JP2021106073A - 負極活物質 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池の充電容量を高くすることができる負極活物質を提供することを目的とする。【解決手段】Nb元素、W元素、X元素及びO元素を有し、前記X元素は4〜14属の元素であり、前記X元素は6配位状態でのイオン半径が0.605〜0.720Åであり、前記W元素と前記X元素の合計モル数に対する前記X元素のモル数の比{X/(W+X)}が0.03未満である負極活物質。【選択図】図2

Description

本開示は、負極活物質に関する。
近年におけるパソコン、ビデオカメラおよび携帯電話等の情報関連機器や通信機器等の急速な普及に伴い、その電源として利用される電池の開発が重要視されている。また、自動車産業界等においても、電気自動車用あるいはハイブリッド自動車用の高出力かつ高容量の電池の開発が進められている。
電池に用いられる活物質として、Nb元素、W元素およびO元素を含有する活物質(NWO)が知られている。例えば、非特許文献1には、Nb1655およびNb181693が開示されている。また、非特許文献2には、WNb47およびWNb31が開示されている。さらに、非特許文献3には、WNb1444が開示されている。
Kent J. Griffith et al., "Niobium tungsten oxides for high-rate lithium-ion energy storage", Nature, volume 559, 556-563 (2018) D. Saritha, "Electrochemical analysis of tungsten bronze-type phases, W9Nb8O47 and W7Nb4O31, synthesized by sol-gel method", Materials Science & Engineering B 228 (2018) 218-223 Antonio F. Fuentes et al., "Lithium and sodium insertion in W3Nb14O44, a block structure type phase", Solid State Ionics 93 (1997) 245-253
非特許文献1〜3に開示されている負極活物質を用いた電池の充電容量には更なる向上の余地があった。
本開示は、上記実情に鑑み、電池の充電容量を高くすることができる負極活物質を提供することを目的とする。
本開示は、Nb元素、W元素、X元素及びO元素を有し、
前記X元素は4〜14属の元素であり、
前記X元素は6配位状態でのイオン半径が0.605〜0.720Åであり、
前記W元素と前記X元素の合計モル数に対する前記X元素のモル数の比{X/(W+X)}が0.03未満である負極活物質を提供する。
本開示は、電池の充電容量を高くすることができる負極活物質を提供することができる。
本開示の電池の一例を示す断面模式図である。 X元素の6配位状態でのイオン半径に対するコイン電池の2サイクル目の充電容量との関係を示す図である。
本開示は、Nb元素、W元素、X元素及びO元素を有し、
前記X元素は4〜14属の元素であり、
前記X元素は6配位状態でのイオン半径が0.605〜0.720Åであり、
前記W元素と前記X元素の合計モル数に対する前記X元素のモル数の比{X/(W+X)}が0.03未満である負極活物質を提供する。
本開示の負極活物質は、Nb元素、W元素及びO元素を有し、所定量のW元素がX元素と置換したものである。
負極活物質の組成は、例えば、Nb(0<a、b+c=5、4.85<b<5、0<c<0.15、0<d)で表すことができる。
aは例えば1以上30以下であってもよく、15以上17以下であってもよく、16であってもよい。
bは、4.85より大きく5未満であればよく、4.95以上5未満であってもよい。
cは、0より大きく、0.15未満であればよく、0より大きく0.05以下であってもよい。
dは0より大きく、上限は特に限定されず、5以下であってもよい。
X元素は4〜14属の元素であればよく、電池の充電容量向上の観点から、Zr、Ti、及びGa等であってもよい。
X元素は6配位状態でのイオン半径が0.605〜0.720Åであればよく、電池の充電容量向上の観点から、0.620〜0.720Åであってもよい。
W元素とX元素の合計モル数に対するX元素のモル数の比{X/(W+X)}は0.03未満であればよく、電池の充電容量向上の観点から、0.01以下であってもよい。
負極活物質の組成としては、例えば、Nb164.860.14、及びNb164.950.05等が挙げられる。
負極活物質は、結晶性を有していてもよい。負極活物質の結晶形としては、例えば、単斜晶、正方晶、直方晶が挙げられる。
負極活物質の形状としては、例えば粒子状が挙げられる。負極活物質の平均粒径(D50)は、例えば0.1μm以上であり、1μm以上であってもよい。一方、負極活物質の平均粒径(D50)は、例えば50μm以下であり、30μm以下であってもよい。
本開示において、粒子の平均粒径は、特記しない限り、レーザー回折・散乱式粒子径分布測定により測定される体積基準のメディアン径(D50)の値である。また、本開示においてメディアン径(D50)とは、粒径の小さい順に粒子を並べた場合に、粒子の累積体積が全体の体積の半分(50%)となる径(体積平均径)である。
負極活物質の製造方法は、特に限定されないが、例えば、Nb酸化物(例えば、NbO、Nb)、W酸化物(例えば、WO、WO)及びX酸化物(例えば、XO、XO、X)を含有する原料混合物に対してメカニカルミリングを行い、前駆体を形成し、上記前駆体に熱処理を行う方法が挙げられる。
メカニカルミリングとしては、例えば、ボールミル、ターボミル、及びディスクミルが挙げられる。メカニカルミリングは、乾式であってもよく、湿式であってもよい。湿式メカニカルミリングに用いられる分散媒としては、例えば、エタノール等のアルコールが挙げられる。メカニカルミリングの条件は、所望の負極活物質が得られるように適宜調整する。
熱処理温度としては、例えば900℃以上であり、1000℃以上であってもよい。一方、熱処理温度としては、例えば1400℃以下であり、1300℃以下であってもよい。また、熱処理時間は、所望の負極活物質が得られるように適宜調整する。熱処理雰囲気としては、例えば、大気雰囲気が挙げられる。
本開示の負極活物質は、水系電解液電池、非水系電解液電池、及び固体電池等の種々の電池の負極の材料として用いることができる。
図1は、本開示の電池の一例を示す断面模式図である。
図1に示すように、電池100は、正極層12及び正極集電体14を含む正極16と、負極層13及び負極集電体15を含む負極17と、正極層12と負極層13の間に配置される電解質層11とを備える。
[負極]
負極は少なくとも負極層を含み、必要に応じて負極集電体を含む。
[負極層]
負極層は、本開示の負極活物質を含み、任意成分として、固体電解質、導電材、及びバインダー等が含まれていてもよい。
固体電解質としては、後述する電解質層に含有させることが可能な固体電解質を例示することができる。
導電材、及びバインダーとしては、後述する正極層に含有させることが可能な導電材、及びバインダーを例示することができる。
負極層の厚みは、特に限定されないが、30nm以上5000nm以下であってもよい。
[負極集電体]
負極集電体の材料は、例えばSUS、銅、及び、ニッケル等を挙げることができる。負極集電体の形態としては、例えば、箔状、及び、板状等を挙げることができる。負極集電体の平面視形状は、特に限定されるものではないが、例えば、円状、楕円状、矩形状、及び、任意の多角形状等を挙げることができる。また、負極集電体の厚さは、形状によって異なるものであるが、例えば1μm〜50μmの範囲内であってもよい。
[電解質層]
電解質層は、少なくとも電解質を含む。
電解質には、水系電解液、非水系電解液、ゲル電解質、及び固体電解質等を用いることができる。これらは、1種類のみを単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
水系電解液としては、溶媒として水と、電解質としてKOH及びNaOH等を含有したものを用いることができる。
非水系電解液としては、通常、リチウム塩及び非水溶媒を含有したものを用いる。
リチウム塩としては、例えばLiPF、LiBF、LiClO及びLiAsF等の無機リチウム塩;LiCFSO、LiN(SOCF(Li−TFSI)、LiN(SO及びLiC(SOCF等の有機リチウム塩等を挙げることができる。
非水溶媒としては、例えばエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、γ−ブチロラクトン、スルホラン、アセトニトリル(AcN)、ジメトキシメタン、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,3−ジメトキシプロパン、ジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(TEGDME)、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド(DMSO)及びこれらの混合物等を挙げることができる。
非水系電解液におけるリチウム塩の濃度は、例えば0.3〜5Mであってもよい。
ゲル電解質は、通常、非水系電解液にポリマーを添加してゲル化したものである。
ゲル電解質として、具体的には、上述した非水系電解液に、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリアクリルニトリル、ポリビニリデンフロライド(PVdF)、ポリウレタン、ポリアクリレート、及びセルロース等のポリマーを添加し、ゲル化することにより得られる。
電解質層に含有させる固体電解質としては、硫化物系固体電解質、酸化物系固体電解質、及びポリマー電解質等が挙げられる。
硫化物系固体電解質は、Li元素と、A元素(Aは、P、Ge、Si、Sn、B及びAlの少なくとも1種である)と、S元素とを有していてもよい。硫化物系固体電解質は、ハロゲン元素をさらに有していてもよい。ハロゲン元素としては、例えば、F元素、Cl元素、Br元素、I元素が挙げられる。また、硫化物系固体電解質は、O元素をさらに有していてもよい。
硫化物系固体電解質としては、例えば、LiS−P、LiS−P−LiI、LiS−P−GeS、LiS−P−LiO、LiS−P−LiO−LiI、LiS−P−LiI−LiBr、LiS−SiS、LiS−SiS−LiI、LiS−SiS−LiBr、LiS−SiS−LiCl、LiS−SiS−B−LiI、LiS−SiS−P−LiI、LiS−B、LiS−P−Z(ただし、m、nは正の数。Zは、Ge、Zn又はGaのいずれか。)、LiS−GeS、LiS−SiS−LiPO、LiS−SiS−LiMO(ただし、x、yは正の数。Mは、P、Si、Ge、B、Al、Ga又はInのいずれか。)が挙げられる。なお、上記「LiS−P」の記載は、LiSおよびPを含む原料組成物を用いてなる材料を意味し、他の記載についても同様である。
硫化物系固体電解質における各元素のモル比は、原料における各元素の含有量を調整することにより制御できる。また、硫化物系固体電解質における各元素のモル比や組成は、例えば、ICP発光分析法で測定することができる。
硫化物系固体電解質は、硫化物ガラスであってもよく、結晶化硫化物ガラス(ガラスセラミックス)であってもよく、原料組成物に対する固相反応処理により得られる結晶質材料であってもよい。
硫化物系固体電解質の結晶状態は、例えば、硫化物系固体電解質に対してCuKα線を使用した粉末X線回折測定を行うことにより確認することができる。
硫化物ガラスは、原料組成物(例えばLiSおよびPの混合物)を非晶質処理することにより得ることができる。非晶質処理としては、例えば、メカニカルミリングが挙げられる。
ガラスセラミックスは、例えば、硫化物ガラスを熱処理することにより得ることができる。
熱処理温度は、硫化物ガラスの熱分析測定により観測される結晶化温度(Tc)よりも高い温度であればよく、通常、195℃以上である。一方、熱処理温度の上限は特に限定されない。
硫化物ガラスの結晶化温度(Tc)は、示差熱分析(DTA)により測定することができる。
熱処理時間は、ガラスセラミックスの所望の結晶化度が得られる時間であれば特に限定されるものではないが、例えば1分間〜24時間の範囲内であり、中でも、1分間〜10時間の範囲内が挙げられる。
熱処理の方法は特に限定されるものではないが、例えば、焼成炉を用いる方法を挙げることができる。
酸化物系固体電解質としては、Li元素と、La元素と、A元素(Aは、Zr、Nb、Ta、及びAlの少なくとも1種である)と、O元素とを有するガーネット型の結晶構造を有する物質、及びLi3+xPO4−x(1≦x≦3)等が挙げられる。
ポリマー電解質は、通常、リチウム塩及びポリマーを含有する。
リチウム塩としては、上述した無機リチウム塩、有機リチウム塩等を使用できる。ポリマーとしては、リチウム塩と錯体を形成するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンオキシド等が挙げられる。
固体電解質の形状は、取扱い性が良いという観点から粒子状であってもよい。
また、固体電解質の粒子の平均粒径(D50)は、特に限定されないが、下限が0.5μm以上であってもよく、上限が2μm以下であってもよい。
固体電解質は、1種単独で、又は2種以上のものを用いることができる。また、2種以上の固体電解質を用いる場合、2種以上の固体電解質を混合してもよく、又は2層以上の固体電解質それぞれの層を形成して多層構造としてもよい。
電解質層中の固体電解質の割合は、特に限定されるものではないが、例えば50質量%以上であり、60質量%以上100質量%以下の範囲内であってもよく、70質量%以上100質量%以下の範囲内であってもよく、100質量%であってもよい。
電解質層が固体である固体電解質層の場合には、可塑性を発現させる等の観点から、バインダーを含有させることもできる。そのようなバインダーとしては、正極層に用いられるバインダーとして例示する材料等を例示することができる。ただし、高出力化を図り易くするために、固体電解質の過度の凝集を防止し且つ均一に分散された固体電解質を有する固体電解質層を形成可能にする等の観点から、固体電解質層に含有させるバインダーは5質量%以下としてもよい。
電解質層には、上述した電解液等の電解質を含浸させ、且つ、正極層と負極層との接触を防止するセパレータを用いてもよい。
セパレータの材料としては、多孔質膜であれば特に限定されず、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース及びポリアミド等の樹脂を挙げることができる。また、上記セパレータは、単層構造であっても良く、複層構造であっても良い。複層構造のセパレータとしては、例えばPE/PPの2層構造のセパレータ、又は、PP/PE/PP若しくはPE/PP/PEの3層構造のセパレータ等を挙げることができる。
セパレータは、樹脂不織布、及びガラス繊維不織布等の不織布等であっても良い。
電解質層の厚みは特に限定されるものではなく、通常0.1μm以上1mm以下である。
[正極]
正極は少なくとも正極層を含み、必要に応じて正極集電体を含む。
[正極層]
正極層は、正極活物質を含み、任意成分として、固体電解質、導電材、及びバインダー等が含まれていてもよい。
正極活物質の種類について特に制限はなく、電池の活物質として使用可能な材料をいずれも採用可能である。正極活物質は、例えば、リチウム単体、リチウム合金、LiCoO、LiNiCo1−x(0<x<1)、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNi1/3Co1/3Al1/3、LiMnO、LiMn1.5Ni0.5、LiMn1.5Al0.5、LiMn1.5Mg0.5、LiMn1.5Co0.5、LiMn1.5Fe0.5、LiMn1.5Zn0.5、LiTi12、LiFePO、LiMnPO、LiCoPO、LiNiPO、LiCoN、LiSiO、及びLiSiO等のリチウム化合物、V、MoO、TiS、Si単体、SiO、MgSn、MgGe、MgSb、並びにCuSb等を挙げることができる。リチウム合金としては、Li−Au、Li−Mg、Li−Sn、Li−Si、Li−Al、Li−B、Li−C、Li−Ca、Li−Ga、Li−Ge、Li−As、Li−Se、Li−Ru、Li−Rh、Li−Pd、Li−Ag、Li−Cd、Li−In、Li−Sb、Li−Ir、Li−Pt、Li−Hg、Li−Pb、Li−Bi、Li−Zn、Li−Tl、Li−Te、及びLi−At等が挙げられる。
正極活物質の形状は特に限定されるものではないが、粒子状であってもよい。
正極活物質の表面には、Liイオン伝導性酸化物を含有するコート層が形成されていても良い。正極活物質と、固体電解質との反応を抑制できるからである。
Liイオン伝導性酸化物としては、例えば、LiNbO、LiTi12、及び、LiPO等が挙げられる。コート層の厚さは、例えば、0.1nm以上であり、1nm以上であっても良い。一方、コート層の厚さは、例えば、100nm以下であり、20nm以下であっても良い。正極活物質の表面におけるコート層の被覆率は、例えば、70%以上であり、90%以上であっても良い。
固体電解質としては、上述した電解質層に含有させることが可能な固体電解質を例示することができる。
正極層における固体電解質の含有量は、特に限定されないが、正極層の総質量を100質量%としたとき、例えば1質量%〜80質量%の範囲内であってもよい。
導電材としては、公知のものを用いることができ、例えば、炭素材料、及び金属材料等が挙げられる。炭素材料としては、例えば、アセチレンブラックやファーネスブラック等のカーボンブラック、VGCF、カーボンナノチューブ、及び、カーボンナノファイバーからなる群より選ばれる少なくとも一種を挙げることができ、中でも、電子伝導性の観点から、VGCF、カーボンナノチューブ、及び、カーボンナノファイバーからなる群より選ばれる少なくとも一種であってもよい。金属材料としては、Ni、Cu、Fe、及びSUS等の粒子が挙げられる。
正極層における導電材の含有量は特に限定されるものではない。
バインダーとしては、例えばブタジエンゴム、水素化ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、水素化スチレンブタジエンゴム、ニトリルブタジエンゴム、水素化ニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム等のゴム系バインダー、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニリデン−ポリヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVDF−HFP)、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素ゴム等のフッ化物系バインダー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなどポリオレフィン系の熱可塑性樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミドなどのイミド系樹脂、ポリアミドなどのアミド系樹脂、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリラートなどのメタクリル系樹脂が挙げられる。正極層におけるバインダーの含有量は特に限定されるものではない。
正極層の厚みについては特に限定されるものではない。
正極層は、従来公知の方法で形成することができる。
例えば、正極活物質、及び、必要に応じ他の成分を溶媒中に投入し、撹拌することにより、正極層用スラリーを作製し、当該正極層用スラリーを正極集電体等の支持体の一面上に塗布して乾燥させることにより、正極層が得られる。
溶媒は、例えばメチルイソブチルケトン、n−デカン、酢酸ブチル、酪酸ブチル、ヘプタン、及びN−メチル−2−ピロリドン(NMP)等が挙げられる。
正極集電体等の支持体の一面上に正極層用スラリーを塗布する方法は、特に限定されず、ドクターブレード法、メタルマスク印刷法、静電塗布法、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、及びスクリーン印刷法等が挙げられる。
支持体としては、自己支持性を有するものを適宜選択して用いることができ、特に限定はされず、例えばCu及びAlなどの金属箔等を用いることができる。
また、正極層の形成方法の別の方法として、正極活物質及び必要に応じ他の成分を含む正極合剤の粉末を加圧成形することにより正極層を形成してもよい。正極合剤の粉末を加圧成形する場合には、通常、1MPa以上600MPa以下程度のプレス圧を負荷する。
加圧方法としては、特に制限されないが、例えば、平板プレス、及びロールプレス等を用いて圧力を付加する方法等が挙げられる。
[正極集電体]
正極集電体としては、Cu、Ni、Al、V、Au、Pt、Mg、Fe、Ti、Co、Cr、Zn、Ge、及びInからなる群から選択される一又は二以上の元素を含む金属材料を例示することができる。
正極集電体の形態は特に限定されるものではなく、箔状、及びメッシュ状等、種々の形態とすることができる。
電池は、必要に応じ、正極層、負極層、及び、電解質層等を収容する外装体を備える。
外装体の材質は、電解質に安定なものであれば特に限定されないが、ポリプロピレン、ポリエチレン、及び、アクリル樹脂等の樹脂等が挙げられる。
電池としては、一次電池であっても良く、二次電池であっても良いが、中でも二次電池であってもよい。繰り返し充放電でき、例えば車載用電池として有用だからである。二次電池には、二次電池の一次電池的使用(初回充電のみを目的とした使用)も含まれる。また、電池は、水系電解液電池、非水電解液電池及び固体電池等であってもよく、固体電池は、固体リチウム電池及び固体リチウムイオン電池等であってもよい。
また、本開示における固体電池は、単電池であってもよく、積層電池であってもよい。積層電池は、モノポーラ型積層電池(並列接続型の積層電池)であってもよく、バイポーラ型積層電池(直列接続型の積層電池)であってもよい。
電池の形状としては、例えば、コイン型、ラミネート型、円筒型、及び角型等を挙げることができる。
電池の製造方法は、例えば、まず、固体電解質材料の粉末を加圧成形することにより固体電解質層を形成する。そして、固体電解質層の一面上で正極活物質を含む正極合剤の粉末を加圧成形することにより正極層を得る。その後、固体電解質層のもう一方の一面上に本開示の負極活物質を含む負極層用材料を含むスラリーを塗布して乾燥させ負極層を形成し、必要に応じて正極層の固体電解質層とは反対側の面上に正極集電体を取り付け、負極層の固体電解質層とは反対側の面上に負極集電体を取り付けて電池としてもよい。
この場合、固体電解質材料の粉末、及び正極合剤の粉末を加圧成形する際のプレス圧は、通常1MPa以上600MPa以下程度である。
加圧方法としては、特に制限されないが、正極層の形成において例示した加圧方法が挙げられる。
(比較例1)
[Nb16の合成]
原料としてNb(高純度化学研究所製)及びWO(高純度化学研究所製)を準備し、NbとWのモル比が、Nb:W=16:5となるように秤量した。秤量した原料を、エタノール(純度99.95%)及びジルコニアボール(φ5mm)と共にジルコニア製ポットに入れ、遊星ボールミル(フリッチュ製)で混合した。得られた混合物から、エタノール及びジルコニアボールを除去し、アルミナ製坩堝に入れ、電気炉を用いて1100℃、5時間の条件で焼成した。焼成後に得られた焼成物を自然冷却し、冷却後に乳鉢で粉砕した。得られた粉砕物を、エタノール(純度99.95%)及びジルコニアボール(φ3mm)と共にジルコニア製ポットに入れ、遊星ボールミル(フリッチュ製)で微粒化した。これにより、活物質(Nb16)を得た。
[電極の作製]
活物質、PVDF系バインダー(クレハ社製)、導電材(HS−100、デンカ社製)を固形分質量比が活物質:PVDF系バインダー:導電材=85:10:5の割合になるように秤量し、これらを乳鉢で5分間混合した。その後得られた混合物と溶媒として活物質の質量の50%分の量のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を共に容器に入れ、混錬機(シンキ―社製)で10min、2000rpmの条件で混合した。さらに活物質の質量の32%分の量のNMPを容器に入れ、混錬機(シンキ―社製)で10min、2000rpmの条件で混合しスラリーを得た。スラリーを集電体としてのCu箔上に滴下し、厚さ150μmのドクターブレードを用いてスラリーを塗工した。塗工したスラリーを電気炉内で100℃、30分の条件で乾燥させ、Cu箔上に電極層を形成し、集電体および電極層を有する電極(作用極)を得た。
[コイン電池の作製]
乾燥した電極をφ16mmの円形に打ち抜き、電極を2枚のAl箔に挟みプレスした。プレスした電極を真空乾燥機中で120℃、8時間の条件で乾燥させた。
対極としてLi箔を準備し、グローブボックス内でLi箔をローラーで伸ばし、φ19mmの円形に打ち抜いた。2032k型タイプの缶を準備し、缶の底にLi箔を置き、Li箔上に電解液(三菱化学社製)を3滴入れ、Li箔上にφ19mmの円形に打ち抜いたセパレーター(宇部興産社製、UP3074)を置き、セパレータにパッキンをはめた。そしてセパレータ上に電解液を3滴入れ、電極層がセパレータと接するように電極を置き、電極上にSUSスペーサーとSUSワッシャーをこの順に置き、缶に蓋をした。最後にコインプレス機で缶を3秒間プレスし、コイン電池を作製した。
(比較例2)
[Nb164.95Zn0.05の合成]
原料としてNb(高純度化学研究所製)、WO(高純度化学研究所製)及びZnO(キシダ化学製)を準備し、NbとWとZnのモル比が、Nb:W:Zn=16:4.95:0.05となるように秤量したこと以外は、比較例1と同様にして活物質(Nb164.95Zn0.05)を得た。得られた活物質を用いたこと以外は、比較例1と同様にしてコイン電池を作製した。
(比較例3)
[Nb164.95Ru0.05の合成]
原料としてNb(高純度化学研究所製)、WO(高純度化学研究所製)及びRuO(キシダ化学製)を準備し、NbとWとRuのモル比が、Nb:W:Ru=16:4.95:0.05となるように秤量したこと以外は、比較例1と同様にして活物質(Nb164.95Ru0.05)を得た。得られた活物質を用いたこと以外は、比較例1と同様にしてコイン電池を作製した。
(比較例4)
[Nb164.95Mn0.05の合成]
原料としてNb(高純度化学研究所製)、WO(高純度化学研究所製)及びMnO(キシダ化学製)を準備し、NbとWとMnのモル比が、Nb:W:Mn=16:4.95:0.05となるように秤量したこと以外は、比較例1と同様にして活物質(Nb164.95Mn0.05)を得た。得られた活物質を用いたこと以外は、比較例1と同様にしてコイン電池を作製した。
(比較例5)
[Nb164.85Ti0.15の合成]
原料としてNb(高純度化学研究所製)、WO(高純度化学研究所製)及びTiO(キシダ化学製)を準備し、NbとWとTiのモル比が、Nb:W:Ti=16:4.85:0.15となるように秤量したこと以外は、比較例1と同様にして活物質(Nb164.85Ti0.15)を得た。得られた活物質を用いたこと以外は、比較例1と同様にしてコイン電池を作製した。
(実施例1)
[Nb164.95Zr0.05の合成]
原料としてNb(高純度化学研究所製)、WO(高純度化学研究所製)及びZrO(キシダ化学製)を準備し、NbとWとZrのモル比が、Nb:W:Zr=16:4.95:0.05となるように秤量したこと以外は、比較例1と同様にして活物質(Nb164.95Zr0.05)を得た。得られた活物質を用いたこと以外は、比較例1と同様にしてコイン電池を作製した。
(実施例2)
[Nb164.95Ti0.05の合成]
原料としてNb(高純度化学研究所製)、WO(高純度化学研究所製)及びTiO(キシダ化学製)を準備し、NbとWとTiのモル比が、Nb:W:Ti=16:4.95:0.05となるように秤量したこと以外は、比較例1と同様にして活物質(Nb164.95Ti0.05)を得た。得られた活物質を用いたこと以外は、比較例1と同様にしてコイン電池を作製した。
(実施例3)
[Nb164.95Ga0.05の合成]
原料としてNb(高純度化学研究所製)、WO(高純度化学研究所製)及びGa(キシダ化学製)を準備し、NbとWとGaのモル比が、Nb:W:Ga=16:4.95:0.05となるように秤量したこと以外は、比較例1と同様にして活物質(Nb164.95Ga0.05)を得た。得られた活物質を用いたこと以外は、比較例1と同様にしてコイン電池を作製した。
[充放電試験]
作製した実施例1のコイン電池に対して、充放電試験を行った。このコイン電池は、負極の特性を評価するハーフセルであり、活物質にLiが挿入し、コイン電池の電圧が低下することを充電とし、活物質からLiが脱離し、コイン電池の電圧が上昇することを放電とした。
具体的には、電流レートを0.1C、終止条件を0.01CとしたCCCV充電で電圧0.6V vs.Li/Liまで充電し、その後、電流レートを0.1C、終止条件を0.01CとしたCCCV放電で2.5V vs.Li/Liまで放電した。次に、2サイクル目の充電として、電流レートを0.1C、終止条件を0.01CとしたCCCV充電で電圧0.6V vs.Li/Liまで充電し、2サイクル目の充電容量(mAh)を求めた。2サイクル目の充電容量を電極中の活物質質量で割ることで単位活物質質量あたりの2サイクル目の充電容量(mAh/g)を算出した。その結果を表1に示す。
実施例2〜3、比較例1〜5のコイン電池に対しても、実施例1のコイン電池と同様の方法で充放電試験を行った。その結果を表1に示す。また、実施例1〜3、比較例1〜5の活物質中のW元素とX元素の合計モル数に対するX元素のモル数の比{X/(W+X)}と6配位の状態でのW元素と各X元素のイオン半径も併せて表1に示す。
また、図2は、X元素の6配位状態でのイオン半径に対するコイン電池の2サイクル目の充電容量との関係を示す図である。
Figure 2021106073
[評価結果]
実施例1〜3のコイン電池では、2サイクル目の充電容量が比較例1〜4のコイン電池と比べて高かった。一方、比較例2〜4のコイン電池では、2サイクル目の充電容量が比較例1のコイン電池と比べて同程度か又は低かった。このような効果が得られる推定メカニズムとしては、W元素のイオン半径(6価:0.6Å)よりもわずかにイオン半径が大きいX元素(6価のイオン半径:0.605〜0.720Å)とW元素を置換することにより、酸素原子に囲まれたLiサイトの大きさがW元素のみの時よりも適度に小さくなり、負極活物質にLiが入った場合に当該負極活物質の構造が安定になることで電池の充電容量が増加すると推定される。
また、比較例5のコイン電池では、2サイクル目の充電容量が比較例1のコイン電池と比べて低かった。したがって、負極活物質中のW元素とX元素の合計モル数に対するX元素のモル数の比{X/(W+X)}が0.03以上となるようにW元素をX元素と置換すると負極活物質にLiが入った場合に当該負極活物質の構造が不安定になり電池の充電容量が低下すると推定される。
したがって、本開示によれば、電池の充電容量を高くすることができる負極活物質を提供することができることが実証された。
11 電解質層
12 正極層
13 負極層
14 正極集電体
15 負極集電体
16 正極
17 負極
100 電池

Claims (1)

  1. Nb元素、W元素、X元素及びO元素を有し、
    前記X元素は4〜14属の元素であり、
    前記X元素は6配位状態でのイオン半径が0.605〜0.720Åであり、
    前記W元素と前記X元素の合計モル数に対する前記X元素のモル数の比{X/(W+X)}が0.03未満である負極活物質。
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