JP2021101886A - 靴用粉末消臭剤組成物 - Google Patents

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絢哉 石田
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耕平 森田
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靖之 坪井
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Ryo Inoue
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Abstract

【課題】消臭効果に優れ、バランスの取れた流動性を有する靴用粉末消臭剤組成物。【解決手段】(A)成分:消臭成分を1種以上含有し、下記測定方法で測定される算術平均粗さ(Ra)が65μm以上250μm以下である、靴用粉末消臭剤組成物。<測定方法>内径86mm、高さ13.5mmのポリスチレン製のシャーレに、靴用粉末消臭剤組成物2.0gを前記シャーレの培地面の全体に行き渡るように広げて前記靴用粉末消臭剤組成物の層を形成し、形成された前記層の表面について、非接触式の形状測定機で算術平均粗さ(Ra)を測定する。【選択図】なし

Description

本発明は、靴用粉末消臭剤組成物に関する。
臭気に対する意識の高まりから、消臭を目的としたケア用品が使用されている。ケア用品としては、例えば、液体の消臭剤組成物をトリガースプレー容器又はエアゾール容器に封入した製品が汎用されている。
しかし、液体の消臭剤組成物は、靴や靴下の臭気に対する消臭効果が低かった。
こうした問題に対して、靴等の消臭を目的とした粉末消臭剤組成物が提案されている(特許文献1〜4)。
特開昭61−276560号公報 特開昭62−101201号公報 特開平3−57455号公報 特開平6−218031号公報
しかしながら、従来の粉末消臭剤組成物は、靴等に対する消臭効果を未だ満足できるものではなかった。加えて、靴の内部に対して、速やかに、かつ、均一に拡散するように、粉末消臭剤組成物には、バランスの取れた流動性が求められる。特に、革靴のように、平滑なインソール(本明細書の測定方法における算術平均粗さ(Ra)が40μm以下のインソール)では、粉末消臭剤組成物が滞留しにくく、靴の内部に均一に拡散するのは難しい。
そこで、本発明は、消臭効果に優れ、バランスの取れた流動性を有する靴用粉末消臭剤組成物を目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1](A)成分:消臭成分を1種以上含有し、下記測定方法で測定される算術平均粗さ(Ra)が65μm以上250μm以下である、靴用粉末消臭剤組成物。
<測定方法>
内径86mm、高さ13.5mmのポリスチレン製のシャーレに、靴用粉末消臭剤組成物2.0gを前記シャーレの培地面の全体に行き渡るように広げて前記靴用粉末消臭剤組成物の層を形成し、形成された前記層の表面について、非接触式の形状測定機で算術平均粗さ(Ra)を測定する。
[2](B)成分:賦形剤をさらに含有する、請求項1に記載の靴用粉末消臭剤組成物。
[3]平均粒子径が20μm以上700μm以下である、[1]又は[2]に記載の靴用粉末消臭剤組成物。
[4]平均粒子径が10μm以上100μm未満の粒子と、平均粒子径が100μm以上1000μm以下の粒子とを含有する、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の靴用粉末消臭剤組成物。
[5]粒子径が40μm以下の粒子(a1)の質量が総質量に対して、45質量%以上95質量%以下であり、粒子径が180μm超の粒子(a2)の質量が総質量に対して、5質量%以上50質量%以下である、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の靴用粉末消臭剤組成物。
本発明の靴用粉末消臭剤組成物によれば、消臭効果に優れ、バランスの取れた流動性を有する。
靴の内部における靴用粉末消臭剤組成物の広がりの状態を示す模式図である。
[靴用粉末消臭剤組成物]
本発明の靴用粉末消臭剤組成物は、(A)成分:消臭成分を1種以上含有し、下記測定方法で測定される算術平均粗さ(Ra)が65μm以上250μm以下である。
<測定方法>
内径86mm、高さ13.5mmのポリスチレン製のシャーレに、靴用粉末消臭剤組成物2.0gを前記シャーレの培地面の全体に行き渡るように広げて前記靴用粉末消臭剤組成物の層を形成し、形成された前記層の表面について、非接触式の形状測定機で算術平均粗さ(Ra)を測定する。
非接触式の形状測定機としては、例えば、(株)キーエンス製のワンショット3D形状測定機「VR−3000」等が挙げられる。「VR−3000」における測定モードとしては、3D測定(高倍率)モード等が挙げられる。
≪算術平均粗さ(Ra)≫
本発明において、算術平均粗さ(Ra)は、靴用粉末消臭剤組成物をシャーレ等の平坦な面に均等に広げたときの粒子群の凹凸を表す指標である。本明細書において、算術平均粗さ(Ra)は、靴用粉末消臭剤組成物2.0gを内径86mm、高さ13.5mmのポリスチレン製のシャーレの培地面の全体に行き渡るように広げて測定した値で、粒子を広げた際に形成される粒子群の層の表面を靴用粉末消臭剤組成物の表面とみなす。粒子群の層は、個々の粒子1粒分の厚さで形成されていてもよく、複数の粒子が堆積して形成されていてもよい。本明細書における算術平均粗さ(Ra)は、靴用粉末消臭剤組成物の個々の粒子の表面の凹凸を表すものではない。
図1に、靴の内部(靴の中敷き(インソール)の表面)における靴用粉末消臭剤組成物の広がりの状態を示す。図1(a)において、10は靴のインソールを表し、20aはインソール10の表面に散布された靴用粉末消臭剤組成物を表す。図1(a)に示すように、靴用粉末消臭剤組成物を靴の内部に散布した直後において、靴用粉末消臭剤組成物20aは、インソール10のかかとの部分に滞留している。インソール10に振動を与えると、靴用粉末消臭剤組成物20aの一部がインソール10のつま先の方向に移動し、図1(b)に示すように、靴用粉末消臭剤組成物20bは、インソール10のかかとの部分から、中央部分にまで広がる。靴用粉末消臭剤組成物の種類や、インソール10に与える振動の程度によって、靴用粉末消臭剤組成物20cは、図1(c)に示すように、インソール10のかかとの部分からつま先の部分まで、インソール10の全体に広がる。図1(d)は、靴用粉末消臭剤組成物の流動性が大きすぎて、インソール10のつま先の部分にまで靴用粉末消臭剤組成物20dが流動してしまった状態である。
算術平均粗さ(Ra)が小さいほど、靴の内部における靴用粉末消臭剤組成物の広がりの状態は、図1(a)の状態に近づく。これは、次のように考えられる。算術平均粗さ(Ra)が小さいということは、靴の内部における靴用粉末消臭剤組成物の粒子群の凹凸が小さく、靴用粉末消臭剤組成物とインソールの表面との接する面積が増加し、摩擦が増加する。このため、靴用粉末消臭剤組成物の流動性が低下し、図1(a)のように、靴のかかとの部分に靴用粉末消臭剤組成物が滞留する。
一方、算術平均粗さ(Ra)が大きいほど、靴の内部における靴用粉末消臭剤組成物の広がりの状態は、図1(d)の状態に近づく。これは、次のように考えられる。算術平均粗さ(Ra)が大きいということは、靴の内部における靴用粉末消臭剤組成物の粒子群の凹凸が大きく、靴用粉末消臭剤組成物とインソールの表面との接する面積が減少し、摩擦が減少する。このため、靴用粉末消臭剤組成物の流動性が増大し、図1(d)のように、靴のつま先の部分まで靴用粉末消臭剤組成物が流動する。
靴用粉末消臭剤組成物の算術平均粗さ(Ra)は、65μm以上250μm以下であり、65μm以上150μm以下が好ましく、75μm以上125μm以下がさらに好ましい。靴用粉末消臭剤組成物の算術平均粗さ(Ra)が上記下限値以上であると、靴用粉末消臭剤組成物が凹凸の小さい場所だけに留まることなく充分な流動性を示し、靴の内部に万遍なく靴用粉末消臭剤組成物を広げることができる。靴用粉末消臭剤組成物の算術平均粗さ(Ra)が上記上限値以下であると、凹凸の小さい場所であっても靴用粉末消臭剤組成物が流動し、かつ、靴のつま先等の特定の場所まですべての粒子が流動してしまうことがなく、靴の内部に万遍なく靴用粉末消臭剤組成物を広げることができる。加えて、靴用粉末消臭剤組成物の算術平均粗さ(Ra)が上記上限値以下であると、靴を履いたときのザラザラとした感触を低減でき、靴の履き心地を良好にできる。
靴の内部における靴用粉末消臭剤組成物の広がりの状態としては、図1(b)のように、かかとから靴の中央部分まで広がっている状態が好ましく、図1(c)のように、かかとからつま先の部分まで広がっている状態がより好ましい。
靴用粉末消臭剤組成物の算術平均粗さ(Ra)は、靴用粉末消臭剤組成物を構成する各々の原料の種類や、平均粒子径、粒度分布、及びこれらの組合せによって調節できる。
≪平均粒子径≫
靴用粉末消臭剤組成物の平均粒子径は、20μm以上700μm以下が好ましく、20μm以上500μm以下がより好ましく、20μm以上350μm以下がさらに好ましく、30μm以上200μm以下が特に好ましい。靴用粉末消臭剤組成物の平均粒子径が上記下限値以上であると、靴用粉末消臭剤組成物が軽くなり過ぎず、靴の内部に靴用粉末消臭剤組成物を散布する際の使用性を良好にできる。靴用粉末消臭剤組成物の平均粒子径が上記上限値以下であると、靴を履いたときのザラザラとした感触を低減でき、靴の履き心地を良好にできる。
本明細書における平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(ベックマン・コールター(株)製、LS 13 320)を用いて測定されるD50(メジアン径)であり、体積平均粒子径である。
≪粒度分布≫
靴用粉末消臭剤組成物の流動性をより容易に調整できることから、本実施形態の靴用粉末消臭剤組成物は、平均粒子径が異なる2種以上の粒子を含有することが好ましい。
異なる平均粒子径の組合せとしては、例えば、平均粒子径が10μm以上100μm未満の粒子と平均粒子径が100μm以上1000μm以下の粒子との組合せ、平均粒子径が10μm以上50μm以下の粒子と平均粒子径が100μm以上300μm以下の粒子との組合せ、平均粒子径が10μm以上50μm以下の粒子と平均粒子径が100μm以上300μm以下の粒子と平均粒子径が400μm以上1000μm以下の粒子との組合せ等が挙げられる。
平均粒子径が異なる粒子の種類は、2種類でもよく、3種類以上でもよい。
平均粒子径が異なる粒子は、同じ成分(例えば、後述する(A)成分)であってもよく、異なる成分(例えば、(A)成分と後述する(B)成分)であってもよい。また、平均粒子径が異なる同一成分であってもよい。
平均粒子径が異なる粒子と含有量との組合せとしては、例えば、平均粒子径が10μm以上50μm以下の粒子が靴用粉末消臭剤組成物の総質量に対して45質量%以上95質量%以下であり、かつ、平均粒子径が100μm以上1000μm以下の粒子が靴用粉末消臭剤組成物の総質量に対して5質量%以上55質量%以下であることが好ましく、平均粒子径が20μm以上40μm以下の粒子が靴用粉末消臭剤組成物の総質量に対して60質量%以上90質量%以下であり、かつ、平均粒子径が100μm以上300μm以下の粒子が靴用粉末消臭剤組成物の総質量に対して10質量%以上30質量%以下であることがより好ましい。
靴用粉末消臭剤組成物の粒子径が40μm以下の粒子(a1)の質量は、靴用粉末消臭剤組成物の総質量に対して、45質量%以上95質量%以下が好ましく、55質量%以上85質量%以下がより好ましく、65質量%以上85質量%以下がさらに好ましい。粒子(a1)の質量が上記数値範囲内であると、粒子径の小さい粒子の割合が多くなり過ぎないため、靴用粉末消臭剤組成物の流動性を良好にできる。
ここで、粒子(a1)とは、靴用粉末消臭剤組成物のうち、目開き40μmのふるいを通過する粒子のことをいう。
粒子(a1)の質量は、以下のようにして測定できる。
靴用粉末消臭剤組成物100gをJIS Z8801−1:2006に記載の枠の直径200mm、目開き40μmのふるいの上に載せ、JIS K3362:2008に記載の方法に準拠してふるい分けを行う。目開き40μmのふるいを通過した粒子の質量X(g)を測定し、下記式(1)により、粒子(a1)の質量を求める。
粒子(a1)の質量(質量%)=X/100×100 ・・・(1)
靴用粉末消臭剤組成物の粒子径が180μm超の粒子(a2)の質量は、靴用粉末消臭剤組成物の総質量に対して、5質量%以上50質量%以下が好ましく、10質量%以上50質量%以下がより好ましく、10質量%以上45質量%以下がさらに好ましい。粒子(a2)の質量が上記数値範囲内であると、粒子径の大きい粒子が適度に存在するため、靴用粉末消臭剤組成物の流動性を良好にできる。加えて、粒子(a2)の質量が上記上限値以下であると、靴を履いたときのザラザラとした感触を低減でき、靴の履き心地を良好にできる。
ここで、粒子(a2)とは、靴用粉末消臭剤組成物のうち、目開き180μmのふるいを通過しない粒子のことをいう。
粒子(a2)の質量は、以下のようにして測定できる。
靴用粉末消臭剤組成物100gをJIS Z8801−1:2006に記載の枠の直径200mm、目開き180μmのふるいの上に載せ、JIS K3362:2008に記載の方法に準拠してふるい分けを行う。目開き180μmのふるいを通過しなかった粒子の質量Y(g)を測定し、下記式(2)により、粒子(a2)の質量を求める。
粒子(a2)の質量(質量%)=Y/100×100 ・・・(2)
≪粒子の形状≫
靴用粉末消臭剤組成物の個々の粒子の形状は、特に限定されず、球体、楕円体、円柱、楕円柱、角柱、その他任意の形状であってもよい。バランスの取れた流動性を有しやすいことから、靴用粉末消臭剤組成物の個々の粒子の形状は、球体又は楕円体であることが好ましく、球体であることがより好ましい。
靴用粉末消臭剤組成物の個々の粒子の形状は、1種類に限定されず、2種類以上の形状が混在していてもよい。
なお、靴用粉末消臭剤組成物の個々の粒子の形状は、顕微鏡等により観察できる。
≪(A)成分≫
(A)成分は、消臭成分、すなわち、本実施形態の靴用粉末消臭剤組成物中で消臭効果を発揮する成分である。
(A)成分としては、例えば、(A1)多孔質基剤、(A2)包接基剤、(A3)アルカリ基剤、(A4)抗菌剤等が挙げられる。
(A)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(A1)成分である多孔質基剤は、無機鉱物であり、構造内に悪臭物質を吸着可能な空孔を有する多孔質の化合物である。
(A1)成分としては、例えば、ハイドロタルサイト、ハイドロタルサイト焼成物、活性炭、ゼオライト、多孔質シリカ等、及び、これらに金属を担持したものが挙げられる。
ハイドロタルサイトとは、例えば、下記式(3)で表される層状複水酸化物である。
[M2+ 1−x3+ (OH)x+[(An− x/n)・mHO]x− ・・・(3)
式(3)中、M2+はMg2+、Ca2+、Zn2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、Fe2+、Cr2+、Cd2+、Mn2+等の2価金属イオンであり、M3+はAl3+、Fe3+、Ni3+、Co3+、Mn3+、Cr3+等の3価金属イオンであり、An−はOH、Cl、CO 2−、SO 2−等のn価のアニオンである。xは、0より大きく1より小さい数であり、0.10〜0.50が好ましく、0.20〜0.33がより好ましい。mは、0又は0より大きい数であり、0〜10が好ましく、0〜4がより好ましい。
ハイドロタルサイト焼成物は、例えば、下記式(4)で表される複酸化物である。
2+ 1−x3+xOx/2+1 ・・・(4)
式(4)中、M2+、M3+、xは、上記式(3)と同じである。
また、ハイドロタルサイトとしては、MgZnAl(OH)12CO・wHO、MgZnAl(OH)12CO等の亜鉛変性ハイドロタルサイト系化合物を用いることもできる(wは実数である)。
ハイドロタルサイト焼成物は、酸性基及び塩基性基を有する金属塩に担持して金属複合体を形成していてもよい。
ハイドロタルサイト及びその焼成物は、天然ハイドロタルサイトでもよいし、合成ハイドロタルサイトでもよい。
ハイドロタルサイト及びその焼成物におけるMgO/Alで表されるモル比は、2.5〜6が好ましく、4〜6がより好ましい。
(A2)成分である包接基剤は、悪臭物質を吸着するサイト、乃至は包接可能な部位を持つ有機化合物である。
(A2)成分としては、例えば、シクロデキストリン、高度分岐環状デキストリン等が挙げられる。
高度分岐環状デキストリンとしては、例えば、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有する重合度が50〜10000の範囲にあるグルカンが挙げられる。内分岐環状構造部分は、例えば、α−1,4−グルコシド結合とα−1,6−グルコシド結合とで形成される環状のグルカン鎖である。外分岐構造部分は、例えば、内分岐環状構造部分に結合した非環状のグルカン鎖である。
高度分岐環状デキストリンの市販品としては、例えば、グリコ栄養食品株式会社製のクラスターデキストリン(登録商標)等が挙げられる。
(A3)成分であるアルカリ基剤は、20℃の水に対する溶解度が1g/Lを超え、その飽和水溶液のpHが7を超え12以下である無機粉体である。
アルカリ基剤は、その飽和水溶液のpHが7.5〜11であることが好ましい。飽和水溶液のpHが7を超えるアルカリ性であれば、酸性の悪臭物質を中和して消臭する作用を奏する。pHは、測定対象を25℃とし、pHメーター(製品名:HM−30G、東亜ディーケーケー株式会社製)により測定される値である。
(A3)成分としては、例えば、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カルシウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム等が挙げられる。
(A4)成分である抗菌剤は、抗菌作用を有する固体又は液体の化合物である(ただし、(A1)成分、(A2)成分及び(A3)成分を除く。)。
(A4)成分としては、例えば、銀担持ゼオライト、四級アンモニウム塩(塩化ベンザルコニウム、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド)、4,4’−ジクロロ−2−ヒドロキシジフェニルエーテル(慣用名:ダイクロサン)、5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェノール(慣用名:トリクロサン)、ビス−(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩、8−オキシキノリン、ポリリジン、塩酸クロロヘキシジン、1,3,5−トリアジン−1,3,5−トリエタノール、1,3,5−トリメチルヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
(A)成分は、ハイドロタルサイト、ハイドロタルサイト焼成物、活性炭、ゼオライト、多孔質シリカ、炭酸水素ナトリウム、及び銀担持ゼオライトから選択される1種以上であることが好ましい。
(A)成分は、液体でも、固体でもよい。固体状の(A)成分を適当な溶媒に溶解した溶液でもよい。
(A)成分の一部又は全部が液体又は溶液である場合、液体又は溶液の(A)成分を他の粒子、好ましくは(B)成分(賦形剤)等の粒子に噴霧することで、(A)成分を粉末消臭剤組成物に配合できる。(A)成分の全てが液体又は溶液の場合、粉体の(B)成分を配合することが必要である。
(A)成分からなる粒子又は(A)成分を含む粒子の平均粒子径は、0.1μm以上250μm以下が好ましく、1μm以上150μm以下がより好ましく、3μm以上100μm以下がさらに好ましい。
(A)成分からなる粒子又は(A)成分を含む粒子の平均粒子径が上記下限値以上であると、使用時の粉の舞い上がりを抑制できる。
(A)成分からなる粒子又は(A)成分を含む粒子の平均粒子径が上記上限値以下であると、消臭効果を発揮しやすい。
靴用粉末消臭剤組成物中の(A)成分の含有量は、靴用粉末消臭剤組成物の総質量に対して、0.001質量%以上90質量%以下が好ましく、0.01質量%以上50質量%以下がより好ましく、0.01質量%以上30質量%以下がさらに好ましい。
(A)成分の含有量が上記下限値以上であると、靴用粉末消臭剤組成物の消臭効果をさらに高められる。(A)成分の含有量が上記上限値以下であると、吸湿を抑え、固化を抑制しやすい。
≪任意成分≫
本実施形態の靴用粉末消臭剤組成物は、(A)成分以外の任意成分を含有してもよい。
任意成分としては、例えば、(B)成分(賦形剤)、(C)成分(香料)、冷感付与物質、温感付与物質、吸熱基剤、除湿剤、高分子ポリマー、染料等が挙げられる。
任意成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<(B)成分>
(B)成分は、賦形剤である。靴用粉末消臭剤組成物は、(B)成分を含有することで、流動性をより高められる。(B)成分は、(A)成分に該当しない顔料、水溶性無機塩である。
(B)成分としては、(B1)化粧品顔料、(B2)その他の無機顔料(ただし、(A)成分及び(B1)成分を除く。)、(B3)水溶性無機塩(ただし、(A)成分、(B1)成分及び(B2)成分を除く。)等が挙げられる。
(B)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(B1)成分としては、例えば、アルミニウム末、カーボンブラック、カルミン、グンジョウ、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛、鉛白、リトポン、二酸化チタン、硫酸バリウム、ポリエチレン、及びセラミックパウダーからなる群から選択される1種以上の化粧品顔料が挙げられる。
(B2)成分としては、例えば、タルク、カオリン、雲母、セリサイト、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライト、ベントナイト、シリカ((A1)成分の多孔質シリカを除く)、焼セッコウ、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、酸化鉄、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、及び水酸化クロムからなる群から選択される1種以上の無機顔料が挙げられる。
(B3)成分としては、例えば、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩化カルシウム等が挙げられる。
(B)成分としては、これらの中でも、タルク、炭酸カルシウム、シリカが好ましく、タルクがより好ましい。
(B)成分からなる粒子又は(B)成分にその他の成分が付着した粒子の平均粒子径は、0.1μm以上600μm以下が好ましく、1μm以上250μm以下がより好ましく、10μm以上150μm以下がさらに好ましく、10μm以上75μm以下が特に好ましく、10μm以上50μm以下が最も好ましい。
(B)成分からなる粒子又は(B)成分にその他の成分が付着した粒子の平均粒子径が上記下限値以上であると、吸湿を抑え、固化を抑制しやすく、流動性を高めやすい。(B)成分からなる粒子又は(B)成分にその他の成分が付着した粒子の平均粒子径が上記上限値以下であると、靴用粉末消臭剤組成物に、よりバランスの取れた流動性を付与しやすい。
靴用粉末消臭剤組成物が(B)成分を含有する場合、靴用粉末消臭剤組成物中の(B)成分の含有量は、靴用粉末消臭剤組成物の総質量に対して、30質量%以上95質量%以下が好ましく、50質量%以上90質量%以下がより好ましい。
(B)成分の含有量が上記下限値以上であると、吸湿を抑え、固化を抑制しやすく、流動性を高めやすい。(B)成分の含有量が上記上限値以下であると、(A)成分を充分な量配合できるため、消臭効果をより高められる。
<(C)成分>
本実施形態の靴用粉末消臭剤組成物は、(C)成分(香料)を含有することが好ましい。靴用粉末消臭剤組成物は、(C)成分を含有することで、消臭効果をより高められる。
(C)成分としては、粉末香料及び液体香料の双方又はいずれか一方が挙げられる。香料の成分は、所望する香気を勘案して適宜決定される。
(C)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
靴用粉末消臭剤組成物中の(C)成分の含有量は、香料の種類や所望する香りの強さ等を勘案して適宜決定される。
靴用粉末消臭剤組成物が(C)成分を含有し、(C)成分が粉末香料の場合、粉末香料の含有量は、靴用粉末消臭剤組成物の総質量に対して、0.01質量%以上10質量%以下が好ましく、0.1質量%以上5質量%以下がより好ましく、1質量%以上5質量%以下がさらに好ましい。
靴用粉末消臭剤組成物が(C)成分を含有し、(C)成分が液体香料の場合、液体香料の含有量は、靴用粉末消臭剤組成物の総質量に対して、0.01質量%以上5質量%以下が好ましく、0.1質量%以上2質量%以下がより好ましい。
<冷感付与物質>
冷感付与物質は、皮膚に接触したときに冷感を付与する物質である(ただし、(A)成分、(B)成分及び(C)成分を除く。)。冷感付与物質としては、例えば、メントール、メントン、カンファー、プレゴール、イソプレゴール、シネオール、ハッカオイル、ペパーミントオイル、スペアーミントオイル、ユーカリプタスオイル、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール、N−アルキル−p−メンタン−3−カルボキサミド、3−l−メントキシ−2−メチルプロパン−1,2−ジオール、p−メンタン−3,8−ジオール、2−l−メントキシエタン−1−オール、3−l−メントキシプロパン−1−オール、4−l−メントキシブタン−1−オール(3−ヒドロキシブタン酸メンチル)、乳酸メンチル、メントールグリセリンケタール、N−メチル−2,2−イソプロピルメチル−3−メチルブタンアミド、グリオキシル酸メンチル等、及びこれらの化合物を含有する植物抽出物が挙げられる。
<温感付与物質>
温感付与物質は、皮膚に接触したときに温感を付与する物質である(ただし、(A)成分、(B)成分及び(C)成分を除く。)。温感付与物質としては、例えば、カプサイシン、バニリルエチルエーテル、バニリルプロピルエーテル、バニリンプロピレングリコールアセタール、エチルバニリンプロピレングリコールアセタール、ギンゲロール、バニリルブチルエーテル、4−(l−メントキシメチル)−2−(3'−メトキシ−4'−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、トウガラシ油、トウガラシオレオレジン、ジンジャーオレオレジン、ノニル酸バニリルアミド、ジャンブーオレオレジン、サンショウエキス、サンショール−I、サンショール−II、サンショウアミド、黒胡椒エキス、カビシン、ピペリン、及びスピラントール等が挙げられる。
上記、冷感付与物質及び温感付与物質は、香料成分として(C)成分中に配合することができるが、冷温感付与のために(C)成分とは別に配合してもよい。
靴用粉末消臭剤組成物が冷感付与物質及び温感付与物質からなる群から選択される1種以上を含有する場合、その含有量は、靴用粉末消臭剤組成物の総質量に対して、0.001質量%以上20質量%以下が好ましく、0.001質量%以上10質量%以下がより好ましく、0.01質量%以上10質量%以下がさらに好ましい。
冷感付与物質及び温感付与物質からなる群から選択される1種以上の含有量が上記下限値以上であると、冷感又は温感の付与効果を高められる。冷感付与物質及び温感付与物質からなる群から選択される1種以上の含有量が上記上限値以下であると、吸湿を抑え、固化を抑制しやすい。
<吸熱基剤>
吸熱基剤は、水と反応して吸熱反応を起こす粉体である(ただし、上述した成分を除く。)。吸熱基剤としては、例えば、糖類、アミノ酸、尿素、プラスチックビーズ、プラスチックパウダー、コーンスターチを初めとする食用粉末等が挙げられる。
<除湿剤>
除湿剤は、空間内の水分を吸収する物質である(ただし、上述した成分を除く。)。除湿剤としては、例えば、生石灰、シリカゲル、酸化アルミニウム等が挙げられる。
靴用粉末消臭剤組成物が任意成分を含有する場合、これら任意成分の含有量は、靴用粉末消臭剤組成物の総質量に対して、10〜95質量%が好ましく、20〜90質量%がより好ましく、30〜85質量%がさらに好ましい。
(A)成分と、これら任意成分との合計量は、靴用粉末消臭剤組成物の総質量を100質量%として、100質量%を超えない。
[靴用粉末消臭剤組成物の製造方法]
各成分がいずれも粒子である場合、靴用粉末消臭剤組成物は、(A)成分及び必要に応じて任意成分を粉体混合により混合する方法により製造できる。
また、(A)成分及び必要に応じて任意成分の一部又は全部を造粒してもよい。造粒方法としては、特に限定されず、従来公知の流動層造粒法、乾式造粒法、湿式造粒法等が挙げられる。
また、一部の成分が液体又は溶液状である場合、液体又は溶液状の成分は、粉体混合前、若しくは粉体混合後、又は造粒後の他の成分に噴霧することにより配合できる。
なお、冷感付与物質及び温感付与物質の一部又は全部は、予め(C)成分に配合しておいてもよい。
本発明の靴用粉末消臭剤組成物は、容器に収容されて、容器入り粉末消臭剤組成物(容器入り製品)としてもよい。
容器としては、例えば、スタンディングパウチ、注出孔を有するボトル、広口瓶、缶等、粉体を収容する公知の容器が挙げられる。中でも、注出孔を有するボトルが好ましい。
容器は、容器本体と蓋体に加えて、注出孔を適切な大きさに調整する中栓を有することが好ましい。
[靴用粉末消臭剤組成物の使用方法]
本発明の靴用粉末消臭剤組成物の使用方法、すなわち、本発明の消臭方法は、本発明の靴用粉末消臭剤組成物を、靴内に散布する方法である。
靴内への散布は、容器入り粉末消臭剤組成物の容器を振り動かして靴内に靴用粉末消臭剤組成物を振り出すことや、容器から靴用粉末消臭剤組成物をスプーンに取り出し、スプーンで靴内に散布すること等により行うことができる。
靴内に散布した後には、靴に振動を与えて、靴用粉末消臭剤組成物を靴の内部全体に広げることが好ましい。
靴用粉末消臭剤組成物の散布量は、片方の靴1つ当たり、0.1g以上2.0g以下が好ましく、0.3g以上1.5g以下がより好ましい。
靴用粉末消臭剤組成物の散布量が上記下限値以上であると、充分な消臭効果を得やすい。
靴用粉末消臭剤組成物の散布量が上記上限値以下であると、靴に過剰量が残留しにくく、良好な履き心地を得やすい。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
各実施例及び比較例で使用した原料、測定・評価方法は、以下の通りである。
[使用原料]
≪(A)成分≫
A−1:ハイドロタルサイト焼成物(酸化マグネシウムと酸化アルミニウムとの固溶体、KW−2000、協和化学工業株式会社製、化学組成(質量比):Mg0.7Al0.31.15、平均粒子径:23μm)。
A−2:重曹(炭酸水素ナトリウム、東ソー株式会社製、平均粒子径250μm)。
≪任意成分≫
<(B)成分>
B−1:タルク(MS−KY、日本タルク株式会社製、平均粒子径30μm、(B2)成分に該当)。
B−2:芒硝顆粒(硫酸ナトリウム、Detergent White Speckle、Zhejiang HANSHA Detergents社製、平均粒子径900μm、(B3)成分に該当)。
B−3:ベントナイト(Bentonite Granules S003、Colin Stewart社製、平均粒子径600μm、(B2)成分に該当)。
<(C)成分>
C−1:粉末香料(シトラスパウダーLA−7810、長谷川香料株式会社製、平均粒子径40μm)。
[測定方法、評価方法]
≪粒子径が40μm以下の粒子(a1)の質量≫
測定対象の靴用粉末消臭剤組成物100gをJIS Z8801−1:2006に記載の枠の直径200mm、目開き40μmのふるいの上に載せ、JIS K3362:2008に記載の方法に準拠してふるい分けを行った。目開き40μmのふるいを通過した粒子の質量X(g)を測定し、下記式(1)により、粒子(a1)の質量を求めた。
粒子(a1)の質量(質量%)=X/100×100 ・・・(1)
≪粒子径が180μm超の粒子(a2)の質量≫
測定対象の靴用粉末消臭剤組成物100gをJIS Z8801−1:2006に記載の枠の直径200mm、目開き180μmのふるいの上に載せ、JIS K3362:2008に記載の方法に準拠してふるい分けを行った。目開き180μmのふるいを通過しなかった粒子の質量Y(g)を測定し、下記式(2)により、粒子(a2)の質量を求めた。
粒子(a2)の質量(質量%)=Y/100×100 ・・・(2)
≪平均粒子径≫
レーザー回折式粒度分布測定装置(ベックマン・コールター(株)製、LS 13 320)を用いて測定されるD50(メジアン径)を平均粒子径とした。
≪算術平均粗さ(Ra)≫
内径86mm、高さ13.5mmのポリスチレン製のシャーレ((株)アテクト製、製品名「浅型シャーレ滅菌済SLE」)に、靴用粉末消臭剤組成物2.0gが前記シャーレの培地面の全体に行き渡るように広げて前記靴用粉末消臭剤組成物の粒子群の層を形成した。その粒子群の層の表面の形状を、ワンショット3D形状測定機((株)キーエンス製、「VR−3000」)を用いて3D測定(高倍率)モードで測定して、靴用粉末消臭剤組成物の算術平均粗さ(Ra)を求めた。
≪消臭効果の評価≫
イソ吉草酸(疑似悪臭)0.01質量%エタノール溶液500μLを6cm×6cmの革生地(東レ(株)製、製品名「ウルトラスエード(登録商標)ER」)に滴下し、一晩ドラフト内で放置したものを消臭対象品とした。内径86mmのシャーレに上記消臭対象品を置き、各例の靴用粉末消臭剤組成物0.5gを上記消臭対象品の中央に散布し、水平を維持した状態でシャーレを左右に振って、上記靴用粉末消臭剤組成物を広げた。その後上記消臭対象品の臭気強度の官能評価を行った。官能評価は、5名のパネラーが下記判断基準に基づいて行い、その平均値で示した。消臭効果は、上記平均値に応じて下記評価基準に基づいて評価した。
《判断基準》
4点:消臭効果が非常に高い。悪臭を全く感じない。
3点:消臭効果が高い。悪臭をほとんど感じない。
2点:消臭効果がやや高い。悪臭をやや感じる。
1点:消臭効果が低い。悪臭がほとんど低減しない。
0点:消臭効果が全くない。悪臭が低減しない。
《評価基準》
◎◎:消臭強度の平均値が3.5点以上4点以下。
◎:消臭強度の平均値が3.0点以上3.5点未満。
○:消臭強度の平均値が2.5点以上3.0点未満。
△:消臭強度の平均値が1.5点以上2.5点未満。
×:消臭強度の平均値が1.5点未満。
≪広がり性の評価≫
上記消臭効果の評価において、消臭対象品(革生地)の上に散布した各例の靴用粉末消臭剤組成物の広がり具合を目視で確認し、下記評価基準に基づいて評価した。
《評価基準》
◎:均一に広がる。
○:一部広がりにムラが生じるが、全体に広がる。
×:滞留せず全てが革生地から落下する、又は、流動しない。
≪流動性の評価≫
30cm×40cmのアクリル板(仮想革靴、算術平均粗さ(Ra):23μm)の片隅に各例の靴用粉末消臭剤組成物0.17gを載せ、靴用粉末消臭剤組成物が上部に位置するようにアクリル板を30°に傾けた状態でアクリル板の端部を手で軽くたたいて振動を与えた。振動を与えた後の靴用粉末消臭剤組成物のアクリル板の上での広がり具合を目視で確認し、下記評価基準に基づいて流動性を評価した。
《評価基準》
◎:均一に広がる。
○:一部広がりにムラが生じるが、概ね均一に広がる。
△:滞留性に乏しく、一部不均一に広がる。
×:滞留せず全てがアクリル板から落下する、又は、流動しない。
[実施例1〜12、比較例1〜2]
≪靴用粉末消臭剤組成物の調製≫
室温(20℃)条件下において、表1に示す組成に従い、各成分を粉体で混合し、各例の靴用粉末消臭剤組成物を調製した。
各例の靴用粉末消臭剤組成物について、平均粒子径、算術平均粗さ(Ra)、粒子径40μm以下の粒子(a1)の質量、粒子径180μm超の粒子(a2)の質量を上述の測定方法に従って測定した。
また、各例の靴用粉末消臭剤組成物について、消臭効果、広がり性、流動性を上述の評価方法に従って評価した。結果を表1に示す。表中、組成の単位は、「質量%」であり、純分換算量を示す。表中「−」は、その成分が含まれていないことを示す。
Figure 2021101886
表1に示すように、本発明を適用した実施例1〜12は、消臭効果、広がり性、流動性のいずれにおいても良好な評価結果が得られた。
これに対して、算術平均粗さ(Ra)が本発明の範囲外である比較例1〜2は、消臭効果、広がり性、流動性のいずれの評価結果も劣っていた。
これらの結果から、本発明によれば、消臭効果に優れ、バランスの取れた流動性を有することが分かった。
10 インソール
20a,20b,20c,20d 靴用粉末消臭剤組成物

Claims (5)

  1. (A)成分:消臭成分を1種以上含有し、下記測定方法で測定される算術平均粗さ(Ra)が65μm以上250μm以下である、靴用粉末消臭剤組成物。
    <測定方法>
    内径86mm、高さ13.5mmのポリスチレン製のシャーレに、靴用粉末消臭剤組成物2.0gを前記シャーレの培地面の全体に行き渡るように広げて前記靴用粉末消臭剤組成物の層を形成し、形成された前記層の表面について、非接触式の形状測定機で算術平均粗さ(Ra)を測定する。
  2. (B)成分:賦形剤をさらに含有する、請求項1に記載の靴用粉末消臭剤組成物。
  3. 平均粒子径が20μm以上700μm以下である、請求項1又は2に記載の靴用粉末消臭剤組成物。
  4. 平均粒子径が10μm以上100μm未満の粒子と、平均粒子径が100μm以上1000μm以下の粒子とを含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の靴用粉末消臭剤組成物。
  5. 粒子径が40μm以下の粒子(a1)の質量が総質量に対して、45質量%以上95質量%以下であり、粒子径が180μm超の粒子(a2)の質量が総質量に対して、5質量%以上50質量%以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の靴用粉末消臭剤組成物。
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