JP2000213296A - エレクタ制御装置及び制御方法と覆工部材の組付方法とトンネル掘削機 - Google Patents

エレクタ制御装置及び制御方法と覆工部材の組付方法とトンネル掘削機

Info

Publication number
JP2000213296A
JP2000213296A JP11108832A JP10883299A JP2000213296A JP 2000213296 A JP2000213296 A JP 2000213296A JP 11108832 A JP11108832 A JP 11108832A JP 10883299 A JP10883299 A JP 10883299A JP 2000213296 A JP2000213296 A JP 2000213296A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
axis
posture
lining member
holding
deviation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11108832A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3377761B2 (ja
Inventor
Makoto Samejima
誠 鮫島
Takeo Omichi
武生 大道
Akihiro Maekawa
明寛 前川
Takushi Sato
拓志 佐藤
Teruyuki Mori
輝幸 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP10883299A priority Critical patent/JP3377761B2/ja
Publication of JP2000213296A publication Critical patent/JP2000213296A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3377761B2 publication Critical patent/JP3377761B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エレクタ制御装置において、覆工部材の位置
決め精度の向上を図ると共に、組付作業の作業能率を向
上することで作業性の向上を図る。 【解決手段】 保持セグメントを既設セグメントに接合
するときの接合点QにおけるX軸方向とY軸方向とZ軸
方向の位置変位及び各軸回りの姿勢変位を検出し、位置
目標変位Pr及び姿勢目標変位Nr,Or,Arと位置
変位P及び姿勢変位N,O,Aに基づいて位置偏差及び
姿勢偏差(X,Y,Z軸の各修正速度度V x ,Vy ,V
z 及びローリング軸、ピッチング軸、ヨーイング軸の各
伸縮速度W xj,Wyj,Wzj)を演算し、この位置偏差及
び姿勢偏差に基づいてセグメントを接合点Qを中心とし
て位置制御及び姿勢制御しながら所定の位置に組み付け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、既設トンネルの内
壁面にセグメントなどの覆工部材を組み付けるエレクタ
制御装置及び制御方法と覆工部材の組付方法、並びにこ
のエレクタ制御装置を搭載したトンネルボーリングマシ
ンやシールド掘削機などのトンネル掘削機に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、従来のシールド掘削機におい
て、円筒形状をなす掘削機本体の前部にはカッタヘッド
が駆動モータによって回転自在に装着され、この掘削機
本体の後部には複数本のシールドジャッキが周方向に沿
って並設されると共に、エレクタ装置が装着されてい
る。従って、駆動モータによってカッタヘッドを回転駆
動させながら、各シールドジャッキを伸長して既設のセ
グメントへの押し付け反力によって掘削機本体を前進さ
せると、カッタヘッドが前方の地盤を掘削する。そし
て、掘削土砂を外部に排出すると共に、エレクタ装置に
よってセグメントを既設トンネルの内壁面にリング状に
組付けることで所定長さのトンネルを構築することがで
きる。
【0003】このようなトンネル掘削作業において、エ
レクタ装置は既設トンネル内に搬入されたセグメントを
保持して移動し、既設トンネルの内壁面の所定の位置に
保持したセグメントを組付けていく。この場合、セグメ
ントを既設トンネルの内壁面の所定の位置に確実に組付
けるために、エレクタ装置を高精度に制御する必要があ
る。
【0004】図20に従来のエレクタ制御装置の制御ブ
ロック、図21に従来のエレクタ制御装置によるセグメ
ントの位置決め制御を方法を表す概略を示す。
【0005】図21に示すように、エレクタ装置は、掘
削機本体の後部に既設トンネル内に搬入されたセグメン
トSを保持する保持機構を有しており、この保持機構
は、掘削機本体に対して既設トンネルの長手方向に沿っ
たX方向と、既設トンネルの周方向に沿ったY方向と、
既設トンネルの径方向に沿ったZ方向にそれぞれ移動自
在であると共に、θX 方向とθY 方向とθZ 方向にそれ
ぞれ揺動自在となっている。従来のエレクタ制御装置
は、エレクタ装置を制御することで、保持機構が保持し
たセグメントSをX方向、Y方向、Z方向、θX 方向、
θY 方向、θZ 方向にそれぞれ移動し、セグメントSの
位置決めを行っている。なお、図21にて、001はシー
ルドジャッキ、002はシールドジャッキの伸縮ロッド、0
03はスプレッダ、Sは保持セグメント、SS は既設セグ
メントである。
【0006】即ち、図20及び図21に示すように、保
持機構が保持した保持セグメントSの中心である点Pを
基準点として、この保持セグメントS(保持機構)をX
方向とY方向とZ方向に移動する油圧ジャッキの変位X
C ,YC ,ZC を変位検出器011によって検出する。そ
して、減算器012によって変位目標値Xr ,Yr ,Zr
この実際の変位値XC ,YC ,ZC との差を求め、変位
制御ゲイン013を乗じてX方向、Y方向、Z方向の移動
軸の修正速度をそれぞれ求める。一方、保持セグメント
SをθX 方向、θY 方向、θZ 方向に移動する油圧ジャ
ッキの変位を変位検出器014により検出して変換器015に
て変換してローリング角θXC、ピッチング角θYC、ヨー
イング角θZCを求める。そして、減算器016によってロ
ーリング角目標値θXr,ピッチング角目標値θYr,ヨー
イング角目標値θZrとこの実際のローリング角θXC、ピ
ッチング角θYC、ヨーイング角θZCとの差を求め、角度
制御ゲイン017を乗じてθX 方向、θY 方向、θZ 方向
のローリング軸、ピッチング軸、ヨーイング軸の修正速
度をそれぞれ求め、変換器018で回転軸速度から油圧ジ
ャッキの伸縮速度に変換される。
【0007】そして、制御装置019はX方向、Y方向、
Z方向の各移動軸の修正速度にてエレクタ装置020の各
油圧ジャッキを駆動制御し、変位値XC ,YC ,ZC
変位目標値Xr ,Yr ,Zr となるように保持機構が保
持したセグメントSを位置決めすると共に、制御装置01
9はθX 方向、θY 方向、θZ 方向の各移動軸の修正速
度にてエレクタ装置020の各油圧ジャッキを駆動制御
し、ローリング角θXC、ピッチング角θYC、ヨーイング
角θZCがローリング角目標値θXr,ピッチング角目標値
θYr,ヨーイング角目標値θZrとなるように保持機構が
保持したセグメントSを位置決めする。
【0008】また、トンネルの掘削径やセグメントの形
状及び寸法、組付順序及び位置などは予め制御装置にデ
ータ(変位目標値Xr ,Yr ,Zr 、角度目標値θXr
θYr,θZr)として入力されているが、セグメントSの
製造誤差や組付誤差などによって必ずしも所定の位置に
組付けられているとは限らず、組付時に保持セグメント
Sが既設セグメントSに接触して破損してしまう虞があ
り、センサが保持セグメントSと既設セグメントSとの
位置を把握しながら、所定の位置に組み付けることが望
ましい。従来は、このセンサを用いて保持セグメントS
と既設セグメントSとの段差や距離(隙間)を検出して
制御装置にフィードバックし、制御装置が目標値と計測
値とに基づいて、エレクタ装置を駆動制御している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように従来のエレ
クタ制御装置にあっては、油圧ジャッキの変位XC ,Y
C ,ZC が変位目標値Xr ,Yr ,Zr となるように、
また、ローリング角θXC、ピッチング角θYC、ヨーイン
グ角θZCがローリング角目標値θXr,ピッチング角目標
値θYr,ヨーイング角目標値θZrとなるように各油圧ジ
ャッキを作動してセグメントSを位置決めしており、こ
の場合。ローリング角とピッチング角とヨーイング角の
位置決め制御は、保持機構の中心である点Pを基準点と
して、保持セグメントSを揺動させている。
【0010】ところで、図21に示すように、保持セグ
メントSを既設セグメントSS に隣接した所定の組付位
置に位置決めする場合、保持セグメントSの端点Qが既
設セグメントSS の端点Rに同位置にくるように位置決
めしなければならない。しかし、従来のエレクタ制御装
置では、保持セグメントSを点Pを支点として揺動して
位置決めしているため、保持セグメントSを揺動するだ
びに保持セグメントSの端点Qと既設セグメントSS
端点Rとがずれてしまい、保持セグメントSの位置決め
に時間がかかって作業性が良くないという問題があっ
た。
【0011】また、従来は、保持セグメントSの移動を
停止させた状態で、センサをこの保持セグメントSと既
設セグメントSとの間に移動し、両者の段差や距離を計
測しており、セグメントSの位置決めに長時間を要して
しまい、セグメントSの組付作業能率が良くないという
問題があった。
【0012】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、覆工部材の位置決め精度の向上を図ると共に、
組付作業の作業能率を向上することで作業性の向上を図
ったエレクタ制御装置及び制御方法と覆工部材の組付方
法とトンネル掘削機を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの請求項1の発明のエレクタ制御装置は、トンネル内
に搬入された覆工部材を保持する保持手段と、該保持覆
工部材をトンネルの長手方向となるX軸方向に移動させ
るX軸移動手段と、前記保持覆工部材をトンネルの周方
向となるY軸方向に移動させるY軸移動手段と、前記保
持覆工部材をトンネルの径方向となるZ軸方向に移動さ
せるZ軸移動手段と、前記保持覆工部材を前記X軸回り
に揺動させるX軸揺動手段と、前記保持覆工部材を前記
Y軸回りに揺動させるY軸揺動手段と、前記保持覆工部
材を前記Z軸回りに揺動させるZ軸揺動手段と、前記保
持覆工部材をトンネル内壁面に組付けられた既設覆工部
材に接合するときの接合点における前記X軸とY軸とZ
軸方向の変位を検出する第1の変位検出手段と、前記接
合点における前記X軸とY軸とZ軸回りの変位を検出す
る第2の変位検出手段と、前記第1及び第2の変位検出
手段が検出した前記接合点からの変位に基づいて位置ベ
クトル及び姿勢ベクトルを演算する着目点位置姿勢演算
手段と、予め設定された位置目標値ベクトル及び姿勢目
標値ベクトルと前記着目点位置姿勢演算手段が演算した
実際の位置ベクトル及び姿勢ベクトルとに基づいて位置
偏差及び姿勢偏差を演算する位置姿勢偏差演算手段と、
該位置姿勢偏差演算手段が演算した前記接合点からの位
置偏差及び姿勢偏差に基づいて前記各移動手段及び前記
各揺動手段を駆動制御する制御手段とを具えたことを特
徴とするものである。
【0014】また、請求項2の発明のエレクタ制御装置
では、前記各移動手段及び前記各揺動手段は油圧ジャッ
キであって、前記位置姿勢偏差演算手段が演算した基準
座標系での前記接合点からの位置偏差及び姿勢偏差を覆
工部材座標系での位置偏差及び姿勢偏差に変換する覆工
部材座標系変換手段と、前記覆工部材座標系での位置偏
差及び姿勢偏差を位置修正速度及び姿勢修正速度に変換
する速度変換手段と、前記覆工部材座標系での位置修正
速度をエレクタ座標系での前記X軸とY軸とZ軸方向の
位置修正速度に変換すると共に前記姿勢修正速度を前記
X軸とY軸とZ軸回りの姿勢修正速度に変換するエレク
タ座標系変換手段とを設け、前記制御手段が前記エレク
タ座標系での位置修正速度及び姿勢修正速度に基づいて
前記各油圧ジャッキを作動して前記保持覆工部材を前記
接合点を中心として位置制御及び姿勢制御することを特
徴としている。
【0015】また、請求項3の発明のエレクタ制御装置
では、前記保持覆工部材に作用する前記X軸とY軸とZ
軸における軸方向圧力及び揺動方向圧力を検出する圧力
検出手段と、該圧力検出手段が検出した軸方向圧力及び
揺動方向圧力の圧力の変化に基づいて前記保持覆工部材
に作用する外力を演算する外力演算手段とを設け、前記
制御手段は、前記位置姿勢偏差演算手段が演算した前記
接合点からの位置偏差及び姿勢偏差に前記外力演算手段
が演算した覆工部材に作用する外力を加味して前記各移
動手段及び前記各揺動手段を駆動制御することを特徴と
している。
【0016】また、請求項4の発明のエレクタ制御方法
は、トンネル内に搬入された覆工部材を保持し、保持し
た覆工部材をトンネルの長手方向となるX軸方向とトン
ネルの周方向となるY軸方向とトンネルの径方向となる
Z軸方向に移動自在に支持すると共に、前記X軸とY軸
とZ軸回りに揺動自在に支持するエレクタ装置におい
て、前記保持覆工部材をトンネル内壁面に組付けられた
既設覆工部材に接合するときの接合点における前記X軸
とY軸とZ軸方向の変位を検出すると共に、前記X軸と
Y軸とZ軸回りの変位を検出し、前記接合点からの変位
に基づいて位置ベクトル及び姿勢ベクトルを演算し、予
め設定された位置目標値ベクトル及び姿勢目標値ベクト
ルと前記位置ベクトル及び姿勢ベクトルとに基づいて位
置偏差及び姿勢偏差を演算し、該接合点からの位置偏差
及び姿勢偏差に基づいて前記保持覆工部材を前記接合点
を中心として位置制御及び姿勢制御するようにしたこと
を特徴ものである。
【0017】また、請求項5の発明の覆工部材の組付方
法は、トンネル内に搬入された覆工部材を保持し、該保
持覆工部材をトンネル内壁面に組付けられた既設覆工部
材に接合するときの接合点におけるトンネルの長手方向
となるX軸方向とトンネルの周方向となるY軸方向とト
ンネルの径方向となるZ軸方向の位置変位を検出すると
共に、該X軸とY軸とZ軸回りの姿勢変位を検出し、予
め設定された位置目標変位及び姿勢目標変位と前記位置
変位及び姿勢変位とに基づいて位置偏差及び姿勢偏差を
演算し、該位置偏差及び姿勢偏差に基づいて前記保持覆
工部材を前記接合点を中心として位置制御及び姿勢制御
しながら該保持覆工部材を既設覆工部材に対する所定の
位置に組み付けることを特徴とするものである。
【0018】また、請求項6の発明のエレクタ制御装置
は、トンネル内に搬入された覆工部材を保持する保持手
段と、該保持覆工部材をトンネルの長手方向となるX軸
方向に移動させるX軸移動手段と、前記保持覆工部材を
トンネルの周方向となるY軸方向に移動させるY軸移動
手段と、前記保持覆工部材をトンネルの径方向となるZ
軸方向に移動させるZ軸移動手段と、前記保持覆工部材
を前記X軸回りに揺動させるX軸揺動手段と、前記保持
覆工部材を前記Y軸回りに揺動させるY軸揺動手段と、
前記保持覆工部材を前記Z軸回りに揺動させるZ軸揺動
手段と、前記保持覆工部材の所定の基準点における前記
X軸とY軸とZ軸方向の変位を検出する第1の変位検出
手段と、前記基準点における前記X軸とY軸とZ軸回り
の変位を検出する第2の変位検出手段と、前記第1及び
第2の変位検出手段が検出した前記基準点の変位に基づ
いて位置ベクトル及び姿勢ベクトルを演算する位置姿勢
演算手段と、前記保持覆工部材と前記既設覆工部材との
段差及び距離を検出する段差距離検出手段と、該段差距
離検出手段が検出した段差及び距離に基づいて前記X軸
とY軸とZ軸方向の補正量及び前記X軸とY軸とZ軸回
りの補正量を演算する位置姿勢補正量演算手段と、予め
設定された位置目標値ベクトル及び姿勢目標値ベクトル
に前記位置姿勢補正量演算手段が演算した位置補正量及
び姿勢補正量を加算する補正加算手段と、該補正加算手
段によって補正量が加算された位置目標値ベクトル及び
姿勢目標値ベクトルと前記位置姿勢演算手段が演算した
実際の位置ベクトル及び姿勢ベクトルとに基づいて位置
偏差及び姿勢偏差を演算する位置姿勢偏差演算手段と、
該位置姿勢偏差演算手段が演算した位置偏差及び姿勢偏
差に基づいて前記各移動手段及び前記各揺動手段を駆動
制御する制御手段とを具えたことを特徴とするものであ
る。
【0019】また、請求項7の発明のエレクタ制御装置
では、前記保持覆工部材の所望に組付位置に応じたオフ
セット量を設定するオフセット設定手段を設け、前記位
置姿勢補正量演算手段は前記段差距離検出手段が検出し
た段差及び距離と前記オフセット設定手段が設定したオ
フセット量に基づいて前記X軸とY軸とZ軸方向の補正
量及び前記X軸とY軸とZ軸回りの補正量を演算するこ
とを特徴としている。
【0020】また、請求項8の発明のエレクタ制御装置
では、前記段差距離検出手段は前記保持覆工部材と前記
既設覆工部材との対向するエッジを撮影する撮影手段を
有し、該撮影手段の撮影画像に基づいて前記保持覆工部
材と前記既設覆工部材との各エッジがレンジ内にあるか
どうかを判定するレンジ内外判定手段と、該レンジ内外
判定手段の判定結果に基づいて前記補正加算手段に出力
する位置補正量及び姿勢補正量を補正するレンジ外補正
手段とを設けたことを特徴としている。
【0021】また、請求項9の発明のエレクタ制御装置
では、前記位置姿勢偏差演算手段へ入力する位置目標値
ベクトル及び姿勢目標値ベクトルと前記基準点の位置を
手動によって設定する手動操作装置を設けたことを特徴
としている。
【0022】また、請求項10の発明のトンネル掘削機
は、筒状をなす掘削機本体と、該掘削機本体の前部に回
転自在に装着されたカッタヘッドと、該カッタヘッドを
駆動回転するカッタヘッド駆動手段と、前記掘削機本体
を前進させる推進ジャッキと、前記掘削機本体の後部に
装着されてトンネル内に搬入された覆工部材を保持して
トンネルの長手方向となるX軸方向とトンネルの周方向
となるY軸方向とトンネルの径方向となるZ軸方向に移
動可能で且つX軸とY軸とZ軸回りに揺動自在に支持す
るエレクタ装置と、前記保持覆工部材をトンネル内壁面
に組付けられた既設覆工部材に接合するときの接合点に
おける前記X軸とY軸とZ軸方向の変位を検出する第1
の変位検出手段と、前記接合点における前記X軸とY軸
とZ軸回りの変位を検出する第2の変位検出手段と、前
記第1及び第2の変位検出手段が検出した前記接合点の
変位に基づいて該接合点の位置ベクトル及び姿勢ベクト
ルを演算する着目点位置姿勢演算手段と、予め設定され
た位置目標値ベクトル及び姿勢目標値ベクトルと前記着
目点位置姿勢演算器が演算した実際の位置ベクトル及び
姿勢ベクトルとに基づいて位置偏差及び姿勢偏差を演算
する位置姿勢偏差演算手段と、該位置姿勢偏差演算手段
が演算した前記接合点からの位置偏差及び姿勢偏差に基
づいて前記各移動手段及び前記各揺動手段を駆動制御す
る制御手段と、前記カッタヘッドの掘削によって発生し
た掘削土砂を外部に排出する排土手段とを具えたことを
特徴とするものである。
【0023】また、請求項11の発明のトンネル掘削機
は、筒状をなす掘削機本体と、該掘削機本体の前部に回
転自在に装着されたカッタヘッドと、該カッタヘッドを
駆動回転するカッタヘッド駆動手段と、前記掘削機本体
を前進させる推進ジャッキと、前記掘削機本体の後部に
装着されてトンネル内に搬入された覆工部材を保持して
トンネルの長手方向となるX軸方向とトンネルの周方向
となるY軸方向とトンネルの径方向となるZ軸方向に移
動可能で且つX軸とY軸とZ軸回りに揺動自在に支持す
るエレクタ装置と、前記保持覆工部材の所定の基準点に
おける前記X軸とY軸とZ軸方向の変位を検出する第1
の変位検出手段と、前記基準点における前記X軸とY軸
とZ軸回りの変位を検出する第2の変位検出手段と、前
記第1及び第2の変位検出手段が検出した前記基準点の
変位に基づいて位置ベクトル及び姿勢ベクトルを演算す
る位置姿勢演算手段と、前記保持覆工部材と前記既設覆
工部材との段差及び距離を検出する段差距離検出手段
と、該段差距離検出手段が検出した段差及び距離に基づ
いて前記X軸とY軸とZ軸方向の補正量及び前記X軸と
Y軸とZ軸回りの補正量を演算する位置姿勢補正量演算
手段と、予め設定された位置目標値ベクトル及び姿勢目
標値ベクトルに前記位置姿勢補正量演算手段が演算した
位置補正量及び姿勢補正量を加算する補正加算手段と、
該補正加算手段によって補正量が加算された位置目標値
ベクトル及び姿勢目標値ベクトルと前記位置姿勢演算手
段が演算した実際の位置ベクトル及び姿勢ベクトルとに
基づいて位置偏差及び姿勢偏差を演算する位置姿勢偏差
演算手段と、該位置姿勢偏差演算手段が演算した位置偏
差及び姿勢偏差に基づいて前記各移動手段及び前記各揺
動手段を駆動制御する制御手段と、前記カッタヘッドの
掘削によって発生した掘削土砂を外部に排出する排土手
段とを具えたことを特徴とするものである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0025】図1に本発明の第1実施形態に係るエレク
タ制御装置の制御ブロック、図2に本実施形態のエレク
タ制御装置によるセグメントの位置決め制御を方法を表
す概略、図3に本実施形態のエレクタ装置の概略、図4
にエレクタ装置の正面視、図5にエレクタ装置の側面視
を示す。
【0026】本実施形態のシールド掘削機において、掘
削機本体は円筒形状をなし、前部に円盤形状のカッタヘ
ッドが回転自在に装着され、駆動モータによって回転駆
動可能となっており、前面部に多数のカッタビットが取
付けられている。そして、この掘削機本体の後部に複数
本のシールドジャッキが周方向に沿って並設されると共
に、覆工部材としてのセグメントを既設トンネルの内壁
面に組み付けるエレクタ装置が装着されている。
【0027】ここで、このエレクタ装置について説明す
る。図3乃至図5に示すように、エレクタ装置11は、
掘削機本体12の後部に設けられており、このエレクタ
装置11はシールドジャッキ13によって前進した掘削
機本体12と既設セグメントS(図3では、A1,A
2,A3,B1,B2,Kで表している。)との間の空
所に新しいセグメントを組み付けるものである。
【0028】即ち、掘削機本体12の後部に設けられた
支持リング14には回転リング15が回転自在に支持さ
れ、この回転リング15は複数の油圧モータ(Y軸移動
手段)16によって回転可能となっている。この回転リ
ング15の外周部には昇降台17がガイドロッド18に
より既設トンネルの径方向となるZ軸方向に沿って昇降
自在に支持され、昇降ジャッキ(Z軸移動手段)19に
よって昇降可能となっている。そして、この昇降台17
の左右には制御装置20や油圧ユニット21が設置され
ると共に、上部にはカウンタウエイト22が取付けられ
ている。
【0029】この昇降台17には既設トンネルの長手方
向となるX軸方向に沿って第1移動体23が移動自在に
支持され、移動ジャッキ(X軸移動手段)24によって
移動可能となっている。この第1移動体23には既設ト
ンネルの周方向となるY軸方向に沿って第2移動体25
が移動自在に支持され、移動ジャッキ(Y軸移動手段)
26によって移動可能となっている。この第2移動体2
5には回転筒27が回転自在に支持され、この回転筒2
7の下部にはサポート部材としてのセグメントサポート
28が揺動自在に支持されている。そして、第2移動体
25と回転筒27との間にはセグメントサポート28を
Z軸回りに揺動させる左右一対のヨーイングジャッキ
(Z軸揺動手段)29が架設されている。また、回転筒
27とセグメントサポート28との間にはこのセグメン
トサポート28をX軸回りに揺動させる左右一対のロー
リングジャッキ(X軸揺動手段)30が架設され、回転
筒28とセグメントサポート28との間にはこのセグメ
ントサポート28をY軸回りに揺動させる左右一対のピ
ッチングジャッキ(Y軸揺動手段)31が架設されてい
る。
【0030】そして、セグメントサポート28には既設
トンネル内に搬入されたセグメントを保持するセグメン
ト保持機構32が装着されている。このセグメント保持
機構32はセグメントの中心部に固定されたボルト33
を係止部34が掴持し、保持ジャッキ35を収縮してセ
グメントをセグメントサポート28に押し付けること
で、このセグメントを保持できるようになっている。ま
た、このセグメントサポート28にはセグメント同志を
連結固定するためのボルト締結機36が装着されてい
る。
【0031】従って、保持機構32がセグメントを保持
した状態で、昇降ジャッキ19を伸縮すると保持セグメ
ントをZ軸方向に移動でき、移動ジャッキ24を伸縮す
ると保持セグメントをX軸方向に移動でき、移動ジャッ
キ26を伸縮すると保持セグメントをY軸方向に移動で
きる。また、ローリングジャッキ30を伸縮すると保持
セグメントをX軸回りに揺動でき、ピッチングジャッキ
31を伸縮すると保持セグメントをY軸回りに揺動で
き、ヨーイングジャッキ29を伸縮すると保持セグメン
トをZ軸回りに揺動できる。
【0032】ここで、上述したエレクタ装置11の制御
装置及びその方法について説明する。エレクタ制御装置
は、図1及び図2に示すように、変位検出器(第1の変
位検出手段、第2の変位検出手段)101,102と、油圧ジ
ャッキ変位/回転角度変換器103と、着目点位置姿勢演
算器104と、位置姿勢偏差演算器105と、基準座標/セグ
メント座標速度変換器106と、変位制御ゲイン107と、セ
グメント座標/エレクタ移動軸速度変換器108と、回転
軸速度/油圧ジャッキ速度変換器109と、制御装置110と
から構成されている。
【0033】従って、エレクタ装置11はセグメント保
持機構32がトンネル内に搬入されたセグメントSを保
持すると、所定の位置に移動して組み付けるが、このと
き、変位検出器101は保持セグメントSを既設セグメン
トSに接合する際、既設セグメントSの端点Rに合致す
る端点(接合点)Qの変位XC ,YC ,ZC を、各ジャ
ッキ19,24,26のストロークから検出する。ま
た、変位検出器102はこの端点Qの変位を各ジャッキ2
9,30,31のストロークから検出し、変換器103が
この検出値を変換してローリング角θXC、ピッチング角
θYC、ヨーイング角θZCを求める。
【0034】着目点位置姿勢演算器104は、端点Qの変
位XC ,YC ,ZC とローリング角θXC、ピッチング角
θYC、ヨーイング角θZCとに基づき、O−XC C C
基準座標系からみた保持セグメントSの端点Qの位置ベ
クトルP(PX ,PY ,PZ)及び姿勢ベクトルN(N
X ,NY ,NZ ),O(OX ,OY ,OZ ),A
(A X ,AY ,AZ )を演算する。なお、ここで、O−
C C C 基準座標系からみたXsg方向の向きがN
(NX ,NY ,NZ )で、Ysg方向の向きがO(OX
Y ,OZ )で、Zsg方向の向きがA(AX ,AY ,A
Z )となる。
【0035】そして、位置姿勢偏差演算器105は、この
O−XC C C 基準座標系からみた保持セグメントS
の端点Qの位置ベクトルP及び姿勢ベクトルN,O,A
と、予め設定された位置目標値ベクトルPr 及び姿勢目
標値ベクトルNr ,Or ,A r とに基づき、端点Qから
の位置偏差ΔPc 及び姿勢偏差ΔNc ,ΔOc ,ΔA c
を演算する。この位置偏差ΔPc 及び姿勢偏差ΔNc
ΔOc ,ΔAc は基準座標/セグメント座標速度変換器
106で、セグメント座標系であるQ−Xsgsgsg座標
系からみた位置偏差ΔPsg及び姿勢偏差ΔNsg,Δ
sg,ΔAsgに変換する。更に、この位置偏差ΔPsg
び姿勢偏差ΔNsg,ΔOsg,ΔAsgに変位制御ゲイン10
7を乗じてQ−Xsgsgsg座標系からみた位置修正速
度Vxsg ,Vy sg ,Vzsg 及び姿勢修正速度Wxsg ,W
ysg ,Wzsg に変換する。
【0036】更に、この位置修正速度Vxsg ,Vysg
zsg はヤコビ逆行列であるセグメント座標/エレクタ
移動軸速度変換器108で、X軸修正速度Vx 、Y軸修正
速度Vy 、Z軸修正速度Vz に変換すると共に、姿勢修
正速度Wxsg ,Wysg ,Wzs g はローリング軸修正速度
x 、ピッチング軸修正速度Wy 、ヨーイング軸修正速
度Wz に変換する。そして、ローリング軸修正速度
x 、ピッチング軸修正速度Wy 、ヨーイング軸修正速
度Wz は回転軸速度/油圧ジャッキ速度変換器109に
て、ローリングジャッキ29の伸縮速度Wxjとピッチン
グジャッキ30の伸縮速度Wyjとヨーイングジャッキ3
1の伸縮速度Wzjに変換する。
【0037】従って、制御装置110はX,Y,Z軸の各
修正速度度Vx ,Vy ,Vz 及びローリング軸、ピッチ
ング軸、ヨーイング軸の各伸縮速度Wxj,Wyj,Wzj
基づき、エレクタ装置11の各油圧ジャッキ19,2
4,26,29,30,31を作動して保持機構29が
保持した保持セグメントSを端点Qの位置を中心として
位置制御及び姿勢制御を行う。そのため、既設セグメン
トSs の端点Rに対して保持セグメントSの端点Qを容
易に合致させることができ、作業効率を向上できる。
【0038】図6に本発明の第2実施形態に係るエレク
タ制御装置の制御ブロックを示す。
【0039】なお、この第2実施形態で説明する各実施
形態のエレクタ制御装置は、シールド掘削機やエレクタ
装置の基本的な構成は前述した第1実施形態のものと同
様であり、前述した実施形態で説明したものと同様の機
能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は
省略する。また、本実施形態のエレクタ制御装置の構成
は、前述した第1実施形態の構成になじみ機能を付加し
たものであり、他の構成は同様であるため、同一の符号
を付して重複する説明は省略する。
【0040】本実施形態のエレクタ装置11の制御装置
は、図6に示すように、変位検出器101,102と、油圧ジ
ャッキ変位/回転角度変換器103と、着目点位置姿勢演
算器104と、位置姿勢偏差演算器105と、基準座標/セグ
メント座標速度変換器106と、変位制御ゲイン107と、セ
グメント座標/エレクタ移動軸速度変換器108と、回転
軸速度/油圧ジャッキ速度変換器109と、制御装置110
と、圧力検出器111と、エレクタ移動軸力トルク変換器1
12と、スイッチ113と、メモリ114と、減算器115と、セ
グメント座標力トルク変換器116と、力制御ゲイン117
と、加算器118とから構成されている。
【0041】従って、エレクタ装置11の保持機構32
がセグメントSを保持すると、変位検出器101は保持セ
グメントSの端点Qの変位XC ,YC ,ZC を各ジャッ
キ19,24,26のストロークから検出し、変位検出
器102は端点Qの変位を各ジャッキ29,30,31か
ら検出し、変換器103がローリング角θXC、ピッチング
角θYC、ヨーイング角θZCに変換する。着目点位置姿勢
演算器104は、端点Qの変位XC ,YC ,ZC とローリ
ング角θXC、ピッチング角θYC、ヨーイング角θZCとに
基づき、O−XC C C 基準座標系からみた保持セグ
メントSの端点Qからの位置ベクトルP及び姿勢ベクト
ルN,O,Aを演算する。
【0042】そして、位置姿勢偏差演算器105は、保持
セグメントSの端点Qの位置ベクトルP及び姿勢ベクト
ルN,O,Aと、位置目標値ベクトルPr 及び姿勢目標
値ベクトルNr ,Or ,Ar とに基づいて位置偏差ΔP
c 及び姿勢偏差ΔNc ,ΔO c ,ΔAc を演算する。続
いて、基準座標/セグメント座標速度変換器106で位置
偏差ΔPc 及び姿勢偏差ΔNc ,ΔOc ,ΔAc をセグ
メント座標系であるQ−Xsgsgsg座標系からみた位
置偏差ΔPsg及び姿勢偏差ΔNsg,ΔOsg,ΔAsgに変
換し、変位制御ゲイン107を乗じてQ−Xsgsgsg
標系からみた位置修正速度Vxsg ,Vysg ,Vzsg 及び
姿勢修正速度Wxsg ,Wysg ,Wzsg に変換する。
【0043】また、圧力検出器111は各ジャッキ19,
24,26,29,30,31の圧力(X軸とY軸とZ
軸における軸方向圧力及び揺動方向圧力)を検出し、エ
レクタ移動軸力トルク変換器112は点Pを基点としたX
軸、Y軸、Z軸における軸方向及び揺動方向の力トルク
に変換する。一方、エレクタ装置11の保持機構32が
保持した保持セグメントSの粗位置決めが完了するとス
イッチ53が一瞬ONとなり、この時点での各ジャッキ
19,24,26,29,30,31の力トルク(保持
セグメントSを含んだ自重)がメモリ114に記憶され
る。保持セグメントSの粗位置決めの際、この保持セグ
メントSの位置及び姿勢の変動は小さいので、この変動
に伴う力トルクの変動も小さいと仮定し、減算器115に
て、エレクタ移動軸力トルク変換器112から出力された
各ジャッキ19,24,26,29,30,31の力ト
ルクと、メモリ114に記憶された力トルクとの差を求め
ると、これが保持セグメントSに作用する外力ΔFとな
る。
【0044】そして、セグメント座標力トルク変換器11
6は外力ΔFをセグメント座標系Q−Xsgsgsg座標
系からみた力トルクΔFsgに変換し、力制御ゲイン57
を乗じてQ−Xsgsgsg座標系からみた力修正速度V
Fxsg,VFysg,VFzsg及びトルク修正速度WTxsg,W
Tysg,WTzsgに変換する。そして、加算器118にて、変
位制御ゲイン107の出力に力制御ゲイン117の出力を加算
することで、位置修正速度Vxsg +VFxsg,Vysg +V
Fysg,Vzsg +VFzsg及び姿勢修正速度Wxsg
Txsg,Wysg +WTysg,Wzsg +WTzsgを演算する。
【0045】その後、セグメント座標/エレクタ移動軸
速度変換器108が、位置修正速度Vx sg +VFxsg,V
ysg +VFysg,Vzsg +VFzsg及び姿勢修正速度Wxsg
+WTxs g,Wysg +WTysg,Wzsg +WTzsgを、X軸修
正速度Vx 、Y軸修正速度Vy、Z軸修正速度Vz 及び
ローリング軸修正速度Wx 、ピッチング軸修正速度
y、ヨーイング軸修正速度Wz に変換し、回転軸速度
/油圧ジャッキ速度変換器109にて、ローリングジャッ
キ29の伸縮速度Wxjとピッチングジャッキ30の伸縮
速度Wyjとヨーイングジャッキ31の伸縮速度Wzjに変
換する。
【0046】従って、制御装置110はX,Y,Z軸の各
修正速度度Vx ,Vy ,Vz 及びローリング軸、ピッチ
ング軸、ヨーイング軸の各伸縮速度Wxj,Wyj,Wzj
基づき、エレクタ装置11の各油圧ジャッキ19,2
4,26,19,30,31を作動して保持セグメント
Sを端点Qの位置を中心として位置制御及び姿勢制御を
行う。この場合、図2に示すように、保持セグメントS
を組み付けるときに、この保持セグメントSがYsgに移
動して既設セグメントSに接触すると、保持セグメント
Sに−Ysg方向の外力が作用する。前述した力制御ゲイ
ン117は正に設定するのでVFysg<0となり、保持セグ
メントSのYsg方向の移動速度が減少する。これは位置
目標値ベクトルPr で与えられた位置目標値よりも手前
(−Ysg)に既設セグメントSs が組付けられていたと
き、保持セグメントSが既設セグメントSs に接触する
ことによりなじみ動作が実現することとなる。そのた
め、既設セグメントSs に対して保持セグメントSを組
み付ける場合、視覚センサ精度以下の微小な位置ずれを
吸収することが可能となり、組付時間の短縮が可能とな
る。なお、同一の大きさの外力に対して力制御ゲイン11
7を大きく設定するほど、VFysgも大きくなるのでより
なじみ易くなる。
【0047】また、上述した各実施形態において、着目
点位置姿勢演算器104 、基準座標/セグメント座標速度
変換器106、セグメント座標/エレクタ移動軸速度変換
器108、セグメント座標力トルク変換器115 の変換デー
タに、エレクタ装置11の機構や寸法データを入れ換え
ることで、シリアルリンク構成、パラレルリンク構成、
シリアル/パラレルリンク混在構成を問わず、種々の機
構のエレクタ装置に対応が可能となる。
【0048】なお、上述した各実施形態では、保持機構
32が保持した保持セグメントSを既設セグメントSに
組み付ける場合、保持セグメントSをYsg方向に移動し
て既設セグメントSの端点Qが既設セグメントSs の端
点Rに一致するように位置及び姿勢制御したが、保持セ
グメントSを−Ysg方向に移動して既設セグメントSの
端点Tが対応する既設セグメントSの端点に一致するよ
うに位置及び姿勢制御してもよい。
【0049】図7に本発明の第3実施形態に係るエレク
タ制御装置の制御ブロック、図8に位置姿勢補正量演算
器の構成を表す制御ブロック、図9にセンサヘッドを表
す概略、図10センサヘッドの取付位置を表すセグメン
トサポートの平面視、図11に保持セグメントと既設セ
グメントとの段差及び距離の算出方法を表す概略、図1
2にセグメントの組付状態を表す概略を示す。
【0050】本実施形態では、図12に示すように、6
つのセグメントをトンネルの周方向に接合することで1
つのリングセグメントを組み立てることができるように
なっている。この場合、各セグメントは下方から順に組
み付けていくものであり、最下部にA1セグメント、そ
の両側にA2セグメント及びA3セグメント、その上部
にB1セグメント及びB2セグメント、そして、最上部
にKセグメントを組み付ける。各セグメントはその形状
が異なっており、特に、Kセグメントは平面視が台形状
をなし、トンネルの前方から後方に移動しながら組付け
を行うようにようになっており、B1、B2セグメント
はこのKセグメントに合わせた形状となっている。隣接
するリングセグメント同志で周方向の接合部を所定距離
ずらしてトンネルの強度が低下しないようにしている。
【0051】まず、エレクタ装置11を駆動制御するエ
レクタ制御装置におけるセンサヘッドの構成について説
明する。図9及び図10に示すように、セグメントサポ
ート28の外周部から5つのブラケット41〜45が外
方に延設され、各ブラケット41〜45に第1〜第5セ
ンサヘッド46〜50が装着されている。第1センサヘ
ッド46はセグメントサポート28の中央部から掘進方
向後方に延設されたブラケット41に装着され、セグメ
ントまでの高さを測定する超音波センサ51と、セグメ
ント同志の接合部あるいはセグメントの表面に貼り付け
られたマーカを撮影するCCDカメラ61とから構成さ
れており、この超音波センサ51とCCDカメラ61と
で周方向位置検出手段を構成している。なお、この第1
センサヘッド46はセグメントサポート28のトンネル
周方向長さにおける中央部に位置している。
【0052】また、第2〜第4センサヘッド47〜50
はほぼ同様の構造をなしており、第2及び第3センサヘ
ッド47,48は、セグメントサポート28の両隅部か
ら掘進方向後方に延設されたブラケット42,43にそ
れぞれ装着され、保持セグメントまでの高さを測定する
超音波センサ52a,53aと、保持セグメントとトン
ネル長手方向に隣接する既設セグメントまでの高さを測
定する超音波センサ52b,53bと、保持セグメント
と既設セグメントとのエッジを撮影するCCDカメラ6
2,63とから構成されており、超音波センサ52a,
52bと超音波センサ53a,53bがそれぞれ高さ測
定手段を構成し、CCDカメラ62,63が撮影手段を
構成している。
【0053】更に、第3及び第4センサヘッド49,5
0は、セグメントサポート28の両側部からトンネル周
方向に延設されたブラケット44,45にそれぞれ装着
され、保持セグメントまでの高さを測定する超音波セン
サ54a,55aと、保持セグメントとトンネル周方向
に隣接する既設セグメントまでの高さを測定する超音波
センサ54b,55bと、保持セグメントと既設セグメ
ントとのエッジを撮影するCCDカメラ64,65とか
ら構成されており、超音波センサ54a,54bと超音
波センサ55a,55bがそれぞれ高さ測定手段を構成
し、CCDカメラ64,65が撮影手段を構成してい
る。なお、この第4、第5センサヘッド49,50はセ
グメントサポート28のトンネル長手方向長さにおける
中央部に位置している。
【0054】また、第2及び第3センサヘッド47,4
8の各ブラケット42,43にはトンネル周方向に分岐
ブラケット42a,43aがそれぞれ延設され、各分岐
ブラケット42a,43aには超音波センサ52a,5
2bと対をなすように、保持セグメントとトンネル周方
向に隣接する既設セグメントまでの高さを測定する超音
波センサ52c,53cが装着されている。
【0055】そして、各センサヘッド46〜50は演算
処理装置70に接続され、超音波センサ51,52a,
52b・・・55a,55bの検出結果やCCDカメラ
61,62・・65の撮影画像が演算処理装置70に入
力する。この演算処理装置70では、各検出結果と撮影
画像に基づいて既設セグメントと保持セグメントとの段
差及び距離を算出し、算出結果を前述した制御装置20
に出力し、この制御装置20が段差及び距離に基づいて
各ジャッキ19,24,26,29,30,31を駆動
制御し、保持したセグメントを既設セグメントに適正に
密着した位置に位置決めする。なお、制御装置20には
運転管理装置71が接続され、作業者はこの運転管理装
置71を用いて各種のデータを入力することができる。
【0056】ここで、演算処理装置70による既設セグ
メントと保持セグメントとの段差及び距離の算出方法に
ついて説明する。各超音波センサ51,52a,52b
・・・55a,55bは、保持セグメントあるいは既設
セグメントに向けた超音波の発射と反射との時間差から
その距離を検出している。一方、CCDカメラ61,6
2・・65は、撮影した取込画像から保持セグメントと
既設セグメントとの対向するエッジを検出している。
【0057】即ち、図9及び図11に示すように、例え
ば、第5センサヘッド50の場合について、CCDカメ
ラ65のカメラ撮影中心Oから光軸が既設セグメント側
に角度φずれ、その画角が2θ0 であって画像メモリ画
素数が2w0 であり、一方、超音波センサ55a,55
bの原点とCCDカメラ65のカメラ撮影中心Oと高さ
差がL0 (h0 )であるとする。
【0058】このような設定で、まず、各超音波センサ
55a,55bにより保持セグメントまでの距離L5−
1(h1 )が測定されると共に、既設セグメントまでの
距離L5−2(h2 )が測定される。また、CCDカメ
ラ65によって保持セグメントと既設セグメントとの対
向するエッジが撮影され、画像上での隙間Δiが画素数
として検出される。そして、この隙間Δiに基づいてC
CDカメラ65の光軸(画像メモリの中心)から保持セ
グメントのエッジまでの画角θ1 と画素数w1が求めら
れると共に、CCDカメラ65の光軸(画像メモリの中
心)から既設セグメントのエッジまでの画角θ2 と画素
数w2 が求められる。
【0059】このように求められた各データから下記式
(1)を用いて保持セグメントと既設セグメントとの段
差d5sと保持セグメントと既設セグメントとの距離
(隙間)C5を算出することができる。
【数1】
【0060】ここで、tan θi =(wi/w0)tan θ0
であることから、これを上記式(1)に代入すると、下
記式(2)となる。なお、tan θ0 、tan φ、h0 は未
知数であり、キャリブレーションにより決定する。
【数2】
【0061】以下、このように構成された各センサヘッ
ド46〜50によるセグメントの位置決め方法について
説明するが、ここではA2セグメントについてのみ説明
する。
【0062】図9に示すように、まず、トンネル内にA
2セグメントが搬入されてエレクタ装置11のセグメン
ト保持機構32がこれを保持すると、油圧モータ16や
各ジャッキ19,24,26を駆動することで、A2セ
グメントの粗位置決めを行う(図1に示す位置)。次
に、このA2セグメントの精位置決めを行うが、ここで
使用するセンサヘッドは第2、第3、第5センサヘッド
47,48,50のみであり、この各センサヘッド4
7,48,50を作動して超音波センサ52a,52
b,53a,53b,55a,55bの検出結果とCC
Dカメラ62,63,65の撮影画像を演算処理装置7
0に入力する。
【0063】即ち、第2、第3センサヘッド47,48
の各超音波センサ52a,53aが保持セグメント(A
2セグメント)の高さL2−1,L3−1を検出すると
共に、各超音波センサ52b,53bが既設セグメント
(A1セグメント、A2セグメント)の高さL2−2,
L3−2を検出し、また、CCDカメラ62,63が保
持セグメント(A1セグメント)と既設セグメント(A
1セグメントとA2セグメント)とのエッジを撮影し、
演算処理装置70に入力する。一方、第3、第5センサ
ヘッド48,50の超音波センサ53a,55aが保持
セグメント(A2セグメント)の高さL5−1を検出す
ると共に、超音波センサ53c,55bが周方向に隣接
する既設セグメント(A1セグメント)の高さL5−2
を検出し、また、CCDカメラ65が保持セグメント
(A2セグメント)と既設セグメント(A1セグメン
ト)とのエッジを撮影し、演算処理装置70に入力す
る。演算処理装置70では、前述した演算方法により、
各位置での既設セグメントと保持セグメントとの段差d
2s,d3s,d5s及び距離C2,C3,C5を算出
し、制御装置20がこの段差d2s,d3s,d5s及
び距離C2,C3,C5に基づいてエレクタ装置11を
駆動制御し、保持したA2セグメントを所定の位置に位
置決めし、ボルト締結機36によってボルト締結する。
【0064】なお、上述の実施形態では、既設セグメン
トと保持セグメントとの各位置での段差d2s,d3
s,d5s及び距離C2,C3,C5が所定値になるよ
うに保持セグメントを移動したが、セグメントのエッジ
にはセグメント同志の接合部にシール剤を挿入すること
から、コーキング溝が形成されており、エッジ同志は完
全には密着しないため、段差d2s,d3s,d5s及
び距離C2,C3,C5が所定値となるまで保持セグメ
ントを移動するようにしている。
【0065】また、上述の実施形態では、既設セグメン
トを保持セグメントに対して1/2だけ周方向にずれた
位置に位置決めしたが、リングセグメントの強度を考慮
すると、1/3あるいは1/4ずらすことが望ましい。
この場合、既設セグメントに予めマーカMを貼り付けて
おき、このマーカMをCCDカメラ61が検出するよう
にすると良い。
【0066】同様に、A1セグメント、A3セグメン
ト、B1セグメント、B2セグメント、Kセグメントの
精位置決めをそれぞれ行うが、使用するセンサヘッド4
6〜50が異なるだけで、作動は前述のものと同じであ
る。このようにしてKセグメントが組付けられると、6
つのセグメントによってリングセグメントが組み立てら
れる。この繰り返しによってリングセグメントを連続し
て組み立てることで、所定長さのトンネルを構築するこ
とができる。
【0067】ここで、上述したエレクタ装置11の制御
装置及びその方法について説明する。エレクタ制御装置
は、図7及び図8に示すように、変位検出器101,102
と、油圧ジャッキ変位/回転角度変換器103と、着目点
位置姿勢演算器104と、位置姿勢偏差演算器105と、基準
座標/セグメント座標速度変換器106と、変位制御ゲイ
ン107と、セグメント座標/エレクタ移動軸速度変換器1
08と、回転軸速度/油圧ジャッキ速度変換器109と、制
御装置110と、位置姿勢補正量演算器121と、位置決め制
御ゲイン122と、姿勢変換器123と、積分器124,125と、
加算器126,127とから構成されている。
【0068】従って、エレクタ装置11の保持機構32
がセグメントSを保持すると、変位検出器101は保持セ
グメントSの端点Qの変位XC ,YC ,ZC を各ジャッ
キ19,24,26のストロークから検出し、変位検出
器102は端点Qの変位を各ジャッキ29,30,31か
ら検出し、変換器103がローリング角θXC、ピッチング
角θYC、ヨーイング角θZCに変換する。着目点位置姿勢
演算器104は、端点Qの変位XC ,YC ,ZC とローリ
ング角θXC、ピッチング角θYC、ヨーイング角θZCとに
基づき、O−XC C C 基準座標系からみた保持セグ
メントSの端点Qからの位置ベクトルP及び姿勢ベクト
ルN,O,Aを演算する。
【0069】一方、位置姿勢補正量演算器121には、セ
ンサヘッド46〜50の検出結果に基づいて保持セグメ
ントと既設セグメントとの隙間検出値C2(CCDカメ
ラ62),C3(CCDカメラ63),C4(CCDカ
メラ64),C5(CCDカメラ65)と、距離検出値
L1(超音波センサ51),L2−1(超音波センサ5
2a),L2−2(超音波センサ52b),L2−3
(超音波センサ52c),L3−1(超音波センサ53
a),L3−2(超音波センサ53b),L3−3(超
音波センサ53c),L4−1(超音波センサ54
a),L4−2(超音波センサ54b),L5−1(超
音波センサ55a),L5−2(超音波センサ55b)
と、保持セグメントと既設セグメントとの段差d2r
(超音波センサ52a,52b),d2s(超音波セン
サ52b,52c),d3r(超音波センサ53a,5
3b),d3s(超音波センサ53b,53c),d4
s(超音波センサ54a,54b),d5s(超音波セ
ンサ55a,55b)とが入力される。そして、組立セ
グメント判定器130から入力されたセグメントの種類A
1,A2,A3,B1,B2,Kに応じた各軸XYZ補
正量から、セグメント座標系における回転補正量
θxsg ,θysg ,θzsg と、基準座標系における並進補
正量Xsg,Ysg,Zsgが算出される。
【0070】そして、位置決め変位制御ゲイン122を乗
じてゲイン調整を行い、姿勢変換器123で回転補正量θ
xsg ,θysg ,θzsg をセグメント座標系から基準座標
系に変換した後、積分器124で補正量を積分して移動補
正量(姿勢補正量ベクトルΔNr,ΔOr,ΔAr)と
し、また、並進補正量Xsg,Ysg,Zsgを積分器125と
で積分して位置補正量(位置補正量ベクトルΔPr)と
する。加算器126,127では、位置目標値ベクトルPr
び姿勢目標値ベクトルNr ,Or ,Ar にそれぞれ位置
補正量ベクトルΔPr及び姿勢補正量ベクトルΔNr,
ΔOr,ΔArを加算して最終的な位置目標値ベクトル
r 及び姿勢目標値ベクトルNr ,Or ,Ar とする。
【0071】位置姿勢偏差演算器105は、保持セグメン
トSの端点Qの位置ベクトルP及び姿勢ベクトルN,
O,Aと、位置目標値ベクトルPr 及び姿勢目標値ベク
トルN r ,Or ,Ar とに基づいて位置偏差ΔPc 及び
姿勢偏差ΔNc ,ΔOc ,ΔA c を演算する。続いて、
基準座標/セグメント座標速度変換器106で位置偏差Δ
c 及び姿勢偏差ΔNc ,ΔOc ,ΔAc をセグメント
座標系であるQ−Xsg sgsg座標系からみた位置偏差
ΔPsg及び姿勢偏差ΔNsg,ΔOsg,ΔAsgに変換し、
変位制御ゲイン107を乗じてQ−Xsgsgsg座標系か
らみた位置修正速度Vxsg ,Vysg ,Vzsg 及び姿勢修
正速度Wxsg ,Wysg ,Wzsg に変換する。
【0072】更に、この位置修正速度Vxsg ,Vysg
zsg はヤコビ逆行列であるセグメント座標/エレクタ
移動軸速度変換器108で、X軸修正速度Vx 、Y軸修正
速度Vy 、Z軸修正速度Vz に変換すると共に、姿勢修
正速度Wxsg ,Wysg ,Wzs g はローリング軸修正速度
x 、ピッチング軸修正速度Wy 、ヨーイング軸修正速
度Wz に変換する。そして、ローリング軸修正速度
x 、ピッチング軸修正速度Wy 、ヨーイング軸修正速
度Wz は回転軸速度/油圧ジャッキ速度変換器109に
て、ローリングジャッキ29の伸縮速度Wxjとピッチン
グジャッキ30の伸縮速度Wyjとヨーイングジャッキ3
1の伸縮速度Wzjに変換する。
【0073】従って、制御装置110はX,Y,Z軸の各
修正速度度Vx ,Vy ,Vz 及びローリング軸、ピッチ
ング軸、ヨーイング軸の各伸縮速度Wxj,Wyj,Wzj
基づき、エレクタ装置11の各油圧ジャッキ19,2
4,26,29,30,31を作動して保持機構32が
保持した保持セグメントSを端点Qの位置を中心として
位置制御及び姿勢制御を行う。そのため、既設セグメン
トSs の端点Rに対して保持セグメントSの端点Qを容
易に合致させることができ、作業効率を向上できる。
【0074】なお、制御装置110の入力側には操作切換
器128が介装され、この操作切換器128に手動操作装置12
9が切換可能に接続されている。エレクタ装置11の自
動運転が不要であったり、自動運転に不具合が生じた場
合には、手動運転に切り換えることで手動操作装置129
による操作が可能となる。
【0075】図13に本発明の第4実施形態に係るエレ
クタ制御装置の制御ブロック、図14に位置姿勢補正量
演算器の構成を表す制御ブロックを示す。
【0076】本実施形態のエレクタ制御装置は、図13
及び図14に示すように、変位検出器101,102と、油圧
ジャッキ変位/回転角度変換器103と、着目点位置姿勢
演算器104と、位置姿勢偏差演算器105と、基準座標/セ
グメント座標速度変換器106と、変位制御ゲイン107と、
セグメント座標/エレクタ移動軸速度変換器108と、回
転軸速度/油圧ジャッキ速度変換器109と、制御装置110
と、位置姿勢オフセット量設定器131と、シール厚み加
算器132と、位置姿勢補正量演算器121と、位置決め制御
ゲイン122と、姿勢変換器123と、積分器124,125と、加
算器126,127とから構成されている。
【0077】従って、エレクタ装置11の保持機構32
がセグメントSを保持すると、各ジャッキ19,24,
26から検出した端点Qの変位XC ,YC ,ZC とロー
リング角θXC、ピッチング角θYC、ヨーイング角θZC
基づき、着目点位置姿勢演算器104がO−XC C C
基準座標系における端点Qからの位置ベクトルP及び姿
勢ベクトルN,O,Aを演算する。
【0078】一方、位置姿勢オフセット量設定器131
は、土圧の大きさなどに応じてセグメントの組付位置を
トンネルの径方向にずらすオフセット設定値Xf0,Y
f0,Zf0,θxf0,θyf0,θzf0を設定す
る。また、シール厚み加算器132は、後にセグメントを
シールドジャッキによって既設セグメントに押し付ける
ためにトンネルの長手方向にずらすシール厚み設定値X
s0,Ys0を設定する。そして、位置姿勢補正量演算
器121は、このオフセット設定値Xf0,Yf0,Zf
0,θxf0,θyf0,θzf0と、シール厚み設定
値Xs0,Ys0と、演算処理装置70からの隙間検出
値C2〜C5、距離検出値L1〜L5−2、段差d2r
〜d5sとに基づいてセグメント座標系における回転補
正量θxsg,θysg ,θzsg 及び基準座標系における並
進補正量Xsg,Ysg,Zsgを算出する。
【0079】そして、位置決め変位制御ゲイン122、姿
勢変換器123、積分器124,125によって姿勢補正量ベク
トルΔNr,ΔOr,ΔAr及び位置補正量ベクトルΔ
Prを求め、加算器126,127にて、位置目標値ベクトル
r 及び姿勢目標値ベクトルN r ,Or ,Ar にそれぞ
れ位置補正量ベクトルΔPr及び姿勢補正量ベクトルΔ
Nr,ΔOr,ΔArを加算して最終的な位置目標値ベ
クトルPr 及び姿勢目標値ベクトルNr ,Or ,Ar
する。
【0080】その後、位置姿勢偏差演算器105、基準座
標/セグメント座標速度変換器106、変位制御ゲイン10
7、セグメント座標/エレクタ移動軸速度変換器108、回
転軸速度/油圧ジャッキ速度変換器109によって修正速
度度Vx ,Vy ,Vz 及びローリング軸、ピッチング
軸、ヨーイング軸の各伸縮速度Wxj,Wyj,Wzjが求め
られ、制御装置110はX,Y,Z軸の各修正速度度
x ,Vy ,Vz 及びローリング軸、ピッチング軸、ヨ
ーイング軸の各伸縮速度Wxj,Wyj,Wzjに基づき、エ
レクタ装置11の各油圧ジャッキ19,24,26,2
9,30,31を作動して保持機構32が保持した保持
セグメントSを端点Qの位置を中心として位置制御及び
姿勢制御を行う。
【0081】図15に本発明の第5実施形態に係るエレ
クタ制御装置の制御ブロック、図16にレンジ内外判定
器の構成を表す制御ブロック、図17にレンジ外処理器
の処理内容の具体例を表す概略を示す。
【0082】本実施形態のエレクタ制御装置は、図15
乃至図17に示すように、変位検出器101,102と、油圧
ジャッキ変位/回転角度変換器103と、着目点位置姿勢
演算器104と、位置姿勢偏差演算器105と、基準座標/セ
グメント座標速度変換器106と、変位制御ゲイン107と、
セグメント座標/エレクタ移動軸速度変換器108と、回
転軸速度/油圧ジャッキ速度変換器109と、制御装置110
と、レンジ内外判定器141と、レンジ外処理器142と、切
換器143と、位置姿勢補正量演算器121と、位置決め制御
ゲイン122と、姿勢変換器123と、積分器124,125と、加
算器126,127とから構成されている。
【0083】従って、エレクタ装置11の保持機構32
がセグメントSを保持すると、各ジャッキ19,24,
26から検出した端点Qの変位XC ,YC ,ZC とロー
リング角θXC、ピッチング角θYC、ヨーイング角θZC
基づき、着目点位置姿勢演算器104がO−XC C C
基準座標系における端点Qからの位置ベクトルP及び姿
勢ベクトルN,O,Aを演算する。
【0084】一方、演算処理装置70からの隙間検出値
C2〜C5がレンジ内外判定器141に入力し、ここで、
保持セグメントに対して既設セグメントがCCDカメラ
61〜65のレンジ内に入ったかどうかを判定してい
る。この場合、図16に詳細に示すように、各セグメン
トA1,A2,A3,B1,B2,Kに応じて全てのレ
ンジ内外判定ケースが設定されており、レンジ内外判定
器141が既設セグメントをレンジ外であると判定する
と、切換器143を動作してレンジ外処理器142が各ケース
に応じた動作指令を発令する。
【0085】例えば、図17に詳細に示すように、セグ
メントA3に関して説明すると、レンジ内外判定器141
がケース1のように隙間検出値C2,C3,C4の全て
がレンジ外であると判定すると、レンジ外処理器142は
保持セグメントのヨーイングを停止し、所定速度でX軸
方向(トンネル長手方向前方)へスライドすると共に、
Y軸方向(トンネル周方向)へ微小旋回移動する。この
動作により隙間検出値C2,C3,C4の少なくとも1
つがレンジ内に入ってくる。そして、ケース7のように
隙間検出値C2,C3がレンジ内であって隙間検出値C
4のみがレンジ外であると判定すると、レンジ外処理器
142は保持セグメントのX軸方向へのスライドを停止す
ると共に所定速度でヨーイングさせ、所定速度でY軸方
向へ微小旋回移動する。この動作により隙間検出値C
2,C3,C4の全てがレンジ内に入ってくる。
【0086】このようにレンジ内外判定器141のレンジ
外判定によってレンジ外処理器142が各ケースに応じた
動作指令を発令することで、各主の検出値が検出される
と、位置姿勢補正量演算器121は、演算処理装置70か
らの隙間検出値C2〜C5、距離検出値L1〜L5−
2、段差d2r〜d5sとに基づいてセグメント座標系
における回転補正量θxsg ,θysg ,θzsg 及び基準座
標系における並進補正量X sg,Ysg,Zsgを算出する。
そして、位置決め変位制御ゲイン122、姿勢変換器123、
積分器124,125によって姿勢補正量ベクトルΔNr,Δ
Or,ΔAr及び位置補正量ベクトルΔPrを求め、加
算器126,127にて、位置目標値ベクトルPr及び姿勢目
標値ベクトルNr ,Or ,Ar にそれぞれ位置補正量ベ
クトルΔPr及び姿勢補正量ベクトルΔNr,ΔOr,
ΔArを加算して最終的な位置目標値ベクトルPr 及び
姿勢目標値ベクトルNr ,Or ,Ar とする。
【0087】その後、位置姿勢偏差演算器105、基準座
標/セグメント座標速度変換器106、変位制御ゲイン10
7、セグメント座標/エレクタ移動軸速度変換器108、回
転軸速度/油圧ジャッキ速度変換器109によって修正速
度度Vx ,Vy ,Vz 及びローリング軸、ピッチング
軸、ヨーイング軸の各伸縮速度Wxj,Wyj,Wzjが求め
られ、制御装置110はX,Y,Z軸の各修正速度度
x ,Vy ,Vz 及びローリング軸、ピッチング軸、ヨ
ーイング軸の各伸縮速度Wxj,Wyj,Wzjに基づき、エ
レクタ装置11の各油圧ジャッキ19,24,26,2
9,30,31を作動して保持機構32が保持した保持
セグメントSを端点Qの位置を中心として位置制御及び
姿勢制御を行う。
【0088】図18に本発明の第6実施形態に係るエレ
クタ制御装置の制御ブロック、図19に手動操作装置の
操作パネルを示す。
【0089】本実施形態のエレクタ制御装置は、図18
に示すように、変位検出器101,102と、油圧ジャッキ変
位/回転角度変換器103と、着目点位置姿勢演算器104
と、位置姿勢偏差演算器105と、基準座標/セグメント
座標速度変換器106と、変位制御ゲイン107と、セグメン
ト座標/エレクタ移動軸速度変換器108と、回転軸速度
/油圧ジャッキ速度変換器109と、制御装置110と、位置
姿勢補正量演算器121と、位置決め制御ゲイン122と、姿
勢変換器123と、積分器124,125と、加算器126,127
と、手動操作装置151と操作切換部152とから構成されて
いる。
【0090】従って、運転管理装置71によって操作切
換部152が自動運転に切り換えられていると、エレクタ
装置11の保持機構32がセグメントSを保持し、各ジ
ャッキ19,24,26から検出した端点Qの変位
C ,YC ,ZC とローリング角θXC、ピッチング角θ
YC、ヨーイング角θZCに基づき、着目点位置姿勢演算器
104がO−XC C C 基準座標系における端点Qから
の位置ベクトルP及び姿勢ベクトルN,O,Aを演算す
る。一方、位置姿勢補正量演算器121は、演算処理装置
70からの隙間検出値C2〜C5、距離検出値L1〜L
5−2、段差d2r〜d5sとに基づいてセグメント座
標系における回転補正量θxsg ,θysg ,θ zsg 及び基
準座標系における並進補正量Xsg,Ysg,Zsgを算出す
る。そして、位置決め変位制御ゲイン122、姿勢変換器1
23、積分器124,125によって姿勢補正量ベクトルΔN
r,ΔOr,ΔAr及び位置補正量ベクトルΔPrを求
め、加算器126,127にて、位置目標値ベクトルPr 及び
姿勢目標値ベクトルNr ,Or ,Ar にそれぞれ位置補
正量ベクトルΔPr及び姿勢補正量ベクトルΔNr,Δ
Or,ΔArを加算して最終的な位置目標値ベクトルP
r 及び姿勢目標値ベクトルNr ,Or ,Ar とする。
【0091】その後、位置姿勢偏差演算器105、基準座
標/セグメント座標速度変換器106、変位制御ゲイン10
7、セグメント座標/エレクタ移動軸速度変換器108、回
転軸速度/油圧ジャッキ速度変換器109によって修正速
度度Vx ,Vy ,Vz 及びローリング軸、ピッチング
軸、ヨーイング軸の各伸縮速度Wxj,Wyj,Wzjが求め
られ、制御装置110はX,Y,Z軸の各修正速度度
x ,Vy ,Vz 及びローリング軸、ピッチング軸、ヨ
ーイング軸の各伸縮速度Wxj,Wyj,Wzjに基づき、エ
レクタ装置11の各油圧ジャッキ19,24,26,2
9,30,31を作動して保持機構32が保持した保持
セグメントSを端点Qの位置を中心として位置制御及び
姿勢制御を行う。
【0092】一方、エレクタ装置11の自動運転が不要
であったり、センサによる各種の検出ができなかったな
どの自動運転に不具合が生じた場合には、運転管理装置
71によって操作切換部152が手動運転に切り換えら
れ、作業者は手動操作装置151を用いて保持セグメント
Sの位置姿勢制御を行う。
【0093】この手動操作装置151は、図19に示すよ
うに、スライド操作スイッチ161(移動ジャッキ24)
と、ヨーイング操作スイッチ162(ヨーイングジャッキ
29)と、ピッチング操作スイッチ163(ピッチングジ
ャッキ31)と、ローリング操作スイッチ164(ローリ
ングジャッキ30)と、把持フリースイッチ165(保持
ジャッキ35)と、スライドフリースイッチ166と、ヨ
ーイングフリースイッチ167と、速度調整スイッチ168
と、昇降操作スイッチ169(昇降ジャッキ19)と、旋
回操作スイッチ170(油圧モータ16)と、把持伸縮操
作スイッチ171と、旋回微調整操作スイッチ172(移動ジ
ャッキ26)と、操作基準点変更スイッチ173a,173b,
173cと、確認ランプ174a,174b,174cと、操作禁止スイ
ッチ175とを有している。
【0094】従って、作業者はこの手動操作装置151を
用いて着目点となる操作基準点(図2にてP,Q,T)
を操作基準点変更スイッチ173a,173b,173cを用いて決
定する。そして、エレクタ装置11の保持機構32がセ
グメントSを保持すると、各ジャッキ19,24,26
から検出した基準点の変位XC ,YC ,ZC とローリン
グ角θXC、ピッチング角θYC、ヨーイング角θZCに基づ
き、着目点位置姿勢演算器104がO−XC C C 基準
座標系における基準点からの位置ベクトルP及び姿勢ベ
クトルN,O,Aを演算する。
【0095】そして、手動操作装置151を用いて位置目
標値ベクトルPr 及び姿勢目標値ベクトルNr ,Or
r を設定すると、自動運転と同様に、位置姿勢偏差演
算器105、基準座標/セグメント座標速度変換器106、変
位制御ゲイン107、セグメント座標/エレクタ移動軸速
度変換器108、回転軸速度/油圧ジャッキ速度変換器109
によって修正速度度Vx ,Vy ,Vz 及びローリング
軸、ピッチング軸、ヨーイング軸の各伸縮速度Wxj,W
yj,Wzjが求められ、制御装置110はX,Y,Z軸の各
修正速度度Vx ,Vy ,Vz 及びローリング軸、ピッチ
ング軸、ヨーイング軸の各伸縮速度Wxj,Wyj,Wzj
基づき、エレクタ装置11の各油圧ジャッキ19,2
4,26,29,30,31を作動して保持機構32が
保持した保持セグメントSを設定した基準点の位置を中
心として位置制御及び姿勢制御を行う。
【0096】なお、上述の各実施形態において、エレク
タ装置11の各油圧ジャッキ19,24,26,29,
30,31を作動して保持セグメントSを端点Qの位置
を中心として位置制御及び姿勢制御を行って組み付けた
が、セグメントの種類により端点はPまたはTとなる。
また、段差距離検出手段としてセンサヘッド46〜50
を適用し、このセンサヘッド46〜50を超音波センサ
とCCDカメラによって構成したが、超音波センサに代
えてレーザ計測センサや接触式変位計等であってもよ
く、センサヘッド46〜50として投光器及びカメラを
適用することでできる。更に、覆工部材をセグメントと
したが、セメントを打設するための型枠であってもよ
い。
【0097】
【発明の効果】以上、実施形態において詳細に説明した
ように請求項1の発明のエレクタ制御装置によれば、覆
工部材を保持する保持手段を、X軸、Y軸、Z軸移動手
段により各軸方向に沿って移動自在に支持すると共に、
X軸、Y軸、Z軸揺動手段により各軸回りに揺動自在に
支持し、覆工部材の接合点の各軸方向の変位と各軸回り
の変位を検出する第1、第2の変位検出手段と、この接
合点の変位に基づいて位置ベクトル及び姿勢ベクトルを
演算する着目点位置姿勢演算手段と、位置目標値ベクト
ル及び姿勢目標値ベクトルと実際の位置ベクトル及び姿
勢ベクトルとに基づいて接合点からの位置偏差及び姿勢
偏差を演算する位置姿勢偏差演算手段と、この位置偏差
及び姿勢偏差に基づいて各移動手段及び各揺動手段を駆
動制御する制御手段とを設けたので、保持覆工部材を接
合点の位置を中心として位置制御及び姿勢制御を行うこ
ととなり、既設覆工部材の接合点に対して保持覆工部材
の接合点を容易に一致させることができ、覆工部材の位
置決め精度を向上することができると共に、位置決め作
業の作業性の向上を図ることができる。
【0098】また、請求項2の発明のエレクタ制御装置
によれば、各移動手段及び各揺動手段を油圧ジャッキと
し、基準座標系での接合点からの位置偏差及び姿勢偏差
を覆工部材座標系に変換する覆工部材座標系変換手段
と、覆工部材座標系での位置偏差及び姿勢偏差を位置修
正速度及び姿勢修正速度に変換する速度変換手段と、こ
の位置修正速度をエレクタ座標系でのX軸とY軸とZ軸
方向の位置修正速度に変換すると共に姿勢修正速度をX
軸とY軸とZ軸回りの姿勢修正速度に変換するエレクタ
座標系変換手段とを設け、制御手段がエレクタ座標系で
の位置修正速度及び姿勢修正速度に基づいて各油圧ジャ
ッキを作動して保持覆工部材を接合点を中心として位置
制御及び姿勢制御するようにしたので、各油圧ジャッキ
を容易に作動制御して作業性の向上を図ることができ
る。
【0099】また、請求項3の発明のエレクタ制御装置
によれば、保持手段が保持した覆工部材に作用するX軸
とY軸とZ軸における軸方向圧力及び揺動方向圧力を検
出する圧力検出手段と、軸方向圧力及び揺動方向圧力の
圧力の変化に基づいて覆工部材に作用する外力を演算す
る外力演算手段とを設け、駆動制御手段が接合点からの
位置偏差及び姿勢偏差に、外力演算手段が演算した覆工
部材に作用する外力を加味して各移動手段及び各揺動手
段を駆動制御するようにしたので、既設の覆工部材に対
して保持した覆工部材を組み付けるとき、微小な位置ず
れを吸収することが可能となり、覆工部材の組付時間を
短縮することができる。
【0100】また、請求項4の発明のエレクタ制御方法
によれば、保持覆工部材をトンネル内壁面に組付けられ
た既設覆工部材に接合するときの接合点におけるX軸と
Y軸とZ軸方向の変位を検出すると共に、X軸とY軸と
Z軸回りの変位を検出し、接合点からの変位に基づいて
位置ベクトル及び姿勢ベクトルを演算し、予め設定され
た位置目標値ベクトル及び姿勢目標値ベクトルと位置ベ
クトル及び姿勢ベクトルとに基づいて位置偏差及び姿勢
偏差を演算し、接合点からの位置偏差及び姿勢偏差に基
づいて保持覆工部材を接合点を中心として位置制御及び
姿勢制御するようにしたので、保持覆工部材を接合点の
位置を中心として位置制御及び姿勢制御を行うこととな
り、既設覆工部材の接合点に対して保持した覆工部材の
接合点を容易に一致させることができ、覆工部材の位置
決め精度を向上することができると共に、位置決め作業
の作業性の向上を図ることができる。
【0101】また、請求項5の発明のエレクタ制御方法
によれば、トンネル内に搬入された覆工部材を保持し、
保持覆工部材をトンネル内壁面に組付けられた既設覆工
部材に接合するときの接合点におけるトンネルの長手方
向となるX軸方向とトンネルの周方向となるY軸方向と
トンネルの径方向となるZ軸方向の位置変位を検出する
と共に、X軸とY軸とZ軸回りの姿勢変位を検出し、予
め設定された位置目標変位及び姿勢目標変位と位置変位
及び姿勢変位とに基づいて位置偏差及び姿勢偏差を演算
し、位置偏差及び姿勢偏差に基づいて保持覆工部材を接
合点を中心として位置制御及び姿勢制御しながら保持覆
工部材を既設覆工部材に対する所定の位置に組み付ける
ようにしたので、保持覆工部材を接合点の位置を中心と
して位置制御及び姿勢制御を行うこととなり、既設覆工
部材の接合点に対して保持した覆工部材の接合点を容易
に一致させることができ、覆工部材の位置決め精度を向
上することができると共に、位置決め作業の作業性の向
上を図ることができる。
【0102】また、請求項6の発明のエレクタ制御装置
によれば、覆工部材を保持する保持手段を、X軸、Y
軸、Z軸移動手段により各軸方向に沿って移動自在に支
持すると共に、X軸、Y軸、Z軸揺動手段により各軸回
りに揺動自在に支持し、覆工部材の接合点の各軸方向の
変位と各軸回りの変位を検出する第1、第2の変位検出
手段と、基準点の変位に基づいて位置ベクトル及び姿勢
ベクトルを演算する位置姿勢演算手段と、保持覆工部材
と既設覆工部材との段差及び距離を検出する段差距離検
出手段と、段差及び距離に基づいてX軸とY軸とZ軸方
向の補正量及びX軸とY軸とZ軸回りの補正量を演算す
る位置姿勢補正量演算手段と、予め設定された位置目標
値ベクトル及び姿勢目標値ベクトルにこの位置補正量及
び姿勢補正量を加算する補正加算手段と、補正量が加算
された位置目標値ベクトル及び姿勢目標値ベクトルと位
置姿勢演算手段が演算した実際の位置ベクトル及び姿勢
ベクトルとに基づいて位置偏差及び姿勢偏差を演算する
位置姿勢偏差演算手段と、演算した位置偏差及び姿勢偏
差に基づいて各移動手段及び各揺動手段を駆動制御する
制御手段とを設けたので、保持覆工部材と既設覆工部材
との段差及び距離を把握しながら位置目標値ベクトル及
び姿勢目標値ベクトルを補正して覆工部材の位置制御及
び姿勢制御を行うこととなり、覆工部材の位置決め精度
を向上することができると共に、位置決め作業の作業性
の向上を図ることができる。
【0103】また、請求項7の発明のエレクタ制御装置
によれば、保持覆工部材の所望に組付位置に応じたオフ
セット量を設定するオフセット設定手段を設け、位置姿
勢補正量演算手段は段差距離検出手段が検出した段差及
び距離とオフセット設定手段が設定したオフセット量に
基づいてX軸とY軸とZ軸方向の補正量及びX軸とY軸
とZ軸回りの補正量を演算するようにしたので、保持覆
工部材をオフセット量に基づいて所望に組付位置に組み
付けることができ、汎用性が高くなる。
【0104】また、請求項8の発明のエレクタ制御装置
によれば、段差距離検出手段に保持覆工部材と既設覆工
部材との対向するエッジを撮影する撮影手段を設け、撮
影手段の撮影画像に基づいて保持覆工部材と既設覆工部
材との各エッジがレンジ内にあるかどうかを判定するレ
ンジ内外判定手段と、レンジ内外判定手段の判定結果に
基づいて補正加算手段に出力する位置補正量及び姿勢補
正量を補正するレンジ外補正手段とを設けたので、保持
覆工部材と既設覆工部材との各エッジがレンジ内にない
ときには補正加算手段に出力する位置補正量及び姿勢補
正量を補正し、保持覆工部材と既設覆工部材との各エッ
ジがレンジ内にあったときに、段差距離検出手段がその
段差及び距離を検出することとなり、制御の信頼性を向
上することができる。
【0105】また、請求項9の発明のエレクタ制御装置
によれば、位置姿勢偏差演算手段へ入力する位置目標値
ベクトル及び姿勢目標値ベクトルと基準点の位置を手動
によって設定する手動操作装置を設けたので、自動運転
が不要であったり、センサによる各種の検出ができなか
ったなどの自動運転に不具合が生じた場合には、作業者
が手動操作装置を用いて保持覆工部材の位置姿勢制御を
行うことができ、安全性の向上を図ることができる。
【0106】また、請求項10の発明のトンネル掘削機
によれば、掘削機本体の前部にカッタヘッドを装着して
カッタヘッド駆動手段により駆動回転可能とすると共
に、推進ジャッキによって前進可能とし、覆工部材を保
持する保持手段が既設トンネルの長手方向となるX軸方
向と既設トンネルの周方向となるY軸方向と既設トンネ
ルの径方向となるZ軸方向に移動可能で且つX軸とY軸
とZ軸回りを揺動可能となるように掘削機本体の後部に
エレクタ装置を支持し、覆工部材の接合点におけるX軸
とY軸とZ軸方向の変位を検出すると共にX軸とY軸と
Z軸回りの変位を検出する第1及び第2変位検出手段
と、接合点からの変位に基づいて位置ベクトル及び姿勢
ベクトルを演算する着目点位置姿勢演算手段と、位置目
標値ベクトル及び姿勢目標値ベクトルと実際の位置ベク
トル及び姿勢ベクトルとに基づいて接合点からの位置偏
差及び姿勢偏差を演算する位置姿勢偏差演算手段と、こ
の位置偏差及び姿勢偏差に基づいて各移動手段及び各揺
動手段を駆動制御する制御手段とを設けたので、保持覆
工部材を接合点の位置を中心として位置制御及び姿勢制
御を行うこととなり、既設覆工部材の接合点に対して保
持覆工部材の接合点を容易に一致させることができ、覆
工部材の位置決め精度を向上することができると共に、
位置決め作業の作業性の向上を図ることができる。その
結果、トンネル掘削作業効率を向上することができる。
【0107】また、請求項11の発明のトンネル掘削機
によれば、掘削機本体の前部にカッタヘッドを装着して
カッタヘッド駆動手段により駆動回転可能とすると共
に、推進ジャッキによって前進可能とし、覆工部材を保
持する保持手段が既設トンネルの長手方向となるX軸方
向と既設トンネルの周方向となるY軸方向と既設トンネ
ルの径方向となるZ軸方向に移動可能で且つX軸とY軸
とZ軸回りを揺動可能となるように掘削機本体の後部に
エレクタ装置を支持し、覆工部材の基準点におけるX軸
とY軸とZ軸方向の変位を検出すると共にX軸とY軸と
Z軸回りの変位を検出する第1及び第2変位検出手段
と、基準点からの変位に基づいて位置ベクトル及び姿勢
ベクトルを演算する位置姿勢演算手段と、保持覆工部材
と既設覆工部材との段差及び距離を検出する段差距離検
出手段と、段差及び距離に基づいてX軸とY軸とZ軸方
向の補正量及びX軸とY軸とZ軸回りの補正量を演算す
る位置姿勢補正量演算手段と、予め設定された位置目標
値ベクトル及び姿勢目標値ベクトルに位置補正量及び姿
勢補正量を加算する補正加算手段と、補正量が加算され
た位置目標値ベクトル及び姿勢目標値ベクトルと実際の
位置ベクトル及び姿勢ベクトルとに基づいて位置偏差及
び姿勢偏差を演算する位置姿勢偏差演算手段と、この位
置偏差及び姿勢偏差に基づいて各移動手段及び各揺動手
段を駆動制御する制御手段とを設けたので、保持覆工部
材と既設覆工部材との段差及び距離を把握しながら位置
目標値ベクトル及び姿勢目標値ベクトルを補正して覆工
部材の位置制御及び姿勢制御を行うこととなり、覆工部
材の位置決め精度を向上することができると共に、位置
決め作業の作業性の向上を図ることができる。その結
果、トンネル掘削作業効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るエレクタ制御装置
の制御ブロック図である。
【図2】本実施形態のエレクタ制御装置によるセグメン
トの位置決め制御を方法を表す概略図である。
【図3】本実施形態のエレクタ装置の概略図である。
【図4】エレクタ装置の正面図である。
【図5】エレクタ装置の側面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るエレクタ制御装置
の制御ブロック図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係るエレクタ制御装置
の制御ブロック図である。
【図8】位置姿勢補正量演算器の構成を表す制御ブロッ
ク図である。
【図9】センサヘッドを表す概略図である。
【図10】センサヘッドの取付位置を表すセグメントサ
ポートの平面図である。
【図11】保持セグメントと既設セグメントとの段差及
び距離の算出方法を表す概略図である。
【図12】セグメントの組付状態を表す概略図である。
【図13】本発明の第4実施形態に係るエレクタ制御装
置の制御ブロック図である。
【図14】位置姿勢補正量演算器の構成を表す制御ブロ
ック図である。
【図15】本発明の第5実施形態に係るエレクタ制御装
置の制御ブロック図である。
【図16】レンジ内外判定器の構成を表す制御ブロック
図である。
【図17】レンジ外処理器の処理内容の具体例を表す概
略図である。
【図18】本発明の第6実施形態に係るエレクタ制御装
置の制御ブロック図である。
【図19】手動操作装置の操作パネル図である。
【図20】従来のエレクタ制御装置の制御ブロック図で
ある。
【図21】従来のエレクタ制御装置によるセグメントの
位置決め制御を方法を表す概略図である。
【符号の説明】
11 エレクタ装置 12 掘削機本体 13 シールドジャッキ 17 昇降台 19 昇降ジャッキ(Z軸移動手段) 20 制御装置 23 第1移動体 24 移動ジャッキ(Y軸移動手段) 25 第2移動体 26 移動ジャッキ(Z軸移動手段) 28 セグメントサポート 29 ヨーイングジャッキ(Z軸揺動手段) 30 ローリングジャッキ(X軸揺動手段) 31 ピッチングジャッキ(Y軸揺動手段) 32 セグメント保持機構 46,47,48,49,50 センサヘッド(段差距
離検出手段) 51,52a,52b,52c,53a,53b,53
c,54a,54b,55a,55b 超音波センサ 61,62,63,64,65 CCDカメラ(撮影手
段) 70 演算処理装置 71 運転管理装置 101 変位検出器(第1の変位検出手段) 102 角度検出器(第2の変位検出手段) 103 油圧ジャッキ変位/回転角度変換器 104 着目点位置姿勢演算器 105 位置姿勢偏差演算器 106 基準座標/セグメント座標速度変換器 107 変位制御ゲイン 108 セグメント座標/エレクタ移動軸速度変換器 109 回転軸速度/油圧ジャッキ速度変換器 110 制御装置 111 圧力検出器 112 エレクタ移動軸力トルク変換器 113 スイッチ 114 メモリ 115 減算器 116 セグメント座標力トルク変換器 117 力制御ゲイン 118 加算器 121 位置姿勢補正量演算器 122 位置決め制御ゲイン 123 姿勢変換器 124,125 積分器 126,127 加算器 131 位置姿勢オフセット量設定器(オフセット設定手
段) 132 シール厚み加算機 141 レンジ内外判定器 142 レンジ外補正処理器 143 切換器 151 手動運転操作装置(手動操作装置) 152 操作切換部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前川 明寛 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 佐藤 拓志 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 森 輝幸 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 Fターム(参考) 2D055 BA01 BB01 GB01 GB03 GB08 LA13

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネル内に搬入された覆工部材を保持
    する保持手段と、該保持覆工部材をトンネルの長手方向
    となるX軸方向に移動させるX軸移動手段と、前記保持
    覆工部材をトンネルの周方向となるY軸方向に移動させ
    るY軸移動手段と、前記保持覆工部材をトンネルの径方
    向となるZ軸方向に移動させるZ軸移動手段と、前記保
    持覆工部材を前記X軸回りに揺動させるX軸揺動手段
    と、前記保持覆工部材を前記Y軸回りに揺動させるY軸
    揺動手段と、前記保持覆工部材を前記Z軸回りに揺動さ
    せるZ軸揺動手段と、前記保持覆工部材をトンネル内壁
    面に組付けられた既設覆工部材に接合するときの接合点
    における前記X軸とY軸とZ軸方向の変位を検出する第
    1の変位検出手段と、前記接合点における前記X軸とY
    軸とZ軸回りの変位を検出する第2の変位検出手段と、
    前記第1及び第2の変位検出手段が検出した前記接合点
    からの変位に基づいて位置ベクトル及び姿勢ベクトルを
    演算する着目点位置姿勢演算手段と、予め設定された位
    置目標値ベクトル及び姿勢目標値ベクトルと前記着目点
    位置姿勢演算手段が演算した実際の位置ベクトル及び姿
    勢ベクトルとに基づいて位置偏差及び姿勢偏差を演算す
    る位置姿勢偏差演算手段と、該位置姿勢偏差演算手段が
    演算した前記接合点からの位置偏差及び姿勢偏差に基づ
    いて前記各移動手段及び前記各揺動手段を駆動制御する
    制御手段とを具えたことを特徴とするエレクタ制御装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のエレクタ制御装置におい
    て、前記各移動手段及び前記各揺動手段は油圧ジャッキ
    であって、前記位置姿勢偏差演算手段が演算した基準座
    標系での前記接合点からの位置偏差及び姿勢偏差を覆工
    部材座標系での位置偏差及び姿勢偏差に変換する覆工部
    材座標系変換手段と、前記覆工部材座標系での位置偏差
    及び姿勢偏差を位置修正速度及び姿勢修正速度に変換す
    る速度変換手段と、前記覆工部材座標系での位置修正速
    度をエレクタ座標系での前記X軸とY軸とZ軸方向の位
    置修正速度に変換すると共に前記姿勢修正速度を前記X
    軸とY軸とZ軸回りの姿勢修正速度に変換するエレクタ
    座標系変換手段とを設け、前記制御手段が前記エレクタ
    座標系での位置修正速度及び姿勢修正速度に基づいて前
    記各油圧ジャッキを作動して前記保持覆工部材を前記接
    合点を中心として位置制御及び姿勢制御することを特徴
    とするエレクタ制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のエレクタ制御装置におい
    て、前記保持覆工部材に作用する前記X軸とY軸とZ軸
    における軸方向圧力及び揺動方向圧力を検出する圧力検
    出手段と、該圧力検出手段が検出した軸方向圧力及び揺
    動方向圧力の圧力の変化に基づいて前記保持覆工部材に
    作用する外力を演算する外力演算手段とを設け、前記制
    御手段は、前記位置姿勢偏差演算手段が演算した前記接
    合点からの位置偏差及び姿勢偏差に前記外力演算手段が
    演算した覆工部材に作用する外力を加味して前記各移動
    手段及び前記各揺動手段を駆動制御することを特徴とす
    るエレクタ制御装置。
  4. 【請求項4】 トンネル内に搬入された覆工部材を保持
    し、保持した覆工部材をトンネルの長手方向となるX軸
    方向とトンネルの周方向となるY軸方向とトンネルの径
    方向となるZ軸方向に移動自在に支持すると共に、前記
    X軸とY軸とZ軸回りに揺動自在に支持するエレクタ装
    置において、前記保持覆工部材をトンネル内壁面に組付
    けられた既設覆工部材に接合するときの接合点における
    前記X軸とY軸とZ軸方向の変位を検出すると共に、前
    記X軸とY軸とZ軸回りの変位を検出し、前記接合点か
    らの変位に基づいて位置ベクトル及び姿勢ベクトルを演
    算し、予め設定された位置目標値ベクトル及び姿勢目標
    値ベクトルと前記位置ベクトル及び姿勢ベクトルとに基
    づいて位置偏差及び姿勢偏差を演算し、該接合点からの
    位置偏差及び姿勢偏差に基づいて前記保持覆工部材を前
    記接合点を中心として位置制御及び姿勢制御するように
    したことを特徴とするエレクタ制御方法。
  5. 【請求項5】 トンネル内に搬入された覆工部材を保持
    し、該保持覆工部材をトンネル内壁面に組付けられた既
    設覆工部材に接合するときの接合点におけるトンネルの
    長手方向となるX軸方向とトンネルの周方向となるY軸
    方向とトンネルの径方向となるZ軸方向の位置変位を検
    出すると共に、該X軸とY軸とZ軸回りの姿勢変位を検
    出し、予め設定された位置目標変位及び姿勢目標変位と
    前記位置変位及び姿勢変位とに基づいて位置偏差及び姿
    勢偏差を演算し、該位置偏差及び姿勢偏差に基づいて前
    記保持覆工部材を前記接合点を中心として位置制御及び
    姿勢制御しながら該保持覆工部材を既設覆工部材に対す
    る所定の位置に組み付けることを特徴とする覆工部材の
    組付方法。
  6. 【請求項6】 トンネル内に搬入された覆工部材を保持
    する保持手段と、該保持覆工部材をトンネルの長手方向
    となるX軸方向に移動させるX軸移動手段と、前記保持
    覆工部材をトンネルの周方向となるY軸方向に移動させ
    るY軸移動手段と、前記保持覆工部材をトンネルの径方
    向となるZ軸方向に移動させるZ軸移動手段と、前記保
    持覆工部材を前記X軸回りに揺動させるX軸揺動手段
    と、前記保持覆工部材を前記Y軸回りに揺動させるY軸
    揺動手段と、前記保持覆工部材を前記Z軸回りに揺動さ
    せるZ軸揺動手段と、前記保持覆工部材の所定の基準点
    における前記X軸とY軸とZ軸方向の変位を検出する第
    1の変位検出手段と、前記基準点における前記X軸とY
    軸とZ軸回りの変位を検出する第2の変位検出手段と、
    前記第1及び第2の変位検出手段が検出した前記基準点
    の変位に基づいて位置ベクトル及び姿勢ベクトルを演算
    する位置姿勢演算手段と、前記保持覆工部材と前記既設
    覆工部材との段差及び距離を検出する段差距離検出手段
    と、該段差距離検出手段が検出した段差及び距離に基づ
    いて前記X軸とY軸とZ軸方向の補正量及び前記X軸と
    Y軸とZ軸回りの補正量を演算する位置姿勢補正量演算
    手段と、予め設定された位置目標値ベクトル及び姿勢目
    標値ベクトルに前記位置姿勢補正量演算手段が演算した
    位置補正量及び姿勢補正量を加算する補正加算手段と、
    該補正加算手段によって補正量が加算された位置目標値
    ベクトル及び姿勢目標値ベクトルと前記位置姿勢演算手
    段が演算した実際の位置ベクトル及び姿勢ベクトルとに
    基づいて位置偏差及び姿勢偏差を演算する位置姿勢偏差
    演算手段と、該位置姿勢偏差演算手段が演算した位置偏
    差及び姿勢偏差に基づいて前記各移動手段及び前記各揺
    動手段を駆動制御する制御手段とを具えたことを特徴と
    するエレクタ制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のエレクタ制御装置におい
    て、前記保持覆工部材の所望に組付位置に応じたオフセ
    ット量を設定するオフセット設定手段を設け、前記位置
    姿勢補正量演算手段は前記段差距離検出手段が検出した
    段差及び距離と前記オフセット設定手段が設定したオフ
    セット量に基づいて前記X軸とY軸とZ軸方向の補正量
    及び前記X軸とY軸とZ軸回りの補正量を演算すること
    を特徴とするエレクタ制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項6記載のエレクタ制御装置におい
    て、前記段差距離検出手段は前記保持覆工部材と前記既
    設覆工部材との対向するエッジを撮影する撮影手段を有
    し、該撮影手段の撮影画像に基づいて前記保持覆工部材
    と前記既設覆工部材との各エッジがレンジ内にあるかど
    うかを判定するレンジ内外判定手段と、該レンジ内外判
    定手段の判定結果に基づいて前記補正加算手段に出力す
    る位置補正量及び姿勢補正量を補正するレンジ外補正手
    段とを設けたことを特徴とするエレクタ制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項6記載のエレクタ制御装置におい
    て、前記位置姿勢偏差演算手段へ入力する位置目標値ベ
    クトル及び姿勢目標値ベクトルと前記基準点の位置を手
    動によって設定する手動操作装置を設けたことを特徴と
    するエレクタ制御装置。
  10. 【請求項10】 筒状をなす掘削機本体と、該掘削機本
    体の前部に回転自在に装着されたカッタヘッドと、該カ
    ッタヘッドを駆動回転するカッタヘッド駆動手段と、前
    記掘削機本体を前進させる推進ジャッキと、前記掘削機
    本体の後部に装着されてトンネル内に搬入された覆工部
    材を保持してトンネルの長手方向となるX軸方向とトン
    ネルの周方向となるY軸方向とトンネルの径方向となる
    Z軸方向に移動可能で且つX軸とY軸とZ軸回りに揺動
    自在に支持するエレクタ装置と、前記保持覆工部材をト
    ンネル内壁面に組付けられた既設覆工部材に接合すると
    きの接合点における前記X軸とY軸とZ軸方向の変位を
    検出する第1の変位検出手段と、前記接合点における前
    記X軸とY軸とZ軸回りの変位を検出する第2の変位検
    出手段と、前記第1及び第2の変位検出手段が検出した
    前記接合点の変位に基づいて該接合点の位置ベクトル及
    び姿勢ベクトルを演算する着目点位置姿勢演算手段と、
    予め設定された位置目標値ベクトル及び姿勢目標値ベク
    トルと前記着目点位置姿勢演算器が演算した実際の位置
    ベクトル及び姿勢ベクトルとに基づいて位置偏差及び姿
    勢偏差を演算する位置姿勢偏差演算手段と、該位置姿勢
    偏差演算手段が演算した前記接合点からの位置偏差及び
    姿勢偏差に基づいて前記各移動手段及び前記各揺動手段
    を駆動制御する制御手段と、前記カッタヘッドの掘削に
    よって発生した掘削土砂を外部に排出する排土手段とを
    具えたことを特徴とするトンネル掘削機。
  11. 【請求項11】 筒状をなす掘削機本体と、該掘削機本
    体の前部に回転自在に装着されたカッタヘッドと、該カ
    ッタヘッドを駆動回転するカッタヘッド駆動手段と、前
    記掘削機本体を前進させる推進ジャッキと、前記掘削機
    本体の後部に装着されてトンネル内に搬入された覆工部
    材を保持してトンネルの長手方向となるX軸方向とトン
    ネルの周方向となるY軸方向とトンネルの径方向となる
    Z軸方向に移動可能で且つX軸とY軸とZ軸回りに揺動
    自在に支持するエレクタ装置と、前記保持覆工部材の所
    定の基準点における前記X軸とY軸とZ軸方向の変位を
    検出する第1の変位検出手段と、前記基準点における前
    記X軸とY軸とZ軸回りの変位を検出する第2の変位検
    出手段と、前記第1及び第2の変位検出手段が検出した
    前記基準点の変位に基づいて位置ベクトル及び姿勢ベク
    トルを演算する位置姿勢演算手段と、前記保持覆工部材
    と前記既設覆工部材との段差及び距離を検出する段差距
    離検出手段と、該段差距離検出手段が検出した段差及び
    距離に基づいて前記X軸とY軸とZ軸方向の補正量及び
    前記X軸とY軸とZ軸回りの補正量を演算する位置姿勢
    補正量演算手段と、予め設定された位置目標値ベクトル
    及び姿勢目標値ベクトルに前記位置姿勢補正量演算手段
    が演算した位置補正量及び姿勢補正量を加算する補正加
    算手段と、該補正加算手段によって補正量が加算された
    位置目標値ベクトル及び姿勢目標値ベクトルと前記位置
    姿勢演算手段が演算した実際の位置ベクトル及び姿勢ベ
    クトルとに基づいて位置偏差及び姿勢偏差を演算する位
    置姿勢偏差演算手段と、該位置姿勢偏差演算手段が演算
    した位置偏差及び姿勢偏差に基づいて前記各移動手段及
    び前記各揺動手段を駆動制御する制御手段と、前記カッ
    タヘッドの掘削によって発生した掘削土砂を外部に排出
    する排土手段とを具えたことを特徴とするトンネル掘削
    機。
JP10883299A 1998-11-19 1999-04-16 エレクタ制御装置及び制御方法と覆工部材の組付方法とトンネル掘削機 Expired - Fee Related JP3377761B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10883299A JP3377761B2 (ja) 1998-11-19 1999-04-16 エレクタ制御装置及び制御方法と覆工部材の組付方法とトンネル掘削機

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32893398 1998-11-19
JP10-328933 1998-11-19
JP10883299A JP3377761B2 (ja) 1998-11-19 1999-04-16 エレクタ制御装置及び制御方法と覆工部材の組付方法とトンネル掘削機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000213296A true JP2000213296A (ja) 2000-08-02
JP3377761B2 JP3377761B2 (ja) 2003-02-17

Family

ID=26448646

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10883299A Expired - Fee Related JP3377761B2 (ja) 1998-11-19 1999-04-16 エレクタ制御装置及び制御方法と覆工部材の組付方法とトンネル掘削機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3377761B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021075841A (ja) * 2019-11-05 2021-05-20 株式会社奥村組 エレクタ装置およびそれが設置されたシールド掘進機ならびに覆工体の構築方法
CN113638750A (zh) * 2021-07-13 2021-11-12 江苏思行达信息技术有限公司 坑井隧道作业安全防护智能设备及安全防护方法
CN114981043A (zh) * 2019-12-31 2022-08-30 海瑞克股份公司 用于自动化设置隧道衬砌部段的方法和装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021075841A (ja) * 2019-11-05 2021-05-20 株式会社奥村組 エレクタ装置およびそれが設置されたシールド掘進機ならびに覆工体の構築方法
JP7281245B2 (ja) 2019-11-05 2023-05-25 株式会社奥村組 エレクタ装置およびそれが設置されたシールド掘進機ならびに覆工体の構築方法
CN114981043A (zh) * 2019-12-31 2022-08-30 海瑞克股份公司 用于自动化设置隧道衬砌部段的方法和装置
CN114981043B (zh) * 2019-12-31 2023-08-25 海瑞克股份公司 用于自动化安装隧道衬砌环的隧道衬砌部段的方法和装置
CN113638750A (zh) * 2021-07-13 2021-11-12 江苏思行达信息技术有限公司 坑井隧道作业安全防护智能设备及安全防护方法
CN113638750B (zh) * 2021-07-13 2023-12-05 江苏思行达信息技术有限公司 坑井隧道作业安全防护智能设备及安全防护方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3377761B2 (ja) 2003-02-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN111456772B (zh) 一种具有立拱、喷浆、焊接多功能的智能支护机器人
EP0736634B1 (en) Controller for working machines
CN110300827B (zh) 工程机械
CN111485879B (zh) 一种掘进机车体及其截割滚筒的定位方法及定位系统
CN110455290B (zh) 一种智能液压挖掘机的最优轨迹规划方法
CN109070353B (zh) 尤其是混凝土泵的大型操纵器的臂架末端的笛卡尔控制
JP3377761B2 (ja) エレクタ制御装置及び制御方法と覆工部材の組付方法とトンネル掘削機
JP6155873B2 (ja) 建設機械
CN214784343U (zh) 轮腿复合式挖掘机自主移位控制系统
JP3238989B2 (ja) セグメント自動組立装置及び方法
JPH1037246A (ja) 2ピースブーム型建設機械のストロークエンドショック低減装置
CN218148566U (zh) 一种挖掘机
JP2001311389A (ja) トンネル掘削機の制御装置
JP3240221B2 (ja) セグメント自動組立装置及び方法
JP2001247300A (ja) ブーム付き作業機の制御装置
CN113152549B (zh) 轮腿复合式挖掘机自主移位控制系统的控制方法
JP3276343B2 (ja) エレクタ制御装置及びトンネル掘削機及び覆工部材の組付方法
JP2576362Y2 (ja) セグメント組立装置
JP2001193399A (ja) セグメントの組立位置決め装置及び方法
CN218905450U (zh) 一种多功能作业平台的工作机械臂
JP7229109B2 (ja) 作業機械および作業機械の制御方法
JP7123897B2 (ja) セグメント組立支援装置、及び、セグメント組立支援方法
JPS63161226A (ja) シヨベル作業車
JP2024004211A (ja) 旋回作業機、及び旋回作業機の方位検出方法
JP2540782Y2 (ja) 油圧式掘削機の作業機操作装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20021112

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees