JP2011160529A - 回転電機制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】低出力電圧指令時においてもスイッチング損失を抑制して3レベルインバータをスイッチング制御し、回転電機を制御する制御技術を提供する。
【解決手段】回転電機制御装置は、出力電圧が正極電圧Pとなる状態と中間点電圧Mとなる状態とを切り換える第1スイッチングパルスSP1と、出力電圧が負極電圧Nとなる状態と中間点電圧Mとなる状態とを切り換える第2スイッチングパルスSP2とを所定のキャリア周期Tごとに生成し、少なくとも第1スイッチングパルスSP1及び第2スイッチングパルスSP2を交互に出力させる指令を含む選択指令に基づいて、何れか一方のスイッチングパルスを選択し、選択されたスイッチングパルスを組み合わせて構成される変調パターンMP1を用いて3レベルインバータをスイッチング制御して3相交流回転電機を駆動制御する。
【選択図】図5
【解決手段】回転電機制御装置は、出力電圧が正極電圧Pとなる状態と中間点電圧Mとなる状態とを切り換える第1スイッチングパルスSP1と、出力電圧が負極電圧Nとなる状態と中間点電圧Mとなる状態とを切り換える第2スイッチングパルスSP2とを所定のキャリア周期Tごとに生成し、少なくとも第1スイッチングパルスSP1及び第2スイッチングパルスSP2を交互に出力させる指令を含む選択指令に基づいて、何れか一方のスイッチングパルスを選択し、選択されたスイッチングパルスを組み合わせて構成される変調パターンMP1を用いて3レベルインバータをスイッチング制御して3相交流回転電機を駆動制御する。
【選択図】図5
Description
本発明は、3レベルインバータをスイッチング制御して3相交流回転電機を駆動制御する回転電機制御装置に関する。
近年、駆動源として、回転電機を用いた電気自動車や、回転電機と内燃機関とを併用したハイブリッド自動車が実用化されている。回転電機は、これらの自動車に搭載されたバッテリから供給される直流電力をインバータにより交流電力に変換して駆動される。インバータによる交流変換の一般的なものは、スイッチング素子のスイッチングによる出力電圧が2つの電圧レベルを有する2レベルインバータである。これに対して、変換された交流電力の歪みを抑制するために出力電圧が複数の電圧レベルを有するマルチレベルインバータという方式もある。多くの場合、マルチレベルインバータとして、出力電圧が3つの電圧レベルを有する3レベルインバータが利用される。3レベルインバータは、2レベルインバータに比べて出力電流波形における歪みが少なくなるので、高調波も抑制され、モータ損失も抑制される。
特開平5−146162号公報(特許文献1)には、そのような3レベルインバータが開示されている。この3レベルインバータは、低出力電圧指令(低変調率)時には、電圧指令をオフセットされて得られる2つの電圧指令とキャリアとの比較により、ダイポーラ変調と等価な変調を行う。高出力電圧指令(高変調率)時には、電圧指令の半周期の一方側で中間点と正極とのスイッチング、半周期の他方で中間点と負極とのスイッチングを行う変調方式であるユニポーラ変調を行う。
特許文献1の3レベルインバータは、低出力電圧指令(低変調率)時にダイポーラ変調と等価な変調が実施される。従って、キャリアの一周期内において中間点から正極側へのパルスと中間点から負極側へのパルスとが発生し、計4回のスイッチングが生じる。このため、低出力電圧指令であるにも拘わらず、インバータのスイッチング回数が多くなる。つまり、3レベルインバータによって出力電流の歪みを抑制し、モータ損失を低減させているが、インバータにおけるスイッチング損失により損失低減の効果が限定的となる。
従って、低出力電圧指令時においてもスイッチング損失を抑制して3レベルインバータをスイッチング制御して、回転電機を駆動制御する制御技術の提供が望まれる。
上記課題に鑑みて創案された本発明に係る回転電機制御装置の特徴構成は、
直流の正極電圧と負極電圧と正負両極間電圧が分圧された中間点電圧との3レベルの電圧を交流出力電圧として出力可能な3レベルインバータをスイッチング制御して3相交流回転電機を駆動制御する回転電機制御装置であって、
3相それぞれに対して、前記出力電圧が前記中間点電圧となる状態と前記出力電圧が前記正極電圧となる状態とを切り換える第1スイッチングパルスを所定のキャリア周期ごとに生成する第1スイッチングパルス生成部と、
3相それぞれに対して、前記出力電圧が前記中間点電圧となる状態と前記出力電圧が前記負極電圧となる状態とを切り換える第2スイッチングパルスを前記所定のキャリア周期ごとに生成する第2スイッチングパルス生成部と、
前記第1スイッチングパルス及び前記第2スイッチングパルスのうち、前記所定のキャリア周期ごとに出力するスイッチングパルスを選択する選択指令として、少なくとも前記第1スイッチングパルス及び前記第2スイッチングパルスを交互に出力させる指令を生成する選択指令生成部と、
前記選択指令に基づいて、前記第1スイッチングパルス及び前記第2スイッチングパルスの何れか一方を選択するスイッチングパルス選択部と、を備え、
前記スイッチングパルス選択部により選択されるスイッチングパルスを組み合わせて構成される変調パターンを用いて前記3レベルインバータをスイッチング制御して前記3相交流回転電機を駆動制御する点にある。
直流の正極電圧と負極電圧と正負両極間電圧が分圧された中間点電圧との3レベルの電圧を交流出力電圧として出力可能な3レベルインバータをスイッチング制御して3相交流回転電機を駆動制御する回転電機制御装置であって、
3相それぞれに対して、前記出力電圧が前記中間点電圧となる状態と前記出力電圧が前記正極電圧となる状態とを切り換える第1スイッチングパルスを所定のキャリア周期ごとに生成する第1スイッチングパルス生成部と、
3相それぞれに対して、前記出力電圧が前記中間点電圧となる状態と前記出力電圧が前記負極電圧となる状態とを切り換える第2スイッチングパルスを前記所定のキャリア周期ごとに生成する第2スイッチングパルス生成部と、
前記第1スイッチングパルス及び前記第2スイッチングパルスのうち、前記所定のキャリア周期ごとに出力するスイッチングパルスを選択する選択指令として、少なくとも前記第1スイッチングパルス及び前記第2スイッチングパルスを交互に出力させる指令を生成する選択指令生成部と、
前記選択指令に基づいて、前記第1スイッチングパルス及び前記第2スイッチングパルスの何れか一方を選択するスイッチングパルス選択部と、を備え、
前記スイッチングパルス選択部により選択されるスイッチングパルスを組み合わせて構成される変調パターンを用いて前記3レベルインバータをスイッチング制御して前記3相交流回転電機を駆動制御する点にある。
第1スイッチングパルスは中間点電圧と正極電圧との間で変化し、第2スイッチングパルスは中間点電圧と負極電圧との間で変化する。両スイッチングパルスは、正極電圧と負極電圧との間で変化する通常のバイポーラ変調のスイッチングに比べて、半分の電圧変化である。通常のバイポーラ変調をフルバイポーラ変調とすれば、ハーフバイポーラ変調といえるものであるから、3レベルインバータのスイッチング素子のスイッチング損失が低減される。また、交流出力電圧の電圧変化も正負両極間電圧の半分であるから、交流出力に生じるリップルも抑制され、リップル電流に伴う高次高調波の発生も抑制される。また、第1スイッチングパルスと第2スイッチングパルスとは、キャリア周期ごとに何れか一方が選択されて出力される。従って、ダイポーラ変調のように1つのキャリア周期内で4回のスイッチングが生じることはなく、2回のスイッチングで足りる。スイッチング回数が抑制されることにより、スイッチング素子のスイッチング損失も低減される。また、スイッチングに伴う高次高調波のノイズの発生も低減される。従って、出力電流の歪みを抑制してモータ損失を低減可能な3レベルインバータが低出力電圧指令に基づいてスイッチングされる際においても、無駄なスイッチング損失を抑制することが可能となる。
また、本発明に係る回転電機制御装置の前記スイッチングパルス選択部は、前記第1スイッチングパルス及び前記第2スイッチングパルスが共に前記中間点電圧となる状態であるときに、3相各相に対するスイッチングパルスを同じタイミングで切り換えると好適である。第1スイッチングパルスと第2スイッチングパルスとの切り換え時に、両スイッチングパルスの状態が中間点電圧であるから、円滑な切り換えが可能である。
また、本発明に係る回転電機制御装置は、さらに、前記中間点電圧が、前記正負両極間電圧が均等に分圧された電圧であるか否かを前記所定のキャリア周期ごとに判定する分圧状態判定部を備え、前記選択指令生成部は、前記正負両極間電圧が均等に分圧されていないと判定された場合には、前記選択指令として、前記第1スイッチングパルス及び前記第2スイッチングパルスのうち、何れか一方を優先的に選択する指令を生成すると好適である。理想的には、中間点において正負両極間電圧が均等に分圧されることが望ましい。しかし、分圧にはコンデンサや抵抗器などの受動部品が用いられ、受動部品の定格値は許容誤差や環境変化、経年変化により誤差を有するので、均等に分圧されない可能性がある。正負両極間電圧が均等に分圧されていなければ3レベルインバータから出力される交流に歪みが生じるため、分圧比が1に近づくように中間点電圧が補正されることが好ましい。上記構成によれば、第1スイッチングパルス及び第2スイッチングパルスのうち何れか一方を優先的に出力させることによって、中間点電圧が補正される。つまり、3レベルインバータのスイッチング制御によって中間点電圧が補正されるので、追加回路を設けるなどの追加費用も発生せず、好適である。
この際、具体的には、本発明に係る回転電機制御装置の前記選択指令生成部は、以下のように前記選択指令を生成すると好適である。前記回転電機が力行動作しており、前記中間点電圧及び前記正極電圧の電位差である上段側電圧が前記中間点電圧及び前記負極電圧の電位差である下段側電圧を所定の許容しきい値を超えて上回る場合には、前記第1スイッチングパルスを選択する指令を生成し、前記回転電機が力行動作しており、前記下段側電圧が前記上段側電圧を前記許容しきい値を超えて上回る場合には、前記第2スイッチングパルスを選択する指令を生成し、前記回転電機が回生動作しており、前記上段側電圧が前記下段側電圧を前記許容しきい値を超えて上回る場合には、前記第2スイッチングパルスを選択する指令を生成し、前記回転電機が回生動作しており、前記下段側電圧が前記上段側電圧を前記許容しきい値を超えて上回る場合には、前記第1スイッチングパルスを選択する指令を生成する。即ち、回転電機が力行動作している場合には、正極及び負極のうち、電圧が高い側を含むスイッチングパルスが優先的に出力されるので、電圧が高い側の電力を消費させ、電圧を低下させてバランスを回復させることが可能となる。また、回転電機が回生動作している場合には、正極及び負極のうち、電圧が低い側を含むスイッチングパルスが優先的に出力されるので、電圧が低い側の電力を回復させ、電圧を上昇させてバランスを回復させることが可能となる。
本発明に係る回転電機制御装置において、前記正負両極間電圧は、正極と中間点及び負極と当該中間点との間にそれぞれ備えられた定格容量が等価なコンデンサにより分圧されるものであり、前記許容しきい値は、前記3レベルインバータの出力電力の大きさに比例し、前記コンデンサの定格容量に反比例する値として設定されると好適である。分圧に用いられるコンデンサは、力行動作または回生動作による生じる電力が大きいほど電圧が大きく変動する。このため、直流電源の電圧である正負両極間電圧も変動し易く、分圧される電圧の変動も大きくなる傾向がある。このため、許容しきい値が交流出力電圧に比例する値であると、変動の生じやすさに応じたしきい値となり、分圧のバランスが崩れた際に適切に回復させることができる。一方、分圧にコンデンサが用いられる場合には、当該コンデンサの定格容量が大きいほど、コンデンサによる緩衝力が作用して直流電圧の変動は抑制される。従って、許容しきい値が、コンデンサの定格容量に反比例する値として設定されることで適切に調整が実施される。尚、このように分圧のバランスが調整されることにより、両コンデンサの電圧配分が均等化されるので、部品選定の際に、コンデンサの耐電圧マージンを余分に考慮する必要性が低下し、より安価な部品を選定することも可能となる。
ここで、前記許容しきい値が、さらに、前記正極と前記中間点との間に備えられた正極側コンデンサと、前記負極と前記中間点との間に備えられた負極側コンデンサとの実際の容量の差に、前記正負両極間電圧を乗じた値に比例するオフセット値を加えて設定されると好適である。工業的に利用されるコンデンサには、定格容量に対する許容誤差が認められており、各コンデンサは、許容誤差の範囲内で個体ごとに異なる誤差を有している。当該オフセット値は、そのような個体誤差による分圧誤差を補正する役割を果たすものである。これにより、両コンデンサに流入及び両コンデンサから流出する電流が均等となる。特に、コンデンサが電界コンデンサである場合には、コンデンサの寿命が均等化されることになり、一方のコンデンサの寿命に影響されることなく製品としての寿命が延び、信頼性が向上する。
本発明に係る回転電機制御装置において、前記第1スイッチングパルス及び前記第2スイッチングパルスは、それぞれ前記所定のキャリア周期を有する第1三角波及び第2三角波を用いて生成されるものであり、前記第1三角波及び前記第2三角波は、互いにピークとボトムとのタイミングが相補的に一致して振幅方向に互いに反転したものであり、前記スイッチングパルス選択部は、前記第1三角波及び前記第2三角波のピーク及びボトムの何れか一方において出力するスイッチングパルスを切り換えると好適である。一般的に知られる三角波比較法による変調(例えばバイポーラ変調)では、三角波のピークやボトムにおいて、パルスの電圧レベルが基準となる極側の電圧(負極側又は正極側)となる。本発明に係るハーフバイポーラ変調では、スイッチングパルスの基準となる電圧レベルを中間点電圧とすることが可能である。第1三角波及び第2三角波のピーク及びボトムの何れか一方において、第1スイッチングパルスと第2スイッチングパルスとを切り換えると、両スイッチングパルスの電圧レベルが共に中間点電圧であるときに切り換えられるので、円滑な切り換えが実現できる。中間点電圧は、第1スイッチングパルスでは低電圧側であり、第2スイッチングパルスでは高電圧側であるから、第1三角波と第2三角波とが論理反転していると、同一の比較論理により三角波比較法を適用することが可能となる。また、第1三角波と第2三角波とは、互いにピークとボトムとのタイミングが相補的に一致して振幅方向に互いに反転したものであるから、確実に中間点電圧でスイッチングパルスを切り換えることが可能である。
また、本発明に係る回転電機制御装置は、さらに前記3レベルインバータの目標となる3相交流の線間電圧の実効値の前記正負両極間電圧に対する割合を示す変調率が、所定の変調率しきい値よりも小さいか否かを判定する変調率判定部を備え、前記変調率判定部により前記変調率が前記変調率しきい値よりも小さいと判定された際には、前記スイッチングパルス選択部により選択されるスイッチングパルスを組み合わせて構成される前記変調パターンである第1変調パターンにより前記3レベルインバータをスイッチング制御し、前記変調率判定部により前記変調率が前記変調率しきい値以上であると判定された際には、前記第1変調パターンとは異なる第2変調パターンにより前記3レベルインバータをスイッチング制御して前記3相交流回転電機を駆動制御すると好適である。これによれば、変調率に応じて、第1変調パターン及び第2変調パターンのうちの最適な変調パターンを用いて3相回転電機を制御することができる。
ここで、前記変調率しきい値は、前記変調率の理論的な最大値の1/2以下の値に設定されると好適である。変調率しきい値が、変調率の理論的な最大値の1/2以下の値に設定されると、変調パターンを生成するための指令値となる電圧指令の波高値も、採り得る最大値の1/2となる。従って、正極側におけるハーフバイポーラ変調のための電圧指令と負極側におけるハーフバイポーラ変調のための電圧指令とを重複させることなく設定することができ、良好に第1スイッチングパルス及び第2スイッチングパルスを生成させることができる。
以下、本発明に係る回転電機制御装置の実施形態を、ハイブリッド自動車や電気自動車などの車両の駆動源となる回転電機を制御するシステムを例として、図面に基づいて説明する。この回転電機は、永久磁石埋込型の同期機であり、状況に応じて電動機又は発電機として機能する。以下、回転電機を適宜、モータと称して説明するが、これは、電動機及び発電機として機能する回転電機を指す。また、本発明に係る回転電機制御装置は、直流電力を交流電力に変換するインバータとして、出力電圧が複数のレベルを有するマルチレベルインバータをスイッチング制御する。ここでは、マルチレベルインバータとして、出力電圧が3つのレベルを有する3レベルインバータを例として説明する。尚、以下においては、適宜、3レベルインバータを単にインバータと称して説明する。
図1に示すように、モータ(回転電機)90は、インバータ(3レベルインバータ)60を介してバッテリ30に電気的に接続され、電動機として機能する際には、インバータ60を介して電力の供給を受けて駆動力を発生する(力行動作)。一方、モータ90が発電機として機能する際には、発電された交流電力がインバータ60によって直流に変換され、バッテリ30へ回生される(回生動作)。インバータ60は、複数のスイッチング素子を有して構成される。スイッチング素子には、IGBT(insulated gate bipolar transistor)やMOSFET(metal oxide semiconductor field effect transistor)を適用すると好適である。図2に示すように、本実施形態では、スイッチング素子としてIGBTが用いられる。
インバータ60は、図2に示すように、入力プラス側電圧(正極電圧)Pと入力マイナス側電圧(負極電圧)Nとの他、正負両極間が分圧された中間点の中間点電圧Mも出力可能な3レベルインバータである。図1及び図2に示すように、バッテリ30の出力電圧、つまりインバータ60の直流の正負両極間電圧Vdcは、定格容量が等価な第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2により分圧される。第1コンデンサ(正極側コンデンサ)C1は、正極Pと中間点Mとの間に備えられ、第2コンデンサ(負極側コンデンサ)C2は、負極Nと中間点Mとの間に備えられる。第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2は、定格容量が同じであるから、理想的には正負両極間電圧Vdcは、均等に分圧される。つまり、第1コンデンサC1の両端電圧(上段側電圧VdcH)及び第2コンデンサC2の両端電圧(下段側電圧VdcL)は、理想的には共にVdc/2である。
直流を3相交流に変換するインバータ60は、3相それぞれに対応する3レッグのブリッジ回路により構成される。1つのレッグは、正極と負極との間に直列に接続された4つのIGBTと、正極の側の2つのIGBTの接続点と負極の側の2つのIGBTの接続点との間に、共に負極から正極の方向を順方向として直列に接続された2つのダイオードを有して構成される。当該2つのダイオードの接続点は中間点Mに接続される。4つのIGBTの直列回路は、正極側において直列に接続された正極側アームと、負極側において直列に接続された負極側アームとから構成される。4つのIGBTの直列回路における正極側アームと負極側アームとの接続点はモータ90の各コイルに接続される。また、各IGBTには、それぞれフライホイールダイオード(回生ダイオード)が備えられる。フライホイールダイオードは、カソード端子がIGBTのコレクタ端子に接続され、アノード端子がIGBTのエミッタ端子に接続される形でIGBTに対して並列に接続される。このようなレッグが、3回線並列接続され、モータのu相、v相、w相に対応するステータコイルMu,Mv,Mwのそれぞれに一組のレッグが対応したブリッジ回路が構成される。
具体的には、図2に示すように、u相のレッグは、IGBTQ11,Q12,Q13,Q14と、各IGBTに接続されたフライホイールダイオードD11,D12,D13,D14と、中間点電圧MをバイアスするダイオードD15,D16とを有して構成される。v相のレッグは、IGBTQ21,Q22,Q23,Q24と、各IGBTに接続されたフライホイールダイオードD21,D22,D23,D24と、中間点電圧MをバイアスするダイオードD25,D26とを有して構成される。w相のレッグは、IGBTQ31,Q32,Q33,Q34と、各IGBTに接続されたフライホイールダイオードD31,D32,D33,D34と、中間点電圧MをバイアスするダイオードD35,D36とを有して構成される。各IGBTのゲートは、ドライバ回路50を介してECU(electronic control unit)20に接続されており、それぞれ個別にスイッチング制御される。本実施形態では、他のECUと区別するために、ECU20をTCU(trans-axle control unit)20と称する。
TCU20は、マイクロコンピュータなどの論理回路を中核として構成される。本実施形態では、TCU20は、マイクロコンピュータであるCPU(central processing unit)40と、インターフェース回路21と、その他の周辺回路等とを有して構成される。インターフェース回路21は、EMI(electro-magnetic interference)対策部品やバッファ回路などにより構成される。CPU40は、ハードウェアとソフトウェアとの協働により、本発明の回転電機制御装置10を実現する。高電圧をスイッチングするIGBTやMOSFETのゲートに入力されるパルス状の駆動信号のハイレベルとローレベルとの電位差は、マイクロコンピュータなどの一般的な電子回路の駆動電圧よりも高い電圧である。従って、駆動信号は、ドライバ回路50を介して電圧レベルを変換された後、インバータ60に入力される。
CPU40は、CPUコア41と、プログラムメモリ42と、パラメータメモリ43と、ワークメモリ44とを有して構成される。その他、通信制御部や、A/Dコンバータ、タイマ、ポートなども有しているが、一般的な事項であり、説明を容易にするため図示は省略する。CPUコア41は、CPU40の中核であり、命令レジスタや命令デコーダ、種々の演算の実行主体となるALU(arithmetic logic unit)、フラグレジスタ、汎用レジスタ、割り込みコントローラなどを有して構成される。プログラムメモリ42は、回転電機制御プログラムなどが格納された不揮発性のメモリである。パラメータメモリ43は、プログラムの実行の際に参照される種々のパラメータが格納された不揮発性のメモリである。尚、パラメータメモリ43は、プログラムメモリ42に含められていてもよい。プログラムメモリ42やパラメータメモリ43は、例えばフラッシュメモリなどによって構成されると好適である。ワークメモリ44は、プログラム実行中の一時データを一時記憶するメモリである。ワークメモリ44は、揮発性で問題なく、高速にデータの読み書きが可能なDRAM(dynamic RAM)やSRAM(static RAM)により構成される。
通信制御部は、車両内の他のシステムとの通信を制御する。本実施形態では、車両内のネットワークであるCAN(controller area network)80を介して、走行制御システム70やその他のシステム、センサ等との通信を制御する。走行制御システム70は、TCU20と同様に、CPUなどの電子回路を中核として構成され、周辺回路と共にECUとして構成される。A/Dコンバータは、アナログの電気信号をデジタルデータに変換する。例えば、モータ90の各ステータコイルMu,Mv,Mwに流れるモータ電流Iu,Iv,Iwの検出結果が電流センサ35からアナログ値として出力される際には、当該アナログ値をデジタル値に変換する。また、上段側電圧VdcHや下段側電圧VdcL、正負両極間電圧Vdcが、アナログ値として電圧センサ31,32,33から出力される際には、当該アナログ値をデジタル値に変換する。尚、u相、v相、w相の3相は平衡しており、その瞬時値はゼロであるので、2相分のみの電流を検出し、残る1相はCPU40において演算により求めてもよい。本実施形態では、3相の全てが検出される場合を例示している。尚、電流や電圧の検出値を取得する周期(検出分解能)と、CPU40の演算周期とは必ずしも一致しないので、CPU40は当該検出値に適宜フィルタを掛けたり、平均化したりして演算に利用する。
タイマは、CPU40のクロック周期を最小分解能として時間を計測する。例えば、タイマは、プログラムの実行周期を監視し、CPUコア41の割り込みコントローラに通知する。また、タイマは、IGBTを駆動するゲート駆動信号の有効時間を計測して、当該ゲート駆動信号を生成する。ポートは、IGBTのゲート駆動信号などをCPU40の端子を介して出力したり、CPU40に入力される回転検出センサ37からの回転検出信号Rを受け取ったりする端子制御部である。回転検出センサ37は、モータ90の近傍に設置されてモータ90のロータの回転位置や回転速度を検出するセンサであり、例えば、レゾルバなどを用いて構成される。
本実施形態において、回転電機制御装置10は、CPU40を中核として構成される。つまり、回転電機制御装置10は、CPUコア41を主として、ワークメモリ44なども含むハードウェアと、プログラムメモリ42やパラメータメモリ43に格納されたプログラムやパラメータなどのソフトウェアとの協働により実現される。但し、回転電機制御装置10の実施態様は、このようなハードウェアとソフトウェアとの協働に限定されるものではなく、ASIC(application specific integrated circuit)などを利用してハードウェアのみで構成されることを妨げるものではない。
ところで、交流モータを制御する方法として、ベクトル制御と呼ばれる制御方法が知られている。ベクトル制御では、交流モータの3相(多相)各相のステータコイルに流れるコイル電流を、回転子に配置された永久磁石が発生する磁界の方向であるd軸と、d軸に直交するq軸とのベクトル成分に座標変換してフィードバック制御を行う。本実施形態の回転電機制御装置10も、このベクトル制御を採用している。図3に示すように、回転電機制御装置10は、電流指令演算部15、電圧指令演算部16、変調制御部17、回転状態演算部18、力行/回生判別部19などの機能部を有して構成される。各機能部は、本実施形態においては、上述したようにハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される。
電流指令演算部15は、走行制御システム70から与えられる要求トルクTrに基づいて電流指令を演算する機能部である。電圧指令演算部16は、電流指令とフィードバックされたモータ電流(Iu,Iv,Iw)との偏差に基づいて比例積分制御(PI制御)や、比例微積分制御(PID制御)を行い、電圧指令を演算する機能部である。変調制御部17は、電圧指令に基づいてインバータ60を制御するための変調パターンを生成し、この変調パターンに基づいてインバータ60のIGBTを駆動するゲート駆動信号を生成する機能部である。尚、インバータ60は、モータ90が力行動作する際には直流を交流変換し、回生動作する際には交流を直流変換する。本実施形態においては、モータ電流(Iu,Iv,Iw)およびモータの相電圧(Vu,Vv,Vw)に基づいて、力行/回生を判別するための力行/回生判別部19が備えられている。
ベクトル制御における座標変換に際しては、モータの回転状態をリアルタイムで知る必要がある。従って、図1に示すように、モータ90の近傍にレゾルバなどの回転検出センサ37が備えられる。その検出結果は、上述したように、インターフェース回路31を介して、CPUコア41内のレジスタやワークメモリ44に伝達される。回転状態演算部18は、回転検出センサ37の検出結果Rに基づいて、ロータ位置(電気角θ)や、回転速度(角速度ω)を求める。求められた電気角θや角速度ωは、回転電機制御装置10の各部において用いられる。レゾルバなどの回転検出センサ37が、CPU40が演算に利用可能な形態でロータ位置や回転速度の情報を提供する場合には、回転状態演算部18が設けられなくてもよい。
詳細は後述するが、変調制御部17は、複数の変調方式による変調が可能に構成されている。図3においては、第1変調部11と第2変調部12との2つを例示しているが、当然ながら3つ以上の変調部を有して、3方式以上の変調方式に対応していてもよい。変調制御部17は、少なくとも第1変調部11による第1変調方式を含む複数の変調方式に対応し、変調率が所定の変調率しきい値よりも小さい場合には、第1変調方式による変調を行ってインバータ60を制御する。ここで、変調率とは、インバータ60からの出力の目標となる3相交流の線間電圧の実効値の正負両極間電圧Vdcに対する割合を示す値である。
例えば、最も基本的な変調法である正弦波PWM(pulse width modulation)を例として説明する。正負両極間電圧VdcをEとすると、実現可能な最大の3相各相の相電圧Vu,Vv,Vwは下記式(1)〜(3)で示され、例えばu相とv相との線間電圧は下記式(4)で示される。
線間電圧の最大値は、余弦(cos)の値が1となる相電圧の位相π/3のところであるから、その値は、下記式(5)で示され、その実効値は下記式(6)となる。
ここで、正負両極間電圧Vdcの値はEであるから、3相交流の線間電圧の実効値の正負両極間電圧Vdcに対する割合を示す変調率は約61%となる。即ち、正弦波PWM(SPWM : sinusoidal PWM)の最大変調率は約61%である。この最大変調率は、変調法によって異なる値となる。例えば、空間ベクトルPWM(SVPWM : space vector PWM)や、二相変調を含んだ不連続PWM(DPWM : discontinuous PWM)では、約71%となる。SVPWMやDPWMについては公知の技術であるから、ここでは詳細な説明は省略する。
上述したように、変調制御部17は、変調率が所定の変調率しきい値よりも小さい場合に、第1変調方式による変調を行ってインバータ60を制御する。変調率しきい値は、以下に示すように、SPWM、SVPWMなどの変調法ごとの最大変調率の1/2の値以下に設定される。
詳細は後述するが、図4に示すように、第1変調方式では、波高値の最大値が正負両極間電圧Vdcの1/2の電圧指令IS(IS1,IS2)と、波高値の最大値が正負両極間電圧Vdcの1/2のキャリアMW(MW1,MW2)とを用いた三角波比較法によって変調パターンを生成する。つまり、第1変調方式は、上段側(正極側)のみで行うバイポーラ変調(上段側ハーフバイポーラ変調)と、下段側(負極側)のみで行うバイポーラ変調(下段側ハーフバイポーラ変調)とが組み合わされた変調方式である。インバータ60からの出力の目標となる3相交流は、電圧指令ISに相当する。第1変調方式では、電圧指令ISの波高値の最大値が正負両極間電圧Vdcの1/2までに制限されるから、SPWM、SVPWMなどの各変調法において、第1変調方式が採り得る変調率の最大値は、最大変調率の1/2となる。このため、変調制御部17は、変調率が所定の変調率しきい値よりも小さい場合に、第1変調方式による変調を行ってインバータ60を制御する。
以下、図4〜図7の波形図、及び図8のフローチャートも利用して、変調制御部17の第1変調部11によって実施される第1変調方式について説明する。第1変調方式による変調パターンMP1は、第1スイッチングパルスSP1と、第2スイッチングパルスSP2とが、組み合わされたものである。第1スイッチングパルスSP1は、図4(a)に示すように、出力電圧が中間点電圧Mとなる状態と正極電圧Pとなる状態とを切り換えるパルスである。第1スイッチングパルスSP1は、第1スイッチングパルス生成部1により、所定のキャリア周期Tごとに生成される。第2スイッチングパルスSP2は、図4(b)に示すように、出力電圧が中間点電圧Mとなる状態と負極電圧Nとなる状態とを切り換えるパルスである。第2スイッチングパルスSP2は、第2スイッチングパルス生成部2により、所定のキャリア周期Tごとに生成される。
第1スイッチングパルス生成部1は、図4において破線で示す所定の第1キャリア(第1三角波)MW1と電圧指令IS1とを比較することによって、第1スイッチングパルスSP1を生成する。つまり、第1スイッチングパルスSP1は、公知の三角波比較法により生成される。図4において三角波で例示される第1キャリアMW1の1周期において、中間点電圧Mを基準として正極電圧Pの方向へ1つのパルスが生成される。つまり、このパルスは、第1キャリアMW1のピーク−ピーク間(1周期)において、中間点電圧M、正極電圧P、中間点電圧Mの順に状態(電圧レベル)が遷移する波形となる。電圧指令IS1は、波高がVdc/2までの電圧指令ISが正極側にオフセットされたものであり、中間点電圧Mと正極電圧Pとの間に収まる。ここでは、そのオフセット量はVdc/4である。
同様に、第2スイッチングパルス生成部2も、公知の三角波比較法により第2スイッチングパルスSP2を生成する。具体的には、図4において一点鎖線で示す所定の第2キャリア(第2三角波)MW2と電圧指令IS2とを比較することによって、第2スイッチングパルスSP2を生成する。三角波で例示される第2キャリアMW2の1周期において、中間点電圧Mを基準として負極電圧Nの方向へ1つのパルスが生成される。つまり、このパルスは、第2キャリアMW2のボトム−ボトム間(1周期)において、中間点電圧M、負極電圧N、中間点電圧Mの順に状態(電圧レベル)が遷移する波形となる。電圧指令IS2は、波高がVdc/2までの電圧指令ISが負極側にオフセットされたものであり、中間点電圧Mと負極電圧Nとの間に収まる。ここでは、そのオフセット量はVdc/4である。
第1キャリアMW1と第2キャリアMW2とは共にキャリア周期がTであり、同期した信号である。また、第1キャリアMW1及び第2キャリアMW2は、互いにピークとボトムとのタイミングが相補的に一致して振幅方向に互いに反転した信号である。ここでは、第1キャリアMW1のピークとピークとの間(第2キャリアMW2のボトムとボトムとの間)においてスイッチングパルスが生成される例を示したが、当然、第2キャリアMW1のピークとピークとの間(第1キャリアMW1のボトムとボトムとの間)においてスイッチングパルスが生成されてもよい。尚、ここでは、キャリアがいわゆる正三角波の場合を例示したが、当然、のこぎり波であってもよい。
第1変調部11のスイッチングパルス選択部5は、選択指令生成部4の選択指令に応じて、キャリア周期Tごとに第1スイッチングパルスSP1と第2スイッチングパルスSP2との何れか一方を選択して出力する。選択指令の一例は、第1スイッチングパルスSP1と第2スイッチングパルスSP2とを交互に出力させる指令である。図5は、第1スイッチングパルスSP1と第2スイッチングパルスSP2とが交互に出力される場合、いわゆるトグル出力時の例を示している。周期T1,T3,T5,T7においては、第2スイッチングパルスSP2が選択され、周期T2,T4,T6においては、第1スイッチングパルスSP1が選択される。尚、図5では、理解を容易にするために、電圧指令ISの周期の一部を拡大して例示している(図6及び図7も同様。)。
スイッチングパルス選択部5は、第1キャリアMW1のピーク(第2キャリアMW2のボトム)においてスイッチングパルスを切り換える。このタイミングにおいて、第1スイッチングパルスSP1及び第2スイッチングパルスSP2のパルスの状態(電圧レベル)は、共に中間点電圧Mであるから、円滑にスイッチングパルスが切り換えられることになる。尚、当然ながら、第2キャリアMW1のピークとピークとの間(第1キャリアのボトムとボトムとの間)においてスイッチングパルスが生成される場合には、第2キャリアMW2のピーク(第1キャリアMW1のボトム)においてスイッチングパルスが切り換えられる。
選択指令の他の例は、第1スイッチングパルスSP1と第2スイッチングパルスSP2との出力頻度を異ならせる指令である。具体的には、正負両極間電圧Vdcが分圧された上段側電圧VdcH及び下段側電圧VdcLの値が均等ではない場合に、これを均等な電圧に調整するため、何れかのパルスを優先させる選択指令である。図6は、第1スイッチングパルスSP1が優先される場合の例を示している。比較が容易なように、図5と同様の波形を用いている。周期T3及びT5において、第2スイッチングパルスSP2に代わって、第1スイッチングパルスSP1が出力されている。図7は、第2スイッチングパルスSP2が優先される場合の例を示している。比較が容易なように、図5と同様の波形を用いている。周期T2及びT4において、第1スイッチングパルスSP1に代わって、第2スイッチングパルスSP2が出力されている。
これらの選択指令は、選択指令生成部4により生成される。選択指令生成部4は、図8に示すフローチャートにおいてステップ#2〜ステップ#6で例示する判定処理を実施して、同フローチャートにおいてステップ#7〜ステップ#12で例示する選択を可能とする選択指令を生成する。以下、図8のフローチャートを利用して、第1変調部11による第1変調パターンの生成を中核とした、変調制御部17の機能について説明する。
初めに、変調率が上述したような変調率しきい値未満であるか否かが変調率判定部6により判定される(#1)。当然ながら、プログラムなどの実現方法に応じて、変調率が変調率しきい値以下であるか否かが判定されてもよい。これは、ステップ#2以下の判定処理においても同様である。変調率判定部6の判定結果に基づき、変調方式判定部7によって、変調制御部17による変調方式が決定される。ステップ#1の判定結果が、偽である場合には、第2変調部12により第2変調方式の変調パターン(第2変調パターンMP2)が生成され、出力部8から出力される(#20)。ステップ#1の判定結果が、真である場合には、第1変調部11により第1変調方式の変調パターン(第1変調パターンMP1)が生成される。以下、第1変調方式の変調パターンの生成手順について説明する。
初めに、ステップ#2及びステップ#3の判定結果が偽であり、ステップ#4の判定結果に基づいてスイッチングパルスが選択され、変調パターンが生成される場合について説明する。ステップ#4においては、前回のキャリア周期Tにおいて選択され、出力されたスイッチングパルスが第1スイッチングパルスSP1であったか否かが判定される。例えば、図5における周期T3の処理を行っていると仮定すると、前回の周期T2において出力されたスイッチングパルスは、第1スイッチングパルスSP1である。従って、ステップ#4の判定結果は真となる。これにより、第2スイッチングパルスSP2を選択する選択指令が生成され、スイッチングパルス選択部5により第2スイッチングパルスSP2が選択され、出力部8から第2スイッチングパルスSP2が出力される(#8)。
次の周期T4では、前回の周期T3において出力されたスイッチングパルスは、上述したように第2スイッチングパルスSP2である。従って、ステップ#4の判定結果は偽となり、第1スイッチングパルスSP1を選択する選択指令が生成される。スイッチングパルス選択部5により第1スイッチングパルスSP1が選択され、出力部8から第1スイッチングパルスSP1が出力される(#7)。このように、前回の周期とは異なるスイッチングパルスが出力されるので、第1スイッチングパルスSP1と第2スイッチングパルスSP2とは、図5に示すように交互に出力されることとなる。
続いて、ステップ#2やステップ#3において真と判定される場合について説明する。正負両極間電圧Vdcを分圧する第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2は、定格容量が同一のコンデンサである。従って、理想的には正負両極間電圧Vdcは均等に分圧され、分圧後の上段側電圧VdcH及び下段側電圧VdcLは同一の値となる。但し、第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2には、電界コンデンサが用いられることが多い。電界コンデンサは一般的に定格容量に対する許容誤差が大きく、温度などの環境変化や経年変化の影響も受けやすい。このため、上段側電圧VdcHと下段側電圧VdcLとの電圧値が異なるアンバランス状態となる場合がある。ステップ#2やステップ#3は、このようなアンバランス状態にあるか否かを判定する処理である。アンバランス状態の判定は、分圧状態判定部3によって実施される。
アンバランス状態は、上段側電圧VdcHと下段側電圧VdcLとの差が、アンバランスしきい値(許容しきい値)ΔVthを超えているか否かによって判定される。本実施形態では、上段側電圧VdcHが下段側電圧VdcLを上回る際の第1アンバランスしきい値ΔVthHと、下段側電圧VdcLが上段側電圧VdcHを上回る際の第2アンバランスしきい値ΔVthLとの2種類を有しているが、両しきい値は同一の値であってよい。
ステップ#2では、第1アンバランスしきい値ΔVthHを超えて上段側電圧VdcHが下段側電圧VdcLを上回っているか否かが判定される。判定結果が真の場合には、次に、その時点のモータ90が力行動作であるか回生動作であるかが、力行/回生判別部19の判別結果に基づいて判定される(#6)。回生動作である場合には、発電された電力によって端子間電圧が低い側の第2コンデンサC2を充電して、下段側電圧VdcLを上昇させるべく、第2スイッチングパルスSP2が選択される(#12)。力行動作である場合には、端子間電圧が高い側の第1コンデンサC1を放電させて、上段側電圧VdcHを低下させるべく、第1スイッチングパルスSP1が選択される(#11)。
ステップ#2において、判定結果が偽の場合には、ステップ#3において、第2アンバランスしきい値ΔVthLを超えて下段側電圧VdcLが上段側電圧VdcHを上回っているか否かが判定される。判定結果が真の場合には、次に、その時点のモータ90が力行動作であるか回生動作であるかが判定される(#5)。回生動作である場合には、発電された電力によって端子間電圧が低い側の第1コンデンサC1を充電して、上段側電圧VdcHを上昇させるべく、第1スイッチングパルスSP1が選択される(#10)。力行動作である場合には、端子間電圧が高い側の第2コンデンサC2を放電させて、下段側電圧VdcLを低下させるべく、第2スイッチングパルスSP2が選択される(#9)。
ステップ#3において判定結果が偽の場合には、アンバランス状態ではないので、上述したようにステップ#4へ移行して、第1スイッチングパルスSP1と第2スイッチングパルスSP2とが交互に選択される。
アンバランスしきい値ΔVth(ΔVthH,ΔVthL)は、インバータ60の出力電力に比例し、第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2の定格容量に反比例する値として設定される。インバータ60の出力電力が高い場合には、負荷であるモータ90の出力も大きい。従って、直流電源(バッテリ30)の電圧(正負両極間電圧Vdc)も変動し易く、分圧される電圧の変動も大きくなる傾向がある。モータ90が回生動作の場合には、発電される電力が大きいことになるが、直流に変換されて回生される電圧(正負両極間電圧Vdc)も変動が生じやすい。これに伴い、分圧される電圧の変動も大きくなる傾向があり、アンバランス状態が生じやすくなる。
このため、アンバランスしきい値ΔVthは、インバータ60の出力電力に比例すると好適である。アンバランスしきい値ΔVthが変動の生じやすさに応じた値となり、分圧のバランスが崩れた際に適切に回復させることができる。具体的には、プログラムメモリ42やパラメータメモリ43などに、出力電力に応じたマップや係数などを有しているとよい。一方、分圧にコンデンサが用いられる場合には、当該コンデンサの定格容量が大きいほど、コンデンサによる緩衝力が作用するので直流電圧の変動は抑制される。従って、アンバランスしきい値ΔVthは、第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2の定格容量に反比例する値として設定されると好適である。無駄な調整が実施されることも抑制できる。尚、このようにアンバランスしきい値ΔVthが設定されると、両コンデンサの電圧配分が均等化されるので、部品選定の際に、コンデンサの耐電圧マージンを余分に考慮する必要性が低下し、より安価な部品を選定することも可能となる。
アンバランスしきい値ΔVth(ΔVthH,ΔVthL)は、さらに、第1コンデンサC1と第2コンデンサC2との実際の容量の差に、正負両極間電圧Vdcを乗じた値に比例するオフセット値を加えて設定されてもよい。工業的に利用されるコンデンサは許容誤差の範囲内で個体ごとに異なる誤差を有している。オフセット値は、そのようなコンデンサの容量の個体誤差による分圧誤差を補正する。これによって、両コンデンサに流入及び両コンデンサから流出する電流が均等になる。特に、第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2が電界コンデンサである場合には、コンデンサの寿命が均等化されることになり、一方のコンデンサの寿命に影響されることなく製品としての寿命が延び、信頼性が向上する。
上述したように、ステップ#1の判定結果が偽である場合には、第2変調部12により第2変調方式の変調パターン(第2変調パターンMP2)が生成され、出力部8から出力される(#20)。第2変調パターンMP2は、第1変調パターンMP1とは異なる変調パターンであればどのような変調法を利用した変調方式の変調パターンであってもよい。但し、上述したように、第1変調パターンMP1では、SPWM、SVPWM、DPWMなどの各変調法における最大変調率の1/2までの変調率にしか対応できない。従って、当然ながら、各変調法における最大変調率の1/2を超える変調率に対応可能な変調方式であることが望ましい。
図9(a)は、電圧指令ISの半周期の一方側で中間点電圧Mと正極電圧Pとを切り換え、半周期の他方で中間点電圧Mと負極電圧Nとを切り換える変調方式であるユニポーラ変調を模式的に示した波形図である。ユニポーラ変調については公知であり、当業者であれば容易に理解可能であるので、詳細な説明は省略する。図9(b)は、同期変調を模式的に示した波形図である。同期PWMについても公知であり、当業者であれば容易に理解可能であるので、詳細な説明は省略する。
尚、3レベルインバータの回路構成は、図2に例示したものに限定されるものではない。簡略化のため、u相のみのレッグを例示するが、例えば図10に示すような回路構成においても、本発明を適用することが可能である。図10に示すような3レベルインバータの回路構成についても公知であり、当業者であれば容易に理解可能であるので、詳細な説明は省略する。本発明は、直流の正極電圧Pと負極電圧Nと正負両極間電圧が分圧された中間点電圧Mとの3レベルの電圧を交流出力電圧として出力可能な3レベルインバータであれば、どのような回路構成であっても適用可能である。
本発明は、3レベルインバータをスイッチング制御して3相交流回転電機を駆動制御する回転電機制御装置に適用することができる。また、そのような回転電機制御装置により制御される回転電機を駆動源や回生源とするハイブリッド車両や電気自動車に適用することができる。
1:第1スイッチングパルス生成部
2:第2スイッチングパルス生成部
3:分圧状態判定部
4:選択指令生成部
5:スイッチングパルス選択部
60:インバータ(3レベルインバータ)
90:モータ(回転電機)
C1:第1コンデンサ(正極側コンデンサ)
C2:第2コンデンサ(負極側コンデンサ)
M:中間点電圧
N:負極電圧
P:正極電圧
MP1:第1変調パターン
MP2:第2変調パターン
MW1:第1キャリア(第1三角波)
MW2:第2キャリア(第2三角波)
SP1:第1スイッチングパルス
SP2:第2スイッチングパルス
T:キャリア周期
Vdc:正負両極間電圧
VdcH:上段側電圧
VdcL:下段側電圧
2:第2スイッチングパルス生成部
3:分圧状態判定部
4:選択指令生成部
5:スイッチングパルス選択部
60:インバータ(3レベルインバータ)
90:モータ(回転電機)
C1:第1コンデンサ(正極側コンデンサ)
C2:第2コンデンサ(負極側コンデンサ)
M:中間点電圧
N:負極電圧
P:正極電圧
MP1:第1変調パターン
MP2:第2変調パターン
MW1:第1キャリア(第1三角波)
MW2:第2キャリア(第2三角波)
SP1:第1スイッチングパルス
SP2:第2スイッチングパルス
T:キャリア周期
Vdc:正負両極間電圧
VdcH:上段側電圧
VdcL:下段側電圧
Claims (8)
- 直流の正極電圧と負極電圧と正負両極間電圧が分圧された中間点電圧との3レベルの電圧を交流出力電圧として出力可能な3レベルインバータをスイッチング制御して3相交流回転電機を駆動制御する回転電機制御装置であって、
3相それぞれに対して、前記出力電圧が前記中間点電圧となる状態と前記出力電圧が前記正極電圧となる状態とを切り換える第1スイッチングパルスを所定のキャリア周期ごとに生成する第1スイッチングパルス生成部と、
3相それぞれに対して、前記出力電圧が前記中間点電圧となる状態と前記出力電圧が前記負極電圧となる状態とを切り換える第2スイッチングパルスを前記所定のキャリア周期ごとに生成する第2スイッチングパルス生成部と、
前記第1スイッチングパルス及び前記第2スイッチングパルスのうち、前記所定のキャリア周期ごとに出力するスイッチングパルスを選択する選択指令として、少なくとも前記第1スイッチングパルス及び前記第2スイッチングパルスを交互に出力させる指令を生成する選択指令生成部と、
前記選択指令に基づいて、前記第1スイッチングパルス及び前記第2スイッチングパルスの何れか一方を選択するスイッチングパルス選択部と、を備え、
前記スイッチングパルス選択部により選択されるスイッチングパルスを組み合わせて構成される変調パターンを用いて前記3レベルインバータをスイッチング制御して前記3相交流回転電機を駆動制御する回転電機制御装置。 - 前記スイッチングパルス選択部は、前記第1スイッチングパルス及び前記第2スイッチングパルスが共に前記中間点電圧となる状態であるときに、3相各相に対するスイッチングパルスを同じタイミングで切り換える請求項1に記載の回転電機制御装置。
- 前記中間点電圧が、前記正負両極間電圧が均等に分圧された電圧であるか否かを前記所定のキャリア周期ごとに判定する分圧状態判定部を備え、
前記選択指令生成部は、前記正負両極間電圧が均等に分圧されていないと判定された場合には、前記選択指令として、前記第1スイッチングパルス及び前記第2スイッチングパルスのうち、何れか一方を優先的に選択する指令を生成する請求項1又は2に記載の回転電機制御装置。 - 前記選択指令生成部は、
前記回転電機が力行動作しており、前記中間点電圧及び前記正極電圧の電位差である上段側電圧が、前記中間点電圧及び前記負極電圧の電位差である下段側電圧を所定の許容しきい値を超えて上回る場合には、前記第1スイッチングパルスを選択し、
前記回転電機が力行動作しており、前記下段側電圧が前記上段側電圧を前記許容しきい値を超えて上回る場合には、前記第2スイッチングパルスを選択し、
前記回転電機が回生動作しており、前記上段側電圧が前記下段側電圧を前記許容しきい値を超えて上回る場合には、前記第2スイッチングパルスを選択し、
前記回転電機が回生動作しており、前記下段側電圧が前記上段側電圧を前記許容しきい値を超えて上回る場合には、前記第1スイッチングパルスを選択する指令を生成する請求項3に記載の回転電機制御装置。 - 前記正負両極間電圧は、正極と中間点及び負極と当該中間点との間にそれぞれ備えられた定格容量が等価なコンデンサにより分圧されるものであり、
前記許容しきい値は、前記3レベルインバータの出力電力の大きさに比例し、前記コンデンサの定格容量に反比例する値として設定される請求項4に記載の回転電機制御装置。 - 前記許容しきい値は、さらに、前記正極と前記中間点との間に備えられた正極側コンデンサと、前記負極と前記中間点との間に備えられた負極側コンデンサとの実際の容量の差に、前記正負両極間電圧を乗じた値に比例するオフセット値を加えて設定される請求項5に記載の回転電機制御装置。
- 前記第1スイッチングパルス及び前記第2スイッチングパルスは、それぞれ前記所定のキャリア周期を有する第1三角波及び第2三角波を用いて生成されるものであり、
前記第1三角波及び前記第2三角波は、互いにピークとボトムとのタイミングが相補的に一致して振幅方向に互いに反転したものであり、
前記スイッチングパルス選択部は、前記第1三角波及び前記第2三角波のピーク及びボトムの何れか一方において出力するスイッチングパルスを切り換える請求項1〜6の何れか一項に記載の回転電機制御装置。 - 前記3レベルインバータの目標となる3相交流の線間電圧の実効値の前記正負両極間電圧に対する割合を示す変調率が、所定の変調率しきい値よりも小さいか否かを判定する変調率判定部を備え、
前記変調率判定部により前記変調率が前記変調率しきい値よりも小さいと判定された際には、前記スイッチングパルス選択部により選択されるスイッチングパルスを組み合わせて構成される前記変調パターンである第1変調パターンにより前記3レベルインバータをスイッチング制御し、
前記変調率判定部により前記変調率が前記変調率しきい値以上であると判定された際には、前記第1変調パターンとは異なる第2変調パターンにより前記3レベルインバータをスイッチング制御して前記3相交流回転電機を駆動制御する請求項1〜8の何れか一項に記載の回転電機制御装置。
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