以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態におけるシールド掘進機の概略構成を示す。図2は図1のA−A断面図である。図3は図2のB−B断面図である。尚、図1及び図3に図示の旋回リング4については、図2で図示を省略している。また、図1及び図2に図示のフレーム部10及び第2距離センサ16a,16bについては、図3で図示を省略している。本実施形態では、便宜上、トンネル掘進方向を前進方向として前後左右を規定している。
本実施形態では、いわゆる泥土圧式のシールド掘進機を例にとってシールド掘進機の構成を説明するが、シールド掘進機の種類はこれに限らず、例えば、泥水式のシールド掘進機であってもよい。
トンネルの構築に用いられるシールド掘進機1は、その本体をなす筒状(例えば円筒状)のスキンプレート2を備える。シールド掘進機1は、スキンプレート2の前面に設けられたカッタヘッド(図示せず)で地山を掘削しながら土砂を取り込んで後方に搬出して掘進する。
シールド掘進機1のスキンプレート2より内側には、複数の推進ジャッキ(図示せず)が、スキンプレート2の内面に沿って周方向に互いに間隔を空けて配置されている。推進ジャッキはシリンダ(図示せず)とロッド(図示せず)とにより構成される油圧ジャッキである。シリンダは、その一端がスキンプレート2に固定されており、他端側にて、ロッドが進出・退入可能となっている。推進ジャッキのロッドの先端部を既設のセグメント(セグメントピース)SPに当接させた状態で推進ジャッキを伸長作動させることにより、シールド掘進機1は推進力を得ることができる。このようにして、推進ジャッキは、既設のセグメントSPから反力を取ってシールド掘進機1を推進させる。
シールド掘進機1は、スキンプレート2の後部(テール部)2a内にエレクター装置3を備える。エレクター装置3は、旋回リング4と、一対の昇降ジャッキ5,5と、U字状のアーム6と、一対の軸方向ジャッキ7,7と、把持部8とを備える。
旋回リング4は、スキンプレート2の後部2a内に旋回可能に支持されていて、図示しない旋回モータにより駆動されることでシールド掘進機1の機軸(中心軸)MC回りに回転することができる。そして、旋回リング4には、機軸MCを挟んで両側に昇降ジャッキ5が取り付けられている。昇降ジャッキ5は例えば油圧ジャッキである。
一対の昇降ジャッキ5,5の各々の端部(図1〜図3に示す状態では下端部)には、U字状のアーム6の端部(図1〜図3に示す状態では上端部)が連結している。U字状のアーム6の中間部(折り返し部)6aには、一対の軸方向ジャッキ7,7の前端部が取り付けられている。一対の軸方向ジャッキ7,7の後端部には把持部8が取り付けられている。軸方向ジャッキ7は例えば油圧ジャッキである。把持部8は、弧状断面(例えば円弧状断面)を有するセグメントSPを把持できるように構成されている。
把持部8にてセグメントSPを把持した状態で旋回リング4を旋回させることで、エレクター装置3は、セグメントSPを把持部8で把持しつつ、セグメントSPをトンネル周方向に移動させることができる。
把持部8にてセグメントSPを把持した状態で一対の昇降ジャッキ5,5を伸縮作動させることで、エレクター装置3は、セグメントSPを把持部8で把持しつつ、セグメントSPを旋回リング4に対してトンネル内外方向(例えばトンネル径方向)に移動させることができる。
把持部8にてセグメントSPを把持した状態で一対の軸方向ジャッキ7,7を伸縮作動させることで、エレクター装置3は、セグメントSPを把持部8で把持しつつ、セグメントSPをアーム6に対してトンネル軸方向(機軸方向)に移動させることができる。
従って、エレクター装置3は、セグメントSPを把持部8で把持しつつ、セグメントSPをトンネル軸方向、内外方向、周方向に適宜移動させることができる。エレクター装置3は、スキンプレート2の後部2aの内方にて、その周方向にセグメントSPを組み立てて、筒状(例えば円筒状)のセグメントリングSRを構築する。セグメントSPの組み立てでは、まず、セグメントSPの組み立て位置に向けて、概ね、トンネル軸方向及び周方向に移動した後、トンネル内外方向に移動する(組立工程の第1段階)。そして、この移動してきたセグメントSPと既設のセグメントSPとの連結(相対位置の微調整を含む)が行われる(組立工程の第2段階)。ここで、例えば、セグメントSP同士の連結に用いられる連結具が雄型連結金具と雌型連結金具とからなり、これらを嵌合することでセグメントSP同士の連結が行われる場合において、前述の組立工程の第1段階では、一方のセグメントSPの雄型連結金具が他方のセグメントSPの雌型連結金具に隣接するまで前述の移動が行われ得る。
把持部8には、把持部8からトンネル軸方向後方とトンネル周方向とに張り出すように枠体9が設けられている。枠体9には、複数(本実施形態では7つ)の第1距離センサP1〜P7と、複数(本実施形態では5つ)の撮像装置Q1〜Q5とが取り付けられている。つまり、複数の第1距離センサP1〜P7と、複数の撮像装置Q1〜Q5とが、枠体9を介して、エレクター装置3の把持部8に設けられている。尚、本実施形態では、枠体9に7つの第1距離センサP1〜P7と5つの撮像装置Q1〜Q5とが取り付けられる例を示しているが、枠体9に取り付けられる第1距離センサ及び撮像装置の個数は前述のものに限らない。
本実施形態では、第1距離センサP1と撮像装置Q1とが一体的に形成され、第1距離センサP3と撮像装置Q2とが一体的に形成され、第1距離センサP4と撮像装置Q3とが一体的に形成され、第1距離センサP5と撮像装置Q4とが一体的に形成され、第1距離センサP7と撮像装置Q5とが一体的に形成されている。第1距離センサP1〜P7及び撮像装置Q1〜Q5として、例えばキーエンス社製の超高速インラインプロファイル測定器(LJ−V7000シリーズ)を用いることができる。
図4は、第1距離センサP1〜P7の線状又は帯状の測定対象領域LP1〜LP7と、撮像装置Q1〜Q5の矩形状の撮像対象領域IQ1〜IQ5とを示す。ここで、図4に示すセグメントSPEは、前述のセグメントSPのうちエレクター装置3の把持部8で把持されているものを示す。
第1距離センサP1〜P7は、各々が、セグメントSPEの縁部(内面の周縁部)と間隔を空けて対向している。また、第1距離センサP1〜P7は、セグメントSPEの縁部(内面の周縁部)に沿って間隔を空けて並んでいる。
第1距離センサP1〜P7は、各々が、図示しない照射部及び受光部を備える。第1距離センサP1〜P7は、各々の照射部から各々の測定対象領域LP1〜LP7に向けてラインレーザを照射する。第1距離センサP1〜P7の各々の受光部は、ラインレーザの反射光を受光する。第1距離センサP1〜P7として前述のプロファイル測定器が用いられる場合には、第1距離センサP1〜P7の各々の受光部で受光される反射光から、測定対象領域LP1〜LP7の断面形状が瞬時に取得され得る。この取得された断面形状データを用いて、測定対象領域LP1〜LP7におけるセグメントSP間の目開き量や目違い量などの寸法測定を行うことができる。ここで、ラインレーザとは、一定の線幅を持つライン状に照射されて扇形の2次元平面の光路を形成するレーザである。
本実施形態において、「目開き量」とは、トンネル軸方向又は周方向で隣り合うセグメントSP同士の間の隙間(距離)である。本実施形態において、第1距離センサP1〜P7は、セグメントSPEと、セグメントSPEに隣接する既設のセグメントSPとの間の目開き量を測定することができる。
本実施形態において、「目違い量」とは、トンネル軸方向又は周方向で隣り合うセグメントSP同士の間の段差(トンネル内外方向(換言すればセグメントSPの厚さ方向)でのずれ量)である。本実施形態において、第1距離センサP1〜P7は、セグメントSPEと、セグメントSPEに隣接する既設のセグメントSPとの間の目違い量を測定することができる。
ここで、測定対象領域LP1〜LP7は、セグメントSPEの縁部(内面の周縁部)と、このセグメントSPEに隣接する既設のセグメントSPの縁部(内面の周縁部)とに跨り得るように設定されている。ゆえに、測定対象領域LP1〜LP7は、セグメントSPEの縁部と、このセグメントSPEに隣接する既設のセグメントSPの縁部とを含む。本実施形態では、例えば、前述の組立工程の第1段階の終盤から第2段階にかけて、測定対象領域LP1〜LP7が、セグメントSPEの縁部(内面の周縁部)と、このセグメントSPEに隣接する既設のセグメントSPの縁部(内面の周縁部)とに跨り得るように、測定対象領域LP1〜LP7の範囲が予め設定されている。
本実施形態では、セグメントSPEのトンネル周方向一側の縁部α1に測定対象領域LP1,LP2がオーバーラップしている。セグメントSPEのトンネル軸方向後側(坑口側)の縁部α2に測定対象領域LP3〜LP5がオーバーラップしている。セグメントSPEのトンネル周方向他側の縁部α3に測定対象領域LP6,LP7がオーバーラップしている。
尚、第1距離センサP1〜P7は、照射したレーザー光が測定対象との間を往復する時間と光速度とに基づいて、第1距離センサP1〜P7から測定対象までの距離を算出することができる。すなわち、本実施形態では、第1距離センサP1〜P7は、レーザー光を測定対象に向けて照射して測定対象までの距離を測定するものでもある。
撮像装置Q1〜Q5は、各々が、セグメントSPEの縁部(内面の周縁部)と間隔を空けて対向している。また、撮像装置Q1〜Q5は、セグメントSPEの縁部(内面の周縁部)に沿って間隔を空けて並んでいる。撮像装置Q1〜Q5は、例えばCCDカメラ又はCMOSカメラである。
撮像装置Q1によって撮像される領域である撮像対象領域IQ1は、第1距離センサP1の測定対象領域LP1を含む。撮像装置Q2によって撮像される領域である撮像対象領域IQ2は、第1距離センサP2,P3の測定対象領域LP2,LP3を含む。撮像装置Q3によって撮像される領域である撮像対象領域IQ3は、第1距離センサP4の測定対象領域LP4を含む。撮像装置Q4によって撮像される領域である撮像対象領域IQ4は、第1距離センサP5,P6の測定対象領域LP5,LP6を含む。撮像装置Q5によって撮像される領域である撮像対象領域IQ5は、第1距離センサP7の測定対象領域LP7を含む。
撮像対象領域IQ1〜IQ5は、セグメントSPEの縁部(内面の周縁部)と、このセグメントSPEに隣接する既設のセグメントSPの縁部(内面の周縁部)とに跨り得るように設定されている。ゆえに、撮像対象領域IQ1〜IQ5は、セグメントSPEの縁部と、このセグメントSPEに隣接する既設のセグメントSPの縁部とを含む。本実施形態では、例えば、前述の組立工程の第1段階の終盤から第2段階にかけて、撮像対象領域IQ1〜IQ5が、セグメントSPEの縁部(内面の周縁部)と、このセグメントSPEに隣接する既設のセグメントSPの縁部(内面の周縁部)とに跨り得るように、撮像対象領域IQ1〜IQ5の範囲が予め設定されている。
本実施形態では、撮像対象領域IQ1は、セグメントSPEのトンネル周方向一側の縁部α1と、セグメントSPEのトンネル軸方向前側(切羽側)の縁部α4とにオーバーラップしている。撮像対象領域IQ2は、セグメントSPEのトンネル周方向一側の縁部α1と、セグメントSPEのトンネル軸方向後側(坑口側)の縁部α2とにオーバーラップしている。撮像対象領域IQ3は、セグメントSPEのトンネル軸方向後側(坑口側)の縁部α2にオーバーラップしている。撮像対象領域IQ4は、セグメントSPEのトンネル周方向他側の縁部α3と、セグメントSPEのトンネル軸方向後側(坑口側)の縁部α2とにオーバーラップしている。撮像対象領域IQ5は、セグメントSPEのトンネル周方向他側の縁部α3と、セグメントSPEのトンネル軸方向前側(切羽側)の縁部α4とにオーバーラップしている。
図1及び図2に示すように、シールド掘進機1は、その中央部にフレーム部10を有する。フレーム部10はシールド掘進機1のシールド隔壁(図示せず)から機軸MCに沿って後方に延在している。フレーム部10は、エレクター装置3の旋回動作等に干渉しない位置に設けられている。フレーム部10は、平面視で略矩形状を有する上フレーム11及び下フレーム12と、下フレーム12の左右両側より立ち上がって各々の上端が上フレーム11に固定された複数の柱部材13と、両端が上フレーム11の左右両側に連結された複数のビーム部材14と、両端が下フレーム12の左右両側に連結された複数のビーム部材15とにより構成されている。
フレーム部10の上面中央部(例えばビーム部材14の左右方向中央部)には、第2距離センサ16aが配置されている。フレーム部10の下面中央部(例えばビーム部材15の左右方向中央部)には、第2距離センサ16bが配置されている。
図5は、第2距離センサ16aの概略構成を示す。第2距離センサ16aは、その本体部17と、反射器18と、回転機構19とを備える。第2距離センサ16aの本体部17は、機軸方向に沿うようにレーザー光を照射する。反射器18は、本体部17からのレーザー光を90°反射させて、その反射光を、スキンプレート2の後部2a内にて径方向外側に向かわせる。第2距離センサ16aの本体部17は、反射器18からの反射光が測定対象との間を往復する時間と光速度とに基づいて、第2距離センサ16aから測定対象までの距離を算出することができる。
ここで、反射器18を回転機構19によりレーザー反射点18aを中心に回転させると、反射光が照射される対象(測定対象)の位置が、スキンプレート2の周方向に沿って移動する。すなわち、第2距離センサ16aは、レーザー光の照射方向を変更可能に構成されている。尚、第2距離センサ16bは、第2距離センサ16aと同様の構成であるので、その説明を省略する。
図2には、第2距離センサ16aの距離測定可能範囲M1と、第2距離センサ16bの距離測定可能範囲M2とが示されている。ゆえに、2個の第2距離センサ16a,16bの距離測定可能範囲M1,M2を組み合わせることにより、スキンプレート2の後部2aの全周のうちの大部分を距離測定可能範囲としてカバーすることができる。
第2距離センサ16a,16bの各々の反射器18からのレーザー光をエレクター装置3の把持部8が遮る場合には、把持部8をスキンプレート2の周方向に沿って移動させることで、レーザー光を測定対象に照射することができる。
図6は、セグメント組立支援装置20の概略構成を示す図であり、第1距離センサP1〜P7、撮像装置Q1〜Q5、第2距離センサ16a,16b、制御装置22、及び出力装置23の関係を示すブロック図である。
セグメント組立支援装置20は、シールドトンネルの施工に用いられるものである。セグメント組立支援装置20は、エレクター装置3の把持部8で把持されるセグメントSPEの状態(例えば、既設のセグメントSPに対するセグメントSPEの状態)を測定する装置としての機能を備える。
セグメント組立支援装置20は、第1距離センサP1〜P7と、撮像装置Q1〜Q5と、第2距離センサ16a,16bと、制御装置22と、出力装置23とを備える。ここで、第1距離センサP1〜P7により、本発明の「セグメント状態測定装置」の機能が実現され得る。このセグメント状態測定装置は、セグメントSPEの状態を測定する装置である。本実施形態では、例えば、前述の組立工程の第1段階から第2段階にかけて、このセグメント状態測定装置による測定を実施することが可能である。ここにおいて、前述の組立工程の第1段階では、エレクター装置3の把持部8で把持されるセグメントSPEが既設のセグメントSPに近づけられる。また本実施形態では、エレクター装置3の把持部8で把持されるセグメントSPEが既設のセグメントSPに近づけられている最中に(つまり移動中に)、このセグメント状態測定装置による測定を実施することができる。
第1距離センサP1〜P7は信号線24を介して制御装置22に接続されている。撮像装置Q1〜Q5は信号線25を介して制御装置22に接続されている。尚、本実施形態では、信号線24,25が別体であるが、この他、信号線24,25は一体化されたものであってもよい。第2距離センサ16a,16bは信号線26を介して制御装置22に接続されている。
制御装置22と出力装置23とは、相互に無線通信ができるように構成されている。出力装置23は、例えば、タブレット型端末などのモバイル端末である。出力装置23については、作業者によって持ち運びしやすいものが好ましい。出力装置23は、制御装置22にて処理された各種情報を表示する表示部(表示画面)23aを備える。
第1距離センサP1〜P7の各々にて測定された、前述の目開き量及び目違い量に対応する信号と、測定対象までの距離に対応する信号とは、信号線24を介して制御装置22に伝達される。撮像装置Q1〜Q5の各々によって撮られた画像に対応する信号は、信号線25を介して制御装置22に伝達される。第2距離センサ16a,16bの各々にて測定された、測定対象までの距離に対応する信号は、その測定時の第2距離センサ16a,16bの各々の回転機構19の回転角に対応する信号と共に、信号線26を介して制御装置22に伝達される。
制御装置22は、記憶部22aと、目開き量及び目違い量測定部22bと、画像処理部22cと、既設リング形状測定部22dと、第1新設リング形状予測部22eと、第2新設リング形状予測部22fとを備える。記憶部22aは、制御装置22に伝達される各種情報と、制御装置22での処理結果を含む各種情報とを格納することができる。
第1距離センサP1〜P7及び撮像装置Q1〜Q5から制御装置22に伝達された前述の目開き量、目違い量、及び画像に対応する信号については、目開き量及び目違い量測定部22bと画像処理部22cとで適宜処理が行われて、その処理結果が制御装置22から出力装置23に無線通信で伝達される。
作業者は、出力装置23の表示部23aの画面表示などを確認することで、エレクター装置3の把持部8で把持されるセグメントSPEの状態を把握することができる。つまり、作業者は、出力装置23の表示部23aの画面表示などを確認することで、測定対象領域LP1〜LP7における、セグメントSPEと、セグメントSPEに隣接する既設のセグメントSPとの間の目開き量及び目違い量の具体的な数値を把握することができる。これに加えて、作業者は、出力装置23の表示部23aの画面表示などを確認することで、撮像対象領域IQ1〜IQ5における、セグメントSPEと、セグメントSPEに隣接する既設のセグメントSPとの間の目開き状況及び目違い状況を画像で把握することができる。
従って、セグメント組立施工時に、作業者は、出力装置23の表示部23aの画面表示などに基づいて、セグメントSPEと、セグメントSPEに隣接する既設のセグメントSPとの間の目開き及び目違いを最小化するようにエレクター装置3の作動を修正することができる。
図7は、出力装置23に画面表示され得る、前述の目開き量及び目違い量の測定結果の一例を示す図である。この例では、図4に示すセグメントSPEの縁部α1,α2の隣に既設のセグメントSPが位置している一方、セグメントSPEの縁部α3,α4の隣には既設のセグメントSPが存在しない状況を示している。
図6に戻り、第1距離センサP1〜P7と第2距離センサ16a,16bとのそれぞれから制御装置22に伝達された前述の測定対象までの距離に対応する信号については、既設リング形状測定部22d、第1新設リング形状予測部22e、及び第2新設リング形状予測部22fで適宜処理が行われて、その処理結果が制御装置22から出力装置23に無線通信で伝達される。
作業者は、出力装置23の表示部23aの画面表示などを確認することで、エレクター装置3の把持部8で把持されるセグメントSPEの組立精度を把握することができる。この組立精度の把握には、例えば、後述する既設セグメントリング30の形状31、及び、新設セグメントリング40の第1予測形状41及び第2予測形状42の画面表示が用いられ得る。この点の詳細については、図8〜図17を用いて後述する。
従って、セグメント組立施工時に、作業者は、出力装置23の表示部23aの画面表示などに基づいて、セグメントSPEの組立精度を向上するようにエレクター装置3の作動を修正することができる。
次に、セグメント組立支援装置20を用いる、新設セグメントリング40の構築方法(セグメント組立方法)について、図8〜図15を用いて説明する。図8は、既設セグメントリング30を示す図である。図9は、図8に対応する、表示部23aにて画面表示される既設セグメントリング30の形状31を示す図である。図10は、新設セグメントリング40における3番目のセグメントSP3の組立が完了した後を示す図である。図11は、図10に対応する、表示部23aにて画面表示される既設セグメントリング30の形状31及び新設セグメントリング40の第1予測形状41を示す図である。図12は、新設セグメントリング40における4番目のセグメントSP4の組立途中を示す図である。図13は、図12に対応する、表示部23aにて画面表示される既設セグメントリング30の形状31、新設セグメントリング40の第1予測形状41、及び、新設セグメントリング40の第2予測形状42を示す図である。図14は、新設セグメントリング40における4番目のセグメントSP4の組立が完了した後を示す図である。図15は、図14に対応する、表示部23aにて画面表示される既設セグメントリング30の形状31、新設セグメントリング40の第1予測形状41、及び、新設セグメントリング40の第2予測形状42を示す図である。
本実施形態では、既設セグメントリング30の切羽側に隣接して新設セグメントリング40が構築される。ここにおいて、既設セグメントリング30は、N−1番目に構築されるセグメントリングSRであり、新設セグメントリング40は、N番目に構築されるセグメントリングSRである(Nは2以上の整数)。
新設セグメントリング40の構築方法では、まず、図8に示すように、既設セグメントリング30の形状(内空形状)31を、第2距離センサ16a,16bを用いて測定する。この工程では、第2距離センサ16a,16bの測定結果に基づいて、制御装置22の既設リング形状測定部22dにて適宜処理を行い、その結果が出力装置23に送られて、出力装置23の表示部23aにて既設セグメントリング30の形状31が表示される(図9参照)。
本実施形態において、既設リング形状測定部22dが、本発明の「リング形状測定部」に対応し得る。また、既設セグメントリング30の形状31は、本発明の「基準セグメントリングの形状」となり得る。
次に、シールド掘進機1の推進ジャッキを伸長する。これにより、既設セグメントリング30がスキンプレート2の後部2aの後方に押し出される。その反力により、シールド掘進機1は前方に推進される。
次に、エレクター装置3を用いて、新設セグメントリング40を構成する所定の個数のセグメントSPを組み立てる。ここで、前述の所定の個数とは、後述する新設セグメントリング40の第1予測形状41を作成するために必要な個数であり、予め設定されている。本実施形態では、前述の所定の個数を3個とし、3個のセグメントSP(1番目のセグメントSP1から3番目のセグメントSP3まで)を組み立てる(図10参照)。しかしながら、前述の所定の個数は3個に限定されるものではないことは言うまでもない。また、セグメント組立施工時には、それに邪魔にならないように推進ジャッキが適宜短縮され得る。
セグメントSP1〜SP3の組立施工において、作業者は、出力装置23の表示部23aの画面表示などに基づいて、前述のセグメント間の目開き及び目違いを最小化するようにエレクター装置3の作動を修正することができる。
セグメントSP3までの組立が完了すると、既設セグメントリング30に連結されたセグメントSP1〜SP3の形状(内空形状)を、第2距離センサ16b(必要であれば、これに加えて第2距離センサ16a)を用いて測定する。そして、この測定結果に基づいて、制御装置22の第1新設リング形状予測部22eにて適宜処理を行って、新設セグメントリング40の第1予測形状41を作成する。この結果が出力装置23に送られて、出力装置23の表示部23aにて、新設セグメントリング40の第1予測形状41が、既設セグメントリング30の形状31と共に表示される(図11参照)。ここにおいて、新設セグメントリング40の第1予測形状41とは、既設セグメントリング30に連結されたセグメントSP1〜SP3から予測される新設セグメントリング40の形状(内空形状)である。新設セグメントリング40の第1予測形状41は、本発明の「基準セグメントリングの形状」となり得る。
ここで、第1新設リング形状予測部22eにて実施される新設セグメントリング40の第1予測形状41の作成処理の一例について図16を用いて説明する。
図16は、新設セグメントリング40の第1予測形状41の作成処理の一例を説明するための図である。図16は、新設セグメントリング40を構成する複数のセグメントSPのうち、セグメントSP1〜SP3の組立が完了し、残りのセグメントSPが未組立の場合を示している。
この場合において、新設セグメントリング40の第1予測形状41のうち、組立完了部分(セグメントSP1〜SP3が相当する部分)41aについては、第2距離センサ16b(必要であれば、これに加えて第2距離センサ16a)による測定結果により定まる。一方、新設セグメントリング40の第1予測形状41のうち、未組立部分41bについては、残りのセグメントSPが相当するので、周長(延長)(換言すれば弧長)L1が一定であることが本処理の前提となる。未組立部分41bの周長(延長)L1に対して、その周の曲率(径)R1を変化(変動)させることで、未組立部分41bの端部41bt1,41bt2に、組立完了部分41aの端部41at1,41at2を合致させる。このようにして、未組立部分41bについての形状予測を行うことで、新設セグメントリング40の第1予測形状41が作成され得る。
次に、エレクター装置3を用いて、新設セグメントリング40を構成する4番目のセグメントSP4を組み立てる(図12及び図14参照)。セグメントSP4の組立施工において、作業者は、出力装置23の表示部23aの画面表示などに基づいて、前述のセグメント間の目開き及び目違いを最小化するようにエレクター装置3の作動を修正することができる。
図12に示すように、セグメントSP4の組立途中において(つまり、エレクター装置3の把持部8でセグメントSP4が把持されている状態において)、制御装置22の第2新設リング形状予測部22fは、前述の第2距離センサ16a,16bによるセグメントSP1〜SP3の形状(内空形状)の測定結果と、第1距離センサP1〜P7による該センサからセグメントSP4の内面までの距離の測定結果とに基づいて、適宜処理を行って、新設セグメントリング40の第2予測形状42を作成する。この結果が出力装置23に送られて、出力装置23の表示部23aにて、新設セグメントリング40の第2予測形状42が、既設セグメントリング30の形状31及び新設セグメントリング40の第1予測形状41と共に表示される(図13参照)。本実施形態において、第2新設リング形状予測部22fが、本発明の「リング形状予測部」に対応し得る。
ここで、第2新設リング形状予測部22fにて実施される新設セグメントリング40の第2予測形状42の作成処理の一例について図17を用いて説明する。
図17は、新設セグメントリング40の第2予測形状42の作成処理の一例を説明するための図である。図17は、新設セグメントリング40を構成する複数のセグメントSPのうち、セグメントSP1〜SP3の組立が完了し、セグメントSP4が組立途中(エレクター装置3の把持部8でセグメントSP4が把持されている状態)であり、残りのセグメントSPが未組立の場合を示している。
この場合において、新設セグメントリング40の第2予測形状42のうち、組立完了部分(セグメントSP1〜SP3が相当する部分)42aについては、第2距離センサ16b(必要であれば、これに加えて第2距離センサ16a)による測定結果により定まる。一方、新設セグメントリング40の第2予測形状42のうち、組立途中及び未組立部分42bについては、セグメントSP4及び残りのセグメントSPが相当するので、周長(延長)(換言すれば弧長)L2が一定であることが本処理の前提となる。組立途中及び未組立部分42bの周長(延長)L2に対して、第1距離センサP1〜P7による測定結果を加味しつつ、その周の曲率(径)R2を変化(変動)させることで、組立途中及び未組立部分42bの端部42bt1,42bt2に、組立完了部分42aの端部42at1,42at2を合致させる。このようにして、組立途中及び未組立部分42bについての形状予測を行うことで、新設セグメントリング40の第2予測形状42が作成され得る。
尚、第2新設リング形状予測部22fにおける新設セグメントリング40の第2予測形状42の作成では、更に、第1距離センサP1〜P7による前述の目開き量及び目違い量の測定結果に基づいてもよい。また、この第2予測形状42の作成では、前述の第2距離センサ16a,16bによるセグメントSP1〜SP3の形状の測定結果に基づかなくてもよい。つまり、この第2予測形状42の作成では、少なくとも、第1距離センサP1〜P7の測定結果が用いられる。ここにおいて、新設セグメントリング40の第2予測形状42とは、少なくとも、第1距離センサP1〜P7の測定結果から予測される新設セグメントリング40の形状(内空形状)である。
本実施形態では、第1距離センサP1〜P7による該センサからセグメントSP4の内面までの距離の測定結果及び前述の目開き量及び目違い量の測定結果と、エレクター装置3の旋回リング4の旋回角、昇降ジャッキ5の伸縮量、及び軸方向ジャッキ7の伸縮量とに基づいて、組立途中のセグメントSP4の位置及び姿勢を把握することができる。換言すれば、前述のセグメント状態測定装置は、組立途中のセグメントSP4の状態として、組立途中のセグメントSP4の位置及び姿勢を測定することができるように構成され得る。この測定された、組立途中のセグメントSP4の位置及び姿勢に基づいて、第2新設リング形状予測部22fにて、新設セグメントリング40の第2予測形状42を作成してもよい。また、この新設セグメントリング40の第2予測形状42の作成に際して、組立途中のセグメントSP4の位置及び姿勢の測定のために、第1距離センサP1〜P7以外の測定手段を用いてもよい。
出力装置23の表示部23aで画面表示される新設セグメントリング40の第2予測形状42は、組立途中のセグメントSP4の状態の変化に応じて(例えば、組立途中のセグメントSP4の位置及び姿勢の変化に応じて)変化する。つまり、組立途中のセグメントSP4の位置及び姿勢などの変化に応じて、新設セグメントリング40の第2予測形状42の画面表示がリアルタイムで変化し得る。
作業者は、出力装置23の表示部23aに画面表示されている新設セグメントリング40の第2予測形状42を、既設セグメントリング30の形状31と新設セグメントリング40の第1予測形状41との少なくとも一方に近づけるように、組立途中のセグメントSP4の位置及び姿勢などを変化させるべく、エレクター装置3の作動を修正する(図12〜図15参照)。このようにして、セグメント組立支援装置20によって、セグメントSP4の組立の支援が行われ得る。
セグメントSP4までの組立が完了すると、既設セグメントリング30に連結されたセグメントSP1〜SP4の形状(内空形状)を、第2距離センサ16a,16bを用いて測定する。そして、この第2距離センサ16a,16bの測定結果に基づいて、制御装置22の第1新設リング形状予測部22eにて適宜処理を行って、新設セグメントリング40の第1予測形状41を更新する。この結果が出力装置23に送られて、出力装置23の表示部23aにて、新設セグメントリング40の第1予測形状41が、既設セグメントリング30の形状31及び新設セグメントリング40の第2予測形状42と共に表示される。
新設セグメントリング40を構成する5番目以降のセグメントSPについても、前述の4番目のセグメントSP4と同様に組み立てられる。この点、セグメント組立支援装置20によって5番目以降のセグメントSPの組立の支援が行われ得ることは言うまでもない。このようにして、新設セグメントリング40の構築が行われる。
図18は、出力装置23の表示部23aにおける画面表示の変形例を示す図である。図18は、図15に示した既設セグメントリング30の形状31と、新設セグメントリング40の第1予測形状41及び第2予測形状42とに加えて、セグメントリングSRの形状(内空形状)の設計値50を示している。この設計値50は、本発明の「基準セグメントリングの形状」となり得る。
作業者は、出力装置23の表示部23aに画面表示されている新設セグメントリング40の第2予測形状42を、既設セグメントリング30の形状31と新設セグメントリング40の第1予測形状41と設計値50との少なくとも1つに近づけるように、セグメントSPE(図18ではセグメントSP4)の位置及び姿勢などを変化させるべく、エレクター装置3の作動を修正することができる。
尚、図18では、図15に示した画面表示に加えて、既設セグメントリング30に連結されたセグメントSP(図18ではセグメントSP1〜SP3)と、エレクター装置3の把持部8で把持されているセグメントSPE(図18ではセグメントSP4)との画面表示が追加されている。エレクター装置3の把持部8で把持されているセグメントSPEの画面表示については、セグメントSPEの位置及び姿勢の変化に応じてセグメントSPEの画面表示が変化することが好ましい。
また、図15及び図18において、エレクター装置3の昇降ジャッキ5、アーム6、及び把持部8の少なくとも1つの画面表示が追加されてもよい。これらについても、位置及び姿勢の変化に応じて画面表示が変化することが好ましい。
本実施形態によれば、セグメント組立支援装置20は、シールドトンネルの施工に用いられるものである。セグメント組立支援装置20は、シールド掘進機1のエレクター装置3の把持部8で把持されるセグメントSPEの状態に基づいて、セグメントSPEを含む新設セグメントリング40の形状(第2予測形状42)を予測するリング形状予測部(第2新設リング形状予測部22f)を備える。ゆえに、新設セグメントリング40の構築途中であっても、新設セグメントリング40を構成するセグメントSPの組立精度を確認することができる。
また本実施形態によれば、セグメント組立支援装置20は、前記予測された新設セグメントリング40の形状(第2予測形状42)を表示する表示部23aを更に備える。ゆえに、作業者は、表示部23aを確認することで、新設セグメントリング40の構築途中であっても、新設セグメントリング40を構成するセグメントSPの組立精度を容易に確認することができる。
また本実施形態によれば、表示部23aは基準セグメントリングの形状を更に表示する。この基準セグメントリングの形状は、例えば、既設セグメントリング30の形状31と新設セグメントリング40の第1予測形状41と設計値50との少なくとも1つを含む。これにより、作業者は、表示部23aに表示されている新設セグメントリング40の第2予測形状42を、前述の基準セグメントリングの形状に近づけるように、セグメントSPEの位置及び姿勢などを変化させるべく、エレクター装置3の作動を修正することができる。尚、表示部23aは、表示部23aに表示されている新設セグメントリング40の第2予測形状42と、前述の基準セグメントリングの形状とを重ね合わせた状態で表示することが好ましい。
また本実施形態によれば、セグメント組立支援装置20は、既設セグメントリング30の形状を測定するリング形状測定部(既設リング形状測定部22d)を更に備える。前述の基準セグメントリングの形状は、リング形状測定部(既設リング形状測定部22d)にて測定された既設セグメントリング30の形状31を含む。これにより、作業者は、表示部23aに表示されている新設セグメントリング40の第2予測形状42を、既設セグメントリング30の形状31に近づけるように、セグメントSPEの位置及び姿勢などを変化させるべく、エレクター装置3の作動を修正することができる。
また本実施形態によれば、セグメント組立支援装置20は、新設セグメントリング40を構成するセグメントSPのうち既設セグメントリング30に連結されているもの(例えば、図10及び図12におけるセグメントSP1〜SP3)の形状を測定する形状測定部(第2距離センサ16a,16b)と、この形状測定部の測定結果に基づいて新設セグメントリング40の形状(第1予測形状41)を予測する別のリング形状予測部(第1新設リング形状予測部22e)とを更に備える。前述の基準セグメントリングの形状は、前記別のリング形状予測部(第1新設リング形状予測部22e)で予測された新設セグメントリング40の形状(第1予測形状41)を含む。これにより、作業者は、表示部23aに表示されている新設セグメントリング40の第2予測形状42を、新設セグメントリング40の第1予測形状41に近づけるように、セグメントSPEの位置及び姿勢などを変化させるべく、エレクター装置3の作動を修正することができる。
また本実施形態によれば、セグメント組立支援装置20は、エレクター装置3の把持部8で把持されるセグメントSPEの状態を測定するセグメント状態測定装置を更に備える。このセグメント状態測定装置は、エレクター装置3に設けられた距離センサ(第1距離センサP1〜P7)を含む。距離センサ(第1距離センサP1〜P7)は、測定対象領域LP1〜LP7に向けてラインレーザを照射する照射部と、このラインレーザの反射光を受光する受光部とを備えることが好ましい。
また本実施形態によれば、セグメント組立支援方法は、シールドトンネルの施工時にセグメントSPの組立を支援する方法である。このセグメント組立支援方法は、シールド掘進機1のエレクター装置3の把持部8で把持されるセグメントSPEの状態に基づいて、セグメントSPEを含む新設セグメントリング40の形状(第2予測形状42)を予測することを含む。ゆえに、新設セグメントリング40の構築途中であっても、新設セグメントリング40を構成するセグメントSPの組立精度を確認することができる。
また本実施形態によれば、前述のセグメント組立支援方法は、前記予測された新設セグメントリング40の形状(第2予測形状42)を表示部23aなどで画面表示することを更に含む。ゆえに、作業者は、当該画面表示を確認することで、新設セグメントリング40の構築途中であっても、新設セグメントリング40を構成するセグメントSPの組立精度を容易に確認することができる。
また本実施形態によれば、セグメント組立方法は、前述のセグメント組立支援方法にて予測された新設セグメントリング40の形状(第2予測形状42)に基づいて、エレクター装置3の作動を修正することを含む。ゆえに、新設セグメントリング40の構築途中にセグメントSPEの位置や姿勢などを修正することができるので、新設セグメントリング40を精度よく構築することができる。
また本実施形態によれば、セグメント組立方法は、セグメント組立支援装置20の出力装置23の表示部23aの表示に基づいて、エレクター装置3の作動を修正することを含む。ゆえに、作業者が、出力装置23の表示部23aの表示を確認することで、セグメントSPEの組立精度を把握することができ、それをエレクター装置3の操作に生かすことができる。
前述の第2距離センサ16a,16bは、特許文献1に記載のシールド掘進機におけるテールクリアランスの測定方法で用いられる距離センサとしての役割を有してもよい。つまり、第2距離センサ16a,16bは、セグメントSPの組立精度の確認やセグメントリングSRの形状把握(例えば真円度把握)に用いられるのみならず、シールド掘進機のテールクリアランスの測定に用いられてもよい。
本実施形態では、第1距離センサP1〜P7として、ラインレーザを用いるレーザ距離センサを挙げて説明したが、第1距離センサP1〜P7の構成はこれに限らない。例えば、第1距離センサP1〜P7として、CCDカメラやCMOSカメラなどからなる撮像装置を採用し、この撮像装置によって取得された画像データに基づいて測定対象領域LP1〜LP7における各種の距離測定(寸法測定)を行ってもよい。
本実施形態では、第2距離センサ16a,16bとしてレーザ距離センサを挙げて説明したが、第2距離センサ16a,16bの構成はこれに限らない。例えば、第2距離センサ16a,16bとして、所定の撮像対象領域を少なくともトンネル周方向に移動可能な撮像装置(例えばCCDカメラやCMOSカメラなど)を採用し、この撮像装置によって取得された画像データに基づいて距離測定を行うようにしてもよい。
本実施形態では、スキンプレート2及びセグメントリングSRの断面形状が円形である例を示したが、スキンプレート2及びセグメントリングSRの断面形状は円形に限らない。スキンプレート2及びセグメントリングSRの断面形状は例えば楕円形又は矩形であってもよい。
図示の実施形態はあくまで本発明を例示するものであり、本発明は、説明した実施形態により直接的に示されるものに加え、特許請求の範囲内で当業者によりなされる各種の改良・変更を包含するものであることは言うまでもない。