JP6997034B2 - 後方台車装置 - Google Patents

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Description

本発明は、後方台車装置に関し、特に、トンネル内面に直接接触する車輪部を備えた後方台車装置に関する。
従来、トンネル内面に直接接触する車輪部を備えた後方台車装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、シールドトンネルの内周面上を直接転動自在である車輪を備えた後方台車が開示されている。後方台車は、シールド装置に後続し、シールド装置の掘進動作と共に前進移動するように構成される。後方台車は、シールド掘進に必要な装置類、資機材を搬送する。後方台車は、門型形状のフレームにより構成されており、トンネル横断面方向左右に一対に振り分けられた形でゴムタイヤからなる車輪が設けられている。門型形状のフレームの内側は、セグメント運搬用の別の台車が通過する台車通過部となっている。
特開平7-71200号公報
上記特許文献1のような後方台車は、必要とされる積載空間を確保するため、トンネル前後方向の全長を十分に確保することが望まれる。ところが、シールドトンネルは、直線状に形成されるのみならず、曲線状にカーブする場合がある。曲線状にカーブしたトンネル(以下、曲線トンネルという)の場合、後方台車の全長が大きいとトンネル内壁面のカーブに沿って車輪に横向きの強制変位が生じ、後方台車のフレームに大きな荷重が作用する。横向きの強制変位はフレームの弾性変形によって吸収されるが、後方台車の全長が大きくなるほど、フレーム構成部材に生じる応力が大きくなる。そのため、曲線トンネルを施工する場合、横向きの強制変位に起因するフレーム構成部材の応力を許容範囲内に収めるために、後方台車の全長が制限される。後方台車の全長が制限されることにより、後方台車の台数が必要以上に増大してしまう。そのため、曲線トンネルを施工する場合でも、後方台車装置の全長制限を緩和して、より大きな全長の後方台車装置を使用できるようにすることが望まれている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、トンネル内面に直接接触する車輪部により曲線トンネル内を移動する場合でも、全長制限を緩和可能な後方台車装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面における後方台車装置は、トンネルを掘進するシールド掘進機に連結されて移動する後方台車装置であって、一対の脚部を有する門型形状のフレームと、一対の脚部を構成する第1脚部と第2脚部とにそれぞれ設けられ、トンネル内面に接触してフレームをトンネル前後方向へ移動可能に支持する複数の車輪部と、第1脚部の車輪部と、第2脚部の車輪部とを、フレームに対してトンネル左右方向の同一方向へ同期して変位させるスライド機構と、を備える。
この発明の一の局面による後方台車装置では、上記のように、第1脚部の車輪部と、第2脚部の車輪部とを、フレームに対してトンネル左右方向の同一方向へ同期して変位させるスライド機構を設けることによって、曲線トンネルのカーブに伴って車輪部にトンネル左右方向への強制変位が生じた場合には、スライド機構によって強制変位に追従するように車輪部をスライドさせることができる。その結果、スライド移動範囲内で強制変位に起因してフレームに応力が発生するのを回避することができるので、その分、フレームの全長を大きくすることができる。また、円形断面のトンネル内面と接触する車輪部には、後方台車装置の自重によってトンネル左右方向中央に向かう分力が常時作用するため、左右の車輪部を自由にスライド可能とする場合、単純に車輪部がトンネル中央側にスライドして各車輪部での荷重の分担が適切に行われなくなることが考えられる。そこで、スライド機構が第1脚部の車輪部と第2脚部の車輪部とを同一方向へ同期して変位させることにより、車輪間隔が変化することを抑制することができるので、トンネル左右方向へ車輪部を変位させても、後方台車装置の重量を適切に支持することができる。以上により、トンネル内面に直接接触する車輪部により曲線トンネル内を移動する場合でも、後方台車装置の全長制限を緩和することができる。
上記一の局面による後方台車装置において、好ましくは、スライド機構は、第1脚部の車輪部と、第2脚部の車輪部との間の車輪間隔が略一定に維持されるように車輪部をトンネル左右方向へ変位させる。このように構成すれば、スライド機構によって車輪部をトンネル左右方向へ変位可能とした場合でも、トンネル左右方向の車輪間隔が維持されるので、各車輪部とトンネル内面との接触状態を確保していずれかの車輪部に過大な偏荷重が作用したりすることを抑制することができる。
上記一の局面による後方台車装置において、好ましくは、スライド機構は、フレームのトンネル前後方向への移動に伴って、トンネル内面から第1脚部の車輪部と第2脚部の車輪部とのいずれか一方に作用するトンネル左右方向の外力を、他方に伝達することにより、車輪部のトンネル左右方向への変位を同期させる。このように構成すれば、曲線トンネルのカーブに伴う強制変位によってトンネル内面から一方の車輪部に外力(カーブの内周側から外周側へ向かう外力)が作用すると、作用した外力が他方の車輪部に伝達されて、作用した外力に応じてそれぞれの車輪部がトンネル左右方向へ変位される。そのため、車輪部を変位させるためのモータや油圧ポンプなどをスライド機構に設けることなく、簡素な構成で、トンネルのカーブに追従して各車輪部をトンネル左右方向へ変位させることができる。
上記一の局面による後方台車装置において、好ましくは、スライド機構は、脚部の下部に設けられ車輪部をトンネル左右方向へ変位可能に支持するスライド支持部と、第1脚部の車輪部と、第2脚部の車輪部との各々に、トンネル左右方向への力を同期させて付与する同期機構と、を備える。このように構成すれば、同期機構によって、第1脚部の車輪部と、第2脚部の車輪部との各々に付与するトンネル左右方向の力を同期させることができるので、左右の車輪部の変位量を略一致させることにより車輪間隔を維持することができる。
この場合、好ましくは、同期機構は、第1脚部の車輪部と、第2脚部の車輪部との間で、車輪部に加わるトンネル左右方向への力を伝達する伝達部を有する。このように構成すれば、たとえば第1脚部の車輪部と、第2脚部の車輪部とにそれぞれモータや油圧ポンプなどを設けて、別々にトンネル左右方向の力を付与する場合と比較して、伝達部によって一方の車輪部に作用する力を他方の車輪部に伝達するだけで、各車輪部の変位を同期させることができる。そのため、スライド機構の構成を簡素化することができる。
上記同期機構が伝達部を備える構成において、好ましくは、同期機構は、第1脚部および第2脚部にそれぞれ設けられトンネル左右方向への力を車輪部に付与する一対の油圧アクチュエータを有し、伝達部は、一対の油圧アクチュエータを相互接続して油圧を伝達する油圧配管を含む。このように構成すれば、それぞれの車輪部に設けた一対の油圧アクチュエータを油圧配管によって接続するという簡素な構成で、車輪部に加わるトンネル左右方向への力を同期させてトンネル左右方向への同期した変位に変換することができる。
上記一の局面による後方台車装置において、好ましくは、複数の車輪部は、フレームの前面側において一対の脚部に設けられた一対の前輪部と、フレームの後面側において一対の脚部に設けられた一対の後輪部と、前輪部と後輪部との間のフレームの中間部において一対の脚部に設けられた1組または複数組の一対の中輪部とを含み、一対の前輪部および一対の後輪部は、それぞれ、スライド機構を介さずに脚部に設けられており、1組または複数組の一対の中輪部は、スライド機構を介して脚部に設けられている。このように構成すれば、トンネル前後方向と直交する断面で見た場合に、少なくとも前輪部、後輪部および中輪部の3箇所の断面位置(3断面)でフレームが支持されるので、前輪部および後輪部の2箇所(2断面)で支持する場合よりも全長を大きくしたフレームを構成することができる。この3断面以上となるような全長の大きいフレームでは、曲線トンネル内を移動する場合に車輪部に大きな強制変位を受けることになる。そこで、スライド機構を設けることにより、3断面以上となるような全長の大きいフレームを採用した場合でも、車輪部の強制変位に起因してフレームに応力が発生するのを回避することができる。また、トンネル左右方向にスライドしない一対の前輪部および一対の後輪部に対して、一対の中輪部のみをトンネル左右方向に変位させることができる。そのため、曲線トンネルのカーブに追従して後方台車装置全体がトンネル左右方向に変位したり、前輪部側または後輪部側がスライドして後方台車装置の向きが変化したりすることを抑制しつつ、カーブに伴う強制変位に起因した応力の発生を回避することができる。
上記一の局面による後方台車装置において、好ましくは、複数の車輪部は、フレームの前面側において一対の脚部に設けられた一対の前輪部と、フレームの後面側において一対の脚部に設けられた一対の後輪部と、前輪部と後輪部との間のフレームの中間部において一対の脚部に設けられた1組または複数組の一対の中輪部とを含み、1組または複数組の一対の中輪部は、スライド機構を介さずに脚部に設けられており、一対の前輪部および一対の後輪部は、スライド機構を介して脚部に設けられている。このように構成すれば、少なくとも前輪部、後輪部および中輪部の3箇所の断面位置(3断面)でフレームが支持されるので、前輪部および後輪部の2箇所(2断面)で支持する場合よりも全長を大きくしたフレームを構成することができる。そして、スライド機構を設けることにより、3断面以上となるような全長の大きいフレームを採用した場合でも、車輪部の強制変位に起因してフレームに応力が発生するのを回避することができる。また、トンネル左右方向にスライドしない一対の中輪部に対して、一対の前輪部および一対の後輪部をそれぞれトンネル左右方向に変位させることができる。そのため、曲線トンネルのカーブに追従して一対の前輪部または一対の後輪部をスライドさせることによって、一対の中輪部を中心として後方台車装置の向きを変化させることができるので、カーブに伴う強制変位に起因した応力の発生を回避することができる。
本発明によれば、上記のように、トンネル内面に直接接触する車輪部により曲線トンネル内を移動する場合でも、全長制限を緩和可能な後方台車装置を提供できる。
第1実施形態による後方台車装置およびシールド掘進機の模式的な縦断面図である。 後方台車装置の模式的な側面図である。 図2の500-500断面に沿った後方台車装置の模式的な断面図である。 図2の600-600断面に沿った後方台車装置の模式的な断面図である。 直線トンネルにおける各車輪部の位置関係を説明するための模式的な平面図である。 曲線トンネルにおける各車輪部の位置関係を説明するための模式的な平面図である。 スライド機構の構成を説明するための拡大断面図である。 直線トンネルにおけるスライド機構の動作を説明するための模式図である。 曲線トンネルにおける車輪部の変位前の状態を示した模式図である。 曲線トンネルにおける車輪部の変位後の状態を示した模式図である。 第2実施形態による後方台車装置の曲線トンネルにおけるスライド機構の状態を示した模式図である。 第2実施形態による後方台車装置の直線トンネルにおけるスライド機構の状態を示した模式図である。 スライド機構の第1の変形例を示した図である。 スライド機構の第2の変形例を示した図である。 後方台車装置の車輪部の数が異なる変形例を示した図である。 スライド機構の設置位置の変形例を示した図である。 同期機構および伝達部の変形例を示した図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1~図7を参照して、第1実施形態による後方台車装置100について説明する。
図1に示すように、後方台車装置100は、シールド工法によるトンネル施工に際して、シールド掘進機200による掘進に伴う付帯設備を搭載して移動する装置である。後方台車装置100は、シールド掘進機200に後続するように設けられ、トンネルを掘進するシールド掘進機200に連結されて移動するように構成されている。後方台車装置100は、シールド掘進機200の掘進に伴ってシールド掘進機200とともにトンネル内を前進する。後方台車装置100は、たとえばシールド掘進機200に機械的に連結され、シールド掘進機200に牽引される形で移動する。後方台車装置100が前後移動のための独自の駆動源を有していてもよい。
以下、トンネル内で、トンネルが延びる方向(Y方向)をトンネル前後方向といい、シールド掘進機200の掘進方向を前方、掘進方向の逆側を後方とする。トンネル前後方向(Y方向)と直交する断面において、鉛直上下を上下方向(Z方向)とし、上下方向と直交する方向(X方向)をトンネル左右方向とする。トンネル左右方向(X方向)は、トンネルの幅方向と言い換えてもよい。
シールド掘進機200には様々な形式があるが、図1に例示したシールド掘進機200は、回転して土砂を掘削するカッタヘッド110と、カッタヘッド110を回転駆動するカッタ駆動部120と、カッタヘッド110によって掘削された土砂が貯留されるチャンバ130と、チャンバ130内の土砂を排出する排土装置140と、セグメントSGを押圧してカッタヘッド110を推進させるシールドジャッキ150と、セグメントSGをリング状に組み立てるエレクタ160とを含む。
カッタヘッド110は、正面視で(トンネル前後方向から見て)円形形状を有し、シールド掘進機200は、円形断面のトンネルを構築する。シールド掘進機200は、カッタ駆動部120によりカッタヘッド110を中心軸線回りに回転させつつ、シールドジャッキ150により既設のセグメントリング(覆工体)を支持体として掘進方向への推進力を発生させることにより、地山の掘削を行う。所定距離の掘削が行われると、エレクタ160により既設のセグメントリングを延長するようにセグメントSGが組み立てられて所定距離分のセグメントリング(覆工体)が追加構築される。シールド掘進機200は、掘削とセグメントSGの組み立てとを繰り返すことによりトンネル覆工体を構築しながら掘進する。カッタヘッド110により掘削された土砂は、チャンバ130内に導入され、たとえばスクリュコンベヤからなる排土装置140によってシールド掘進機200の後方に排出された後、ベルトコンベヤなどにより後方の坑口へ向けて搬送される。
なお、図1では、泥土圧式のシールド掘進機200の例を示している。シールド掘進機200は、泥水式シールド掘進機であってもよい。泥水式シールド掘進機の場合には、図示しない送泥管を介してチャンバ130内に泥水を送り込んで掘削土砂をスラリー化し、スラリー化した掘削土砂を、排土装置140を介して排出する。この場合の排土装置140は、スラリー化した掘削土砂を排出する排泥管などにより構成される。
後方台車装置100には、油圧ポンプ、バルブやタンク等の油圧関係の機器類、電源関係の機器類、掘削土砂を搬送するための配管や中継ポンプ等、作業員の利用スペースなどが搭載される。後方台車装置100は、シールド掘進機200に対して1台または複数台が設けられる。複数台の後方台車装置100が設けられる場合、各後方台車装置100はシールド掘進機200からトンネル前後方向に沿って順番に列状に並んで相互に連結される。
シールド掘進機200は、施工計画の経路に沿ってトンネルの掘進を行う。トンネルは、トンネル左右方向へ曲線状にカーブする場合があり、本明細書では、このような曲線区間を曲線トンネル1a(図6参照)という。また、曲線トンネル1aと区別する場合、トンネルの直線区間を直線トンネル1b(図5参照)という。後方台車装置100の全長L(図2参照)が大きく、かつ後方台車装置100を3断面以上で支持する場合、トンネル内面2のカーブ(図6参照)に沿って後述する車輪部20(図6参照)に横向きの強制変位dfが生じる。そこで、第1実施形態の後方台車装置100は、曲線トンネル1aを施工する場合でも、全長制限を緩和可能であり、より大きな全長でも曲線トンネル1aの通過時に過大な応力が作用することが抑制されている。
(後方台車装置の構成)
図2~図4に示すように、第1実施形態の後方台車装置100は、トンネル内面2(図3参照)に直接接触する車輪部20の転動により、トンネル前後方向に移動する無軌道タイプの台車装置である。無軌道タイプとは、トンネル内に敷設したレール(軌道)上を走行するタイプとは異なり、レールを用いることなく円形断面のトンネル内面2上を車輪部20によって走行するタイプである。無軌道タイプの後方台車装置100では、曲線トンネル1a(図6参照)のカーブによるトンネル左右方向におけるトンネル内面2の位置変化が、トンネル内面2上を転動する車輪部20の強制変位dfとして作用する。
図3に示すように、後方台車装置100は、門型形状のフレーム10と、複数の車輪部20と、スライド機構30と、を備えている。
フレーム10は、鋼材など組み合わせによって形成された骨組み構造を有する。フレーム10は、一対の脚部11を有する。一対の脚部11は、上下方向(Z方向)に延びるとともに、上端部が横方向の梁部12によって接続されている。フレーム10は、一対の脚部11と梁部12とによって、中央下部に空間が形成された門型形状(またはアーチ形状)となっている。以下、一対の脚部11のうち、一方を第1脚部11aとし、他方を第2脚部11bとする。
フレーム10は、一対の脚部11と梁部12とにより構成される門型形状の構造体10aが、図2に示すように所定の全長Lとなるようにトンネル前後方向に間隔を隔てて複数配置され、トンネル前後方向に延びる梁材によってそれぞれの構造体10a同士が接続されることにより、構成されている。図2の例では、フレーム10には、5つの構造体10aが設けられている。最前部および最後部の構造体10aがそれぞれフレーム10の前面10bおよび後面10cを構成する。図3および図4において、中央下部の空間は、セグメントSGを積載したセグメント台車3が走行するためのセグメント通路PWとして構成されている。セグメント通路PWは、フレーム10の前面10bから後面10cまで貫通するように、トンネル前後方向(Y方向)に延びている。
セグメント台車3(図1参照)は、たとえば自走式の台車である。セグメント台車3は、セグメント通路PWに敷設されたレール4上を走行して、坑口側で積載されたセグメントSGを、シールド掘進機200まで搬送する。
図3および図4に示すように、車輪部20は、一対の脚部11を構成する第1脚部11aと第2脚部11bとにそれぞれ設けられている。車輪部20は、トンネル内面2に接触してフレーム10をトンネル前後方向へ移動可能に支持するように構成されている。車輪部20は、一対の脚部11の下端部において、トンネル前後方向に向けて転動自在となるように設けられている。車輪部20は、たとえばウレタンゴムなどのゴムタイヤにより構成されている。
車輪部20は、第1脚部11aと第2脚部11bとでトンネル左右方向(X方向)において対(ペア)になるように設けられている。左右の車輪部20は、トンネル左右方向において所定の車輪間隔D(図5参照)を隔てて配置されている。左右の車輪部20は、トンネルの中心から略等距離を隔てて配置され、トンネル左右方向に略対称に配置されている。トンネル内面2が円形状のため、各車輪部20は、トンネル断面において半径方向に沿うように、鉛直方向から傾斜して設けられている。
図2に示すように、車輪部20は、少なくとも一対の前輪部21と、一対の後輪部22との4つを含む。図2では、1箇所につき前後2つの車輪20aが設けられている例を示しているが、1箇所につき1つの車輪20aが設けられていてもよい。車輪部20が、いくつの車輪20aを含んでいてもよい。図5および図6では、簡略化して、車輪部20を1つの車輪として図示している。
図2~図4に示すように、複数の車輪部20は、フレーム10の前面10b側において一対の脚部11(図3、図4参照)に設けられた一対の前輪部21と、フレーム10の後面10c側において一対の脚部11に設けられた一対の後輪部22と、前輪部21と後輪部22との間のフレーム10の中間部において一対の脚部11に設けられた一対の中輪部23とを含む。一対の前輪部21と、一対の後輪部22と、一対の中輪部23とは、それぞれ1組ずつ設けられている。これらの一対の前輪部21と、一対の後輪部22と、一対の中輪部23とは、それぞれトンネル前後方向に離隔した3つの構造体10aの脚部11に対して設けられている。そのため、第1実施形態による後方台車装置100は、トンネル前後方向(Y方向)において3箇所の断面位置(3断面)で荷重を支持する構造を有する。
第1実施形態では、スライド機構30(図3参照)は、一対の中輪部23に対して設けられている。より具体的には、一対の前輪部21および一対の後輪部22は、それぞれ、スライド機構30を介さずに脚部11に設けられている。そして、一対の中輪部23は、スライド機構30を介して脚部11に設けられている。
一対の前輪部21および一対の後輪部22は、図4に示したように、脚部11の下端部に設けられた取付フレーム13に対して、転動可能に取り付けられている。取付フレーム13は、トンネル内面2に沿うように傾斜した取付面を有する三角形状断面を有する。取付フレーム13には、車輪部20をスライドさせる機構が設けられておらず、車輪部20が回転可能な状態で取付フレーム13に固定(トンネル前後方向、トンネル左右方向および上下方向への移動が固定)されている。このため、一対の前輪部21および一対の後輪部22は、トンネル左右方向には固定されて転動可能となっている。
一対の中輪部23は、図3に示したように、トンネル内面2に沿うように傾斜した取付面を有する三角形状断面の取付部14に設けられている。一対の中輪部23は、取付部14とともに、スライド機構30によりトンネル左右方向に変位可能な状態でトンネル前後方向に転動可能となっている。なお、一対の中輪部23は、スライド機構30を介して、トンネル前後方向および上下方向への移動が固定された状態で脚部11(取付部14)に転動可能に取り付けられている。
スライド機構30は、第1脚部11aの車輪部20と、第2脚部11bの車輪部20とを、フレーム10に対してトンネル左右方向(X方向)の同一方向へ同期して変位させるように構成されている。
図5に示したように、第1脚部11aの前輪部21、中輪部23および後輪部22は、前後に直線状に並び、第2脚部11bの前輪部21、中輪部23および後輪部22は、前後に直線状に並ぶ。そして、図6に示すように、一対の中輪部23が、一対の前輪部21および一対の後輪部22に対してトンネル左右方向にスライドするように移動可能である。
スライド機構30は、第1脚部11aの車輪部20と、第2脚部11bの車輪部20との間の車輪間隔D(図5参照)が略一定に維持されるように車輪部20をトンネル左右方向へ変位させるように構成されている。すなわち、一対の中輪部23がトンネル左右方向にスライドする場合、第1脚部11aの中輪部23の変位量と、第2脚部11bの中輪部23の変位量とが略一致する。
スライド機構30は、フレーム10のトンネル前後方向への移動に伴って、トンネル内面2から第1脚部11aの車輪部20と第2脚部11bの車輪部20とのいずれか一方に作用するトンネル左右方向の外力を、他方に伝達することにより、車輪部20のトンネル左右方向への変位を同期させる。つまり、第1脚部11aと第2脚部11bのうち、一方の中輪部23に対してトンネル内面2から横向きに外力が作用すると、同等の横向き外力が他方の中輪部23へ伝達される。その結果、一方の中輪部23がトンネル内面2から受ける横向き外力と、他方の中輪部23がトンネル内面2から受ける横向き外力とが釣り合う位置まで、一対の中輪部23がトンネル左右方向にスライドする。
たとえば図6のように右カーブの曲線トンネル1aでは、トンネル内面2が図6中左向きに凸状に湾曲しているため、第1脚部11aの中輪部23に対して、カーブの内周側である右側内面から外周側への外力が作用する。スライド機構30は、第1脚部11aの中輪部23に対してトンネル内面2から付与される左向きの外力を、第2脚部11bの中輪部23に伝達して、第2脚部11bの中輪部23を左向きに変位させる。この結果、一対の中輪部23は、曲線トンネル1aのカーブに沿ってスライドし、フレーム10の荷重をそれぞれの中輪部23が支持しながら、横向きの強制変位dfの影響を逃がすことが可能である。
(スライド機構の詳細構造)
図7に示すように、スライド機構30は、一対の脚部11の下端部と車輪部20(中輪部23)との間に設けられている。スライド機構30は、スライド支持部31と、同期機構32とを備えている。
スライド支持部31は、脚部11の下部に設けられ車輪部20をトンネル左右方向(X方向)へ変位可能に支持するように構成されている。スライド支持部31は、一対の脚部11(第1脚部11aおよび第2脚部11b)にそれぞれ設けられている。スライド支持部31は、脚部11の下端部に配置されたベース部材15に設けられ、車輪部20の取付部14と当接している。スライド支持部31は、ベース部材15(すなわちフレーム10)と取付部14(すなわち車輪部20)とをトンネル左右方向に相対移動可能に接続する、いわゆるすべり対偶である。スライド支持部31は、ベース部材15と取付部14とを上下方向およびトンネル前後方向には相対移動不能に拘束し、かつ、ベース部材15と取付部14とをトンネル左右方向に相対移動可能とする。スライド支持部31は、公知の構造を採用でき、たとえばレールとスライダとの組み合わせや、ころなどの転がり要素31aを含んで構成される。取付部14および車輪部20は、スライド支持部31を介して、ベース部材15に対してトンネル左右方向に直線移動可能に構成されている。
同期機構32は、第1脚部11aの車輪部20と、第2脚部11bの車輪部20との各々に、トンネル左右方向への力を同期させて付与するように構成されている。同期機構32は、トンネル左右方向への力を付与することによって、第1脚部11aの車輪部20と、第2脚部11bの車輪部20とをトンネル左右方向の同じ側に同期して移動させる。
同期機構32は、第1脚部11aの車輪部20と、第2脚部11bの車輪部20との間で、車輪部20に加わるトンネル左右方向への力を伝達する伝達部33を有する。伝達部33によって、第1脚部11aの車輪部20と第2脚部11bの車輪部20との一方に作用するトンネル左右方向の力が、他方にも作用する。
具体的には、同期機構32は、第1脚部11aおよび第2脚部11bにそれぞれ設けられトンネル左右方向への力を車輪部20に付与する一対の油圧アクチュエータ34を有する。そして、伝達部33は、一対の油圧アクチュエータ34を相互接続して油圧を伝達する油圧配管35を含む。
油圧アクチュエータ34は、シリンダ36とシリンダ36内を進退方向に摺動するピストンロッド37とを有する油圧シリンダ(油圧ジャッキ)により構成されている。シリンダ36は、脚部11の下端においてトンネル左右方向に向けてベース部材15に固定されている。ピストンロッド37は、シリンダ36に対してトンネル左右方向に進退可能であり、先端が車輪部20の取付部14に固定されている。このため、ピストンロッド37が進退すると、取付部14および車輪部20がトンネル左右方向に変位する。
一対の油圧アクチュエータ34は、第1脚部11a側と第2脚部11b側とで、互いに逆向きとなるように設けられている。そして、各々のシリンダ36において、ロッド側の配管ポート同士、またはキャップ側の配管ポート同士が、油圧配管35により相互接続されるように構成されている。第1実施形態において、油圧アクチュエータ34は、単動型の油圧シリンダであってよいし、複動型の油圧シリンダの一方のポートを開放したものでもよい。
図7の例では、一対の油圧アクチュエータ34は、それぞれのピストンロッド37が互いにトンネル左右方向の外側を向くように配置されている。各々のシリンダ36のキャップ側のポート同士が油圧配管35によって接続され、内部に作動油が充填されている。シリンダ36のロッド側のポートは外部に開放されている。したがって、一対の油圧アクチュエータ34は、フレーム10のトンネル左右方向の中央側に向かう力を油圧により支持するように構成されている。
油圧配管35は、油圧アクチュエータ34の作動油を流通させる管部材である。油圧配管35は、第1脚部11aと第2脚部11bとに跨がって、一対の油圧アクチュエータ34同士を接続するように設けられている。油圧配管35は、一端部が第1脚部11a側の油圧アクチュエータ34(シリンダ36のキャップ側のポート)に接続され、他端部が第2脚部11b側の油圧アクチュエータ34(シリンダ36のキャップ側のポート)に接続されている。油圧配管35は、フレーム10の中央下部のセグメント通路PWを迂回するように、門型形状のフレーム10に沿って延びている。すなわち、油圧配管35は、第1脚部11aの油圧アクチュエータ34からベース部材15を貫通して立ち上がり、第1脚部11aに沿って梁部12まで上方に延びた後、梁部12に沿って第2脚部11bまでトンネル左右方向に延びている。そして、油圧配管35は、第2脚部11bに沿って下方に延び、ベース部材15を貫通して第2脚部11bの油圧アクチュエータ34に接続されている。各油圧アクチュエータ34のシリンダ36のキャップ側空間内、および油圧配管35内には、作動油(ハッチング部参照)が充填されている。
このような構成により、スライド機構30は、門型形状の一対の脚部11にそれぞれ設けられた一対の車輪部20(中輪部23)に作用する外力を相互に伝達し、伝達した外力の釣り合いによって一対の車輪部20をトンネル左右方向に変位させる。つまり、スライド機構30は、第1脚部11aの車輪部20および第2脚部11bの車輪部20の一方に作用するトンネル左右方向の力を他方に伝達することにより、第1脚部11aと第2脚部11bとがトンネル内面2から受ける外力の釣り合いによって一対の車輪部20を同期して変位させる。具体的には、一方の油圧アクチュエータ34でピストンロッド37が押し込まれると、油圧配管35を介して他方の油圧アクチュエータ34に油圧が伝達され、一方の油圧アクチュエータ34で押し退けられた体積分の作動油が他方の油圧アクチュエータ34へ流入し、ピストンロッド37を押し出す。その結果、一方の油圧アクチュエータ34と他方の油圧アクチュエータ34とで、ピストンロッド37の移動方向および移動量が同期する。
(スライド機構の動作)
次に、第1実施形態のスライド機構30の動作について説明する。
図8に示すように、後方台車装置100が直線トンネル1b内を移動する場合、第1脚部11a側および第2脚部11b側で構成される一対の車輪部20には、トンネル内面2から後方台車装置100の自重に対する反力を受ける。トンネル内面2は円形状であるため、一対の車輪部20には、それぞれトンネル左右方向(X方向)の内向き(中央側)の分力F0が作用する。内向きの分力F0は、車輪部20および取付部14を介して、一対の油圧アクチュエータ34に対して、それぞれピストンロッド37を押し込む方向(キャップ側)に作用する。その結果、第1脚部11a側の油圧アクチュエータ34の押し込み力F1と、第2脚部11b側の油圧アクチュエータ34の押し込み力F1とが、互いに反対向きに作用して油圧配管35を介して伝達される結果、釣り合う。そのため、後方台車装置100の停止中や直線トンネル1b内の移動中は、一対の油圧アクチュエータ34に対する互いに逆向きの押し込み力F1が釣り合うことにより、一対の車輪部20の間隔およびフレーム10に対する一対の車輪部20の位置が保持される。
図9に示すように、後方台車装置100が曲線トンネル1a内を移動する場合、カーブの内周側の車輪部20には、強制変位df(図6参照)に起因してトンネル左右方向の内向き(中央側)に大きな外力(分力F3)が作用する一方、カーブの外周側ではトンネル内面2が外側に離れていくことになるので、トンネル左右方向の内向きの分力F2が相対的に小さくなる。
その結果、分力F2に起因する第1脚部11a側の油圧アクチュエータ34の押し込み力と、分力F3に起因する第2脚部11b側の油圧アクチュエータ34の押し込み力とに不釣り合いが生じ、それぞれのシリンダ36内の油圧が釣り合う位置まで、ピストンロッド37が移動する。
図9の場合、第1脚部11a側のピストンロッド37と、第2脚部11b側のピストンロッド37とが、互いに分力F2と分力F3(F2<F3)とに応じた押し込み力で、油圧配管35内の作動油を介して押し合う。その結果、第1脚部11a側のピストンロッド37が押し負けて、それぞれのピストンロッド37には、分力F2と分力F3との差分に相当する押し込み力F4がカーブの外周側へ向けて作用する。これにより、内周側の第2脚部11bのピストンロッド37がトンネル左右方向内側(図9の左側)へ押し込まれる。油圧配管35において、第2脚部11bのピストンロッド37によって押し退けられた体積分の作動油の流れSTが生じて、外周側の第1脚部11aのシリンダ36内に作動油が流れ込む。外周側の第1脚部11aのピストンロッド37が、流入した作動油によって、押し込み量と同じ量だけトンネル左右方向外側(図9の左側)へ押し出される。
これにより、図10に示すように、たとえばカーブによってトンネル内面2が二点鎖線の位置(強制変位前、図9の状態)から実線の位置(強制変位後)へ変化する強制変位dfが発生すると仮定する。この場合、スライド機構30は、各車輪部20に作用するトンネル左右方向の分力F2、F3が釣り合うまでの距離dfだけ各車輪部20および取付部14を移動させる。その結果、トンネル内面2から一対の車輪部20の各々への反力のトンネル左右方向の分力が略一致し、後方台車装置100の荷重が一対の車輪部20によって概ね均等に分担される。つまり、図9に示した分力F2および分力F3が略等しい大きさとなり、分力F2と分力F3との差分に相当する押し込み力F4が略ゼロとなって釣り合う。図示は省略するが、逆向きのカーブの場合についても同様の作用により、一対の車輪部20が図中右側へ移動することになる。
このようなスライド機構30の作用により、曲線トンネル1a内を移動中に、車輪間隔Dが維持されたまま、第1脚部11a側の車輪部20と第2脚部11b側の車輪部20とが同期してトンネル左右方向の同一方向へ変位する。
なお、図8のように直線トンネル1b内にあっても、曲率の変化など何らかの理由で第1脚部11a側と第2脚部11b側とで分力のアンバランスが生じた場合も、同様の作用によって油圧の釣り合いが保たれるように第1脚部11a側の車輪部20と第2脚部11b側の車輪部20とが同期して変位し得る。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、第1脚部11aの車輪部20と、第2脚部11bの車輪部20とを、フレーム10に対してトンネル左右方向(X方向)の同一方向へ同期して変位させるスライド機構30を設ける。これにより、曲線トンネル1aのカーブに伴って、スライド機構30によって強制変位dfに追従するように車輪部20をスライドさせることができる。その結果、強制変位dfに起因してフレーム10に応力が発生するのを回避することができるので、その分、フレーム10の全長Lを大きくすることができる。また、車輪部20には、トンネル左右方向中央に向かう分力F0(図8参照)が常時作用するため、左右の車輪部20を自由にスライド可能とする場合、単純に車輪部20がトンネル中央側にスライドして各車輪部20での荷重の分担が適切に行われなくなることが考えられる。そこで、スライド機構30が第1脚部11aの車輪部20と第2脚部11bの車輪部20とを同一方向へ同期して変位させることにより、車輪間隔Dが変化することを抑制することができるので、トンネル左右方向へ車輪部20を変位させても、後方台車装置100の重量を適切に支持することができる。以上により、トンネル内面2に直接接触する車輪部20により曲線トンネル1a内を移動する場合でも、後方台車装置100の全長制限を緩和することができる。
第1実施形態では、上記のように、スライド機構30を、第1脚部11aの車輪部20と、第2脚部11bの車輪部20との間の車輪間隔D(図9参照)が略一定に維持されるように車輪部20をトンネル左右方向へ変位させるように構成する。これにより、スライド機構30によって車輪部20をトンネル左右方向へ変位可能とした場合でも、トンネル左右方向の車輪間隔Dが維持されるので、各車輪部20とトンネル内面2との接触状態を確保していずれかの車輪部20に過大な偏荷重が作用したりすることを抑制することができる。
第1実施形態では、上記のように、フレーム10のトンネル前後方向(Y方向)への移動に伴って、トンネル内面2から第1脚部11aの車輪部20と第2脚部11bの車輪部20とのいずれか一方に作用するトンネル左右方向(X方向)の外力を、他方に伝達することにより、車輪部20のトンネル左右方向への変位を同期させるようにスライド機構30を構成する。これにより、曲線トンネル1aのカーブに伴ってトンネル内面2から一方の車輪部20に外力(カーブの内周側から外周側へ向かう外力)が作用すると、作用した外力が他方の車輪部20に伝達されて、作用した外力に応じてそれぞれの車輪部20がトンネル左右方向へ変位される。そのため、車輪部20を変位させるためのモータや油圧ポンプなどをスライド機構30に設けることなく、簡素な構成で、トンネルのカーブに追従して各車輪部20をトンネル左右方向へ変位させることができる。
第1実施形態では、上記のように、スライド機構30に、車輪部20をトンネル左右方向へ変位可能に支持するスライド支持部31と、第1脚部11aの車輪部20と、第2脚部11bの車輪部20との各々に、トンネル左右方向への力を同期させて付与する同期機構32と、を設ける。これにより、同期機構32によって、第1脚部11aの車輪部20と、第2脚部11bの車輪部20との各々に付与するトンネル左右方向の力を同期させることができるので、左右の車輪部20の変位量を略一致させることにより車輪間隔Dを維持することができる。
第1実施形態では、上記のように、同期機構32に、第1脚部11aの車輪部20と、第2脚部11bの車輪部20との間で、車輪部20に加わるトンネル左右方向への力を伝達する伝達部33を設ける。これにより、たとえば第1脚部11aの車輪部20と、第2脚部11bの車輪部20とにそれぞれモータや油圧ポンプなどを設けて、別々にトンネル左右方向の力を付与する場合と比較して、伝達部33によって一方の車輪部20に作用する力を他方の車輪部20に伝達するだけで、各車輪部20の変位を同期させることができる。そのため、スライド機構30の構成を簡素化することができる。
第1実施形態では、上記のように、同期機構32に、第1脚部11aおよび第2脚部11bにそれぞれ設けられトンネル左右方向への力を車輪部20に付与する一対の油圧アクチュエータ34を設ける。そして、伝達部33に、一対の油圧アクチュエータ34を相互接続して油圧を伝達する油圧配管35を設ける。これにより、それぞれの車輪部20に設けた一対の油圧アクチュエータ34を油圧配管35によって接続するという簡素な構成で、車輪部20に加わるトンネル左右方向への力を同期させてトンネル左右方向への同期した変位に変換することができる。
第1実施形態では、上記のように、一対の前輪部21と、一対の後輪部22と、前輪部21と後輪部22との間の一対の中輪部23とを設ける。これにより、少なくとも前輪部21、後輪部22および中輪部23の3箇所の断面位置(3断面)でフレーム10が支持されるので、前輪部21および後輪部22の2箇所(2断面)で支持する場合よりも全長Lを大きくしたフレーム10を構成することができる。3断面以上となるような全長Lの大きいフレーム10では、曲線トンネル1a内を移動する場合に車輪部20に大きな強制変位dfを受けることになる。そこで、スライド機構30を設けることにより、3断面以上となるような全長Lの大きいフレーム10を採用した場合でも、車輪部20の強制変位dfに起因してフレーム10に応力が発生するのを回避することができる。
第1実施形態では、上記のように、一対の前輪部21および一対の後輪部22をそれぞれスライド機構30を介さずに脚部11に設け、一対の中輪部23をスライド機構30を介して脚部11に設ける。これにより、トンネル左右方向にスライドしない一対の前輪部21および一対の後輪部22に対して、一対の中輪部23のみをトンネル左右方向に変位させることができる。そのため、曲線トンネル1aのカーブに追従して後方台車装置100の全体がトンネル左右方向(X方向)に変位したり、前輪部21側または後輪部22側がスライドして後方台車装置100の向きが変化したりすることを抑制しつつ、カーブに伴う強制変位dfに起因した応力の発生を回避することができる。
[第2実施形態]
次に、図11および図12を参照して、第2実施形態による後方台車装置300について説明する。第2実施形態では、トンネル左右方向(X方向)の中央側へ向かう力を受けるように配置した一対の油圧アクチュエータ34を設けた上記第1実施形態に加えて、トンネル左右方向の外側側へ向かう力を受けるように配置した一対の油圧アクチュエータ334をさらに設けた例について説明する。なお、第2実施形態において、後方台車装置300のスライド機構330以外の構成は、上記第1実施形態と同様であるので同一の符号を用いると共に説明を省略する。
図11および図12に示すように、スライド機構330は、スライド支持部31および同期機構331を含む。第2実施形態では、同期機構331は、二対の油圧アクチュエータ34、334を有する。そして、伝達部33は、各一対の油圧アクチュエータ34(334)を相互接続して油圧を伝達する油圧配管35を2本備えている。つまり、同期機構331は、一対の油圧アクチュエータ34(334)とこれらの油圧アクチュエータ34(334)を相互接続する油圧配管35とによって構成される油圧回路332を、2セット備えている。
第1の油圧回路332aは、上記第1実施形態と同様の構成を有する。すなわち、一対の油圧アクチュエータ34は、それぞれのピストンロッド37が互いにトンネル左右方向の外側を向くように配置されている。各々のシリンダ36のキャップ側のポート同士が油圧配管35によって接続され、内部に作動油が充填されている。シリンダ36のロッド側のポートは外部に開放されている。一対の油圧アクチュエータ34は、フレーム10のトンネル左右方向の中央側に向かう力を油圧により支持するように構成されている。
一方、第2の油圧回路332bでは、一対の油圧アクチュエータ334は、それぞれのピストンロッド37が互いにトンネル左右方向の中央側を向くように配置されている。各々のシリンダ36のキャップ側のポート同士が油圧配管35によって接続され、内部に作動油が充填されている。シリンダ36のロッド側のポートは外部に開放されている。したがって、一対の油圧アクチュエータ334は、フレーム10のトンネル左右方向の外側に向かう力を油圧により支持するように構成されている。
このように、第2実施形態では、第1脚部11aおよび第2脚部11bの各々において、2組の油圧アクチュエータ34、334がトンネル左右方向の反対向きに設けられており、それぞれのピストンロッド37が共通の取付部14(車輪部20)に接続されている。
第1の油圧回路332aは、トンネル内面2からトンネル左右方向(X方向)の中央へ向かう力が一対の車輪部20にそれぞれ作用した場合に、油圧の釣り合いによって車輪間隔Dを維持するように支持する。第2の油圧回路332bは、トンネル左右方向の外側へ向かう力が一対の車輪部20にそれぞれ作用した場合に、油圧の釣り合いによって車輪間隔Dを維持するように支持する。
第1の油圧回路332aの作用は、上記第1実施形態と同様である。たとえば図11に示すように、トンネル内面2の強制変位df(図6参照)によって各車輪部20に不釣り合いな分力F2、F3が作用すると、第1の油圧回路332aの一対の油圧アクチュエータ34にそれぞれ同一方向の押し込み力F4(分力F2と分力F3との差分に相当)が作用して、ピストンロッド37を同じ方向に同期して移動させる。図11の場合、第2脚部11bの油圧アクチュエータ34のピストンロッド37が押し込まれた分だけ、油圧配管35を介して作動油の流れSTが生じて、第1脚部11aの油圧アクチュエータ34のピストンロッド37が同期して押し出される。第2の油圧回路332bの一対の油圧アクチュエータ334も同じ取付部14に接続されているので、同一方向の力が作用する。その結果、第2の油圧回路332bは、第1の油圧回路332aの動作を妨げることがない。スライド機構330は、第1の油圧回路332aによって、後方台車装置100が曲線トンネル1aを移動する場合でも強制変位dfに追従して一対の車輪部20(中輪部23)をトンネル左右方向(X方向)の同じ方向に同期させて移動させる。
第2の油圧回路332bは、一対の車輪部20の車輪間隔Dが拡大しようとする場合に、車輪間隔Dを一定に維持するように機能する。すなわち、図12に示すように、一対の車輪部20の各々に、トンネル左右方向の外側に向かう力F5が作用した場合、第2の油圧回路332bの一対の油圧アクチュエータ334には、取付部14を介してそれぞれピストンロッド37を押し込む方向に押し込み力F6が付与される。それぞれのピストンロッド37の押し込み力は、油圧配管35を介して伝達されるため、互いに逆向きに作用して釣り合う。この結果、一対の車輪部20の車輪間隔Dが維持される。たとえば車輪部20のアライメントの誤差等により、トー角(上方から見たとき、トンネル前後方向に対し車輪部20の前端をトンネル左右方向の内側または外側に向ける角度)が外側に向いたトーアウトの状態となる場合などに、車輪間隔Dが拡大しようとする力を打ち消して車輪間隔Dが維持することが可能である。なお、第1の油圧回路332aの一対の油圧アクチュエータ34も同じ取付部14に接続されているので、同一方向の力が作用する。その結果、第1の油圧回路332aは、第2の油圧回路332bの動作を妨げることがない。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、上記第1実施形態と同様に、第1脚部11aの車輪部20と、第2脚部11bの車輪部20とを、フレーム10に対してトンネル左右方向の同一方向へ同期して変位させるスライド機構30(第1の油圧回路332a)を設けることによって、スライド移動範囲内で強制変位dfに起因してフレーム10に応力が発生するのを回避することができるので、その分、フレーム10の全長を大きくすることができる。また、車輪間隔Dが変化することを抑制することができるので、トンネル左右方向へ車輪部20を変位させても、後方台車装置100の重量を適切に支持することができる。これらにより、トンネル内面2に直接接触する車輪部20により曲線トンネル1a内を移動する場合でも、後方台車装置300の全長制限を緩和することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、スライド機構30に第2の油圧回路332bを設けたので、一対の車輪部20の車輪間隔Dが拡大しようとする場合にも、車輪間隔Dを一定に維持することができる。
第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態および変形例は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、門型形状の一対の脚部11にそれぞれ設けられた一対の車輪部20(中輪部23)に作用する外力を相互に伝達し、伝達した外力の釣り合いによって一対の車輪部20をトンネル左右方向に変位させるスライド機構30の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図13に示すように、トンネル左右方向へ車輪部20を変位させるための駆動部50をスライド機構30に設けてもよい。図13では、一対の車輪部20の各々に対して1つずつ、一対の駆動部50を設けている。一対の駆動部50は、互いに同期して、それぞれの車輪部20をトンネル左右方向の同じ側へ同期して変位させる。駆動部50は、トンネル左右方向の外力に対して車輪部20(取付部14)を支持することができ、駆動力を発生して車輪部にトンネル左右方向の変位を生じさせることが可能であれば、どのような構成でもよい。駆動部50は、たとえば油圧アクチュエータ34を駆動するための油圧ポンプおよび油圧ポンプを駆動させる電動モータを含んでいてもよい。駆動部50は、たとえば電動モータと減速機等との組み合わせによって構成されてもよい。単一の駆動部50によって一対の車輪部20を同期して変位させてもよい。この場合、同期機構は、車輪部20に加わるトンネル左右方向への力を伝達する伝達部を備えなくてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、スライド機構30が一対の車輪部20をトンネル左右方向(X方向)へ直線移動させる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、車輪部20がトンネル左右方向へ変位(X方向における位置が変化)すればよく、直線移動しなくてもよい。たとえば、スライド機構30が車輪部20をトンネル内面2に沿って円弧状に移動させてもよく、これによっても車輪部20がトンネル左右方向へ変位する。
また、上記第1および第2実施形態では、一対の油圧アクチュエータ34を、それぞれのピストンロッド37が互いにトンネル左右方向の外側を向くように配置した例を示したが、本発明はこれに限られない。図14に示すように、それぞれのピストンロッド37が互いにトンネル左右方向の中央側を向くように配置し、ロッド側のポート同士を油圧配管35によって接続してもよい。図14の構成によっても、図8~図10に示したのと同様の作用が得られる。
また、上記第1および第2実施形態では、一対の前輪部21、一対の後輪部22および一対の中輪部23をそれぞれ1組ずつ設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。一対の中輪部23が複数組設けられてもよい。たとえば図15では、一対の前輪部21と一対の後輪部22との間に、トンネル前後方向に向けて3組の一対の中輪部23が設けられている。この場合、スライド機構30は、3組の一対の中輪部23の各々に合計3組設けられている。一対の中輪部23は、2組でも4組以上でもよく、後方台車装置100の全長および積載荷重に応じた数を設ければよい。その結果、後方台車装置100の全長が大きくなる場合でも、各々の一対の中輪部23をスライド機構30によりトンネル左右方向に変位可能に設けることにより、曲線トンネル1a通過時にトンネル左右方向の強制変位dfの影響を緩和することが可能である。
また、上記第1および第2実施形態では、一対の前輪部21、一対の後輪部22および一対の中輪部23のうち、一対の中輪部23に対してスライド機構30を設け、一対の前輪部21および一対の後輪部22には設けない例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、一対の前輪部21、一対の後輪部22および一対の中輪部23のいずれかに対してスライド機構30を設ければ、トンネル左右方向の強制変位dfの影響を緩和することが可能であるため、後方台車装置100の全長制限を緩和することが可能である。
たとえば、図16に示す変形例では、後方台車装置100が一対の前輪部21と、一対の後輪部22と、一対の中輪部23とを備えた構成において、一対の中輪部23が、スライド機構30を介さずに脚部11(図16では図示省略)に設けられており、一対の前輪部21および一対の後輪部22が、スライド機構30を介して脚部11に設けられている。脚部11については図3および図4と同様である。一対の中輪部23は複数組設けられていてもよい。このように構成しても、トンネル左右方向にスライドしない一対の中輪部23に対して、一対の前輪部21および一対の後輪部22をそれぞれトンネル左右方向に変位させることができる。そのため、曲線トンネル1aのカーブに追従して一対の前輪部21または一対の後輪部22をスライドさせることによって、一対の中輪部23を中心として後方台車装置100の向きを変化させることができるので、カーブに伴う強制変位に起因した応力の発生を回避することができる。
また、上記第1および第2実施形態では、一対の前輪部21、一対の後輪部22および一対の中輪部23を設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、一対の前輪部21および一対の後輪部22を設け、一対の中輪部23を設けなくてもよい。この場合、スライド機構30は、一対の前輪部21および一対の後輪部22の少なくとも一方に設ければよい。
また、上記第1および第2実施形態では、伝達部33を、一対の油圧アクチュエータ34を相互接続して油圧を伝達する油圧配管35により構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。伝達部33は、第1脚部11aの車輪部20と、第2脚部11bの車輪部20との間で、車輪部20に加わるトンネル左右方向への力を伝達することができれば、どのような構成であってもよい。伝達部は、油圧を伝達する油圧配管35に代えて、空気圧やその他の流体圧力を伝達する構成であってもよい。また伝達部は、たとえば一方の車輪部20と、他方の車輪部20とを、シャフトやばねなどの機械要素を利用して構造的に連結することで力を伝達する構成であってもよい。同期機構32がモータなどの駆動部50(図13参照)を備える場合、伝達部は、車輪部20に加わるトンネル左右方向への力を検出するセンサと、センサの検出値に基づいて駆動部50を制御する制御部との組み合わせによって構成されてもよい。
図17に示す変形例では、油圧配管とは異なる機械要素によって一方の車輪部20に加わる外力を直接他方の車輪部20に伝達するように構成した伝達部の例を示す。また、図17では、同期機構がアクチュエータを備えていない例を示す。図17に示す例では、同期機構432が伝達部433aおよび433bを備える。伝達部433aおよび433bは、滑車434と、滑車434に巻き掛けられたワイヤ435とを含む。伝達部433aは、一対の車輪部20の各取付部14のうち、トンネル左右方向の内側面同士をワイヤ435によって接続している。これにより、伝達部433aは、いずれか一方の車輪部20に対してトンネル左右方向の外側方向へ向けて作用する力を、他方の車輪部20にワイヤ435を介して伝達する。伝達部433bは、一対の車輪部20の各取付部14のうち、トンネル左右方向の外側面同士をワイヤ435によって接続している。これにより、伝達部433bは、いずれか一方の車輪部20に対してトンネル左右方向の内側方向へ向けて作用する力を、他方の車輪部20にワイヤ435を介して伝達する。このような伝達部433aおよび433bによっても、一対の車輪部20をトンネル左右方向の同一方向へ同期して変位させることが可能である。
また、上記第1および第2実施形態では、掘削断面が円形のトンネルの例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば長軸が上下方向に向く長円形状(オーバル形状)の断面形状のトンネルであってもよく、後方台車装置100の車輪部20がトンネル内面2からのトンネル左右方向の強制変位dfを受ける場合に本発明が好適である。
2 トンネル内面
10 フレーム
11 脚部
11a 第1脚部
11b 第2脚部
20 車輪部
21 前輪部
22 後輪部
23 中輪部
30、330 スライド機構
31 スライド支持部
32、331、432 同期機構
33、433a、433b 伝達部
34、334 油圧アクチュエータ
35 油圧配管
100、300 後方台車装置
200 シールド掘進機
D 車輪間隔
X トンネル左右方向
Y トンネル前後方向

Claims (8)

  1. トンネルを掘進するシールド掘進機に連結されて移動する後方台車装置であって、
    一対の脚部を有する門型形状のフレームと、
    前記一対の脚部を構成する第1脚部と第2脚部とにそれぞれ設けられ、トンネル内面に接触して前記フレームをトンネル前後方向へ移動可能に支持する複数の車輪部と、
    前記第1脚部の前記車輪部と、前記第2脚部の前記車輪部とを、前記フレームに対してトンネル左右方向の同一方向へ同期して変位させるスライド機構と、を備える、後方台車装置。
  2. 前記スライド機構は、前記第1脚部の前記車輪部と、前記第2脚部の前記車輪部との間の車輪間隔が略一定に維持されるように前記車輪部をトンネル左右方向へ変位させる、請求項1に記載の後方台車装置。
  3. 前記スライド機構は、前記フレームのトンネル前後方向への移動に伴って、トンネル内面から前記第1脚部の前記車輪部と前記第2脚部の前記車輪部とのいずれか一方に作用するトンネル左右方向の外力を、他方に伝達することにより、前記車輪部のトンネル左右方向への変位を同期させる、請求項1または2に記載の後方台車装置。
  4. 前記スライド機構は、
    前記脚部の下部に設けられ前記車輪部をトンネル左右方向へ変位可能に支持するスライド支持部と、
    前記第1脚部の前記車輪部と、前記第2脚部の前記車輪部との各々に、トンネル左右方向への力を同期させて付与する同期機構と、を備える、請求項1~3のいずれか1項に記載の後方台車装置。
  5. 前記同期機構は、前記第1脚部の前記車輪部と、前記第2脚部の前記車輪部との間で、前記車輪部に加わるトンネル左右方向への力を伝達する伝達部を有する、請求項4に記載の後方台車装置。
  6. 前記同期機構は、前記第1脚部および前記第2脚部にそれぞれ設けられトンネル左右方向への力を前記車輪部に付与する一対の油圧アクチュエータを有し、
    前記伝達部は、前記一対の油圧アクチュエータを相互接続して油圧を伝達する油圧配管を含む、請求項5に記載の後方台車装置。
  7. 前記複数の車輪部は、
    前記フレームの前面側において前記一対の脚部に設けられた一対の前輪部と、
    前記フレームの後面側において前記一対の脚部に設けられた一対の後輪部と、
    前記前輪部と前記後輪部との間の前記フレームの中間部において前記一対の脚部に設けられた1組または複数組の一対の中輪部とを含み、
    前記一対の前輪部および前記一対の後輪部は、それぞれ、前記スライド機構を介さずに前記脚部に設けられており、
    1組または複数組の前記一対の中輪部は、前記スライド機構を介して前記脚部に設けられている、請求項1~6のいずれか1項に記載の後方台車装置。
  8. 前記複数の車輪部は、
    前記フレームの前面側において前記一対の脚部に設けられた一対の前輪部と、
    前記フレームの後面側において前記一対の脚部に設けられた一対の後輪部と、
    前記前輪部と前記後輪部との間の前記フレームの中間部において前記一対の脚部に設けられた1組または複数組の一対の中輪部とを含み、
    1組または複数組の前記一対の中輪部は、前記スライド機構を介さずに前記脚部に設けられており、
    前記一対の前輪部および前記一対の後輪部は、前記スライド機構を介して前記脚部に設けられている、請求項1~6のいずれか1項に記載の後方台車装置。
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