JP2021089920A - チップ状電子部品用ジグ - Google Patents
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Abstract
【課題】X方向およびY方向の2方向に複数のチップ収納部が配列されたチップ状電子部品用ジグにおいて、そこに保持される複数のチップ状電子部品のすべてに対して均一な処理を施すことができるようにする。【解決手段】複数のチップ収納部13のうちの特定のチップ収納部13aには、チップ状電子部品12を収納し得ない構造が採用される。たとえば、チップ状電子部品12を受け入れる開口16を規定する複数のX方向線状部材X1および複数のY方向線状部材Y1を変形させて、チップ状電子部品12を収納し得ないように面積を小さくした開口16aを形成する。たとえば焼成等の処理工程において特異な温度条件や特異な通気性が付与されるチップ収納部13aについて、チップ状電子部品12を収納し得ないようにすれば、チップ状電子部品用ジグ11に保持される複数のチップ状電子部品12のすべてに対して均一な処理を施すことができる。【選択図】図5
Description
この発明は、チップ状電子部品を収納しかつ保持する複数のチップ収納部を有するチップ状電子部品用ジグに関するもので、特に、チップ状電子部品用ジグの形態における改良に関するものである。
この発明にとって興味ある技術として、たとえば国際公開第2018/066281号(特許文献1)に記載されているセラミックス格子体がある。このセラミックス格子体は、複数の第1の線条部と複数の第2の線条部とを有する。第1の線条部と第2の線条部とは互いに交差している。第1の線条部と第2の線条部との交点では、いずれにおいても、第1の線条部の上に第2の線条部が配置されている。したがって、セラミックス格子体を平板と見なしたとき、その第1主面側には、第1の線条部が並び、第1主面とは反対側の第2主面側には、第2の線条部が並ぶ。
第1の線条部は、その断面がセラミックス格子体の第1主面側に凸の曲面形状を有している。他方、第2の線条部は、その断面がセラミックス格子体の第2主面側で平坦な形状を有している。したがって、たとえばセラミック電子部品のような焼成対象物を焼成する工程において、チップ状の焼成対象物を置くセッターとしてセラミックス格子体を用いる場合、平坦性が求められる焼成対象物を焼成するときには、セラミックス格子体は上記第2主面を上にする使用方法が採用され、焼成対象物との接触面積を極力小さくしたいときには、セラミックス格子体は上記第1主面を上にする使用方法が採用される(段落0033〜0034)。
また、セラミックス格子体は、平面視での輪郭を規定する外周縁を構成する辺が直線状であり、第1の線条部および第2の線条部の各々は、この直線状の辺に対して10度以上170以下の角度で交わっている。特許文献1では、第1の線条部および第2の線条部がこのように角度付けされたのは、セラミックス格子体を焼成用のセッターとして用いた場合、第1の線条部と第2の線条部とのいずれかの交点で生じたクラック等の欠陥が隣の交点へと伝播しにくくするためであると記載されている(段落0026〜0027)。
特許文献1では、セラミックス格子体の第1主面または第2主面にチップ状の焼成対象物を「ばら」の状態で載せる使用方法のほか、複数のセラミックス格子体を互いにずらせて積み重ねることによって、第1の線条体の隣り合うものの間、または第2の線条体の隣り合うものの間に、チップ状の焼成対象物をはめ込んだ状態とする使用方法が記載されている(段落0060)。すなわち、後者の使用方法では、積み重ねた複数のセラミックス格子体によって、チップ状の焼成対象物を収納しかつ保持するポケット状の複数のチップ収納部が形成される。しかしながら、この使用方法を採用して複数のチップ収納部を形成した場合、以下のような問題に遭遇することがある。
図9は、特許文献1に記載のセラミックス格子体を参考にして構成したチップ状電子部品用ジグ81の一部を簡略化して示した平面図である。なお、図9に示したチップ状電子部品用ジグ81は、未だ公知ではない。チップ状電子部品用ジグ81は、複数の第1の線条部82と複数の第2の線条部83とを有する。互いに交差する第1の線条部82と第2の線条部83とによって、複数のチップ収納部84が構成される。
図示されないが、複数の第1の線条部82および複数の第2の線条部83が、それぞれ、図9紙面に垂直な方向に配列されることによって、チップ収納部84の側壁部85が形成される。複数の第1の線条部82および複数の第2の線条部83のうち、それぞれ、最も上に位置するものによって、側壁部85の開口86が規定される。
また、側壁部85を形成する第1の線条部82および第2の線条部83とは図9紙面方向にずれて、上記開口86とは反対側において側壁部85内の空間を横切るように、第1の線条部82aおよび第2の線条部83aが配置されることによって、チップ収納部84の底壁部87が形成される。
図9には、チップ状電子部品用ジグ81の平面視での輪郭を規定する外周縁88の一部が示されている。図9の例では、第1の線条部82および82aならびに第2の線条部83および83aの各々は、上記外周縁88を構成する直線状の辺に対して、たとえば45度の角度で交わっている。その結果、チップ収納部84のうち、上記辺に沿って配列されるチップ収納部84aについては、不完全な状態となっている。より詳細には、不完全なチップ収納部84aでは、開口86を規定する第1の線条部82および第2の線条部83が一部欠損した状態で図示されていることからわかるように、その側壁部85の一部が側方に向かって開放された開放部89が形成されている。
図9には、いくつかのチップ収納部84に焼成対象物としてのチップ状電子部品90が収納された状態が示されている。チップ状電子部品90をチップ収納部84に収納するには、チップ収納部84の開口86を上方に向けた状態で、チップ状電子部品用ジグ81上に複数のチップ状電子部品90をばらまいた後、チップ状電子部品用ジグ81を揺する。このとき、複数のチップ収納部84の各々にチップ状電子部品90が振り込まれ、チップ収納部84にチップ状電子部品90が収納された状態が得られる。チップ収納部84に振り込まれず、チップ状電子部品用ジグ81上に余ったチップ状電子部品90は、チップ状電子部品用ジグ81を傾けてふるい落とされる。
上述したチップ収納部84へのチップ状電子部品90の振り込み操作において、チップ状電子部品用ジグ81の外周縁88に沿う不完全なチップ収納部84aに収納されたチップ状電子部品90aについては、チップ収納部84の側壁部85の一部に形成された開放部89から排出されるものもあるが、チップ収納部84aに留まるものもある。
不完全なチップ収納部84aに収納されたチップ状電子部品90aがそのまま留まった場合、この状態でたとえば焼成工程を実施すると、チップ状電子部品90aについては、完全なチップ収納部84に収納された他のチップ状電子部品90に比べて、受熱面積が増えるので、焼成時の昇温速度が高くなってしまう。したがって、チップ状電子部品用ジグ81が保持する複数のチップ状電子部品90および90a間で焼成条件のむらが生じ得る。
また、複数のチップ状電子部品用ジグ81を積み重ねて使用する場合、隣り合うチップ状電子部品用ジグ81間にスペーサ91が配置されることがある。チップ状電子部品用ジグ81の各々において、良好な通気性を確保するためである。しかしながら、スペーサ91は、図9に示すように、しばしば特定のチップ収納部84bの少なくとも一部を覆う状態となる。
その結果、当該特定のチップ収納部84bについては、スペーサ91によって通気性が阻害され、また、チップ収納部84bに収納されたチップ状電子部品90bのまわりの熱容量が他のチップ状電子部品90のまわりに比べて大きくなる。そのため、チップ状電子部品用ジグ81が保持する複数のチップ状電子部品90および90b間で焼成条件のむらが生じ得る。
そこで、この発明の目的は、上述したような問題を解決し得るチップ状電子部品用ジグを提供しようとすることである。
この発明に係るチップ状電子部品用ジグは、X方向およびY方向を互いに交差する方向とし、かつZ方向をX方向およびY方向に直交する方向としたとき、各々がX方向に延びる複数のX方向線状部材と、各々がY方向に延びる複数のY方向線状部材とを備える。これら複数のX方向線状部材と複数のY方向線状部材とによって、チップ状電子部品を収納するためのもので、X方向およびY方向の2方向に配列された、複数のチップ収納部が構成される。
各チップ収納部は、チップ状電子部品を受ける底壁部と、底壁部からZ方向に立ち上がる側壁部とを有し、側壁部は、底壁部とは反対側において、チップ状電子部品をチップ収納部に受け入れる開口を形成している。
上記開口は、複数のX方向線状部材のY方向に隣り合うものと複数のY方向線状部材のX方向に隣り合うものとによって規定される四角形の形状を有する。
上記側壁部は、Z方向に配列された複数のX方向線状部材およびZ方向に配列された複数のY方向線状部材によって形成される。
上記底壁部は、側壁部内の空間を横切るX方向線状部材およびY方向線状部材の少なくとも一方によって形成される。
このような構成のチップ状電子部品用ジグにおいて、上述した技術的課題を解決するため、この発明では、複数のチップ収納部のうちの特定のものには、チップ状電子部品を収納し得ない構造が採用されていることを特徴としている。
なお、この発明に係るチップ状電子部品用ジグによって扱われるチップ状電子部品は、完成されたチップ状電子部品に限らず、たとえば焼成の対象となる未焼成のチップ状電子部品のような製造途中の半製品としてのチップ状電子部品をも含む。
この発明によれば、チップ状電子部品用ジグにおいて、チップ状電子部品を収納し得ないチップ収納部が設けられるので、たとえば焼成等の処理工程において特異な温度条件や特異な通気性が付与されるチップ収納部については、チップ状電子部品を収納し得ないようにすることにより、チップ状電子部品用ジグに保持される複数のチップ状電子部品のすべてに対して均一な処理を施すことができる。
図1ないし図4を参照して、チップ状電子部品用ジグ11の基本的な構成について説明する。説明にあたり、X方向、Y方向およびZ方向を、図1ないし図3に図示したように定める。X方向およびY方向は互いに交差し、Z方向はX方向およびY方向に直交する。なお、X方向およびY方向は互いに直交することが好ましい。
チップ状電子部品用ジグ11は、
(1)各々がX方向に延びる、複数のX方向線状部材X1、複数のX方向線状部材X2、および複数のX方向線状部材X3と、
(2)各々がY方向に延びる、複数のY方向線状部材Y1、複数のY方向線状部材Y2、複数のY方向線状部材Y3、および複数のY方向線状部材Y4と、
を備える。
(1)各々がX方向に延びる、複数のX方向線状部材X1、複数のX方向線状部材X2、および複数のX方向線状部材X3と、
(2)各々がY方向に延びる、複数のY方向線状部材Y1、複数のY方向線状部材Y2、複数のY方向線状部材Y3、および複数のY方向線状部材Y4と、
を備える。
複数のX方向線状部材X1〜X3は、図3に示すように、互いに異なる層をなすように配置されている。また、複数のY方向線状部材Y1〜Y4は、図3に示すように、互いに異なる層をなすように配置されている。複数のX方向線状部材X1〜X3と複数のY方向線状部材Y1〜Y4とは、Z方向において、交互に配置される。
図2ないし図4に図示されたチップ状電子部品12をたとえば1個ずつ収納するため、複数のチップ収納部13が上述した複数のX方向線状部材X1〜X3と複数のY方向線状部材Y1〜Y4とによって構成される。複数のチップ収納部13は、X方向およびY方向の2方向に配列される。なお、チップ状電子部品12の形態によっては、チップ収納部13は、複数の、たとえば2個のチップ状電子部品12を収納し得る大きさおよび形状とされてもよい。
この実施形態では、X方向線状部材X1〜X3ならびにY方向線状部材Y1〜Y4は、断面円形状の棒材の形態を有している。このことから、チップ収納部13内のチップ状電子部品12とX方向線状部材X1〜X3ならびにY方向線状部材Y1〜Y4との接触面積を小さくすることができ、チップ状電子部品12のまわりで、ガスを円滑に流通させることができる。
チップ収納部13の各々は、チップ状電子部品12を受ける底壁部14と、底壁部14からZ方向に立ち上がる側壁部15とを有し、側壁部15は、底壁部14とは反対側において、チップ状電子部品12をチップ収納部13に受け入れる開口16を形成している。
開口16は、図2および図4に示すように、複数のX方向線状部材X1のY方向に隣り合うものと複数のY方向線状部材Y1のX方向に隣り合うものとによって規定される四角形の形状を有する。この実施形態では、開口16は正方形の形状を有している。
側壁部15は、図3に示すように、Z方向に配列された複数のX方向線状部材X1〜X3と、Z方向に配列された複数のY方向線状部材Y1〜Y3とによって形成される。
底壁部14は、図4において図示されたチップ収納部13からわかるように、最下層に位置しかつ側壁部15内の空間を横切るX方向線状部材X3とY方向線状部材Y4とによって形成される。なお、側壁部15内の空間を横切るX方向線状部材X3およびY方向線状部材Y4のいずれか一方のみによって、底壁部14が形成されてもよい。
X方向線状部材X1〜X3ならびにY方向線状部材Y1〜Y4は、たとえば、SiC、ジルコニア、イットリア安定化ジルコニア、アルミナもしくはムライト等のセラミック、ニッケル、アルミニウム、インコネル(登録商標)もしくはステンレス鋼などの金属、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ABS(Acrylonitrile butadiene styrene)ライク樹脂もしくはその他の耐熱樹脂などの樹脂材料、カーボン、または、金属とセラミックとからなる複合材料で構成され得る。
この実施形態においては、X方向線状部材X1〜X3ならびにY方向線状部材Y1〜Y4は、セラミックから構成されている。したがって、X方向線状部材X1〜X3ならびにY方向線状部材Y1〜Y4の各々の互いに接するもの同士の接合は、好ましくは、焼結により達成される。
また、X方向線状部材X1〜X3ならびにY方向線状部材Y1〜Y4の各々の表面は、SiC、ジルコニア、イットリア、イットリア安定化ジルコニア、アルミナもしくはムライト等のセラミック、または、ニッケルなどの金属によってさらにコーティングされていてもよい。
上述のような基本的構成を備えるチップ状電子部品用ジグ11は、以下のような特徴的構成を備えている。
図1および図5に示すように、チップ状電子部品用ジグ11は、開口16が形成する四角形の対角線と平行な方向に延びる外周縁17を有している。この実施形態では、開口16は正方形の形状を有している。したがって、外周縁17は、X方向線状部材X1〜X3の各々ならびにY方向線状部材Y1〜Y4の各々に対して45度の角度で交わっている。
チップ状電子部品用ジグ11では、X方向線状部材X1〜X3ならびにY方向線状部材Y1〜Y4の各端部が、その外周縁17に沿うように、曲げられ、または屈曲されている。このようにX方向線状部材X1〜X3ならびにY方向線状部材Y1〜Y4の各端部が変形しているので、外周縁17に沿うチップ収納部13aにあっては、他のチップ収納部13の開口16に比べて、その開口16aの面積が小さくされている。このように面積が小さくされた開口16aは、そこにチップ状電子部品12を受け入れることができない。したがって、前述した図9に示すチップ状電子部品90aのように、チップ状電子部品12が、チップ収納部13aに収納されるか、チップ収納部13から排出されるか、いずれかに確定できない曖昧な状態がなくなる。また、チップ状電子部品12がチップ収納部13aに収納されてしまうことにより、他のチップ状電子部品12に比べて、受熱面積が増えて、焼成時の昇温速度が高くなることも防止できる。
上述したようなX方向線状部材X1〜X3ならびにY方向線状部材Y1〜Y4の各端部での変形は、これら線状部材X1〜X3ならびにY1〜Y4がセラミックから構成される場合には、成形後から焼結前までの段階で、外周縁17をチップ状電子部品用ジグ11の中央部に向かって押すことにより達成することができる。他方、線状部材X1〜X3ならびにY1〜Y4が金属から構成される場合には、任意のタイミングで、外周縁17をチップ状電子部品用ジグ11の中央部に向かって押すことにより達成することができる。
なお、図5では、X方向線状部材X1〜X3ならびにY方向線状部材Y1〜Y4の双方について、各端部が変形されたが、X方向線状部材X1〜X3ならびにY方向線状部材Y1〜Y4のいずれか一方についてのみ、端部が変形されてもよい。また、端部が変形されるのは、開口16aを規定するX方向線状部材X1およびY方向線状部材Y1の少なくとも一方だけで十分であり、側壁部15を構成するすべてのX方向線状部材ならびにすべてのY方向線状部材にまで端部の変形が及ばなくてもよい。
図5に示した実施形態では、チップ状電子部品用ジグ11の外周縁17に沿う領域において、X方向線状部材X1〜X3ならびにY方向線状部材Y1〜Y4の各端部を変形させて、チップ収納部13aにチップ状電子部品12が収納され得ない構造を採用したが、チップ状電子部品用ジグ11の外周縁17を除く領域、たとえば中央部において、チップ収納部13の開口16の面積を小さくするため、開口16を規定する複数のX方向線状部材X1の少なくとも1つおよび複数のY方向線状部材Y1の少なくとも1つの少なくとも一方を変形させてもよい。
なお、図5では、チップ状電子部品12は、これらを収納する複数のチップ収納部13のうちの一部においてのみ図示されていて、チップ収納部13に収納されたチップ状電子部品12の多くの図示が省略されている。このことは、後述する図6ないし図8についても同様である。
次に、図6を参照して、この発明の第2の実施形態によるチップ状電子部品用ジグ11aについて説明する。第2の実施形態では、チップ状電子部品12を収納し得ない構造は、チップ収納部13の開口16を横切るたとえば線状の遮断部材19を設けた構造によって実現されていることを特徴としている。図6において、図5に示す要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明を省略する。
遮断部材19は、好ましくは、X方向線状部材X1およびY方向線状部材Y1と同じ材料から構成され、X方向線状部材X1またはY方向線状部材Y1に固定される。チップ状電子部品12を収納し得ない構造を採用すべきチップ収納部13の分布状態によっては、遮断部材19は、図示したように、複数の開口16を遮断するように設けられても、あるいは、1つの開口16のみを遮断するように設けられてもよい。
遮断部材19は、図6では、四角形の開口16の対角線方向に延びるように配置される。これに代えて、遮断部材19は、X方向線状部材X1およびY方向線状部材Y1のいずれかと平行に延びるように配置されてもよく、あるいは、対角線方向でも平行でもない方向に延びるように配置されてもよい。
次に、図7を参照して、この発明の第3の実施形態によるチップ状電子部品用ジグ11bについて説明する。第3の実施形態では、チップ状電子部品12を収納し得ない構造は、特定のチップ収納部13bにダミー体21を配置した構造によって実現されていることを特徴としている。図7において、図5に示す要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明を省略する。
ダミー体21は、好ましくは、X方向線状部材X1〜X3およびY方向線状部材Y1〜Y4と同じ材料から構成され、底壁部14を構成するX方向線状部材X3またはY方向線状部材Y4に固定される。図示しないが、ダミー体21は、チップ収納部13bを埋め、かつチップ収納部13bの開口16にまで届く寸法とされる。なお、ダミー体21は、円柱状のものとして図示されたが、その形状は円柱状に限定されない。
次に、図8を参照して、この発明の第4の実施形態によるチップ状電子部品用ジグ11cについて説明する。第4の実施形態では、チップ状電子部品12を収納し得ない構造は、底壁部14をなくした構造によって実現されていることを特徴としている。図8において、図5に示す要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明を省略する。
チップ状電子部品12は、底壁部14のないチップ収納部13cに一旦受け入れられたとしても、これを受ける底壁部14がないため、チップ収納部13cに留まることがなく、直ちに落下して排出される。したがって、チップ収納部13cでは、チップ状電子部品12を収納し得ない。
以上、この発明を図示した実施形態に関連して説明したが、この発明の範囲内において種々の変形が可能である。
たとえば、X方向線状部材およびY方向線状部材のY方向およびX方向での配列数は、求められるチップ収納部の数に応じて任意に変更することができる。また、X方向線状部材およびY方向線状部材のZ方向での配列数は、チップ収納部の求められる深さに応じて任意に変更することができる。
また、X方向線状部材およびY方向線状部材の各々の延びる方向は、チップ状電子部品用ジグの外周縁をなす辺の延びる方向と平行であってもよい。
図示されたX方向線状部材およびY方向線状部材の各々の断面形状は、円形状であったが、楕円状、半円状、三角形状、四角形状、その他の多角形状であってもよい。
この発明に係るチップ状電子部品用ジグは、チップ状電子部品の製造のための焼成工程で用いられる他、めっき工程、洗浄工程、乾燥工程などでも用いられることができる。
本明細書に記載の各実施形態は、例示的なものであり、異なる実施形態間において、構成の部分的な置換または組み合わせが可能である。
X1〜X3 X方向線状部材
Y1〜Y4 Y方向線状部材
11,11a,11b,11c チップ状電子部品用ジグ
12 チップ状電子部品
13,13a,13b,13c チップ収納部
14 底壁部
15 側壁部
16,16a 開口
17 外周縁
19 遮断部材
21 ダミー体
Y1〜Y4 Y方向線状部材
11,11a,11b,11c チップ状電子部品用ジグ
12 チップ状電子部品
13,13a,13b,13c チップ収納部
14 底壁部
15 側壁部
16,16a 開口
17 外周縁
19 遮断部材
21 ダミー体
Claims (11)
- X方向およびY方向を互いに交差する方向とし、かつZ方向をX方向およびY方向に直交する方向としたとき、
各々がX方向に延びる複数のX方向線状部材と、各々がY方向に延びる複数のY方向線状部材とを備え、
前記複数のX方向線状部材と前記複数のY方向線状部材とによって、チップ状電子部品を収納するためのもので、X方向およびY方向の2方向に配列された、複数のチップ収納部が構成され、
各前記チップ収納部は、チップ状電子部品を受ける底壁部と、前記底壁部からZ方向に立ち上がる側壁部とを有し、
前記側壁部は、前記底壁部とは反対側において、チップ状電子部品を前記チップ収納部に受け入れる開口を形成していて、
前記開口は、複数の前記X方向線状部材のY方向に隣り合うものと複数の前記Y方向線状部材のX方向に隣り合うものとによって規定される四角形の形状を有し、
前記側壁部は、Z方向に配列された複数の前記X方向線状部材およびZ方向に配列された複数の前記Y方向線状部材によって形成され、
前記底壁部は、前記側壁部内の空間を横切る前記X方向線状部材および前記Y方向線状部材の少なくとも一方によって形成された、
チップ状電子部品用ジグであって、
前記複数のチップ収納部のうちの特定のものには、チップ状電子部品を収納し得ない構造が採用されている、
チップ状電子部品用ジグ。 - 前記チップ状電子部品を収納し得ない構造は、前記開口を規定する複数の前記X方向線状部材の少なくとも1つおよび複数の前記Y方向線状部材の少なくとも1つの少なくとも一方を変形させて、前記開口の面積を小さくした構造を含む、請求項1に記載のチップ状電子部品用ジグ。
- 前記チップ状電子部品を収納し得ない構造は、前記開口を横切る遮断部材を設けた構造を含む、請求項1に記載のチップ状電子部品用ジグ。
- 前記チップ状電子部品を収納し得ない構造は、前記特定のチップ収納部にダミー体を配置した構造を含む、請求項1に記載のチップ状電子部品用ジグ。
- 前記チップ状電子部品を収納し得ない構造は、前記底壁部をなくした構造を含む、請求項1に記載のチップ状電子部品用ジグ。
- 各前記チップ収納部は、チップ状電子部品を1個ずつ収納する、請求項1ないし5のいずれかに記載のチップ状電子部品用ジグ。
- X方向およびY方向は互いに直交する、請求項1ないし6のいずれかに記載のチップ状電子部品用ジグ。
- 当該チップ状電子部品用ジグは、前記開口が形成する四角形の対角線と平行な方向に延びる外周縁を有する、請求項1ないし7のいずれかに記載のチップ状電子部品用ジグ。
- 前記開口は、正方形の形状を有する、請求項1ないし8のいずれかに記載のチップ状電子部品用ジグ。
- 前記X方向線状部材および前記Y方向線状部材は、セラミックからなる、請求項1ないし9のいずれかに記載のチップ状電子部品用ジグ。
- 前記X方向線状部材および前記Y方向線状部材は、断面円形状である、請求項1ないし10のいずれかに記載のチップ状電子部品用ジグ。
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JPWO2021075357A1 (ja) * | 2019-10-19 | 2021-04-22 | ||
WO2023068137A1 (ja) * | 2021-10-18 | 2023-04-27 | 三井金属鉱業株式会社 | デバイストレイ |
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