JP2021100345A - インシュレータ及びモータ - Google Patents
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Abstract
Description
ただし、ボビンへの絶縁電線を巻く際、上記段状部を通じて迂回されるように絶縁電線を這わせたとしても、当該絶縁電線を1周させる前の段階では、テンションが十分でない状況が発生する場合がある。これは、2巻き目、すなわち巻き部への1巻き目等、比較的巻き開始に近いところで発生し易いと考えられる。例えば、2巻き目についてテンションが不十分な状況が発生して、当該状況に起因して巻き位置が3巻き目の位置にずれる場合、上記構成によれば、2巻き目について、実際の3巻き目の際にかかるテンションを通じて本来の2巻き目の位置への矯正がなされる。したがって、テンションが不十分な状況の発生に対して対処することができる。
上記課題を解決するモータは、永久磁石を備えたロータと、前記ロータの外周を取り囲むステータとを備え、前記ステータは、前記ステータコアと、上記のいずれかのインシュレータと、前記絶縁電線とを有していることが好ましい。
図1に示すように、モータユニット1は、モータ軸2aを有するモータ2と、モータ2の駆動を制御する基板3とをユニット化したものである。なお、本実施形態において、モータユニット1は、例えば、車両に搭載される電動ポンプに内蔵されるものである。基板3は、モータ2への電力の供給を制御する。モータ2及び基板3は、円筒状のハウジング4に収容されている。
図2に示すように、ステータコア30は、ハウジング4の内周に固定される部位である円環状の環状部31と、当該環状部31の内周面からステータコア30の径方向内側に向かって延びる複数(本実施形態では12個)のティース32とを有している。各ティース32は、環状部31の内周面において、ステータコア30の周方向に等間隔を空けて配置されている。以下の説明では、「径方向」、「周方向」、及び「軸方向」はステータコア30を基準とした径方向、周方向、及び軸方向をそれぞれ示すものとする。
本実施形態において、一相の電線40は、対応する複数(本実施形態では4個)のボビン52のうち、一のボビン52に対してインシュレータ本体51側から引き込まれてティース32の先端部32aに向かって螺旋状に巻かれて行き、当該先端部32aに達してインシュレータ本体51側に戻るように螺旋状に巻かれる。その後、一相の電線40は、インシュレータ本体51側から引き出されて次のボビン52へと延びるように巻かれる。なお、一相の電線40は、インシュレータ本体51側から引き出される際、当該インシュレータ本体51側から引き込まれた側である、図3中等、紙面表側から見た場合の反時計回り方向側とは反対側である、図2中等、紙面表側から見た場合の時計回り方向側から引き出される。また、ボビン52に巻かれた一相の電線40から延びる線である渡り線40aは、各図中、紙面表側から見た場合に反時計回り方向にボビン52からボビン52へと次々と渡されて行く。このような電線40を巻く作業は、電線巻き用の機械Mで自動的に行われる。
図7に示すように、ボビン52に対して電線40は、電線巻き用の機械Mの作業を通じて、基本的に本体部位62の巻き部62aに沿うように巻かれることになるが、ボビン52への巻き開始をする際、R状に曲がった状態の電線40をその周方向に捩じりながら本体部位62の巻き部62aに引き込むことになる。この場合、電線40において、R状に曲がった状態の部位であるR状部位Cでの捩じれに起因して、インシュレータ50、すなわちインシュレータ本体51への電線40の密着が不十分な状況が発生し、当該インシュレータ本体51に対して電線40が浮いてしまう。
(1)本実施形態では、図8に示したように、1巻き目を2巻き目の電線40の周方向外側に位置決めすることができ、当該位置決めが各ティース32間で担保される。したがって、電線40の巻き方が各ティース32間で差が出ることを抑え、電線40の巻き乱れを抑えることができる。
また、径方向における大きさが電線40の線径を中心として製造公差を加味した範囲に設定されたボビン52の根本部位61を通じて、2巻き目を少なくとも1巻き目に対して径方向側に線径の半分ずらすことができる。
・各案内部71に設けられた各係止部81(U),81(V),81(W)は、傾斜部81aを設けないで構成することもできる。
・各案内部71に設けられた各係止部81(U),81(V),81(W)は、ボビン52の間で電線40にかかるテンションに大小がある場合、テンションの大小に応じて他の係止部と比較して周方向を大きくする際の割合を案内部71毎に変えるようにしてもよい。
・ボビン52において、本体部位62に設けられた各電線溝62cは、巻き部62aの全体に連続的に延びるように設けられるようにしてもよい。
21…ステータ
22…ロータ
30…ステータコア
31…環状部
32…ティース
40…電線(絶縁電線)
40a…渡り線
50…インシュレータ
51…インシュレータ本体
52…ボビン
61…根本部位(段状部)
61b…巻き開始部
62…本体部位
62a…巻き部
62c…電線溝
71…案内部
81…係止部
81a…傾斜部
A…寸法
B…寸法
Claims (6)
- 環状部と前記環状部から径方向に突出する複数のティースとを有するステータコアと、前記ティースにそれぞれ巻回される絶縁電線との間に介在するように用いられ、
前記ティースの外面を覆うボビンを備え、
前記ボビンは、前記ステータコアの軸方向から見た場合に、前記ボビンに対して前記絶縁電線を巻く際の1巻き目の開始位置に対応する部位である根本側の部位が当該1巻き目の巻き開始を前記ステータコアにおける周方向側から沿わせるための部位である巻き開始部を有する段状部を有し、
前記段状部の前記巻き開始部は、前記軸方向から見た場合に、前記ボビンに対して1巻き目の開始以後の巻きを前記周方向側から沿わせるための部位である巻き部と比較して前記周方向の他のボビンが隣接する側となる外側に突出している
ことを特徴とするインシュレータ。 - 前記段状部について、前記軸方向から見た場合に、前記巻き部と比較して前記ステータコアの周方向における大きさは前記絶縁電線の線径を中心として製造公差を加味した範囲に設定されているとともに、前記ステータコアの径方向における大きさは前記絶縁電線の線径の半分を中心として製造公差を加味した範囲に設定されている請求項1に記載のインシュレータ。
- 前記巻き部は、前記絶縁電線をそれぞれ位置決めした状態で沿わせるための電線溝を有しており、
前記電線溝は、前記1巻き目の開始位置側の2巻き目と、3巻き目とに対応する溝が繋がっている請求項1又は請求項2に記載のインシュレータ。 - 一の前記ボビンには前記絶縁電線として複数相のうち一相の電線が巻かれるものであり、
前記ボビン毎に対応するものであり、前記ボビンに巻かれた電線から延びる渡り線を案内するための案内部を備えており、
前記案内部は、一の前記ボビンに巻かれた前記一相の電線から延びる渡り線について、異なる前記ボビンに巻かれた異なる相の電線から延びる渡り線との接触を抑制するべく各相の前記渡り線を個別に係止することで互いに離間させるための部位である係止部を各相の前記渡り線毎に有し、
各係止部は、当該係止部を有する前記案内部に対応する前記ボビンに巻かれた前記一相の電線から延びる渡り線に対応する前記係止部の前記ステータコアの周方向の大きさが前記異なる相の電線から延びる渡り線に対応する前記係止部と比較して大きく構成されている請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載のインシュレータ。 - 前記各係止部のうち、当該係止部を有する前記案内部に対応する前記ボビンに巻かれた前記一相の電線から延びる渡り線に対応する前記係止部は、当該一相の電線の巻き終わりを次に向かう前記ボビンへと案内するべく沿わせるための傾斜部を有する請求項4に記載のインシュレータ。
- 永久磁石を備えたロータと、前記ロータの外周を取り囲むステータとを備えたモータであって、
前記ステータは、前記ステータコアと、請求項1〜5のうちいずれか一項に記載のインシュレータと、前記絶縁電線とを有しているモータ。
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US20230036262A1 (en) * | 2019-12-18 | 2023-02-02 | Lg Innotek Co., Ltd. | Motor |
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