JP6665232B2 - 給水装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のポンプ装置を有する給水装置に関する。
従前から、建造物等に用いる給水装置として、複数のポンプ装置を並列運転する技術が知られている。このような給水装置は、水道配管に直結され、吐出圧力一定制御又は推定末端圧一定制御により複数のポンプ装置が制御される。
例えば、給水装置は、複数のポンプ装置として、3台の縦型多段タービンポンプを有し、2台並列運転を行うことで、1台のポンプ装置が故障したときであっても、求められる給水量を給水可能な技術が知られている。
また、他の給水装置の例として、2台のポンプを備え、1台目のポンプ装置の回転速度が最大速度に達した後、2台目のポンプ装置を駆動し、その後、1台目のポンプ装置の回転速度を最大速度の95%程度の速度で定速運転し、2台目のポンプ装置の回転速度を可変速運転する技術も知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第4541369号公報
給水装置は、ポンプ装置の回転速度、圧力及び給水量等の種々の要因によって給水装置の総合効率が変動する。しかしながら、上述した給水装置では、ハンチング等の防止を目的とはしていても、並列運転時に給水量や圧力の変動に基づいて好ましい総合効率にする制御がなされていない。このため、給水装置の駆動状況によっては、総合効率が低下する虞があった。
そこで本発明は、総合効率の低下を防止できる給水装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様として、給水装置は、ポンプ及び前記ポンプを駆動するモータを有する複数のポンプ装置と、前記ポンプにそれぞれ設けられる複数の吐出管と、前記複数の吐出管を合流する合流管と、前記吐出管にそれぞれ設けられ、水流を受けて回転する羽根車、及び、前記羽根車の回転を検出する検出部を含み、給水量を検出する流量検出部と、前記合流管又は前記合流管の二次側に設けられる圧力検出部と、前記圧力検出部で検出された圧力と前記流量検出部で検出された給水量からポンプ理論動力を算出し、前記ポンプ理論動力を消費電力で除算することで総合効率を求める演算部と、前記ポンプを駆動したときの目標圧力が記憶された記憶部と、前記ポンプ装置を単独運転し、前記ポンプ装置の運転周波数が最高周波数に到達したときに、待機中の前記ポンプ装置を増台し、先発していた前記ポンプ装置を変速運転するとともに、増台した前記ポンプ装置を一定の周波数ステップ毎に増速し、前記周波数ステップ毎に、前記増台したポンプ装置を一定速運転で制御するとともに、前記先発していたポンプ装置を前記目標圧力となるように変速運転し、前記周波数ステップ毎の前記圧力検出部で検出された圧力、前記流量検出部で検出された給水量及び消費電力から前記総合効率を前記演算部で求め、求めた前記総合効率が最高であったときの前記先発していたポンプ装置の運転周波数で前記増台したポンプ装置を定速運転するとともに、前記目標圧力となるように前記先発していたポンプ装置を変速運転する制御部と、を備える。
本発明によれば、総合効率の低下を防止できる給水装置を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る給水装置の構成を一部断面で示す正面図。 同給水装置の構成を一部断面で示す正面図。 同給水装置の構成を示すブロック図。 同給水装置に用いられる流量検出器の構成を示す断面図。 同給水装置の制御の一例を示す流れ図。
以下、本発明の一実施形態に係る給水装置1を、図1乃至図4を用いて説明する。
図1及び図2は、本発明の一実施形態に係る給水装置1の構成を一部断面で示すとともに、奥行き方向で図2を図1よりも奥側で示す正面図である。図3は、給水装置1の構成を示すブロック図である。図4は、給水装置1に用いられる流量検出器20の構成を示す断面図である。
図1及び図2に示すように、給水装置1は、吸込管11と、逆流防止装置12と、分岐管13と、複数のポンプ装置14と、複数の吐出管15と、複数の逆止弁16と、合流管17と、蓄圧装置18と、第1圧力検出器19と、流量検出器20と、第2圧力検出器21と、制御盤22と、を備えている。
また、給水装置1は、各構成品を内部に保持するフレーム25と、フレーム25を覆う化粧板26とを含むカバー24を備える。
吸込管11は、給水装置1の一次側の水道配管や受水槽等と接続される。
逆流防止装置12は、吸込管11に設けられる。逆流防止装置12は、例えば、第1逆止弁、第2逆止弁、第1逆止弁及び第2逆止弁を収容するとともに、中間室33aを構成する外郭体、並びに、中間室33aに配置される逃がし弁を含む、所謂減圧式逆流防止装置である。また、逆流防止装置12は、例えば、漏水検出器を有していても良い。
分岐管13は、吸込管11の二次側に設けられ、流路を複数に分岐する。例えば、分岐管13は、吸込管11に接続され、吸込管11の二次側の複数の流路を構成する。本実施形態において、分岐管13は、例えば、吸込管11からの流路を3つに分岐する。
複数のポンプ装置14は、分岐管13の分岐された二次側の端部にそれぞれ設けられる。ポンプ装置14は、モータ14aと、ポンプ14bと、を備えている。ポンプ装置14は、例えば、回転軸が重力方向に沿って延設され、モータ14aがポンプ14bの上部に配置された、所謂縦型多段タービンポンプである。
モータ14aは、回転軸を介してポンプ14bと接続される。モータ14aは、制御盤22に電気的に接続される。ポンプ14bは、モータ14aにより駆動される。ポンプ14bは、多段ポンプである。ポンプ14bは、一次側が分岐管13に接続され、二次側が吐出管15に接続される。例えば、ポンプ14bは、下端に吸込口が形成され、ポンプ14bの上端側の側面に吐出口が形成される。
吐出管15は、各ポンプ14bの吐出口にそれぞれ接続される。吐出管15は、ポンプ14bの吐出口に隣接する位置において下方に曲折し、重力方向に沿って延設されるベンド管である。吐出管15は、例えば、複数の管を組み合わせることで構成される。
逆止弁16は、吐出管15にそれぞれ設けられる。逆止弁16は、ポンプ14bの二次側であって、且つ、合流管17の一次側に、即ち吐出管15内に設けられる。逆止弁16は、吐出管15のポンプ14bの吐出口に隣接する位置に設けられる。例えば、逆止弁16は、スイング式逆止弁であり、吐出管15に一軸周りに回転可能に固定された弁体が、吐出管15内に設けられた座部と当接することで、吐出管15内の流路を閉塞する。
合流管17は、各ポンプ14bに接続された複数の吐出管15を合流する。合流管17は、建造物の蛇口やシャワーヘッド等の給水先に接続される配管に接続される。蓄圧装置18は、合流管17に設けられたアキュムレータである。
第1圧力検出器19は、吸込管11に設けられる。第1圧力検出器19は、複数のポンプ装置14の一次側の圧力を検出する。第1圧力検出器19は、信号線を介して制御盤22に電気的に接続され、検出した圧力を信号に変換し、制御盤22に送信する。
図1及び図4に示すように、流量検出器20は、吐出管15にそれぞれ設けられる。流量検出器20は、羽根車41と、羽根車41の回転を検出する検出部42と、を備えている。羽根車41は、吐出管15内を流れる水の水流によって回転可能に、吐出管15に設けられる。例えば、羽根車41は、回転軸と複数の羽根により構成され、吐出管15内であって、且つ、逆止弁16の二次側に設けられる。
図4に示すように、検出部42は、例えば、羽根車41の回転軸に設けられた磁石と、磁石の回転を検出するセンサにより構成される。検出部42は、信号線を介して制御盤22に接続される。検出部42は、吐出管15内を流れる水の水流に比例する磁石の回転をパルス信号に変換し制御盤22に送信する。
第2圧力検出器21は、合流管17に設けられ、複数のポンプ装置14の二次側の圧力を検出可能に構成される。第2圧力検出器21は、信号線等を介して制御盤22に電気的に接続され、検出した圧力を信号に変換し、制御盤22に送信する。
図1乃至図4に示すように、制御盤22は、インバータ51と、記憶部52と、表示部53と、制御部54と、を備えている。制御盤22は、インバータ51、記憶部52及び制御部54を構成する電装部品を収容する、フレーム25に固定されるケース55を有する。
インバータ51は、信号線を介してモータ14a及び制御部54に電気的に接続される。本実施形態において、インバータ51は、モータ14aと同数の例えば3つ設けられる。インバータ51は、モータ14aの回転数を可変させる。
記憶部52は、ポンプ装置14を起動する起動圧力、給水時における目標圧力及び定格流量、並びに、給水を停止する停止流量が記憶されている。また、記憶部52は、後発で駆動させるポンプ装置14のモータ14aの周波数を一定の周波数ステップで段階的に増速させるときの値が予め設定され、記憶されている。
また、記憶部52は、給水運転時に制御部54によりインバータ51を制御する制御プログラム、揚程及び給水量よりポンプ理論動力を算出する算出プログラム、ポンプ理論動力及び消費電力から総合効率を算出するプログラム、求めた総合効率からポンプ装置14の駆動制御を行うプログラム等の各種プログラムが記憶されている。
表示部53は、単独運転時及び並列運転時の揚程、給水量、消費電力、算出した総合効率を表示可能に構成される。
制御部54は、第1圧力検出器19、流量検出器20及び第2圧力検出器21で検出された圧力及び流量に基づいて各インバータ51を制御し、吐出圧力一定又は推定末端圧力一定となるように、ポンプ装置14の単独運転、並列運転及び解列運転を行う。
具体例として、制御部54は、以下の(1)乃至(4)の機能を有する。なお、制御部54の各機能は、ポンプ装置14の駆動状況や記憶部52に記憶された各閾値やプログラムに基づいて生じる。
(1) 給水運転を行う機能。
(2) ポンプ理論動力、消費電力及び総合効率を演算する機能。
(3) 総合効率に基づいて並列運転を行う機能。
(4) 解列運転を行う機能。
次に、制御部54が有する(1)乃至(4)の機能について説明する。
(1)の機能は、給水装置1の二次側の給水先に、ポンプ装置14の二次側の圧力及び流量に基づいてポンプ装置14を駆動及び停止を行い、給水を行う機能である。具体例として、(1)の機能は、制御部54が、第2圧力検出器21で検出した圧力が起動圧力以下となった場合に、一台のポンプ装置14を駆動し、ポンプ装置14の駆動後に駆動中のポンプ装置14の二次側の流量検出器20で検出した流量が停止流量以下となった場合に、駆動しているポンプ装置14を停止する機能である。また、(1)の機能として、一台又は二台以上のポンプ装置14を駆動し、且つ、停止しているポンプ装置14がある場合に、駆動しているポンプ装置14の運転周波数が最高周波数に到達したか否かを判断し、モータ14aの周波数が最高周波数に到達した場合には、停止しているポンプ装置14を一台駆動し、駆動するポンプ装置14を増台させる機能を含む。なお、ポンプ装置14の運転周波数を変速運転する制御は、第2圧力検出器21で検出される圧力から判断した給水量に基づいて行われる。
(2)の機能は、ポンプ理論動力、消費電力及び総合効率を、ポンプ理論動力をP1(W)、消費電力をP2(W)、総合効率をη(%)、流量をQ(L/min)、揚程をH(m)、入力電圧をV(V)、電流をI(A)、位相をθ(rad)としたときに、
P1=0.163×1(kg/L)×Q×H
P2=V・I・cosθ
η=P1/P2×100
の演算式から、ポンプ理論動力、消費電力及び総合効率を演算する機能である。なお、これらの演算は、例えば、ポンプ装置14を単独で運転しているときに一定間隔の給水量毎における各値、及び、ポンプ装置14の増台時において増台したポンプ装置14を一定の周波数ステップ毎に増速させたときにおける各値を求めるために行われる。また、(2)の機能は、記憶部52に記憶されたプログラム及び制御部54の演算処理によって行われ、このため、記憶部52及び制御部54は演算部を構成する。
ここで、流量は、各流量検出器20での実測値、揚程Hは、第2圧力検出器21での実測値、入力電圧、電流及び位相は、制御盤22内のインバータ51等の各構成品及び回路に流れる電圧及び電流等から求められた実測値である。また、(2)の機能は、ポンプ装置14の単独運転において最高周波数に到達したときの給水量をポンプ装置14の1台あたりの定格流量Q0として記憶部52に記憶する機能を含む。
加えて、(2)の機能は、各実測値、及び、演算したポンプ理論動力、消費電力及び総合効率を記憶部52に記憶する機能を含む。
(2)の機能の具体例として、制御部54は、駆動しているポンプ装置14(先発ポンプ)が最高周波数に到達した時点で、待機中のポンプ装置14(待機ポンプ)を増台し、増台したポンプ装置14(追従ポンプ)を記憶部52に記憶された一定の周波数ステップ毎に段階的に増速させる。また、制御部54は、増台したポンプ装置14を周波数ステップ毎に増速させ、各周波数ステップにおいて、増台したポンプ装置14を一定速運転で制御するとともに、先に駆動していた先発のポンプ装置14を目標圧力となるように変速運転で制御し、各周波数ステップにおけるポンプ理論動力、消費電力及び総合効率を求める。加えて、制御部54は、各実測値及び演算した各値を記憶部52に記憶する。
具体例を挙げると、ポンプ装置14の最高周波数を65Hzとしたときに、例えば、増台したポンプ装置14を56Hzから、一定の周波数ステップとして、例えば1.5Hzステップで周波数を増速させる。また、先発したポンプ装置14は、各周波数ステップで増台したポンプ装置14が駆動しているときに、吐出圧力が目標圧力となるように、変速運転を行う。制御部54は、このときの、増台したポンプ装置14の各周波数ステップにおけるポンプ理論動力、消費電力及び総合効率を求め、記憶部52に記憶する。
(3)の機能は、(2)の機能で求めた総合効率から、(1)の機能により給水運転を行うときに、最もよい総合効率となった運転周波数の組み合わせで複数のポンプ装置14を駆動する機能である。
具体例として、(3)の機能は、制御部54が2台のポンプ装置14又は3台以上のポンプ装置14を並列運転する場合において以下の制御を行う。
先ず、2台のポンプ装置14を並列運転する場合には、制御部54は、(2)の機能で求めた各周波数ステップで求めた総合効率のうち最もよい総合効率となったときの2台のポンプ装置14の周波数の組み合わせを求め、最もよい総合効率における2台のポンプ装置14の運転周波数が異なるか、又は、同一かを判断する。
なお、2台のポンプ装置14の運転周波数が異なる場合には、先発のポンプ装置14が主として高い運転周波数となる。また、ここで、2台のポンプ装置14の運転周波数の同一とは、完全同一に限らず、例えば、周波数ステップよりも小さい一定値又は一定の比率の範囲内であってもよく、周波数検出の誤差等に基づいて適宜設定可能である。
2台のポンプ装置14の周波数が異なる場合には、制御部54は、最もよい総合効率における高い運転周波数で増台したポンプ装置14を定速運転し、第2圧力検出器21で検出される圧力が目標圧力になるように、先発のポンプ装置14を、最もよい総合効率における低い運転周波数の近傍の運転周波数で変速運転制御する。
例えば、(2)の機能において61.5Hzと59Hzの運転周波数の組み合わせにおいて総合効率が最高であった場合には、増台したポンプ装置14を61.5Hzの運転周波数で定速運転し、先発したポンプ装置14の吐出圧力が目標圧力となるように、59Hzの運転周波数で変速運転する。
また、当該運転時において、増台時よりも給水量が増加し、変速運転している先発のポンプ装置14の運転周波数が、定速運転している増台したポンプ装置14の運転周波数と同一となったときに、制御部54は、このときの給水量を第1給水量Q1として記憶部52に記憶する。加えて、制御部54は、増台したポンプ装置14を最高周波数まで一定の周波数ステップ毎に増速するとともに、先発のポンプ装置14を目標圧力となるように変速運転で制御し、各周波数ステップにおいて、(2)の機能によりポンプ理論動力、消費電力及び総合効率まで算出し、記憶部52に記憶する。さらに、制御部54は、第1給水量Q1を記憶部52に記憶した後においても、最もよい総合効率における2台のポンプ装置14の運転周波数が異なるか、又は、同一かを判断し、判断結果に基づいて、各ポンプ装置14を制御する。
即ち、制御部54は、第1給水量Q1を記憶部52に記憶した後に、最もよい総合効率における2台のポンプ装置14の運転周波数が異なる場合には、増台したポンプ装置14を最もよい総合効率における2台のポンプ装置14の運転周波数のうち高い運転周波数で定速運転し、先発のポンプ装置14を最もよい総合効率における2台のポンプ装置14の運転周波数のうち低い運転周波数近傍の運転周波数で変速運転する。
また、制御部54は、第1給水量Q1の記憶部52への記憶前に、最もよい総合効率となったときの2台のポンプ装置14の運転周波数が同一である場合には、制御部54は、増台したポンプ装置14を当該運転周波数で定速運転を行い、第2圧力検出器21で検出される圧力が目標圧力になるように、先発のポンプ装置14を、当該運転周波数の近傍の運転周波数で変速運転を行う。
例えば、(2)の機能において59Hz同士の運転周波数の組み合わせにおいて総合効率が最高であった場合には、増台したポンプ装置14は59Hzの運転周波数を維持して定速運転を行い、先発したポンプ装置14を吐出圧力が目標圧力となるように、59Hz近傍の運転周波数で変速運転する。
また、当該運転時において、増台時よりも給水量が増加し、変速運転している先発のポンプ装置14が定速運転している増台したポンプ装置14の運転周波数よりも一定値以上又は一定の比率まで増加したときに、制御部54は、第1給水量Q1を記憶部52に記憶する。なお、ここで、一定値又は一定の比率は、予め記憶部52に記憶されている。
加えて、制御部54は、増台したポンプ装置14を最高周波数まで一定の周波数ステップ毎に増速するとともに、先発のポンプ装置14を目標圧力となるように変速運転で制御し、各周波数ステップにおいて、(2)の機能によりポンプ理論動力、消費電力及び総合効率まで算出し、記憶部52に記憶する。さらに、制御部54は、第1給水量Q1を記憶部52に記憶した後においても、最もよい総合効率における2台のポンプ装置14の運転周波数が異なるか、又は、同一かを判断し、判断結果に基づいて、各ポンプ装置14を制御する。
即ち、制御部54は、第1給水量Q1を記憶部52に記憶した後に、最もよい総合効率における2台のポンプ装置14の運転周波数が同一の場合には、増台したポンプ装置14を当該運転周波数で定速運転を行い、第2圧力検出器21で検出される圧力が目標圧力となるように、先発のポンプ装置14を、当該運転周波数の近傍の運転周波数で変速運転を行う。
また、制御部54は、第1給水量Q1を記憶部52に記憶した後の、最もよい総合効率における2台のポンプ装置14の運転周波数が異なった場合において、先発のポンプ装置14の運転周波数が増台した定速運転しているポンプ装置14の運転周波数と同一になるか、又は、最もよい総合効率における2台のポンプ装置14の運転周波数が同一であった場合において、先発のポンプ装置14の運転周波数が増台した定速運転しているポンプ装置14の運転周波数よりも一定値以上又は一定の比率まで増加したときの給水量を第2給水量Q2として記憶部52に記憶する。その後、制御部54は、増台したポンプ装置14を最高周波数で定速運転するとともに、第2圧力検出器21で検出される圧力が目標圧力となるように、先発のポンプ装置14を変速運転で制御する。
さらに、制御部54は、先発の変速運転をしているポンプ装置14の運転周波数が追従の定速運転をしているポンプ装置14の運転周波数と同一となったら、追従のポンプ装置14を最高周波数で運転し、吐出圧力が目標圧力となるように、先発のポンプ装置14を変速運転する。
また、制御部54は、駆動している全ポンプ装置14の運転周波数が最高周波数に到達したときに、待機中のポンプ装置14を増台し、増台したポンプ装置14を一定の周波数ステップ毎に増速するとともに、第2圧力検出器21で検出される圧力が目標圧力となるように、先発したポンプ装置14を変速運転して、周波数ステップ毎に、(2)の機能によりポンプ理論動力、消費電力及び総合効率を演算し、記憶部52に記憶する。これは、並列運転を3台以上のポンプ装置14で行う場合に行われる。
次に制御部54は、一定の周波数ステップで増速したときに総合効率が最高であった最初に先発したポンプ装置14の運転周波数で最後に増台したポンプ装置14を同一の運転周波数として(2)の機能で周波数ステップ毎に総合効率を求め、ここで求めた最高の総合効率となった運転周波数で、最後に増台したポンプ装置14を定速運転する。加えて、制御部54は、最初に先発したポンプ装置14及び最後に増台したポンプ装置14以外で駆動しているポンプ装置14を、(2)の機能で求めた単独運転時の最高総合効率での運転周波数で定速運転し、吐出圧力が目標圧力となるように、最初に先発したポンプ装置14を変速運転する。これにより、3台以上の並列運転時にも、先発したポンプ装置14と最後に追従したポンプ装置14の運転が、2台並列運転時と同一であり、残りのポンプ装置14は、単独運転における最高効率点での給水量で運転することにより、給水装置1の総合効率を維持する。また、さらに給水量が増加して、先発したポンプ装置14の運転周波数が追従したポンプ装置14の運転周波数と同一となった時点で、待機しているポンプ装置14の増台に備えて、最後に追従したポンプ装置14以外を順次最高周波数運転に増速し、給水量がさらに増加した場合、最後に追従したポンプ装置14を最高周波数で運転し、同様の制御を行う。
即ち、制御部54は、最もよい総合効率における3台以上のポンプ装置14の運転周波数が同一の場合には、増台したポンプ装置14を当該運転周波数で定速運転を行い、第2圧力検出器21で検出される圧力が目標圧力となるように、先発のポンプ装置14を、当該運転周波数の近傍の運転周波数で変速運転を行う。
(4)の機能は、複数台のポンプ装置14を並列運転しているときに、給水量に基づいて駆動しているポンプ装置14を減台する機能である。
なお、例えば、ポンプ装置14の単独運転時の運転周波数が最高周波数に到達した時点の給水量をポンプ装置14の1台あたりの定格流量Q0として予め記憶部52に記憶しておく。また、1.0よりも小さい係数K及び係数Kの補正値αを設定し、記憶部52に記憶しておく。ここで、係数Kは、例えば、0.95であり、補正値αは0.05に設定される。
具体例として、(4)の機能は、制御部54が、先ず、給水量がQ2以上の複数台、例えば2台のポンプ装置14の運転時から給水量が減少し、給水量がQ2未満となった時点で、追従したポンプ装置14を並列運転時の最高効率であった運転周波数で定速運転するとともに、吐出圧力が目標圧力となるように先発したポンプ装置14を変速運転する。給水量がさらに減少してQ1未満となると、制御部54は、単独運転からポンプ装置14を増台させた後に一定の周波数ステップ毎に増台したポンプ装置14を増速したときの最高効率であった運転周波数で増台したポンプ装置14を定速運転するとともに、吐出圧力が目標圧力となるように先発したポンプ装置14を変速運転する。加えて、制御部54は、ポンプ装置14の運転台数をnとしたときに、
Q<Q0×k×(n−1)
の式から給水量が所定の給水量まで減少したか否かを判断する。給水量が上記式を満たす場合には、制御部54は、先発したポンプ装置14を停止することで、運転中のポンプ装置14を減台するとともに、吐出圧力が目標圧力になるように、追従したポンプ装置14を変速運転に切り換える。
また、先発したポンプ装置14を減台してから一定時間内に再度増台した場合には、係数Kを小さくする補正を行う。具体例として、係数KをK=K−αにより補正し、次回の解列時に給水量Qが所定の給水量まで減少したか否かを判断するときに、補正した係数Kを用いる。これには、減台する給水量を大きく設定して省エネ運転を測るとともに、係数を小さくして給水量を減少することで、ハンチングを抑制するためである。また、係数Kを補正した場合には、次回のポンプ装置14の単独運転時に、給水量が小水量となったことによるポンプ装置14の停止が行われたときに、補正された係数Kは、記憶部52に記憶された値(初期値)に戻す。
次に、このような構成の給水装置1を用いた給水方法について、図5に示す流れ図を用いて説明する。
先ず、第2圧力検出器21で検出した圧力が起動圧力以下となった場合に、制御部54は、1台のポンプ装置14を駆動し、単独運転を行い(ステップST1)、ポンプ装置14を変速運転する(ステップST2)。次いで、制御部54は、ポンプ装置14の運転周波数を監視し、ポンプ装置14の運転周波数が最高周波数か否かを判断する(ステップST3)。ポンプ装置14の運転周波数が最高周波数でなく(ステップST3のNO)、そして、流量検出器20で検出した流量が停止流量以下となった場合(ステップST4のYES)には、制御部54は、駆動しているポンプ装置14を停止し(ステップST5)、ステップST1に戻る。また、制御部54は、流量検出器20で検出した流量が停止流量以上である場合(ステップST4のNO)には、ステップST2に戻る。
ポンプ装置14の運転周波数が最高周波数である場合(ステップST3のYES)には、制御部54は、ポンプ装置14を増台し(ステップST6)、(2)の機能によってポンプ理論動力、消費電力及び総合効率を演算し(ステップST7)、記憶部52に演算した結果を記憶し(ステップST8)、そして、(3)の機能により総合効率に基づいて並列運転を行う(ステップST9)。なお、このとき、(3)の機能によって、制御部54は、Q1及びQ2を求め、記憶部52に記憶する。
また、制御部54は、(3)の機能に基づいて、ポンプ装置14を増台するか否かを判断する(ステップST10)。即ち、制御部54は、駆動している複数台のポンプ装置14が最高周波数となった場合(ステップST10のYES)に、ポンプ装置14を増台し(ステップST11)、再びステップST7に戻る。また、制御部54は、駆動している複数台のポンプ装置14が最高周波数となっていない場合(ステップST10のNO)には、並列運転を継続する(ステップST12)。
次に、制御部54は、(4)の機能に基づき、給水量に基づいて、駆動している複数台のポンプ装置14の解列を行うか否かを判断する(ステップST13)。即ち、給水量が解列する給水量まで低下していない場合(ステップST13のNO)には、ステップST10に戻る。
給水量が解列する給水量まで低下している場合(ステップST13のYES)には、制御部54は、複数のポンプ装置14のうち1台を停止し(ステップST14)、駆動しているポンプ装置14の台数が複数か否かを判断し(ステップST15)、駆動しているポンプ装置14の台数が複数台の場合(ステップST15のYES)には、ステップST9に戻り、そして、駆動しているポンプ装置14が1台の場合(ステップST15のNO)には、ステップST2に戻る。
このように構成された給水装置1によれば、複数のポンプ装置14を並列運転するときに、ポンプ装置14の駆動時に求めた総合効率が好適な場合における運転周波数で追従したポンプ装置14を駆動し、そして、先発のポンプ装置14を変速運転する。この構成により、給水装置1は、総合効率が好ましい運転周波数で駆動することができることから、高い総合効率を得ることができる。
また、表示部53を設けることで、給水装置1は、揚程、給水量、消費電力、及び、これらから演算した総合効率を表示できることから、効果を視認可能となる。
上述したように、本発明の一実施形態に係る給水装置1によれば、総合効率の低下を防止できる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されない。例えば、給水装置1は、吸込側が水道配管に接続される構成であってもよい。例えば、給水装置1を水道配管に接続する場合には、第1圧力検出器19で吸込圧力Hs(m)を検出し、第2圧力検出器21で吐出圧力Hd(m)を検出し、逆流防止装置12の損失をΔh(m)としたときに、制御部54によって揚程H(m)を、吐出圧力Hdより吸込圧力Hsを減算した値に、逆流防止装置の損失Δhを加算すること(H=Hd−Hs+Δh)により求めればよい。なお、逆流防止装置12の損失Δhは、予め求めておき、記憶部52に記憶しておけば良い。このような構成とすることで、給水装置1は、水道配管に直結した場合であっても、揚程H(m)を、高い精度で求めることが可能となる。
また、逆流防止装置12の二次側に、第1圧力検出器19を設け、第1圧力検出器19によってポンプ装置14への吸込圧力Hsa(m)を検出し、第2圧力検出器21により検出された吐出圧力Hdから、制御部54によって、揚程H(m)をH=Hd−Hsaにより求めてもよい。この構成とすることで、水道配管に給水装置1を直結した場合に、流量の変化にかかわらず、より高い精度で揚程H(m)を求めることができる。
また、表示部53は、単独運転時及び並列運転時の吐出圧力、吸込圧力、揚程、給水量、及び、消費電力と、揚程、給水量及び消費電力より算出した第1の総合効率と、吐出圧力、給水量及び消費電力より算出した第2の総合効率を表示可能にすることで、最高効率運転制御の効果を確認可能とする構成であってもよい。なお、第1の綜合効率は、給水装置1の真の総合効率であり、第2の総合効率は、吸込圧力が加算され、第1の総合効率よりも高く算出される見かけ上の総合効率である。
また、例えば、制御盤22は、汎用インバータを搭載する構成であってもよい。このような構成の制御盤22とした場合には、汎用インバータに設けられたモニタ機能によって消費電力を求めることができる。このため、制御盤22に、消費電力を求める機能を得るために、電圧検出部や電流検出部を設ける必要がなく、製造コストを低減することができる。
また、制御盤22に通信機能を備える構成であってもよい。このような構成の制御盤22とした場合には、通信機能を備えることより、上述の各運転データ、積算給水量、積算電力等を、スマートフォンやタブレット端末等のコンピュータ端末に送信することができる。これにより、例えば、スマートフォン側において、受信した上述のデータを演算し、表示可能とすることで大規模マンション等において、遠隔に設置された給水装置1の管理業務の利便性を高めることができる。
また、制御部54は、流量検出器20の1周期当たりのON時間若しくはOFF時間、又は、双方を計測し、この逆数をとることにより、各ポンプ装置14の流量検出器20の周波数を算出する構成であってもよい。これにより、制御部54は、サンプリング時間が最長となる停止流量時においても、ON時間及びOFF時間の双方を計測し、出力することで、従来の毎秒サンプリングに基づく流量計測に比較して数倍の精度で給水量を出力することを可能とする。また、パルス幅が小さくなる大流量時においては、ON時間またはOFF時間を複数個計測し、これらを平均化処理することで、瞬間的な水流の乱れの影響を低減し、流量を算出する構成としてもよい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明と同等の記載を付記する。
[1] ポンプ及び前記ポンプを駆動するモータを有する複数のポンプ装置と、
前記ポンプにそれぞれ設けられる複数の吐出管と、
前記複数の吐出管を合流する合流管と、
前記吐出管にそれぞれ設けられ、水流を受けて回転する羽根車、及び、前記羽根車の回転を検出する検出部を含み、給水量を検出する流量検出部と、
前記合流管又は前記合流管の二次側に設けられる圧力検出部と、
前記圧力検出部で検出された圧力と前記流量検出部で検出された給水量からポンプ理論動力を算出し、前記ポンプ理論動力を消費電力で除算することで総合効率を求める演算部と、
前記ポンプを駆動したときの目標圧力が記憶された記憶部と、
前記ポンプ装置を単独運転し、前記ポンプ装置の運転周波数が最高周波数に到達したときに、待機中の前記ポンプ装置を増台し、先発していた前記ポンプ装置を変速運転するとともに、前記先発していたポンプ装置と同じ周波数まで、増台した前記ポンプ装置を一定の周波数ステップ毎に増速し、前記周波数ステップ毎の前記圧力検出部で検出された圧力、前記流量検出部で検出された給水量及び消費電力から総合効率を前記演算部で求め、求めた前記総合効率が最高であったときの前記先発していたポンプ装置の運転周波数で前記増台したポンプ装置を定速運転するとともに、目標圧力となるように前記先発していたポンプ装置を変速運転する制御部と、
を備える給水装置。
[2] 前記制御部は、前記ポンプ装置を増台したときよりも前記給水量が増加し、変速運転している前記先発したポンプ装置の運転周波数が定速運転している前記増台したポンプ装置の運転周波数と同一になったときに、前記流量検出部で検出された給水量を第1給水量として前記記憶部に記憶するとともに、前記増台したポンプ装置を、最高周波数まで一定の周波数ステップ毎に増速し、且つ、前記先発したポンプ装置を前記目標圧力となるように変速運転し、前記一定の周波数ステップ毎に前記最高周波数まで前記演算部によって前記総合効率を求め、求めた前記総合効率が最高であったときの運転周波数で前記増台したポンプ装置を定速運転し、且つ、前記目標圧力となるように前記先発したポンプ装置を変速運転し、前記給水量が増加して前記先発したポンプ装置の運転周波数が再度前記増台したポンプ装置の運転周波数と同一となったときに、前記流量検出部で検出された給水量を第2給水量として前記記憶部に記憶するとともに、前記増台したポンプ装置を最高周波数で定速運転するとともに、目標圧力となるように前記先発したポンプ装置を変速運転する、[1]に記載の給水装置。
[3] 前記制御部は、求めた前記総合効率が最高であったときの前記先発していたポンプ装置の運転周波数と前記増台したポンプ装置の運転周波数とが同一であった場合には、前記ポンプ装置を増台したときよりも前記給水量が増加し、変速運転している前記先発したポンプ装置の運転周波数が前記増台したポンプ装置の運転周波数より一定値以上又は一定比率まで増加したときに、前記流量検出部で検出された給水量を第1給水量として前記記憶部に記憶するとともに、前記増台したポンプ装置を、最高周波数まで一定の周波数ステップ毎に増台し、且つ、前記先発したポンプ装置を前記目標圧力となるように変速運転し、前記最高周波数まで一定の周波数ステップ毎に前記演算部によって前記総合効率を求め、求めた前記総合効率が最高であったときの運転周波数で前記増台したポンプ装置を定速運転し、且つ、前記目標圧力となるように前記先発したポンプ装置を変速運転し、前記給水量が増加して前記先発したポンプ装置の運転周波数が再度前記増台したポンプ装置の運転周波数と同一となったときに、前記流量検出部で検出された給水量を第2給水量として前記記憶部に記憶するとともに、前記増台したポンプ装置を最高周波数で定速運転するとともに、目標圧力となるように前記先発したポンプ装置を変速運転する、[1]又は[2]に記載の給水装置。
[4] 前記制御部は、前記ポンプ装置の単独運転時に、前記ポンプ装置の運転周波数が最高周波数に到達したときに前記流量検出部で検出された給水量を前記ポンプ装置1台あたりの定格流量として前記記憶部に記憶し、前記流量検出部で検出される給水量が前記第2給水量以上であったときから減少して前記第2給水量未満となったときに、前記増台したポンプ装置を前記演算部で求めた総合効率が最も高いときの運転周波数で定速運転するとともに、目標圧力となるように前記先発したポンプ装置を変速運転し、前記給水量がさらに減少して前記第1給水量未満となったときに、前記増台したポンプ装置を駆動した後に一定の周波数ステップ毎に前記増台したポンプ装置を増速したときに前記演算部で求めた総合効率が最も高いときの運転周波数で前記増台したポンプ装置を定速運転するとともに、目標圧力となるように前記先発したポンプ装置を変速運転し、さらに、前記流量検出部で検出される給水量をQ0としたときに、
Q0>係数×定格流量×(前記ポンプ装置の運転台数−1)
となったときに、前記先発したポンプ装置を停止し、目標圧力となるように前記増台したポンプ装置を変速運転により制御し、前記係数は、1.0より小さい値である、[2]又は[3]に記載の給水装置。
[5] 前記制御部は、前記先発したポンプ装置を停止後、一定時間内に前記ポンプ装置を増台したときに、前記係数を小さい値に補正し、その後、前記ポンプ装置が単独運転し、前記給水量が小水量となり、停止したときに、前記係数を初期に戻す、[4]に記載の給水装置。
[6] 前記ポンプ装置は、3台以上設けられ、
前記制御部は、前記演算部により前記ポンプ装置を単独運転したときに一定間隔の給水量毎に、前記圧力検出部で検出された圧力、前記流量検出部で検出された給水量及び消費電力から求めた総合効率を前記記憶部に記憶し、2台以上の駆動している前記ポンプ装置の運転周波数が最高周波数に到達したときに、前記ポンプ装置を増台し、前記単独運転したときの前記演算部で求めた総合効率が最高であったときの運転周波数で、前記先発したポンプ装置及び最後に増台した前記ポンプ装置以外の前記ポンプ装置を定速運転し、前記ポンプ装置を2台並列運転したときに前記演算部で求めた総合効率が最高のときの運転周波数で前記最後に増台したポンプ装置を定速運転し、目標圧力となるように前記先発したポンプ装置を変速運転する、[1]乃至[5]のいずれか一項に記載の給水装置。
[7]
前記制御部は、給水量がさらに増加し、前記先発したポンプ装置の運転周波数が、前記最後に増台したポンプ装置の運転周波数と同一になったときに、前記最後に増台したポンプ装置以外を順次最高周波数運転に増速し、給水量がさらに増加した場合、前記最後に追従したポンプ装置を最高周波数で運転する、[6]に記載の給水装置。
[8] 前記圧力、前記給水量、前記消費電力、前記総合効率を表示する表示部をさらに備える、[1]乃至[7]のいずれか一項に記載の給水装置。
[9] 前記ポンプ装置は、一次側が水道配管に接続され、
前記ポンプ装置の一次側に接続され、前記ポンプ装置の吸込圧力を検出する圧力センサを備え、
前記制御部は、前記圧力センサで検出された吸込圧力を前記圧力検出部で検出された圧力から減算して、前記複数のポンプ装置による揚程を求める、[1]に記載の給水装置。
[10] 前記ポンプ装置は、前記水道配管との間に逆流防止装置を備え、
前記圧力センサは、前記逆流防止装置の二次側に設けられる、[9]に記載の給水装置。
1…給水装置、11…吸込管、12…逆流防止装置、13…分岐管、14…ポンプ装置、14a…モータ、14b…ポンプ、15…吐出管、16…逆止弁、17…合流管、18…蓄圧装置、19…第1圧力検出器(圧力センサ)、20…流量検出器(流量検出部)、21…第2圧力検出器(圧力検出部)、22…制御盤、24…カバー、25…フレーム、26…化粧板、33a…中間室、41…羽根車、42…検出部、51…インバータ、52…記憶部(演算部)、53…表示部、54…制御部(演算部)、55…ケース。

Claims (10)

  1. ポンプ及び前記ポンプを駆動するモータを有する複数のポンプ装置と、
    前記ポンプにそれぞれ設けられる複数の吐出管と、
    前記複数の吐出管を合流する合流管と、
    前記吐出管にそれぞれ設けられ、水流を受けて回転する羽根車、及び、前記羽根車の回転を検出する検出部を含み、給水量を検出する流量検出部と、
    前記合流管又は前記合流管の二次側に設けられる圧力検出部と、
    前記圧力検出部で検出された圧力と前記流量検出部で検出された給水量からポンプ理論動力を算出し、前記ポンプ理論動力を消費電力で除算することで総合効率を求める演算部と、
    前記ポンプを駆動したときの目標圧力が記憶された記憶部と、
    前記ポンプ装置を単独運転し、前記ポンプ装置の運転周波数が最高周波数に到達したときに、待機中の前記ポンプ装置を増台し、先発していた前記ポンプ装置を変速運転するとともに、増台した前記ポンプ装置を一定の周波数ステップ毎に増速し、前記周波数ステップ毎に、前記増台したポンプ装置を一定速運転で制御するとともに、前記先発していたポンプ装置を前記目標圧力となるように変速運転し、前記周波数ステップ毎の前記圧力検出部で検出された圧力、前記流量検出部で検出された給水量及び消費電力から前記総合効率を前記演算部で求め、求めた前記総合効率が最高であったときの前記先発していたポンプ装置の運転周波数で前記増台したポンプ装置を定速運転するとともに、前記目標圧力となるように前記先発していたポンプ装置を変速運転する制御部と、
    を備える給水装置。
  2. 前記制御部は、前記ポンプ装置を増台したときよりも前記給水量が増加し、変速運転している前記先発したポンプ装置の運転周波数が定速運転している前記増台したポンプ装置の運転周波数と同一になったときに、前記流量検出部で検出された給水量を第1給水量として前記記憶部に記憶するとともに、前記増台したポンプ装置を、前記最高周波数まで一定の周波数ステップ毎に増速し、且つ、前記先発したポンプ装置を前記目標圧力となるように変速運転し、前記一定の周波数ステップ毎に前記最高周波数まで前記演算部によって前記総合効率を求め、求めた前記総合効率が最高であったときの運転周波数で前記増台したポンプ装置を定速運転し、且つ、前記目標圧力となるように前記先発したポンプ装置を変速運転し、前記給水量が増加して前記先発したポンプ装置の運転周波数が再度前記増台したポンプ装置の運転周波数と同一となったときに、前記流量検出部で検出された給水量を第2給水量として前記記憶部に記憶するとともに、前記増台したポンプ装置を前記最高周波数で定速運転するとともに、前記目標圧力となるように前記先発したポンプ装置を変速運転する、請求項1に記載の給水装置。
  3. 前記制御部は、前記第1給水量を前記記憶部に記憶する前に、求めた前記総合効率が最高であったときの前記先発していたポンプ装置の運転周波数と前記増台したポンプ装置の運転周波数とが同一であった場合には、前記ポンプ装置を増台したときよりも前記給水量が増加し、変速運転している前記先発したポンプ装置の運転周波数が前記増台したポンプ装置の運転周波数より一定値以上又は一定比率まで増加したときに、前記流量検出部で検出された給水量を前記第1給水量として前記記憶部に記憶するとともに、前記増台したポンプ装置を、前記最高周波数まで一定の周波数ステップ毎に増速し、且つ、前記先発したポンプ装置を前記目標圧力となるように変速運転し、前記最高周波数まで前記一定の周波数ステップ毎に前記演算部によって前記総合効率を求め、求めた前記総合効率が最高であったときの運転周波数で前記増台したポンプ装置を定速運転し、且つ、前記目標圧力となるように前記先発したポンプ装置を変速運転し、前記給水量が増加して前記先発したポンプ装置の運転周波数が再度前記増台したポンプ装置の運転周波数と同一となったときに、前記流量検出部で検出された給水量を前記第2給水量として前記記憶部に記憶するとともに、前記増台したポンプ装置を前記最高周波数で定速運転するとともに、前記目標圧力となるように前記先発したポンプ装置を変速運転する、請求項2に記載の給水装置。
  4. 前記制御部は、前記ポンプ装置の単独運転時に、前記ポンプ装置の運転周波数が前記最高周波数に到達したときに前記流量検出部で検出された給水量を前記ポンプ装置1台あたりの定格流量として前記記憶部に記憶し、前記流量検出部で検出される給水量が前記第2給水量以上であったときから減少して前記第2給水量未満となったときに、前記増台したポンプ装置を前記演算部で求めた前記総合効率が最も高いときの運転周波数で定速運転するとともに、前記目標圧力となるように前記先発したポンプ装置を変速運転し、前記給水量がさらに減少して前記第1給水量未満となったときに、前記増台したポンプ装置を駆動した後に前記一定の周波数ステップ毎に前記増台したポンプ装置を増速したときに前記演算部で求めた前記総合効率が最も高いときの運転周波数で前記増台したポンプ装置を定速運転するとともに、前記目標圧力となるように前記先発したポンプ装置を変速運転し、さらに、前記流量検出部で検出される給水量をQとしたときに、
    Q<係数×定格流量×(前記ポンプ装置の運転台数−1)
    となったときに、前記先発したポンプ装置を停止し、前記目標圧力となるように前記増台したポンプ装置を変速運転により制御し、前記係数は、1.0より小さい値である、請求項2又は請求項3に記載の給水装置。
  5. 前記制御部は、前記先発したポンプ装置を停止後、一定時間内に前記ポンプ装置を増台したときに、前記係数を小さい値に補正し、その後、前記ポンプ装置が単独運転し、前記給水量が小水量となり、停止したときに、前記係数を初期に戻す、請求項4に記載の給水装置。
  6. 前記ポンプ装置は、3台以上設けられ、
    前記制御部は、前記演算部により前記ポンプ装置を単独運転したときに一定間隔の給水量毎に、前記圧力検出部で検出された圧力、前記流量検出部で検出された給水量及び消費電力から求めた前記総合効率を前記記憶部に記憶し、2台以上の駆動している前記ポンプ装置の運転周波数が前記最高周波数に到達したときに、前記ポンプ装置を増台し、前記単独運転したときの前記演算部で求めた前記総合効率が最高であったときの運転周波数で、前記先発したポンプ装置及び最後に増台した前記ポンプ装置以外の前記ポンプ装置を定速運転し、前記先発したポンプ装置及び前記最後に増台した前記ポンプ装置以外の前記ポンプ装置を並列運転したときに前記演算部で求めた前記総合効率が最高のときの運転周波数で前記最後に増台したポンプ装置を定速運転し、前記目標圧力となるように前記先発したポンプ装置及び前記最後に増台した前記ポンプ装置以外の前記ポンプ装置を変速運転する、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の給水装置。
  7. 前記制御部は、給水量がさらに増加し、前記先発したポンプ装置の運転周波数が、前記最後に増台したポンプ装置の運転周波数と同一になったときに、前記最後に増台したポンプ装置以外を順次前記最高周波数運転に増速し、給水量がさらに増加した場合、前記最後に増台したポンプ装置を前記最高周波数で運転する、請求項6に記載の給水装置。
  8. 前記圧力、前記給水量、前記消費電力、前記総合効率を表示する表示部をさらに備える、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の給水装置。
  9. 前記ポンプ装置は、一次側が水道配管に接続され、
    前記ポンプ装置の一次側に接続され、前記ポンプ装置の吸込圧力を検出する圧力センサを備え、
    前記制御部は、前記圧力センサで検出された吸込圧力を前記圧力検出部で検出された圧力から減算して、前記複数のポンプ装置による揚程を求める、請求項1に記載の給水装置。
  10. 前記ポンプ装置は、前記水道配管との間に逆流防止装置を備え、
    前記圧力センサは、前記逆流防止装置の二次側に設けられる、請求項9に記載の給水装置。
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