JP2021075841A - エレクタ装置およびそれが設置されたシールド掘進機ならびに覆工体の構築方法 - Google Patents

エレクタ装置およびそれが設置されたシールド掘進機ならびに覆工体の構築方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エレクタ装置のセグメントの把持部が滑らかに揺動できるようにする。【解決手段】筒状のシールドフレーム11内に旋回可能に設置されたエレクタリング13aと、エレクタリング13aの旋回中心を挟んだ2カ所に設けられ、シールドフレーム11の軸方向に延びるアーム部13bbを備えてシールドフレーム11の軸方向と交差する方向に往復動可能となった一対の支持ユニット13bと、一対の支持ユニット13bのアーム部13bbに跨がって設置されて一対のアーム部13bbに沿って往復動可能となったフレーム部13ca、フレーム部13caの中央に揺動可能に取り付けられてセグメントを把持する把持部13cb、および把持部13cbの揺動支点の両側に配置されて把持部13cbを先端で押して揺動させる一対の揺動ジャッキ13ccを備えたセグメント把持ユニット13cとを有する。【選択図】図4

Description

本発明は、エレクタ装置およびそれが設置されたシールド掘進機ならびに覆工体の構築方法に関するものである。
シールド掘進機は、切羽の安定を図りながら切羽に押し当てられたカッタ盤を回転させることにより地山を掘削するとともにその一方で、外部から運び込まれたセグメントを掘削坑の内周に組み付けることによりトンネルを形成する機器である。
掘進作業においては、機内の複数のジャッキをセグメント組立体である環状の覆工体に押し当て反力を取りながらシールド掘進機を前進させる工程と、シールド掘進機の前進によりシールド掘進機の後部と掘削坑の先端の覆工体との間に生じた隙間にエレクタ装置で新たなセグメントを組み付ける工程とを繰り返すことによりトンネルを形成している。
そして、エレクタ装置では、把持したセグメントのピッチング方向、ローリング方向およびヨーイング方向の姿勢を制御して既設のセグメントに組み立てている。
ここで、ヨーイング方向の姿勢の制御に関しては、例えば特許文献1に記載のものが知られている。この特許文献1に記載の技術では、セグメントの把持部がエレクタ本体に揺動可能に取り付けられており、エレクタ本体と把持部とを接続する揺動ジャッキが揺動支点の片方側に設置されている。そして、この1本の揺動ジャッキでセグメントの把持部を押し引きして揺動させている。
特開平07−11899号公報
特許文献1に記載の技術では、揺動支点の片方側だけに揺動ジャッキが設置されているので、揺動ジャッキ側が重くなって重量バランスが悪くなる。すると、把持部の揺動に伴って揺動支点周辺が偏摩耗するという問題が発生する。
このような問題をなくすためには、把持部を揺動させる揺動ジャッキを揺動支点の両側にそれぞれ設置し、当該把持部を一方の揺動ジャッキで押すと同時に他方の揺動ジャッキで引くように制御する構造を採用することが考えられる。また、揺動ジャッキで把持部を押したり引いたりすることから、揺動ジャッキの両端であるエレクタ本体との接続と把持部との接続はピンで行って回動自在にすることになる。
しかしながら、このような構成によれば、一方の揺動ジャッキの押し動作と他方の揺動ジャッキの引き動作とを同期させることが困難なために、特にセグメントを把持した状態で把持部を滑らかに揺動させることができない。
本発明は、上述の技術的背景からなされたものであって、セグメントの把持部を滑らかに揺動させることが可能な技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明のエレクタ装置は、シールド掘進機に設けられ、セグメントを組み立てて掘削坑の内周面を覆う環状の覆工体を構築するエレクタ装置であって、筒状のシールドフレーム内に旋回可能に設置されたエレクタリングと、前記エレクタリングの旋回中心を挟んだ2カ所に設けられ、前記シールドフレームの軸方向に延びるアーム部を備えて当該シールドフレームの軸方向と交差する方向に往復動可能となった一対の支持手段と、前記一対の支持手段の前記アーム部に跨がって設置されて当該一対のアーム部に沿って往復動可能となったフレーム部、前記フレーム部の中央に揺動可能に取り付けられてセグメントを把持する把持部、および前記フレーム部における前記把持部の揺動支点の両側に配置されて前記把持部を先端で押して揺動させる一対の揺動ジャッキを備えたセグメント把持手段と、を有することを特徴とする。
請求項2に記載の本発明のエレクタ装置は、上記請求項1記載の発明において、一対の前記揺動ジャッキの一方の揺動ジャッキを伸長させるとともに他方の揺動ジャッキを自由動状態となるように設定するジャッキ操作部をさらに有する、ことを特徴とする。
請求項3に記載の本発明のエレクタ装置は、上記請求項1または2記載の発明において、前記揺動ジャッキの先端は、球面に形成されている、ことを特徴とする。
請求項4に記載の本発明のエレクタ装置は、上記請求項1〜3の何れか一項に記載の発明において、前記把持部は、軸受を介して前記フレーム部に揺動可能に取り付けられている、ことを特徴とする。
請求項5に記載の本発明のエレクタ装置は、上記請求項1〜4の何れか一項に記載の発明において、前記フレーム部および前記把持部には、当該把持部の揺動状態を示すマーカが形成されている、ことを特徴とする。
請求項6に記載の本発明のエレクタ装置は、上記請求項1〜5の何れか一項に記載の発明において、前記把持部は、前記揺動支点と同軸上に設けられ、セグメントに嵌め込まれたアンカロッドと係合してセグメントを吊り下げる吊下部と、前記揺動支点の両側に配置され、吊下部に吊り下げられたセグメントの内面を押圧する押圧ジャッキと、を有することを特徴とする。
請求項7に記載の本発明のエレクタ装置は、上記請求項6記載の発明において、前記吊下部は、前記アンカロッドが水平方向から進入して当該アンカロッドの先端に形成されたフランジを係止する係合溝を備える、ことを特徴とする。
上記課題を解決するため、請求項8に記載の本発明のシールド掘進機は、地盤を掘削する複数のビットを備えたカッタヘッドが進行方向先端に回転可能に設置された筒状のシールドフレームと、前記シールドフレームの内周面に固定され、当該シールドフレームの内部をチャンバ側と機内側とに区画する隔壁と、前記隔壁の機内側に設置された請求項1〜7の何れか一項に記載のエレクタ装置と、を有することを特徴とする。
上記課題を解決するため、請求項9に記載の本発明の覆工体の構築方法は、請求項1〜7の何れか一項に記載のエレクタ装置を用いた覆工体の構築方法であって、軸方向挿入型セグメントを前記セグメント把持手段で把持し、前記軸方向挿入型セグメントを組立位置へ移動させ、前記一対の揺動ジャッキの一方を伸長させ、他方を自由動状態にして前記把持部を揺動させ、前記軸方向挿入型セグメントの姿勢を組立位置の形状に合わせ、伸長させた前記揺動ジャッキの作動を解除し、組立位置に前記軸方向挿入型セグメントをシールドフレームの軸方向から挿入する、ことを特徴とする。
本発明によれば、一方の揺動ジャッキの押し動作と他方の揺動ジャッキの引き動作とを同期させる必要がないので、セグメントの把持部を滑らかに揺動させることができる。
ことが可能になる。
本発明の一実施の形態であるシールド掘進機の後胴部の内部を側面から透かして見た構成図である。 図1のシールド掘進機に設けられたエレクタ装置を後方から見た図である。 図2のエレクタ装置のフレーム部の一部を拡大して示す図である。 図2のエレクタ装置において、(a)はK型セグメントを把持した把持部が揺動していないときの平面図、(b)は(a)のA線の方向から見た図である。 図2のエレクタ装置において、(a)はK型セグメントを把持した把持部が一方の揺動ジャッキにより揺動したときの平面図、(b)は(a)のB線の方向から見た図である。 図2のエレクタ装置において、(a)はK型セグメントを把持した把持部が他方の揺動ジャッキにより揺動したときの平面図、(b)は(a)のC線の方向から見た図である。 図2のエレクタ装置に設置された揺動ジャッキの油圧回路図である。 図2のエレクタ装置によるセグメントの組み立てを示す説明図である。
以下、本発明の一例としての実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
図1に示す本実施の形態のシールド掘進機Mは、カッタヘッドで掘削されてチャンバ内に取り込まれた土砂に粘性を有する泥水を注入して泥水圧を発生させ、その泥水圧を切羽の土圧に対抗させた状態で掘削坑を構築する泥水式のシールド掘進機である。シールド掘進機Mは、連結胴部10を介して互いに連結された前胴部(図示せず)および後胴部11aからなる筒状のシールドフレーム11を有している。
図示は省略されているが、前胴部には、地盤を掘削する複数のビットを備えたカッタヘッドが進行方向先端に回転可能に設置され、その後方には、シールドフレーム11の内部をチャンバ側と機内側とに区画する隔壁が当該シールドフレーム11に固定されて設けられている。そして、カッタヘッドと隔壁との間が、カッタヘッドで掘削された土砂が取り込まれるチャンバになっている。また、隔壁には、チャンバ内の泥水を排出するための排泥管の前端開口部、およびチャンバ内に粘性を有する泥水を供給するための送水管の前端開口部が形成されている。
さて、図1に示すように、後胴部11aの前端部内周面には、セグメントS(図2、図4〜図6)を環状に組み立てた覆工体SLをシールドフレーム11の後方に向けて押し出して当該シールドフレーム11を前方に進めるための推進ジャッキ(図示せず)の反力をとるリングガーダ12が設置されている。そして、このリングガーダ12には、セグメントSを組み立てて掘削坑の内周面を覆う覆工体SLを構築するエレクタ装置13が設けられている。なお、エレクタ装置13の詳細については後述する。
シールドフレーム11を構成する後胴部11aの進行方向後端部の内周面には、鋼製のワイヤや発泡ウレタンなどからなる複数本のテールブラシ14が、当該進行方向に対して間隔を開けて環状に設けられている。テールブラシ14は、覆工体SLの外周面と接触するような長さで内方に延びており、シールドフレーム11の内周面と覆工体SLの外周面との間に、シール材が充填されるシール室14aを形成する。
さて、図1および図2において、エレクタ装置13は、リングガーダ12の後部に設置されたエレクタリング13a、エレクタリング13aに取り付けられた支持ユニット(支持手段)13b、および支持ユニット13bに支持されてセグメントSを把持する機能を備えたセグメント把持ユニット(セグメント把持手段)13cとを備えている。
エレクタリング13aは、外周にギア13aaが形成されており、当該ギア13aaがリングガーダ12内に設置されたエレクタモータ13dの出力軸に取り付けられた駆動ギア13daと噛み合うことでエレクタリング13aが駆動され、シールドフレーム11の周方向に旋回するようになっている。
支持ユニット13bは、エレクタリング13aの旋回中心を挟んだ左右2カ所に設けられている。この支持ユニット13bは、エレクタリング13aに固定されて上下に開口した支持筒13baと、シールドフレーム11の軸方向に延びるアーム部13bbと、アーム部13bbと直角をなすように当該アーム部13bbの一方端に固定されるとともに支持筒13baに摺動可能に嵌め込まれたロッド13bcとを備えている。
また、支持筒13baとアーム部13bbとの間には、ロッド13bcを摺動させて支持ユニット13bをシールドフレーム11の軸方向と交差する方向に往復動させる伸縮ジャッキ13bdが取り付けられている。さらに、左右一対になったアーム部13bbには、セグメント把持ユニット13c(詳しくは、セグメント把持ユニット13cのフレーム部13ca)が摺動可能に嵌め込まれており、セグメント把持ユニット13cと伸縮ジャッキ13bdとの間には、当該セグメント把持ユニット13cをアーム部13bbに沿って往復動させるスライドジャッキ13beが取り付けられている。
セグメント把持ユニット13cの前述したフレーム部13caは、正面視で下方に湾曲した形状を呈しており、一対のアーム部13bbに跨がって設置されて当該アーム部13bbに沿って往復動可能となっている。フレーム部13caの中央には、セグメントSを把持する把持部13cbが揺動可能に取り付けられている。
さらに、フレーム部13caには、先端で把持部13cbを押して揺動させる一対の揺動ジャッキ13ccが、把持部13cbの揺動支点の両側に配置されている。
図4(a)〜図6(a)に示すように、揺動ジャッキ13ccの先端は球面に形成されている。これにより、揺動ジャッキ13ccの先端と把持部13cbとが点接触することになって両者の接触面積が小さくなり、揺動ジャッキ13ccで把持部13cbを押したときの摺動抵抗が低減されるのみならず、揺動ジャッキ13ccと把持部13cbとの間に土砂が噛み込んで作動不良が起こることもなくなるので、把持部13cbを安定的に揺動させることができる。
図3に示すように、フレーム部13caには、把持部13cbを構成するセンタピン13cb1が嵌め込まれている。このセンタピン13cb1は、軸受13cdを介して嵌め込まれており、揺動時における動作抵抗の軽減が図られている。なお、本実施の形態では、軸受13cdには、たる形の凸面ころが斜めに配列され、ハウジング軌道盤の軌道面が球面になって調心性を有するスラスト自動調芯ころ軸受が用いられている。
さて、図1および図2において、把持部13cbは、センタピン13cb1に固定されて揺動支点と同軸上に設けられてセグメントSを吊り下げる吊下部13cb2と、揺動支点の両側に配置されて吊下部13cb2に吊り下げられたセグメントSの内面を押圧するサポートジャッキ(押圧ジャッキ)13cb3とを備えている。このサポートジャッキ13cb3は、揺動支点の両側にそれぞれ2台ずつ、合計4台配置されている(図4(a)〜図6(a)参照)。
吊下部13cb2は、セグメントSの内面中央に嵌め込まれたアンカロッド15と係合して当該セグメントSを吊り下げるようになっており、アンカロッド15が水平方向から進入してアンカロッド15の先端に形成されたフランジ15aを係止する係合溝を備えている。そして、吊下部13cb2で吊り下げられたセグメントSの内面をサポートジャッキ13cb3で押圧することにより、セグメントSは把持部13cbに拘束された状態で把持される。
図4(b)〜図6(b)に示すように、フレーム部13caおよび把持部13cbには、把持部13cbの揺動状態を示すマーカm1、m2がそれぞれ形成されている。そして、揺動していない状態ではフレーム部13caのマーカm1に把持部13cbのマーカm2が重なっており(図4(b))、所定角(例えば3°)揺動した場合には、フレーム部13caのマーカm1に対して把持部13cbのマーカm2がどちらかの方向にずれることにより(図5(b)、図6(b))、把持部13cbの揺動状態が容易に把握できるようになっている。
さて、本実施の形態では、前述した一対の揺動ジャッキ13ccとして、ピストンロッドを伸長させるときに油圧を作用させる単動油圧シリンダが用いられている。図7に示すように、これらの揺動ジャッキ13ccの油圧回路は、加圧ラインL1および戻りラインL2に接続された3ポート2位置方向制御弁である電磁弁B1と、電磁弁B1から揺動ジャッキ13ccに至る油圧ラインLに順次設置された速度制御弁B2およびシーケンス弁B3を有している。
そして、電磁弁B1のソレノイドが通電されていないときには、バネ力により弁体が中立位置に保持され、揺動ジャッキ13ccは戻りラインL2と接続される(図7に示す状態)。このときには、揺動ジャッキ13ccのシリンダ室には油圧が作用しないので、当該揺動ジャッキ13ccの作動が解除された状態になる。また、電磁弁B1のソレノイドが通電されると、弁体がバネ力に抗して移動して経路が切り替えられ、揺動ジャッキ13ccは加圧ラインL1と接続される。これにより、揺動ジャッキ13ccのシリンダ室には油圧が作用して、ピストンロッドが伸長されることになる。
このような一対の揺動ジャッキ13ccの作動による把持部13cbの揺動について、図4〜図7を用いて説明する。
何れの揺動ジャッキ13ccに対応した電磁弁B1のソレノイドも通電されていないときには、揺動ジャッキ13ccの作動が解除された状態になってピストンロッドで把持部13cbを押すことがないので、図4に示すように、当該把持部13cbは揺動しない。
また、一方の揺動ジャッキ13ccに対応した電磁弁B1のソレノイドが通電されると、揺動ジャッキ13ccが作動してピストンロッドが伸長し、先端で把持部13cbが押されて揺動する。このとき、揺動支点を挟んで反対側に配置された他方の揺動ジャッキ13ccに対応した電磁弁B1のソレノイドは通電されず、作動が解除された無負荷の状態つまり自由動状態になっている。したがって、一方の揺動ジャッキ13ccのピストンロッドが伸長して把持部13cbが揺動すると、当該把持部13cbに押されて、揺動支点の反対側にある他方の揺動ジャッキ13cc(自由動状態になっている揺動ジャッキ13cc)のピストンロッドが縮小する。
ここで、一対の揺動ジャッキ13ccに対するこのような設定(一方の揺動ジャッキ13ccに対応した電磁弁B1のソレノイドに通電して当該揺動ジャッキ13ccを伸長させ、他方の揺動ジャッキ13ccに対応した電磁弁B1のソレノイドには通電せずに当該揺動ジャッキ13ccを自由動状態にする設定)は、図示しないジャッキ操作ボタン(ジャッキ操作部)を操作することにより行われる。なお、本実施の形態では、1つのジャッキ操作ボタンを操作するだけで一対の揺動ジャッキ13ccの一方が伸長し、他方が自由動状態の設定になるようになって、利便性の向上が図られている。但し、それぞれの揺動ジャッキ13ccに対応したジャッキ操作ボタンを設けて個別に設定するようになっていてもよい。
これにより、一方の揺動ジャッキ13ccの押し動作と他方の揺動ジャッキ13ccの引き動作とで把持部13cbを揺動させるようにした場合のように両者の動作を同期させる必要がなくなり、一対の揺動ジャッキ13ccのどちらかを作動させることによって、把持部13cbを図5に示す方向または図6に示す方向の何れかに揺動させることができる。したがって、重量物であるセグメントSを把持した状態でも、把持部13cbを滑らかに揺動させることが可能になる。
次に、以上の構成を有するエレクタ装置13を用いた覆工体SLの構築方法について説明する。
発進立坑から搬送されてきたセグメントSは、前述した要領でセグメント把持ユニット13cの把持部13cbで把持された後、エレクタリング13aがシールドフレーム11の周方向に旋回し、支持ユニット13bがシールドフレーム11の軸方向と交差する方向に移動して、組立位置へと移動される。そして、支持ユニット13bがシールドフレーム11の軸方向にスライド移動することにより、セグメントSが組み付けられる。そして、これら一連の動作を所定回数繰り返すことにより、リングを閉合するだけとなる状態までのセグメントSを組み立てる。
ここで、本実施の形態では、図8に示すように、覆工体SLを構成するリングの閉合位置(組立位置)が、切羽側から坑口側に向かって間隔が次第に狭くなったテーパ状を形成するセグメントSが使用されている。この場合、リングを閉合して覆工体SLを完成させる最後のセグメントとして、軸方向挿入型セグメントであるK型セグメントSkが用いられる。
さて、リングの閉合位置はセグメントSの組立誤差が累積された部分であることから、当該位置のテーパ形状は、シールドフレーム11の軸方向に対して必ずしも真っ直ぐとはなっていない。したがって、K型セグメントSkを挿入するに際しては、組立位置である閉合位置の形状に姿勢を合わせる必要がある。そこで、K型セグメントSkの組み立てについて以下のように行われ、最終的に覆工体SLが構築される。
すなわち、他のセグメントSと同様に、K型セグメントSkはセグメント把持ユニット13cの把持部13cbで把持された後、エレクタリング13aがシールドフレーム11の周方向に旋回し、支持ユニット13bがシールドフレーム11の軸方向と交差する方向に移動して、組立位置(すなわち、リングの閉合位置)へ移動される。次に、ジャッキ操作ボタンを操作して前述した一対の揺動ジャッキ13ccの一方を伸長させ、他方を自由動状態にすることで把持部13cbを揺動させ、K型セグメントSkの姿勢をリングの閉合位置の形状に合わせる。すなわち、リングの閉合位置がシールドフレーム11の軸方向に対してどちらの方向に傾斜しているかを確認し、図5または図6に示す方向に把持部13cbを揺動させてK型セグメントSkをその方向に傾斜させる。
このとき、前述のように、一方の揺動ジャッキ13ccの押し動作と他方の揺動ジャッキ13ccの引き動作とを同期させる必要がないので、重量物であるセグメントS(ここでは、K型セグメントSk)を把持した状態でも、把持部13cbを滑らかに揺動させることができる。また、揺動ジャッキ13ccの先端は球面に形成されているので、揺動ジャッキ13ccと把持部13cbとの接触面積が小さくなり、揺動ジャッキ13ccで把持部13cbを押したときの摺動抵抗が低減され、揺動ジャッキ13ccと把持部13cbとの間に土砂が噛み込んで作動不良が起こることもなくなるので、把持部13cbを安定的に揺動させることができる。
なお、リングの閉合位置が傾斜していないときには、図4に示すように、揺動ジャッキ13ccで把持部13cbを揺動させない。
このようにしてK型セグメントSkの姿勢をリングの閉合位置に合わせたならば、伸長させた揺動ジャッキ13ccの作動を解除する。これにより、K型セグメントSkを把持した把持部13cbは、揺動姿勢を保持しつつ、揺動ジャッキ13ccに押された状態から開放されることになる。そして、支持ユニット13bがシールドフレーム11の軸方向にスライド移動することにより、リングの閉合位置である既設のセグメントSの間にK型セグメントSkが挿入されて、覆工体SLが構築される。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって、開示された技術に限定されるものではない。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈されるべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲の要旨を逸脱しない限りにおけるすべての変更が含まれる。
例えば、本実施の形態では、軸方向挿入型セグメントの一例として、閉合位置に挿入されるK型セグメントSkが適用されているが、平面視で六角形の形状を呈する六角形セグメントなど、他の軸方向挿入型セグメントを適用してもよい。なお、六角形セグメントとは、対向して形成された長辺接合部および長辺接合部の両側に突出形成されたV字状の傾斜接合部を備えたセグメントであり、長辺接合部を掘削坑の前後に向けて配置して千鳥状に組み立てて掘削坑の内周面を覆うトンネルを構築する。
また、本実施の形態では、揺動ジャッキ13ccとしては単動油圧シリンダが用いられているが、把持部13cbを押して揺動させ、揺動した把持部13cbに押されて縮小する動作を行うことができれば、本実施の形態に示す以外のアクチュエータ類を用いてもよい。例えば、複動油圧シリンダを用い、電磁弁として4ポート3位置方向制御弁を用いてもよい。
以上の説明では、本発明を泥水式のシールド掘進機に適用した場合が示されているが、これに限定されるものではなく、泥土圧式のシールド掘進機など、様々な密閉型のシールド掘進機に適用することが可能である。
11 シールドフレーム
11a 後胴部
12 リングガーダ
13 エレクタ装置
13a エレクタリング
13aa ギア
13b 支持ユニット
13ba 支持筒
13bb アーム部
13bc ロッド
13bd 伸縮ジャッキ
13be スライドジャッキ
13c セグメント把持ユニット
13ca フレーム部
13cb 把持部
13cb1 センタピン
13cb2 吊下部
13cb3 サポートジャッキ
13cc 揺動ジャッキ
13cd 軸受
13d エレクタモータ
13da 駆動ギア
15 アンカロッド
15a フランジ
B1 電磁弁
B2 速度制御弁
B3 シーケンス弁
L 油圧ライン
L1 加圧ライン
L2 戻りライン
M シールド掘進機
S セグメント
SL 覆工体
Sk K型セグメント(軸方向挿入型セグメント)
m1,m2 マーカ

Claims (9)

  1. シールド掘進機に設けられ、セグメントを組み立てて掘削坑の内周面を覆う環状の覆工体を構築するエレクタ装置であって、
    筒状のシールドフレーム内に旋回可能に設置されたエレクタリングと、
    前記エレクタリングの旋回中心を挟んだ2カ所に設けられ、前記シールドフレームの軸方向に延びるアーム部を備えて当該シールドフレームの軸方向と交差する方向に往復動可能となった一対の支持手段と、
    前記一対の支持手段の前記アーム部に跨がって設置されて当該一対のアーム部に沿って往復動可能となったフレーム部、前記フレーム部の中央に揺動可能に取り付けられてセグメントを把持する把持部、および前記フレーム部における前記把持部の揺動支点の両側に配置されて前記把持部を先端で押して揺動させる一対の揺動ジャッキを備えたセグメント把持手段と、
    を有することを特徴とするエレクタ装置。
  2. 一対の前記揺動ジャッキの一方の揺動ジャッキを伸長させるとともに他方の揺動ジャッキを自由動状態となるように設定するジャッキ操作部をさらに有する、
    ことを特徴とする請求項1記載のエレクタ装置。
  3. 前記揺動ジャッキの先端は、球面に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1または2記載のエレクタ装置。
  4. 前記把持部は、軸受を介して前記フレーム部に揺動可能に取り付けられている、
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のエレクタ装置。
  5. 前記フレーム部および前記把持部には、当該把持部の揺動状態を示すマーカが形成されている、
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のエレクタ装置。
  6. 前記把持部は、
    前記揺動支点と同軸上に設けられ、セグメントに嵌め込まれたアンカロッドと係合してセグメントを吊り下げる吊下部と、
    前記揺動支点の両側に配置され、吊下部に吊り下げられたセグメントの内面を押圧する押圧ジャッキと、
    を有することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のエレクタ装置。
  7. 前記吊下部は、前記アンカロッドが水平方向から進入して当該アンカロッドの先端に形成されたフランジを係止する係合溝を備える、
    ことを特徴とする請求項6記載のエレクタ装置。
  8. 地盤を掘削する複数のビットを備えたカッタヘッドが進行方向先端に回転可能に設置された筒状のシールドフレームと、
    前記シールドフレームの内周面に固定され、当該シールドフレームの内部をチャンバ側と機内側とに区画する隔壁と、
    前記隔壁の機内側に設置された請求項1〜7の何れか一項に記載のエレクタ装置と、
    を有することを特徴とするシールド掘進機。
  9. 請求項1〜7の何れか一項に記載のエレクタ装置を用いた覆工体の構築方法であって、
    軸方向挿入型セグメントを前記セグメント把持手段で把持し、
    前記軸方向挿入型セグメントを組立位置へ移動させ、
    前記一対の揺動ジャッキの一方を伸長させ、他方を自由動状態にして前記把持部を揺動させ、前記軸方向挿入型セグメントの姿勢を組立位置の形状に合わせ、
    伸長させた前記揺動ジャッキの作動を解除し、組立位置に前記軸方向挿入型セグメントをシールドフレームの軸方向から挿入する、
    ことを特徴とする覆工体の構築方法。
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