JP2021092070A - 塗材除去システム - Google Patents

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Abstract

【課題】建物等の外壁に塗られた塗材でアスベストを含有した塗材を除去するための除去装置において、多くの大型の機材を必要としないことによりコストを低減でき、かつ、フィルタ(特に、高性能フィルタ)が短時間で目詰まりするのを防止して、長時間継続して除去作業を行なうことができるとともに、高性能フィルタの交換コストを抑えることができる除去装置を提供する。【解決手段】壁面塗材除去システム5は、クリーンルーム建屋10と、切削装置40と、切削装置40と集塵ホース110を介して接続され、クリーンルーム建屋10内に排気する第1集塵装置50と、クリーンルーム建屋10内の空気を濾過してクリーンルーム建屋10外に排気する第2集塵装置80とを有し、第2集塵装置80には、HEPAフィルタ等の高性能フィルタが設けられている。クリーンルーム建屋10は、カバー部20に設けられた切込み22a−1により外部と通気している。【選択図】図2

Description

本発明は、建物等の外壁に塗られた塗材でアスベストを含有した塗材を除去するための除去装置に関するものである。
従来より、外壁におけるアスベストを含有する塗材を除去する工法として、ウォータージェット工法が存在する。このウォータージェット工法は、高圧ポンプにより噴射された超高圧水を利用して、塗材を除去するものであり、例えば、特許文献1に記載のアスベスト含有壁の処理方法が存在する。
特許文献1に記載のアスベスト含有壁の処理方法においては、水を混入させた切削機を用いてアスベスト含有壁を除去するアスベスト除去工程と、そのアスベスト除去工程で除去されたアスベストを含有する処理材を吸引して回収する処理材回収工程と、その処理材回収工程で回収された処理材を粗取りする粗取り処理工程と、粗取り処理工程で処理されたろ過水を固形分と水分とに分離する凝集分離工程と、が設けられ、アスベスト除去工程と処理材回収工程のために、噴射ノズルを有する切削機と、高圧水生成車と、バキュームカーが設けられ、粗取り処理工程のためにベッセルタンクとスクリーン処理部が設けられ、凝集分離工程のために、原水槽と、混合撹拌凝集槽と、凝集反応装置と、サイクロン固液分離槽と、スリット式固形物分離機と、処理水槽と、固形物貯槽と、中和装置が設けられる。
特に、アスベストを含んだ塗材としての主材のみならず、主材の下地側に設けられた下地調整塗材まで除去する場合には、剥離剤では除去することができず、上記ウォータージェット工法が用いられる。
また、他の方法として、特許文献2に示すように、高周波振動ケレン装置を用いたシステムがあり、このシステムにおいては、高周波振動ケレン装置に集塵用アタッチメントを取り付けられ、該集塵用アタッチメントがホースを介してHEPAフィルター付き真空掃除機に接続されている。
特開2016−56521号公報 特開2019−85715号公報
しかし、特許文献1に示すウォータージェット工法においては、上記のように多くの大型の機材を必要とし、システム全体が大がかりなものとなり、コスト掛かるという問題がある。
また、特許文献2のように、高周波振動ケレン装置を用いたシステムにおいては、大きな機材を必要としないため、コストは低減できるものの、集塵アタッチメントがホースを介して直接HEPAフィルター付き真空掃除機に接続されていて、該HEPAフィルターでは、切削された塗材における粒径の小さな塵埃のみならず、粒径の大きな塵埃も捕集してしまうため、短時間でHEPAフィルターが目詰まりしてしまい、長時間継続して作業を行なうことができないという問題があった。また、HEPAフィルタのような高性能フィルタは高価であるため、短時間で目詰まりを起こすと交換のコストがかかってしまう。
そこで、本発明は、建物等の外壁に塗られた塗材でアスベストを含有した塗材を除去するための除去装置において、多くの大型の機材を必要としないことによりコストを低減でき、かつ、フィルタ(特に、高性能フィルタ)が短時間で目詰まりするのを防止して、長時間継続して除去作業を行なうことができるとともに、高性能フィルタの交換コストを抑えることができる除去装置を提供することを目的とするものである。
本発明は上記問題点を解決するために創作されたものであって、第1には、壁面の塗材(壁面の表面の塗材としてもよい)でアスベストを含有する塗材を除去するための塗材除去システムであって、壁面の塗材(壁面の表面の塗材としてもよい)を切削する切削装置(40)と、クリーンルーム建屋(10)と、クリーンルーム建屋内に設けられた第1装置(50、50’)と、クリーンルーム建屋内の気体を外部に排出してクリーンルーム建屋内を負圧に保つ第2装置(80)とを有し、切削装置は、回転刃(44)と、回転刃を回転させる第1駆動部と、回転刃をカバーする集塵カバーで、回転刃により切削された塗材である被切削物の飛散を防止するための集塵カバー(48)と、を有し、クリーンルーム建屋は、クリーンルーム建屋の内側と外側を区画するカバー部(22)を有し、カバー部には、クリーンルーム建屋に出入りするための連通部(22a−1)が設けられていて、該連通部を介してクリーンルーム建屋の内側と外側が通気可能であり、第1装置は、切削装置の集塵カバーとホース(110)で連結された第1吸込口(62A)と、第1吸込口から気体を吸引するための第1ファン(66)と、第1ファンを駆動する第2駆動部(68)と、第1ファンにより吸引した気体をクリーンルーム建屋内に排気する第1排気口(62B)と、を有し、第2装置は、クリーンルーム建屋内の気体を吸い込むための第2吸込口(82A)と、第2吸込口から気体を吸引するための第2ファン(106)と、第2ファンを駆動する第3駆動部(108)と、第2吸込口から吸引された気体を濾過する高性能フィルタで、HEPAフィルタ又はULPAフィルタからなる高性能フィルタ(104)と、高性能フィルタにより濾過された気体をクリーンルーム建屋の外部に排出する第2排気口(82B)と、を有し、ホースを介して第1装置に吸引された被切削物は、クリーンルーム建屋内に第1排気口から排出され、クリーンルーム建屋内に排出された被切削物のうち、クリーンルーム建屋内の空間に浮遊する被切削物が、該高性能フィルタにより捕集されることを特徴とする。
第1の構成の塗材除去システムによれば、クリーンルーム建屋と、切削装置と、第1装置と、第2装置により構成されていて、多くの大型の機材を必要としないので、コストを低減できる。
また、クリーンルーム建屋は、連通部を介して外部と通気可能であることから、クリーンルーム建屋内の空間に浮遊した被切削物は、高性能フィルタにより捕集されるが、クリーンルーム建屋内に落ちている被切削物は、第2装置に吸引されないので、高性能フィルタが短時間で目詰まりするのを防止することができ、長時間の作業を可能にするとともに、高性能フィルタの交換コストを抑えることができる。
また、第2には、上記第1の構成において、第1装置は、第1吸込口から吸引された気体を濾過するフィルタである第1装置フィルタ(62)を有し、第1装置フィルタは、粗塵用フィルタ又は中性能フィルタであり、ホースを介して第1装置に吸引された被切削物の少なくとも一部は、第1装置フィルタにより捕集されて、第1フィルタにより濾過された気体が、クリーンルーム建屋内に第1排気口から排出されることを特徴とする。
よって、第1装置には、粗塵用フィルタ又は中性能フィルタにより構成された第1装置フィルタが設けられているので、第2装置の高性能フィルタが短時間で目詰まりするのをより防止することができる。
また、第3には、上記第1又は第2の構成において、第2装置は、第2吸込口から第2排気口までの気体の流路における高性能フィルタの上流側に設けられたフィルタである第2装置フィルタ(100、102)を有し、該第2装置フィルタは、粗塵用フィルタ又は中性能フィルタであることを特徴とする。
よって、第2装置には、粗塵用フィルタ又は中性能フィルタにより構成された第2装置フィルタが設けられているので、第2装置の高性能フィルタが短時間で目詰まりするのをより防止することができる。
また、第4には、上記第1又は第2の構成において、第2装置は、第2吸込口から第2排気口までの気体の流路における高性能フィルタの上流側に設けられた中性能フィルタ(102)と、該気体の流路における該中性能フィルタの上流側に設けられた粗塵用フィルタ(100)とを有することを特徴とする。
よって、第2装置には、粗塵用フィルタと中性能フィルタが設けられているので、第2装置の高性能フィルタが短時間で目詰まりするのをより防止することができる。
また、第5には、壁面の塗材(壁面の表面の塗材としてもよい)でアスベストを含有する塗材を除去するための塗材除去システムであって、壁面の塗材(壁面の表面の塗材としてもよい)を切削する切削装置(40)と、クリーンルーム建屋(10)と、クリーンルーム建屋内に設けられた第1装置(50)と、クリーンルーム建屋内の気体を外部に排出してクリーンルーム建屋内を負圧に保つ第2装置(80)とを有し、切削装置は、回転刃(44)と、回転刃を回転させる第1駆動部と、回転刃をカバーする集塵カバーで、回転刃により切削された塗材である被切削物の飛散を防止するための集塵カバー(48)と、を有し、クリーンルーム建屋は、クリーンルーム建屋の内側と外側を区画するカバー部(22)を有し、カバー部には、クリーンルーム建屋に出入りするための連通部(22a−1)が設けられていて、該連通部を介してクリーンルーム建屋の内側と外側が通気可能であり、第1装置は、切削装置の集塵カバーとホースで連結された第1吸込口(62A)と、第1吸込口から気体を吸引するための第1ファン(66)と、第1ファンを駆動する第2駆動部(68)と、第1ファンにより吸引した気体をクリーンルーム建屋内に排気する第1排気口(62B)と、第1吸込口から吸引された気体を濾過するフィルタである第1装置フィルタ(62)と、を有し、第1装置フィルタは、粗塵用フィルタであり、第2装置は、クリーンルーム建屋内の気体を吸い込むための第2吸込口(82A)と、第2吸込口から気体を吸引するための第2ファン(106)と、第2ファンを駆動する第3駆動部(108)と、粗塵用フィルタ(100)と、中性能フィルタ(102)と、HEPAフィルタ又はULPAフィルタからなる高性能フィルタ(104)と、粗塵用フィルタと中性能フィルタと高性能フィルタにより濾過された気体をクリーンルーム建屋の外部に排出する第2排気口(82B)と、を有し、第2吸込口から第2排気口までの気体の流路における上流側から下流側に向けて、粗塵用フィルタ、中性能フィルタ、高性能フィルタの順に設けられ、ホースを介して第1装置に吸引された被切削物の少なくとも一部は、第1装置フィルタにより捕集されて、クリーンルーム建屋内に第1排気口から排出され、クリーンルーム建屋内に排出された被切削物のうち、クリーンルーム建屋内の空間に浮遊する被切削物が、第2装置における粗塵用フィルタと中性能フィルタと高性能フィルタにより捕集されることを特徴とする。
第5の構成の塗材除去システムによれば、クリーンルーム建屋と、切削装置と、第1装置と、第2装置により構成されていて、多くの大型の機材を必要としないので、コストを低減できる。
また、クリーンルーム建屋は、連通部を介して外部と通気可能であることから、クリーンルーム建屋内の空間に浮遊した被切削物は、高性能フィルタにより捕集されるが、クリーンルーム建屋内に落ちている被切削物は、第2装置に吸引されないので、第2装置のフィルタ、特に、高性能フィルタが短時間で目詰まりするのを防止することができ、長時間の作業を可能にするとともに、高性能フィルタの交換コストを抑えることができる。
さらには、第1装置には、粗塵用フィルタにより構成された第1装置フィルタが設けられているので、第2装置のフィルタ(特に、粗塵用フィルタ)が短時間で目詰まりするのを防止でき、また、第2装置には、粗塵用フィルタと中性能フィルタが設けられているので、第2装置の高性能フィルタが短時間で目詰まりするのをより防止することができる。
なお、上記第1及び第5の構成において、「クリーンルーム建屋の内側と外側を区画するカバー部(22)」を「柔軟性を有するシート状部材により形成され、クリーンルーム建屋の内側と外側を区画するカバー部(22)」としてもよい。
また、第6には、上記第1から第5までのいずれかの構成において、カバー部には、該ホースを挿通するための第1穴部(23a)と、第2装置の第2吸込口と接続するための第2穴部(23b)が設けられ、ホースは、第1穴部に挿通され、第2装置は、クリーンルーム建屋の外部に設けられ、第2吸込口は、第2穴部(23b)に接続されていることを特徴とする。
なお、上記第6の構成において、第2装置は、第2吸込口を有する筒状部(86−1)を備え、該筒状部の端部が、第2穴部の周囲に沿った領域に固定されていることにより、第2吸込口が第2穴部に接続されていることを特徴とするものとしてもよい。
また、第7には、上記第1から第6までのいずれかの構成において、クリーンルーム建屋は、仕切り部(30a、30b、30c)を介して複数の空間(36a、36b、36c、36d)に区画され、該仕切り部は、隣接する空間の間を出入りするための第2連通部(30a−1、30b−1、30c−1)を有し、該連通部は、複数の空間のうちの1の空間である第1空間(36a)に出入りするために設けられ、第1装置は、該第1空間以外の空間である第2空間(36d)に設けられ、第2装置は、該第2空間内の気体を第2吸込口から吸い込むことを特徴とする。
また、第8には、上記第7の構成において、第2連通部をカバーするための第1カーテン(32a、32b、32c)が、仕切り部に隣接して上方から垂れた状態で設けられ、
カバー部における連通部(22a−1)の内側には、該連通部をカバーするための第2カーテン(32d)が、上方から垂れた状態で設けられ、第1カーテンは、第1カーテンが隣接している仕切り部よりも、第2装置によるクリーンルーム建屋内の気体の流路の方向における下流側に設けられていることを特徴とする。
また、第9には、クリーンルーム建屋は、複数の仕切り部(30a、30b、30c)を介して、一列に並んだ複数の空間(36a、36b、36c、36d)に区画され、該仕切り部は、隣接する空間の間を出入りするための第2連通部(30a−1、30b−1、30c−1)を有し、各仕切り部ごとに、第2連通部をカバーするための第1カーテン(32a、32b、32c)が、仕切り部に隣接して上方から垂れた状態で設けられ、
該連通部は、一列に並んだ複数の空間のうち一方の端部に位置する空間(36a)に出入りするために設けられ、第1装置は、複数の空間のうち他方の端部に位置する空間(36d)に設けられ、第2装置は、該他方の端部に位置する空間内の気体を第2吸込口から吸い込み、カバー部における連通部(22a−1)の内側には、該連通部をカバーするための第2カーテン(32d)が、上方から垂れた状態で設けられ、第1カーテンは、第1カーテンが隣接している仕切り部よりも、第2装置によるクリーンルーム建屋内の気体の流路の方向における下流側に設けられていることを特徴とする。
また、第10には、上記第1から第9までのいずれかの構成において、切削装置の集塵カバーは、カバー本体(48a)と、カバー本体から突出した集塵ダクト(48c)と、回転刃により切削された被切削物の飛散を防止するためのスカート(48b)と、を有し、カバー本体は、回転刃の周囲を覆う周壁(48a−1)と、回転刃の背面側を覆う天壁(48a−2)とを有し、カバー本体は、回転刃の正面側が開口した略カップ状であり、スカートは、周壁に沿って周状に設けられ、周壁の正面側の端部から正面側に突出して形成されていることを特徴とする。
なお、上記第1及び第5の構成において、「クリーンルーム建屋に出入りするための連通部」を「クリーンルーム建屋に出入りするための切込みにより形成された連通部」としてもよい。また、上記第7の構成において、「隣接する空間の間を出入りするための第2連通部」を「隣接する空間の間を出入りするための切込みにより形成された第2連通部」としてもよい。
本発明に基づく塗材除去システムによれば、クリーンルーム建屋と、切削装置と、第1装置と、第2装置により構成されていて、多くの大型の機材を必要としないので、コストを低減できる。
また、クリーンルーム建屋は、連通部を介して外部と通気可能であることから、クリーンルーム建屋内の空間に浮遊した被切削物は、高性能フィルタにより捕集されるが、クリーンルーム建屋内に落ちている被切削物は、第2装置に吸引されないので、高性能フィルタが短時間で目詰まりするのを防止することができ、長時間の作業を可能にするとともに、高性能フィルタの交換コストを抑えることができる。
壁面塗材除去システムの説明図である。 クリーンルーム建屋の一部を破断した状態で示す壁面塗材除去システムの説明図である。 切削装置の分解斜視図である。 第1集塵装置の斜視図である。 第1集塵装置の断面図である。 第2集塵装置の斜視図である。 第2集塵装置の断面図である。 クリーンルーム建屋と第2集塵装置の接続の態様を説明するための説明図である。 吸引装置を示す断面図である。
本発明においては、建物等の外壁に塗られた塗材でアスベストを含有した塗材を除去するための除去装置において、多くの大型の機材を必要としないことによりコストを低減でき、かつ、フィルタ(特に、高性能フィルタ)が短時間で目詰まりするのを防止して、長時間継続して除去作業を行なうことができるとともに、高性能フィルタの交換コストを抑えることができる除去装置を提供するという目的を以下のようにして実現した。
本発明に基づく壁面塗材除去システム(外壁塗材除去システムとしてもよい)5は、建物等の外壁の塗材を除去するシステムであり、図1〜図7に示されるように構成され、壁面塗材除去システム5は、クリーンルーム建屋10と、切削装置40と、切削装置40と集塵ホース110を介して接続され、クリーンルーム建屋10内に設置された第1集塵装置50と、クリーンルーム建屋10内の空気を濾過してクリーンルーム建屋10外に排気する第2集塵装置80とを有している。
ここで、クリーンルーム建屋10は、建屋本体12と、建屋本体12内に設けられ、クリーンルーム建屋10内を複数の空間に区画する仕切り部30a〜30cと、各仕切り部ごとに設けられたカーテン32a〜32dと、エアシャワー34とを有している。
建屋本体12は、骨組み14と、骨組み14を覆うカバー部22とを有している。骨組み14は、直方体形状の枠状の骨組みであり、上枠部16と、下枠部18と、柱状部20とを有している。なお、骨組み14を構成する各部は、アルミ製等の金属製又はプラスチック製である。
上枠部16は、長方形状の枠状の枠状部16aと、枠状部16aの内側に設けられた横部材16b−1〜16b−3とを有し、枠状部16aは、互いに平行な長手部材16a−1と、互いに平行な短手部材16b−2とを有し、長手部材16a−1と短手部材16a−2は、直角に設けられている。横部材16b−1〜16b−3は、短手部材16a−2と平行に設けられ、横部材16b−1〜16b−3は、2つの短手部材16a−2の間に間隔を介して設けられ、一方の長手部材16a−1と他方の長手部材16a−1をつなげるように形成されている。短手部材16a−2と、横部材16b−1〜16b−3は、略等間隔に設けられている。以上のように、上枠部16を構成する各部(長手部材16a−1、短手部材16a−2、横部材16b−1〜16b−3)は横方向に形成されている。
また、下枠部18は、上枠部16と同様の構成であり、長方形状の枠状の枠状部18aと、枠状部18aの内側に設けられた横部材18b−1〜18b−3とを有している。枠状部18aは、枠状部16aと同様の構成であり、一対の長手部材18a−1と一対の短手部材18a−2を有している。横部材18b−1〜18b−3は、いずれも、一方の長手部材18a−1から他方の長手部材18a−1まで形成されており、横部材18b−1は、長手部材16a−1の方向において横部材16b−1と同じ位置に設けられ、横部材18b−2は、長手部材16a−1の方向に横部材16b−2と同じ位置に設けられ、横部材18b−3は、長手部材16a−1の方向に横部材16b−3と同じ位置に設けられている。以上のように、下枠部18を構成する各部(長手部材18a−1、短手部材18a−2、横部材18b−1〜18b−3)は横方向に形成されている。
また、柱状部20は、上枠部16と下枠部18間に縦方向(鉛直方向)に設けられ(つまり、上枠部16や下枠部18を構成する各部の方向に対して直角方向に形成されている)、上枠部16及び下枠部18の4つの角部の位置に設けられるとともに、横部材16b−1及び横部材18b−1の位置と、横部材16b−2及び横部材18b−2の位置と、横部材16b−3及び横部材18b−3の位置に設けられている。これにより、横部材16b−1、18b−1と2つの柱状部20とで四角枠状に形成され、横部材16b−2、18b−2と2つの柱状部20とで四角枠状に形成され、横部材16b−3、18b−3と2つの柱状部20とで四角枠状に形成されている。
また、カバー部22は、骨組み14の6つの方向を覆うものであり、骨組み14の正面側を覆う正面部22aと、背面側を覆う背面部22bと、右側面側を覆う右側部22cと、左側面側を覆う左側部22dと、上面側を覆う上面部22eと、底面側を覆う底面部22fとを有している。このカバー部22は、プラスチックシート等の柔軟性を有するシート状部材に形成されている。なお、当然、カバー部22を構成するシート状部材自体は、通気性を有さない。
なお、正面部22aには、集塵ホース110を挿通するための穴部23aと、作業者がクリーンルーム建屋10に出入りするための切込み(連通部)22a−1が設けられている。切込み22a−1は、縦方向の切込みと横方向の切込みからなり、略逆T字状を呈している。この切込み22a−1は、複数の空間のうちの1の空間である更衣室36a(第1空間)(更衣室36aについては後述)に出入りするために設けられている。また、右側部22cには、第2集塵装置80と接続するための穴部23b(第2穴部)が設けられている(図8参照)。すなわち、穴部23bは、第2集塵装置80の開閉部86の外側構成部86−1の四角枠状の端部86−1Tの開口(方形状の開口)と略同大同形状の大きさに形成されていて、具体的には、穴部23bは方形状に形成されている。後述するように、この穴部23bの位置に第2集塵装置80が接続される。
切込み22a−1は、一列に並んだ複数の空間(更衣室36a〜処理室36d(後述))のうち一方の端部に位置する空間である更衣室36aに出入りするためのものであり、切込み22a−1は、正面部22aにおける更衣室36aの空間に面した領域に形成されている。なお、連通部としての切込み22a−1は、正面部22aに設けられているとしたが、左側部22dに設けられるものとしてもよい。
また、仕切り部30aは、横部材16b−1の位置に設けられ、仕切り部30bは、横部材16b−2の位置に設けられ、仕切り部30cは、横部材16b−3の位置に設けられている。仕切り部30a、30b、30cのそれぞれには、隣接する空間の間を作業者が出入りするための切込み(第2連通部)が設けられ、仕切り部30aには、切込み30a−1が設けられ、仕切り部30bには、切込み30b−1が設けられ、仕切り部30cには、切込み30c−1が設けられ、切込み30a−1、30b−1、30c−1は、ともに略逆T字状を呈している。
また、仕切り部30aは、横部材16b−1、18b−1と横部材16b−1、18b−1の両側の柱状部20(つまり、四角枠状の部材)に隙間なく密着して設けられ、仕切り部30bは、横部材16b−2、18b−2と横部材16b−2、18b−2の両側の柱状部20(つまり、四角枠状の部材)に隙間なく密着して設けられ、仕切り部30cは、横部材16b−3、18b−3と横部材16b−3、18b−3の両側の柱状部20(つまり、四角枠状の部材)に隙間なく密着して設けられている。
以上のように、仕切り部30a、30b、30cが設けられているので、建屋本体12の内部空間は、これらの仕切り部を介して、更衣室36aと洗浄室36bと前室36cと処理室36dに区画され(つまり、複数(具体的には、4つ)の空間に区画されている)、更衣室36aと洗浄室36bと前室36cと処理室36dは一列に並んでいる。仕切り部30a〜30cは、上記のように、四角枠状の部材に隙間なく密着して設けられているので、隣接する空間の間は、切込み30a−1〜30c−1を介してのみ気体が通過可能となっている。なお、エアシャワー34は、洗浄室30bに設けられている。
前室36cは、主として、防護服を脱ぐための空間(区画)であり、洗浄室36bは、身体に付着した塵埃をエアシャワー34により除去するための空間(区画)であり、更衣室36aは、通常の着衣と防護服を着替えるための空間(区画)である。
また、カーテン32aは、横部材16b−1又は仕切り部30aの上端に沿って固定して上方から垂れた状態で設けられ、カーテン32aは、仕切り部30aに隣接して設けられている。カーテン32aは、鉛直方向に垂れた状態では、切込み30a−1をカバーする形状・大きさに形成されている。
同様に、カーテン32bは、横部材16b−2又は仕切り部30bの上端に沿って固定して上方から垂れた状態で設けられ、カーテン32bは、仕切り部30bに隣接して設けられている。カーテン32bは、鉛直方向に垂れた状態では、切込み30b−1をカバーする形状・大きさに形成されている。
同様に、カーテン32cは、横部材16b−3又は仕切り部30cの上端に沿って固定して上方から垂れた状態で設けられ、カーテン32cは、仕切り部30cに隣接して設けられている。カーテン32cは、鉛直方向に垂れた状態では、切込み30c−1をカバーする形状・大きさに形成されている。なお、カーテン32a〜32cは、いずれも隣接している仕切り部の処理室36d側に設けられている。つまり、クリーンルーム建屋10内の気体の流路の方向における下流側に設けられている。すなわち、カーテン32aは、カーテン32aが隣接している仕切り部30aよりも処理室36d側に設けられ、カーテン32bは、カーテン32bが隣接している仕切り部30bよりも処理室36d側に設けられ、カーテン32cは、カーテン32cが隣接している仕切り部30cよりも処理室36d側に設けられている。
仕切り部30a〜30cとカーテン32a〜32dは、プラスチックシート等の柔軟性を有するシート状部材に形成されている。なお、仕切り部30a〜30cとカーテン32a〜32dを構成するシート状部材自体は、通気性を有さない。
なお、クリーンルーム建屋10内の空間を区画する一対の仕切り部とカーテンとで仕切りユニットが形成される。つまり、仕切り部30aとカーテン32aとで、仕切りユニットが形成され、仕切り部30bとカーテン32bとで、仕切りユニットが形成され、仕切り部30cとカーテン32cとで、仕切りユニットが形成される。
また、カバー部22の正面部22aに設けられた切込み22a−1を介して、クリーンルーム建屋10の内側と外側が通気可能となっていて(つまり、クリーンルーム建屋10の内側と外側が連通している)、第2集塵装置80によりクリーンルーム建屋10内の気体が吸引されて、排気口82Bから排出されるので、クリーンルーム建屋10内の気体の流れは、更衣室36a側から処理室36d側への流れ(つまり、具体的には、切込み22a−1から右側部22cの穴部23b(第2集塵装置80と接続するための穴部)への流れ)となり、各仕切りユニットにおけるカーテンは、該仕切りユニットにおける仕切り部よりも、第2集塵装置80によるクリーンルーム建屋10内の気体の流路の方向(更衣室36a側から処理室36d側への方向)における下流側に設けられている。つまり、各カーテンは、該カーテンが隣接する仕切り部よりも気体の流路の方向における下流側に設けられており、カーテン32aは、カーテン32aが隣接する仕切り部30aよりも気体の流路における下流側に設けられ、カーテン32bは、カーテン32bが隣接する仕切り部32aよりも気体の流路における下流側に設けられ、カーテン32cは、カーテン32cが隣接する仕切り部30cよりも気体の流路における下流側に設けられている。
次に、切削装置(切削機、剥離装置としてもよい))40は、壁面を切削するためのディスクグラインダーであり、従来のディスクグラインダーと同様の構成である。例えば、切削装置40は、図3に示すように、本体ケース42と、本体ケース42に設けられたモータ(図示せず)と、該モータの回転軸に取付け具46を介して取り付けられたカップホイール(回転刃)44と、本体ケース42に固定され、カップホイール44をカバーする集塵カバー48と、モータの動作を制御する制御装置(図示せず)とを有してる。カップホイール44は、塗材切削用(塗材剥離用としてもよい)の刃である。
集塵カバー48は、カップホイール44を覆う形状のカバー本体48aと、カバー本体48aの正面側の端部(具体的には、周壁48a−1(後述)の正面側の端部)に沿って設けられたスカート48bと、カバー本体48aから突出して形成され、本体ケース42の長手方向と略平行に形成された集塵ダクト48cを有している。
このカバー本体48aは、カップホイール44の周囲を覆う周壁48a−1と、カップホイール44の背面側を覆う天壁48a−2とを有し、カバー本体48aは、カップホイール44の正面側が開口した略カップ状を呈している。なお、周壁48a−1の正面側の端部は、周状(リング状としてもよい)に形成されている。
スカート48bは、ブラシにより形成され、周壁48a−1の正面側の端部又は周壁48aの内側の面に周壁48a−1に沿って周状に設けられていて、周壁48aの正面側の端部よりも正面側に突出して形成されている。該ブラシは、複数(具体的には、多数)の繊維状部材により形成されている。スカート48bは、切削装置40による除去作業において、カバー本体48aの周壁48a−1の正面側を壁面に押しつける際に、周壁48a−1の正面側の端部と壁面との間の緩衝材として機能するとともに、周壁48a−1の正面側の端部と壁面との間の隙間を塞いで、切削された被切削物(切削された塗材)が集塵カバー48から漏れて飛散するのを防止している。
なお、スカート48bは、ブラシにより形成されるとしたが、ブラシ以外の材質により形成してもよく、例えば、フエルト、スポンジ、ゴム等の柔軟性を有する部材により周状に形成されたスカートを周壁48a−1の正面側の端部又は周壁48a−1の内側から正面側に突出して(つまり、周壁48a−1の正面側の端部よりも正面側に突出して)設けてもよい。
また、集塵ダクト48cは、カバー本体48aの周壁48a−1から連設され、集塵ダクト48cには、集塵ホース110が連結されている。本体ケース42の正面側の端部(つまり、周壁48a−1の正面側の端部)は、略円形の枠状になっていて、この正面側の端部に沿ってスカート48bが設けられている。なお、集塵ダクト48cは、周壁48a−1から連設されているとしたが、天壁48a−2から本体ケース42の長手方向と略直角方向に連設された構成としてもよい。
なお、カップホイール44の直径は、7インチと大きな径であることから、作業効率を向上させることができる。なお、カップホイール44の直径は、7インチ以外のものでもよく、例えば、直径が4インチ又は5インチのカップホイールであってもよい。
切削装置40の使用に際しては、本体ケース42を手にもってスカート48bを壁面に押しつけて、カップホイール44を回転させることにより、カップホイール44により壁面の塗材(つまり、壁面に塗られた塗材)が切削され、被切削物(切削された塗材)は、第1集塵装置50の吸引力により、カバー本体48aから排出され集塵ホース110に送られる。
なお、上記構成の切削装置40により壁面の塗材を切削して除去するので、建築用仕上げ塗材における主材だけでなく、主材の下地側に設けられた下地調整塗材まで除去することができる。アスベストは、通常この主材及び下地調整塗材に含まれており、主材及び下地調整塗材が、アスベストを含有する塗材となる。なお、切削される塗材には、ペンキかすや、モルタルかすが含まれる。
次に、第1集塵装置(第1装置)50は、切削装置40で切削された塗材を吸引するものであり、第1集塵装置50は、例えば、図4、図5に示す構成の遠心力式集塵装置、具体的には、サイクロン集塵機が用いられる。なお、第1集塵装置50は、従来からあるサイクロン集塵機を用いることができる。
ここで、第1集塵装置50は、取付け台52と、取付け台52に取り付けられた装置本体60と、装置本体60の下端に設けられた集塵袋70とを有している。
取付け台52は、板状部54と、板状部54の上面に設けられたフレーム部56と、板状部54の下面に設けられたキャスタ58を有している。フレーム部56は、板状部54から上方に立設した4つの略棒状の縦部材56aと、縦部材56aの上端に接続して設けられ、略棒状部材を略コ字状とした形状の横部材56bを有し、装置本体60は、この横部材56bに固定されている。
また、装置本体60は、装置本体60の筐体としての本体部62と、フィルタ64と、ファン(第1ファン)66と、モータ(第2駆動部)68と、モータ68の動作を制御する制御装置69とを有し、フィルタ64とファン66とモータ68は、装置本体60内に設けられている。
本体部62は、略円柱状の外形を有する上構成部62−1と、略逆円錐台形状の外形を有する下構成部62−2とを有し、上構成部62−1は、下側の部分が略円筒状で、内部に空間NK−1を有し、上側の部分には、フィルタ64とファン66とモータ68と制御装置69が設けられている。
上構成部62−1の側面には、該空間NK−1につながる吸込口(第1吸込口)62Aが設けられ、上構成部62−1の上面には、ファン66により空間NK(後述)から吸い上げられた気体を排気する排気口(第1排気口)62Bが設けられている。吸込口62Aと排気口62Bの箇所には、筒状部が外側に突出して形成され、上構成部62−1の側面の筒状部の開口が吸込口62Aとなり、上構成部62−1の上面の筒状部の開口が排気口62Bとなる。
下構成部62−2は、下方にいくほど径が小さくなるテーパ状の筒状部62−2aと、テーパ状の筒状部の下端から連設された円筒状部62−2bとを有している。筒状部62−2a内の空間NK−2と上記空間NK−1とで、空間NKが構成される。
下構成部62−2には、筒状部62−2aが設けられるので、吸込口62Aから吸引されて空間NKに至った塵埃(被切削物(すなわち、切削された塗材)により構成された塵埃(他においても同じ))における重量のあるもの(ファン66により上方に吸い上げられないもの)は、筒状部62−2aの内面をサイクロン気流により渦を巻いて下降して、円筒状部62−2bから下方に落下する。
また、空間NK内を下降せずに、ファン66の吸引力により上方に吸い上げられた塵埃は、フィルタ64で捕捉されるが、フィルタ64で捕捉されなかったアスベスト繊維等の細かい塵埃は、排気口62Bから排出される。つまり、集塵ホース110を介して第1集塵装置50に吸引された被切削物の少なくとも一部は、フィルタ64により濾過されて、クリーンルーム建屋10(具体的には、処理室36d)内に排気口62Bから排出される。
ここで、フィルタ64は、粗塵用フィルタにより構成され、フィルタ64は、大きな塵埃を捕捉する目の粗いフィルタであり、例えば、粒子径が5μmよりも大きい粗い塵埃を捕捉するものである。フィルタ64は、例えば、不織布(例えば、化学繊維の不織布)、グラスウール又は多孔質の金属等により構成される。フィルタ64は、粗塵用フィルタであるので、アスベスト繊維等の細かい塵埃は、フィルタ64を透過してしまう可能性が高い。このフィルタ64が設けられていることによって、第2集塵装置80のフィルタ(特に、1次フィルタ100)が短時間で目詰まりするのを防止することができる。
集塵袋70は、下構成部62−2の円筒状部62−2bに取り付けられていて、空間NKを落下した塵埃が、この集塵袋70に集められる。なお、第1集塵装置50は、更衣室36a(第1空間)以外の空間である処理室36d(第2空間)に設けられているといえる。
この第1集塵装置50は、クリーンルーム建屋10における処理室36d内に設置され(つまり、一列に並んだ複数の空間(更衣室36a〜処理室36d)のうち他方の端部に位置する空間である処理室36dに設置されている)、第1集塵装置50の吸込口62Aは、切削装置40の集塵ダクト48cと集塵ホース110により接続されている。
なお、第1集塵装置50のオンオフの操作は、第1集塵装置50(例えば、本体部62)に設けられている操作パネル(図示せず)により行なう。
次に、第2集塵装置(第2装置)80は、いわゆる負圧集塵機であり、第2集塵装置80は、クリーンルーム建屋10内(特に、処理室36d)を負圧に保つとともに、処理室36d内の微細な塵埃を捕集するものである。第2集塵装置80は、例えば、図6、図7に示す構成の負圧集塵機が用いられる。なお、第2集塵装置80は、従来からある負圧集塵機を用いることができる。
すなわち、第2集塵装置80は、本体部82と、1次フィルタ100と、2次フィルタ102と、3次フィルタ104と、ファン(第2ファン)106と、モータ(第3駆動部)108と、モータ108の動作を制御する制御装置109とを有している。
ここで、本体部82は、主構成部84と、主構成部84に対して開閉する開閉部86とを有している。
主構成部84は、全体に略直方体形状の箱状を呈し、外側構成部84−1と、外側構成部84−1内に設けられた仕切り84−2と、仕切り84−2から連設された筒状部84−3と、外側構成部84−1内に設けられた枠状部84−4と、外側構成部84−1の底面に設けられたキャスタ84−6とを有している。
外側構成部84−1は、正面部84−1aと、背面部84−1bと、正面部84−1aの上端及び背面部84−1bの上端から連設された上面部84−1cと、正面部84−1aの下端及び背面部84−1bの下端から連設された底面部84−1dと、正面部84−1aの右端と背面部84−1bの右端と上面部84−1cの右端と底面部84−1dの右端から連設された右側部84−1eとを有し、右側部84−1eには、開口部が設けられ、該開口部に円筒状の筒状部84−1Pが設けられ、該筒状部84−1Pの開口が排気口(第2排気口)82Bとなっている。
外側構成部84−1の左側面側は、開口していて、外側構成部84−1内の左側面側の空間は、3次フィルタ104を収納するための空間となっている。
また、仕切り84−2は、略四角形状の板状を呈し、正面部84−1aの内側の面と、背面部84−1bの内側の面と、上面部84−1cの内側の面と、底面部84−1dの内側の面に接している。仕切り84−2には、仕切り84−2の左側面側の空間84−1Kと筒状部84−3と連通するための複数の開口部84−2aが周状に設けられている。
筒状部84−3は、円筒状を呈し、仕切り84−2から右側面側に連設され、筒状部84−3の右側面側の端部は、排気口82Bに接続されている。
また、枠状部84−4は、四角枠状に形成されていて、正面部84−1aの内側の面に沿って形成され、正面部84−1aの内側の面に対して内側に突出した略板状の突状部(図示せず)と、背面部84−1bの内側の面に対して内側に突出した略板状の突状部84−4bと、上面部84−1cの内側の面に対して内側に突出した略板状の突状部84−4cと、底面部84−1dの内側の面に対して内側に突出した略板状の突状部84−4dとを有し、4つの突状部により枠状に形成されている。枠状部84−4を構成する各突状部の幅と厚みは、同一に形成されている。3次フィルタ104を主構成部84内に収納した際に、3次フィルタ104の排気口82B側の端部が、この枠状部84−4に接する。
キャスタ84−6は、底面部84−1dの下面に設けられ、底面部84−1dの下面に計4つのキャスタ84−6が設けられている。
また、開閉部86は、外側構成部84−1の左側面側の端部に設けられ、開閉部86は、外側構成部84−1とヒンジ86aを介して接続され、開閉部86が外側構成部84−1に対して横方向に開閉するようになっている。
開閉部86は、略四角枠状を呈し、開閉部86には、1次フィルタ100と2次フィルタ102を収納するための収納空間が設けられている。
すなわち、開閉部86は、外側構成部86−1と、外側構成部86−1の内側の面に沿って枠状に形成された枠状部86−2を有している。
外側構成部86−1は、筒状(具体的には、四角筒状)に形成されていて、正面部86−1aと、背面部86−1bと、上面部86−1cと、底面部86−1dとを有し、開閉部86を主構成部84に対して閉じた状態では、正面部86−1aの端部が正面部84−1aの端部と隙間なく接し、背面部86−1bの端部が背面部84−1bの端部と隙間なく接し、上面部86−1cの端部が上面部84−1cの端部と隙間なく接し、底面部86−1dの端部が底面部84−1dの端部と隙間なく接するようになっている。この外側構成部86−1の左側面側の開口(四角形状の開口)が吸込口82Aとなり、この吸込口82Aが、クリーンルーム建屋内の10気体を吸い込むための第2吸込口となる。
また、枠状部86−2は、四角枠状に形成されていて、正面部86−1aの内側の面に沿って形成され、正面部86−1aの内側の面に対して内側に突出した略板状の突状部(図示せず)と、背面部86−1bの内側の面に対して内側に突出した略板状の突状部86−2bと、上面部86−1cの内側の面に対して内側に突出した略板状の突状部86−2cと、底面部86−1dの内側の面に対して内側に突出した略板状の突状部86−2dとを有し、4つの突状部により枠状に形成されている。枠状部86−2を構成する各突状部の幅と厚みは、同一に形成されている。つまり、枠状部86−2は、枠状部84−4と略同一の構成となっている。開閉部86の内部における枠状部86−2よりも左側面側(開閉部86を閉じた状態における左側面側)の空間が1次フィルタ100を収納する空間となり、開閉部86の内部における枠状部86−2よりも右側面側(開閉部86を閉じた状態における右側面側)の空間が2次フィルタ102を収納する空間となる。
この第2集塵装置80がカバー部22と接続された状態では、外側構成部86−1の端部86−1Tがカバー部22の右側部22cに設けられた穴部23bの周囲に沿った領域R(図8におけるハッチングした領域)に接着して固定されている。つまり、外側構成部86−1の端部86−1Tに沿って両面接着テープを周状に貼り付け、右側部22cの外側の領域で、穴部23bの縁部に沿った領域Rに該両面接着テープを貼り付けることにより、端部86−1Tと右側部22cとを隙間なく接着して、第2集塵装置80をカバー部22に接続させ、これにより、右側部22cに設けられた穴部23bと吸込口82Aを接続させる(図8参照)。
なお、外側構成部86−1の端部86−1Tがカバー部22の右側部22cに設けられた穴部23bの周囲に沿った領域Rに接着して固定されているとしたが、外側構成部86−1を穴部23bに挿通させ、外側構成部86−1の外周面と穴部23bの縁部間に接着テープを周状に接着させて、外側構成部86−1と穴部23bの隙間を密閉することにより、吸込口82Aを穴部23bに接続するようにしてもよい。
また、1次フィルタ(プレフィルタとしてもよい)100は、粗塵用フィルタにより構成され、1次フィルタは、大きな塵埃を捕捉する目の粗いフィルタであり、例えば、粒子径が5μmよりも大きい粗い塵埃を捕捉するものである。1次フィルタ100は、例えば、不織布(例えば、化学繊維の不織布)、グラスウール又は多孔質の金属等により構成される。
また、2次フィルタ102は、中性能フィルタにより構成され、2次フィルタ102は、小さな塵埃を捕捉する目の小さなフィルタであり、例えば、粒子径が1〜5μmの小さな粒子を捕捉するものである。2次フィルタ102は、例えば、不織布(例えば、化学繊維の不織布)、グラスウール又は多孔質の金属等により構成される。2次フィルタ102を開閉部86に収納して、開閉部86を閉じた状態では、2次フィルタ102は、3次フィルタ104に接するか、又は、近接している。
なお、第1集塵装置50のフィルタ64は、粗塵用フィルタであるとしたが、中性能フィルタにより構成してもよい。中性能フィルタにより構成されたフィルタ64が設けられていることによって、第2集塵装置80のフィルタ(特に、1次フィルタ100と2次フィルタ102)が短時間で目詰まりするのを防止することができる。
また、3次フィルタ104は、高性能フィルタであり、HEPAフィルタにより構成される。HEPAフィルタとは、High Efficiency Particulate Air Filterの略であり、JIS規格で、「定格風量で粒径が0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率をもち、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルタ」とされている。
なお、3次フィルタ104は、HEPAフィルタの代わりに、ULPAフィルタとしてもよい。ULPAフィルタとは、「定格風量で粒径が0.15μmの粒子に対して99.9995%以上の粒子捕集率をもち、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルタ」と規定されている。アスベスト繊維等の細かい塵埃は、HEPAフィルタやULPAフィルタにより捕集される。
また、ファン106は、モータ108の回転軸に固定されており、モータ108は、仕切り84−2に取り付けられている。ファン106の回転数は、可変であり、操作パネル(図示せず)により操作することにより風量を調整することができる。なお、ファン106の回転数を最大に設定して、ファン106による風量を最大としても、後述するように、クリーンルーム建屋10の外部と通気しているので、処理室36d内に落下している塵埃は、第2集塵装置80にほとんど吸引されない。
ファン106が回転することにより、吸込口82Aから排気口82Bに向けて気体の流れが形成されるので、吸込口82Aから排気口82Bまでの気体の流路における上流から下流に向けて1次フィルタ100、2次フィルタ102、3次フィルタ104の順に各フィルタが設けられている。ファン106が回転することにより、1次フィルタ100、2次フィルタ102及び3次フィルタ104の順に塵埃が捕捉され、特に、アスベスト繊維等の微細な塵埃は、HEPAフィルタにより構成される3次フィルタ104に捕捉され、排気口82Bからアスベスト繊維等の微細な塵埃が排出されることはない。
この第2集塵装置80により、吸込口82Aから排気口82Bへの気体の流れが形成されるので、クリーンルーム建屋10内(特に、処理室36d内)が負圧に保たれ、これにより、処理室36d内の塵埃が前室36c側に流出することがなく、結果として、処理室36d内の塵埃がクリーンルーム建屋10の外部に流出することがない。
なお、図1、図2に示すように、第2集塵装置80は、クリーンルーム建屋10の外部に設けられ(これにより、排気口82Bはクリーンルーム建屋10の外部に設けられている)、開閉部86の外側構成部86−1の端部86−1Tが右側部22cの穴部23bの位置に接着して固定されているので、一列に並んだ複数の空間のうち他方の端部に位置する空間である処理室36d内の気体が、ファン106により吸込口82Aから吸引されて、1次フィルタ100、2次フィルタ102及び3次フィルタ104により濾過されて、排気口82Bから排出される。
また、第2集塵装置80は、クリーンルーム建屋10の外部に設けられるとしたが、クリーンルーム建屋10の内部(つまり、処理室36d内)に設けてもよい。その場合には、排気口82Bからの排気をクリーンルーム建屋10の外部に排出する構成とする。例えば、右側部22cに筒状部84−1Pが挿通可能な穴部を設け、右側部22cの内側の面の該穴部の縁部に沿った領域を外側構成部84−1の右側部84−1eに隙間なく接着させる。右側部22cの内側の面を右側部84−1eに接着した状態では、筒状部84−1Pが該穴部から外部に突出した状態となる。具体的には、右側部22cに筒状部84−1Pの外周と略同大同形状の穴部を設け、右側部22cの内側の面の該穴部の縁部に沿った領域に両面接着テープを周状に貼り付け、筒状部84−1Pが該穴部から突出した状態で、該両面接着テープを外側構成部84−1の右側部84−1eに隙間なく接着させる。このように、第2集塵装置80をクリーンルーム建屋10の内部に設けた状態でも、1次フィルタ100、2次フィルタ102及び3次フィルタ104により濾過された気体を排気口82Bから外部に排出することができる。
以上のように、壁面塗材除去システム5においては、クリーンルーム建屋10(具体的には、カバー部22)の内部は、切込み22a−1を除いて密閉された状態となっている。
なお、集塵ホース110と穴部23a間の隙間は、粘着テープにより塞いでおくのが好ましいが、第2集塵装置80によりクリーンルーム建屋10内が負圧に保たれているので、特に、それらの隙間を塞ぐ必要もない。
上記構成の壁面塗材除去システム5の使用方法について説明する。第1集塵装置50と第2集塵装置80を駆動した状態で、切削装置40を駆動させて、切削装置40のスカート48bを建物Bの壁面BHに押し当てて、カップホイール44により壁面BHの塗材(すなわち、壁面BHの表面の塗材、壁面BHに塗装された塗材)を切削して除去する。壁面BHは、建物Bの外壁面である。
具体的には、予め第2集塵装置80を作動させておき、その後、切削装置40による切削を行なう際に、第1集塵装置50を作動させて、切削装置40により切削を行なう。カップホイール44を用いた切削装置40により切削を行なうので、主材のみならず下地調整塗材も切削して剥離することができる。なお、第1集塵装置50を作動させるには、処理室36dに入って、第1集塵装置50のオン操作を行なうことになるが、すでに(例えば、前日等に)第1集塵装置50を作動させていた場合には、処理室36d内にアスベストが残っている可能性があるので、防護服を着用する。
切削装置40により切削された塗材は、第1集塵装置50のファン66の吸引力により、集塵ホース110を通って、第1集塵装置50に至り(つまり、被切削物は全て第1集塵装置50に送られる)、塗材により構成された塵埃の一部は、本体部62内の空間を下降して集塵袋70に落下し、上方に吸い上げられた塵埃は、フィルタ64により濾過されて、フィルタ64を透過した塵埃は、排気口62Bから第1集塵装置50の外部に排出される。排気口62Bは、他の機器には接続されておらず、解放されているので、排気口62Bから排出された塵埃は、処理室36d内に放出される。
次に、第2集塵装置80のファン106の吸引力により、処理室36d内の気体は、吸込口82Aから吸引されて、1次フィルタ100と2次フィルタ102と3次フィルタ104により濾過されて、排気口82Bから排出される。特に、HEPAフィルタにより構成された3次フィルタ104が設けられているので、アスベスト繊維等の微細な塵埃は、3次フィルタ104に捕捉される。
なお、仕切り部30a、30b、30cには、切込み30a−1、30b−1、30c−1が設けられ、カバー部22の正面部22aには、切込み22a−1が設けられてクリーンルーム建屋10の外部と通気(連通としてもよい)していて、処理室36dは密閉されていないので、処理室36d内に落下している塵埃(つまり、底面部22fに落ちている塵埃)は、ほとんど第2集塵装置80に吸引されることはない。つまり、基本的に、処理室36d内の空間に浮遊している塵埃は、第2集塵装置80に吸引されるが、処理室36d内に落下している塵埃は、第2集塵装置80にほとんど吸引されない。よって、1次フィルタ100〜3次フィルタ104が短時間で目詰まりをおこすことがない。なお、処理室36d内に落下している塵埃(ペンキかすや、モルタルかすの塵埃)にもアスベストが含まれている場合はある。
また、特に、1次フィルタ100と2次フィルタ102により、粒子径の大きい塵埃は捕捉されるので、3次フィルタ104が短時間で目詰まりをおこすことがない。つまり、3次フィルタ104は、HEPAフィルタやULPAフィルタにより構成され、1次フィルタ100や2次フィルタ102に比べて高価であるので、1次フィルタ100や2次フィルタ102により3次フィルタ104の目詰まりを防止することにより、高性能フィルタの交換コストを抑えることができる。
なお、外壁の塗材の切削作業が完了したら、切削装置40の動作を停止させるとともに、第1集塵装置50や第2集塵装置80の動作を停止させるが、第1集塵装置50をオフにするには、処理室36d内に入る必要がある。処理室36dに入るには、更衣室36a内で防護服に着替え、処理室36dからクリーンルーム建屋10の外に出るには、前室36cで防護服を脱ぐことにより、処理室36d内の塵埃がクリーンルーム建屋10の外部に出ないようにする。
処理室36d内に落下している被切削物は、別途手作業により掃除機等により集めて廃棄する。
なお、実際には、1日の除去作業においては、作業時間の最初から最後まで第2集塵装置80を常時動作させておき、切削装置40を使用する際に、第1集塵装置50を作動させ、切削装置40を使用しないときには、第1集塵装置50を停止させる。
以上のように、上記の構成の壁面塗材除去システム5によれば、クリーンルーム建屋10と、切削装置40と、第1集塵装置50と、第2集塵装置80により構成されていて、多くの大型の機材を必要としないので、コストを低減できる。
また、第1集塵装置50からの排気口62Bから排出された塵埃においては、基本的に、処理室36d内の空間に浮遊している塵埃のみが、第2集塵装置80に吸引されるので、第2集塵装置80内のフィルタ、特に、3次フィルタ104が短時間で目詰まりを起こすことがない。また、第2集塵装置80は、1次フィルタ100と2次フィルタ102が設けられているので、これによっても、3次フィルタ104が短時間で目詰まりを起こすことがない。第2集塵装置80内のフィルタが短時間で目詰まりするのを防止できるので、長時間の作業が可能となり、また、3次フィルタ104が短時間で目詰まりするのを防止できるので、高性能フィルタの交換コストを抑えることができる。
また、第1集塵装置50にフィルタ64が設けられていることによっても、第2集塵装置80内のフィルタ(特に、フィルタ100、102)が短時間で目詰まりするのを防止することができる。
なお、上記の説明において、第1集塵装置50は、サイクロン集塵機であるとしたが、他の集塵装置であってもよく、例えば、エアフィルタを用いた濾過式集塵装置であってもよい。
また、第1集塵装置50は、集塵装置でなくても、単なる吸引装置であってもよい。つまり、図9に示すように、吸引装置(第1装置)50’は、本体部62と、ファン66と、ファン66を回転させるモータ68と、モータ68の動作を制御する制御装置69を有し、ファン66とモータ68と制御装置69は、本体部62内に設けられ、本体部62には、吸込口62Aと排気口62Bが設けられている。
吸引装置50’には、フィルタは設けられていないので、切削装置40により切削された塗材は、吸込口62Aから吸引されて、排気口62Bから排出されて、処理室36d内に送られる。
このように吸引装置50’を用いる場合でも、基本的に、処理室36d内の空間に浮遊している塵埃は、第2集塵装置80に吸引されるが、処理室36d内に落下している塵埃は、第2集塵装置80にほとんど吸引されないので、第2集塵装置80内のフィルタ、特に、3次フィルタ104が目詰まりを起こすことがない。
また、壁面塗材除去システム5は建物等の外壁の塗材を除去するものであるとして説明したが、外壁には限られず、建物等の内壁の塗材を除去してもよい。つまり、壁面塗材除去システム5は、建物等の壁面の塗材を除去するものといえる。
5 壁面塗材除去システム
10 クリーンルーム建屋
12 建屋本体
14 骨組み
16 上枠部
16a 枠状部
16a−1 長手部材
16a−2 短手部材
16b−1 横部材
16b−2 横部材
16b−3 横部材
18 下枠部
18a 枠状部
18a−1 長手部材
18a−2 短手部材
18b−1 横部材
18b−2 横部材
18b−3 横部材
20 柱状部
22 カバー部
22a 正面部
22a−1 切込み
22b 背面部
22c 右側部
22d 左側部
22e 上面部
22f 底面部
23a 穴部
23b 穴部
30a 仕切り部
30a−1 切込み
30b 仕切り部
30b−1 切込み
30c 仕切り部
30c−1 切込み
32a カーテン
32b カーテン
32c カーテン
32d カーテン
34 エアシャワー
36a 更衣室
36b 洗浄室
36c 前室
36d 処理室
40 切削装置
42 本体ケース
44 カップホイール
46 取付け具
48 集塵カバー
48a カバー本体
48b スカート
48c 集塵ダクト
50 第1集塵装置
50’ 吸引装置
52 取付け台
54 板状部
56 フレーム部
56a 縦部材
56b 横部材
58 キャスタ
60 装置本体
62 本体部
62−1 上構成部
62−2 下構成部
62−2a 筒状部
62−2b 円筒状部
62A 吸込口
62B 排気口
64 フィルタ
66 ファン
68 モータ
69 制御装置
70 集塵袋
80 第2集塵装置
82 本体部
82A 吸込口
82B 排気口
84 主構成部
84−1 外側構成部
84−1K 空間
84−1P 筒状部
84−2 仕切り
84−3 筒状部
84−4 枠状部
84−6 キャスタ
86 開閉部
86a ヒンジ
86−1 外側構成部
86−1T 端部
86−2 枠状部
100 1次フィルタ
102 2次フィルタ
104 3次フィルタ
106 ファン
108 モータ
109 制御装置
110 集塵ホース

Claims (10)

  1. 壁面の塗材でアスベストを含有する塗材を除去するための塗材除去システムであって、
    壁面の塗材を切削する切削装置(40)と、クリーンルーム建屋(10)と、クリーンルーム建屋内に設けられた第1装置(50、50’)と、クリーンルーム建屋内の気体を外部に排出してクリーンルーム建屋内を負圧に保つ第2装置(80)とを有し、
    切削装置は、回転刃(44)と、回転刃を回転させる第1駆動部と、回転刃をカバーする集塵カバーで、回転刃により切削された塗材である被切削物の飛散を防止するための集塵カバー(48)と、を有し、
    クリーンルーム建屋は、クリーンルーム建屋の内側と外側を区画するカバー部(22)を有し、カバー部には、クリーンルーム建屋に出入りするための連通部(22a−1)が設けられていて、該連通部を介してクリーンルーム建屋の内側と外側が通気可能であり、
    第1装置は、切削装置の集塵カバーとホース(110)で連結された第1吸込口(62A)と、第1吸込口から気体を吸引するための第1ファン(66)と、第1ファンを駆動する第2駆動部(68)と、第1ファンにより吸引した気体をクリーンルーム建屋内に排気する第1排気口(62B)と、を有し、
    第2装置は、クリーンルーム建屋内の気体を吸い込むための第2吸込口(82A)と、第2吸込口から気体を吸引するための第2ファン(106)と、第2ファンを駆動する第3駆動部(108)と、第2吸込口から吸引された気体を濾過する高性能フィルタで、HEPAフィルタ又はULPAフィルタからなる高性能フィルタ(104)と、高性能フィルタにより濾過された気体をクリーンルーム建屋の外部に排出する第2排気口(82B)と、を有し、
    ホースを介して第1装置に吸引された被切削物は、クリーンルーム建屋内に第1排気口から排出され、クリーンルーム建屋内に排出された被切削物のうち、クリーンルーム建屋内の空間に浮遊する被切削物が、該高性能フィルタにより捕集されることを特徴とする塗材除去システム。
  2. 第1装置は、第1吸込口から吸引された気体を濾過するフィルタである第1装置フィルタ(62)を有し、第1装置フィルタは、粗塵用フィルタ又は中性能フィルタであり、ホースを介して第1装置に吸引された被切削物の少なくとも一部は、第1装置フィルタにより捕集されて、第1フィルタにより濾過された気体が、クリーンルーム建屋内に第1排気口から排出されることを特徴とする請求項1に記載の塗材除去システム。
  3. 第2装置は、第2吸込口から第2排気口までの気体の流路における高性能フィルタの上流側に設けられたフィルタである第2装置フィルタ(100、102)を有し、該第2装置フィルタは、粗塵用フィルタ又は中性能フィルタであることを特徴とする請求項1又は2に記載の塗材除去システム。
  4. 第2装置は、第2吸込口から第2排気口までの気体の流路における高性能フィルタの上流側に設けられた中性能フィルタ(102)と、該気体の流路における該中性能フィルタの上流側に設けられた粗塵用フィルタ(100)とを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の塗材除去システム。
  5. 壁面の塗材でアスベストを含有する塗材を除去するための塗材除去システムであって、
    壁面の塗材を切削する切削装置(40)と、クリーンルーム建屋(10)と、クリーンルーム建屋内に設けられた第1装置(50)と、クリーンルーム建屋内の気体を外部に排出してクリーンルーム建屋内を負圧に保つ第2装置(80)とを有し、
    切削装置は、回転刃(44)と、回転刃を回転させる第1駆動部と、回転刃をカバーする集塵カバーで、回転刃により切削された塗材である被切削物の飛散を防止するための集塵カバー(48)と、を有し、
    クリーンルーム建屋は、クリーンルーム建屋の内側と外側を区画するカバー部(22)を有し、カバー部には、クリーンルーム建屋に出入りするための連通部(22a−1)が設けられていて、該連通部を介してクリーンルーム建屋の内側と外側が通気可能であり、
    第1装置は、切削装置の集塵カバーとホースで連結された第1吸込口(62A)と、第1吸込口から気体を吸引するための第1ファン(66)と、第1ファンを駆動する第2駆動部(68)と、第1ファンにより吸引した気体をクリーンルーム建屋内に排気する第1排気口(62B)と、第1吸込口から吸引された気体を濾過するフィルタである第1装置フィルタ(62)と、を有し、第1装置フィルタは、粗塵用フィルタであり、
    第2装置は、クリーンルーム建屋内の気体を吸い込むための第2吸込口(82A)と、第2吸込口から気体を吸引するための第2ファン(106)と、第2ファンを駆動する第3駆動部(108)と、粗塵用フィルタ(100)と、中性能フィルタ(102)と、HEPAフィルタ又はULPAフィルタからなる高性能フィルタ(104)と、粗塵用フィルタと中性能フィルタと高性能フィルタにより濾過された気体をクリーンルーム建屋の外部に排出する第2排気口(82B)と、を有し、第2吸込口から第2排気口までの気体の流路における上流側から下流側に向けて、粗塵用フィルタ、中性能フィルタ、高性能フィルタの順に設けられ、
    ホースを介して第1装置に吸引された被切削物の少なくとも一部は、第1装置フィルタにより捕集されて、クリーンルーム建屋内に第1排気口から排出され、クリーンルーム建屋内に排出された被切削物のうち、クリーンルーム建屋内の空間に浮遊する被切削物が、第2装置における粗塵用フィルタと中性能フィルタと高性能フィルタにより捕集されることを特徴とする塗材除去システム。
  6. カバー部には、該ホースを挿通するための第1穴部(23a)と、第2装置の第2吸込口と接続するための第2穴部(23b)が設けられ、ホースは、第1穴部に挿通され、第2装置は、クリーンルーム建屋の外部に設けられ、第2吸込口は、第2穴部(23b)に接続されていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5に記載の塗材除去システム。
  7. クリーンルーム建屋は、仕切り部(30a、30b、30c)を介して複数の空間(36a、36b、36c、36d)に区画され、
    該仕切り部は、隣接する空間の間を出入りするための第2連通部(30a−1、30b−1、30c−1)を有し、
    該連通部は、複数の空間のうちの1の空間である第1空間(36a)に出入りするために設けられ、
    第1装置は、該第1空間以外の空間である第2空間(36d)に設けられ、
    第2装置は、該第2空間内の気体を第2吸込口から吸い込むことを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6に記載の塗材除去システム。
  8. 第2連通部をカバーするための第1カーテン(32a、32b、32c)が、仕切り部に隣接して上方から垂れた状態で設けられ、
    カバー部における連通部(22a−1)の内側には、該連通部をカバーするための第2カーテン(32d)が、上方から垂れた状態で設けられ、
    第1カーテンは、第1カーテンが隣接している仕切り部よりも、第2装置によるクリーンルーム建屋内の気体の流路の方向における下流側に設けられていることを特徴とする請求項7に記載の塗材除去システム。
  9. クリーンルーム建屋は、複数の仕切り部(30a、30b、30c)を介して、一列に並んだ複数の空間(36a、36b、36c、36d)に区画され、該仕切り部は、隣接する空間の間を出入りするための第2連通部(30a−1、30b−1、30c−1)を有し、各仕切り部ごとに、第2連通部をカバーするための第1カーテン(32a、32b、32c)が、仕切り部に隣接して上方から垂れた状態で設けられ、
    該連通部は、一列に並んだ複数の空間のうち一方の端部に位置する空間(36a)に出入りするために設けられ、
    第1装置は、複数の空間のうち他方の端部に位置する空間(36d)に設けられ、
    第2装置は、該他方の端部に位置する空間内の気体を第2吸込口から吸い込み、
    カバー部における連通部(22a−1)の内側には、該連通部をカバーするための第2カーテン(32d)が、上方から垂れた状態で設けられ、
    第1カーテンは、第1カーテンが隣接している仕切り部よりも、第2装置によるクリーンルーム建屋内の気体の流路の方向における下流側に設けられていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6に記載の塗材除去システム。
  10. 切削装置の集塵カバーは、カバー本体(48a)と、カバー本体から突出した集塵ダクト(48c)と、回転刃により切削された被切削物の飛散を防止するためのスカート(48b)と、を有し、
    カバー本体は、回転刃の周囲を覆う周壁(48a−1)と、回転刃の背面側を覆う天壁(48a−2)とを有し、カバー本体は、回転刃の正面側が開口した略カップ状であり、
    スカートは、周壁に沿って周状に設けられ、周壁の正面側の端部から正面側に突出して形成されていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6又は7又は8又は9に記載の塗材除去システム。
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