JP2021105347A - 給水装置 - Google Patents

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Tetsunori Sakatani
哲則 坂谷
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Abstract

【課題】低コストで目標圧力一定制御の精度を向上することができる給水装置を提供すること。【解決手段】給水装置1は、モータ31と、モータ31により駆動するポンプ32と、モータ31の回転速度を制御するインバータ51と、ポンプ32の二次側に設けられ、所定の下限圧力乃至上限圧力の範囲で圧力を検出するとともに、下限圧力乃至上限圧力の範囲に対応する下限電圧乃至上限電圧の範囲で、検出した圧力に対応する電圧を出力する圧力センサ41と、圧力センサ41に接続され、圧力センサ41から出力される電圧のうち、少なくとも下限電圧乃至上限電圧の範囲の一部であるインバータ51の制御に用いる範囲の電圧をマイナス側にシフトするとともに、シフトした電圧を増幅した増幅電圧を出力する回路部42と、回路部42に接続され、増幅電圧を圧力値に変換し、圧力値が目標圧力となるようインバータ51を制御する制御部と、を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、建造物に給水を行う給水装置に関する。
集合住宅等の建造物に給水を行う給水装置として、ポンプの二次側の圧力を検出する圧力検出器を備え、圧力検出器により検出された圧力値に基づいてポンプの駆動を制御するものが知られている。また、このような給水装置として、所謂吐出し圧力一定制御や、推定末端圧力一定制御といった、目標圧力一定制御を行うものも知られている。
また、このような給水装置として、圧力センサの故障時に、予め設定された固定回転速度でポンプの運転を継続するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2017−106363号公報
このような給水装置は、圧力検出器により検出される圧力値の分解能が低いと、目標圧力一定制御の精度が低下し、給水装置の吐出し側における圧力変動の要因となる虞があった。
例えば、給水装置に用いる圧力検出器として、圧力に対応する電圧を出力する圧力センサを用いる場合には、出力電圧の領域が同等であって、異なる最高使用圧力が設定された圧力センサを比較すると、最高使用圧力が高く設定される程、検出される圧力値の分解能が低くなる。
ここで、圧力検出器により検出される圧力値の分解能を向上するためには、より分解能が高い制御回路を採用することが考えられるが、制御回路のコストアップが大きいといった問題があった。
また、分解能が高い制御回路を採用しても、圧力センサにより出力される単位圧力当たりの電圧は変動しない。このため、分解能が高い制御回路を採用しても、圧力センサの分解能が低いと、圧力センサによる出力信号の耐ノイズ性能の劣化を防止することはできず、依然として、検出される圧力値の分解能に起因し、目標圧力一定制御の精度が低下する虞があった。
そこで、本発明は、低コストで目標圧力一定制御の精度を向上することができる給水装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、給水装置は、モータと、前記モータにより駆動するポンプと、前記モータの回転速度を制御するインバータと、前記ポンプの二次側に設けられ、所定の下限圧力乃至上限圧力の範囲で圧力を検出するとともに、前記下限圧力乃至前記上限圧力の範囲に対応する下限電圧乃至上限電圧の範囲で、検出した圧力に対応する電圧を出力する圧力センサと、前記圧力センサに接続され、前記圧力センサから出力される前記電圧のうち、少なくとも前記下限電圧乃至前記上限電圧の範囲の一部である前記インバータの制御に用いる範囲の前記電圧をマイナス側にシフトするとともに、前記シフトした電圧を増幅した増幅電圧を出力する回路部と、前記回路部に接続され、前記増幅電圧を圧力値に変換し、前記圧力値が目標圧力となるよう前記インバータを制御する制御部と、を備える。
本発明によれば、低コストで目標圧力一定制御の精度を向上することができる給水装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る給水装置の構成を示す正面図。 同給水装置の構成を一部断面で示す側面図。 同給水装置に用いられる圧力検出器の構成を示すブロック図。 同圧力検出器の構成を示す回路図。 同圧力検出器による各検出値の一例を示す説明図。 同圧力検出器による各検出値の他の一例を示す説明図。 本発明の第2の実施形態に係る給水装置の構成を示す正面図。 同給水装置に用いられる第2圧力検出器の構成を示すブロック図。 同第2圧力検出器による各検出値の一例を示す説明図。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る給水装置1を、図1乃至図6を用いて説明する。図1は、給水装置1の構成を示す正面図、図2は、給水装置1の構成を示す側面図である。また、図3は、給水装置1に用いられる圧力検出器21の構成及び信号の流れを示すブロック図であり、図4は、圧力検出器21の構成を示す回路図である。
図1に示すように、給水装置1は、ベース11と、複数のポンプ装置12と、複数の吐出管13と、複数の逆止弁14と、複数の開閉弁15と、連結管16と、接続管17と、複数の蓄圧装置18と、逃がし管19と、複数の流量検出器20と、圧力検出器21と、制御盤22と、を備える。給水装置1は、複数のポンプ装置12により水源の水を圧送し、給水先に給水を行う装置である。ここで、水源は、例えば受水槽であり、給水先は、例えば建造物に設置された蛇口やシャワーヘッド等の末端器具である。
ベース11は、設置面に設置され、複数のポンプ装置12及び制御盤22を固定可能に構成される。
ポンプ装置12は、モータ31と、ポンプ32と、を備える。ポンプ装置12は、一次側が水源に接続され、二次側が吐出管13に接続される。ポンプ装置12は、水源から供給される水を増圧して二次側に吐出する。ポンプ装置12は、例えば、回転軸が重力方向に沿って延設され、モータ31がポンプ32の上部に配置された、所謂縦型多段タービンポンプである。本実施形態では、ポンプ装置12は、3台設けられる。
モータ31は、モータケーシングに収容された固定子及び回転子を有し、回転軸を回転可能に構成される。モータ31は、例えば、制御盤22に設置されるインバータ51に電気的に接続される。
ポンプ32は、モータ31により駆動される。ポンプ32は、例えば、回転軸に固定される複数のインペラをそれぞれ収容した、複数のポンプケーシングを積層して構成される。ポンプ32は、例えば、下端側に吸込口32a及び吐出口32bを有する。吸込口32aには、例えば、水源に連続する配管が接続される。吐出口32bには、例えば、吐出管13が接続される。
吐出管13は、各ポンプ装置12の二次側に、例えば、ポンプ32の吐出口32bに接続される。吐出管13は、一端がポンプ32の吐出口32bに接続され、他端が連結管16に接続される。吐出管13は、例えば、吐出口32bに接続される一端側が水平方向に沿って延設され、中途部が重力方向に沿う上方に曲折し、連結管16に接続される他端側が重力方向に沿って延設される。
複数の逆止弁14は、各ポンプ装置12の二次側であって、連結管16の一次側にそれぞれ設けられる。逆止弁14は、例えば、各吐出管13に設けられる。逆止弁14は、吐出管13内で、連結管16側からポンプ32の吐出口32b側へ向かう水の逆流を防止する。
複数の開閉弁15は、各ポンプ装置12の二次側であって、連結管16の一次側にそれぞれ設けられる。開閉弁15は、例えば、各吐出管13に設けられる。開閉弁15は、例えば、逆止弁14の設置位置よりも上方であって、吐出管13と連結管16との接続部に隣接する位置に設けられる。開閉弁15は、吐出管13から連結管16に連続する流路を開放又は閉塞する。
連結管16は、複数の吐出管13の他端を連結する。また、連結管16は、連結された複数の吐出管13の二次側に2つの開口端を有し、例えば、一端には閉止フランジが接続され、他端には、給水先に連続する送水管が接続される。連結管16は、各吐出管13を通過した水を合流させ、接続された送水管に連続する流路を構成する。
接続管17は、連結管16に設けられ、複数の吐出管13の接続箇所よりも二次側に接続される。接続管17は、連結管16と複数の蓄圧装置18とを流体的に接続する。
複数の蓄圧装置18は、接続管17に設けられる。蓄圧装置18は、アキュムレータである。本実施形態では、蓄圧装置18は2台設けられる。蓄圧装置18は、連結管16内の圧力が降下したときに、接続管17から連結管16に向かう水の流れを生じる。
逃がし管19は、各ポンプ32の中途部と受水槽とを流体的に接続する。逃がし管19は、各ポンプ32内で増圧された水の一部を受水槽に逃がし、各ポンプ32内の温度上昇を抑制する。
複数の流量検出器20は、各ポンプ装置12の二次側の流量を検出可能に構成される。流量検出器20は、各吐出管13に設けられる。流量検出器20は、例えば、ポンプ32の二次側であって、逆止弁14の一次側に設けられる。流量検出器20は、流量に対応する信号を出力する。流量検出器20は、例えば、回転軸と、回転軸に固定され、水の流れによって回転可能に配置される羽根車と、羽根車の回転を検出する検出部と、を有する羽根車式流量計である。
圧力検出器21は、複数のポンプ装置12の二次側の圧力を検出可能に構成される。図3及び図4に示すように、圧力検出器21は、例えば、圧力センサ41と、回路部42と、第1AD変換回路43と、第2AD変換回路44と、後述する制御部53と、を含む。
圧力センサ41は、設置箇所の圧力に対応する電圧を出力可能に構成される。圧力センサ41は、例えば、内圧によって変形するダイヤフラムと、ダイヤフラムの変形に伴い変位する歪ゲージとを有し、歪ゲージの抵抗値の変化により出力電圧を変化する、所謂ダイヤフラム式圧力センサである。
圧力センサ41は、複数のポンプ装置12の二次側に設けられる。例えば、圧力センサ41は、連結管16に設けられる。圧力センサ41は、例えば信号線によって回路部42に接続される。圧力センサ41は、連結管16内に生じる所定の圧力範囲の圧力に対し、対応する所定の電圧範囲の電圧を出力する。
汎用的な圧力センサ41の仕様は、検出可能とする圧力範囲の下限値及び上限値である下限圧力及び上限圧力と、下限圧力及び上限圧力に対応して出力する電圧である下限電圧及び上限電圧が設定されている。圧力センサ41は、下限圧力乃至上限圧力の範囲で圧力を検出するとともに、下限電圧乃至上限電圧の範囲で、検出した圧力に対応する電圧を出力する。具体例として、圧力センサ41の仕様は、下限圧力が0MPa(0m)、上限圧力が3MPa(306m)、下限電圧が1V、上限電圧が5Vである。このような圧力センサ41は、0MPa乃至3MPaの圧力に対応して、1V乃至5Vの電圧を出力する。
回路部42は、例えば、所謂差動増幅回路である。回路部42は、増幅電圧をクランプするダイオードを含む。図1、図3及び図4に示すように、回路部42は、例えば、制御盤22に設けられ、信号線を介して圧力センサ41に電気的に接続される。回路部42は、圧力センサ41より出力された電圧を一定電圧マイナス側へレベルシフトするとともに、レベルシフトした電圧を一定の増幅率で増幅可能に構成される。
具体的には、回路部42は、圧力センサ41から出力される電圧のうち、少なくとも圧力センサ41の下限電圧乃至上限電圧の範囲の一部であって、インバータ51の制御に用いる範囲内の電圧をマイナス側にシフトするとともに、シフトした電圧を増幅した増幅電圧を出力する。
ここで、圧力センサ41から出力される電圧のうち、圧力センサ41の下限電圧乃至上限電圧の範囲の一部であって、インバータ51の制御に用いる範囲内の電圧の下限値及び上限値を、第2下限電圧及び第2上限電圧とする。ここで、例えば、第2上限電圧は、圧力センサ41の上限電圧であり、第2下限電圧は、第2上限電圧よりも低く、且つ、圧力センサ41の下限電圧よりも高い電圧である。
例えば、回路部42は、圧力センサ41より電圧が入力されると、当該電圧のうち、第2下限電圧乃至第2上限電圧の範囲内の電圧から所定の電圧を減じたシフト電圧を出力し、一定の増幅率、具体例として、当該シフト電圧の最大値が圧力センサ41の上限電圧を超える増幅率で当該シフト電圧を増幅した増幅電圧を出力する。
具体例として、回路部42は、設定した所望の検出圧力の最低値である設定下限圧力に対応する電圧を圧力センサ41による出力電圧より減じた、シフト電圧を出力する。シフト電圧は、換言すると、設定下限圧力に対応する電圧分、圧力センサ41による出力電圧をマイナス側にシフトした電圧である。
一例として、設定下限圧力は、圧力センサ41における下限圧力と上限圧力との中間値に設定される。即ち、設定下限圧力は、圧力センサ41における下限圧力と上限圧力の和の50%に設定される。回路部42は、当該中間値に対応する電圧を圧力センサ41による出力電圧より減じたシフト電圧を出力する。換言すると、回路部42は、圧力センサ41により出力された電圧から減じる所定の電圧を、圧力センサ41の下限電圧と上限電圧との中間値(Vmin+Vmax)/2とする。本実施形態では、回路部42は、所定の電圧として(1+5)/2=3Vに設定されている。
また、回路部42は、出力したシフト電圧を所定の増幅率で増幅した増幅電圧を出力する。ここで、所定の増幅率とは、インバータ51の制御に用いる範囲に基づくシフト電圧を増幅したとき、当該増幅電圧が、第1AD変換回路43にて処理可能な範囲内となる増幅率である。所定の増幅率は、例えば、出力したシフト電圧の最大値が圧力センサ41により出力可能な上限電圧を超え、且つインバータ51の制御に用いる範囲の増幅電圧が圧力センサ41の上限電圧以下となる増幅率である。
なお、回路部42は、増幅電圧をクランプするダイオードにより、増幅電圧を第3上限電圧以下の範囲内で出力する。即ち、回路部42は、当該ダイオードにより、最終的に出力する増幅電圧を、第3上限電圧以下に制限する。ここで、第3上限電圧は、例えば、圧力センサ41の上限電圧に一致する電圧に設定される。これにより、回路部42は、第3上限電圧を超える増幅電圧を第1AD変換回路43に印加しないものとしている。ここで、第3上限電圧に対応する圧力センサ41の圧力を増幅電圧上限圧力とし、圧力センサ41の下限電圧と同等の増幅電圧に対応する圧力センサ41の圧力を増幅電圧下限圧力とする。
第1AD変換回路43は、回路部42により出力された増幅電圧をビット数に変換する。図1、図3及び図4に示すように、第1AD変換回路43は、例えば、制御盤22に設けられ、信号線を介して回路部42に電気的に接続される。
第1AD変換回路43は、所定のビット数の分解能を有する。例えば、第1AD変換回路43の分解能は、10bitである。このような第1AD変換回路43は、圧力センサ41における下限電圧乃至上限電圧の範囲で入力される増幅電圧に1bit乃至1024bitの各ビット数を割り当て、回路部42より入力された増幅電圧に対応するビット数を出力する。
第2AD変換回路44は、圧力センサ41より出力された電圧をビット数に変換する。第2AD変換回路44は、例えば、制御盤22に設けられ、信号線を介して圧力センサ41に電気的に接続される。第2AD変換回路44は、圧力センサ41の出力電圧が直接、入力される。第2AD変換回路44は、入力された電圧に対応するビット数を出力する。
制御盤22は、インバータ51と、記憶部52と、制御部53と、報知部54と、を備える。
インバータ51は、信号線を介して各モータ31及び制御部53に電気的に接続される。インバータ51は、運転周波数fが可変することで、モータ31の回転数を可変させる。インバータ51は、例えば、モータ31と同数設けられる。本実施形態では、インバータ51は、3台設けられる。
記憶部52は、制御部53により各ポンプ装置12の運転を制御する際に用いる、種々の情報を記憶する。記憶部52は、例えば、ポンプ装置12を起動する起動圧力P0と、ポンプ装置12の運転を停止する停止流量と、各インバータ51の最高運転周波数fmaxと、各インバータ51の最低運転周波数fminと、を予め記憶する。また、記憶部52は、推定末端圧力一定制御における目標圧力Pを演算する演算式を予め記憶する。
また、記憶部52は、給水装置1の試運転時に、同時運転する全インバータ51が最高運転周波数fmaxになる運転点で圧力検出器21により検出される設定圧力P1と、流量検出器20により停止流量を検出するときのインバータ51の運転周波数f0と、流量検出器20により停止流量を検出するときに圧力検出器21により検出される推定末端圧力P2と、を記憶する。
なお、記憶部52は、例えば、上述した各値を入力手段によって書き換え可能に構成されていてもよく、また、入力手段によって各値が予め入力され、入力された各値を記憶する構成であってもよい。
制御部53は、第1AD変換回路43、第2AD変換回路44、各インバータ51、記憶部52及び報知部54に電気的に接続され、制御盤22に設置される。制御部53は、第1AD変換回路43より入力されたビット数に対応する圧力値を求める。また、制御部53は、第2AD変換回路33より入力されたビット数に対応する圧力値を求める。また、制御部53は、記憶部52に記憶された各値や、各流量検出器20及び圧力検出器21により検出した各検出値に基づき、各インバータ51の動作を制御する。
即ち、制御部53は、以下の(1)及び(2)の機能を有する。
(1)圧力検出器21の一部として、第1AD変換回路43により出力されたビット数に基づき圧力値を求める機能。
(2)圧力検出器21により検出した圧力値が目標圧力となるよう各インバータ51の運転周波数を制御する機能。
以下、(1)及び(2)の各機能について、具体的に説明する。
(1)の機能として、制御部53は、圧力検出器21による圧力の検出値として、第1AD変換回路43より出力されたビット数に応じて、当該ビット数に対応する圧力値を求める。なお、制御部53は、第1AD変換回路43より出力されたビット数を圧力値として扱う構成であってもよい。制御部53は、求めた圧力値の情報を報知部54に送信する。
以下、制御部53の(1)の機能を含む圧力検出器21により圧力値を求める処理を行う間に出力される、各電圧値及びビット数、並びに、各電圧値及びビット数に対応する圧力値の具体例を説明する。なお、記憶部52に記憶された各値として、設定圧力P1が250m、停止流量時の推定末端圧力P2が225m、起動圧力P0が221mに設定されたものとする。
圧力検出器21による圧力の検出結果の一例として、図5に、圧力センサ41における下限圧力乃至上限圧力の間で設定される各圧力、並びに、増幅電圧下限圧力及び増幅電圧上限圧力と、圧力センサ41から回路部42に入力される入力電圧、回路部42により出力されるシフト電圧及び増幅電圧、並びに、第1AD変換回路43により出力されるビット数との関係を示す。
図5に示す増幅電圧とビット数の関係を見ると、圧力検出器21により検出される1bit当たりの圧力値は、0.10m/bitとなっている。これに対し、例えば、回路部42により圧力センサ41の出力電圧の変換を行わず、0m乃至306mの圧力に0bit乃至1024bitのビット数を対応させて圧力値を出力する場合には、検出される1bit当たりの圧力値は、0.30m/bitとなる。即ち、圧力検出器21により検出した圧力値は、圧力センサ41の出力電圧の変換を行わない場合と比較して、分解能を3倍に向上したものとなっている。
また、以下、(1)の機能により、圧力センサ41により出力された電圧を変換して圧力値を求める他の具体例として、吐出し圧力一定制御または推定末端圧力一定制御を行う圧力範囲が異なり、検出可能とする圧力範囲が異なる圧力センサ41を用いる場合の例を説明する。
具体的には、まず、記憶部52に記憶された各値として、設定圧力P1が80m、停止流量時の推定末端圧力P2が72m、起動圧力P0が68mに設定されたものとする。
また、この例では、圧力センサ41の仕様は、下限圧力が0MPa(0m)、上限圧力が1MPa(102m)、下限電圧が1V、上限電圧が5Vである。
圧力検出器21による圧力の検出結果の他の一例として、図6に、圧力センサ41における下限圧力乃至上限圧力の間で設定される各圧力、並びに、増幅電圧下限圧力及び増幅電圧上限圧力と、圧力センサ41から回路部42に入力される入力電圧、回路部42により出力されるシフト電圧及び増幅電圧、並びに、第1AD変換回路43により出力されるビット数との関係を示す。
図6に示す増幅電圧とビット数の関係を見ると、圧力検出器21により検出される1bit当たりの圧力値は、0.03m/bitとなっている。これに対し、例えば、回路部42により圧力センサ41の出力電圧の変換を行わず、0m乃至102mに0bit乃至1024bitを対応させて圧力値を出力する場合には、検出される1bit当たりの圧力値は、0.10m/bitとなる。即ち、圧力検出器21により検出した圧力値は、分解能を3.3倍に向上したものとなっている。
なお、制御部53は、圧力センサ41の出力電圧に基づいて、圧力センサ41の故障を検出する。具体的には、制御部53は、第2AD変換回路44より出力されたビット数を基に圧力センサ41の出力電圧を検出し、検出した圧力センサ41の出力電圧が圧力センサ41の下限電圧乃至上限電圧の範囲を超えている場合に、圧力センサ41が故障していると判断する。制御部53は、圧力センサ41の故障を判断すると、圧力センサ41の故障を示す信号を報知部54に送信する。
(2)の機能として、制御部53は、記憶部52に記憶された目標圧力Pの演算プログラムと、圧力検出器21により検出された圧力値と、を用いて目標圧力Pを設定する。制御部53は、圧力検出器21により検出される圧力値が目標圧力Pとなるよう、各インバータ51の運転周波数を制御する。
制御部53は、例えば、吐出し圧力一定制御を実行する場合には、目標圧力Pを設定圧力P1として、圧力検出器21により検出される圧力値が設定圧力P1となるよう各インバータ51の運転周波数を制御する。また、制御部53は、例えば、推定末端圧力一定制御を実行する場合には、目標圧力PをP=(P1−P2){(f−f0)/(fmax−f0)}^2+P2として、圧力検出器21により検出される圧力値が上式により算出された目標圧力Pとなるよう、各インバータ51の運転周波数を制御する。制御部53は、例えば、これらの制御方式を適宜切替可能に構成される。
なお、制御部53は、インバータ51の運転周波数が最高運転周波数であって、圧力検出器21による圧力の検出値が目標圧力Pよりも小さい場合には、運転するポンプ装置12を増台すべく、停止中のインバータ51を運転する。また、制御部53は、各流量検出器20による流量の検出結果を参照し、流量検出器20により検出した流量が停止流量以下であると、当該流量検出器20に対応するポンプ装置12を停止すべく、インバータ51を停止する。
報知部54は、記憶部52に記憶した情報、及び、制御部53により処理する各情報を報知可能に構成される。報知部54は、例えば、圧力検出器21により求めた圧力値を表示する表示部を有する。具体例として、表示部は、第2AD変換回路44が出力したビット数に基づいて求めた圧力値を表示する。これにより、例えば、試運転時にポンプ装置12を運転する前の0m表示が可能となる。
また、報知部54は、例えば、制御部53による圧力センサ41の故障の判断を報知可能に構成される。一例として、報知部54は、制御部53により故障を判断した場合に警報音を発するブザーや、点灯するランプを有する。
このような給水装置1によれば、圧力検出器21により検出される圧力値として、推定末端圧力P2から設定圧力P1までの圧力制御に必要な領域の分解能を向上した値が検出される。即ち、給水装置1は、設定圧力P1及び推定末端圧力P2の間で、制御部53より高精度に圧力値を求めることができ、推定末端圧力一定制御の精度を向上することができる。
また、給水装置1は、吐出し圧力一定制御を行う場合であっても、圧力検出器21により、設定圧力P1近傍で分解能を向上した圧力値が検出される。即ち、給水装置1は、設定圧力P1近傍で、制御部53より高精度に圧力値を出力することができ、吐出し圧力一定制御の精度も向上することができる。
また、給水装置1は、圧力センサ41と第1AD変換回路43との電気的な接続の間に、圧力センサ41による出力電圧を増幅する回路部42を導入する簡素な構成で、所望される圧力範囲において圧力値の分解能を向上することができる。
また、給水装置1は、回路部42において、圧力センサ41より出力された電圧をマイナス側にシフトする電圧を、圧力センサ41より出力される下限電圧Vminと上限電圧Vmaxとの中間値(Vmin+Vmax)/2以上、且つ、起動圧力P0未満としている。給水装置1は、推定末端圧力一定制御を行う場合には、圧力センサ41の下限電圧と上限電圧との中間値以上の電圧範囲に対応する圧力範囲の圧力値で制御することが想定される。また、給水装置1は、検出可能な圧力範囲に、ポンプ装置12の起動圧力P0を含むことが要求される。このため、給水装置1は、上述した電圧の設定により、推定末端圧力一定制御を実行するために検出を要する圧力範囲での圧力値の分解能を向上しつつ、検出を要する圧力範囲に対するシフト電圧のマージンも確保することができる。
また、給水装置1は、報知部54を備えることで、圧力検出器21により検出された圧力値や、圧力センサ41の故障等を使用者に報知することができる。即ち、給水装置1は、圧力センサ41の故障を使用者に報知し、圧力センサ41の保守や交換等の作業を使用者に促すことができる。
上述したように、本発明の一実施形態に係る給水装置1によれば、低コストで目標圧力一定制御の精度を向上することができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る給水装置1Aを、図7乃至図9を用いて説明する。図7は、給水装置1Aの構成を示す正面図であり、図8は、給水装置1Aに用いられる第2圧力検出器24の構成及び信号の流れを示すブロック図である。
図7に示すように、給水装置1Aは、各ポンプ装置12の吸込口32aに接続される第2連結管23と、第2連結管23の圧力を検出する第2圧力検出器24と、制御部53Aと、を備え、他の構成は、第1の実施形態に係る給水装置1と同等である。また、給水装置1Aは、水源を、水道本管に接続された水道配管とする。即ち、給水装置1Aは、所謂直結給水装置である。なお、給水装置1Aの説明として、第1の実施形態に係る給水装置1と同等の構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
第2連結管23は、一次側が水道配管に流体的に接続される。なお、第2連結管23には、例えば、水道配管に至る配管23aがさらに接続される。また、配管23aには、水道配管に向かって水が逆流することを防止する逆流防止装置23bが設けられる。
第2圧力検出器24は、複数のポンプ装置12の一次側の圧力を検出可能に構成される。図8に示すように、第2圧力検出器24は、第2圧力センサ61と、第2回路部62と、第3AD変換回路63と、第4AD変換回路64と、後述する制御部53Aと、を含む。
第2圧力センサ61は、第2連結管23に流体的に接続される水道配管内の圧力を検出可能に設けられる。具体例として、第2圧力センサ61は、配管23aに設けられ、逆流防止装置23bの一次側に配置される。
第2圧力センサ61の仕様は、圧力センサ41の仕様と同様に、検出可能とする圧力範囲の下限値及び上限値である下限圧力及び上限圧力と、下限圧力及び上限圧力に対して出力する電圧である下限電圧及び上限電圧が設定されている。具体例として、第2圧力センサ61の仕様は、下限圧力が0MPa(0m)、上限圧力が1MPa(102m)、下限電圧が1V、上限電圧が5Vである。このような第2圧力センサ61は、0MPa乃至1MPaの圧力に対応して、1V乃至5Vの電圧を出力する。
第2回路部62は、例えば、所謂差動増幅回路である。第2回路部62は、増幅電圧をクランプするダイオードを含む。図8に示すように、第2回路部62は、例えば、制御盤22に設けられ、信号線を介して第2圧力センサ61に電気的に接続される。第2回路部62は、回路部42と同様に、第2圧力センサ61より出力された電圧を一定電圧マイナス側へレベルシフトするとともに、レベルシフトした電圧を一定の増幅率で増幅可能に構成される。
具体的には、第2回路部62は、第2圧力センサ61から出力される電圧のうち、少なくとも第2圧力センサ61の下限電圧乃至上限電圧の範囲の一部であって、インバータ51の制御に用いる範囲内の電圧をマイナス側にシフトするとともに、シフトした電圧を増幅した増幅電圧を出力する。
例えば、第2回路部62は、第2圧力センサ61より電圧が入力されると、当該電圧から、第2圧力センサ61の下限電圧乃至上限電圧の範囲内で設定される所定の電圧を減じたシフト電圧を出力し、さらに当該シフト電圧の最大値が第2圧力センサ61の上限電圧を超える増幅率で当該シフト電圧を増幅した増幅電圧を出力する。
第2回路部62は、ポンプ装置12の一次側における所望の検出圧力及び第2圧力センサ61の仕様に応じて、シフト電圧及び増幅率が設定される。例えば、第2回路部62は、後述する停止圧力PS1乃至復帰圧力PS2の範囲で圧力値を検出可能なシフト電圧及び増幅率が設定される。具体例として、第2回路部62は、第2圧力センサ61により出力された電圧から減じる所定の電圧を、第2圧力センサ61の下限電圧と同等の電圧とする。
また、第2回路部62は、出力したシフト電圧を所定の増幅率で増幅した増幅電圧を出力する。ここで、所定の増幅率とは、インバータ51の制御に用いる範囲に基づくシフト電圧を増幅したとき、当該増幅電圧が、第3AD変換回路63にて処理可能な範囲内となる増幅率である。所定の増幅率は、例えば、出力したシフト電圧の最大値が第2圧力センサ61により出力可能な上限電圧を超え、且つインバータ51の制御に用いる範囲の増幅電圧が第2圧力センサ61の上限電圧以下となる増幅率である。
なお、第2回路部62は、増幅電圧をクランプするダイオードにより、最終的に出力する増幅電圧を、例えば、第2圧力センサ61の上限電圧に一致する電圧以下に制限する。これにより、第2回路部62は、第2圧力センサ61の上限電圧を超える増幅電圧を第3AD変換回路63に印加しないものとしている。
第3AD変換回路63は、第2回路部62により出力された増幅電圧をビット数に変換する。図8に示すように、第3AD変換回路63は、例えば、制御盤22に設けられ、信号線を介して第2回路部62に電気的に接続される。
第3AD変換回路63は、第1AD変換回路43と同様に、所定のビット数の分解能を有する。例えば、第3AD変換回路63の分解能は、10bitである。このような第3AD変換回路63は、第2圧力センサ61における下限電圧乃至上限電圧の範囲で入力される増幅電圧に1bit乃至1024bitの各ビット数を割り当て、第2回路部62より入力された増幅電圧に対応するビット数を出力する。
第4AD変換回路64は、第2圧力センサ61より出力された電圧をビット数に変換する。第4AD変換回路64は、例えば、制御盤22に設けられ、信号線を介して第2圧力センサ61に電気的に接続される。第4AD変換回路64は、第2圧力センサ61の出力電圧が直接、入力される。第4AD変換回路64は、入力された電圧に対応するビット数を出力する。
記憶部52は、第1の実施形態に例示した各値に加え、ポンプ装置12の一次側の圧力として、全てのポンプ装置12の運転を停止する停止圧力PS1と、ポンプ装置12の運転を開始する復帰圧力PS2と、をさらに記憶する。なお、停止圧力PS1及び復帰圧力PS2は、日本水道協会規格により、PS1=7m、PS2=10mと定められている。記憶部52は、例えば、これらの値をそれぞれ停止圧力PS1、復帰圧力PS2として記憶している。
制御部53Aは、制御部53と同等の構成に加え、さらに第3AD変換回路63に電気的に接続され、制御盤22に設置される。制御部53Aは、(1)及び(2)の機能に加え、さらに以下の(3)及び(4)の機能を有する。
(3)第2圧力検出器24の一部として、第3AD変換回路63により出力されたビット数に基づき圧力値を求める機能。
(4)第2圧力検出器24により検出された圧力値に基づき、吸込圧力低下制御を行う機能。
以下、(3)及び(4)の機能について具体的に説明する。
(3)の機能として、制御部53Aは、第2圧力検出器24による圧力の検出値として、第3AD変換回路63より出力されたビット数に応じて、当該ビット数に対応する圧力値を求める。なお、制御部53Aは、第3AD変換回路63より出力されたビット数を圧力値として扱う構成であってもよい。制御部53Aは、出力した圧力値の情報を報知部54に送信する。
以下、制御部53Aの(3)の機能を含む第2圧力検出器24により圧力値を求める処理を行う間に出力される、各電圧値及びビット数、並びに、各電圧値及びビット数に対応する圧力値の具体例を説明する。
第2圧力検出器24による圧力の検出結果の一例として、図9に、第2圧力センサ61における下限圧力乃至上限圧力の間で設定される各圧力、並びに、増幅電圧下限圧力及び増幅電圧上限圧力と、第2圧力センサ61から第2回路部62に入力される入力電圧、第2回路部62により出力されるシフト電圧及び増幅電圧、並びに、第3AD変換回路63により出力されるビット数の関係を示す。
図9に示す増幅電圧とビット数の関係を見ると、第2圧力検出器24により検出される1bit当たりの圧力値は、0.01m/bitとなっている。これに対し、例えば、第2回路部62により第2圧力センサ61の出力電圧の変換を行わず、0m乃至102mの圧力に0bit乃至1024bitのビット数を対応させて圧力値を出力する場合には、検出される1bit当たりの圧力値は、0.10m/bitとなる。即ち、圧力検出器21により検出した圧力値は、第2圧力センサ61の出力電圧の変換を行わない場合と比較して、10倍に分解能を向上したものとなっている。
なお、制御部53Aは、第2圧力センサ61の出力電圧に基づいて、第2圧力センサ61の故障を検出する。具体的には、制御部53Aは、第4AD変換回路64より出力されたビット数を基に第2圧力センサ61の出力電圧を検出し、検出した第2圧力センサ61の出力電圧が第2圧力センサ61の下限電圧乃至上限電圧の範囲を超えている場合に、第2圧力センサ61が故障していると判断する。制御部53Aは、第2圧力センサ61の故障を判断すると、第2圧力センサ61の故障を示す信号を報知部54に送信する。
また、報知部54は、例えば、表示部において、第2圧力検出器24により求めた圧力値を表示する。具体例として、表示部は、第4AD変換回路64が出力したビット数に基づいて求めた圧力値を表示する。
(4)の機能として、制御部53Aは、第2圧力検出器24により検出された圧力値が停止圧力PS1以下であることを検出し、停止圧力PS1以下の圧力を検出する状態で予め設定された所定の時間を経過すると、全てのポンプ装置12の運転を停止する。
また(4)の機能として、制御部53Aは、全てのポンプ装置12の運転の停止中に、第2圧力検出器24により復帰圧力PS2以上の圧力値を検出し、復帰圧力PS2以上の圧力を検出する状態が予め設定された所定の時間継続すると、ポンプ装置12を運転可能とする。ここで、制御部53Aは、ポンプ装置12を運転可能とすると、(2)の機能により各インバータ51の運転周波数を制御する。
このような給水装置1Aによれば、第1の実施形態に係る給水装置1と同様の効果を奏するとともに、第2圧力検出器24により、ポンプ装置12の一次側の圧力の検出値として、停止圧力PS1乃至復帰圧力PS2近傍の圧力値の分解能を向上することができる。これにより給水装置1Aは、水道配管側の圧力の降下及び復帰に伴い、ポンプ装置12の停止及び運転を高精度に制御することができる。
また、給水装置1Aは、第2回路部62において、第2圧力センサ61より出力された電圧をマイナス側にシフトする電圧を、第2圧力センサ61の下限電圧と同等の電圧としている。給水装置1Aは、吸込圧力低下制御を行う場合には、停止圧力PS1乃至復帰圧力PS2の範囲の圧力値として、第2圧力センサ61の下限電圧近傍に対応する範囲の圧力値を検出することが想定される。このため、給水装置1Aは、上述した電圧の設定により、停止圧力PS1乃至復帰圧力PS2近傍の圧力値の分解能を向上しつつ、検出を要する圧力範囲に対するシフト電圧のマージンも確保することができる。
また、給水装置1Aは、報知部54を用いて、第2圧力検出器24により検出された圧力値や、第2圧力センサ61の故障等を使用者にさらに報知することができる。即ち、給水装置1Aは、第1圧力センサ41の故障に加え、第2圧力センサ61の故障も使用者に報知することができ、第2圧力センサ61の保守や交換等の作業を促すことができる。
上述したように、本発明の第2の実施形態に係る給水装置1Aによれば、低コストで目標圧力一定制御の精度を向上することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、給水装置1、1Aは、圧力検出器21、24として、圧力センサ41、61、回路部42、62、AD変換回路43、63及び制御部53、53Aを備える例を説明したが、これに限定されない。給水装置1、1Aの圧力検出器21、24は、例えば、圧力センサ41、61より出力された電圧のシフト及び増幅を行わない回路や、シフト及び増幅のレベルが異なる複数の差動増幅回路をさらに有し、いずれの回路を有効とするか、使用環境に応じて適宜切替可能としてもよい。
一例として、給水装置1Aは、制御部53Aの(3)の機能を使用するか否かを設定可能な構成としてもよい。即ち、制御部53Aは、第2圧力センサ61が出力した電圧を第2回路部62において増幅し、増幅電圧を基に第3AD変換回路63により圧力値を検出するか、または、第2圧力センサ61による出力電圧を基に第4AD変換回路64により圧力値を検出するか、のいずれかを一方を選択的に設定可能な構成としてもよい。
例えば、給水装置1Aにおいて、複数のポンプ装置12の一次側が他の給水装置等に連結され、連結送水を行う場合には、ポンプ装置12の一次側で10mを超える圧力が生じることが想定される。この場合には、制御部53Aにおいて(3)の機能を使用しない設定に切り替えることで、第2圧力センサ61により出力された電圧が第4AD変換回路64に入力され、分解能を向上する効果は得られないものの、同じ給水装置1Aを用いて、第2圧力検出器24として0m乃至102mの圧力値を検出することができる。
また、上述した例では、圧力検出器21、24の回路部42、62及びAD変換回路43、44、63、64が制御盤22に設けられる例を説明したが、これに限定されない。圧力検出器21、24の回路部42、62及びAD変換回路43、44、63、64は、それぞれ圧力センサ41、61及び制御部53に対する電気的な接続関係があればよく、各構成の給水装置1における配置は適宜設定可能である。
また、上述した例では、報知部54が、圧力検出器21、24により検出した圧力値を表示する表示部、及び、制御部53により圧力センサ41、61の故障を判断した場合に警報音を発するブザーや、点灯するランプを有する例を説明したが、これに限定されず、報知部54は、記憶部52及び制御部53や、圧力センサ41、61の故障を示す情報を使用者に報知可能であれば、その構成は適宜設定可能である。例えば、報知部54は、送信機を有し、携帯端末との通信を行うことで使用者に各種の情報を報知する構成であってもよい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1…給水装置、1A…給水装置、11…ベース、12…ポンプ装置、13…吐出管、14…逆止弁、15…開閉弁、16…連結管、17…接続管、18…蓄圧装置、19…逃がし管、20…流量検出器、21…圧力検出器、22…制御盤、23…第2連結管、23a…配管、23b…逆流防止装置、24…第2圧力検出器、31…モータ、32…ポンプ、32a…吸込口、32b…吐出口、41…圧力センサ、42…回路部、43…第1AD変換回路、44…第2AD変換回路、51…インバータ、52…記憶部、53…制御部、53A…制御部、54…報知部、61…第2圧力センサ、62…第2回路部、63…第3AD変換回路、64…第4AD変換回路。
本発明の一態様によれば、給水装置は、モータと、前記モータにより駆動するポンプと、前記モータの回転速度を制御するインバータと、前記ポンプの二次側に設けられ、所定の下限圧力乃至上限圧力の範囲で圧力を検出するとともに、前記下限圧力乃至前記上限圧力の範囲に対応する下限電圧乃至上限電圧の範囲で、検出した圧力に対応する電圧を出力する圧力センサと、前記圧力センサに接続され、前記圧力センサから出力される前記電圧のうち、前記下限電圧乃至前記上限電圧の範囲の一部である前記インバータの制御に用いる範囲内である、前記圧力センサの前記下限電圧よりも高い第2下限電圧、及び、前記下限電圧よりも高く、且つ、前記圧力センサの前記上限電圧以下である第2上限電圧から所定の電圧をマイナス側にシフトしたシフト電圧を出力するとともに、前記シフト電圧前記圧力センサの前記上限電圧以下に増幅した増幅電圧を出力する回路部と、前記回路部に接続され、前記増幅電圧を圧力値に変換し、前記圧力値が目標圧力となるよう前記インバータを制御する制御部と、を備える。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明と同等の記載を付記する。
[1] モータと、
前記モータにより駆動するポンプと、
前記モータの回転速度を制御するインバータと、
前記ポンプの二次側に設けられ、所定の下限圧力乃至上限圧力の範囲で圧力を検出するとともに、前記下限圧力乃至前記上限圧力の範囲に対応する下限電圧乃至上限電圧の範囲で、検出した圧力に対応する電圧を出力する圧力センサと、
前記圧力センサに接続され、前記圧力センサから出力される前記電圧のうち、少なくとも前記下限電圧乃至前記上限電圧の範囲の一部である前記インバータの制御に用いる範囲の前記電圧をマイナス側にシフトするとともに、前記シフトした電圧を増幅した増幅電圧を出力する回路部と、
前記回路部に接続され、前記増幅電圧を圧力値に変換し、前記圧力値が目標圧力となるよう前記インバータを制御する制御部と、を備える給水装置。
[2] 前記下限電圧をVminとし、前記上限電圧をVmaxとして、前記シフトする電圧を、(Vmin+Vmax)/2以上且つ前記ポンプの起動圧力に対応する前記電圧未満とする[1]に記載の給水装置。
[3] 前記ポンプの一次側に設けられる前記圧力センサをさらに備え、
前記ポンプは、一次側が水道配管に接続され、
前記回路部は、前記ポンプの一次側に設けられる前記圧力センサから出力される前記電圧に基づいて前記増幅電圧を出力し、
前記制御部は、前記ポンプの一次側に設けられる前記圧力センサから出力される前記電圧に基づいて前記回路部により出力された前記増幅電圧を圧力値に変換し、前記圧力値が停止圧力以下であると全ての前記インバータを停止し、前記圧力値が復帰圧力以上であると前記インバータを運転可能とする[1]に記載の給水装置。
[4] 前記ポンプの一次側に設けられる前記圧力センサにより出力された前記電圧を前記シフトする電圧を、前記ポンプの一次側に設けられる前記圧力センサの前記下限電圧と同等の電圧とする[3]に記載の給水装置。
[5] 前記圧力センサの故障を報知する報知部をさらに備え、
前記制御部は、前記圧力センサから出力される前記電圧を検出し、検出した前記電圧が前記下限電圧乃至前記上限電圧の範囲を超えている場合に、前記報知部により前記圧力センサの故障を報知する[1]乃至[4]のいずれか一項に記載の給水装置。

Claims (5)

  1. モータと、
    前記モータにより駆動するポンプと、
    前記モータの回転速度を制御するインバータと、
    前記ポンプの二次側に設けられ、所定の下限圧力乃至上限圧力の範囲で圧力を検出するとともに、前記下限圧力乃至前記上限圧力の範囲に対応する下限電圧乃至上限電圧の範囲で、検出した圧力に対応する電圧を出力する圧力センサと、
    前記圧力センサに接続され、前記圧力センサから出力される前記電圧のうち、少なくとも前記下限電圧乃至前記上限電圧の範囲の一部である前記インバータの制御に用いる範囲の前記電圧をマイナス側にシフトするとともに、前記シフトした電圧を増幅した増幅電圧を出力する回路部と、
    前記回路部に接続され、前記増幅電圧を圧力値に変換し、前記圧力値が目標圧力となるよう前記インバータを制御する制御部と、を備える給水装置。
  2. 前記下限電圧をVminとし、前記上限電圧をVmaxとして、前記シフトする電圧を、(Vmin+Vmax)/2以上且つ前記ポンプの起動圧力に対応する前記電圧未満とする請求項1に記載の給水装置。
  3. 前記ポンプの一次側に設けられる前記圧力センサをさらに備え、
    前記ポンプは、一次側が水道配管に接続され、
    前記回路部は、前記ポンプの一次側に設けられる前記圧力センサから出力される前記電圧に基づいて前記増幅電圧を出力し、
    前記制御部は、前記ポンプの一次側に設けられる前記圧力センサから出力される前記電圧に基づいて前記回路部により出力された前記増幅電圧を圧力値に変換し、前記圧力値が停止圧力以下であると全ての前記インバータを停止し、前記圧力値が復帰圧力以上であると前記インバータを運転可能とする請求項1に記載の給水装置。
  4. 前記ポンプの一次側に設けられる前記圧力センサにより出力された前記電圧を前記シフトする電圧を、前記ポンプの一次側に設けられる前記圧力センサの前記下限電圧と同等の電圧とする請求項3に記載の給水装置。
  5. 前記圧力センサの故障を報知する報知部をさらに備え、
    前記制御部は、前記圧力センサから出力される前記電圧を検出し、検出した前記電圧が前記下限電圧乃至前記上限電圧の範囲を超えている場合に、前記報知部により前記圧力センサの故障を報知する請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の給水装置。
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