JP2018014941A - ペット用排尿処理材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 スメクタイト系粘土を主原料とし、前記スメクタイト系粘土1kg当たり0.3〜1.5当量(eq)の交換性アルカリ成分を含む第1のベントナイト粒状物と、スメクタイト系粘土を主原料とし、前記スメクタイト系粘土1kg当たり0.3〜1.5当量(eq)の交換性アルカリ成分を含み、外表面に消臭添加剤が偏在する第2のベントナイト粒状物と、を含み、前記2種のベントナイト粒状物は、粒状物全体を100重量部とした場合に、第1のベントナイト粒状物:第2のベントナイト粒状物=0〜95(重量部):100〜5(重量部)の重量比で含まれ、前記消臭添加剤は、銅化合物及び/又は亜鉛化合物を含み、更に酸性化合物を含む、ことを特徴とする。
【選択図】図5
Description
CUS=[MC/(MA−MP)]×102・・・・・・・・・・式(1)
。
交換性アルカリ成分量(eq/kg)は、例えば「日本土壌肥料学会監修:土壌標準分析・測定法」に一部準拠して、次のように求められる。粒状品試料約5gを乳鉢で粉砕し、100メッシュの篩を全通させて粉末試料(≦150μm)となし、該粉末試料2gをポリエチレン製密閉フタ付きの50ml遠心管にとり、1M酢酸アンモニウム25mlを加えて1時間浸透する。その後遠心分離機にかけて試料を沈着させる。上澄液中のアルカリ成分(Na,K,Li)の各濃度を発光分光分析(ICP)等により定量し、試料1kg(150℃乾燥基準)当たりの交換性アルカリ成分含有量(eq/1kg)を算出する。
先にも述べたように第1のベントナイト粒状物はスメクタイト系粘土に所定量のアルカリ化合物を添加して混練したものであり、主として膨潤性と固化性へ寄与するものである。本願発明者等の知見によれば、ベントナイト粒状物の1%食塩水中での懸濁液pHが上昇すると膨潤性と固化性が向上するため、第1のベントナイト粒状物の1%食塩水中での懸濁液pHを9.2以上となっていれば、該粒状物は吸尿固化に十分な膨潤性と固化性を発現させることができる。
本発明において、消臭添加剤添着面のpHの測定にはクレゾールレッド(CR)試験紙、チモールブルー(TB)試験紙、ブロムフェノールブルー(BPB)試験紙等を用いることが出来る。また、各ベントナイト粒状物内部のpH測定や1%食塩水中での懸濁液pHの測定にはチモールブルー(TB)試験紙、アリザリンイエロー(AZY)試験紙等を用いることが出来る。
第2のベントナイト粒状物およびそれを配合した本発明のペット用排尿処理材は、上記消臭性能が著しく向上するのみならず、排尿を吸収した時の固化性能もやや向上乃至維持することが特長である。
SL=LV/MC・・・・・・・・・・式(2)
(式中、MCは試験尿液20mlを吸収した固化塊状物の重量(g)、LVは垂直
方向(縦方向)の固化長(mm))
比固化長の値が小さいということは、尿と接触した排尿処理材が速やかに尿を吸収したことにより尿の水分があまり下方に流れなかったということを意味し、排尿処理材の瞬間的な吸尿能を判断する指標となる。本発明に係るペット用排尿処理材においては、比固化長は一般的な猫砂よりも優れた0.8以下であることが好ましい。
CUS=[MC/(MA−MP)]×102・・・・・・・・・・式(1)
(式中、MAは容量がMC(ml)で重量がMP(g)の試験尿液を吸収したペット用排尿処理材の固化塊状物の重量(g))
本発明に係るペット用排尿処理材は特に消臭性能をより一層向上させることを目的にしたものであるため、固化吸尿能CUSについては50以上あれば十分である。なお、CUS=50という数値は、10gのペット用排尿処理材で5mlの尿液を吸収可能だということを意味する。
新潟県新発田市所在のサブベントナイト粘土鉱床から採掘したスメクタイト系粘土を原料とし、必要に応じて水を添加し、水分含有率が33%の粗砕物を得た。150℃乾物換算で10kgの該粗砕物とアルカリ化合物として炭酸ナトリウム粉末をNa2CO3として300g(=5.67当量)を同一ポリエチレン製袋に入れてよく振り混ぜてから、孔径10mmの成形板の付いた単軸式横型押出造粒機に3回かけて混合・捏和する。該粗造粒物を孔径3mmの成形板の付いたデスクペレッター(回転ロール式縦型押出造粒機)を用いて造粒し、回転式小型乾燥炉により170℃で乾燥し、解砕機と篩分機にかけて、短径:約3mm、長径:4〜7mmの円柱状造粒物からなる第1のベントナイト粒状物を得た。
得られた第1のベントナイト粒状物の1%食塩水中における5重量%濃度でのpHは9.7であった。
[第2のベントナイト粒状物]
本実施例で得られた第1のベントナイト粒状物1kgを回転式円筒容器に容れ、粒状物全体が均質に流動・混合するように適宜回転させながら、別途に調製した硫酸銅(金属化合物)、硫酸(酸性化合物)、硝酸銀(銀化合物)の各成分から成る消臭添加剤水溶液(CuSO4:15.4%,H2SO4:4.0%,AgNO3:0.24%)12.5gを噴霧により粒状物の表面に吹き付けて添着することで第2のベントナイト粒状物が得られた。各添着成分の粒状物の1kg当たりの添加量(meq/kg)については図1〜4に示した。得られた第2のベントナイト粒状物のうちの一粒について添着層の厚みを後述の測定法により顕微鏡下で観察した結果、短径が2.9mmに対して添着層は0.1〜0.4mmの範囲で不均一に観察されるがその中央値の0.25mmは短径の約12分の1であり最大値の0.4mmは約7分の1であった。また、得られた第2のベントナイト粒状物の1%食塩水中における5重量%濃度でのpHは9.1であり、pH試験紙で測定した消臭添加剤添着面のpHは1.2、粒状物内部のpHは9.4であった。
[酸性粘土粒状物]
新潟県新発田市所在の酸性白土粘土鉱床から採掘したスメクタイト系粘土を原料とし、必要に応じて水を添加し、孔径10mmの成形板の付いた単軸式横型押出造粒機に3回かけて混合・捏和する。該粗造粒物を孔径3mmの成形板の付いたデスクペレッター(回転ロール式縦型押出造粒機)を用いて造粒し、送風式箱型乾燥機により170℃で乾燥し、解砕機と篩分機にかけて、短径:約3mm、長径:4〜7mmの円柱状造粒物からなる酸性粘土粒状物を得た。得られた酸性粘土粒状物の1%食塩水中における5重量%濃度でのpHは5.6であった。なおここで「必要に応じて水を添加し」とあるのは、原料粘土に水分がある程度以上含まれているときは添加不要、水分が製造作業に必要な程度よりも少ないときは足りない分を補う、という意味である。
[混合調製]
本実施例では、得られた3種の粒状物を[第一のベントナイト粒状物]:[第二のベントナイト粒状物]:[酸性粘土粒状物]=[85]:[10]:[5]の重量比で混合し、実施例1のペット用排尿処理材を調製した。
実施例1で得られた第1のベントナイト粒状物と本比較例で得られた第2のベントナイト粒状物と実施例10で得られた酸性粘土粒状物とを、85:10:5の重量比で混合し、ペット用排尿処理材を調製した。
[各粒状物試料の前処理(共通)]
固化性能に関する試験に用いる各粒状物試料は、あらかじめ150℃で3時間乾燥した後にシリカゲルを敷き詰めたデシケータ中で1時間放冷し、その後チャック付ポリエチレン製袋に充填して密封保存し、3日間以内に試験に供した。
各水溶液または水性懸濁液のpH測定については、ガラス電極式pHメーターにより室温下で測定を行った。
各実施例及び比較例に係る粒状物試料をそれぞれ5g(無水物換算)ずつ100mlのビーカーに取り、1%食塩水95gを加えてマグネチックスターラ―で10分間かき混ぜ、30分間静置した後、液面から1〜2cmの深さの上部液のpHを測定した。
第2のベントナイト粒状物をピンセットで抓み取り、消臭添加剤添着面の一部を純水に1mm程度の深さに浸して瞬時に引き揚げ、その直後に濡れた面をクレゾールレッド試験紙に軽く押し付けて約5秒以内に変色した部分の色調を肉眼で観察し、標準変色表との対比により、0.4〜4.4の範囲の0.2刻みのpH値として測定した。続けて、チモールブルー試験紙、及びブロムフェノールブルー試験紙を用いても同様の操作を行った。
第2のベントナイト粒状物を略中央部で折断し、粒状物内部の一部をピンセットで抓み取って折断面を下にし純水に1mm程度の深さに浸して瞬時に引き揚げ、その直後に濡れた折断面をチモールブルー試験紙に軽く押し付けて約5秒以内に変色した中央部分の色調を肉眼で観察し、標準変色表との対比により、8.0〜12.0の範囲の0.2刻みのpH値として測定した。続けて、新たに粒状物内部の一部を抓み取り、アリザリンイエロー試験紙でも同様の操作を行った。
上述の粒状物内部のpHを測定した際に試験紙に生じた粒状物断面との接触面の略円形の呈色像を顕微鏡下で観察し、該呈色像の外周部分に現れる不完全な円周状乃至円弧状の酸性色に呈色した線状部分の内、上記粒状物表面の添着面と同色調に呈色した部分を消臭添加剤の添着層と見做し、その平均的な厚みを、略円形の呈色像全体の直径に対する比(%)で表した。なお、前述の実施例1以外についても測定は行っており、いずれについても短径が2.9mmに対して添着層は0.1〜0.4mmの範囲で不均一に観察され、その中央値の0.25mmは短径の約12分の1であり最大値の0.4mmは約7分の1であった。これは添加量が異なっても濃度を調整して消臭添加剤水溶液の噴霧量を揃えたことが原因だと考えられる。
猫の実尿を模して各種試験用に供した試験尿液は以下の処方で調製した。
容量2Lのビーカーに約500mlの脱イオン水を入れ、撹拌下、各々別々に秤取した下記7種の無機試薬(1〜7)を順次加え入れて溶解した後、下記2種の有機試薬(8,9)も秤り入れ、脱イオン水を加えて全量を1kgとした。
1_塩化カルシウム(CaCl2・2H2O=147.01;≧99%):74mg
2_塩化マグネシウム(MgCl2・6H2O=203.30;≧97%):943mg
3_塩化カリウム(KCl=74.55;≧99%):9.0g
4_塩化ナトリウム(NaCl=58.44;≧99%):1.2g
5_硫酸ナトリウム(Na2SO4=142.04;≧99%):5.7g
6_炭酸水素ナトリウム(NaHCO3=84.01;≧99.5%):4.2g
7_リン酸二水素ナトリウム(NaH2PO4・2H2O=155.99;≧99%):15.8g
8_尿素(Urea;CH4N2O=60.06;≧99%):60.7g
9_アラントイン(Allantoin;C4H6N4O3=158.12;≧98%):3.1g
さらに撹拌して均質な溶液となしてpHを測定したところ、pH:6.3〜6.4(20〜30℃)であった。本水溶液を本発明の各種性能試験に用いる試験尿液とした。
[消臭性能(3−MMB消臭能)]
3−MMB(3−メチルメルカプトブタノール)水溶液での官能試験
容量200mlの広口ガラス瓶(口径:45.5mm、ポリエチレン製中蓋・ポリプロピレン製ネジ蓋付、中蓋の中央部には注入口ゴム栓を付設)の底部に、各実施例及び比較例に係るペット用排尿処理材試料20gを秤取して平らに敷き容れ、臭気源として3−MMB水溶液(0.01(W/V)%)10mlを試料上に垂直に滴下し、直ちに密封したものを5セット用意する。室温(20〜30℃)で1分間静置後、5人のモニターがそれぞれ何れかのセットの蓋を外して開封し、内部から漂ってくる空気の臭いを嗅いで、3−MMB臭に対する消臭性を下記評価基準により4段階にて区分評価した。なお、3−MMBの消臭能試験を官能試験としたのは、3−MMBは検知管等による検出が難しく、GC−MS等の大型で高額な装置を用いないと検出できないためである。
◎:4名以上のモニターが3−MMBの悪臭を感じず、1名以下が僅かに感じた。
○:3名のモニターが3−MMBの悪臭を感じず、2名が僅かに感じた。
△:3名のモニターが3−MMBの悪臭を感じた。
×:4名以上のモニターが3−MMBの悪臭を感じた。
容量1800mlの広口ガラス瓶(口径:58.5mm、ポリエチレン製中蓋・ポリプロピレン製ネジ蓋付、中蓋の中央部には注入口ゴム栓を付設)の底部に、各実施例及び比較例に係るペット用排尿処理材試料100gを秤取して平らに敷き容れ、臭気源としてエチルメルカプタン水溶液(0.02(V/V)%)1mlを試料上に垂直に滴下し、直ちに密封して室温(20〜30℃)で5分間静置後、北川式ガス検知管(エチルメルカプタンガス検知用)を用いてヘッドスペースのエチルメルカプタン濃度[EMR](ppm)を測定した。
ブランク濃度[EMB]の測定は、試料を容れないブランクサンプルを作成し、別個に同場所でほぼ同時に行った。測定の結果、ブランク濃度[EMB]は20ppmであった。
得られたエチルメルカプタン濃度及びブランク濃度を下記式に代入してメルカプタン脱臭能DOM(%)を、小数を四捨五入した整数値で求めた。
DOM={([EMB]−[EMR])/[EMB]}×100
容量1800mlの広口ガラス瓶(口径:58.5mm、ポリエチレン製中蓋・ポリプロピレン製ネジ蓋付、中蓋の中央部には注入口ゴム栓を付設)の底部に、各実施例及び比較例に係るペット用排尿処理材試料100gを秤取して平らに敷き容れ、臭気源としてアンモニア水溶液(0.7(W/V)%)1mlを試料上に垂直に滴下し、直ちに密封して室温(20〜30℃)で20分間静置後、北川式ガス検知管(アンモニアガス検知用)を用いてガラス瓶内のヘッドスペース(蓋の下付近)のアンモニア濃度[AMR](ppm)を測定した。
ブランク濃度[AMB]の測定は、試料を容れないブランクサンプルを作成し、別個に同場所でほぼ同時に行った。測定の結果、ブランク濃度[AMB]は4000ppmであった。
得られたアンモニア濃度及びブランク濃度を下記式に代入してアンモニア脱臭能DOA(%)を、小数を四捨五入した整数値で求めた。
DOA={([AMB]−[AMR])/[AMB]}×100
容量1800mlの広口ガラス瓶(口径:58.5mm、ポリエチレン製中蓋・ポリプロピレン製ネジ蓋付、中蓋の中央部には注入口ゴム栓を付設)の底部に、各実施例及び比較例に係るペット用排尿処理材試料100gを秤取して平らに敷き容れ、臭気源として尿素濃度6.07(W/W)%である試験尿10gに0.3(W/V)%ウレアーゼ水溶液(ナタ豆由来、使用当日に調製したもの)1mlをすばやく混合したものを、シリンジを用いて試料上に垂直に滴下し、直ちに密封して室温(20〜30℃)下に静置し、24時間経過後に、ガラス瓶内のヘッドスペースのアンモニアガス濃度[AMO](ppm)を北川式ガス検知管(アンモニアガス検知用)を用いて測定した。
ブランク濃度[AMB]の測定は、試料を容れない状態で同様の操作を、別個に同場所でほぼ同時に行った。測定の結果、ブランク濃度[AMB]は8000ppmであった。
得られたアンモニア濃度及びブランク濃度を下記式に代入し、アンモニア防臭能POA(%)を、小数を四捨五入した整数値で求めた。
POA={([AMB]−[AMO])/[AMB]}×100
本実施例においては、ペットの糞尿から発生する悪臭ガスに対する消臭性能の評価として、酸性臭気に分類され硫黄(S)系悪臭ガスであるエチルメルカプタンに対する脱臭能(DOM)、塩基性臭気に分類され窒素(N)系悪臭ガスであるアンモニアに対する脱臭能(DOA)、トレイに生息している雑菌が保有するウレアーゼの作用により尿中の尿素が分解されることにより発生するアンモニアをその発生を防止することによって消臭する防臭能(POA)、さらには、成猫の特にオス猫の尿により多く含まれる一種のフェロモン様物質である3−MMBの特異臭に対する消臭能を測定し、それらを総合して、下記評価基準により5段階にて区分評価した(各数値は小数を四捨五入した整数値)。なお、以下の評価基準においては、4つの項目すべてを満たす基準のうち最も上の基準がその試料の評価となる。
・S:3−MMB消臭能:◎、かつDOM≧95、かつDOA≧99、かつPOA≧99であるもの
3−MMBに対する消臭能が極めて高く、メルカプタン脱臭能とアンモニアに対する脱臭能及び防臭能の何れも極めて高いことから、ペットの尿と糞から発生する硫黄系と窒素系の全ての悪臭に対する極めて優れた消臭効果が期待できる。
・A:3−MMB消臭能:○以上、かつDOM;DOA;POAがBの基準を満たした上で、何れか一種以上がSの基準に該当するもの
Sよりはやや劣るが、各種悪臭成分に対する消臭能乃至防臭能がいずれも高く、全体として優れた消臭効果が期待できる。
・B:3−MMB消臭能:○以上、かつDOM≧90、かつDOA≧98、かつPOA≧98であるもの
3−MMBに対する消臭能が高く、メルカプタン脱臭能とアンモニアに対する脱臭能および防臭能の何れも高いことから、ペットの尿と糞から発生する硫黄系と窒素系の全ての悪臭に対する高い消臭効果が期待できる。
・C:3−MMB消臭能:△以上、DOM;DOA;POAの何れか一種以上がBの基準に該当するもの
やや高い〜やや不充分な消臭効果である。
・D:S〜Cのいずれの基準にも該当しないもの
3−MMBに対する消臭能、メルカプタン脱臭能とアンモニアに対する脱臭能および防臭能の何れか一種以上について従来のベントナイト系猫砂と同レベル以下、場合によっては4種の能力すべてについて従来のベントナイト系猫砂と同レベル以下であり、ペットの尿と糞から発生する悪臭に対する消臭効果についても現在の市販品と同等かそれ以下である。
深さが15cm以上である方形または円筒形のトレイ(容器)に、あらかじめ150℃で乾燥したペット用排尿処理材試料を約15cmの深さに敷き詰め、表面を平らにしてから、試験尿液20ml(=20.8g)を1cmの高さから30秒間で注下して得られた固化塊状物を10分後に取り出し、重量MA(g)及び垂直方向(縦方向)の長さLV(mm;5mm刻みの数値)を測定して、以下の固化吸尿能と比固化長を測定する。この実施例においては、固化吸尿能と比固化長の測定を各試料毎に3回ずつ行い、3つの測定値のうち真ん中の値を採用してそれぞれの固化吸尿能、及び比固化長としたものである。
尚、固化吸尿能CUSは、固化塊状物を構成している吸液前の粒状品試料100g当たりの吸液量(ml)を意味しており(小数点以下四捨五入)、比固化長SLは、固化塊状物の単位重量(g)当たりの固化長(mm)を意味している(小数第2位以下四捨五入)。
固化吸尿能:CUS(ml/100g)
CUS=[20/(MA−20.8)]×100
(式中、MAは試験尿液20mlを吸収した固化塊状物の重量(g)である。)
比固化長:SL(mm/g)
SL=LV/MC
式中、MCは試験尿液20mlを吸収した固化塊状物の重量(g)、LVは垂直
方向(縦方向)の固化長(mm)である。
実施例2、実施例9、比較例2および比較例4について、5名のモニターに依頼して得られた実用の際の評価結果を図7に示した。試験依頼時まで同じメーカーで同じ品種のトイレ砂(ベントナイト系・無香料)を使用している室内飼育の猫の飼い主5名をモニターに選び、消臭性と固化性に関する官能試験を依頼し、試験結果より、消臭性と固化性を図8の評価基準により5段階で評価した。
Claims (20)
- スメクタイト系粘土を主原料とし、前記スメクタイト系粘土1kg当たり0.3〜1.5当量(eq)の交換性アルカリ成分を含む第1のベントナイト粒状物と、
スメクタイト系粘土を主原料とし、前記スメクタイト系粘土1kg当たり0.3〜1.5当量(eq)の交換性アルカリ成分を含み、外表面に消臭添加剤が偏在する第2のベントナイト粒状物と、を含み、
前記2種のベントナイト粒状物は、粒状物全体を100重量部とした場合に、第1のベントナイト粒状物:第2のベントナイト粒状物=0〜95(重量部):100〜5(重量部)の重量比で含まれ、
前記消臭添加剤は、銅化合物及び/又は亜鉛化合物を含み、更に酸性化合物を含む、ことを特徴とするペット用排尿処理材。 - 前記交換性アルカリ成分が0.4〜1.2化学当量(eq)の交換性ナトリウム成分である請求項1に記載のペット用排尿処理材。
- 前記消臭添加剤には、更に銀化合物を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のペット用排尿処理材。
- 前記第1のベントナイト粒状物の1%食塩水中での懸濁液pHが9.2以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のペット用排尿処理材。
- 前記第2のベントナイト粒状物の1%食塩水中での懸濁液pHが9.0以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のペット用排尿処理材。
- 前記第2のベントナイト粒状物表面のpH試験紙で測定したpHが3.6以下、且つ前記第2のベントナイト粒状物内部のpH試験紙で測定したpHが9.0以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のペット用排尿処理材。
- 前記第2のベントナイト粒状物表面のpH試験紙で測定したpHが1.0〜3.4であり、且つ前記第2のベントナイト粒状物内部のpH試験紙で測定したpHが9.2〜10.2であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のペット用排尿処理材。
- 前記アルカリ化合物が、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウムまたは水酸化ナトリウムの群より選ばれた1種または2種以上の組合せからなるアルカリ性ナトリウム化合物であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のペット用排尿処理材。
- 前記消臭添加剤に含まれる各添加剤の前記第2のベントナイト粒状物1kg当たりの添加量が、銅化合物及び/又は亜鉛化合物は合計2〜100ミリ当量(meq)、酸性化合物は1〜50ミリ当量(meq)、銀化合物は0.01〜1ミリ当量(meq)であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のペット用排尿処理材。
- 前記銅化合物が硫酸銅であり、前記亜鉛化合物が硫酸亜鉛であり、前記酸性化合物が硫酸アルミニウムであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のペット用排尿処理材。
- 前記銀化合物が硝酸銀であることを特徴とする請求項3〜10のいずれかに記載のペット用排尿処理材。
- 前記第2のベントナイト粒状物の、最小方向における短径が1〜5mm、アスペクト比(長径/短径)が1〜10の範囲にあって、前記消臭添加剤の添着層の厚みが短径の6分の1以下であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のペット用排尿処理材。
- 前記第1のベントナイト粒状物及び前記第2のベントナイト粒状物に加えて、スメクタイト系粘土を主原料とし、1%食塩水中での懸濁液pHが6以下である酸性粘土粒状物を更に含み、
前記酸性粘土粒状物の含有量が、前記二種のベントナイト粒状物との合算量100重量部に対して1〜5重量部であることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のペット用排尿処理材。 - 前記酸性粘土粒状物の主原料であるスメクタイト系粘土が天然の酸性白土又はその酸処理物である活性白土であり、前記酸性粘土粒状物が無機酸及び/又は無機酸塩からなる酸性化合物を含むことを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載のペット用排尿処理材。
- 下記の式(1)で示される固化吸尿能CUS(ml/100g)が50以上であることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載のペット用排尿処理材。
CUS=[MC/(MA−MP)]×102・・・・・・・・・・式(1)
(式中、MAは容量がMC(ml)で重量がMP(g)の試験尿液を吸収したペット用排尿処理材の固化塊状物の重量(g)) - スメクタイト系粘土に対して、150℃乾燥基準の前記スメクタイト系粘土1kgに対して0.3〜0.9当量(eq)のアルカリ化合物を加えて混練し、前記混練物を造粒機に投入して造粒し、その後に乾燥することで第1のベントナイト粒状物を製造する工程と、
銅化合物及び/又は亜鉛化合物と、酸性化合物とを用いてpHが4以下である消臭添加剤水溶液を調製する工程と、
前記第1のベントナイト粒状物の表面に前記消臭添加剤水溶液を噴霧して第2のベントナイト粒状物を製造する工程と、
前記第1のベントナイト粒状物と、前記第2のベントナイト粒状物を、0〜95重量部:100〜5重量部の重量比で混合し、さらに必要に応じて酸性粘土粒状物を0〜5重量部の重量比で混合する工程を有することを特徴とするペット用排尿処理材の製造方法。 - 前記消臭添加剤水溶液には、更に銀化合物が含まれることを特徴とする請求項16に記載のペット用排尿処理材の製造方法。
- スメクタイト系粘土に対して、1%食塩水を使用して5重量%濃度で測定したpHが6以下となるように酸性化合物を添加して混練し、造粒機に投入して造粒し、その後に乾燥することで酸性粘土粒状物を製造する工程を更に有し、
前記第1のベントナイト粒状物と前記第2のベントナイト粒状物との合算量100重量部に対して、前記酸性粘土粒状物を1〜5重量部の重量比で配合することを特徴とする請求項16又は17に記載のペット用排尿処理材の製造方法。 - 銅化合物及び/又は亜鉛化合物と、酸性化合物とを含み、それらは化学当量比で銅化合物及び/又は亜鉛化合物:酸性化合物=[100]:[5〜500]の割合で含まれることを特徴とするペット用排尿処理材用消臭添加剤。
- 更に銀化合物が、化学当量比で銅化合物及び/又は亜鉛化合物:銀化合物=[100]:[0.01〜2]の割合で含まれることを特徴とする請求項19に記載のペット用排尿処理材用消臭添加剤。
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JP2016148881A JP6525927B2 (ja) | 2016-07-28 | 2016-07-28 | ペット用排尿処理材 |
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