JP2021098461A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Takaomi Ito
孝臣 伊藤
巨樹 日下
Masaki Kusaka
巨樹 日下
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Abstract

【課題】車両用空調装置において、簡素な構成で空調ケースのシール面に対してドアが摺動する際の摺動抵抗を低減し、異音の発生を抑制する。【解決手段】車両用空調装置10を構成する後席用切替ドア44は、ダクト50の内部に開口したベント開口64及びヒート開口62を開閉自在に設けられ、前記ベント開口64及び前記ヒート開口62を遮蔽可能な遮蔽部68には、シート状のシール部材74が貼着されている。シール部材74には、後席用切替ドア44の移動方向と略直交する幅方向において、その幅方向両端74aにダクト50のシール壁60a、60bに常に当接するシール部76a、76bを備え、前記シール部76a、76bには、幅方向内側に切り欠かれ、且つ、後席用切替ドア44の移動方向に沿って並ぶように複数の切欠部78が形成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、車両に搭載され、冷却器及び加熱器によって温度調整のなされた空気をドアの切替作用下に車室内の各送風箇所へと送風する車両用空調装置に関する。
従来から、車両に搭載される車両用空調装置において、空調ケース内の通路を流れる空気の流通状態を切り替えるためのダンパが用いられ、このようなダンパは、例えば、特許文献1に開示されるように、空調ケースのシール面へと当接する当接面にウレタンフォームなどのシール材が設けられる。そして、ダンパが回転する際にシール材を圧縮させ、且つ、空調ケースのシール面に対して摺動させながら移動させている。
特開2014−151672号公報
しかしながら、上述した車両用空調装置では、例えば、シール材としてウレタンフォームが用いられているため、空調ケースのシール面へ当接して摺動する際に厚さ方向への沈み込みが大きくなり、その分だけダンパが移動する際に摺動抵抗が大きくなると共に、該シール材を圧縮させながら摺動することで異音が生じやすいという問題がある。
本発明は、前記の課題を考慮してなされたものであり、簡素な構成で空調ケースのシール面に対してドアが摺動する際の摺動抵抗を低減し、異音の発生を抑制することが可能な車両用空調装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の態様は、内部に空気の流れる通路を有したケースと、ケースに設けられた開口と、開口の周囲に形成されるシール面と、シール面に当接して摺動することで開口を開閉するドアとを備えた車両用空調装置において、
ドアは、開口を遮蔽可能な遮蔽面を有し、遮蔽面が開口の開口面に沿って平行に移動自在に設けられると共に、遮蔽面の全面にはシール部材が貼り付けられ、
ドアの移動方向と略直交するシール部材の幅方向において、その幅方向端部がシール面のうちドアの移動方向に沿って延在する面に当接し、且つ、幅方向端部には、幅方向に切り欠かれた切欠部が移動方向に沿ってシール部材と交互に並んで設けられる。
本発明によれば、車両用空調装置を構成するケースは、開口の周囲に形成されるシール面に当接して摺動することで開口を開閉するドアを備え、このドアには開口を遮蔽可能な遮蔽面を有し、遮蔽面が開口の開口面に沿って平行に移動自在に設けられると共に遮蔽面にはシール部材が貼り付けられている。また、ケースのシール面には、ドアの移動方向に沿って延在しシール部材が常に当接する面(常時シール面)を有し、シール部材の幅方向端部が面に対して当接すると共に、幅方向端部において幅方向に切り欠かれた切欠部を移動方向に沿って交互に並ぶように設けている。
従って、ケースのシール面に沿ってドアが摺動する際、シール面のうちドアの移動方向に沿って延在する面に臨むように設けられた切欠部によってシール部材とシール面との接触面積を減少させることができるため、ケースに対してドアが摺動する際の摺動抵抗を低減させることができる。
その結果、シール面のうちドアの移動方向に沿って延在する面に対して常に摺接するドアに設けられたシール部材の幅方向端部に切欠部を設けるという簡素な構成で、ドアの移動時における摺動抵抗を低減させてドアをより円滑に動作させることができると共に、摺動に伴った異音の発生を抑制することが可能となる。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
すなわち、ドアの遮蔽面に設けられるシール部材は、開口の周囲に形成されケースにおけるシール面のうちドアの移動方向に沿って延在する面に当接する幅方向端部に、幅方向に切り欠かれた切欠部を設け、切欠部をドアの移動方向に沿ってシール部と交互に並ぶように設けることで、ケースのシール面に沿ってドアが摺動する際、シール部材とシール面における面との接触面積を切欠部によって減少させることができ、それに伴って、ケースに対してドアが摺動する際の摺動抵抗を低減させることができる。
その結果、ケースのシール面に摺接するシール部材の幅方向端部に切欠部を設けるという簡素な構成で、ドアの移動時における摺動抵抗を低減させてドアをより円滑に動作させることができ、しかも摺動に伴った異音の発生を抑制できる。
本発明の実施の形態に係る車両用空調装置の全体断面図である。 図1の車両用空調装置における後席用送風ユニット近傍の拡大断面図である。 図1のIII−III線に沿った断面図である。 図4Aは、図3の後席用送風ユニットにおいて幅方向一方側のシール壁に沿って上方から見た拡大平面図であり、図4Bは、幅方向他方側のシール壁に沿って上方から見た拡大平面図である。 図2の後席用送風ユニットにおける後席用切替ドアの外観斜視図である。 図6A〜図6Cは、変形例に係る後席用切替ドアを示す外観斜視図である。
本発明に係る車両用空調装置について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
この車両用空調装置10は、図1に示されるように、通路を内部に有した空調ケース12と、該空調ケース12の内部に配設され空気を冷却するエバポレータ14と、該エバポレータ14の下流側に設けられ前記空気を加熱するヒータコア16と、前記各通路内を流通する空気の流れを切り替えるドア機構18と、車両の後席へ送風する後席用送風ユニット20とを含む。
空調ケース12は、車両の前後方向(矢印A1、A2方向)と直交する幅方向に分割可能に形成され、その上方(矢印B1方向)には、車室内における乗員の顔近傍に送風を行うベント送風口22と、該ベント送風口22と隣接し車両のフロントウィンドウ近傍に送風を行うデフロスタ送風口24とが開口している。
一方、空調ケース12の内部には、前方側(矢印A1方向)にエバポレータ14が収納されると共に、該エバポレータ14の下流側、すなわち、後方側(矢印A2方向)にヒータコア16が収納されている。
そして、エバポレータ14には、図示しない冷媒供給源から内部へと冷媒が供給され、通過する空気と前記冷媒との間で熱交換を行うことで前記空気を冷却し、ヒータコア16は、内燃機関において加熱された冷却水が内部へと供給されることで、通過する空気と冷却水(温水)との間で熱交換がなされ前記空気を加熱して下流側へと供給する。
また、空調ケース12の内部には、エバポレータ14とヒータコア16との間に分割リブ26が設けられる。この分割リブ26は、例えば、ヒータコア16の高さ方向(矢印B1、B2方向)の略中央部近傍に臨み、後述するドア機構18における第1エアミックスドア34と第2エアミックスドア36との間に設けられる。
さらに、空調ケース12の内部には、エバポレータ14の配置される冷風通路28と、該冷風通路28の下流側に形成されヒータコア16の配置される温風通路30と、前記冷風通路28の下流側において前記ヒータコア16を迂回する一組のバイパス通路32a、32bとから通路が構成される。
そして、一方のバイパス通路32aがヒータコア16の上方(矢印B1方向)を迂回するように延在し、他方のバイパス通路32bが前記ヒータコア16の下方(矢印B2方向)を迂回するように延在している。また、温風通路30は、ヒータコア16の下流側において空調ケース12の後端に開口して後席用送風ユニット20と接続され連通している。
ドア機構18は、エバポレータ14とヒータコア16との間に設けられ冷風と温風との混合割合を調節する一対の第1及び第2エアミックスドア34、36と、ベント送風口22から車室内への送風状態を切り替えるベント切替ドア38と、デフロスタ送風口24からフロントウィンドウへの送風状態を切り替えるデフロスタ切替ドア40と、前席用ヒート通路(図示せず)及び後述する後席用送風ユニット20の後席用ヒート通路52への送風状態を切り替えるヒート切替ドア42と、前記後席用送風ユニット20に設けられる後席用切替ドア(ドア)44とを含む。
第1及び第2エアミックスドア34、36は、空調ケース12に対して回転自在に支持された一対のシャフト46のギア48にそれぞれ噛合され、図示しない駆動手段からの駆動力によって前記シャフト46が回転することで、前記第1及び第2エアミックスドア34、36がそれぞれ上下方向(矢印B1、B2方向)にスライド変位する。
そして、第1エアミックスドア34が、分割リブ26の上方(矢印B1方向)となるように設けられ、第2エアミックスドア36が前記分割リブ26の下方(矢印B2方向)となるように設けられ、冷風通路28を流れる冷風の温風通路30側への流通割合を調節する。
後席用送風ユニット20は、図1〜図3に示されるように、その内部に後席用ベント通路54及び後席用ヒート通路52を有したダクト(ケース)50と、該ダクト50の内部で回動自在に設けられる後席用切替ドア44とを含む。
このダクト50は、上方(矢印B1方向)に後席用ヒート通路52を有し、下方(矢印B2方向)に後席用ベント通路54を有した上下二層構造で形成され、空調ケース12の後端に対して接続される。そして、ダクト50は、その上流側となる端部が空調ケース12の後方側に開口した温風通路30と接続され、該端部から車両後方側(矢印A2方向)に向かって延在している。
この後席用ヒート通路52は、その下流側において車室内の後席における乗員の足元近傍に臨む吹出口(図示しない)へと接続され、一方、後席用ベント通路54が、下流側において車室内の後席における乗員の顔近傍に臨む吹出口(図示しない)へと接続される。
また、ダクト50の内部には、後席用ベント通路54及び後席用ヒート通路52の上流側において、前記後席用ベント通路54と前記後席用ヒート通路52とを上下に分岐する分岐部56が二股状に形成され、該分岐部56の先端は、該分岐部56に臨むように配置された後席用切替ドア44が摺接するように若干だけ断面円弧状に窪んで形成されている(図2参照)。
さらに、ダクト50には、図3に示されるように、後席用ベント通路54及び後席用ヒート通路52の延在方向と略直交する幅方向外側(矢印C1、C2方向)に幅方向側壁58a、58bをそれぞれ有し、該幅方向側壁58a、58bから幅方向内側へと突出した一対のシール壁(シール面、常時シール面)60a、60bが形成される。
このシール壁60a、60bは、図1〜図3に示されるように、後述する後席用切替ドア44のシール部材74が摺接するように該シール部材74に対して外側に形成され、且つ、該後席用切替ドア44の移動方向(図1及び図2中、矢印D方向)に沿った断面円弧状に形成される。また、シール壁60a、60bは、図3〜図4Bに示されるように、ダクト50の幅方向側壁58a、58bに対して幅方向内側に長さL1だけ突出し、後席用ヒート通路52に臨む部位から後席用ベント通路54に臨む部位まで延在している(図2参照)。
そして、ダクト50の内部において、幅方向一方側(矢印C1方向)のシール壁60aと幅方向他方側(矢印C2方向)のシール壁60bとの間には、後席用ヒート通路52の上流端に開口するヒート開口(開口)62と、後席用ベント通路54の上流端に開口するベント開口(開口)64とが形成される。このダクト50は、ヒート開口62及びベント開口64を介して後席用ヒート通路52及び後席用ベント通路54と空調ケース12の後端とがそれぞれ連通している。換言すれば、ベント開口64及びヒート開口62の周縁(周囲)にシール壁60a、60bが設けられている。
後席用切替ドア44は、図1〜図5に示されるように、例えば、ダクト50の幅方向側壁58a、58bに回転自在に支持される一対の回転軸66a、66bと、該回転軸66a、66bに対して径方向外側に設けられた断面円弧状の遮蔽部(遮蔽面)68と、該遮蔽部68の幅方向両端と前記回転軸66a、66bとをそれぞれ接続する一対の接続壁70とを有したロータリードアである。
そして、図3に示されるように、後席用切替ドア44は、一対の回転軸66a、66bがダクト50の幅方向側壁58a、58bに開口した孔部72へと挿入されることで、接続壁70が前記幅方向側壁58a、58bと略平行な状態で回動自在に支持されると共に、前記遮蔽部68は、後席用切替ドア44の移動方向(矢印D方向)に沿って湾曲するように形成され、前記回転軸66a、66bの軸方向となる幅方向(矢印C1、C2方向)に延在すると共に、その外周面にはシール部材74が設けられる。
シール部材74は、例えば、弾性材であるウレタンフォームから圧縮可能、且つ、一定厚さを有したシート状に形成され、遮蔽部68の外周面全体を覆うように貼着されている。
また、シール部材74には、遮蔽部68の幅方向(矢印C1、C2方向)に沿った幅方向両端74aに、ダクト50における一対のシール壁60a、60bと摺接するシール部76a、76bをそれぞれ備える。そして、シール部76a、76bは、シール部材74の幅方向(矢印C1、C2方向)において、シール壁60a、60bに対して常に当接する範囲となるように形成される。
このシール部76a、76bには、シール部材74の幅方向両端74aから幅方向中央側へ向かって切り欠かれた複数の切欠部78を有している。この切欠部78は、例えば、シール部材74の幅方向両端74aから幅方向中央に向かって先細状となる断面台形状に形成され、前記シール部材74の厚さ方向に貫通するように形成されると共に、図4A〜図5に示されるように、後席用切替ドア44の移動方向(矢印D方向)に沿って複数の切欠部78が互いに等間隔離間して設けられる。なお、複数の切欠部78は同一形状で形成されている。
すなわち、複数の切欠部78は、後席用切替ドア44の移動方向において互いに離れて設けられているため、隣接する2つの切欠部78の間にはシール部76a、76bの一部が存在している。換言すれば、後席用切替ドア44の移動方向(矢印D方向)において、シール部76a、76bと切欠部78とが交互となるように並んで設けられている。
また、複数の切欠部78は、図3〜図4Bに示されるように、後席用切替ドア44がダクト50内に設けられた際、該ダクト50のシール壁60a、60bに臨み、且つ、該シール壁60a、60bに対して幅方向内側となることがないように設けられる。換言すれば、一対のシール壁60a、60bにおける幅方向内端80に対し、切欠部78が常に幅方向外側(矢印C1、C2方向)となるように配置されている。
具体的には、切欠部78において最も幅方向内側となる内端とダクト50の幅方向側壁58a、58bとの幅方向距離をL2とした場合、シール壁60a、60bの長さL1が常に前記幅方向距離L2よりも大きくなるように設定される(L1>L2)。
このように、シール部材74は、ダクト50のシール壁60a、60bに対して複数の切欠部78を有したシール部76a、76bが当接することで、該切欠部78を有していないシール部材74が当接する場合と比較し、前記シール壁60a、60bに対する前記シール部材74の接触面積が前記切欠部78の分だけ小さくなっている。
そして、後席用切替ドア44は、図示しない駆動源からの駆動力が回転軸66a、66bへと伝達されることで、複数の切欠部78を有したシール部材74のシール部76a、76bが一対のシール壁60a、60bに対して摺接しながらダクト50内で回動し、後席用ベント通路54及び後席用ヒート通路52と空調ケース12の内部との連通状態を切り替える。
本発明の実施の形態に係る車両用空調装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。
先ず、乗員の足元近傍へ温風を送風する暖房運転(ヒートモード)を行う場合について説明する。この場合には、図示しない駆動源の駆動作用下に第1エアミックスドア34が上昇すると共に第2エアミックスドア36が下降することで、エバポレータ14の下流側とヒータコア16の上流側とが連通した状態となる。
また同時に、後席用送風ユニット20における後席用切替ドア44を、図示しない駆動源の駆動作用下に回動させ、遮蔽部68及びシール部材74を後席用ベント通路54に臨む位置とする。
この際、後席用切替ドア44は、そのシール部材74のシール部76a、76bがシール壁60a、60bに当接することで遮蔽部68側へと圧縮された状態で摺動し、該シール部76a、76bによってシール壁60a、60bを含むダクト50との間のシールが営まれると共に、複数の切欠部78によって前記シール部材74と前記シール壁60a、60bとの接触面積が、前記切欠部78の設けられていない場合と比較して減少しているため摺動抵抗が低減される。
従って、切欠部78の設けられていない後席用切替ドア44をシール壁60a、60bに沿って摺動させる場合と比較し、より小さな駆動力で前記後席用切替ドア44を円滑に回動させることができ、しかも、摺動時における異音の発生が抑制される。
そして、後席用切替ドア44の遮蔽部68及びシール部材74を後席用ベント通路54に臨む位置とすることで、後席用ヒート通路52がヒート開口62を通じて開放され、該後席用ヒート通路52が空調ケース12の温風通路30と連通した状態となる。
最後に、図示しない送風ユニットから空調ケース12の内部へと供給された空気が、冷風通路28を通じてエバポレータ14を通過した後に、ヒータコア16を通過することで加熱された温風となり、温風通路30を通じて図示しない前席用ヒート通路から前席側における乗員の足元近傍へと送風されると共に、後席用送風ユニット20の後席用ヒート通路52へと流れることで後席側における乗員の足元近傍へと送風される。
次に、車室内における乗員の顔近傍へ冷風を送風する冷房運転(ベントモード)を行う場合について説明する。この場合には、図1に示されるように駆動源(図示せず)の駆動作用下に第1エアミックスドア34が下降し、第2エアミックスドア36が上昇してそれぞれ分割リブ26に当接する。これにより、エバポレータ14の下流側とヒータコア16の上流側との連通が遮断され、冷風通路28と温風通路30との連通が遮断された状態となる。
また、同時に、後席用送風ユニット20における後席用切替ドア44を図示しない駆動源の駆動作用下に反時計回りに回動させる。これにより、後席用切替ドア44は、そのシール部材74のシール部76a、76bがシール壁60a、60bに当接することで遮蔽部68側へと圧縮された状態で摺動し、該シール部76a、76bによってシール壁60a、60bを含むダクト50との間のシールが営まれると共に、複数の切欠部78によって回動時における摺動抵抗が低減される。
そして、後席用切替ドア44の遮蔽部68及びシール部材74を後席用ヒート通路52に臨む位置とすることで、後席用ベント通路54がベント開口64を通じて開放され、該後席用ベント通路54が空調ケース12の温風通路30と連通した状態となる。
最後に、図示しない送風ユニットから空調ケース12へと供給された空気が、冷風通路28からエバポレータ14を通過することで冷風となり、ヒータコア16を迂回するようにバイパス通路32a、32bへと流れた後に、その一部がベント送風口22から前席側における乗員の顔近傍へと送風されると共に、空調ケース12の後端からベント開口64を通じて後席用ベント通路54へと流れることで後席側における乗員の顔近傍へと送風される。
以上のように、本実施の形態では、車両用空調装置10を構成する後席用切替ドア44は、回転軸66a、66bに対して径方向外側に断面円弧状の遮蔽部68を有したロータリードアであり、前記遮蔽部68の外周面には弾性材からなるシート状のシール部材74が貼着されると共に、前記回転軸66a、66bの軸方向となるシール部材74の幅方向両端74aには、ダクト50のシール壁60a、60bに当接するシール部76a、76bに対して幅方向内側へと切り欠かれ、前記後席用切替ドア44の移動方向(矢印D方向)に沿って並んだ複数の切欠部78が設けられている。
従って、ダクト50のシール壁60a、60bに対してシール部材74が摺接しながら後席用切替ドア44が回動する際、該シール壁60a、60bに臨んで当接するシール部76a、76bに設けられた複数の切欠部78によってシール部材74とシール壁60a、60bとの接触面積を、該切欠部78を備えていない場合と比較して減少させることができる。そのため、後席用切替ドア44の回動時における摺動抵抗を好適に低減させることができる。
その結果、ロータリー式である後席用切替ドア44のシール部材74において、シール壁60a、60bに摺接する幅方向両端74aのシール部76a、76bに対して複数の切欠部78を設けるという簡素な構成で、前記後席用切替ドア44が回動する際の摺動抵抗を低減させてより円滑に動作させることができると共に、摺動に伴った異音の発生を抑制することが可能となる。
また、後席用切替ドア44を回動させる際の駆動トルクを低減できるため、該後席用切替ドア44を駆動するための駆動源の小型化や消費電力の削減も可能となる。
さらに、切欠部78は、シール部材74(シール部76a、76b)の幅方向両端(幅方向端部)74aからベント開口64及びヒート開口62側となる幅方向中央側に向かって先細状となるように形成されている。そのため、切欠部78の幅方向内側となる内端が、シール壁60a、60bの幅方向内端80を越えてベント開口64及びヒート開口62側まで到達することが回避され、前記切欠部78によってベント開口64及びヒート開口62と上流側の空調ケース12の内部とが連通してしまうことが確実に防止される。
その結果、シール部材74に対して複数の切欠部78を設けた場合でも、該シール部材74の幅方向両端74aとシール壁60a、60bとのシール性が低下することなく、ベント開口64及びヒート開口62を通じた後席用ベント通路54及び後席用ヒート通路52と空調ケース12の内部との間のシールを確実に行うことができる。
また、後席用切替ドア44のシール部材74に設けられる切欠部78は、上述したような断面台形状に形成される場合に限定されるものではない。
例えば、図6Aに示される後席用切替ドア100のシール部材102のように、幅方向両端74aから幅方向内側へ向かって先細状となる断面三角形状の切欠部104を設けるようにしてもよいし、図6Bに示される後席用切替ドア110のシール部材112のように、幅方向両端74aから幅方向内側へ向かって断面半円状に窪んだ切欠部114を設けるようにしてもよいし、図6Cに示される後席用切替ドア120のシール部材122のように、幅方向両端74aから幅方向に凹凸状となる断面波状の切欠部124を設けるようにしてもよい。
すなわち、切欠部78、104、114、124は、シール部材74、102、112、122の幅方向両端74aから幅方向内側へ向かって切り欠かれ、且つ、後席用切替ドア44、100、110、120の移動方向(矢印D方向)に沿って並ぶように設けられ、しかも、ダクト50におけるシール壁60a、60bに臨む範囲内のみに形成されるものであれば、特にその形状や数量は限定されるものではない。
また、シール部76a、76bに対する切欠部78、104、114、124の数量や切欠面積(断面形状)を適宜変更することで、前記シール部76a、76bが摺接するシール壁60a、60bとの接触面積を自在に変更し、後席用切替ドア44、100、110、120の回動時における摺動抵抗の大きさを自在に調整することが可能である。
また、上述した車両用空調装置10では、ロータリードアである後席用切替ドア44、100、110、120のシール部材74、102、112、122に切欠部78、104、114、124を設ける構成としているが、例えば、上下方向にスライドする第1及び第2エアミックスドア34、36に設けられたシール部材に切欠部78を設けるようにしてもよい。
この構成によれば、第1及び第2エアミックスドア34、36が空調ケース12のシール壁に摺動しながら上下方向にスライドする際の摺動抵抗が低減されると共に、摺動時における異音の発生を好適に抑制することが可能となる。
なお、本発明に係る車両用空調装置は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…車両用空調装置 12…空調ケース
20…後席用送風ユニット
44、100、110、120…後席用切替ドア
50…ダクト 52…後席用ヒート通路
54…後席用ベント通路 58a、58b…幅方向側壁
60a、60b…シール壁 62…ヒート開口
64…ベント開口
74、102、112、122…シール部材
76a、76b…シール部
78、104、114、124…切欠部

Claims (3)

  1. 内部に空気の流れる通路を有したケースと、該ケースに設けられた開口と、前記開口の周囲に形成されるシール面と、該シール面に当接して摺動することで前記開口を開閉するドアとを備えた車両用空調装置において、
    前記ドアは、前記開口を遮蔽可能な遮蔽面を有し、該遮蔽面が前記開口の開口面に沿って平行に移動自在に設けられると共に、前記遮蔽面の全面にはシール部材が貼り付けられ、
    前記ドアの移動方向と略直交する前記シール部材の幅方向において、その幅方向端部が前記シール面のうち前記ドアの移動方向に沿って延在する面に当接し、且つ、該幅方向端部には、前記幅方向に切り欠かれた切欠部が前記移動方向に沿ってシール部材と交互に並んで設けられる、車両用空調装置。
  2. 請求項1記載の車両用空調装置において、
    前記切欠部は、前記開口側が前記移動方向において狭く、前記幅方向端部側が該移動方向において広くなるように形成される、車両用空調装置。
  3. 請求項1又は2記載の車両用空調装置において、
    前記切欠部は、前記シール部材の幅方向において前記シール面のうち前記ドアの移動方向に沿って延在する面の範囲内のみに形成される、車両用空調装置。
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