JP2021095271A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Tetsuya Sakai
哲也 酒井
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敬典 堤
謙治 鶴
Kenji Tsuru
謙治 鶴
統成 中野
Munenori Nakano
統成 中野
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Abstract

【課題】記録媒体に箔画像を形成する画像形成装置において連続給紙される記録媒体の給紙間隔を狭くできるようにして高い生産性を実現する。【解決手段】画像形成装置1は、記録媒体9を所定方向に搬送する搬送路Pと、搬送路Pに設けられ、記録媒体9にモノクロ画像又はカラー画像を印刷する画像印刷部2と、記録媒体9にトナー画像を転写させるトナー画像形成部3と、搬送路Pにおいてトナー画像形成部3の下流側に設けられ、記録媒体9に転写されたトナー画像を融解させてトナー画像に箔を付着させて箔画像を形成する箔画像形成部5と、を備え、搬送路Pは、トナー画像形成部3の下流側において、記録媒体が箔画像形成部5を通過する第1経路P1と、記録媒体9が箔画像形成部5を通過しない第2経路P2とを有することを特徴とする構成である。【選択図】図1

Description

本発明は、印刷用紙などの記録媒体に対し、モノクロ画像又はカラー画像の印刷と、箔押し画像(以下、「箔画像」という。)の形成とを行うことが可能な画像形成装置及び画像形成方法に関する。
近年、例えば商業印刷の分野において、印刷用紙などの記録媒体に金箔などの箔を貼り付けて箔画像を形成した印刷物を生成することが行われている。従来、記録媒体に箔画像を形成する手法のひとつとして、例えばインクジェット方式によって記録媒体の表面にインクやワニスを付着させることで記録媒体の表面に接着性を付与し、その記録媒体を、金箔などの箔フィルムを担持するシートと共に加熱ローラ及び加圧ローラのニップ部に通すことで記録媒体の接着性を有する部分に箔フィルムを押し当てて転写させることにより、箔画像を形成するようにした印刷方法が提案されている(例えば特許文献1)。
従来の画像形成装置は、記録媒体が搬送される経路上に加熱ローラと加圧ローラとが設けられているため、例えば複数ページから成る印刷物において箔画像を形成するページと箔画像を形成しないページとが混在している場合に、箔画像を形成しないページを出力するときには加熱ヒーターの電源を切って加熱ローラと加圧ローラとを経路上から離間させることが必要となる。
しかし、画像形成装置が1枚の記録媒体を搬送する度に加熱ローラ及び加圧ローラを記搬送経路に対して接離させる動作を行うようにすると、連続給紙時における記録媒体の間隔を広げなければならず、生産性が低下する。また、箔画像を形成しない記録媒体が通過した後、加熱ローラを搬送経路に接近させて加熱ヒーターの電源をオンすると定着温度が上昇するまでに一定の時間を要することから、連続給紙時における記録媒体の間隔を一定間隔以上に保持しなければならず、この点においても高い生産性を確保することが困難である。
特表2016−528064号公報
そこで本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、連続給紙される記録媒体の間隔を狭くできるようにして高い生産性を実現可能にした画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、画像形成装置であって、モノクロ画像又はカラー画像に関する第1画像データと箔画像に関する第2画像データとを含む画像データを受信する受信手段と、記録媒体を所定方向に搬送する搬送路と、前記搬送路に設けられ、前記搬送路を搬送される記録媒体に対して前記第1画像データに基づくモノクロ画像又はカラー画像を印刷する画像印刷手段と、前記搬送路に設けられ、前記搬送路を搬送される前記記録媒体に対して前記第2画像データに基づくトナー画像を転写させるトナー画像形成手段と、前記搬送路において前記トナー画像形成手段の下流側に設けられ、前記記録媒体に転写された前記トナー画像を融解させて前記トナー画像に箔を付着させて箔画像を形成する箔画像形成手段と、を備え、前記搬送路は、前記トナー画像形成手段の下流側において、前記記録媒体が前記箔画像形成手段を通過する第1経路と、前記記録媒体が前記箔画像形成手段を通過しない第2経路とを有することを特徴とする構成である。
請求項2に係る発明は、請求項1の画像形成装置において、前記箔画像形成手段は、前記第1経路に沿って配置される複数の箔画像転写手段を備え、前記複数の箔画像転写手段は、前記記録媒体に対してそれぞれ異なる種類の箔画像を形成することが可能であり、前記搬送路は、前記トナー画像形成手段の下流側において前記記録媒体を搬送する経路を前記第1経路と前記第2経路とで切り替えることにより、前記複数の箔画像転写手段のうちから選択した箔画像転写手段に前記記録媒体を通過させることが可能であることを特徴とする構成である。
請求項3に係る発明は、請求項2の画像形成装置において、前記トナー画像形成手段は、前記搬送路を搬送される前記記録媒体に対し、融解温度の異なる複数種類のトナーを用いて複数種類のトナー画像を形成可能であり、前記複数の箔画像転写手段は、前記トナー画像を融解させるときの加熱温度がそれぞれ異なることを特徴とする構成である。
請求項4に係る発明は、請求項3の画像形成装置において、前記複数の箔画像転写手段の加熱温度は、前記第1経路の下流側に配置された箔画像転写手段よりも前記第1経路の上流側に配置された箔画像転写手段の方が低温に設定されることを特徴とする構成である。
請求項5に係る発明は、請求項3又は4の画像形成装置において、前記トナー画像形成手段は、前記記録媒体に前記複数種類のトナー画像を形成するとき、融解温度の低いトナー画像を前記記録媒体の最上層に転写させることを特徴とする構成である。
請求項6に係る発明は、請求項2乃至5のいずれかの画像形成装置において、前記複数の箔画像転写手段は、前記第1経路の下流側に配置された箔画像転写手段よりも前記第1経路の上流側に配置された箔画像転写手段の方が箔の厚みが薄いことを特徴とする構成である。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至6のいずれかの画像形成装置において、前記記録媒体が前記搬送路に沿って搬送されるとき、前記画像データに基づいて前記記録媒体が搬送される経路を前記第1経路と前記第2経路とで切り替える制御を行う制御手段、を更に備えることを特徴とする構成である。
請求項8に係る発明は、請求項7の画像形成装置において、前記制御手段は、前記記録媒体に対して箔画像を形成することが不要である場合に前記記録媒体が搬送される経路を前記第2経路に切り替えることを特徴とする構成である。
請求項9に係る発明は、請求項1乃至8のいずれかの画像形成装置において、前記トナー画像形成手段は、前記画像印刷手段がモノクロ画像又はカラー画像を印刷するときに用いられる色とは異なる色のトナー画像を前記記録媒体に転写させることを特徴とする構成である。
請求項10に係る発明は、請求項1乃至9のいずれかの画像形成装置において、前記画像印刷手段は、インクジェット方式によりモノクロ画像又はカラー画像を前記記録媒体に印刷することを特徴とする構成である。
請求項11に係る発明は、請求項1乃至9のいずれかの画像形成装置において、前記画像印刷手段は、電子写真方式によりモノクロ画像又はカラー画像を前記記録媒体に印刷することを特徴とする構成である。
請求項12に係る発明は、請求項11の画像形成装置において、前記画像印刷手段においてモノクロ画像又はカラー画像の印刷に使用されるトナーの融解温度は、前記トナー画像形成手段において使用されるトナーの融解温度よりも高いことを特徴とする構成である。
請求項13に係る発明は、所定の搬送路に沿って搬送される記録媒体に対し、モノクロ画像又はカラー画像を形成すると共に、箔画像を前記記録媒体に形成する画像形成方法であって、モノクロ画像又はカラー画像に関する第1画像データと箔画像に関する第2画像データとを含む画像データを受信し、前記記録媒体が前記搬送路に沿って搬送されているとき、前記記録媒体に対して前記第1画像データに基づくモノクロ画像又はカラー画像を印刷し、前記記録媒体が前記搬送路に沿って搬送されているとき、前記記録媒体に対して前記第2画像データに基づくトナー画像を転写させ、前記記録媒体に箔画像を形成するときには、前記記録媒体に前記トナー画像が転写された後に前記記録媒体を第1経路へ搬送し、前記第1経路において前記記録媒体に転写された前記トナー画像を融解させて前記トナー画像に箔を付着させて箔画像を形成し、前記記録媒体に箔画像を形成しないときには、前記記録媒体を前記第1経路と並行する第2経路へ搬送し、前記記録媒体を前記第2経路によって下流側へ搬送することを特徴とする構成である。
請求項14に係る発明は、請求項13の画像形成方法において、前記第1経路には、前記記録媒体に対してそれぞれ異なる種類の箔画像を形成する複数の箔画像転写手段が設けられており、前記記録媒体が前記搬送路に沿って搬送されているとき、前記記録媒体を搬送する経路を前記第1経路と前記第2経路とで切り替えることにより、前記複数の箔画像転写手段のうちから選択した箔画像転写手段に前記記録媒体を通過させることを特徴とする構成である。
本発明によれば、連続給紙される記録媒体の給紙間隔を狭くすることができ、高い生産性を実現することが可能である。
第1実施形態における画像形成装置の一構成例を示す図である。 第1実施形態の箔画像形成部を拡大して示す図である。 第1経路と第2経路との分岐部の構成例を示す図である。 制御部の詳細な構成を示すブロック図である。 画像印刷部が箔画像形成部の下流側に設けられた画像形成装置を示す図である。 第2実施形態における画像形成装置の一構成例を示す図である。 トナーの融解温度と箔画像転写部における加熱温度との関係の一例を示す図である。 第2実施形態の箔画像形成部を拡大して示す図である。 第3実施形態における画像形成装置の一構成例を示す図である。 トナーの融解温度と加熱ローラの加熱温度との関係の一例を示す図である。 定着部を箔画像形成部の下流側に配置した画像形成装置の例を示す図である。 第4実施形態における画像形成装置の構成例を示す図である。
以下、本発明に関する好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態において互いに共通する要素には同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態における画像形成装置1の一構成例を示す図である。この画像形成装置1は、印刷用紙などのシート状の記録媒体9を搬送する搬送路Pを有し、その搬送路Pに沿って、画像印刷部2と、トナー画像形成部3と、箔画像形成部5とが配置された構成である。また、画像形成装置1は、印刷動作を制御する制御部7を備えている。本実施形態の画像形成装置1は、搬送路Pの上流側から、画像印刷部2と、トナー画像形成部3と、箔画像形成部5とが順に配置されている。
搬送路Pには、複数のローラ対11,12,13,14,15が配置されており、それら複数のローラ対11,12が回転駆動されることにより、記録媒体9が上流側から下流側に搬送される。すなわち、記録媒体9は、各ローラ対11,12,13,14,15のニップ部に挟まれた状態で各ローラ対11,12,13,14,15が回転することにより搬送路Pの下流側へと搬送される。
画像印刷部2は、インクジェット印刷部20を有し、インクジェット方式により搬送路Pに沿って搬送される記録媒体9にモノクロ画像又はカラー画像を印刷する。インクジェット印刷部20は、例えばY(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),K(ブラック)などの複数色のインクを射出可能であり、記録媒体9に対してモノクロ画像又はカラー画像を形成して印刷することが可能である。例えば、インクジェット印刷部20は、搬送路Pを搬送される記録媒体9の表面に対して直角となる方向から各色のインクを射出する。このインクジェット印刷部20は、例えばローラ対11の下流側の所定位置に対向するように配置されており、搬送路Pに沿って搬送される記録媒体9がその所定位置を通過するときにインクを射出し、記録媒体9の表面にモノクロ画像又はカラー画像を印刷する。
トナー画像形成部3は、電子写真方式により搬送路Pに沿って搬送される記録媒体9にトナー画像を転写する。このトナー画像形成部3は、画像形成ユニット31と、転写ユニット32とを備えている。
画像形成ユニット31は、像担持体として構成される感光体33を有し、感光体33の周囲に、帯電部34、露光部35及び現像部36が配置された構成である。感光体33は、円筒状に形成され、その外周面に、光導電性を有する感光層が設けられている。感光体33は、図示を省略する駆動源(モーターなど)によって所定方向(反時計回り方向)に回転する。帯電部34は、回転する感光体33の感光層を一様に負極性に帯電させる。露光部35は、例えば半導体レーザーで構成され、帯電した感光体33の表面を露光する。すなわち、露光部35は、画像データに応じたレーザー光を感光体33の表面に照射することで、感光体33の表面に静電潜像を形成する。現像部36は、特定の色のトナーとキャリアとを含む現像剤を収容しており、静電潜像にトナーを付着させることで顕像化し、感光体33の表面にトナー画像を形成する。
転写ユニット32は、中間転写ベルト40と、従動ローラ41と、駆動ローラ42と、一次転写ローラ43と、二次転写ローラ44とを備えている。尚、転写ユニット32は、この他にも、図示を省略するベルトクリーナーなどが設けられる構成であっても構わない。中間転写ベルト40は、例えば無端ベルトで構成され、一定のテンションが付与された状態で従動ローラ41と駆動ローラ42とに掛け渡された状態に配置される。中間転写ベルト40は、駆動ローラ42が回転駆動されることに伴い、矢印Aで示す方向に一定の速度で循環移動する。一次転写ローラ43は、中間転写ベルト40を挟んで感光体33に対向する位置に配置される。この一次転写ローラ43は、感光体33に向かって進退可能であり、感光体33の表面に対して中間転写ベルト40を押し当てたり、離間させたりすることができる。一次転写ローラ43によって中間転写ベルト40が感光体33の表面に押圧されると、感光体33の表面に形成されたトナー画像が一次転写ローラ43による静電気力によって中間転写ベルト40に一次転写される。中間転写ベルト40に一次転写されたトナー画像は、中間転写ベルト40の循環移動に伴って移動する。二次転写ローラ44は、搬送路Pを挟んで駆動ローラ42に対向する位置に配置される。中間転写ベルト40に一次転写されたトナー画像は、二次転写ローラ44の位置で記録媒体9の表面に押圧され、二次転写ローラ44による静電気力によって記録媒体9の表面に二次転写される。
トナー画像形成部3は、上記のように画像形成ユニット31と転写ユニット32とを動作させることにより、搬送路Pに沿って搬送される記録媒体9に対してトナー画像を転写する。本実施形態では、現像部36に収容されているトナーが記録媒体9の表面に箔を付着させる接着剤として用いられる。したがって、記録媒体9は、トナー画像形成部3の二次転写ローラ44の位置を通過すると、箔画像を形成する部分にトナー画像が転写された状態となる。
箔画像形成部5は、記録媒体9に対して金箔などの所定色の箔を転写させる箔画像転写部5aを備えている。また箔画像転写部5aは、電子写真方式における定着部50を備えている。この定着部50は、加熱ローラ51と、加圧ローラ52とを備えて構成され、加熱ローラ51と加圧ローラ52とのニップ部に記録媒体9を通過させることにより、トナー画像形成部3で記録媒体9の表面に転写されたトナーを一旦溶融させて記録媒体9に定着させる。加熱ローラ51及び加圧ローラ52は、互いに一対のローラとして構成される。加熱ローラ51は、その内部に加熱源であるヒーター53を備えており、トナーが溶融状態となる融解温度以上の所定の温度まで加熱昇温される。加圧ローラ52は、搬送路Pを挟んで加熱ローラ51と対向する位置に配置され、図示を省略する弾性部材によって加熱ローラ51に向かって付勢されている。
また、箔画像転写部5aは、金箔などのフィルム状の箔が担持された長尺のシート材56を巻き回した箔供給ローラ54と、箔供給ローラ54から供給されるシート材56を巻き取る回収ローラ55とを備えている。箔供給ローラ54から送り出されるシート材56は、加熱ローラ51と加圧ローラ52とのニップ部を経由して回収ローラ55に巻き取られるように構成される。つまり、箔を担持するシート材56は、加熱ローラ51と加圧ローラ52のニップ部に挟み込まれた状態で定着部50に挿通されている。このような構成により、箔画像転写部5aは、記録媒体9が通過するとき、記録媒体9の表面のうち、トナー画像が二次転写されている部分に箔を転写させることができる。
図2は、箔画像形成部5を拡大して示す図である。トナー画像形成部3を通過した記録媒体9aの表面には、画像印刷部2のインクジェット印刷部20から射出されたインク61と、トナー画像形成部3によって転写されたトナー画像62とが付与されている。この記録媒体9は、箔画像転写部5aの定着部50、すなわち、加熱ローラ51と加圧ローラ52のニップ部を通過する。そのとき、記録媒体9には加熱処理及び加圧処理が施される。加熱処理によって記録媒体9に転写されたトナー画像62が融解し、箔を記録媒体9に接着させるための接着作用を示すようになる。つまり、本実施形態では、トナー画像62が融解したときの接着性に着目し、トナー画像62を箔接着剤として使用するのである。
シート材56に担持されている箔71は、加熱ローラ51と加圧ローラ52のニップ部において記録媒体9の表面と接触すると、接着作用を示すトナー画像62に押圧され、トナー画像62と接着する。加圧処理によってトナー画像62と接着する箔71は、シート材56から剥離され、記録媒体9に転写される。つまり、トナー画像62の接着性が箔71をシート材56から剥離させて記録媒体9の表面に転写させるのである。そのため、加熱ローラ51と加圧ローラ52のニップ部を通過した記録媒体9bには、トナー画像62に箔71が付着した箔画像が形成される。尚、記録媒体9の表面においてトナー画像62が付与されていない部分に箔71は転写されず、シート材56に残存したまま回収ローラ55に回収される。また、箔画像転写部5aは、インク61を速乾させる機能も有している。
このように本実施形態の画像形成装置1は、記録媒体9を搬送路Pに沿って搬送しているときに、その記録媒体9の表面に、モノクロ画像又はカラー画像を形成すると共に、箔71を転写させた箔画像を形成することが可能である。つまり、画像形成装置1は、モノクロ画像又はカラー画像を形成する工程と、箔画像を形成する工程とを一連の工程として行うことができる。
上記のような画像形成装置1において、例えば箔画像を形成する記録媒体9と、箔画像を形成しない記録媒体9とを連続的に出力することがある。箔画像を形成しない記録媒体9を箔画像形成部5の箔画像転写部5aにおける定着部50に対して搬送すると、加熱ローラ51と加圧ローラ52とが回転するため、記録媒体9に対する箔転写が行われないにもかかわらず、シート材56が箔供給ローラ54から回収ローラ55へと移動することになり、シート材56が無駄に消費されることになる。
これを防止するため、本実施形態の画像形成装置1は、トナー画像形成部3の下流側の搬送路Pとして、記録媒体9が箔画像形成部5を通過する第1経路P1と、記録媒体9が箔画像形成部5を通過しない第2経路P2とを有している。第1経路P1は、箔画像を形成する記録媒体9を搬送する経路である。第2経路P2は、第1経路P1と並行して設けられる経路であり、箔画像形成部5を経由させずに、箔画像を形成しない記録媒体9を搬送する迂回経路である。そして画像形成装置1は、記録媒体9に対して箔画像を形成するか否かに応じて、トナー画像形成部3の下流側において記録媒体9を搬送する経路を第1経路P1と第2経路P2とのいずれか一方に切り替えるように構成される。
図3は、第1経路P1と第2経路P2との分岐部の構成例を示す図である。第1経路P1と第2経路P2との分岐部には、経路切替部材19が設けられる。この経路切替部材19は、矢印Bで示す方向に進退移動可能である。例えば、図3(a)に示すように、経路切替部材19が第1経路P1から退避している状態のとき、搬送路Pに沿って記録媒体9が搬送されてくると、その記録媒体9は直進し、第1経路P1へと進入する。そのため、記録媒体9に箔画像を形成するときには、図3(a)に示すように経路切替部材19を第1経路P1から退避させることにより、記録媒体9を箔画像形成部5へ導くことができる。一方、図3(b)に示すように、経路切替部材19が第1経路P1に進入している状態のとき、搬送路Pに沿って記録媒体9が搬送されてくると、その記録媒体9は経路切替部材19によって第1経路P1への進入することができず、第2経路P2へと進入する。そのため、記録媒体9に箔画像を形成しないときには、図3(b)に示すように経路切替部材19を第1経路P1へ進入させることにより、記録媒体9を迂回経路である第2経路P2へ導くことができる。例えば、経路切替部材19は、図3(a)に示すように第1経路P1から退避している状態を初期状態とし、箔画像を形成しない記録媒体9が搬送されるときに、図3(b)に示すように第1経路P1に進入した状態に駆動される。
図4は、制御部7の詳細な構成を示すブロック図である。制御部7は、主として、印刷制御部80と、受信部81とを備えている。印刷制御部80は、例えば図示しないCPUとメモリとを備えて構成される演算処理プロセッサーである。受信部81は、例えばLAN(Local Area Network)などのネットワークに接続される通信インタフェースによって構成され、印刷ジョブJBを受信する。
受信部81は、ネットワークを介して印刷ジョブJBを受信すると、その印刷ジョブJBを印刷制御部80へ出力する。受信部81が受信する印刷ジョブJBには、印刷対象となる画像データD10が含まれている。この画像データD10には、モノクロ画像又はカラー画像に関する第1画像データD11と、箔画像に関する第2画像データD12とが含まれる。そのため、受信部81は、印刷ジョブJBを受信すると、モノクロ画像又はカラー画像に関する第1画像データD11と、箔画像に関する第2画像データD12とを含む画像データD10を印刷制御部80へ出力する。尚、記録媒体9に箔画像を形成しない印刷ジョブJBの場合、画像データD10に含まれる第2画像データD12は、NULLデータとなる。
印刷制御部80は、CPUがメモリに記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、画像データ抽出部83、ジョブ制御部84、印刷画像制御部85、トナー画像制御部87、箔画像制御部88、及び、経路切替部89として機能する。
画像データ抽出部83は、受信部81によって印刷ジョブJBが受信されると、その印刷ジョブJBから、第1画像データD11と、第2画像データD12とを抽出する。そしてジョブ制御部84に、第1画像データD11と第2画像データD12とを出力する。
ジョブ制御部84は、印刷ジョブJBに含まれる画像データD10に基づいて記録媒体9に対する印刷動作を制御する。このジョブ制御部84は、記録媒体9の搬送動作を制御すると共に、印刷画像制御部85、トナー画像制御部87、箔画像制御部88及び経路切替部89のそれぞれを同期させて動作させ、記録媒体9に対するモノクロ画像又はカラー画像の印刷、トナー画像の形成、箔画像形成部5による箔画像の形成、及び、第1経路P1と第2経路P2との切り替えが適切に行われるように統括的に制御する。
例えば、ジョブ制御部84は、印刷ジョブJBの実行を開始すると、複数のローラ対11,12,13,14,15を回転させる搬送駆動系10を駆動し、搬送路Pに沿って記録媒体9の搬送を開始する。また、ジョブ制御部84は、モノクロ画像又はカラー画像に関する第1画像データD11を印刷画像制御部85へ出力し、印刷画像制御部85に画像印刷部2を駆動させることによって記録媒体9に対するモノクロ画像又はカラー画像の印刷動作を行わせる。また、ジョブ制御部84は、箔画像に関する第2画像データD12をトナー画像制御部87へ出力し、トナー画像制御部87にトナーを駆動させることによって記録媒体9に対するトナー画像の転写を行わせる。また、ジョブ制御部84は、箔画像制御部88を制御することにより、箔画像転写部5aのヒーター53をオンにして加熱ローラ51を所定の温度まで昇温させ、箔画像を形成する記録媒体9が箔画像転写部5aを通過するときに記録媒体9に対する加熱処理及び加圧処理を行わせる。
さらに、ジョブ制御部84は、経路切替部89を制御することにより、経路切替部89に適切なタイミングで経路切替部材19を駆動させる。例えば、経路切替部89は、箔画像を形成する記録媒体9が搬送路Pに沿って搬送されるとき、経路切替部材19を初期位置で待機させる。これにより、箔画像を形成する記録媒体9は、第1経路P1へと進入し、箔画像転写部5aを通過するときにトナー画像62に箔71が転写される。また、経路切替部89は、箔画像を形成しない記録媒体9が搬送路Pに沿って搬送されるとき、経路切替部材19を駆動して第1経路P1に進入した状態とする。これにより、箔画像を形成しない記録媒体9は、第2経路P2へと進入し、箔画像転写部5aを経由せずに下流側へと搬送される。
上記のように構成される制御部7によって印刷ジョブJBが実行されるとき、まず箔画像の形成に備えてヒーター53の電源をオンにし、加熱ローラ51を所定の温度まで昇温させる動作が行われる。加熱ローラ51が所定の温度まで昇温すると、記録媒体9の搬送動作が開始され、記録媒体9が搬送路Pに沿って搬送される。この記録媒体9は、画像印刷部2が設けられている第1の位置を通過するときに第1画像データD11に基づくモノクロ画像又はカラー画像が印刷される。記録媒体9に対して箔画像を形成する場合、モノクロ画像又はカラー画像が印刷された記録媒体9が、トナー画像形成部3の設けられている第2の位置を通過するときに第2画像データD12に基づくトナー画像が転写される。そしてジョブ制御部84は、トナー画像が転写された記録媒体9を第1経路P1へ導き、記録媒体9が箔画像形成部5の設けられている第3の位置を通過するときにトナー画像62に箔71を転写し、箔画像が形成された記録媒体9を生成する。すなわち、画像形成装置1は、記録媒体9に箔画像を形成する場合、その記録媒体9を搬送路Pに沿って1回の搬送を行うだけで、モノクロ画像又はカラー画像の印刷と、箔画像の形成とを一連の工程として行うことができる。
一方、記録媒体9に対して箔画像を形成しない場合、モノクロ画像又はカラー画像が印刷された記録媒体9がトナー画像形成部3の第2の位置を通過するときにはトナー画像が転写されない。そしてジョブ制御部84は、経路切替部材19を駆動して第1経路P1に進入させた状態し、モノクロ画像又はカラー画像が印刷された記録媒体9を第2経路P2へ導き、第2経路P2を経由して記録媒体9を箔画像形成部5の下流側へと搬送する。このとき、箔画像形成部5の箔画像転写部5aにおいてヒーター53の電源を切る必要がなく、また加熱ローラ51と加圧ローラ52とを第1経路P1から離間させる必要もない。そのため、印刷ジョブJBにおいて箔画像を形成するページと箔画像を形成しないページとが混在している場合であっても、連続給紙時に搬送路Pに対して順次給紙される複数枚の記録媒体9の間隔を狭くすることが可能であり、生産性を向上させることができる。
尚、図1では、画像印刷部2がトナー画像形成部3よりも上流側に設けられる場合を例示したが、画像印刷部2が設けられる位置はこれに限られない。図5は、画像印刷部2が箔画像形成部5の下流側に設けられた画像形成装置1を示す図である。例えば、図5に示すように、画像形成装置1は、画像印刷部2を箔画像形成部5の下流側に設けた構成であっても構わない。この場合、画像印刷部2は、第1経路P1と第2経路P2との合流部よりも下流側に設けられる。そして画像印刷部2は、箔画像が形成された記録媒体9、又は、箔画像が形成されていない記録媒体9が所定位置を通過する際にインクを射出し、記録媒体9の表面にモノクロ画像又はカラー画像を印刷する。
以上のように、本実施形態の画像形成装置1において、記録媒体9を搬送する搬送路Pは、トナー画像形成部3の下流側において、記録媒体9が箔画像形成部5を通過する第1経路P1と、記録媒体9が箔画像形成部5を通過しない第2経路P2とを有している。そして画像形成装置1は、記録媒体9に対して箔画像を形成するか否かに応じて記録媒体9を第1経路P1と第2経路P2とのいずれか一方に導くようにしている。そのため、記録媒体9に箔画像を形成しない場合であっても、加熱ローラ51と加圧ローラ52とを第1経路P1から退避させるなどの動作を行う必要がないため、生産性の低下を抑制することができる。したがって、本実施形態の画像形成装置1は、利便性の高い装置である。
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態では、記録媒体9に対して1種類の箔を用いて箔画像を形成する構成例について説明した。本実施形態では、画像形成装置1が複数種類の箔画像を形成できる構成例について説明する。
図6は、第2実施形態における画像形成装置1の一構成例を示す図である。この画像形成装置1は、記録媒体9の搬送路Pに沿って上流側から順に、画像印刷部2、トナー画像形成部3、及び、箔画像形成部5が配置された構成である。
トナー画像形成部3は、複数の画像形成ユニット31a,31bと、転写ユニット32とを備えている。
画像形成ユニット31a,31bは、それぞれ第1実施形態で説明した画像形成ユニット31と同様に、感光体33と、帯電部34と、露光部35と、現像部36とを備えている。画像形成ユニット31a,31bの現像部36には、それぞれ種類の異なるトナーが収容されている。具体的には、画像形成ユニット31aの現像部36には第1のトナーが収容され、画像形成ユニット31bの現像部36には第1のトナーとは異なる第2のトナーが収容される。第1のトナーと第2のトナーとは、互いに融解温度が異なる。例えば、画像形成ユニット31aの現像部36に収容される第1のトナーは、画像形成ユニット31bの現像部36に収容される第2のトナーよりも融解温度の低いトナーである。
中間転写ベルト40が循環移動するとき、まず画像形成ユニット31aが融解温度の低い第1のトナーを中間転写ベルト40に一次転写し、次に画像形成ユニット31bが融解温度の高い第2のトナーを中間転写ベルト40に一転写する。これにより、中間転写ベルト40に一次転写される2種類のトナーは、融解温度の低い第1のトナーが下層となり、融解温度の高い第2のトナーが上層となる。
箔画像形成部5は、複数の箔画像転写部5a,5bを有している。これら箔画像転写部5a,5bは、それぞれ第1実施形態で説明した箔画像転写部5aと同様の構成を有している。すなわち、各箔画像転写部5a,5bは、定着部50として、加熱ローラ51と、加圧ローラ52とを備えて構成される。また、各箔画像転写部5a,5bは、金箔などのフィルム状の箔が担持された長尺のシート材56を巻き回した箔供給ローラ54と、箔供給ローラ54から供給されるシート材56を巻き取る回収ローラ55とを備えている。ただし、箔画像転写部5a,5bにおいてシート材56に担持される箔は、それぞれ異なるものである。例えば、箔画像転写部5aのシート材56には金箔などの箔が担持されたシート材56がセットされ、箔画像転写部5bのシート材56には銀箔などの箔が担持されたシート材56がセットされる。これにより、記録媒体9を箔画像転写部5a,5bに対して順に通過させることにより、金箔と銀箔といった複数種類の箔による箔画像を一連の工程で記録媒体9に形成することができる。
また、箔画像転写部5a,5bのそれぞれのシート材56に担持される箔の厚みが異なる場合、上流側に位置する箔画像転写部5aのシート材56に担持される箔の厚みが、下流側に位置する箔画像転写部5bのシート材56に担持される箔の厚みよりも薄くなるようにシート材56をセットすることが好ましい。
また、箔画像転写部5a,5bは、それぞれ加熱ローラ51を昇温させるときの目標温度がそれぞれ異なる温度に設定される。具体的には、上流側に配置される箔画像転写部5aにおいてヒーター53が加熱ローラ51を加熱するとき加熱温度が、下流側に配置される箔画像転写部5bの加熱温度よりも低温となるように設定される。
図7は、第1及び第2のトナーの融解温度と箔画像転写部5a,5bにおける加熱温度との関係の一例を示す図である。例えば、本実施形態では、画像形成ユニット31aの現像部36に収容される第1のトナーの融解温度は180℃であり、画像形成ユニット31bの現像部36に収容される第2のトナーの融解温度は210℃である。また、箔画像転写部5aの加熱ローラ51の加熱温度は195℃であり、箔画像転写部5bの加熱ローラ51の加熱温度は225℃である。
画像形成ユニット31aは、融解温度の低い第1のトナーを用いて箔画像転写部5aで形成される箔画像に対応するトナー画像を形成して中間転写ベルト40に一時転写させる。また、画像形成ユニット31bは、融解温度の高い第2のトナーを用いて箔画像転写部5bで形成される箔画像に対応するトナー画像を形成して中間転写ベルト40に転写させる。そして第1のトナー及び第2のトナーによるトナー画像が記録媒体9に二次転写される。その後、記録媒体9は、箔画像形成部5へと搬送される。
図8は、本実施形態における箔画像形成部5を拡大して示す図である。トナー画像形成部3において第1のトナー及び第2のトナーによるトナー画像が形成された記録媒体9aの表面には、画像印刷部2のインクジェット印刷部20から射出されたインク61と、第1のトナーを用いて形成された第1のトナー画像62と、第2のトナーを用いて形成された第2のトナー画像63とが付与されている。この記録媒体9aは、まず箔画像形成部5の箔画像転写部5aに進入し、箔画像転写部5aの定着部50、すなわち、加熱ローラ51と加圧ローラ52のニップ部を通過する。箔画像転写部5aの加熱ローラ51と加圧ローラ52とのニップ部には、金箔などの箔71を担持したシート材56が挿通されている。
記録媒体9aが箔画像転写部5aの加熱ローラ51と加圧ローラ52とのニップ部を通過すると、箔画像転写部5aにおいて、第1のトナーの融解温度よりも高く、第2のトナーの融解温度よりも低い温度による加熱処理及び加圧処理が記録媒体9aに施される。そのため、箔画像転写部5aにおいて融解温度の低い第1のトナーだけが融解し、箔71を記録媒体9に接着させるための接着作用を示すようになる。このとき、第2のトナーは融解しないので、箔71の接着作用は示さない。この状態で、記録媒体9aが加熱ローラ51と加圧ローラ52のニップ部を通過することにより、第1のトナー画像62に箔71が付着して箔画像が形成された記録媒体9bとなる。
続いて記録媒体9bは、箔画像形成部5の箔画像転写部5bに進入し、箔画像転写部5bの定着部50、すなわち、加熱ローラ51と加圧ローラ52のニップ部を通過する。箔画像転写部5bの加熱ローラ51と加圧ローラ52とのニップ部には、銀箔などの箔72を担持したシート材56が挿通されている。
記録媒体9bが箔画像転写部5bの加熱ローラ51と加圧ローラ52とのニップ部を通過すると、箔画像転写部5bにおいて、第2のトナーの融解温度よりも高い温度による加熱処理及び加圧処理が記録媒体9bに施される。そのため、箔画像転写部5bにおいて融解温度の高い第2のトナーが融解し、箔72を記録媒体9に接着させるための接着作用を示すようになる。このとき、第1のトナーも再度融解することになるが、第1のトナーには既に上流側で箔71が付着しているので、第1のトナーは箔72に対する接着作用を示さない。その状態で、記録媒体9bが加熱ローラ51と加圧ローラ52のニップ部を通過すると、第2のトナー画像63だけに箔72が付着して箔画像が形成された記録媒体9cとなる。
特に本実施形態の画像形成装置1は、上述のように箔画像形成部5に設けられている複数の箔画像転写部5a,5bおいて融解温度の低いトナーから順にトナーを融解させることにより種類の異なる箔画像を1つずつ順に記録媒体9に転写させていくことができるため、複数種類の箔画像を一連の工程で記録媒体9に形成することが可能であり、生産性の高いものである。
また、上述のように複数の箔画像転写部5a,5bのそれぞれのシート材56に担持される箔71,72の厚みが異なる場合、上流側に位置する箔画像転写部5aのシート材56に担持される箔71の厚みが、下流側に位置する箔画像転写部5bのシート材56に担持される箔72の厚みよりも薄くなるようにシート材56をセットすれば、記録媒体9に箔71,72が転写される際に箔71,72に皺等が生じにくくなり、高品質な箔画像を形成することができるという利点もある。
上記のように構成される画像形成装置1の搬送路Pは、第1実施形態と同様に、箔画像転写部5a,5bに対して記録媒体9を搬送するための第1経路P1と、箔画像転写部5a,5bに対して記録媒体9を搬送せずに迂回させるための第2経路P2とを有している。
第1経路P1には、ローラ13a,13b,14a,14bが設けられる。また、第2経路P2には、ローラ15a,15b,15c,15dが設けられる。第1経路P1のローラ13a,13bは、記録媒体9を下流側に搬送するとき第1経路P1と第2経路P2に分岐させる分岐部に設けられる。また、第1経路P1のローラ14a,14bは、第1経路P1と第2経路P2とが合流する合流部に設けられる。また、第2経路P2のローラ15bは、記録媒体9を下流側に搬送するとき第1経路P1と第2経路P2に分岐させる分岐部に設けられる。さらに、第2経路P2のローラ15cは、第1経路P1と第2経路P2とが合流する合流部に設けられる。
第1経路P1と第2経路P2との分岐部(ローラ13a,13b,15bの下流側)には、図3に示したような経路切替部材19が設けられる。制御部7は、その経路切替部材19を制御することにより、記録媒体9を分岐部から下流側に搬送するときに第1経路P1と第2経路P2とのいずれか一方を選択することができる。すなわち、制御部7は、印刷ジョブJBに含まれる画像データD10に基づいて、画像形成ユニット31a,31bと、箔画像転写部5a,5bと、各分岐部に設けられる経路切替部材19とを制御することにより、印刷ジョブJBで指定された印刷物を生成して出力する。
画像形成装置1の制御部7は、複数の箔71,72を用いた箔画像を記録媒体9に形成する場合、トナー画像形成部3において第1のトナー及び第2のトナーの双方によるトナー画像を形成して記録媒体9に二次転写させた後、その記録媒体9を第1経路P1に導いて箔画像転写部5a,5bを順に通過させるようにすれば良い。
これに対し、画像形成装置1の制御部7は、箔画像転写部5aによる箔71のみを用いた箔画像を記録媒体9に形成する場合、トナー画像形成部3において第1のトナーによるトナー画像を形成して記録媒体9に二次転写させた後、その記録媒体9を第1経路P1に導いて箔画像転写部5aを通過させ、その後、ローラ13bの分岐部から記録媒体9を第2経路P2へと搬送する。これにより、記録媒体9は、箔画像転写部5bを通過することなく、下流側へと搬送される。このとき、箔画像形成部5の箔画像転写部5bにおいてヒーター53の電源を切る必要がなく、また加熱ローラ51と加圧ローラ52とを第1経路P1から離間させる必要もない。そのため、連続給紙時に搬送路Pに対して順次給紙される複数枚の記録媒体9の間隔を狭くすることが可能であり、生産性を向上させることができる。
また、画像形成装置1の制御部7は、箔画像転写部5bによる箔72のみを用いた箔画像を記録媒体9に形成する場合、トナー画像形成部3において第2のトナーによるトナー画像を形成して記録媒体9に二次転写させた後、その記録媒体9をローラ13aの分岐部で第2経路P2へと導く。これにより、記録媒体9を箔画像転写部5aに導くことなく迂回させることができる。そして画像形成装置1は、第2経路P2のローラ15bの分岐において記録媒体9を第1経路P1へと搬送する。したがって、第2のトナーによるトナー画像が形成された記録媒体9は、箔画像転写部5bへと搬送され、箔画像転写部5bにおいて箔72による箔画像が形成される。その後、記録媒体9は、箔画像形成部5の下流側へと搬送される。この場合においても、箔画像形成部5の箔画像転写部5aにおいてヒーター53の電源を切る必要がなく、また加熱ローラ51と加圧ローラ52とを第1経路P1から離間させる必要もない。そのため、連続給紙時に搬送路Pに対して順次給紙される複数枚の記録媒体9の間隔を狭くすることが可能であり、生産性を向上させることができる。
さらに、画像形成装置1の制御部7は、記録媒体9に対して箔画像を形成しない場合、トナー画像形成部3においてトナー画像を転写することなく記録媒体9を通過させ、その記録媒体9をローラ13aの分岐部で第2経路P2へと導き、箔画像転写部5a,5bを通過させることなく、記録媒体9を搬送する。これにより、箔画像の形成されない記録媒体9を出力することができる。この場合においても、箔画像形成部5の箔画像転写部5a,5bにおいてヒーター53の電源を切る必要がなく、また加熱ローラ51と加圧ローラ52とを第1経路P1から離間させる必要もない。そのため、連続給紙時に搬送路Pに対して順次給紙される複数枚の記録媒体9の間隔を狭くすることが可能であり、生産性を向上させることができる。
このように本実施形態の画像形成装置1は、複数種類の箔71,72のうちから選択した箔を用いて記録媒体9に箔画像を形成することが可能であり、連続給紙を行う際に記録媒体9に形成する箔画像に用いる箔が異なる種類に変更される場合、或いは、記録媒体9に箔画像を形成しないことが生じる場合であっても、給紙間隔を狭くした状態で記録媒体9の連続給紙を行うことが可能である。それ故、本実施形態の画像形成装置1は、生産性を低下させることなく、複数枚の記録媒体9を連続出力することが可能である。
また、本実施形態の画像形成装置1は、厚さの薄い箔71を第1経路P1の上流側で記録媒体9に形成し、厚さの厚い箔72を第1経路P1の下流側で記録媒体9に形成するようにしているので、下流側の箔72が記録媒体9に転写されるときには段差による皺などが生じにくく、高品質な箔画像を形成することが可能である。
また、本実施形態の画像形成装置1は、上述のように中間転写ベルト40に対して融解温度の低い第1のトナーが下層となり、融解温度の高い第2のトナーが上層となるように複数のトナー画像が一次転写される。中間転写ベルト40に一次転写されたトナー画像が記録媒体9に二次転写されると、上層と下層とが反転するため、記録媒体9に二次転写されると、融解温度の低い第1のトナーが最上層となり、融解温度の高い第2のトナーが下層となる。このように画像形成装置1は、記録媒体9に対して第1のトナーによるトナー画像と第2のトナーによるトナー画像との双方を形成するとき、融解温度の低い第1のトナーによるトナー画像を記録媒体9の最上層に転写するようにしている。そのため、仮に2つのトナー画像のエッジ部分が重なってしまった場合であっても、記録媒体9が上流側の箔画像転写部5aを通過するときに最上層のトナー画像に対して箔71を転写させることが可能であり、エッジ部分に箔が転写されないという不具合が生じることを防ぐことができる。
尚、図6では、インクジェット印刷部20によって構成される画像印刷部2がトナー画像形成部3の上流側に配置される場合を例示したが、これに限られるものではない。すなわち、画像印刷部2は、箔画像形成部5の下流側に配置されたものであっても構わない。
また、本実施形態において上述した点以外の構成及び動作については、第1実施形態において説明したものと同様である。
(第3実施形態)
次に本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、モノクロ画像又はカラー画像を電子写真方式によって記録媒体9に印刷する画像形成装置1の構成例について説明する。
図9は、第3実施形態における画像形成装置1の一構成例を示す図である。この画像形成装置1は、画像印刷部2として、電子写真方針でモノクロ画像又はカラー画像を形成するための画像形成ユニット31Y,31M,31C,31Kを備えている。これら画像形成ユニット31Y,31M,31C,31Kは、トナー画像形成部3において、箔画像を形成するためのトナー画像を形成する画像形成ユニット31a,31bに隣接して設けられる。
画像形成ユニット31Y,31M,31C,31Kは、いずれも画像形成ユニット31a,31bと同様の構成を有し、モノクロ画像又はカラー画像を形成するためのトナー(Y,M,C,Kの各色のトナー)によるトナー画像を中間転写ベルト40に一次転写する。具体的には、画像形成ユニット31YはY(イエロー)のトナー画像を中間転写ベルト40に一次転写し、画像形成ユニット31Mは、M(マゼンタ)のトナー画像を中間転写ベルト40に一次転写し、画像形成ユニット31Cは、C(シアン)のトナー画像を中間転写ベルト40に一次転写し、画像形成ユニット31Kは、K(ブラック)のトナー画像を中間転写ベルト40に一次転写する。したがって、搬送路Pに沿って搬送される記録媒体9は、トナー画像形成部3による二次転写ローラ44が設けられた位置を通過するときに、箔画像を形成するためのトナー画像と、モノクロ画像又はカラー画像を形成するためのトナー画像とが二次転写される。
トナー画像形成部3の下流側には、モノクロ画像又はカラー画像を記録媒体9に定着させるための定着部90が設けられる。例えば定着部90は、図9に示すようにトナー画像形成部3の下流側であって、箔画像形成部5の上流側の位置に設けられる。この定着部90は、加熱ローラ91と加圧ローラ92とを備えており、加熱ローラ91には所定の温度まで加熱ローラ91を加熱するヒーター93が設けられている。Y,M,C,Kのトナー画像は、記録媒体9がこの定着部90を通過することによって記録媒体9に定着する。
本実施形態では、画像印刷部2として設けられる画像形成ユニット31Y,31M,31C,31Kで使用されるトナーの融解温度は、箔画像形成用として設けられる画像形成ユニット31a,31bで使用されるトナーの融解温度とは異なるものが用いられる。そのため、定着部90は、ヒーター93の電源をオンにして加熱ローラ91を加熱するとき、Y,M,C,Kの画像形成用のトナー画像を記録媒体9に定着させることができる加熱温度に設定する。
また、箔画像形成部5に設けられる箔画像転写部5a,5bは、第2実施形態と同様に、それぞれ加熱ローラ51を昇温させるときの目標温度がそれぞれ異なる温度に設定されると共に、定着部90において加熱ローラ91の加熱温度とも異なる温度に設定される。
図10は、トナーの融解温度と加熱ローラ51,91の加熱温度との関係の一例を示す図である。図10に示すように、画像形成ユニット31aの現像部36に収容される第1のトナーの融解温度は180℃であり、画像形成ユニット31bの現像部36に収容される第2のトナーの融解温度は210℃である。また、画像形成ユニット31Y,31M,31C,31Kの現像部36に収容されるY,M,C,Kのトナーの融解温度は、240℃である。一方、箔画像転写部5aの加熱ローラ51の加熱温度は195℃であり、箔画像転写部5bの加熱ローラ51の加熱温度は225℃である。また、定着部90の加熱ローラ91の加熱温度は255℃である。
画像形成ユニット31aは、融解温度が180℃である第1のトナーを用いて箔画像転写部5aで形成される箔画像に対応するトナー画像を形成し、中間転写ベルト40に一時転写させる。また、画像形成ユニット31bは、融解温度が225℃である第2のトナーを用いて箔画像転写部5bで形成される箔画像に対応するトナー画像を形成し、中間転写ベルト40に転写させる。さらに、画像形成ユニット31Y,31M,31C,31Kは、融解温度が255℃のトナーを用いてモノクロ画像又はカラー画像を形成し、中間転写ベルト40に一次転写させる。そして第1のトナー及び第2のトナーによるトナー画像と、Y,M,C,Kのトナーによって形成されるモノクロ画像又はカラー画像が記録媒体9に二次転写される。このようにトナー画像形成部3によってトナーによる画像が二次転写された記録媒体9は、まず定着部90へと搬送される。
定着部90では、第1のトナー、第2のトナー、及び、Y,M,C,Kの画像形成用のトナーの融解温度よりも高い温度(255℃)で記録媒体9に対する加熱処理及び加圧処理が施される。そのため、記録媒体9に二次転写された、第1のトナー及び第2のトナーによるトナー画像、及び、Y,M,C,Kのトナーによるモノクロ画像又はカラー画像は、定着部90において記録媒体9に定着する。その後、記録媒体9は、箔画像形成部5へ搬送される。
記録媒体9は、箔画像形成部5において、はじめに箔画像転写部5aに進入し、箔画像転写部5aの定着部50、すなわち、加熱ローラ51と加圧ローラ52のニップ部を通過する。記録媒体9が箔画像転写部5aの加熱ローラ51と加圧ローラ52とのニップ部を通過すると、箔画像転写部5aにおいて、第1のトナーの融解温度(180℃)よりも高く、第2のトナーの融解温度(225℃)よりも低い温度(195℃)による加熱処理及び加圧処理が記録媒体9に施される。そのため、箔画像転写部5aにおいて融解温度の低い第1のトナーが再度融解し、箔を記録媒体9に接着させるための接着作用を示すようになる。このとき、第2のトナーは融解しないので、箔の接着作用は示さない。また、Y,M,C,Kのトナーも融解しないので、箔の接着作用は示さない。この状態で、記録媒体9が加熱ローラ51と加圧ローラ52のニップ部を通過することにより、第1のトナーによるトナー画像に箔が付着して箔画像が形成される。
続いて記録媒体9は、箔画像形成部5の箔画像転写部5bに進入し、箔画像転写部5bの定着部50、すなわち、加熱ローラ51と加圧ローラ52のニップ部を通過する。記録媒体9が箔画像転写部5bの加熱ローラ51と加圧ローラ52とのニップ部を通過すると、箔画像転写部5bにおいて、第2のトナーの融解温度(210℃)よりも高く、Y,M,C,Kのトナーの融解温度(240℃)よりも低い温度(225℃)による加熱処理及び加圧処理が記録媒体9に施される。そのため、箔画像転写部5bにおいて第2のトナーが再度融解し、箔を記録媒体9に接着させるための接着作用を示すようになる。このとき、Y,M,C,Kのトナーは融解しないので、箔の接着作用は示さない。また、第1のトナーは再度融解することになるが、第1のトナーには既に上流側で既に箔が付着しているため、第1のトナーは箔に対する接着作用を示さない。その状態で、記録媒体9が加熱ローラ51と加圧ローラ52のニップ部を通過すると、第2のトナーによるトナー画像だけに箔が付着して箔画像が形成される。
したがって、本実施形態の画像形成装置1は、第2実施形態と同様に、種類の異なる箔画像を1つずつ順に記録媒体9に転写させていくことが可能であり、複数種類の箔画像を一連の工程で記録媒体9に形成できることから生産性の高いものである。
そして画像形成装置1の搬送路Pは、第2実施形態と同様に、箔画像転写部5a,5bに対して記録媒体9を搬送するための第1経路P1と、箔画像転写部5a,5bに対して記録媒体9を搬送せずに迂回させるための第2経路P2とを有している。
画像形成装置1の制御部7は、複数の箔71,72を用いた箔画像を記録媒体9に形成する場合、トナー画像形成部3において第1のトナー及び第2のトナーの双方によるトナー画像を形成すると共に、モノクロ画像又はカラー画像を形成して記録媒体9に二次転写させる。そして制御部7は、その記録媒体9が定着部90を通過した後、記録媒体9を第1経路P1に導いて箔画像転写部5a,5bを順に通過させるようにすれば良い。
これに対し、画像形成装置1の制御部7は、箔画像転写部5aによる箔のみを用いた箔画像を記録媒体9に形成する場合、トナー画像形成部3において第1のトナーによるトナー画像を形成すると共に、モノクロ画像又はカラー画像を形成して記録媒体9に二次転写させる。そして制御部7は、その記録媒体9が定着部90を通過した後、その記録媒体9を第1経路P1に導いて箔画像転写部5aを通過させる。その後、制御部7は、ローラ13bの分岐部から記録媒体9を第2経路P2へと搬送する。これにより、記録媒体9は、箔画像転写部5bを通過することなく、下流側へと搬送される。このとき、箔画像形成部5の箔画像転写部5bにおいてヒーター53の電源を切る必要がなく、また加熱ローラ51と加圧ローラ52とを第1経路P1から離間させる必要もない。そのため、連続給紙時に搬送路Pに対して順次給紙される複数枚の記録媒体9の間隔を狭くすることが可能であり、生産性を向上させることができる。
また、画像形成装置1の制御部7は、箔画像転写部5bによる箔のみを用いた箔画像を記録媒体9に形成する場合、トナー画像形成部3において第2のトナーによるトナー画像を形成すると共に、モノクロ画像又はカラー画像を形成して記録媒体9に二次転写させる。そして制御部7は、その記録媒体9が定着部90を通過した後、その記録媒体9をローラ13aの分岐部で第2経路P2へと導く。これにより、記録媒体9を箔画像転写部5aに導くことなく迂回させることができる。そして画像形成装置1は、第2経路P2のローラ15bの分岐において記録媒体9を第1経路P1へと搬送する。したがって、第2のトナーによるトナー画像が形成された記録媒体9は、箔画像転写部5bへと搬送され、箔画像転写部5bにおいて箔画像が形成される。その後、記録媒体9は、箔画像形成部5の下流側へと搬送される。この場合においても、箔画像形成部5の箔画像転写部5aにおいてヒーター53の電源を切る必要がなく、また加熱ローラ51と加圧ローラ52とを第1経路P1から離間させる必要もない。そのため、連続給紙時に搬送路Pに対して順次給紙される複数枚の記録媒体9の間隔を狭くすることが可能であり、生産性を向上させることができる。
さらに、画像形成装置1の制御部7は、記録媒体9に対して箔画像を形成しない場合、トナー画像形成部3においてモノクロ画像又はカラー画像を記録媒体9に二次転写させる。そして制御部7は、その記録媒体9が定着部90を通過した後、その記録媒体9をローラ13aの分岐部で第2経路P2へと導き、箔画像転写部5a,5bを通過させることなく、記録媒体9を搬送する。これにより、箔画像の形成されない記録媒体9を出力することができる。この場合においても、箔画像形成部5の箔画像転写部5a,5bにおいてヒーター53の電源を切る必要がなく、また加熱ローラ51と加圧ローラ52とを第1経路P1から離間させる必要もない。そのため、連続給紙時に搬送路Pに対して順次給紙される複数枚の記録媒体9の間隔を狭くすることが可能であり、生産性を向上させることができる。
このように本実施形態の画像形成装置1は、第2実施形態と同様、複数種類の箔のうちから選択した箔を用いて記録媒体9に箔画像を形成することが可能であり、連続給紙を行う際に記録媒体9に形成する箔画像に用いる箔が異なる種類に変更される場合、或いは、記録媒体9に箔画像を形成しないことが生じる場合であっても、給紙間隔を狭くした状態で記録媒体9の連続給紙を行うことが可能である。それ故、本実施形態の画像形成装置1は、生産性を低下させることなく、複数枚の記録媒体9を連続出力することが可能である。
尚、図9では、トナー画像形成部3と箔画像形成部5との間に定着部90が設けられる場合を例示したが、これに限られるものではない。図11は、定着部90を箔画像形成部5の下流側に配置した画像形成装置1の例を示す図である。Y,M,C,Kのトナーは、箔画像形成部5の箔画像転写部5a,5bを通過しても溶融しないため、箔に対する接着性は示さない。そのため、定着部90は、図11に示すように箔画像形成部5の下流側に配置しても構わない。
尚、本実施形態において上述した点以外の構成及び動作については、第1実施形態又は第2実施形態で説明したものと同様である。
(第4実施形態)
次に本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態では、3種類の箔のうちから選択した2種類の箔画像を記録媒体9に形成できるようにした画像形成装置1について説明する。
図12は、本実施形態における画像形成装置1の構成例を示す図である。この画像形成装置1が第3実施形態で説明した装置と異なる点は、箔画像形成部5に3つの箔画像転写部5a,5b,5cが設けられている点である。例えば、箔画像転写部5aでは、金箔を用いた箔画像が形成され、箔画像転写部5bでは銀箔を用いた箔画像が形成され、箔画像転写部5cでは銅箔を用いた箔画像が形成される。そして画像形成装置1は、3種類の箔のうちから選択した2種類の箔を用いて記録媒体9に箔画像を形成することができる。すなわち、箔画像形成部5に設けられる3つの箔画像転写部5a,5b,5cは、第1経路P1の上流側から順に、金箔、銀箔、銅箔を記録媒体9に転写するように構成される。
また、各箔画像転写部5a,5b,5cは、加熱ローラ51の加熱温度を変更することが可能である。例えば、各箔画像転写部5a,5b,5cは、画像形成ユニット31aで使用される第1のトナーの融解温度よりも高く、画像形成ユニット31bで使用される第2のトナーの融解温度よりも低い第1の加熱温度(例えば195℃)と、画像形成ユニット31bで使用される第2のトナーの融解温度よりも高く、画像形成ユニット31Y,31M,31C,31Kで使用されるY,M,C,Kのトナーの融解温度よりも低い第2の加熱温度(例えば225℃)とのいずれか一方に設定可能である。これにより、箔画像形成部5は、3つの箔画像転写部5a,5b,5cのうちから1つ又は2つの箔画像転写部を選択して記録媒体9に箔画像を形成することができる。
例えば、記録媒体9に金箔と銀箔の箔画像を形成する場合、画像形成装置1の制御部7は、画像形成ユニット31aに金箔の箔画像に対応するトナー画像を形成させると共に、画像形成ユニット31bに銀箔の箔画像に対応するトナー画像を形成させる。また、制御部7は、箔画像転写部5aの加熱温度を第1の加熱温度に設定し、箔画像転写部5bの加熱温度を第2の加熱温度に設定する。そして制御部7は、画像形成ユニット31a,31bによるトナー画像が二次転写された記録媒体9を箔画像形成部5の第1経路P1に導き、箔画像転写部5a,5bを順に通過させて金箔と銀箔による2種類の箔画像を記録媒体9に形成する。また、制御部7は、記録媒体9が箔画像転写部5bを通過した後、ローラ13cの分岐部において記録媒体9を第2経路P2へ案内し、箔画像転写部5cを通過させることなく下流側へと搬送する。
また、記録媒体9に銀箔と銅箔の箔画像を形成する場合、画像形成装置1の制御部7は、画像形成ユニット31aに銀箔の箔画像に対応するトナー画像を形成させると共に、画像形成ユニット31bに銅箔の箔画像に対応するトナー画像を形成させる。また、制御部7は、箔画像転写部5bの加熱温度を第1の加熱温度に設定し、箔画像転写部5cの加熱温度を第2の加熱温度に設定する。そして制御部7は、画像形成ユニット31a,31bによるトナー画像が二次転写された記録媒体9を第1経路P1に導き、箔画像転写部5aを通過させることなく下流側へ搬送する。記録媒体9が第2経路P2においてローラ15bの分岐部を通過するとき、制御部7は、記録媒体9を第1経路P1へ案内し、箔画像転写部5bへと導く。そして制御部7は、箔画像転写部5b,5cを順に通過させて銀箔と銅箔による2種類の箔画像を記録媒体9に形成する。
さらに、記録媒体9に金箔と銅箔の箔画像を形成する場合、画像形成装置1の制御部7は、画像形成ユニット31aに金箔の箔画像に対応するトナー画像を形成させると共に、画像形成ユニット31bに銅箔の箔画像に対応するトナー画像を形成させる。また、制御部7は、箔画像転写部5aの加熱温度を第1の加熱温度に設定し、箔画像転写部5cの加熱温度を第2の加熱温度に設定する。そして制御部7は、画像形成ユニット31a,31bによるトナー画像が二次転写された記録媒体9を箔画像形成部5の第1経路P1に導き、箔画像転写部5aを通過させて金箔による箔画像を記録媒体9に形成する。その後、制御部7は、第1経路P1のローラ13bの分岐部で記録媒体9を第2経路P2に案内し、箔画像転写部5bを経由させることなく、記録媒体9を搬送する。そして制御部7は、記録媒体9が第2経路P2のローラ15dの分岐部を通過するとき、記録媒体9を再び第1経路P1へ案内し、箔画像転写部5cへと導く。これにより、記録媒体9には、金箔と銅箔による2種類の箔画像を形成することができる。
このように本実施形態の画像形成装置1は、複数種類の箔のうちから2つの箔を選択して記録媒体9に箔画像を形成することが可能である。また箔を記録媒体9に転写するためのトナー画像を形成する画像形成ユニット31a,31bの数を増やせば、3種類以上の箔を用いて記録媒体9に箔画像を形成することも可能である。そして本実施形態においても画像形成装置1は、箔画像形成部5に設けられた箔画像転写部5a,5b,5cに対して記録媒体9を搬送するための第1経路P1と、箔画像転写部5a,5b,5cに記録媒体9を搬送せずに迂回させる第2経路P2とを有しているため、各箔画像転写部5a,5b,5cにおいて箔画像を形成しない場合であっても、箔画像転写部5a,5b,5cにおいてヒーター53の電源を切る必要がなく、また加熱ローラ51と加圧ローラ52とを第1経路P1から離間させる必要もない。そのため、連続給紙時に搬送路Pに対して順次給紙される複数枚の記録媒体9の給紙間隔を狭くすることが可能であり、生産性を向上させることができる。
尚、図12では、トナー画像形成部3と箔画像形成部5との間に定着部90が設けられる場合を例示したが、これに限られるものではなく、第3実施形態で説明したように定着部90を箔画像形成部5の下流側に配置した構成を採用しても良い。
また、本実施形態において上述した点以外の構成及び動作については、第1実施形態乃至第3実施形態で説明したものと同様である。
(変形例)
以上、本発明に関する好ましい一実施形態について説明した。しかし、本発明は、上記実施形態において説明した内容のものに限られるものではなく、種々の変形例が適用可能である。
例えば上記実施形態では、定着部50が、加熱ローラ51と加圧ローラ52との一対のローラによって構成される場合を例示した。しかし、定着部50は、必ずしも一対のローラによって構成されるものに限られない。例えば、定着部50は、無端状の定着ベルトを有し、その定着ベルトに、記録媒体9を押し当ててトナー画像を定着させるものであっても構わない。また、定着部90についても同様である。
また、画像形成ユニット31a,31bにおいて使用されるトナーは、画像印刷部2がモノクロ画像又はカラー画像を記録媒体9に印刷するときに用いられる色とは異なる色のトナーを使用するようにしても良い。例えば、画像形成ユニット31a,31bにおいて白色のトナーを用いるようにすれば、記録媒体9に対して箔画像が形成されない場合であっても、白色のトナーを用いて記録媒体9に画像を形成することが可能となる。
1 画像形成装置
2 画像印刷部(画像印刷手段)
3 トナー画像形成部(トナー画像形成手段)
5 箔画像形成部(箔画像形成手段)
5a,5b,5c 箔画像転写部(箔画像転写手段)
7 制御部(制御手段)
9 記録媒体
P 搬送路
P1 第1経路
P2 第2経路

Claims (14)

  1. モノクロ画像又はカラー画像に関する第1画像データと箔画像に関する第2画像データとを含む画像データを受信する受信手段と、
    記録媒体を所定方向に搬送する搬送路と、
    前記搬送路に設けられ、前記搬送路を搬送される記録媒体に対して前記第1画像データに基づくモノクロ画像又はカラー画像を印刷する画像印刷手段と、
    前記搬送路に設けられ、前記搬送路を搬送される前記記録媒体に対して前記第2画像データに基づくトナー画像を転写させるトナー画像形成手段と、
    前記搬送路において前記トナー画像形成手段の下流側に設けられ、前記記録媒体に転写された前記トナー画像を融解させて前記トナー画像に箔を付着させて箔画像を形成する箔画像形成手段と、
    を備え、
    前記搬送路は、前記トナー画像形成手段の下流側において、前記記録媒体が前記箔画像形成手段を通過する第1経路と、前記記録媒体が前記箔画像形成手段を通過しない第2経路とを有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記箔画像形成手段は、前記第1経路に沿って配置される複数の箔画像転写手段を備え、
    前記複数の箔画像転写手段は、前記記録媒体に対してそれぞれ異なる種類の箔画像を形成することが可能であり、
    前記搬送路は、前記トナー画像形成手段の下流側において前記記録媒体を搬送する経路を前記第1経路と前記第2経路とで切り替えることにより、前記複数の箔画像転写手段のうちから選択した箔画像転写手段に前記記録媒体を通過させることが可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記トナー画像形成手段は、前記搬送路を搬送される前記記録媒体に対し、融解温度の異なる複数種類のトナーを用いて複数種類のトナー画像を形成可能であり、
    前記複数の箔画像転写手段は、前記トナー画像を融解させるときの加熱温度がそれぞれ異なることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記複数の箔画像転写手段の加熱温度は、前記第1経路の下流側に配置された箔画像転写手段よりも前記第1経路の上流側に配置された箔画像転写手段の方が低温に設定されることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記トナー画像形成手段は、前記記録媒体に前記複数種類のトナー画像を形成するとき、融解温度の低いトナー画像を前記記録媒体の最上層に転写させることを特徴とする請求項3又は4に記載の画像形成装置。
  6. 前記複数の箔画像転写手段は、前記第1経路の下流側に配置された箔画像転写手段よりも前記第1経路の上流側に配置された箔画像転写手段の方が箔の厚みが薄いことを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記記録媒体が前記搬送路に沿って搬送されるとき、前記画像データに基づいて前記記録媒体が搬送される経路を前記第1経路と前記第2経路とで切り替える制御を行う制御手段、
    を更に備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記制御手段は、前記記録媒体に対して箔画像を形成することが不要である場合に前記記録媒体が搬送される経路を前記第2経路に切り替えることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記トナー画像形成手段は、前記画像印刷手段がモノクロ画像又はカラー画像を印刷するときに用いられる色とは異なる色のトナー画像を前記記録媒体に転写させることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 前記画像印刷手段は、インクジェット方式によりモノクロ画像又はカラー画像を前記記録媒体に印刷することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の画像形成装置。
  11. 前記画像印刷手段は、電子写真方式によりモノクロ画像又はカラー画像を前記記録媒体に印刷することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の画像形成装置。
  12. 前記画像印刷手段においてモノクロ画像又はカラー画像の印刷に使用されるトナーの融解温度は、前記トナー画像形成手段において使用されるトナーの融解温度よりも高いことを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 所定の搬送路に沿って搬送される記録媒体に対し、モノクロ画像又はカラー画像を形成すると共に、箔画像を前記記録媒体に形成する画像形成方法であって、
    モノクロ画像又はカラー画像に関する第1画像データと箔画像に関する第2画像データとを含む画像データを受信し、
    前記記録媒体が前記搬送路に沿って搬送されているとき、前記記録媒体に対して前記第1画像データに基づくモノクロ画像又はカラー画像を印刷し、
    前記記録媒体が前記搬送路に沿って搬送されているとき、前記記録媒体に対して前記第2画像データに基づくトナー画像を転写させ、
    前記記録媒体に箔画像を形成するときには、前記記録媒体に前記トナー画像が転写された後に前記記録媒体を第1経路へ搬送し、前記第1経路において前記記録媒体に転写された前記トナー画像を融解させて前記トナー画像に箔を付着させて箔画像を形成し、
    前記記録媒体に箔画像を形成しないときには、前記記録媒体を前記第1経路と並行する第2経路へ搬送し、前記記録媒体を前記第2経路によって下流側へ搬送することを特徴とする画像形成方法。
  14. 前記第1経路には、前記記録媒体に対してそれぞれ異なる種類の箔画像を形成する複数の箔画像転写手段が設けられており、
    前記記録媒体が前記搬送路に沿って搬送されているとき、前記記録媒体を搬送する経路を前記第1経路と前記第2経路とで切り替えることにより、前記複数の箔画像転写手段のうちから選択した箔画像転写手段に前記記録媒体を通過させることを特徴とする請求項13に記載の画像形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2024070131A1 (ja) * 2022-09-28 2024-04-04 ブラザー工業株式会社 プログラム、ラスタデータ作成装置およびラスタデータ作成方法

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