JP2021099379A - 光輝性現像剤、現像剤収容体、画像形成ユニット及び画像形成装置 - Google Patents

光輝性現像剤、現像剤収容体、画像形成ユニット及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】金属顔料を含みながら印刷品質を高め得るようにする。【解決手段】画像形成装置1では、画像形成ユニット10Sの現像剤収容器12に、光輝性を有する現像剤Dを収容した。この現像剤Dについては、光輝性顔料LP及びバインダ樹脂BRを含む複数のトナー母粒子DBから構成され、複数のトナー母粒子DBのいくつかは、開口幅が、11.2±2.7[μm]の凹部Rを有するようにした。【選択図】図19

Description

本発明は光輝性現像剤、現像剤収容体、画像形成ユニット及び画像形成装置に関し、例えば電子写真方式のプリンタに適用して好適なものである。
従来、画像形成装置(プリンタとも呼ばれる)として、コンピュータ装置等から供給される画像に基づき、現像剤(トナーとも呼ばれる)を用いて画像形成ユニットにより現像剤像(トナー画像とも呼ばれる)を形成して紙等の媒体に転写し、これに熱及び圧力を加えて定着させることにより、印刷処理を行うものが広く普及している。
画像形成装置では、一般的なカラー印刷を行う場合、例えばシアン、マゼンタ、イエロー及びブラック等の各色(以下これらを通常色と呼ぶ)の現像剤が使用される。これらの現像剤には、各色の顔料の他に、顔料を媒体に結着させるための結着樹脂や、種々の外添剤等が含有されている。
また画像形成装置では、静電気を利用すること、具体的には画像形成ユニット内の各ローラ等に所定の高電圧を適宜印加することにより、現像剤を各ローラや用紙等に順次付着させながら転写させている。このため現像剤には、ある程度の帯電性が要求される。そこで現像剤としては、例えば帯電性を有する外添剤を増加させ、或いは結着樹脂に添加する帯電抑制剤を増加させる等の手法により、帯電性が適切な値となるように調整されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2018−84677号公報
ところで現像剤の中には、光輝性を持たせる等の目的で、金属顔料を含有するものがある。このような金属顔料は、通常色の顔料と比較して、その粒径が十分に大きくなっている。このため、この金属顔料及び結着樹脂からなる粒子(以下、これをトナーと呼ぶ)の粒径も、通常色におけるトナーの粒径よりも十分に大きくなっている。
このような金属顔料を有する現像剤では、通常色と比較して、粒径が大きいことに伴い、単位重量当たりの表面積が相対的に小さくなっており、帯電性が低くなる。画像形成装置では、このように帯電性が低い現像剤が使用された場合、画像のうち現像剤を付着させるべきで無い余白や背景等の箇所に現像剤が付着して画質を低下させる、「かぶり」と呼ばれる現象が発生してしまう。
仮に、金属顔料のトナーにおいて外添剤の増加により帯電性を高める場合、多量の外添剤が必要となる。しかしながら、このように多量の外添剤が添加された現像剤を用いた場合、画像形成装置では、外添剤の一部が遊離して画像形成ユニット内の感光体ドラムや現像ブレード等の部品を汚染してしまい、最終的に用紙に印刷される画像に、搬送方向に沿って白く色が抜ける「縦スジ」と呼ばれる現像が発生してしまい、印刷される画像の画質、すなわち印刷品質を低下させてしまう。
このように、金属顔料を含有する現像剤は、帯電性を十分に高めることが困難であり、この現像剤を使用する画像形成装置において印刷品質を低下させる恐れがある、という問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、金属顔料を含みながら印刷品質を高め得る光輝性現像剤、現像剤収容体、画像形成ユニット及び画像形成装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の光輝性現像剤においては、光輝性顔料及びバインダ樹脂を含む複数のトナー母粒子から構成され、複数のトナー母粒子のいくつかは、開口幅が、11.2±2.7[μm]の凹部を有するようにした。
また本発明の現像剤収容体においては、前述した光輝性現像剤を収容する収容部を設けるようにした。
さらに本発明の画像形成ユニットにおいては、静電潜像を担持する像担持体と、静電潜像に基づく現像剤像を像担持体に生成する現像剤担持体と、現像剤担持体に当接する層規制部材と、前述した光輝性現像剤とを設けるようにした。
さらに本発明の画像形成装置においては、前述した画像形成ユニットと、画像形成ユニットにより生成された現像剤像を媒体に定着させる定着部とを設けるようにした。
本発明は、画像形成装置の画像形成ユニットにおいて前述した現像剤を用いることにより、トナー母粒子から遊離した外添剤凝集物を凹部で保持しやすくでき、縦スジを抑止し高品質な印刷画像を形成できる。
本発明によれば、金属顔料を含みながら印刷品質を高め得る光輝性現像剤、現像剤収容体、画像形成ユニット及び画像形成装置を実現できる。
画像形成装置の構成を示す左側面図である。 画像形成ユニットの構成を示す左側面図である。 現像剤収容器の構成を示す斜視図である。 変角光度計による光の照射及び受光を示す略線図である。 各現像剤における造粒時間、測定及び評価の結果を示す表である。 各現像剤における造粒条件及び母材の比表面積の測定の結果を示す表である。 現像剤の厚さ/円相当径とFI値との関係を示すグラフである。 現像剤の厚さ/円相当径と色相差ΔEとの関係を示すグラフである。 現像剤の厚さ/円相当径と現像ローラ上のトナー帯電量との関係を示すグラフである。 母材の比表面積と縦スジレベルとの関係を示すグラフである。 現像剤の形状が偏平な場合と球形に近い場合とにおける、光輝性、かぶり及び縦スジの説明に供する図である。 現像剤の比表面積が小さい場合と大きい場合とにおける、縦スジの説明に供する図である。 銀色現像剤の透過型電子顕微鏡像を示す図である。 凹部開口幅及び凹部深さを示す模式図である。 銀色現像剤の断面観察における測定の結果を示す表である。 比較例の銀色現像剤の断面観察における測定の結果を示す表である。 銀色現像剤の断面観察における測定のまとめ結果を示す表である。 比較例の銀色現像剤の断面観察における測定のまとめ結果を示す表である。 発明の概要を示す図である。
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
[1.画像形成装置の構成]
図1に示すように、本実施の形態による画像形成装置1は、電子写真方式のカラープリンタであり、媒体としての用紙Pにカラーの画像を形成する(すなわち印刷する)。因みに画像形成装置1は、原稿を読み取るイメージスキャナ機能や電話回線を使用した通信機能等を有しておらず、プリンタ機能のみを有する単機能のSFP(Single Function Printer)となっている。
画像形成装置1は、略箱型に形成された筐体2の内部に種々の部品が配置されている。因みに以下では、図1における右端部分を画像形成装置1の正面とし、この正面と対峙して見た場合の上下方向、左右方向及び前後方向をそれぞれ定義した上で説明する。
画像形成装置1は、制御部3により全体を統括制御する。この制御部3は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を有しており、所定のプログラムを読み出して実行することにより、様々な処理を実行する。また制御部3は、コンピュータ装置等の上位装置(図示せず)と無線又は有線により接続されており、この上位装置から印刷対象の画像を表す画像データが与えられると共に該画像データの印刷が指示されると、用紙Pの表面に印刷画像を形成する印刷処理を実行する。
筐体2の内部における上側には、前側から後側へ向かって、5個の画像形成ユニット10K、10C、10M、10Y及び10Sが順に配置されている。画像形成ユニット10K、10C、10M、10Y及び10Sは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)及び特色(S)の各色にそれぞれ対応しているものの、色のみが相違しており、何れも同様に構成されている。
ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)は、何れも一般的なカラープリンタにおいて用いられる色(以下、これを通常色と呼ぶ)である。一方、特色(S)は、例えばホワイト(白色)やクリア(透明色又は無色)、或いはシルバー(銀色)のような特殊な色である。説明の都合上、以下では画像形成ユニット10K、10C、10M、10Y、及び10Sをまとめて画像形成ユニット10とも呼ぶ。
図2に示すように、画像形成ユニット10は、大きく分けて画像形成本体部11、現像剤収容器12、現像剤供給部13及びLED(Light Emitting Diode)ヘッド14により構成されている。因みに画像形成ユニット10及びこれを構成する各部品は、用紙Pにおける左右方向の長さに応じて、左右方向に十分な長さを有している。このため多くの部品は、前後方向や上下方向の長さに対して左右方向の長さが比較的長くなっており、左右方向に沿って細長い形状に形成されている。
現像剤収容体としての現像剤収容器12は、内部に現像剤を収容しており、画像形成ユニット10に対して着脱可能に構成されている。この現像剤収容器12は、画像形成ユニット10に装着される場合、現像剤供給部13を介して画像形成本体部11に取り付けられる。
図3に示すように、現像剤収容器12は、左右方向に長い収容器筐体20の内部に、左右方向に長い円筒状の空間でなる収容部としての収容室21が形成されており、この収容室21に現像剤が収容される。因みに現像剤収容器12は、トナーカートリッジと呼ばれる場合もある。
収容室21の底部における左右の略中央には、該収容室21内の空間と外部の空間とを連通させる供給孔22が穿設されると共に、該供給孔22を開放又は閉塞するシャッタ23が設けられている。このシャッタ23は、レバー24と接続されており、該レバー24の回動に伴って供給孔22を開放又は閉塞する。このレバー24は、現像剤収容器12が画像形成ユニット10に対して着脱される際に、ユーザにより操作される。
例えば現像剤収容器12は、画像形成ユニット10(図2)に装着される前の状態において、予めシャッタ23により供給孔22を閉塞しており、収容室21内の内部に収容している現像剤が外部に漏れることを防止している。現像剤収容器12は、画像形成ユニット10に装着される場合、レバー24が所定の開放方向へ回動されることにより、シャッタ23を移動させて供給孔22を開放する。これにより現像剤収容器12は、収容室21内の空間を現像剤供給部13内の空間と連通させ、該収容室21内の現像剤を該現像剤供給部13経由で画像形成本体部11へ供給する。また現像剤収容器12は、画像形成ユニット10から取り外される際、レバー24が所定の閉塞方向へ回動されることにより、シャッタ23を移動させて供給孔22を閉塞する。
また収容室21の内部には、撹拌部材25が設けられている。撹拌部材25は、左右方向に沿った仮想的な中心軸の周囲に細長い部材を螺旋状に周回させたような形状に形成されており、収容室21内において、この仮想的な中心軸を中心として回転し得るようになっている。収容器筐体20の端部には、撹拌駆動部26が設けられている。撹拌駆動部26は、撹拌部材25と連結されており、筐体2(図1)内に設けられた所定の駆動力源から駆動力が供給されると、この駆動力を該撹拌部材25に伝達して回転させる。これにより現像剤収容器12は、収容室21内に収容している現像剤を撹拌し、該現像剤の凝集を防止すると共に、該現像剤を供給孔22へ送ることができる。
画像形成本体部11(図2)には、画像形成筐体30、現像剤収容空間31、第1供給ローラ32、第2供給ローラ33、現像ローラ34、現像ブレード35、感光体ドラム36、帯電ローラ37及びクリーニングブレード38が組み込まれている。このうち第1供給ローラ32、第2供給ローラ33、現像ローラ34、感光体ドラム36及び帯電ローラ37は、それぞれ中心軸を左右方向に沿わせた円柱状に構成されており、それぞれ画像形成筐体30により回転可能に支持されている。
因みに特色(S)の画像形成ユニット10Sでは、予めユーザに選択された色(ホワイト、クリア又はシルバー等)の現像剤が収容された現像剤収容器12が、現像剤供給部13を介して画像形成本体部11に装着される。
現像剤収容空間31は、現像剤収容器12から現像剤供給部13を介して供給される現像剤を収容する。第1供給ローラ32、第2供給ローラ33は、それぞれ周側面に導電性ウレタンゴム発泡体等でなる弾性層が形成されている。現像ローラ34は、周側面に弾性を有する弾性層や導電性を有する表面層等が形成されている。現像ブレード35は、例えば所定厚さのステンレス鋼板でなり、僅かに弾性変形させた状態で、その一部を現像ローラ34の周側面に当接させている。
感光体ドラム36は、周側面に薄膜状の電荷発生層及び電荷輸送層が順次形成され、帯電し得るようになっている。帯電ローラ37は、周側面に導電性の弾性体が被覆されており、この周側面を感光体ドラム36の周側面に当接させている。クリーニングブレード38は、例えば薄板状の樹脂でなり、僅かに弾性変形させた状態で、その一部を感光体ドラム36の周側面に当接させている。
LEDヘッド14は、画像形成本体部11における感光体ドラム36の上側に位置している。このLEDヘッド14は、複数の発光素子チップが左右方向に沿って直線状に配置されており、制御部3(図1)から供給される画像データ信号に基づいた発光パターンで各発光素子を発光させる。
画像形成本体部11は、図示しないモータから駆動力が供給されることにより、第1供給ローラ32、第2供給ローラ33、現像ローラ34及び帯電ローラ37を矢印R1方向(図中の時計回り)へ回転させると共に、感光体ドラム36を矢印R2方向(図中の反時計回り)へ回転させる。さらに画像形成本体部11は、第1供給ローラ32、第2供給ローラ33、現像ローラ34、現像ブレード35及び帯電ローラ37にそれぞれ所定のバイアス電圧を印加することにより、それぞれ帯電させる。
第1供給ローラ32及び第2供給ローラ33は、帯電により、現像剤収容空間31内の現像剤を周側面に付着させ、回転によりこの現像剤を現像ローラ34の周側面に付着させる。現像ローラ34は、現像ブレード35によって周側面から余分な現像剤が除去され、該現像剤が薄膜状に付着した状態として、この周側面を感光体ドラム36の周側面に当接させる。
一方、帯電ローラ37は、帯電した状態で感光体ドラム36と当接することにより、該感光体ドラム36の周側面を一様に帯電させる。LEDヘッド14は、制御部3(図1)から供給される画像データ信号に基づいた発光パターンで、所定の時間間隔毎に発光することにより、感光体ドラム36を順次露光する。これにより感光体ドラム36は、その上端近傍において周側面に静電潜像が順次形成されていく。
続いて感光体ドラム36は、矢印R2方向へ回転することにより、この静電潜像が形成された箇所を現像ローラ34と当接させる。これにより感光体ドラム36の周側面には、静電潜像を基に現像剤が付着し、画像データに基づいた現像剤像が現像される。感光体ドラム36は、さらに矢印R2方向へ回転することにより、現像剤像を該感光体ドラム36の下端近傍に到達させる。
筐体2(図1)内における各画像形成ユニット10の下側には、中間転写部40が配置されている。中間転写部40には、駆動ローラ41、従動ローラ42、バックアップローラ43及び中間転写ベルト44、5個の1次転写ローラ45、2次転写ローラ46、並びに逆屈曲ローラ47が設けられている。このうち駆動ローラ41、従動ローラ42、バックアップローラ43、各1次転写ローラ45、2次転写ローラ46及び逆屈曲ローラ47は、何れも中心軸を左右方向に沿わせた円柱状に形成され、筐体2により回転可能に支持されている。
駆動ローラ41は、画像形成ユニット10Sの後下側に配置されており、図示しないベルトモータから駆動力が供給されると、矢印R1方向に回転する。従動ローラ42は、画像形成ユニット10Kの前下側に配置されている。駆動ローラ41及び従動ローラ42は、それぞれの上端が、各画像形成ユニット10における感光体ドラム36(図2)の下端と同等若しくは僅かに下側に位置している。バックアップローラ43は、駆動ローラ41の前下側且つ従動ローラ42の後下側に配置されている。
中間転写ベルト44は、高抵抗のプラスチックフィルムにより、無端ベルトとして構成されており、駆動ローラ41、従動ローラ42及びバックアップローラ43の周囲を周回するように張架されている。さらに中間転写部40には、中間転写ベルト44のうち駆動ローラ41及び従動ローラ42の間に張架された部分の下側、すなわち5個の画像形成ユニット10それぞれの真下となる位置であり、中間転写ベルト44を挟んで各感光体ドラム36とそれぞれ対向する位置に、5個の1次転写ローラ45がそれぞれ配置されている。この1次転写ローラ45は、所定のバイアス電圧が印加される。
2次転写ローラ46は、バックアップローラ43の真下に位置しており、該バックアップローラ43に向けて付勢されている。すなわち中間転写部40は、2次転写ローラ46及びバックアップローラ43の間に中間転写ベルト44を挟持している。また2次転写ローラ46は、所定のバイアス電圧が印加される。以下では、2次転写ローラ46及びバックアップローラ43を合わせて2次転写部49と呼ぶ。
逆屈曲ローラ47は、駆動ローラ41の前側下寄り且つバックアップローラ43の上側後寄りとなる箇所に位置しており、中間転写ベルト44を前上方向に付勢している。これにより中間転写ベルト44は、弛みを生じること無く、各ローラの間でそれぞれ張力が作用する状態となる。また逆屈曲ローラ47の前上側における中間転写ベルト44を挟んだ位置には、逆屈曲バックアップローラ48が設けられている。
中間転写部40は、図示しないベルトモータから供給される駆動力により駆動ローラ41を矢印R1方向へ回転させ、これにより中間転写ベルト44を矢印E1に沿った方向に走行させる。また各1次転写ローラ45は、所定のバイアス電圧が印加された状態で、矢印R1方向に回転する。これにより各画像形成ユニット10は、感光体ドラム36(図2)の周側面における下端近傍に到達させていた現像剤像を、中間転写ベルト44にそれぞれ転写し、且つ各色の現像剤像を順次重ねることができる。このとき中間転写ベルト44の表面には、上流側のシルバー(S)から順次、各色の現像剤像が重ねられることになる。中間転写部40は、この中間転写ベルト44を走行させることにより、各画像形成ユニット10から転写された現像剤像を、バックアップローラ43の近傍に到達させる。
ところで筐体2(図1)の内部には、用紙Pを搬送するための経路である搬送経路Wが形成されている。この搬送経路Wは、筐体2内における下端前寄りから前上方向へ向かい、約半回転した後、中間転写部40の下側を後方向へ進行する。続いて搬送経路Wは、上方向に向かい、中間転写部40及び画像形成ユニット10Sの後側を上方向へ進行した後、前方向へ向かう。すなわち搬送経路Wは、図1においてあたかも英大文字の「S」を描くように形成されている。筐体2の内部では、この搬送経路Wに沿って種々の部品が配置されている。
筐体2(図1)の内部における下端近傍には、第1給紙部50が配置されている。第1給紙部50には、用紙カセット51、ピックアップローラ52、フィードローラ53、リタードローラ54、搬送ガイド55並びに搬送ローラ対56、57及び58等が設けられている。因みにピックアップローラ52、フィードローラ53、リタードローラ54、並びに搬送ローラ対56、57及び58は、何れも中心軸を左右方向に沿わせた円柱状に形成されている。
用紙カセット51は、中空の直方体状に構成されており、その内部に用紙Pの紙面を上下方向に向けて重ねた状態で、すなわち集積した状態で収納する。また用紙カセット51は、筐体2に対して着脱可能となっている。
ピックアップローラ52は、用紙カセット51内に収納された用紙Pの最上面における前端近傍に当接されている。フィードローラ53は、ピックアップローラ52の前方に僅かに離れて配置されている。リタードローラ54は、フィードローラ53の下側に位置しており、該フィードローラ53との間に1枚の用紙Pの厚さに相当する隙間を形成している。
第1給紙部50は、図示しない給紙モータから駆動力が供給されると、ピックアップローラ52、フィードローラ53及びリタードローラ54を適宜回転させ、又は停止させる。これによりピックアップローラ52は、用紙カセット51内に収納された用紙Pのうち、最上面の1枚又は複数枚を前方へ繰り出す。またフィードローラ53及びリタードローラ54は、用紙Pのうち最上面の1枚をさらに前方へ繰り出す一方、2枚目以下をせき止める。かくして第1給紙部50は、用紙Pを1枚ずつに分離しながら前方へ繰り出していく。
搬送ガイド55は、搬送経路Wにおける前下側部分に配置されており、この搬送経路Wに沿って用紙Pを前上方向へ進行させ、さらに後上方向に進行させる。搬送ローラ対56及び57は、搬送ガイド55の中央付近及び上端近傍にそれぞれ配置されており、図示しない給紙モータから駆動力が供給されて所定方向に回転する。これにより搬送ローラ対56及び57は、用紙Pを搬送経路Wに沿って進行させる。
また筐体2における搬送ローラ対57の前側には、第2給紙部60が設けられている。第2給紙部60には、用紙トレイ61、ピックアップローラ62、フィードローラ63及びリタードローラ64等が設けられている。用紙トレイ61は、上下方向に薄い板状に形成されており、その上側に用紙P2を載置させる。因みに用紙トレイ61には、例えば用紙カセット51に収納されている用紙Pと大きさや紙質が異なる用紙P2が載置される。
ピックアップローラ62、フィードローラ63及びリタードローラ64は、第1給紙部50のピックアップローラ52、フィードローラ53及びリタードローラ54とそれぞれ同様に構成されている。第2給紙部60は、図示しない給紙モータから駆動力が供給されると、ピックアップローラ62、フィードローラ63及びリタードローラ64を適宜回転させ、又は停止させることにより、用紙トレイ61上の用紙P2のうち最上面の1枚を後方へ繰り出す一方、2枚目以下をせき止める。かくして第2給紙部60は、用紙P2を1枚ずつに分離しながら後方へ繰り出す。このとき繰り出された用紙P2は、搬送ローラ対57により搬送経路Wに沿って用紙Pと同様に搬送される。説明の都合上、以下では用紙P2を用紙Pと区別すること無く、単に用紙Pと呼ぶ。
因みに搬送ローラ対57は、回転が適宜抑制されており、用紙Pに摩擦力を作用させることにより、進行方向に対して該用紙Pの側辺が傾斜する、いわゆる斜行を修正し、先頭及び末尾の端辺を左右に沿わせた状態としてから、後方へ送り出す。搬送ローラ対58は、搬送ローラ対57から後方へ所定間隔だけ離れた箇所に位置しており、搬送ローラ対56等と同様に回転することにより、搬送経路Wに沿って搬送される用紙Pに駆動力を供給し、該用紙Pを該搬送経路Wに沿ってさらに後方へ進行させる。
搬送ローラ対58の後側には、上述した中間転写部40の2次転写部49、すなわちバックアップローラ43及び2次転写ローラ46が配置されている。この2次転写部49では、画像形成ユニット10において形成され中間転写ベルト44に転写された状態の現像剤像が、該中間転写ベルト44の走行に伴って近接しており、且つ2次転写ローラ46に所定のバイアス電圧が印加されている。このため2次転写部49は、中間転写ベルト44から、搬送経路Wに沿って搬送されてきた用紙Pに対し、現像剤像を転写して、さらに後方へ進行させる。
2次転写部49の後側には、定着部70が配置されている。定着部70は、搬送経路Wを挟んで対向するように配置された加熱部71及び加圧部72により構成されている。加熱部71は、中空の無端ベルトでなる加熱ベルトの内側に、発熱するヒータや複数のローラ等が配置されている。加圧部72は、中心軸を左右方向に沿わせた円柱状に形成されており、上側の表面を加熱部71における下側の表面に押し付け、ニップ部を形成している。
この定着部70は、制御部3の制御に基づき、加熱部71のヒータを所定の温度に加熱すると共にローラを適宜回転させて加熱ベルトを矢印R1方向へ回転するように走行させ、また加圧部72を矢印R2方向へ回転させる。そのうえで定着部70は、2次転写部49により現像剤像が転写された用紙Pを受け取ると、これを加熱部71及び加圧部72により挟持し(すなわちニップし)、熱及び圧力を加えることにより該現像剤像を該用紙Pに定着させて、後方へ送り出す。
定着部70の後側には、搬送ローラ対74が配置され、その後側に切替部75が配置されている。切替部75は、制御部3の制御に従って用紙Pの進行方向を上側又は下側に切り替える。切替部75の上側には、排紙部80が設けられている。排紙部80は、用紙Pを搬送経路Wに沿って上方へ案内する搬送ガイド81、及び搬送経路Wを挟んで互いに対向する搬送ローラ対82、83、84及び85等により構成されている。
また切替部75、定着部70及び2次転写部49等の下側には、再搬送部90が配置されている。再搬送部90は、再搬送経路Uを構成する搬送ガイドや搬送ローラ対(図示せず)等を有している。再搬送経路Uは、切替部75の下側から下方へ向かい、やがて前方へ進行した後、搬送ローラ対57の下流側において搬送経路Wに合流する。
制御部3は、用紙Pを排出する場合、切替部75により用紙Pの進行方向を上側の排紙部80側に切り替える。排紙部80は、切替部75から受け取った用紙Pを上方へ搬送し、排出口86から排紙トレイ2Tへ排出する。また制御部3は、用紙Pを戻す場合、切替部75により用紙Pの進行方向を下側の再搬送部90側に切り替える。再搬送部90は、切替部75から受け取った用紙Pを再搬送経路Uに搬送し、やがて搬送ローラ対57の下流側に到達させて該用紙Pを搬送経路Wに沿って再び搬送させる。これにより画像形成装置1では、用紙Pの紙面を反転させた状態で該用紙Pを搬送経路Wに戻すため、いわゆる両面印刷を行うことができる。
このように画像形成装置1では、画像形成ユニット10において現像剤を用いた現像剤像を形成して中間転写ベルト44に転写し、2次転写部49において該現像剤像を該中間転写ベルト44から用紙Pに転写させ、さらに定着部70において定着させることにより、該用紙Pに画像を印刷する(すなわち画像を形成する)。
[2.現像剤の製造]
次に、画像形成ユニット10(図2)の現像剤収容器12に収容される現像剤の製造について説明する。本実施の形態では、特にシルバー(銀色)の現像剤の製造について説明する。
一般に、現像剤は、所望の色を発色させるための顔料の他に、この顔料を用紙P等の媒体に結着させるための結着樹脂や、帯電性を向上させるための外添剤等が含まれている。説明の都合上、以下では、顔料及び結着樹脂を含む粒子やこの粒子が集合した粉状物をトナー又はトナー粒子と呼び、このトナーの他に外添剤等を含む粉状物を現像剤Dと呼ぶ。
また以下では、製造時の条件等を適宜相違させることにより、互いに構成や特性が相違する複数種類の現像剤Dを製造した。以下では、実施例1、実施例2、実施例3、実施例4、比較例1、実施例6及び実施例7によりそれぞれ製造する現像剤Dを、それぞれ現像剤Da、Db、Dc、Dd、De、Df、Dg及びDhと呼ぶ。
[2−1.実施例1]
実施例1では、まず無機分散剤を分散させた水性媒体を生成する。具体的には、純水26526重量部に工業用リン酸三ナトリウム十二水和物919重量部を混合し、液温60[℃]で溶解させた後、pH(水素イオン指数)調整用の希硝酸を添加する。この水溶液に、純水4504重量部に工業用塩化カルシウム無水物443重量部を溶解させた塩化カルシウム水溶液を投入し、液温を60[℃]に維持しながら、ラインミル(プライミクス株式会社)により回転速度を3566[rpm]で34分間高速撹拌させる。これにより、懸濁安定剤(無機分散剤)を分散させた水性媒体である水相を調整する。
また実施例1では、顔料分散油性媒体を生成する。具体的には、酢酸エチル7427重量部に対し、光輝性顔料(平均厚さ0.5[μm]、平均短辺8[μm]及び平均長辺12[μm])を394重量部、及び帯電制御剤(BONTRON E−84:オリエント化学工業株式会社製)を59重量部、それぞれ混合し、顔料分散液を作成する。このうち光輝性顔料は、アルミニウム(Al)の微小な薄片、すなわち平板状、扁平状若しくは鱗片状に形成された小片を含有している。以下では、この光輝性顔料をアルミニウム顔料、金属顔料又は銀トナー顔料とも呼ぶ。この場合、光輝性顔料の平均粒径(体積中位径、体積中位粒径、平均中位径、顔料粒径とも呼ぶ)は、5[μm]以上20[μm]以下が好ましい。以下にその理由を述べる。
まず、光輝性顔料の体積中位径が5[μm]未満である場合、現像剤の光輝性がその分低くなり、画像の光輝性も低くなり、画像品位が低下してしまうことが既知であるためである。また一方、光輝性顔料の体積中位径が20[μm]よりも大きい場合、光輝性顔料をトナー母粒子に内包させることができず、現像剤を形成することが困難になり、仮に、現像剤を形成できたとしても、画像形成装置1内において現像剤を搬送することが困難になり、画像を形成できないことが既知であるためである。
なお、光輝性顔料の平均粒径は、デジタルマイクロスコープ(VH−5500:株式会社キーエンス製)及びレンズ(VH−500:株式会社キーエンス製)を使用して測定した。そのために、光輝性現像剤を界面活性剤(エマルゲン109P:花王株式会社製)に分散させ、スライドガラス上に滴下したものにカバーガラスを載せ、透過照明によって倍率1000倍で観察を行った。光輝性顔料は光を遮断するため黒く見えることを利用して、光輝性現像剤中に含まれる50個の光輝性顔料の長手方向の粒径を測定し、その平均を平均粒径とした。
その後、顔料分散液を、液温を60[℃]に維持しながら撹拌して、帯電制御樹脂(FCA−726N:藤倉化成株式会社製)を59重量部、離型剤としてエステルワックス(WE−4:日油株式会社製)を148重量部、バインダ樹脂としてポリエステル樹脂を1311重量部投入し、固形物がなくなるまで撹拌させる。これにより、顔料分散油性媒体である油相を調製する。
次に、液温を60[℃]に維持した水相に油相を投入し、造粒条件として回転速度を900[rpm]で5分間撹拌することにより懸濁させ、懸濁液中に粒子を形成する。次に、懸濁液を減圧蒸留することにより酢酸エチルを除去し、現像剤を含むスラリーを形成する。次に、このスラリーに硝酸を加えてpH(水素イオン指数)を1.6以下にして撹拌し、懸濁安定剤であるリン酸三カルシウムを溶解させ、脱水することにより、現像剤を形成する。続いて、脱水した現像剤を純水に再分散させて撹拌し、水洗浄を行う。その後、脱水工程、乾燥工程及び分級工程を行うことにより、トナー母粒子を生成する。
このようにして生成したトナー母粒子に、外添工程として小シリカ(RY200:日本アエロジル株式会社製)を1.5[重量%]、コロイダルシリカ(X24−9163A:信越化学工業株式会社製)を2.29[重量%]、メラミン粒子(エポスターS:株式会社日本触媒製)を0.37[重量%]入れて混合し、現像剤Daを得る。
[2−2.実施例2〜実施例5]
実施例2、実施例3、実施例4及び実施例5では、図5に示すように実施例1の造粒時間をそれぞれ変更することにより現像剤Da、Db、Dc、Dd及びDeを得る。
[2−3.比較例1]
比較例1では、実施例1を基準とし、以下の乳化凝集法により現像剤Dfを得た。特記しない限り、用いた材料及び添加量は実施例1と同じである。また、洗浄、脱水、乾燥、分級及び外添工程は実施例1と同様である。
[2−3−1.ポリエステル樹脂分散液の調製]
比較例1では、まずポリエステル樹脂分散液を生成する。具体的には、高温・高圧乳化装置(キャビトロンCD1010、スリット:0.4[mm])の乳化タンクに、ポリエステル樹脂3000重量部、イオン交換水7000重量部、界面活性剤ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム90重量部を投入した後、130[℃]に加熱溶融後、110[℃]で流量3[L/m]にて10000[rpm]で30分間分散させ、冷却タンクを通過させてポリエステル樹脂分散液(高温・高圧乳化装置(キャビトロンCD1010:スリット0.4[mm]))を回収する。これにより、ポリエステル樹脂分散液(固形分濃度:30[重量%])を調製する。
[2−3−2.離型剤分散液の調製]
また比較例1では、離型剤分散液を生成する。
・ワックス:50重量部
・アニオン性界面活性剤(ネオゲンRK:第一工業製薬株式会社製):1.0重量部
・イオン交換水:200重量部
加圧容器に前述の材料を投入して撹拌しながら110[℃]まで加熱し、高圧ホモジナイザで10回(10パス)相当の分散処理を行う。これにより、固形分濃度20[%]の離型剤分散液を調製する。
[2−3−3.金属顔料の第1凝集粒子分散液(光輝性顔料分散液、顔料粒子スラリー)の調製]
・イオン交換水:360重量部
・光輝性顔料:20重量部
・アニオン性界面活性剤(ネオゲンRK:第一工業製薬株式会社製):0.5重量部
また比較例1では、顔料粒子スラリーを生成する。3Lの円筒型ステンレス容器に前述のイオン交換水と前述の界面活性剤を秤量し、前述の光輝性顔料を加えて撹拌で良く濡らした後、ホモジナイザ(ウルトラタラックスT50:IKA社製)で1分間分散混合した。次いで、凝集剤として硫酸アルミニウムの1[重量%]水溶液1.25重量部を滴下して、さらに1分間分散混合する。これにより、金属顔料の第1凝集粒子分散液(顔料粒子スラリー)を調製する。
[2−3−4.トナー粒子の作製]
[2−3−4−1.凝集工程]
前述した3Lの円筒型ステンレス容器に撹拌機と温度計を設置し、系内が均一となるよう撹拌を継続しながらマントルヒーターで徐々に加熱し、45[℃]で保持しながらイオン交換水55重量部、ポリエステル樹脂分散液210重量部、離型剤分散液20重量部の混合液を数回に分けて添加し、顔料粒子スラリー中の顔料粒子の表面に付着させたところ、体積平均粒径10.5[μm]の第2凝集粒子に成長した。なお、数回に分けた混合液のうち、最後の添加液は離型剤分散液を含まない樹脂単独の分散液とした。また、第2凝集粒子を光学顕微鏡で観察した結果、顔料粒子の表面に、樹脂粒子と離型剤の粒子が凝集するように粒子層が形成されていた。
[2−3−4−2.融合工程]
その後、第2凝集粒子を有する分散液(凝集粒子スラリー)のpHを9.0に調整して第2凝集粒子の凝集の進行を停止し、80[℃]に昇温し、光学顕微鏡で融合度合いを確認しながら、3時間(融合時間)保持して冷却することによりトナースラリーを得た。
ところで、本実施の形態においては、光輝性の現像剤に含有される光輝性の顔料、すなわち、光輝性顔料としてアルミニウムが使用され、現像剤の母体であるトナー母粒子にアルミニウム片が内包させられるようになっている。ところが、光輝性の現像剤におけるアルミニウムの含有量によっては、画像形成ユニット10においてカラーの画像を形成したときに、画像品位が低下してしまうことがある。アルミニウムは導電性の高い金属材料であるので、現像剤を帯電させたときに電荷が逃げやすく、現像剤が十分に帯電しない。また、トナー母粒子にアルミニウム片を内包させる場合、アルミニウム片の平均粒径が大きいので、アルミニウム片がトナー母粒子に内包されにくく、剥き出しになることがある。その場合、いっそう電荷が逃げやすくなり、現像剤が十分に帯電しない。その結果現像剤の帯電量が少なくなるので、後述するかぶりが発生し、画像品位が低下してしまう。そこで、現像剤におけるアルミニウムの含有量を少なくすることが考えられるが、その場合、画像の光輝性が低くなり、画像品位が低下してしまう。また、光輝性顔料の平均粒径を小さくすることが考えられるが、その場合、現像剤の光輝性がその分低くなり、画像品位が低下してしまう。つまり、現像剤の低帯電に起因するかぶりと、光輝性の両立は光輝性現像剤特有の重大な課題であるといえる。そこで、本実施の形態においては、溶解懸濁法によって作成された各種の光輝性の現像剤が使用される。
[2−4.実施例6及び実施例7]
実施例6及び実施例7では、図6に示すように実施例1の造粒時の時間(造粒時間)及び流量を変更することにより現像剤Dg及びDhを得る。
[3.現像剤の測定及び比較]
次に、現像剤D(すなわち現像剤Da、Db、Dc、Dd、De、Df、Dg及びDh)(以下ではまとめて現像剤Da〜Dhとも表記する)の測定及び評価について説明する。このうち現像剤Da、Db、Dc、Dd、De及びDfの測定に関しては、現像剤粒径(体積中位径(Dv50))及び厚さ/円相当径について、それぞれ測定を行った。また現像剤Da、Db、Dc、Dd、De及びDfの評価に関しては、画像形成装置1(図1)により該現像剤Dを用いて所定の画像を用紙Pに印刷し、光輝性及びかぶりについて、それぞれ評価を行った。また現像剤Da、Dg及びDhの測定に関しては、母材(トナー母粒子)の比表面積(BET値)について測定を行った。さらに現像剤Da、Dg及びDhの評価に関しては、縦スジについて評価を行った。さらに現像剤Dの測定に関し、シリカ含有量の測定を行った。さらに現像剤Dの測定に関し、現像剤Dの断面図を観察した。
[3−1.体積中位径の測定]
本測定では、精密粒度分布測定装置Multisizer3(ベックマン・コールター株式会社製)を使用して、現像剤Da、Db、Dc、Dd、De及びDfの体積中位径を測定した。測定条件は、以下の通りである。
・アパチャー径:100[μm]
・電解液:アイソトンII(ベックマン・コールター株式会社製)
・分散液:ネオゲンS−20F(第一工業製薬株式会社製)を前述の電解液に溶解し、濃度5[%]に調整
本測定では、前述の分散液5[mL]に測定試料10〜20[mg]を添加して超音波分散機にて1分間分散させ、その後に電解液25[mL]を添加して超音波分散機にて5分間分散させて、目開き75[μm]のメッシュを通して凝集物を取り除き、試料分散液を調整した。
さらに本測定では、この試料分散液を前述の電解液100[mL]に加え、前述の精密粒度分布測定装置により、3万個の粒子を測定して分布(すなわち体積粒度分布)を求めた。続いて本測定では、この体積粒度分布を基に、体積中位径(Dv50)を求めた。
なお体積中位径(Dv50)とは、粉体の粒径分布において、ある粒子径より大きい個数又は質量が、全粉体の個数又は質量の50[%]を占めるときの粒子径をいう。前述の精密粒度分布測定装置は、コールター原理により粒度分布を測定する。このコールター原理とは、細孔電気抵抗法と呼ばれ、電解質溶液中の細孔(アパチャー)に一定の電流を流し、その細孔を粒子が通過するときの細孔の電気抵抗の変化を計測することにより、粒子の体積を測定する方法である。
本測定により、各現像剤D(すなわち現像剤Da〜Df)それぞれの体積中位径として、図5に示す表のような測定結果が得られた。
[3−2.厚さ/円相当径の測定]
本測定では、現像剤Da、Db、Dc、Dd、De及びDfの厚さと円相当径とを測定することにより、現像剤の偏平度としての厚さ/円相当径を算出した。測定手順は、以下の通りである。
まず現像剤をスライドガラス上に載せ、振動を掛けてムラのないように分散させた。100個の現像剤について、前述したデジタルマイクロスコープ及びレンズにより倍率2000倍で最大の厚さと上から見た際の円相当径とを測定し、それらの算術平均値を求めることにより、現像剤の厚さ/円相当径とを算出した。
本測定により、各現像剤D(すなわち現像剤Da〜Df)それぞれの厚さ/円相当径として、図5に示す表のような測定結果が得られた。図5に示すように、造粒時間が長くなるほど厚さ/円相当径が小さく、すなわち現像剤の形状がより偏平状になっていることが分かる。これは、油相の液滴に作用するせん断力が増加することで、液滴表面の油相成分が分離することに起因する。液滴表面の油相成分の分離が進むと金属顔料の表面を薄く油相が覆うことになる。つまり、金属顔料の形状である、偏平状に近づくことになる。
[3−3.比表面積の測定]
本測定では、自動比表面積・細孔分布測定装置(TRISTAR−3000:株式会社島津製作所製)を使用して、現像剤Da、Dg及びDhにおける外添前のトナー母粒子の比表面積を測定した。
本測定により、現像剤Da、Dg及びDhそれぞれのトナー母粒子の比表面積として、図6に示す表のような測定結果が得られた。図6に示すように、造粒時間が短くなる、又は造粒時の流量が多くなるほど母材の比表面積が大きくなっていることが分かる。これは、以下のようなことが理由であると推測される。造粒時間が短い場合は、前述したように油相の液滴に作用するせん断力が弱いために、金属顔料を覆う油相の量が増える。金属顔料を覆う油相の量が増えることで表面の形状は変化しやすくなり、その結果、表面積が大きくなり得る。また、造粒の際、油相の液滴は配管を移動しながら壁面や液滴同士で衝突を繰り返すことで多方向からストレスを受けるが、流量が増えることでそのストレスが増大する。すると、液滴に内包されている複数の金属顔料の配列がバラバラになりやすくなる。油相が金属顔料の周囲を覆うことで液滴の形状が決まるため、金属顔料が同方向に配列している場合に比べて液滴の形状はより厚みが増し、結果として表面積が大きくなる。
[3−4.シリカ含有量の測定]
本測定では、現像剤Dにおけるシリカの含有量(外添剤量)を測定した。具体的に本測定では、エネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDX−800HS:株式会社島津製作所製)を使用して、X線管から放射されたX線を現像剤Dに照射し、該現像剤Dに含まれるケイ素(Si)(すなわちシリカ)の原子から放出される蛍光X線に基づいて、現像剤Dにおけるケイ素(Sl)の含有量を測定した。なお、エネルギー分散型蛍光X線分析装置の使用条件については、次のように設定した。
・雰囲気:ヘリウム置換測定
・X線管電圧:電圧15[kV]、50[kV]
本実施の形態による現像剤Dは、外添剤として複数種類のシリカが添加されており、前述したエネルギー分散型蛍光X線分析装置を用いた現像剤Dの元素分析により検出されるシリカの検出量は、2.200〜2.300[重量%]の範囲であった。
[3−5.光輝性の評価]
本評価では、画像形成装置1(C941dn:株式会社沖データ製)(図1)において特色に対応する画像形成ユニット10Sの現像剤収容器12(図2)に各現像剤D(現像剤Da〜Dfの何れか)を収容した上で、銀色現像剤を用いる特色ホワイトモードで印刷処理を行い、それぞれ光輝性の評価を行った。
具体的に本評価では、用紙Pとしてコート紙(OSコート紙W127/m:富士ゼロックス株式会社製)を用いて、画像形成装置1により、印刷画像密度を100[%]とした画像パターン(いわゆるベタ画像)の印刷処理を行った。この場合、画像形成装置1では、印刷条件を設定する所定の操作が行われることにより、画像形成ユニット10S(図2)の感光体ドラム36において現像剤Dの付着量が1.0[mg/cm]となるように調整された状態で、印刷処理を行った。なお、以降の印刷画像評価は、特記しない限り同条件である。
ここで印刷画像密度とは、画像を画素単位で分解した場合に、全画素数のうち用紙Pに現像剤Dを転写する画素数の割合を表す値である。例えば、所定の領域(感光体ドラム36の1周分や印刷媒体1ページ分等)の印刷可能範囲に全面ベタ印刷を行う場合の面積率100[%]印刷のことを印刷画像密度100[%]といい、この印刷画像密度100[%]に対して1[%]の面積に相当する印刷を印刷画像密度1[%]という。印刷画像密度DPDを、使用ドット数Cm、回転数Cd及び総ドット数COを用いて数式により表すと、次の(1)式のように表すことができる。
Figure 2021099379
ただし、使用ドット数Cmは、感光体ドラム36がCd回転する間に、実際に画像を形成するために使用されたドットの数であり、該画像を形成する間にLEDヘッド14(図2)により露光されたドットの総数である。また総ドット数COは、感光体ドラム36(図2)の1回転あたりの総ドット数、すなわち、露光の有無に限らず、感光体ドラム36が1回転する間に使用し得る、画像を形成する際に潜在的に使用可能なドットの総数である。換言すれば、総ドット数COは、全ての画素に現像剤Dを転写するベタ画像(ソリッド画像)を形成する場合に用いられるドット数の合計値である。従って、値(Cd×CO)は、感光体ドラム36がCd回転する間に、画像を形成する際に潜在的に使用可能なドット数の合計値を表す。
続いて本評価では、変角光度計(GC−5000L:日本電色工業株式会社製)を使用して光輝性を測定した。具体的には、図4に示すように、変角光度計により、用紙Pの表面に対して45[°]の方向から光線Cを放射して用紙Pを照射し、垂直方向に対して0[°]、30[°]及び−65[°]の方向において反射光をそれぞれ受光し、得られた受光結果を基に明度指数L*0、明度指数L*30及び明度指数L*−65をそれぞれ算出した。次に本評価では、算出した各明度指数を次の(2)式に代入することにより、フロップインデックスFIを算出し、画像の光輝性を測定した。
Figure 2021099379
このフロップインデックスFIは、値が大きいと光輝性が高いことを意味し、値が小さいと光輝性が低いことを意味する。本評価では、フロップインデックスFIが10以上である場合、印刷物に金属光沢が生じ画像の光輝性が高く印刷品質が高いものと評価し、該フロップインデックスFIが11以上である場合、画像の光輝性がさらに高く印刷品質がさらに高いものと評価し、該フロップインデックスFIが10未満である場合、印刷物の金属光沢が減少し光輝性が低く印刷品質が低いものと評価した。本評価により得られた、現像剤の厚さ/円相当径とFI値との関係を、図7に示す。
そのうえで、本評価では、算出されたフロップインデックスFIの値と、評価結果とを図5に表した。評価結果は、フロップインデックスFIが10以上であり高評価である場合に記号「○」を記し、該フロップインデックスFIが11以上であり高評価である場合に記号「◎」を記した。
図5に示すように、厚さ/円相当径が1.02以下であればFI値が良好であり、0.91以下であればさらに良好であることが分かる。これは、厚さ/円相当径が小さいと現像剤の形状がより偏平状になることに起因する。図11における光輝性の行の左側に示すように、現像剤Dの厚さ/円相当径が小さくなり偏平状になると、転写後の現像剤Dが用紙P上において用紙Pと平行に配列されやすくなる。すると、定着後の印刷画像においても現像剤Dに含まれる偏平形状の金属顔料Mも用紙Pと平行に配列されやすくなる。その結果、正反射率が高まるため光輝性が高まる。逆に、図11における光輝性の行の右側に示すように、現像剤Dの厚さ/円相当径が大きくなり球形に近づくと、現像剤D及び金属顔料Mが用紙Pと平行に配列されにくくなる。すると、定着後の印刷画像においても現像剤Dに含まれる偏平形状の金属顔料Mも用紙Pと平行に配列されにくくなる。その結果、乱反射率が高まるため正反射率が低くなり光輝性が低くなる
[3−6.かぶりの評価]
本評価では、画像形成装置1(図1)において特色に対応する画像形成ユニット10Sの現像剤収容器12(図2)に現像剤D(現像剤Da〜Dfの何れか)を収容した上で、印刷処理を行い、かぶりの評価を行った。
本実施の形態では、正常に帯電した現像剤Dに対して、低い帯電量の現像剤Dや逆極性に帯電した現像剤Dにより、画像の背景部、すなわち、非画像部に現像剤Dが付着することを「かぶり」と呼ぶ。また本実施の形態では、この「かぶり」を引き起こす現像剤D、すなわち低い帯電量の現像剤Dや逆極性に帯電した現像剤Dを、「かぶり現像剤」と呼ぶ。
すなわち、かぶりとは、現像ローラ34上の逆帯電現像剤が感光体ドラム36上の非露光部に電気的に移動してしまい、白紙部分に現像剤Dが印刷されてしまう状態である。これは、金属材料である光輝性顔料を含有するために低帯電化しやすい光輝性現像剤の重要な課題であるが、印刷に用いる媒体の面からも同様のことがいえる。すなわち、光輝性現像剤は、その最大の特徴である光輝性を高めるために、金属顔料を媒体と平行に配列する必要がある。その際、印刷する媒体が平滑なほど金属顔料が並列に配列しやすくなるため、高い光輝性を実現できる。従って、光輝性現像剤を印刷する際は平滑性の高い媒体を使用するのが通常である。ここで、平滑性の高い媒体はかぶり現像剤(白紙部分に印刷されてしまった逆帯電現像剤)をより目立たせてしまうという弊害がある。これは、媒体の平滑性が高い場合、現像剤が定着された後に溶け広がりやすくなる(面積が広がる)と同時に、光輝性現像剤の場合はかぶり現像剤の光輝性も高くなってしまうためである。つまり、金属顔料及び平滑性の高い媒体を使わざるをえない光輝性現像剤にとって、かぶりは重要品質項目の1つである。
具体的に本評価では、印刷画像密度が0[%]の画像パターン、すなわち全ての画素において現像剤Dを使用しないような画像の印刷処理を行い、画像形成ユニット10S(図2)における現像処理の途中、すなわち現像ローラ34の表面から感光体ドラム36の表面に現像剤Dを転写させる処理の途中で印刷処理を停止させた。
そのうえで、本評価では、感光体ドラム36の表面において、現像ローラ34との当接箇所よりも下流側且つ中間転写ベルト44との当接箇所よりも上流側、すなわち図2における領域36Aにおいて、粘着テープ(スコッチメンディングテープ:住友スリーエム株式会社製)を貼り付けてから剥がすことにより、「かぶり」の現像剤Dを採取した。以下、この粘着テープを採取粘着テープと呼ぶ。
続いて本評価では、この採取粘着テープを白い記録用紙(エクセレントホワイトA4、70kg紙、秤量80g/m:株式会社沖データ製)に貼り付けると共に、比較用の基準となる粘着テープ(以下これを基準粘着テープと呼ぶ)を該記録用紙における他の部分に貼り付けた。そのうえで本評価では、分光測色計(CM−2600d、測定計φ=8[mm]:コニカミノルタ株式会社製)により、採取粘着テープ及び基準粘着テープの色相差ΔE(L*a*b表色系色度)を測定した。この色相差ΔEは、次の(3)式に従って算出した
Figure 2021099379
また本評価では、感光体ドラム36における主走査方向(すなわち左右方向)の両端近傍及びその間を概ね等分割する3箇所の合計5箇所において、それぞれ採取粘着テープにより現像剤Dを採取し、それぞれの色相差ΔEを測定して、その平均値を算出した。本評価により得られた、現像剤の厚さ/円相当径と色相差ΔEとの関係を、図8に示す。
そのうえで本評価では、色相差閾値TEを2.50に設定し、色相差ΔEとこの色相差閾値TEとの比較結果を基に、かぶりの評価を行い、得られた評価結果を図5に表した。具体的に本評価では、色相差ΔEが色相差閾値TE未満であれば、印刷した際の紙面上のかぶり現像剤が少なく目立たないため、印刷品質が良好であり、高評価として記号「○」を記した。また本評価では、色相差ΔEが色相差閾値TE以上であれば、印刷した際の紙面上のかぶり現像剤が多く目立つため、印刷品質が不良であり、低評価として記号「×」を記した。
図5に示すように、厚さ/円相当径が0.74以上であればかぶりが良好であることが分かる。これは、厚さ/円相当径が大きく、現像剤Dの形状がより球状であることで画像形成ユニット10内での現像剤Dの(移動)自由度が大きくなることに起因する。図11におけるかぶりの行の右側に示すように、現像剤Dの厚さ/円相当径が大きくなり球形に近づくと、現像剤Dは、画像形成ユニット10内での移動自由度が高いため流動及び回転しやすくなる。すると現像剤Dは、現像剤D間や現像ブレード35と現像ローラ34との間での摩擦帯電の際に摩擦機会が多くなり、その結果、高帯電となるためかぶりが良化する。逆に、図11におけるかぶりの行の左側に示すように、現像剤Dの厚さ/円相当径が小さくなり偏平状になると、現像剤Dは、画像形成ユニット10内での移動自由度が低いため流動及び回転しにくくなる。すると現像剤Dは、現像剤D間や現像ブレード35と現像ローラ34との間での摩擦帯電の際に摩擦機会が少なくなり、その結果、低帯電となるためかぶりが悪化する。
参考として、厚さ/円相当径と現像ローラ34上のトナー帯電量の結果を図9に示す。これは、印刷画像密度が0[%]の画像パターンの印刷中に瞬断し、現像ローラ34上の現像剤を粒子帯電量測定器(210HS−2A:トレック・ジャパン株式会社製)により測定したものである。
[3−7.測定及び評価に基づく光輝性及びかぶりを考慮した現像剤の厚さ/円相当径の決定]
次に、各種測定結果及び各種評価結果(図5)を基に、現像剤Dにおける光輝性及びかぶりを考慮した厚さ/円相当径の条件を決定した。
「総合判定」として光輝性及びかぶりの双方を考慮した印刷品質の評価を行った結果を図5に示す。具体的には、光輝性の評価が「◎」且つかぶりの評価が「〇」の場合、光輝性が非常に高く、且つかぶり現像剤が少ないため、総合的な印刷品質が非常に高いとし、記号「◎」を記した。また光輝性の評価が「〇」且つかぶりの評価が「〇」の場合、光輝性が高く、且つかぶり現像剤が少ないため、総合的な印刷品質が高いとし、記号「〇」を記した。さらに光輝性の評価又はかぶりの評価の一方でも「×」の場合、総合的な印刷品質が低いとし、記号「×」を記した。
図5に示すように、光輝性現像剤において、現像剤の厚さ/円相当径が0.74以上1.02以下であれば、光輝性現像剤の最重要品質項目である光輝性とかぶりとの総合的な印刷品質が高く、さらに、厚さ/円相当径が0.74以上0.91以下であれば、総合的な印刷品質がさらに高くなることが分かる。
これを考慮し、具体的に本実施形態では、総合評価が「×」であった比較例1の現像剤Dfを除外し、総合評価が「◎」であった実施例1〜実施例3及び実施例5、すなわち現像剤Da〜Dc及びDeと、総合評価が「○」であった実施例4、すなわち現像剤Ddとを採用した。
[3−8.縦スジの評価]
本評価では、画像形成装置1(図1)において特色に対応する画像形成ユニット10Sの現像剤収容器12(図2)に現像剤Da、Dg又はDhの何れかを収容した上で、印刷処理を行い、縦スジの評価を行った。
本実施の形態では、現像ブレード35と現像ローラ34との間に脱離した外添剤の凝集体が詰まることで、それより下流の現像ローラ34上に現像剤層が形成されず、白く色が抜けることを「縦スジ」と呼ぶ。この縦スジは、一般的な印刷物においても重要な品質項目の1つであるが、光輝性現像剤にとってはさらにその重要性が増す。なぜなら、光輝性現像剤は、他の現像剤に比べて外添剤が剥離しやすく、その結果縦スジが発生しやすいためである。図11における縦スジの行の右側に示すように、現像剤Dの厚さ/円相当径が大きくなり球形に近づくと、現像剤Dは、表面の曲面が多くなり移動自由度が高くなる。すると現像剤Dは、現像ブレード35と現像ローラ34との間での摩擦される際に摩擦箇所が分散されやすくなり一部に負荷が集中しなくなって外添剤Eが脱離しにくくなり、その結果縦スジが良化する。逆に、図11における縦スジの行の左側に示すように、現像剤Dの厚さ/円相当径が小さくなり偏平状になると、現像剤Dは、表面の曲面が少なくなり移動自由度が低くなる。すると現像剤Dは、現像ブレード35と現像ローラ34との間での摩擦される際に摩擦箇所が分散されにくくなり一部に負荷が集中しやすくなって外添剤Eが脱離しやすくなり、その結果縦スジが悪化する。
具体的に本評価では、用紙Pとして記録用紙(エクセレントホワイトA4:株式会社沖データ製)を用いて、画像形成装置1により、印刷環境は温度25[℃]/湿度40[%]、横方向送り(4辺のうち長い2辺が先端と後端)にし、印刷画像密度を0.3[%]とした評価パターンの印刷処理を行った。また本評価では、画像形成装置1により、評価パターンを1000枚印刷する毎に、印刷画像密度を100[%]とした画像パターン(いわゆるベタ画像)の印刷処理を行い、縦スジの本数に応じてレベル判定を行った。これを合計4000枚印刷するまで行い、レベルの平均値を算出した。レベル判定基準を以下に記す。
・レベル5:縦スジ0本
・レベル4:縦スジ1〜2本
・レベル3:縦スジ3〜4本
・レベル2:縦スジ5〜7本
・レベル1:縦スジ8本以上
本評価においては、平均でレベルが3.5以上である場合、縦スジは目立たないため印刷品質が良好であるとした。平均でレベルが4.5以上である場合、縦スジはさらに目立たないため印刷品質がさらに良好であるとした。本評価により得られた、母材の比表面積と縦スジレベルとの関係を、図10に示す。
図10に示すように、母材の比表面積が1.5068[m/g]以上であれば縦スジが目立たず印刷品質が良好であるといえ、母材の比表面積が1.9342[m/g]以上であればさらに縦スジが目立たず印刷品質がさらに良好であるといえる。なお、様々な造粒条件を変更したが、母材の比表面積が2.2497[m/g]よりも大きくなることはなく、これが製造限界といえる。つまり、母材の比表面積が1.5068[m/g]以上2.2497[m/g]以下であれば、光輝性現像剤の重要品質項目である縦スジが目立たず印刷品質が良好であるといえ、母材の比表面積が1.9342[m/g]以上2.2497[m/g]以下であればさらに縦スジが目立たず印刷品質がさらに良好であるといえる。
母材の比表面積が大きくなると縦スジレベルが良化する原因について説明する。図12における縦スジの行の右側に示すように、トナー母粒子の比表面積が大きくなると、現像剤Dの表面が粗くなり凹凸が多く存在する。通常、外添剤Eは、画像形成ユニット10の部材等から受ける負荷によって脱離するが、凹部R(窪み)にある外添剤Eは凸部Cが邪魔をすることで部材等から直接的に負荷が掛かることが少なくなる。その結果、外添剤Eの脱離が減少し、縦スジレベルは良化する。逆に、図12における縦スジの行の左側に示すように、トナー母粒子の比表面積が小さくなると、現像剤Dの表面は平滑になる。すると外添剤Eは、部材等から直接的に負荷が掛かることが多くなる。その結果、外添剤Eの脱離が増加し、縦スジレベルは悪化する。
なお、外添後の現像剤における母材の比表面積は、以下の方法で現像剤Dから外添剤を除去することにより、測定が可能となる。この除去処理では、最初に非イオン系界面活性剤に純水を加えた後、これを加熱しながら撹拌することにより、その純水中において非イオン系界面活性剤を分散させる。この非イオン系界面活性剤は、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等である。なお、界面活性剤として、例えば、花王株式会社製のエマルゲン5%水溶液等を用いても良い。
続いて除去処理では、3[g]の現像剤が収容されているビーカーに100[ml](=[cm])の界面活性剤水溶液を投入した後、その界面活性剤水溶液の液温を25[℃]として40分間撹拌する。さらに除去処理では、水浴中にこのビーカーを投入した後、超音波振動器を用いて水浴(温度:32[℃])を10分間振動させる。
次に除去処理では、界面活性剤水溶液を吸引濾過することにより、残渣を回収する。その後、除去処理では、残渣を十分に洗浄した後、その残渣を乾燥させる。これにより、現像剤Dから外添剤を除去することができる。
元々の比表面積が1.847[m/g]の母材に外添を行い、比表面積が2.071[m/g]となった現像剤に対し上述した除去処理より外添剤の除去を実施した結果、比表面積は1.0221[m/g]であった。
[3−9.現像剤の断面図の評価]
本測定では、透過型電子顕微鏡(TEM)(JEM−1400 Plus:日本電子株式会社製)を使用して、銀色現像剤の断面における現像剤長径、現像剤短径、凹部開口幅、凹部深さ及び凹部数を測定した。具体的に本測定では、所定量の銀色現像剤を樹脂に包埋して超薄切片化し、四酸化ルテニウム(Ru04)により染色した。その後、本測定では、前述した透過型電子顕微鏡で銀色現像剤の断面写真を観察した。測定条件は、以下の通りである。
・試料作製:Ru04染色凍結超薄切片法
・条件:加速電圧100[kV]
本観察により、図13に示すような透過型電子顕微鏡像が得られた。観察した銀色現像剤断面写真をランダムに30点抽出し、銀色現像剤の断面における、外形が最も長い箇所長径である現像剤長径と、外形が最も短い箇所の短径である現像剤短径と、銀色現像剤表面における凹部の開口幅である凹部開口幅OWと、銀色現像剤表面からの凹部の深さである凹部深さDPと、凹部の個数である凹部数とを測定した。
ここで、図14を用いて、凹部開口幅OW及び凹部深さDPについて説明する。トナー母粒子DBは、図14に模式的に示すように、例えば、球形から偏平した形状となっている。またトナー母粒子DBは、該トナー母粒子DBの外周面である外周部OPから、トナー母粒子DBの中心に向かって窪む凹部Rが形成されている。この外周部OPと凹部Rとが接する箇所を、変曲点IPとする。この変曲点IPは、ある断面でトナー母粒子DBを見た際に、2箇所存在することとなる。また凹部Rにおいて、外周部OPからの深さが最も深い箇所(後述する開口線LOからの、開口線LOに直交する方向の長さが最も長い箇所)を、凹部底部RBとする。
ここで、2つの変曲点IPを結ぶ線分である開口線LOの長さを、凹部開口幅OWとする。また、開口線LOと重なる線分として底部線LBを描き、この底部線LBを、開口線LOとの平行な状態を保ったまま、凹部底部RBに接するまで下ろす。このとき、開口線LOと底部線LBとの間隔、すなわち、開口線LO及び底部線LBに直交し該開口線LO及び該底部線LBに当接する線分である深さ線LDの長さを、凹部深さDPとする。
本測定により、各現像剤Dそれぞれの現像剤長径及び現像剤短径と、トナー母粒子DBの凹部Rにおける凹部開口幅OW、凹部深さDP及び凹部数と、凹部開口幅OWと現像剤長径との比率(凹部開口幅/現像剤長径)と、凹部深さDPと現像剤長径との比率(凹部深さ/現像剤長径)と、凹部深さDPと凹部開口幅OWとの比率(凹部深さ/凹部開口幅)と、凹部深さDPと現像剤短径との比率(凹部深さ/現像剤短径)として、図15に示す表のような測定結果及び算出結果が得られた。ここで、図15の表のNo.5の現像剤Dは、凹部Rが存在しなかった。さらに、図15の表のそれぞれの列の数値の最大値MAX、最小値MIN、平均値Ave及び標準偏差σを、凹部Rが存在しなかったNo.5の値を除外して算出すると、図17に示すような算出結果が得られた。本観察においては、30点抽出したトナー母粒子DBに対して、凹部Rを有するトナー母粒子DBは、No.5を除く29点であった。このため本観察においては、複数のトナー母粒子DB全体に対する、凹部Rを有するトナー母粒子DBの割合は、96[%]以上であった。
また同様の測定を、比較例の現像剤Dに対して行った結果、図16に示す表のような測定結果が得られた。さらに、図16の表のそれぞれの列の数値の最大値MAX、最小値MIN、平均値Ave及び標準偏差σを算出すると、図18に示すような算出結果が得られた。
図18に示すように、比較例の現像剤Dにおいては、凹部開口幅OWの平均値は、3.6±1.4[μm]である。これに対し、図17に示すように、本実施の形態による現像剤Dにおいては、凹部開口幅OWの平均値は、11.2±2.7[μm]であるため、比較例の現像剤Dよりも十分に大きくなっている。また本観察においては、図15に示したように、凹部Rを有する29点のトナー母粒子DBに対して、凹部開口幅OWが11.2±2.7[μm](すなわち8.5[μm]以上13.9[μm]以下)である凹部Rを有するトナー母粒子DBは、No.3、No.13、No.17、No.26、No.28、No.1、No.2、No.11、No.12、No.15、No.8、No.25、No.19、No.21、No.6、No.14及びNo.9の17点であった。このため本観察においては、凹部Rを有するトナー母粒子DBに対する、凹部開口幅OWが11.2±2.7[μm]である凹部Rを有するトナー母粒子DBの割合は、58[%]以上であった。
また図18に示すように、比較例の現像剤Dにおいては、凹部深さDPの平均値は、0.7±0.3[μm]である。これに対し、図17に示すように、本実施の形態による現像剤Dにおいては、凹部深さDPの平均値は、2.9±1.3[μm]であるため、比較例の現像剤Dよりも十分に大きくなっている。
また、凝集した外添剤の大きさを走査型電子顕微鏡(SEM)で測定した結果、数10[nm]以上500[nm]以下であった。トナー母粒子DBの凹部Rの深さ0.4[μm]以上5.8[μm]以下に対して、凹部Rの深さが0.5[μm](500[nm])よりも大きいと、凝集した外添剤Eが凹部Rに保持されるため、縦スジがさらに抑制される。
[4.効果等]
以上の構成において、本実施の形態による画像形成装置1(図1)では、画像形成ユニット10Sの現像剤収容器12(図2)に、光輝性を有するシルバー(銀色)の現像剤Dを収容することにより、用紙Pに印刷される画像において、光輝性を有するシルバー(銀色)を表現することができる。本実施の形態では、アルミニウム(Al)の微小な薄片を含有する光輝性顔料を使用して現像剤Dを作成した。
画像形成装置1は、現像剤Dに関し、光輝性顔料及びバインダ樹脂を含むトナー母粒子DBに凹部Rを設け、透過型電子顕微鏡による複数のトナー母粒子DBの断面観察により求められるトナー母粒子DBの凹部Rにおける凹部開口幅OWの平均値を、11.2±2.7[μm]とした。また画像形成装置1は、トナー母粒子DBの凹部Rにおける凹部深さDPの平均値を、±1.3[μm]とした。さらに画像形成装置1は、トナー母粒子DBの凹部Rにおける凹部開口幅OWを、5.8[μm]以上16.7[μm]以下とし、凹部Rにおける凹部深さDPを、0.4[μm]以上5.8[μm]以下とした。このように凹部Rは、凹部開口幅OWが凹部深さDPよりも大きい、すなわち凹部開口幅OW>凹部深さDPの関係を満たしている。
このため画像形成装置1は、現像剤Dの凹部Rがより小さい場合と比較して、遊離した外添剤凝集物を凹部Rで保持しやすくできる。これにより画像形成装置1は、縦スジを抑制して高品質な画像を形成できる
また図5及び図6に示したように、光輝性現像剤において、現像剤の厚さ/円相当径を大きくしていくと、光輝性は悪化する傾向にあるもののかぶりは良化する傾向にある。これに対し、図5に示したように、光輝性現像剤において、現像剤の厚さ/円相当径が0.74以上1.02以下であれば、光輝性現像剤の最重要品質項目である光輝性とかぶりとの総合的な印刷品質が高く、さらに、厚さ/円相当径が0.74以上0.91以下であれば、総合的な印刷品質がさらに高くなることが分かる。
さらに図10に示すように、母材の比表面積が1.5068[m/g]以上であれば縦スジが目立たず印刷品質が良好であるといえ、母材の比表面積が1.9342[m/g]以上であればさらに縦スジが目立たず印刷品質がさらに良好であるといえる。また母材の比表面積は2.2497[m/g]が製造限界といえる。つまり、母材の比表面積が1.5068[m/g]以上2.2497[m/g]以下であれば、光輝性トナーの重要品質項目である縦スジが目立たず印刷品質が良好であるといえ、母材の比表面積が1.9342[m/g]以上2.2497[m/g]以下であればさらに縦スジが目立たず印刷品質がさらに良好であるといえる。
また比較例1の評価結果から、現像剤Dの厚さ/円相当径が0.67のように低い場合、FI値は10以上で良好であるものの、かぶり(色相差ΔE)が2.5以上となり悪化することが確認された。その一方で、実施例1〜実施例7の評価結果から、光輝性現像剤において、現像剤の厚さ/円相当径が0.74以上1.02以下且つ母材の比表面積が1.5068[m/g]以上2.2497[m/g]以下の場合であれば、光輝性現像剤特有の課題であり重要品質項目である、光輝性、かぶり及び縦スジの評価の何れにおいても高評価が得られた。さらに、現像剤の厚さ/円相当径が0.74以上0.91以下且つ母材の比表面積が1.9342[m/g]以上2.2497[m/g]以下であれば、光輝性、かぶり及び縦スジの評価の何れにおいてもさらに高評価が得られた。
このため画像形成装置1では、このような条件を満たす現像剤Dを用いることにより、かぶりを発生させることが無く、すなわち該用紙Pに対して不要な箇所に該現像剤Dを付着させることが無く、またカスレを発生させることも無く、且つ十分な光輝性を表現した、高品質な画像を形成できる。
これを換言すれば、本実施の形態では、現像剤Dにおいてトナー粒子に含まれるアルミニウム(Al)が金属であるために、該トナー粒子の帯電性が不十分となる可能性があるところ、厚さ/円相当径を適切に選択することにより、帯電性を上昇させてかぶりを改善し、かぶりの改善とFI値の改善とを両立させるようにした
このように画像形成装置1は、光輝性現像剤におけるトナー母粒子DBの凹部Rにおける凹部開口幅OWと凹部深さDPとを適切に選択するようにした。また画像形成装置1は、光輝性現像剤における厚さ/円相当径を適切に選択するようにした。これにより画像形成装置1は、光輝性、かぶり及び縦スジに関し高品質な画像を形成でき、良好な印刷物を得ることができる。
以上の構成によれば、本実施の形態による画像形成装置1では、画像形成ユニット10Sの現像剤収容器12に、光輝性を有する現像剤Dを収容した。この現像剤Dについては、図19に示すように、光輝性顔料LP及びバインダ樹脂BRを含む複数のトナー母粒子DBから構成され、複数のトナー母粒子DBのいくつかは、開口幅が、11.2±2.7[μm]の凹部Rを有するようにした。すなわち図19に示すように、複数のトナー母粒子DBからなるトナー母粒子群GDB1には、凹部Rを有するトナー母粒子群GDB2と、凹部Rを有しないトナー母粒子群GDB3とが存在する。このトナー母粒子群GDB2には、開口幅が11.2±2.7[μm]の凹部Rを有するものが存在するようにした。
これにより画像形成装置1は、この現像剤Dを使用することにより、トナー母粒子DBから遊離した外添剤凝集物を凹部Rで保持しやすくでき、縦スジを抑止し高品質な印刷画像を形成できる。
[5.他の実施の形態]
なお上述した実施の形態においては、透過型電子顕微鏡(TEM)を使用して、銀色現像剤の断面における現像剤長径、現像剤短径、凹部開口幅、凹部深さ及び凹部数を測定する場合について述べた。本発明はこれに限らず、走査型電子顕微鏡(SEM)や走査型プローブ顕微鏡(SPM)等、他の種々の測定器を使用して、銀色現像剤の断面における現像剤長径、現像剤短径、凹部開口幅、凹部深さ及び凹部数を測定しても良い。
また上述した実施の形態においては、現像剤の厚さ、円相当径や母材の比表面積を調整する手段として、造粒時の液温、系内のpH、撹拌速度を変更しても良く、各種添加剤を加えても良い。
また上述した実施の形態においては、現像剤Dを生成する際に使用する光輝性顔料に含まれるアルミニウム(Al)を、平面状の部分を有する微小な薄片とする場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば球状や棒状等、種々の形状の小片としても良い。
また上述した実施の形態においては、現像剤Dを生成する際に使用する光輝性顔料に含まれる金属をアルミニウム(Al)とする場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば真鍮や酸化鉄等、種々の金属としても良い。この場合、用紙Pに定着された際に現像剤が示す色は、この金属に応じた色となる。
さらに上述した実施の形態においては、一成分現像方式に用いる現像剤の場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えばキャリアを用いた二成分現像方式の現像剤に適用しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、画像形成装置1(図1)に5個の画像形成ユニット10を設ける場合について述べた。本発明はこれに限らず、画像形成装置1に4個以下又は6個以上の画像形成ユニット10を設けても良い。
さらに上述した実施の形態においては、本発明を単機能のプリンタである画像形成装置1に適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば複写機やファクシミリ装置の機能を有するMFP(Multi Function Peripheral)等、他の種々の機能を有する画像形成装置に適用しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、本発明を画像形成装置1に適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば複写機等、電子写真方式により現像剤Dを用いて用紙P等の媒体に画像を形成する種々の電子機器に適用しても良い。
さらに本発明は、上述した実施の形態及び他の実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。
さらに上述した実施の形態においては、像担持体としての感光体ドラム36と、現像剤担持体としての現像ローラ34と、層規制部材としての現像ブレード35、第1供給ローラ32又は第2供給ローラ33と、光輝性現像剤としての現像剤Dとからなる画像形成ユニットとしての画像形成ユニット10と、定着部としての定着部70とによって、画像形成装置としての画像形成装置1を構成する場合について述べた。本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる像担持体と、現像剤担持体と、層規制部材と、光輝性現像剤とからなる画像形成ユニットと、定着部とによって、画像形成装置を構成しても良い。
本発明は、電子写真方式により金属顔料を含む現像剤を用いて媒体に画像を形成する場合に利用できる。
1……画像形成装置、2……筐体、2T……排紙トレイ、3……制御部、10……画像形成ユニット、11……画像形成本体部、12……現像剤収容器、13……現像剤供給部、14……LEDヘッド、20……収容器筐体、21……収容室、22……供給孔、23……シャッタ、24……レバー、26……撹拌駆動部、30……画像形成筐体、31……現像剤収容空間、32……第1供給ローラ、33……第2供給ローラ、34……現像ローラ、35……現像ブレード、36……感光体ドラム、37……帯電ローラ、38……クリーニングブレード、40……中間転写部、41……駆動ローラ、42……従動ローラ、43……バックアップローラ、44……中間転写ベルト、45……1次転写ローラ、46……2次転写ローラ、47……逆屈曲ローラ、48……逆屈曲バックアップローラ、49……2次転写部、50……第1給紙部、51……用紙カセット、52……ピックアップローラ、53……フィードローラ、54……リタードローラ、55……搬送ガイド、56、57、58……搬送ローラ対、60……第2給紙部、61……用紙トレイ、62……ピックアップローラ、63……フィードローラ、64……リタードローラ、70……定着部、71……加熱部、72……加圧部、74……搬送ローラ対、75……切替部、80……排紙部、81……搬送ガイド、82、83、84……搬送ローラ対、86……排出口、90……再搬送部、D……現像剤、P……用紙、R……凹部、C……凸部、M……金属顔料、E……外添剤、DB……トナー母粒子、OP……外周部、IP……変曲点、LO……開口線、LB……底部線、LD……深さ線、RB……凹部底部、OW……凹部開口幅、DP……凹部深さ。

Claims (16)

  1. 光輝性顔料及びバインダ樹脂を含む複数のトナー母粒子から構成され、
    前記複数のトナー母粒子のいくつかは、開口幅が、11.2±2.7[μm]の凹部を有する
    ことを特徴とする光輝性現像剤。
  2. 前記凹部は、2.9±1.3[μm]の深さを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光輝性現像剤。
  3. 前記凹部は、前記開口幅>前記深さの関係を満たす
    ことを特徴とする請求項2に記載の光輝性現像剤。
  4. 前記凹部は、透過型電子顕微鏡による前記トナー母粒子の断面観察により求められる
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の光輝性現像剤。
  5. 前記トナー母粒子の比表面積は、1.5068[m/g]以上2.2497[m/g]以下である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の光輝性現像剤。
  6. 前記トナー母粒子の比表面積は、1.9342[m/g]以上2.2497[m/g]以下である
    ことを特徴とする請求項5に記載の光輝性現像剤。
  7. 前記光輝性現像剤の厚さAと円相当径Bとの比(A/B)は、0.74以上1.02以下である
    ことを特徴とする請求項1乃至正請求項6の何れかに記載の光輝性現像剤。
  8. 前記光輝性現像剤の厚さAと円相当径Bとの比(A/B)は、0.74以上0.91以下である
    ことを特徴とする請求項7に記載の光輝性現像剤。
  9. 前記光輝性顔料の体積平均粒径は、5[μm]以上20[μm]以下である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れかに記載の光輝性現像剤。
  10. 前記トナー母粒子の体積平均粒径は14.87[μm]以上16.15[μm]以下である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れかに記載の光輝性現像剤。
  11. 前記光輝性現像剤のEDX測定によるシリカ含有量は、2.200〜2.300[重量%]である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れかに記載の光輝性現像剤。
  12. 前記複数のトナー母粒子全体に対する、前記凹部を有する前記トナー母粒子の割合は、96[%]以上である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項11の何れかに記載の光輝性現像剤。
  13. 複数の前記凹部を有する前記トナー母粒子全体に対する、前記開口幅が11.2±2.7[μm]の前記凹部を有する前記トナー母粒子の割合は、58[%]以上である
    ことを特徴とする請求項12に記載の光輝性現像剤。
  14. 請求項1乃至請求項13の何れかに記載の光輝性現像剤を収容する収容部を備える
    ことを特徴とする現像剤収容体。
  15. 静電潜像を担持する像担持体と、
    前記静電潜像に基づく現像剤像を前記像担持体に生成する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に当接する層規制部材と、
    請求項1乃至請求項13の何れかに記載の光輝性現像剤と
    を備えることを特徴とする画像形成ユニット。
  16. 請求項15に記載の画像形成ユニットと、
    前記画像形成ユニットにより生成された前記現像剤像を媒体に定着させる定着部と
    を具えることを特徴とする画像形成装置。

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