JP2020181025A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】カラートナーによる色再現性と光輝性トナーによる光輝性とを両立できるようにする。【解決手段】画像形成装置1は、光輝重畳印刷処理を行う場合、制御部3により、付着量比率R及び総付着量Uをそれぞれ所定の範囲内に収めるように、カラートナーTL及び光輝性トナーTSの媒体上付着量をそれぞれ制御する。これにより画像形成装置1は、印刷された画像において、メタリックカラー表現性を高めること、すなわち色の鮮やかさの再現と光輝性の表現とを何れも良好に実現でき、且つ画像の表面を平滑に仕上げて光沢性を維持すると共にカスレの発生も防止することができる。【選択図】図22

Description

本発明は画像形成装置及び画像形成方法に関し、例えば電子写真式のプリンタに適用して好適なものである。
従来、画像形成装置(プリンタとも呼ばれる)として、コンピュータ装置等から供給される画像に基づき、トナー(現像剤とも呼ばれる)を用いて画像形成ユニットによりトナー像を形成して紙等の媒体に転写し、これに熱及び圧力を加えて定着させることにより、印刷処理を行うものが広く普及している。画像形成装置では、一般的なカラー印刷を行う場合、例えばシアン、マゼンタ、イエロー及びブラック等の各色のトナー(以下これらをカラートナーと呼ぶ)が使用される。
また画像形成装置の中には、アルミニウム等の金属顔料を含有する光輝性トナーをカラートナーに重畳させることにより、金属光沢のような光輝性の高い画像を形成するものがある。さらに画像形成装置として、カラートナーによる画像のうち光輝性トナーにより被覆される面積の比率である被覆率を所定の範囲内とすることにより、画像の色再現性を保ちながら光輝性を表現するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−235382号公報(図4等)
ところで画像形成装置では、媒体に対する単位面積当たりのカラートナーの付着量を増減させることにより、色の濃淡を表現することができる。すなわち画像形成装置は、単位面積当たりのカラートナーの付着量を増加させることにより濃い色を表現でき、また該付着量を減少させることにより淡い色を表現できる。
しかしながら画像形成装置では、特に単位面積当たりのカラートナーの付着量を増加させて濃い色を表現する場合、被覆率を所定の範囲内とした場合であっても、カラートナーに重畳させた光輝性トナーの一部が該カラートナーに埋もれ、光輝性が低下する場合がある、という問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、カラートナーによる色再現性と光輝性トナーによる光輝性とを両立させる画像形成装置及び画像形成方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の画像形成装置においては、光輝性トナーを用いて光輝性トナー像を形成する光輝性画像形成部と、カラートナーを用いてカラートナー像を形成するカラー画像形成部と、光輝性トナー像及びカラートナー像を媒体に転写する転写部と、媒体における光輝性トナー及びカラートナーの付着量をそれぞれ制御する制御部とを設け、制御部は、媒体上でカラートナー像に光輝性トナー像を重畳させる場合、カラートナーの色と、媒体上におけるカラートナーの単位面積当たりの重量であるカラー付着量ML[mg/cm]とに応じた、媒体上における光輝性トナーの単位面積当たりの重量である光輝付着量MS[mg/cm]とするようにした。
また本発明の画像形成装置においては、光輝性トナーを用いて光輝性トナー像を形成する光輝性画像形成部と、カラートナーを用いてカラートナー像を形成するカラー画像形成部と、光輝性トナー像及びカラートナー像を媒体に転写する転写部と、媒体における光輝性トナー及びカラートナーの付着量をそれぞれ制御する制御部とを設け、制御部は、媒体上でカラートナー像に光輝性トナー像を重畳させる場合、媒体上における光輝性トナーの単位面積当たりの重量である光輝付着量MS[mg/cm]が0.03[mg/cm]以上であり、且つ媒体上におけるカラートナーの単位面積当たりの重量であるカラー付着量ML[mg/cm]が0.04[mg/cm]以上であるときに、以下の(1)及び(2)式を満たすよう制御するようにした。
1.32≦ML/MS≦1.50 …(1)
0.07≦MS+ML≦0.47 …(2)
さらに本発明の画像形成方法においては、媒体上でカラートナーを用いたカラートナー像に対し光輝性トナーを用いた光輝性トナー像を重畳させる場合、カラートナーの色と、カラートナーの媒体上における単位面積当たりの重量であるカラー付着量とをそれぞれ取得する取得ステップと、カラートナーの色及びカラー付着量に応じて、光輝性トナーの媒体上における単位面積当たりの重量である光輝付着量を決定する決定ステップとを有するようにした。
本発明は、カラートナーの色及びカラー付着量MLに応じて光輝付着量MSを決定するよう制御するため、カラートナーが過多となり光輝性トナーが該カラートナーに埋没して光輝性を低下させることや、カラートナーが過少となり色の再現性を低下させることを未然に回避できる。
本発明によれば、カラートナーによる色再現性と光輝性トナーによる光輝性とを両立させる画像形成装置及び画像形成方法を実現できる。
画像形成装置の構成を示す略線図である。 画像形成ユニットの構成を示す略線図である。 トナー収容器の構成を示す略線的斜視図である。 用紙に対する光輝重畳トナー像の転写を示す略線図である。 アルミニウム含有量の測定結果及び光輝性の判定結果を示す略線図である。 ベタ画像パターンにおけるトナーの測定領域を示す略線図である。 変角光度計による光の照射及び受光を示す略線図である。 カスレの評価結果を示す略線図である。 イエロートナー使用時におけるメタリックカラー表現性の評価一覧を示す略線図である。 イエロートナー使用時における各媒体上付着量に応じたメタリックカラー表現性の評価の分布を示す略線図である。 イエロートナーを使用し、付着量比率を制限した場合におけるメタリックカラー表現性の評価一覧を示す略線図である。 ブラックトナー使用時におけるメタリックカラー表現性の評価一覧を示す略線図である。 ブラックトナー使用時における各媒体上付着量に応じたメタリックカラー表現性の評価の分布を示す略線図である。 ブラックトナーを使用し、付着量比率を制限した場合におけるメタリックカラー表現性の評価一覧を示す略線図である。 マゼンタトナー使用時におけるメタリックカラー表現性の評価一覧を示す略線図である。 マゼンタトナー使用時における各媒体上付着量に応じたメタリックカラー表現性の評価の分布を示す略線図である。 マゼンタトナーを使用し、付着量比率を制限した場合におけるメタリックカラー表現性の評価一覧を示す略線図である。 シアントナー使用時におけるメタリックカラー表現性の評価一覧を示す略線図である。 シアントナー使用時における各媒体上付着量に応じたメタリックカラー表現性の評価の分布を示す略線図である。 シアントナーを使用し、付着量比率を制限した場合におけるメタリックカラー表現性の評価一覧を示す略線図である。 特殊媒体印刷処理による画像の印刷を示す略線図である。 制御テーブルの構成を示す略線図である。
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
[1.画像形成装置の構成]
図1に模式的な側面図を示すように、本実施の形態による画像形成装置1は、電子写真式のカラープリンタであり、媒体としての用紙Pにカラーの画像を形成する(すなわち印刷する)ことができる。因みに画像形成装置1は、原稿を読み取るイメージスキャナ機能や電話回線を使用した通信機能等を有しておらず、プリンタ機能のみを有する単機能のSFP(Single Function Printer)となっている。
画像形成装置1は、略箱型に形成された筐体2の内部に種々の部品が配置されている。因みに以下では、図1における右端部分を画像形成装置1の正面とし、この正面と対峙して見た場合の上下方向、左右方向及び前後方向をそれぞれ定義した上で説明する。
画像形成装置1は、制御部3により全体を統括制御するようになっている。この制御部3は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を有しており、所定のプログラムを読み出して実行することにより、様々な処理を実行する。また制御部3は、コンピュータ装置等の上位装置(図示せず)と無線又は有線により接続されており、この上位装置から印刷対象の画像を表す画像データが与えられると共に当該画像データの印刷が指示されると、用紙Pの表面に印刷画像を形成する印刷処理を実行する。
筐体2の内部における上側には、前側から後側へ向かって、5個の画像形成ユニット10K、10C、10M、10Y、及び10Sが順に配置されている。画像形成ユニット10K、10C、10M、10Y、及び10Sは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、及び特色(S)の各色にそれぞれ対応しているものの、色のみが相違しており、何れも同様に構成されている。
ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)は、何れも一般的なカラープリンタにおいて用いられる色(以下、これを通常色と呼ぶ)である。一方、特色(S)は、例えば金色や銀色のように、金属光沢を呈する、すなわち光輝性を有する特殊な色である。この特色は、単独で使用される場合の他、通常色に重ねて使用される場合がある。本実施の形態では、特色として銀色(シルバー)を使用する場合を例に説明する。説明の都合上、以下では画像形成ユニット10K、10C、10M、10Y、及び10Sをまとめて画像形成ユニット10とも呼ぶ。また以下では、画像形成ユニット10K、10C、10M、10Yをカラー画像形成部とも呼び、さらに画像形成ユニット10Sを光輝性画像形成部とも呼ぶ。
図2に示すように、画像形成ユニット10は、大きく分けて画像形成本体部11、トナー収容器12、トナー供給部13及びLED(Light Emitting Diode)ヘッド14により構成されている。因みに画像形成ユニット10及びこれを構成する各部品は、用紙Pにおける左右方向の長さに応じて、左右方向に十分な長さを有している。このため多くの部品は、前後方向や上下方向の長さに対して左右方向の長さが比較的長くなっており、左右方向に沿って細長い形状に形成されている。
トナー収容器12は、内部にトナーTを収容しており、画像形成ユニット10に対して着脱可能に構成されている。このトナー収容器12は、画像形成ユニット10に装着される場合、トナー供給部13を介して画像形成本体部11に取り付けられる。
トナー収容器12は、図3に模式的な斜視図を示すように、左右方向に長い収容器筐体20の内部に、左右方向に長い円筒状の空間でなる収容室21が形成されており、この収容室21にトナーTが収容される。このトナー収容器12は、トナーカートリッジと呼ばれる場合もある。
因みに、銀色のトナーTは、光輝性顔料を含有するトナーが使用される。説明の都合上、以下では銀色のトナーTを光輝性トナーTSとも呼ぶ。またイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックのトナーTは、有機系の顔料、例えばピグメントイエロー、ピグメントシアン、ピグメントマゼンタ及びカーボンブラック等を含有するトナーが使用される。説明の都合上、以下ではイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックのトナーTをまとめてカラートナーTLとも呼ぶ。さらに以下では、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各カラートナーTLを、イエロートナーTY、マゼンタトナーTM、シアントナーTC及びブラックトナーTKとも呼ぶ。
収容室21の底部における左右の略中央には、該収容室21内の空間と外部の空間とを連通させる供給孔22が穿設されると共に、該供給孔22を開放又は閉塞するシャッタ23が設けられている。このシャッタ23は、レバー24と接続されており、該レバー24の回動に伴って供給孔22を開放又は閉塞することができる。このレバー24は、トナー収容器12が画像形成ユニット10に対して着脱される際に、ユーザにより操作される。
例えばトナー収容器12は、画像形成ユニット10(図2)に装着される前の状態において、予めシャッタ23により供給孔22を閉塞しており、収容室21内の内部に収容しているトナーTが外部に漏れることを防止している。トナー収容器12は、画像形成ユニット10に装着される場合、レバー24が所定の開放方向へ回動されることにより、シャッタ23を移動させて供給孔22を開放する。これによりトナー収容器12は、収容室21内の空間をトナー供給部13内の空間と連通させ、該収容室21内のトナーTを該トナー供給部13経由で画像形成本体部11へ供給することができる。またトナー収容器12は、画像形成ユニット10から取り外される際、レバー24が所定の閉塞方向へ回動されることにより、シャッタ23を移動させて供給孔22を閉塞する。
また収容室21の内部には、攪拌部材25が設けられている。攪拌部材25は、左右方向に沿った仮想的な中心軸の周囲に細長い部材を螺旋状に周回させたような形状に形成されており、収容室内において、この仮想的な中心軸を中心として回転し得るようになっている。収容器筐体20の端部には、攪拌駆動部26が設けられている。攪拌駆動部26は、攪拌部材25と連結されており、筐体2(図1)内に設けられた所定の駆動力源から駆動力が供給されると、この駆動力を該攪拌部材25に伝達して回転させる。これによりトナー収容器12は、収容室21内に収容しているトナーTを攪拌し、該トナーTの凝集を防止すると共に、該トナーTを供給孔22へ送ることができる。
画像形成本体部11(図2)には、画像形成筐体30、トナー収容空間31、第1供給ローラ32、第2供給ローラ33、現像ローラ34、現像ブレード35、感光体ドラム36、帯電ローラ37及びクリーニングブレード38が組み込まれている。このうち第1供給ローラ32、第2供給ローラ33、現像ローラ34、感光体ドラム36及び帯電ローラ37は、それぞれ中心軸を左右方向に沿わせた円柱状に構成されており、それぞれ画像形成筐体30により回転可能に支持されている。
因みに特色(S)の画像形成ユニット10Sでは、予めユーザに選択された色(金色や銀色等)のトナーTが収容されたトナー収容器12が、トナー供給部13を介して画像形成本体部11に装着される。
トナー収容空間31は、トナー収容器12からトナー供給部13を介して供給されるトナーTを収容する。第1供給ローラ32、第2供給ローラ33は、それぞれ周側面に導電性ウレタンゴム発泡体等でなる弾性層が形成されている。現像ローラ34は、周側面に弾性を有する弾性層や導電性を有する表面層等が形成されている。現像ブレード35は、例えば所定厚さのステンレス鋼板でなり、僅かに弾性変形させた状態で、その一部を現像ローラ34の周側面に当接させている。
感光体ドラム36は、周側面に薄膜状の電荷発生層及び電荷輸送層が順次形成され、帯電し得るようになっている。帯電ローラ37は、周側面に導電性の弾性体が被覆されており、この周側面を感光体ドラム36の周側面に当接させている。クリーニングブレード38は、例えば薄板状の樹脂でなり、僅かに弾性変形させた状態で、その一部を感光体ドラム36の周側面に当接させている。
LEDヘッド14は、画像形成本体部11における感光体ドラム36の上側に位置している。このLEDヘッド14は、複数の発光素子チップが左右方向に沿って直線状に配置されており、制御部3(図1)から供給される画像データ信号に基づいた発光パターンで各発光素子を発光させる。
画像形成本体部11は、図示しないモータから駆動力が供給されることにより、第1供給ローラ32、第2供給ローラ33、現像ローラ34及び帯電ローラ37を矢印R1方向(図中の時計回り)へ回転させると共に、感光体ドラム36を矢印R2方向(図中の反時計回り)へ回転させる。さらに画像形成本体部11は、制御部3の制御に基づき、第1供給ローラ32、第2供給ローラ33、現像ローラ34、現像ブレード35及び帯電ローラ37にそれぞれ所定のバイアス電圧を印加することにより、それぞれ帯電させる。
第1供給ローラ32及び第2供給ローラ33は、帯電により、トナー収容空間31内のトナーTを周側面に付着させ、回転によりこのトナーTを現像ローラ34の周側面に付着させる。現像ローラ34は、現像ブレード35によって周側面から余分なトナーTが除去され、該トナーTが薄膜状に付着した状態として、この周側面を感光体ドラム36の周側面に当接させる。
一方、帯電ローラ37は、帯電した状態で感光体ドラム36と当接することにより、当該感光体ドラム36の周側面を一様に帯電させる。LEDヘッド14は、制御部3(図1)から供給される画像データ信号に基づいた発光パターンで、所定の時間間隔毎に発光することにより、感光体ドラム36を順次露光する。これにより感光体ドラム36は、その上端近傍において周側面に静電潜像が順次形成されていく。
続いて感光体ドラム36は、矢印R2方向へ回転することにより、この静電潜像が形成された箇所を現像ローラ34と当接させる。これにより感光体ドラム36の周側面には、静電潜像を基にトナーTが付着し、画像データに基づいたトナー像が現像される。感光体ドラム36は、さらに矢印R2方向へ回転することにより、トナー像を該感光体ドラム36の下端近傍に到達させる。説明の都合上、以下では、光輝性トナーTSにより形成されたトナー像を光輝性トナー像ISとも呼び、カラートナーTLにより形成されたトナー像をカラートナー像ILとも呼ぶ。
筐体2(図1)内における各画像形成ユニット10の下側には、中間転写部40が配置されている。中間転写部40には、駆動ローラ41、従動ローラ42、バックアップローラ43及び中間転写ベルト44、5個の1次転写ローラ45、2次転写ローラ46、並びに逆屈曲ローラ47が設けられている。このうち駆動ローラ41、従動ローラ42、バックアップローラ43、各1次転写ローラ45、2次転写ローラ46及び逆屈曲ローラ47は、何れも中心軸を左右方向に沿わせた円柱状に形成され、筐体2により回転可能に支持されている。
駆動ローラ41は、画像形成ユニット10Sの後下側に配置されており、図示しないベルトモータから駆動力が供給されると、矢印R1方向に回転する。従動ローラ42は、画像形成ユニット10Kの前下側に配置されている。駆動ローラ41及び従動ローラ42は、それぞれの上端が、各画像形成ユニット10における感光体ドラム36(図2)の下端と同等若しくは僅かに下側に位置している。バックアップローラ43は、駆動ローラ41の前下側且つ従動ローラ42の後下側に配置されている。
中間転写ベルト44は、高抵抗のプラスチックフィルムにより、無端ベルトとして構成されており、駆動ローラ41、従動ローラ42及びバックアップローラ43の周囲を周回するように張架されている。さらに中間転写部40には、中間転写ベルト44のうち駆動ローラ41及び従動ローラ42の間に張架された部分の下側、すなわち5個の画像形成ユニット10それぞれの真下となる位置であり、中間転写ベルト44を挟んで各感光体ドラム36とそれぞれ対向する位置に、5個の1次転写ローラ45がそれぞれ配置されている。この1次転写ローラ45は、制御部3の制御に基づき、所定のバイアス電圧が印加されるようになっている。
2次転写ローラ46は、バックアップローラ43の真下に位置しており、該バックアップローラ43に向けて付勢されている。すなわち中間転写部40は、2次転写ローラ46及びバックアップローラ43の間に中間転写ベルト44を挟持している。また2次転写ローラ46は、所定のバイアス電圧が印加されるようになっている。以下では、2次転写ローラ46及びバックアップローラ43を合わせて2次転写部49と呼ぶ。
逆屈曲ローラ47は、駆動ローラ41の前側下寄り且つバックアップローラ43の上側後寄りとなる箇所に位置しており、中間転写ベルト44を前上方向に付勢している。これにより中間転写ベルト44は、弛みを生じること無く、各ローラの間でそれぞれ張力が作用する状態となる。また逆屈曲ローラ47の前上側における中間転写ベルト44を挟んだ位置には、逆屈曲バックアップローラ48が設けられている。
中間転写部40は、図示しないベルトモータから供給される駆動力により駆動ローラ41を矢印R1方向へ回転させ、これにより中間転写ベルト44を矢印E1に沿った方向に走行させる。また各1次転写ローラ45は、所定のバイアス電圧が印加された状態で、矢印R1方向に回転する。これにより各画像形成ユニット10は、感光体ドラム36(図2)の周側面における下端近傍に到達させていたトナー像を、中間転写ベルト44にそれぞれ転写し、且つ各色のトナー像を順次重ねることができる。このとき中間転写ベルト44の表面には、上流側のシルバー(S)から順次、各色のトナー像が重ねられることになる。中間転写部40は、この中間転写ベルト44を走行させることにより、各画像形成ユニット10から転写されたトナー像を、バックアップローラ43の近傍に到達させる。
ところで筐体2(図1)の内部には、用紙Pを搬送するための経路である搬送経路Wが形成されている。この搬送経路Wは、筐体2内における下端前寄りから前上方向へ向かい、約半回転した後、中間転写部40の下側を後方向へ進行する。続いて搬送経路Wは、上方向に向かい、中間転写部40及び画像形成ユニット10Sの後側を上方向へ進行した後、前方向へ向かう。すなわち搬送経路Wは、図1においてあたかも英大文字の「S」を描くように形成されている。筐体2の内部では、この搬送経路Wに沿って種々の部品が配置されている。
筐体2(図1)の内部における下端近傍には、第1給紙部50が配置されている。第1給紙部50には、用紙カセット51、ピックアップローラ52、フィードローラ53、リタードローラ54、搬送ガイド55並びに搬送ローラ対56、57及び58等が設けられている。因みにピックアップローラ52、フィードローラ53、リタードローラ54、並びに搬送ローラ対56、57及び58は、何れも中心軸を左右方向に沿わせた円柱状に形成されている。
用紙カセット51は、中空の直方体状に構成されており、その内部に用紙Pの紙面を上下方向に向けて重ねた状態で、すなわち集積した状態で収納する。また用紙カセット51は、筐体2に対して着脱可能となっている。
ピックアップローラ52は、用紙カセット51内に収納された用紙Pの最上面における前端近傍に当接されている。フィードローラ53は、ピックアップローラ52の前方に僅かに離れて配置されている。リタードローラ54は、フィードローラ53の下側に位置しており、該フィードローラ53との間に1枚の用紙Pの厚さに相当する隙間を形成している。
第1給紙部50は、図示しない給紙モータから駆動力が供給されると、ピックアップローラ52、フィードローラ53及びリタードローラ54を適宜回転させ、又は停止させる。これによりピックアップローラ52は、用紙カセット51内に収納された用紙Pのうち、最上面の1枚又は複数枚を前方へ繰り出す。またフィードローラ53及びリタードローラ54は、用紙Pのうち最上面の1枚をさらに前方へ繰り出す一方、2枚目以下をせき止める。かくして第1給紙部50は、用紙Pを1枚ずつに分離しながら前方へ繰り出していく。
搬送ガイド55は、搬送経路Wにおける前下側部分に配置されており、この搬送経路Wに沿って用紙Pを前上方向へ進行させ、さらに後上方向に進行させる。搬送ローラ対56及び57は、搬送ガイド55の中央付近及び上端近傍にそれぞれ配置されており、図示しない給紙モータから駆動力が供給されて所定方向に回転する。これにより搬送ローラ対56及び57は、用紙Pを搬送経路Wに沿って進行させる。
また筐体2における搬送ローラ対57の前側には、第2給紙部60が設けられている。第2給紙部60には、用紙トレイ61、ピックアップローラ62、フィードローラ63及びリタードローラ64等が設けられている。用紙トレイ61は、上下方向に薄い板状に形成されており、その上側に用紙P2を載置させるようになっている。因みに用紙トレイ61には、例えば用紙カセット51に収納されている用紙Pと大きさや紙質が異なる用紙P2が載置される。
ピックアップローラ62、フィードローラ63及びリタードローラ64は、第1給紙部50のピックアップローラ52、フィードローラ53及びリタードローラ54とそれぞれ同様に構成されている。第2給紙部60は、図示しない給紙モータから駆動力が供給されると、ピックアップローラ62、フィードローラ63及びリタードローラ64を適宜回転させ、又は停止させることにより、用紙トレイ61上の用紙P2のうち最下面の1枚を後方へ繰り出す一方、2枚目以下をせき止める。かくして第2給紙部60は、用紙P2を1枚ずつに分離しながら後方へ繰り出す。このとき繰り出された用紙P2は、搬送ローラ対57により搬送経路Wに沿って用紙Pと同様に搬送される。説明の都合上、以下では用紙P2を用紙Pと区別すること無く、単に用紙Pと呼ぶ。
因みに搬送ローラ対57は、回転が適宜抑制されており、用紙Pに摩擦力を作用させることにより、進行方向に対して該用紙Pの側辺が傾斜する、いわゆる斜行を修正し、先頭及び末尾の端辺を左右に沿わせた状態としてから、後方へ送り出す。搬送ローラ対58は、搬送ローラ対57から後方へ所定間隔だけ離れた箇所に位置しており、搬送ローラ対56等と同様に回転することにより、搬送経路Wに沿って搬送される用紙Pに駆動力を供給し、該用紙Pを該搬送経路Wに沿ってさらに後方へ進行させる。
搬送ローラ対58の後側には、上述した中間転写部40の2次転写部49、すなわちバックアップローラ43及び2次転写ローラ46が配置されている。この2次転写部49では、画像形成ユニット10において形成され中間転写ベルト44に転写された状態のトナー像が、該中間転写ベルト44の走行に伴って近接しており、且つ2次転写ローラ46に所定のバイアス電圧が印加されている。このため2次転写部49は、中間転写ベルト44から、搬送経路Wに沿って搬送されてきた用紙Pに対し、トナー像を転写して、さらに後方へ進行させる。
また画像形成装置1には、従動ローラ42の後下側に、濃度センサDSが設けられている。濃度センサDSは、中間転写ベルト44の表面に転写されたトナー像におけるトナーTの濃度を検出し、得られた検出結果を制御部3に通知する。これに応じて制御部3は、各画像形成ユニット10において形成する各色のトナー像におけるトナーTの濃度をそれぞれ補正する濃度補正を行い、当該トナーTの濃度が所望の値となるように、各部のバイアス電圧等をフィードバック制御する。
2次転写部49の後側には、定着部70が配置されている。定着部70は、搬送経路Wを挟んで対向するように配置された加熱部71及び加圧部72により構成されている。加熱部71は、中空の無端ベルトでなる加熱ベルトの内側に、発熱するヒータや複数のローラ等が配置されている。加圧部72は、中心軸を左右方向に沿わせた円柱状の加圧ローラとして形成されており、上側の表面を加熱部71における下側の表面に押し付け、ニップ部を形成している。
この定着部70は、制御部3の制御に基づき、加熱部71のヒータを所定の温度に加熱すると共にローラを適宜回転させて加熱ベルトを矢印R1方向へ回転するように走行させ、また加圧部72を矢印R2方向へ回転させる。そのうえで定着部70は、2次転写部49によりトナー像が転写された用紙Pを受け取ると、これを加熱部71及び加圧部72により挟持し(すなわちニップし)、熱及び圧力を加えることにより該トナー像を該用紙Pに定着させて、後方へ送り出す。
定着部70の後側には、搬送ローラ対74が配置され、その後側に切替部75が配置されている。切替部75は、制御部3の制御に従って用紙Pの進行方向を上側又は下側に切り替える。切替部75の上側には、排紙部80が設けられている。排紙部80は、用紙Pを搬送経路Wに沿って上方へ案内する搬送ガイド81、及び搬送経路Wを挟んで互いに対向する搬送ローラ対82、83、84及び85等により構成されている。
また切替部75、定着部70及び2次転写部49等の下側には、再搬送部90が配置されている。再搬送部90は、再搬送経路Zを構成する搬送ガイドや搬送ローラ対(図示せず)等を有している。再搬送経路Zは、切替部75の下側から下方へ向かい、やがて前方へ進行した後、搬送ローラ対57の下流側において搬送経路Wに合流する。
制御部3は、用紙Pを排出する場合、切替部75により用紙Pの進行方向を上側の排紙部80側に切り替える。排紙部80は、切替部75から受け取った用紙Pを上方へ搬送し、排出口86から排紙トレイ2Tへ排出する。また制御部3は、用紙Pを戻す場合、切替部75により用紙Pの進行方向を下側の再搬送部90側に切り替える。再搬送部90は、切替部75から受け取った用紙Pを再搬送経路Zに搬送し、やがて搬送ローラ対57の下流側に到達させて該用紙Pを搬送経路Wに沿って再び搬送させる。これにより画像形成装置1では、用紙Pの紙面を反転させた状態で該用紙Pを搬送経路Wに戻すため、いわゆる両面印刷を行うことができる。
このように画像形成装置1では、画像形成ユニット10においてトナーTを用いたトナー像を形成して中間転写ベルト44に転写し、2次転写部49において該トナー像を該中間転写ベルト44から用紙Pに転写させ、さらに定着部70において定着させることにより、該用紙Pに画像を印刷すること、すなわち画像を形成することができる。
例えば画像形成装置1は、画像形成ユニット10において光輝性トナーTSによる光輝性トナー像IS及びカラートナーTLによるカラートナー像ILを中間転写ベルト44に順次転写した場合、2次転写部49においてこれらのトナー像が用紙Pに転写される。これにより用紙Pは、図4に模式的な断面図を示すように、当該用紙Pの表面にカラートナー像ILが付着し、さらに光輝性トナー像ISが重畳された状態となる。
以下では、このようにカラートナー像ILに光輝性トナー像ISを重畳させる印刷処理を光輝重畳印刷処理と呼び、カラートナー像ILに光輝性トナー像ISが重畳されたトナー像を光輝重畳トナー像とも呼ぶ。また以下では、ブラックトナーTKにより形成されたカラートナー像をブラックトナー像とも呼び、イエロートナーTYにより形成されたカラートナー像をイエロートナー像とも呼ぶ。さらに以下では、マゼンタトナーTMにより形成されたカラートナー像をマゼンタトナー像とも呼び、シアントナーTCにより形成されたカラートナー像をシアントナー像とも呼ぶ。
因みに画像形成装置1では、制御部3の制御によって各部に印加するバイアス電圧の絶対値を増加させることにより、用紙Pに転写されるトナー像におけるトナーTの付着量(以下これを媒体上付着量と呼ぶ。詳しくは後述する)を増加させ、該バイアス電圧の絶対値を減少させることにより、媒体上付着量を減少させることができる。
[2.光輝性トナーの製造]
次に、画像形成ユニット10(図2)のトナー収容器12に収容されるトナーTのうち銀色のトナーT、すなわち光輝性トナーTSの製造について説明する。本実施の形態では、製造時の条件等を適宜相違させることにより、互いに構成や特性が相違する複数種類の光輝性トナーTSを製造した。以下では、実施例1、比較例1、実施例2、実施例3、実施例4、実施例5及び比較例2によりそれぞれ製造する光輝性トナーTSを、それぞれ光輝性トナーTSa、TSb、TSc、TSd、TSe、TSf及びTSgと呼ぶ。
一般にトナーTは、所望の色を発色させるための顔料の他に、この顔料を用紙P等の媒体に結着させるための結着樹脂や、帯電性を向上させるための外添剤等が含まれる。本実施の形態で使用する光輝性トナーTSは、光輝性を有する顔料(以下これを光輝性顔料とも呼ぶ)としてアルミニウム(Al)が用いられ、トナーの母体であるトナー母粒子にアルミニウム片が内包される。
[2−1.実施例1]
この実施例1では、まず無機分散剤を分散させた水性媒体を生成した。具体的には、純水26526重量部に工業用リン酸三ナトリウム十二水和物919重量部を加え、液温60[℃]で溶解させた後、pH(水素イオン指数)調整用の希硝酸を加えた。この水溶液に対し、純水4504重量部に工業用塩化カルシウム無水物443重量部を溶解させた塩化カルシウム水溶液を加え、液温を60[℃]に保ちながら、ラインミル(プライミクス株式会社製)により、回転速度を3566[rpm]とし、34分間高速攪拌させた。これにより、懸濁安定剤(無機分散剤)を分散させた水性媒体である水相を調整した。
次に実施例1では、顔料分散液を生成した。具体的には、酢酸エチル7427重量部に対し、光輝性顔料を394重量部、及び帯電制御剤(BONTRON E−84:オリエント化学工業株式会社製)を59重量部、それぞれ混合した。このうち光輝性顔料は、アルミニウム(Al)の微小な薄片、すなわち平板状、扁平状若しくは鱗片状に形成された小片を含有している。この光輝性顔料に含まれるアルミニウムの小片は、平均厚さが0.5[μm]であり、平均短辺が8[μm]、平均長辺が12[μm]であった。以下では、この光輝性顔料をアルミニウム顔料、金属顔料又は銀トナー顔料とも呼ぶ。
またこの光輝性顔料は、以下に述べる理由により、その平均粒径を5[μm]以上20[μm]以下とした。すなわち、光輝性顔料の平均粒径が5[μm]未満である場合、トナーの光輝性が低くなるため、画像の光輝性も低くなり、画像の品位が低下してしまうことが知られている。一方、光輝性顔料の平均粒径が20[μm]よりも大きい場合、該光輝性顔料をトナー母粒子に内包させることができず、トナーを形成することが困難になり、仮にトナーを形成することができたとしても、画像形成装置1の内部においてトナーを搬送することが困難になり、実質的に画像を形成できないことが知られている。
なお、光輝性顔料の平均粒径は、デジタルマイクロスコープ(VH−5500:株式会社キーエンス製)及びレンズ(VH−500:株式会社キーエンス製)を使用して測定した。この平均粒径の測定では、光輝性のトナーを界面活性剤(エマルゲン109P:花王株式会社製)に分散させ、スライドガラス上に滴下したものにカバーガラスを乗せ、透過照明により倍率を1000倍として観察を行った。この測定では、光輝性顔料が光を遮断するために黒く見えることを利用し、光輝性のトナー中に含まれる50個の光輝性顔料における長手方向の粒径を測定し、その平均値を平均粒径とした。
その後、実施例1では、顔料分散液の液温を50[℃]に維持しながら攪拌し、これに帯電制御樹脂(FCA−726N:藤倉化成株式会社製)を38重量部、離型剤としてエステルワックス(WE−4:日油株式会社製)を148重量部、バインダ樹脂としてポリエステル樹脂を1311重量部をそれぞれ加え、固形物が無くなるまで攪拌した。これにより、顔料分散油性媒体である油相を調整した。
次に実施例1では、液温を60[℃]に維持した水相に油相を加え、回転速度を900[rpm]として5分間攪拌して懸濁させ、懸濁液中に粒子を形成した。その後、懸濁液を減圧蒸留することによって酢酸エチルを除去し、トナーを含むスラリーを形成した。次に、このスラリーに硝酸を加えてpH(水素イオン指数)を1.6以下として攪拌し、懸濁安定剤であるリン酸三カルシウムを溶解させ、脱水することによってトナーを抽出した。
さらに実施例1では、抽出したトナーを純水に再分散させ、攪拌した後、水洗浄を行い、その後に脱水工程、乾燥工程及び分級工程を順次行うことにより、トナー母粒子を生成した。
実施例1では、このようにして生成したトナー母粒子に対して外添工程を行った。具体的には、トナー母粒子に対し、小シリカ(RY200:日本アエロジル株式会社製)を1.5[重量%]、コロイダルシリカ(X24−9163A:信越化学工業株式会社製)を2.29[重量%]、メラミン粒子(エポスターS:株式会社日本触媒製)を0.37[重量%]、それぞれ投入して混合した。これにより実施例1では、光輝性トナーTSaが得られた。
[2−2.比較例1]
比較例1では、実施例1と概ね同様の手順に従うものの、光輝性顔料の量を90重量部に変更することにより、光輝性トナーTSbを作成した。
[2−3.実施例2]
実施例2では、実施例1と概ね同様の手順に従うものの、光輝性顔料の量を173重量部に変更することにより、光輝性トナーTScを作成した。
[2−4.実施例3]
実施例3では、実施例1と概ね同様の手順に従うものの、光輝性顔料の量を251重量部に変更することにより、光輝性トナーTSdを作成した。
[2−5.実施例4]
実施例4では、実施例1と概ね同様の手順に従うものの、光輝性顔料の量を430重量部に変更することにより、光輝性トナーTSeを作成した。
[2−6.実施例5]
実施例5では、実施例1と概ね同様の手順に従うものの、光輝性顔料の量を441重量部に変更することにより、光輝性トナーTSfを作成した。
[2−7.比較例2]
比較例2では、実施例1と概ね同様の手順に従うものの、光輝性顔料の量を501重量部に変更することにより、光輝性トナーTSgを作成した。
[3.カラートナーの製造]
次に、画像形成ユニット10(図2)のトナー収容器12に収容されるトナーTのうちイエローのカラートナーTL、すなわちイエロートナーTYを製造するプロセスについて説明する。なお、以下の説明では、一例として乳化重合法を用いた製造プロセスについて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本プロセスでは、予め、結着樹脂としてのスチレンアクリル共重合樹脂と着色剤とを用意し、さらにワックス、外添剤及び荷電制御剤を用意する。ただしワックス、外添剤及び荷電制御剤は、省略することもできる。このうちスチレンアクリル共重合樹脂は、スチレン、アクリル酸及びメチルメタクリル酸から製造することができる。着色剤は、イエローの顔料であるC.I.(Color Index International)ピグメントイエロー155と、C.I.ピグメントイエロー185とを4:1の比率で混合したものである。
ワックスは、例えばパラフィンワックスである。外添剤は、シリカであり、例えば平均粒径が8[nm]〜20[nm]の疎水性小シリカ微粉末と、平均粒径が20[nm]〜80[nm]の疎水性大シリカ微粉末と、平均粒径80[nm]〜140[nm]のコロイダルシリカ微粉末とを含む。このうち疎水性小シリカ微粉末は、例えば日本アエロジル株式会社製の「AEROSIL(登録商標)R972」又は「AEROSIL(登録商標)R974」である。また疎水性大シリカ微粉末は、例えば日本アエロジル株式会社製の「AEROSIL(登録商標)RX50」又は「AEROSIL(登録商標)VP RX40S」である。コロイダルシリカ微粉末は、信越化学工業株式会社製のゾルゲルシリカ球状粒子「X−24−9163A」又は「X−24−9600A−80」である。
次に本プロセスでは、乳化重合法を用いて、スチレンアクリル共重合樹脂、着色剤、ワックス及び荷電制御剤を混合し、凝集によって着色樹脂粒子を生成する。ただしワックス及び荷電制御剤は、省略することもできる。この乳化重合法では、乳化剤と重合開始剤と水とを含む溶媒中に樹脂モノマーを分散させて一次粒子を作り、この一次粒子が含まれる溶媒中に乳化剤(界面活性剤)によりエマルジョン化させた着色剤を混合する。続いてこの乳化重合法では、この溶媒中にワックス及び荷電制御剤などを加えて混合し、これらが凝集することにより溶媒中に着色樹脂粒子が生成される。さらに本プロセスでは、着色樹脂粒子を溶媒から取り出して洗浄及び乾燥することにより、不要な溶媒成分と副生成物成分とを除去し、着色樹脂粒子を得る。
次に、本プロセスでは、着色樹脂粒子に外添剤としてのシリカを加え、ミキサーによって混合することにより、非磁性一成分のトナー(すなわちイエロートナーTY)が製造される。このミキサーとしては、三井鉱山株式会社製のヘンシェルミキサーを用いることができる。
さらに本実施の形態では、このプロセスにおける顔料のみを変更して各手順を行うことにより、ブラックトナーTK、マゼンタトナーTM及びシアントナーTCをそれぞれ製造することができる。
[4.トナーの測定及び評価]
次に、トナーTそのもの、或いは用紙Pに画像として定着されたトナーT(すなわちトナー像)について、種々の特性を測定し、また評価した。ここでは、光輝性トナーTS(すなわち光輝性トナーTSa、TSb、TSc、TSd、TSe、TSf及びTSg)におけるアルミニウム含有量や、用紙Pに画像(すなわちトナー像)として印刷された場合の光輝性を測定した。また、画像形成装置1(図1)を用いて、光輝性トナーTSとカラートナーTLとを重畳して用紙Pに印刷した場合における、メタリックカラー表現性を評価した。
[4−1.アルミニウム含有量の測定]
本測定では、上述した手法により作成した光輝性トナーTS(TSa〜TSg)におけるアルミニウムの含有量を測定した。
一般に、トナーTに含まれる顔料の量は、該トナーTの製造段階における顔料の仕込み量(添加量)で規定されることが多い。ところが、トナーTの製造段階で顔料を仕込んでも、仕込んだすべての顔料がトナーに取り込まれるわけではなく、分級工程において回収されないトナーに取り込まれる顔料も存在する。このため、トナーTに含まれる顔料の量を仕込み量で規定することは、適切ではない。
また、顔料を仕込んだ時点における、酢酸エチル、光輝性顔料及び帯電制御剤を混合して作成した顔料分散液に対する顔料の割合と、トナー母粒子に対する顔料の割合とは異なる。このため、トナーTに含まれる顔料の量を仕込み量で規定することは困難である。
そこで、エネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDX−800HS、株式会社島津製作所製)を使用して、前述した手順により作成された光輝性トナーTSa〜TSgに含まれるアルミニウム元素(Al)の量、すなわちアルミニウム含有量をそれぞれ測定した。
一般に、X線を試料に照射すると、該試料に含まれる原子固有のX線である蛍光X線が発生し、該試料から放出される。この蛍光X線は各元素特有の波長(エネルギー)を有するので、蛍光X線の波長を調べることにより、定性分析を行うことができる。また、蛍光X線の強度は、濃度の関数となる。このため、元素特有の波長ごとにX線量を測定することにより、定量分析を行うことができる。
本測定では、このような原理に基づき、エネルギー分散型蛍光X線分析装置を使用して、X線管から放射されたX線を各光輝性トナーTS(TSa〜TSg)に照射した。そのうえで本測定では、光輝性トナーTSに含まれるアルミニウム(Al)の原子から放出される蛍光X線に基づいて、該光輝性トナーTSにおけるアルミニウムの含有量を測定した。なお、エネルギー分散型蛍光X線分析装置の使用条件については、次のように設定した。
・雰囲気:ヘリウム置換測定
・X線照射条件:電圧15[kV]、電流100[μA]
本測定により、各光輝性トナーTSそれぞれのアルミニウム含有量として、図5に示すような測定結果が得られた。この図5において、アルミニウム含有量は、各光輝性トナーTSに対するアルミニウムの体積百分率で表されている。
[4−2.光輝性の評価]
本評価では、画像形成装置1(図1)において特色に対応する画像形成ユニット10Sのトナー収容器12(図2)に光輝性トナーTS(光輝性トナーTSa〜TSgの何れか)を収容した上で、印刷処理を行い、それぞれ光輝性の評価を行った。
具体的に本評価では、まず用紙Pとしてコート紙(OSコート紙W・坪量127[g/m]:富士ゼロックス株式会社製)を使用し、画像形成装置1により、光輝性トナーTSの印刷画像密度を100[%]とした画像パターン(いわゆるベタ画像)の印刷処理を行った。この場合、画像形成装置1では、印刷条件を設定する所定の操作が行われることにより、画像形成ユニット10S(図2)の感光体ドラム36において光輝性トナーTSの付着量が1.0[mg/cm]となるように調整された状態で、印刷処理を行った。
ここで、用紙P等の媒体に対するトナーTの付着量は、単位面積である1[cm]当たりの重量[mg]で表され、その単位が[mg/cm]となる。以下これを媒体上付着量と呼ぶ。この媒体上付着量は、以下のような手法により計量及び算出される。
まず、金属製でなり平面状の部分を有する治具を用意し、この治具の平面部分のうち面積が1[cm]である部分に両面テープを貼り付ける。この状態でこの治具の重量を電子天秤(ザルトリウス、CAP225D)で計量した後、外部電源を用いて+300[V]の直流電圧をこの治具に印加する。
次に、図6に示すように、印刷画像密度を100[%]とした画像パターン(すなわちトナー像、以下これをベタ画像パターンBTと呼ぶ)を転写した媒体(すなわち用紙P)を用意する。この媒体に対し、主走査方向に関してほぼ中央であり媒体搬送方向(すなわち副走査方向)に関して先頭付近である10[mm]四方の領域(以下これを測定領域ARと呼ぶ)に対し、治具を1回押し当てて媒体上のトナーTを採取する。因みに用紙Pは、主走査方向(図における左右方向)の長さが297[mm]であり、A4サイズにおける長辺又はA3サイズにおける短辺と同等である。続いて、トナーTが付着した治具の重量を、電子天秤により再び計量する。その後、トナー採取の前後における治具の重量の増加分を算出することにより、媒体上付着量[mg/cm]が算出される。
ここで印刷画像密度とは、画像を画素単位で分解した場合に、全画素数のうち用紙PにトナーTを転写する画素数の割合を表す値である。例えば、所定の領域(感光ドラム1周分や印刷媒体1ページ分等)の印刷可能範囲に全面ベタ印刷を行う場合の面積率100%印刷のことを印刷画像密度100[%]といい、この印刷画像密度100[%]に対して1[%]の面積に相当する印刷を印刷画像密度1[%]という。印刷画像密度DPDを、使用ドット数Cm、回転数Cd及び総ドット数COを用いて数式により表すと、次の(3)式のように表すことができる。
DPD=Cm/(Cd×CO)×100[%] ……(3)
ただし、使用ドット数Cmは、感光体ドラム36がCd回転する間に、実際に画像を形成するために使用されたドットの数であり、当該画像を形成する間にLEDヘッド14(図2)により露光されたドットの総数である。また総ドット数COは、感光体ドラム36(図2)の1回転あたりの総ドット数、すなわち、露光の有無に限らず、感光体ドラム36が1回転する間に使用し得る、画像を形成する際に潜在的に使用可能なドットの総数である。換言すれば、総ドット数COは、全ての画素にトナーTを転写するベタ画像(ソリッド画像)を形成する場合に用いられるドット数の合計値である。従って、値(Cd×CO)は、感光体ドラム36がCd回転する間に、画像を形成する際に潜在的に使用可能なドット数の合計値を表す。
本実施の形態では、画像形成装置1(図1)の画像形成ユニット10において形成され、2次転写部49において媒体(すなわち用紙P)に転写されたトナー像における、単位面積当たりの重量を、媒体上付着量[mg/cm]と定義する。
次に本評価では、変角光度計(GC−5000L:日本電色工業株式会社製)を使用して光輝性を測定した。具体的には、図7に示すように、変角光度計により、用紙Pの表面に対して45[°]の方向から光線Cを放射して用紙Pを照射し、垂直方向に対して0[°]、30[°]及び−65[°]の方向において反射光をそれぞれ受光し、得られた受光結果を基に明度指数L*、明度指数L*30及び明度指数L*−65をそれぞれ算出した。次に本評価では、算出した各明度指数を次の(4)式に代入することにより、フロップインデックスFIを算出し、画像の光輝性を測定した。
FI=2.69×(L*30−L*−651.11/(L*0.86 ……(4)
このフロップインデックスFIは、値が大きいと光輝性が高いことを意味し、値が小さいと光輝性が低いことを意味する。本評価では、フロップインデックスFIが14以上である場合、印刷物に金属光沢が生じるので、画像の光輝性が高いものと評価し、該フロップインデックスFIが14未満である場合、印刷物に金属光沢が生じないので、光輝性が低いものと評価した。
そのうえで、本評価では、評価に用いた光輝性トナーTSのアルミニウム含有量と、評価結果とを図5に表した。評価結果は、フロップインデックスFIが14以上であり高評価である場合に記号「○」を記し、該フロップインデックスFIが14未満であり低評価である場合に記号「×」を記した。この図5から、本評価では、アルミニウムの含有量が6.7[%]以上、且つ17.2[%]以下である場合に、画像パターンの光輝性が比較的高く、画像品位が良好であるといえる。
光輝性トナーTSを用いた画像では、アルミニウムの含有量が過少である場合、具体的には6.7[%]よりも少ない場合、光輝性を有する顔料の含有量が少ないことを意味するため、画像の光輝性が低下することになる。また光輝性トナーTSを用いた画像では、アルミニウムの含有量が過多である場合、具体的には17.2[%]よりも多い場合、用紙P上における顔料の配列が悪化し、該用紙Pの紙面に対して面が平行でない光輝性顔料の粒子が増加してしまう。このような理由により、光輝性トナーTSでは、アルミニウムの含有量が6.7[%]以上17.2[%]以下であることが望ましい。
[4−3.カスレの評価]
本評価では、画像形成装置1(図1)において画像形成ユニット10のトナー収容器12(図2)にトナーTを収容した上で、印刷処理を行い、カスレの評価を行った。ここでカスレとは、用紙Pに画像を形成した際に、トナーTが転写されるべき箇所に該トナーTが定着していないことを意味する。
具体的に本評価では、画像形成装置1により、光輝性トナーTS(TSa〜TSg)を用い、印刷画像密度を100[%]とした画像パターン(すなわちベタ画像パターンBT)の媒体上付着量(以下これを光輝付着量MSとも呼ぶ)を複数通りに変更し、複数の印刷物を作成した。このうち媒体上付着量については、0.01〜0.06[mg/cm]の範囲で0.01[mg/cm]ごとに6通りに変更した。
また本評価では、画像形成装置1により、各カラートナーTL(ブラックトナーTK、イエロートナーTY、マゼンタトナーTM及びシアントナーTC)についても、ベタ画像パターンBTの媒体上付着量(以下これをカラー付着量MLとも呼ぶ)を複数通りに変更し、複数の印刷物を作成した。このうち媒体上付着量については、光輝性トナーTSの場合と同様に0.01〜0.06[mg/cm]の範囲で0.01[mg/cm]ごとに6通りに変更した。
そのうえで本評価では、作成した各印刷物の画像をそれぞれ目視確認することにより、カスレの有無をそれぞれ評価した。具体的に本評価では、用紙Pの進行方向(すなわち搬送方向)と平行な縦スジや、第1供給ローラ32及び第2供給ローラ33(図2)の外周長さと同等の周期で濃度が変化する部分、すなわち横帯状の縞模様の発生を目視で判断した。
本評価では、印刷領域のうち1/10以上でカスレが発生している場合に低評価として記号「×」を記し、該印刷領域のうち1/10の未満で該カスレが発生している場合に高評価として記号「○」を記すものとした。そのうえで、本評価における評価結果を、各トナーTの種類と媒体上付着量と応じて一覧表にまとめたところ、図8が得られた。
図8から、光輝性トナーTSについては、媒体上付着量(すなわち光輝付着量MS)を0.03[mg/cm]以上とすれば、カスレの発生を回避できることが分かる。また図8から、各カラートナーTL(ブラックトナーTK、イエロートナーTY、マゼンタトナーTM及びシアントナーTC)については、媒体上付着量(すなわちカラー付着量ML)を0.04[mg/cm]以上とすることにより、カスレの発生を回避できることが分かる。
[4−4.メタリックカラー表現性の評価]
本評価では、画像形成装置1(図1)により光輝重畳印刷処理を行った場合(図4)における、カラートナーTLが表す色の表現及び光輝性トナーTSが表す金属のような光沢感の表現の度合(以下これをメタリックカラー表現性と呼ぶ)について評価した。
以下では、まず印刷物の画像濃度の測定について説明した後、カラートナーTLとしてイエロートナーTYを用いる場合について説明し、さらにブラックトナーTK、マゼンタトナーTM及びシアントナーTCを用いる場合についてそれぞれ説明する。
[4−4−1.印刷物の画像濃度]
画像形成装置1(図1)により用紙P等の媒体に画像を印刷する場合、当該用紙Pにトナー像が転写及び定着された、すなわち印刷された印刷物が得られる。この印刷物における画像濃度は、分光濃度計X−Rite528(X−Rite社製)を用い、測定条件を次のように設定した上で、白色校正板を用いてキャリブレーションを行った後に測定される。
・測定モード:濃度測定モード
・ステータス:ステータスI
・白色基準:絶対白色基準
・偏光フィルタ無し
このうち「ステータスI」は、評価する波長領域の設定であり、「ISO5−3”Photography and graphic technology - Density measurements -Part 3: Spectral conditions」において規定されている。
本評価では、印刷物の画像濃度を測定する場合、印刷物の「下敷き」として、黒色の紙媒体(すなわち黒色紙)を使用した。この黒色紙は、具体的に、L*a*b*表色系におけるL*値、a*値及びb*値をそれぞれL*(B)、a*(B)及びb*(B)としたときに、次の(5)式を満たすもの、具体的には「色上質紙 黒」(北越紀州製紙株式会社製)を使用した。
25.1≦L*(B)≦25.9 且つ
0.2≦a*(B)≦0.3 且つ
0.5≦b*(B)≦0.7 ……(5)
本評価では、分光濃度計X−Rite528をこのように設定することにより、光学濃度(O.D.:Optical Density)の測定結果として、V値(Visual Value)、Y値(Yellow Value)、M値(Magenta Value)及びC値(Cyan Value)といった4つの値が得られる。
本実施の形態では、このようにして得られた印刷物の光学濃度、すなわちV値、Y値、M値又はC値を、当該印刷物の画像濃度と定義する。具体的に本評価では、ブラックトナーTKによるトナー像の画像濃度として、光学濃度のうちV値を用い、イエロートナーTYによるトナー像の画像濃度として、光学濃度のうちY値を用いた。また本評価では、マゼンタトナーTMによるトナー像の画像濃度として、光学濃度のうちM値を用い、シアントナーTCによるトナー像の画像濃度として、光学濃度のうちC値を用いた。
[4−4−2.イエロートナー使用時のメタリックカラー表現性]
本評価では、事前準備として、上述した手法によりイエロートナーTYの画像濃度を測定したところ、用紙上における当該イエロートナーTYの重量が0.40[mg/cm]以上0.50[mg/cm]以下であるときに、印刷濃度のOD(Optical Density:光学濃度)値が1.40であった。
ここで、媒体上付着量に対する画像濃度の評価は、以下の手順により実施した。
<1> 画像形成ユニット10を搭載した画像形成装置1(図1及び図2)及び媒体(すなわち用紙P)を、温度22[℃]、湿度55[%]の環境において24時間放置する。
<2> 画像形成装置1の定着部70(図1)をウォームアップし、加熱部71の加熱ベルトを155±5[℃]に、加圧部72の加圧ローラを135±5[℃]に加熱する。
<3> 画像形成装置1により印刷処理を行い、印刷画像密度が100[%]の画像パターンであるベタ画像パターンBT(図6)を1枚印刷する。本評価では、光輝性トナーTSa及びイエロートナーTYを用いることにより、図4に示したように、用紙Pに対しカラートナー像IL及び光輝性トナー像ISが順次重なるように印刷される。
<4> 画像形成装置1において、手順<3>と同様の印刷条件により印刷処理を開始し、用紙Pの測定領域AR(図6)が定着部70(図1)に到達する前に、当該印刷処理を停止する。
<5> 手順<3>により得られた印刷物(すなわち印刷後の用紙P)における測定領域ARの画像濃度を測定する。
<6> 手順<4>により得られた用紙P、すなわちベタ画像パターンBTのトナー像が転写され、且つ未定着である用紙Pにおける、測定領域ARの媒体上付着量を、上述した手法により計量する。
本評価では、印刷条件として、光輝性トナーTSaの媒体上付着量(以下これを光輝付着量MSと呼ぶ)及びイエロートナーTYの媒体上付着量(以下これをイエロー付着量MYと呼ぶ)をそれぞれ5水準(すなわち5段階の量)に変更することにより、合計25通りの組合せによる印刷物をそれぞれ作成した。そのうえで本評価では、各印刷物の画像について、メタリックカラー表現性、すなわち色の再現性及び光沢感の表現性を、以下のような評価基準に従い、目視によりそれぞれ判定した。
本評価では、光輝性トナーTSaによる光輝性が表現されており、且つイエロートナーTYによる色の鮮やかさも表現されている場合、メタリックカラーが適切に表現されているものとし、画像品位を良好とした。一方、本評価では、光輝性トナーTSaによる光輝性と、イエロートナーTYによる色の鮮やかさとのうち、少なくとも一方が損なわれている場合、メタリックカラーが十分に表現されていないものとし、画像品位を不良と評価した。
また本評価では、各印刷物の画像に対し、特に画像品位が良好であった場合を高評価として記号「◎」を記し、画像品位が十分に良好であった場合を中程度の評価として記号「○」を記し、画像品位が不良であった場合を低評価として記号「×」を記すものとした。
そのうえで、本評価におけるメタリックカラー表現性の評価結果を、各印刷物の光輝付着量MS及びイエロー付着量MYと対応付けて一覧表にまとめたところ、図9が得られた。なお、光輝付着量MSが0.03[mg/cm]未満であった場合は、図8に示したようにカスレが発生するため、印刷物において良好な画像品位を得ることができなかった。
また図9では、各組合せにおける、用紙Pに対するトナーTの媒体上付着量、具体的には光輝付着量MS及びイエロー付着量MYの加算値を、総付着量Uとして記載した。さらに図9では、各組合せにおける、光輝付着量MSに対するイエロー付着量MYの比率、具体的にはイエロー付着量MYを光輝付着量MSにより除算した値を、付着量比率Rとして記載した。
さらに本評価では、イエロー付着量MYを横軸とし、光輝付着量MSを縦軸として、各組合せにおける評価結果を表す記号をそれぞれプロットしたところ、図10に示すような分布特性が得られた。ただし図10では、高評価及び中評価を何れも良好であるものとみなし、記号「○」をプロットしている。
図9を参照すると、光輝付着量MSが0.03[mg/cm]以上0.12[mg/cm]以下であり、且つイエロー付着量MYが0.14[mg/cm]以上0.35[mg/cm]以下である場合に、メタリックカラー表現性の評価が中程度以上であり、印刷物の画像品位が良好であることが分かる。またメタリックカラー表現性が高評価又は中評価となる組合せは、図10の分布特性において、概ね長方形を描くような領域であることが分かる。
さらに図9から、その中でも特に3通りの組合せ、具体的には光輝付着量MSを0.12[mg/cm]とし、且つイエロー付着量MYを0.14、0.23又は0.35[mg/cm]とした場合に、メタリックカラー表現性が高評価となっている。この3通りの組合せにおいて、付着量比率Rは、下限値が1.17であり、上限値が2.92となっている。
そこで本評価では、これらのメタリックカラー表現性が良好であった3通りの組合せを基に、付着量比率Rの値を制限した上で、総付着量Uに関する評価を行った。具体的に本評価では、付着量比率Rを1.17又は2.92に固定し、光輝付着量MS及びイエロー付着量MYをそれぞれ変更して、これに伴い総付着量Uも様々に変化させながら、12通りの印刷物を作成した。これに加えて本評価では、敢えて付着量比率Rを1.17以上2.92以下の範囲から外した場合、具体的には付着量比率Rを1.00とした場合及び3.09とした場合についても、それぞれ印刷物を作成した。
本評価では、このように作成した合計14通りの各印刷物の画像について、上述した場合と同様にメタリックカラー表現性をそれぞれ評価し、図9と同様の一覧表にまとめたところ、図11が得られた。この図11では、図9の場合と同様、特に画像品位が良好であった場合を高評価として記号「◎」を記し、画像品位が十分に良好であった場合を中程度の評価として記号「○」を記し、画像品位が不良であった場合を低評価として記号「×」を記している。
図11を参照すると、付着量比率R(=イエロー付着量MY/光輝付着量MS)が1.17以上2.92以下であり、且つ総付着量U(=光輝付着量MS+イエロー付着量MY)が0.07[mg/cm]以上0.47[mg/cm]以下である場合に、メタリックカラー表現性が高評価となっている。
その一方で、図11では、総付着量Uが0.47[mg/cm]よりも大きい場合、メタリックカラー表現性が低評価となっている。これは、トナーTが比較的多いために定着部70において当該トナーが溶融されにくくなり、定着後の画像における表面平滑性が悪化してグロス(すなわち光沢性)が低下したことに起因すると考えられる。
一般に、フロップインデックスは、反射角近傍の光量と後退角近傍の光量との差が大きいほど高くなる。このため、反射角近傍の光量への寄与が大きいグロス(光沢性)の低下は、フロップインデックスの低下を導くことになる。このことから、良好なメタリックカラー表現性を達成するためには、用紙Pにおける総付着量Uを一定の値、具体的には0.47[mg/cm]以下に抑える必要がある。これを換言すると、用紙P上に光輝性トナーTS及びイエロートナーTYを重ねてメタリックカラーを表現する場合、両者のトナー量を合計した総付着量Uは、イエロートナーTYのみを用いる場合のトナー量(すなわちイエロー付着量MY)よりも少なく抑える必要がある。
また図11では、付着量比率Rが1.17未満である場合、メタリックカラー表現性が低評価となっている。これは、光輝性トナーTSの量に対してイエロートナーTY(すなわちカラートナーTL)の量が過少であるために、色の鮮やかさが十分に表現できなかったためと推測される。さらに図11では、付着量比率Rが2.92よりも大きい場合、メタリックカラー表現性が低評価となっている。これは、光輝性トナーTSの量に対してイエロートナーTY(すなわちカラートナーTL)の量が過大であるために、光輝性が不足したためと推測される。
このほかに本評価では、光輝性トナーTSaに代えて光輝性トナーTSc、TSd、TSe及びTSfを用いた場合についても同様に評価したところ、該光輝性トナーTSaを用いた場合と同様の評価結果が得られた。
かくして本評価によれば、イエロートナーTYを使用する場合、付着量比率Rが1.17以上2.92以下であり、且つ総付着量Uが0.07[mg/cm]以上0.47[mg/cm]以下である場合に、メタリックカラーを良好に表現でき、良好な画像品位を得られることが分かった。
[4−4−3.ブラックトナー使用時のメタリックカラー表現性]
本評価では、カラートナーTLとしてブラックトナーTKを使用する場合におけるメタリックカラー表現性について評価した。事前準備として、上述した手法によりブラックトナーTKの画像濃度を測定したところ、用紙上における当該ブラックトナーTKの重量が0.40[mg/cm]以上0.50[mg/cm]以下であるときに、印刷濃度のOD(光学濃度)値が1.40であった。
本評価では、イエロートナーTYを使用する場合と概ね同様に、ブラックトナーTKを使用し、トナー量の組合せを25通りに相違させながら、上述した<1>〜<6>の手順により、それぞれの印刷物を作成した。ただしこの場合、ブラックトナーTKの媒体上付着量(以下これをブラック付着量MKと呼ぶ)は、イエロー付着量MYと一部異なる値とした。また本評価では、作成した各印刷物のメタリックカラー表現性について、上述した評価基準に従ってそれぞれ判定した。
そのうえで、本評価におけるメタリックカラー表現性の評価結果を、各印刷物の光輝付着量MS及びブラック付着量MKと対応付けて一覧表にまとめたところ、図9と対応する図12が得られた。図12には、各組合せにおける、用紙Pに対するトナーTの媒体上付着量、具体的には光輝付着量MS及びブラック付着量MKの加算値を、総付着量Uとして記載した。さらに図12では、各組合せにおける、光輝付着量MSに対するブラック付着量MKの比率、具体的にはブラック付着量MKを光輝付着量MSにより除算した値を、付着量比率Rとして記載した。
さらに本評価では、ブラック付着量MKを横軸とし、光輝付着量MSを縦軸として、各組合せにおける評価結果を表す記号をそれぞれプロットしたところ、図10と対応する図13に示すような分布特性が得られた。
図12を参照すると、光輝付着量MSが0.12[mg/cm]以上0.36[mg/cm]以下であり、且つブラック付着量MKが0.28[mg/cm]以上0.33[mg/cm]以下である場合に、メタリックカラー表現性が高評価であり、印刷物の画像品位が良好であることが分かる。またメタリックカラー表現性が高評価となる組合せは、図13の分布特性において、概ね長方形を描くような領域であることが分かる。
さらに図12では、光輝付着量MSを0.22[mg/cm]とした場合に、メタリックカラー表現性が高評価となった。この場合の付着量比率Rは、1.27又は1.50であった。そこで本評価では、メタリックカラー表現性が高評価となった組合せを基に、付着量比率Rの値を制限した上で、総付着量Uに関する評価を行った。
具体的に本評価では、付着量比率Rの値を1.27又は1.50に固定し、光輝付着量MS及びブラック付着量MKをそれぞれ変更して、これに伴い総付着量Uも様々に変化させながら、12通りの印刷物を作成した。これに加えて本評価では、敢えて付着量比率Rを1.27以上1.50以下の範囲から外した場合、具体的には付着量比率Rを1.22とした場合及び1.71とした場合についても、それぞれ印刷物を作成した。
本評価では、このように作成した合計14通りの各印刷物の画像について、上述した場合と同様にメタリックカラー表現性をそれぞれ評価し、図12と同様の一覧表にまとめたところ、図11と対応する図14が得られた。この図14では、図12の場合と同様、特に画像品位が良好であった場合を高評価として記号「○」を記し、画像品位が不良であった場合を低評価として記号「×」を記している。
図14を参照すると、付着量比率R(=ブラック付着量MK/光輝付着量MS)が1.27以上1.50以下であり、且つ総付着量U(=光輝付着量MS+ブラック付着量MK)が0.07[mg/cm]以上0.69[mg/cm]以下である場合に、メタリックカラー表現性が高評価となっている。
この図14から、用紙P上に光輝性トナーTS及びブラックトナーTKを重ねてメタリックカラーを表現する場合、両者のトナー量を合計した総付着量Uは、ブラックトナーTKのみを用いる場合のトナー量(すなわちブラック付着量MK)よりも少なく抑える必要がある。
このほかに本評価では、光輝性トナーTSaに代えて光輝性トナーTSc、TSd、TSe及びTSfを用いた場合についても同様に評価したところ、該光輝性トナーTSaを用いた場合と同様の評価結果が得られた。
かくして本評価によれば、ブラックトナーTKを使用する場合、付着量比率Rが1.27以上1.50以下であり、且つ総付着量Uが0.07[mg/cm]以上0.69[mg/cm]以下である場合に、メタリックカラーを良好に表現でき、良好な画像品位を得られることが分かった。
[4−4−4.マゼンタトナー使用時のメタリックカラー表現性]
本評価では、カラートナーTLとしてマゼンタトナーTMを使用する場合におけるメタリックカラー表現性について評価した。事前準備として、上述した手法によりマゼンタトナーTMの画像濃度を測定したところ、用紙上における当該マゼンタトナーTMの重量が0.45[mg/cm]以上0.55[mg/cm]以下であるときに、印刷濃度のOD(光学濃度)値が1.40であった。
本評価では、イエロートナーTYを使用する場合と概ね同様に、マゼンタトナーTMを使用し、トナー量の組合せを25通りに相違させながら、上述した<1>〜<6>の手順により、それぞれの印刷物を作成した。ただしこの場合、マゼンタトナーTMの媒体上付着量(以下これをマゼンタ付着量MMと呼ぶ)は、イエロー付着量MYと一部異なる値とした。また本評価では、作成した各印刷物のメタリックカラー表現性について、上述した評価基準に従ってそれぞれ判定した。
そのうえで、本評価におけるメタリックカラー表現性の評価結果を、各印刷物の光輝付着量MS及びマゼンタ付着量MMと対応付けて一覧表にまとめたところ、図9と対応する図15が得られた。図15には、各組合せにおける、用紙Pに対するトナーTの媒体上付着量、具体的には光輝付着量MS及びマゼンタ付着量MMの加算値を、総付着量Uとして記載した。さらに図15では、各組合せにおける、光輝付着量MSに対するマゼンタ付着量MMの比率、具体的にはマゼンタ付着量MMを光輝付着量MSにより除算した値を、付着量比率Rとして記載した。
さらに本評価では、マゼンタ付着量MMを横軸とし、光輝付着量MSを縦軸として、各組合せにおける評価結果を表す記号をそれぞれプロットしたところ、図10と対応する図16に示すような分布特性が得られた。
図15を参照すると、光輝付着量MSが0.12[mg/cm]以上0.36[mg/cm]以下であり、且つマゼンタ付着量MMが0.29[mg/cm]以上0.33[mg/cm]以下である場合に、メタリックカラー表現性が高評価であり、印刷物の画像品位が良好であることが分かる。またメタリックカラー表現性が高評価となる組合せは、図16の分布特性において、概ね長方形を描くような領域であることが分かる。
さらに図15では、光輝付着量MSを0.22[mg/cm]とした場合に、メタリックカラー表現性が高評価となった。この場合の付着量比率Rは、1.32又は1.50であった。そこで本評価では、メタリックカラー表現性が高評価となった組合せを基に、付着量比率Rの値を制限した上で、総付着量Uに関する評価を行った。
具体的に本評価では、付着量比率Rを1.32又は1.50に固定し、光輝付着量MS及びマゼンタ付着量MMをそれぞれ変更して、これに伴い総付着量Uも様々に変化させながら、12通りの印刷物を作成した。これに加えて本評価では、敢えて付着量比率Rを1.32以上1.50以下の範囲から外した場合、具体的には付着量比率Rを1.28とした場合及び1.59とした場合についても、それぞれ印刷物を作成した。
本評価では、このように作成した合計14通りの各印刷物の画像について、上述した場合と同様にメタリックカラー表現性をそれぞれ評価し、図15と同様の一覧表にまとめたところ、図11と対応する図17が得られた。この図17では、図15の場合と同様、特に画像品位が良好であった場合を高評価として記号「○」を記し、画像品位が不良であった場合を低評価として記号「×」を記している。
図17を参照すると、付着量比率R(=マゼンタ付着量MM/光輝付着量MS)が1.32以上1.50以下であり、且つ総付着量U(=光輝付着量MS+マゼンタ付着量MM)が0.07[mg/cm]以上0.69[mg/cm]以下である場合に、メタリックカラー表現性が高評価となっている。
この図17から、用紙P上に光輝性トナーTS及びマゼンタトナーTMを重ねてメタリックカラーを表現する場合、両者のトナー量を合計した総付着量Uは、マゼンタトナーTMのみを用いる場合のトナー量(すなわちマゼンタ付着量MM)よりも少なく抑える必要がある。
このほかに本評価では、光輝性トナーTSaに代えて光輝性トナーTSc、TSd、TSe及びTSfを用いた場合についても同様に評価したところ、該光輝性トナーTSaを用いた場合と同様の評価結果が得られた。
かくして本評価によれば、マゼンタトナーTMを使用する場合、付着量比率Rが1.32以上1.50以下であり、且つ総付着量Uが0.07[mg/cm]以上0.69[mg/cm]以下である場合に、メタリックカラーを良好に表現でき、良好な画像品位を得られることが分かった。
[4−4−5.シアントナー使用時のメタリックカラー表現性]
本評価では、カラートナーTLとしてシアントナーTCを使用する場合におけるメタリックカラー表現性について評価した。事前準備として、上述した手法によりシアントナーTCの画像濃度を測定したところ、用紙上における当該シアントナーTCの重量が0.40[mg/cm]以上0.50[mg/cm]以下であるときに、印刷濃度のOD(光学濃度)値が1.40であった。
本評価では、イエロートナーTYを使用する場合と概ね同様に、シアントナーTCを使用し、トナー量の組合せを25通りに相違させながら、上述した<1>〜<6>の手順により、それぞれの印刷物を作成した。ただしこの場合、シアントナーTCの媒体上付着量(以下これをシアン付着量MCと呼ぶ)は、イエロー付着量MYと一部異なる値とした。また本評価では、作成した各印刷物のメタリックカラー表現性について、上述した評価基準に従ってそれぞれ判定した。
そのうえで、本評価におけるメタリックカラー表現性の評価結果を、各印刷物の光輝付着量MS及びシアン付着量MCと対応付けて一覧表にまとめたところ、図9と対応する図18が得られた。図18には、各組合せにおける、用紙Pに対するトナーTの媒体上付着量、具体的には光輝付着量MS及びシアン付着量MCの加算値を、総付着量Uとして記載した。さらに図18では、各組合せにおける、光輝付着量MSに対するシアン付着量MCの比率、具体的にはシアン付着量MCを光輝付着量MSにより除算した値を、付着量比率Rとして記載した。
さらに本評価では、シアン付着量MCを横軸とし、光輝付着量MSを縦軸として、各組合せにおける評価結果を表す記号をそれぞれプロットしたところ、図10と対応する図19に示すような分布特性が得られた。
図18を参照すると、光輝付着量MSが0.12[mg/cm]以上0.36[mg/cm]以下であり、且つシアン付着量MCが0.26[mg/cm]以上0.36[mg/cm]以下である場合に、メタリックカラー表現性が高評価であり、印刷物の画像品位が良好であることが分かる。またメタリックカラー表現性が高評価となる組合せは、図19の分布特性において、概ね長方形を描くような領域であることが分かる。
さらに図18では、光輝付着量MSを0.22[mg/cm]とした場合に、メタリックカラー表現性が高評価となった。この場合の付着量比率Rは、1.18又は1.64であった。そこで本評価では、メタリックカラー表現性が高評価となった組合せを基に、付着量比率Rの値を制限した上で、総付着量Uに関する評価を行った。
具体的に本評価では、付着量比率Rを1.18又は1.64に固定し、光輝付着量MS及びシアン付着量MCをそれぞれ変更して、これに伴い総付着量Uも様々に変化させながら、12通りの印刷物を作成した。これに加えて本評価では、敢えて付着量比率Rを1.18以上1.64以下の範囲から外した場合、具体的には付着量比率Rを1.09とした場合及び1.81とした場合についても、それぞれ印刷物を作成した。
本評価では、このように作成した合計14通りの各印刷物の画像について、上述した場合と同様にメタリックカラー表現性をそれぞれ評価し、図18と同様の一覧表にまとめたところ、図11と対応する図20が得られた。この図20では、図18の場合と同様、特に画像品位が良好であった場合を高評価として記号「○」を記し、画像品位が不良であった場合を低評価として記号「×」を記している。
図20を参照すると、付着量比率R(=シアン付着量MC/光輝付着量MS)が1.18以上1.64以下であり、且つ総付着量U(=光輝付着量MS+シアン付着量MC)が0.07[mg/cm]以上0.72[mg/cm]以下である場合に、メタリックカラー表現性が高評価となっている。
この図20から、用紙P上に光輝性トナーTS及びシアントナーTCを重ねてメタリックカラーを表現する場合、両者のトナー量を合計した総付着量Uは、シアントナーTCのみを用いる場合のトナー量(すなわちシアン付着量MC)よりも少なく抑える必要がある。
このほかに本評価では、光輝性トナーTSaに代えて光輝性トナーTSc、TSd、TSe及びTSfを用いた場合についても同様に評価したところ、該光輝性トナーTSaを用いた場合と同様の評価結果が得られた。
かくして本評価によれば、シアントナーTCを使用する場合、付着量比率Rが1.18以上1.64以下であり、且つ総付着量Uが0.07[mg/cm]以上0.69[mg/cm]以下である場合に、メタリックカラーを良好に表現でき、良好な画像品位を得られることが分かった。
[4−5.布媒体を用いた評価]
本評価では、画像形成装置1により専用の媒体に印刷した画像(すなわちトナー像)をさらにTシャツ等の特殊媒体に転写する特殊媒体印刷処理を行った場合における、メタリックカラー表現性を評価した。この特殊媒体印刷処理は、Tシャツプリントとも呼ばれている。
この特殊媒体印刷処理では、図21に概略図を示すように、画像形成装置1(図1)の他に、Mシート101及びTシート102といった2種類の媒体、及び最終的に画像を転写させる特殊媒体103を使用すると共に、媒体に熱を加えるアイロンプレス装置105を使用する。
Mシート101及びTシート102は、例えばWoW7.8(The Magic Touch社製)である。このうちMシート101は、台紙111の一面に接着層112が積層された構成となっている。特殊媒体103は、例えばTシャツ5806−01(Delawear社製、綿100[%]、黒色)である。アイロンプレス装置105は、model234(The Magic Touch社製)であり、対象物を上下方向に挟んで圧力及び熱を加えることができる。またアイロンプレス装置105は、温度、圧力及び時間等を設定し得るようになっている。
具体的に特殊媒体印刷処理では、図21(A)に示すようにトナーを用いて画像を形成する画像形成工程と、図21(B)に示すように1回目の転写処理を行う第1転写工程と、図21(C)に示すように2回目の転写処理を行う第2転写工程とが順次行われる。
このうち最初の画像形成工程(図21(A))では、画像形成装置1によりトナー像121が形成され、Mシート101の接着層112が積層された面に該トナー像121が転写される。この場合、画像形成装置1では、印刷に関する種々の設定条件や、トナーの重量に関して、上述したコート紙(OSコート紙W・坪量127[g/m])を用いる場合と同様の設定が使用される。
これに続く第1転写工程(図21(B))では、Mシート101のトナー像121をTシート102と対向させた状態で、アイロンプレス装置105により熱及び圧力が加えられる。このときアイロンプレス装置105では、圧力が「ダイヤル8」に、温度が150−155[℃]に、時間が40秒に、それぞれ設定される。これによりTシート102には、トナー像121の表面が定着する。その後、Tシート102からMシート101が剥離されると、トナー像121がTシート102側に残り、さらにMシート101の接着層112が台紙111から引き剥がされてトナー像121側に残る。
最後の第2転写工程(図21(C))では、Tシート102に転写されたトナー像121を特殊媒体103と対向させた状態で、アイロンプレス装置105により熱及び圧力が加えられる。このときアイロンプレス装置105では、圧力が「ダイヤル8」に、温度が130−135[℃]に、時間が5秒に、それぞれ設定される。これにより特殊媒体103には、接着層112によりトナー像121が定着される。その後、特殊媒体103からTシート102が剥離されると、該特殊媒体103にトナー像121(すなわち画像)が転写された状態となる。
本評価では、最初の画像形成工程(図21(A))において光輝重畳印刷処理により光輝重畳トナー像(図4)を形成し、これを特殊媒体103に転写した上で、メタリックカラー表現性を評価した。その結果、本評価では、上述したコート紙(OSコート紙W・坪量127[g/m2])に当該光輝重畳トナー像を形成した場合と同様の評価結果が得られた。
[5.光輝重畳印刷処理における条件]
以上の評価結果を踏まえ、画像形成装置1では、カラートナー像ILに光輝性トナー像ISを重畳させる光輝重畳印刷処理(図4)を行う場合、カラートナーTL及び光輝性トナーTSの媒体上付着量をそれぞれ制御するようにした。
具体的に制御部3は、図22に示すように、カラートナーTLの各色と、総付着量U及び付着量比率Rの条件とをそれぞれ対応付けた制御テーブルTBL1を、所定の記憶部(図示せず)に記憶させており、この制御テーブルTBL1に従って媒体上付着量をそれぞれ制御する。
すなわち制御テーブルTBL1では、イエロートナーTYを用いる場合、付着量比率R(=イエロー付着量MY/光輝付着量MS)を1.17以上2.92以下とし、且つ総付着量U(=光輝付着量MS+イエロー付着量MY)を0.07[mg/cm]以上0.47[mg/cm]以下とするように規定されている。
また制御テーブルTBL1では、ブラックトナーTKを用いる場合、付着量比率R(=ブラック付着量MK/光輝付着量MS)を1.27以上1.50以下とし、且つ総付着量U(=光輝付着量MS+ブラック付着量MK)を0.07[mg/cm]以上0.69[mg/cm]以下とするように規定されている。
さらに制御テーブルTBL1では、マゼンタトナーTMを用いる場合、付着量比率R(=マゼンタ付着量MM/光輝付着量MS)を1.32以上1.50以下とし、且つ総付着量U(=光輝付着量MS+マゼンタ付着量MM)を0.07[mg/cm]以上0.69[mg/cm]以下とするように規定されている。
さらに制御テーブルTBL1では、シアントナーTCを用いる場合、付着量比率R(=シアン付着量MC/光輝付着量MS)を1.18以上1.64以下とし、且つ総付着量U(=光輝付着量MS+シアン付着量MC)を0.07[mg/cm]以上0.72[mg/cm]以下とするように規定されている。
制御部3は、光輝重畳印刷処理を行う場合、印刷すべき画像(すなわち画像データ)を基に所定の演算処理を行うことにより、当該画像に含まれる色及びその媒体上付着量を認識する。そのうえで制御部3は、認識した色及びカラー付着量MLとに応じて、付着量比率Rの及び総付着量Uが何れも制御テーブルTBL1の規定を満たすよう、光輝付着量MSを決定する。
また、付着量比率R及び総付着量Uに関して、各色に共通する条件をまとめると、付着量比率R(=カラー付着量ML/光輝付着量MS)が1.32以上1.50以下となり、且つ総付着量U(=光輝付着量MS+カラー付着量ML)が0.07[mg/cm]以上0.47[mg/cm]以下となる。そこで制御部3は、カラートナーTLとして複数の色を重ねる場合等に、図22の最下段に示したように、これらの条件を満たす印刷物が得られるようにカラートナーTLの媒体上付着量(以下これをカラー付着量MLと呼ぶ)及び光輝付着量MSをそれぞれ制御する。
このようにカラー付着量ML及び光輝付着量MSを制御する場合、制御部3では、所定の記憶部(図示せず)に記憶させる制御テーブルTBL1に、最下段のカラートナーTLに関する項目のみを記憶させれば良い。これにより制御部3では、制御テーブルTBL1における各色のトナーTに関する項目を記憶させる場合と比較して、必要な記憶容量を小さく抑えることができる。
また、このようにカラー付着量ML及び光輝付着量MSを制御する場合、制御部3は、ブラックトナーTK、マゼンタトナーTM及びシアントナーTCを用いる場合に、総付着量Uの上限値が、それぞれを単色で用いる場合(0.69〜0.72[mg/cm])よりも低い値(0.47[mg/cm])となる。すなわち画像形成装置1は、トナーTの単色ごとの総付着量Uの上限値を用いる場合と比較して、該総付着量Uをより少なく抑えながら、メタリックカラーを良好に表現でき、良好な画像品位を得ることができる。
[6.効果等]
以上の構成において、本実施の形態による画像形成装置1は、光輝重畳印刷処理(図4)を行う場合、制御部3により、制御テーブルTBL1(図22)において規定された付着量比率R及び総付着量Uの条件を満たすように、カラートナーTL及び光輝性トナーTSの媒体上付着量をそれぞれ制御するようにした。
画像形成装置1では、付着量比率Rの範囲を制限し、特に下限値を規定したことにより、光輝性トナーTSの量に対してカラートナーTLの量が過少となり、色の鮮やかさを十分に表現できなくなることを、未然に回避できる。また画像形成装置1では、付着量比率Rの範囲を制限し、特に上限値を規定したことにより、光輝性トナーTSの量に対してカラートナーTLの量が過大となり、アルミニウム片がカラートナーTLに埋没して光輝性が不足することを、未然に回避できる。
さらに画像形成装置1では、総付着量Uの範囲を制限し、特に上限値を規定したことにより、用紙P上でトナーTが過多となって定着時に溶融されにくくなり、定着後の画像における表面平滑性が悪化してグロス(光沢性)が低下することを未然に回避できる。また画像形成装置1では、総付着量Uの範囲を制限し、特に下限値を規定したことにより、トナーTが過少となり、画像にカスレが発生することを、未然に回避できる。
この結果、画像形成装置1では、付着量比率R及び総付着量Uの範囲をそれぞれ適切に設定したことにより、色の鮮やかさの再現と光輝性の表現とを何れも良好に実現でき、且つ画像の表面を平滑に仕上げて光沢性を維持すると共にカスレの発生も防止することができる。換言すれば、画像形成装置1では、カラートナーTLによる色の鮮やかさを保ちながら、光輝性トナーTSによる金属のような光沢感を良好に表す、といったメタリックカラー表現性を高めることができる。
また画像形成装置1では、カラートナーTLの色ごとに材料や製造方法が相違するために種々の性質が相違するところ、付着量比率R及び総付着量Uの範囲を、該カラートナーTLの色ごとにそれぞれ規定した(図22)。このため画像形成装置1では、カラー付着量ML及び光輝付着量MSを、その色ごとの最適な値に制御でき、何れの色においてもメタリックカラー表現性を高めることができる。
ところで、一般に、画像形成装置において光輝性トナーTSを用いて用紙Pに画像を形成した場合、該光輝性トナーTSにおけるアルミニウムの含有量によっては、当該画像の品位が低下してしまう場合がある。
アルミニウムは、導電性が高い金属材料である。このため画像形成装置では、このアルミニウムを含有する光輝性トナーTSを帯電させたときに、電荷が逃げやすく、該光輝性トナーTSが十分に帯電しないことがある。また光輝性トナーTSでは、アルミニウム片の平均粒径が比較的大きいため、当該アルミニウム片がトナー母粒子に内包されず、少なくとも一部がむき出しになる場合がある。このような場合、画像形成装置では、光輝性トナーTSにおいて電荷がさらに逃げやすくなり、十分に帯電しないことになる。
この結果、画像形成装置では、光輝性トナーTSにおける帯電量が少なくなるため、感光体ドラム上に形成されたトナー像を用紙Pに対し適正に転写できなくなり、該用紙Pに形成される画像の品位を低下させてしまう。
そこで画像形成装置では、光輝性トナーTSにおけるアルミニウムの含有量を減少させることが考えられるものの、この場合、用紙Pに形成される画像において光輝性が低下するため、画像の品位を低下させることになる。また画像形成装置では、光輝性トナーTSにおける光輝性顔料の平均粒径を低下させることが考えられるものの、この場合、平均粒径の低下に伴って画像における光輝性も低下するため、画像の品位を低下させることになる。
これらを踏まえ、本実施の形態では、溶解懸濁法により光輝性トナーTSを作成した。これにより本実施の形態では、粉砕法により光輝性トナーTSを作成する場合と比較して、アルミニウム片をトナー母体に内包しやすくなるため、電荷を逃げにくくすることができる。この結果、本実施の形態では、光輝性トナーTSにおけるアルミニウムの含有量を減少させることや、光輝性トナーTSにおける光輝性顔料の平均粒径を低下させることが不要となり、結果的に画像の品位低下を回避することができる。
以上の構成によれば、本実施の形態による画像形成装置1は、光輝重畳印刷処理を行う場合、制御部3により、付着量比率R及び総付着量Uをそれぞれ所定の範囲内に収めるように、カラートナーTL及び光輝性トナーTSの媒体上付着量をそれぞれ制御する。これにより画像形成装置1は、印刷された画像において、メタリックカラー表現性を高めること、すなわち色の鮮やかさの再現と光輝性の表現とを何れも良好に実現でき、且つ画像の表面を平滑に仕上げて光沢性を維持すると共にカスレの発生も防止することができる。
[7.他の実施の形態]
なお上述した実施の形態においては、カスレの評価(図8)において、高評価が得られた光輝付着量MSの下限値が0.03[mg/cm]であり、且つ高評価が得られたカラー付着量MLの下限値が0.04[mg/cm]であったため、両者の加算値である0.07[mg/cm]を総付着量Uの下限値(図22)とする場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えば他の種類の光輝性トナーTSやカラートナーTLを使用する場合に、高評価が得られる光輝付着量MS及びカラー付着量MLの下限値を基に、総付着量Uの下限値を決定しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、図22の制御テーブルTBL1において各色に共通する条件を基に、付着量比率Rを1.32以上1.50以下とし、且つ総付着量Uを0.07[mg/cm]以上0.47[mg/cm]以下とする場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えば図22の制御テーブルTBL1において各色の少なくとも何れかが満たす条件を基に、付着量比率Rを1.17以上2.92以下とし、且つ総付着量Uを0.07[mg/cm]以上0.72[mg/cm]以下とする等、付着量比率R及び総付着量Uを種々の範囲に規定しても良い。
また上述した実施の形態においては、光輝性トナーTSに顔料としてアルミニウムの微小な薄片を含有させる場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、他の種々の材料でなる微小な薄片を顔料として含有させても良い。
さらに上述した実施の形態においては、銀色を表現する光輝性トナーTSを使用する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えば金色等、他の色を表現する光輝性トナーを使用しても良い。金色の光輝性トナーは、例えばアルミニウム片でなる金属顔料の他に、例えばイエロー顔料、マゼンタ顔料、赤橙色蛍光色素及び黄色蛍光色素を添加することにより製造することができる。この場合、イエロー顔料として、例えば有機顔料であるC.I.Pigment Yellow 180を使用でき、またマゼンタ顔料として、例えば有機顔料であるC.I.Pigment Red 122を使用できる。また、赤橙色蛍光色素として、例えばFM−34N_Orange(シンロイヒ株式会社製)を使用でき、黄色蛍光色素として、例えばFM−35N_Yellow(シンロイヒ株式会社製)を使用できる。
さらに上述した実施の形態においては、トナーTを一成分現像剤として使用する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えばトナーTをキャリアと共に使用する二成分現像剤として使用しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、各部に印加するバイアス電圧を増加又は減少させることにより、媒体上付着量を増加又は減少させる場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えば第1供給ローラ32及び第2供給ローラ33(図2)に印加するバイアス電圧のみを増加又は減少させても良く、或いは現像ローラ34、第1供給ローラ32及び第2供給ローラ33に印加するバイアス電圧のみを増加又は減少させても良い。
さらに上述した実施の形態においては、濃度センサDS(図1)により検出したトナーTの濃度を基に、各画像形成ユニット10における各バイアス電圧等をフィードバック制御して濃度補正を行った。そのうえで実施の形態では、用紙Pに転写された各色のトナー像における媒体上付着量を算出し、得られた値を基にカラートナーTL及び光輝性トナーTSの媒体上付着量をそれぞれ制御する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えば画像形成ユニット10ごとに現像ローラ34(図2)に印加するバイアス電圧に応じた媒体上付着量を実験的に算出し、このバイアス電圧と媒体上付着量との関係を表すテーブルを制御部3の記憶部(図示せず)に記憶しておいても良い。この場合、制御部3は、このテーブルを用いてカラートナーTL及び光輝性トナーTSの媒体上付着量をそれぞれ制御することができる。
さらに上述した実施の形態においては、画像形成装置1(図1)に5個の画像形成ユニット10を設ける場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、画像形成装置1に4個以下又は6個以上の画像形成ユニット10を設けても良い。
さらに上述した実施の形態においては、本発明を単機能のプリンタである画像形成装置1に適用する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えば複写機やファクシミリ装置の機能を有するMFP(Multi Function Peripheral)等、他の種々の機能を有する画像形成装置に適用しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、本発明を画像形成装置1に適用する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えば複写機等、電子写真方式によりトナーTを用いて用紙P等の媒体に画像を形成する種々の電子機器に適用しても良い。
さらに本発明は、上述した実施の形態及び他の実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。
さらに上述した実施の形態においては、光輝性画像形成部としての画像形成ユニット10Sと、カラー画像形成部としての画像形成ユニット10K、10C、10M、10Yと、転写部としての2次転写部49と、制御部としての制御部3とによって画像形成装置としての画像形成装置1を構成する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる光輝性画像形成部と、カラー画像形成部と、転写部と、制御部とによって画像形成装置を構成しても良い。
本発明は、電子写真方式によりカラートナー像に光輝性トナー像を重畳させて媒体に画像を形成する場合に利用できる。
1……画像形成装置、3……制御部、10、10K、10Y、10M、10C、10S……画像形成ユニット、10Y……画像形成ユニット、49……2次転写部、70……定着部、AR……測定領域、FI……フロップインデックス、IL……カラートナー像、IS……光輝性トナー像、ML……カラー付着量、MK……ブラック付着量、MY……イエロー付着量、MM……マゼンタ付着量、MC……シアン付着量、MS……光輝付着量、P……用紙、T……トナー、TC……シアントナー、TK……ブラックトナー、TL……カラートナー、TM……マゼンタトナー、TY……イエロートナー、TS……光輝性トナー、R……付着量比率、U……総付着量、TBL1……制御テーブル。

Claims (13)

  1. 光輝性トナーを用いて光輝性トナー像を形成する光輝性画像形成部と、
    カラートナーを用いてカラートナー像を形成するカラー画像形成部と、
    前記光輝性トナー像及び前記カラートナー像を媒体に転写する転写部と、
    前記媒体における前記光輝性トナー及び前記カラートナーの付着量をそれぞれ制御する制御部と
    を具え、
    前記制御部は、前記媒体上で前記カラートナー像に前記光輝性トナー像を重畳させる場合、前記カラートナーの色と、前記媒体上における前記カラートナーの単位面積当たりの重量であるカラー付着量ML[mg/cm]とに応じた、前記媒体上における前記光輝性トナーの単位面積当たりの重量である光輝付着量MS[mg/cm]とする
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記光輝性トナーは、扁平状の金属顔料を有し、エネルギー分散型蛍光X線分析装置によるアルミニウム元素の含有量が6.7[%]以上17.2[%]以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記カラー画像形成部は、ブラックトナーを用いてブラックトナー像を形成し、
    前記制御部は、前記媒体上で前記ブラックトナー像に前記光輝性トナー像を重畳させる場合、前記光輝付着量MSが0.03[mg/cm]以上であり、且つ前記カラー付着量MLが0.04[mg/cm]以上であるときに、以下の(1)及び(2)式を満たす印刷物が得られるように制御する
    1.27≦ML/MS≦1.50 …(1)
    0.07≦MS+ML≦0.69 …(2)
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記ブラックトナーは、前記カラー付着量MLが0.40[mg/cm]以上0.50[mg/cm]である場合に、光学濃度が1.4である
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記カラー画像形成部は、イエロートナーを用いてイエロートナー像を形成し、
    前記制御部は、前記媒体上で前記イエロートナー像に前記光輝性トナー像を重畳させる場合、前記光輝付着量MSが0.03[mg/cm]以上であり、且つ前記カラー付着量MLが0.04[mg/cm]以上であるときに、以下の(3)及び(4)式を満たす印刷物が得られるように制御する
    1.17≦ML/MS≦2.92 …(3)
    0.07≦MS+ML≦0.47 …(4)
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  6. 前記イエロートナーは、前記カラー付着量MLが0.40[mg/cm]以上0.50[mg/cm]である場合に、光学濃度が1.4である
    ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記カラー画像形成部は、シアントナーを用いてシアントナー像を形成し、
    前記制御部は、前記媒体上で前記シアントナー像に前記光輝性トナー像を重畳させる場合、前記光輝付着量MSが0.03[mg/cm]以上であり、且つ前記カラー付着量MLが0.04[mg/cm]以上であるときに、以下の(5)及び(6)式を満たす印刷物が得られるように制御する
    1.18≦ML/MS≦1.64 …(5)
    0.07≦MS+ML≦0.72 …(6)
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  8. 前記シアントナーは、前記カラー付着量MLが0.40[mg/cm]以上0.50[mg/cm]である場合に、光学濃度が1.4である
    ことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記カラー画像形成部は、マゼンタトナーを用いてマゼンタトナー像を形成し、
    前記制御部は、前記媒体上で前記マゼンタトナー像に前記光輝性トナー像を重畳させる場合、前記光輝付着量MSが0.03[mg/cm]以上であり、且つ前記カラー付着量MLが0.04[mg/cm]以上であるときに、以下の(7)及び(8)式を満たす印刷物が得られるように制御する
    1.32≦ML/MS≦1.50 …(7)
    0.07≦MS+ML≦0.69 …(8)
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  10. 前記マゼンタトナーは、前記カラー付着量MLが0.45[mg/cm]以上0.55[mg/cm]である場合に、光学濃度が1.4である
    ことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 光輝性トナーを用いて光輝性トナー像を形成する光輝性画像形成部と、
    カラートナーを用いてカラートナー像を形成するカラー画像形成部と、
    前記光輝性トナー像及び前記カラートナー像を媒体に転写する転写部と、
    前記媒体における前記光輝性トナー及び前記カラートナーの付着量をそれぞれ制御する制御部と
    を具え、
    前記制御部は、前記媒体上で前記カラートナー像に前記光輝性トナー像を重畳させる場合、前記媒体上における前記光輝性トナーの単位面積当たりの重量である光輝付着量MS[mg/cm]が0.03[mg/cm]以上であり、且つ前記媒体上における前記カラートナーの単位面積当たりの重量であるカラー付着量ML[mg/cm]が0.04[mg/cm]以上であるときに、以下の(9)及び(10)式を満たす印刷物が得られるように制御する
    1.17≦ML/MS≦2.92 …(9)
    0.07≦MS+ML≦0.72 …(10)
    ことを特徴とする画像形成装置。
  12. 前記制御部は、以下の(11)及び(12)式を満たす印刷物が得られるように制御する
    1.32≦ML/MS≦1.50 …(11)
    0.07≦MS+ML≦0.47 …(12)
    ことを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 媒体上でカラートナーを用いたカラートナー像に対し光輝性トナーを用いた光輝性トナー像を重畳させる場合、前記カラートナーの色と、前記カラートナーの前記媒体上における単位面積当たりの重量であるカラー付着量とをそれぞれ取得する取得ステップと、
    前記カラートナーの色及び前記カラー付着量に応じて、前記光輝性トナーの前記媒体上における単位面積当たりの重量である光輝付着量を決定する決定ステップと
    を有することを特徴とする画像形成方法。

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