JP2021106477A - 電力変換器制御装置 - Google Patents

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【課題】デッドタイム補償の精度を向上する技術を提供する。【解決手段】制御装置1は、電力変換器150のスイッチング素子が同時にオフになることで生じる電圧誤差を補償するデッドタイム補償デューティを出力するデッドタイム補償部3と、デッドタイム補償部から出力されるデッドタイム補償デューティをさらに補正する補正デューティを算出し、デッドタイム補償デューティと補正デューティに基づいて、デッドタイム補償量を出力するデッドタイム補償補正部4と、デッドタイム補償量に基づいてPWMパルスを生成するPWMパルス生成部2と、を備える。デッドタイム補償部3は、デッドタイム補償デューティを交流電流の位相に対応して出力し、デッドタイム補償補正部4は、デッドタイム補償デューティの出力時から所定時間経過後の交流電流の推定値に基づいて、前記補正デューティを算出する。【選択図】図1

Description

本発明は、電力変換器の制御装置に関する。
電力変換器は上下アームのスイッチングの際に、短絡防止のために両アームをオフにする区間であるデッドタイムを設けている。これにより、電力変換器の出力電圧に誤差が生じるため、一般的に電力変換器の制御装置にはデッドタイムの補償機能が備わっている。
本願発明の背景技術として、下記の特許文献1および2が知られている。特許文献1には、パワーステアリングの操舵状態に応じてデッドタイム補償量を変化させる技術が開示されている。また、特許文献2には、電流から算出され、モータの回転子に同期した座標系で定義された電流指令ベクトルの大きさから、デッドタイム補償を行う技術が開示されている。
特開2006−111062号公報 特開2019−083676号公報
特許文献1に記載の技術では、ステアリングシャフトに発生する操舵トルク及び車速に基づいて操舵補助指令値を演算するため、電力変換器におけるデッドタイムの補償に遅れが生じ、意図した電圧にならない可能性があることが課題であった。
特許文献2に記載の技術では、デッドタイム補償により出力電流が急に変化するため、出力電流のリプルによりモータにトルクリプルが発生し、振動や騒音の原因となることが課題であった。
本発明は、従来技術における上記課題に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、デッドタイム補償の精度を向上させることである。
本発明の制御装置は、モータに交流電流を出力して前記モータを駆動させる電力変換器と接続され、前記電力変換器が有するスイッチング素子の動作を制御する制御装置であって、前記スイッチング素子の上下アームが同時にオフになることで生じる電圧誤差を補償するデッドタイム補償デューティを出力するデッドタイム補償部と、前記デッドタイム補償部から出力される前記デッドタイム補償デューティをさらに補正する補正デューティを算出し、前記デッドタイム補償デューティと前記補正デューティに基づいて、デッドタイム補償量を出力するデッドタイム補償補正部と、前記デッドタイム補償量に基づいて、前記スイッチング素子の動作を制御するためのPWMパルスを生成するPWMパルス生成部と、を備え、前記デッドタイム補償部は、前記デッドタイム補償デューティを電流指令値の位相に対応して出力し、前記デッドタイム補償補正部は、前記デッドタイム補償デューティの出力時から所定時間経過後の前記交流電流の推定値もしくは前記電流指令値の推定値に基づいて、前記補正デューティを算出する。
本発明によれば、デッドタイム補償の精度を向上できる。
本発明の第1の実施形態に係る制御装置の構成例である。 本発明の第1の実施形態に係る制御装置のフローチャート例である。 デッドタイム補償マップの例である。 本発明の第1の実施形態に係る電流推定値を算出する方法を示す図である。 補正デューティ係数マップの例である。 回転時の相電流を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る制御装置のフローチャート例である。
(制御装置の構成、および第1の実施形態)
本発明の制御装置の構成、および実施形態について、図1を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る制御装置1と電力変換器150の構成を示す図である。
制御装置1は、PWMパルス生成部2と、デッドタイム補償部3と、デッドタイム補償補正部4と、を備える。
PWMパルス生成部2は、d軸q軸電圧指令と搬送波から算出されたパルス波とから、電力変換器150の上アーム120と下アーム121を構成する各スイッチング素子の動作を制御するためのPWMパルスを生成し、各スイッチング素子に出力する。各スイッチング素子は、PWMパルスのデューティ比に応じてオンオフを切り替える。
また、PWMパルス生成部2は、後述するデッドタイム補償部3およびデッドタイム補償補正部4に基づいて生成されたデッドタイム補償量を加算したPWMパルスを電力変換器150に入力する。
デッドタイム補償部3は、電力変換器150に設けられているデッドタイムにより生じる出力電圧の誤差を、デッドタイム補償デューティを算出しPWMパルス生成部2に出力することで防止する。
デッドタイム補償部3に係る、デッドタイムによる出力電圧の誤差について説明する。デッドタイム間にスイッチング素子の上下アームが同時にオフになっていることで、スイッチング素子を通してモータに交流電流は流れない。しかし、モータの誘導性負荷の特性により電流を流し続けようとするため、ダイオードを通して電流が流れることで電力変換器の出力電流と逆極性の電圧が生じる。この電圧を電圧誤差と呼称するが、この電圧誤差により、意図した電力変換器の出力電圧と実際の電力変換器の出力電圧は乖離する。
デッドタイム補償部3に係る、デッドタイム補償デューティについて説明する。デッドタイム補償デューティは、たとえば、d軸q軸電流指令値から算出した電流位相βに基づき、後述する図2のデッドタイム補償デューティマップを用いて決定される。
デッドタイム補償補正部4は、デッドタイム補償部3によって算出されたデッドタイム補償デューティを補正するための補正デューティを算出する。この補正デューティに基づいて補正されたデッドタイム補償デューティが、デッドタイム補償量としてPWMパルス生成部2に入力される。なお、補正デューティの算出方法については後述する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る制御装置1のフローチャート例である。
図2のフローチャート例に沿って制御装置1の機能について説明する。なお、フローチャートの説明に際し、図3〜図5を用いてそれぞれのステップに詳細な説明を加える。
まず、ステップS1では、デッドタイム補償部3において、電力変換器150からモータ130に出力される電流の指令値の位相を算出し、たとえば図3に示すようなデッドタイム補償デューティマップを用いて、デッドタイムによる電力変換器150の出力電圧の誤差を補償するデッドタイム補償デューティを算出する。
ステップS1に関わる図3の説明をする。図3のデッドタイム補償デューティマップは、電流位相(0〜2π)に対応してデッドタイム補償デューティが予め定められている。デッドタイム補償デューティは、このマップを用いて、d軸q軸電流指令値から算出された電流位相βに応じて決定される。
図2のステップS2では、デッドタイム補償補正部4において、モータ130の回転数を判定する。例えば、モータ130の回転数の基準を500rpmとした場合、モータ130の回転数が500rpm以下の場合は、ステップS3に進み、モータ130の回転数が500rpmより多い場合は後述するステップS8へ進む。
ステップS3では、デッドタイム補償補正部4において、センサ140で検出したモータ130に現在流れているインバータ150の出力電流値と前サンプリングの電流値から、次にサンプリングされると推定される電流値を算出する。これを電流推定値とする。電流推定値は、図4に示すような手段を用いて算出される。また、ここで用いている出力電流は同じサンプリングでの電流指令値を用いて同様の手段を行った場合,同様の効果が得られる。ただし,以降では代表例として検出電流を用いて実施例を説明する。
ステップS3に関わる図4の説明をする。図4は、電流推定値算出手段であり、補正デューティ係数を算出するためのプロセスを示したイメージ図である。なお、縦軸を電流値、横軸を時間とする。
センサ140で検出したインバータ150の出力電流はノイズが重畳しており、電流にリプルが生じている。この電流のリプルにより、高調波の発生や電流推定値の計算精度の悪化につながるため、デッドタイム補償補正部4では、センサ140において検出した出力電流を、ローパスフィルタを介して取得している。ローパスフィルタは、抵抗やコンデンサを用いて構成してもよいし、制御装置1の演算処理により実現してもよい。
なお以下では、U相、V相、W相の出力電流のうち、U相の出力電流を代表例として説明する。U相の出力電流のサンプリング値の現在値をIu、前回サンプリング値をIu_old、現在サンプリング値Iuと前回サンプリング値Iu_oldから推定されるサンプリング値をIu_nextとする。
センサ140で検出したモータ130に流れる電流の現在サンプリング値Iuを検出した時間と、前回サンプリング値Iu_oldを検出した時間の差分を周期T[s]とした場合、電流の現在値Iuと電流の前回値Iu_oldの電流値の差分を周期Tで除算することで、一周期当たりの電流増加量ΔIuが算出される。この電流増加量ΔIuを算出する式を式1とする。
ΔIu=(Iu-Iu_old)/T ・・・式1
一周期当たりの電流増加量ΔIuを用いて、モータ130に流れる電流の推定サンプリング値Iu_nextを算出する。電流の現在値Iuを検出した時間と次回サンプリングを行うと想定される時間の差分をT_next[s]とする。
前回サンプリング値Iu_oldから次回サンプリング値までの時間T_nextを、式1で算出した一周期当たりの電流増加量ΔIuに乗算することで、電流の前回値から推定値までの電流の変化量Iu_diffが算出される。この変化量Iu_diffを算出する式を式2とする。
Iu_diff=ΔIu*(T+T_next) ・・・式2
電流の前回値Iu_oldに式2で算出した電流の変化量Iu_diffを加算することで、電流推定値Iu_nextが算出される。
Iu_next=Iu_old+Iu_diff ・・・式3
図2のステップS4では、デッドタイム補償補正部4において、ステップS3で算出した電流推定値Iu_nextが、所定に設けられた閾値の範囲内であるかどうかを判定する。ここで用いる所定の閾値の範囲は、図4に示すように、0より大きい閾値と0より小さい閾値の間に挟まれた範囲430である。電流推定値Iu_nextが所定の閾値の範囲430内であればステップS5に進み、所定の閾値の範囲430外であれば後述するステップS8に進む。
ステップS5では、デッドタイム補償補正部4において、ステップS3で算出された電流推定値Iu_nextから補正デューティ係数を算出する。この補正デューティ係数の算出には、たとえば、図5のような補正デューティ係数マップが用いられる。この補正デューティ係数マップに基づいて、電流推定値Iu_nextに対応した補正デューティ係数が決定される。
ステップS6では、デッドタイム補償補正部4において、ステップS5で求めた補正デューティ係数から補正デューティを算出する。なお、計算の都合上デッドタイムをdtとする。デッドタイムdtを周期T[s]で除算することで、周期T当たりのデッドタイムdtの占積率dt/Tを求める。この占積率dt/Tに、ステップS5で求めた補正デューティ係数を乗算することで、補正デューティが算出される。
ステップS7では、デッドタイム補償補正部4において、ステップS1で算出したデッドタイム補償デューティに、ステップS6で算出した補正デューティを加算する。これにより、デッドタイム補償値が決定される。補正デューティが加算されたデッドタイム補償値をPWMパルス生成部2に出力し、フローチャートを終了する。これにより、PWMパルス生成部2から補正デューティの効果が反映されたPWMパルスが生成される。
ステップS8では、デッドタイム補償補正部4において、ステップS2でモータ130が所定の回転数以下であった場合に、または、ステップS4で電流推定値が所定の閾値の範囲外であった場合に、ステップS1で算出したデッドタイム補償デューティをそのままPWMパルス生成部2へ出力し、フローチャートを終了する。
図6は、モータ130の回転数ごとの相電流一周期の違いを表す図である。
図6では、回転数が500rpmのときを低回転、回転数が5000rpmのときを低回転以外、として違いを示している。
なお、回転数はvl(低回転)もしくはvh(低回転以外)、電気角速度はvle(低回転)もしくはvhe(低回転以外)、相電流一周期に進むために掛かる時間はvlt(低回転)もしくはvht(低回転以外)、キャリア周波数はCr、電流位相一周期進む間のスイッチング回数はSwl(低回転)もしくはSwh(低回転以外)、図4の電流閾値以内の位相をαとする。以降で,特に低回転で本発明を行う理由に関して説明する。
回転数がvl=500[rpm]、vh=5000[rpm]、モータ極対数が4であると仮定し、vlを電気角速度に変換するとvle=200π/3[rad/s]、vhを電気角速度に変換するとvhe=2000π/3[rad/s]となる。これにより、相電流一周期に進むために掛かる時間はそれぞれvlt=2π/vle=0.03[s]、vht=2π/vhe=0.003[s]となる。
キャリア周波数Crを検討する。低回転と低回転以外はどちらもCr=10000[Hz]と仮定する。キャリア周期は1/Cr=0.0001となるので、低回転で電流位相一周期進む間のスイッチング回数はSwl=vlt/Cr=300[回]、低回転以外で相電流一周期進む間のスイッチング回数はSwh=vht/Cr=30[回]となる。したがって、低回転の方が電流位相一周期進む間のスイッチング回数は多い。
図4の電流閾値以内の位相(図6の600は低回転における電流閾値以内の位相、図6の610は低回転以外における電流閾値以内の位相)をα=π/45と仮定すると、相電流一周期における出力電流0近傍の割合はα/2π=1/90である。したがって、低回転の出力電流0[A]近傍600でのスイッチング回数はSwl×α/2π=3.3[回]、低回転以外の出力電流0[A]近傍610でのスイッチング回数はSwh×α/2π=0.3[回]となり、出力電流0[A]近傍でのスイッチング回数は低回転以外のほうが少ない。よって、低回転以外の場合は、相電流0[A]近傍でスイッチング回数が減ることがわかる。
ここで、相電流0[A]近傍でスイッチング回数が減ると電流波形の歪が低減される理由を考察する。まず、相電流0[A]近傍での波形の歪みは、電流極性が変化するときに相電流が零付近に張り付く現象によって生じる。
また、相電流0[A]近傍での波形の歪みの原因となるデッドタイムによる電圧誤差は、電気角一周期のPWMのパルス波の数が増加することにより、モータの回転数が低い場合に増加する。言い換えると、モータの回転数が低い場合に起こる相電流一周期当たりのスイッチング回数が増加することで、電圧誤差が生じる回数も増えるため、併せて相電流0[A]近傍での波形の歪みも増加する。
上述の計算により、低回転以外ではスイッチング回数が少ないため、電流波形の歪みは低減されていることになる。よって、補正デューティが不要なデッドタイム補償量で計算することができる。これにより、モータ130が低回転以外の場合では補正デューティの算出処理を行わないため、不必要な箇所での補正デューティの算出処理負荷を低減できる。
以上説明した本発明の第1の実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)制御装置1は、モータ130に交流電流を出力してモータ130を駆動させる電力変換器150と接続され、電力変換器150が有するスイッチング素子の動作を制御するものであって、スイッチング素子の上下アーム120,121が同時にオフになることで生じる電圧誤差を補償するデッドタイム補償デューティを出力するデッドタイム補償部3と、デッドタイム補償部3から出力されるデッドタイム補償デューティをさらに補正する補正デューティを算出し、デッドタイム補償デューティと補正デューティに基づいて、デッドタイム補償量を出力するデッドタイム補償補正部4と、デッドタイム補償量に基づいて、スイッチング素子の動作を制御するためのPWMパルスを生成するPWMパルス生成部2と、を備える。デッドタイム補償部3は、デッドタイム補償デューティを電流指令値の位相に対応して出力し、デッドタイム補償補正部4は、デッドタイム補償デューティの出力時から所定時間経過後の交流電流の推定値もしくは電流指令値に基づいて、補正デューティを算出する。このようにしたので、デッドタイム補償の精度を向上できる。
(2)制御装置1のデッドタイム補償補正部4は、モータ130の所定の回転数以下の場合、補正デューティを算出する。このようにしたので、デッドタイム補償補正デューティの算出処理を行わず、不必要な箇所での補正デューティの算出処理負荷を低減できる。
(3)制御装置1のデッドタイム補償補正部4は、0より大きい第1の閾値と、0より小さい第2の閾値を有し、交流電流の推定値が第1の閾値と第2の閾値の間に挟まれた範囲内の場合、補正デューティを算出する。次サンプリングで必要な補正デューティを電圧指令に加算することで電圧誤差の影響を抑制し電流波形の歪みは低減される。
(4)制御装置1のデッドタイム補償部3は、予め定められた交流電流の位相とデッドタイム補償デューティとの関係を表すデッドタイム補償デューティマップを用いて、デッドタイム補償デューティを算出し、デッドタイム補償補正部4は、予め定められた交流電流の推定値と補正デューティとの関係を表す補正デューティ係数マップを用いて、補正デューティを算出する。このようにしたので、デッドタイム補償デューティを計算式で算出しないため処理負荷の低減ができる。
(5)制御装置1のデッドタイム補償補正部4は、ローパスフィルタを介して交流電流を取得し、取得した交流電流に基づいて交流電流の推定値を算出する。このようにしたので、電流推定値の計算精度の悪化を防止する。
(6)デッドタイム補償補正部4は、交流電流の推定値が第1の閾値と第2の閾値の間に挟まれた範囲外の場合、補正デューティの算出を行わない。このようにしたので、不必要な箇所での処理負荷は低減できる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態について、図7のフローチャート例を用いて説明する。図7は本発明の第2の実施形態である制御装置1の動作フローチャート例である。
図7のフローチャート例の特徴は、図2のフローチャート例からステップS4を取り除いた点にある。これにより、電流推定値が閾値の範囲内であるかは判定せず、閾値の範囲外であっても補正デューティ係数を0にせず、補正デューティ係数マップから電流推定値に対応した補正デューティ係数を決定する。そのため、電流推定値に応じた補正デューティの計算実施の有無の切り替えを行なわずに、制御ロジックを簡素にすることができる。
以上説明した本発明の第2の実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(7)デッドタイム補償補正部4は、モータ130が所定の回転数以上の場合、交流電流の推定および補正デューティの算出を行わない。このようにしたので、補正デューティの計算プロセスを減らすことができる。
以上説明した各実施形態や各種変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。また、上記では種々の実施形態や変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
1 制御装置
2 PWMパルス生成部
3 デッドタイム補償部
4 デッドタイム補償補正部
100 直流電源
110 コンデンサ
120 スイッチング素子の上アーム
121 スイッチング素子の下アーム
130 モータ
140 センサ
150 電力変換器

Claims (7)

  1. モータに交流電流を出力して前記モータを駆動させる電力変換器と接続され、前記電力変換器が有するスイッチング素子の動作を制御する制御装置であって、
    前記スイッチング素子の上下アームが同時にオフになることで生じる電圧誤差を補償するデッドタイム補償デューティを出力するデッドタイム補償部と、
    前記デッドタイム補償部から出力される前記デッドタイム補償デューティをさらに補正する補正デューティを算出し、前記デッドタイム補償デューティと前記補正デューティに基づいて、デッドタイム補償量を出力するデッドタイム補償補正部と、
    前記デッドタイム補償量に基づいて、前記スイッチング素子の動作を制御するためのPWMパルスを生成するPWMパルス生成部と、を備え、
    前記デッドタイム補償部は、前記デッドタイム補償デューティを電流指令値の位相に対応して出力し、
    前記デッドタイム補償補正部は、前記デッドタイム補償デューティの出力時から所定時間経過後の前記交流電流の推定値もしくは前記電流指令値の推定値に基づいて、前記補正デューティを算出する制御装置。
  2. 請求項1に記載の制御装置において、
    前記デッドタイム補償補正部は、前記モータが所定の回転数以下の場合、前記補正デューティを算出する制御装置。
  3. 請求項1に記載の制御装置において、
    前記デッドタイム補償補正部は、0より大きい第1の閾値と、0より小さい第2の閾値とを有し、
    前記交流電流の推定値が前記第1の閾値と前記第2の閾値の間に挟まれた範囲内の場合、前記補正デューティを算出する制御装置。
  4. 請求項1に記載の制御装置において、
    前記デッドタイム補償部は、予め定められた前記交流電流の位相と前記デッドタイム補償デューティとの関係を表すデッドタイム補償デューティマップを用いて、前記デッドタイム補償デューティを算出し、
    前記デッドタイム補償補正部は、予め定められた前記交流電流の推定値と前記補正デューティとの関係を表す補正デューティ係数マップを用いて、前記補正デューティを算出する制御装置。
  5. 請求項4に記載の制御装置において、
    前記デッドタイム補償補正部は、ローパスフィルタを介して前記交流電流を取得し、取得した前記交流電流に基づいて前記交流電流の推定値を算出する制御装置。
  6. 請求項3に記載の制御装置において、
    前記デッドタイム補償補正部は、前記交流電流の推定値が前記第1の閾値と前記第2の閾値の間に挟まれた範囲外の場合、前記補正デューティの算出を行わない制御装置。
  7. 請求項1に記載の制御装置において、
    前記デッドタイム補償補正部は、前記モータが所定の回転数以上の場合、前記交流電流の推定および前記補正デューティの算出を行わない制御装置。
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