JP2021095241A - パーツフィーダ用ホッパーおよびそれを備えたパーツフィーダ装置 - Google Patents

パーツフィーダ用ホッパーおよびそれを備えたパーツフィーダ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】パーツフィーダ装置をコンパクト化する。【解決手段】搬入されたパーツを振動によって移動させるボウル20にパーツを供給するパーツフィーダ用ホッパー50は、パーツを貯留する貯留部51と、貯留部に貯留されたパーツを送出する送出口53と、を備え、ボウル20の底面21上に底面21との間に所定の第1隙間G1を介して設置され、送出口53を通じて底面21へとパーツを供給する。【選択図】図1

Description

本発明は、パーツフィーダ用ホッパーおよびそれを備えたパーツフィーダ装置に関するものである。
特許文献1には、パーツが貯留されるホッパーと、ホッパーから供給されたパーツが振動によって移動する搬送路が周方向に沿って形成されたボウルと、ボウルを振動させる加振機と、を備えたパーツフィーダ装置が開示されている。
特開2017−210343号公報
特許文献1に記載されるパーツフィーダ装置のように、ホッパーがボウルの外側に配置され、ホッパーとボウルとの間にスロープが配置される場合、装置全体が大型化することから、パーツフィーダ装置を設置するために比較的広いスペースを確保する必要がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、パーツフィーダ装置をコンパクト化することを目的とする。
本発明は、搬入されたパーツを振動によって移動させるボウルにパーツを供給するパーツフィーダ用ホッパーが、パーツを貯留する貯留部と、貯留部に貯留されたパーツを送出する送出口と、を備え、ボウルの底面上に底面との間に所定の隙間を介して設置され、送出口を通じて底面へとパーツを供給することを特徴とする。
本発明によれば、パーツフィーダ装置をコンパクト化することができる。
本発明の実施形態に係るパーツフィーダ装置の構成図である。 本発明の実施形態に係るパーツフィーダ装置の平面図である。 図2のA−A線に沿う断面図である。 図3のB−B線に沿う断面図である。 本発明の実施形態に係るパーツフィーダ装置の変形例の断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るパーツフィーダ装置100について説明する。
パーツフィーダ装置100は、図1及び図2に示すように、パーツを貯留する貯留部51を有するパーツフィーダ用ホッパー50(以下、「ホッパー50」という。)と、ホッパー50を所定の方向に所定の振幅で振動させるホッパー加振部としてのホッパー加振機60と、ホッパー50からパーツが供給されるボウル20と、ボウル20を周方向に所定の振幅で振動させるボウル加振部としてのボウル加振機10と、を備える。図1は、パーツフィーダ装置100の構成を示す側面図であり、図2は、パーツフィーダ装置100の平面図である。なお、図2ではホッパー加振機60等を省略して示している。
パーツフィーダ装置100は、ホッパー加振機60によってホッパー50を振動させることにより、ホッパー50に貯留されたパーツをボウル20へと送出する一方、ボウル加振機10によってボウル20を振動させることにより、ボウル20内に供給されたパーツを振動方向に搬送しつつ所定の姿勢に揃え、所定の姿勢となったパーツを搬出口20aから搬出させるものである。
ボウル加振機10は、図示しない電磁石を有し、電磁石に供給される交流電流によって生じる所定の周期の振動をボウル20に伝達するものである。なお、振動の発生源としては、電磁石に限定されず、圧電素子であってよいし、ソレノイドアクチュエータや流体圧アクチュエータの変位を、カム等の機構を介して振動に変換するものであってもよい。ボウル加振機10とボウル加振機10が設置される台座12との間や台座12と床面との間には、床面への振動の伝達を抑制するために、防振ゴムを設けることが好ましい。
ボウル20は、図1及び図2に示すように、底面21と筒部22とを有する有底筒状であり、鋳造性及び切削性のよい金属材、例えばアルミニウム合金により形成される。ボウル20は、略中央に形成された挿通孔24を挿通する図示しないボルトを介してボウル加振機10に固定され、ボウル加振機10により加振されることによって、中心軸Oを中心として周方向に所定の周期及び所定の振幅で微振動する。なお、ボウル20の振動周期や振幅は、ボウル加振機10に供給される交流電流を制御する図示しない制御装置によって調整される。
底面21は、ホッパー50から送出されたパーツを受け入れる受容面であり、パーツが滞留しないように、筒部22に向かって緩やかに下るように傾斜している。筒部22には、所定の姿勢となったパーツを後工程の装置へと搬出するための搬出口20aが設けられる。搬出口20aは、後工程の装置との間でパーツの受け渡しが容易にできるように筒部22から径方向外側に向けて突出して形成される。
また、図2に示すように、筒部22の内周側には、底面21に供給されたパーツが搬出口20aに向かって移動する搬送路30が周方向に沿って、周方向において1周に満たない範囲に形成される。つまり、搬送路30は、螺旋状に形成されていないことから、勾配が設けられておらず、始端から終端に至るまで略水平に形成される。
したがって、パーツが移動する搬送路が螺旋状に形成された場合と比較し、搬送路30に勾配がないことからパーツを移動させるための推力が小さくて済むため、搬出口20aに向けてパーツを円滑に移動させることが可能である。
搬送路30には、搬送路30を移動するパーツのうち所定の姿勢にあるパーツの移動のみを許容する選定部31と、選定部31で除外されたパーツを受け入れて搬送路30に戻すスロープ36と、が設けられる。
選定部31は、搬送路30と同一平面上に設けられる選別面32と、選別面32を移動するパーツを支持する支持面33と、を有する。選別面32と支持面33とは、径方向における断面において互いに直交する平面であり、選別面32は、支持面33よりも水平面に対する傾斜が小さく設定されている。具体的には、水平面に対する選別面32の角度は約30度である一方、水平面に対する支持面33の角度は約60度である。このため、選別面32は搬送路30を移動するパーツの下方を支持し、支持面33は搬送路30を移動するパーツの側方を支持することになる。
また、選別面32の幅は、パーツの高さ、幅、厚さといった寸法のうち最も小さい寸法よりも小さく設定される。このため、搬送路30を移動するパーツのうち所定の姿勢にあるパーツは、選別面32及び支持面33により支持される一方、所定の姿勢にないパーツは、選別面32から落下することになる。
また、支持面33の幅、すなわち、選別面32から支持面33の上縁までの高さは、パーツの高さ、幅、厚さといった寸法のうち最も大きい寸法以下または同程度の大きさであって、所定の姿勢にあるパーツを安定して支持可能な大きさに設定される。このようにパーツが接触する支持面33の幅の大きさを制限し、支持面33とパーツとの接触面積を減少させてパーツが移動する際の抵抗を小さくすることによって、所定の姿勢にあるパーツを選定部31に沿って円滑に移動させることが可能となる。
一方、スロープ36は、選定部31に対して径方向内側に設けられた凹部であり、パーツが落下する部分に設けられる受容面37と、搬送路30と同一平面上に形成された合流面39と、受容面37と合流面39とを接続する傾斜面38と、を有する。
受容面37は、選別面32と平行、すなわち周方向において勾配のない平面であり、径方向断面で見た場合、選別面32と同様に水平面に対して傾いて形成される。このため、受容面37では、選別面32から落下したパーツを容易に受け取ることが可能である。なお、選別面32から受容面37へ落下するパーツが多い場合には、受容面37からさらに底面21へとパーツは落下することになる。
傾斜面38は、周方向において所定の勾配を有しており、受容面37から合流面39に向かって所定の角度で傾いた上り傾斜となっている。このため、受容面37に落下したパーツは、傾斜面38を登って合流面39へと移動することになる。なお、傾斜面38が受容面37を兼ねていてもよく、この場合は受容面37を設けなくてもよい。また、スロープ36上のパーツの移動を円滑にさせるために、受容面37と傾斜面38との接続部や合流面39と傾斜面38との接続部における勾配を他の部分よりも緩やかにしてもよい。
合流面39は、傾斜面38と選別面32とが同一平面になった平面部であり、搬送路30において比較的幅が広い部分である。
また、合流面39は、選別面32と同様に水平面に対して傾いて形成されるため、傾斜面38を移動し合流面39に至ったパーツは、合流面39の傾きに沿って支持面33に向かって移動することになる。つまり、合流面39では、選別面32及び支持面33に沿って移動してきた所定の姿勢のパーツと、選別面32から落下しスロープ36に沿って登ってきたパーツと、が合流することになる。
上記形状の選定部31とスロープ36とは、図2に示すように、径方向において隣接して設けられる。これは、周方向に沿って形成された所定の幅、具体的には合流面39と同じ幅を有する搬送路30に対してスロープ36を切削加工することによって選定部31が形成されるためである。つまり、選定部31とスロープ36とは一体不可分である。
ここで、選定部31からパーツが落下する際の高さが高いと、パーツが受ける衝撃が大きくなり、パーツに割れや欠けが生じるおそれがある。特にパーツの素材がフェライトやセラミックである場合には、衝撃によって割れや欠けが生じやすい。これに対して搬送路30は、周方向に1周に満たない範囲に設けられるため、搬送路を螺旋状に形成した場合と比較し、パーツが落下する高さを比較的低くすることができることから、パーツに割れや欠けが生じることを抑制することが可能である。
しかしながら、搬送路30が1周に満たない範囲に設けられる場合であってもパーツが落下する高さによっては、パーツに割れや欠けが生じるおそれがある。このため、パーツに割れや欠けが生じることを確実に抑制するために、選別面32から落下したパーツを受け取る受容面37から選別面32までの高さ、すなわち、スロープ36から選別面32までの最大高さは、パーツの高さ、幅、厚さといった寸法のうち最も大きい寸法よりも小さく設定されている。
また、スロープ36が設けられることで、選定部31から落下したパーツは、搬送路30の途中の部分において合流することになる。このため、落下したパーツを搬送路30の始まりの部分へと戻す場合と比較し、搬入されてから搬出されるまでの間にパーツが振動を受ける時間が短くなることから、パーツに割れや欠けが生じることを抑制することが可能である。
しかしながら、選定部31及びスロープ36が1カ所にしか設けられていない場合、パーツを所定の姿勢に揃えることが困難であるとともに、搬送路30に戻りきれなかったパーツは、搬送路30の始まりの部分へと戻されることになるため、パーツが振動を受ける時間が長くなってしまうおそれがある。
このようにパーツが振動を受ける時間が長くなることを回避するために、選定部31及びスロープ36は、搬送路30に対して複数、具体的には3カ所設けられている。このように選定部31及びスロープ36を複数設けることで、パーツが所定の姿勢となる確率を高めることができるとともに、選定部31で除外されたパーツを搬送路30へと戻す機会が増えることで、搬入されてから搬出されるまでの間にパーツが振動を受ける時間を短くすることができる。この結果、パーツに割れや欠けが生じることをさらに抑制することができる。
なお、選定部31及びスロープ36の数は3つに限定されず、4つ以上の複数個であってもよいし、2つ以下であってもよい。
上記形状の選定部31及びスロープ36に加えて、ボウル20には、搬出口20aに向けて搬送路30を移動するパーツのうち所定の姿勢にあるパーツの移動のみを許容する最終選定部35と、最終選定部35で除外されたパーツを受け入れて底面21へと落下させる緩衝部40と、緩衝部40から底面21に落下したパーツとホッパー50から底面21に供給されたパーツとを搬送路30へと導く搬入部28と、が設けられる。
最終選定部35は、選定部31と同様に、搬送路30と同一平面上に設けられる選別面32と、選別面32を移動するパーツを支持する支持面33と、を有するとともに、支持面33に連続して形成され搬出口20aに向かって水平面に対する傾斜が徐々に小さくなる転向面34と、を有する。
緩衝部40は、水平な平面を有する段部であり、最終選定部35で除外されたパーツが底面21に直接落下することを防止するために設けられる。
最終選定部35においても、選定部31と同様に、搬送路30を移動するパーツのうち所定の姿勢にあるパーツは、選別面32及び支持面33により支持され、転向面34に至ったパーツは、転向面34に接する面を底面として、搬出口20aから搬出される。一方、所定の姿勢にないパーツは、選別面32から落下し、緩衝部40を介して底面21に至る。底面21に落下したパーツは、搬入部28を登り再び搬送路30に戻される。
搬入部28は、底面21と搬送路30の始端とを接続する上り傾斜面であり、搬入部28の勾配は、底面21に落下したパーツ及びホッパー50から底面21に供給されたパーツが搬送路30の始端に向かって登ることが可能な大きさに設定される。
上記構成のボウル20では、パーツの姿勢を揃える搬送路30は、筒部22の内側に沿って設けられる。このため、ボウル20の中央部には、パーツが移動する通路が形成されておらず、空きスペースとなっている。本実施形態では、このようにボウル20の中央部に生じた空きスペースを利用し、このスペースにホッパー50を配置している。換言すれば、上記構成のボウル20では、搬送路30が螺旋状に形成されていないことから、ボウル20の中央部にホッパー50を配置するためのスペースを十分確保することが可能である。
ホッパー50は、図1〜4に示されるように、ボウル状の空洞が形成された有底筒状部材であり、空洞部がパーツを貯留する貯留部51となっている。なお、図3は、図2のA−A線に沿う断面を示す断面図であり、図4は、図3のB−B線に沿う断面を示す断面図である。
ホッパー50は、図1に示すように、ホッパー50を保持する保持部材61と、台座12に立設され保持部材61を支持する支持柱62と、によって支持されることによって、ボウル20の中央部に設置される。
保持部材61は、水平方向に延び支持柱62によって支持される棒状部61aと、棒状部61aの一端に設けられ、ホッパー50の外周面を保持する円環状のホッパー保持部61bと、を有する。ホッパー保持部61bは、図示しないボルト等の締結部材を介して、ホッパー50に固定される。また、棒状部61aの他端には、ホッパー加振機60が取り付けられる。
ホッパー加振機60は、図示しない電磁石を有し、電磁石に供給される交流電流によって生じる所定の周期の振動をホッパー50に伝達するものである。なお、振動の発生源としては、電磁石に限定されず、圧電素子であってよいし、ソレノイドアクチュエータや流体圧アクチュエータの変位を、カム等の機構を介して振動に変換するものであってもよい。
支持柱62と棒状部61aとは、図示しない板バネで連結されており、板バネは、撓み方向が棒状部61aの長手方向と一致するように配置される。このため、ホッパー加振機60が駆動されると、保持部材61は、棒状部61aの長手方向、つまり、図1及び図2において矢印Xで示される方向に沿って所定の周期及び所定の振幅で微振動し、これに伴って、ホッパー50も微振動することになる。
このようなホッパー50の微振動がボウル20に伝達されないようにするために、また、ボウル20の微振動がホッパー50に伝達されないようにするために、ホッパー50の底部とボウル20の底面21との間には所定の隙間が設けられる。つまり、ホッパー50は、ボウル20に接しない状態でボウル20の略中央に設置されている。
ホッパー50の振動周期や振幅は、ホッパー加振機60に供給される交流電流を制御する図示しない制御装置によって調整される。なお、ホッパー加振機60は、保持部材61を介してホッパー50に取り付けられているが、ホッパー50に設けられていてもよい。
ホッパー50は、パーツを貯留する貯留部51と、貯留部51から径方向外側に向かって形成された送出通路52と、を有する。送出通路52は、断面が略U字状の切欠きであり、貯留部51に開口する一方、ホッパー50の外周面において開口しており、ホッパー50の外周面に開口する部分は、貯留部51内に貯留されたパーツを外部へと送出する送出口53となっている。
送出通路52は、棒状部61aの長手方向、すなわち、図1及び図2において矢印Xで示される方向に沿って形成されており、送出口53に向かって僅かに下るように傾斜している。このため、矢印Xで示される方向に沿ってホッパー50が微振動すると、貯留部51に貯留されたパーツは、送出通路52に沿って徐々に移動し、送出口53から送出されることになる。
また、ホッパー50は、送出通路52を挟むようにして立設された一対の隔壁54を有する。隔壁54は、図2及び図3に示すように、貯留部51と送出通路52との境界部から径方向内側及び上方に向かって所定の長さに渡って設けられた板状の仕切部である。
このように貯留部51と送出通路52との境界部に隔壁54を設けることによって、外部から貯留部51内にパーツが投入される際に、送出通路52にパーツが直接流れ込み、送出口53から飛び出てしまうことを抑制することができるとともに、貯留部51の比較的高い位置から送出通路52へとパーツが落下することを抑制することができる。また、外部から貯留部51に投入されたパーツが送出通路52へと直接流れ込むことを防止するために、上記隔壁54に加えて、送出通路52の上方を覆うカバー部材を設けてもよい。
ここで、パーツが供給されるボウル20の底面21からホッパー50の送出口53の下縁までの高さが高いと、ホッパー50からボウル20へパーツが送出される際にパーツが受ける衝撃が大きくなり、パーツに割れや欠けが生じるおそれがある。特にパーツの素材がフェライトやセラミックである場合には、衝撃によって割れや欠けが生じやすい。
このため、本実施形態では、パーツに割れや欠けが生じてしまうことを抑制するために、ボウル20の底面21からホッパー50の送出口53の下縁までの高さを、パーツの高さ、幅、厚さといった寸法のうち最も大きい寸法であるパーツの最大長さ以下に設定している。より好ましくは、ボウル20の底面21の高さとホッパー50の送出口53の下縁の高さとが同じ高さとなるように、つまり、ホッパー50の送出口53の下縁がボウル20の底面21と面一となるようにしている。
ホッパー50の送出口53の下縁をボウル20の底面21と面一とするために、ボウル20の底面21には、ホッパー50の底部側の部分を収容する収容凹部21aが設けられる。収容凹部21aは、図3に示すように、底面21の表面から所定の深さだけ凹んで形成された部分であり、外形は、ホッパー50の外形に合せて円形状となっている。
ホッパー50は、中心軸O方向において収容凹部21aの底面との間に所定の隙間としての第1隙間G1を介して設置され、径方向において収容凹部21aの内周面との間に所定の第2隙間G2を介して設置される。第1隙間G1の大きさ及び第2隙間G2の大きさは、ホッパー50の微振動がボウル20に伝達されないとともにボウル20の微振動がホッパー50に伝達されない大きさ、例えば、0.2〜0.8mm程度の大きさに設定される。なお、ホッパー50とボウル20との間にパーツが落下してしまうことを防止するために、第2隙間G2の大きさは、パーツの最小長さよりも大きく設定される。
ボウル20の底面21に形成された収容凹部21aに、少なくともボウル20の底部の一部を収容することにより、図3及び図4に示すように、ホッパー50の送出口53の下縁の高さとボウル20の底面21の高さとはほぼ同じ高さとなる。
このようにホッパー50の送出口53の下縁の高さとボウル20の底面21の高さとがほぼ一致し、ボウル20の底面21からホッパー50の送出口53の下縁までの高さがパーツの最大長さ以下となることで、ホッパー50からボウル20へとパーツが移動する際にパーツが受ける衝撃が低減され、結果として、パーツに割れや欠けが生じてしまうことを抑制することができる。
また、ボウル20の底面21には、ホッパー50から送出されたパーツを搬入部28へと導くガイド溝21bが複数設けられる。ガイド溝21bは、ホッパー50の送出口53に対向する位置に形成された溝であり、搬入部28に向かって円弧状に形成される。
このようにホッパー50からパーツが送出される部分に、搬入部28へとパーツを誘導するガイド溝21bを形成しておくことにより、パーツが搬出口20aや緩衝部40に向かって移動しまうことを抑制し、パーツを搬送路30へと積極的に誘導することによって搬送効率を向上させることができる。
次に、上記形状のホッパー50及びボウル20を備えたパーツフィーダ装置100によるパーツの搬出について、図1〜4を参照して説明する。
ホッパー加振機60が駆動し、ホッパー50が送出通路52に沿って微振動することにより、ホッパー50の貯留部51に貯留されたパーツは、送出通路52を通じて送出口53からボウル20の底面21へと送出される。
ボウル加振機10により周方向に微振動するボウル20の底面21に送出されたパーツは、ガイド溝21bに沿って搬入部28へと移動した後、搬入部28を上って搬送路30に至る。
搬送路30を移動するパーツは、上述のように、選定部31において所定の姿勢にあるものだけが選定される。そして、最終選定部35を通過したパーツは、搬出口20aから搬出される。
なお、ホッパー50からボウル20へのパーツの供給量は、ホッパー加振機60の駆動状態によって変化する。このため、ホッパー加振機60の駆動は、搬送路30を移動するパーツの量や搬出口20aを通過するパーツの量から推定されるボウル20内にあるパーツの量が適度な量となるように制御される。
このように、パーツフィーダ装置100は、ボウル20の中央に配置されたホッパー50から供給されたパーツを、ボウル20に設けられた搬送路30を通じて所定に姿勢に揃えて搬出口20aから搬出する。
以上の実施形態によれば以下の効果を奏する。
上記実施形態では、ホッパー50が、ボウル20の中央部の空きスペースに配置され、ホッパー50からボウル20の底面21へとパーツが直接的に供給される。このようにボウル20の底面21上にホッパー50を配置することによって、パーツフィーダ装置100全体をコンパクト化することが可能となり、結果として、パーツフィーダ装置100を設置するためのスペースが小さくなることから、パーツフィーダ装置100の設置の自由度を向上させることができる。また、ホッパー50とボウル20との間にスロープを介在させる必要がないことから、パーツフィーダ装置100の製造コストを低減することも可能である。
また、上記実施形態では、ホッパー50の送出口53の下縁の高さとボウル20の底面21の高さとがほぼ同じ高さとなる。このように、ホッパー50からボウル20へとパーツが移動する際に通過する部分の段差を小さくすることによって、ホッパー50からボウル20へとパーツが移動する際にパーツが受ける衝撃が低減され、結果として、パーツに割れや欠けが生じてしまうことを抑制することができる。
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、ホッパー50の送出口53の下縁をボウル20の底面21と面一とするために、ボウル20の底面21に形成された収容凹部21aにホッパー50の底側を収容している。ホッパー50の底側を収容凹部21aに収容しなくとも、ボウル20の底面21からホッパー50の送出口53の下縁までの高さを所定の大きさ、例えば、パーツの最大長さ以下にすることが可能であれば、ボウル20の底面21に収容凹部21aを形成しなくともよい。この場合、ボウル20の底面21とホッパー50との間に第1隙間G1が介在した状態でホッパー50はボウル20の底面21上に設置される。
また、上記実施形態では、送出通路52は、ホッパー50の略中央から径方向に直線状に形成されている。これに代えて、送出通路52は、ホッパー50の略中央から径方向外側に向かって曲線状に形成されていてもよい。例えば、搬入部28に向かって送出通路52を曲線状に形成することで、パーツを円滑に搬送路30に向けて移動させることができる。
また、上記実施形態では、径方向において、ホッパー50の送出口53の下縁とボウル20の底面21との間には第2隙間G2が設けられている。これに代えて、図5に示す変形例のように、ホッパー50の送出口53の下縁側に収容凹部21aが設けられる部分よりも径方向外側へと延出する延出部52aを形成し、送出通路52を径方向外側へと延長させることによって、ホッパー50の送出口53の下縁をボウル20の底面21の上方に位置させた構成としてもよい。なお、図5は、変形例を示す断面図であり、図3において示される断面に相当する断面を示している。このように送出通路52と底面21とが重なり合う構成とすることによって、収容凹部21aにパーツが落下することを確実に防止することができる。なお、この場合もボウル20の底面21からホッパー50の送出口53の下縁までの高さは、所定の大きさ、例えば、パーツの最大長さ以下に設定され、ホッパー50は、ボウル20に接しない状態でボウル20の略中央に設置される。
以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
搬入されたパーツを振動によって移動させるボウル20にパーツを供給するホッパー50は、パーツを貯留する貯留部51と、貯留部51に貯留されたパーツを送出する送出口53と、を備え、ボウル20の底面21上に底面21との間に所定の第1隙間G1を介して設置され、送出口53を通じて底面21へとパーツを供給する。
この構成では、ホッパー50が、ボウル20の底面21上に底面21との間に所定の隙間を介して設置され、送出口53を通じてホッパー50からボウル20の底面21へとパーツが直接的に供給される。このようにボウル20の底面21上にホッパー50を配置することによって、パーツフィーダ装置100全体をコンパクト化することができる。また、この結果として、パーツフィーダ装置100を設置するためのスペースが小さくなることから、パーツフィーダ装置100の設置の自由度を向上させることができる。
また、底面21から送出口53の下縁までの高さは、パーツの最大長さ以下に設定される。
この構成では、底面21から送出口53の下縁までの高さが、パーツの最大長さ以下に設定される。このようにホッパー50からボウル20へとパーツが移動する際に、パーツが落下する高さを制限することによって、移動時にパーツが受ける衝撃を低減させることができる。この結果、パーツに割れや欠けが生じてしまうことを抑制することができる。
また、送出口53の下縁は、底面21と面一である。
この構成では、送出口53の下縁が、底面21と面一である。このようにホッパー50からボウル20へとパーツが移動する際に通過する部分の段差をなくすことによって、移動時にパーツが受ける衝撃を低減させることができる。この結果、パーツに割れや欠けが生じてしまうことを抑制することができる。
また、ホッパー50は、貯留部51を振動させるホッパー加振機60をさらに備え、ホッパー加振機60は、貯留部51から送出口53に至る送出通路52が延びる方向に沿って貯留部51を振動させる。
この構成では、ホッパー加振機60によって、送出通路52が延びる方向に沿って貯留部51を振動することにより、送出通路52を通じてパーツが送出される。このようにパーツの送出は、送出通路52が延びる方向に沿って貯留部51を振動させることによって制御される。このため、ホッパー加振機60の駆動を制御することによって、必要に応じてボウル20へとパーツを供給することができる。
また、パーツフィーダ装置100は、ホッパー50と、搬入されたパーツが振動によって移動する搬送路30が周方向に沿って形成されたボウル20と、ボウル20を振動させるボウル加振機10と、を備え、ボウル20の底面21には、ホッパー50の少なくとも一部を収容する収容凹部21aが形成される。
この構成では、ボウル20の底面21に、ホッパー50の少なくとも一部を収容する収容凹部21aが形成される。このように、ボウル20の底面21に形成された収容凹部21aにホッパー50の少なくとも一部を収容することによって、ホッパー50の送出口53の下縁を、ボウル20の底面21と面一とすることが可能となる。この結果、ホッパー50からボウル20へとパーツが移動する際に通過する部分の段差が小さくなり、移動時にパーツが受ける衝撃が低減することになるため、パーツに割れや欠けが生じてしまうことを抑制することができる。
また、パーツフィーダ装置100は、ホッパー50と、搬入されたパーツが振動によって移動する搬送路30が周方向に沿って形成されたボウル20と、ボウル20を振動させるボウル加振機10と、を備え、ボウル20の底面21には、送出口53から送出されたパーツを搬送路30へと導くガイド溝21bが形成される。
この構成では、ボウル20の底面21に、送出口53から送出されたパーツを搬送路30へと導くガイド溝21bが形成される。このように、搬送路30へとパーツを導くガイド溝21bを設けることによって、パーツが搬出口20aや緩衝部40に向かって移動しまうことを抑制することができるとともに、パーツを円滑に搬送路30に向けて移動させることで、所定の姿勢に揃えられたパーツを搬出口20aから効率的に搬出することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
100・・・パーツフィーダ装置、50・・・ホッパー(パーツフィーダ用ホッパー)、10・・・ボウル加振機(ボウル加振部)、20・・・ボウル、21・・・底面、21a・・・収容凹部、21b・・・ガイド溝、30・・・搬送路、51・・・貯留部、52・・・送出通路、53・・・送出口、60・・・ホッパー加振機(ホッパー加振部)

Claims (6)

  1. 搬入されたパーツを振動によって移動させるボウルに前記パーツを供給するパーツフィーダ用ホッパーであって、
    前記パーツを貯留する貯留部と、
    前記貯留部に貯留された前記パーツを送出する送出口と、を備え、
    前記ボウルの底面上に当該底面との間に所定の隙間を介して設置され、前記送出口を通じて前記底面へと前記パーツを供給することを特徴とするパーツフィーダ用ホッパー。
  2. 前記ボウルの前記底面から前記送出口の下縁までの高さは、前記パーツの最大長さ以下に設定されることを特徴とする請求項1に記載のパーツフィーダ用ホッパー。
  3. 前記送出口の下縁は、前記ボウルの前記底面と面一であることを特徴とする請求項1または2に記載のパーツフィーダ用ホッパー。
  4. 前記貯留部を振動させるホッパー加振部をさらに備え、
    前記ホッパー加振部は、前記貯留部から前記送出口に至る送出通路が延びる方向に沿って前記貯留部を振動させることを特徴とする請求項1から3の何れか1つに記載のパーツフィーダ用ホッパー。
  5. 請求項1から4の何れか1つに記載のパーツフィーダ用ホッパーと、
    搬入された前記パーツが振動によって移動する搬送路が周方向に沿って形成された前記ボウルと、
    前記ボウルを振動させるボウル加振部と、を備え、
    前記ボウルの前記底面には、前記パーツフィーダ用ホッパーの少なくとも一部を収容する収容凹部が形成されることを特徴とするパーツフィーダ装置。
  6. 請求項1から4の何れか1つに記載のパーツフィーダ用ホッパーと、
    搬入された前記パーツが振動によって移動する搬送路が周方向に沿って形成された前記ボウルと、
    前記ボウルを振動させるボウル加振部と、を備え、
    前記ボウルの前記底面には、前記送出口から送出された前記パーツを前記搬送路へと導くガイド溝が形成されることを特徴とするパーツフィーダ装置。
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