JP2016052825A - 車両用空調装置 - Google Patents

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JP2016052825A JP2014179332A JP2014179332A JP2016052825A JP 2016052825 A JP2016052825 A JP 2016052825A JP 2014179332 A JP2014179332 A JP 2014179332A JP 2014179332 A JP2014179332 A JP 2014179332A JP 2016052825 A JP2016052825 A JP 2016052825A
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Abstract

【課題】車両用空調装置において、風切音の発生並びに自励振動に起因した騒音の発生を低減する。【解決手段】車両用空調装置10を構成する空調ケース14の内部には、流路の連通状態を切替可能な第1及び第2切替ダンパ36、38が設けられ、該第1及び第2切替ダンパ36、38には、ドア部48の外縁部に前記空調ケース14のシール壁60へと当接可能なシール部50が設けられる。このシール部50には、シール壁60へ当接する着座部62の外側に微小開度で開いた際の風切音や自励振動を抑制可能な騒音低減部52が設けられている。この騒音低減部52は、シール部50の長手方向に沿って設けられた複数の孔部64からなり、シール部50とシール壁60との間を通じて流れる空気の一部が孔部64を通じて下流側へと流通させる。【選択図】図3

Description

本発明は、車両に搭載され、熱交換器によって温度調整のなされた空気を車室内へと送風して車室内の温度調整を行う車両用空調装置に関し、一層詳細には、ダンパ近傍で発生する騒音を低減可能な車両用空調装置に関する。
従来から、車両に搭載される車両用空調装置は、例えば、空調ケースに開口した送風口を切替ダンパによって開閉することで、該空調ケース内で温度調整された空気を車室内における所望の位置へと送風している。この切替ダンパには、例えば、その中央に設けられた支軸に対してそれぞれ離間する方向に延在した一対のドア部を有するバタフライ式が用いられ、前記切替ダンパが支軸を中心として回動することで、該切替ダンパの外縁部に設けられたシール部が送風口近傍の壁部に対して当接・離間し、前記送風口の開閉状態を切り替えている。
しかしながら、上述したような切替ダンパでは、シール部をわずかに壁部から離間させた状態(微小開度)において、前記壁部と前記シール部との間の隙間を通過する高速の空気によって渦流が発生して異音(風切音)が発生することがある。
この異音の発生を抑制可能なエアダンパ構造が特許文献1に開示されている。このエアダンパでは、プレート部の外縁部に設けられたダンパシールに略四角形状に切り欠かれた複数の切欠凹部が形成されている。この切欠凹部は、ダンパシールの長手方向に沿って互いに等間隔離間するように設けられ、前記ダンパシールの外縁部からプレート部側に向かって所定深さで窪んでいる。そして、エアダンパのダンパシールが通路内壁面からわずかに離間している微小開度において、前記ダンパシールと前記通路内壁面との間を通過する空気が生成する渦と、切欠凹部を通じて流れる空気が生成する渦とを相殺させ異音の発生を抑制している。
実用新案登録第2570855号公報
しかしながら、上述したエアダンパ構造では、風切音等の異音が発生することは抑制可能であるが、ダンパシールの端部を切り欠いて切欠凹部を設ける構造としているため、前記ダンパシールの剛性が低下してしまい、隙間を流れる空気が高速となることで生じる負圧によって前記ダンパシールが変形し、弾性によって該変形がまた戻るという繰り返しからなる自励振動の発生を招く。そして、この自励振動に起因した騒音が発生してしまうという問題がある。
本発明は、前記の課題を考慮してなされたものであり、風切音の発生並びに自励振動に起因した騒音の発生を低減することが可能な車両用空調装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、空気の流通する流路を有した空調ケース内に設けられ、流路の連通状態を切り換えるダンパを有し、ダンパが、空調ケースに回転自在に支持される回転軸と、回転軸の軸線と直交方向に延在するドア部と、ドア部の外縁部に設けられ空調ケースに当接するシール部とを有した車両用空調装置において、
シール部は弾性材料から形成され、流路の連通状態を遮断する際に空調ケースの壁部へと当接する着座部と、
外縁部に設けられ肉厚に形成された補強部と、
着座部に対して外側に設けられ空気の流通する貫通部を有した騒音低減部と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、車両用空調装置を構成し流路の連通状態を切り換えるダンパにおいて、弾性材料からなるシール部が、流路の連通状態を遮断する際に空調ケースの壁部へと当接する着座部と、外縁部に設けられ肉厚に形成された補強部と、着座部に対して外側に設けられ空気の流通する貫通部を有した騒音低減部とを有している。
そして、ダンパのシール部が空調ケースに対して若干だけ離間して空気を下流側へと流通可能な微小開度において、空気が隙間を流れると同時に、一部の空気を貫通部を通じて下流側へと流すことができる。
従って、貫通部を通じて空気の一部を流通させることで、シール部近傍における負圧の発生が抑制され、負圧に起因したシール部の変形が防止されると共に、補強部によってシール部の変形を防止することができるため、この変形による自励振動の発生が抑制され、自励振動に起因した騒音の発生を低減することができる。また同時にシール部近傍を空気が通過する際の異音(風切音)の発生も低減することができる。
また、騒音低減部を、シール部において回転軸と略平行な部位に設けるとよい。
さらに、貫通部を補強部と着座部との間に設けるとよい。
さらにまた、貫通部を補強部の一部を切り欠くように設けるとよい。
またさらに、貫通部が、互いに所定間隔離間して複数設けられるとよい。
また、貫通部が、断面円形状に形成されたり、その断面形状の少なくとも一部に円弧形状を有するとよい。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
すなわち、ダンパのシール部を弾性材料から形成し、このシール部に、流路の連通状態を遮断する際に空調ケースの壁部へと当接する着座部と、外縁部に設けられ肉厚に形成された補強部と、着座部に対して外側に設けられ空気の流通する貫通部を有した騒音低減部とを設けることで、シール部が空調ケースに対して若干だけ離間した微小開度において、空気の一部を貫通部を通じて下流側へと流すことができるため、シール部近傍における負圧の発生が抑制され、負圧に起因したシール部の変形が防止されると共に、シール部に設けられた補強部によっても変形を防止することができる。その結果、変形に起因した自励振動の発生が抑制され、自励振動による騒音の発生並びにシール部近傍を空気が通過する際の異音の発生を共に低減することができる。
本発明の実施の形態に係る車両用空調装置の全体構成図である。 図1の車両用空調装置を構成する第1及び第2切替ダンパの外観斜視図である。 図1の車両用空調装置における第2切替ダンパ近傍を示す拡大図である。 図4Aは、図2の第1及び第2切替ダンパにおけるシール部近傍を示す拡大正面図であり、図4Bは、断面半円状の孔部を有した第1変形例に係る騒音低減部の拡大正面図を示し、図4Cは、断面長円状の孔部を有した第2変形例に係る騒音低減部の拡大正面図を示し、図4Dは、断面略矩形状の孔部を有した第3変形例に係る騒音低減部の拡大正面図を示し、図4Eは、断面半円状の切欠部を有した第4変形例に係る騒音低減部の拡大正面図を示し、図4Fは、断面V字状の切欠部を有した第5変形例に係る騒音低減部の拡大正面図を示している。
本発明に係る車両用空調装置について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。図1において、参照符号10は、本発明の実施の形態に係る車両用空調装置を示す。
この車両用空調装置10は、図1に示されるように、空気の各通路12を構成する空調ケース14と、該空調ケース14の内部に配設される送風機16と、前記空気を冷却するエバポレータ18と、該空気を加熱するヒータコア20と、前記各通路12内を流通する空気の流れを切り換えるダンパ機構22とを含む。
この空調ケース14の上方には、乗員の顔近傍に送風を行うベント送風口24と、該ベント送風口24と隣接して車両のフロントウィンドウ近傍に送風を行うデフロスタ送風口26とが開口している。なお、ベント送風口24が車両後方側(矢印A方向)、デフロスタ送風口26が車両前方側(矢印B方向)となるように隣接して形成される。
一方、空調ケース14の内部には、上方且つ車両の後方側(矢印A方向)となる位置に送風機16が収納される。この送風機16は、例えば、モータ等の通電作用下に回転駆動する駆動源28と、周面に複数のフィンを有し前記駆動源28の駆動軸に連結されたファン30とからなる。そして、空調ケース14には、送風機16の外周側を取り巻くように螺旋状の送風通路32が形成され、該送風通路32は前記送風機16の下方から時計回りに形成され車両前方側(矢印B方向)に向かって延在している。
エバポレータ18は、送風機16の下方に配置され、内部を循環する冷媒と空気との間で熱交換を行うことで、空気を冷却して下流側へと供給している。このエバポレータ18の下流側には、車両前方側(矢印B方向)となる位置に所定間隔離間してヒータコア20が配置され、該ヒータコア20は、内部を循環する温水と空気との間で熱交換を行うことで加熱された空気を下流側へと供給している。
ダンパ機構22は、エバポレータ18とヒータコア20との間に設けられるエアミックスダンパ34と、ベント送風口24及びデフロスタ送風口26をそれぞれ開閉する第1及び第2切替ダンパ36、38と、空調ケース14の側方に開口したフット送風口(図示せず)側とベント送風口24側への送風状態を切り替える第3切替ダンパ40とを有する。
エアミックスダンパ34は、例えば、湾曲したプレート状に形成され、空調ケース14の幅方向に沿って設けられ、その内壁面には、該エアミックスダンパ34のスライド方向に沿ってラックギア42が設けられ、空調ケース14に軸支されたシャフト44のピニオンギアが噛合される。
そして、エアミックスダンパ34は、図示しないアクチュエータの駆動作用下にシャフト44が回転することで、図示しないガイド手段に沿って略水平方向にスライド変位し、ヒータコア20に臨む位置から離間した位置まで移動することで、エバポレータ18によって冷却された空気(冷風)と、ヒータコア20によって加熱された空気(温風)との混合比率を調整して下流側へと送風する。
第1及び第2切替ダンパ36、38は、図1〜図3に示されるように、例えば、樹脂製材料から形成され、幅方向(図2中、矢印C方向)に沿って延在する回転軸46と、該回転軸46を中心として互いに離間するように延在したドア部48と、前記ドア部48の外縁部に設けられるシール部50と、前記シール部50に設けられる騒音低減部52とを有したバタフライ式のダンパである。
そして、図1に示されるように、第1及び第2切替ダンパ36、38は、その回転軸46が車両の前後方向(矢印A、B方向)に沿ったベント送風口24及びデフロスタ送風口26の幅方向中心となる位置で、空調ケース14の内壁面に対して回転自在に支持され、図示しないアクチュエータの駆動作用下に回転軸46を中心としてそれぞれ約90°回動することで、ベント送風口24及びデフロスタ送風口26の開閉状態を切り替えている。
ドア部48は、例えば、ベント送風口24及びデフロスタ送風口26の開口形状に対応した略長方形状に形成され、該ドア部48の外縁部を囲むようにシール部50が四辺に設けられている。このシール部50は、図2及び図3に示されるように、例えば、エラストマー等の弾性材料から形成され、回転軸46と略平行に設けられた一組の第1シール54と、前記回転軸46の軸方向と略直交するように幅方向(矢印C方向)の両端部に設けられた一組の第2シール56とからなり、前記第1及び第2シール54、56は、前記ドア部48の外縁部に対して所定長さだけ外側に突出するように形成される。
第1及び第2シール54、56は、例えば、略一定厚さで形成され、その最も外側となる部位には肉厚に形成された補強部58が形成され、一方、ドア部48側となる部位には空調ケース14の内壁面に形成されたシール壁60へ当接する着座部62が形成される。
補強部58は、弾性材料からなるシール部50の剛性を高める目的で設けられ、例えば、断面略円形状で、該シール部50の外縁部に沿って且つ略長方形状に形成される。
着座部62は、例えば、断面矩形状でシール部50の表面に対して所定高さだけ突出し、第1及び第2切替ダンパ36、38によってベント送風口24及びデフロスタ送風口26を閉塞する際、空調ケース14のシール壁(壁部)60に対してそれぞれ当接する。なお、着座部62は、必ずしもシール部50の表面に対して突出していなくともよい。
なお、シール部50は、ドア部48に対して二色成形(ダブルモールド)によって一体的に形成してもよいし、前記ドア部48に対して接着や溶着によって装着するようにしてもよい。
騒音低減部52は、図2〜図4Aに示されるように、シール部50における第1シール54に設けられ、例えば、補強部58と着座部62との間になる位置に形成された複数の孔部(貫通部)64からなる。換言すれば、騒音低減部52は、第1シール54において、補強部58に対してドア部48側となる内側、且つ、着座部62に対しては外側となる位置に形成される。
この孔部64は、例えば、断面円形状で第1シール54を厚さ方向に貫通すると共に、該第1シール54の長手方向(第1及び第2切替ダンパ36、38の幅方向)に沿って互いに等間隔離間するように設けられる。なお、この騒音低減部52は、ドア部48を挟んだ一方側の第1シール54と他方の第1シール54とで、孔部64の数量及びピッチが同一となるように形成される。
そして、第1及び第2切替ダンパ36、38がベント送風口24及びデフロスタ送風口26を閉塞する際、前記第1シール54の着座部62が車両前後方向(矢印A、B方向)に設けられたシール壁60へと当接し、前記第2シール56が車両幅方向(矢印C方向)に設けられた前記シール壁60に当接する。この際、騒音低減部52である複数の孔部64は、図3に示されるように、着座部62に対してシール壁60側となるため、前記孔部64を通じてシール壁60の上流側と下流側とが連通することはない。
第3切替ダンパ40は、図1に示されるように、断面扇形状に形成され軸部が空調ケース14に対してそれぞれ軸支され、図示しないアクチュエータの駆動作用下に前記軸部を中心として所定角度だけ回動することで、ベント送風口24側と図示しないフット送風口側との連通状態を切り替えている。
本発明の実施の形態に係る車両用空調装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。ここでは、車室内の室温を低下させる冷房運転を行う場合について説明する。
先ず、図示しない乗員が車室内において操作レバーを操作して冷房運転を選択することで、該操作レバーの操作に応じて図示しないアクチュエータが駆動してエアミックスダンパ34がガイド手段による案内作用下に車両前方側(矢印A方向)へと所定距離だけスライドする(図1参照)。
また同時に、第1切替ダンパ36が回転軸46を中心として時計回り(図3中、矢印D1方向)に回動し、シール部50がシール壁60から離間することでベント送風口24が開口した状態となり、一方、第2切替ダンパ38が、第1切替ダンパ36とは反対に反時計回り(図3中、矢印D2方向)に回動し、そのシール部50の着座部62がシール壁60へと当接することで閉塞される。
この際、第1切替ダンパ36は、着座部62がシール壁60から離間し始め、第1シール54と前記シール壁60の間に隙間が生じ始めた微小開度の状態において、前記隙間を通じて空調ケース14の内部からベント送風口24に向けて空気が流れることになるが、該空気の一部が前記隙間を通ることなく複数の孔部64を通じて前記ベント送風口24側(下流側)へと流れることとなる。
その結果、わずかな隙間を通じて高速で空気が流れる際、第1シール54近傍で発生する負圧が低減されるため、前記負圧に起因した前記第1シール54の自励振動が抑制される。
また、外縁部に設けられた補強部58によって第1シール54(特に外縁部近傍)の剛性を高めているため、空気の流れ方向への前記第1シール54の変形を抑制することができ、該変形に起因した自励振動の発生が抑制される。
さらに、複数の孔部64を設けることでシール部50とシール壁60との隙間を通過する空気の流速を抑制できるため、空気が流通する際に生じる風切音の発生を低減することができる。
すなわち、自励振動による騒音の発生が低減されると共に、空気が隙間を通過する際に発生する風切音も低減されるため、車両用空調装置10の運転時における静音化を促進することが可能となる。
なお、上述した第1切替ダンパ36を微小開度とする状況としては、例えば、前記第1切替ダンパ36のシール部50がシール壁60へと当接したベント送風口24の閉塞状態からの開き始め時、又は、全開状態にある前記第1切替ダンパ36がシール壁60へ当接する直前の場合、さらには、車室内における乗員の顔近傍及び足元近傍へ同時に送風を行うベント/ヒートモード時において、ベント送風口24からの送風量を少量とするために開度を維持する場合等がある。
また、上述した第1切替ダンパ36を微小開度とした場合と同様に、第2切替ダンパ38を微小開度とした場合にも同様の効果が得られる。
この第2切替ダンパ38の微小開度とする状況としては、デフロスタ送風口26を介して車両のフロントウィンドウ近傍へと少量の送風を連続的に行う場合等がある。
このような送風状況において、発生の懸念される自励振動及び騒音を効果的に低減することが可能となる。
以上のように、本実施の形態では、ダンパ機構22を構成する第1及び第2切替ダンパ36、38において、ドア部48の外縁部に設けられたシール部50の第1シール54に騒音低減部52となる複数の孔部64を設けることで、前記シール部50が空調ケース14のシール壁60から若干だけ離間して隙間を有した
微小開度の状態において、空気が前記隙間を流れると同時に、該空気の一部を複数の孔部64を通じて下流側へと流すことができる。
従って、第1シール54近傍で生じる負圧が低減され、該負圧に起因したシール部50の自励振動を抑制することが可能となる。また、第1シール54には、最も外側となる位置に厚さの増した補強部58を設けて剛性を高めているため、第1及び第2切替ダンパ36、38を微小開度とした際に、前記第1シール54の外縁部が変形してしまうことが抑制され、該変形に起因した自励振動の発生が抑制される。
その結果、第1及び第2切替ダンパ36、38をシール壁60に対してわずかに離間させた微小開度において、シール部50の自励振動に起因した騒音の発生を効果的に低減することができ、車両用空調装置10の静音化に寄与することができる。
また、シール部50に騒音低減部52を設けることで自励振動を抑制しつつ、風切音の発生も低減できるため、車両用空調装置10のさらなる静音化を図ることが可能となる。
さらに、騒音低減部52は、シール部50の第1シール54に対して複数の孔部64を設けるという簡素な構造であるため、前記第1シール54を含むシール部50の基本形状を維持しつつ騒音を低減可能であり、しかも、前記シール部50を成形等によって形成する場合の製造性を向上させることができる。詳細には、シール部50を成形するための金型形状を簡素化できると共に成形性を良好とすることが可能となる。
一方、上述した第1及び第2切替ダンパ36、38に設けられる騒音低減部52は、第1シール54の長手方向に沿って設けられる断面円形状の複数の孔部64に限定されるものではなく、例えば、図4Bに示される騒音低減部100のように断面半円状の孔部102を設けるようにしてもよいし、図4Cに示される騒音低減部110のように、第1シール54の長手方向に沿った両端部が半円状となった断面長円状の孔部112を設けるようにしてもよいし、さらには、図4Dに示される騒音低減部120のように断面略矩形状の孔部122を設けるようにしてもよい。いずれの騒音低減部100、110、120においても、第1及び第2切替ダンパ36、38の微小開度時において、空気の一部を前記孔部(貫通部)102、112、122を通じて上流側から下流側へと流すことができるため、自励振動に起因した騒音並びに風切音の低減を図ることができる。
また、図4E及び図4Fに示される騒音低減部130、132のように、上述した騒音低減部52、100、110、120のような穴状ではなく、第1シール54の最も外側となる補強部58を含むように切り欠かれた切欠部(貫通部)134、136を設けるようにしてもよい。具体的には、図4Eに示される騒音低減部130のように、第1シール54の内側に向かって断面円弧状に窪んだ断面半円状の切欠部134としてもよいし、図4Fに示される騒音低減部132のように、第1シール54の内側に向かって断面V字状に窪んだ切欠部136としてもよい。
この第1シール54には、その外縁部に補強部58が設けられているため、従来技術に係るエアダンパと比較し、切欠部134、136を設けた場合でも剛性低下の影響が少なく、微小開度とした場合の自励振動を好適に抑制し、騒音の低減を図ることが可能となる。
さらに、騒音低減部52、100、110、120、130、132は、第1及び第2切替ダンパ36、38において一組の第1シール54にそれぞれ設けられる場合に限定されるものではなく、いずれか一方の第1シール54(図3中、右側)のみに設けるようにしてもよい。例えば、第1及び第2切替ダンパ36、38を回動させ送風口を開放状態とした際、上流側に配置される第1シール54に対して前記騒音低減部52、100、110、120、130、132を設けると好適である。
さらにまた、上述した騒音低減部52、100、110、120、130、132は、ベントダンパとして機能する第1切替ダンパ36や、デフロスタダンパとして機能する第2切替ダンパ38に適用される場合に限定されるものではなく、例えば、バタフライ式のエアミックスダンパが用いられる場合には該エアミックスダンパのシール部に対して設けるようにしてもよい。この場合、乗員による温度調整操作によってエアミックスダンパ34が微小開度となる状況があり、このような状況において騒音低減部52によって自励振動の発生が効果的に抑制され、該自励振動に起因した騒音の発生及び風切音の発生が効果的に低減される。
さらに、上述した騒音低減部52、100、110、120、130、132は、バタフライ式のダンパに設けられる場合に限定されるものではなく、例えば、回転軸から一方向にだけドア部の延在した片持ち式のダンパのシール部に設けるようにしても同様の効果が得られる。
なお、本発明に係る車両用空調装置は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…車両用空調装置 12…通路
14…空調ケース 16…送風機
18…エバポレータ 20…ヒータコア
22…ダンパ機構 24…ベント送風口
26…デフロスタ送風口 34…エアミックスダンパ
36…第1切替ダンパ 38…第2切替ダンパ
48…ドア部 50…シール部
52、100、110、120、130、132…騒音低減部
54…第1シール 56…第2シール
58…補強部 60…シール壁
62…着座部 64、102、112、122…孔部
134、136…切欠部

Claims (7)

  1. 空気の流通する流路を有した空調ケース内に設けられ、前記流路の連通状態を切り換えるダンパを有し、前記ダンパが、前記空調ケースに回転自在に支持される回転軸と、前記回転軸の軸線と直交方向に延在するドア部と、該ドア部の外縁部に設けられ前記空調ケースに当接するシール部とを有した車両用空調装置において、
    前記シール部は弾性材料から形成され、前記流路の連通状態を遮断する際に前記空調ケースの壁部へと当接する着座部と、
    外縁部に設けられ肉厚に形成された補強部と、
    前記着座部に対して外側に設けられ前記空気の流通する貫通部を有した騒音低減部と、
    を備えることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 請求項1記載の車両用空調装置において、
    前記騒音低減部は、前記シール部において前記回転軸と略平行な部位に設けられることを特徴とする車両用空調装置。
  3. 請求項1又は2記載の車両用空調装置において、
    前記貫通部は、前記補強部と前記着座部との間に設けられることを特徴とする車両用空調装置。
  4. 請求項1又は2記載の車両用空調装置において、
    前記貫通部は、前記補強部の一部を切り欠くように設けられることを特徴とする車両用空調装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用空調装置において、
    前記貫通部は、互いに所定間隔離間して複数設けられることを特徴とする車両用空調装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用空調装置において、
    前記貫通部は、断面円形状に形成されることを特徴とする車両用空調装置。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用空調装置において、
    前記貫通部は、その断面形状の少なくとも一部に円弧形状を有することを特徴とする車両用空調装置。
JP2014179332A 2014-09-03 2014-09-03 車両用空調装置 Pending JP2016052825A (ja)

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