JP2018175101A - 靴用消臭剤 - Google Patents

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良蔵 松田
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Abstract

【課題】靴の内部が湿ること、接触部以外に消臭効果を発揮できないこと、薬剤が残留するといったことがなく、清涼感という実際の体感により消臭効果及びその持続期間を実感できる靴用消臭剤を提供すること。【解決手段】メントールと、消臭及び/又は抗菌作用のある柿タンニン及び酸化銀とを含有し、粉末状又は粒状をし、靴の内部に散布して使用する。【選択図】なし

Description

本発明は、靴用消臭剤に関するものである。
従来、靴用消臭剤として、例えば、液状の消臭及び/又は抗菌成分を含有する物質を靴の内部にスプレーして使用したり、中仕切りに含有させることにより使用するものが汎用されている。
しかしながら、この種の靴用消臭剤は、液状のため、大量に靴の内部にスプレーすると靴の内部が湿ってしまうという問題があり、一方、中仕切りに含有させることにより使用する場合は、接触部のみにしか効果が発揮できないという問題があった。
また、液状の靴用消臭剤は、消臭効果及びその持続期間を実感しにくいという問題もあった。
一方、ミョウバン、タルク及び酸化亜鉛等に消臭及び/又は抗菌成分を含有させた粉状の靴用消臭剤が実用化されているが、靴の内部に粉状の薬剤が残留したり、靴下に付着して室内を汚すといった問題があり、また、上記の液状の靴用消臭剤と同様に、消臭効果及びその持続期間を実感しにくいという問題もあった。
本発明は、上記従来の靴用消臭剤の有する問題点に鑑み、靴の内部が湿ること、接触部以外に消臭効果を発揮できないこと、薬剤が残留するといったことがなく、清涼感という実際の体感により消臭効果及びその持続期間を実感できる靴用消臭剤を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の靴用消臭剤は、メントールと、消臭及び/又は抗菌作用のある柿タンニン及び酸化銀とを含有し、粉末状又は粒状をし、靴の内部に散布して使用することを特徴とする。
本発明の靴用消臭剤によれば、メントールと、消臭及び/又は抗菌作用のある柿タンニン及び酸化銀とを含有し、粉末状又は粒状をし、靴の内部に散布して使用することから、メントールの昇華作用により、靴の内部が湿ることなく、靴の内部全体に拡散することで効果を広い空間に行きわたらせ、靴の内部に薬剤が残留せず、薬剤が靴下に付着して室内を汚すこともなく、消臭及び抗菌効果を十分に発揮することができる。
また、メントールは人の体温付近から昇華を始めることから、靴の内部に昇華して拡散する際に清涼感として足で消臭及び抗菌成分の存在を体感でき、それが感じる期間は効果が持続していることを実感することができる。
靴及び靴下、足の臭いの原因はイソ吉草酸及び/又は細菌繁殖による代謝物である。イソ吉草酸及び/又は細菌繁殖による代謝物は、柿タンニン及び酸化銀の消臭及び/又は抗菌作用のある成分である程度の抑制効果は発揮できるものの、薬剤と原因物質が接触しなければ十分な効果が得られない。しかし、メントールと柿タンニン及び酸化銀の消臭及び/又は抗菌作用のある物質とを組み合わせることで、メントールの体温付近の昇華作用と柿タンニン及び酸化銀の消臭及び/又は抗菌作用との相互効果によりほぼ完全に消臭することができる。
以下、本発明の靴用消臭剤の実施の形態を説明する。
この靴用消臭剤は、メントールと、消臭及び/又は抗菌作用のある柿タンニン及び酸化銀とを含有し、粉末状又は粒状をし、靴の内部に散布して使用するものである。
この場合において、メントールは、0.1〜99.9重量%(好ましくは、50重量%以上、より好ましくは、90重量%以上)とし、消臭及び/又は抗菌作用のある柿タンニン及び酸化銀は、合計で0.1〜99.9重量%である。
ただし、その他の機能性を有する添加剤を含有する場合を排除しない。
この靴用消臭剤は、それぞれ粉末状又は粒状のメントールと消臭及び/又は抗菌作用のある柿タンニン及び酸化銀とを混合したり、一部液体の原材料を混合した後、乾燥させることにより粉末状又は粒状にすることによって製造することができる。
以下、本発明の靴用消臭剤について、より具体的に説明する。
[試料]
まず、以下の試料(試料1〜4は比較例、試料5は実施例。)を作成した。
試料1:メントール(鈴木薄荷社製、薄荷粉脳)
試料2:柿タンニン(リリース科学工業社製、SBP−K100)を精製水にて10%に希釈
試料3:酸化銀(抗菌化研社製、BIOSURE SGI)を精製水にて1%に希釈
試料4:柿タンニン(同上)及び酸化銀(同上)をそれぞれ10%及び1%に精製水にて希釈
試料5:メントールに柿タンニン及び酸化銀(各々同上)をそれぞれ10%及び1%添加
[試験方法]
それぞれの試料を調整し、各1.0gをそれぞれ1Lフラスコに投入するとともに、これにイソ吉草酸50ppm投入し、密封して36℃にて放置する。30分後に北川式検知管によりイソ吉草酸濃度を測定した。これとは別に1Lフラスコに前述と同じ量のイソ吉草酸を投入し、密封して36℃にて放置、30分後に同方法を用いて空試験値とし、各々の消臭率を算出した。
その結果を表1に示す。
Figure 2018175101
表1に示す試験結果のとおり、メントールに柿タンニン及び酸化銀を添加することによって、メントールの昇華作用と柿タンニン及び酸化銀の消臭及び/又は抗菌作用との相互効果によりほぼ完全に消臭することができることを確認できた。
以上、本発明の靴用消臭剤について、その実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
本発明の靴用消臭剤は、靴の内部が湿ること、接触部以外に消臭効果を発揮できないこと、薬剤が残留するといったことがなく、清涼感という実際の体感により消臭効果及びその持続期間を実感できる特性を有していることから、靴の消臭の用途に好適に用いることができる。

Claims (1)

  1. メントールと、消臭及び/又は抗菌作用のある柿タンニン及び酸化銀とを含有し、粉末状又は粒状をし、靴の内部に散布して使用することを特徴とする靴用消臭剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021045333A (ja) * 2019-09-18 2021-03-25 ライオン株式会社 靴用粉末消臭剤組成物、容器入り粉末消臭剤組成物、及び消臭方法
JP2021101886A (ja) * 2019-12-25 2021-07-15 ライオン株式会社 靴用粉末消臭剤組成物

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