術の中では、ラトルが移動する動線も重錘が移動する動線も直線的であり、ルアーのボディの変形に伴って動線が変化し曲線になっても重錘の重心移動の動作が保証される技術は確認できなかった。唯一、関連しそうな技術としては特許文献14を確認できるが、他の理由により拒絶査定となっており、特許文献14の段落番号0013にも記載が確認できるように「好ましくは、ボディは、自重によっては実質的には変形しない」という程度であり、わずかなボディの変形を前提としたものである。結果として単体ボディでも複数で構成されるボディでも重錘の動線が変化して曲線的になった状態で重錘の重心移動と自動的に重錘を所定の位置に戻せる事が保証される技術は公知技術の範囲では存在しないものと考えられる。
ルアーフィッシングの対象魚であるフィッシュイーター(ブラックバス、スズキなど)は、ルアーをベイト(餌となる小魚など)と勘違いすることによってこのルアーに食いつく。フィッシュイーターを寄せ集めるラトル音、勘違いを誘発する水中姿勢や多彩なアクションが達成されるルアーであることが望ましい。
特開2000−354435号公報 実用新案登録第3189441号公報 特開2000−166424号公報 特許第4346461号公報 特開平09−248099号公報 実全平04−024450号公報 特開2011ー50374号公報 実開平8−93号公報 特許第5546333号公報 特許第6320804号公報 特許第5898416号公報 特許第5931504号公報 特許第4227883号公報 特開2014−93971号公報 実全昭61−022474号公報
・ザップ、"BONERATTLER[ボーンラトラー]"、[online]、[令和元年12月15日検索]、インターネットURL:https://www.zappu.jp/wp-content/themes/standard_black_cmspro/img/o_bone-r.pdf ・ルミカ、"Xtrada METALJACKER"、[online]、[令和元年12月15日検索]、インターネットURL:http://www.fishing-lumica.com/product/xtrada%E3%80%80metal-jacker-2/> ・ルミカ、"寄ってこい ラトルスティック 25"、[online]、[令和元年12月15日検索]、インターネットURL:http://www.fishing-lumica.com/product/ratoru/> ・グローブライド、"DAIWA:モアザンスイッチヒッター"、"飛距離と立ち上がりを兼ね備えた「MAGLOCK+Rシステム」搭載(105Sのみ)"、[online]、[令和元年12月15日検索]、インターネットURL:https://www.daiwa.com/jp/fishing/item/lure/sea_le/morethan_switchhitter/index.html> ・アムズデザイン、"iBORN 118F shallowに初搭載!"、"imaの新重心移動システム「MRD」って?"、[online]、[令和元年12月15日検索]、インターネットURL:https://www.ima-ams.co.jp/imag/fish/salt/mrd-system-201909> ・ソードルアーズ、"マグネットブレーキとは?… [ルアー工学部・ブレーキ編] 1"、[online]、[令和元年12月17日検索]、インターネットURL:https://blog.goo.ne.jp/swordlurez/e/e7b301bfc4af6120f2576d6f7a87c267> ・Wikipedia、"スリンキー"、[online]、[令和元年12月18日検索]、インターネットURL:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%BC>
今回解決しようとする課題は、ワームなどのソフトルアーやジョイントルアー等の変形するルアーの内部においても、このラトルボールが移動する空間が損なわれず、前後に移動できるようにする技術の提供にある。それによって、ルアーのボディが変形してもラトルボールの移動が損なわれずに多彩な音色のラトル音を発生させることができればワームやソフトルアー、ジョイントルアー等でのラトルの利用用途が広がるものと考えられる。
また、このラトルボールを重錘に置き換え、前述の技術の提供が行われれば、ワームやソフトルアーでは実例が無くジョイントルアー等では実例が少ない重錘の重心移動の実現も容易になる。本願出願時点において、変形しやすいワームやソフトルアーにて重錘の重心移動を実現する技術は提供されていない。また、ボディが複数で構成されるジョイントルアーの各ボディ間をまたがる形で重錘の重心移動を実現している技術も提供されていないため、重錘を所定の位置に戻す技術も確立されていない。
また、一般的な一つのボディで構成されるハードルアーにおいても、重錘の重心移動は実現されてはいるものの重錘を所定の位置に戻す技術については重錘が移動する動線は直線的なものに限定されており、重錘の動線に曲線が伴う場合は重錘を所定の位置に戻す技術が存在しない。
本願発明が解決しようとする課題は、従来の技術ではラトルボールまたは重錘が移動する経路が曲がったりすると機能が損なわれてしまう問題を解決することにあり、ラトルボールや重錘の移動する経路が曲がったりしても移動経路の断面が損なわれないように、さらに重錘の重心移動技術、特にルアーをキャストした着水直後には自動的に所定の位置に重錘を戻す仕組みを実現し、それによってワームやソフトルアー、ジョイントルアーにおいても重錘の重心移動が利用できるようにすることを目的とする。
その過程で付帯するラトルボールの衝突音だけに限定されない多彩なラトル音の実現や、ルアーの飛行姿勢を安定させて飛距離を伸ばしたり、ルアーの着水直後の姿勢変化によるアクションの実現や水平姿勢または前傾姿勢への復帰も可能にし、スイム姿勢の調整にも効果を導く技術も併せて提供することにある。
本発明のルアーは、釣りに用いるルアー(ハードルアー、ソフトルアー、ルアー部品等)であって、ルアーに内蔵した重錘(またはラトルボール)が前後に移動可能な移動経路が設けられ、重錘が前後に移動する移動経路の一部または全体に蛇腹状の凹凸形状やコイル形状やリング形状の特徴を有する構造体による移動経路の保護措置が講じられた構成となっており、ルアー本体が変形して重錘の移動経路が曲がった場合であっても、重錘が前後に移動できるように設けられている。この移動経路の保護措置が本発明の実現において重要な技術であり、具体的には重錘の移動経路が曲がっても重錘が通る内部断面の変形を防ぐように蛇腹やコイル状の凹凸を設けて保護する構造を採用している。
この構造は我々の身近なものでは曲がるストローや電気配線用のチューブ、洗濯機の排水ホースや掃除機のホースにも共通するものである。本発明では他の分野で確立された技術をルアーの重錘の移動空間にも利用することで実現可能としているが、この移動空間を設計の意図に応じて柔らかく曲がりやすくしたり硬く曲がりにくくしたりするには、コイルスプリングであれば線材の太さや断面の形状を調整することで可能になる。例えば線材のコイルスプリングが伸縮する方向の厚さを薄くしてコイルスプリングの円周の外方向に扁平にすれば曲がりやすくなり、その逆に設定すれば曲がり難くなる。具体例を挙げれば非特許文献7に記載のスリンキーをイメージすると理解しやすい。
ラトル音については重錘(球重錘、またはラトルボール)が前後に移動する際に移動経路の保護措置で形成される凹凸を乗り越えるときに発生し、この凹凸の形状や間隔、材質によっても音が変化するため多彩なラトル音の発生が可能になる。特に蛇腹の形状を採用した場合は曲がるストローがそうであるように蛇腹部分は伸縮可能であるため、伸縮させて凹凸の間隔を変えてラトル音の音程を調整することが可能になる。
重錘の重心移動で所定の位置に戻す技術については、重錘が前後に移動するにあたって、ルアーのキャスティング時は慣性の法則に従って重錘はその場に留まろうとするためルアー前部側に引っ張られたルアー本体ボディの内部でコイルスプリングを伸長または圧縮させながらルアー後部側へ移動する。このキャスト時の段階でコイルスプリング内部に伸縮可能なスペーサーを用いている場合は伸縮可能なスペーサーは重錘の応力を受けて圧縮される。また、本発明の請求項5のように重錘よりもルアー後部側にコイルスプリングを設けている場合はコイルスプリングは圧縮された状態となる。本段落以降の課題を解決するための手段の説明では請求項2から請求項4に記載のコイルスプリングを引きばねとした場合を中心に説明を進める。
次のルアーが飛行中の段階では重錘が最大の慣性力をもってルアー後部側を先頭にしながら飛行するが、この際にルアー本体が受ける風の抵抗がコイルスプリングを収縮させようとする力より小さくなると重錘は徐々にルアー前部側に戻りはじめる。この時にコイルスプリングの力が重錘に対して強すぎると飛行中の早い段階で重錘がルアーの前部側に戻ってしまい、飛行中の先頭であるルアー後部側の重量が軽くなるため風の影響によって飛行姿勢が安定しなくなって飛距離が伸びなくなる。逆にコイルスプリングの力が重錘に対して弱すぎると飛行中の先頭側であるルアー後部側に重錘が永く留まるため、飛行過程の最後の部分でルアーの揚力が活かせずルアー後部側から水面に突き刺さる様に落下する。そのため、コイルスプリングの強さと重錘の重さの関係性が重要になるが、コイルスプリングと重錘の戻りの速さにブレーキを掛ける方法が本願発明の請求項8に示す技術となる。この技術はハイブリッドカーなどの回生ブレーキと同じ技術に相当し、ルアーでの利用実績は存在しないがリールのブレーキとしては特許文献15と非特許文献6に示すとおり実績のある技術でありレンツの法則を利用したものである。
また、コイルスプリングの内部に伸縮可能なスペーサーが設けられている場合は、コイルスプリングが収縮するより先にスペーサーが伸長して元に戻そうとする。その結果、ルアー後部側にある重錘とスペーサーを圧縮していた重錘の距離は広がる。この重錘同士の距離が広がる事によって一気に全ての重錘が戻ろうとするよりも徐々に重錘を戻すことによるブレーキ効果と飛行中の重心を前後に分散させる状態が得られる。飛行中の重心が前後に分散される場合の効果としては横風に対する安定感が増すことにある。飛行中の先端であるルアー後部側に重心が集中している状態で横風を受けると、その重心を中心にして飛行中の後端側、つまりルアーの前部側が風下に流され易くなり飛行姿勢が崩れやすい。逆に重心が分散しているとルアー全体が均等に横風を受ける形になるため、飛行姿勢を崩れ難くする効果がある。
次に、着水後の重錘の位置を所定の位置に戻す技術であるが、前述の段落0031〜0032と同様にコイルスプリングやスペーサーの働きで戻す形になる。着水した瞬間にルアーは水の抵抗を受けて急激に減速するため、ルアー前部側に戻りかけていた重錘は減速の影響でルアー後端部側に移動し、水中の減速で慣性力が失われてからコイルスプリングやスペーサーの元の状態に復元しようとする力で重錘がルアー前部側に戻され、重錘が所定の位置に置かれる。この動きの流れは背景技術で引用した特許文献9等でも同様である。
本願発明では、重錘を所定の位置に戻すだけでなく、重錘を所定の位置に戻す途中で姿勢変化によるアクションの実現も併せて実現する。実現する方法は請求項2に記載する「そのコイルスプリングが伸縮する範囲の動線は直線曲線を問わず」にある。例えばコイルスプリングが伸縮する範囲の動線がUターンするような曲線を描いている場合で、Uターンのターンする位置をルアーのバック(背中)側、Uターンの開始をルアー後部側のベリー(腹)側としUターンの終わりをルアー前部側のベリー(腹)側とすれば、伸長したコイルスプリングが重錘を所定の位置であるルアー前部側のベリー側まで戻す際に、重錘の経路はベリー側からバック側を経由してベリー側に戻る。つまり、ルアーの重心がルアーのお腹の側から背中側に移ってまたお腹側に戻る形になるため、背中側に重錘があるタイミングではルアーは仰向けの崩れた姿勢になろうとする。その崩れた姿勢をルアーフィッシングの世界では「ヒラ打ち」と呼ばれており、フィッシュイーターが反応しやすい状態であるとも言われている。参考までにコイルスプリングがUターンする動きは身近なところでは前述のスリンキーでも見られる様な動きをイメージすれば理解しやすい。
前述の段落番号0031〜0035を通して説明した重錘の重心移動の重錘を所定の位置に戻す仕組みの「そのコイルスプリングが伸縮する範囲の動線は直線曲線を問わず」の部分を段落番号0028で説明した重錘の移動経路の保護措置が講じられた空間の中に配置すれば、ジョイントルアーなどの複数のボディからなるルアーのボディ間をまたがった重心移動の仕組みが実現できる。なお、ソフトルアーにおいても同様であり、また、磁石の反発を用いた重心移動の場合は、そのまま移動経路の保護措置が講じられた空間の中に配置するだけで実現できる。
本発明に係るルアー、ルアーのラトル構造と重錘の重心移動構造では、キャスティング時の飛行姿勢の安定やルアー後部側に移動した重錘を着水時にコイルスプリングによってルアーの前部側に戻して適正な水中姿勢にすることを実現し、さらに水中姿勢を実現する過程でヒラ打ちなどのアクションを入れることも可能であり、複数のボディで構成されるジョイントルアーやソフトルアーでも重心移動を実現することを初めて可能にした技術である。また、磁石の反発を用いた重心移動の場合も同様である。
また、ラトルとして利用する場合では、多彩なラトル音を発生させる事を可能にしている。特に蛇腹を用いたホース形状はストローの曲がる部分と同様に伸縮可能であるため、釣り場においてワームに挿し込んで使用する場合は蛇腹部分を伸縮させることで好みのラトル音を設定することが可能となる。
また、従来の重錘の前か後ろにコイルスプリングを設ける場合に比べて、本発明の重錘の外周方向または内部にコイルスプリングを配置する方法は、重錘が前後に移動する可動領域を大きくすることが可能になるため、飛距離を伸ばしたり水中姿勢を水平から前傾に至るまで設計の選択肢と自由度が向上する。
図1は、本発明の請求項5と請求項6に係るルアーでソフトルアーにおける実施例の断面図を比較する斜視図である。 図2は、本発明の請求項1に係るルアーの球重錘(ラトルボール)と移動経路の空間が確保されていることを示す断面図を含む斜視図である。 図3は、本発明の請求項1に係るルアーの球重錘(ラトルボール)がラトル音を発生させる仕組みを示す断面図である。 図4は、本発明の請求項1に係るルアー(ワーム、またはソフトルアー)においての断面図を含む斜視図である。 図5は、本発明の請求項1に係るルアー(メタルジグ)においての断面図を含む斜視図である。 図6は、本発明の請求項1に係るルアー(ブレード)においての断面図を含む斜視図である。 図7は、本発明の請求項1に係るルアー(メタルジグとブレード)においての使用例を示す斜視図である。 図8は、本発明の請求項2に係るルアーで重錘に球形の重錘(球重錘)を使った実施例の断面図を含む斜視図である。 図9は、本発明の請求項2に係るルアーで重錘に球重錘と柱形の重錘(柱重錘)を使った実施例の断面図を含む斜視図である。 図10は、本発明の請求項2に係るルアーで重錘に球重錘を使用し球重錘の移動経路に曲線的な動線を含む実施例の断面図を含む斜視図である。 図11は、本発明の請求項2に係るルアーで重錘に球形の重錘(球重錘)を使い、コイルスプリングに押しばねを使用した場合の実施例の断面図を含む斜視図である。 図12は、本発明の請求項3に係るルアーでコイルスプリングのルアー後端側を柱形の重錘(シリンダー重錘)で閉じた実施例の断面図を含む斜視図である。 図13は、本発明の請求項3に係るルアーで輪軸を持つ球重錘(ホイール重錘)を利用した実施例の断面図を含む斜視図である。 図14は、本発明の請求項3に係るルアーで複数の硬線のガイドワイヤを用いた実施例の断面図を含む斜視図である。 図15は、本発明の請求項3と請求項7に係るルアーで軟線またはワイヤーロープによるガイドワイヤとスペーサー(伸縮可能なスペーサーを含む)を用いた実施例の断面図を含む斜視図である。 図16は、本発明の請求項3と請求項7と請求項8に係るルアーで磁性を有するシリンダー重錘と非磁性導電体のアルミ管を用いた実施例の断面図を含む斜視図である。 図17は、本発明の請求項4に係るルアーで押しばねのコイルスプリングを用いた場合で、重錘の応力を受けて圧縮された際にコイルスプリングが重錘の内部に収まるように設けられた状態を示す実施例の断面図を含む斜視図である。 図18は、本発明の請求項4に係るルアーで押しばねのコイルスプリングを遊動させて用いた場合で、重錘の応力を受けて圧縮された際にコイルスプリングが重錘の内部に収まるように設けられた状態を示す実施例の断面図を含む斜視図である。 図19は、本発明の請求項4に係るルアーで引きばねのコイルスプリングを用いた場合で、重錘の応力を受けた際にコイルスプリングが重錘の内部から引き出されて伸長し、磁性を有するシリンダー重錘と非磁性導電体のアルミ管とスペーサーを用いた実施例の断面図を含む斜視図である。 図20は、本発明の請求項5に係るルアーであって、請求項1によるジョイントルアーで請求項2の重心移動を使用した場合の実施例の断面図を含む斜視図である。 図21は、本発明の請求項5に係るルアーであって、請求項1によるジョイントルアーで請求項3の重心移動を使用した場合の実施例の断面図を含む斜視図である。 図22は、本発明の請求項5に係るルアーであって、請求項1によるジョイントルアーで請求項4の重心移動を使用した場合の実施例の断面図を含む斜視図である。 図23は、本発明の請求項5に係るルアーであって、請求項1によるジョイントルアーで請求項3の重心移動を使用した場合の固定杆同様の効果をもたらす実施例の平面図である。 図24は、本発明の請求項5に係るルアーであって、請求項1によるジョイントルアーで請求項4の重心移動を使用した場合の固定杆同様の効果をもたらす実施例の平面図である。 図25は、本発明の請求項6に係るルアーであって、請求項1によるジョイントルアーの実施例の断面図を含む斜視図である。 図26は、本発明の請求項9に係るルアーであって、請求項1によるジョイントルアーの実施例の断面図を含む斜視図である。
以下より、本発明を図示の実施例に基づいて具体的に説明する。なおこの実施例に対し本発明の技術的範囲内における改変を加えることも可能である。
以下に請求項1に記載の実施例を説明する。なお、本段落以降の実施例の図中には本発明の説明に不要なフック(釣り針)の記載は省略されている。
図2は図中の球重錘(ラトルボール)4が移動経路の空間が確保されていることを示す断面図を含む斜視図であるが、ぞれぞれ図2(a)、(b)、(c)のように移動空間を確保する手段ごとの例を示している。図2(a)ではジャバラホース1の中を移動する空間が確保されていることを示しており、確保する手段としてジャバラの山5とジャバラの谷6が交互に設けられ、ジャバラホース1が曲がっても円周方向の外側と内側からの潰れを防ぐ様に構成されている。同様に図2(b)ではリングホース2のリング7の凹凸が移動空間を確保する役割を担っている。同様に図2(c)ではコイル(コイルスプリング)8が移動空間を確保する役割を担っている。
図2では、図2(a)の様にジャバラホース1で球重錘(ラトルボール)4の移動経路の空間の確保を実現しているが、図2(b)と(c)ではリング7とコイル(コイルスプリング)8で移動経路を確保し空間の確保はそれぞれを包むようにリングホース2とコイルホース3の部分で実現する形としている。これはあくまでもラトルカプセル(後述、図4(b)12)の形で使用する場合の実施例であり、ルアー本体ボディ側に空間の確保の役割を持たせる場合はルアー本体内部側にジャバラホース1やリングホース2やコイルホース3に相当する構成で空間を設け、その上でリング7やコイル(コイルスプリング)8を設ければ同様に潰れない移動空間の実現が可能となる。
図3は図中の球重錘(ラトルボール)4にラトル音を発生させたり発生させなかったりする場合の手段を示す断面図である。図3(a)はリングホース2であるが、リング7がホース内部と外部側に凸する形に構成されているため、球重錘(ラトルボール)4がホース内部を移動する際は凸の部分を乗り越えて移動することになりラトル音が発生する。この際にリング7を設ける間隔が狭いとテンポの速いラトル音が発生し、間隔が広いとテンポの遅いラトル音が発生する。
図3(b)もリングホース2であるが、リング7をホース内部側に出ないように構成されており、球重錘(ラトルボール)4が移動する空間はフラットになる。この様な場合は球重錘(ラトルボール)4が移動しても移動中はラトル音が発生せず、ホースの両端に達した時だけ衝突系のラトル音を発生させる形になる。このホースの両端に達した時にもラトル音を抑えたいときは柔らかい素材で両端を閉じればラトル音を抑制できる。このラトル音を抑制したいニーズは球重錘(ラトルボール)4を重錘として重心移動の役割に専念させたい場合に多い。
図3(c)は、前述の段落番号0029にて記載したコイルスプリングを曲がりやすくした扁平の断面を持つ例を示した実施図である。拡大部分にコイル(扁平コイルスプリング)10がコイルホース3の円周方向に扁平に設けられていることを確認できる。このような構成とした場合、コイルホース3は柔らかく曲がりやすくなりルアーで求められる柔らかさに対応した動きが可能になる。また円周方向に扁平にした場合はコイルホース3が水圧を受けても通常のコイルホースよりも強くなる。
図4はルアー(ソフトルアー、ワーム)11にラトルカプセル12を設ける場合の実施例図である。図4(b)の断面図のラトルカプセル(断面表示)13からはカプセルの内部に球重錘(ラトルボール)4が設けられ、ラトル音を発生させる事が出来る様子が伺える。
図5は図中のルアー(メタルジグ)14においてラトルカプセル12を用いる場合の実施例図である。図5(b)に示す断面図の様にルアー(メタルジグ)14の内部にラトルカプセル12を設けることも出来るが、最近では前述の非特許文献2に示す様にラトルカプセル12が装着できるラトルスリット16が設けられた製品もあり、同様な使い方も可能である。
図6は図中のルアーブレード(ルアー部品)17においてラトルカプセル12を用いる場合の実施例である。図6(b)に示す断面図の様にルアーブレード(ルアー部品)17の内部にラトルカプセル12を設けることも出来るため、単体では使用せず図7に示すようにルアー(メタルジグ)14や様々なルアーに外付けする形で使用するが、通常のルアーブレードと異なり多彩なラトル音で集魚したい場合に用いると効果がある。
図7(a)はルアー(メタルジグ)14をジャークという上にしゃくる動作を行った場合の姿勢でありルアー(メタルジグ)14が上の水面側に持ち上げられるのに引っ張られルアーブレード(ルアー部品)17も上側に引っ張られるため、内部の球重錘(ラトルボール)4は慣性の力でルアーブレード(ルアー部品)17の進む反対側に取り残される様に移動してラトル音を発生させる。図7(b)ではフォールと言われルアー(メタルジグ)14が沈んでいく様子を表すが、ルアーブレード(ルアー部品)17はルアー(メタルジグ)14に比べて一般的に比重が軽いため、ルアーブレード(ルアー部品)17がルアー(メタルジグ)14に引っ張られる形で沈んでいく、この際は沈む速さよりも重力による落下の速さの方が勝るため、ルアーブレード(ルアー部品)17の内部の球重錘(ラトルボール)4は先に落下して繋がれているルアー(メタルジグ)14の側に移動してラトル音を発生させる事ができる。
以下に請求項2に記載の実施例を説明する。
図8はルアー(ハードルアー)22の内部で球重錘(ラトルボール)4が前後に移動可能である状態を示す断面図を含む斜視図であるが、図8(a)ではルアー(ハードルアー)22の内部に設けられた球重錘(ラトルボール)4が収まり、コイル(コイルスプリング)8が収縮した状態で収まっていることが確認できる。この状態はルアーを泳がせている通常の状態であり、球重錘(ラトルボール)4は所定の位置に置かれている状態を表す。なお、この図8におけるコイル(コイルスプリング)8は引きばねを前提としている。
図8(b)は図8(a)から球重錘(ラトルボール)4とコイル(コイルスプリング)8とスプリングベース(スプリング固定具)23とスプリングキャップ(キャップ柱重錘)24を抜き出した状態を表しており、この中でスプリングベース(スプリング固定具)23はコイル(コイルスプリング)8をルアー(ハードルアー)22の本体に固定する役割を持ち、スプリングキャップ(キャップ柱重錘)24は球重錘(ラトルボール)4がコイル(コイルスプリング)8の中から飛び出さないようにコイル(コイルスプリング)8が伸びる方向のテールフックアイ27側に設けられる。それによってルアーをキャストする前の状態のラインアイ25が上に持ち上げられた際には球重錘(ラトルボール)4はスプリングベース(スプリング固定具)23に開けられた穴を通ってコイル(コイルスプリング)8の内部に入り込み、スプリングキャップ(キャップ柱重錘)24のところで止まる。
ルアーをキャストして球重錘(ラトルボール)4に応力(慣性力)が加わると図8(c)の様にコイル(コイルスプリング)8は球重錘(ラトルボール)4の強い応力を受けて伸び切るが、ルアーの飛行中に風の抵抗を受けて徐々に慣性力が損なわれ球重錘(ラトルボール)4の位置やコイル(コイルスプリング)8の状態は図8(b)の側に戻っていく、ルアーが着水して水の抵抗を受けると再び図8(c)の状態となり、ルアーが水中で完全停止するとコイル(コイルスプリング)8に掛かる応力がなくなりコイル(コイルスプリング)8は収縮しながら球重錘(ラトルボール)4を元の所定の位置に押し戻し図8(b)の状態に復帰する。
前述の段落番号0053から0055までの過程が本発明の請求項2に該当する基本的な動きを説明するものであるが、図9(b)に示す通り、重錘の種類によっては柱形の柱重錘でも利用可能である。
図10は重錘の移動経路が曲線的になっている実施例である。図10では本発明の請求項2の特徴であるコイル(コイルスプリング)8を伸長させて使用する動きの特性を活かし、重錘の移動する動線に曲線を含めてルアーの内部空間を最大限に利用することが可能になっている。
図10(a)ではルアーをキャストした際のコイル(コイルスプリング)8が伸長した状態を表しているが、球重錘(ラトルボール)4は所定の位置からルアーの上側を大きく迂回してコイル(コイルスプリング)8の中を通ってルアーの後端部側に移動している。着水後は前述の段落番号0054同様に所定の位置へ戻ろうとするが、球重錘(ラトルボール)4はルアーの背中側に大きく迂回しながら戻るため、この迂回した位置でルアーの重心はルアーの背中側に置かれる。その結果、ルアーの背中側が重くなって横に倒れるため、図10(b)の横倒しの状態になったり仰向けになったしてバランスを崩す。このバランスを崩す状態を「ヒラ打ち」と言いフィッシュイーターが好反応を示す姿勢でもある。
図10(b)の後で球重錘(ラトルボール)4は所定の位置に戻り図10(c)のようになるが、ルアー(ハードルアー)22のボディ形状の浮力バランス調整によってはそのままの「ヒラ打ち」状態で止めて小魚が衰弱した状態のように見せたりすることも可能である。ルアーを使うフィールド(海や湖沼、河川など)によっては効果がそれぞれ異なる面があるため、ルアーの使用場所や目的によって設計で使い分けることが望ましい。本発明ではこのように設計面での多様性も提供している。
段落番号0053から0059までは引きばねを前提としたコイル(コイルスプリング)8での実施例図を示したが、図11では押しばねを使用した場合の実施例を示している。図11(a)の状態はルアーを泳がせている通常の状態であり、球重錘(ラトルボール)4は所定の位置に置かれている状態を表す。
図11(b)は図11(a)から球重錘(ラトルボール)4とコイル(コイルスプリング)8とスプリングリアベース(スプリング固定具)51とスプリングフロントカップ(球重錘受け)52を抜き出した状態を示しており、この中でスプリングリアベース(スプリング固定具)51は押しばねであるコイル(コイルスプリング)8をルアー本体に固定する役割を持たせている。また、スプリングフロントカップ(球重錘受け)52はルアーの前部側にある球重錘(ラトルボール)4を受け止める役割を持たせており、球重錘(ラトルボール)4の重みや応力を受けると図11(c)の様にコイル(コイルスプリング)8を圧縮させる役割を持つ、なお、図11(c)ではスプリングフロントカップ(球重錘受け)52のポケット部分に球重錘(ラトルボール)4が収まりながら、更にコイル(コイルスプリング)8の内部側に収まっている状態を表している。
以下に請求項3に記載の実施例を説明する。なお、この実施例において使用されるコイル(コイルスプリング)8は引きばねを前提とした例である。また、請求項3に対して請求項7と請求項8を採用した場合の実施例も併せて説明する。
図12はルアー(ハードルアー)22の内部でシリンダー重錘(円筒重錘)29が前後に移動可能である状態を示す断面図を含む斜視図であるが、図12(a)ではルアー(ハードルアー)22の内部にシリンダー重錘(円筒重錘)29の一部が収縮したコイル(コイルスプリング)8の中に隠れるように収まる様子が確認できる。この状態はルアーを泳がせている通常の状態であり、シリンダー重錘(円筒重錘)29は所定の位置に置かれている状態を表す。
図12(b)は図12(a)からシリンダー重錘(円筒重錘)29を含め、重錘の重心移動に関わる部品一式を抜き出した状態を示す。図12(a)ではコイル(コイルスプリング)8に収まるシリンダー重錘(円筒重錘)29の一部が確認できないためコイル(コイルスプリング)8を半分割して内部に収まっている様子を確認できるように表している。また、シリンダー重錘(円筒重錘)29はコイル(コイルスプリング)8が収縮しガイドワイヤ(硬線)30のルアー前部側の直角に曲がった位置で止められコイル(コイルスプリング)8の収縮の力とガイドワイヤ(硬線)30の間で固定された状態になっている。
ルアーをキャストしてシリンダー重錘(円筒重錘)29に応力(慣性力)が加わると図12(c)の様にコイル(コイルスプリング)8はシリンダー重錘(円筒重錘)29の強い応力を受けて伸び切るが、ルアーの飛行中に風の抵抗を受けて徐々に慣性力が損なわれシリンダー重錘(円筒重錘)29の位置やコイル(コイルスプリング)8の状態は図12(b)の側に戻っていく、ルアーが着水して水の抵抗を受けると再び図12(c)の状態となり、ルアーが水中で完全停止するとコイル(コイルスプリング)8に掛かる応力がなくなりコイル(コイルスプリング)8は収縮しながらシリンダー重錘(円筒重錘)29を元の所定の位置に押し戻し図12(b)の状態に復帰する。
図12(d)はシリンダー重錘(円筒重錘)29単体を表した図である。コイル(コイルスプリング)8の伸びる側に固定するため、コイル(コイルスプリング)8に合わせて固定するための溝が設けられている。なお、シリンダー重錘(円筒重錘)29は重錘がコイルスプリング内部から抜け出さないようにするキャップとコイルスプリング内部を前後に移動する重錘の2つの役割を備えている。
前述の段落番号0063から0065までの過程が本発明の請求項3に該当する重錘の基本的な動きを説明するものである。
図13では図12の実施例に対して輪軸を持つホイール重錘(輪軸付き球重錘)34も使用している。そのためホイール重錘(輪軸付き球重錘)34がきちんと前後に移動できるようにガイドワイヤ2(硬線)32が設けられている。
図13(a)はキャスト中の状態を表しているが、コイル(コイルスプリング)8の伸びてスプリングキャップ(キャップ柱重錘)24とホイール重錘(輪軸付き球重錘)34がルアー後部側に移動しているのが確認できる。ホイール重錘(輪軸付き球重錘)34はガイドワイヤ2(硬線)32に誘導されコイル(コイルスプリング)8の内部を通ってスプリングキャップ(キャップ柱重錘)24を押している状態になっている。ルアーが着水した際には図13(b)のようにコイル(コイルスプリング)8が収縮して所定の位置、状態に戻される。
図13(c)と図13(d)はそれぞれの重錘とガイドワイヤの位置関係を見やすくするためにコイル(コイルスプリング)8等を非表示としたものである。
図14は図13の実施例に対して、ガイドワイヤを複数設けた場合を示している。図14(d)が一番確認しやすいが、この図14の実施例ではガイドワイヤが前部ガイドワイヤ(硬線)35と後部ガイドワイヤ(硬線)36の様にコイル(コイルスプリング)8と重なる動線部分には後部ガイドワイヤ(硬線)36を使用し、重ならない部分には前部ガイドワイヤ(硬線)35でホイール重錘(輪軸付き球重錘)34の前後の移動を誘導する形を採用している。
図15は本発明の請求項3に請求項7を適用した実施例である。前述の図12と図13と図14との違いはガイドワイヤに柔らかいワイヤーロープ(軟線、ヨリ線)38を採用した点と、球重錘に丸玉型中通し重錘37を用いた点と、請求項7に記載のスペーサーを図15(b)(c)(d)において、伸縮可能なスペーサーを図15(e)(f)において、それぞれスペーサー28とスペーサー2(伸縮可能)39を設けた点にある。スペーサーを用いて重錘を分散して配置すれば、段落番号0033で説明した通り横風を受けても安定しやすいという効果が得られる。なお、スペーサー2(伸縮可能)で使用されるばねの種類は押しばねである。
図16は本発明の請求項3に請求項7と請求項8を適用した実施例である。前述の図12を基準とした構成に対して、アルミパイプ40と磁石重錘41とスペーサー2(伸縮可能)39を設けているのが大きな違いとなる。スペーサー2(伸縮可能)39については段落番号0072で触れているので説明を省略するが、アルミパイプ40と磁石重錘41については図16(b)の様にルアーが飛行中の際には離れた位置に配置され、図16(c)と(d)に示すようにアルミパイプ40の内部側に磁石重錘41が入り込む際にはレンツの法則に従いアルミパイプ40は磁石の影響を受けて渦電流が発生する。それによってブレーキがかかり、所定の位置まで重錘が戻る時間が少しだけ遅れる。遅れることがゆっくりと安定した動きにもつながり飛行中のルアーの姿勢の安定に貢献する。
以下に請求項4に記載の実施例を説明する。なお、この実施例は圧縮コイルスプリング2(内ばね用)54と引張コイルスプリング(内ばね用)60を使用した場合のそれぞれの実施例である。また、請求項4に対して請求項7と請求項8を採用した場合の実施例を含める。
図17はルアー(ハードルアー)22の内部でシリンダー重錘3(内ばね型円筒重錘)53が前後に移動可能である状態を示す断面図を含む斜視図であるが、図17(b)ではルアー(ハードルアー)22の内部にシリンダー重錘3(内ばね型円筒重錘)53が配置され、さらにその内側に内ばね重錘連結具55が挿し込まれ、さらにその内側に伸長した圧縮コイルスプリング2(内ばね用)54が内蔵されている様子が確認できる。この状態はルアーを泳がせている通常の状態であり、シリンダー重錘3(内ばね型円筒重錘)53は所定の位置に置かれている状態を表す。
図17(b)は図17(a)からシリンダー重錘3(内ばね型円筒重錘)53を含め、重錘の重心移動に関わる部品一式を抜き出した状態を示す。図17(a)ではシリンダー重錘3(内ばね型円筒重錘)53の内側に収まる圧縮コイルスプリング2(内ばね用)54の様子が確認できないため、図17(b)にて圧縮コイルスプリング2(内ばね用)54と内ばね重錘連結具55を半分にして内側に収まっている様子を確認できるように表している。
ルアーをキャストしてシリンダー重錘3(内ばね型円筒重錘)53に応力(慣性力)が加わると図17(c)と図17(d)のように圧縮コイルスプリング2(内ばね用)54はシリンダー重錘3(内ばね型円筒重錘)53の強い応力を受けて圧縮されるが、ルアーの飛行中に風の抵抗を受けて徐々に慣性力が損なわれシリンダー重錘3(内ばね型円筒重錘)53の位置や圧縮コイルスプリング2(内ばね用)54の状態は図17(b)の側に戻っていく、ルアーが着水して水の抵抗を受けると再び図17(c)の状態となり、ルアーが水中で完全停止するとシリンダー重錘3(内ばね型円筒重錘)53に掛かる応力がなくな圧縮コイルスプリング2(内ばね用)54は伸長しながらシリンダー重錘3(内ばね型円筒重錘)53を元の所定の位置に押し戻し図17(b)の状態に復帰する。
図17(d)では、応力を受けて圧縮された圧縮コイルスプリング2(内ばね用)54がシリンダー重錘3(内ばね型円筒重錘)53の内側に収まっている様子を確認できるが、この状態が従来の技術では実現されていない本願発明の特徴(重錘の前後の可動領域を大きくする効果)でもある。なお、図17(e)はシリンダー重錘3(内ばね型円筒重錘)53と圧縮コイルスプリング2(内ばね用)54と内ばね重錘連結具55の構成と形状を確認しやすくするために、それぞれ切り離した状態を表している。
なお、図17に記載の構成を用いた場合、前述の特許文献10が前提とする技術構成とは異なるが、特許文献10で提示されたコイルスプリングの強さと重錘の重さの関係の適切な設定値を参考にすることができる。
図18と図17の違いは圧縮コイルスプリング3(内ばね遊動用)61を使用している点のみである。図17(b)と比較して図18(b)では圧縮コイルスプリング3(内ばね遊動用)61がストッパー(衝撃吸収ゴム)31の位置まで達していない点が確認できる。この様に圧縮コイルスプリング3(内ばね遊動用)61のルアー本体内部側を固定せず遊動させた状態としている。また、図18(c)では重錘の内部から抜け出した状態を表している。このような構成としても、シリンダー重錘3(内ばね型円筒重錘)53が応力を受けて圧縮コイルスプリング3(内ばね遊動用)61が圧縮されると図18(d)のような状態になる。着水後に重錘を意図的に完全に戻し切らない設定としたい場合はこの構成が有効である。
図17と図18が圧縮コイルスプリングを使用した実施例であるのに対して、図19は引張コイルスプリングを使用した実施例であり、更に請求項7と請求項8を採用した場合の実施例となる。図19はルアー(ハードルアー)22の内部でシリンダー重錘3(内ばね型円筒重錘)53とスペーサー3(内ばね用)58と磁石重錘2(内ばね用)59が前後に移動可能である状態を示す断面図を含む斜視図であり、図19(b)は図19(a)からシリンダー重錘3(内ばね型円筒重錘)53を含め、重錘の重心移動に関わる部品一式を抜き出した状態を示す。
図19(b)ではシリンダー重錘3(内ばね型円筒重錘)53とスペーサー3(内ばね用)58と磁石重錘2(内ばね用)59の内側に内ばね重錘連結具55が挿し込まれ、さらにその内側に伸長可能な引張コイルスプリング(内ばね用)60が内蔵されている様子が確認できる。この状態はルアーを泳がせている通常の状態であり、シリンダー重錘3(内ばね型円筒重錘)53とスペーサー3(内ばね用)58と磁石重錘2(内ばね用)59は所定の位置に置かれ、この所定の位置の外側にアルミパイプ40が置かれる。
ルアーをキャストしてシリンダー重錘3(内ばね型円筒重錘)53とスペーサー3(内ばね用)58と磁石重錘2(内ばね用)59に応力(慣性力)が加わると図19(c)と図19(d)のように引張コイルスプリング(内ばね用)60は強い応力を受けて伸長するが、ルアーの飛行中に風の抵抗を受けて徐々に慣性力が損なわれシリンダー重錘3(内ばね型円筒重錘)53等の位置や引張コイルスプリング(内ばね用)60の状態は図19(b)の側に戻っていく、ルアーが着水して水の抵抗を受けると再び図19(c)の状態となり、ルアーが水中で完全停止するとシリンダー重錘3(内ばね型円筒重錘)53等に掛かる応力がなくな引張コイルスプリング(内ばね用)60は収縮しながらシリンダー重錘3(内ばね型円筒重錘)53等を元の所定の位置に押し戻し図19(b)の状態に復帰する。この所定の位置に戻る際には磁石重錘2(内ばね用)59とアルミパイプ40の間にレンツの法則が働き、ブレーキが掛かった状態でゆっくり戻る形になる。
以下に請求項5に記載の実施例を説明する。
図20(a)ではルアー(ハードルアー)22のルアー前部ボディ22aとルアー後部ボディ22bの二つのボディから構成された実施例を示している。重錘の重心移動部分については図20(b)(c)(d)に抜き出して示しているが、基本的には請求項2の手段と同様であり、この重錘の重心移動部分を「移動経路の空間が確保されている」図20(b)のボディ連結ホース43の中に収めることで、2分割されたルアー前部ボディ22aとルアー後部ボディ22bの間をまたがって重錘が移動できることを実現している。ルアー前部ボディ22aとルアー後部ボディ22bはジョイント金具42で連結されており、この部分が動いてルアー前部ボディ22aとルアー後部ボディ22bは上からみて左右に曲がる形になるが、「移動経路の空間が確保されている」ため重錘が前後に問題なく移動する事を実現している。
図21と図20の実施例の違いは重錘の移動手段の部分を請求項2から請求項3に変えた点のみである。「移動経路の空間が確保されている」部分については図20と同様に重錘が前後に問題なく移動できる事が実現されている。
図22と図21の実施例の違いは重錘の移動手段の部分を請求項4で置き換えた点のみである。「移動経路の空間が確保されている」部分については図20や図21と同様に重錘が前後に問題なく移動できる事が実現されている。
図23は図21の構成とほぼ同じ内容のものを上側から見た平面図になるが、唯一構成が異なる点はワイヤーロープ(軟線、ヨリ線)38の長さを短くした点にある。その結果、ルアーの飛行中の重錘の状態に相当する図22(c)のシリンダー重錘(円筒重錘)29の位置がルアー前部ボディ22aとルアー後部ボディ22bの二つのボディの中間に位置していることが確認できる。この状態は前述の段落番号0017で触れた特許文献13の「曲がる部分を固定杆でロックさせる」に近い働きをする状態に相当し、ルアーの飛行中の姿勢安定に貢献できることを可能にしている。
図24は図22の構成とほぼ同じ内容のものを上側から見た平面図になるが、唯一構成が異なる点は図23と同様にワイヤーロープ(軟線、ヨリ線)38の長さを短くした点にある。その結果、ルアーの飛行中の重錘の状態に相当する図24(c)のシリンダー重錘3(内ばね型円筒重錘)53の位置がルアー前部ボディ22aとルアー後部ボディ22bの二つのボディの中間に位置しており、図23の例と同様に固定杵でロックさせる状態に相当する。
以下に請求項6に記載の実施例と請求項5に記載の実施例とを比較して説明する。
図25(a)ではルアー(ハードルアー)22のルアー前部ボディ22aとルアー後部ボディ22bの二つのボディから構成された実施例を示している。重錘の重心移動部分を図25(b)(c)(d)に抜き出して示しているが、この重錘の重心移動部分が請求項2と請求項3で示した手順と唯一異なっており、重錘を所定の位置に戻す手段が圧縮コイルスプリング48がシリンダー重錘2(円筒重錘)47のルアー後部側に配置されている点にある。ルアーをキャストした後の飛行中に、前述の請求項2と請求項3では重錘がコイル(コイルスプリング)8の内側から伸長させたり圧縮させたりする形であったが、この図25の手段では圧縮コイルスプリング48のルアー前方側から圧縮する形になりコイルスプリングの用い方が異なる点にある。
以下に請求項9に記載の実施例を説明する。
図26ではルアー(ハードルアー)22のルアー前部ボディ22aとルアー後部ボディ22bの二つのボディから構成された実施例を示している。重錘の重心移動部分を図26(b)(c)(d)に抜き出して示しているが、この重錘の重心移動部分が前述のコイルスプリングを使用した構成とは異なり、コイルスプリングに代わって磁石同士の反発力を利用して重錘を所定の位置に戻す方法を採用している。図26(b)はルアーを泳がせている際の重錘が所定の位置にある状態を示している。ルアーをキャストして重錘に応力が掛かると重錘の状態は図26(c)のように重錘はルアー後方側に移動する。この際に反発用磁石1(ルアー後部側)62と反発用磁石2(重錘後部側)63は近接するが、磁石の極性が同じ面が向き合うため反発しあう関係になり、重錘が受ける応力と磁石同士の反発力が釣り合う距離で止まった形になる。重錘に掛かる応力が失われると磁石同士の反発力が勝ってシリンダー重錘4(磁石反発用重錘)64と反発用磁石2(重錘後部側)63と球重錘(ラトルボール)4は所定の位置に押し戻される。
図1ではルアー(ソフトルアー、ワーム)11による柔らかく変形することを前提としたボディから構成される実施例を示している。重錘の重心移動部分は図1(a)と図1(b)で示す通り、ルアー(ソフトルアー、ワーム)11内部に設けられ、釣り糸(ライン)を結ぶためのラインアイ25がルアー(ソフトルアー、ワーム)11から外側に出された形で設けられている。
図1(e)と図1(f)が請求項6に記載の実施例にあたるが、図1(e)は圧縮コイルスプリング48が丸玉型中通し重錘37をルアー前方側に押し付けた形で重錘が所定の位置に設けられた状態を示している。これに対して図1(f)はルアーをキャストした際の重錘の位置を表しており、丸玉型中通し重錘37が有する慣性力によって圧縮コイルスプリング48が圧縮され重錘の重心がルアー後方側に移動している状態を表している。ルアーが着水すると丸玉型中通し重錘37は圧縮コイルスプリング48に押されて所定の位置に戻って図1(e)の状態になる。
図1(c)と図1(d)は請求項5による実施例にあたるが、図1(d)と図1(f)とを比較すると、図1(d)が球重錘(ラトルボール)4の移動できる空間を最大限まで使って移動できることが可能なのに対して、図1(f)では丸玉型中通し重錘37が移動する先に圧縮コイルスプリング48が圧縮された状態で存在するスペースが必要となる。このようなことから、重錘よりもルアー後方側に圧縮コイルスプリング48を設けるよりも、重錘をコイル(コイルスプリング)8に内蔵するように配置した方が重錘の前後の移動による効果を最大限に活用できると言える。
本発明のルアーは、海、湖沼、河川などのフィールドでの釣りに適している。
1・・・ジャバラホース
2・・・リングホース
3・・・コイルホース
4・・・球重錘(ラトルボール)
5・・・ジャバラの山
6・・・ジャバラの谷
7・・・リング
8・・・コイル(コイルスプリング)
9・・・ホース
10・・・コイル(扁平コイルスプリング)
11・・・ルアー(ソフトルアー、ワーム)
12・・・ラトルカプセル
13・・・ラトルカプセル(断面表示)
14・・・ルアー(メタルジグ)
15・・・ルアー(ラトルスリット付きメタルジグ)
16・・・ラトルスリット
17・・・ルアーブレード(ルアー部品)
18・・・ライン
19・・・コンビリング
20・・・スプリットリング
21・・・スイベル
22・・・ルアー(ハードルアー)
22a・・・ルアー前部ボディ
22b・・・ルアー後部ボディ
23・・・スプリングベース(スプリング固定具)
24・・・スプリングキャップ(キャップ柱重錘)
25・・・ラインアイ
26・・・ベリーフックアイ
27・・・テールフックアイ
28・・・スペーサー
29・・・シリンダー重錘(円筒重錘)
30・・・ガイドワイヤ(硬線)
31・・・ストッパー(衝撃吸収ゴム)
32・・・ガイドワイヤ2(硬線)
33・・・ストッパー2(衝撃吸収ゴム)
34・・・ホイール重錘(輪軸付き球重錘)
35・・・前部ガイドワイヤ(硬線)
36・・・後部ガイドワイヤ(硬線)
37・・・丸玉型中通し重錘
38・・・ワイヤーロープ(軟線、ヨリ線)
39・・・スペーサー2(伸縮可能)
40・・・アルミパイプ
41・・・磁石重錘
42・・・ジョイント金具
43・・・ボディ連結ホース
44・・・ホースキャップ
45・・・・スプリングベース2(スプリング固定具)
46・・・ストッパー3(重錘抜け防止)
47・・・シリンダー重錘2(円筒重錘)
48・・・圧縮コイルスプリング
49・・・フックアイ
50・・・ラトルベース
51・・・スプリングリアベース(スプリング固定具)
52・・・スプリングフロントカップ(球重錘受け)
53・・・シリンダー重錘3(内ばね型円筒重錘)
54・・・圧縮コイルスプリング2(内ばね用)
55・・・内ばね重錘連結具
56・・・スプリングベース3(スプリング固定具)
57・・・内ばね重錘連結具2
58・・・スペーサー3(内ばね用)
59・・・磁石重錘2(内ばね用)
60・・・引張コイルスプリング(内ばね用)
61・・・圧縮コイルスプリング3(内ばね遊動用)
62・・・反発用磁石1(ルアー後部側)
63・・・反発用磁石2(重錘後部側)
64・・・シリンダー重錘4(磁石反発用重錘)

Claims (9)

  1. 釣りに用いるルアー(ハードルアー、ソフトルアー、ルアー部品等)であって、ルアーに内蔵した重錘(またはラトルボール)が前後に移動可能な移動経路が設けられ、重錘が前後に移動する移動経路の一部または全体には蛇腹状の凹凸形状やコイル形状やリング形状の特徴を有する構造によって移動経路保護措置が講じられ、ルアーが変形して内部の重錘の移動経路が曲がったりした場合であっても移動経路保護措置によって重錘が前後に移動できる空間が確保されていて、必要に応じてラトル音も発生させる事ができるルアー。
  2. 釣りに用いるルアーの内部空間にコイルスプリングと重錘を設け、そのコイルスプリングが伸縮する範囲の動線は直線曲線を問わず、コイルスプリングの一端側は引きばねの場合はルアー本体内部に固定され、押しばねの場合は固定または遊動できるように設けられ、コイルスプリングのもう一端の側は閉じられているか重錘を受け止めるキャップまたはカップか重錘そのもので閉じられており、一部またはすべての重錘はコイルスプリングの中を移動できたりコイルスプリングの中とコイルスプリングの外であるルアー本体内部の前部側の空洞部分とを行き来できるように設けられているか、一部またはすべての重錘が閉じられたコイルスプリングの一端側よりルアー前部側で前後に移動できるように設けられており、コイルスプリングの閉じられた一端側に重錘の重みや応力が掛かるとコイルスプリングが伸長するか圧縮されて重錘がルアー後端部側に移動し、重みや応力が減ったり抜けたりするとコイルスプリングが復元する力で元の所定の位置に重錘を戻せる様に設けられたルアー。
  3. 前記、請求項2のルアーにおいて、一つまたは複数の硬線か軟線かヨリ線で構成されたガイドワイヤ(またはワイヤーロープ)をルアー内部に設け、ガイドワイヤの一部はコイルスプリングの内側にも延伸して設けられており、一部またはすべての重錘がガイドワイヤーに沿ってコイルスプリングの内側を前後に移動したり、コイルスプリングの外側であるルアー内部の前部側の空洞部分とを行き来できるように重錘にガイドワイヤー用の貫通孔が設けられたり、ガイドワイヤに沿ってコイルスプリングの内側とコイルスプリングの外側であるルアー内部の前部側の空洞部分とを転がるように行き来できる輪軸を有したホイール型の重錘を設けられているルアー。
  4. 釣りに用いるルアーであって、ルアーの内部空間を前後に移動する一つまたは複数の重錘と、重錘の前後の移動を誘導する一つまたは複数のガイドワイヤ(またはワイヤーロープ)を有し、重錘が応力を受けて移動した場合に所定の位置に重錘を戻せるようにコイルスプリングを有したルアーであって、重錘の内部には収縮または圧縮されたコイルスプリングが収まるように空間が設けられ、コイルスプリングの一端側は重錘の応力を受けられるように重錘に直接または間接的に固定されるか遊動可能な状態に設けられ、コイルスプリングのもう一端側は、引きばねの場合はルアー内部空洞部分の重錘から見て前方側に固定され、押しばねの場合はルアー内部空洞部分の重錘から見て後方側に固定または遊動できるように設けられ、重錘が応力を受けた時は、引きばねの場合は重錘が引きばねを引っ張りながらルアー内部空洞部分のルアー後方側に移動するように設けられ、押しばねの場合は重錘が押しばねを圧縮するようにルアー内部空洞部分のルアー後方側に移動するように設けられ、引きばねを用いる場合は収縮時に重錘の内部の空間に収まるように設け、押しばねを用いる場合は重錘が応力を受けて圧縮された際に重錘の内部の空間に収まるように設けられたルアー。
  5. 前記、請求項2または請求項3または請求項4による請求項1に記載のルアー。
  6. 前記、請求項1が定義するルアー内部の重錘の移動経路において軟線またはヨリ線などで構成されたワイヤーロープを設け、ワイヤーロープの一端はルアー内部の前部側に固定され、ワイヤーロープのもう一端側はルアー内部の後部側に固定または遊動可能に非固定で設けられ、移動経路内を前後に移動する重錘にはワイヤーロープを通すように貫通孔が開けられてワイヤーロープが通されており、重錘とワイヤーロープのルアー後部側の一端との間にはコイルスプリングが設けられ、重錘の重さや応力を受けてコイルスプリングが収縮したり重さや応力から解放された場合は重錘をルアー前部側に押し戻すようにコイルスプリングが伸長して重錘が元の位置に戻るように設けられ、ワイヤーロープのルアー後部側の一端はコイルスプリングや重錘が抜け出さなうようにストッパーを設けるか固定されている請求項1に記載のルアー。
  7. 前記、請求項2または請求項3または請求項4または請求項5または請求項6に記載の重錘が複数ある場合であって、重錘と重錘の間にスペーサーまたは伸縮可能なスペーサーを有するルアー。
  8. 前記、請求項2または請求項3または請求項4または請求項5または請求項6または請求項7に記載の重錘の移動経路の全部または一部をアルミパイプ等の非磁性導電体で囲い、前後に移動する重錘の一部または全部を磁性体としたルアー。
  9. 前記、請求項1が定義するルアー内部の重錘の移動経路において一つまたは複数の重錘を設け、さらに重錘のルアー後方側には磁石を装着し、重錘の移動経路のルアー後方側の終端にも磁石を重錘に装着された磁石と反発するように設けられ、重錘が応力を受けた際に重錘は磁石の反発を受けながらルアー後方側に移動し、重錘が応力から解放されると磁石の反発力によって所定の位置に復元されるように設けられた請求項1に記載のルアー。
JP2020016669A 2020-01-06 2020-02-04 ルアーのラトル構造と重錘の重心移動構造 Active JP7492095B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020016669A JP7492095B2 (ja) 2020-01-06 2020-02-04 ルアーのラトル構造と重錘の重心移動構造

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020000050A JP2021108543A (ja) 2020-01-06 2020-01-06 ルアーのラトル構造と重錘の重心移動構造
JP2020016669A JP7492095B2 (ja) 2020-01-06 2020-02-04 ルアーのラトル構造と重錘の重心移動構造

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020000050A Division JP2021108543A (ja) 2020-01-06 2020-01-06 ルアーのラトル構造と重錘の重心移動構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021108641A true JP2021108641A (ja) 2021-08-02
JP7492095B2 JP7492095B2 (ja) 2024-05-29

Family

ID=77058178

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020000050A Pending JP2021108543A (ja) 2020-01-06 2020-01-06 ルアーのラトル構造と重錘の重心移動構造
JP2020016669A Active JP7492095B2 (ja) 2020-01-06 2020-02-04 ルアーのラトル構造と重錘の重心移動構造

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020000050A Pending JP2021108543A (ja) 2020-01-06 2020-01-06 ルアーのラトル構造と重錘の重心移動構造

Country Status (1)

Country Link
JP (2) JP2021108543A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006345851A (ja) * 2005-06-18 2006-12-28 Takashi Kitayama 釣具
JP2008237027A (ja) * 2007-03-23 2008-10-09 Daiwa Seiko Inc ルアー
JP2010068712A (ja) * 2008-09-16 2010-04-02 Shimano Inc ルアー
JP2015173645A (ja) * 2014-03-17 2015-10-05 株式会社シマノ ルアー

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006345851A (ja) * 2005-06-18 2006-12-28 Takashi Kitayama 釣具
JP2008237027A (ja) * 2007-03-23 2008-10-09 Daiwa Seiko Inc ルアー
JP2010068712A (ja) * 2008-09-16 2010-04-02 Shimano Inc ルアー
JP2015173645A (ja) * 2014-03-17 2015-10-05 株式会社シマノ ルアー

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021108543A (ja) 2021-08-02
JP7492095B2 (ja) 2024-05-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6465428B2 (ja) 釣り用ルアー
US5784829A (en) Fishing bobber
DE202019005661U1 (de) Köder
US3693275A (en) Fishing lure
US20080022581A1 (en) Snag resistant line reversing device for fishing tackle
US4679349A (en) Fish line sinker
JP2021108641A (ja) ルアーのラトル構造と重錘の重心移動構造
US3771252A (en) Fishing line sinker
US8448375B1 (en) Fishing apparatus
WO2016207925A1 (ja) ガード付き釣り針
KR20190000461U (ko) 밑걸림 방지 낚시추
US7322147B1 (en) Fishing device
JP4025914B2 (ja) ルアー
JP4764778B2 (ja) 釣り用仕掛け及びこれに用いる疑似餌
JP3809946B2 (ja) ルアー
US20110107651A1 (en) Slip sinker
KR200479484Y1 (ko) 중공형 로드 및 그립을 구비한 루어 낚시대
JP7320252B2 (ja) ルアー
US3465465A (en) Reaction sinker
JP3183595U (ja) 移動式ルアー
US6760996B1 (en) Fishing lure
JP2012200255A (ja) ルアー及び潜行板及び潜行ウキ
JP2020031541A (ja) ルアー
JP5777534B2 (ja) 餌木
JP5313085B2 (ja) ルアー

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231010

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240227

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240308