JP2021098881A - 溶鋼の脱硫方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】Al含有量の低い極低硫鋼を安定的に溶製するための溶鋼の脱硫方法を提供する。【解決手段】転炉から出鋼された溶鋼にSiおよびMnを添加し、次いで真空槽を具備する環流型減圧精錬装置により前記溶鋼の脱ガス処理を実施した後、前記溶鋼の脱硫処理を実施して、C濃度が0.05質量%以上、Si濃度が0.20質量%以上、Mn濃度が0.50質量%以上、Al濃度が0.002質量%未満、かつS濃度が0.0010質量%未満の溶鋼を得る溶鋼の脱硫方法であって、前記脱ガス処理中において前記真空槽内の圧力を1.0kPa以下とし、所定のタイミングでTiが0.02質量%以上となるように添加し、かつ脱ガス処理時間tgasが所定の条件を満たし、さらに前記脱硫処理において、CaO飽和溶解度を超えるCaOを含有したCaO系脱硫剤を前記溶鋼に供給する。【選択図】図1

Description

本発明は、特に、Al含有量が低い極低硫鋼を製造するための溶鋼の脱硫方法に関する。
従来、5ppm以下の極低硫鋼を溶製するために、通常は多量のAlで溶鋼の脱酸を実施した後にCaOを含む脱硫剤あるいはスラグを用いて脱硫処理を行う。一方で、極低硫鋼の中には、Al含有量が低い鋼種も存在する。このような鋼種を溶製するためには、減圧下でのガスインジェクション等を実施し、スラグの攪拌を極限まで強化させることで脱硫処理を実施する必要がある。ところが、スラグ攪拌の強化により設備の負荷が非常に大きくなり、膨大なコストが必要となってしまう。そこで、Al含有量が低い極低硫鋼を製造するために、様々な提案がなされている。
特許文献1には、まずAlを添加して溶鋼を脱酸、脱硫し、その後酸素でAlを飛ばした後に強脱酸元素を添加する方法が開示されている。しかしながらこの方法では、スラグと溶鋼の攪拌が起こらない範囲で送酸するが、酸素を高めることで確実に復硫が生じるため、極低硫鋼を製造することが困難となる。また、特許文献2には、減圧下でC脱酸を生じさせ、脱酸が強化されている条件にてCaOを上吹きし、脱硫を促進させる方法が開示されている。しかしながらこの方法においても、減圧を解いた後に溶鋼の酸素ポテンシャルが増加して復硫が生じてしまう。
特開平1−195238号公報 特許第3577988号公報
以上のように従来の方法では、Al含有量の低い極低硫鋼を溶製するために、復硫が生じやすい条件で脱硫処理が行われているため、安定的にAl含有量の低い極低硫鋼を溶製することができない。
本発明は前述の問題点を鑑み、Al含有量の低い極低硫鋼を安定的に溶製するための溶鋼の脱硫方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意に検討を重ねた結果、Tiを用いた脱酸に着目し、Alよりも脱酸力が弱いTiを用いながらも、Al脱酸時と同等またはそれ以上の脱硫能を安定的に得る方法を見出した。
本発明は以下の通りである。
(1)
転炉から出鋼された溶鋼にSiおよびMnを添加し、次いで真空槽を具備する環流型減圧精錬装置により前記溶鋼の脱ガス処理を実施した後、前記溶鋼の脱硫処理を実施して、C濃度が0.05質量%以上、Si濃度が0.20質量%以上、Mn濃度が0.50質量%以上、Al濃度が0.002質量%未満、かつS濃度が0.0010質量%未満の溶鋼を得る溶鋼の脱硫方法であって、
前記脱ガス処理中において前記真空槽内の圧力を1.0kPa以下とし、以下の(1)式のタイミングでTiが0.02質量%以上となるように添加し、かつ脱ガス処理時間tgasが以下の(2)式の条件を満たし、
さらに前記脱硫処理において、CaO飽和溶解度を超えるCaOを含有したCaO系脱硫剤を前記溶鋼に供給することを特徴とする溶鋼の脱硫方法。
4.0W/Q≦tTi add ・・・(1)
3.0W/Q≦tgas−tTi add≦6.0W/Q ・・・(2)
Q=11.4G1/34/3・{ln(P/P0)}1/3 ・・・(3)
ここで、W:溶鋼質量(t)、Q:溶鋼環流量(t/min)、tTi add:脱ガス処理開始からTi添加までの経過時間(min)、tgas:脱ガス処理時間(min)、G:環流ガス流量(Nl/min)、D:浸漬管径(m)、P:真空槽内圧力(Pa)、P0:大気圧(Pa)を表す。
本発明によれば、Al含有量の低い極低硫鋼を安定的に溶製するための溶鋼の脱硫方法を提供することができる。
平衡S濃度とスラグ中Ti23濃度との関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明において脱硫処理の手法は特に限定しないが、以後脱硫効率が高い取鍋インジェクション方式による脱硫処理を前提として説明する。また、極低硫鋼とは、S濃度が0.0010質量%未満の鋼種を指すものとする。
本実施形態では、まず、予備脱酸として、転炉から出鋼された溶鋼にSi及びMnを添加して予備脱酸を行う。予備脱酸では、取鍋への出鋼中の溶鋼に添加してもよく、出鋼後の取鍋に収容された溶鋼に添加してもよい。次いで真空槽を具備する環流型減圧精錬装置を溶鋼が出鋼された取鍋に設置し、溶鋼の脱ガス処理を施しながらTiを添加して脱酸を行う。脱酸が実施されると、その後、取鍋で脱硫処理を行う。脱硫処理では、例えば公知の取鍋インジェクション方式を採用し、インジェクションランスからArガスと共にCaO飽和溶解度を超えるCaOを含有したCaO系の脱硫剤を溶鋼に吹き付ける。その結果、脱硫スラグが生成され、Al濃度が0.002質量%未満で、かつS濃度が0.0010質量%未満の溶鋼が得られる。
環流型減圧精錬装置で減圧してCOガスを発生させることによって到達できる溶鋼中O濃度は極めて低いが、COガスの発生による脱酸はガス発生反応であるため反応速度が遅い。したがって、脱ガス処理前の段階で溶鋼中O濃度が高すぎると脱ガス処理の時間が長くなり過ぎてしまう。そこで本実施形態では、出鋼中にSiおよびMnを溶鋼に添加して予備脱酸を行うことにより脱ガス処理による脱酸の負荷を軽減させる。
また、溶鋼中O濃度が高い段階でTiを添加してしまうと、Ti23が多量に生成してスラグのTi23濃度が上がり、脱硫が悪化してしまう。そこで、事前に予備脱酸を行っておき、さらに脱ガス処理による脱酸をある程度行った後にTiを添加することにより、生成するTi23を減らしてスラグのTi23濃度を低く維持するようにする。
また、脱硫反応を促進させるためには、溶鋼中の平衡O濃度aO(質量%)を低減することが有効である。本実施形態の脱酸反応では、以下の(4)式及び(5)式の平衡状態となる。ここで、(4)式及び(5)式の平衡定数KAl、KTiは、それぞれ以下の(6)式及び(7)式の関係にあり、それぞれ以下の(8)式及び(9)式によって数値が与えられている。つまり、(6)式及び(7)式からわかるように、脱酸反応の平衡O濃度aOは、溶鋼中の脱酸成分濃度を高める以外にスラグ中酸化物の活量(≒濃度)を低減することでも低下させることができる。
(Al23)=2[Al]+3[O] ・・・(4)
(Ti23)=2[Ti]+3[O] ・・・(5)
Al={(fAl[Al])2O 3}/aAl2O3 ・・・(6)
Ti={(fTi[Ti])2O 3}/aTi2O3 ・・・(7)
logKAl=−13.59(1873K) ・・・(8)
logKTi=−10.64(1873K) ・・・(9)
(4)式〜(9)式中、()はスラグ中の濃度(質量%)、[]は溶鋼中の濃度(質量%)を表している。また、aAl2O3はAl23の活量(質量%)、aTi2O3はTi23の活量(質量%)を表す。さらに、fAlはAlの活量係数(−)、fTiはTiの活量係数(−)を表す。
次に、本実施形態に係る溶鋼の脱硫方法によって得られる溶鋼の成分について説明する。
<C濃度:0.05質量%以上>
環流型減圧精錬装置にてCOガスを生じさせる必要があるが、C濃度が低すぎると脱炭速度が低位となりすぎてしまい処理時間が大幅に増加してしまう。そのため、脱ガス処理前の段階で溶鋼中C濃度が0.07質量%以上となるようにC濃度を調整しておく必要がある。これにより、最終的に得られる溶鋼中C濃度が0.05質量%以上となる。また、一般的な鉄鋼材料において最終的な成品のC濃度が1質量%を超えることは極めて稀であるため、最終的に得られる溶鋼中C濃度が1.0質量%以下となるようにすることが好ましい。
<Si濃度:0.20質量%以上>
SiおよびMnの添加により脱ガス処理前の予備脱酸を実施する必要があるが、Si濃度が低すぎると予備脱酸不良により脱ガス処理前のO濃度が増加し、脱ガス不良につながる。そのため、出鋼された溶鋼にSiを添加して溶鋼中Si濃度が0.25質量%以上となるようにSi濃度に調整しておくのが望ましい。このようにすると、最終的に得られる溶鋼中Si濃度は0.20質量%以上となる。また、鋼種によってSi濃度が異なることもあり、最終的に得られる溶鋼中Si濃度が1.0質量%以下となるようにすることが好ましい。
<Mn濃度:0.50質量%以上>
Siと同様にMnも予備脱酸に必要な元素であるが、Mn濃度が低すぎると予備脱酸不良により脱ガス処理前のO濃度が増加し、脱ガス不良につながる。そのため、出鋼された溶鋼にMnを添加して溶鋼中Mn濃度が0.55質量%以上となるようにMn濃度に調整しておくのが望ましい。このようにすると、最終的に得られる溶鋼中Mn濃度は0.50質量%以上となる。また、鋼種によってMn濃度が異なることもあり、最終的に得られる溶鋼中Mn濃度が2.0質量%以下となるようにすることが好ましい。
なお、SiおよびMnは単独では脱酸力が弱いため、通常はSi−Mn複合脱酸という形で脱酸を実施する。これは、脱酸で生成する介在物をSiO2−MnO複合組成とし、酸化物の活量を下げて脱酸反応の平衡O濃度を下げることで溶鋼のO濃度を低減させるものである。したがって、SiおよびMnのいずれか一方でも上述の濃度を下回ってしまうと、予備脱酸が不十分となってしまう。
<Al濃度:0.002質量%未満>
本発明では溶鋼中Al濃度が極めて低い鋼種を対象としているため、最終的に得られる溶鋼中Al濃度は0.002質量%未満とする。
<S濃度:0.0010質量%未満>
目標のS濃度が低いほどAlレスでの脱硫が困難となる。特にS濃度が0.0010質量%を下回るような鋼はAlレスによる製造が極めて困難であるため、本技術の対象として設定した。
次に、真空槽を具備する環流型減圧精錬装置を用いた真空脱ガス処理の条件(脱酸条件)について説明する。
<真空槽内圧力:1.0kPa以下>
真空槽内の真空度を高めるほど気相側の物質移動が促進し、かつ減圧下におけるCOガスでの脱酸によって到達するO濃度も低位となる。真空槽内圧力が1.0kPaを超えるとCOガスの発生によって到達できるO濃度が著しく悪化するため、真空槽内圧力は1.0kPa以下とする。
また、脱ガス処理中にTiを添加するが、Tiを添加する場合には、以下の(1)式〜(3)式の条件を満たす必要がある。
4.0W/Q≦tTi add ・・・(1)
3.0W/Q≦tgas−tTi add≦6.0W/Q ・・・(2)
Q=11.4G1/34/3・{ln(P/P0)}1/3 ・・・(3)
ここで、W:溶鋼質量(t)、Q:溶鋼環流量(t/min)、tTi add:脱ガス処理開始からTi添加までの経過時間(min)、tgas:脱ガス処理時間(min)、G:環流ガス流量(Nl/min)、D:浸漬管径(m)、P:真空槽内圧力(Pa)、P0:大気圧(Pa)を表す。
<4.0W/Q≦tTi add ・・・(1)>
ここで、W/Qという指標は、環流型減圧精錬装置において溶鋼を一循環させるために要する時間を意味している。tTi addが小さい、すなわち脱ガス処理を開始してからTi添加までの経過時間が短いと、COガスによる脱酸時間が短くなる分、溶鋼中O濃度が高い状態でTiを添加することになるためTi23が多量に生成してしまう。このためTi添加タイミングの指標として(1)式を満たす必要がある。
<3.0W/Q≦tgas−tTi add≦6.0W/Q ・・・(2)>
(tgas−tTi add)は、脱ガス処理中のTiによる脱酸時間を表している。(tgas−tTi add)が3.0W/Qよりも小さいと、添加したTiが混合しきらず脱酸不良が生じてしまう。一方で(tgas−tTi add)が6.0W/Qよりも大きいと、大気酸化によりTiが酸化し続けてTi23が過剰に生成してしまうとともに、溶鋼中Ti濃度が下がって脱酸不良につながる。したがって、脱ガス処理中のTiによる脱酸時間の指標として、(2)式を満たす必要がある。
<Tiを0.02質量%以上に添加>
図1に、平衡S濃度とスラグ中Ti23濃度との関係を示す。図1に示すように、スラグ中Ti23濃度を10質量%未満にすることができれば溶鋼の平衡S濃度は0.0010質量%未満となり、S濃度を低位に安定化させることができる。しかしながら、溶鋼中のTi濃度が0.02質量%未満だと、Al濃度が0.1質量%とした標準的な条件によるAl脱酸で到達可能な平衡S濃度を下回ることができない。よって、溶鋼中Ti濃度が0.02質量%以上となるようにTiを添加する必要がある。
以上の条件で脱ガス処理を終了した後に、取鍋インジェクション方式により脱硫処理を行う。このとき、CaO飽和溶解度を超えるCaOを含有したCaO系脱硫剤を溶鋼に供給する。脱硫剤中のCaOの活量が高いほど溶鋼の脱硫はよく進行するため、CaO飽和溶解度を超えるCaOを脱硫剤に含有させることでCaO活量が1となり、脱硫が安定する。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例での条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
溶鋼300tの溶鋼を取鍋に出鋼し、出鋼中にSiおよびMnを溶鋼に投入して予備脱酸を行った。その後、2本の浸漬管を有する真空槽を具備した環流型減圧精錬装置にて脱ガス処理を行い、その際にTiを添加して脱酸を実施した。さらにその後、取鍋内の溶鋼にインジェクションランスを挿入し、常圧下にてCaO系の脱硫剤とArガスとを同時に吹き込んで脱硫処理を実施した。なお、脱ガス処理における浸漬管径、および脱硫条件は以下の条件で固定した。また、脱硫処理後に溶鋼サンプルを採取し、化学分析により得られた溶鋼中S濃度が0.0010質量%未満であるものを発明の効果が顕著に得られたと判断した。なお、いずれのサンプルもAl濃度は0.002質量%未満であった。表1には、脱硫処理後の溶鋼成分と、脱ガス処理中の(3)式のパラメータQ及び真空槽内圧力とを示す。また、表2には、W/Q、脱ガス処理中のTi添加タイミング、脱ガス時間、および到達S濃度を示す。
浸漬管径:0.6m
インジェクションランス浸漬深さ:2.5m
脱硫処理時間:15min
粉体吹込み速度:250kg/min
Arガス流量:2.5Nm3/min
Figure 2021098881
Figure 2021098881
表1及び表2に示すように、実施例のCh.No.1〜4では、十分に溶鋼中O濃度が低くなったタイミングでTiを添加してTi23の生成量を抑えながら脱酸を行ったため、その後の脱硫処理によってS濃度を0.0010質量%未満に低減させることができた。
一方で、比較例のCh.No.5〜7、9〜11は予備脱酸またはCOガスによる脱酸が不十分である条件でTiを添加したため、Ti23の生成量が多くなり、その後の脱硫処理によってS濃度を0.0010質量%未満に低減させることができなかった。また、比較例のCh.No.8はTiの添加量が不足していたため、溶鋼中の平衡S濃度が高くなり、その結果、その後の脱硫処理によってS濃度を0.0010質量%未満に低減させることができなかった。
さらに、比較例のCh.No.12はTi脱酸の時間が短かったため、脱酸不良が生じ、その結果、その後の脱硫処理によってS濃度を0.0010質量%未満に低減させることができなかった。また、比較例のCh.No.13はTiを添加してからの脱ガス処理の時間が長すぎたため、大気酸化によりTiが酸化し続けてTi23の生成量が多くなり、その後の脱硫処理によってS濃度を0.0010質量%未満に低減させることができなかった。

Claims (1)

  1. 転炉から出鋼された溶鋼にSiおよびMnを添加し、次いで真空槽を具備する環流型減圧精錬装置により前記溶鋼の脱ガス処理を実施した後、前記溶鋼の脱硫処理を実施して、C濃度が0.05質量%以上、Si濃度が0.20質量%以上、Mn濃度が0.50質量%以上、Al濃度が0.002質量%未満、かつS濃度が0.0010質量%未満の溶鋼を得る溶鋼の脱硫方法であって、
    前記脱ガス処理中において前記真空槽内の圧力を1.0kPa以下とし、以下の(1)式のタイミングでTiが0.02質量%以上となるように添加し、かつ脱ガス処理時間tgasが以下の(2)式の条件を満たし、
    さらに前記脱硫処理において、CaO飽和溶解度を超えるCaOを含有したCaO系脱硫剤を前記溶鋼に供給することを特徴とする溶鋼の脱硫方法。
    4.0W/Q≦tTi add ・・・(1)
    3.0W/Q≦tgas−tTi add≦6.0W/Q ・・・(2)
    Q=11.4G1/34/3・{ln(P/P0)}1/3 ・・・(3)
    ここで、W:溶鋼質量(t)、Q:溶鋼環流量(t/min)、tTi add:脱ガス処理開始からTi添加までの経過時間(min)、tgas:脱ガス処理時間(min)、G:環流ガス流量(Nl/min)、D:浸漬管径(m)、P:真空槽内圧力(Pa)、P0:大気圧(Pa)を表す。
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