JP2021089797A - モータ - Google Patents
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Abstract
Description
(2)前記部材は、シャフトであって、前記基板を貫通するように当該モータにおいて備え付けられることが好ましい。
(4)前記第2の回路パターンは、前記基板上に複数形成されることが好ましい。
(5)前記第2の回路パターンは、前記基板における電源の正極側又は負極側に前記静電気を放電することが好ましい。
(7)前記部材と前記第1の回路パターンとの間の距離と、前記部材と前記第2の回路パターンとの間の距離との差は、0.3ミリメートル以上であることが好ましい。
図1は本実施形態に係るモータ100の分解斜視図であり、図2は図1に示したモータ100の模式的断面図である。本実施形態のモータ100は、例えば事務機器や家庭用電気機器などに使用される小型のブラシレスモータである。なお、モータ100の種類や用途は特に限定されない。例えば、モータ100は、ブラシ付きモータやリニアモータであってもよい。
図3及び図4に示すように、電子基板1は、円盤状であり、その中心部にシャフト5を貫通させるための開口部11が形成される。
図3及び図4に示すように、開口部11の周囲には、1以上(図示する例では4つ)の放電パターン12が形成される。放電パターン12は、例えばスルーホール形状であり、ファン103からシャフト5を介して通電された静電気を放電させるための回路パターンとして機能する。放電パターン12の詳細については、図6を用いて後述する。
図3に示すように、電子基板1には、1以上(図示する例では3つ)のコンデンサ17(「コンデンサ17a〜17c」と称されてもよい。)が設置されてよい。シャフト5から静電気は、放電パターン12を通じ、コンデンサ17によりバイパスされた後に、Vcc15又はGND16から放電されてよい。
静電気を帯電するモータ100の部材は、シャフト5であってよく、電子基板1を貫通するようにモータ100において備え付けられてよい。また、放電パターン12は、スルーホールによって電子基板1上に形成されてよく、電子基板1上に複数形成されてよい。更に、放電パターン12は、電子基板1における電源のVcc15(別言すれば、正極)側又はGND16(別言すれば、負極)側に静電気を放電してよい。また、電子基板1において、放電パターン12と電源のVcc15側又はGND16側との間にコンデンサ17が備えられてよい。
放電ルートの種類は、静電気放電部32がVcc15側であるかGND16側であるかで2ルートあり、この2ルートは各々、放電電流34が流れる静電気帰路33がバッテリー18のマイナス側につながっているかバッテリー18のプラス側につながっているかで2ルートあり、合計4ルートある。なお、静電気放電部32は、静電気発生源31(図1及び図2に示したシャフト5に相当)からの直接の放電を受ける電子基板1上の点である。
図5(b)は「静電気放電部32がVcc15側」であって「静電気帰路33がバッテリー18のプラス側」の放電ルートである。
図5(d)は「静電気放電部32がGND16側」であって「静電気帰路33がバッテリーのプラス側」の放電ルートである。
図6に示すように、放電パターン12では、符号B1に示すパターン(ハッチング部を参照)によってVcc15又はGND16に接続されていると共に、符号B1から符号B3へ向かう方向及び符号B2から符号B4へ向かう方向へのスルーホールにおいてパターンが形成されている。
図7に示す試験回路基板20には、回路パターン#1,#2,#3が形成され、GND21が接続される。放電ガン30とGND21との間には静電気帰路22としてケーブルが接続されている。回路パターン#1は図3及び図4に示した放電パターン12に相当し、回路パターン#2は図3及び図4に示したシャフト5に相当し、回路パターン#3は図3及び図4に示したIC接続パターン13に相当する。回路パターン#1と回路パターン#2との間の距離はaであり、回路パターン#2と回路パターン#3との間の距離はbである。ここで、放電ガン30によって、回路パターン#2に対して放電することによって、図3及び図4に示した電子基板1における回路パターン間の距離を決定する。
放電ガン30によってパターン#2に合計100回放電した。パターン#1には、+4kVの電流が9回放電し、-4kVの電流が42回放電し、合計51回の放電が観察された。また、パターン#3には、+4kVの電流が39回放電し、-4kVの電流が6回放電し、合計45回の放電が観察された。更に、両方のパターン#1,#3には、+4kVの電流が2回放電し、-4kVの電流が2回放電し、合計4回の放電が観察された。
図9は、図7に示した実験の結果の第2の例を示すテーブルである。図9に示す例では、回路パターン#1と回路パターン#2との間の距離aは0.676mmであり、回路パターン#2と回路パターン#3との間の距離bは0.998mmであり、距離aと距離bとの差は0.322mmである。
このように、距離aと距離bとの差が0.3mm以上、好ましくは0.322mm以上であれば、静電気の放電を防ぎたいパターン#3への放電を防ぐことができる。
(1)上述したモータ100によれば、放電パターン12が電子基板1において静電気を帯電するモータ100の部材からの距離がIC接続パターン13よりも近い位置に形成されるため、静電気による電子部品の故障又は電子回路の誤動作を抑制できる。
(2)また、静電気を帯電するモータ100の部材がシャフト5であって電子基板1を貫通するようにモータ100において備え付けられるため、モータ100の筐体のサイズを小さくすることができる。
(4)また、放電パターン12は電子基板1上に複数形成されるため、組み付け誤差によりシャフト5と電子基板1の開口部11との間に隙間(別言すれば、遊び)がある場合や、電子基板1の開口部11内においてシャフト5が振動した場合においても、シャフト5とIC接続パターン13との距離と、シャフト5と放電パターン12との距離との差を、適切に保つことができる。
(6)また、電子基板1において放電パターン12と電源の正極側又は負極側との間にコンデンサ17が備えられるため、電子基板1上を放電される電流をパルス状にして(別言すれば、高周波の信号として)小さなインピーダンスのコンデンサ17に流すことができる。これにより、IC14等の電子部品に静電気が流れ出すことなく、確実にしかも迅速にコンデンサ17を通じて静電気を流すことにより、電子部品の故障の可能性をより低減できる。
開示の技術は上述した各実施形態に限定されるものではなく、各実施形態の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。各実施形態の各構成及び各処理は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。
101 :ケース
102 :カバー
103 :ファン
1 :電子基板
1a :表面
1b :裏面
11 :開口部
12 :放電パターン
13 :IC接続パターン
14,14a,14b,14c,14d :IC
15 :Vcc
16,21:GND
17,17a,17b,17c :コンデンサ
18 :バッテリー
2 :コネクタ
3 :リード線止め
4 :ロータ
5 :シャフト
6 :ステータ
7 :ボールベアリング
8 :ボールベアリング
9 :波ワッシャ
20 :試験回路基板
22 :静電気帰路
30 :放電ガン
31 :静電気発生源
32 :静電気放電部
33 :静電気帰路
34 :放電電流
Claims (7)
- 基板を備えるモータであって、
前記基板において、特定の電子部品が接続される第1の回路パターンと、
前記基板において、静電気を帯電する当該モータの部材からの距離が前記第1の回路パターンよりも近い位置に形成され、前記静電気を放電するための第2の回路パターンと、
を備えることを特徴とする、モータ。 - 前記部材は、シャフトであって、前記基板を貫通するように当該モータにおいて備え付けられる、
ことを特徴とする、請求項1に記載のモータ。 - 前記第2の回路パターンは、スルーホールによって前記基板上に形成される、
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載のモータ。 - 前記第2の回路パターンは、前記基板上に複数形成される、
ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータ。 - 前記第2の回路パターンは、前記基板における電源の正極側又は負極側に前記静電気を放電する、
ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータ。 - 前記基板において、前記第2の回路パターンと前記正極側又は前記負極側との間にコンデンサを備える、
ことを特徴とする、請求項5に記載のモータ。 - 前記部材と前記第1の回路パターンとの間の距離と、前記部材と前記第2の回路パターンとの間の距離との差は、0.3ミリメートル以上である、
ことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のモータ。
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